JP2018526376A - がんの治療または予防のための(a)サイクリン依存性キナーゼ4/6(cdk4/6)阻害剤のlee011(=リボシクリブ)および(b)上皮成長因子受容体(egfr)阻害剤のエルロチニブを含む医薬組み合わせ物 - Google Patents

がんの治療または予防のための(a)サイクリン依存性キナーゼ4/6(cdk4/6)阻害剤のlee011(=リボシクリブ)および(b)上皮成長因子受容体(egfr)阻害剤のエルロチニブを含む医薬組み合わせ物 Download PDF

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Abstract

本開示は、がんの治療または予防のための、(a)サイクリン依存性キナーゼ4/6(CDK4/6)阻害剤化合物および(b)上皮成長因子受容体(EGFR)阻害剤を含む医薬組み合わせ物に関する。本開示は、がんの治療または予防のための関連医薬組成物、使用、および方法も提供する。

Description

本開示は、がんの治療または予防のための、(a)サイクリン依存性キナーゼ4/6(CDK4/6)阻害剤化合物および(b)上皮成長因子受容体(EGFR)阻害剤を含む医薬組み合わせ物に関する。本開示は、がんの治療または予防に関連する医薬組成物、使用および方法も提供する。
腫瘍発生は、サイクリン依存性キナーゼ(CDK)およびこれらの調節剤の遺伝子改変および調節解除に密接に関連しており、CDKの阻害剤が抗がん療法に有用でありうることを示唆している。事実、初期の結果は、転換細胞および正常細胞が、例えばサイクリンD/CDK4/6に対する要件が異なっていること、ならびに従来の細胞障害性および細胞増殖抑制性薬物により観察された一般的な宿主毒性を回避する新規抗新生物剤を開発することが、可能でありうることを示唆している。
CDKの機能はリン酸化することであり、したがって、例えば、網膜芽細胞腫タンパク質、ラミン、ヒストンH1、および有糸分裂紡錘体の構成成分を含む特定のタンパク質を活性化または不活性化することである。CDKにより媒介される触媒ステップは、ATPから巨大分子酵素基質へのリン酸基転移反応を伴う。いくつかの化合物群(例えば、Fischer, P. M. Curr. Opin. Drug Discovery Dev. 2001, 4, 623-634において総説されている)が、CDK特異的ATP拮抗作用によって抗増殖特性を持つことが見出されている。
分子レベルにおいて、CDK/サイクリン複合体活性の媒介は、一連の刺激性および阻害性のリン酸化または脱リン酸化事象を必要とする。CDKリン酸化は、一群のCDK活性化キナーゼ(CAK)、ならびに/またはwee1、Myt1、およびMik1などのキナーゼによって実施される。脱リン酸化は、Cdc25(a&c)、PP2A、またはKAPなどのホスファターゼにより実施される。
CDK/サイクリン複合体活性は、内在性細胞タンパク質様阻害剤の2つのファミリーである、Kip/CipファミリーまたはINKファミリーによって更に調節されうる。INKタンパク質は、CDK4およびCDK6に特異的に結合する。p16ink4(MTS1としても公知である)は、多数の原発性がんにおいて突然変異または欠失している、潜在的な腫瘍抑制遺伝子である。Kip/Cipファミリーには、p21Cip1,Waf1、p27Kip1、およびp57kip2などのタンパク質が含まれ、p21は、p53により誘発され、CDK2/サイクリン(E/A)複合体を不活性化することができる。異常に低レベルのp27発現が、乳がん、結腸がん、および前立腺がんにおいて観察されている。逆に、固形腫瘍におけるサイクリンEの過剰発現は、不十分な患者予後に相関していることが示されている。サイクリンD1の過剰発現は、食道癌、乳癌、扁平上皮癌、および非小細胞肺癌に関連している。
増殖細胞における細胞周期の協調および駆動におけるCDKおよびそれらの関連タンパク質の中心的役割が、上記に概説されている。CDKが主要な役割を果たすいくつかの生化学的経路も記載されている。したがって、CDKを一般的に、またはCDKを特異的に標的にする治療薬を使用してがんなどの増殖性障害を治療するために、単剤療法を開発することは潜在的に極めて望ましい。
上皮成長因子受容体(EGFR、別名ErbB−1;ヒトではHER1)は、上皮成長因子ファミリーのリガンドの受容体である。肺がん、肛門がん、多形神経膠芽腫、および他の多くの主に上皮がんなどのいくつかの種類のがんは、EGFR過剰活性または過剰発現に依存していることが公知である。
がんは、多くの場合に、例えば点突然変異、遺伝子増幅、または染色体転座による受容体チロシンキナーゼ(RTK)の遺伝子変化に依存しており、このことは、これらのRTKの制御されない活性をもたらし、したがって発がん性になる。がん細胞の細胞増殖は、これらの異常なRTK活性に依存している。
もたらされた増殖性疾患を治療するとき、多くの場合、RTKが関与するがん遺伝子の阻害剤が使用される。しかし、多くの場合、治療のある程度の時間の後に、使用される薬物に対する抵抗性が観察される。抵抗性の1つの機構は、治療剤の結合または活性を妨げる標的RTKを伴う可能性がある。別の機構は、一次キナーゼが阻害されるときにがん成長を駆動し続ける、代替キナーゼの代償性活性化である。両方の種類の機構を網羅する十分に特徴付けられた例は、活性化EGFR突然変異を有する非小細胞肺がん(NSCLC)における、上皮成長因子受容体(EGFR)のゲフィチニブおよびエルロチニブに対する獲得抵抗性である(Lynch, T. J., et al., N Engl J Med, 350: 2129-2139, 2004; or Paez, J. G., et al., Science, 304: 1497-1500, 2004を参照されたい)。例えば、MET活性化は、HER3などのシグナル分子の下流活性化によりEGFR活性の欠失(阻害による)を代償することができ、例えば、MET増幅はMETを代償することがある、またはそのリガンドの肝細胞成長因子はMETを活性化することがある(Engelman, J. A., et al., Science, 316: 1039-1043, 2007; Yano, S., et al., Cancer Res, 68: 9479-9487, 2008; and Turke, A. B., et al., Cancer Cell, 17: 77-88, 2010を参照されたい)。MET依存性がん細胞系(その増殖がMETの活性に依存している)は、リガンド誘発EGFR活性化によりMET阻害剤から救出されうる(Bachleitner-Hofmann, T., et al., Mol Cancer Ther, 7: 3499-3508, 2008を参照されたい)ことも公知である。
