使用する分離装置のタイプにかかわらず、少量の塵埃が分離装置を通過し、モータ駆動型ファンユニットに届く危険性があり得る。ファンが損傷され得るまたは動作効率が下がり得るので、塵埃粒子がモータ・ファンユニットのファンを通過することは、望ましくない。
この問題を低減するため、一部の真空掃除機は、分離装置と気流発生器との間の気流経路に精密フィルタを有する。このフィルタは、モータ前フィルタとして一般に知られており、分離装置を通過した後の気流に残っている微細塵埃粒子を抜き出すために使用される。
同様に、気流が装置から出る前に残っている塵埃粒子を抜き出すために、気流発生器の下流側の気流経路にフィルタを設けることが知られている。このタイプのフィルタは、モータ後フィルタとして知られている。モータ後フィルタは、同様に、モータのブラシによって生じた粒子を捕捉し得る。
フィルタ組立体は、ダイソン社の一連の真空掃除機、例えば型番DC04、DC07、DC12、DC14及びDC15など、で使用されている。このタイプのフィルタ組立体による原理は、特許文献2及び特許文献3で説明されている。
真空掃除機用途において、望ましいことは、適切なフィルタ寿命を維持しつつゴミ分離効率ができるだけ高いこと、である。フィルタは、しばしば、フィルタ媒体の本体内に塵埃粒子を捕捉することによって、機能する。大型の塵埃粒子は、これら塵埃粒子がフィルタ媒体にある間隙を通過するには大きすぎるので、フィルタ媒体内に捕捉され得る。小型の塵埃粒子は、静電力の結果としてフィルタ媒体に付着することによって捕捉され得る。使用時に、このようなフィルタには、主として、時間と共に捕捉された塵埃が詰まり、気流へのこれら塵埃の抵抗は、増加する。このような気流への抵抗は、真空掃除機の性能に悪影響を与える。
この問題の1つの解決策は、フィルタを交換することである。丸洗い可能なフィルタもあるが、これらフィルタの構造に起因して、いくつかの塵埃は、常にフィルタ内に残存し、逆に、機械の性能に悪影響を及ぼし、ときには、掃除機の寿命を望まずに短くする。したがって、改良型のフィルタに関する必要性がある。
したがって、本発明の第1態様は、分離装置を提供し、この分離装置は、第1サイクロン式分離ユニットと、複数のフィルタ材料層を有する少なくとも1つのフィルタを備える再生式フィルタであって、フィルタが複数のフィルタ材料層を共に保持する濾過構造と再生のためにフィルタ材料層のうちの1つの少なくとも一部をフィルタ材料層の残りの部分から離間させる再生構造とを有する、再生式フィルタと、フィルタ材料を再生するためのフィルタ再生器と、を備える。
再生式フィルタを有することは、従来技術に対して大きな利点である。フィルタを再生することが意味することは、再生することが、フィルタが塞がれないことを確実にすることを補助し、したがって、分離装置を通る気流が過度に制限されないことを確実にすることを補助し、これが分離装置の寿命を増加させて性能を維持すること、である。同様に意味することは、高価な交換式フィルタを必要としないこと、である。本明細書で使用するように、用語「再生式フィルタ」は、取り込まれた塵埃の一部をフィルタから取り除き得るフィルタという意味で捉えられる。用語「再生式フィルタ」は、清掃のために分離装置の残りの部分から取り外されるフィルタには及ばない。用語「再生式フィルタ」は、分離装置の通常使用中にまたは清掃サイクル中に清掃されるフィルタに及ぶ。好ましくは、再生式フィルタは、再生中に十分な塵埃を除去し得、分離装置の元の性能パラメータを維持するまたはほぼ維持することを確実にする。理想的には、最初の使用前と再生後との間の圧力上昇は、39%以下であるが、好ましくは、25%以下、または20%以下、または15%以下、または10%以下、または5%以下、または1%以下である。
再生式フィルタは、好ましくは、第1サイクロン式分離ユニットの下流側に配設される。しかしながら、再生式フィルタは、第1サイクロン式分離ユニットの上流側に配設され得る。
好ましい形態において、再生式フィルタは、複数のフィルタを備える。複数のフィルタを備えることは、分離装置の使用中に連続的な濾過及び再生が可能となるので、有利である。好ましい形態において、少なくとも1つのフィルタは、濾過構造にあり、少なくとも1つのフィルタは、再生構造にある。これが意味することは、一のフィルタをフィルタとして使用しつつ他のフィルタを再生していること、である。
特有の形態において、複数のフィルタは、濾過構造にあるように配設され得る。これは、フィルタの全体表面を有利に増加させる。同様に可能であることは、再生構造にある複数のフィルタを有すること、である。
再生式フィルタは、好ましくは、濾過ゾーン及び再生ゾーンを有する。濾過ゾーン及び再生ゾーンは、好ましくは、離間している。フィルタは、好ましくは、濾過ゾーンと再生ゾーンとの間で移動可能である。フィルタは、濾過ゾーン内に収容されているときにその濾過構造にあり、再生ゾーンに収容されているときにその再生構造にある。
一形態において、濾過構造にある複数のフィルタ材料層は、好ましくは、共に保持されており、それにより、これらフィルタ材料層は、互いに対して固定されている。これらフィルタ材料層は、フィルタブックフレーム内に保持されており、このフィルタブックフレームは、空気がフィルタ材料を通過することを可能とするが、フィルタ材料層を一緒に圧縮する。再生構造において、フィルタ材料層は、少なくとも一点において共に保持されえ、それにより、複数のフィルタ材料層のうちの1つの少なくとも一部は、再生のためにフィルタ材料層の残りの部分から離間し得る。
理想的には、濾過及び再生構造双方において、フィルタ材料層は、一端部に沿って共に保持され、ブック状フィルタを形成し、複数のフィルタ材料層は、一縁部に沿って共に固定されている。ブック状フィルタそれぞれは、複数の正方形状または矩形状のフィルタ材料層から構成され得、一縁部に沿ってブックスパインへ綴じられている。層は、縫い合わせ、接着または他の適切な技術によって綴じられている。これが意味することは、フィルタが再生構造にあると、綴じていない縁部が移動自在であること、である。このようにして、フィルタ層は、本のページのように移動し得る。
使用時において、フィルタ再生器は、フィルタ層のうち再生ゾーンに収容されている1つの少なくとも一部を動かし得、それにより、フィルタ材料に堆積した塵埃をフィルタ材料から叩き出すまたは揺すり出す。これを行い得るいくつかの方法がある。フィルタ再生器は、使用時にフィルタ材料層のうち再生ゾーンに収容されている1以上の少なくとも一部と繰り返し接触するように構成された別個の構成部材であり得、それにより、フィルタ材料に堆積した塵埃をフィルタ材料から叩き出すまたは揺すり出す。再生器は、例えば、フィルタ材料のうち再生ゾーンに収容された層を叩くように構成された叩打棒の形態にあり得る。
別の形態において、フィルタは、少なくとも1つのフィルタがその再生構造にあるときにフィルタ再生器と接触し得、使用時において、フィルタ再生器は、フィルタを動かし、それにより、フィルタ材料に堆積した塵埃をフィルタ材料から叩き出すまたは揺すり出す。
分離装置は、フィルタ再生器を駆動させるためのタービンをさらに備え得、タービンは、分離装置の使用中に分離装置を通過する流体流動によって駆動される。
上述した形態において、フィルタ材料は、例えば金属、ガラス、フリース、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリテトラフルオロエチレン、ナイロンまたは他の適切なプラスチック材料などの適切な材料であり得る。別の形態において、フィルタ媒体は、例えば綿、セルロースまたは紙などの有機材料から形成され得る。フィルタ材料は、静電的性質を有し得る。
フィルタ媒体は孔径が1μm、または2μm、または3μm、または10μm、または50μm、または100μm、または200μm、または400μmである、3孔/インチ(PPI)からの、または10PPIからの、または50PPIからの、または500PPIからの、または1000PPIからの範囲の孔寸法を有し得る。
フィルタ媒体の孔寸法またはタイプは、フィルタ媒体の長さ及び/または幅に沿って変化し得る。例えば、孔寸法は、下流方向で増減し得る。
分離装置は、長手方向軸を有する。再生式フィルタの長手方向軸は、分離装置の長手方向軸と一致する。第1サイクロン式分離ユニット及び再生式フィルタは、分離装置の共通の中心軸回りに同心状に配設され得る。
好ましい形態において、再生式フィルタは、分離装置を通して長手方向に配設され得る。理想的には、再生式フィルタは、分離装置の中心より下方へ収容され得る。第1サイクロン式分離ユニットまたは第1サイクロン式分離ユニットの一部は、再生式フィルタの周りに配設され得、それにより、再生式フィルタは、第1サイクロン式分離ユニットによって部分的にまたは全体的に囲まれている。理想的には、再生式フィルタの外面は、第1サイクロン式分離ユニットの内側のサイクロン気流を受けない。すなわち、再生式フィルタは、単一のシリンダ状サイクロンの内側ではないが、第1サイクロン式分離ユニット内に収容されておりかつ第1サイクロン式分離ユニットによって囲まれている。
理想的には、第1サイクロン式分離ユニットは、単一のシリンダ状サイクロン及び塵埃収集容器を備える。塵埃収集容器は、シリンダ状サイクロン自体の下側セクションから形成され得る、または、シリンダ状サイクロンの基体に取り外し可能に取り付けられた別個の塵埃収集容器の形態にあり得る。
分離装置は、同様に、第2サイクロン式分離ユニットを備え得る。第2サイクロン式分離ユニットは、第1サイクロン式分離ユニットの下流側にかつ再生式フィルタの上流側に配設され得る。第2サイクロン式分離装置は、1以上のサイクロンを備え得る。第1サイクロン式分離ユニットのサイクロンは、好ましくは、円錐台形状である。理想的には、第2サイクロン式清掃ユニットは、塵埃収集容器を備える。塵埃収集容器は、第2サイクロンの下方に配設され得る。フィルタ再生器フィルタから取り除かれた塵埃を収集のために別個の再生式フィルタ塵埃収集器を有する替わりに、再生式フィルタから取り除かれた塵埃は、第2サイクロン式分離ユニットの塵埃収集容器に集まり得る。
好ましい形態において、第1サイクロン式分離ユニットは、第2サイクロン式分離ユニットまたは第2サイクロン式分離ユニットの一部の周りに配設され得、それにより、第2サイクロン式分離ユニットまたは第2サイクロン式分離ユニットの一部は、第1サイクロン式分離ユニットによって囲まれている。したがって、この形態において、第2サイクロン式分離ユニットまたは第2サイクロン式分離ユニットは、第1サイクロン式分離ユニットの内方にまたは第1サイクロン式分離ユニット内に収容され得る。好ましい形態において、第2サイクロン式分離ユニットまたは第2サイクロン式分離ユニットの一部は、第1サイクロン式分離ユニットを通して長手方向に位置し得る。したがって、第1サイクロン式分離ユニットは、環状形状であり得る。
特有の形態において、第2サイクロン式分離ユニットは、並列に配設された複数の第2サイクロンと、第2サイクロンの下方に配設され得る塵埃収集容器と、を備え得る。好ましい形態において、第2サイクロンは、第1サイクロン式分離ユニットの上方または少なくとも部分的に上方において円環に形成される。理想的には、第2サイクロンは、第1サイクロン式分離ユニットの長手方向軸を中心としている。
好ましい形態において、第2サイクロン式分離ユニットの塵埃収集容器は、分離装置を通して長手方向に配設され得、それにより、塵埃取集容器は、第1サイクロン式分離ユニットによって囲まれかつ内方に収容されている。
好ましい形態において、再生式フィルタは、第2サイクロン式分離ユニットの内方に位置する。理想的には、再生式フィルタは、第2サイクロン式分離ユニットの中心を通って位置する。このような形態において、第2サイクロン式分離ユニットの収集容器は、同様に、環状形状であり得る。このような形態において、第1サイクロン式分離ユニット、第2サイクロン式分離ユニット及び再生式フィルタは、同心状に配設され得る。好ましくは、これら第1サイクロン式分離ユニット、第2サイクロン式分離ユニット及び再生式フィルタは、分離装置の共通中心軸の周りに配設されている。好ましくは、第2サイクロンは、再生式フィルタの頂部分を囲み、第2サイクロン式分離ユニットの塵埃収集容器は、再生式フィルタの下側部分を囲む。
好ましい形態において、再生式フィルタは、第2サイクロン式分離ユニットから分離しているが、第2サイクロン式分離ユニットと流体連通している。本明細書で使用されるように、用語「から分離している」は、再生式フィルタが使用中にサイクロン式分離ユニットの内側に作動したサイクロン気流にさらされない、という意味で捉えられる。
別の形態において、少なくとも1つのフィルタは、スクロール式フィルタを備え得、濾過される空気は、フィルタが濾過構造にあるときにこのフィルタを通過し得る。再生構造において、このフィルタは、単一のフィルタ材料層を備え得る。この形態において、少なくとも1つのフィルタは、フィルタが再生構造にあるときに再生するために再生ゾーンを通過する。
理想的には、この形態において、再生式フィルタは、濾過される空気が通過し得る一対のスクロール式フィルタを備え、再生式フィルタは、フィルタ材料が第1及び第2スクロール間で双方向に移動可能であるように配設されており、単一のフィルタ材料層がこれら第1及び第2スクロール間で移動する際に、単一のフィルタ材料層をフィルタ再生器に通す。しかしながら、可能であることは、空気をスクロールのうちの一方を通して濾過すること、である。1以上のスクロール式フィルタ、好ましくは2つのスクロール式フィルタがあるこのタイプの形態において、フィルタ再生器は、一対の対向するブラシを備えており、その再生構造にある少なくとも1つのフィルタは、分離装置の使用中にこれらブラシ間を通過する。好ましい形態において、2つのスクロール式フィルタがあり、清浄化される空気は、フィルタ双方を通過する。このような形態において、ダクトは、第1スクロール式フィルタの出口と第2スクロール式フィルタの入口との間に設けられ得る。
上述した形態において、再生式フィルタは、フィルタ再生器によってフィルタから取り除かれた塵埃を収集するための再生式フィルタ塵埃収集器をさらに備え得る。
一形態において、分離装置は、例えばシリンダ型、アプライト型、スティック型またはロボット型真空掃除機などの真空掃除機である、または、真空掃除機の一部を形成する。分離装置が真空掃除機である形態において、第1サイクロン式分離ユニットは、好ましくは、真空掃除機の主本体に取り外し可能に備え付けられるように配設されている。再生式フィルタは、第1サイクロン式分離装置を取り外したときに分離ユニットの残りの部分に取り付けられたままである。
