JP2018531234A6 - 癌処置のためのMetタンパク質の定量 - Google Patents

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Abstract

胃癌患者を処置するための方法が提供される。特定のMetフラグメントペプチドが、胃癌患者から得られた胃癌組織から回収された胃癌細胞中で直接、SRM−質量分析により正確に定量され、基準レベルと比較される。Metペプチドが基準レベルより低い場合、第2の治療計画が患者を処置するために使用され、Metペプチドが基準レベルより高い場合、第2の治療計画(例えば、第2の治療計画と1種以上のMet阻害剤治療剤との組み合わせ)が患者を処置するために使用することができる。

Description

関連出願の参照
本出願は、2015年9月24日に出願された米国仮出願第62/232,234号(名称「癌処置のためのMetタンパク質の定量」の利益を主張するものであり、当該仮出願の内容全体は参照により本明細書に組み込まれる。
癌患者由来の腫瘍組織中のMetタンパク質の定量的アッセイ及び化学療法剤(例えば、標準的な化学療法剤)での処置に対して応答する可能性が高い患者の特定により癌患者を処置するための改良された方法が提供される。さらに、標準的な化学療法剤に応答する可能性が低いと特定された患者は、1種以上の抗Met治療剤を含む処方計画(regimen)での処置に潜在的に応答する可能性がある。腫瘍組織におけるMet発現レベルは、完全長Metタンパク質の部分配列に由来する特定の(specified)フラグメントペプチドの定量により決定され、このレベルは、基準レベル(reference level)と比較される。Met発現レベルが基準レベルよりも高い場合、患者は、標準的な化学療法剤に応答しない可能性が高く、少なくとも1種の抗Met治療剤を含む処方計画で処置することができる一方、Met発現レベルが基準レベルよりも低い場合、患者は、標準的な化学療法剤での処置に応答する可能性が高く、したがって、抗Met剤を含まない処方計画で処置される。Metは、肝細胞増殖因子受容体、癌原遺伝子c−Met、HGF受容体、チロシンタンパク質キナーゼMet、細胞分散因子受容体(scatter factor receptor)、及びSF受容体とも呼ばれる。
特定のMetフラグメントペプチドは、質量分析に基づく選択反応モニタリング(SRM)(多重反応モニタリング(MRM)とも呼ばれ、本明細書ではSRM/MRMアッセイと呼ばれる)を使用して検出される。SRM/MRMアッセイを使用して、癌患者組織(例えばホルマリン固定癌組織)から獲得された細胞中において直接、特定のMetフラグメントペプチドの存在を検出することができるとともにその量を定量的に測定することができる。フラグメントペプチドの各分子は、一分子の完全長Metに由来し、したがって、フラグメントペプチドの量の測定により、腫瘍サンプルにおける無傷(intact)のMetタンパク質の量の定量が可能となる。特定のそして最適化された治療薬及び治療戦略は、Metタンパク質が患者のがん細胞にどの程度存在するかに基づいて、個々の癌患者の疾患を処置するために使用することができる。
胃癌に罹患している患者を処置(treat)する方法であって、前記患者から得られた腫瘍サンプルから調製されたタンパク質消化物中の特定のMetフラグメントペプチドを検出及び定量し、質量分析法を使用する選択反応モニタリングにより前記サンプル中の前記Metペプチドのレベルを計算することを含む方法が提供される。その後、Metフラグメントペプチドのレベルは、基準レベルと比較され、患者は、この比較の結果に基づいて処置される。Metフラグメントペプチドの測定レベルが基準レベルよりも高い(above)場合、患者は第1の治療計画(therapeutic regimen)で処置される一方、それが基準レベルよりも低い(below)場合、患者は第2の治療計画で処置される。第2の治療計画は、胃癌を処置するための従来の治療計画、例えば、シスプラチン/5FU、FOLFOX(フォルフォックス)、FOLFIRI(フォルフィリ)、パクリタキセル、5FU、カペシタビン、ECF、及びDCFからなる群から選択された処方計画(regimen)であってもよい。第1の治療計画は、有利には、Met阻害剤を含み、また、1種以上の薬剤、例えば、シスプラチン、5FU、ロイコボリン、オキサリプラチン、イリノテカン、パクリタキセル、カペシタビン、エピルビシン、及びドセタキセル、又は、シスプラチン/5FU、FOLFOX、FOLFIRI、パクリタキセル、5FU、カペシタビン、ECF、及びDCFを含む処方計画を含んでもよい。使用可能なMet阻害剤としては、K252a、SU11274、PHA−665752、ARQ197、フォレチニブ(Foretinib)、SGX523、MP470、末端切断型HGF(truncated HGF)、抗HGF中和抗体、切断不可能な形態のHGF(uncleavable form HGF)、NK4、及びデコイMET、並びに、これらの阻害剤の組み合わせが挙げられる。