がん患者には多数の治療選択肢があるにもかかわらず、有効で安全な治療剤の必要性、および組み合わせ療法におけるそれらの優先的な使用の必要性が、依然として存在する。特に、がん、とりわけ現行の療法に対して抵抗性がある、および/または難治性であるがんを治療する有効な方法の必要性が存在する。
第1の態様では、
(a)式(I)の構造を有する第1の化合物:
またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物と、
(b)式(II)の構造を有する第2の化合物:
またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物と
を含む医薬組み合わせ物が、本明細書において提供される。
1つの実施形態において、式(I)の構造を有する化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、および式(II)の構造を有する化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物は、同じ製剤の中にある。
1つの実施形態において、式(I)の構造を有する化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、および式(II)の構造を有する化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物は、別々の製剤の中にある。
1つの実施形態において、第1の態様の組み合わせ物は、同時または順次投与のためのものである。
上記に記載された医薬組み合わせ物の特定の実施形態において、第1の化合物は、式(I)の構造を有する化合物のコハク酸塩である。
第2の態様では、それを必要とする対象においてがんを治療または予防する方法であって、治療有効量の上記に記載された実施形態のいずれか1つに従って医薬組み合わせ物を対象に投与することを含む方法が、本明細書において提供される。
1つの実施形態において、がんは、黒色腫、肺がん(非小細胞肺がん(NSCLC)を含む)、結腸直腸がん(CRC)、乳がん、腎臓がん、腎細胞癌(RCC)、肝臓がん、急性骨髄性白血病(AML)、骨髄異形成症候群(MDS)、甲状腺がん、膵がん、神経線維腫症、および肝細胞癌からなる群から選択される。
特定の実施形態において、がんは、結腸直腸がんである。
第3の態様では、がんの治療または予防における使用のための上記に記載された医薬組み合わせ物が、本明細書において提供される。
第4の態様では、がんの治療または予防のための医薬の製造における使用のための上記に記載された医薬組み合わせ物が、本明細書において提供される。
第3および第4の態様のある実施形態において、がんは、黒色腫、肺がん(非小細胞肺がん(NSCLC)を含む)、結腸直腸がん(CRC)、乳がん、腎臓がん、腎細胞癌(RCC)、肝臓がん、急性骨髄性白血病(AML)、骨髄異形成症候群(MDS)、甲状腺がん、膵がん、神経線維腫症、および肝細胞癌からなる群から選択される。
特定の実施形態において、がんは、結腸直腸がんである。
第5の態様では、がんの治療または予防のための医薬の製造のための上記に記載された医薬組み合わせ物の使用が、本明細書において提供される。
第6の態様では、がんの治療または予防のための上記に記載された医薬組み合わせ物の使用が、本明細書において提供される。
第5および第6の態様の特定の実施形態において、がんは、黒色腫、肺がん(非小細胞肺がん(NSCLC)を含む)、結腸直腸がん(CRC)、乳がん、腎臓がん、腎細胞癌(RCC)、肝臓がん、急性骨髄性白血病(AML)、骨髄異形成症候群(MDS)、甲状腺がん、膵がん、神経線維腫症、および肝細胞癌からなる群から選択される。
特定の実施形態において、がんは、結腸直腸がんである。
第7の態様では、
(a)式(I)の構造を有する第1の化合物:
またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物と、
(b)式(II)の構造を有する第2の化合物:
またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物と
を含む医薬組成物が、本明細書において提供される。
1つの実施態様において、医薬組成物は1つまたは複数の添加剤を含む。
15個の結腸直腸がん細胞系におけるLEE011およびエルロチニブ、ならびにLEE011とエルロチニブの組み合わせ物の用量応答曲線を示す図である。x軸は、log10の処理希釈を示し、y軸は、DMSOと比べた、処理後の細胞計数を示す。濃い破線(strong dashed line)は、処理開始前(「ベースライン」)の細胞数を示す。 15個の結直腸がん細胞系の24時間、48時間、および72時間後(異なるモノクロ階調)における、LEE011およびエルロチニブ、ならびにLEE011とエルロチニブの組み合わせ物の最大カスパーゼ3/7誘発を示す図である。x軸は、処理を示し、y軸は、各処理において見られた最大カスパーゼ3/7誘発(細胞の%)を示す。
第1の態様では、
(a)式(I)の構造を有する第1の化合物:
またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物と、
(b)式(II)の構造を有する第2の化合物:
またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物と
を含む、医薬組み合わせ物が、本明細書において提供される。
1つの実施形態において、式(I)の構造を有する化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、および式(II)の構造を有する化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物は、同じ製剤の中にある。
1つの実施形態において、式(I)の構造を有する化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、および式(II)の構造を有する化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物は、別々の製剤の中にある。
1つの実施形態において、第1の態様の組み合わせ物は、同時または順次投与のためのものである。
上記に記載された医薬組み合わせ物の特定の実施形態において、第1の化合物は、式(I)の構造を有する化合物のコハク酸塩である。
第2の態様では、それを必要とする対象においてがんを治療または予防する方法であって、治療有効量の上記に記載された実施形態のいずれか1つに従って医薬組み合わせ物を対象に投与することを含む方法が、本明細書において提供される。
1つの実施形態において、がんは、黒色腫、肺がん(非小細胞肺がん(NSCLC)を含む)、結腸直腸がん(CRC)、乳がん、腎臓がん、腎細胞癌(RCC)、肝臓がん、急性骨髄性白血病(AML)、骨髄異形成症候群(MDS)、甲状腺がん、膵がん、神経線維腫症、および肝細胞癌からなる群から選択される。