分離装置が真空掃除機の一部を形成する形態において、分離装置全体は、真空掃除機の主本体に取り外し可能に備え付けられ得る。あるいは、第1サイクロン式分離ユニットのみは、取り外し可能であり、再生式フィルタは、第1サイクロン式分離ユニットを取り外すと真空掃除機の残りの部分に取り付けられたままであり得る。
好ましくは、再生式フィルタは、再生後の真空掃除機の吸引力を落とさない程度まで再生され得る。この再生は、操作者が清掃のために再生式フィルタを真空掃除機から取り外すまたは真空掃除機を用いた通常処理に関連した作業かつ/もしくはその容器を空にする以外の追加の作業を実行することを必要とさせることなく発生する。再生式フィルタは、機械から取り外し可能であり得るが、再生式フィルタは、清掃のために取り外されることを必要としない。
真空掃除機は、分離装置及び/または再生式フィルタを真空掃除機の残りの部分から取り外すまたは残りの部分に備え付けることに応じて再生ゾーンと濾過ゾーンとの間で再生式フィルタの少なくとも一部を移動させるための制御機構を有し得る。あるいは、真空掃除機は、再生式フィルタの少なくとも一部を再生ゾーンと濾過ゾーンとの間で移動させるための給電式制御機構を有し得る。例えば、1以上のモータを使用して再生式フィルタの少なくとも一部を再生ゾーンと濾過ゾーンとの間で移動させ得る。
再生式フィルタは、分離装置に固定され得る。再生式フィルタは、好ましくは、分離装置から取り外し可能ではない。再生式フィルタは、真空掃除機に固定され得る。再生式フィルタは、好ましくは、真空掃除機から取り外し可能ではない。再生式フィルタのうちの1以上のフィルタを再生しつつ、これらフィルタを分離装置内に収容し得る。再生式フィルタのうちの1以上のフィルタを再生しつつ、分離装置を使用し得る。真空掃除機が使用中である間に、再生式フィルタのうちの1以上のフィルタを再生し得る。真空掃除機が再生モードにある間に、再生式フィルタの1以上のフィルタを再生し得る。
分離装置は、同様に、器具を通過する気流を濾過することが望ましい場合に、別の器具に組み込まれ得る。このような器具の一例は、ファン、ファンヒータ、清浄機または加湿器である。
本発明の第2態様は、表面清掃器具を提供し、この表面清掃器具は、少なくとも1つのフィルタを有する再生式フィルタであって、少なくとも1つのフィルタが複数のフィルタ材料層を備え、フィルタが、複数層を共に保持してそれにより清浄化される空気が表面処理装置の使用中に複数のフィルタ媒体層を通過し得る第1濾過構造と、複数のフィルタ材料層のうちの1つの少なくとも一部が再生のためにフィルタ材料層の残りの部分から離間している第2再生構造と、を有する、再生式フィルタと、フィルタ材料を再生するためのフィルタ再生器と、を備える。
このような構成は、濾過される空気が複数のフィルタ材料層を通過しなければならないので、有利である。複数のフィルタ材料層のうちの1つの少なくとも一部を再生のためにフィルタ材料層の残りの部分から離間させることが意味することは、すべての層を共に保持しつつフィルタを清浄化する場合よりもより多くの塵埃をフィルタから取り除き得ること、である。
再生式フィルタは、複数のフィルタを備え得る。少なくとも1つのフィルタは、濾過構造にあり得、少なくとも1つのフィルタは、再生構造にある。好ましい形態において、複数のフィルタは、濾過構造にあり得る。理想的には、複数のフィルタは、再生構造にある。これが意味することが少なくとも1つのフィルタをフィルタとして使用しつつ別のフィルタを再生し得ることであるので、有利である。
再生式フィルタは、離間した濾過ゾーン及び再生ゾーンを備え得る。少なくとも1つのフィルタは、好ましくは、少なくとも1つのフィルタがその濾過構造にある濾過ゾーンと、少なくとも1つのフィルタがその再生構造にある再生ゾーンとの間で移動可能である。濾過で使用した汚れたフィルタを再生のために再生ゾーンへ移動させ得、再生済みのフィルタを濾過ゾーンへ移動させて濾過のために使用し得るので、有利である。
好ましくは、濾過及び再生構造において、複数のフィルタ材料層を一端部に沿って共に保持してブック状フィルタを形成する。使用時において、フィルタ再生器は、再生構造にあるフィルタ層のうちの1つの少なくとも一部を動かし得、それにより、フィルタ材料に堆積した塵埃をフィルタ材料から叩き出すまたは揺すり出す。
使用時において、フィルタ再生器は、好ましくは、フィルタのうち再生構造にある1以上のフィルタ材料リーフの少なくとも一部と繰り返し接触し、それにより、フィルタ材料に堆積した塵埃をフィルタ材料から叩き出すまたは揺すり出す。あるいは、少なくとも1つのフィルタがその再生構造にあるときに少なくとも1つのフィルタをフィルタ再生器に接続し得る。使用時において、フィルタ再生器は、フィルタを移動させ得、それにより、フィルタ材料に堆積した塵埃をフィルタ材料から揺すり出し得る。
第2態様の別の形態において、少なくとも1つのフィルタは、濾過構造にあるときにスクロール式フィルタと、再生構造にある単一のフィルタ材料層と、を備える。理想的には、その再生構造にある少なくとも1つのフィルタは、再生のために再生ゾーンを通過するように構成され得る。
特有の形態において、表面清掃器具は、一対のスクロール式フィルタを備え得、濾過される空気は、このフィルタ間を通過する。再生式フィルタは、フィルタ材料を第1及び第2スクロール間で双方向に移動させられ得、単一のフィルタ材料層がスクロール間を移動する際に、単一のフィルタ材料層をフィルタ再生器を通過させる。この形態において、フィルタ再生器は、一対の対向するブラシを備え得、その再生構造にある少なくとも1つのフィルタは、分離装置の使用中に、これらブラシ間を通過する。
表面清掃器具は、表面接触ヘッドをさらに備え得る。表面清掃器具は、分離装置をさらに備え得る。分離装置は、さらなるフィルタを備え得る。
分離装置は、好ましくは、表面清掃器具の残りの部分から取り外し可能である。再生式フィルタは、分離装置に収容され得る。
本発明の第3態様は、再生式フィルタを提供し、この再生式フィルタは、複数のフィルタ材料層を有する少なくとも1つのフィルタであって、フィルタが、複数のフィルタ材料層を共に保持してそれによりこれらフィルタ材料層を互いに対して固定する第1濾過構造と、複数のフィルタ材料層を少なくとも一点において共に保持してそれにより複数のフィルタ材料層のうちの1つの少なくとも一部を再生のためにフィルタ材料層の残りの部分から離間させ得る第2再生構造と、を有し、フィルタが、第1フィルタがその濾過構造にある濾過ゾーンから濾過ゾーンから離間しており第1フィルタがその再生構造にある再生ゾーンまで移動可能である、フィルタと、フィルタ材料を再生するためのフィルタ再生器であって、フィルタを再生ゾーンに収容しているときにフィルタ材料のうち少なくとも1つの層の少なくとも一部を移動させるように構成されている、フィルタ再生器と、を備える。
濾過で使用した汚れたフィルタを再生のために再生ゾーンへ移動させ得、再生済みのフィルタを濾過ゾーンへ移動させて濾過のために使用し得るので、有利である。
濾過及び再生構造において、複数のフィルタ材料層は、好ましくは、一縁部に沿って共に保持され、ブック状フィルタを形成する。使用時において、フィルタ再生器は、理想的には、フィルタ材料層のうちの少なくとも1つの少なくとも一部が再生ゾーンに収容されているときにフィルタ材料層のうちの少なくとも1つの少なくとも一部を動かし、それにより、フィルタ材料に堆積している塵埃をフィルタ材料から叩き出すまたは揺すり出す。特有の形態において、フィルタ再生器は、フィルタ材料層のうちの1以上の少なくとも一部が再生ゾーンに収容されているときにフィルタ材料層のうちの1以上の少なくとも一部と繰り返し接触し得、それにより、フィルタ材料に堆積している塵埃をフィルタ材料から叩き出すまたは揺すり出す。
本発明の第3態様にかかる別の形態において、フィルタは、フィルタがその再生構造にあるときにフィルタをフィルタ再生器に接続し得、使用時に、フィルタ再生器がフィルタの少なくとも一部を移動させ、それにより、フィルタ材料にある塵埃をフィルタ材料から揺すり出す。
再生式フィルタは、複数のフィルタを備え得る。好ましくは、少なくとも1つのフィルタは、濾過構造にあり、少なくとも1つのフィルタは、再生構造にある。複数のフィルタは、濾過構造にあり得る。複数のフィルタは、再生構造にあり得る。
1以上のフィルタそれぞれは、フレームに備え付けられ得、フレームは、濾過ゾーンと再生ゾーンとの間で移動可能である。
再生式フィルタは、器具に取り外し可能に取り付けられ得る。1以上のフィルタそれぞれは、再生式フィルタを器具の残りの部分に取り付けることに応じて、濾過ゾーンと再生ゾーンとの間で移動可能であり得る。
あるいはまたはさらに、1以上のフィルタそれぞれは、再生式フィルタを器具の残りの部分から取り外すことに応じて、濾過ゾーンと再生ゾーンとの間で移動可能であり得る。
本発明の第4態様は、再生式フィルタを提供し、この再生式フィルタは、所定長さのフィルタ材料と、第1貫通孔付フィルタ支持体と、第2貫通孔付フィルタ支持体と、フィルタ再生器と、中間ダクトと、を備え、フィルタ材料の第1端部が、第1貫通孔付フィルタ支持体に巻回されて第1スクロール式フィルタを形成し、濾過される空気が、この第1スクロール式フィルタを通過し得、フィルタ材料の第2端部が、第2貫通孔付フィルタ支持体に巻回されて第2スクロール式フィルタを形成し、濾過される空気が、この第2スクロール式フィルタを通過し得、再生式フィルタが、第1及び第2貫通孔付フィルタ支持体間で双方向に移動可能であるように配設されており、単一のフィルタ材料層が第1及び第2スクロール式フィルタ間を移動する際に単一のフィルタ材料層をフィルタ再生器を通過させ、中間ダクトが、再生式フィルタの使用中に、第1スクロール式フィルタを通過した気流を再生のために第2スクロール式フィルタまで搬送するように構成されている。
この配置が意味することが空気がフィルタ材料層すべてを通過することであるので、この配置は、有利である。清浄化される空気が通過しなければならないフィルタ材料層の数は、特定の数字未満まで落ちない。
好ましい形態において、第1スクロール式フィルタは、第1スクロール筐体内に収容されている。第2スクロール式フィルタは、好ましくは、第2スクロール筐体内に収容されている。このような形態において、中間ダクトは、第1スクロール筐体を第2スクロール筐体に接続し得る。スクロール筐体及びダクトを使用することによって、空気すべてがスクロール式フィルタを通過することを確実にすることを補助する。
フィルタ再生器は、好ましくは、再生ゾーンに収容されている。フィルタ再生器は、第1及び第2スクロール式フィルタ間に位置し得る。フィルタ再生器は、一対の対向するブラシを備え得、単一のフィルタ材料層は、再生式フィルタの使用中に、これらブラシ間を通過し得る。
再生式フィルタは、空気入口を備え得る。好ましい形態において、再生式フィルタは、空気出口を備え得る。
再生式フィルタは、フィルタ材料を第1及び第2貫通孔付フィルタ支持体間で移動させるためのスクロール巻回装置をさらに備え得る。スクロール巻回装置は、少なくとも1つのモータであり得る。好ましい形態において、貫通孔付フィルタ支持体それぞれは、関連するモータに接続され得る駆動シャフトに備え付けられ得る。
再生式フィルタにある所定長さのフィルタ材料は、各端部において尾セクションを有し得、これら端部それぞれは、フィルタ材料の残りの部分よりも大きな孔寸法を有する。
特有の態様において、ロボット型表面処理器具は上述のような再生式フィルタを有する。再生式フィルタは、器具の主本体内に収容され得る。ロボット型表面処理器具は、例えばサイクロン式分離装置などの分離装置をさらに備え得る。分離装置は、ロボット型表面処理器具の残りの部分から取り外し可能であり得る。再生式フィルタは、好ましくは、ロボット型表面処理器具に固定され得る。再生は、再生式フィルタをロボット型表面処理器具の残りの部分に取り付けている間に、発生し得る。再生は、ロボット型表面処理器具の通常使用中に、例えばロボット型表面処理器具を使用して表面を清掃している間に、発生し得る。あるいはまたはさらに、ロボット型表面処理器具は、再生サイクルを有するように構成され得、この再生サイクルは、ロボット型表面処理器具が通常使用にない間に行わせられ得る。例えば、再生サイクルは、ロボット型表面処理器具を充電している間に発生するように構成され得る。
本発明の第5態様は、器具を提供し、この器具は、流体流動を濾過するための再生式フィルタであって、少なくとも1つのフィルタを有する、再生式フィルタと、再生式フィルタを再生するためのフィルタ再生器と、フィルタ再生器を駆動させるためのタービンと、を備え、タービンが器具の使用中に器具を通過する流体流動によって駆動される。
これは、フィルタ再生器を駆動させるための追加の電源を必要としないので、有利である。
タービンは、好ましくは、器具の使用中に再生式フィルタから排出された流体によって駆動されるように構成されている。特有の形態において、タービンは、再生式フィルタの下流側に配設され得る。タービンは、1以上のギアを介してフィルタ再生器に接続され得る。理想的には、タービンは、駆動シャフトを介してフィルタ再生器に接続されている。
好ましい形態において、再生式フィルタのうち1以上のフィルタは、複数のフィルタ材料層を備え得、フィルタは、複数の層を共に保持して清浄化する空気が複数のフィルタ媒体層を通過する第1濾過構造と、複数のフィルタ材料層のうちの1つの少なくとも一部が再生のためにフィルタ材料層の残りの部分から離間している第2再生構造と、を有する。
再生式フィルタは、複数のフィルタを備え得る。再生式フィルタは、好ましくは、離間して濾過ゾーン及び再生ゾーンを備える。理想的には、少なくとも1つのフィルタは、濾過ゾーンと再生ゾーンとの間で移動可能である。使用時において、フィルタ再生器は、再生式フィルタの少なくとも一部を動かすことができ得、それにより、再生式フィルタに堆積した塵埃を再生式フィルタから叩き出すまたは揺すり出す。特有の形態において、器具を使用している間に、フィルタ再生器は、再生式フィルタの少なくとも一部に繰り返し接触し、再生式フィルタに堆積した塵埃を再生式フィルタから叩き出し得るまたは揺すり出し得る。
