JP2018524778A - レドックスフロー電池 - Google Patents
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Abstract
本発明の一実施例によるレドックスフロー電池は、電流を生成する単位スタックを含む単位モジュールを互いの側面に配置して電気的に連結して形成されるモジュール、前記モジュールに電解液を供給し、前記モジュールから流出される電解液を貯蔵する電解液タンク、前記電解液タンクと前記モジュールを連結して電解液ポンプの駆動で前記電解液を前記モジュールに流入する電解液流入ライン、前記電解液タンクと前記モジュールを連結して前記電解液を前記モジュールから流出する電解液流出ライン、および前記電解液ポンプ速度に対してrpm制御と周波数制御を併行する電装部を含む。
Description
本発明は、電解液タンクに貯蔵された電解液を電解液ポンプを通じてスタック内部に供給し、排出して電気を生産するレドックスフロー電池に関する。
知られたところによると、亜鉛臭素レドックスフロー電池は、フロー電池の一種で、電解液と電極の間で起こる酸化還元反応で電気を生産する。
例えば、レドックスフロー電池は、バイポーラ電極板(bipolar electrode)とメンブレイン(membrane)を反復的に積層し、積層された最外郭の両側に集電板とエンドキャップを順次に積層して形成され、電解液が供給されて酸化還元反応が起こるスタック、スタックに電解液を供給するポンプと配管、スタックで内部反応後、流出される電解液を貯蔵する電解液タンク、およびスタック内部に電力を一定に制御する電装部を含む。
レドックスフロー電池において、電解液タンクは亜鉛を含むアノード電解液(anolyte)を収容するアノード電解液タンク、臭素を含むカソード電解液(catholyte)を収容するカソード電解液タンク、およびカソード電解液の二相(phase)を収容する二相電解液タンクを含む。アノード電解液タンクとカソード電解液タンクは第1オーバーフロー管で連結されて不足した電解液を互いに供給する。
二相電解液タンクは、スタックから流出されるカソード電解液を比重差により分離して、上部に水性臭素(aqueous Br)と下部に重混合臭素(heavy complexing Br、QBr)を収容する。カソード電解液タンクと二相電解液タンクは、第2オーバーフロー管で連結されて上部の水性臭素を二相電解液タンクからカソード電解液タンクに供給する。充電時に二相電解液タンクには重混合臭素の量が増加し、放電時に重混合臭素の量が減少する。貯蔵された重混合臭素は放電時にだけ使用される。
一方、アノード電解液配管とカソード電解液配管の長さ比率および電解液ポンプの周波数制御は、電解液ポンプのモータトルクを異なるようにすることができる。充電および放電時にモータトルクの差は、充電および放電時に変わる電解液の粘度により電解液の流速を異なるようにすることができる。
電解液の流速差は、電解液との電極の反応面積を減少させるため、放電量を減少させることがある。電解液の流量不安定は、レドックスフロー電池の長期的な性能を低下させることがある。
本発明の一側面の目的は、亜鉛を含むアノード電解液と臭素を含むカソード電解液を単位スタックの内部に均等に分配するレドックスフロー電池を提供することにある。
本発明の一側面の目的は、電解液ラインの長さ比率と長さ比率に相応するように電解液ポンプを制御して電解液の流れを均一にするレドックスフロー電池を提供することにある。
本発明の一実施例によるレドックスフロー電池は、電流を生成する単位スタックを含む単位モジュールを互いの側面に配置して電気的に連結して形成されるモジュール、前記モジュールに電解液を供給し、前記モジュールで流出される電解液を貯蔵する電解液タンク、前記電解液タンクと前記モジュールを連結して電解液ポンプの駆動で前記電解液を前記モジュールに流入する電解液流入ライン、前記電解液タンクと前記モジュールを連結して前記電解液を前記モジュールから流出する電解液流出ライン、および前記電解液ポンプ速度に対してrpm制御と周波数制御を併行する電装部を含む。
