JP2018528951A - TGFβ受容体アンタゴニスト - Google Patents

TGFβ受容体アンタゴニスト Download PDF

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ブライアン・イー・フィンク
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Abstract

本発明は一般にTGFベータ R−1およびTGFベータ R−2の活性を調節する化合物、前記化合物を含む医薬組成物、並びに本発明の化合物を用いた、癌などの増殖性疾患およびアポトーシスの調節不全障害の治療方法に関する。

Description

(関連出願の相互参照)
本願は米国仮出願第62/212,047号(2015年8月31日出願)の優先権を主張し、その開示の全体が引用により本明細書に援用される。
本発明は一般にTGFβR−1およびTGFβR−2の活性を調節する化合物、前記化合物を含む医薬組成物、並びに本発明の化合物を用いた、癌などの増殖性疾患およびアポトーシスの調節不全障害の治療方法に関する。
TGFβは、腫瘍の形成や後期疾患の進行に関わるプロセスである、細胞増殖および分化、遊走および接着、腫瘍間質などの細胞外マトリクスの修飾および免疫抑制、血管新生並びに線維増生を含む、様々な生物学的プロセスを制御する多機能性のサイトカインである(Ling and Lee,Current Pharmaceutical Biotech.2011,12:2190−2202)。
TGFβの活性体はダイマーであり、それぞれセリンスレオニンタイプ1およびタイプ2受容体である、TGFβR−1(ALK5)およびTGFβR−2から成る膜結合型ヘテロテトラマーの形成を介してシグナルを伝達する。2つのタイプ1および2つのタイプ2受容体に結合すると、構造的に活性化されたタイプ2受容体はタイプ1受容体中のグリシンおよびセリンリッチな「GS部位」をリン酸化し、細胞内シグナル伝達エフェクター分子であるSmad2またはSmad3を介してシグナル伝達カスケードを活性化する。TGFβR−1は受容体Smad2および/またはSmad3(RSmads)をリン酸化し、これらはSmad4と複合体を形成する(Shi and Massague,Cell 2003,113:685−700)。これらの複合体は次いで核へ移行し、そこで様々な転写応答を引き起こし、遺伝子発現の変化が生じる(Weiss and Attisano,WIREs Developmental Biology,2013,2:47−63)。TGFβタンパク質は哺乳類において関連する因子の大きなファミリーの原型メンバーであり、これらの多くは他の門においても確認される。一般に、TGFβ型およびBMP型リガンドの2つのグループに分類される。さらに無脊椎動物において、7つのタイプ1受容体および5つのタイプ2受容体が確認されている。リガンド/受容体の結合における重層化した複雑性は、リガンドがタイプ1および2受容体複合体に結合することを促進するタイプ3として知られる共受容体である可能性を示す。これらのタイプ3受容体は、ベータグリカンおよびエンドグリンとしても知られているが、大きな細胞外ドメインおよび短い細胞質テールから成り、異なるTGFβファミリーメンバーに結合する(Bernabeu et al.,Biochem Biophys Acta 2009,1792:954−73)。タイプ3受容体はシグナル伝達を促進するが、細胞外ドメインの切断によりリガンドを隔離する可溶性タンパク質が生成され、シグナル伝達を潜在的に阻害しうる(Bernabeu et al.,Biochem Biophys Acta 2009,1792:954−73)。この大きなファミリーにおいて多くの重複性が存在することによって、選択的阻害剤を特定することが困難である一方で、TGFβR−1および−2はそれぞれ、TGFβリガンドの会合の選択的ターゲットである。
TGFβシグナル伝達の変化は、線維症、炎症性疾患、骨疾患、筋疾患および心血管疾患並びに癌などの様々なヒトの疾患に関連がある(Harradine,et al,2006,Annals of Medicine 38:403−14)。ヒトの癌において、TGFβシグナル伝達の変化は生殖細胞系列において生じうるか、または様々な癌型において自然発症的に発生しうる。TGFβはまた、強力な血管新生の誘導因子であり、固形腫瘍の重要な支援システム並びに腫瘍細胞の転移のメカニズムを提供する(Buijs et al.,2011,Curr Pharmaceutical Biotech,12:2121−37)。そのため、様々な病態において、TGFβシグナル伝達を阻害する多くの戦略が開発されてきた。
本発明の第1の局面において、式(I):

[式中、
Aは0〜2個のR基で置換された、−NH−二環式ヘテロアリールまたは二環式ヘテロアリールであり;
は0〜3個のRで置換された、アリールまたはヘテロアリールであり;
は水素、ハロゲン、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、−CHF、CF、(C−C)シクロアルキル、−NHまたはNHSO(C−C)アルキルであり;
は水素、ハロゲン、(C−C)アルキル、−CHNRまたは−CONRであり;
は水素、ハロゲン、−CONHR、−CHNHR1011または−NHR1011であり;
は水素、ハロゲン、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、−CHF、CF、(C−C)シクロアルキル、−NHまたはNHSO(C−C)アルキルであり;
は水素、アミノ(C−C)アルキルまたはヒドロキシ(C−C)アルキルであり;
は水素、アミノ(C−C)アルキルまたはヒドロキシ(C−C)アルキルであるか;あるいは
およびRは、それらが結合している窒素と一緒になって、ヘテロ環式基を形成し;
は水素または(C−C)アルキルであり;
10は水素または(C−C)アルキルであり;
11は水素または(C−C)アルキルであるか;あるいは
10およびR11は、それらが結合している窒素と一緒になって、ヘテロ環式基を形成する]
で示される化合物、および/またはその薬学的に許容される塩、互変異性体もしくは立体異性体が提示される。
別の局面において、本発明の化合物またはその薬学的に許容可能な塩、および1つ以上の薬学的に許容可能な担体、希釈剤または賦形剤を含む医薬組成物が提示される。
別の局面において、治療に用いるための本発明の化合物またはその薬学的に許容可能な塩が示される。特に、TGFβRアンタゴニストが適応する疾患または病状の治療に用いるため。
別の局面において、治療上の有効量のTGFβRアンタゴニストを、それらが必要な対象に投与することを特徴とする、癌、線維症、炎症性疾患、骨疾患、筋疾患および心血管疾患の治療方法が示される。
本発明の詳細な説明
本発明の第1の局面において、式(I):

[式中、
Aは0〜2個のR基で置換された、−NH−二環式ヘテロアリールまたは二環式ヘテロアリールであり;
は0〜3個のRで置換された、アリールまたはヘテロアリールであり;
は水素、ハロゲン、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、−CHF、CF、(C−C)シクロアルキル、−NHまたはNHSO(C−C)アルキルであり;
は水素、ハロゲン、(C−C)アルキル、−CHNRまたは−CONRであり;
は水素、ハロゲン、−CONHR、−CHNHR1011または−NHR1011であり;
は水素、ハロゲン、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、−CHF、CF、(C−C)シクロアルキル、−NHまたはNHSO(C−C)アルキルであり;
は水素、アミノ(C−C)アルキルまたはヒドロキシ(C−C)アルキルであり;
は水素、アミノ(C−C)アルキルまたはヒドロキシ(C−C)アルキルであるか;あるいは
およびRは、それらが結合している窒素と一緒になって、ヘテロ環式基を形成し;
は水素または(C−C)アルキルであり;
10は水素または(C−C)アルキルであり;
11は水素または(C−C)アルキルであるか;あるいは
10およびR11は、それらが結合している窒素と一緒になって、ヘテロ環式基を形成する]
で示される化合物、および/またはその薬学的に許容可能な塩、互変異性体もしくは立体異性体が提示される。
本発明の第1の局面の範囲内の第2の局面において、式(I):

[式中、
Aは0〜2個のR基で置換される、−NH−二環式ヘテロアリールまたは二環式ヘテロアリールであり;
は0〜3個のRで置換されたヘテロアリールであり;
は水素、ハロゲン、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、−CHF、CF、(C−C)シクロアルキル、−NHまたはNHSO(C−C)アルキルであり;
は水素、ハロゲン、(C−C)アルキル、−CHNRまたは−CONRであり;
は水素、ハロゲン、−CONHR、−CHNHR1011または−NHR1011であり;
は水素、ハロゲン、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、−CHF、CF、(C−C)シクロアルキル、−NHまたはNHSO(C−C)アルキルであり;
は水素、アミノ(C−C)アルキルまたはヒドロキシ(C−C)アルキルであり;
は水素、アミノ(C−C)アルキルまたはヒドロキシ(C−C)アルキルであるか;あるいは
およびRは、それらが結合している窒素と一緒になって、ヘテロ環式環を形成し;
は水素または(C−C)アルキルであり;
10は水素または(C−C)アルキルであり;
11は水素または(C−C)アルキルであるか;あるいは
10およびR11は、それらが結合している窒素と一緒になって、ヘテロ環式基を形成する]
で示される化合物、および/またはその薬学的に許容可能な塩、互変異性体もしくは立体異性体が提示される。
本発明の前記の局面の範囲内の第3の局面において、式(II):

[式中、
Aは0〜2個のR基で置換された、−NH−二環式ヘテロアリールまたは二環式ヘテロアリールであり;
は水素、ハロゲン、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、−CHF、CF、(C−C)シクロアルキル、−NHまたはNHSO(C−C)アルキルであり;
は水素、ハロゲン、(C−C)アルキル、−CHNRまたは−CONRであり;
は水素、ハロゲン、−CONHR、−CHNHR1011または−NHR1011であり;
は水素、ハロゲン、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、−CHF、CF、(C−C)シクロアルキル、−NHまたはNHSO(C−C)アルキルであり;
は水素、アミノ(C−C)アルキルまたはヒドロキシ(C−C)アルキルであり;
は水素、アミノ(C−C)アルキルまたはヒドロキシ(C−C)アルキルであるか;あるいは
およびRは、それらが結合している窒素と一緒になって、ヘテロ環式基を形成し;
は水素または(C−C)アルキルであり;
10は水素または(C−C)アルキルであり;
11は水素または(C−C)アルキルであるか;あるいは
10およびR11は、それらが結合している窒素と一緒になって、ヘテロ環式基を形成し;
nは0、1、2または3である]
で示される化合物、および/またはその薬学的に許容可能な塩、互変異性体もしくは立体異性体が提示される。
本発明の前記の局面の範囲内の第4の局面において、式(II):

[式中、
Aは0〜2個のR基で置換された、−NH−二環式ヘテロアリールであり;
は水素、ハロゲン、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、−CHF、CF、(C−C)シクロアルキル、−NHまたはNHSO(C−C)アルキルであり;
は水素、ハロゲン、(C−C)アルキル、−CHNRまたは−CONRであり;
は水素、ハロゲン、−CONHR、−CHNHR1011または−NHR1011であり;
は水素、ハロゲン、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、−CHF、CF、(C−C)シクロアルキル、−NHまたはNHSO(C−C)アルキルであり;
は水素、アミノ(C−C)アルキルまたはヒドロキシ(C−C)アルキルであり;
は水素、アミノ(C−C)アルキルまたはヒドロキシ(C−C)アルキルであるか;あるいは
およびRは、それらが結合している窒素と一緒になって、ヘテロ環式基を形成し;
は水素または(C−C)アルキルであり;
10は水素または(C−C)アルキルであり;
11は水素または(C−C)アルキルであるか;あるいは
10およびR11は、それらが結合している窒素と一緒になって、ヘテロ環式基を形成し;
nは0、1、2または3である]
で示される化合物、および/またはその薬学的に許容可能な塩、互変異性体もしくは立体異性体が提示される。
本発明の前記の局面の範囲内の第5の局面において、式(II):

[式中、
Aは0〜2個のR基で置換された、NH−キノリン、NH−ナフチリジン、NH−ベンゾジアゾールまたはNH−インダゾールであり;
は水素、ハロゲン、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、−CHF、CF、(C−C)シクロアルキル、−NHまたはNHSO(C−C)アルキルであり;
は水素、ハロゲン、(C−C)アルキル、−CHNRまたは−CONRであり;
は水素、ハロゲン、−CONHR、−CHNHR1011または−NHR1011であり;
は水素、ハロゲン、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、−CHF、CF、(C−C)シクロアルキル、−NHまたはNHSO(C−C)アルキルであり;
は水素、アミノ(C−C)アルキルまたはヒドロキシ(C−C)アルキルであり;
は水素、アミノ(C−C)アルキルまたはヒドロキシ(C−C)アルキルであるか;あるいは
およびRは、それらが結合している窒素と一緒になって、ヘテロ環式基を形成し;
は水素または(C−C)アルキルであり;
10は水素または(C−C)アルキルであり;
11は水素または(C−C)アルキルであるか;あるいは
10およびR11は、それらが結合している窒素と一緒になって、ヘテロ環式基を形成し;
nは0、1、2または3である]
で示される化合物、および/またはその薬学的に許容可能な塩、互変異性体もしくは立体異性体が提示される。
本発明の前記の局面のいくつかの範囲内の第6の局面において、式(II):

[式中、
Aは0〜2個のR基で置換された二環式ヘテロアリールであり;
は水素、ハロゲン、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、−CHF、CF、(C−C)シクロアルキル、−NHまたはNHSO(C−C)アルキルであり;
は水素、ハロゲン、(C−C)アルキル、−CHNRまたは−CONRであり;
は水素、ハロゲン、−CONHR、−CHNHR1011または−NHR1011であり;
は水素、ハロゲン、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、−CHF、CF、(C−C)シクロアルキル、−NHまたはNHSO(C−C)アルキルであり;
は水素、アミノ(C−C)アルキルまたはヒドロキシ(C−C)アルキルであり;
は水素、アミノ(C−C)アルキルまたはヒドロキシ(C−C)アルキルであるか;あるいは
およびRは、それらが結合している窒素と一緒になって、ヘテロ環式基を形成し;
は水素または(C−C)アルキルであり;
10は水素または(C−C)アルキルであり;
11は水素または(C−C)アルキルであるか;あるいは
10およびR11は、それらが結合している窒素と一緒になって、ヘテロ環式基を形成し;
nは0、1、2または3である]
で示される化合物、および/またはその薬学的に許容可能な塩、互変異性体もしくは立体異性体が提示される。
本発明の前記の局面の範囲内の第7の局面において、式(II):