特定の実施形態において、がんは、結腸直腸がんである。
第3の態様では、がんの治療または予防における使用のための上記に記載された医薬組み合わせ物が、本明細書において提供される。
第4の態様では、がんの治療または予防のための医薬の製造における使用のための上記に記載された医薬組み合わせ物が、本明細書において提供される。
第3および第4の態様のある実施形態において、がんは、黒色腫、肺がん(非小細胞肺がん(NSCLC)を含む)、結腸直腸がん(CRC)、乳がん、腎臓がん、腎細胞癌(RCC)、肝臓がん、急性骨髄性白血病(AML)、骨髄異形成症候群(MDS)、甲状腺がん、膵がん、神経線維腫症、および肝細胞癌からなる群から選択される。
特定の実施形態において、がんは、結腸直腸がんである。
第5の態様では、がんの治療または予防のための医薬の製造のための上記に記載された医薬組み合わせ物の使用が、本明細書において提供される。
第6の態様では、がんの治療または予防のための上記に記載された医薬組み合わせ物の使用が、本明細書において提供される。
第5および第6の態様の特定の実施形態において、がんは、黒色腫、肺がん(非小細胞肺がん(NSCLC)を含む)、結腸直腸がん(CRC)、乳がん、腎臓がん、腎細胞癌(RCC)、肝臓がん、急性骨髄性白血病(AML)、骨髄異形成症候群(MDS)、甲状腺がん、膵がん、神経線維腫症、および肝細胞癌からなる群から選択される。
特定の実施形態において、がんは、結腸直腸がんである。
第7の態様では、
(a)式(I)の構造を有する第1の化合物:
またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物と、
(b)式(II)の構造を有する第2の化合物:
またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物と
を含む、医薬組成物が、本明細書において提供される。
1つの実施態様において、医薬組成物は1つまたは複数の添加剤を更に含む。
阻害剤化合物
CDK4/6阻害剤の7−シクロペンチル−2−(5−ピペラジン−1−イル−ピリジン−2−イルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸ジメチルアミド(「LEE011」または「リボシクリブ」としても公知である)は、本明細書において式(I)の構造を有する化合物、または化合物(I)と呼ばれる。
化合物(I)、およびその薬学的に許容される塩または溶媒和物は、国際公開第2010/020675号パンフレット(例えば、実施例74)に記載されており、その全体が参照として本明細書に組み込まれる。
EGFR阻害剤のN−(3−エチニルフェニル)−6,7−ビス(2−メトキシエトキシ)キナゾリン−4−アミン(「エルロチニブ」としても公知である)は、本明細書において式(II)の構造を有する化合物または化合物(II)と呼ばれる。
化合物(II)、およびその薬学的に許容される塩または溶媒和物は、国際公開第96/30347号パンフレット(例えば、実施例20)に記載されており、その全体が参照として本明細書に組み込まれる。
塩および溶媒和物
本明細書に記載されている阻害剤化合物の塩は、単独で、または遊離塩基形態との混合物で存在することができ、好ましくは薬学的に許容される塩である。「薬学的に許容される塩」は、本明細書において使用されるとき、特に指示のない限り、本発明の化合物に存在しうる酸性および塩基性基の塩を含む。そのような塩は、例えば、塩基性窒素原子との反応によって、好ましくは有機または無機酸との酸付加塩として形成されうる。適切な無機酸は、例えば、塩酸、硫酸、またはリン酸などのハロゲン酸である。適切な有機酸は、例えば、フマル酸またはメタンスルホン酸などのカルボン酸またはスルホン酸である。単離または精製の目的には、薬学的に許容されない塩、例えば、ピクリン酸塩または過塩素酸塩を使用することも可能である。
本明細書に記載されている医薬組み合わせ物の好ましい実施形態において、式(I)の構造を有する化合物は、コハク酸塩の形態である。
治療用途では、薬学的に許容される塩、溶媒和物、または遊離化合物(適用可能な場合では、医薬調製物の形態)のみが用いられており、したがって、これらが好ましい。遊離形態の化合物と、例えば新規化合物の精製または特定において中間体として使用することができる塩を含む、塩形態の化合物との密接な関係を考慮すると、本明細書以上および本明細書以下の遊離化合物への参照は、対応する塩も参照することが適切および適当であることが理解されるべきである。本明細書において考慮される塩は、好ましくは薬学的に許容される塩であり、適切な対イオン形成性の薬学的に許容される塩は、当該分野において公知である。
医薬組み合わせ物および組成物
組み合わせ物および組成物を、細胞または組織を含む系、ならびにヒト対象(例えば、患者)または動物対象に投与することができる。
本発明の組み合わせ物および組成物を、様々な剤形および強度により、薬学的に有効な量または臨床的に有効な量で投与することができる。
組み合わせ物の両方の構成成分を別々に投与する、または固定された組み合わせ物、例えば組み合わせ物を含む単一のガレノス組成物を投与する医薬組成物は、当該技術において公知の任意の方法で調製することができ、ヒトを含む哺乳動物(温血動物)への経口または直腸内などの経腸および非経口投与に適したものである。
本明細書に記載されている医薬組成物は、約0.1%〜約99.9%、好ましくは約1%〜約60%の治療剤を含有することができる。経腸または非経口投与のための組み合わせ療法に適した医薬組成物は、例えば、糖衣錠、錠剤、カプセル剤もしくは坐剤、またはアンプル剤などの単位剤形のものである。別段に指示のない限り、これらはそれ自体公知の方法により、例えば、様々な従来の混合、微粉砕、直接圧縮、造粒、糖衣、溶解、凍結乾燥法、または当業者に容易に理解される製作技術によって調製される。それぞれの剤形の個別の用量に含有される組み合わせ相手の単位含有量は、必要な有効量が複数の投与単位の投与により達成されうるので、それ自体有効量を構成する必要がないことが理解される。
薬剤の組み合わせ物を含有する単位剤形、または薬剤の組み合わせ物における個別の薬剤は、カプセル、例えばゼラチンカプセル内に封入されたマイクロ錠剤の形態でありうる。これには、Pfizerから入手可能なCAPSUGELとして公知である硬質ゼラチンカプセルなどの、医薬製剤に用いられるゼラチンカプセルを使用することができる。
