JP2018534035A - 心臓再分極をマッピングするための方法及びシステム - Google Patents

心臓再分極をマッピングするための方法及びシステム Download PDF

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Abstract

心臓再分極活動は、活動電位持続時間(APD)及び/又は興奮回復間隔(ARI)を用いて、マッピングされてもよい。APDは、例えば、単相性活動電位(MAP)カテーテルを用いて測定された双極電位図信号を用いて測定されてもよい。ARIは、単極電位図信号を用いて測定されてもよい。電位図信号は、脱分極ティックタイムを特定するために用いられる。再分極ティックタイムは、電位図信号が閾値を下回る時点、又は、電位図信号の一次導関数の極大値及び極小値のいずれかを用いて特定されてもよい。また、拡張期間隔は、脱分極ティックタイム及び再分極ティックタイムを用いて計算されてもよい。
【選択図】図3

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2015年10月7日に出願された米国特許仮出願第62/238,323号の利益を主張し、この出願は本明細書に完全に記載されているかのように参照により組み込まれる。
本開示は、心臓診断及び治療処置において実施され得るような、電気生理学的マッピングに関する。特に、本開示は、活動電位持続時間(APD)及び興奮回復間隔(ARI)を含む、心臓再分極活動をマッピングするためのシステム、装置及び方法に関する。
例えば電気生理学的研究の一部として、心臓脱分極活動をマッピングすることが知られている。しかしながら、心臓再分極活動は、電気生理学研究中に一般的にはマッピングされない。この相違の1つの理由は、脱分極波電位が、典型的には再分極波電位よりも強く、再分極活動のマッピングの複雑さが増すためである。
それにもかかわらず、再分極活動をマッピングすることが望ましい場合がある。例えば、研究によると、再分極が不整脈原生に関与することが示唆されており、再分極活動のマップがアブレーション治療のためのより良い基質の特定に有用であり得る。
本明細書では、以下の工程、すなわち、信号プロセッサにおいて電位図信号S(t)を受信する工程と、前記信号プロセッサを用いて、基準時刻Trefに関するプリセットウィンドウに対する前記電位図信号S(t)の二次導関数S’’(t)を計算する工程と、S’’(t)を用いて前記プリセットウィンドウ内の脱分極ティックタイムTを特定する工程と、S(t)を用いて再分極ティックタイムTを特定する工程であって、前記再分極ティックタイムTは、S(t)が予め設定された閾値を下回る時点として特定される前記工程と、前記脱分極ティックタイムT及び前記再分極ティックタイムTを用いて前記プリセットウィンドウの活動電位持続時間を計算する工程と、を含む、心臓再分極活動をマッピングする方法を開示する。電位図信号S(t)は、単相性活動電位(MAP)カテーテルからの双極電位図信号であってもよいと意図される。また、基準時刻Trefは、基準心臓信号を用いて検出してもよいと意図される。
実施形態では、基準時刻Trefに関するプリセットウィンドウに対する電位図S(t)の二次導関数S’’(t)を計算する工程は、
Figure 2018534035
に従って、基準時刻Trefに関するプリセットウィンドウに対する電位図S(t)の一次導関数S’(t)を計算する工程を含み、Δtは3msなどの予め設定された時間間隔を含む。
本開示の態様によれば、S’’(t)を用いてプリセットウィンドウ内の脱分極ティックタイムTを特定する工程は、プリセットウィンドウ内でS’’(t)がその最大値に達する時点を特定する工程と、S’’(t)がその最大値に達する前記時点を脱分極ティックタイムTとして指定する工程と、を含んでもよい。
予め設定された閾値は、S(t)の振幅の10%など、S(t)の振幅の関数として計算してもよい。他の実施形態では、予め設定された閾値は、以下の工程、すなわち、S(t)を用いて脱分極ティックタイムTの周囲のプリセット不応ウィンドウ内の最大ティックタイムTmax及び最小ティックタイムTminを特定する工程と、S’’(t)を用いてTminの前に発生する等電位ティックタイムTisoを特定する工程と、S(t)の一次導関数S’(t)を用いてTmaxの後に発生するプラトーティックタイムTplateauを特定する工程と、S(t)の振幅AをS(Tplateau)−S(Tiso)として規定する工程と、予め設定された閾値をS(Tplateau)−x*A(0<x<1)として規定する工程と、に従って計算されてもよい。
本方法は、プリセットウィンドウ内の脱分極ティックタイムT及び直前の再分極ティックタイムTR−1を用いて、プリセットウィンドウの拡張期間隔を計算することも任意に含む。
本開示の別の実施形態では、心臓再分極活動をマッピングする方法は、信号プロセッサにおいて電位図信号S(t)を受信する工程と、前記信号プロセッサを用いて、基準時刻Trefに関するプリセットウィンドウ内の局所興奮時間(LAT)ティックタイムを特定する工程と、前記プリセットウィンドウに対する脱分極ティックタイムTとして前記LATティックタイムを規定する工程と、前記プリセットウィンドウの前記電位図信号S(t)の一次導関数S’(t)を計算する工程と、S’(t)の極大値及び極小値を用いて再分極ティックタイムTを特定する工程と、前記脱分極ティックタイムT及び前記再分極ティックタイムTを用いて前記プリセットウィンドウの興奮回復間隔を計算する工程と、を含む。電位図信号S(t)は、単極電位図信号を含んでもよい。さらに、基準時刻Trefに関するプリセットウィンドウ内の局所興奮時間(LAT)ティックタイムを特定する工程は、双極電位図信号を用いて基準時刻Trefに関するプリセットウィンドウ内のLATティックタイムを特定する工程を含んでもよい。