前記電解液タンクは、アノード電解液ポンプで前記単位スタックのメンブレインとアノード電極の間に供給するアノード電解液を収容するアノード電解液タンク、カソード電解液ポンプで前記単位スタックの前記メンブレインとカソード電極の間に供給するカソード電解液を収容し、前記アノード電解液タンクに第1オーバーフロー管で連結されるカソード電解液タンク、および前記メンブレインと前記カソード電極の間で流出される前記カソード電解液の二相(phase)を収容し、前記カソード電解液タンクに第2オーバーフロー管で連結され、前記カソード電解液タンクの下部と連通管で連結される二相電解液タンクを含んでもよい。
前記電解液流入ラインは、前記アノード電解液タンクと前記モジュールを連結するアノード電解液流入ライン、および前記カソード電解液タンクと前記モジュールを連結するカソード電解液流入ラインを含み、前記アノード電解液流入ラインの長さと前記カソード電解液流入ラインの長さ比率は、1〜1.5:1であってもよい。
前記アノード電解液ポンプは、2300〜2700rpmに制御され、前記カソード電解液ポンプは、1800〜2200rpmに制御され、前記アノード電解液ポンプは、150〜200Hzに制御され、前記カソード電解液ポンプは、100〜150Hzに制御されてもよい。
前記アノード電解液流入ラインおよび前記カソード電解液流入ラインは、前記モジュールの側方において前記単位モジュールの最上部以下の高さに連結されてもよい。
本発明の一実施例は、電解液タンクとモジュールを連結する電解液流入ラインに備えられる電解液ポンプを電装部でrpm制御と周波数制御を併行するため、電解液ポンプのモータトルクが変わる現象を防止することができる。
本発明の一実施例は、充電および放電時に電解液ポンプのモータトルクが一定になるため、充電および放電時に電解液の粘度が変わる場合にも電解液の流速、流圧および流量を一定に制御することができる。
電解液の流速、流圧および流量が一定になるため、電解液とのアノード、カソード電極の反応面積が増加して放電量(電流)が増加することができる。つまり、電解液の流速、流圧および流量の安定化でレドックスフロー電池の長期的な性能が向上することができる。
また本発明の一実施例は、単位モジュールを互いの側面に配置して電気的に連結し、電解液流入ラインをモジュールの側方において単位モジュールの最上部以下の高さに連結するため、電解液を単位スタックの内部に均等に分配することができる。
以下、添付した図面を参照して本発明の実施例について本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施することができるように詳細に説明する。しかし、本発明は、多様な異なる形態に具現することができ、説明する実施例に限定されない。図面において、本発明を明確に説明するために、説明上不要な部分は省略し、明細書全体を通して同一または類似する構成要素については同一の参照符号を付した。
明細書全体において、ある部分が他の部分と「連結」されているという時、これは「直接的に連結」されている場合のみならず、他の部材を間に置いて「間接的に連結」されたものも含む。また、ある部分がある構成要素を「含む」という時、これは特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除くことではなく、他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。
図1は、本発明の一実施例によるレドックスフロー電池の構成図であり、図2は、図1に適用されるモジュールと電解液タンクを示した斜視図である。図1および図2を参照すると、一実施例のレドックスフロー電池は、電流を発生させるモジュール120、およびモジュール120に電解液を供給し、モジュール120で流出される電解液を貯蔵する電解液タンク200を含む。
モジュール120は、複数の単位モジュール110を含む。一例として、モジュール120は、二つの単位モジュール110を互いの側面に配置して電気的に連結して形成される。単位モジュール110は、電解液の循環で電流を発生させるように構成され、一例として、それぞれ四つの単位スタック100を含む。
例えば、電解液タンク200は、亜鉛を含むアノード電解液を収容するアノード電解液タンク210、臭素を含むカソード電解液を収容するカソード電解液タンク220、およびカソード電解液の二相を収容する二相電解液タンク230を含む。