[式中、
Aは0〜2個のR基で置換された、ピロロピリジン、ピラゾロピリジンまたはイミダゾピリジンであり;
は水素、ハロゲン、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、−CHF、CF、(C−C)シクロアルキル、−NHまたはNHSO(C−C)アルキルであり;
は水素、ハロゲン、(C−C)アルキル、−CHNRまたは−CONRであり;
は水素、ハロゲン、−CONHR、−CHNHR1011または−NHR1011であり;
は水素、ハロゲン、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、−CHF、CF、(C−C)シクロアルキル、−NHまたはNHSO(C−C)アルキルであり;
は水素、アミノ(C−C)アルキルまたはヒドロキシ(C−C)アルキルであり;
は水素、アミノ(C−C)アルキルまたはヒドロキシ(C−C)アルキルであるか;あるいは
およびRは、それらが結合している窒素と一緒になって、ヘテロ環式基を形成し;
は水素または(C−C)アルキルであり;
10は水素または(C−C)アルキルであり;
11は水素または(C−C)アルキルであるか;あるいは
10およびR11は、それらが結合している窒素と一緒になって、ヘテロ環式基を形成し;
nは0、1、2または3である]
で示される化合物、および/またはその薬学的に許容可能な塩、互変異性体もしくは立体異性体が提示される。
別の局面において、第一の局面の範囲内で例示された例から選択される化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、互変異性体もしくは立体異性体が提示される。
別の局面において、前記のいずれかの局面の範囲内の任意のサブセットの化合物の一覧から選択される化合物が提示される。
II.本発明の別の実施態様
別の実施態様において、本発明は薬学的に許容可能な担体および治療上の有効量の少なくとも1つの本発明の化合物またはその立体異性体、互変異性体、薬学的に許容可能な塩、または溶媒和物を含む医薬組成物を提示する。
別の実施態様において、本発明は本発明の化合物またはその立体異性体、互変異性体、薬学的に許容可能な塩、または溶媒和物を製造する方法を提示する。
別の実施態様において、本発明は治療および/または予防が必要な患者に対して、治療上の有効量の1つ以上の本発明の化合物を単体で、または適宜、本発明の他の化合物および/もしくは少なくとも1つの別の種類の治療剤との組み合わせにおいて投与することを特徴とする、様々な種類の癌の治療および/または予防方法を提示する。
別の実施態様において、本発明は、これらに限定はされないが、小細胞肺癌、非小細胞性肺癌、大腸癌、多発性骨髄腫、急性骨髄性白血病(AML)、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、膵臓癌、肝臓癌、肝細胞癌、神経芽腫、他の固形腫瘍または他の血液腫瘍などの様々な種類の癌の治療および/または予防方法を提示する。
別の実施態様において、本発明は、これらに限定はされないが、小細胞肺癌、非小細胞性肺癌、トリプル−ネガティブ乳癌、大腸癌、前立腺癌、黒色腫、膵臓癌、多発性骨髄腫、T−急性リンパ芽球性白血病またはAMLなどの様々な種類の癌の治療および/または予防方法を提示する。
別の実施態様において、本発明はマルファン症候群並びに異常なTGF−β発現に関連する疾患、障害および病状の治療および/または予防方法を提示する。
別の実施態様において、本発明は肝線維症または肺線維症などの線維症の治療および/または予防方法を提示する。
別の実施態様において、本発明は治療に用いるための本発明の化合物を提示する。
別の実施態様において、本発明は本発明の化合物と、同時に、分割して、または逐次的に、治療に用いるためのさらなる治療剤との組合せ製剤を提示する。
III.治療上の応用
本発明の式(I)の化合物はTGFβRアンタゴニストであり、TGFβRアンタゴニストが適応する疾患および病状の治療において、強力な有用性を持つ。
ある実施態様において、治療が必要な対象に対して、治療上の有効量の式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を投与することを特徴とする、TGFβRアンタゴニストが適応する疾患または病状の治療方法が示される。
別の実施態様において、治療が必要な対象に対して、治療上の有効量の1つ以上の式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を投与することを特徴とする、慢性の自己免疫性および/または炎症性疾患の治療方法が示される。
さらなる実施態様において、治療が必要な対象に対して、治療上の有効量の1つ以上の式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を投与することを特徴とする、癌の治療方法が示される。
ある実施態様において、治療が必要な対象は哺乳動物、特にヒトである。
TGFβRアンタゴニストは、全身性または組織性炎症、感染または低酸素に対する炎症反応、細胞の活性化および増殖、脂質代謝、線維症に関連する様々な疾患または病状の治療、並びにウイルス感染の予防および治療において、有用であると考えられる。
TGFβRアンタゴニストは、特発性肺線維症、腎線維症、術後狭窄、ケロイド形成、強皮症および心線維症などの線維症疾患の治療において、有用でありうる。
TGFβRアンタゴニストは、血液腫瘍、肺、乳房および大腸腫瘍などの上皮性腫瘍、正中腫瘍、間葉性腫瘍、肝臓腫瘍、腎臓腫瘍および神経系腫瘍などの癌の治療において、有用でありうる。
用語「TGFβRアンタゴニストが適応する疾患または病状」は上述の病態のいずれかまたは全てを含むことが意図される。
治療に用いるために、式(I)の化合物並びにその薬学的に許容可能な塩はそれ自体で化合物として投与されうることが可能であるが、さらに一般的には医薬組成物として存在する。
医薬組成物は、単位用量あたり所定の分量の活性成分を含む単一用量剤形として存在しうる。好ましい単位用量の組成物は、活性成分の1日用量またはサブドーズ(sub−dose)またはそれらの適切な一部を含むものである。このような単位用量はそのため、1日1回以上投与されうる。好ましい単位投与の組成物は、本明細書において前記の通り、活性成分の1日用量または(1日1回以上の投与のための)サブドーズ(sub−dose)またはそれらの適切な一部を含むものである。
本発明の化合物によって治療されうる癌の種類としては、これらに限定はされないが、脳腫瘍、皮膚癌、膀胱癌、卵巣癌、乳癌、胃癌、膵臓癌、前立腺癌、結腸癌、血液腫瘍、肺癌および骨腫瘍が挙げられる。このような癌の種類の例としては、神経芽腫、腸癌(直腸癌、結腸癌、家族性大腸腺腫症および遺伝性非ポリポーシス大腸癌など)、食道癌、口唇癌、喉頭癌、下喉頭癌、舌癌、唾液腺癌、胃癌、腺癌、甲状腺髄様癌、甲状腺乳頭癌、腎臓癌、腎実質腫瘍、卵巣癌、子宮頸癌、子宮体癌、子宮内膜癌、繊毛癌、膵臓癌、前立腺癌、精巣癌、乳癌、泌尿器癌(urinary cancer)、黒色腫、脳腫瘍(神経膠芽腫、星状細胞腫、髄膜腫、髄芽腫および末梢性神経外胚葉腫瘍など)、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、バーキットリンパ腫、急性リンパ性白血病(ALL)、慢性リンパ性白血病(CLL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、成人T細胞白血病リンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、肝細胞癌、胆嚢癌、気管支癌、小細胞肺癌、非小細胞肺癌、多発性骨髄腫、基底細胞癌、奇形腫、網膜芽細胞腫、脈絡膜悪性黒色腫、精上皮腫、横紋筋肉腫、頭蓋咽頭腫、骨肉腫、軟骨肉腫、筋肉種、脂肪肉腫、線維肉腫、ユーイング肉腫および形質細胞腫が挙げられる。
腫瘍において見られるアポトーシス欠損に加えて、アポトーシス耐性に起因する、免疫系の自己反応性細胞を除去する能力が欠損していることが、自己免疫性疾患の病因において主要な役割を担っていると考えられる。自己免疫性疾患は、免疫系の細胞が自己の臓器および分子に対する抗体を生産する、または直接組織を攻撃することでこれらを破壊することを特徴とする。これらの自己反応性細胞がアポトーシスを行うことができないことによって、疾患の症状が発生する。アポトーシス制御の欠損は、全身性エリテマトーデスまたはリウマチ性関節炎などの自己免疫性疾患において確認されてきた。
本発明の化合物は、それ自体で、または他の治療剤もしくは放射線治療との組み合わせもしくは併用投与において、いくつかの種類の癌の治療に有用である。そのため、ある実施態様において、本発明の化合物は、放射線治療と、または細胞増殖抑制活性もしくは抗悪性腫瘍活性を有する第二治療剤と共に併用投与される。適切な細胞増殖抑制性の化学療法化合物としては、これらに限定はされないが、(i)代謝拮抗剤;(ii)DNA断片化剤、(iii)DNA架橋剤、(iv)挿入剤、(v)タンパク質合成阻害剤、(vi)カンプトテシンまたはトポテカンなどのトポイソメラーゼI毒;(vii)トポイソメラーゼII毒、(viii)微小管標的薬、(ix)キナーゼ阻害剤、(x)様々な治験薬、(xi)ホルモンおよび(xii)ホルモンアンタゴニストが挙げられる。本発明の化合物は上述の12種類に分類される既知のいずれかの薬剤、並びに現在開発中である将来のいずれかの薬剤との組み合わせにおいて有用でありうることが理解される。特に、本発明の化合物は現在の標準治療、並びに近い将来に発展するいずれかの治療との組み合わせにおいて有用でありうることが理解される。特定の用量および投与レジメンは、知識を発展させている医師および当業者に基づく。
本明細書において、本発明の化合物が1つ以上の癌免疫剤と共に投与される治療方法がさらに示される。本明細書で用いられる癌免疫剤は、癌免疫療法としても知られているが、対象の免疫応答を増進、刺激および/または上方制御するのに有効である。ある局面において、本発明の化合物の癌免疫剤との併用投与は、腫瘍増殖の抑制において相乗効果を有する。
ある局面において、本発明の化合物は、癌免疫剤の投与に先立って逐次的に投与される。別の局面において、本発明の化合物は免疫−腫瘍剤と同時に併用投与される。さらに別の局面において、本発明の化合物は、癌免疫剤の投与の後に逐次的に投与される。
別の局面において、本発明の化合物は癌免疫剤と共に製剤化されうる。
癌免疫剤としては、例えば、小分子薬剤、抗体、または他の生体分子または小分子が挙げられる。生体分子の癌免疫剤の例としては、これらに限定はされないが、癌ワクチン、抗体、およびサイトカインが挙げられる。ある局面において、抗体はモノクローナル抗体である。別の局面において、モノクローナル抗体はヒト化またはヒト抗体である。
ある局面において、癌免疫剤は(i)刺激(共刺激を含む)受容体のアゴニスト、または(ii)T細胞における阻害性(共阻害を含む)シグナルのアンタゴニストであり、これらの両方によって、抗原特異的T細胞応答が増幅される(しばしば、免疫チェックポイント制御因子と呼ばれる)。
いくつかの刺激性および阻害性分子は、免疫グロブリンスーパーファミリー(IgSF)のメンバーである。共刺激性または共阻害性受容体に結合する膜結合リガンドの、ある重要なファミリーはB7ファミリーであり、例として、B7−1、B7−2、B7−H1(PD−L1)、B7−DC(PD−L2)、B7−H2(ICOS−L)、B7−H3、B7−H4、B7−H5(VISTA)、およびB7−H6が挙げられる。共刺激性または共阻害性受容体に結合する膜結合リガンドの別のファミリーは、結合によってTNF受容体ファミリーメンバーを認識するTNFファミリーの分子であり、例として、CD40およびCD40L、OX−40、OX−40L、CD70、CD27L、CD30、CD30L、4−1BBL、CD137(4−1BB)、TRAIL/ApO2−L、TRAILR1/DR4、TRAILR2/DR5、TRAILR3、TRAILR4、OPG、RANK、RANKL、TWEAKR/Fn14、TWEAK、BAFFR、EDAR、XEDAR、TACI、APRIL、BCMA、LTβR、LIGHT、DcR3、HVEM、VEGI/TL1A、TRAMP/DR3、EDAR、EDA1、XEDAR、EDA2、TNFR1、リンホトキシンα/TNFβ、TNFR2、TNFα、LTβR、リンホトキシンα1β2、FAS、FASL、RELT、DR6、TROY、NGFRが挙げられる。
別の局面において、癌免疫剤はT細胞の活性化を抑制するサイトカイン(例えば、IL−6、IL−10、TGF−β、VEGF、および他の免疫抑制性サイトカイン)または、免疫応答を促進するためにT細胞の活性化を促進するサイトカインである。
ある局面において、T細胞応答は本発明の化合物の組み合わせによって、および1つ以上の(i)CTLA−4、PD−1、PD−L1、PD−L2、LAG−3、TIM−3、ガレクチン9、CEACAM−1、BTLA、CD69、ガレクチン−1、TIGIT、CD113、GPR56、VISTA、2B4、CD48、GARP、PD1H、LAIR1、TIM−1、およびTIM−4などの、T細胞活性化を抑制するタンパク質のアンタゴニスト(例えば免疫チェックポイント阻害剤)、および(ii)B7−1、B7−2、CD28、4−1BB(CD137)、4−1BBL、ICOS、ICOS−L、OX40、OX40L、GITR、GITRL、CD70、CD27、CD40、DR3およびCD28Hなどの、T細胞活性化を促進するタンパク質のアゴニストによって、促進されうる。
癌の治療のための本発明の化合物と組み合わせることのできる他の薬剤としては、NK細胞の阻害性受容体のアンタゴニスト、またはNK細胞の活性化受容体のアゴニストが挙げられる。例えば、本発明の化合物はリリルマブなどのKIRのアンタゴニストと組み合わせることができる。
併用療法のためのさらに別の薬剤としては、これらに限定はされないが、RG7155(WO11/70024、WO11/107553、WO11/131407、WO13/87699、WO13/119716、WO13/132044)またはFPA−008(WO11/140249;WO13169264;WO14/036357)などのCSF−1Rアンタゴニスト抗体のような、CSF−1Rアンタゴニストなどのマクロファージまたは単球を阻害または枯渇させる薬剤が挙げられる。
別の局面において、本発明の化合物は、陽性の共刺激性受容体を結合させるアゴニスト性薬剤、阻害性受容体、アンタゴニスト、および抗腫瘍T細胞の全身的な頻度を上昇させる1つ以上の薬剤を介してシグナル伝達を減少させる阻害剤、腫瘍微小環境に特徴的な免疫抑制性経路を克服する(例えば、阻害性受容体の会合(PD−L1/PD−1の相互作用など)を阻害する)、Treg細胞を欠乏させるもしくは阻害する(例えば、抗CD25モノクローナル抗体(例えば、タクリズマブ)を用いて、もしくはエクスビボでの抗CD25ビーズの欠乏によって)、IDOなどの代謝酵素を阻害する、またはT細胞のアネルギ−もしくは疲弊を覆す/予防する薬剤、並びに内因性の免疫活性化および/または腫瘍部位における炎症を引き起こす薬剤の1つ以上と共に用いられうる。
ある局面において、癌免疫剤はアンタゴニスト性CTLA−4抗体などのCTLA−4アンタゴニストである。適切なCTLA−4抗体としては、例えば、YERVOY(イピリムマブ)またはトレメリムマブが挙げられる。
別の局面において、癌免疫剤はアンタゴニスト性PD−1抗体などの、PD−1アンタゴニストである。適切なPD−1抗体としては、例えば、OPDIVO(ニボルマブ)、KEYTRUDA(ペムブロリズマブ)、またはMEDI−0680(AMP−514;WO2012/145493)が挙げられる。癌免疫剤としてはまた、PD−1への結合の特異性は疑問視されているが、ピディリズマブ(CT−011)が挙げられる。PD−1受容体を標的にするための別の方法は、IgG1のFc部位に融合されたPD−L2(B7−DC)の細胞外ドメインから成る組み換えタンパク質であり、AMP−224と呼ばれる。
別の局面において、癌免疫剤はアンタゴニスト性PD−L1抗体などの、PD−L1のアンタゴニストである。適切なPD−L1抗体としては、例えば、MPDL3280A(RG7446;WO2010/077634)、デュルバルマブ(MEDI4736)、BMS−936559(WO2007/005874)、およびMSB0010718C(WO2013/79174)が挙げられる。
別の局面において、癌免疫剤はアンタゴニスト性LAG−3抗体などの、LAG−3アンタゴニストである。適切なLAG3抗体としては、例えば、BMS−986016(WO10/19570、WO14/08218)、またはIMP−731またはIMP−321(WO08/132601、WO09/44273)が挙げられる。
別の局面において、癌免疫剤はアゴニスト性CD137抗体などの、CD137(4−1BB)アゴニストである。適切なCD137抗体としては、例えば、ウレルマブおよびPF−05082566(WO12/32433)が挙げられる。
別の局面において、癌免疫剤はアゴニスト性GITR抗体などの、GITRアゴニストである。適切なGITR抗体としては、例えば、BMS−986153、BMS−986156、TRX−518(WO06/105021、WO09/009116)およびMK−4166(WO11/028683)が挙げられる。
別の局面において、癌免疫剤はIDOアンタゴニストである。適切なIDOアンタゴニストとしては、例えば、INCB−024360(WO2006/122150、WO07/75598、WO08/36653、WO08/36642)、インドキシモド、またはNLG−919(WO09/73620、WO09/1156652、WO11/56652、WO12/142237)が挙げられる。
別の局面において、癌免疫剤はアゴニスト性OX40抗体などの、OX40アゴニストである。適切なOX40抗体としては、例えば、MEDI−6383またはMEDI−6469が挙げられる。
別の局面において、癌免疫剤はアンタゴニスト性OX40抗体などの、OX40Lアンタゴニストである。適切なOX40Lアンタゴニストは、例えば、RG−7888(WO06/029879)が挙げられる。
別の局面において、癌免疫剤はアゴニスト性CD40抗体などの、CD40アゴニストである。さらに別の実施態様において、癌免疫剤はアンタゴニスト性CD40抗体などの、CD40アンタゴニストである。適切なCD40抗体としては、例えば、ルカツムマブまたはダセツズマブが挙げられる。
別の局面において、癌免疫剤はアゴニスト性CD27抗体などの、CD27アゴニストである。適切なCD27抗体としては、例えば、バルリルマブが挙げられる。
別の局面において、癌免疫剤は(B7H3に対する)MGA271(WO11/109400)である。
併用療法は、これらの治療剤を逐次的に投与すること、すなわちそれぞれの治療剤が異なる時点で投与されること、並びにこれらの治療剤、または少なくとも2つの治療剤が実質的に同時に投与されることを含むことが意図される。実質的に同時に投与することは、例えば、それぞれの治療剤を一定の割合で含有する単一投与剤形、またはそれぞれの治療剤の単一投与剤形の複数を対象に投与することによって達成されうる。それぞれの治療剤を逐次的にまたは実質的に同時に投与することは、これらに限定はされないが、経口経路、静脈内経路、筋肉内経路、および粘膜組織を介した直接吸収などのいずれかの適切な経路に影響されうる。当該治療剤は、同じ経路または異なる経路によって投与されうる。例えば、選択された組み合わせの第一薬剤は、静脈内注入によって投与されてもよく、組み合わせの他の薬剤は経口投与されてもよい。あるいは、例えば、全ての治療剤は経口投与されてもよく、または全ての治療剤は静脈内注入によって投与されてもよい。併用療法はまた、他の生物学的に活性な成分、および非薬物療法(例えば、手術または放射線治療)とのさらなる組み合わせにおいて、前記の治療剤を投与することを含みうる。併用療法が非薬物療法をさらに含む場合には、非薬物療法は、治療剤および非薬物療法の組み合わせの相互作用による薬効が得られる限り、適切ないずれかの時点において実施されうる。例えば、適切な場合では、治療剤の投与において非薬物療法が一時的に、おそらく数日またはさらには数週間中断される場合でも、薬効が得られる。
本発明は、その主旨または本質的な特性から逸脱することなく、別の特定の形態において具体化されうる。本発明は、本明細書に記載される発明の好ましい局面の全ての組み合わせを含む。本発明のいずれかおよびすべての実施態様は、さらなる実施態様を説明するために、他のいずれかの実施態様または複数の実施態様と組み合わせられうることが理解される。また、実施態様のそれぞれの個々の要素は、それ自体独立した実施態様であることも理解される。さらに、ある実施態様のいずれかの要素は、さらなる実施態様を説明するためのいずれかの実施態様のいずれかおよび全ての他の要素と組み合わせられることが意図される。
IV.医薬組成物および投薬
本発明はまた、1つ以上の薬学的に許容可能な担体(添加剤)および/または希釈剤、および適宜、1つ以上の前記のさらなる治療剤と共に製剤される、治療上の有効量の1つ以上の式Iの化合物を含む、薬学的に許容可能な組成物を提供する。以下で詳細に記述されるように、本発明の医薬組成物は固体または液体の形態において、例えば以下の投与に適するように特に製剤化されうる:(1)経口投与、例えば水薬(水溶液または非水溶液または懸濁液)、錠剤(例えば口腔用、舌下用および全身性吸収用)、ボーラス、散剤、顆粒、舌への塗布のためのペースト;(2)非経口投与、例えば、滅菌溶液もしくは懸濁液などの皮下、筋肉内、静脈内もしくは硬膜外注入、または徐放性製剤;(3)局所適用、例えば、皮膚塗布のためのクリーム、軟膏、または制御放出性のパッチもしくはスプレー;(4)膣内または直腸内投与、例えば、ペッサリー、クリームまたは泡;(5)舌下投与;(6)眼内投与;(7)経皮投与;または(8)経鼻投与。
用語「薬学的に許容可能な」は、妥当な利益/リスク比につりあうような、過度な毒性、刺激作用、アレルギー性応答、または他の問題もしくは合併症のない、ヒトおよび動物の組織との接触において健全な医学的判断に従い、用いるのに適切である化合物、物質、組成物および/または投与剤形をいうために本明細書において用いられる。
本明細書で用いられる用語「薬学的に許容可能な担体」は、液体もしくは固体増量剤、希釈剤、賦形剤、生産補助剤(例えば、滑沢剤、タルクマグネシウム、カルシウムまたはステアリン酸亜鉛、またはステアリン酸)、または溶媒封入物質などの、目的化合物をある臓器または体の一部から、別の臓器または体の一部へ送達または輸送するのに関わる、薬学的に許容可能な物質、組成物または溶媒を意味する。それぞれの担体は、当該製剤の他の成分と両立できる、および患者に有害でないという意味において「許容可能」でなければならない。薬学的に許容可能な担体としての機能を果たしうる物質のいくつかの例として、以下が挙げられる:(1)ラクトース、グルコースおよびスクロースなどの糖;(2)コーンスターチおよびポテトスターチなどのデンプン;(3)カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロースおよびアセチルセルロースなどのセルロースおよびその誘導体;(4)粉末トラガカント;(5)麦芽;(6)ゼラチン;(7)タルク;(8)カカオバターおよび坐剤ワックスなどの賦形剤;(9)ピーナツ油、綿実油、紅花油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油およびダイズ油などの油;(10)プロピレングリコールなどのグリコール;(11)グリセリン、ソルビトール、マンニトールおよびポリエチレングリコールなどのポリオール;(12)オレイン酸エチルおよびラウリン酸エチルなどのエステル;(13)寒天;(14)水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウムなどの緩衝剤;(15)アルギン酸;(16)発熱性物質除去水;(17)等張食塩水;(18)リンガー液;(19)エチルアルコール;(20)pH緩衝液;(21)ポリエステル、ポリカーボネートおよび/またはポリ酸無水物;並びに(22)医薬製剤に適合して用いられる他の非毒性物質。
湿潤剤、乳化剤、並びにラウリル硫酸ナトリウムおよびステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤、並びに着色剤、離型剤、コーティング剤、甘味剤、香味剤および芳香剤、防腐剤並びに抗酸化剤もまた、当該組成物中に存在しうる。
薬学的に許容可能な抗酸化剤の例としては、以下が挙げられる:(1)アスコルビン酸、システイン塩酸塩、亜硫酸水素ナトリウム、ピロ亜硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウムなどの、水溶性の抗酸化剤;(2)パルミチン酸アスコルビル、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、レシチン、没食子酸プロピル、アルファ−トコフェロールなどの、油溶性の抗酸化剤;および(3)クエン酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ソルビトール、酒石酸、リン酸などの、金属キレート剤。
本発明の製剤としては、経口、経鼻、局所(バッカルおよび舌下など)、経直腸、経膣および/または非経口投与に適切な製剤が挙げられる。当該製剤は単位投与剤形で便宜上存在していてもよく、薬学分野で周知のいずれかの方法によって製剤されてもよい。単一投与剤形を製剤するために担体物質と組み合わせることができる活性物質の分量は、治療患者および投与の特定の形態に従って変化する。単一投与剤形を製剤するために担体物質と組み合わせることができる活性成分の分量は、一般に治療上の効果を発揮する当該化合物の分量である。一般に、この分量は、100%のうち、約0.1パーセントから約99パーセントの活性成分に及び、好ましくは約5パーセントから約70パーセント、最も好ましくは約10パーセントから約30パーセントである。
いくつかの実施態様において、本発明の製剤はシクロデキストリン、セルロース、リポソーム、ミセル形成剤(例えば胆汁酸)、およびポリマー担体(例えばポリエステル)、およびポリ酸無水物;並びに本発明の化合物から成る群から選択される賦形剤を含む。いくつかの実施態様において、前述の製剤は経口投与可能な本発明の化合物を示す。
これらの製剤または組成物の製造方法は、本発明の化合物と担体および適宜1つ以上の副成分を組み合わせるステップを含む。一般的に、当該製剤は本発明の化合物と液体担体または細かく分割された固体担体またはその両方を、均一におよび十分に組み合わせ、次いで必要であれば生成物を成形することによって製造される。
経口投与において適切な本発明の製剤は、カプセル、カシェー剤、丸剤、錠剤、ロゼンジ(香味原料、通常、スクロースおよびアカシアまたはトラガカントを用いる)、散剤、顆粒、または、水性もしくは非水性溶液中の溶液もしくは懸濁液、または水中油型もしくは油中水型の液体エマルジョン、またはエリキシル剤もしくはシロップ、またはトローチ(ゼラチンおよびグリセリン、またはスクロースおよびアカシアなどの、不活性成分を用いる)および/または洗口液などの形態であり得、それぞれの形態は活性成分として本発明の化合物の所定の分量を含む。本発明の化合物はまた、ボーラス、舐剤またはペーストとしても投与されうる。
経口投与(カプセル、錠剤、丸剤、糖衣錠、散剤、顆粒、トローチなど)のための本発明の固形剤形において、当該活性成分は、クエン酸ナトリウムもしくはリン酸二カルシウムなどの1つ以上の薬学的に許容可能な担体、および/または以下のいずれかと混合される:(1)デンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール、および/またはケイ酸などの増量剤または充填剤;(2)例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロースおよび/またはアカシアなどの結合剤;(3)グリセロールなどの潤滑剤;(4)寒天−寒天、炭酸カルシウム、ポテトまたはタピオカスターチ、アルギン酸、特定のケイ酸塩、および炭酸ナトリウムなどの崩壊剤;(5)パラフィンなどの溶解遅延剤;(6)4級アンモニウム化合物などの吸収促進剤、並びにポロクサマーおよびラウリル硫酸ナトリウムなどの界面活性剤;(7)例えばセチルアルコール、モノステアリン酸グリセロールなどの湿潤剤、および非イオン性界面活性剤;(8)カオリンおよびベントナイト粘土などの吸収剤;(9)タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固形ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸、およびそれらの混合物などの、滑沢剤;(10)着色剤;および(11)クロスポビドンまたはエチルセルロースなどの放出制御剤。カプセル、錠剤および丸剤の場合、当該医薬組成物はまた、緩衝剤を含みうる。同様の種類の固形組成物はまた、ラクトースまたは乳糖、並びに高分子量ポリエチレングリコールなどを賦形剤として用いた、軟および硬殻ゼラチンカプセル内の増量剤としても用いられうる。
錠剤は適宜1つ以上の副成分と共に、圧縮または成形によって製造されうる。圧縮錠剤は、結合剤(例えば、ゼラチンまたはヒドロキシプロピルメチルセルロース)、滑沢剤、不活性希釈剤、防腐剤、崩壊剤(例えば、デンプングリコール酸ナトリウムまたは架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム)、界面活性剤または分散剤を用いて、製造されうる。湿製錠剤は、当該粉末化合物を不活性な液体希釈剤で湿らせた混合物を適切な機械によって成形することで製造されうる。
糖衣錠、カプセル、丸剤および顆粒などの、本発明の医薬組成物の錠剤および他の固形剤形は、腸溶性コーティングおよび医薬製剤の分野で周知の他のコーティングなどの、コーティングおよび殻と共に、適宜入手または製造されうる。これらはまた、例えば、目的の放出特性達成するための様々な割合のヒドロキシプロピルメチルセルロース、他のポリマーマトリクス、リポソームおよび/またはマイクロスフェアを用いて、含まれる活性成分を持続放出または制御放出するために製剤されうる。これらは、例えば凍結乾燥によって、即時放出のために製剤されうる。これらは、例えば、細菌捕捉フィルター(bacteria retaining filter)を介した濾過、または滅菌水もしくは他の何らかの滅菌された注入可能な溶媒に試用直前に溶解されうる滅菌固形組成物の形態に滅菌剤を組み込むことによって滅菌されうる。これらの組成物はまた、適宜乳白剤を含んでもよく、消化管の特定の部位のみでまたは優先的に、活性成分を適宜、遅延放出によって放出する組成物を含んでもよい。用いることのできる包埋組成物の例としてはポリマー性物質およびワックスが挙げられる。当該活性成分はまた、適切な場合、1つ以上の前記の賦形剤と共に、マイクロカプセルの形態で存在していてもよい。
本発明の化合物の経口投与のための液体投与剤形としては、薬学的に許容可能なエマルジョン、マイクロエマルジョン、溶液、懸濁液、シロップおよびエリキシルが挙げられる。活性成分に加えて、当該液体投与剤形は、例えば水または他の溶媒など、当技術分野で一般的に用いられる不活性希釈剤、可溶化剤、およびエチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、油(特に、綿実、ピーナツ、トウモロコシ、胚芽、オリーブ、ヒマシおよびゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフリルアルコール、ポリエチレングリコールおよびソルビタンの脂肪酸エステル並びにそれらの混合物などの乳化剤を含みうる。
不活性希釈剤の他にも、当該経口組成物はまた、湿潤剤、乳化剤および懸濁剤、甘味剤、香味剤、着色剤、芳香剤および防腐剤などの補助剤を含みうる。
懸濁液は、当該活性化合物に加えて、例えば、エトキシル化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトールおよびソルビタンエステル、微結晶セルロース、メタ水酸化アルミニウム(aluminum metahydroxide)、ベントナイト、寒天−寒天およびトラガカント、およびそれらの混合物などの懸濁剤を含みうる。
直腸内または膣内投与のための本発明の医薬化合物の製剤は坐剤として存在していてもよく、これらは1つ以上の本発明の化合物を、例えばカカオバター、ポリエチレングリコール、坐剤ワックスまたはサリチル酸塩などを含む1つ以上の適切な非刺激性の賦形剤または担体と混合させることによって製造され得、これらは室温で固体であるが体温で液体であるため、直腸または膣腔内で溶解し、活性化合物を放出する。
膣内投与に適切な本発明の製剤としてはまた、当技術分野で周知の適切な担体を含む、ペッサリー、タンポン、クリーム、ゲル、ペースト、泡またはスプレー製剤が挙げられる。
本発明の化合物の局所または経皮投与のための投与剤形としては、散剤、スプレー、軟膏、ペースト、クリーム、ローション、ゲル、液剤、パッチおよび吸入剤が挙げられる。当該活性化合物は滅菌条件下において、薬学的に許容可能な担体と、および必要とされうるいずれかの防腐剤、緩衝液、または噴射剤と混合されうる。
軟膏、ペースト、クリームおよびゲルは、本発明の活性化合物に加えて、動物性および植物性脂肪、油、ワックス、パラフィン、デンプン、トラガカント、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、シリコーン、ベントナイト、ケイ酸、タルクおよび亜鉛オキシド、またはそれらの混合物などの賦形剤を含みうる。
粉末およびスプレーは、本発明の化合物に加えて、ラクトース、タルク、ケイ酸、水酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウムおよびポリアミド粉末、またはこれらの物質の混合物などの賦形剤を含みうる。スプレーはさらに、クロロフルオロ炭化水素、並びにブタンおよびプロパンなどの揮発性の非置換炭化水素などの通常の噴射剤を含みうる。
経皮パッチは本発明の化合物を体内に制御送達させるのにさらなる利点を有する。このような剤形は、適切な溶媒に当該化合物を溶解または分散させることで製造されうる。吸収促進剤はまた、皮膚を介した当該化合物の流動性を向上させるために用いられうる。このような流動速度は、速度制御膜を用いること、またはポリマーマトリクスもしくはゲルに当該化合物を分散させることのいずれかによって制御されうる。
眼科用製剤、眼軟膏、散剤、液剤などもまた、本発明の範囲内であると見なされる。
非経口投与に適切な本発明の医薬組成物は、1つ以上の本発明の化合物を、1つ以上の薬学的に許容可能な滅菌等張水溶液もしくは非水溶液、分散液、懸濁液もしくはエマルジョン、または使用直前に滅菌された注入可能な溶液もしくは分散液内で再構成されうる滅菌粉末との組み合わせにおいて含み、糖、アルコール、抗酸化剤、緩衝液、静菌剤、当該製剤が対象患者の血液と等張になるようにするための溶質、または分散剤もしくは濃化剤を含みうる。
本発明の医薬組成物に用いられうる適切な水性および非水性担体の例としては、水、エタノール、ポリオール(グリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、など)、およびそれらの適切な混合物、オリーブ油などの植物油、並びにオレイン酸エチルなどの注入可能な有機エステルが挙げられる。適切な流動性は、例えばレシチンなどのコーティング物質を用いることによって、分散液の場合では必要な粒子径を維持することによって、および界面活性剤を使用することによって維持されうる。
これらの組成物はまた、防腐剤、湿潤剤、乳化剤および分散剤などの補助剤を含みうる。対象化合物における微生物の活動を抑制することは、例えば、パラベン、クロロブタノール、ソルビン酸フェノール、などの様々な抗細菌および抗真菌剤を混合させることによって達成されうる。当該組成物に、糖、塩化ナトリウム、などの等張剤を混合することもまた、望ましい。さらに、注入可能な医薬製剤の持続吸収は、モノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチンなどの吸収を遅延させる物質を混合させることによってもたらされうる。
いくつかの場合において、薬剤の効果を持続させるために、皮下または筋肉内注入によって薬剤の吸収を遅延させることが望ましい。これは、低い水溶性を有する結晶または非晶質の懸濁液を用いることによって達成されうる。そのため、薬剤の吸収速度は、次に、結晶の大きさおよび結晶の形態によって変化しうる溶解速度に従う。あるいは、非経口投与剤形の遅延吸収は、当該薬剤を油溶剤に溶解または分散させることによって達成される。
注入可能なデポー製剤は、目的の化合物のマトリクスをポリ乳酸−ポリグリコール酸などの生分解性ポリマー内にマイクロカプセル化させることで製造される。ポリマーに対する薬剤の比率、および用いられる特定のポリマーの性質によって、薬剤の放出速度が制御されうる。他の生分解性ポリマーの例としては、ポリ(オルトエステル)およびポリ(無水物)が挙げられる。注入可能なデポー製剤はまた、当該薬剤を生体組織と適合性のあるリポソームまたはマイクロエマルジョンに封入することによって製造される。
本発明の化合物がヒトおよび動物に医薬品として投与される場合、それらはそれ自体で、または例えば0.1から99%(さらに好ましくは10から30%)の活性成分を、薬学的に許容可能な担体との組み合わせにおいて含む医薬組成物として、投与されうる。
選択される投与経路にかかわらず、適切な水和物の形態で用いられうる本発明の化合物および/または本発明の医薬組成物は、当業者に既知の従来の方法によって、薬学的に許容可能な投与剤形に製剤される。
本発明の医薬組成物中の活性成分の実際の投与量は、特定の患者、組成物、および投与形態について、患者に対する毒性なしに、望ましい治療効果を達成するのに有効な活性成分の分量が得られるように変化しうる。
選択される投与量は、用いられる本発明の特定の化合物、またはそのエステル、塩もしくはアミドの活性、投与経路、投与時間、用いられる特定の化合物の排出もしくは代謝速度、吸収速度および量、治療期間、用いられる特定の化合物との組み合わせにおいて使用される他の薬剤、化合物および/または物質、治療される患者の年齢、性別、体重、病状、健康状態および以前の病歴、並びに医療分野において周知の因子などの、様々な因子によって変化する。
当技術分野における通常の技術を有する医師または獣医師は、必要とされる当該医薬組成物の有効量を容易に決定し、処方することができる。例えば、医師または獣医師は、当該医薬組成物中に含まれる、用いられる本発明の化合物の用量を、望ましい治療効果を得るために必要な用量よりも低い用量から始めて、望ましい効果が得られるまで、徐々に用量を増加させることができる。
一般的に、本発明の化合物の適切な一日の用量は、治療効果を発揮するのに有効な最小の用量の当該化合物の分量である。このような有効な用量は一般に上述の因子によって変化する。一般に、本発明の化合物の、患者に対する経口、静脈内、脳室内および皮下投与量は、1日に、体重のキログラムあたり、約0.01から約50mgに及ぶ。
必要に応じて、当該活性化合物の有効な1日の用量は、適宜単位投与剤形で、1日を通して適切な間隔をあけて分割して投与される、2、3、4、5、6回またはそれ以上のサブドーズ(sub−dose)として投与されうる。本発明のいくつかの局面において、投薬は1日に1回の投与である。
本発明の化合物を単独で投与することも可能であるが、医薬製剤(組成物)として当該化合物を投与するのが好ましい。
定義
本明細書において特に記載のない限り、単数で言及されるものは、複数のものもまた含まれうる。例えば、「a」および「an」は1つまたは1つ以上のいずれかをいいうる。
特に断らない限り、不十分な価数のあらゆるヘテロ原子は、価数を満たすのに十分な水素原子を有すると考えられる。
本明細書および添付の特許請求の範囲にわたって、所定の化学式または化学名は、異性体が存在する場合には、全てのそれらの立体および光学異性体、並びにラセミ体を含むものとする。特に断らない限り、全てのキラル(エナンチオマーおよびジアステレオマー)およびラセミ体は本発明の範囲内である。C=C二重結合、C=N二重結合、環系などの多くの幾何異性体もまた、当該化合物中に存在し得、本発明においてそのような全ての安定な異性体も意図される。本発明の化合物のシス−およびトランス−(またはE−およびZ−)幾何異性体が記述され、異性体の混合物として、または分離された異性体として単離されうる。本化合物は光学活性体またはラセミ体に単離されうる。光学活性体はラセミ体を分割することによって、または光学活性な出発物質から合成することによって製造されうる。本発明の化合物を製造するために用いられる全ての工程およびその工程において製造される中間体は、本発明の一部であると見なされる。エナンチオマーまたはジアステレオマー性の生成物が製造される場合、それらは例えば、クロマトグラフィーまたは分別結晶などの従来の方法によって分離されうる。工程の条件に応じて、本発明の最終生成物は遊離型(中性型)または塩の形態のいずれかで得られる。これらの最終化合物の遊離形態および塩のいずれも、本発明の範囲内である。必要に応じて、化合物の1つの形態は別の形態に変換されうる。遊離塩基または酸は塩に変換されうる;塩は遊離化合物または別の塩に変換されうる;本発明の異性化合物の混合物はそれぞれの異性体に分離されうる。本発明の化合物、それらの遊離形態および塩は、水素原子が分子の別の部位に移動し、その結果、分子中の原子間の化学結合が再配置された、様々な互変異性形態として存在しうる。存在しうる限りの全ての互変異性形態は本発明に含まれることが理解されよう。
置換基が「適宜置換されていてもよい」と言及されている場合、当該置換基は、特に定義されない限り、例えば、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクロ、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、オキソ、アルカノイル、アリールオキシ、アルカノイルオキシ、アミノ、アルキルアミノ、アリールアミノ、アリールアルキルアミノ、2つのアミノ置換基がアルキル、アリールまたはアリールアルキルから選択される二置換アミン;アルカノイルアミノ、アロイルアミノ、アラルカノイルアミノ、置換アルカノイルアミノ、置換アリールアミノ、置換アラルカノイルアミノ、チオール、アルキルチオ、アリールチオ、アリールアルキルチオ、アルキルチオノ、アリールチオノ、アリールアルキルチオノ、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、アリールアルキルスルホニル、例えば−SONHなどのスルホンアミド、置換スルホンアミド、ニトロ、シアノ、カルボキシ、例えば−CONHなどのカルバミル、例えば−CONHアルキル、−CONHアリール、−CONHアリールアルキル、または窒素上に、アルキル、アリールまたはアリールアルキルから選択される2つの置換基が存在する場合などの置換カルバミル;アルコキシカルボニル、アリール、置換アリール、グアニジノ、例えばインドリル、イミダゾリル、フリル、チエニル、チアゾリル、ピロリジル、ピリジル、ピリミジル、ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、ピペラジニル、ホモピペラジニルなどのヘテロシクリル、および置換ヘテロシクリルなどの置換基から選択される。
明確にするため、および当技術分野での標準的な慣習に従って、記号:

は、その部位または置換基の、その構造のコア/核部分への結合点である結合を表すために、式および表の中で用いられる。
さらに、明確にするため、置換基が2つの文字または記号の間でないところにダッシュ(−)を有する場合;置換基に結合する点を表すために用いられる。例えば、−CONHは炭素原子を介して結合される。
さらに、明確にするため、実線の末端に表示される置換基が存在しない場合、結合に付加されたメチル(CH)基が存在することを示す。
本明細書で用いられる用語「アルキル」または「アルキレン」は、特定の数の炭素原子を有する分岐鎖および直鎖飽和脂肪酸炭化水素基の両方を含むことが意図される。例えば、「C−Cアルキル」は1〜6個の炭素原子を有するアルキルを意味する。アルキル基の例としては、これらに限定はされないが、メチル(Me)、エチル(Et)、プロピル(例えば、n−プロピルおよびイソプロピル)、ブチル(例えば、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル)、およびペンチル(例えば、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル)が挙げられる。
用語「アルケニル」は1つ以上の二重結合および一般に2〜20個の長さの炭素原子を含む、直鎖または分岐鎖炭化水素基を意味する。例えば、「C−Cアルケニル」は2〜8個の炭素原子を含む。アルケニル基としては、これらに限定はされないが、例えば、エテニル、プロペニル、ブテニル、1−メチル−2−ブテン−1−イル、ヘプテニル、オクテニルなどが挙げられる。
用語「アルキニル」は1つ以上の三重結合および一般に2〜20個の長さの炭素原子を含む、直鎖または分岐鎖炭化水素基を意味する。例えば、「C−Cアルケニル」は、2〜8個の炭素原子を含む。代表的なアルキニル基としては、これらに限定はされないが、例えば、エチニル、1−プロピニル、1−ブチニル、ヘプチニル、オクチニルなどが挙げられる。
用語「アルコキシ」または「アルキルオキシ」は−O−アルキル基をいう。「C1−6アルコキシ」(またはアルキルオキシ)は、C、C、C、C、C、およびCアルコキシ基を含むことが意図される。アルコキシ基の例としては、これらに限定はされないが、メトキシ、エトキシ、プロポキシ(例えば、n−プロポキシおよびイソプロポキシ)、およびt−ブトキシが挙げられる。同様に、「アルキルチオ」または「チオアルコキシ」は、硫黄架橋を介して結合される特定の数の炭素原子を有する、前記で定義されたアルキル基;例えば、メチル−S−およびエチル−S−を表す。
用語「アリール」は、単独でまたは、「アラルキル」、「アラルコキシ」または「アリールオキシアルキル」などの大きな部位の一部としてのいずれかにおいて、合計で5〜15員環の単環式、二環式、三環式の環系をいい、ここで、系中の少なくとも1つの環は芳香族であり、系中のそれぞれの環は3〜7員環である。本発明のいくつかの実施態様において、「アリール」は、これらに限定はされないが、フェニル、ビフェニル、インダニル、1−ナフチル、2−ナフチルおよびテラヒドロナフチル(terahydronaphthyl)などの芳香環系をいう。用語「アラルキル」または「アリールアルキル」は、アリール環に付加したアルキル残基をいう。限定されない例としては、ベンジル、フェネチルなどが挙げられる。縮合アリールは、シクロアルキル環または芳香環のいずれかの適切な部位において、他の基に結合しうる。例えば:

環系から描かれた矢印は、結合がいずれかの適切な環原子に付着しうることを表す。
本明細書で用いられる用語「ベンジル」は、メチル基上の水素原子の1つがフェニルによって置換されたものをいう。
用語「シクロアルキル」は、環化したアルキル基をいう。C3−6シクロアルキルは、C、C、C、およびCシクロアルキル基を含むことが意図される。シクロアルキル基の例としては、これらに限定はされないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、およびノルボルニルが挙げられる。1−メチルシクロプロピルおよび2−メチルシクロプロピルなどの分岐したシクロアルキル基は、「シクロアルキル」の定義の中に含まれる。用語「シクロアルケニル」は環化したアルケニル基をいう。C4−6シクロアルケニルはC、C、およびCシクロアルケニル基を含むことが意図される。シクロアルケニル基の例としては、これらに限定はされないが、シクロブテニル、シクロペンテニル、およびシクロヘキセニルが挙げられる。
用語「シクロアルキルアルキル」は、当該化合物のコア部分に接続されたアルキル基に結合した、シクロアルキルまたは置換シクロアルキルをいう。
「ハロ」または「ハロゲン」としては、フルオロ、クロロ、ブロモ、およびヨードが挙げられる。「ハロアルキル」は、1つ以上のハロゲンで置換された、特定の数の炭素原子を有する分岐鎖および直鎖飽和脂肪族炭化水素基の両方を含むことが意図される。ハロアルキルの例としては、これらに限定はされないが、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、トリクロロメチル、ペンタフルオロエチル、ペンタクロロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、ヘプタフルオロプロピル、およびヘプタクロロプロピルが挙げられる。ハロアルキルの例としてはまた「フルオロアルキル」が挙げられ、1つ以上のフッ素原子で置換された、特定の数の炭素原子を有する分岐鎖および直鎖飽和脂肪族炭化水素基の両方を含むことが意図される。
「ハロアルコキシ」または「ハロアルキルオキシ」は、酸素架橋を介して結合した、表示された数の炭素原子を有する、前記で定義されたハロアルキル基を表す。例えば、「C1−6ハロアルコキシ」はC、C、C、C、C、およびCハロアルコキシ基を含むことが意図される。ハロアルコキシの例としては、これらに限定はされないが、トリフルオロメトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ、およびペンタフルオロトキシ(pentafluorothoxy)が挙げられる。同様に、「ハロアルキルチオ」または「チオハロアルコキシ」は、硫黄架橋を介して結合された、表示された数の炭素原子を有する、前記で定義されるハロアルキル基;例えば、トリフルオロメチル−S−、およびペンタフルオロエチル−S−を表す。
本明細書で用いられる用語「ヘテロ環」、「ヘテロシクリル」または「ヘテロ環式基」は、飽和、部分的に不飽和、または完全に不飽和であり、炭素原子と、N、OおよびSから成る群から独立して選択される、1、2、3または4個のヘテロ原子とを含む、安定な3、4、5、6、もしくは7員単環式もしくは二環式、または7、8、9、10、11、12、13、もしくは14員多環式ヘテロ環を意味し;前記で定義されたヘテロ環のいずれかがベンゼン環に縮合したいずれかの多環式基を含むことが意図される。窒素および硫黄のヘテロ原子は適宜酸化されうる(すなわち、N→OおよびS(O)であり、ここで、pは0、1または2である)。窒素原子は置換または非置換(すなわち、NまたはNRであり、ここで、RはHまたは定義されている場合、他の置換基である)でありうる。ヘテロ環は、いずれかのヘテロ原子または炭素原子においてそのペンダント基に結合し、安定な構造を生じうる。本明細書に記載のヘテロ環は、生じる化合物が安定である場合、炭素または窒素原子において置換されうる。ヘテロ環中の窒素は適宜4級化されうる。ヘテロ環中のSおよびO原子の総数が1を超える場合、これらのヘテロ原子は互いに隣接していないことが望ましい。ヘテロ環中のSおよびO原子の総数は1を超えないことが望ましい。用語「ヘテロ環」が用いられる場合、ヘテロアリールを含むことが意図される。
ヘテロ環の例としては、これらに限定はされないが、アクリジニル、アゼチジニル、アゾシニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフラニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾオキサゾリニル、ベンズチアゾリル、ベンズトリアゾリル、ベンズテトラゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンズイソチアゾリル、ベンゾイミダゾリニル、カルバゾリル、4aH−カルバゾリル、カルボリニル、クロマニル、クロメニル、シンノリニル、デカヒドロキノリニル、2H,6H−1,5,2−ジチアジニル、ジヒドロフロ[2,3−b]テトラヒドロフラン、フラニル、フラザニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリル、1H−インダゾリル、イミダゾロピリジニル、インドレニル(indolenyl)、インドリニル、インドリジニル、インドリル、3H−インドリル、イサチノイル(isatinoyl)、イソベンゾフラニル、イソクロマニル、イソインダゾリル、イソインドリニル、イソインドリル、イソキノリニル、イソチアゾリル、イソチアゾロピリジニル、イソオキサゾリル、イソキサゾロピリジニル、メチレンジオキシフェニル、モルホリニル、ナフチリジニル、オクタヒドロイソキノリニル、オキサジアゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,2,5−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、オキサゾリジニル、オキサゾリル、オキサゾロピリジニル、オキサゾリジニルペリミジニル(oxazolidinylperimidinyl)、オキシインドリル、ピリミジニル、フェナントリジニル、フェナントロリニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサチイニル、フェノキサジニル、フタラジニル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピペリドニル、4−ピペリドニル、ピペロニル、プテリジニル、プリニル、ピラニル、ピラジニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピラゾロピリジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリドオキサゾリル、ピリドイミダゾリル、ピリドチアゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピロリジニル、ピロリニル、2−ピロリドニル、2H−ピロリル、ピロリル、キナゾリニル、キノリニル、4H−キノリジニル、キノキサリニル、キヌクリジニル、テトラゾリル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、6H−1,2,5−チアジアジニル、1,2,3−チアジアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、1,2,5−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、チアンスレニル、チアゾリル、チエニル、チアゾロピリジニル、チエノチアゾリル、チエノオキサゾリル、チエノイミダゾリル、チオフェニル、トリアジニル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、1,2,5−トリアゾリル、1,3,4−トリアゾリル、およびキサンテニルが挙げられる。例えば、前記のヘテロ環を含む縮合環およびスピロ化合物もまた挙げられる。
本明細書に用いられる用語「二環式ヘテロ環」または「二環式ヘテロ環式基」は、2つの縮合環を含み、炭素原子およびN、O、Sから成る群から独立して選択される1、2、3または4つのヘテロ原子から成る、安定な9または10員ヘテロ環を意味することが意図される。2つの縮合環のうち、1つの環は、それぞれ第二の環に縮合している5員ヘテロアリール環、6員ヘテロアリール環またはベンゾ環を含む、5または6員単環式芳香環である。第二の環は、飽和、部分的に不飽和、または不飽和であり、5員ヘテロ環、6員ヘテロ環または炭素環(ただし、第二の環が炭素環である場合は第一の環はベンゾではない)を含む、5または6員単環式である。
二環式ヘテロ環式基は、いずれかのヘテロ原子または炭素原子においてそのペンダント基に結合し、安定な構造を生じうる。本明細書に記載の二環式ヘテロ環式基は、生じる化合物が安定である場合、炭素または窒素原子において置換されうる。ヘテロ環中のSおよびO原子の総数が1を超える場合、これらのヘテロ原子は互いに隣接していないことが望ましい。ヘテロ環中のSおよびO原子の総数は1を超えないことが望ましい。
二環式ヘテロ環式基の例としては、これらに限定はされないが、キノリニル、イソキノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、インドリル、イソインドリル、インドリニル、1H−インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、1,2,3,4−テトラヒドロキノリニル、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリニル、5,6,7,8−テトラヒドロ−キノリニル、2,3−ジヒドロ−ベンゾフラニル、クロマニル、1,2,3,4−テトラヒドロ−キノキサリニルおよび1,2,3,4−テトラヒドロ−キナゾリニルが挙げられる。
本明細書に用いられる用語「芳香族ヘテロ環式基」または「ヘテロアリール」は、硫黄、酸素または窒素などの少なくとも1つのヘテロ原子の環の構成メンバーを含む、安定な単環および多環芳香族炭化水素を意味することが意図される。ヘテロアリール基としては、これらに限定はされないが、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、フリル、キノリル、イソキノリル、チエニル、イミダゾリル、チアゾリル、インドリル、ピロリル、オキサゾリル、ベンゾフリル、ベンゾチエニル、ベンズチアゾリル、イソオキサゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、インダゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、イソチアゾリル、プリニル、カルバゾリル、ベンゾイミダゾリル、インドリニル、ベンゾジオキソラニルおよびベンゾジオキサンが挙げられる。ヘテロアリール基は置換または非置換である。窒素原子は置換または非置換である(すなわち、NまたはNRであり、ここで、RはHまたは、定義されている場合他の置換基である)。窒素および硫黄のヘテロ原子は適宜酸化されうる(すなわち、N→OおよびS(O)であり、ここで、pは0、1または2である)。
架橋環(bridged ring)もまた、ヘテロ環の定義に含まれる。架橋環は、1つ以上、好ましくは1〜3個の原子(すなわち、C、O、NまたはS)が隣接していない2つの炭素または窒素原子に接続する場合に生じる。架橋環の例としては、これらに限定はされないが、1つの炭素原子、2つの炭素原子、1つの窒素原子、2つの窒素原子および炭素−窒素基が挙げられる。架橋は常に単環式環を三環式環に変換することに注意されたい。環が架橋である場合、その環について言及される置換基は、架橋上にもまた存在しうる。
用語「ヘテロシクロアルキル」は、当該化合物のコア部分に接続されたアルキル基に結合した、ヘテロシクリルまたは置換ヘテロシクリルをいう。
用語「対イオン」は、クロリド、ブロミド、ヒドロキシド、アセテート、およびサルフェートなどの負電荷を帯びた化学種、または、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、アンモニウム(RNH 、ここで、n=0−4および、m=0−4である)などの正電荷を帯びた化学種を表すために用いられる。
用語「電子求引基」(EWG)は、電子密度を自身に引き寄せ、他の結合性原子から引き離すことによって、結合を極性化させる置換基をいう。EWGの例としては、これらに限定はされないが、CF、CFCF、CN、ハロゲン、ハロアルキル、NO、スルホン、スルホキシド、エステル、スルホンアミド、カルボキサミド、アルコキシ、アルコキシエーテル、アルケニル、アルキニル、OH、C(O)アルキル、COH、フェニル、ヘテロアリール、−O−フェニル、および−O−ヘテロアリールが挙げられる。好ましいEWGの例としては、これらに限定はされないが、CF、CFCF、CN、ハロゲン、SO(C1−4アルキル)、CONH(C1−4アルキル)、CON(C1−4アルキル)、およびヘテロアリールが挙げられる。さらに好ましいEWGの例としては、これらに限定はされないが、CFおよびCNが挙げられる。
本明細書で用いられる用語「アミン保護基」は、エステル還元剤、二置換ヒドラジン、R4−MおよびR7−M、求核試薬、ヒドラジン還元剤、アクティベーター、強塩基、ヒンダードアミン系塩基、および環化剤に対して安定な、アミン保護のための、有機合成の分野において周知のいずれかの基を意味する。これらに基準を満たすようなアミン保護基は、Wuts,P.G.M.およびGreene,T.W.Protecting Group in Organic Synthesis,4th Edition,Wiley(2007)およびThe Peptides:Analysis,Synthesis,Biology,Vol.3,Academic Press,New York(1981)に列挙されるものを含み、これらの開示は引用により本明細書に援用される。アミン保護基の例としては、これらに限定はされないが、以下が挙げられる:(1)ホルミル、トリフルオロアセチル、フタリル、およびp−トルエンスルホニルなどのアシル型;(2)ベンジルオキシカルボニル(Cbz)、置換ベンジルオキシカルボニル、1−(p−ビフェニル)−1−メチルエトキシカルボニル、および9−フルオレニルメチルオキシカルボニル(Fmoc)などの芳香族カルバメート型;(3)tert−ブチルオキシカルボニル(Boc)、エトキシカルボニル、ジイソプロピルメトキシカルボニル、およびアリルオキシカルボニルなどの脂肪族カルバメート型;(4)シクロペンチルオキシカルボニルおよびアダマンチルオキシカルボニルなどの環状アルキルカルバメート型;(5)トリフェニルメチルおよびベンジルなどのアルキル型;(6)トリメチルシランなどのトリアルキルシラン;(7)フェニルチオカルボニルおよびジチアスクシノイルなどのチオール含有型;および(8)トリフェニルメチル、メチル、およびベンジルなどのアルキル型;並びに2,2,2−トリクロロエチル、2−フェニルエチル、およびt−ブチルなどの置換アルキル型;並びにトリメチルシランなどのトリアルキルシラン型。
本明細書に用いられる用語「置換」は、少なくとも1つの水素原子が非水素基で置き換えられるが、ただし通常の価数は維持され、置換によって安定な化合物を生じることを意味する。本明細書で用いられる環二重結合は、2つの隣接する環原子間で形成される二重結合(例えば、C=C、C=N、またはN=N)である。
本発明の化合物に窒素原子が存在する(例えば、アミン)場合、これらは酸化剤(例えば、mCPBAおよび/または過酸化水素)による処理によってN−オキシドに変換され、本発明の別の化合物を生じうる。そのため、示されるおよび請求される窒素原子は、示される窒素原子およびそのN−オキシド(N→O)誘導体の両方を含むと考えられる。
化合物の構成要素または式のいずれかにおいて、変数が1回を超える場合、その定義は、それぞれ、他の全ての場合の定義とは独立である。そのため、例えば、基が0−3個のRで置換されたと示されている場合、当該基は最大3つのR基で適宜置換されてもよく、それぞれの場合においてRは独立して、Rの定義から選択される。また、置換基および/または変数の組み合わせは、このような組み合わせによって安定な化合物が生じる場合にのみ許容される。
置換基に対する結合が、環中の2つの原子を接続する結合と交差することが示されている場合、このような置換基は環上の任意の原子と結合しうる。置換基が示された式の化合物の残りの部分に結合する原子を示すことなく列挙されている場合、このような置換基は当該置換基中のいずれかの原子を介して結合しうる。置換基および/または変数の組み合わせは、このような組み合わせによって安定な化合物を生じる場合にのみ許容される。
本明細書で用いられる「薬学的に許容可能な塩」は、元の化合物がその酸性または塩基性の塩を生じるように変換された、開示される化合物の誘導体をいう。薬学的に許容可能な塩の例としては、これらに限定はされないが、アミンなどの塩基性基の鉱酸または有機酸塩;およびカルボン酸などの酸性基のアルカリまたは有機塩が挙げられる。薬学的に許容可能な塩としては、例えば、非毒性の無機または有機酸から形成される、元の化合物の従来の非毒性の塩または4級アンモニウム塩が挙げられる。例えば、このような従来の非毒性の塩としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸および硝酸などの無機酸に由来する塩;および酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、ステアリン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、パモン酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、フェニル酢酸、グルタミン酸、安息香酸、サリチル酸、スルファニル酸、2−アセトキシ安息香酸、フマル酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンジスルホン酸、シュウ酸、およびイセチオン酸などの有機酸から生成される塩が挙げられる。
本発明の薬学的に許容可能な塩は、塩基性または酸性の部位を含む元の化合物から、従来の化学的方法によって合成されうる。一般に、このような塩は、これらの化合物の遊離酸または塩基の形態と、化学量論量の適切な塩基または酸を、水または有機溶媒またはその2つの混合物中で反応させることによって製造されうる;一般に、エーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノール、またはアセトニトリルなどの非水性溶媒が好ましい。適切な塩の一覧は、Remington:The Science and Practice of Pharmacy,22nd Edition,Allen,L.V.Jr.,Ed.;Pharmaceutical Press,London,UK(2012)において示され、これらの開示は引用によって本明細書に援用される。
さらに、式Iの化合物はプロドラッグの形態をとりうる。インビボで変換され生理活性薬剤(すなわち、式Iの化合物)を生じるあらゆる化合物は、本発明の範囲および主旨に含まれるプロドラッグである。プロドラッグの様々な形態は、当技術分野において周知である。このようなプロドラッグ誘導体の例としては、以下を参照されたい:
a)Bundgaard,H.,ed.,Design of Prodrug,Elsevier(1985)、およびWidder,K.et al.,eds.,Methods in Enzymology,112:309−396,Academic Press(1985);
b)Bundgaard,H.,Chapter5,”Design and Application of Prodrugs,”A Textbook of Drug Design and Development,pp.113−191,Krosgaard−Larsen,P.et al.,eds.,Harwood Academic Publishers(1991);
c)Bundgaard,H.,Adv.Drug Deliv.Rev.,8:1−38(1992);
d)Bundgaard,H.et al.,J.Pharm.Sci.,77:285(1988);
e)Kakeya,N.et al.,Chem.Pharm.Bull.,32:692(1984);および
f)Rautio,J(Editor).Prodrugs and Targeted Delivery(Methods and Principles in Medicinal Chemistry),Vol47,Wiley−VCH,2011。
カルボキシ基を含む化合物は、体内で加水分解されることによって式Iの化合物自体を生じるためのプロドラッグとして働く、生理学的加水分解性のエステルを形成しうる。多くの場合、加水分解は消化酵素の影響下で主に行われるため、このようなプロドラッグは好ましくは経口投与される。エステルがそれ自体で活性である場合、または加水分解が血液中で起こるような場合には、非経口投与も用いられうる。式Iの化合物の生理学的加水分解性のエステルの例としては、C1−6アルキル、C1−6アルキルベンジル、4−メトキシベンジル、インダニル、フタリル、メトキシメチル、C1−6アルカノイルオキシ−C1−6アルキル(例えば、アセトキシメチル、ピバロイルオキシメチルまたはプロピオニルオキシメチル)、C1−6アルコキシカルボニルオキシ−C1−6アルキル(例えば、メトキシカルボニル−オキシメチルまたはエトキシカルボニルオキシメチル、グリシルオキシメチル、フェニルグリシルオキシメチル、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)−メチル)、並びに、例えばペニシリンおよびセファロスポリンの技術分野において用いられる他の周知の生理学的加水分解性のエステルが挙げられる。このようなエステルは当技術分野において周知の通常の技術を用いて製造されうる。
プロドラッグの製造は当技術分野において周知であり、例えば、King,F.D.,ed.,Medicinal Chemistry:Principles and Practice,The Royal Society of Chemistry,Cambridge,UK(2nd edition,reproduced,2006);Testa,B.et al.,Hydrolysis in Drug and Prodrug Metabolism.Chemistry,Biochemistry and Enzymology,VCHA and Wiley−VCH,Zurich,Switzerland(2003);Wermuth,C.G.,ed.,The Practice of Medicinal Chemistry,3rd edition,Academic Press,San Diego,CA(2008)において記述される。
本発明は当該化合物に存在する原子の全ての同位体を含むことが意図される。同位体は、同じ原子番号であるが異なる質量数を有する原子を含む。一般的な例として、これらに限定はされないが、水素の同位体としては重水素およびトリチウムが挙げられる。水素の同位体はH(水素)、H(重水素)、H(トリチウム)と表示されうる。また、一般的に重水素はD、トリチウムはTとも表示される。応用において、CDは全ての水素原子が重水素であるメチル基を表す。炭素の同位体としては、13Cおよび14Cが挙げられる。同位体標識された本発明の化合物は、そうでなければ用いられる非標識薬剤の代わりに適切に同位体標識された薬剤を用いて、当業者にとって周知の従来の技術によって、または本明細書に記載のものと類似の方法によって、一般に製造されうる。
用語「溶媒和物」は、本発明の化合物と、有機物か無機物かを問わず、1つ以上の溶媒分子との物理的結合を意味する。この物理的結合には水素結合が含まれる。いくつかの例において、例えば1つ以上の溶媒分子が結晶性固体の結晶格子に組み込まれている場合に、溶媒和物は単離することが可能である。溶媒和物中の溶媒分子は、規則的配列および/または非規則的配列において存在しうる。溶媒和物は、化学量論量または非化学量論量のいずれかの、溶媒分子を含みうる。「溶媒和物」は液相および単離可能な溶媒和物の両方を含む。溶媒和物の例としては、これらに限定はされないが、水和物、エタノレート、メタノレート、およびイソプロパノレートが挙げられる。溶媒和の方法は当技術分野において周知である。
本明細書で用いられる用語「患者」は、本発明の方法によって治療される生物をいう。このような生物として好ましくは、これらに限定はされないが、哺乳動物(例えば、マウス、サル、ウマ、ウシ、ブタ、イヌ、ネコなど)が挙げられ、最も好ましくはヒトをいう。
本明細書で用いられる用語「有効量」は、例えば研究者または臨床医によって求められる、組織、システム、動物またはヒトの生物学的または医学的応答を生じる、薬剤または医薬品、すなわち本発明の化合物の分量を意味する。さらに、用語「治療上の有効量」は、このような分量を受けていない同様の対象と比較して、疾患、障害もしくは副作用の改善治療、治癒、予防もしくは寛解、または疾患もしくは障害の進行速度の減少が得られるいずれかの分量を意味する。有効量は1回以上の投与、適用または用量において投与され得、特定の製剤または投与経路に限定されるものではない。当該用語はまた、その範囲における正常な生理学的機能を向上させるのに有効な分量も含む。
本明細書で用いられる用語「治療」は、病状、疾患、障害などを改善させる、またはそれらの症状を寛解させるあらゆる効果、例えば症状の軽減、縮小、調節、寛解または除去を含む。
本明細書で用いられる用語「医薬組成物」は、当該組成物がインビボまたはエクスビボでの診断または治療的使用に特に適切であるような、活性薬剤と不活性または活性な担体との組み合わせをいう。
塩基の例としては、これらに限定はされないが、アルカリ金属(例えば、ナトリウム)水酸化物、アルカリ土類金属(例えば、マグネシウム)、水酸化物、アンモニアおよび式NW の化合物などが挙げられ、ここで、WはC1−4アルキルである。
治療上の使用のために、本発明の化合物の塩は薬学的に許容可能であると見なされる。しかしながら、薬学的に許容可能でない酸および塩基の塩もまた、例えば薬学的に許容可能な化合物の製造または精製において使用されうる。
(製造方法)
本発明の化合物は、有機合成の分野における当業者にとって周知の数多くの方法によって製造することができる。本発明の化合物は以下に記述される方法と、有機合成化学の分野において既知の合成方法または当業者によって理解されるそれらのバリエーションを共に用いて合成することができる。好ましい方法としては、これらに限定されないが、以下に記述されるものが挙げられる。本明細書に引用される全ての参考文献はそのまま引用により本明細書に援用される。
本発明の化合物は、本節において記述される反応および技術を用いて製造されうる。反応は用いられる試薬および物質に対して適切な溶媒において行われ、反応を受ける変換物に対して適切である。また、下記の合成方法の記述において、当然のことながら、溶媒の選択、反応雰囲気、反応温度、実験の継続時間およびワークアップ作業などの全ての提案される反応条件は、当該反応についての標準的な条件が選択されるものであり、当業者に容易に認識されるはずである。有機合成の分野における当業者には当然のことながら、当該分子の様々な部位に存在する官能基は、提案される試薬および反応と適合可能でなければならない。反応条件と適合可能であるような置換基の制約は、当業者にとって容易に理解され、その場合には代替手段が用いられる必要がある。時には、本発明の目的の化合物を得るために、合成ステップの順番を変更する、または他の特定の反応スキームを代わりに選択するという判断が必要である。また当然のことながら、当技術分野において、いずれかの合成経路を計画する際に別途考慮される主な事項は、本発明に記載の化合物に存在する反応性官能基を保護するために用いられる保護基を慎重に選択することである。熟練した研究者に対して多くの代替手段を記述している、権威ある文書はGreene and Wuts(Protective Groups In Organic Synthesis,Third Edition,Wiley and Sons,1999)である。
式(A)の化合物は、下記のスキームにおいて説明される方法を参照することによって製造されうる。下記に示されるように、最終生成物は、式(A)と同じ構造式を有する化合物である。当然のことながら、式(A)の化合物のいずれかが、当該スキームによって、適切な置換基に対して適切な試薬を選択することによって製造されうる。溶媒、温度、圧力および他の反応条件は、当業者によって容易に選択されうる。出発物質は市販されている、または当業者によって容易に製造される。化合物の構成は本節または明細書の他の場所において定義されるものである。
一般式Aの化合物を、スキームAにまとめた方法によって合成することができる。アミン求核試薬を用いて、4位の塩素原子を選択的に置換することによって、モノクロロ中間体A2を得ることができる。モノクロロ中間体A2と、有機金属試薬とのパラジウム触媒カップリングによって、一般式Aの化合物を得ることができる。
あるいは、スキームBにまとめるように、4位における重要な変化を可能にするために、反応の順番を変更して、全体の合成を変化させることができる。フェノラートを用いて、化合物A1の4位における塩素の選択的な置換によって、フェニルエーテルB1を得ることができる。様々な有機金属試薬と、モノクロロ中間体B1とのパラジウム触媒カップリングによって、中間体B2を得ることができる。フェノキシ化合物B2は、様々なアミンと反応して、一般式Aの化合物を生じうる。
式(A)の化合物、および式(A)の化合物の合成に用いられる中間体は、以下の実施例に示される方法および関連する方法を用いて合成することができる。これらの実施例において用いられる方法および条件、並びにこれらの実施例において合成される実際の化合物は、限定することを意図するものではなく、式(A)の化合物を合成することのできる方法を例示することを意図するものである。これらの実施例で用いられる出発物質および試薬は、本明細書に記載の方法によって合成されない場合、一般に、市販されているか、または化学文献において報告されているかのいずれかであるか、あるいは、化学文献において記載の方法を用いて合成されうる。
示される実施例において、語句「乾燥させ、濃縮した」は、一般に、有機溶媒中の溶液を、硫酸ナトリウムまたは硫酸マグネシウムのいずれかで乾燥させ、次いで、濾過し、濾液から溶媒を(一般に減圧下で、合成している化合物の安定性に適切な温度において)留去することをいう。カラムクロマトグラフィーは、あらかじめ充填されたシリカゲルカートリッジを含む、Isco溶媒圧力クロマトグラフィー装置(Teledyne Corporation)を用いて、望ましい溶媒または溶媒混合物で溶出しながら行った。分取高速液体クロマトグラフィー(HPLC)は、分離する物質の量に対して適切な大きさの逆相カラム(Waters Sunfire C18、Waters Xbridge C18、PHENOMENEX(登録商標)Axia C18、YMC S5 ODSなど)を用いて、一般に、0.05%もしくは0.1%トリフルオロ酢酸または10mM 酢酸アンモニウムを含む、水中のメタノールまたはアセトニトリルの濃度を上昇させた勾配で、カラムの大きさおよび達成されたい分離に適切な溶出速度で溶出しながら、行った。化学名は、ChemDraw Ultra、バージョン9.0.5(CambridgeSoft)を用いて決定した。以下の略称を用いる:
NaHCO(aq)=飽和重炭酸ナトリウム水溶液
ブライン=飽和塩化ナトリウム水溶液
DCM=ジクロロメタン
DIPEA=N,N−ジイソプロピルエチルアミン
DMAP=4−(N,N−ジメチルアミノ)ピリジン
DMF=N,N−ジメチルホルムアミド
DMSO=ジメチルスルホキシド
EDC=N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド 塩酸塩
EtOAc=酢酸エチル
HOAT=1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール
HOBT=1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物
rt=周囲の室温(一般に、約20−25℃)
TEA=トリエチルアミン
TFA=トリフルオロ酢酸
THF=テトラヒドロフラン
実施例1
N−[2−(6−メチルピリジン−2−イル)ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−イル]キノリン−4−アミン