実施形態では、プリセットウィンドウの電位図信号S(t)の一次導関数S’(t)を計算する工程は、
Figure 2018534035
に従って、一次導関数S’(t)を計算する工程を含み、Δtは3msなどの予め設定された時間間隔を含む。
本開示の態様によれば、S’(t)の極大値及び極小値を用いて再分極ティックタイムTを特定する工程は、S(t)を用いて脱分極ティックタイムの周囲のプリセット不応ウィンドウΔRW内の最大ティックタイムTmax及び最小ティックタイムTminを特定する工程と、S(Tmax)及びS(Tmin)を用いてLAT振幅Lを計算する工程と、S(t)を用いてTmaxの後に発生するネクストサイクルティックTnextを特定する工程と、再分極ティックタイムTに対する、脱分極ティックタイムTに続く探索期間を決定する工程と、探索期間中にS’(t)が極大値に達する時刻TSLMを特定する工程と、探索期間中にS’(t)が極小値に達する時刻Tslmを特定する工程と、TSLM及びTslmの1つ以上を用いて再分極ティックタイムTを規定する工程と、を含む。
さらに、S(t)を用いてTmaxの後に発生するネクストサイクルティックTnextを特定する工程は、S(Tmin)よりも高い極小閾値を規定する工程と、S(Tmax)よりも高い極大閾値を規定する工程と、Tmaxの後にS(t)を分析する工程と、S(t)が極小閾値を下回る時刻、S(t)が極大閾値を超える時刻、及び、S(t)が終了する時刻のうち最初に起こるものとしてTnextを特定する工程と、を含んでもよい。極小閾値はS(Tmin)+0.3*Lとして計算してもよく、極大閾値はS(Tmax)+0.3*Lとして計算してもよい。
本開示の態様によれば、再分極ティックタイムTに対する、脱分極ティックタイムTに続く探索期間を決定する工程は、Tnext−T−2(ΔRW)として探索間隔Lを計算する工程と、T+ΔRWにおいて前記探索期間の開始を規定する工程と、T+ΔRW+0.75*Lにおいて前記探索期間の終了を規定する工程と、を含む。
本開示のさらなる態様によれば、TSLM及びTslmの1つ以上を用いて再分極ティックタイムTを規定する工程は、Tを二相性T波について、
Figure 2018534035
として規定する工程と、Tを陰性T波についてTSLMとして規定する工程と、Tを陽性T波についてTslmとして規定する工程と、を含む。
本方法は、プリセットウィンドウの脱分極ティックタイムT及び直前の再分極ティックタイムTR−1を用いて、プリセットウィンドウの拡張期間隔を計算することを任意に含む。
本明細書では、心臓再分極活動をマッピングするためのシステムも開示する。このシステムは、電位図S(t)を受信し、前記電位図S(t)を用いて脱分極ティックタイムTを特定し、S(t)が、予め定められた閾値を下回る時点、又は、前記電位図S(t)の一次導関数S’(t)の極大値及び極小値、のいずれかを用いて再分極ティックタイムTを特定し、前記脱分極ティックタイムT及び前記再分極ティックタイムTを用いて心臓再分極期間を計算するように構成された心臓再分極検出プロセッサを含む。前記心臓再分極検出プロセッサは、さらに、前記脱分極ティックタイムT及び直前の再分極ティックタイムTR−1を用いて拡張期間隔を計算するように構成されてもよい。前記再分極期間は、活動電位持続時間及び/又は興奮回復間隔であってもよい。
本発明の前述及び他の態様、特徴、詳細、有用性及び利点は、以下の説明及び請求項を読み、添付の図面を検討することによって明らかになるであろう。
心臓再分極活動のマッピングを含む電気生理学的研究において使用され得るような電気生理学システムの概略図である。
電気生理学的研究において使用される例示的な多電極カテーテルを示す。
活動電位持続時間(APD)を決定するために単相性活動電位(MAP)カテーテルを用いて心臓再分極活動をマッピングするために従い得る例示的な工程のフローチャートである。
様々なティックタイム及び図3のフローチャートで参照される他の値が注記された心臓電気活動の説明図である。
興奮回復間隔(ARI)を決定するために単極電位図(EGM)を用いて心臓再分極活動をマッピングするために従い得る例示的な工程のフローチャートである。
様々なティックタイム及び図5のフローチャートで参照される他の値が注記された心臓電気活動の説明図である。
本開示は、心臓再分極活動に関する情報を提供する電気生理学的マップ(例えば、心電図マップ)を生成するための方法、装置及びシステムを提供する。APDを決定するための、MAPカテーテルによって測定されるような双極電位図の使用を参照して、本開示の特定の実施形態について説明する。本開示の他の実施形態は、ARIを決定するための単極電位図の使用を参照して説明される。しかしながら、本明細書の教示は、波伝導のパターンを表すことができる局所電位図QRS活動幅のマッピングなど、他の状況での良好な利点に適用してもよいことを理解されたい。
図1は、心臓カテーテルをナビゲートし、患者11の心臓10内で生じる電気活動を測定し、電気活動、及び/又は、測定された電気活動に関連する又は測定された電気活動を表す情報を三次元的にマッピングすることによって、心臓電気生理学的研究を行う電気生理学システム8の概略図を示す。システム8は、例えば、1つ以上の電極を用いて患者の心臓10の解剖学的モデルを生成するために用いられてもよい。システム8は、心臓表面に沿った複数の点における、電気活性化データ(例えば、局所興奮時間(LAT))を含むがこれに限定されない電気生理学データを測定するために用いてもよく、例えば患者の心臓10(又はその一部)の電気生理学的マップを生成するために、その測定データを電気生理学データが測定された各測定点の位置情報に関連付けて格納するために用いてもよい。