測定されたMetレベルが比較される基準レベルは、例えば、400amol/μg分析生体サンプルタンパク質±250amol/μg分析生体サンプルタンパク質、400amol/μg分析生体サンプルタンパク質±150amol/μg分析生体サンプルタンパク質、400amol/μg分析生体サンプルタンパク質±100amol/μg分析生体サンプルタンパク質、400amol/μg分析生体サンプルタンパク質±50amol/μg分析生体サンプルタンパク質、又は、400amol/μg分析生体サンプルタンパク質±25amol/μg分析生体サンプルタンパク質であり得る。
これらの方法において、タンパク質消化物は、プロテアーゼ消化物、例えば、トリプシン消化物であることができ、また、「Liquid Tissue」プロトコルにより調製されてもよい。
質量分析法による測定は、タンデム型質量分析、イオントラップ型質量分析、トリプル四重極型質量分析、MALDI−TOF質量分析、MALDI質量分析、ハイブリッドイオントラップ/四重極型質量分析及び飛行時間型質量分析等の方法を使用して実施することができる。使用される質量分析法のモードは、例えば、選択反応モニタリング(SRM)、多重反応モニタリング(MRM)、及び/又は多重選択反応モニタリング(mSRM)であってもよい。
上記方法において、特定のMetペプチドは、有利には、配列番号1に記載のアミノ酸配列を有する。
腫瘍サンプルは、細胞、細胞群、又は固形組織であってもよい。有利には、腫瘍サンプルは、ホルマリン固定固形組織、例えば、パラフィン包埋組織である。
これらの方法において、特定のMetペプチドは、既知の量のスパイクされた(spiked)内部標準ペプチドとの比較により定量されてもよく、ここで、生体サンプル中の天然ペプチド(native peptide)と内部標準ペプチドの両方が、配列番号1に示されるアミノ酸配列と同一のアミノ酸配列を有する。内部標準ペプチドは、有利には、同位元素によりラベルされたペプチドであり、ここで、同位元素は、例えば、18O、17O、15N、13C、H又はこれらの組み合わせである。
上記方法のいずれも、その他のペプチドの検出及び定量とともに使用されることができる。これにより、マルチプレックスフォーマット(multiplex format)においてMetとともにその他のタンパク質の分析及び定量が可能となる。
図1は、282名の胃癌患者の組織サンプルにおけるMet−SRM(amol/μg分析タンパク質)の量的分布を示す図である。 図2は、コックス比例ハザードモデルで評価する、OSに対するMet−SRMの効果のフォレストプロット要約結果を示す図である。Met−SRMアッセイは、カットオフレベル400amol/μgにおいてOSに対して最も強い有意効果を有する。 図3は、Met−SRMの状態(status)によるOSのカプランマイヤープロットを示す図である。400amol/μgカットオフMet−SRM値における生存期間中央値は、Met陽性患者では22.6月であったのに対して、Met陰性患者では59.4月であった。 図4は、アッセイ値の範囲(4カテゴリー)におけるMet−SRMによるOSのカプランマイヤープロットを示す図である。最も高いMet−SRMレベルは、胃癌患者の最も好ましくない(least-favorable)予後を示す。
癌を処置するための改良された方法が提供され、この方法は、患者において起こり得る癌の臨床経過を決定することができ、さらに具体的には、患者が好ましい態様(予後)で標準的な化学療法剤及び処方計画、例えば、シスプラチン/5FU、FOLFOX、FOLFIRI、パクリタキセル、5FU、カペシタビン、ECF、及び/又はDCFに臨床的に応答するか又はしないかを決定することができる。本明細書に記載された技術の一部として、患者由来の腫瘍サンプル又はサンプル群におけるMetタンパク質を測定するための診断方法が提供される。腫瘍サンプルは、有利には、ホルマリン固定されている。