また、一実施例のレドックスフロー電池は、電解液タンク200とモジュール120を連結して電解液ポンプPa、Pcの駆動で電解液をモジュール120に流入する電解液流入ラインLa1、Lc1、電解液タンク200とモジュール120を連結して電解液をモジュール120から流出する電解液流出ラインLa2、Lc2、および電解液ポンプPa、Pcの速度に対してrpm制御と周波数制御を併行する電装部500を含む。一例として、電解液ポンプPa、Pcは周波数およびrpm制御で速度調節されるモータポンプから形成されてもよい。
図3は、図2に適用される単位スタックの分解斜視図である。図2および図3を参照すると、アノード電解液タンク210は、単位スタック100のメンブレイン10とアノード電極32の間にアノード電解液を供給し、メンブレイン10とアノード電極32の間を経由して流出されるアノード電解液を収容する。
カソード電解液タンク220は、単位スタック100のメンブレイン10とカソード電極31の間に供給するカソード電解液を収容し、アノード電解液タンク210に第1オーバーフロー管201で連結される。第1オーバーフロー管201は、アノード、カソード電解液タンク210、220の電解液を互いに交換することができるようにする。
二相電解液タンク230は、単位スタック100のメンブレイン10とカソード電極31の間を経由して流出されるカソード電解液(水性臭素と重混合臭素の二相(phase)を含む電解液)を収容し、カソード電解液タンク220に第2オーバーフロー管202で連結される。また二相電解液タンク230の下部とカソード電解液タンク220の下部は連通管203で連結される。
二相電解液タンク230は、メンブレイン10とカソード電極31の間で流出されるカソード電解液を比重により二相に分離して、つまり、下側に重混合臭素を収容し、上側に水性臭素を収容する。水性臭素は第2オーバーフロー管202を通じてカソード電解液タンク220に供給される。
つまり、第2オーバーフロー管202は、上側の水性臭素をカソード電解液タンク220に供給する。放電時、下側の重混合臭素は連通管203を通じてカソード電解液タンク220のカソード電解液に代わってメンブレイン10とカソード電極31の間に供給されてもよい。
そのために、電解液流入ラインLa1、Lc1は、アノード電解液タンク210をモジュール120に連結するアノード電解液流入ラインLa1、および放電時に二相電解液タンク230または充電時にカソード電解液タンク220をモジュール120に連結するカソード電解液流入ラインLc1を含む。
電解液流出ラインLa2、Lc2は、モジュール120にアノード電解液タンク210を連結するアノード電解液流出ラインLa2、およびモジュール120に二相電解液タンク230を連結するカソード電解液流出ラインLc2を含む。
アノード、カソード電解液流入ラインLa1、Lc1は、アノード、カソード電解液ポンプPa、Pcを介して、単位スタック100の電解液流入口H21、H31をアノード電解液タンク210とカソード電解液タンク220または二相電解液タンク230にそれぞれ連結する。アノード、カソード電解液流出ラインLa2、Lc2は、単位スタック100の電解液流出口H22、H32にアノード電解液タンク210と二相電解液タンク230をそれぞれ連結する。
アノード電解液タンク210は、亜鉛を含むアノード電解液(anolyte)を内蔵し、アノード電解液ポンプPaの駆動で単位スタック100のメンブレイン10とアノード電極32の間にアノード電解液を循環させる。
カソード電解液タンク220または二相電解液タンク230は、臭素を含むカソード電解液(catholyte)を内蔵し、カソード電解液ポンプPcの駆動で単位スタック100のメンブレイン10とカソード電極31の間にカソード電解液を循環させる。
また、二相電解液タンク230は、カソード電解液ポンプPcの駆動で単位スタック100のメンブレイン10とカソード電極31の間で流出されるカソード電解液をカソード電解液流出ラインLc2に供給を受けて比重差により下側に重混合臭素を収容し、上側に水性臭素を収容する。
一方、カソード電解液流入ラインLc1およびカソード電解液流出ラインLc2は、四方弁205を介して、カソード電解液タンク220および二相電解液タンク230を選択的にモジュール120に連結するため、モジュール120に対するカソード電解液の流入と流出作動を選択的に行うことができる。