別の形態において、再生式フィルタは、フィルタ再生器に接続され得、使用時において、フィルタ再生器は、再生式フィルタを移動させ得、それにより、再生式フィルタに堆積した塵埃を再生式フィルタから揺すり出し得る。
本発明の第6態様は、再生式フィルタを提供し、この再生式フィルタは、第1支持尾部及びフィルタ部分を有する所定長さの材料を備え、材料の第1端部が、第1貫通孔付支持体に巻回されて第1スクロール式フィルタを形成し、濾過される空気が、この第1スクロール式フィルタを通過し得、材料の第2端部が、フィルタ支持体に固定されており、再生式フィルタが、材料が第1貫通孔付支持体とフィルタ支持体との間で双方向に移動可能であるように配設されており、第1貫通孔付支持体とフィルタ支持体との間で移動する際にフィルタ再生器を通過し、材料の第1端部が、材料を第1貫通孔付支持体から巻き解くと第1貫通孔付支持体から少なくともフィルタ再生器まで延在する第1支持尾部を形成し、第1支持尾部が、フィルタ部分の構造よりも開口した構造を有する。
これは、支持尾部がフィルタ再生器を通過しないので、有利である。支持尾部がフィルタ部分の構造よりも開口した構造を有していない場合、尾部分は、塵埃で塞がれる。より大きく開口した構造が意味することは、塵埃が尾部に捕捉されないこと、である。支持尾部は、支持尾部がフィルタ材料の残りの部分に取り付けるのに十分に強いままである限り、非常に開口した構造を有し得る。開口した構造は、少なくとも400μmの粒子が通過することを可能とし得る。
第1支持尾部は、フィルタ部分の孔寸法よりも大きな孔寸法を有する。本明細書で使用するように、用語「孔」は、開孔部または開口部という意味で捉えられる。
好ましい形態において、フィルタ支持体は、第2貫通孔付支持体であり得る。理想的には、材料の第2端部は、第2貫通孔付支持体に巻回され得、第2スクロール式フィルタを形成し、濾過される空気は、この第2スクロール式フィルタを通過し得る。これは、スクロール式フィルタ双方を通して空気を濾過し得ることを意味するので、有利である。このような形態において、第2支持尾部が設けられ得る。第2支持尾部は、材料を第2貫通孔付支持体から巻き解くと第2貫通孔付支持体から少なくともフィルタ再生器まで延在し得る。
第1スクロール式フィルタは、第1スクロール筐体内に収容され得る。第2スクロール式フィルタは、第2スクロール筐体内に収容され得る。フィルタ再生器は、好ましくは、再生ゾーンに収容されている。理想的には、フィルタ再生器は、第1スクロール式フィルタとフィルタ支持体との間に位置し得る。
フィルタ再生器は、好ましくは、一対の対向するブラシを備えており、材料のフィルタ部分は、再生式フィルタの使用中に、これらブラシ間を通過し得る。再生式フィルタは、好ましくは、空気入口及び/または空気出口をさらに備える。好ましい形態において、再生式フィルタは、所定長さの材料を第1貫通孔付フィルタ支持体とフィルタ支持体との間で移動させるための巻回装置をさらに備え得る。巻回装置は、少なくとも1つのモータを有し得る。好ましい態様において、第1貫通孔付フィルタ支持体及びフィルタ支持体は、駆動シャフトに備え付けられ得、この駆動シャフトは、関連するモータに接続され得る。
支持尾部は、2.5mmから15mmの孔寸法を有し得る。好ましくは、支持尾部は、5mmから15mmの孔寸法を有する。支持尾部の孔部は、好ましくは、第1または第2貫通孔付支持体に巻回された層それぞれで重なるように配設されており、それにより、空気のために孔部を流通するための開いた通路がある。支持尾部の孔部は、正方形状、円状または矩形状であり得る。
好ましい態様において、フィルタ部分は、1μmから400μmの孔寸法を有し得る。好ましくは、フィルタ部分は、3孔/インチから1000孔/インチ(PPI)を有する。特有の形態において、フィルタ部分の孔寸法は、フィルタ部分の長手方向に沿って増減し得る。フィルタ部分及び/または支持尾部の孔寸法は、下流方向で増加し得る。
本発明の第7態様は、所定長さの材料を提供し、この材料は、第1支持尾部と、フィルタ部分と、を有し、第1支持尾部が、開口構造を有し、フィルタ部分が、濾過構造を有する。
第6態様に関連して上述したように、開口構造は、少なくとも400μmの粒子が通過することを可能とし得る。
好ましい形態において、第1支持尾部は、濾過部分の第1端部に接続され得、第2支持尾部は、濾過部分の第2端部に接続され得る。好ましい形態において、支持尾部は、2.5mmから15mmの孔寸法を有し得る。第1支持尾部は、フィルタ部分の孔寸法よりも大きい孔寸法を有し得る。本明細書で使用するように、用語「孔」は、開孔部または開口部という意味で捉えられる。
支持尾部は、好ましくは、5mmから15mmの孔寸法を有する。
好ましい形態において、支持尾部は、平行に配設された少なくとも2つの材料ストリップから形成され得、それにより、1以上の矩形状孔部は、材料ストリップ間に配設される。例えば、材料ストリップの対角配置または交差配置など他の配置が想定される。支持尾部の後部は、例えば、正方形状、菱形状、円状または矩形状であり得る。
フィルタ部分は、好ましくは、1μmから400μmの孔寸法を有する。フィルタ部分は、3孔/インチから1000孔/インチ(PPI)を有し得る。フィルタ部分の孔寸法は、フィルタ部分の長手方向に沿って増減し得る。フィルタ部分及び/または支持尾部の孔寸法は、下流方向で増加し得る。
本発明の第8態様は、表面処理器具を提供し、この表面処理器具は、少なくとも1つのフィルタを有する再生式フィルタであって、再生式フィルタが表面処理器具に取り外し可能に備え付けられており、少なくとも1つのフィルタが濾過ゾーンから再生ゾーンへ移動可能であり、濾過ゾーンが再生ゾーンから離間している、再生式フィルタと、再生式フィルタを表面処理器具から取り外す又は表面処理器具に備え付けることに応じて、少なくとも1つのフィルタを再生ゾーンと濾過ゾーンとの間で移動させるための制御機構と、を備える。
これが意味することが少なくとも1つのフィルタが再生ゾーンと濾過ゾーンとの間で移動することが器具の通常使用中に発生し、ユーザがフィルタを移動させることを覚えておく必要がないことなので、有利である。
再生式フィルタは、好ましくは、表面処理器具の残りの部分に取り外し可能に備え付けられ得る分離装置に収容される。理想的には、表面処理器具は、複数のフィルタを備える。少なくとも1つのフィルタは、好ましくは、再生ゾーンにあり、少なくとも1つのフィルタは、濾過ゾーンにある。複数のフィルタは、濾過ゾーンにあり得る。複数のフィルタは、再生ゾーンにあり得る。
フィルタそれぞれは、フレームに備え付けられ得、フレームは、濾過ゾーンと再生ゾーンとの間で移動可能である。フレームは、好ましくは、制御機構に接続されている。制御機構は、ラック・ピニオン駆動体を備え得る。制御機構は、歯止駆動襟体を備え得る。任意の他の適切な制御機構を使用し得る。
制御機構は、好ましくは、少なくとも1つのフィルタが濾過ゾーンと再生ゾーンとの間を一方向でのみ移動し得ることを確実にするように構成されている。
特有の形態において、弾性部材は、再生式フィルタを表面処理器具の残りの部分から取り外すときに再生式フィルタから外方に突出し得、弾性部材は、再生式フィルタを表面処理器具の残りの部分に備え付けたときに圧縮されるように位置し得、弾性部材が圧縮する結果として、制御機構が作動し、その結果、少なくとも1つのフィルタを濾過及び再生ゾーン間で移動させる。表面処理器具に取り外し可能に備え付けられた分離装置に再生式フィルタを収容している形態において、弾性部材は、分離装置を表面処理器具の残りの部分から取り外したときに分離装置から外方へ突出し得る。
本発明の第9態様は、表面処理器具を提供し、この表面処理器具は、再生式フィルタとフィルタ再生器とを備え、再生式フィルタが、所定長さのフィルタ材料であって、濾過される空気を通過し得る第1スクロール式フィルタ内と濾過される空気が通過し得る第2スクロール式フィルタ内に巻かれた、フィルタ材料を備え、再生式フィルタが、フィルタ材料が第1及び第2スクロール式フィルタ間で両方向に移動可能であるように配設されており、フィルタ材料が、使用中にフィルタ材料が第1及び第2スクロール式フィルタ間を移動する際にフィルタ再生器を通過し、分離装置が、少なくとも1つの駆動手段をさらに備え、この駆動手段が、表面処理器具の使用中にフィルタ材料を第1及び第2スクロール間で継続的に移動させ、それにより、フィルタ材料が、フィルタ材料がフィルタ再生器を通過する際に絶えず再生される。
このシステムは、器具が使用中である一方でフィルタを絶えず再生するので、有利である。
好ましい形態において、駆動手段は、少なくとも1つのモータを備え得る。スクロール式フィルタそれぞれは、関連するモータに接続され得る駆動シャフトに備え付けられ得る。フィルタ再生器は、好ましくは、一対の対向するブラシを備えており、フィルタ材料の単一層は、これらブラシの間を通過し得る。
再生式フィルタは、表面処理器具に固定され得、再生式フィルタの再生は、表面処理器具の使用中に継続的に発生する。
第1スクロール式フィルタは、好ましくは、第1貫通孔付支持体に備え付けられている。第2スクロール式フィルタは、好ましくは、第2貫通孔付支持体に備え付けられている。第1スクロール式フィルタは、第1スクロール式フィルタ筐体に収容され得る。第2スクロール式フィルタは、第2スクロール式フィルタ筐体に収容され得る。
表面処理器具は、少なくとも1つのサイクロン式分離器をさらに備え得る。表面処理器具は、例えば発泡フィルタ、嵌込式フィルタ、静電式フィルタ、袋式フィルタ、襞付フィルタまたは他の適切なフィルタなどのさらなるフィルタをさらに備え得る。複なくとも1つのサイクロン式分離器及び/またはさらなるフィルタは、再生式フィルタの上流側または下流側に配設され得る。
少なくとも1つのサイクロン式分離器を有する形態において、分離器は、表面処理器具の残りの部分に取り外し可能に取り付けられ得る。
本発明の第1態様に関連して説明した特徴は、本発明の第2から第9態様それぞれに等しく適用可能であり、その逆も同様である。上記態様すべてにおいて、再生式フィルタは、例えば表面処理器具などの器具の一部を形成し得る。再生式フィルタは、例えばロボット型表面処理器具の一部を形成し得る。
ここで、添付の図面を参照しながら、本発明を例として説明する。
同様の参照符号は、明細書にわたって、同様の部品を示す。
図1から図16を参照すると、真空掃除機が示されており、全体的に、参照符号1が付されている。
図1、図2、図12及び図13において、真空掃除機1は、主本体2と、主本体2に備え付けられており、真空掃除機1を被清掃面にわたって操縦するための一対の車輪4と、を備える。主本体2及び車輪4は、共に、転動組立体11を形成する。転動組立体11は、ほぼ球状形状である。車輪4は、ドーム状である。真空掃除機1は、同様に、取り外し可能に備え付けられた分離装置6を備える。
一般に、床面係合式掃除機ヘッド(図示略)は、ワンド(図示略)を介してホース(図示略)の先端部に連結されており、被清掃面上で汚染空気入口(図示略)を操作することを容易にする。ホースは、入口ダクト13を介して分離装置6と連通している。モータ・ファンユニット8は、ホースを介して塵埃含有空気を分離装置6内へ引き込むために、主本体2内に収容されている。
シャーシ3は、主本体2に接続されている。シャーシ3は、全体的に、主本体2から前方を指す矢印の頭部の形状にある。シャーシ3は、側縁部5を備えており、これら側縁部は、シャーシ3の前頂部7から後方かつ外方へ延在する。側縁部5に角度を付けることにより、このような物品と接触すると側縁部5が立設している物品に当接してスライドし、床面から立設している角、家具または他の物品のような立設している物品の回りへ主本体2を案内するので、このような立設している物品の回りで真空掃除機1を操縦することが補助され得る。
床面に係合するための一対のシャーシ車輪9は、シャーシ3に接続されている。シャーシ車輪9は、シャーシ3の側縁部5の後方に位置する。シャーシ車輪9それぞれは、シャーシ3に備えられた軸に各別に備え付けられており、それにより、シャーシ車輪9は、軸に対して、ひいてはシャーシ3に対して回転し得る。
シャーシ車輪9は、同様に、真空掃除機1を床面上で操作する際に転動組立体11を支持するための支持部材を形成する。転動組立体11への支持を増加させるため、シャーシ車輪9が床面と接触する点間の距離は、転動組立体11の車輪4、4が床面と接触する点間の距離よりも大きい。
分離装置6は、主本体2、入口ダクト13、シャーシ3または他の適切な構成部材に備え付けられ得る。図1、図2、図12及び図13において、分離装置6は、入口ダクト13に備え付けられている。入口ダクト13は、ホース・ワンド組立体からの塵埃担持流体流動を受けるための入口セクション15と、入口セクション15を分離装置6に連結して塵埃担持流体流動を分離装置6内へ搬送するための出口セクション17と、を備える。入口セクション15は、シャーシ3に回動可能に接続されている一方、出口セクション17は、転動組立体11の主本体2に接続されており、それにより、入口セクション15は、出口セクション17に対して回動可能である。あるいは、出口セクション17は、シャーシ3に接続され得る。
使用時において、ホースを介して分離装置6内へ引き込まれた塵埃含有空気は、分離装置6内で塵埃含有空気から分離される塵埃粒子を有する。塵埃は、分離装置6内に収集されつつ、清浄空気は、真空掃除機1から排出される前に冷却目的でモータ・ファンユニット8を過ぎるように流される。清浄空気は、分離装置6からダクト10を通してモータ・ファンユニット8に進む。
真空掃除機1の一部を形成する分離装置6を図2、図3及び図13においてより詳細に示す。分離装置6の具体的な全体形状は、分離装置6を使用する真空掃除機1のタイプに従って変化し得る。例えば、分離装置6の全長は、分離装置6の直径に対して増減され得る。
分離装置6は、第1サイクロン式分離ユニット12と、第2サイクロン式分離ユニット14と、再生式フィルタ16と、を備える。
第1サイクロン式分離ユニット12は、ほぼ筒状形状である外壁20と外壁20から径方向内側にあり外壁から間隔をあけた中間壁22との間に位置する環状チャンバ18として見られ得る。第1サイクロン式分離ユニット12の下端部は、基体24によって閉塞されており、この基体は、回動軸26を用いて外壁20に回動可能に取り付けられており、キャッチ28によって閉塞位置で保持されている。キャッチ28を解放することにより、基体24は、第1サイクロン式分離ユニット12及び収集容器36を空にするために、外壁20及び中間壁22から離間するように回動することが可能となる。
