JP2018526401A - ペラルゴン酸エステルの混合物 - Google Patents

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Abstract

ジペラルゴン酸ネオペンチルグリコール、トリペラルゴン酸グリセロール、テトラペラルゴン酸ペンタエリスリトールから選択される少なくとも2種のエステルの混合物、ならびに保護、メイクアップ、太陽光からの防御ならびに皮膚および皮膚付属部の浄化のための化粧組成物におけるそれらの使用。

Description

本発明は、ジペラルゴン酸ネオペンチルグリコール、トリペラルゴン酸グリセロールおよびテトラペラルゴン酸ペンタエリスリトールから選択される少なくとも2種のエステルの混合物、化粧組成物におけるそれらの使用ならびにそれらを含む化粧組成物に関する。
化粧品分野では、環境に対する影響が低く、同時に、優れた機能および感覚特性を有する、天然で再生可能な起源からの新しい成分を同定することがますます注目されている。
化粧組成物は、皮膚や毛髪の保護、メイクアップおよび衛生用品に用いられ、製品に応じて確実に優れた洗浄力、保水性および柔軟性をもたらす助けとなり、製品の潤滑性および塗りやすさ、サンフィルタ、着色剤、活性成分および添加剤の分散を助け、かつ/または結合剤として作用して、様々な成分同士の接着を助長し、例えばアイシャドウおよび圧縮粉末のような化粧組成物において結合剤として作用する親油性成分を通常含む。
再生可能な供給源から得ることができるペラルゴン酸とポリオール、例えばネオペンチルグリコール、グリセロールおよびペンタエリスリトールとのエステルは、混合物として用いられる場合に、特に潤滑能力を有し、皮膚に柔軟性と平滑な外観を与えることが今回観察された。これらは、皮膚からの水の喪失を遅らせるバリアを形成する能力のために、皮膚の水分を維持することもできる。これらは、粉末の結合作用も有し、サンフィルタ、顔料、活性成分およびその他の添加剤を分散させる能力にも優れている。
したがって、ジペラルゴン酸ネオペンチルグリコール、トリペラルゴン酸グリセロールおよびテトラペラルゴン酸ペンタエリスリトールの二元および三元混合物は、化粧用の組成物の親油性成分の材料として用いるため、すなわち人体(表皮、口唇および皮膚付属部)の外表面に、排他的または主にそれらを浄化するか、それらに芳香を付与するか、それらの外観を改変するか、それらを保護するか、それらを良好な状態に維持するかまたは体臭を修正するために施与することを意図する製品の調製のために適切である。混合物中のエステル同士の比率および処方物中のそれらの量を適切に変更することにより、広い範囲の用途のために適切な優れた特性を有する無水組成物および水性組成物を得ることが可能になる。
したがって、本発明の目的は、ジペラルゴン酸ネオペンチルグリコール、トリペラルゴン酸グリセロール、テトラペラルゴン酸ペンタエリスリトールから選択される少なくとも2種のエステルの混合物、および化粧組成物におけるそれらの使用である。
本発明の有利な態様によると、前記混合物に存在するエステル(すなわち、ジペラルゴン酸ネオペンチルグリコール、トリペラルゴン酸グリセロール、テトラペラルゴン酸ペンタエリスリトール)は、例えば変性されているかまたはされていない植物油、脂肪酸およびそれらの誘導体の酸化的開裂のプロセスにより得られる、再生可能な供給源からのペラルゴン酸から調製される。ペラルゴン酸の再生可能な供給源の好ましい例は、ヒマワリ、アブラナまたはアザミ(例えばカルドン(Cynara cardunculus)およびマリアアザミ(Silybum marianum))からの植物油である。ペラルゴン酸の特に好ましい供給源は、オレイン酸またはエルカ酸含量が高い植物油に代表される。
前記ペラルゴン酸は、好ましくは、無機および有機の過酸化物、過酸、硝酸、過マンガン酸塩、過ヨウ素酸塩、O2、O3またはそれらの気体混合物を酸化剤として用いる酸化的開裂プロセスにより得られる。
過酸化水素のような過酸化物およびO2またはO2を含む混合物を酸化剤として用いる酸化的開裂プロセスが好ましい。具体例は、出願WO94/10122、WO07/039481、WO2008/138892、WO2011/080296、WO2011/080297またはWO2013/079849に記載される酸化的開裂プロセスである。
上記のエステルは、それぞれ、好ましくは95%より高く、より好ましくは98%より高い高純度のペラルゴン酸と、ネオペンチルグリコール、グリセロールまたはペンタエリスリトールから選択されるポリオールとから、触媒の非存在下で行われることが有利であるエステル化反応により調製されることが好ましい。
前記エステル化は、ポリオールのモル数に対してモル過剰量、好ましくは30%以上70%未満のペラルゴン酸の存在下で、典型的に180から240℃、好ましくは200〜210℃の温度にて行われることが有利である。エステル化反応中に形成される水は、反応環境から、例えば圧力を徐々に低下させることにより除去することが有利である。反応の最後に、過剰の酸は、好ましくは蒸発により除去される。このようにして得られるエステルは、有利には、いずれの着色、臭気および残存酸度を除去する目的で、当業者に知られるプロセスに従って、例えば活性炭および脱色土(decolouring earths)を用いて精製処理を受けることができる。活性炭との組み合わせを含む、用いることができる脱色土の例は、Grade F−118FF、Grade F76(BASFにより販売)、Minclear N100、Minclear E100およびPansil 2(Tolsaにより販売)である。
金属、例えばスズにより触媒される通常のエステル化手順により得られるエステルと比較すると、上記の手順に従って操作することにより得られるエステルは、それらの感覚受容特性(例えば色、臭気)およびそれらの安定性、ならびに最終化粧製品の毒物学的特性に影響し得る金属残渣を含まない。したがって、これらは、無機物含量がより低く、化粧環境において用いるために単純な前処理を必要とするという格別な利点を有する。
上記のペラルゴン酸エステルの少なくとも2種の混合物を含む化粧組成物は、本発明の別の目的である。
前記組成物は、例えば、前記ペラルゴン酸エステルを、別々(1つずつ)または同時に他の材料に加えた後にそれらを一緒に混合することにより調製できる。
本発明による化粧組成物は、組成物の全重量に対して0.1重量%から99重量%までの前記混合物を含むことができる。これらは、親油性化粧組成物(i)または水性化粧組成物(ii)の形態であってよく、それぞれの場合、特徴的な最適量の前記混合物を含むことができる。
親油性化粧組成物(i)