特定のMetペプチドフラグメント及びこのペプチドに関する特性を測定するSRM/MRMアッセイを使用して、ホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)組織に由来する細胞中のMet量が決定される。ペプチドフラグメントは、完全長Metタンパク質の細胞外ドメインに由来し、配列TEFTTALQRを有する。驚くべきことに、このペプチドは、腫瘍組織のFFPEサンプルから調製された消化物中において信頼性のある検出及び定量が可能であることが見出された。米国特許出願第13,976,956号(米国特許第9,372,195号)を参照のこと。なお、その内容全体は、参照により本明細書に組み込まれる。Metタンパク質の量が決定されると、その量は基準レベルと比較され、その比較は、改良された又は最適化された患者のための治療計画の選択及び投与に使用される。
さらに具体的には、このSRM/MRMアッセイは、患者組織サンプル(例えば、ホルマリン固定癌患者組織)から獲得された細胞から調製された複合タンパク質ライセート(complex protein lysate)サンプル中において直接、フラグメントペプチドを測定することができる。ホルマリン固定組織からタンパク質サンプルを調製する方法は、米国特許第7,473,532号(その内容全体は、参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている。米国特許第7,473,532号に記載された方法は、Expression Pathology Inc.(Rockville,Md.)から市販されているLiquid Tissue試薬及びプロトコルを使用して簡便に実施することができる。例示的なプロトコルは、以下の実施例1に示されている。
最も幅広くそして有利に利用可能な、癌患者からの組織及び癌組織の形態は、ホルマリン固定され、パラフィン包埋された組織である。外科的に切除された組織のホルムアルデヒド/ホルマリン固定は、世界中で最も一般的な癌組織サンプルの保存方法であり、標準的な病理プラクティス(pathology practice)において許容された慣例である。ホルムアルデヒドの水溶液は、ホルマリンと呼ばれている。「100%」ホルマリンは、酸化及び重合度を制限するための少量の安定剤(通常はメタノール)を含むホルムアルデヒドの飽和水溶液からなる(約40体積%又は37質量%)。組織を保存する最も一般的な様式では、組織全体が、長時間(8時間〜48時間)、ホルムアルデヒド水溶液(一般的には、10%中性緩衝ホルマリンと呼ばれる)中に浸漬され、次いで、固定された組織全体が、室温での長期間保存のために、パラフィンワックス中に包埋される。このようなホルマリン固定癌組織を分析するための分子分析方法は、癌患者組織の分析のために最も受け入れられそして頻繁に利用される方法であろう。
SRM/MRMアッセイからの結果は、正確で精密なMetタンパク質の定量レベルを、組織が取得され保存された患者の特定の癌と相関させるために使用することができる。これは、癌に関する診断情報を提供するだけでなく、癌組織が得られた患者が、好ましい態様で標準的な化学療法剤及び処方計画に応答するか否か、又は、特異的にMetタンパク質の機能を阻害する及び/又はその存在を減少させるようにデザインされた抗癌治療剤による療法に応答する可能性が高いか否かに関する予後情報も提供する。標準的な化学療法剤及び処方計画としては、シスプラチン/5FU、FOLFOX(ロイコボリン、5−FU及びオキサリプラチン)、FOLFIRI(ロイコボリン、5−FU及びイリノテカン)、パクリタキセル、5FU、カペシタビン、ECF(エピルビシン、シスプラチン、及び5−FU)、及び/又はDCF(ドセタキセル、シスプラチン及び5−FU)が挙げられる。特異的にMetタンパク質の機能を阻害する及び/又はその存在を減少させるためにデザインされた抗癌治療薬としては、METキナーゼ阻害剤、例えば、K252a(Fermentek Biotechnology)、SU11274(SUGEN)、PHA−665752(Pfizer)、ARQ197(ArQule)、フォレチニブ(XL880,Exelixis)、SGX523(SGX Pharmaceuticals)、及びMP470(SuperGen)が挙げられ、HGF阻害剤としては、末端切断型HGF、抗HGF中和抗体、例えば、AV299(AVEO)、及びAMG102(Amgen)、抗HGF中和抗体、切断不可能な形態のHGF(uncleavable forms of HGF)、NK4、及びデコイMET(可溶性の末端切断型METレセプター)が挙げられる。