この実施形態において、環状チャンバ18の頂部分は、第1サイクロン式分離ユニット12の筒状サイクロン30を形成し、下側部分は、第1塵埃収集容器32を形成する。第2サイクロン式分離ユニット14は、並列に配設された14の第2サイクロン34と、第2塵埃収集容器36と、を備える。
塵埃含有空気入口38は、筒状サイクロン30の外壁20に形成されている。塵埃含有空気入口38は、外壁20に対して接線方向に配設されており、それにより、到来する塵埃含有空気を環状チャンバ18の周りにおいて螺旋状経路に辿らせることを確実にする。第1サイクロン式分離ユニット12からの流体出口は、シュラウド40の形態で形成されている。シュラウド40は、多数の貫通孔41が形成された筒状壁42を備える。第1サイクロン式分離ユニット12からの流体出口のみは、シュラウド40にある貫通孔41によって形成されている。
通路44は、シュラウド40の下流側に形成されている。通路44は、第2サイクロン式分離ユニット14と連通している。通路44は、第2サイクロン34の入口46に至る環状チャンバの形態にあり得る、または、それぞれが別個の第2サイクロン34に至る複数の個別の通路の形態にあり得る。
上側壁48は、渦ファインダプレート50から下方に延在し、この渦ファインダプレートは、第2サイクロン34それぞれの頂面を形成する。上側壁48は、管状であり、上側壁の下端部49は、内壁52に対して封止されている。内壁52は、管状であり、中間壁22の径方向内側に位置して中間壁から間隔をあけており、それにより、中間壁との間で第2環状チャンバ54を形成する。
基体24が閉塞位置にあると、内壁52は、基体24まで下方へ延び、基体に当接封止され得る。あるいは、壁52は、基体24の手前で終わり得、フィルタ基体プレート56と結合し得る。
第2サイクロン34は、第1サイクロン式分離ユニット12のほぼまたは完全に上方で円形に配列されている。第2サイクロン34の一部は、第1サイクロン式分離ユニット12の頂部の一部によって囲まれ得る。第2サイクロン34は、第1サイクロン式分離ユニット12の軸を中心とした円環に配設されている。第2サイクロン34それぞれは、下方へかつ第1サイクロン式分離ユニット12の軸に向けて傾斜した軸を有する。
第2サイクロン34それぞれは、円錐台形状であり、第2環状チャンバ54の頂部内へ開口する錐状開口部58を備える。使用中において、第2サイクロン34で分離された塵埃は、錐状開口部58を通って出て、第2環状チャンバ54に収集される。このため、第2環状チャンバ54は、第2サイクロン式分離ユニット14の第2塵埃収集容器36を形成する。渦ファインダ62は、第2サイクロン34それぞれの上端部に設けられている。渦ファインダ62は、渦ファインダプレート50と一体的な部品であり得る、または、渦ファインダは、渦ファインダプレート50を通過し得る。図示した実施形態において、渦ファインダ62は、再生式フィルタ16と流体接続している。
図示した実施形態において、渦ファインダ62は、プレナム65内に至り、このプレナムは、再生式フィルタ16に至る。
わかることは、再生式フィルタ16が第1及び第2サイクロン式分離ユニット12、14によって少なくとも部分的に囲まれていること、である。したがって、再生式フィルタ16は、分離装置6の中心の下方へ長手方向に配設されており、それにより、第2サイクロン34と第2塵埃収集容器36の少なくとも一部とは、再生式フィルタ16を囲む。
わかることは、第2サイクロン34が再生式フィルタ16の頂部分を囲み、第2塵埃収集容器36が再生式フィルタ16の下側部分を囲むこと、である。同様にわかることは、再生式フィルタ16が渦ファインダプレート50近傍から基体24近傍まで延在すること、である。第1サイクロン式分離ユニット12は、第2サイクロン34の下側部分と第2塵埃収集容器36とを囲む。このため、第1サイクロン式分離ユニット12は、同様に、再生式フィルタ16を囲む。したがって、第1サイクロン式分離ユニット12、第2サイクロン式分離ユニット14及び再生式フィルタ16は、分離装置6の共通中心軸回りに同心状に配設されている。
再生式フィルタ16を図4から図11及び図14から図16においてより詳細に示す。再生式フィルタ16は、フィルタ入口ダクト70を画成する入口ダクト筐体68を有する。図7及び図15において最もよくわかることは、フィルタ入口ダクト70が細長く、分離装置6の長手方向に沿って延在すること、である。図4、図5、図8及び図16からわかることは、分離装置6の軸Xに対して垂直に取った断面で見たときに、フィルタ入口ダクトが馬蹄形状であること、である。フィルタ入口ダクト70は、プレナム65と気流連通している。入口ダクト筐体68は、中実外壁72、基壁73、側壁75及び上側壁79を有する。側壁75は、中実外壁72の長手方向で延在し、再生式フィルタ16の長手方向軸に向けて中実外壁から直角に突出する。入口ダクト筐体68は、同様に、図8に示すようにリブ74及びフランジ77の形態にある開孔付内壁を備える。リブ74は、中実外壁の中心点の反対側へ中実外壁72の同軸の内側に位置し、基壁73の内縁から立設している。フランジ77は、側壁75に属しており、中実外壁72の湾曲を辿った環状経路に沿ってリブ74を向き、馬蹄形状のフィルタ入口ダクト70を形成する。上側壁79は、リブ74及びフランジ77の頂縁部を結合しており、環状経路を辿る。
真空掃除機1の使用中において、空気は、プレナム65を通過してフィルタ入口ダクトの上側開口部71に沿ういずれかからフィルタ入口ダクト70の頂部に入る。そして、空気は、リブ74とフランジ77との間において開孔付内壁を通過して入口ダクト70から出る。
フィルタ入口ダクト70の同心状で内側に位置するのは、フィルタケージ76である。横断面で同様に馬蹄形状である外側フィルタケージ壁78は、リブ74、上側壁79、基壁73及びフランジ77によって開孔付内壁に当接して所定位置で保持されている。この外側フィルタケージ壁78は、複数の矩形状開孔部81を有する。内側フィルタケージ壁80は、外側フィルタケージ壁78の同心状で内側に設けられている。内側フィルタケージ壁80は、複数の矩形状開孔部81を有する。外側フィルタケージ壁78にある開孔部81は、内側フィルタケージ壁80にある開孔部81と形状、寸法及び/または位置において対応し得る。開孔部81は、もちろん、正方形状または菱形状のような他の形状であり得る。
フィルタケージ76は、シリンダ管状のフィルタブックフレーム82を収容するのにちょうど十分な幅の距離だけ、内側フィルタケージ壁80が外側フィルタケージ壁78から間隔をあけるように、配設されている。フィルタケージ76は、フィルタケージが分離装置6のうちの残りの部分に対して移動しないように、所定位置に固定されるように構成されている。フィルタブックフレーム82は、フィルタブックフレームが必要に応じてフィルタケージ76内で回転し得るように構成されている。フィルタブックフレーム82を移動させてフィルタケージ76を固定する機構を以下で詳述する。
フィルタブックフレーム82は、図6において最もよく示される。フィルタブックフレーム82は、開口筒状頂部分84と、開口筒状底部分86及び3つの支持支柱88から形成されており、これら支持支柱は、頂部分84を底部分86に結合する。支持支柱88は、フィルタブックフレーム82の周縁の周りで等間隔をあけている。支持支柱88それぞれに取り付けられているのは、支持支柱88の長手方向に沿って軸方向で間隔をあけた一対のフィルタブック90である。フィルタブック90それぞれは、複数の正方形状または矩形状のフィルタ材料リーフ91から構成されており、これらフィルタ材料リーフは、一縁部に沿ってブックスパイン92へ綴じられている。リーフは、縫い合わせ、接着または他の適切な技術によって綴じられて、スパイン92を形成する。これら複数の層は、協働して動作し得、公称メッシュ孔寸法よりもずっと小さい塵埃粒子を捕捉する。複数の層は、ある寸法を超える塵埃粒子が運動量を有してそれによりこれら塵埃粒子が気流に追従せずに障害物である繊維を迂回する場合に、固着によって、または、塵埃粒子が十分な寸法を有しそれによりこれら塵埃粒子が障害物である繊維の周りで気流に追従するときであってもこれら塵埃粒子が繊維に触れて捕捉される場合に、遮断によって、塵埃粒子を捕捉し得る。
ブックスパイン92は、支持支柱88に取り付けられている。ブックスパイン92は、オーバーモールド、縫い合わせ、接着または他の適切な技術によって、支持支柱88に取り付けられ得る。全体として、これが意味することは、2つのフィルタブック90からなる3つの組で配設された6つのフィルタブック90があり、2つのフィルタブック90が支持支柱88それぞれに取り付けられていること、である。同様に可能であることは、再生式フィルタ16が3本より少ないまたは多い支持支柱88を有し得、支持支柱それぞれが1以上のフィルタブック90を有し得ること、である。
図4、図5及び図8において最もよく示されるように、わかることは、どの時点においても、フィルタブック90がフィルタケージ76の外側及び内側ケージ壁78、80間に収容されていること、である。フィルタブック90をフィルタケージ76に収容すると、これらフィルタブックは、フィルタケージ76の内壁80及び外壁78によってこれら内面及び外面双方で保持されており、これは、フィルタブック90のフィルタ材料リーフ91を圧縮して隣接するフィルタ材料リーフ91間の間隙を最小化し、かつ好ましくは除去するように機能する。これら圧縮されたフィルタブック90は、これらフィルタブックの濾過構造にあり、フィルタ入口ダクト70から通過する汚染空気を濾過するために使用され得る。
内側フィルタケージ壁80は、同様に、分離装置6の出口ダクト94の一部を形成する。出口ダクト94は、管状形状であるが、分離装置6の長手方向軸に対して垂直に取った断面で見ると、ほぼ三日月状を有する。出口ダクト94のうち部分的に筒状である部分は、内側フィルタケージ壁80から形成されており、出口ダクト94のうちの残りの部分は、内側に湾曲する中実壁96から形成されている。出口ダクト基体プレート97は、図7において最もよく示されているが、出口ダクト94の下端部に位置し、出口ダクトの下端部を封止し、再生式フィルタ16を通過する空気すべてが再生式フィルタ16の開口上端部23を通過して出ることを確実にする。出口ダクト基体プレート97は、同様に、外方へ延在し、フィルタケージ76の下端部を閉塞し、使用中に空気すべてがフィルタブック90を通過することを確実にする。
残りの2つのフィルタブック90は、再生チャンバ98内に収容されている。再生チャンバ98は、細長い形状にある。再生チャンバ98内に収容されているフィルタブック90は、圧縮されておらず、したがって、1以上のフィルタ材料リーフ91間には、間隙がある。叩打棒100は、再生チャンバ98の長手方向に沿って延びる。叩打棒100は、細長く、波状である。図7及び図15において、わかることは、叩打棒100が2つの外方に突出する叩打部分102を有すること、である。叩打棒100は、叩打棒の基部において叩打棒ギア104に備え付けられている。この叩打棒ギア104は、中間ギア106及び第1ギア108を備えるギアトレインの一部を形成する。第1ギア108は、回転可能シャフト110に備え付けられており、この回転可能シャフトは、出口ダクト94の中心を通り、シャフトの上端部においてタービン112に接続されている。真空掃除機1の使用時において、フィルタブック90を通過して出口ダクト94に入った空気は、タービン112を通って上方へ行く。これにより、回転シャフト110は、回転させられ、それにより、順に、ギアトレインを介して、叩打棒100を回転させる。叩打棒100が回転すると、外方に突出する叩打部分102は、再生チャンバ98内に収容されているフィルタブック90に衝突する。したがって、フィルタブック90に詰まっている塵埃は、叩打棒100によって取り除かれ得る。このようにして、再生チャンバ98内に収容されているフィルタブック90は、真空掃除機を使用して表面を清掃しているときに、清浄化されて再生される。叩打棒100によって取り除かれた塵埃は、第2サイクロン式分離ユニット14の塵埃収集チャンバ36内に落下する。タービン112及び回転可能シャフト110は、分離装置6の長手方向軸を中心としている。
上述した実施形態の使用中において、塵埃含有空気は、塵埃含有空気入口38を介して分離装置6に入り、入口38が接線方向に配設されているので、塵埃含有空気は、第1サイクロン式分離ユニット12の外壁20の周りにおける螺旋状経路を辿る。大型の塵埃粒子は、環状チャンバ18のサイクロン作用によって堆積され、第1塵埃収集容器32内に収集される。部分的に清浄化された塵埃含有空気は、シュラウド40の貫通孔41を介して環状チャンバ18から出て、通路44に入る。そして、部分的に清浄化された塵埃含有空気は、第2サイクロン34の接線方向入口46内に入る。サイクロン分離は、第2サイクロン34の内側で作動し、それにより、塵埃粒子のうち気流内に依然として含まれている一部の分離が発生する。第2サイクロン34で気流から分離された塵埃粒子は、第2環状チャンバ54内に堆積し、この第2環状チャンバは、第2サイクロン式分離ユニット14の第2塵埃収集容器36の少なくとも一部を形成する。そして、さらに清浄化された塵埃含有空気は、渦ファインダ62を介して第2サイクロン34から出てプレナム65内に入る。その後、さらに清浄化された塵埃含有空気は、プレナム65から外で出て、フィルタ入口ダクト70を下方に進む。そして、空気は、フィルタケージ76を通過し、フィルタケージ76内に収容されているフィルタブック90を通過する。塵埃は、塵埃含有空気がフィルタブック90を通過すると、フィルタ材料リーフ91に堆積する。その後、さらに清浄化された塵埃含有空気は、出口ダクト94を上方へ通過してタービン112を通過する。上述のように、タービン112を通過する空気によって、回転可能シャフト110は、回転させられ、それにより、第1ギア108を回転させる。この第1ギア108に接続されているギアトレインは、叩打棒100を回転させる。叩打棒100が回転すると、突出叩打部分102は、フィルタブック90のうち再生チャンバ98内に位置するフィルタ材料リーフ91に衝突する。この衝突によって、フィルタブック90のリーフ91は、振動されて移動させられ、その結果、リーフ91に堆積している塵埃は、除去される。塵埃は、リーフ91から第2塵埃収集容器36内に落下する。この濾過及び再生は、真空掃除機1を使用して表面を清掃している際に、継続する。