当業者であれば理解するであろうが、以下にさらに説明するように、システム8は、典型的には三次元空間内の物体の位置及びある態様においては向きを決定することができ、少なくとも1つの参照に対して決定された位置情報としてそれらの位置を表すことができる。
説明を簡単にするために、患者11は楕円形として概略的に示されている。図1に示す実施形態では、3組の表面電極(例えば、パッチ電極)が患者11の表面に取付けられて示されており、ここではx軸、y軸及びz軸と称される3つの略直交する軸を規定する。他の実施形態では、電極は、他の態様、例えば、特定の体表面上の複数の電極の態様で配置してもよい。さらなる代替として、電極は体表面上にある必要はなく、身体の内部又は外部フレーム上に配置してもよい。
図1において、x軸表面電極12,14は、患者の胸郭領域の側部などの第1の軸に沿って患者に取付けられ(例えば、各腕の下の患者の皮膚に取付けられる)、左電極及び右電極と称してもよい。y軸電極18,19は、患者の内側大腿部及び頸部領域に沿うなど、x軸に略直交する第2の軸に沿って患者に取付けられ、左脚電極及び首電極と称してもよい。z軸電極16,22は、胸郭領域における患者の胸骨及び脊椎に沿うなど、x軸及びy軸の両方に略直交する第3の軸に沿って取付けられ、胸部電極及び背部電極と称してもよい。心臓10は、これらの表面電極の対12/14,18/19及び16/22の間に位置する。
追加の表面基準電極(例えば、腹部パッチ)21は、システム8用の基準電極及び/又は接地電極として設けられる。腹部パッチ電極21は、以下にさらに詳細に説明する固定された心臓内電極31の代替であってもよい。また、患者11は、従来の心電図(ECG又はEKG)システムのリードの大部分又はすべてを適所に有してもよいことも理解されたい。例えば、特定の実施形態では、患者の心臓10上の心電図を検出するために、12個のECGリードの標準セットを用いてもよい。このECG情報は、システム8で利用可能である(例えば、コンピュータシステム20への入力として提供されてもよい)。ECGリードが十分に理解されている限り、及び図面の明瞭化のために、1つのリード6及びコンピュータシステム20へのその接続のみが図1に示されている。
少なくとも1つの電極17(例えば、遠位電極)を有する例示的なカテーテル13もまた、図1に概略的に図示されている。この例示的なカテーテル電極17は、「測定電極」又は「ロービング電極」と称してもよい。典型的には、カテーテル13又は複数のこのようなカテーテル上の複数の電極が用いられる。一実施形態では、例えば、システム8は、患者の心臓及び/又は脈管構造内に配置された12個のカテーテル上の64個の電極を利用してもよい。
他の実施形態では、システム8は、複数の(例えば、8つの)スプラインを含む単一のカテーテルを利用してもよく、各々のスプラインは複数の(例えば、8つの)電極を含む。もちろん、これらの実施形態は単なる例示であり、任意の数の電極及びカテーテルを用いてもよい。実際、いくつかの実施形態では、St. Jude Medical, Inc.のEnSite(商標)Array(商標)非接触マッピングカテーテルなどの高密度マッピングカテーテルを利用することができる。
同様に、カテーテル13(又は複数のそのようなカテーテル)は、典型的には、1つ以上の導入器を介して、よく知られている手順により患者の心臓及び/又は脈管構造内に導入されることを理解されたい。本開示の目的のために、例示的な多電極カテーテル13のセグメントが図2に示されている。図2において、カテーテル13は、経中隔シース35を通って患者の心臓10の左心室50内に延びている。左心室への経中隔アプローチは周知であり、当業者によく知られているので、本明細書でさらに説明する必要はない。もちろん、カテーテル13は、他の適切な方法で心臓10に導入されてもよい。
カテーテル13は、その遠位先端に電極17を含み、図示の実施形態では、その長さに沿って間隔を置いて配置された複数の追加の測定電極52,54,56を含む。典型的には、隣接する電極間の間隔は既知であるが、電極はカテーテル13に沿って等間隔を空けて配置されていなくてもよく、また、互いに等しい大きさでなくてもよいことを理解されたい。これらの電極17,52,54,56の各々は患者の内部にあるので、システム8によって各電極についての位置データを同時に収集してもよい。
同様に、電極17,52,54及び56の各々は、心臓表面から電気生理学的データを収集するために用いられてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、カテーテル13は(例えば、双極電位図から)MAPを検出することができる。当業者は、(例えば、接触及び非接触電気生理学的マッピングと、単極及び双極電位図の収集と、を含む)電気生理学的データポイントの取得及び処理のための様々な様式に精通しているので、本明細書で開示される心臓再分極活動マッピング技術の理解のためにその様式についてのさらなる議論を要さない。同様に、当技術分野でよく知られている様々な技術を用いて、複数の電気生理学データポイントからグラフ表示を生成することができる。当業者が電気生理学的データポイントから電気生理学的マップを生成する方法を理解する限り、本明細書に開示されたマップを理解するのに必要な範囲でのみ、その態様を本明細書で説明する。