本発明の単位剤形は、医薬品に使用される追加の従来の担体または添加剤を任意に更に含むことができる。そのような担体の例には、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、流動促進剤、安定剤、および充填剤、希釈剤、着色剤、香料、ならびに防腐剤が含まれるが、これらに限定されない。当業者は、日常的な実験により、過剰な負担を負うことなく、剤形の特定の望ましい特性に関して1つまたは複数の上述の担体を選択することができる。使用される各担体の量は、当該技術において慣用の範囲内で変わりうる。参照として全て本明細書に組み込まれる以下の参考文献は、経口剤形の製剤化に使用される技術および添加剤を開示している。The Handbook of Pharmaceutical Excipients, 4th edition, Rowe et al., Eds., American Pharmaceuticals Association (2003)、およびRemington: the Science and Practice of Pharmacy, 20th edition, Gennaro, Ed., Lippincott Williams & Wilkins (2003)を参照されたい。
本明細書で使用されるとき、用語「薬学的に許容される添加剤」または「薬学的に許容される担体」は、任意および全ての溶媒、分散媒体、被覆、界面活性剤、酸化防止剤、保存剤(例えば、抗菌剤、抗真菌剤)、等張剤、吸収遅延剤、塩、保存剤、薬物、薬物安定剤、結合剤、賦形剤、崩壊剤、滑沢剤、甘味剤、香味剤、色素など、ならびにこれらの組み合わせ物を含み、当業者には公知である(例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences, 18th Ed. Mack Printing Company, 1990, pp. 1289-1329を参照されたい)。任意の従来の担体が活性成分と適合性がない場合を除いて、治療用または医薬組成物におけるその使用が考慮される。
これらの任意の追加の従来の担体は、1つまたは複数の従来の担体を、造粒の前もしくは間に最初の混合物に組み込むことによって、または1つまたは複数の従来の担体を、薬剤の組み合わせ物もしくは薬剤の組み合わせ物の個別の薬剤を含む顆粒と組み合わせることにより経口剤形にすることによって、経口剤形に組み込むことができる。後者の実施態様では、組み合わせた混合物を、例えばVブレンダーにより更にブレンドし、続いて錠剤、例えばモノリシック錠剤に圧縮もしくは成形する、カプセルによりカプセル化する、またはサッシュに充填することができる。
薬学的に許容される崩壊剤の例には、デンプン;粘土;セルロース;アルギン酸塩;ゴム;架橋ポリマー、例えば架橋ポリビニルピロリドンまたはクロスポビドン、例えばInternational Specialty Products(Wayne,NJ)からのPOLYPLASDONE XL;架橋カルボキシメチルセルロースナトリウムまたはクロスカルメロースナトリウム、例えばFMCからのAC−DI−SOL;架橋カルボキシメチルセルロースカルシウム;ダイズ多糖;およびグアーゴムが含まれるが、これらに限定されない。崩壊剤は、組成物の約0重量%〜約10重量%の量で存在することができる。1つの実施態様において、崩壊剤は、組成物の約0.1重量%〜約5重量%の量で存在する。
薬学的に許容される結合剤の例には、デンプン;セルロースおよびその誘導体、例えば微晶質セルロース、例えばFMC(Philadelphia,PA)からのAVICEL PH、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、およびDow Chemical Corp.(Midland,MI)からのヒドロキシプロプルメチルセルロースのMETHOCEL;スクロース;デキストロース;トウモロコシシロップ;多糖;ならびにゼラチンが含まれるが、これらに限定されない。結合剤は、組成物の約0重量%〜約50重量%、例えば2〜20重量%の量で存在することができる。
薬学的に許容される滑沢剤および薬学的に許容される滑流動促進剤の例には、コロイドシリカ、三ケイ酸マグネシウム、デンプン、タルク、第三リン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、ポリエチレングリコール、粉末セルロース、および微晶質セルロースが含まれるが、これらに限定されない。滑沢剤は、組成物の約0重量%〜約10重量%の量で存在することができる。1つの実施態様において、滑沢剤は、組成物の約0.1重量%〜約1.5重量%の量で存在することができる。滑流動促進剤は、約0.1重量%〜約10重量%の量で存在することができる。
薬学的に許容される充填剤および薬学的に許容される希釈剤の例には、粉砂糖、圧縮糖、デキストラン、デキストリン、デキストロース、ラクトース、マンニトール、微晶質セルロース、粉末セルロース、ソルビトール、スクロース、およびタルクが含まれるが、これらに限定されない。充填剤および/または希釈剤は、例えば、組成物の約0重量%〜約80重量%の量で存在することができる。
がんを治療するためのそれぞれの組み合わせ相手の最適投与量は、公知の方法を使用してそれぞれの個体のために経験的に決定することができ、疾患の進展の程度、個体の年齢、体重、身体全体の健康、性別および食事、投与の時間および経路、ならびに個体が服用している他の薬剤を含むが、これらに限定されない様々な要因によって左右される。最適投与量は、当該技術において周知である日常的な試験および手順を使用して確立することができる。
担体材料と組み合わせて単一剤形を生成することができるそれぞれの組み合わせ相手の量は、治療される個体および特定の投与様式に応じて変わる。一部の実施形態において、本明細書に記載されている薬剤の組み合わせ物を含有する単位剤形は、薬剤が単独で投与される場合に典型的に投与される量の、組み合わせ物におけるそれぞれの薬剤を含有する。
本発明の組み合わせ物に用いられるそれぞれの組み合わせ相手の有効投与量は、用いられる特定の化合物または医薬組成物、投与様式、治療される状態、および治療される状態の重篤度に応じて変わりうる。したがって、本明細書に記載されている組み合わせ物の投与量レジメンは、投与経路、ならびに患者の腎臓および肝臓機能を含む様々な要因によって選択される。
それぞれの組み合わせ相手の有効投与量は、組み合わせ物における他の化合物と比較して、1つの化合物のより頻繁な投与を必要とする場合がある。したがって、適切な投与を可能にするため、包装された医薬品は、化合物の組み合わせ物を含有する1つまたは複数の剤形と、化合物の組み合わせ物のうちの1つを含有するが、組み合わせの他の化合物を含有しない1つまたは複数の剤形とを含有することができる。
化合物(I)(「LEE011」)(非塩/非溶媒和化合物の重量に基づく)は、一般に、1日あたり10mg〜2000mgの範囲の用量でヒトに投与される。1つの実施形態において、LEE011は、600mgが1日に1回投与される。別の実施形態において、LEE011は、300mgが1日に1回投与される。別の実施形態において、LEE011は、900mgが1日に1回投与される。