中間体1B:2−クロロ−4−フェノキシピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン

100mLフラスコに、2,4−ジクロロピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン(3g、15.96mmol)、テトラヒドロフラン(40mL)を加えて、攪拌した。得られた溶液に、ナトリウムフェノラート(2.038g、17.55mmol)を少しずつ加えた。1時間後、反応混合物の分割量を、メタノールで希釈して、LCMSで解析して、反応の完了を確認した。反応混合物を濃縮した。残留物に水を加えて、攪拌し、濾過し、乾燥させた。2−クロロ−4−フェノキシピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン(3.71g、15.10mmol、収率95%)を灰白色の固形物として得た。LCMS: 保持時間 = 1.05 分; MS(ES): m/z 観測値 = 245.9, 247.9 (注入条件:カラム:Waters cquity UPLC BEH C18、2.1×50mm、1.7μm粒子;移動相A:0.05%TFAを含む、100%水;移動相B:0.05%TFAを含む、100%MeCN;勾配:1分にわたり、2−98%B、次いで、0.5分間、98%Bで保持; 流量:0.8mL/分;検出:220nmにおけるUV); 1H NMR (300 MHz, DMSO−d6) δ 8.13 (dd, J=2.6, 1.5 Hz, 1H), 7.56 − 7.48 (m, 2H), 7.42 − 7.34 (m, 3H), 7.15 (dd, J=4.5, 1.5 Hz, 1H), 6.99 (dd, J=4.5, 2.6 Hz, 1H).
中間体1C:2−(6−メチルピリジン−2−イル)−4−フェノキシピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン

縦長のシンチレーションバイアルに、中間体1B(0.491g、2mmol)、2−メチル−6−(トリブチルスタンニル)ピリジン(0.841g、2.200mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロライド(0.070g、0.100mmol)およびトルエン(5mL)を加えた。反応混合物に窒素をバブリングすることによって、得られた反応混合物を脱気した。バイアルを圧力安全セプタムキャップで栓をして、90℃で18時間加熱した。反応混合物の分割量を、LCMSで解析して、反応の完了を確認した。反応混合物を濃縮して、残留物を、ヘキサンおよび酢酸エチルを用いたシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、2−(6−メチルピリジン−2−イル)−4−フェノキシピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン(0.507g、1.68mmol、収率84%)を無色の固形物として得た。 LCMS:保持時間=0.81分;MS(ES):m/z 観測値=303.0 (注入条件:カラム:Waters Acquity UPLC BEH C18、2.1×50mm、1.7μm粒子;移動相A:0.05%TFAを含む、100%水;移動相B:0.05%TFAを含む、100%MeCN;勾配:1分にわたり、2−98%B、次いで、0.5分間、98%Bで保持;流量:0.8mL/分;検出:220nmのUV); 1H NMR (クロロホルム−d) δ 8.03 (dd, J=2.6, 1.5 Hz, 1H), 7.84 (d, J=7.5 Hz, 1H), 7.61 (t, J=7.8 Hz, 1H), 7.46−7.55 (m, 2H), 7.31−7.42 (m, 3H), 7.21 (d, J=7.3 Hz, 1H), 6.98 (dd, J=4.5, 1.5 Hz, 1H), 6.88 (dd, J=4.4, 2.6 Hz, 1H), 2.70 (s, 3H).
1ドラムのバイアルに、中間体1C(20mg、0.066mmol)、キノリン−4−アミン(23.8mg、0.165mmol)、DMF(1mL)およびNaH(5.29mg、0.132mmol)の鉱油中の60%分散液を加えた。得られた反応混合物を室温で1時間攪拌した。反応混合物の分割量をLCMSで解析し、完全な変換を確認した。反応混合物を湿ったDMFで反応を停止させ、逆相HPLCで精製した。実施例1を得た(3.3mg、収率14%):LCMS 保持時間=1.67分(注入1 条件:カラム:Waters Acquity UPLC BEH C18、2.1×50mm、1.7μm粒子;移動相A:10mM 酢酸アンモニウムを含む、5:95 アセトニトリル:水;移動相B:10mM 酢酸アンモニウムを含む、95:5 アセトニトリル:水;温度:50℃;勾配:3分にわたり、0−100%B、次いで、0.75分間、100%Bで保持;流量:1.11mL/分;検出:220nmのUV);MS(ES): m/z 観測値 = 353 [M+H]+; 1H NMR (DMSO−d6) δ 8.96 (br. s., 1H), 8.30 (d, J=8.1 Hz, 1H), 8.18 (br. s., 1H), 8.09 (d, J=8.4 Hz, 1H), 8.03 (br. s., 1H), 7.81−7.90 (m, 2H), 7.61−7.81 (m, 2H), 7.22−7.55 (m, 2H), 6.90 (br. s., 1H), 2.55 (s, 3H).
実施例2
N−{2−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−イル}−1,5−ナフチリジン−4−アミン

中間体2A:4−フェノキシ−2−(6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン

攪拌子を含むシンチレーションバイアルに、中間体1B(0.3g、1.221mmol)、ビスピナコラートジボロン(0.465g、1.832mmol)、酢酸カリウム(0.300g、3.05mmol)、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン−パラジウム(II)−ジクロライドジクロロメタン錯体(0.050g、0.061mmol)および1,4−ジオキサン(4mL)を加えた。得られた反応混合物を、窒素をバブリングすることによって脱気した。バイアルを圧力安全セプタムキャップで栓をして、90℃で16時間加熱した。反応混合物に、3.0M リン酸三カリウム水溶液(1.221mL、3.66mmol)、2−ブロモ−6−(トリフルオロメチル)ピリジン(0.276g、1.221mmol)および、さらに1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン−パラジウム(II)−ジクロライドジクロロメタン錯体(0.050g、0.061mmol)を加えた。得られた反応混合物を、窒素をバブリングすることによって脱気した。バイアルを圧力安全セプタムキャップで栓をし、90℃で4時間加熱した。LCMSによって、反応の完了が示された。反応混合物を室温に冷却した。水層を除去し、有機層を暗色のシロップ状にまで濃縮して、ヘキサン/酢酸エチルを用いてシリカゲルクロマトグラフィーで精製した。4−フェノキシ−2−(6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン(0.323g、0.798mmol、収率65.3%)を得た。LCMS:保持時間=1.12分;MS(ES):m/z 観測値=357.0(注入条件:カラム:Waters Acquity UPLC BEH C18、2.1×50mm、1.7μm粒子;移動相A:0.05%TFAを含む、100%水;移動相B:0.05%TFAを含む、100%MeCN;勾配:1分にわたり、2−98%B、次いで、0.5分間、98%Bで保持;流量:0.8mL/分;検出:220nmのUV); 1H NMR (クロロホルム−d) δ 8.20 (d, J=7.9 Hz, 1H), 8.03 (dd, J=2.6, 1.5 Hz, 1H), 7.87−7.96 (m, 1H), 7.72 (dd, J=7.7, 0.9 Hz, 1H), 7.48−7.55 (m, 2H), 7.34−7.41 (m, 3H), 7.03 (dd, J=4.4, 1.5 Hz, 1H), 6.92 (dd, J=4.4, 2.6 Hz, 1H).
1ドラムのバイアルに、中間体2A(20mg、0.056mmol)、1,5−ナフチリジン−4−アミン(24.44mg、0.168mmol)、DMF(1mL)およびNaH(5.61mg、0.140mmol)の鉱油中の60%分散液を加えた。得られた反応混合物を室温で2時間攪拌した。分割量を、水を含むメタノールで希釈し、LCMSで解析した。反応混合物を、水を含むDMFで反応を停止させ、逆相HPLCで精製した。実施例2を得た(17.1mg、75%):LCMS 保持時間=2.13分(注入1 条件:カラム:Waters Acquity UPLC BEH C18、2.1×50mm、1.7μm粒子;移動相A:10mM 酢酸アンモニウムを含む、5:95 アセトニトリル:水;移動相B:10mM 酢酸アンモニウムを含む、95:5 アセトニトリル:水;温度:50℃;勾配:3分にわたり、0−100%B、次いで、0.75分間、100%Bで保持;流量:1.11mL/分;検出:220nmのUV);MS(ES): m/z 観測値 = 408 [M+H]+; 1H NMR (DMSO−d6) δ 10.31 (s, 1H), 9.17 (d, J=5.1 Hz, 1H), 9.06 (d, J=2.9 Hz, 1H), 8.93 (d, J=5.0 Hz, 1H), 8.61 (d, J=7.9 Hz, 1H), 8.47 (d, J=8.5 Hz, 1H), 8.31 (t, J=7.8 Hz, 1H), 8.12 (s, 1H), 8.06 (d, J=7.7 Hz, 1H), 7.91 (dd, J=8.5, 4.2 Hz, 1H), 7.33 (d, J=3.6 Hz, 1H), 7.00 (dd, J=4.2l, 2.6 Hz, 1H).
実施例3
N−(2−(6−メトキシピリジン−2−イル)ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−イル)キノリン−6−アミン

中間体3A:2−(6−メトキシピリジン−2−イル)−4−フェノキシピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン

中間体1B(1g、4.07mmol)、2−メトキシ−6−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン(1.244g、5.29mmol)およびリン酸三カリウム(2.59g、12.21mmol)の、1,4−ジオキサン(25mL)および水(5mL)の混合物中の攪拌溶液を、窒素で3分間脱気して、次いで、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン−パラジウム(II)−ジクロライドジクロロメタン錯体(0.166g、0.204mmol)を加えた。反応混合物をさらに5分間脱気して、100℃に加熱し、同じ温度で12時間攪拌した。反応混合物を室温に冷却し、セライトパッドで濾過し、酢酸エチルで洗浄し、真空で留去した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(40gカラムシリカ、5%酢酸エチル/石油エーテルで溶出)で精製し、2−(6−メトキシピリジン−2−イル)−4−フェノキシピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン(1.3g、3.92mmol、96%)を得た。LCMS条件:緩衝液:5mM 酢酸アンモニウム pH3.5;移動相A:緩衝液:ACN(95:5);移動相B:緩衝液:ACN(5:95);方法:%B:0分−5%:1.1分−95%:1.7分−95%、カラム名:Acquity BEH C18(2.1×50mm) 1.7 u 方法:C:\MassLynx.保持時間=1.12分 [M+H]+= 319.
水素化ナトリウム(12.25mg、0.510mmol)を、中間体3A(25mg、0.079mmol)および6−アミノキノリン(17.00mg、0.118mmol)のDMF(1mL)中の攪拌溶液に、室温で加えた。得られた反応混合物を室温で8時間攪拌した。反応混合物をメタノールで反応を停止させ、逆相HPLCで精製し、実施例3(12mg、0.033mmol、収率42%)を得た。LC−MS方法情報:方法−1:A:95%水:5%アセトニトリル;10mM 酢酸アンモニウム B:5%水:95%アセトニトリル;10mM 酢酸アンモニウム;流量:1.1ml/分 温度:50℃ カラム:Ascentis Express C18(50×2.1)mm,2.7μm 時間(分):0−3;%B:0−100;純度:99.8%、保持時間:1.68、OM:369.2 方法−2:A:95%水:5%アセトニトリル;0.1%TFA B:5%水:95%アセトニトリル;0.1%TFA 流量:1.1ml/分 温度:50℃ カラム:Ascentis Express C18 50×2.1)mm、2.7μm 時間(分):0−3%B:0−100 純度:99.51%、保持時間:1.108、m/z 観測値: 369.2 [M+H]+; 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 10.29 (s, 1H), 8.88 − 8.81 (m, 1H), 8.75 (d, J=2.5 Hz, 1H), 8.52 (dd, J=9.3, 2.3 Hz, 1H), 8.36 − 8.29 (m, 1H), 8.06 (d, J=9.0 Hz, 1H), 7.97 − 7.85 (m, 2H), 7.54 (dd, J=8.3, 4.3 Hz, 1H), 7.33 (dd, J=4.5, 1.5 Hz, 1H), 7.00 − 6.93 (m, 1H), 6.87 (dd, J=4.3, 2.8 Hz, 1H), 4.06 (s, 3H).
実施例4
3−フルオロ−6−メチル−2−(4−{1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−1−イル}ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イル)ピリジン

中間体4A:2−クロロ−4−(1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−1−イル)ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン

化合物1A(200mg、1.064mmol)のTHF(2mL)溶液に、1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン(126mg、1.064mmol)を加えて、生成した黄色の懸濁液を室温で1時間攪拌した。反応混合物を濃縮して、残留物を、10%重炭酸ナトリウム溶液を用いて塩基性にした。水層を酢酸エチルで抽出した。有機層を水、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた粗製残留物を、シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、2−クロロ−4−(1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−1−イル)ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン(140mg、0.519mmol、収率49%)を黄色の固形物として得た。LCMS:保持時間=0.62分;MS(ES):m/z 観測値=269.9、271.9(注入条件:カラム:Waters Acquity UPLC BEH C18、2.1×50mm、1.7μm粒子;移動相A:0.05%TFAを含む、100%水;移動相B:0.05%TFAを含む、100%MeCN;勾配:1分にわたり、2−98%B、次いで、0.5分間、98%Bで保持;流量:0.8mL/分;検出:220nmのUV).
中間体4A(50mg、0.185mmol)、2−ブロモ−3−フルオロ−6−メチルピリジン(35mg、0.185mmol)およびヘキサメチル二スズ(60mg、0.185mmol)の、ジオキサン(1mL)中の溶液に、パラジウムテトラキストリフェニルホスフィン(21mg、0.019mmol)を、密封されたチューブにおいて加えた。反応混合物を、アルゴンで脱気して、100℃で18時間攪拌した。反応混合物を、水および酢酸エチルに分配した。有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、留去した。粗製の生成物を、逆相HPLCで精製した。実施例4を得た(0.7mg、1%):カラム:Ascentis Express C18(50×2.1)mm、2.7μm;移動相A:10mM 酢酸アンモニウムを含む、5:95 アセトニトリル:水;移動相B:10mM 酢酸アンモニウムを含む、95:5 アセトニトリル:水;温度:50℃;勾配:3分にわたり、0−100%B;流量:1.1ml/分 保持時間=1.49分、純度=100%、[M+H]+ = 345.2; 1H NMR(400 MHz, DMSO−d6): δ 9.28 (s, 1H), 8.92 (d, J=5.20 Hz, 1H), 8.65 (d, J=3.20 Hz, 2H), 8.45−8.45 (m, 1H), 7.88 (dd, J=8.80, 10.60 Hz, 1H), 7.51−7.58 (m, 2H), 7.28−7.31 (m, 2H), 2.62 (s, 3H).
実施例5
2−メチル−6−(4−{1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−1−イル}ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イル)ピリジン

窒素置換した1ドラムのバイアルに、中間体4A(20mg、0.074mmol)、6−メチル−2−(トリブチルスタンニル)ピリジン(0.025mL、0.074mmol)およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロライド(2.60mg、3.71μmol)のトルエン(0.5mL)中の懸濁液を加えた。得られた反応混合物を窒素で脱気して、95℃で3時間加熱した。LCMSによって、反応の完了が示された。反応混合物を濃縮した。残留物に、DMFを加えて、攪拌し、シリンジフィルターで濾過した。濾液を逆相HPLCで精製した。実施例5を得た(25.5mg、61%):LCMS 保持時間=1.45分(注入1 条件:カラム:Waters Acquity UPLC BEH C18、2.1×50mm、1.7μm粒子;移動相A:10mM 酢酸アンモニウムを含む、5:95 アセトニトリル:水;移動相B:10mM 酢酸アンモニウムを含む、95:5 アセトニトリル:水;温度:50℃;勾配:3分にわたり、0−100%B、次いで、0.75分間、100%Bで保持;流量:1.11mL/分;検出:220nmのUV); MS (ES): m/z 観測値 = 327 [M+H]+; 1H NMR (DMSO−d6) δ 9.49 (s, 1H), 9.20 (d, J=6.4 Hz, 1H), 8.73−8.88 (m, 2H), 8.48 (s, 1H), 8.17 (d, J=7.7 Hz, 1H), 7.85−8.00 (m, 1H), 7.40−7.53 (m, 3H), 7.28 (dd, J=4.4, 2.7 Hz, 1H), 2.51 (br. s., 3H).
実施例6
2−フルオロ−6−(4−{1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−1−イル}ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イル)ピリジン

(6−フルオロピリジン−2−イル)ボロン酸(16.8mg、0.119mmol)を含むバイアルに、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン−パラジウム(II)−ジクロライドジクロロメタン錯体(4.84mg、0.006mmol)、1,4−ジオキサン(700uL、0.085M)中の中間体4A(16mg、0.06mmol)、次いで、リン酸三カリウム(89uL、2M)を加えた。バイアルに栓をして、脱気し、窒素を3回パージした。反応混合物を次いで、95℃で攪拌した。変換の完了をLCMSで追跡した後、反応混合物を室温に冷却し、濃縮して乾燥させた。得られた残留物を、1.8mLのDMF中に溶解させ、濾過した。濾液を逆相HPLCで精製した。実施例6を得た(13.1mg、67%):LCMS 保持時間=1.55分(注入1 条件:カラム:Waters Acquity UPLC BEH C18、2.1×50mm、1.7μm粒子;移動相A:10mM 酢酸アンモニウムを含む、5:95 アセトニトリル:水;移動相B:10mM 酢酸アンモニウムを含む、95:5 アセトニトリル:水;温度:50℃;勾配:3分にわたり、0−100%B、次いで、0.75分間、100%Bで保持;流量:1.11mL/分;検出:220nmのUV); MS (ES): m/z 観測値 =331.1[M+H]+; 1H NMR (500 MHz, DMSO−d6) δ 9.43 (s, 1H), 8.99 (d, J=6.4 Hz, 1H), 8.77 − 8.69 (m, 2H), 8.48 (s, 1H), 8.34 (d, J=6.7 Hz, 1H), 8.24 (q, J=7.9 Hz, 1H), 7.46 (d, J=4.0 Hz, 1H), 7.44 − 7.37 (m, 2H), 7.32 − 7.26 (m, 1H), 7.15 − 7.15 (m, 1H).
実施例7
1−メチル−N−[2−(ピリジン−2−イル)ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−イル]−1H−1,3−ベンゾジアゾール−6−アミン

実施例7(11.1mg、59%)は、実施例1(スキーム1)について記載される方法を用いて合成した:LCMS 保持時間=1.17分(注入1 条件:カラム:Waters Acquity UPLC BEH C18、2.1×50mm、1.7μm粒子;移動相A:10mM 酢酸アンモニウムを含む、5:95 アセトニトリル:水;移動相B:10mM 酢酸アンモニウムを含む、95:5 アセトニトリル:水;温度:50℃;勾配:3分にわたり、0−100%B、次いで、0.75分間、100%Bで保持;流量:1.11mL/分;検出:220nmのUV); MS(ES): m/z 観測値 = 342 [M+H]+; 1H NMR (DMSO−d6) δ 8.82 (br. s., 1H), 8.75 (d, J=4.0 Hz, 1H), 8.32 (d, J=7.7 Hz, 1H), 8.20 (s, 1H), 7.99 (t, J=7.1 Hz, 1H), 7.90 (s, 1H), 7.69 (d, J=8.8 Hz, 1H), 7.60 (d, J=7.4 Hz, 1H), 7.51 (dd, J=6.9, 5.2 Hz, 1H), 7.28 (br. s., 1H), 6.77−6.89 (m, 1H), 3.91 (s, 3H)
実施例8
2−(4−{1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−1−イル}ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イル)ピリジン

実施例8(13.9mg、86%)は、実施例1(スキーム1)について記載の方法を用いて合成した:LCMS 保持時間=1.40分(注入1 条件:カラム:Waters Acquity UPLC BEH C18、2.1×50mm、1.7μm粒子;移動相A:10mM 酢酸アンモニウムを含む、5:95 アセトニトリル:水;移動相B:10mM 酢酸アンモニウムを含む、95:5 アセトニトリル:水;温度:50℃;勾配:3分にわたり、0−100%B、次いで、0.75分間、100%Bで保持;流量:1.11mL/分;検出:220nmのUV); MS (ES): m/z 観測値 = 313 [M+H]+; 1H NMR (DMSO−d6) δ 9.04 (s, 1H), 8.83 (d, J=3.4 Hz, 1H), 8.72 (d, J=5.4 Hz, 1H), 8.52 (d, J=5.7 Hz, 1H), 8.43 (d, J=3.4 Hz, 1H), 8.28−8.40 (m, 2H), 8.06 (t, J=7.7 Hz, 1H), 7.54−7.66 (m, 1H), 7.45 (d, J=3.7 Hz, 1H), 7.20 (dd, J=4.2, 2.5 Hz, 1H), 7.12 (d, J=3.4 Hz, 1H)
実施例9
2−(4−{1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−1−イル}ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イル)ピリジン

実施例9(2mg、11%)は、実施例1(スキーム1)について記載の方法を用いて合成した:LCMS 保持時間=1.05分(注入1 条件:カラム:Waters Acquity UPLC BEH C18、2.1×50mm、1.7μm粒子;移動相A:10mM 酢酸アンモニウムを含む、5:95 アセトニトリル:水;移動相B:10mM 酢酸アンモニウムを含む、95:5 アセトニトリル:水;温度:50℃;勾配:3分にわたり、0−100%B、次いで、0.75分間、100%Bで保持;流量:1.11mL/分;検出:220nmのUV); MS (ES): m/z 観測値 = 314 [M+H]+; 1H NMR (DMSO−d6) δ 9.43 (s, 1H), 9.24 (s, 1H), 8.81−8.91 (m, 1H), 8.57−8.75 (m, 2H), 8.37−8.50 (m, 2H), 8.08 (t, J=8.1 Hz, 1H), 7.57−7.71 (m, 2H), 7.21−7.33 (m, 1H).
実施例10
2−(4−{1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1−イル}ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イル)ピリジン

実施例10(14.8mg、91%)は、実施例1(スキーム1)について記載の方法を用いて合成した:LCMS 保持時間=1.36分(注入1条件:カラム:Waters Acquity UPLC BEH C18、2.1×50mm、1.7μm粒子;移動相A:10mM 酢酸アンモニウムを含む、5:95 アセトニトリル:水;移動相B:10mM 酢酸アンモニウムを含む、95:5 アセトニトリル:水;温度:50℃;勾配:3分にわたり、0−100%B、次いで、0.75分間、100%Bで保持;流量:1.11mL/分;検出:220nmのUV); MS (ES): m/z 観測値 = 313 [M+H]+; 1H NMR (DMSO−d6) δ 10.25 (s, 1H), 8.86 (d, J=4.4 Hz, 1H), 8.77 (d, J=3.4 Hz, 1H), 8.50 (d, J=5.4 Hz, 1H), 8.39 (br. s., 2H), 8.08 (t, J=8.2 Hz, 1H), 7.93 (d, J=5.4 Hz, 1H), 7.58−7.68 (m, 1H), 7.55 (d, J=4.4 Hz, 1H), 7.23 (dd, J=4.4, 2.7 Hz, 1H), 7.16 (d, J=3.4 Hz, 1H).
実施例11
6−メトキシ−N−[2−(6−メチルピリジン−2−イル)ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−イル]キノリン−4−アミン

実施例11(16.5mg、65%)は、実施例1(スキーム1)について記載の方法を用いて合成した:LCMS 保持時間=1.67分(注入1 条件:カラム:Waters Acquity UPLC BEH C18、2.1×50mm、1.7μm粒子;移動相A:10mM 酢酸アンモニウムを含む、5:95 アセトニトリル:水;移動相B:10mM 酢酸アンモニウムを含む、95:5 アセトニトリル:水;温度:50℃;勾配:3分にわたり、0−100%B、次いで、0.75分間、100%Bで保持;流量:1.11mL/分;検出:220nmのUV); MS (ES): m/z 観測値 = 383 [M+H]+; 1H NMR (DMSO−d6) δ 8.80 (br. s., 1H), 7.96−8.11 (m, 3H), 7.71−7.92 (m, 2H), 7.55 (br. s., 1H), 7.44−7.52 (m, 1H), 7.33 (d, J=7.4 Hz, 2H), 6.89 (br. s., 1H), 3.89 (s, 3H), 3.17 (s, 1H), 2.54 (s, 3H)
実施例12
6−ブロモ−N−[2−(6−メチルピリジン−2−イル)ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−イル]キノリン−4−アミン

実施例12(20.5mg、69%)は、実施例1(スキーム1)について記載される方法を用いて合成した:LCMS 保持時間=1.61分(注入1 条件:カラム:Waters Acquity UPLC BEH C18、2.1×50mm、1.7μm粒子;移動相A:10mM 酢酸アンモニウムを含む、5:95 アセトニトリル:水;移動相B:10mM 酢酸アンモニウムを含む、95:5 アセトニトリル:水;温度:50℃;勾配:3分にわたり、0−100%B、次いで、0.75分間、100%Bで保持;流量:1.11mL/分;検出:220nmのUV); MS (ES): m/z 観測値 = 431 [M+H]+; 1H NMR (DMSO−d6) δ 10.43 (br. s., 1H), 8.99 (br. s., 1H), 8.53 (br. s., 1H), 8.25 (br. s., 1H), 7.91−8.14 (m, 3H), 7.71−7.90 (m, 2H), 7.24−7.58 (m, 2H), 6.93 (br. s., 1H), 2.55 (s, 3H)
実施例13
7−メトキシ−N−[2−(6−メチルピリジン−2−イル)ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−イル]キノリン−4−アミン

実施例13(21.7mg、85%)は、実施例1(スキーム1)について記載の方法を用いて合成した: LCMS 保持時間=1.71分(注入1 条件:カラム:Waters Acquity UPLC BEH C18、2.1×50mm、1.7μm粒子;移動相A:10mM 酢酸アンモニウムを含む、5:95 アセトニトリル:水;移動相B:10mM 酢酸アンモニウムを含む、95:5 アセトニトリル:水;温度:50℃;勾配:3分にわたり、0−100%B、次いで、0.75分間、100%Bで保持;流量:1.11mL/分;検出:220nmのUV); MS (ES): m/z 観測値 = 383 [M+H]+; 1H NMR (DMSO−d6) δ 8.86 (br. s., 1H), 8.18 (d, J=9.1 Hz, 1H), 8.01 (br. s., 2H), 7.66−7.90 (m, 2H), 7.22−7.55 (m, 4H), 6.88 (br. s., 1H), 3.95 (s, 3H), 2.55 (s, 3H).
実施例14
6−フルオロ−N−[2−(6−メチルピリジン−2−イル)ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−イル]キノリン−4−アミン

実施例14(12.6mg、51%)は、実施例1(スキーム1)について記載の方法を用いて合成した:LCMS 保持時間=1.78分(注入1 条件:カラム:Waters Acquity UPLC BEH C18、2.1×50mm、1.7μm粒子;移動相A:10mM 酢酸アンモニウムを含む、5:95 アセトニトリル:水;移動相B:10mM 酢酸アンモニウムを含む、95:5 アセトニトリル:水;温度:50℃;勾配:3分にわたり、0−100%B、次いで、0.75分間、100%Bで保持;流量:1.11mL/分;検出:220nmのUV); MS (ES): m/z 観測値 = 371 [M+H]+; 1H NMR (DMSO−d6) δ 8.94 (br. s., 1H), 7.96−8.31 (m, 4H), 7.67−7.89 (m, 3H), 7.27−7.50 (m, 1H), 6.84−7.00 (m, 1H), 2.55 (s, 3H).
実施例15
6−クロロ−N−[2−(6−メチルピリジン−2−イル)ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−イル]キノリン−4−アミン

実施例15(18mg、70%)は、実施例1(スキーム1)について記載される方法を用いて合成した:LCMS 保持時間=1.98分(注入1 条件:カラム:Waters Acquity UPLC BEH C18、2.1×50mm、1.7μm粒子;移動相A:10mM 酢酸アンモニウムを含む、5:95 アセトニトリル:水;移動相B:10mM 酢酸アンモニウムを含む、95:5 アセトニトリル:水;温度:50℃;勾配:3分にわたり、0−100%B、次いで、0.75分間、100%Bで保持;流量:1.11mL/分;検出:220nmのUV); MS (ES): m/z 観測値 = 387 [M+H]+; 1H NMR (DMSO−d6) δ 8.97 (br. s., 1H), 8.18−8.42 (m, 2H), 7.97−8.14 (m, 2H), 7.68−7.91 (m, 3H), 7.26−7.48 (m, 2H), 6.93 (br. s., 1H), 2.54 (br. s., 3H).
実施例16
N−[2−(6−メチルピリジン−2−イル)ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−イル]−6−(トリフルオロメチル)キノリン−4−アミン