連通管203には仕切弁206が備えられて、放電時にカソード電解液ポンプPcの駆動で、二相電解液タンク230のカソード電解液をモジュール120に供給することができる。つまり、充電時に仕切弁206が閉鎖されると、カソード電解液タンク220のカソード電解液がカソード電解液流入ラインLc1に供給され、放電時に仕切弁206が開放されると、二相電解液タンク230のカソード電解液がカソード電解液流入ラインLc1に供給される。
また、単位スタック100は、バスバーB1、B2を通じて隣接した他の単位スタック100と電気的に連結される。単位モジュール110およびモジュール120は、バスバーB1、B2を通じて単位スタック100の内部で生成された電流を放電したり、外部の電源に連結されてアノード電解液タンク210と二相電解液タンク230に電流を充電することができる。
例えば、単位スタック100は、単位セルC1、C2を複数に積層して形成されてもよい。便宜上、本実施例は二つの単位セルC1、C2を積層して形成された単位スタック100を例示する。
単位スタック100を図2に示すように積層するため、単位モジュール110が形成される。単位モジュール110を互いの側面に配置するため、モジュール120が形成される。したがって、単位モジュールが上下方向に配置される場合(図6の比較例)に比べて、モジュール120の単位スタック100に対する電解液の流れおよび内部圧力が均一になることができる。
電解液の流れおよび内部圧力の均一性は電解液とカソード、アノード電極31、32の反応面積を増加させるため、放電量(電流)を増加させることができる。つまり、充電および放電時にモジュール効率が向上することができる。モジュール向上は単位スタック100の耐久性および長期サイクル安定性を向上させることができる。
単位スタック100で左側単位セルC1に電解液流入口H21、H31が備えられ、電解液流入口H21、H31はアノード、カソード電解液ポンプPa、Pcを介してアノード、カソード電解液流入ラインLa1、Lc1でアノード電解液タンク210とカソード電解液タンク220または二相電解液タンク230にそれぞれ連結される。
また、右側単位セルC2に電解液流出口H22、H32が備えられ、電解液流出口H22、H32はアノード、カソード電解液流出ラインLa2、Lc2でアノード電解液タンク210と二相電解液タンク230にそれぞれ連結される。
電解液流入口H21、H31は、アノード電解液タンク210とカソード電解液タンク220または二相電解液タンク230の電解液を左側単位セルC1にそれぞれ流入する。電解液流出口H22、H32は、単位スタック100を経由して、右側単位セルC2から流出される電解液をアノード電解液タンク210と二相電解液タンク230にそれぞれ流出する。
図4は、図3のIV−IV線断面図であり、図5は、図3のV−V線断面図である。図3乃至図5を参照すると、単位スタック100は、メンブレイン10、スペーサ20、電極板30、フローフレーム(例えば、メンブレインフローフレーム40、電極フローフレーム50)、第1、第2集電板61、62および第1、第2エンドキャップ71、72を含む。
一例として、単位スタック100は、二つの単位セルC1、C2を備えるため、一つの電極フローフレーム50を中央に備え、電極フローフレーム50の両側に左右対称構造に配置される二つのメンブレインフローフレーム40、およびメンブレインフローフレーム40の外郭にそれぞれ配置される二つの第1、第2エンドキャップ71、72を含む。
メンブレイン10は、イオンを通過させるように構成され、メンブレインフローフレーム40にメンブレインフローフレーム40の厚さ方向中心に結合する。電極板30は、電極フローフレーム50に電極フローフレーム50の厚さ方向中心に結合する。
第1エンドキャップ71、メンブレインフローフレーム40、電極フローフレーム50、メンブレインフローフレーム40および第2エンドキャップ72を配置し、メンブレイン10と電極板30の間にそれぞれスペーサ20を介してメンブレインフローフレーム40、電極フローフレーム50および第1、第2エンドキャップ71、72を互いに接合することによって、二つの単位セルC1、C2を備えた単位スタック100が形成される。
電極板30は、二つの単位セルC1、C2が連結される部分では一側にアノード電極32を形成し、他側にカソード電極31を形成して、二つの単位セルC1、C2を直列に連結するバイポーラ電極を形成する。カソード電極31にはカーボンコーティング層が形成されてもよい。