化合物(II)(エルロチニブ)は、一般に、10mg〜300mgの範囲の用量で投与される。1つの実施形態において、エルロチニブは、100mgが1日に1回投与される。別の実施形態において、エルロチニブは、150mgが1日に1回投与される。
全ての製剤において、本発明の組み合わせ生成物の一部を形成する活性成分は、対応する製剤(製剤それ自体、すなわち、包装および挿入説明書を含まないもの)の0.5〜95重量%、例えば、それぞれ1〜90、5〜95、10〜98もしくは10〜60、または40〜80重量%の相対量でそれぞれ存在することができる。
温血動物に適用される活性成分の投与量は、患者の種類、種、年齢、体重、性別、および医学的状態、治療される状態の重篤度、投与経路、患者の腎臓および肝臓の機能、ならびに用いられる特定の化合物を含む様々な要因によって決まる。通常の技能を有する医師、臨床医、または獣医は、状態の進行を予防する、進行に対抗する、または進行を停止させるのに必要な薬物の有効量を容易に決定および処方することができる。毒性を有することなく有効性を生じる範囲内で薬物の濃度を達成するための最適な精度には、標的部位への薬物利用能の動態学に基づいたレジメンが必要である。このことは、薬物の分布、平衡、および排出について考慮することを伴う。本明細書に記載されている医薬組み合わせ物は、例えば、約50〜70kgの対象では、約1〜1000mgの活性成分、あるいは、活性成分のいずれか一方が、もしくは特に合計が、約1〜500mg、もしくは約1〜250mg、もしくは約1〜150mg、もしくは約0.5〜100mg、もしくは約1〜50mgである、または(とりわけEGFR阻害剤では)活性成分のいずれか一方が、それぞれ、もしくは特に合計が、50〜900、60〜850、75〜800、もしくは100〜600mgである、単位投与量でありうる。化合物、医薬組成物、またはその組み合わせ物の治療有効投与量は、対象の種、体重、年齢、および個別の状態、治療される障害もしくは疾患、またはそれらの重篤度に応じて決まる。通常の技能を有する医師、臨床医、または(動物における使用では)獣医は、障害または疾患の進行を予防する、治療する、または阻害するのに必要なそれぞれの活性成分の有効量を容易に決定することができる。
毒性を有することなく有効性を生じる本発明の組み合わせ物における組み合わせ相手(すなわち、化合物(I)および化合物(II))の最適比、個別のおよび組み合わせた投与量、ならびに濃度は、標的部位へ治療剤利用能の動態学に基づいており、当業者に公知の方法を使用して決定される。
投与の頻度は、使用される化合物、および治療または予防される特定の状態に応じて変わりうる。一般に、有効な療法を提供するのに十分な最小投与量の使用が好ましい。治療または予防される状態に適したアッセイを使用して、治療有効性について患者を一般にモニターすることができ、このことは当業者に熟知されている。
ある態様において、本明細書に記載されている医薬組み合わせ物は、がんの治療もしくは予防、またはがんの治療もしくは予防のための医薬の調製に有用である。特定の実施形態において、本明細書に記載されている医薬組み合わせ物は、がんの治療、またはがんの治療のための医薬の調製に有用である。
ある態様では、がんを治療または予防する(例えば、がんの治療のため)方法であって、薬学的有効量の本明細書に記載されている医薬組み合わせ物を、それを必要とする患者に投与することを含む方法が提供される。
がんの性質は多因子性である。特定の状況下では、異なる作用機構を有する薬物を組み合わせることができる。しかし、異なる作用様式を有する治療剤の任意の組み合わせを考慮するだけでは、有利な効果を有する組み合わせ物をもたらすとは限らない。
本明細書に記載の医薬組み合わせ物の投与は、有益な効果、例えば、症状の緩和、症状の進行の遅延、または症状の抑制に関する、例えば相乗的な治療効果のみならず、本発明の組み合わせ物に使用される薬学的治療剤の1つのみを適用する単剤療法と比較して、更に驚くべき有益な効果、例えば、少ない副作用、より長続きする応答、改善された生活の質、または罹患率の減少をもたらすこともできる。
更なる利益は、例えば、多くの場合に投与量が少量でありうるのはもちろん、少ない頻度でも適用されうるように、低い用量の治療剤の本明細書に記載の医薬組み合わせ物を使用できること、または組み合わせ相手の1つの単独により観察される副作用の発生を減らすために使用できることである。このことは、治療される患者の希望および要求に合致している。
本明細書に記載の医薬組み合わせ物が本明細書前記に記載された有益な効果をもたらすことは、確立された試験モデルによって示すことができる。当業者は、そのような有益な効果を実証するために、関連した試験モデルを選択することが十分に可能である。本発明の組み合わせ物の薬理学的活性は、例えば、臨床研究または動物モデルによって実証することができる。
1つまたは複数の成分の相乗的相互作用を決定するためには、効果におけるそれぞれの構成成分の最適な効果範囲および絶対用量範囲を、治療を必要とする患者への異なるw/w比範囲および用量にわたる構成成分の投与により明確に測定することができる。ヒトでは、患者において臨床研究を実施する複雑さ、および費用が、相乗作用の一次モデルとしてのこの試験形態の使用を実用的でなくすることがある。しかし、特定の実験(例えば、実施例1を参照されたい)において相乗作用を観察することによって、他の種および存在する動物モデルにおける効果を予測することができ、相乗効果を更に測定することができる。そのような研究の結果を使用して、有効用量比の範囲、ならびに絶対用量および血漿濃度を予測することもできる。
1つの実施形態では、本明細書において提供される組み合わせ物、および/または組成物は、相乗効果を示す。
1つの実施形態では、ヒトへの投与のための相乗作用組み合わせ物が本明細書において提供され、この組み合わせ物は、本発明に記載されている阻害剤を含み、各阻害剤の用量範囲は、適切な腫瘍モデルまたは臨床研究において示唆された相乗作用範囲に相当する。
本発明の組み合わせ物に用いられる組み合わせ相手が、単剤として市販されている形態に適用されるとき、これらの投与量および投与様式は、本明細書に別段の記載がない場合は、それぞれの市販薬の添付文書に提供されている情報に従うことができる。
定義
本明細書において使用される特定の用語が、下記に記載される。化合物は、標準的な命名法の使用により記載される。別段に定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術および科学用語は、本開示が属する当業者により一般的に理解される意味を有する。
用語「医薬組成物」は、哺乳動物またはヒトが冒されている特定の疾患または状態を予防または治療するため、対象に、例えば哺乳動物またはヒトに投与される、少なくとも1つの治療剤を含有する混合物または溶液を指すことが本明細書において定義される。