本発明による混合物は、油、バター、コンシーラー、棒口紅、サンプロテクション製品の調製を意図する化粧組成物の油性成分の材料として、またはアイシャドウ、頬紅、フェースパウダーおよび粉末ファンデーションのような圧縮粉末の形態の組成物における結合剤として特に適切である。したがって、本発明の好ましい一態様は、ジペラルゴン酸ネオペンチルグリコール、トリペラルゴン酸グリセロール、テトラペラルゴン酸ペンタエリスリトールから選択される少なくとも2種のエステルの混合物を含む、親油性化粧組成物に関する。
本発明による親油性の性質の組成物は、本発明によるジペラルゴン酸ネオペンチルグリコール、トリペラルゴン酸グリセロール、テトラペラルゴン酸ペンタエリスリトールから選択される少なくとも2種のエステルの前記混合物を同様に含むかまたは有利にはそれからなる油性成分を含む。前記親油性組成物は、化粧組成物の重量に対して99重量%まで、好ましくは95%までの前記混合物を含むことが有利である。この種の親油性組成物の例は、参照として本明細書に組み込まれているイタリア出願第102015000049554号に記載されている。
上記の混合物に加えて、前記油性成分は、好ましくは天然および/もしくは合成起源のエステル、アミド、エーテル、アルコールおよび炭化水素、シリコーン油またはそれらの混合物から選択される、植物、動物、鉱物および/または合成起源のその他の油も含んでよい。
天然の起源のエステルの可能性のある例は、飽和または不飽和脂肪酸のトリグリセリド、例えばC8およびC10酸のトリグリセリド、またはそれらの混合物、例えば植物油に存在するものである。適切な植物油は、例えばオリーブ油、ヒマワリ油、トウモロコシ油、大豆油、ひまし油、アプリコット油、アボカド油、アーモンド油、マカダミア油、ホホバ油またはカリテ油(karite oil)である。
合成起源のエステルは、例えば、直鎖および分岐鎖カルボン酸とモノアルコールとのエステル、例えばイソノナン酸イソノニル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、ネオペンタン酸イソデシル、ネオペンタン酸イソステアリル、ステアリン酸2−オクチルドデシル、エルカ酸2−オクチルドデシルまたはイソステアリン酸イソステアリル、マレイン酸ジイソステアリル、アルキル安息香酸(C12〜15);C7〜C10鎖脂肪酸と脂肪アルコールとのエステル;ヒドロキシル化エステル、例えば乳酸イソステアリル、ヒドロキシステアリン酸オクチル、ヒドロキシステアリン酸オクチルドデシル;ポリオールのエステル、例えばジオクタン酸プロピレングリコール、ジヘプタン酸ネオペンチルグリコールまたはジイソノナン酸ジエチレングリコールおよびテトライソステアリン酸ペンタエリスリチルである。
エーテルの一例は、ジカプリリルエーテルである。アミドの一例は、ジブチルラウロイルグルタミドである。
油のその他の例は、脂肪アルコール、例えばオクチルドデカノール、ヘキシルドデカノール、イソステアリルアルコールを含む。
天然起源の炭化水素油は、例えばテルペン炭化水素、例えばスクアレンおよびスクアランであり、鉱物または合成起源の炭化水素油は、例えば流動パラフィンおよびその誘導体、例えばイソパラフィン(例えばイソドデカン、イソヘキサデカン、水素添加ポリデセン)およびシクロパラフィンである。
シリコーン油は、ケイ素に基づく合成化合物である。これらは、揮発性または不揮発性、直鎖状または環状であってよい。シリコーン油の例は、ポリシロキサンおよび例えばアルキル、アルコキシルまたはフェニル基を含むそれらの誘導体であり、典型的に用いられるシリコーン油は、ポリジメチルシロキサン(ジメチコン)、アモジメチコン、シクロメチコン、例えばシクロペンタシロキサンおよびシクロヘキサシロキサン、アミノビスプロピルジメチコン、アミノプロピルジメチコン、ヒドロキシステアリン酸アモジメチコン、ベヘノキシ−ジメチコン、C30〜45アルキルジメチコン、C24〜28アルキルジメチコン、C30〜45アルキルメチコン、セテアリルメチコン、セチルジメチコン、ジメトキシシリルエチレンジアミノプロピルジメチコン、ヘキシルメチコン、ヒドロキシプロピルジメチコン、ステアラミドプロピルジメチコン、ステアロキシジメチコン、ステアリルメチコン、ステアリルジメチコンおよびビニルジメチコンを含む。
本発明による親油性組成物は、有利には、組成物の全重量に対して典型的に0.1重量%と35重量%の間の量の1種以上のろうも含むことができる。当業者は、化粧組成物の所望の効果に基づいて、用いられるろうの量および種類を容易に調製できる。
用語「ろう」は、室温(25℃)および大気圧にて固形である親油性成分を意味する。前記成分は、それを含む化粧組成物に粘度、可塑性および強度を与えるので、固形、例えば棒形状のものの調製のために適切である。
本発明による化粧組成物に用いるために適切なろうは、化粧組成物に典型的に用いられる全てのろうであり、天然および/または合成の起源のものであってよい。天然ろうの例は、蜜ろうまたは白ろう、カルナウバろう、カンデリラろう、和ろう、ライスワックス、水素添加油、例えばホホバ油またはヒマワリもしくはココナツ油に由来するろう、長鎖脂肪酸と長鎖モノアルコールとのエステルまたはそれらのグリセリド、例えばパルミチン酸セチル、ステアリン酸セチル、パルミチン酸トリグリセリドおよびステアリン酸トリグリセリドである。
鉱物または合成ろうの例は、亜炭ろう、微結晶ろう、パラフィン、地ろう、セレシン、合成蜜ろう、ラノリンおよびポリプロピレングリコールとのそのエーテル、ポリエチレンワックス、25℃を超える融点を有する脂肪酸のエステル、ポリアミドおよびセチルエステルである。シリコーンワックス、例えばアルキルもしくはアルコキシ−ジメチコンまたは高分子量を有するポリ(ジ)メチルシロキサンを用いてもよい。
有利には、本発明による化粧組成物は、植物油のけん化不能画分に由来する1種以上の成分を含む(例えばカロテノイド、キサントフィル、トコフェロール、フィトステロール、脂肪族アルコールおよびテルペンアルコール)。ビタミンおよび親油性の性質の活性成分も、油性成分に溶解して存在してもよい。
特に好ましい実施形態によると、本発明は、化粧組成物の重量に対して:
a)50重量%から99重量%まで、好ましくは55%から95%まで、より好ましくは40%から80%までの、ジペラルゴン酸ネオペンチルグリコール、トリペラルゴン酸グリセロールおよびテトラペラルゴン酸ペンタエリスリトールから選択される少なくとも2種のエステルの混合物を含む油性成分と、
b)1重量%から35重量%まで、好ましくは5%から30%まで、より好ましくは7%から20%までの1種以上のろうと、
c)0重量%から30重量%まで、好ましくは0.1重量%から20重量%まで、より好ましくは0.1%から15%までの1種以上の着色剤と、
d)0%から3%まで、好ましくは0.05重量%から2重量%までのビタミンおよび/または抗酸化剤と、
e)0重量%から2重量%まで、好ましくは0.01%から1%までの1種以上の保存剤と