実施例16(21mg、77%)は、実施例1(スキーム1)について記載される方法を用いて合成した:LCMS 保持時間=2.07分(注入1 条件:カラム:Waters Acquity UPLC BEH C18、2.1×50mm、1.7μm粒子;移動相A:10mM 酢酸アンモニウムを含む、5:95 アセトニトリル:水;移動相B:10mM 酢酸アンモニウムを含む、95:5 アセトニトリル:水;温度:50℃;勾配:3分にわたり、0−100%B、次いで、0.75分間、100%Bで保持;流量:1.11mL/分;検出:220nmのUV); MS (ES): m/z 観測値 = 421 [M+H]+; 1H NMR (DMSO−d6) δ 10.66 (s, 1H), 9.11 (br. s., 1H), 8.68 (br. s., 1H), 8.29 (d, J=6.7 Hz, 2H), 8.01−8.15 (m, J=9.4 Hz, 2H), 7.63−7.90 (m, 2H), 7.21−7.54 (m, 2H), 6.94 (br. s., 1H), 2.54 (s, 3H).
実施例17
N−[2−(6−メチルピリジン−2−イル)ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−イル]−7−(トリフルオロメチル)キノリン−4−アミン

実施例17(19.5mg、70%)は、実施例1(スキーム1)について記載される方法を用いて合成した:LCMS 保持時間=2.08分(注入1 条件:カラム:Waters Acquity UPLC BEH C18、2.1×50mm、1.7μm粒子;移動相A:10mM 酢酸アンモニウムを含む、5:95 アセトニトリル:水;移動相B:10mM 酢酸アンモニウムを含む、95:5 アセトニトリル:水;温度:50℃;勾配:3分にわたり、0−100%B、次いで、0.75分間、100%Bで保持;流量:1.11mL/分;検出:220nmのUV); MS (ES): m/z 観測値 = 421 [M+H]+; 1H NMR (DMSO−d6) δ 9.08 (br. s., 1H), 8.15−8.59 (m, 3H), 7.55−8.11 (m, 4H), 7.19−7.50 (m, 2H), 6.92 (br. s., 1H), 2.53 (br. s., 3H).
実施例18
N−[2−(6−メチルピリジン−2−イル)ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−イル]−1,6−ナフチリジン−4−アミン

実施例18(15.1mg、63%)は、実施例1(スキーム1)について記載される方法を用いて合成した:LCMS 保持時間=1.39分(注入1 条件:カラム:Waters Acquity UPLC BEH C18、2.1×50mm、1.7μm粒子;移動相A:10mM 酢酸アンモニウムを含む、5:95 アセトニトリル:水;移動相B:10mM 酢酸アンモニウムを含む、95:5 アセトニトリル:水;温度:50℃;勾配:3分にわたり、0−100%B、次いで、0.75分間、100%Bで保持;流量:1.11mL/分;検出:220nmのUV); MS (ES): m/z 観測値 = 354 [M+H]+; 1H NMR (DMSO−d6) δ 9.72 (br. s., 1H), 9.14 (br. s., 1H), 8.77 (d, J=5.4 Hz, 1H), 7.70−8.59 (m, 5H), 7.25−7.59 (m, 2H), 6.95 (br. s., 1H), 2.56 (s, 3H).
実施例19
N−[2−(6−メチルピリジン−2−イル)ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−イル]−1,5−ナフチリジン−4−アミン

実施例19(24.6mg、52%)は、実施例1(スキーム1)について記載される方法を用いて合成した:LCMS 保持時間=1.80分(注入1 条件:カラム:Waters Acquity UPLC BEH C18、2.1×50mm、1.7μm粒子;移動相A:10mM 酢酸アンモニウムを含む、5:95 アセトニトリル:水;移動相B:10mM 酢酸アンモニウムを含む、95:5 アセトニトリル:水;温度:50℃;勾配:3分にわたり、0−100%B、次いで、0.75分間、100%Bで保持;流量:1.11mL/分;検出:220nmのUV); MS (ES): m/z 観測値 = 354 [M+H]+; 1H NMR (DMSO−d6) δ 10.32 (s, 1H), 9.17 (d, J=5.0 Hz, 1H), 9.08−9.13 (m, J=4.1 Hz, 1H), 9.05 (d, J=5.0 Hz, 1H), 8.51 (dd, J=8.5, 1.1 Hz, 1H), 8.21 (d, J=7.7 Hz, 1H), 8.13 (s, 1H), 7.91−7.98 (m, 2H), 7.44 (d, J=7.7 Hz, 1H), 7.31−7.37 (m, J=4.3 Hz, 1H), 7.00 (dd, J=4.3, 2.7 Hz, 1H), 2.64 (s, 3H).
実施例20
7−メトキシ−N−{2−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−イル}キノリン−4−アミン

実施例20(15.7mg、64%)は、実施例2(スキーム2)について記載される方法を用いて合成した:LCMS 保持時間=1.92分(注入1 条件:カラム:Waters Acquity UPLC BEH C18、2.1×50mm、1.7μm粒子;移動相A:10mM 酢酸アンモニウムを含む、5:95 アセトニトリル:水;移動相B:10mM 酢酸アンモニウムを含む、95:5 アセトニトリル:水;温度:50℃;勾配:3分にわたり、0−100%B、次いで、0.75分間、100%Bで保持;流量:1.11mL/分;検出:220nmのUV); MS (ES): m/z 観測値 = 437 [M+H]+; 1H NMR (DMSO−d6) δ 8.85 (d, J=2.9 Hz, 1H), 8.32 (d, J=8.0 Hz, 1H), 8.15−8.26 (m, 2H), 8.03−8.14 (m, 2H), 7.98 (d, J=7.7 Hz, 1H), 7.36−7.50 (m, 2H), 7.32 (dd, J=9.3, 2.3 Hz, 1H), 6.94 (br. s., 1H), 3.96 (s, 3H).
実施例21
N−{2−[6−(ジフルオロメチル)ピリジン−2−イル]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−イル}−7−メトキシキノリン−4−アミン

実施例21(31.6mg、55%)は、実施例2(スキーム2)について記載される方法を用いて合成した:LCMS 保持時間=1.79分(注入1 条件:カラム:Waters Acquity UPLC BEH C18、2.1×50mm、1.7μm粒子;移動相A:10mM 酢酸アンモニウムを含む、5:95 アセトニトリル:水;移動相B:10mM 酢酸アンモニウムを含む、95:5 アセトニトリル:水;温度:50℃;勾配:3分にわたり、0−100%B、次いで、0.75分間、100%Bで保持;流量:1.11mL/分;検出:220nmのUV); MS (ES): m/z 観測値 = 419 [M+H]+; 1H NMR (DMSO−d6) δ 8.87 (br. s., 1H), 8.15−8.29 (m, 2H), 7.92−8.14 (m, 3H), 7.78 (d, J=7.7 Hz, 1H), 7.35−7.51 (m, 2H), 7.31 (dd, J=9.2, 2.3 Hz, 1H), 6.84−7.20 (m, 2H), 3.96 (s, 3H).
実施例22
N−{2−[6−(ジフルオロメチル)ピリジン−2−イル]ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−イル}−1,5−ナフチリジン−4−アミン

実施例22(15.7mg、68%)は、実施例2(スキーム2)について記載の方法を用いて合成した:LCMS 保持時間=1.92分(注入1 条件:カラム:Waters Acquity UPLC BEH C18、2.1×50mm、1.7μm粒子;移動相A:10mM 酢酸アンモニウムを含む、5:95 アセトニトリル:水;移動相B:10mM 酢酸アンモニウムを含む、95:5 アセトニトリル:水;温度:50℃;勾配:3分にわたり、0−100%B、次いで、0.75分間、100%Bで保持;流量:1.11mL/分;検出:220nmのUV); MS (ES): m/z 観測値 = 390 [M+H]+; 1H NMR (DMSO−d6) δ 9.18 (d, J=5.0 Hz, 1H), 9.09 (d, J=3.0 Hz, 1H), 9.03 (d, J=5.0 Hz, 1H), 8.55 (d, J=7.8 Hz, 1H), 8.49 (d, J=8.5 Hz, 1H), 8.26 (t, J=7.8 Hz, 1H), 8.13 (s, 1H), 7.93 (dd, J=8.5, 4.1 Hz, 1H), 7.88 (d, J=7.7 Hz, 1H), 7.37 (d, J=4.0 Hz, 1H), 6.96−7.28 (m, 2H).
実施例23
3−フルオロ−2−メチル−6−(4−{1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−1−イル}ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イル)ピリジン

実施例23(11mg、17%)は、実施例4(スキーム4)について記載の方法を用いて合成した:カラム:Ascentis Express C18(50x2.1)mm、2.7μm;移動相A:10mM 酢酸アンモニウムを含む、5:95 アセトニトリル:水;移動相B:10mM 酢酸アンモニウムを含む、95:5 アセトニトリル:水;温度:50℃;勾配:3分にわたり、0−100%B;流量:1.1ml/分 保持時間−1.631、純度−99.5%、M+H = 345.2; 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 9.42 (br. s., 1H), 9.11 (d, J=4.5 Hz, 1H), 8.74 (d, J=3.5 Hz, 2H), 8.47 (br. s., 1H), 8.26 (br. s., 1H), 7.86 (br. s., 1H), 7.51 − 7.31 (m, 2H), 7.27 (br. s., 1H), 2.63 (br. s., 3H).
実施例24
2−(5−クロロ−4−{1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−1−イル}ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イル)−6−メトキシピリジン

実施例24(3mg、0.4%)は、実施例4(スキーム4)について記載の方法を用いて合成した:LCMS方法 情報:A:95%水:5%アセトニトリル;10mM NHOAc B:5%水:95%アセトニトリル;10mM NHOAC 流量:1.1ml/分 温度:50℃ カラム:Ascentis Express C18(50×2.1)mm,2.7μm 時間(分):0−3%B:0−100 LCMS 保持時間=1.77分(M+H,377)。LCMS方法 情報:A:95%水:5%アセトニトリル;0.1%TFA B:5%水:95%アセトニトリル;0.1%TFA 流量:1.1ml/分 温度:50℃カラム:Ascentis Express C18(50×2.1)mm,2.7μm 時間(分):0−3%B:0−100,LCMS 保持時間=1.135分(M+H,377.2)。 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 9.53 − 9.34 (m, 1H), 8.71 − 8.64 (m, 1H), 8.59 (d, J=3.0 Hz, 1H), 8.48 − 8.38 (m, 2H), 7.93 (s, 2H), 7.37 (s, 2H), 7.07 − 7.02 (m, 1H), 4.01 (s, 3H).
実施例25
N−[6−(4−{1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−1−イル}ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イル)ピリジン−2−イル]メタンスルホンアミド

実施例25(5mg、4.7%)は、実施例4(スキーム4)について記載される方法を用いて合成した:カラム:Ascentis Express C18(50×2.1)mm、2.7μm;移動相A:10mM 酢酸アンモニウムを含む、5:95 アセトニトリル:水;移動相B:10mM 酢酸アンモニウムを含む、95:5 アセトニトリル:水;温度:50℃;勾配:3分にわたり、0−100%B;流量:1.1ml/分 保持時間−1.290、純度−98.4%、M+H=406.2. カラム:Ascentis Express C18(50×2.1)mm,2.7μm;移動相A:0.1%TFAを含む、5:95 アセトニトリル:水;移動相B:0.1%TFAを含む、95:5 アセトニトリル:水;温度:50℃;勾配:3分にわたり、0−100%B;流量:1.1ml/分。保持時間−0.921、純度−98.7%、M+H=406.2; 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 10.93 (br. s., 1H), 9.44 (s, 1H), 9.32 (d, J=6.5 Hz, 1H), 8.80 (d, J=3.5 Hz, 1H), 8.67 (d, J=6.5 Hz, 1H), 8.44 (dd, J=1.5, 2.5 Hz, 1H), 8.08 − 8.03 (m, 1H), 8.02 − 7.96 (m, 1H), 7.56 − 7.51 (m, 1H), 7.43 (d, J=3.0 Hz, 1H), 7.30 (dd, J=2.5, 4.5 Hz, 1H), 7.15 − 7.09 (m, 1H), 3.50 (s, 3H).
実施例26
2−エチル−6−(4−{1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−1−イル}ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イル)ピリジン

実施例26(5mg、5.6%)は、実施例4(スキーム4)について記載される方法を用いて合成した:カラム:Ascentis Express C18(50×2.1)mm、2.7μm;移動相A:10mM 酢酸アンモニウムを含む、5:95 アセトニトリル:水;移動相B:10mM 酢酸アンモニウムを含む、95:5 アセトニトリル:水;温度:50℃;勾配:3分にわたり、0−100%B;流量:1.1ml/分 保持時間−1.696、純度−98.5%、M+H=341.2 カラム:Ascentis Express C18(50×2.1)mm,2.7μm;移動相A:0.1%TFAを含む、5:95 アセトニトリル:水;移動相B:0.1%TFAを含む、95:5 アセトニトリル:水;温度:50℃;勾配:3分にわたり、0−100%B;流量:1.1ml/分。保持時間−0.740、純度−100%、[M+H]+ = 341.2; 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 9.12 (s, 1H), 9.03 (d, J=6.0 Hz, 1H), 8.57 − 8.52 (m, 2H), 8.43 − 8.39 (m, 1H), 8.24 − 8.18 (m, 1H), 7.97 (t, J=7.8 Hz, 1H), 7.53 − 7.47 (m, 2H), 7.25 − 7.17 (m, 2H), 2.95 (q, J=7.5 Hz, 2H), 1.41 (t, J=7.8 Hz, 3H).
実施例27
2−シクロプロピル−6−(4−{1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−1−イル}ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イル)ピリジン

実施例27(20mg、32%)は、実施例4(スキーム4)について記載される方法を用いて合成した:HPLC:保持時間=3.041分(HCOONHを含む、ACN/HO、カラム−Kinetex XB−C18(75×3mm−2.6μm)勾配=5分、波長=254nm); MS(ES): m/z=353.2 [M+H]+; 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 9.19 (d, J=6.0 Hz, 1H), 9.09 (s, 1H), 8.58 − 8.51 (m, 2H), 8.39 − 8.32 (m, 1H), 8.11 (d, J=7.5 Hz, 1H), 7.88 (t, J=7.8 Hz, 1H), 7.57 − 7.49 (m, 2H), 7.22 − 7.14 (m, 2H), 2.28 (dt, J=4.3, 8.4 Hz, 1H), 1.21 (dd, J=5.0, 7.5 Hz, 2H), 1.12 (td, J=2.8, 7.9 Hz, 2H).
実施例28
2−(4−{1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−1−イル}ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イル)−6−(トリフルオロメチル)ピリジン

実施例28(6mg、6%)は、実施例4(スキーム4)について記載の方法を用いて合成した:カラム:Ascentis Express C18(50×2.1)mm、2.7μm;移動相A:10mM 酢酸アンモニウムを含む、5:95 アセトニトリル:水;移動相B:10mM 酢酸アンモニウムを含む、95:5 アセトニトリル:水;温度:50℃;勾配:3分にわたり、0−100%B;流量:1.1ml/分 保持時間−1.816、純度−99.1%、M+H=381.2 カラム:Ascentis Express C18(50×2.1)mm,2.7μm;移動相A:0.1%TFAを含む、5:95 アセトニトリル:水;移動相B:0.1%TFAを含む、95:5 アセトニトリル:水;温度:50℃;勾配:3分にわたり、0−100%B;流量:1.1ml/分. 保持時間−1.189、純度−97%、[M+H]+ = 381.2; 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 9.09 (s, 1H), 8.97 (d, J=5.5 Hz, 1H), 8.67 (d, J=7.5 Hz, 1H), 8.55 − 8.49 (m, 2H), 8.47 (dd, J=1.5, 2.5 Hz, 1H), 8.38 (t, J=7.5 Hz, 1H), 8.17 − 8.11 (m, 1H), 7.56 (dd, J=1.3, 4.8 Hz, 1H), 7.26 (dd, J=2.5, 4.5 Hz, 1H), 7.18 (d, J=3.0 Hz, 1H).
実施例29
2−(ジフルオロメチル)−6−(4−{1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−1−イル}ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イル)ピリジン

実施例29(3mg、6.5%)は、実施例4(スキーム4)について記載される方法を用いて合成した:カラム:Ascentis Express C18(50×2.1)mm、2.7μm;移動相A:10mM 酢酸アンモニウムを含む、5:95 アセトニトリル:水;移動相B:10mM 酢酸アンモニウムを含む、95:5 アセトニトリル:水;温度:50℃;勾配:3分にわたり、0−100%B;流量:1.1ml/分 保持時間−1.662、純度−98.9%、M+H=363.2 カラム:Ascentis Express C18(50×2.1)mm,2.7μm;移動相A:0.1%TFAを含む、5:95 アセトニトリル:水;移動相B:0.1%TFAを含む、95:5 アセトニトリル:水;温度:50℃;勾配:3分にわたり、0−100%B;流量:1.1ml/分. 保持時間−1.153、純度−96.5%、M+H=363.2; 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 9.05 (s, 1H), 8.85 (d, J=5.8 Hz, 1H), 8.57 − 8.52 (m, 2H), 8.48 (d, J=3.8 Hz, 1H), 8.43 (dd, J=1.4, 2.6 Hz, 1H), 8.28 (t, J=7.8 Hz, 1H), 7.91 (d, J=7.8 Hz, 1H), 7.51 (dd, J=1.3, 4.8 Hz, 1H), 7.32 − 7.01 (m, 3H).
実施例30
2−メトキシ−6−(4−{1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−1−イル}ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イル)ピリジン

実施例30(10mg、15%)は、実施例4(スキーム4)について記載される方法を用いて合成した:LC−MS:方法情報:A:95%水:5%アセトニトリル;0.1%TFA B:5%水:95%アセトニトリル;0.1%TFA 流量:1.1ml/分 温度:50℃ カラム:Ascentis Express C18 (50×2.1)mm,2.7μm 時間(分):0−3%B:0−100、LC−MS 保持時間=1.261分(M+H、344.2). LC−MS:方法情報:A:95%水:5%アセトニトリル;10mM NHOAC B:5%水:95%アセトニトリル;10mM NHOAC 流量:1.1ml/分 温度:50℃ カラム:Ascentis Express C18(50×2.1)mm,2.7μm 時間(分):0−3%B:0−100 LC−MS 保持時間=1.619分 [M+H]+ =344.2); 1H NMR: (400 MHz, DMSO−d6) δ 10.76 − 10.67 (m, 1H), 9.07 − 9.00 (m, 1H), 8.87 − 8.80 (m, 1H), 8.13 − 8.04 (m, 2H), 7.88 − 7.77 (m, 2H), 7.30 − 7.22 (m, 1H), 7.00 − 6.92 (m, 2H), 3.98 (s, 3H).
実施例31
2−クロロ−6−(4−{1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−1−イル}ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イル)ピリジン