上記したような標準的な化学療法剤及び処方計画による癌患者の処置は、多くの症例において、特に胃癌の症例において、長年にわたって成功を収めたルーチンとなっている。しかしながら、現在に至るまで、臨床医が、癌患者が臨床的に薬剤又は投薬計画の1つによる処置に応答する可能性を予測することができるテスト、あるいは、好ましい処置コースに関する客観的指針を医師に提供するテストは存在しない。
多数の場合において、上記治療剤及び処方計画は、癌患者の延命に失敗する。以下に記載されるように、そのような薬剤及び/又は処方計画を使用する場合の失敗は、Metタンパク質が高レベルで異常に発現することが見出されている状態と関連していることが判明した。Metタンパク質は、数多くのタイプの細胞におけるシグナルレセプタータンパク質であり、通常、Metレセプターは、健常な細胞がどのように成長し、分割し、それ自体を修復するかをコントロールするのを助ける。しかしながら、胃癌を含む幾つかの癌の場合、癌細胞が、多すぎるMetレセプターを生じさせ(Metタンパク質の過剰発現)、細胞を制御されない状態で成長及び分割させる。多くの場合、このタンパク質過剰発現は、Met遺伝子の増幅を伴い、Met遺伝子の増幅は、多すぎるコピー数の遺伝子を生じ(Met遺伝子増幅として知られている)、次いで、多すぎるMetレセプターの発現(Metタンパク質過剰発現)を生じ得る。本明細書に記載の方法は、臨床医が患者の癌細胞中のMetタンパク質のレベルを決定し、そのレベルに基づいて、成功の蓋然性が最も高い治療計画で患者を処置することを可能とする。さらに詳細には、本発明の方法は、標準的な化学療法剤及び処方計画により、又は、1種以上の抗Met治療剤を含む処方計画により、患者を処置するための客観的な治療計画を提供する。
本明細書に記載の方法よりも前は、2種類の基本的テストが、癌、特に胃癌が、Metを発現している可能性があるか又は過剰発現している可能性があるかを決定するために利用可能であった。両方のテストは、患者からの腫瘍サンプルの薄片を使用する。免疫組織化学(IHC)テストは、Metタンパク質を検出する抗体を使用し、癌細胞中に多すぎるMetタンパク質が存在するか否かを決定することを目指す。IHCテストの結果は、0(陰性)、1+(これも陰性)、2+(ボーダーライン)、又は3+(陽性−Metタンパク質過剰発現)となり得る。FISH(蛍光In Situハイブリダイゼーション)テストは、多すぎるコピー数のMet遺伝子が癌細胞中に存在するか否かを測定することを目指す。FISHテストの結果は、陽性(Met遺伝子増幅あり)又は陰性(Met遺伝子増幅なし)となり得る。このFISHテストは、Met遺伝子増幅がMetタンパク質過剰発現を生じることを推測する。Met遺伝子増幅及び/又はMetタンパク質過剰発現を有する胃癌は、病理報告においてMet陽性と呼ばれる。Met陽性胃癌は、Met陰性胃癌と比較して、増殖がより速い傾向にあり、転移及び再発する可能性が高い。
調査の結果、IHC及びFISHを使用するMet状態のテスト結果は、信頼できない場合があるか、間違っている場合さえあることが示されている。これは、異なるラボ間で、陽性及び陰性のMet状態を分類するために異なるルールが使用されるため、客観的で承認済みの基準が存在しないことに起因する可能性が高い。また、これらのテストを実行する各病理医が、異なる基準を使用して、結果が陽性又は陰性であるかを決定している可能性もある。ほとんどの場合、このことは、テスト結果がボーダーラインである時、すなわち、結果がMet陽性又はMet陰性を強く示さない時に起こる。その他の場合、胃癌のある領域からの組織はMet陽性であるが、同じ癌の異なる領域からの組織はMet陰性であるという結果が出る場合があり得る。不正確なMetテスト結果は、胃癌と診断された患者が最善の可能なケアを受けることができず、効果的でない処置を受ける場合があり、望ましくない副作用を伴うことを意味し得る。
本明細書に記載の方法は、腫瘍、特に胃癌におけるMetタンパク質の定量的レベルの客観的な測定を含む、改良された処置方法を、処置に対する患者の応答の可能性の予測を可能とするMetレベルに関する指針とともに提供する。このようにして、患者には、最適な療法が提供される。