用語「薬学的に許容される」は、本明細書において定義され、健全な医療判断の範囲内において、妥当な利益/危険比に見合うように、過剰な毒性、刺激アレルギー応答、および他の問題のある合併症を有することなく、対象、例えば哺乳動物またはヒトの組織との接触に適している化合物、材料、組成物、および/または剤形を指す。
用語「治療する」または「治療」は、本明細書において使用されるとき、対象の少なくとも1つの症状を軽減、低減、もしくは緩和する、または疾患の進行を遅延させる治療を含む。例えば、治療は、障害の1つ、もしくはいつかの症状の減少、またはがんなどの障害の完全な消滅でありうる。本開示の意味の範囲内において、用語「治療する」は、発症を阻止すること、遅延すること(すなわち、疾患の臨床症状前の期間)、および/または疾患が発生もしくは悪化する危険性を低減することも意味する。用語「予防する」、「予防すること」、または「予防」は、本明細書において使用されるとき、予防される状態、疾患、または障害に関連する、または起因する少なくとも1つの症状を予防することを含む。
用語、治療剤の組み合わせ物の「薬学的有効量」または「臨床有効量」は、組み合わせ物により治療される障害のベースラインの臨床的に観察可能な兆候および症状に対して、観察可能な改善をもたらすのに十分な量である。
用語「組み合わせ物」、「治療的組み合わせ物」、または「医薬組み合わせ物」は、本明細書において使用されるとき、1つの単位剤形の固定された組み合わせ物、もしくは固定されていない組み合わせ物、または2つ以上の治療剤が、同時に、もしくはある時間間隔の範囲内で、とりわけこの時間間隔が、組み合わせ相手が協調的な、例えば相乗的な効果を示すことを可能にする範囲内で別々に、独立して投与されうる組み合わせ投与のためのキットの一部を指す。
用語「組み合わせ療法」は、本開示に記載されている治療状態または障害を治療する、2つ以上の治療剤の投与を指す。そのような投与は、活性成分の固定比を有する単一製剤、または各活性成分が別々の製剤(例えば、カプセル剤、および/もしくは静注製剤)などの、実質的に同時の方法によるこれらの治療剤の共投与を包含する。加えて、そのような投与は、ほぼ同時または異なる時点での、順次的な、または別々の方法による、それぞれの種類の治療剤の使用も包含する。活性成分が単一製剤または別々の製剤で投与されるかにかかわらず、治療剤は、同じ治療過程の一部として同じ患者に投与される。いずれの場合においても、治療レジメンは、本明細書に記載されている状態または障害の治療に有益な効果を提供する。
用語「相乗効果」は、本明細書において使用されるとき、例えば、CDK阻害剤のLEE011、およびEGFR阻害剤のエルロチニブなどの2つの治療剤の効果を生じる作用、例えば、増殖性疾患、特にがん、またはその症状の症候性進行を緩徐する作用を指し、これは、治療剤単独をそれぞれ投与した効果を単に加算したものより大きい。相乗効果は、例えば、Sigmoid−Emax方程式(Holford, N. H. G. and Scheiner, L. B., Clin. Pharmacokinet. 6: 429-453 (1981))、Loewe加算方程式(Loewe, S. and Muischnek, H., Arch. Exp. Pathol Pharmacol. 114: 313-326 (1926))、および半有効方程式(Chou, T. C. and Talalay, P., Adv. Enzyme Regul. 22: 27-55 (1984))などの適切な方法を使用して計算することができる。上記に参照されたそれぞれの方程式を実験データに適用して、薬物組み合わせ物の効果を評価するのに役立つ対応するグラフを生成することができる。上記に参照された方程式に関連した対応するグラフは、それぞれ、濃度効果曲線、アイソボログラム曲線、および組み合わせ指数曲線(combination index curve)である。
用語「対象」または「患者」は、本明細書において使用されるとき、がん、またはがんに直接的もしくは間接的に関与する任意の障害を患う、または罹患する可能性がある動物を含む。対象の例としては、哺乳動物、例えば、ヒト、イヌ、ウシ、ウマ、ブタ、ヒツジ、ヤギ、ネコ、マウス、ウサギ、ラット、および遺伝子導入非ヒト動物が挙げられる。好ましい実施形態において、対象は、ヒト、例えば、がんを患っている、患う危険性のある、または患う潜在的な可能性があるヒトである。
用語「固定された組み合わせ物」および「固定用量」、および「単一製剤」は、本明細書において使用されるとき、2つ以上の治療剤の、がんの治療に共同で治療的に有効な量を患者に送達するように製剤化された単一の担体もしくはビヒクル、または剤形を指す。単一ビヒクルは、それぞれの薬剤の量を、任意の薬学的に許容される担体または添加剤と共に送達するように設計される。一部の実施形態において、ビヒクルは、錠剤、カプセル剤、丸剤、またはパッチ剤である。他の実施形態において、ビヒクルは、溶液剤または懸濁剤である。
用語「固定化されていない組み合わせ物」、「キットの一部」、および「別々の製剤」は、活性成分、例えばLEE011およびエルロチニブが、両方とも別々の実体として、特定の時間制限なしで同時に、同時発生的に、または順次に患者に投与されることを意味し、そのような投与は、2つの化合物の治療効果レベルを、それを必要とする温血動物の身体にもたらす。後者は、カクテル療法、例えば3つ以上の活性成分の投与にも当てはまる。
用語「単位用量」は、治療される患者に、1つの剤形により2つまたは3つの薬剤を一緒に同時投与することを意味するために、本明細書において使用される。一部の実施形態において、単位用量は単一製剤である。ある特定の実施形態において、単位用量は、各ビヒクルが有効量の少なくとも1つの薬剤を薬学的に許容される担体および添加剤と共に含むように、1つまたは複数のビヒクルを含む。一部の実施形態において、単位用量は、患者に同時に投与される、1つまたは複数の錠剤、カプセル剤、丸剤、注射剤、注入剤、パッチ剤などである。
「経口剤形」は、経口投与用に処方または意図された単位投与量形態を含む。
用語「含む(comprising)」および「含む(including)」は、特に示されない限り、開放型の非限定的な意味において本明細書に使用される。
本発明を記載する文脈における(とりわけ、以下の特許請求の範囲の文脈における)用語「a」および「an」および「the」、ならびに同様の参照は、本明細書において特に指示のない限り、または文脈により明確に否定されない限り、単数形および複数形の両方を網羅すると解釈されるべきである。複数形態が化合物、塩などに使用される場合、これは、単一の化合物、塩なども意味すると解釈される。
用語「約」または「およそ」は、所定の値または範囲の10%以内、より好ましくは5%以内を意味する。
材料および方法