ここで図1に戻ると、いくつかの実施形態では、(例えば、心臓10の壁に取り付けられた)固定基準電極31が、第2カテーテル29上に示されている。較正の目的のため、この電極31は、静止している(例えば、心臓の壁に取り付けられているか又は心臓の壁の近くに取り付けられている)か、又は、ロービング電極(例えば、電極17,52,54,56)と固定された空間関係に配置されてもよく、したがって、電極31は、「ナビゲーション基準」又は「ローカル基準」と称してもよい。固定基準電極31は、上述した表面基準電極21に加えて、又はこれに代えて用いてもよい。多くの場合、心臓10内の冠状静脈洞電極又は他の固定電極は、電圧及び変位を測定するための基準として用いることができる。すなわち、以下に説明するように、固定基準電極31は、座標系の原点を規定してもよい。
各表面電極は、多重スイッチ24に結合され、表面電極の対は、表面電極を信号生成器25に結合するコンピュータ20で動作するソフトウェアによって選択される。あるいは、スイッチ24は省略されてもよく、信号生成器25の複数(例えば、3つ)のインスタンスが、各測定軸(すなわち、各表面電極対)に対して1つずつ設けられてもよい。
コンピュータ20は、例えば、従来の汎用コンピュータ、専用コンピュータ、分散コンピュータ、又は任意の他のタイプのコンピュータを含んでもよい。コンピュータ20は、単一の中央処理装置(CPU)、又は、本明細書で開示される様々な態様を実施するための命令を実行可能な、一般に並列処理環境と称される複数の処理装置などの1つ以上のプロセッサ28を備えてもよい。
一般に、生物学的導体におけるカテーテルのナビゲーションを実現するために、名目上直交する3つの電界が、一連の駆動及び検知電気双極子(例えば、表面電極対12/14,18/19及び16/22)によって生成される。あるいは、これらの直交する電界は分解されてもよく、表面電極の任意の対を双極子として駆動して、効果的な電極三角測量を提供してもよい。同様に、電極12,14,18,19,16及び22(又は任意の他の数の電極)を、心臓内の電極に電流を流したり、心臓内の電極から電流を検出するための他の有効な配置に位置させてもよい。例えば、複数の電極を患者11の背中、側部及び/又は腹部に配置してもよい。任意の所望の軸について、駆動(ソース−シンク)構成の所定のセットに起因するロービング電極にわたって測定された電位は、直交軸に沿って均一な電流を単に流すことによって得られるのと同じ有効電位をもたらすために代数的に組み合わされてもよい。
このように、表面電極12,14,16,18,19,22のうちの任意の2つは、腹部パッチ21などの接地基準に対して双極子ソース及びドレインとして選択され、非励起電極は接地基準に対して電圧を測定する。心臓10内に配置されたロービング電極17,52,54,56は、電流パルスからの電界に曝され、腹部パッチ21などの接地に対して測定される。実際に、心臓10内のカテーテルは、図示された4つの電極よりも多い又は少ない電極を有してもよく、各電極の電位が測定されてもよい。上述したように、少なくとも1つの電極を心臓の内面に固定して、固定基準電極31を形成してもよく、固定基準電極31は、腹パッチ21などの接地に対しても測定され、位置特定システム8が位置を測定する際の座標系の原点として規定されてもよい。心臓10内のロービング電極17,52,54,56の位置を決定するために、各表面電極、内部電極、及び仮想電極からのデータセットのすべてを用いてもよい。
測定された電圧は、基準電極31などの基準位置に対して、ロービング電極17,52,54,56のような心臓内の電極の三次元空間内の位置を決定するためにシステム8によって用いられてもよい。すなわち、基準電極31で測定された電圧は、座標系の原点を規定するために用いられてもよく、一方、ロービング電極17,52,54,56で測定された電圧は、その原点に対するロービング電極17,52,54,56の位置を表すために用いられてもよい。いくつかの実施形態では、座標系は三次元(x,y,z)デカルト座標系であるが、極座標系、球座標系、円柱座標系などの他の座標系も考えられる。
前述の説明から明らかなように、心臓内の電極の位置を決定するために用いられるデータは、表面電極対により心臓に電界を印加しながら測定される。また、電極データは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第7,263,397号に記載されているように、電極位置の生の位置データを改善するために使用される呼吸補償値(respiration compensation value)を生成するために使用されてもよい。電極データはまた、例えば、その全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第7,885,707号に記載されているように、患者の身体のインピーダンスの変化を補償するために使用されてもよい。
1つの例示的な実施形態では、システム8は、まず一組の表面電極を選択し、次いでそれらを電流パルスで駆動する。電流パルスが伝送されている間、残りの表面電極及び生体内電極の少なくとも1つで測定された電圧などの電気活動が測定され、格納される。上記のように、呼吸及び/又はインピーダンス変位などのアーチファクトの補償が実行されてもよい。