メンブレインフローフレーム40、電極フローフレーム50および第1、第2エンドキャップ71、72は互いに接着されてメンブレイン10と電極板30の間に内部容積IVを設定し、内部容積IVに電解液を供給する第1、第2流路チャンネルCH1(図4参照)、CH2(図5参照))を備える。第1、第2流路チャンネルCH1、CH2は、メンブレイン10の両面でそれぞれ均一な圧力と量で電解液を供給するように構成される。
メンブレインフローフレーム40、電極フローフレーム50および第1、第2エンドキャップ71、72は、合成樹脂成分を含む電気絶縁材で形成されて、熱融着または振動融着で接着されてもよい。
第1流路チャンネルCH1は、電解液流入口H21、内部容積IVおよび電解液流出口H22を連結して、アノード電解液ポンプPaの駆動によって、メンブレイン10とアノード電極32の間に設定される内部容積IVにアノード電解液を流入して反応後、流出可能にする(図4参照)。
第2流路チャンネルCH2は、電解液流入口H31、内部容積IVおよび電解液流出口H32を連結して、カソード電解液ポンプPcの駆動によって、メンブレイン10とカソード電極31の間に設定される内部容積IVにカソード電解液を流入して反応後、流出可能にする(図5参照)。
アノード電解液は、内部容積IVのアノード電極32側で酸化還元反応して電流を生成してアノード電解液タンク200に貯蔵される。カソード電解液は、内部容積IVのカソード電極31側で酸化還元反応して電流を生成して二相電解液タンク230に貯蔵される。
充電時、メンブレイン10とカソード電極31の間で、
2Br−→2Br+2e−(式1)
のような化学反応が起こり、カソード電解液に含まれている臭素が生産されて二相電解液タンク230に貯蔵される。この時、臭素はカソード電解液のように単位スタック100から即時に除去される高密度の第二相を形成するようにカソード電解液中で四アンモニウムイオンによって即時に混合される。二相電解液タンク230で分離された水性臭素は、第2オーバーフロー管202を通じて、カソード電解液タンク220にオーバーフローされる。
2Br−→2Br+2e−(式1)
のような化学反応が起こり、カソード電解液に含まれている臭素が生産されて二相電解液タンク230に貯蔵される。この時、臭素はカソード電解液のように単位スタック100から即時に除去される高密度の第二相を形成するようにカソード電解液中で四アンモニウムイオンによって即時に混合される。二相電解液タンク230で分離された水性臭素は、第2オーバーフロー管202を通じて、カソード電解液タンク220にオーバーフローされる。
充電時、メンブレイン10とアノード電極32の間で、
Zn2++2e−→Zn(式2)
のような化学反応が起こり、アノード電解液に含まれている亜鉛がアノード電極32に蒸着されて貯蔵される。この時、アノード電解液タンク210とカソード電解液タンク220の間でアノード電解液またはカソード電解液は第1オーバーフロー管201を通じて相互オーバーフローされてもよい。
Zn2++2e−→Zn(式2)
のような化学反応が起こり、アノード電解液に含まれている亜鉛がアノード電極32に蒸着されて貯蔵される。この時、アノード電解液タンク210とカソード電解液タンク220の間でアノード電解液またはカソード電解液は第1オーバーフロー管201を通じて相互オーバーフローされてもよい。
放電時、メンブレイン10とカソード電極31の間で、式1の逆反応が起こり、メンブレイン10とアノード電極32の間で式2の逆反応が起こる。
第1、第2集電板61、62は、カソード電極31とアノード電極32で生成された電流を集めたり、外部でカソード電極31とアノード電極32に電流を供給するように最外郭電極板30、30に接着されて電気的に連結される。
単位スタック100、単位モジュール110およびモジュール120で生成された電流を放電したり、外部電源に連結されてアノード電解液タンク210と二相電解液タンク230に電流を充電する必要がある。
そのために、第1エンドキャップ71は、バスバーB1が連結された第1集電板61と、第1集電板61に連結される電極板30を収容して一体に形成されて、単位スタック100の一側外郭を形成する。第1エンドキャップ71は、バスバーB1、第1集電板61、および電極板30を挿入してインサート射出で成形されてもよい。