化合物を100%DMSO(Sigma、カタログ番号D2650)に20mMの濃度で溶解し、使用するまで−20℃で保存した。化合物を薬物マスタープレート(drug master plate)(Greiner、カタログ番号788876)に配列し、2000×濃度で3倍に連続希釈(7ステップ)した。
この研究に使用される結腸直腸がん細胞系を、商業的供給者のATCC、CellBank Australia、DMSZ、ECACC、およびHSRRB(表1)から得て、培養し、処理した。全ての細胞系の培地には、10%FBS(HyClone、カタログ番号SH30071.03)を補充した。LIM2551の培地には、0.6μg/mLのインスリン(SIGMA、カタログ番号I9278)、1μg/mLのヒドロコルチゾン(SIGMA、カタログ番号H0135)、および10μMの1−チオグリセロール(SIGMA、カタログ番号M6145)を追加的に補充した。
細胞系を、37℃および5%CO2のインキュベーターで培養し、T−75フラスコで拡大させた。全ての場合において、細胞は、凍結貯蔵物から解凍し、1:3希釈を使用して≧1継代で拡大させ、平板培養する前に、ViCell計数器(Beckman−Coulter)を使用して計数し、生存度について評価した。細胞系を分裂および拡大させるため、細胞を、0.25%トリプシン−EDTA(GIBCO、カタログ番号25200)を使用してフラスコから取り出した。Idexx Radil(Columbia,MO,USA)により実施されたPCR検出方法により決定され、SNPパネルの検出によって正確に確認されたように、全ての細胞系には、マイコプラズマ汚染がないことが決定された。
以前に記載された方法(Horn, Sandmann et al. 2011)を適用し、RのBioconductorパッケージEBImage(Pau, Fuchs et al. 2010)を使用した後、画像を分析した。両方のチャンネルにおける対象物、DAPI(Hoechst/DNAの)およびFITC(カスパーゼ3/7の)を適応閾値化により別々にセグメント化し、計数した。カスパーゼ3/7陽性対象物の閾値は、陰性対照(DMSO)と陽性対照(スタウロスポリン)とを比較した後、細胞系1つ毎に手作業により確定した。DNAチャンネルにおいて対象物/核の17の追加的特徴(形状および強度特徴)を分析することによって、細片/断片化核を確認した。このため細胞系1つ毎に、陽性対照(スタウロスポリン)および陰性対照(DMSO)の追加的な特徴の分布を、手作業により比較した。条件によって差が生じうる特徴(例えばDMSOとスタウロスポリンとを比較した特徴測定分布におけるシフト)を、「生存」核の集団に対して「細片」集団を確定するために使用した。細片計数を、生の核計数から差し引いた。得られた核の数を細胞増殖の測度(「細胞計数」)として使用した。
細胞増殖に対する化合物の効果を、陰性対照(DMSO)の細胞計数に対する処理細胞計数から計算し、図1では、y軸に「正規化細胞計数」(=「xnorm」)と示されている。相乗的組み合わせ物は、帰無仮説の最高単剤モデル(HSA)(Berenbaum 1989)を使用して確認した。HSAモデルにおける超過は、阻害標的間の機能的な繋がりを予測する(Lehar, Zimmermann et al. 2007, Lehar, Krueger et al. 2009)。モデルの入力は、薬物用量毎の阻害値である。
I=1−xnorm
I:阻害
xnorm:正規化細胞計数(3回の複製の中央値)
組み合わせ処理の全ての用量点において、組み合わせ物の阻害と、2つの単剤のより強力な方の阻害との差を計算した(=残差モデル)。高い阻害での組み合わせ効果が好ましいので、残差には、同じ用量点で観察された阻害を加重した。薬物組み合わせ物の全体的な組み合わせスコアCは、全ての濃度の加重残差の合計である。
C=Σ濃度(Iテ゛ータ*(Iテ゛ータ−Iモテ゛ル))
Iテ゛ータ:測定阻害値
Iモテ゛ル:HSA帰無仮説による阻害値
堅牢な組み合わせzスコア(zC)を、処理の組み合わせスコアCと、非相互作用組み合わせ物の絶対偏差の中央値(mad)との比として計算した。
C=C/mad(Cセ゛ロ)
Cセ゛ロ:非相互作用組み合わせ物の組み合わせスコア
Cは、組み合わせ物の強さの指標である。
C≧3:相乗作用
3>zC≧2:弱い相乗作用
C<2:相乗作用なし
IC50は、DMSOに対して50%の細胞計数をもたらす化合物濃度である。IC50の計算(表2を参照されたい)は、RのDRCパッケージ(Ritz and Streibig 2005)を使用し、データに4パラメーター対数ロジスティック関数を当てはめて行った。
アポトーシスに対する化合物の効果は、生の細胞計数(細片を差し引く前)と比べた、処理および時点毎の活性化カスパーゼ3/7を有する細胞のパーセンテージを計算することによって決定した(図2のy軸)。実験的に測定しなかった時点の細胞計数は、0日目および処理の最終日に対数変換細胞計数を線形モデルに当てはめる(指数細胞成長を推定する)回帰分析によって得た。
結腸直腸がん細胞系におけるCDK4/6阻害剤のLEE011を、EGFR阻害剤のエルロチニブと組み合わせることの増殖に対するインビトロ効果
細胞増殖に対するLEE011およびエルロチニブの組み合わせ物の効果を試験するため、細胞を、透明底を有する黒色384ウェルマイクロプレート(Matrix/Thermo Scientific、カタログ番号4332)において、ウェル1つあたり50μLの培地に500〜1250細胞/ウェルの細胞密度(表1)で平板培養し、37度、5%CO2で24時間インキュベートした。24時間後、細胞系1つあたり1つの384ウェルプレートを、処理を受けることなく(=「ベースライン」)、顕微鏡検査法による細胞計数のために調製した(下記を参照されたい)。他の細胞プレートは、ATS音響液体分配器(acoustic liquid dispenser)(ECD Biosystems)の使用により薬物マスタープレート(drug master plate)から25nLの2000×化合物を移し、最終1×濃度をもたらすことによって処理した。LEE011を13nM〜10μMの最終濃度範囲で使用し、エルロチニブを13nM〜10μMの最終濃度範囲で使用した(1:3希釈の7段階)。LEE011とエルロチニブの組み合わせ物では、単剤をそれぞれの希釈において1:1の固定比で組み合わせて、7つの組み合わせ処理をもたらした。加えて、陰性対照(DMSO=「ビヒクル」)および陽性対照(スタウロスポリン=細胞死滅、16nM〜1μMの用量範囲の7ポイント1:2希釈系列)を、処理対照として移し、試験細胞系に有効性のない化合物をLEE011およびエルロチニブと組み合わせて、組み合わせ対照(より有効な単剤の有効性を超えない組み合わせ物=「非相互作用」組み合わせ物)として使用した。化合物を添加した後、50nLの2mM CellEventカスパーゼ3/7緑色検出試薬(ThermoFisher、カタログ番号C10423)を、HP D300 Digital Dispenser(Tecan)の使用により3回の複製のうちの1回に加えた。