実施例31(12.4mg、48%)は、実施例5(スキーム5)について記載される方法を用いて合成した:LCMS 保持時間=1.66分(注入1 条件:カラム:Waters Acquity UPLC BEH C18、2.1×50mm、1.7μm粒子;移動相A:10mM 酢酸アンモニウムを含む、5:95 アセトニトリル:水;移動相B:10mM 酢酸アンモニウムを含む、95:5 アセトニトリル:水;温度:50℃;勾配:3分にわたり、0−100%B、次いで、0.75分間、100%Bで保持;流量:1.11mL/分;検出:220nmのUV); MS (ES): m/z 観測値 = 347.2 [M+H]+; 1H NMR (500 MHz, DMSO−d6) δ 9.45 (s, 1H), 9.02 (d, J=6.4 Hz, 1H), 8.75 (d, J=3.4 Hz, 2H), 8.54 (s, 1H), 8.39 (d, J=7.4 Hz, 1H), 8.13 (t, J=7.7 Hz, 1H), 7.75 (d, J=7.7 Hz, 1H), 7.49 (d, J=4.4 Hz, 1H), 7.43 (d, J=3.4 Hz, 1H), 7.32 (dd, J=4.4, 2.7 Hz, 1H).
実施例32
2−メトキシ−6−(4−{1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−1−イル}ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イル)ピリジン

実施例32(3.1mg、12%)は、実施例5(スキーム5)について記載される方法を用いて合成した:LCMS 保持時間=1.81分(注入1 条件:カラム:Waters Acquity UPLC BEH C18、2.1×50mm、1.7μm粒子;移動相A:10mM 酢酸アンモニウムを含む、5:95 アセトニトリル:水;移動相B:10mM 酢酸アンモニウムを含む、95:5 アセトニトリル:水;温度:50℃;勾配;3分にわたり、0−100%B、次いで、0.75分間、100%Bで保持;流量:1.11mL/分;検出:220nmのUV); MS (ES): m/z 観測値 = 343.3 [M+H]+; 1H NMR (500 MHz, DMSO−d6) δ 9.44 (s, 1H), 9.35 (d, J=6.7 Hz, 1H), 8.78 (d, J=3.7 Hz, 1H), 8.74 (d, J=6.4 Hz, 1H), 8.43 (s, 1H), 7.99 (d, J=7.1 Hz, 1H), 7.93 (t, J=7.7 Hz, 1H), 7.52 (d, J=4.7 Hz, 1H), 7.41 (d, J=3.4 Hz, 1H), 7.27 (dd, J=4.4, 2.7 Hz, 1H), 7.04 (d, J=8.1 Hz, 1H), 4.09 (s, 3H).
実施例33
5−フルオロ−2−(4−{1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−1−イル}ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イル)ピリジン

実施例33(1.3mg、5%)は、実施例5(スキーム5)について記載される方法を用いて合成した:LCMS 保持時間=1.00分;(注入2 条件:カラム:Waters Acquity UPLC BEH C18、2.1×50mm、1.7μm粒子;移動相A:0.1%トリフルオロ酢酸を含む、5:95 アセトニトリル:水;移動相B:0.1%トリフルオロ酢酸を含む、95:5 アセトニトリル:水;温度:50℃;勾配:3分にわたり、0−100%B、次いで、0.75分間、100%Bで保持;流量:1.11mL/分;検出:220nmのUV); MS (ES): m/z 観測値 = 303 [M+H]+; 1H NMR (500 MHz, DMSO−d6) δ 9.03 (s, 1H), 8.81 (d, J=3.0 Hz, 1H), 8.67 (d, J=5.7 Hz, 1H), 8.54 − 8.47 (m, 1H), 8.44 (dd, J=8.8, 4.4 Hz, 1H), 8.41 (d, J=3.7 Hz, 1H), 8.34 (s, 1H), 7.97 (td, J=8.7, 2.9 Hz, 1H), 7.44 (d, J=4.4 Hz, 1H), 7.22 − 7.17 (m, 1H), 7.12 (d, J=3.4 Hz, 1H).
実施例34
5−メチル−2−(4−{1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−1−イル}ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イル)ピリジン

実施例34(13.5mg、56%)は、実施例5(スキーム5)について記載される方法を用いて合成した:LCMS 保持時間=1.52分(注入1 条件:カラム:Waters Acquity UPLC BEH C18、2.1×50mm、1.7μm粒子;移動相A:10mM 酢酸アンモニウムを含む、5:95 アセトニトリル:水;移動相B:10mM 酢酸アンモニウムを含む、95:5 アセトニトリル:水;温度:50℃;勾配:3分にわたり、0−100%B、次いで、0.75分間、100%Bで保持;流量:1.11mL/分;検出:220nmのUV); MS (ES): m/z 観測値 = 327 [M+H]+; 1H NMR (500 MHz, DMSO−d6) δ 9.50 (s, 1H), 9.09 (d, J=6.7 Hz, 1H), 8.84 − 8.74 (m, 2H), 8.67 (s, 1H), 8.46 (s, 1H), 8.28 (d, J=8.1 Hz, 1H), 7.87 (d, J=7.7 Hz, 1H), 7.45 (d, J=3.7 Hz, 2H), 7.32 − 7.22 (m, 1H), 2.44 (s, 3H).
実施例35
2−(メチルスルファニル)−4−(4−{1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−1−イル}ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イル)ピリミジン

実施例35(2.1mg、8%)は、実施例5(スキーム5)について記載される方法を用いて合成した:LCMS 保持時間=1.08分(注入2 条件:カラム:Waters Acquity UPLC BEH C18、2.1×50mm、1.7μm粒子;移動相A:0.1%トリフルオロ酢酸を含む、5:95 アセトニトリル:水;移動相B:0.1%トリフルオロ酢酸を含む、95:5 アセトニトリル:水;温度:50℃;勾配:3分にわたり、0−100%B、次いで、0.75分間、100%Bで保持;流量:1.11mL/分;検出:220nmのUV); MS (ES): m/z 観測値 = 360.2 [M+H]+; 1H NMR (500 MHz, DMSO−d6) δ 9.39 (s, 1H), 9.09 (d, J=6.4 Hz, 1H), 8.86 (d, J=5.0 Hz, 1H), 8.74 − 8.63 (m, 2H), 8.48 (s, 1H), 8.00 (d, J=5.0 Hz, 1H), 7.54 (d, J=4.4 Hz, 1H), 7.38 (d, J=3.7 Hz, 1H), 7.32 (dd, J=4.4, 2.7 Hz, 1H), 2.68 (s, 3H).
実施例36
N−[2−(6−メチルピリジン−2−イル)ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−イル]−1H−インダゾール−5−アミン

実施例36(12.7mg、72%)は、実施例5(スキーム5)について記載される方法を用いて合成した:LCMS 保持時間=1.27分(注入1 条件:カラム:Waters Acquity UPLC BEH C18、2.1×50mm、1.7μm粒子;移動相A:10mM 酢酸アンモニウムを含む、5:95 アセトニトリル:水;移動相B:10mM 酢酸アンモニウムを含む、95:5 アセトニトリル:水;温度:50℃;勾配:3分にわたり、0−100%B、次いで、0.75分間、100%Bで保持;流量:1.11mL/分;検出:220nmのUV); MS (ES): m/z 観測値 = 342 [M+H]+; 1H NMR (DMSO−d6) δ 10.05 (br. s., 1H), 8.50 (br. s., 1H), 8.13 (s, 1H), 8.05 (d, J=7.7 Hz, 1H), 7.76−7.99 (m, 4H), 7.62 (d, J=8.8 Hz, 1H), 7.37 (d, J=7.7 Hz, 1H), 7.22 (br. s., 1H), 6.81 (br. s., 1H), 2.60 (s, 3H).
生物学的アッセイ
アッセイは、1536ウェルプレートにおいて行い、2mLの反応液は、アッセイ緩衝液(20mM HEPES pH7.4、10mM MgCl2、0.015% Brij35、4mM DTT、および0.05mg/ml BSA)中に、HIS−TGFβR1 T204DまたはHIS−TGFβR2 WT、抗HIS検出抗体、標識小分子プローブ(K=<100nM;koff=<0.001s−1)および試験化合物を加えることによって調製した。反応液を室温で1時間インキュベートして、HTRFシグナルをEnvisionプレートリーダー(Ex:340nm;Em:520nm/495nm)で測定した。阻害データは、無酵素コントロール反応を100%阻害とし、溶媒のみの反応を0%阻害としたものと比較して算出した。アッセイにおける試薬の最終濃度は、1nM HIS−TGFβR1 T204DまたはHIS−TGFβR2 WT、0.2nM 抗HIS検出抗体、標識小分子プローブ(Kにおいて)および0.5%DMSOである。用量応答曲線を作成し、キナーゼ活性の50%阻害(IC50)に要する濃度を決定した。化合物を10mMでジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解させ、11の濃度において評価した。IC50値は、非線形回帰分析によって得られた。
表1は、本発明の実施例1−36についてのTGFβR1およびTGFβR2 IC50値を表す。

*GST標識野生型タンパク質を、HIS標識タンパク質の代わりに用いた。

Claims (16)

  1. 式:

    [式中、
    Aは0〜2個のR基で置換された、−NH−二環式ヘテロアリールまたは二環式ヘテロアリールであり;
    は0〜3個のRで置換された、アリールまたはヘテロアリールであり;
    は水素、ハロゲン、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、−CHF、CF、(C−C)シクロアルキル、−NHまたはNHSO(C−C)アルキルであり;
    は水素、ハロゲン、(C−C)アルキル、−CHNRまたは−CONRであり;
    は水素、ハロゲン、−CONHR、−CHNHR1011または−NHR1011であり;
    は水素、ハロゲン、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、−CHF、CF、(C−C)シクロアルキル、−NHまたはNHSO(C−C)アルキルであり;
    は水素、アミノ(C−C)アルキルまたはヒドロキシ(C−C)アルキルであり;
    は水素、アミノ(C−C)アルキルまたはヒドロキシ(C−C)アルキルであるか;あるいは
    およびRは、それらが結合している窒素と一緒になって、ヘテロ環式基を形成し;
    は水素または(C−C)アルキルであり;
    10は水素または(C−C)アルキルであり;
    11は水素または(C−C)アルキルであるか;あるいは
    10およびR11は、それらが結合している窒素と一緒になって、ヘテロ環式基を形成する]
    で示される化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、互変異性体もしくは立体異性体。
  2. 式:

    [式中、
    Aは0〜2個のR基で置換された、−NH−二環式ヘテロアリールまたは二環式ヘテロアリールであり;
    は0〜3個のRで置換されたヘテロアリールであり;
    は水素、ハロゲン、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、−CHF、CF、(C−C)シクロアルキル、−NHまたはNHSO(C−C)アルキルであり;
    は水素、ハロゲン、(C−C)アルキル、−CHNRまたは−CONRであり;
    は水素、ハロゲン、−CONHR、−CHNHR1011または−NHR1011であり;
    は水素、ハロゲン、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、−CHF、CF、(C−C)シクロアルキル、−NHまたはNHSO(C−C)アルキルであり;
    は水素、アミノ(C−C)アルキルまたはヒドロキシ(C−C)アルキルであり;
    は水素、アミノ(C−C)アルキルまたはヒドロキシ(C−C)アルキルであるか;あるいは
    およびRは、それらが結合している窒素と一緒になって、ヘテロ環式基を形成し;
    は水素または(C−C)アルキルであり;
    10は水素または(C−C)アルキルであり;
    11は水素または(C−C)アルキルであるか;あるいは
    10およびR11は、それらが結合している窒素と一緒になって、ヘテロ環式基を形成する]
    で示される、請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、互変異性体もしくは立体異性体。
  3. 式II:

    [式中、
    Aは0〜2個のR基で置換された、−NH−二環式ヘテロアリールまたは二環式ヘテロアリールであり;
    は水素、ハロゲン、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、−CHF、CF、(C−C)シクロアルキル、−NHまたはNHSO(C−C)アルキルであり;
    は水素、ハロゲン、(C−C)アルキル、−CHNRまたは−CONRであり;
    は水素、ハロゲン、−CONHR、−CHNHR1011または−NHR1011であり;
    は水素、ハロゲン、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、−CHF、CF、(C−C)シクロアルキル、−NHまたはNHSO(C−C)アルキルであり;
    は水素、アミノ(C−C)アルキルまたはヒドロキシ(C−C)アルキルであり;
    は水素、アミノ(C−C)アルキルまたはヒドロキシ(C−C)アルキルであるか;あるいは
    およびRはそれらが結合している窒素と一緒になって、ヘテロ環式基を形成し;
    は水素または(C−C)アルキルであり;
    10は水素または(C−C)アルキルであり;
    11は水素または(C−C)アルキルであるか;あるいは
    10およびR11は、それらが結合している窒素と一緒になって、ヘテロ環式基を形成し;
    nは0、1、2または3である]
    で示される、請求項2に記載の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、互変異性体もしくは立体異性体。
  4. 式II:

    [式中、
    Aは0〜2個のR基で置換された−NH−二環式ヘテロアリールであり;
    は水素、ハロゲン、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、−CHF、CF、(C−C)シクロアルキル、−NHまたはNHSO(C−C)アルキルであり;
    は水素、ハロゲン、(C−C)アルキル、−CHNRまたは−CONRであり;
    は水素、ハロゲン、−CONHR、−CHNHR1011または−NHR1011であり;
    は水素、ハロゲン、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、−CHF、CF、(C−C)シクロアルキル、−NHまたはNHSO(C−C)アルキルであり;
    は水素、アミノ(C−C)アルキルまたはヒドロキシ(C−C)アルキルであり;
    は水素、アミノ(C−C)アルキルまたはヒドロキシ(C−C)アルキルであるか;あるいは
    およびRは、それらが結合している窒素と一緒になって、ヘテロ環式基を形成し;
    は水素または(C−C)アルキルであり;
    10は水素または(C−C)アルキルであり;
    11は水素または(C−C)アルキルであるか;あるいは
    10およびR11は、それらが結合している窒素と一緒になって、ヘテロ環式基を形成し;
    nは0、1、2または3である]
    で示される、請求項3に記載の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、互変異性体もしくは立体異性体。
  5. 式:

    [式中、
    Aは0〜2個のR基で置換された、NH−キノリン、NH−ナフチリジン、NH−ベンゾジアゾールまたはNH−インダゾールであり;
    は水素、ハロゲン、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、−CHF、CF、(C−C)シクロアルキル、−NHまたはNHSO(C−C)アルキルであり;
    は水素、ハロゲン、(C−C)アルキル、−CHNRまたは−CONRであり;
    は水素、ハロゲン、−CONHR、−CHNHR1011または−NHR1011であり;
    は水素、ハロゲン、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、−CHF、CF、(C−C)シクロアルキル、−NHまたはNHSO(C−C)アルキルであり;
    は水素、アミノ(C−C)アルキルまたはヒドロキシ(C−C)アルキルであり;
    は水素、アミノ(C−C)アルキルまたはヒドロキシ(C−C)アルキルであるか;あるいは
    およびRは、それらが結合している窒素と一緒になって、ヘテロ環式基を形成し;
    は水素または(C−C)アルキルであり;
    10は水素または(C−C)アルキルであり;
    11は水素または(C−C)アルキルであるか;あるいは
    10およびR11は、それらが結合している窒素と一緒になって、ヘテロ環式基を形成し;
    nは0、1、2または3である]
    である、請求項4に記載の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、互変異性体もしくは立体異性体。
  6. 式II:

    [式中、
    Aは、0〜2個のR基で置換された、二環式ヘテロアリールであり;
    は水素、ハロゲン、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、−CHF、CF、(C−C)シクロアルキル、−NHまたはNHSO(C−C)アルキルであり;
    は水素、ハロゲン、(C−C)アルキル、−CHNRまたは−CONRであり;
    は水素、ハロゲン、−CONHR、−CHNHR1011または−NHR1011であり;
    は水素、ハロゲン、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、−CHF、CF、(C−C)シクロアルキル、−NHまたはNHSO(C−C)アルキルであり;
    は水素、アミノ(C−C)アルキルまたはヒドロキシ(C−C)アルキルであり;
    は水素、アミノ(C−C)アルキルまたはヒドロキシ(C−C)アルキルであるか;あるいは
    およびRは、それらが結合している窒素と一緒になって、ヘテロ環式基を形成し;
    は水素または(C−C)アルキルであり;
    10は水素または(C−C)アルキルであり;
    11は水素または(C−C)アルキルであるか;あるいは
    10およびR11は、それらが結合している窒素と一緒になって、ヘテロ環式環を形成し;
    nは0、1、2または3である]
    で示される、請求項3に記載の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、互変異性体もしくは立体異性体。
  7. 式:

    [式中、
    Aは0〜2個のR基で置換された、ピロロピリジン、ピラゾロピリジンまたはイミダゾピリジンであり;
    は水素、ハロゲン、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、−CHF、CF、(C−C)シクロアルキル、−NHまたはNHSO(C−C)アルキルであり;
    は水素、ハロゲン、(C−C)アルキル、−CHNRまたは−CONRであり;
    は水素、ハロゲン、−CONHR、−CHNHR1011または−NHR1011であり;
    は水素、ハロゲン、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、−CHF、CF、(C−C)シクロアルキル、−NHまたはNHSO(C−C)アルキルであり;
    は水素、アミノ(C−C)アルキルまたはヒドロキシ(C−C)アルキルであり;
    は水素、アミノ(C−C)アルキルまたはヒドロキシ(C−C)アルキルであるか;あるいは
    およびRは、それらが結合している窒素と一緒になって、ヘテロ環式基を形成し;
    は水素または(C−C)アルキルであるか;
    10は水素または(C−C)アルキルであるか;
    11は水素または(C−C)アルキルであるか;あるいは
    10およびR11は、それらが結合している窒素と一緒になって、ヘテロ環式基を形成し;
    nは0、1、2または3である]
    で示される、請求項6に記載の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、互変異性体もしくは立体異性体。
  8. 任意の例示された種および/またはそれらの薬学的に許容可能な塩、互変異性体もしくは立体異性体から選択される化合物。
  9. 請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩、および1つ以上の薬学的に許容可能な担体、希釈剤または賦形剤を含む、医薬組成物。
  10. 請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩と共に、1つ以上の他の治療効果のある薬剤を含む、組み合わせ医薬。
  11. 治療において用いるための、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  12. TGFβRアンタゴニストが適応する疾患または病状の治療において用いるための、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  13. 疾患または病状が癌である、請求項12に記載の用途に用いるための化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  14. 癌が小細胞肺癌、非小細胞性肺癌、トリプル−ネガティブ乳癌、卵巣癌、大腸癌、前立腺癌、黒色腫、膵臓癌、多発性骨髄腫、T−急性リンパ芽球性白血病またはAMLである、請求項13に記載の使用。
  15. TGFβRアンタゴニストが適応する疾患または病状の治療薬の製造における、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の使用。
  16. 治療上の有効量の請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を投与することを特徴とする、それらが必要な患者においてTGFβRアンタゴニストが適応する疾患または病状の治療方法。
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