どの時点においても、4つのフィルタブック90は、フィルタケージ76内に位置し、2つのフィルタブック90は、再生のために再生チャンバ98内に位置する。しかしながら、可能であることは、フィルタブックフレーム82をフィルタブックフレームに取り付けられたフィルタブック90と共に移動させ、それにより、濾過のために使用された2つのフィルタブック90を清掃のために再生チャンバ98へ移動させ得ること、である。同時に、再生チャンバ98内で再生されたフィルタブック90は、フィルタケージ76へ移動させられ得、汚染空気を濾過する際に使用するために、再生したフィルタを提供する。フィルタケージ76は、フィルタブックフレーム82が移動している間に静止したままである。フィルタフレーム82ひいてはフィルタブック90を移動させるこの動作は、必要に応じて複数回繰り返され得る。
フィルタブックフレーム82ひいてはフィルタブック90を移動させることは、ダクト10を分離装置6に接続する際に作動する機構によって制御される。この機構を以下で詳述する。
ダクト10は、空気入口19を有しており、この空気入口は、分離装置6の出口ダクト94の開口上端部23に係合するための環状封止部材21を備える。図1、図2、図12及び図13を参照すると、わかることは、ダクト10の空気入口19がほぼドーム状であり、再生式フィルタ16の開口上端部23を通って分離装置6に入り、封止部材21に係合して封止部材と共に気密封止を形成する。封止部材21は、組み立て中にダクト10と共にオーバーモールドされている、または、他の方法でダクト10に取り付けられている。あるいは、封止部材21は、再生式フィルタ16の上端部23と一体化されている、または、上端部に取り付けられている。
ダクト10は、全体として、分離装置6と転動組立体11との間に延在する湾曲腕体の形態にある。ダクト10は、分離装置6に対して移動可能であり、分離装置6を真空掃除機1から取り外すことを可能とする。ダクト10のうちダクト10の空気入口19から離間している端部は、転動組立体11の主本体2に回動可能に接続されており、ダクト10が分離装置6と流体連通している降下位置と分離装置6を真空掃除機1から取り外すことを可能とする上昇位置との間でダクト10を移動させることをできるようにする。
ダクト10は、主本体2に位置する弾性部材によって上昇位置に向けて付勢されている。主本体2は、弾性部材の力に抗してダクト10を降下位置で保持するための被付勢キャッチ114と、キャッチ解放ボタン116と、を備える。ダクト10は、ハンドル118を備え、ダクト10がその降下位置にあるときにユーザが真空掃除機1を運ぶことを可能とする。あるいは、ダクト10は、真空掃除機1を運ぶために使用され得る。キャッチ114は、ダクト10に接続された指体120と協働するように構成されており、ダクトをその降下位置で保持する。キャッチ解放ボタン116を押下することによって、被付勢キャッチ114は、指体120から離間移動し、弾性部材がダクト10をその上昇位置へ移動させることを可能とする。
図1及び図2は、ダクト10がその降下位置にあるときの真空掃除機1を示しており、図12及び図13は、ダクト10がその上昇位置にあるときの真空掃除機1を示す。図1から図11は、ダクト10が降下位置にあるときの真空掃除機1の様々な構成部材の位置を示す。図12から図16は、ダクト10が上昇位置にあるときの真空掃除機1の様々な構成部材の位置を示す。ダクト10がその上昇位置にある図15において、わかることは、分離装置6がバネ124によって上方へ付勢された頂キャップ122を有すること、である。頂キャップ122は、3本の腕体126を有しており、これら腕体は、分離装置6の中心軸に向けて内方かつ上方へ突出する。これら腕体126は、図12及び図14に最もよく示される。これら腕体126は、ネジシャフトキャップ128において結合している。ネジシャフトキャップ128は、ネジシャフト130の頂部分を収容する。ネジシャフト130及び頂キャップ122は、互いに対して固定されており、分離装置6の軸に関して回転方向でロックされている。
頂キャップ122は、3つの隆起123を有しており、これら隆起は、頂キャップ122の外面125から外方に突出する。これら隆起は、図11において最もよく示されている。これら隆起123は、回転防止ロック131の内面129に位置する3つの対応する陥凹部127内に位置する。この回転防止ロック131は、入口ダクト筐体68の中実外壁72に固定されている。陥凹部127は、細長く、分離装置6の長手方向軸と平行に頂キャップ122の長手方向に沿って延在しており、隆起123が間隔をあけてこれら陥凹部内を上下動することを可能とする。入口ダクト筐体68は、再生式フィルタ16の一部を形成する。再生式フィルタ16は、非筒状であり、そのため、再生式フィルタが分離装置6内に位置すると、再生式フィルタは、回転不能であり、このため、頂キャップ122が上下動し得ても再生式フィルタ及びフィルタケージ76が回転できないことを保証する。
ネジシャフト130の下端部は、歯止駆動襟体132の内側シャフト134内に位置する。歯止駆動襟体132の内側シャフト134は、ネジシャフト130にある螺旋状溝部に対応する螺旋状溝部を有する。歯止駆動襟体132は、下方にかつ分離装置6の長手方向軸から離間するように延在する3本の歯止駆動腕体136によって取り付けられている。これら歯止駆動腕体は、図16において最もよく示されている。歯止駆動腕体136は、輪状であり回転ケージ138内に位置する歯止駆動筐体140に結合し、この回転ケージは、フィルタブックフレーム82の頂部に取り付けられている。回転ケージ138は、回転ケージの内面から歯止駆動筐体140に向けて内方に突出する3つの突起142を有する。歯止駆動筐体140は、一端部において歯止駆動筐体140に接続された3つの細長い弾性部材144を有する。細長い弾性部材144は、歯止駆動筐体140の内面の周りに等間隔をあけている。細長い弾性部材144それぞれは、歯止駆動筐体140から延在しており、時計回り方向で歯止駆動筐体140の環状湾曲を辿る。細長い弾性部材144それぞれの端部には、歯止体146がある。ダクト10が上昇している図16に示す構成において、歯止体146それぞれの当接面148は、突起142それぞれの停止面150に支えられている。この配置において、フィルタブックフレーム82は、固定位置で保持されている。この位置において、分離装置6は、真空掃除機1の残りの部分から取り外され得、第1及び第2塵埃収集容器32、36は、キャッチ28を解放して基体24を外壁20、中間壁22及び内壁52から離間するように回動させることを可能とし、このため、塵埃収集容器32、36内に収集されている塵埃が分離装置6から落下して出ることを可能とすることにより、空にされ得る。
ユーザが塵埃収集容器32、36を空にした後、分離装置6は、真空掃除機を再度使用する前に、真空掃除機1の残りの部分に戻さなければならない。したがって、これは、フィルタブックフレーム82を移動させて使用したフィルタブック90の少なくとも一部を再生チャンバ98内へ移動させつつ同時に前回の真空掃除機の動作中に再生されたフィルタブック90をフィルタとして使用するためにフィルタケージ76内へ移動させるのに適したときである。この移動は、ダクト10をその閉塞位置へ移動させるときに自動的に生じる。
ダクト10を下方へ押すと、空気入口19は、バネ付勢された頂キャップ122を当接して押す。頂キャップ122を押し下げることにより、ネジシャフト130及び内側シャフト134にあるネジ山は、係合させられる。上述のように、ネジシャフト130は、固定されており、分離装置6の軸に関して回転方向でロックされており、このため、ネジシャフトを下方へ移動させると、歯止駆動襟体132、歯止駆動腕体136ひいては歯止駆動筐体140すべては、時計回り方向で回転させられる。したがって、歯止体146の当接面148は、突起142の停止面150を押し、回転ケージ138を回転させる。回転ケージ138は、フィルタブックフレーム82に取り付けられており、このため、フィルタブックフレーム82及びフィルタブックフレームが保持するフィルタブック90は、同様に、回転する。過回転防止突起139は、図6及び図10に示されており、回転ケージ138の外面に設けられており、回転ケージ138が回転しすぎることを防止する。これら過回転防止突起139は、頂キャップ122の最下縁部から切り欠かれたノッチ141と係合する。これは、図10において最もよく示されている。
このようにフィルタブックフレーム82が回転することにより、結果として、2つの軸方向に配列されたフィルタブック90は、フィルタケージ76から再生チャンバ98内へ移動し、再生チャンバ98に配設された2つの軸方向に配列されたフィルタブック90は、フィルタとして使用するためにフィルタケージ76内へ移動する。そして、再生チャンバ98内へ移動したフィルタブック90は、次の真空掃除機の動作中に叩打棒100の作用によって清浄化される。
ユーザが容器を空にする目的で分離装置6を取り外すことを望む場合、ユーザは、キャッチ114にかかる付勢力に抗してキャッチ解放ボタン116を押して被付勢キャッチ114を指体120から離間させるように移動させ、弾性部材がダクト10をその上昇位置まで移動させることを可能とする。これが発生すると、バネ124は、ネジシャフトキャップ128に作用し、ネジシャフトキャップ、ネジシャフト130及び頂キャップ122を上方へ押す。ネジシャフト130を上方に移動させることにより、歯止駆動襟体132は、反時計回り方向に回転させられる。歯止駆動襟体132が反時計回り方向に移動することにより、歯止駆動筐体140及び弾性部材144は、反時計回り方向に移動させられる。この反時計回りの移動中に、細長い弾性部材144は、歯止体146が突起142を超えて移動するように曲がることができる。これが意味することは、歯止体146が突起142に当接して押さず、このため、回転ケージ138が回転しないこと、である。これが意味することは、ダクト10を開放する際、フィルタブック90が固定位置のままであること、である。ダクト10を閉じると、フィルタブック90は、回転する。
本記載から当然であることは、分離装置6が2つの別個のサイクロン分離段とフィルタ材料リーフ91を通した別個の濾過段とを有すること、である。第1サイクロン式分離ユニット12は、単一の筒状サイクロン30を備える。筒状サイクロンの外壁20が比較的大径であることは、塵埃及び破片にかかる遠心力が比較的小さいので、比較的大型な塵埃粒子及び破片を空気から分離すること、を意味する。一部の微細塵埃は、同様に分離される。大部分の破片は、確実に、第1塵埃収集容器32内に堆積される。
14の第2サイクロン34があり、第2サイクロンそれぞれは、筒状サイクロン30よりも小径であり、そのため、より微細な塵埃粒子を筒状サイクロン30よりも分離できる。これら第2サイクロンは、同様に、筒状サイクロン30によって既に清浄化された空気に挑まれるというさらなる利点を有しており、そのため、取り込まれている塵埃粒子の数量及び平均寸法は、そうでない場合と比較して小さい。第2サイクロン34の分離効率は、筒状サイクロン30の分離効率よりも著しく高いが、一部の小型粒子は、依然として、第2サイクロン34を通過して再生式フィルタ16に至る。
第2実施形態にかかる分離装置206を図17から図26に示す。図17及び図18からわかることは、サイクロン式分離ユニットの構成が第1実施形態で示した構成と非常に似ていること、である。分離装置206は、第1サイクロン式分離ユニット212と、第2サイクロン式分離ユニット214と、再生式フィルタ216と、を備える。同様に、分離装置206の具体的な全体形状は、分離装置206を使用する真空掃除機1のタイプに従って変化し得る。
第1サイクロン式分離ユニット212は、ほぼ筒状形状である外壁220と外壁220から径方向内側に位置しかつ外壁から間隔をあけた中間壁222との間に位置する環状チャンバ218として見られ得る。第1サイクロン式分離ユニット212の下端部は、基体224によって閉塞されており、この基体は、回動軸によって外壁220に回動可能に取り付けられており、キャッチによって閉塞位置で保持されている。閉塞位置において、基体224は、壁220、222の下端部に当接封止されている。キャッチを解放することにより、基体224は、第1サイクロン式分離ユニット212を空にするために、外壁220及び中間壁222から離間するように回動することが可能となる。
この実施形態において、環状チャンバ218の頂部分は、第1サイクロン式分離ユニット212の筒状サイクロン230を形成し、下側部分は、第1塵埃収集容器232を形成する。第2サイクロン式分離ユニット214は、並列に配設された12の第2サイクロンと、第2塵埃収集容器236と、を備える。
塵埃含有空気入口238は、筒状サイクロン230の外壁220に形成されている。塵埃含有空気入口238は、外壁220に対して接線方向に配設されており、それにより、到来する塵埃含有空気が環状チャンバ218の周りにおいて螺旋状経路を辿らせられることを確実にする。第1サイクロン式分離ユニット212からの流体出口は、シュラウド240の形態で形成されている。シュラウド240は、多数の貫通孔241が形成された筒状壁242を備える。第1サイクロン式分離ユニット212からの流体出口のみは、シュラウド240にある貫通孔241によって形成されている。
通路244は、シュラウド240の下流側に形成されている。通路244は、第2サイクロン式分離ユニット214と連通している。通路244は、第2サイクロン234の入口246に至る環状チャンバの形態にあり得る、または、それぞれが別個の第2サイクロン234に至る複数の個別の通路の形態にあり得る。
上側壁248は、渦ファインダプレート250から下方に延在し、この渦ファインダプレートは、第2サイクロン234それぞれの頂面を形成する。上側壁248は、管状であり、上側壁の下端部249は、内壁252に対して封止されている。内壁252は、管状であり、中間壁222の径方向内側に位置して中間壁から間隔をあけており、それにより、中間壁との間で第2環状チャンバ254を形成する。第2環状チャンバ254は、第2塵埃収集容器236を形成する。
基体224が閉塞位置にあると、内壁252は、基体224に向けて下方へ延び、基体に当接封止され得る。あるいは、内壁252は、基体224の手前で終わり得、フィルタ基体プレートと結合し得る。