いくつかの実施形態では、システム8は、上記のような電界を生成するSt. Jude Medical, Inc.のEnSite(商標)Velocity(商標)心臓マッピング及び可視化システム、又は電界に依拠する他のこのようなシステムである。しかしながら、例えば、Biosense Webster, Inc.のCARTOナビゲーション及び位置特定システム、Northern Digital Inc.のAURORA(登録商標)システム、又はSterotaxisのNIOBE(登録商標)磁気ナビゲーションシステムを含む他のシステムは、本教示に関連して使用してもよく、これらのすべては、電界ではなく磁界を利用する。以下の特許(これらはすべて、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている位置特定システム及びマッピングシステムもまた、本発明において用いることができる:米国特許第6,990,370号;6,978,168号;6,947,785号;6,939,309号;6,728,562号;6,640,119号;5,983,126号;5,697,377号。
心臓再分極活動をマッピングする1つの基本的方法を、図3に示される例示的な工程のフローチャート300を参照して説明する。いくつかの実施形態では、例えば、フローチャート300は、本明細書に開示される心臓再分極活動のマップを生成するために、図1のコンピュータ20によって(例えば、1つ以上のプロセッサ28によって)実行され得るいくつかの例示的な工程を表わしてもよい。以下で説明される例示的な工程は、ハードウェア実装又はソフトウェア実装のいずれであってもよいことを理解されたい。説明のために、ここでは、「信号プロセッサ」という用語は、本明細書の教示のハードウェアベース及びソフトウェアベースの実装の両方を説明するために使用される。
より詳細には、図3のフローチャート300は、APDを用いて心臓再分極活動をマッピングするために実行されてもよい一連の例示的な工程を示す。ステップ302では、信号プロセッサにおいて(例えば、コンピュータ20内の1つ以上のプロセッサ28によって)、S(t)と表され(及び図4の下側トレース402として示され)る電位図信号が受信される。APDをマッピングするために、電位図信号402は、MAPカテーテルからなどの双極電位図信号であることが望ましい(例えば、本明細書に完全に記載されているかのように参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5,398,683号参照)。
ブロック304では、それぞれS’(t)及びS’’(t)で表されるS(t)の一次導関数及び二次導関数が計算される。実施形態では、
Figure 2018534035
を用いて一次導関数S’(t)が計算され、Δtは3msなどの予め設定された時間間隔である。同様に、二次導関数S’’(t)は、
Figure 2018534035
に従って計算することができる。
より具体的には、ブロック304において、Trefで示される基準時点406に関する、本明細書では「ロービング興奮間隔」(RAI)404と称されるプリセットウィンドウに対してS’(t)及びS’’(t)が計算される。本明細書に開示される態様によれば、Tref406は、EKGリードからの信号又は生体内基準電極からの信号など、ユーザ定義の基準心臓信号を用いて検出されたQRS活動に対応するように設定される。図4の上側トレース400は、Tref406を決定するために用いられてもよいような例示的な基準心臓信号である。
同様に、RAI404の幅は、ユーザ定義であってもよい。本開示の態様によれば、RAI404は、約100msと約300msの間の幅である。
ブロック306では、S’’(t)を用いて、Tと表される脱分極ティックタイム408がRAI内で特定される。例えば、T408は、RAI404内でS’’(t)が最大値に達する時点として指定されてもよい。
図3に示す次のいくつかの工程は、現在の心臓トリガ(すなわち、現在の拍動)について、Tと表される再分極ティックタイム410を特定することに向けられている。現在の心臓トリガについての再分極ティックタイム410は、RAI404内で生じる必要がないことを理解されたい。むしろ、本開示のいくつかの態様によれば、再分極ティックタイム410は、(以下にさらに説明する)Tplateau412のユーザ定義の最小サイクル長閾値(CLmin)内で特定されてもよい。しかしながら、いずれにしても、T410は、以下でさらに説明するように、典型的にはS(t)402が予め設定された閾値を下回る時点として特定される。
ブロック308及び310のそれぞれでは、T408の(ΔRWで表される)プリセット不応ウィンドウ418内で、(Tmaxで表される)最大ティックタイム414及び(Tminで表される)最小ティックタイム416が特定される。Tmax414は、プリセット不応ウィンドウ418内でS(t)402がその極大値を達成する時点であり、逆に、Tmin416は、プリセット不応ウィンドウ418内でS(t)402がその極小値を達成する時点である。
実施形態では、プリセット不応ウィンドウ418は、脱分極ティックタイム408のいずれの側に対しても12ms(すなわち、T±12ms)である。しかしながら、本明細書における教示は、この特定の不応ウィンドウに限定されず、脱分極ティックタイム408上に中心がない不応ウィンドウを含む他の不応ウィンドウを本明細書の教示の範囲から逸脱することなく採用してもよい。
ブロック312では、Tisoと表される等電位ティックタイム420が検出される。本開示の態様によれば、等電位ティックタイム420は、最小ティックタイム416の前であって、S’’(t)の絶対値が0.01などの予め設定された閾値を下回る時点として検出される。そのような点が存在しない場合、現在の拍動に対してフローチャート300を終了することができる。
同様に、ブロック314では、プラトーティックタイム412(Tplateau)が検出される。本開示の態様によれば、プラトーティックタイム412は、最大ティックタイム414の後であって、S’(t)の絶対値が0.5などの予め設定された閾値を下回る時点として検出される。そのような点が存在しない場合、現在の拍動に対してフローチャート300を終了することができる。