ペプチドの検出及び特定のMetフラグメントペプチドの定量的レベルの測定は、SRM/MRM方法論による質量分析計で決定され、そこでは、Liquid Tissueライセート中に存在する複合ペプチド混合物中において、各ペプチドのSRM/MRMシグネチャ(signature)クロマトグラフィーピーク面積が決定される(上記の通り米国特許第7,473,532号参照)。次いで、Metタンパク質の定量的レベルが、SRM/MRM方法論により決定され、そこでは、ある生体サンプル中のMetタンパク質に由来する個々の特定のペプチドのSRM/MRMシグネチャクロマトグラフィーピーク面積が、個々の特定のMetフラグメントペプチドのための、既知量の「スパイクされた(spiked)」内部標準のSRM/MRMシグネチャクロマトグラフィーピーク面積と比較される。一実施形態において、内部標準は、1種以上の重同位元素で標識された1個以上のアミノ酸残基を含む、合成バージョンの正確に同一のMetフラグメントペプチドである。このような同位体で標識された内部標準は、質量分析による分析により、天然の(native)Metフラグメントペプチドのクロマトグラフィーシグネチャピークとは異なる、区別可能で、予測可能かつ一貫したSRM/MRMシグネチャクロマトグラフィーピークが生成され、比較ピークとして使用可能となるように、合成される。したがって、生体サンプル由来のタンパク質又はペプチド調製物中に内部標準が既知量でスパイクされ、質量分析で分析された場合、天然のペプチドのSRM/MRMシグネチャクロマトグラフィーピーク面積が、内部標準ペプチドのSRM/MRMシグネチャクロマトグラフィーピーク面積と比較され、この数値比較は、元の生体サンプル由来のタンパク質調製物中に存在する天然のペプチドの絶対的モル濃度及び/又は絶対的重量を示す。フラグメントペプチドに対する定量的データは、サンプル毎に、分析されたタンパク質の量に従って表示される。
SRM/MRMアッセイは、いずれのタイプの質量分析計(例えば、MALDI、イオントラップ、又はトリプル四重極型)でも開発及び実行することができるが、SRM/MRMアッセイに関して現在最も有利な装置プラットフォームは、通常、トリプル四重極型装置プラットフォームであると考えられている。Metフラグメントペプチドに関する質量分析的SRM/MRMアッセイを開発するために、単純なペプチド配列に加えて追加の情報を使用してもよい。この追加の情報は、特定のMetフラグメントペプチドの正確で重点的な分析を実行するために、質量分析計(例えば、トリプル四重極型質量分析計)の方向付け及び命令を行う上で重要である。追加の情報は、トリプル四重極型質量分析計に、細胞内に含まれる、全てのタンパク質に由来する数十万から数百万の個々のペプチドから成り得る複雑なライセートにおいて、単一の単離された標的ペプチドの分析を可能とする正確な指針を与える。一般的な標的ペプチドに関する追加の情報、特に、特定のMetフラグメントペプチドに関する追加の情報は、各ペプチドのモノアイソトピック質量、その前駆物質の電荷状態、前駆物質のm/z値、m/z遷移イオン、及び各遷移イオンのイオンタイプのうち1種以上を含むことができる。この特定のMetフラグメントペプチドのペプチド配列及びこの特定のMetフラグメントペプチドに関して記載される必要な追加情報は、表1に示される。
Figure 2018531234
Met定量のための適切な基準レベルを決定するために、腫瘍サンプルは、胃癌に罹患しており、標準的な化学療法剤及び処方計画、例えば、シスプラチン/5FU、FOLFOX、FOLFIRI、パクリタキセル、5FU、カペシタビン、ECF、及び/又はDCFで処置されてきた患者のコホートから得られる。腫瘍サンプルは、標準的な方法を使用してホルマリン固定され、サンプル中のMetレベルは、上記方法を使用して測定される。組織サンプルは、当業界で周知の方法を使用するIHC及びFISHを使用して検査してもよい。コホート中の患者は、標準的な化学療法剤及び処方計画、例えば、シスプラチン/5FU、FOLFOX、FOLFIRI、パクリタキセル、5FU、カペシタビン、ECF、及び/又はDCFで処置され、患者の応答は、当業界で周知の方法を使用して、例えば、処置後、所定の時間間隔で、患者の全生存期間(overall survival)を記録することにより測定される。好適な基準レベルは、当業界で周知の統計的手法を使用して、例えば、ログランクテストの最も低いp値を決定することにより決定することができる。好適な統計的手法は、以下の実施例1に記載されている。