を含む親油性の形態の化粧組成物に関する。
前記組成物は、棒口紅、口唇用バターおよびバーム、コンシーラー、クリームファンデーションならびに型抜き(cast)および棒状アイシャドウの調製のために特に適切である。
本発明による組成物は、有利には、化粧組成物の重量に対して0.05重量%と35重量%の間、好ましくは0.1%と30%の間の量の1種以上のサンフィルタも含んでよい。
サンフィルタは、UVA/UVB放射線から皮膚および/または毛髪を防御する機能を有する。これらは、例えば、反射特性を有するフィルタまたは物理的スクリーン、例えばナノ材料の形態でまたはより大きいサイズの粒子の酸化亜鉛および二酸化チタン、シリカ、カオリン、酸化鉄および/または酸化マグネシウム、ならびに化学的フィルタ、典型的には紫外線のエネルギーを吸収および変換できる有機分子、例えばシンナメート、ベンゾイミダゾール、ベンゾフェノン、ベンジリデンカンフォレート(benzylidene camphorate)、PABAおよびその誘導体、サリチレート、アントラニレート、ジベンゾイルメタン、オクトクリレン、トリアジン、例えばオクチルトリアゾン、ビス−エチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジンおよびジエチルヘキシルブタミドトリアゾン、天然抗酸化剤、例えばビタミンCおよびビタミンEまたは合成ビタミン、例えばチノガード(Tinogard TT)、あるいはそれらの組み合わせを含む。
物理的および化学的フィルタは、天然起源(例えばガンマオリザノール)または合成のものであってよく、単独でまたはより有利には組み合わせて用いてよい。
本発明による組成物に用いるために適切なサンフィルタの具体例は、メトキシ桂皮酸オクチル、2−エチル−ヘキシル−4−ジメチルアミノベンゾエート、ブチル−メトキシ−ジベンゾイルメタン、オクチルトリアゾン、ジエチルヘキシルブタミドトリアゾン、サリチル酸エチルヘキシル、酸化亜鉛、二酸化チタンまたはそれらの組み合わせである。
特に好ましい実施形態によると、本発明は、化粧組成物の重量に対して:
a)50重量%から99重量%まで、好ましくは50%から90%までの、ジペラルゴン酸ネオペンチルグリコール、トリペラルゴン酸グリセロールおよびテトラペラルゴン酸ペンタエリスリトールおよびそれらの混合物から選択される少なくとも2種のエステルの混合物を含む油性成分と、
b)0.05重量%から35重量%まで、好ましくは0.1%から30%までの1種以上のサンフィルタと、
c)0重量%から30重量%まで、好ましくは5%から30%まで、より好ましくは7%から20%までの1種以上のろうと、
d)0重量%から30重量%まで、好ましくは0.1%から3%までの1種以上の着色剤と、
e)0重量%から2重量%まで、好ましくは0.01%から1%までの1種以上の保存剤と
を含む、親油性化粧組成物に関する。
前記組成物は、サンプロテクション製品、例えばサンプロテクションスティック、油およびバターの調製のために特に適切である。
本発明による組成物は、有利には、1種以上のポリオレフィン、アクリル誘導体、ポリアミドおよび/または例えばポリブチレンもしくはポリイソブチレンから選択されるポリエステルオリゴマーも含んでよい。
化粧組成物の全重量に対して15重量%から85重量%までの上記のオリゴマーと、5重量%から65重量%まで、好ましくは10重量%と35重量%の間の油性成分とを含む親油性組成物が好ましい。前記組成物は、懸濁された粉末、着色剤および抗酸化剤も含むことが有利である。この種の化粧組成物は、口唇用グロスのような化粧料の調製のために特に適切である。
「オリゴマー」は、室温(25℃)および大気圧にて液体で、化粧組成物に明るさとタック(tack)を与えるための、1000g/モル未満の分子量を有するオリゴマーおよびポリマーを意味する。
適切なオリゴマーは、ポリブチレン、ポリイソブチレンおよび水素化ポリイソブチレン、ポリデセンおよび水素化ポリデセン、ポリエチレン、ポリアミド、ポリエステルを含む群から選択される。好ましいオリゴマーは、ポリブチレン、ポリイソブチレンおよび/またはポリアミドから選択される。
特に好ましい実施形態によると、本発明は、化粧組成物の重量に対して:
a)15重量%から85重量%まで、好ましくは20%から80%までの1種以上のオリゴマーと、
b)5重量%から65重量%まで、好ましくは10%から35%までの、ジペラルゴン酸ネオペンチルグリコール、トリペラルゴン酸グリセロールおよびテトラペラルゴン酸ペンタエリスリトールならびにそれらの混合物から選択される少なくとも1種のエステルを含む油性成分と、
c)0重量%から15重量%まで、好ましくは2%から5%までの1種以上の懸濁力を有する流動性改変剤と、
d)0重量%から20重量%まで、好ましくは0.1%から15%までの1種以上の着色剤と、
e)0重量%から5重量%まで、好ましくは0.1%から3%までの1種以上のろうと、
f)0重量%から3重量%まで、好ましくは0.05%から2%までのビタミンおよび/または抗酸化剤と、
g)0重量%から2重量%まで、好ましくは0.01%から1%までの1種以上の保存剤と
を含む親油性化粧組成物に関する。
前記組成物は、口唇用グロスの調製のために特に適切である。
本発明による化粧組成物は、ペラルゴン酸エステルの混合物の組成に依存して異なる特徴を有する。例えば、ジペラルゴン酸ネオペンチルグリコールとトリペラルゴン酸グリセロールとの二元混合物は、薄い膜を形成し、それらを含む親油性化粧組成物にはかない使用感(evanescent after-feel)を与える。
ジペラルゴン酸ネオペンチルグリコールとテトラペラルゴン酸ペンタエリスリトールとの二元混合物は、薄いが顕著な膜を形成し、親油性化粧組成物に良好な流動性と明るさの特徴を与える。
トリペラルゴン酸グリセロールとテトラペラルゴン酸ペンタエリスリトールとの二元混合物は、顕著な膜を形成し、それらを含む親油性化粧組成物に、ブリリアント効果、軽くぬるぬるしない手触り、良好な流動性および心地よさを与える。UVA/UVBサンフィルタの良好な分散のために、これらは、サンプロテクション製品用途のために特に適切である。
ジペラルゴン酸ネオペンチルグリコール、トリペラルゴン酸グリセロールおよびテトラペラルゴン酸ペンタエリスリトールの三元混合物は、膜を形成し、化粧組成物に優れた流動性およびブリリアント仕上げ、多大な心地よさを与え、ぬるぬるしない。これらは、顔料およびUVA/UVBサンフィルタの優れた分散をもたらし、よって、サンプロテクション製品用途のために適切である。