第2エンドキャップ72は、バスバーB2が連結された第2集電板62と、第2集電板62に連結される電極板30を収容して一体に形成されて単位スタック100の他の一側外郭を形成する。第2エンドキャップ72は、バスバーB2、第2集電板62、および電極板30を挿入してインサート射出で成形されてもよい。
第1エンドキャップ71は、一側にアノード、カソード電解液流入口H21、H31を備えて第1、第2流路チャンネルCH1、CH2に連結されて、カソード電解液とアノード電解液をそれぞれ流入する。第2エンドキャップ72は、一側に電解液流出口H22、H32を備えて第1、第2流路チャンネルCH1、CH2に連結されてカソード電解液とアノード電解液をそれぞれ流出する。
つまり、カソード電解液流出ラインLc2および四方弁205を通じて流出されるカソード電解液は二相電解液タンク230に流入される。したがって、二相電解液タンク230に流入されたカソード電解液に含まれている重混合臭素は下側に位置する。
したがって、二相電解液タンク230で第2オーバーフロー管202にオーバーフローされるものは、上側に位置する水性臭素であり、下側に位置する重混合臭素はオーバーフローされない。
充電時には仕切弁206が閉鎖されてカソード電解液タンク220でカソード電解液流入ラインLc1にカソード電解液が供給される。この時、二相電解液タンク230はカソード電解液を収容している。
放電時にはカソード電解液タンク220でカソード電解液流入ラインLc1にカソード電解液が供給される。また放電時に仕切弁206が開放されて重混合臭素が含まれているカソード電解液をカソード電解液流入ラインLc1に供給する。
再び図1および図2を参照すると、電解液流入ラインLa1、Lc1は、モジュール120の側方において単位モジュール110の最上部以下の高さに連結される。つまり、電解液流入ラインLa1、Lc1は単位モジュール110の最高高さよりも高くない。
具体的にみると、アノード電解液流入ラインLa1およびカソード電解液流入ラインLc1は、モジュール120の側方において単位モジュール110の最上部以下の高さに連結される。つまり、単位モジュール110が互いの側方に配置されるため、モジュール120の全体的な高さは単位モジュール110の高さと同一に設定される。
単位モジュールを上下方向に積層する場合(下記に開示された比較例)に比べて、本実施例は単位モジュール110を平面に配置するため、単位モジュール110および単位スタック100の交換が容易であり、電解液流入ラインLa1、Lc1の高さ方向の長さが短くなりながら単位モジュール110に対する電解液流入ラインLa1、Lc1の高さが均一になる。
したがって、単位モジュール110に対して電解液が均等に分配され、また各単位モジュール110内で単位スタック100に対して電解液が均等に注入され得る。つまり、分巻電流(shunt current)の抵抗が減少され得る。また電解液流入ラインLa1、Lc1の高さ方向の長さが短くなることによって内部圧力の減少によって単位スタック100の安定性が向上することができる。
つまり、電解液流入ラインLa1、Lc1で電解液の流れが円滑であるため、単位スタック100の内部抵抗が減少し、亜鉛蒸着(Zn−Deposition)を均等に溶解することができるため、単位スタック100の内部圧力が減少することができる。
また、四方弁205を介してカソード電解液タンク220および二相電解液タンク230がモジュール120に連結される、カソード電解液流入ラインLc1およびカソード電解液流出ラインLc2はモジュール120の両側側方で単位モジュール110の最上部以下の高さに連結される。
充電時に生成され、放電時に使用される重混合臭素(QBr)は重く、粘度が高いが、単位モジュール110を側方に配列して電解液流入ラインLa1、Lc1の長さを短くし、長さ差が除去されるため円滑に流れることができる。
したがって、モジュール120の内部抵抗が減少し、分巻電流の流れに優れているため、アノード、カソード電解液ポンプPa、Pcの駆動速度を高めないことができる。これによって、電解液流入ラインLa1、Lc1およびモジュール120内部の圧力が減少し、電解液リーク(leak)の危険性が低くなることができる。