基準レベルが決定されると、それは、Met発現レベルが十分に高く、患者にとって標準的な化学療法剤及び処方計画、例えば、シスプラチン/5FU、FOLFOX、FOLFIRI、パクリタキセル、5FU、カペシタビン、ECF、及び/又はDCFによる処置が有効である可能性が低い患者を特定するために使用することができる。また、基準レベルは、Met発現レベルが十分に低く、標準的な化学療法剤及び処方計画、例えば、シスプラチン/5FU、FOLFOX、FOLFIRI、パクリタキセル、5FU、カペシタビン、ECF、及び/又はDCFによる処理が治療に有効である可能性が高い患者を特定するために使用することができる。当業者は、抗Met剤も、Metレベルが十分に高い患者における治療計画の一部として使用できることを認識するであろう。
患者サンプル中のMetレベルは、典型的にはamol/μgで表されるが、その他の単位を使用することもできる。当業者は、基準レベルが中央値の前後の範囲、例えば、±250、150、100、50又は25amol/μgとして表され得ることを理解するであろう。以下に詳細に記載される特定の実施例において、好適な基準レベルが、400amol/μg又は約400amol/μgであることが見出されたが、当業者は、これよりも高い又は低いレベルを臨床結果及び経験に基づいて選択可能であることを認識するであろう。
核酸及びタンパク質の両者が同一のLiquid Tissue生体分子調製物から分析可能であるため、タンパク質分析が行われたサンプルと同一のサンプル中の核酸から、疾患診断及び薬物処置決定に関する追加情報を生成することができる。例えば、Metタンパク質が、増加したレベルである細胞によって発現される場合、SRMにより分析されると、データは、細胞の状態及びそれらの制御されない増殖の可能性に関する情報を提供することができ、薬物耐性の可能性及び癌の発生に関する情報を得ることができる。同時に、Met遺伝子及び/又は核酸並びにそれらがコードするタンパク質の状態に関する情報(例えば、mRNA分子及びそれらの発現レベル又はスプライシング変異)を、同一のLiquid Tissue生体分子調製物に存在する核酸から得ることができ、Metタンパク質のSRM分析と同時に評価することができる。Met由来ではないが、同一の生体分子調製物中に存在する任意の遺伝子及び/又は核酸は、Metタンパク質のSRM分析と同時に評価することができる。一実施形態において、Metタンパク質及び/又は1種、2種、3種、4種又は5種以上の追加のタンパク質に関する状態は、それらのタンパク質をコードする核酸を調べることにより評価することができる。それらの核酸は、例えば、配列決定法、ポリメラーゼ連鎖反応、制限酵素断片多型分析、欠失、挿入の特定、及び/又は変異の存在の決定のうちの1種以上、2種以上、又は3種以上、例えば、これらに限定されるわけではないが、一塩基対多型(single base pair polymorphisms)転位(transitions)、転換(transversions)、又はこれらの組み合わせ、により調べることができる。
同一の消化物中のその他のタンパク質に由来するペプチドを検出及び定量することも可能である。これは、患者における疾患の処置で使用可能な追加の情報を臨床医に提供する。例えば、Metとともに消化物中で検出及び定量することができるその他のタンパク質としては、タンパク質の異常な発現が癌と関連することが知られているタンパク質が挙げられる。具体例としては、EGFR、IGF−1R、SPARC、HER−2、HER−3、HER−4、Bcl−2、ALK、K−ras、インスリン受容体、PDGFR、PD−L1等のタンパク質が挙げられる。異なるタンパク質に由来するペプチドは、マルチプレックスフォーマット(例えば、米国特許第7,906,301号及び第8,293,485号(それらの内容全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載のもの)において、検出及び定量することができる。
実施例1:標準的な化学療法剤及び処方計画、例えば、シスプラチン/5FU、FOLFOX、FOLFIRI、パクリタキセル、5FU、カペシタビン、ECF、及び/又はDCFで処置した胃癌患者の予後に関するMETタンパク質発現レベルの予測値の決定
患者
米国(シカゴ大学)及びイタリア(ウルビーノ大学)からの282名の患者を、組織学的に確認された原発性及び/又は転移性の胃癌と同定した。ホルマリン固定され、パラフィン包埋された(FFPE)生検(バイオプシー)を処置前に収集した。手術後、全ての患者を、胃癌のために一般的に使用される以下の標準的な化学療法レジメンのうちの1種で処置した:シスプラチン/5FU、FOLFOX、FOLFIRI、パクリタキセル、5FU、カペシタビン、ECF、及び/又はDCF。