特に有利な一態様によると、本発明は、粉末ベースの親油性組成物、すなわちタルク、マイカ、カオリン、シリカ、デンプン、シリカ被覆マイカおよびタルク、チタニア、チタニア被覆マイカおよびタルク、デンプン、アパタイト、パーライト、ポリマー、例えばナイロンおよびポリエチレン、コポリマーマイクロスフェア、シリコーン樹脂マイクロビーズまたはそれらの混合物から選択される1種以上の粉末成分を主に含むものに関する。前記粉末ベースの組成物は、1種以上の結合剤を含み、該結合剤は、同様にジペラルゴン酸ネオペンチルグリコール、トリペラルゴン酸グリセロールおよびテトラペラルゴン酸ペンタエリスリトールから選択される少なくとも2種のエステルの混合物を含むかまたは有利には混合物からなる。この態様による組成物は、有利には、テキスチャライジング剤(texturising agent)、着色剤および場合により香料および保存剤系も含む。前記粉末ベースの組成物は、有利には、化粧組成物の重量に対して0.1重量%から20重量%、より好ましくは0.1重量%から15重量%の前記混合物を含む。これらは、有利には、35重量%より多く、好ましくは40重量%より多く、より好ましくは50重量%より多くの粉末成分を含む。この種の組成物の例は、本明細書に参照により組み込まれている特許出願第102015000049579号に記載されている。これらの組成物は、例えばアイシャドウ、頬紅、フェースパウダー、不透明メイクアップ(opaque make-up)、流動性および圧縮粉末のような製品に用いることができる。
ペラルゴン酸とネオペンチルグリコール、グリセロールまたはペンタエリスリトールとの単一エステルを含む粉末ベースの組成物の調製は、最終ユーザに受け入れられるようにするためのある程度の成分同士の接着および塗り広げやすさを達成するために、必ず他の結合剤の添加を必要とすることが観察されている。逆に、2種以上のこれらのエステルを混合物の材料として用いる場合、これらは、驚くべき結合性、潤滑性、軟化性および水和作用を同時に示す。得られる組成物は、ある程度の塗り広げやすさおよび心地よさを達成して、さらなる結合剤の添加が必要でない。
例えば、ジペラルゴン酸ネオペンチルグリコールとトリペラルゴン酸グリセロールとの二元混合物を含む粉末ベースの化粧組成物は、軽い膜および良好な塗り広げやすさを与える。
ジペラルゴン酸ネオペンチルグリコールとテトラペラルゴン酸ペンタエリスリトールとの二元混合物を含む粉末ベースの化粧組成物は、軽いが心地よい膜を提供し、良好な塗り広げやすさを有する。
トリペラルゴン酸グリセロールとテトラペラルゴン酸ペンタエリスリトールとの二元混合物を含む無水化粧組成物は、ぬるぬるせずより長持ちする心地よい膜を提供し、良好な塗り広げやすさを有する。
ジペラルゴン酸ネオペンチルグリコール、トリペラルゴン酸グリセロールおよびテトラペラルゴン酸ペンタエリスリトールの三元混合物を含む粉末ベースの化粧組成物は、ぬるぬるせず非常に長持ちする心地よい膜を提供し、優れた塗り広げやすさを有する。
前記粉末ベースの組成物は、場合により、油状またはろう状の種類のその他の材料を、結合剤としての本発明による混合物に加えて含んでよい。例えば、無水組成物の油性成分の典型的な材料として上で列挙した油および化粧組成物で典型的に用いられる全てのろうは、結合作用を有する。
本発明によるエステルの混合物と一緒に粉末ベースの組成物に有利に加えることができる結合剤の例は、炭化水素、例えばポリデセン、エステル、例えばステアロイルステアリン酸オクチルドデシル、トリグリセリド、例えばカプリン酸/カプリル酸のトリグリセリド、流動シリコーンおよびラノリン誘導体である。
脂肪酸の塩、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸リチウム、ステアリン酸アルミニウムおよびそれらの混合物も、前記粉末ベースの組成物において、本発明によるエステルの混合物と組み合わせて用いることが有利である。
好ましい実施形態によると、本発明は、化粧組成物の重量に対して:
(a)35重量%から99重量%までの粉末と、
(b)1重量%から20重量%まで、好ましくは3重量%から15重量%までの、ジペラルゴン酸ネオペンチルグリコール、トリペラルゴン酸グリセロール、テトラペラルゴン酸ペンタエリスリトールおよびそれらの混合物から選択される少なくとも2種のエステルの混合物を含む結合成分と、
(c)0重量%から30重量%までの1種以上のテキスチャライジング剤と、
(d)0重量%から15重量%まで、好ましくは2%から10%までの1種以上の着色剤と、
(e)0重量%から15重量%まで、好ましくは1%から15%まで、より好ましくは5重量%から15重量%までの脂肪酸の塩と、
(f)0重量%から2重量%まで、好ましくは0.01%から1%までの1種以上の保存剤と
を含む無水形態の粉末ベースの化粧組成物に関する。
上記の組成物において有利に用いられるテキスチャライジング剤の例は、デンプン、疎水性基で改変されたデンプン、ポリマー、例えばポリアミド、ポリウレタンおよびポリアクリレート、特にポリメタクリル酸メチルである。
本発明による親油性化粧組成物は、好ましくは、20%を超えない量の水を含む。好ましくは、水の含量は、化粧組成物の重量に対して5%未満である。
水性化粧組成物(ii)
本発明による混合物は、例えば油ベースまたは水ベースのエマルジョンの形態、マイクロエマルジョンまたは水−脂質分散体の形態の水性化粧組成物の材料としても特に適切である。
前記水性化粧組成物は、好ましくは、20%を超え、好ましくは35%を超え、さらにより好ましくは50重量%を超える、水を含む親水性または水性成分を含む。水性成分と一緒に、これらは、親油性成分も含み、親油性成分は、同様にジペラルゴン酸ネオペンチルグリコール、トリペラルゴン酸グリセロールおよびテトラペラルゴン酸ペンタエリスリトールから選択される少なくとも2種のエステルの混合物を含むかまたは有利には混合物からなる。前記水性組成物は、有利には、化粧組成物の重量に対して、0.1重量%から50重量%まで、より好ましくは0.1重量%から35重量%までの前記混合物を含む。この種類の組成物の例は、本明細書に参照により組み込まれているイタリア出願第102015000049538号に記載されている。
本発明によるペラルゴン酸のエステルの混合物に加えて、前記親油性成分は、室温(25℃)および大気圧にて液体の形態のその他の成分、例えば天然および/または合成起源のエステル、アミド、エーテル、アルコールおよび炭化水素、シリコーン油またはそれらの混合物から好ましくは選択される植物、動物、鉱物および/または合成起源の油を含んでよい。典型的な例は、親油性組成物の油状成分の典型的な材料として上で列挙した油である。
本発明の好ましい態様によると、問題のペラルゴン酸のエステルの混合物は、多重の形態(例えばW/O/WまたはO/W/O)であり得る油ベースのエマルジョン(油中水型、W/O)または水ベースのエマルジョン(水中油型、O/W)の形態の水性化粧組成物の調製のために適切である。