カスパーゼ3/7誘発を、処理により誘発されるアポトーシスの代理として測定した。細胞を倍加時間に応じて72時間から96時間処理し(表1)、カスパーゼ3/7活性化を、4×対物レンズおよびFITC励起/発光フィルターを備えたInCell Analyzer 2000(GE Healthcare)を使用して、顕微鏡検査法により24時間毎に測定した。処理の最後に、細胞を顕微鏡検査法による細胞計数のために調製した。細胞を、PBS(Boston Bioproducts、カタログ番号BM−220)中の4%PFA(Electron Microscopy Sciences、カタログ番号15714)、0.12%TX−100(Electron Microscopy Sciences、カタログ番号22140)において、45分間にわたって固定および透過処理した。細胞をPBSで3回洗浄した後、それらのDNAをHoechst 33342(ThermoFisher、カタログ番号H3570)により最終濃度4μg/mLで30分間染色した。細胞をPBSで3回洗浄し、次にプレートをPlateLoc(Agilent Technologies)の使用によりアルミニウムシール(Agilent Technologies、カタログ番号 06644−001)でヒートシールし、画像化するまで4℃で保存した。全ての細胞では、ウェル/処理毎に4×対物レンズおよびDAPI励起/発光フィルターを備えたInCell Analyzer 2000(GE Healthcare)を使用する蛍光顕微鏡検査法により単一画像を撮った。
CDK4/6阻害剤のLEE011、およびEGFR阻害剤のエルロチニブの有効性を、合計で15個の結腸直腸がん細胞系において、個別および組み合わせにより評価した。細胞系は、KRAS、BRAF、および/もしくはPIK3CAの突然変異株、または3個の遺伝子全ての野生型であった(表1)。LEE011は、単剤として、マイクロモル未満からマイクロモルのIC50値により、2個の細胞系(SW837、OUMS−23)を除いて全ての細胞系の成長を阻害した(図1および表2)。エルロチニブは、単剤として、15個の細胞系のうちわずか5個において、試験濃度範囲でIC50を達成した(図1および表2)。組み合わせ処理は、試験した15個の系のうち7個に相乗的阻害(HSAモデルに従って)を引き起こし、15個の系のうち1個に弱い相乗的阻害を引き起こした(表2)。相乗作用は、BRAF突然変異モデルと比較してKRAS突然変異モデルにおいて有意に強く(p=0.005、片側t検定)、阻害および相乗作用も、BRAF突然変異モデルと比較してKRAS/BRAF野生型モデルにおいて有意に強かった(それぞれ、p=0.05およびp=4*10-6、片側t検定)。組み合わせ物は、アポトーシスを誘発せず(カスパーゼ3/7誘発の測定により評価した)(図2)。結腸直腸がんにおけるCDK4/6およびEGFRを組み合わせた阻害は、それぞれの単剤と比較して改善された応答が可能ある有効な治療様式を提供し、臨床においてより長続きする応答をもたらすことができる。

Claims (18)

  1. (a)式(I)の構造を有する第1の化合物:
    またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物と、
    (b)式(II)の構造を有する第2の化合物:
    またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物と
    を含む、医薬組み合わせ物。
  2. 式(I)の構造を有する前記化合物および式(II)の構造を有する前記化合物が、同じ製剤の中にある、請求項1に記載の医薬組み合わせ物。
  3. 式(I)の構造を有する前記化合物および式(II)の構造を有する前記化合物が、別々の製剤の中にある、請求項1に記載の医薬組み合わせ物。
  4. 同時または順次投与のためのものである、請求項1に記載の医薬組み合わせ物。
  5. 前記第1の化合物が、式(I)のコハク酸塩である、請求項1から4のいずれか一項に記載の医薬組み合わせ物。
  6. それを必要とする対象においてがんを治療または予防する方法であって、治療有効量の請求項1から5のいずれか一項に記載の医薬組み合わせ物を前記対象に投与することを含む、方法。
  7. 前記がんが、黒色腫、肺がん(非小細胞肺がん(NSCLC)を含む)、結腸直腸がん(CRC)、乳がん、腎臓がん、腎細胞癌(RCC)、肝臓がん、急性骨髄性白血病(AML)、骨髄異形成症候群(MDS)、甲状腺がん、膵がん、神経線維腫症、および肝細胞癌からなる群から選択される、請求項6に記載の方法。
  8. 前記がんが結腸直腸がんである、請求項7に記載の方法。
  9. がんの治療における使用のための、請求項1〜5のいずれか一項に記載の医薬組み合わせ物。
  10. がんの治療または予防のための医薬の製造における使用のための、請求項1〜5のいずれか一項に記載の医薬組み合わせ物。
  11. 前記がんが、黒色腫、肺がん(非小細胞肺がん(NSCLC)を含む)、結腸直腸がん(CRC)、乳がん、腎臓がん、腎細胞癌(RCC)、肝臓がん、急性骨髄性白血病(AML)、骨髄異形成症候群(MDS)、甲状腺がん、膵がん、神経線維腫症、および肝細胞癌からなる群から選択される、請求項9または10に記載の医薬組み合わせ物。
  12. 前記がんが結腸直腸がんである、請求項11に記載の医薬組み合わせ物。
  13. がんの治療または予防のための医薬の製造のための、請求項1〜5のいずれか一項に記載の医薬組み合わせ物の使用。
  14. がんの治療または予防のための、請求項1〜5のいずれか一項に記載の医薬組み合わせ物の使用。
  15. 前記がんが、黒色腫、肺がん(非小細胞肺がん(NSCLC)を含む)、結腸直腸がん(CRC)、乳がん、腎臓がん、腎細胞癌(RCC)、肝臓がん、急性骨髄性白血病(AML)、骨髄異形成症候群(MDS)、甲状腺がん、膵がん、神経線維腫症、および肝細胞癌からなる群から選択される、請求項13または14に記載の使用。
  16. 前記がんが結腸直腸がんである、請求項15に記載の使用。
  17. (a)式(I)の構造を有する第1の化合物:
    またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物と、
    (b)式(II)の構造を有する第2の化合物:
    またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物と
    を含む、医薬組成物。
  18. 1つまたは複数の添加剤を更に含む、請求項17に記載の医薬組成物。
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