方法
Metを質量分析−SRMにより分析した。FFPE腫瘍組織を顕微解剖し、Liquid Tissueプロトコルを使用して、ダウンストリームの質量分析による分析のために可溶化した。例示的なプロトコルが以下に示される。Metタンパク質レベルを、選択反応モニタリング質量分析(SRM−MS)を使用して定量した。スピアマンの順位相関係数を使用して、パラメータ間の相関を評価した。コックス比例ハザードモデル、カプランマイヤー推定値、及び多変量解析を適用して、Metと全生存期間(overall survival)との関係を調査した。
ホルマリン固定サンプルからのライセートの調製(例示的な「Liquid Tissue」プロトコル)
(1)組織打抜(tissue punch)で得られた直径2mm、厚み25μmの1個の切片を、シラン処理された又は低タンパク質結合性の1.5mL微小遠心管内に置く。
(2)500μLの20mM Tris−HCl(pH7.8)を加える。
(3)95℃で1分間、加熱する。
(4)ボルテックスミキサーで穏やかに混合する。
(5)組織切片を害する(disturb)ことがないように注意して、ピペッターを使用して緩衝液を除去する。
(6)750μLの20mM Tris−HCl(pH7.8)を加える。
(7)95℃で1分間、加熱する。
(8)組織切片を害することがないように注意して、ピペッターを使用して緩衝液を除去する。
(9)10,000rpmで1分間、微小遠心する(microcentrifuge)。
(10)ピペッターを使用して微小遠心管から残りの緩衝液を除去する。
(11)10μLの反応緩衝液(10mM Tris−HCl(pH7.8),1.5mM EDTA,0.1%TritonX−100,10%グリセロール)を微小遠心管に加える。組織が微小遠心管の底にあり、反応緩衝液で覆われていることを確認する。
(12)95℃で1.5時間、加熱する。20分ごとに、遠心管をチェックし、キャップ内で凝集を形成している緩衝液を遠心管の底に振り落とし、遠心管を加熱ブロックに置き直す前に組織切片が緩衝液で覆われるようにする。
(13)10,000rpmで1分間、微小遠心する。
(14)微小遠心管を氷の上に置き、冷却する。
(15)0.5μLの1%トリプシンを加え、穏やかに混合する。
(16)37℃で1時間、インキュベートする。20分ごとに、遠心管をチェックし、キャップ内で凝集を形成している緩衝液を遠心管の底に落とす。10〜15秒間、激しくボルテックスする。緩衝液を遠心管の底に振り落とし、遠心管を水浴に置き直す前に組織切片が緩衝液で覆われるようにする。
(17)10,000rpmで1分間、微小遠心する。
(18)95℃で5分間、加熱する。
(19)10,000rpmで1分間、微小遠心する。
得られた多用途の生体分子ライセートは、それに続くアッセイで使用してもよいし、使用準備が整うまで−20℃で保存してもよい。
結果
図1〜4は、Met−SRMアッセイにより、シスプラチン/5FU、FOLFOX、FOLFIRI、パクリタキセル、5FU、カペシタビン、ECF、及び/又はDCFの標準的な化学療法レジメンで処置された胃癌患者の全生存期間の予後値(prognostic value)が提供されることを示す。

Claims (24)

  1. 胃癌に罹患している患者を処置する方法であって、
    (a)前記患者から得られた腫瘍サンプルから調製されたタンパク質消化物中の特定のMetフラグメントペプチドを検出及び定量し、質量分析法を使用する選択反応モニタリングにより前記サンプル中の前記Metペプチドのレベルを計算すること、
    (b)前記Metフラグメントペプチドのレベルを基準レベルと比較すること、並びに、
    (c)前記Metフラグメントペプチドのレベルが前記基準レベルよりも高い場合、前記患者を第1の治療計画で処置すること、あるいは、前記Metフラグメントペプチドのレベルが前記基準レベルよりも低い場合、前記患者を第2の治療計画で処置すること
    を含んでなる、方法。
  2. 前記第2の治療計画が、シスプラチン/5FU、FOLFOX、FOLFIRI、パクリタキセル、5FU、カペシタビン、ECF、及びDCFからなる群から選択された少なくとも1種の処方計画を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記第1の治療計画が、少なくとも1種のMet阻害剤を含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記第1の治療計画が、シスプラチン、5FU、ロイコボリン、オキサリプラチン、イリノテカン、パクリタキセル、カペシタビン、エピルビシン、及びドセタキセルからなる群から選択された少なくとも1種の薬剤をさらに含む、請求項3に記載の方法。