エマルジョンの場合、親油性成分は、本発明による混合物に加えて、室温(25℃)および大気圧にて固体またはペーストの形態のその他の成分、例えばバターおよび/またはろうを含んでよい。バターの例は、カリテバター、カカオバター、クプアス(cupuacu)バターである。適切なろうは、化粧組成物に通常用いられる全てのろうである。
本発明による油ベースのエマルジョンの形態の化粧組成物は、有利には、化粧組成物の重量に対して50重量%まで、好ましくは35%まで、より好ましくは25重量%までの前記混合物を含む。本発明による油ベースのエマルジョンの好ましい例は、親油性成分が、1種以上のシリコーン油と2種以上の上記で特定されたペラルゴン酸エステルとを含む、シリコーンベースのエマルジョン(W/Si)である。
トリペラルゴン酸グリセロールとテトラペラルゴン酸ペンタエリスリトールとの二元混合物、またはジペラルゴン酸ネオペンチルグリコール、トリペラルゴン酸グリセロールおよびテトラペラルゴン酸ペンタエリスリトールの三元混合物が好ましく、親油性成分の単独材料として用いることができる。
ジペラルゴン酸ネオペンチルグリコールを含む二元混合物は、有利には、化粧組成物の重量に対して15%まで、好ましくは10%まで、より好ましくは5重量%までを構成し、好ましくは、その他の油、バターまたはろうと一緒に用いられる。
好ましい実施形態によると、本発明は、化粧組成物の重量に対して:
(a)35重量%から80重量%までの水相と、
(b)10重量%から50重量%まで、好ましくは10%から35%までの、ジペラルゴン酸ネオペンチルグリコール、トリペラルゴン酸グリセロールおよびテトラペラルゴン酸ペンタエリスリトールから選択される少なくとも2種のエステルの混合物を含む親油性成分と、
(c)0.3重量%から15重量%までの、好ましくは3と6の間のHLBを有する1種以上の乳化剤と
を含む、油ベースのエマルジョンの形態の水性化粧組成物に関する。
典型的に、前記水相は、60重量%から80重量%までを構成し、前記親油性成分は、化粧組成物の25〜35重量%を構成する。
前記水相は、キレート化剤、例えばエチレンジアミン四酢酸およびそのナトリウム塩(例えば二ナトリウム、三ナトリウムおよび四ナトリウム塩)、塩化ナトリウム、硫酸マグネシウムおよびその他の安定化剤、保存剤、活性成分ならびに水和剤も含んでよい。
本実施形態による油ベースのエマルジョンの形態の組成物は、例えば、クリーム、サンプロテクション製品、セラム、クリームファンデーション、コンシーラーおよびマスカラの調製のために適切である。
本発明による水ベースのエマルジョンの形態の化粧組成物は、有利には、35%まで、好ましくは20重量%までのジペラルゴン酸ネオペンチルグリコール、トリペラルゴン酸グリセロールおよびテトラペラルゴン酸ペンタエリスリトールから選択される少なくとも2種のエステルの前記混合物を含む。
ジペラルゴン酸ネオペンチルグリコールを含む本発明による二元混合物が好ましく、これらの組成物の親油性成分の単独材料として用いてよい。
トリペラルゴン酸グリセロールおよびテトラペラルゴン酸ペンタエリスリトールの二元混合物、またはジペラルゴン酸ネオペンチルグリコール、トリペラルゴン酸グリセロールおよびテトラペラルゴン酸ペンタエリスリトールの三元混合物は、有利には、前記化粧組成物の重量に対して15%まで、好ましくは10%まで、より好ましくは5重量%までを構成し、好ましくは、その他の油、バターまたはろうと一緒に用いられる。
好ましい実施形態によると、本発明は、化粧組成物の重量に対して:
(a)60重量%から90重量%までの水相と、
(b)0.5重量%から40重量%まで、好ましくは1%から20%までの、ジペラルゴン酸ネオペンチルグリコール、トリペラルゴン酸グリセロールおよびテトラペラルゴン酸ペンタエリスリトールまたはその混合物から選択される少なくとも2種のエステルの混合物を含む親油性成分と、
(c)5重量%から15重量%までの、好ましくは6と12の間のHLBを有する1種以上の乳化剤と
を含む、水ベースのエマルジョンの形態の水性化粧組成物に関する。
本実施形態による水ベースのエマルジョンの形態の組成物は、例えば、クリーム、乳液、セラム、バター、サンプロテクション製品、毛髪製品、例えばバーム、マスク、リーブオン製品(leave-on)ならびにメイクアップ製品、例えばクリームファンデーション、マスカラ、コンシーラーおよび口唇のメイクアップのための製品の調製のために適切である。
本発明による組成物に用いられる典型的な乳化剤は、長鎖または中鎖アルキル鎖(通常、C12より長い)を有し、アニオン、カチオン、両性または非イオン性であってよい。
前記乳化剤は、例えば、脂肪酸のモノグリセリド、場合によってエトキシル化されていてもよいソルビタンエステル(例えばモノエステル、ジエステル、トリエステルおよびそれらの混合物)、ショ糖エステル、脂肪酸とのタンパク質縮合物、ポリグリセロールおよび/または脂肪酸とのそれらのエステル、グルコースおよび/またはポリグルコースと脂肪アルコールのエーテル、レシチンおよび/または水素化レシチン、エトキシル化脂肪アルコール、エトキシル化脂肪酸(例えばステアリン酸PEG−100)、せっけん、例えばステアリン酸トリエタノールアミン、エトキシル化および非エトキシル化リン酸エステル(例えばセチルリン酸カリウム)を含む群から選択してよい。
油ベースのエマルジョンに適切な乳化剤は、典型的に、不飽和、分岐または置換アルキル鎖、例えばオレイン酸、イソステアリル、リシノール酸およびヒドロキシステアリル酸の鎖を有する。
水ベースのエマルジョンに適切な乳化剤は、典型的に、飽和の直鎖、例えばステアリルおよびパルミトレイン酸の鎖を有する。
別の態様によると、本発明による水ベースのエマルジョンの形態の化粧組成物は、有利には、15%まで、好ましくは10重量%までの、ジペラルゴン酸ネオペンチルグリコール、トリペラルゴン酸グリセロールおよびテトラペラルゴン酸ペンタエリスリトールから選択される少なくとも2種のエステルの混合物で構成される。
特に好ましい態様によると、本発明は、化粧組成物の全重量に対して:
(a)60重量%から90重量%までの水性成分と、
(b)0.5重量%から15重量%まで、好ましくは1%から10%までの、ジペラルゴン酸ネオペンチルグリコール、トリペラルゴン酸グリセロールおよびテトラペラルゴン酸ペンタエリスリトールから選択される少なくとも2種のエステルの混合物を含む親油性成分と、
(c)8重量%から40重量%までの1種以上の界面活性剤と
を含む水性化粧組成物に関する。
これらの組成物のうち、好ましいものは、親油性成分がジペラルゴン酸ネオペンチルグリコールとトリペラルゴン酸グリセロールとの二元混合物を含むものであり、該二元混合物は、親油性成分の重量に対して20%まで、好ましくは0.1%から15%まで、より好ましくは0.1%から12%までを構成してよい。親油性成分が上記のエステルの混合物に加えて植物油も含む組成物も好ましい。