第2サイクロン234は、第1サイクロン式分離ユニット212のほぼまたは完全に上方で円形に配列されている。第2サイクロン234の一部は、第1サイクロン式分離ユニット212の頂部の一部によって囲まれ得る。第2サイクロン234は、第1サイクロン式分離ユニット12の軸を中心とした馬蹄環状に配設されている。第2サイクロン234それぞれは、下方へかつ第1サイクロン式分離ユニット212の長手方向軸に向けて傾斜した軸を有する。
第2サイクロン234それぞれは、円錐台形状であり、第2塵埃収集容器236の頂部内へ開口する錐状開口部258を備える。使用中において、第2サイクロン234によって分離された塵埃は、錐状開口部258を通って出て、第2塵埃収集容器236内に収集される。渦ファインダは、第2サイクロン234それぞれの上端部に設けられている。渦ファインダは、渦ファインダプレート250と一体的な部品であり得る、または、渦ファインダは、渦ファインダプレート250を通過し得る。渦ファインダは、再生式フィルタ216と流体接続している。渦ファインダは、プレナム265内に至り、このプレナムは、再生式フィルタ216に至る。
わかることは、再生式フィルタ216が第1及び第2サイクロン式分離ユニット212、214によって少なくとも部分的に囲まれていること、である。したがって、再生式フィルタ216は、分離装置6の中心の下方へ長手方向に配設されており、それにより、第2サイクロン234と第2塵埃収集容器236の少なくとも一部とは、再生式フィルタ216を囲む。わかることは、第2サイクロン234が再生式フィルタ216の頂部分を囲み、第2塵埃収集容器236の上側部分が再生式フィルタ216の下側部分を囲むこと、である。第1サイクロン式分離ユニット212は、第2サイクロン234の下側部分と第2塵埃収集容器236とを囲む。このため、第1サイクロン式分離ユニット212は、同様に、再生式フィルタ216の一部を囲む。第1サイクロン式分離ユニット212、第2サイクロン式分離ユニット214及び再生式フィルタ216は、分離装置206の共通中心軸回りに同心状に配設されている。
再生式フィルタ216は、フィルタ入口ダクト270を画成する入口ダクト筐体268を有する。図17及び図18においてわかることは、フィルタ入口ダクト270が細長く、再生式フィルタ216の長手方向に沿って延在すること、である。しかしながら、分離装置206の長手方向軸に対して垂直に取った断面で見たときに、フィルタ入口ダクトは、馬蹄形状である。馬蹄形状は、図20b及び図21aにおいて最もよく示され得る。フィルタ入口ダクト270は、プレナム265と気流連通している。入口ダクト筐体268は、複数の構成部材から形成されている。中実外壁272の一部は、入口ダクト筐体268を形成する。入口ダクト筐体は、同様に、基壁273を有する。中実外壁272は、ほぼ筒状形状であるが、この一部のみは、図20b及び図21aに示すように、入口ダクト筐体268の一部を形成する。中実外壁272の長手方向軸は、分離装置206の長手方向軸と一致している。中実外壁272の内側に位置するのは、外側フィルタケージ壁278である。この実施形態において、外側フィルタケージ壁278の一部は、同様に、入口ダクト筐体268の内壁を形成する。この実施形態において、ほぼ筒状形状である外側フィルタケージ壁278は、外側フィルタケージ壁が中実外壁272に対して移動し得るように配設されている。これが意味することは、外側フィルタケージ壁278のうち入口ダクト筐体268を形成する一部が、外側フィルタケージ壁278が移動する際に変化すること、である。
外側フィルタケージ壁278は、図22、図23及び図26において最もよく示されている。外側フィルタケージ壁278は、複数の矩形状開孔部281を有する2つのフィルタ領域279を備えるように示され得る。フィルタ領域279は、フィルタブックホルダ283に各別に取り付けられている。これらフィルタブックホルダ283は、同様に、外側フィルタケージ壁278の一部を形成する。フィルタブックホルダ283それぞれは、曲がり付棒体285を収容する。曲がり付棒体285の頂端部287は、フィルタブックホルダ283それぞれの頂部において上側支持体233を通過し、曲がり付棒体285それぞれの下端部289は、フィルタブックホルダ283の底部において下側支持体235を通過する。曲がり付棒体285は、上側及び下側支持体233、235内で回転自在である。曲がり付棒体285それぞれに取り付けられているのは、フィルタブック290である。
どの時点においても、矩形状開孔部281のフィルタ領域279のうちの1つは、その対応するフィルタブックホルダ283と共に、入口ダクト筐体268の内壁を形成する。矩形状開孔部281の他のフィルタ領域279及びその対応するフィルタブックホルダ283は、中実外壁272の境界内に収容されているが、入口ダクト筐体268の一部を形成しない。その代わり、これらブックホルダは、再生ゾーン298内に位置する。入口ダクトシール237は、中実外壁272とフィルタブックホルダ283それぞれの第1端部292との間に位置する。これら入口ダクトシール237は、プレナム265からフィルタ入口ダクト270内へ入る空気すべてが入口ダクト筐体268の内壁を形成する矩形状開孔部281を通過することを確実にする。
内側フィルタケージ壁280は、外側フィルタケージ壁278の内側に同心状に設けられている。内側フィルタケージ壁280は、外側フィルタケージ壁278にある矩形状開孔部281と向かい合って配設された複数の矩形状開孔部(図示略)を有する。外側フィルタケージ壁278にある開孔部281は、内側ケージ壁280にある開孔部と形状、寸法及び/または位置において対応し得る。開孔部は、もちろん、正方形状または菱形状のような他の形状であり得る。
内側フィルタケージ壁280の一部及び外側フィルタケージ壁278は、内側フィルタケージ280がフィルタブック290を収容するのにちょうど十分な幅の距離だけ外側フィルタケージ壁278にある開孔部281から間隔をあけるように、配設されている。上述のように、外側フィルタケージ壁278は、外側フィルタケージ壁が分離装置206の残りの部分に対して移動し得るように、回転するように構成されている。このように外側フィルタケージ壁278が回転することにより、同様に、外側フィルタケージ壁278に取り付けられているフィルタブック290を回転させる。外側フィルタケージ壁278を移動させ得る機構を以下で詳述する。
フィルタブック290それぞれは、複数の正方形状または矩形状のフィルタ材料リーフ291から構成されており、これらフィルタ材料リーフは、ブックスパイン293の一縁部に沿って綴じられている。リーフは、縫い合わせ、接着または他の適切な技術によって綴じられてスパイン293を形成し得る。ブックスパイン293は、曲がり付棒体285に取り付けられている。ブックスパイン293は、オーバーモールド、縫い合わせ、接着または他の適切な技術によって曲がり付棒体285に取り付けられ得る。全体として、これが意味することは、再生式フィルタ216には2つのフィルタブック290があり、一のフィルタブック290が曲がり付棒体285それぞれに取り付けられていること、である。ブックスパイン293は、曲がり付棒体285が自由に回転することを可能とする。もちろん可能であることは、再生式フィルタ216が2以上の曲がり付棒体285を有し得、曲がり付棒体それぞれが1以上のフィルタブック290を有し得ること、である。
図20b及び図21aに示す実施形態においてわかることは、どの時点においても、一のフィルタブック290が濾過ゾーン295において外側及び内側ケージ壁278、280間に収容されること、である。フィルタブック290を濾過ゾーン275内に収容すると、フィルタブックは、内壁280及び外壁278によってフィルタブックの内面及び外面双方で保持されており、これは、フィルタブック290のフィルタ材料リーフ291を圧縮して隣接するリーフ291間の間隙を最小化し、かつ好ましくは除去するように機能する。この圧縮されたフィルタブック290は、このフィルタブックの濾過構造にあり、フィルタ入口ダクト270から通過する汚染空気を濾過するために使用され得る。
内側フィルタケージ壁280は、同様に、分離装置206の出口ダクト294の一部を形成する。出口ダクト294は、管状形状であるが、分離装置206の長手方向軸に対して垂直に取った断面で見ると、ほぼ三日月状を有する。出口ダクト294のうち部分的に筒状である部分は、内側フィルタケージ壁280によって形成されており、出口ダクトのうちの残りの部分は、内側に湾曲する中実壁296によって形成されている。出口ダクト基体プレート297は、出口ダクト294の下端部に位置して出口ダクトの下端部を封止し、再生式フィルタ216を通過する空気すべてがフィルタ223の開口上端部を通過して出ることを確実にする。出口ダクト基体プレート297は、図17において最もよく示されているが、同様に、外方へ延在し、内側及び外側ケージ壁278、280の下端部を閉塞し、使用中に空気すべてがフィルタブック290を通過することを確実にする。
残りのフィルタブック290は、再生ゾーン298に収容されている。再生ゾーン298は、細長い形状である。再生ゾーン298に収容されているフィルタブック290は、圧縮されておらず、したがって、1以上のフィルタ材料リーフ291間には、間隙がある。曲がり付棒体285は、再生ゾーン298の長手方向に沿って延びる。曲がり付棒体285は、その下端部289において曲がり付棒体ギア204に固定されている。曲がり付棒体ギア204は、中間ギア205及び第1ギア208を備えるギアトレインの一部を形成する。これらギアは、図21bにおいて最もよく示されている。曲がり付棒体285それぞれは、曲がり付棒体ギア204を有しているが、再生ゾーン298に位置する曲がり付棒体ギア204のみは、ギアトレイン204、208の残りの部分に連結されている。第1ギア208は、回転可能シャフト210に備え付けられており、この回転可能シャフトは、出口ダクト294の中心を通って延び、回転可能シャフトの上端部においてタービン213に接続されている。真空掃除機の使用時において、フィルタブック290を通過して出口ダクト294内に入った空気は、タービン213を通って上方へ行く。これにより、回転シャフト210を回転させ、それにより、順に、ギアトレインを介して、再生ゾーン298内に収容されている曲がり付棒体285を回転させる。曲がり付棒体が回転すると、フィルタブック290を振動させる。したがって、フィルタブック290に詰まっている塵埃は、取り除かれ得る。このようにして、再生ゾーン298に収容されているフィルタブック290は、清浄化されて再生される。フィルタブック290を振動させることによって取り除かれた塵埃は、第3塵埃収集チャンバ299内に落下する。タービン213及び回転可能シャフト210は、分離装置206の長手方向軸を中心としている。
上述した実施形態の使用中において、上記塵埃含有空気は、塵埃含有空気入口238を介して分離装置206に入り、入口238が接線方向に配設されていることから、塵埃含有空気は、第1サイクロン式分離ユニット212の外壁220の周りにある螺旋状経路を辿る。大型の塵埃粒子は、遠心作用によって環状チャンバ218内に堆積され、第1塵埃収集容器232に収集される。部分的に清浄化された塵埃含有空気は、シュラウド240にある貫通孔241を介して環状チャンバ218から出て、通路244に入る。そして、部分的に清浄化された塵埃含有空気は、第2サイクロン234の接線方向入口246内に入る。サイクロン分離は、第2サイクロン234の内側で作動し、それにより、塵埃粒子のうち気流内に依然として含まれている一部の分離が発生する。第2サイクロン234内の気流から分離された塵埃粒子は、第2環状チャンバ254何に堆積し、この第2環状チャンバは、第2サイクロン式分離ユニット214の第2塵埃収集容器236の少なくとも一部を形成する。そして、さらに清浄化された塵埃含有空気は、第2サイクロン234から出て、プレナム265内に入る。その後、さらに清浄化された塵埃含有空気は、個別のフィルタ216に入る。
さらに清浄化された塵埃含有空気は、プレナム265から出て、フィルタ入口ダクト270を下方に進む。そして、空気は、濾過ゾーン295において内側及び外側ケージ壁278、280間に収容されたフィルタブック290を通って進む。塵埃は、塵埃含有空気がフィルタブック290を通過すると、フィルタ材料リーフ291に堆積する。そして、さらに清浄化された空気は、出口ダクト294を上方へ通過し、タービン213を通過する。上述のように、タービン213を通過する空気によって、回転可能シャフト210を回転させ、それにより、順に、第1ギア208を回転させる。第1ギア208を回転させることにより、中間ギア205を回転させ、それにより、順に、曲がり付棒体285は、回転させられる。曲がり付棒体285が回転すると、フィルタブック290のフィルタ材料リーフ291を振動させる。このように振動させることにより、リーフ291に堆積している塵埃を取り除く。塵埃は、リーフ291から第3塵埃収集容器299内へ落下する。この濾過及び再生は、真空掃除機1を使用して表面を清掃する際に、継続する。
どの時点においても、フィルタブック290は、濾過ゾーン295に位置し、一のフィルタブック290は、再生のために再生ゾーン298に位置する。しかしながら、可能であることは、外側フィルタケージ壁278を取り付けられたフィルタブック290と共に移動させ、それにより、濾過のために使用されたフィルタブック290を清掃のために再生ゾーン298へ移動させ得ること、である。同時に、再生ゾーン298で再生されたフィルタブック290は、濾過ゾーン295へ移動させられ得、汚染空気を濾過する際に使用するために、再生したフィルタを提供する。外壁272及び内側フィルタケージ壁280は、この移動中に静止しているままである。フィルタブック290を移動させるこの動作は、必要に応じて複数回繰り返される。
外側フィルタケージ壁278ひいてはフィルタブック290を移動させることは、分離装置206を真空掃除機の残りの部分に接続する際に作動する機構によって制御される。この機構を以下で詳述する。