  5. 前記第1の治療計画が、シスプラチン/5FU、FOLFOX、FOLFIRI、パクリタキセル、5FU、カペシタビン、ECF、及びDCFからなる群から選択された少なくとも1種の処方計画をさらに含む、請求項3に記載の方法。
  6. 前記Met阻害剤が、K252a、SU11274、PHA−665752、ARQ197、フォレチニブ、SGX523、MP470、末端切断型HGF、抗HGF中和抗体、切断不可能な形態のHGF、NK4、及びデコイMETからなる群から選択される、請求項3に記載の方法。
  7. 前記基準レベルが、400amol/μg分析生体サンプルタンパク質±250amol/μg分析生体サンプルタンパク質である、請求項1に記載の方法。
  8. 前記基準レベルが、400amol/μg分析生体サンプルタンパク質±150amol/μg分析生体サンプルタンパク質である、請求項1に記載の方法。
  9. 前記基準レベルが、400amol/μg分析生体サンプルタンパク質±100amol/μg分析生体サンプルタンパク質である、請求項1に記載の方法。
  10. 前記基準レベルが、400amol/μg分析生体サンプルタンパク質±50amol/μg分析生体サンプルタンパク質である、請求項1に記載の方法。
  11. 前記基準レベルが、400amol/μg分析生体サンプルタンパク質±25amol/μg分析生体サンプルタンパク質である、請求項1に記載の方法。
  12. 前記タンパク質消化物が、プロテアーゼ消化物を含む、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記生体サンプルの前記タンパク質消化物が、Liquid Tissueプロトコルにより調製される、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記タンパク質消化物が、トリプシン消化物を含む、請求項12に記載の方法。
  15. 前記質量分析法が、タンデム型質量分析、イオントラップ型質量分析、トリプル四重極型質量分析、MALDI−TOF質量分析、MALDI質量分析、ハイブリッドイオントラップ/四重極型質量分析及び飛行時間型質量分析からなる群から選択された方法を含む、請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 使用される質量分析法のモードが、選択反応モニタリング(SRM)、多重反応モニタリング(MRM)、及び/又は多重選択反応モニタリング(mSRM)である、請求項15に記載の方法。
  17. 前記特定のMetペプチドが、配列番号1に記載のアミノ酸配列を有する、請求項1〜16のいずれか一項に記載の方法。
  18. 前記腫瘍サンプルが、細胞、細胞群、又は固形組織である、請求項1〜17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 前記腫瘍サンプルが、ホルマリン固定固形組織である、請求項18に記載の方法。
  20. 前記組織が、パラフィン包埋組織である、請求項19に記載の方法。
  21. 前記特定のMetフラグメントペプチドの検出及び定量が、既知量のスパイクされた内部標準ペプチドと比較することにより、前記サンプル中の前記Metペプチドの量を決定することを含み、前記生体サンプル中の天然ペプチドと前記内部標準ペプチドの両方が、配列番号1に示されるMetフラグメントペプチドと同一のアミノ酸配列に対応する、請求項1〜20のいずれか一項に記載の方法。
  22. 前記内部標準ペプチドが、同位元素によりラベルされたペプチドである、請求項21に記載の方法。
  23. 前記同位元素によりラベルされた内部標準ペプチドが、18O、17O、15N、13C、H又はこれらの組み合わせから選択された1種以上の重安定同位体元素を含む、請求項22に記載の方法。
  24. マルチプレックスフォーマットにおいてその他のタンパク質に由来するその他のペプチドを検出及び定量することをさらに含む、請求項21に記載の方法。
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