トリペラルゴン酸グリセロールとテトラペラルゴン酸ペンタエリスリトール、ジペラルゴン酸ネオペンチルグリコールとテトラペラルゴン酸ペンタエリスリトールとの二元混合物、またはジペラルゴン酸ネオペンチルグリコール、トリペラルゴン酸グリセロールおよびテトラペラルゴン酸ペンタエリスリトールの三元混合物は、有利には、10重量%まで、好ましくは0.1%から8%まで、より好ましくは0.1%から6%までの前記組成物の親油性成分を構成してよい。
このような水性化粧組成物において、前記界面活性剤は、表面張力を低減し、洗浄性を助長する機能を有する。界面活性剤は、泡発生機能を有するかまたは有さなくてよく、非イオン、アニオン、両性またはカチオン性であってよい。
本発明による組成物に典型的に用いられる界面活性剤は、典型的に短鎖または中鎖アルキル鎖(通常、C14より短い)、例えばカプリン酸、カプリル酸およびラウリン酸の鎖を有する。
界面活性剤は、例えば、好ましくはNa、Mg、Znもしくはアンモニア(NH4)のアルキル硫酸塩および/またはアルキルエーテル硫酸塩、モノエタノールアミン(MEA)、トリエタノールアミン(TEA)あるいはモノイソプロピルアミン(MIPA);アルキルエーテルカルボキシレート;脂肪酸とのタンパク質縮合物;アシルグルタメート;アシルサルコシネート;アシルイソチオネート;アシルメチルタウレート;アルキルスルホスクシネート;せっけん;アルキルベタインおよびアルキルアミドプロピルベタイン;アルキルおよびアルキルアミドヒドロキシスルタイン(sultaine);アルキルアンフォアセテートおよびアルキルアンフォジアセテート;アルキルアンフォプロピオネートおよびアルキルアンフォジプロピオネート;アルキルおよびアルキルアミドプロピルアミノキシド;ポリソルベート(例えばポリソルベート20);モノサッカロースエステル;アルキルグルコシド;第4級アンモニウム塩を含む群から選択してよい。
当業者は、組成物が意図する化粧料製品の種類に基づいて要求される界面活性剤の量を容易に決定できる。例えば、均質な洗浄剤の調製を意図する化粧組成物は、典型的に8重量%から10重量%まで、シャンプーは10重量%から15重量%まで、シャワーフォームは13重量%から18重量%まで、バスフォームは18重量%から22重量%までを含む界面活性剤の量を含む。
本発明のこの態様による単相水溶液の形態の組成物は、有利には、マイクロエマルジョンの形態をとってよい。該組成物は、例えば、バスフォーム、シャワージェル、洗浄剤、シャンプー、リーブオン製品および液体せっけんの調製のために適切である。
本発明の別の好ましい実施形態によると、前記水性化粧組成物は、2相の形態であるか、または2つの別々の層の親油性相から分かれた水相を有する。これらの組成物を用いて調製される化粧料製品は、典型的に、使用前の混合を必要とし、一時的なエマルジョンを生じさせる。好ましくは、前記組成物は、化粧組成物の全重量に対して:
(a)50重量%から70重量%までの水相と、
(b)30%から50%までの、ジペラルゴン酸ネオペンチルグリコール、トリペラルゴン酸グリセロールおよびテトラペラルゴン酸ペンタエリスリトールから選択される少なくとも2種のエステルの混合物を含む親油性相と
を含む。
2相の形態の前記組成物は、親油性相の重量に対して、好ましくは50重量%まで、より好ましくは0.1重量%と30重量%の間、さらにより好ましくは0.1重量%と10重量%の間の前記混合物を含む。
親油性相が、親油性相の重量に対して30重量%までを有利に構成するジペラルゴン酸ネオペンチルグリコールとトリペラルゴン酸グリセロール、またはジペラルゴン酸ネオペンチルグリコールとテトラペラルゴン酸ペンタエリスリトールの二元混合物を含む組成物が好ましい。
親油性相が0.1%から15%まで、より好ましくは0.1重量%から10重量%までの、トリペラルゴン酸グリセロールとテトラペラルゴン酸ペンタエリスリトールの二元混合物、またはジペラルゴン酸ネオペンチルグリコール、トリペラルゴン酸グリセロールおよびテトラペラルゴン酸ペンタエリスリトールの三元混合物を含む組成物も好ましい。
上記のペラルゴン酸のエステルの混合物に加えて、前記親油性相は、好ましくは、鉱物および/またはシリコーン油、例えばイソドデカン、シクロペンタシロキサン、プロピレンオキシドとステアリルアルコールとの反応生成物(例えばポリプロピレングリコール−15ステアリルエーテル)、植物油、例えばアーモンド、オリーブおよびホホバ油を含む。
本発明のこの態様による2相の形態の水性組成物は、例えばメイクアップ製品の調製のために適切である。
本発明による化粧組成物は、無水組成物または水性組成物のいずれの形態であっても、無水組成物の場合、1種以上の上記のサンフィルタを含んでよい。前記サンフィルタは、好ましくは、化粧組成物の重量に対して0.05重量%と35重量%の間、好ましくは0.1%と25%の間の量で用いられる。
存在するペラルゴン酸エステルの特性のおかげで、本発明による混合物は、サンフィルタの最適な分散および/または溶解を確実にし、エマルジョンで用いる場合にその安定性を増加させることができ、その防御係数を増加させる助けとなり得るという格別な利点を有する。さらに、これらは、一般的に用いられるいくつかの油状溶媒/分散剤と比較して、より高い安定化および分散率を示した。よって、これらは、太陽光からの防御、体および毛髪の保護を意図する化粧組成物、ならびに保護および老化防止作用を有するメイクアップ製品において用いるために適切である。
流動および粘度特性が特に著しく、格別の軟化性を有するテトラペラルゴン酸ペンタエリスリトールおよび/またはトリペラルゴン酸グリセロールを含む混合物を含む組成物は、この目的のために特に適切である。テトラペラルゴン酸ペンタエリスリトールを含む混合物は、より好ましい。
本発明による化粧組成物は、好ましくは0.1重量%と35重量%の間、より好ましくは0.1重量%と30重量%の間、さらにより好ましくは0.1重量%と20重量%の間の量で1種以上の着色剤または色素も含んでよい。
前記着色剤は、水に可溶性または不溶性、脂質に可溶性または不溶性、鉱物または有機、天然または合成であってよく、化粧組成物に色を付すかまたは不透明にする機能を有する。適切な着色剤の例は、顔料、ラッカーまたはパールであり、これらは、そのまま、あるいは例えば撥水性または親水性の特性を改変するために表面処理の後に用いてよい。顔料は、無機の性質の金属の誘導体、例えば鉄、セリウム、クロム、チタン、亜鉛またはジルコニウムの酸化物、シリケート(例えばマイカ)、スルホシリケート(例えばウルトラマリン)およびそれらの組み合わせ、ならびに有機の性質の分子、例えば植物抽出物を含む。「パール」との用語は、光の反射および屈折現象を起こすことが可能な特別の顔料を意味し、これは、真珠光沢または非真珠光沢であってよく、有機(例えばグアニン、CI75170)または無機(例えばオキシ塩化ビスマス、CI77163、またはセリサイト、CI77019)であってよい。