ブロック316では、S(Tplateau)422とS(Tiso)424との間の差としてMAP振幅420(本開示では文字Aで表され、図4では「MAP振幅」として示される)が計算される。MAP振幅420は、例えば、予め設定された閾値をMAP振幅420の一部として設定することによって、再分極ティックタイム410を決定する(ブロック318)ために用いられる予め設定された閾値を決定するために用いられる。本明細書に開示される実施形態では、予め設定された閾値は、MAP振幅420の10%に設定される(すなわち、S(t)がS(Tplateau)−0.9(A)を下回るときに再分極ティックタイムが検出される)。プラトーティックタイム412の最小サイクル長閾値内にそのような点が存在しない場合(すなわち、S(t)402の振幅が、プラトー状態の所定の時間内に十分に減少しない場合)、現在の拍動に対してフローチャート300を終了することができる。
再分極ティックタイム410が検出されると、APDは、脱分極ティックタイム408と再分極ティックタイム410それぞれの間の差として計算することができる(ブロック320)。さらに、拡張期間隔は、脱分極ティックタイムと直前の再分極ティックタイム(すなわちTR−1)との間の差として計算することができる。
心臓再分極活動をマッピングする別の基本的方法を、図5に示される例示的な工程のフローチャート500を参照して説明する。すなわち、フローチャート500は、本明細書に開示される心臓再分極活動のマップを生成するために、図1のコンピュータ20によって(例えば、1つ以上のプロセッサ28によって)実行され得るいくつかの例示的な工程を表わしてもよい。また、繰り返しになるが、以下に説明される例示的な工程は、ハードウェア実装又はソフトウェア実装のいずれであってもよく、本明細書の教示のハードウェアベース及びソフトウェアベースの実装の両方を説明するために「信号プロセッサ」という用語が再び使用されることを理解されたい。
より詳細には、図5のフローチャート500は、ARIを用いて心臓再分極活動をマッピングするために実行されてもよい一連の例示的な工程を示す。ステップ502では、信号プロセッサにおいて(例えば、コンピュータ20内の1つ以上のプロセッサ28によって)、再びS(t)で表され、図6の下側トレース602として示される電位図信号が受信される。ARIをマッピングするために、この電位図信号は単極電位図信号であることが望ましい。
ブロック504では、局所興奮時間(LAT)ティックタイム604は、基準時点Tref608に関し、再び「ロービング興奮間隔」(RAI)606と称されるプリセットウィンドウ内で特定される。図4のトレース400と同様に、図6の上側トレース600は、Tref608を特定するために用いられてもよいような例示的な基準心臓信号である。本開示の実施形態では、LATティックタイム604は、双極電位図信号602を用いて特定される。一度特定されると、LATティックタイム604は、RAI606についての脱分極ティックタイムTとして規定される。
ブロック506では、S(t)602の一次導関数S’(t)が計算される。図3に関連して説明したように、S’(t)は、
Figure 2018534035
として計算することができ、Δtは3msなどの予め設定された時間間隔である。
図5に示す次のいくつかの工程は、現在の心臓トリガ(すなわち、現在の拍動)について、再分極ティックタイムTを特定することに向けられている。現在の心臓トリガについての再分極ティックタイムは、RAI606内で生じる必要がないことを理解されたい。むしろ、以下で説明するように、脱分極ティックタイム604に続く探索期間が規定され、この探索期間内で再分極ティックタイムが検出される。しかしながら、いずれにしても、Tは、以下でさらに詳細に説明するように、典型的にはS’(t)の極大値及び極小値を用いて特定される。
ブロック508及び510のそれぞれでは、T604の(ΔRWで表される)プリセット不応ウィンドウ614内で、(Tmaxで表される)最大ティックタイム610及び(Tminで表される)最小ティックタイム612が特定される。Tmax610は、プリセット不応ウィンドウ614でS(t)602がその極大値を達成する時点であり、逆に、Tmin612は、プリセット不応ウィンドウ614内でS(t)602がその極小値を達成する時点である。
実施形態では、プリセット不応ウィンドウ614は、脱分極ティックタイム604のいずれの側に対しても50ms(すなわち、T±50ms)である。しかしながら、本明細書における教示は、この特定の不応ウィンドウに限定されず、脱分極ティックタイム604上に中心がない不応ウィンドウを含む他の不応ウィンドウを本明細書の教示の範囲から逸脱することなく採用してもよい。LAT振幅616(L)は、ブロック512において、S(Tmax)618とS(Tmin)620との間の差として計算される。
ブロック514では、ネクストサイクルティックタイムTnext622が特定される。Tnext622は、S(Tmin)620よりも高い極小閾値、及び、S(Tmax)618よりも高い極大閾値を参照して特定することができると考えられる。
LAT振幅616を用いて、極小閾値及び極大閾値を計算してもよい。例えば、極小閾値はS(Tmin)+0.3*Lとして計算してもよく、極大閾値はS(Tmax)+0.3*Lとして計算してもよい。
本開示の態様では、Tnext622は、Tmax610の後に:(1)S(t)602が極小閾値を下回る;(2)S(t)602が極大閾値を超える;又は(3)S(t)602が終了する、のうち最初のものが起こる時点として指定される。