分離装置206は、フィルタブック290の移動を制御するためのラック・ピニオン作動手段を有する。図19から図24は、分離装置206を真空掃除機1の残りの部分に取り付けた際にその閉塞位置にあるラック・ピニオン作動手段を示す。図25及び図26は、分離装置206を真空掃除機1の残りの部分から取り外した際にその開放位置にあるラック・ピニオン作動手段を示す。分離装置206は、解放ボタン(図示略)を押すことによって、真空掃除機1の残りの部分から取り外され得る。
ラック・ピニオン作動手段をその開放位置において示す図25及び図26において、わかることは、バネ300がラック301に作用し、ラック301を突出位置へ押すこと、である。わかることは、ピン302がラック301の前端部303に取り付けられていること、である。このピン302は、分離装置206の頂側面から突出している。ラック301は、ピニオンギア304と接触している。ピニオンギア304は、棒305によって第2中間ギア306に直接連結されている。第2中間ギア306は、ピニオンギア304の直下に配設されている。第2中間ギア306の歯307は、外側フィルタケージ壁278の筒状外側上面308の周りに周方向に配設された歯止駆動襟体316に位置する歯307と係合する。
図25及び図26の開放位置から図19から図24に示す閉塞位置まで移動させるため、分離装置206は、真空掃除機1の残りの部分に取り付けられ得る。取付処理中において、ピン302は、真空掃除機1の残りの部分の一部に接触し、バネ300の作用に抗して内方へ押され、ラック301を内方へ移動させる。ラック301の歯307は、ピニオンギア304にある歯307と係合し、ピニオンギアを回転させる。ピニオンギア304が回転することにより、第2中間ギアが棒305を介して取り付けられている第2中間ギア306を回転させる。この回転により、順に、歯止駆動襟体316を回転させる。
一対の歯止体310は、歯止駆動襟体316の頂部にある。歯止駆動襟体316が回転すると、歯止体310は、同様に、時計回り方向で回転させられる。外側フィルタケージ壁278の筒状外側上面308は、歯止体310の内側において周方向に位置し、2つの突起313を有しており、これら突起は、その外面から歯止体310に向けて外方に突出する。ラック・ピニオン作動手段をその閉塞位置で示すとわかることは、歯止体310それぞれの当接面314が突起313それぞれの停止面315に支えられている。歯止駆動襟体316が回転して歯止体310が回転すると、歯止体310は、突起313に当接して押し、外側フィルタケージ壁278を回転させる。外側フィルタケージ壁278が回転すると、使用済みのフィルタブック290は、再生ゾーン298内へ移動する一方、同時に、直前の真空清掃動作中に再生されたフィルタブック290は、フィルタとして使用するために濾過ゾーン295内へ移動させられる。この移動は、分離装置206を真空掃除機1の残りの部分にドッキングさせる際にピン302をバネ300の作用に抗して内方に移動させると、自動的に発生する。
分離装置206を真空掃除機1の残りの部分から取り外して、例えばそれにより、第1、第2及び第3塵埃収集容器232、236、299を空にし得ると、バネ300の力を受けてピンが外方へ移動することにより、歯止体310は、反時計回り方向で回転させられる。歯止体310は、バネ付きであり、したがって、歯止駆動襟体316が反時計回り方向で移動すると歯止体310が突起313を越えて移動し得るように曲がることができる。したがって、この機構は、外側フィルタケージ壁278及び取り付けられたフィルタブック290が一方向にのみ移動し得ること、を確実にする。これが意味することは、分離装置206を真空掃除機1の残りの部分から取り外したときに、フィルタブック290が固定位置にあるままであること、である。分離装置206を真空掃除機1の残りの部分に戻して配置すると、フィルタブック290は、フィルタブックが一位置に動くように回転する。
同様に、本記載から当然であることは、分離装置206が2つの別個のサイクロン分離段とフィルタ材料リーフ291を通した別個の濾過段とを有すること、である。第1サイクロン式分離ユニット212は、単一の筒状サイクロン230を備える。外壁220が比較的大径であることは、塵埃及び破片にかかる遠心力が比較的小さいので、比較的大型な塵埃粒子及び破片を空気から分離すること、を意味する。一部の微細塵埃は、同様に分離される。大部分の破片は、確実に、第1塵埃収集容器232内に堆積される。
14の第2サイクロン234があり、第2サイクロンそれぞれは、筒状サイクロンよりも小径であり、そのため、より微細な塵埃粒子を筒状サイクロン230よりも分離できる。これら第2サイクロンは、同様に、筒状サイクロン230によって既に清浄化された空気に挑まれるというさらなる利点を有しており、そのため、取り込まれている塵埃粒子の数量及び平均寸法は、そうでない場合と比較して小さい。第2サイクロン234の分離効率は、筒状サイクロン230の分離効率よりも著しく高いが、一部の小型粒子は、依然として、第2サイクロン234を通過して再生式フィルタ216に至る。
上述した2つの実施形態において、フィルタ材料リーフ91、291は、例えばナイロン、ポリエステルまたはポリプロピレンのようなプラスチック材料などの適切な材料から形成され得るが、リーフは、紙、セルロース、綿または金属から形成され得る。
フィルタ材料リーフ91、291は、好ましくは、孔径が1μm、または2μm、または3μm、または10μm、または50μm、または100μm、または200μm、または400μmである、3孔/インチ(PPI)からの、または10PPIからの、または50PPIからの、または500PPIからの、または1000PPIからの範囲の孔寸法を有する。
好ましい実施形態において、フィルタブック90、290それぞれは、2つの、または5つの、または10の、または20の、または50の、または100のフィルタ材料リーフ91、291を有する。
第3実施形態を図27から図40に示す。第3実施形態は、ロボット型真空掃除機400(以下、ロボット)の形態にある自律式表面処理装置を示しており、このロボットは、4つの基本組立体を有しており、これら組立体は、図32に最もよく示されているシャーシ401、シャーシ401を支持する本体402、シャーシ401に搭載可能でありロボット400にほぼ円状の外径を提供するほぼ円状の外カバー403、及び、本体402の前部分に支持されており、外カバー403にある相補的な形状とされた切欠部404を通して突出するサイクロン式分離装置406、である。
この実施形態のために、ロボット400に関して用語「前方」及び「後方」は、動作中のロボットの前方向及び逆方向という意味で使用され、サイクロン式分離装置406は、ロボット400の前方に位置する。図27及び図28からわかるように、ロボット400の主本体は、大部分が操縦の理由により、全体として比較的短い円形筒状の形態を有する。
シャーシ401は、ロボット400のいくつかの構成部材を支持する。シャーシ401の第1機能は、駆動プラットホームとしてであり、ロボット400が進む表面を清掃するための清掃装置を支持すること、である。
シャーシ401は、一対の凹所407、408を有しており、図35において最もよく示されるように、これら凹所には、牽引ユニット409、410が格別に備え付け可能である。
一対の牽引ユニット409、410は、シャーシ401の両側に位置しており、ロボット400を前後方向で駆動することをできるようにするために独立して動作可能であり、牽引ユニット409、410の回転速度及び方向に応じて、左右に向けて湾曲経路を辿るまたはある地点でいずれかの方向に回る。このような構成は、しばしば、差分駆動として公知であるが、適切な牽引ユニットを使用し得るので、牽引ユニット409、410を本明細書では詳細には説明しない。簡素化のために、牽引ユニットを全図において示さない。
シャーシ401のうち比較的狭い前部分は、後部分へ広がり、この後部分は、表面処理組立体411またはほぼ筒状形態を有する「掃除機ヘッド」を有し、シャーシ401のほぼ全幅にわたって横方向に延在する。
図31も参照すると、この図は、ロボット400の下側を示しており、掃除機ヘッド411は、矩形状吸引開口部412を画成しており、この吸引開口部は、支持面を向き、塵埃は、ロボット400を動作しているときに、この吸引開口部内へ引き込まれる。細長いブラシバー413は、掃除機ヘッド411内に収容されており、従来の態様における減速ギア・駆動ベルト配置を介して電気モータ(図示略)によって駆動されるが、単一ギア付変速機のような他の駆動構成を同様に想定可能である。
シャーシ401の下面は、同様に、複数の受動車輪またはローラを支持しており、これら車輪またはローラは、シャーシが床面上で静止しているときまたは床面上を移動しているときに、シャーシ401のためのさらなる支持点を形成する。
清掃動作中に吸引開口部412内へ引き込まれる塵埃は、ブラシバー出口導管415を介して掃除機ヘッド411から出ており、このブラシバー出口導管は、掃除機ヘッド411から上方に延在し、ブラシバー出口導管が前方を向くまで約90°の円弧部を介してシャーシ401の前方に向けて湾曲している。ブラシバー出口導管415は、ブラシバー導管出口417で終端する。ブラシバー導管出口417は、切欠部404の側壁に位置する。切欠部404は、ほぼ円形の基プラットホーム(図示略)を有し得る。切欠部404及び存在する場合にプラットホームは、ドッキング部分を形成し、サイクロン式分離装置406は、使用中にこのドッキング部分へ取り付けられ得、サイクロン式分離装置は、空にする目的でこのドッキング部分から係合解除され得る。
留意すべきことは、この実施形態において、サイクロン式分離装置406が国際公開第2008/009886号に記載されているようなサイクロン式分離器からなり、この公報の内容が参考として本明細書に組み込まれること、である。サイクロン式分離装置406が2つの別個のサイクロン分離段を備える限りにおいて、サイクロン式分離装置406の構成は、周知であり、本明細書では詳細に説明しない。第1サイクロン式分離ユニット418は、単一の筒状サイクロン419を備える。比較的大径の外壁420があり、これが意味することは、塵埃及び破片にかかる遠心力が比較的小さいので、比較的大型な塵埃粒子及び破片を空気から分離すること、である。一部の微細塵埃は、同様に分離される。大部分の破片は、確実に、第1塵埃収集容器421内に堆積される。
第2サイクロン式分離ユニット473には、11の第2サイクロン422があり、第2サイクロン422それぞれは、筒状サイクロン419よりも小径であり、そのため、より微細な塵埃粒子を筒状サイクロン419よりも分離できる。これら第2サイクロンは、同様に、筒状サイクロン419によって既に清浄化された空気に挑まれるというさらなる利点を有しており、そのため、取り込まれている塵埃粒子の数量及び平均寸法は、そうでない場合と比較して小さい。第2サイクロン422の分離効率は、筒状サイクロン419の分離効率よりも著しく高いが、一部の小型粒子は、依然として、第2サイクロン422を通過する。したがって、下流側の再生式フィルタ416は、有用である。この実施形態において、再生式フィルタは、ロボット400の主本体402内に収容されている。再生式フィルタは、サイクロン式分離装置406内に収容されはいない。サイクロン式分離装置406は、ロボット400の残りの部分から取り外し可能である。再生式フィルタ416は、主本体内に固定されている。再生式フィルタ416は、サイクロン式分離装置406と一体となってまたは一体ではなく取り外し可能ではない。この実施形態において、ロボット全体は、「分離装置」とみなされ得る。
サイクロン式分離装置406は、クイックリリース取付手段のような適切な機構によって本体402に取り外し可能に取り付けられ得、サイクロン式分離装置が満杯になったときにサイクロン式分離装置406を空にすることを可能とする。サイクロン式分離装置406の性質は、本発明の中心ではなく、サイクロン式分離装置は、替わりに、例えばフィルタ薄膜、多孔質箱状フィルタまたは分離装置の形態など従来公知である他の手段によって気流から塵埃を分離し得る。同様に想定し得ることは、ロボット400がこのような分離装置を全く有しておらず、その替わりに、汚染気流から塵埃を取り除くためにその再生式フィルタ416に完全に依存すること、である。
サイクロン式分離装置406を切欠部404に係合させると、サイクロン式分離装置406の汚染気流入口423は、ブラシバー導管出口417と接触し、それにより、ブラシバー出口導管415は、汚染空気を掃除機ヘッド411からサイクロン式分離装置406へ運ぶ。
汚染気流は、気流発生器によってサイクロン式分離装置406を通して引き込まれ、この実施形態において、この気流発生器は、モータ筐体425内に位置する電動モータ・ファンユニット(424)である。サイクロン式分離装置406は、同様に、清浄化空気出口426を有し、この清浄化空気出口は、サイクロン式分離装置406を切欠部404に係合させると再生式フィルタ入口ダクトの口部428を付与する。使用時において、吸引モータ・ファンユニット424は、モータ入口口部の領域に低圧を形成するように動作可能であり、このため、汚染気流を気流経路に沿って掃除機ヘッド411の吸引開口部412からブラシバー出口導管415、サイクロン式分離ユニット406及び清浄化空気出口426を通って再生式フィルタ416まで引き込む。
再生式フィルタ入口ダクト427に加え、再生式フィルタは、同様に、第1濾過ゾーン429、第2濾過ゾーン430及び再生ゾーン431を備える。所定長さのフィルタ材料432は、フィルタ材料が両端部において巻き上げられて第1濾過ゾーン429における第1濾過スクロール433と第2濾過ゾーン430における第2濾過スクロール434とを形成するように、構成されている。第1及び第2濾過スクロール433、434は、単一層のフィルタ材料432によって結合されており、このフィルタ材料は、再生ゾーン431を通過するように配設されている。図33から図37に最もよく示すように、第1及び第2スクロール433、434は、離間しており、これらスクロールの長手方向軸が互いに平行でありこれらの下端部が同じ平面にあるように、垂直に配設されている。再生ゾーン431は、第1濾過ゾーン429と第2濾過ゾーン430との間に配設されている。