問題のペラルゴン酸エステルの混合物は、顔料の分散を助長するという格別の利点を有し、その色を強める助けとなり得る。
本発明による化粧組成物は、化粧組成物に典型的に用いられるものから選択される1種以上の添加剤、例えば、抗酸化剤および/またはビタミン、保存剤、pH調節剤、湿潤剤、コンディショナー、キレート化剤、流動性改変剤、テキスチャライジング剤、泡形成剤(foam-forming agents)、シリコーン、香料、エッセンシャルオイルならびに活性成分、特に化粧および/または皮膚活性成分も含んでよい。各添加剤は、化粧組成物の全重量に対して0%から35%まで、好ましくは0重量%から20重量%まで、より好ましくは0%から10%までの量で存在してよい。
本発明による用語「保存剤」は、化粧組成物中の微生物の成長を阻害する主な機能を有する天然または合成の物質を意味する。許可されている保存剤のリストは、EC規則1223/2009補遺Vを参照できる。使用許可されている最大パーセンテージ、任意の制限および使用方法は、この文献で見出すことができる。最も広く用いられている保存剤は、例えば、安息香酸、プロピオン酸、サリチル酸、ソルビン酸およびその塩、p−ヒドロキシ安息香酸、その塩およびエステル、デヒドロ酢酸、ソルビン酸カリウム、フェノキシエタノール、イミダゾリジニル尿素を含む。前記保存剤と組み合わせてまたはその代わりに、本発明による化粧組成物は、微生物の成長の阻害に貢献できるその他の物質、例えばはちみつ、エッセンシャルオイル、例えばローズマリー、ティーツリー(Melaleuca alternifolia)およびタイムの抽出物、ならびに錯形成剤、例えばEDTAも含んでよい。
したがって、ジペラルゴン酸ネオペンチルグリコール、トリペラルゴン酸グリセロールおよびテトラペラルゴン酸ペンタエリスリトールから選択される少なくとも2種のエステルの混合物は、保護、メイクアップ、太陽光からの防御ならびに皮膚および皮膚付属部の浄化のための有色または無色の化粧組成物に用いることができる。
混合物は、クリーム、乳液、サンプロテクション製品、セラム、バター、バスフォーム、シャワージェル、洗浄剤、シャンプー、リーブオン製品、バーム、フェースパックおよび毛髪用リーブオン製品、クリームファンデーション、マスカラ、棒口紅、アイシャドウ、頬紅ならびに圧縮粉末の調製のために有利に用いることができる。
以下の実施例で用いるエステルは、オレイン酸含量が高いヒマワリ油の酸化的開裂を起源とするペラルゴン酸を用いて調製した。特に、特許出願WO2011080296に記載される方法に従って得られるペラルゴン酸を、実施例1に記載するような、1より多い酸官能基を含むトリグリセリドからのモノカルボン酸の分離、および軽いモノカルボン酸を含む画分を除去するためのその後の精留の段階c)の最後にて用いた。用いたペラルゴン酸の純度は、99%である。
ジペラルゴン酸ネオペンチルグリコール、トリペラルゴン酸グリセロールおよびテトラペラルゴン酸ペンタエリスリトールエステルの調製
これら3種のエステルの合成のためのエステル化反応は、触媒の非存在下で、用いるポリオール(ネオペンチルグリコール、グリセリンまたはペンタエリスリトール)に対して30モル%のペラルゴン酸のモル過剰量で行った。エステル化水の除去に好ましいように、酸/ポリオール混合物の温度は、反応の経過中に200〜210℃まで上げ、この温度に一旦達すると、100mbarまで徐々に減圧して、試薬の変換に好ましいようにした。理論量に相当する量の反応水が得られた後に反応が一旦完了すると、温度を180〜200℃付近、5から10mbarの減圧に維持して、過剰の酸を蒸発により回収した。
次いで、生成物を、活性炭および脱色土を用いる脱色処理、ならびに各エステルに対して1重量%と2重量%の間のある量の水酸化カルシウムおよび水(1:1の重量比)の添加による中和に供し、30分間撹拌しながら60℃に加熱した。減圧下で80〜100℃に加熱することにより水を完全に除去した後に、撹拌しながらろ過土(Celite512;エステルに対して1重量%)を加え、同じ土の床で減圧下で液体を濾過して、清澄な生成物を得た。
規格ASTM D664に従う酸度の測定は、3種のエステルのそれぞれについて0.1mg KOH/g未満の残存酸度を示した。
粉末ベースの化粧組成物の調製
生成物の結合剤を秤量し、加熱ジャケットを備える適切な容量のメルタに、脂溶性保存剤と一緒に入れ、そこでこれらを混合した。固形または半固形の形態の結合作用を有する成分、例えばろうおよび水素化誘導体の存在下で、混合物を常に撹拌しながら生成物の融点に達するまでまたはおよそ5〜10℃融点を超えるまで加熱した。
全ての粉末(テキスチャライジング剤および顔料を含む)を、冷却システムを備えた適切な容量のミルに入れ、粉末の性質に基づいて確立された混合サイクルに付した。冷却システムは、混合による温度の上昇を含めて操作した。
混合した粉末が均質であると一旦確認されると、予め調製した結合成分を、流れとして徐々に加え、さらに混合して、後者を粉末に組み込んだ。いずれの真珠光沢顔料も、この段階での作業中に加え、さらなる混合サイクルに供した。生成プロセスの最後に、結合した粉末をミルから排出し、ふるいにかけた。
本発明による化粧組成物の実施例を、以下の表に示す。材料(INCI命名法に従う)および組成物の全重量に対する各材料の重量によるパーセンテージ組成のリストを、各組成物について示す。
例1(比較)〜2−棒状コンシーラー
材料:
Figure 2018526401
調製:
群Aの材料をミキサーに入れ、90℃の温度に加熱した。この温度に達すると、B相の材料を撹拌しながら加え、混合物が完全に均質になるまで混合した。温度を80℃付近に保持するために加熱し続けながら、群Cの全ての材料を表に示す順序で加え、均質混合物が得られるまで撹拌し続けた。このように得られた混合物を、次いで、成形型に入れ、冷却した。
親油性成分がジペラルゴン酸ネオペンチルグリコール、トリペラルゴン酸グリセロールおよびテトラペラルゴン酸ペンタエリスリトールの三元混合物(組成物全体に対して44.52重量%)を含む本発明による棒形状の親油性化粧組成物(例2)は、同量の親油性成分を安息香酸アルキル(C12〜C15)、パルミチン酸エチルヘキシルおよびパルミチン酸イソノニルで置き換えた比較組成物(例1)と同じ特性を示した。
例3(比較)〜5:圧縮粉末ベースの組成物(ブロンズ光沢粉末)
材料:
Figure 2018526401