ブロック516では、脱分極ティックタイム604に続く、再分極ティックタイムに対する探索期間が決定される。特定の実施形態では、探索期間はT+ΔRWにおいて始まり、T+ΔRW+0.75(L)で終了する。ここで、L(624)は、Tnext−T−2(ΔRW)として規定される探索間隔である。
ブロック518では、TSLM及びTslmという2つの追加のティックタイムが特定される。TSLMは、探索期間中にS’(t)が極大値に達する時点であり、Tslmは、探索期間中にS’(t)が極小値に達する時点である。
ブロック520では、再分極ティックタイムが、TSLM及びTslmの1つ以上を用いて規定される。本開示の態様によれば、再分極ティックタイムの規定は、T波が二相性であるか、陰性であるか、又は陽性であるかに依存する。したがって、例えば、再分極ティックタイムは、陰性T波についてはTSLM626と規定され、陽性T波についてはTslm628と規定されてもよい。二相性T波については、再分極ティックタイム630は、
Figure 2018534035
を用いて規定されてもよい。
再分極ティックタイムが規定されると、ARI632は、脱分極ティックタイムと再分極ティックタイムとの間の差として計算することができる(ブロック522)。さらに、脱分極ティックタイムと直前の再分極ティックタイム(すなわちTR−1)との差として、拡張期間隔を計算することができる(ブロック524)。
本発明のいくつかの実施形態は、ある程度の詳細さで上記に説明されたが、当業者は、本発明の精神又は範囲から逸脱することなく、開示された実施形態に多数の変更を加えることができる。
指向性のある全ての言及(例えば、上側、下側、上方、下方、左、右、左方、右方、上部、底部、上、下、垂直、水平、時計回り、反時計回り)は、本発明の読み手の理解を助けるための識別目的のためにのみ使用され、特に本発明の位置、方向、又は使用に関する制限を創造するものではない。接合に関する言及(例えば、取り付けられる、結合される、接続されるなど)は広く解釈されるべきであり、要素間の接続及び要素間の相対的な移動との間に中間部材を含んでもよい。このように、接合に関する言及は、必ずしも2つの要素が直接接続され、互いに固定された関係にあることを暗示するものではない。
上記の説明に含まれるか、又は添付の図面に示されるすべての事項は、例示的なものとして解釈されるものであり、限定的なものではないと解釈されることが意図される。添付の特許請求の範囲に規定される本発明の精神から逸脱することなく、詳細又は構造の変更を行ってもよい。

Claims (22)

  1. 心臓再分極活動をマッピングする方法であって、
    信号プロセッサにおいて電気図信号S(t)を受信する工程と、
    前記信号プロセッサを用いて、
    基準時刻Trefに関するプリセットウィンドウに対する前記電位図信号S(t)の二次導関数S’’(t)を計算する工程と、
    S’’(t)を用いて前記プリセットウィンドウ内の脱分極ティックタイムTを特定する工程と、
    S(t)を用いて再分極ティックタイムTを特定する工程であって、前記再分極ティックタイムTは、S(t)が予め設定された閾値を下回る時点として特定される、前記工程と、
    前記脱分極ティックタイムT及び前記再分極ティックタイムTを用いて前記プリセットウィンドウの活動電位持続時間を計算する工程と、
    を含む方法。
  2. 信号プロセッサにおいて電位図信号S(t)を受信する前記工程は、前記信号プロセッサにおいて、単相性活動電位(MAP)カテーテルからの双極電位図信号S(t)を受信する工程を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 基準心臓信号を用いて前記基準時刻Trefを検出する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  4. 基準時刻Trefに関するプリセットウィンドウに対する前記電位図信号S(t)の二次導関数S’’(t)を計算する前記工程は、
    Figure 2018534035
    に従って、前記基準時刻Trefに関する前記プリセットウィンドウに対する前記電位図信号S(t)の一次導関数S’(t)を計算する工程をさらに含み、
    Δtは、予め設定された時間間隔を含む、請求項1に記載の方法。
  5. S’’(t)を用いて前記プリセットウィンドウ内の脱分極ティックタイムTを特定する前記工程は、
    前記プリセットウィンドウ内で、S’’(t)がその最大値に達する時点を特定する工程と、
    S’’(t)がその最大値に達する前記時点を脱分極ティックタイムTとして指定する工程と、を含む、請求項1に記載の方法。
  6. 前記予め設定された閾値は、S(t)の振幅の関数として計算される、請求項1に記載の方法。
  7. 前記予め設定された閾値は、以下の工程、すなわち、
    S(t)を用いて、前記脱分極ティックタイムTの周囲のプリセット不応ウィンドウ内の最大ティックタイムTmax及び最小ティックタイムTminを特定する工程と、
    S’’(t)を用いて、Tminの前に発生する等電位ティックタイムTisoを特定する工程と、
    S(t)の一次導関数S’(t)を用いて、Tmaxの後に発生するプラトーティックタイムTplateauを特定する工程と、
    S(t)の前記振幅AをS(Tplateau)−S(Tiso)として規定する工程と、
    前記予め設定された閾値をS(Tplateau)−x*A(0<x<1)として規定する工程と、
    に従って計算される、請求項6に記載の方法。