第1及び第2スクロール433、434の構造は、結果として、複数層のフィルタ材料432を共に保持し、サイクロン式分離装置406からの気流は、この複数層のフィルタ材料を通過しなければならない。第1濾過スクロール433は、第1支持フレーム435に備え付けられている。第1支持フレーム435を図40に最もよく示す。支持フレーム435は、筒状中央管437と一対の両側のフランジ438とを有する巻枠であり、これらフランジは、筒状中央管437から外方に延在し、フランジ間にフィルタ材料324を巻き付け得る空間439を形成する。両フランジ438は、中実であるが、筒状中央管437は、複数の気流開孔部440を有しており、これら気流開孔部は、図示した例において、正方形状である。気流開孔部440は、もちろん、筒状中央管437が第1濾過スクロール433を支持するのに十分に硬いが十分な気流開孔部440を有して気流に対して大きすぎる障壁を形成せずに好ましくは塵埃が詰まらない限り、適切な形状であり得る。
筒状中央管437の剛性を確実にするため、3つの支持壁441は、筒状中央管437に設けられている。支持壁441は、筒状中央管437の長手方向に延在しており、筒状中央管の内壁の周りで等間隔をあけている。支持壁441は、筒状中央管437の内壁から内方に延在しており、筒状中央管437の長手方向軸で接触する。これら支持壁441は、筒状中央管437の内側を効果的に3つの部分に区分する。空気がこれら3つの部分間を自由に流動し得ることを確実にするため、支持壁441は、同様に、複数の内側開孔部442を有しており、これら内側開孔部は、図示の例において、正方形状である。内側開孔部442は、もちろん、支持壁441が筒状中央管437を支持するのに十分に硬いままであるが気流に対して大きすぎる障壁を形成せずに好ましくは塵埃が詰まらない限り、適切な形状であり得る。
第1フィルタ材料432の第1外端縁部468は、筒状中央管437に取り付けられており、所定長さのフィルタ材料432は、筒状中央管437に巻き付けられ、複数層のフィルタ材料432を形成し、この複数層のフィルタ材料は、共にしっかりと保持されており、そのため、次の層のフィルタ材料それぞれは、前の層のフィルタ材料と接触する。このようにして、第1濾過スクロール433におけるフィルタ材料432の層間の間隙を最小化するまたは除く。第1支持フレーム435に備え付けられた第1濾過スクロール433は、第1スクロール筐体443内に収容される。第1スクロール筐体443は、再生式フィルタ入口ダクト427の出口に接続された第1スクロール筐体入口444を有する。第1スクロール筐体443は、同様に、第1スクロール筐体出口446を有する。第1スクロール筐体出口446は、第1スクロール出口447に接続されている。第1スクロール出口447は、筒状中央管437の最下端部である。気密シール(図示略)は、第1スクロール筐体443の内側下面と下側の対向フランジ438の下面との間に設けられている。このシールは、第1スクロール筐体443に入った空気が第1濾過スクロール433を通過して第1スクロール筐体出口446から出ることを確実にする。
第1スクロール筐体443から出た空気は、第1スクロール筐体449に向けて空気を取り込む中間ダクト448に進む。第2スクロール筐体449は、第2濾過スクロール434と、第2濾過スクロール434を備え付ける第2支持フレーム436と、を収容する。第2支持フレーム436は、第1支持フレーム435と同じ態様で構成されている。第2スクロール筐体449は、中間ダクト448の出口に接続された第2スクロール筐体入口451を有する。中間ダクト448は、第1スクロール筐体443の底部を第2スクロール筐体449の底部に結合する。
第2スクロール筐体449において、到来する空気は、第2濾過スクロール434を通過させられる。そして、空気は、筒状中央管437の開孔部440を通過し、その後、第2スクロール出口452から出る。そして、空気は、第2スクロール筐体出口453を通過して排気ダクト454内に進み、この排気ダクトは、清浄化した空気をモータ・ファンユニット424に向けて取り込む。いったん空気をモータ・ファンユニット424を通過させると、空気は、モータ後フィルタ455を通過し、そして、ロボット400から排気される。
第1濾過スクロール433及び第2濾過スクロール434は、駆動シャフト456、457に備え付けられている。これら駆動シャフト456、457は、相当する第1及び第2濾過スクロール433、434の長手方向軸に沿って配設されている。わかることは、第1支持フレーム435の支持壁441が第1駆動シャフト456に備え付けられていること、である。第2支持フレーム436の支持壁441は、第2駆動シャフト457に備え付けられている。第1駆動シャフトは、第1スクロール筐体443の下面を通って突出しており、第2駆動シャフト457は、第2スクロール筐体449の下面を通って突出している。シール(図示略)は、駆動シャフト456、457と関連する筐体443、449との間の空気漏洩を防止するために設けられている。駆動シャフト456、457の下端部は、第1及び第2駆動ベルト460、461を介して、第1及び第2駆動モータ458、459それぞれに接続されている。第1及び第2駆動モータ458、459は、これら駆動モータそれぞれが必要性に応じたいずれかの方向でこれらの駆動シャフト456、457それぞれを回転させるように、構成されている。そして、例えば、フィルタ材料432すべてを第1濾過スクロール433内に巻き付けるが再生ゾーン431を通過して第2支持フレーム436にある筒状中央管427に取り付けるのに十分なだけのフィルタ材料を巻き付けないままとした状態で、ロボット400がその動作を開始した場合、この開始位置から、第2駆動モータ459は、作動し得、第2駆動シャフト457を(分離装置406をこちら側に最接近させた状態でロボット400を見たときに)時計回り方向に回す。第2駆動モータ459が第2駆動シャフト457を時計回り方向で回転させると、フィルタ材料432は、第1支持フレーム435から巻き解かれ始め、第2支持フレーム436に巻回され、この方向で再生ゾーン431を通過する。
これは、フィルタ材料432すべてを第2濾過スクロール434に巻き付けるが再生ゾーン431を通過して第1支持フレーム435にある筒状中央管437に取り付けるのに十分なだけのフィルタ材料を巻き付けないままとした状態で、ロボット400がその動作を開始するような逆でも機能する。この開始位置から、第1駆動モータ458は、作動し得、第1駆動シャフト456を(分離装置406をこちら側に最接近させた状態でロボット400を見たときに)反時計回り方向に回す。第1駆動モータ458が第1駆動シャフト456を反時計回り方向に回すと、フィルタ材料432は、第2支持フレーム436から巻き解かれ始めて第1支持フレーム435に巻き付けられ、途中で再生ゾーン431を通過する。このようにフィルタ材料432を第1及び第2濾過ゾーン429、430間で前後に移動させることは、ロボットの動作中に継続的に発生し得る、または、この移動は、例えばロボット400をドッキングさせてロボットのバッテリ462を充電するときなど特定の時間に発生するようにプログラムされ得る。
ロボット400の使用中において気流すべてが第1濾過スクロール433及び第2濾過スクロール434を通過するので、関係ないことは、空気が通過するフィルタ材料432の全層数が最小である層がない状態まで落ち込むことがないことから、濾過スクロール433、434のいずれが最もフィルタ材料432の層を有しているか、である。
再生ゾーン431は、再生筐体463を備える。再生筐体463の内側には、一対の対向するブラシ464があり、これらブラシは、フィルタ材料432と同じ高さであり、フィルタ材料432がこれらブラシ間を通過する際にブラシ464が両フィルタ材料432に接触するような距離で離間して配設されている。このようにして、フィルタ材料432を一方の濾過スクロール433から他方のスクロール434まで移動させる際、フィルタ材料は、ブラシ掛けされ、したがって、ブラシ464によって清浄化されて再生される。ブラシ464によってフィルタ材料432から取り除かれた塵埃は、再生ゾーン431の下方に位置する塵埃収集引出465内に落下する。塵埃収集引出465は、切欠部404の内側に位置するハンドル466を有する。これが意味することは、サイクロン式分離装置406を切欠部404から取り外したら、ユーザが塵埃収集引出465を空にし得ること、である。フィルタ材料432が第1及び第2支持フレーム435、436間で前後に進むので、フィルタ材料は、再生ゾーン431を通過するたびに再生される。これが意味することは、第1及び第2濾過スクロール433、434を絶えず再生し、したがって塵埃で塞がれて濾過スクロールがさらなる塵埃を濾過できないかつ/またはフィルタ材料432を通る気流を塞ぐもしくは過剰に規制することにならないこと、である。
図39及び図40からわかることは、フィルタ材料432の第1外端縁部468及び第2外端縁部(図示略)が濾過構造体とは逆に開放構造を有する尾領域469を有する。これは、これら尾領域469の全体または大部分が再生ゾーン431を通過せず、したがって気流が塵埃で塞がれることなく自由に通過することを可能としなければならないためである。この例において、尾領域469は、複数のフィルタ開孔部467を有する。これらフィルタ開孔部は、図示した例において正方形状であるが、フィルタ開孔部は、尾領域469がフィルタ材料432の第1及び第2外端縁部468においてフィルタ材料432の残りの部分を第1及び第2支持フレーム435、436に取り付けるのに十分に強いままでありかつ気流の閉塞を低減するのに十分な程度で開口している限り、他の適切な形状であり得る。図示の例においてわかることは、フィルタ開孔部467が筒状中央管437にある気流開孔部440と整列されていること、である。
フィルタ材料432は、例えばポリエステルまたはポリプロピレンのようなプラスチック材料などの適切な材料であり得るが、フィルタ材料432は、紙、セルロースまたは綿から形成され得る。尾領域469は、フィルタ材料432の残りの部分と同じ材料から形成され得る、または、尾領域は、フィルタ材料の残りの部分よりも固い材料など異なる材料から形成され得る。
フィルタ材料432は、好ましくは、孔径が1μm、または2μm、または3μm、または10μm、または50μm、または100μm、または200μm、または400μmである、3孔/インチ(PPI)からの、または10PPIからの、または50PPIからの、または500PPIからの、または1000PPIからの範囲の孔寸法を有する。フィルタ材料432の孔寸法及びタイプは、フィルタ材料432の長手方向及び幅方向に沿って変化し得る。例えば、孔寸法は、フィルタ材料432の長手方向に沿って、すなわち下流方向に沿って、増減し得る。
好ましい実施形態において、尾領域469におけるフィルタ開孔部467の孔寸法は、フィルタ材料432の孔寸法よりも大きい。フィルタ開孔部467の孔寸法は、好ましくは、400μm以上である。フィルタ開孔部467は、好ましくは、2.5mmから15mmの孔寸法を有する。好ましい実施形態において、支持フレーム435、436に巻回された各層におけるフィルタ開孔部467は、空気がフィルタ開孔部467を通って流動するための開いた通路があるように重ねて配設されている。
使用時において、フィルタ材料432を第1濾過スクロール433から第2濾過スクロール434へ巻回する際、フィルタ材料432は、再生ゾーン431を通過する前に第1組の案内ローラ470を通過し、その後、第2濾過スクロール434に最終的に巻回される前に第2組の案内ローラ471を通過する。各組の案内ローラ470、471は、対向するブラシ464の中心を通る線の各側に位置するローラ472を有する。これにより、フィルタ材料432がブラシ464間にある直線を進むこと、を確実にする。複数組の案内ローラ470、471は、同様に、濾過スクロール433、434それぞれを支持フレーム435、436それぞれに均等に巻回させることを確実にすることを補助する。複数組の案内ローラ470、471は、フィルタ材料432を第2濾過スクロール434から第1濾過スクロール433へ巻回しているときと同じ方法で機能する。
図27から図40に関して説明したシステムは、使用中に濾過ゾーン429、430それぞれにおいてどの程度のフィルタ層があるかに関して第1及び第2スクロール433、434が絶えず変化しているという動的システムである。一方の濾過スクロールにあるフィルタ材料432の層に塵埃が取り込まれる際、これら層は、継続的に巻き解かれて再生ゾーン431を通過させられ、この再生ゾーンにおいて、これら層は、清浄化されてその後他方の濾過スクロールで使用される。これは、継続的動的プロセスである。
代替的な配置を同様に想定する。この代替的配置を図41に概略的に示す。この図は、動的というよりは静的なシステムを示す。静的システムにおいて、フィルタ材料432すべては、第1濾過スクロール474に巻回されている。この濾過スクロールは、静的であり、ロボットの動作中に清掃するために使用される。例えばロボットを充電しているときなど便利な時点で、フィルタ材料432は、第1濾過スクロール474から巻き解かれて再生ゾーン475を通過して清浄され、保持スクロール476に進み、その後、ロボットを使用する次のときに使用するために、同じ第1濾過スクロール474に戻って巻回される。
動作時において、ロボット400は、充電式バッテリ462によって給電されてロボットの周囲でロボットを自律的に推進できる。これを実現するため、ロボット400は、バッテリ462と牽引手段409、410と例えば赤外線または超音波発振器及び受信器などを備える適切なセンサ一式477と相互作用する適切な制御手段を支持する。センサ一式は、環境中の様々な特徴部からのロボットの距離並びに特徴部の寸法及び形状を示す情報を有する制御手段を提供し得る。さらに、制御手段は、モータ・ファンユニット424及びブラシバーモータに相互作用し、それにより、これら構成部材を適切に駆動させて制御する。したがって、制御手段は、牽引ユニット409、410を制御するように動作可能であり、それにより、ロボット400を清掃する部屋中で進む。留意すべきことは、ロボット型真空掃除機を動作させて進む特有の方法が本発明の実体ではないこと、及び、いくつかのこのような制御方法が従来公知であること、である。例えば、一の特有の動作方法は、国際公開第00/38025においてより詳細に説明されており、このナビゲーションシステムにおいて、光検出装置を使用している。このシステムは、光検出装置によって検出された光レベルが光検出装置によって以前に検出された光レベルと同じかほぼ同じであるときを識別することによってロボットが部屋の中でのロボットの位置を見出すことを可能とする。