トリペラルゴン酸グリセロールとテトラペラルゴン酸ペンタエリスリトールとの二元混合物(例4)およびテトラペラルゴン酸ペンタエリスリトールとジペラルゴン酸ネオペンチルグリコールとの二元混合物(例5)を含む本発明による2つの粉末ベースの組成物は、それぞれ、上記のようにして調製した。比較例6からわかるように、1種のみのペラルゴン酸エステル(トリペラルゴン酸グリセロール)を結合剤として用いる場合、一般的に用いられるその他の結合剤の存在を必要とする。例4および5は、代わりに、トリペラルゴン酸グリセロールとテトラペラルゴン酸ペンタエリスリトールとの混合物、またはジペラルゴン酸ネオペンチルグリコーとテトラペラルゴン酸ペンタエリスリトールとの混合物を用いる場合、例3(比較)のステアロイルステアリン酸オクチルドデシルを完全に、そしてエチレン/アクリル酸共重合体を部分的に置き換える、本圧縮粉末ベースの組成物においてさらなる結合剤が必要でない。
例7(比較)〜9:流動性粉末ベースの組成物(フェースパウダー)
材料:
Figure 2018526401
トリペラルゴン酸グリセロールとテトラペラルゴン酸ペンタエリスリトールとの二元混合物(例8および10)、およびテトラペラルゴン酸ペンタエリスリトールとジペラルゴン酸ネオペンチルグリコールとの二元混合物(例9)を含む本発明による3つの粉末ベースの組成物は、上記のようにして調製した。これらは、ペラルゴン酸エステルを化粧組成物に一般的に用いられるエステル、アルコールおよび油(オクチルドデカノール、カプリル酸/カプリン酸のトリグリセリド、ホホバ油(例7))で置き換えた比較組成物と同等であることが示された。
例11〜14(棒口紅評価)
以下の材料リストに従って、棒口紅の形態の4つの親油性化粧組成物を調製した。
Figure 2018526401
得られた4つの組成物を、官能評価に供した。20名の個人(女性)のパネルを求めて、棒口紅を試験し、以下の表に列挙する特性に対して1から5までの評点を得た。
評価尺度:
5:優良
4:良
3:並
2:可
1:不可
Figure 2018526401
トリペラルゴン酸グリセロールとトリペラルゴン酸ペンタエリスリトールとの混合物を含む例13の組成物は、良好な顔料分散のために、より濃く均質な色を示し、例12および14の組成物よりも良好な口唇への接着を示した。
テトラペラルゴン酸ペンタエリスリトールのみを含む例11の組成物と比較した場合、例13の組成物は、柔軟性および塗り広げやすさがより高く、グロス効果がより優れていることもわかり、フェニルジメチコンを含む例14の組成物により達成されるものに匹敵した。
例15−UVフィルタ溶解性
化学UVフィルタであるベンゾフェノン−3(CAS番号131−57−7、UVASORB(登録商標)METとして3V Sigmaから商業的に入手可能)の、ジペラルゴン酸ネオペンチルグリコール、トリペラルゴン酸グリセロールおよびテトラペラルゴン酸ペンタエリスリトールの三元混合物(1:1:1の重量比)中の溶解性を試験し、個別のエステル、テトラペラルゴン酸ペンタエリスリトール中の溶解性と比較した。
様々な比率の溶質/溶媒(5%、10%、20%および30重量%;フィルタと溶媒の全重量:10g)を、60℃の水浴中のガラス瓶に調製した。次いで、溶液を、20℃で2時間の貯蔵期間の後に観察して、いずれかの沈降堆積物の形成を確認した。各フィルタ/溶媒の組み合わせについて10〜20%の間の範囲であった溶解性の範囲を一旦同定したら、各試料における可溶性フィルタの最大濃度を、沈殿物の形成が観察されるまで10%の溶液により少量のフィルタを繰り返し加えることにより決定した。各添加は60℃の温度にて行い、その後に冷却した。溶液を、20℃の一定温度にて2時間放置した後に、沈殿を確認した(目視決定により)。
各エステルについての結果を、以下の表に示す。
Figure 2018526401
テトラペラルゴン酸ペンタエリスリトール中のベンゾフェノン−3の20℃での溶解性の値は14%w/wであったが、三元混合物中の同じフィルタの対応する溶解性の値は19%w/wであった。したがって、本発明によるペラルゴン酸エステルの混合物は、個別のエステルの1つであるテトラペラルゴン酸ペンタエリスリトールと比較した場合に、UVフィルタを可溶化する能力が驚くべきことに高いことが明らかになった。

Claims (15)

  1. ジペラルゴン酸ネオペンチルグリコール、トリペラルゴン酸グリセロール、テトラペラルゴン酸ペンタエリスリトールから選択される少なくとも2種のエステルの混合物。
  2. 保護、メイクアップ、太陽光からの防御ならびに皮膚および皮膚付属部の浄化のための化粧組成物における、請求項1に記載の混合物の使用。
  3. 請求項1に記載の混合物を含む化粧組成物。
  4. 化粧組成物の全重量に対して0.1重量%から99重量%までの前記混合物を含む請求項3に記載の化粧組成物。
  5. 請求項3または4に記載の親油性または水性の化粧組成物。
  6. 1種以上の粉末成分と、化粧組成物の重量に対して20重量%までの前記混合物とを含む請求項5に記載の親油性の化粧組成物。
  7. 化粧組成物の重量に対して50重量%までの前記混合物を含む請求項5に記載の水性の化粧組成物。
  8. 15重量%までの前記混合物と、さらに界面活性剤とを含む請求項7に記載の水性の化粧組成物。
  9. 天然および/もしくは合成起源のエステル、エーテル、アミド、アルコールおよび炭化水素、シリコーン油またはそれらの混合物から選択される油をさらに含む請求項3〜8のいずれか1つに記載の化粧組成物。
  10. バターおよび/またはろうを含む、請求項3〜9のいずれか1つに記載の化粧組成物。
  11. 1種以上のオリゴマーを含む請求項3〜10のいずれか1つに記載の化粧組成物。
  12. 1種以上のサンフィルタを0.1重量%から35重量%までの量で含む請求項3〜11のいずれか1つに記載の化粧組成物。
  13. 1種以上の着色剤、ならびに/あるいは抗酸化剤および/またはビタミン、保存剤、pH調節剤、湿潤剤、コンディショナー、キレート化剤、流動性改変剤、テキスチャライザ(texturizers)、膜形成剤、シリコーン、香料、エッセンシャルオイルならびに活性成分、特に化粧および/または皮膚活性成分から選択される1種以上の添加剤を含む請求項3〜12のいずれか1つに記載の化粧組成物。
  14. 前記着色剤および/または添加剤のそれぞれが、化粧組成物の全重量に対して0重量%から35重量%までの量で存在する請求項13に記載の化粧組成物。
  15. クリーム、乳液、太陽光(solar)、セラム、バター、バスフォーム、シャワージェル、洗浄剤、シャンプー、リーブオン製品、バーム、毛髪マスクおよびリーブオン製品、ファンデーション、マスカラ、棒口紅、口唇用グロス、コンシーラー、アイシャドウ、頬紅、フェースパウダー、流動性粉末および圧縮粉末の調製のための化粧組成物における請求項1に記載の混合物の使用。
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