  8. 前記プリセットウィンドウ内の前記脱分極ティックタイムT、及び、直前の再分極ティックタイムTR−1を用いて、前記プリセットウィンドウの拡張期間隔を計算する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  9. 心臓再分極活動をマッピングする方法であって、
    信号プロセッサにおいて電位図信号S(t)を受信する工程と、
    前記信号プロセッサを用いて、
    基準時刻Trefに関するプリセットウィンドウ内の局所興奮時間(LAT)ティックタイムを特定する工程と、
    前記プリセットウィンドウに対する脱分極ティックタイムTとして前記LATティックタイムを規定する工程と、
    前記プリセットウィンドウの前記電位図信号S(t)の一次導関数S’(t)を計算する工程と、
    S’(t)の極大値及び極小値を用いて、再分極ティックタイムTを特定する工程と、
    前記脱分極ティックタイムT及び前記再分極ティックタイムTを用いて、前記プリセットウィンドウの興奮回復間隔を計算する工程と、
    を含む方法。
  10. 前記電位図信号S(t)は、単極電位図信号を含む、請求項9に記載の方法。
  11. 基準時刻Trefに関するプリセットウィンドウ内の局所興奮時間(LAT)ティックタイムを特定する前記工程は、双極電位図信号を用いて、前記基準時刻Trefに関する前記プリセットウィンドウ内の前記LATティックタイムを特定する工程を含む、請求項9に記載の方法。
  12. 前記プリセットウィンドウの前記電位図信号S(t)の一次導関数S’(t)を計算する前記工程は、
    Figure 2018534035
    に従って、前記一次導関数S’(t)を計算する工程を含み、
    Δtは、予め設定された時間間隔を含む、請求項9に記載の方法。
  13. S’(t)の極大値及び極小値を用いて、再分極ティックタイムTを特定する前記工程は、
    S(t)を用いて、前記脱分極ティックタイムTの周囲のプリセット不応ウィンドウΔRW内の最大ティックタイムTmax及び最小ティックタイムTminを特定する工程と、
    S(Tmax)及びS(Tmin)を用いて、LAT振幅Lを計算する工程と、
    S(t)を用いて、Tmaxの後に発生するネクストサイクルティックTnextを特定する工程と、
    前記再分極ティックタイムTに対する、前記脱分極ティックタイムTに続く探索期間を決定する工程と、
    前記探索期間中にS’(t)が極大値に達する時刻TSLMを特定する工程と、
    前記探索期間中にS’(t)が極小値に達する時刻Tslmを特定する工程と、
    SLM及びTslmの1つ以上を用いて、前記再分極ティックタイムTを規定する工程と、を含む、請求項10に記載の方法。
  14. S(t)を用いて、Tmaxの後に発生するネクストサイクルティックTnextを特定する前記工程は、
    S(Tmin)よりも高い極小閾値を規定する工程と、
    S(Tmax)よりも高い極大閾値を規定する工程と、
    maxの後にS(t)を分析する工程と、
    nextを特定する工程であって、Tnextを、
    S(t)が前記極小閾値を下回る時刻、
    S(t)が前記極大閾値を超える時刻、
    S(t)が終了する時刻、のうち最初に起こるものとして特定する工程と、を含む、請求項13に記載の方法。
  15. 前記極小閾値は、S(Tmin)+0.3*Lとして計算され、
    前記極大閾値は、S(Tmax)+0.3*Lとして計算される、請求項14に記載の方法。
  16. 前記再分極ティックタイムTに対する、前記脱分極ティックタイムTに続く探索期間を決定する前記工程は、
    next−T−2(ΔRW)として探索間隔Lを計算する工程と、
    +ΔRWにおいて、前記探索期間の開始を規定する工程と、
    +ΔRW+0.75*Lにおいて、前記探索期間の終了を規定する工程と、を含む、請求項13に記載の方法。
  17. SLM及びTslmの1つ以上を用いて、前記再分極ティックタイムTを規定する前記工程は、
    を二相性T波について、
    Figure 2018534035
    として規定する工程と、
    を陰性T波についてTSLMとして規定する工程と、
    を陽性T波についてTslmとして規定する工程と、を含む、請求項13に記載の方法。
  18. 前記プリセットウィンドウの前記脱分極ティックタイムT、及び、直前の再分極ティックタイムTR−1を用いて、前記プリセットウィンドウの拡張期間隔を計算する工程をさらに含む、請求項9に記載の方法。
  19. 心臓再分極活動をマッピングするためのシステムであって、
    心臓再分極検出プロセッサであって、
    電位図S(t)を受信し、
    前記電位図S(t)を用いて、脱分極ティックタイムTを特定し、
    S(t)が予め定められた閾値を下回る時点、又は、前記電位図S(t)の一次導関数S’(t)の極大値及び極小値のいずれかを用いて、再分極ティックタイムTを特定し、
    前記脱分極ティックタイムT及び前記再分極ティックタイムTを用いて、心臓再分極期間を計算する、ように構成された前記心臓再分極検出プロセッサ、
    を含む、システム。
  20. 前記心臓再分極検出プロセッサは、さらに、前記脱分極ティックタイムT、及び、直前の再分極ティックタイムTR−1を用いて、拡張期間隔を計算するように構成されている、請求項19に記載のシステム。
  21. 前記再分極期間は、活動電位持続時間を含む、請求項19に記載のシステム。
  22. 前記再分極期間は、興奮回復間隔を含む、請求項19に記載のシステム。
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