一方、一実施例のレドックスフロー電池は、モジュール120、電解液タンク200および電装部500を内蔵するフレーム300をさらに含む。フレーム300は、下部に電解液タンク200を収容し、上部にモジュール120を収容し、上部の一側に電装部500を備えるように構成される。
電装部500は、BMS(Battery Management System)を備えて、BMSでrpm制御と周波数制御を併行してアノード、カソード電解液ポンプPa、Pcのモータ速度をより正確に制御することができる。一例として、アノード、カソード電解液ポンプPa、Pcのモータは、BLDCモータであり、フックメートル(hook−meter)によって周波数が測定され得る。
電装部500のBMSは、モータ速度をより正確に制御するため、レドックスフロー電池の運営で電解液の粘度変化の時にも電解液の流速、流圧および流量を正確に制御して、カソード、アノード電極31、32周囲に電解液を均一に供給することができる。
この時、アノード電解液流入ラインLa1の長さ(La)とカソード電解液流入ラインLc1の長さ(Lc)の比率(La:Lc)は、1〜1.5:1(La:Lc=1〜1.5:1)である。アノード電解液流入ラインLa1の長さ(La)がカソード電解液流入ラインLc1の長さ(Lc)以上である。つまり、電装部500のBMSは、長さ(La、Lc)比率(La:Lc)を反映してアノード、カソード電解液ポンプPa、Pcのモータ速度を制御する。
モジュール120の配置および長さ(La、Lc)比率(La:Lc)は、電解液とカソード、アノード電極31、32の反応面積を増加させて放電量(電流)を増加させる。したがって、モジュール効率がさらに向上することができる。
一例として、電装部500は、アノード電解液ポンプPaの速度を2300〜2700rpmに制御し、カソード電解液ポンプPcの速度を1800〜2200rpmに制御し、アノード電解液ポンプPaの速度を150〜200Hzに制御し、カソード電解液ポンプPcの速度を100〜150Hzに制御する。
アノード電解液流入ラインLa1の長さ(La)がカソード電解液流入ラインLc1の長さ(Lc)よりもさらに長いため、アノード電解液ポンプPa速度のrpmおよび周波数(Hz)がカソード電解液ポンプPc速度のrpmおよび周波数(Hz)よりも高い。
一実施例のレドックスフロー電池において電解液ポンプPa、Pc速度をrpmだけで制御した場合と周波数およびrpmで制御した場合の平均モジュール効率を比較すると表1のとおりである。
表1をみると、一実施例のアノード、カソード電解液ポンプPa、Pcの速度を同一のrpmだけで制御する場合の60.65%に比べて、同一の周波数およびrpmで制御する場合で64.34%で、5サイクル平均モジュール効率がより高く現れた。
図6は、比較例によるレドックスフロー電池の構成図である。図6を参照すると、比較例のレドックスフロー電池は、フレーム81の下側にアノード電解液タンク82、カソード電解液タンク83、および二相電解液タンク84を備え、その上部にスタック85を2段に積層配置し、スタック85の上部に電装部86を備える。
アノード電解液タンク82とスタック85を連結するアノード配管821と、カソード電解液タンク83とスタック85を連結するカソード配管831、832は、2段のスタック85に電解液を供給するために、2層スタック85に対応する高さ範囲の長さL82、L83を一実施例に比べてさらに含む。
スタック85が2段に積層され、アノード配管821とカソード配管831が高さ差を有するため、スタック85に対する電解液分配の均一性が低下し、電解液の供給側で配管821、831(832)の長さL82、L83がより長くなることによって内部圧力の増加でスタックの安定性が一実施例に比べて低下することがある。
比較例のレドックスフロー電池において電解液ポンプPa、Pcの速度をrpmだけで制御した場合と周波数およびrpmで制御した場合の平均モジュール効率を比較すれば表2のとおりである。
表2をみると、比較例のアノード、カソード電解液ポンプPa、Pcの速度を同一のrpmだけで制御する場合の58.56%に比べて、同一の周波数およびrpmで制御する場合で59.72%で、5サイクル平均モジュール効率がより高く現れた。
つまり、モジュール120を形成する単位モジュール110の配置に関係なしにアノード、カソード電解液ポンプPa、Pcの速度を周波数およびrpmで制御する場合がrpmだけで制御する場合に比べて、平均モジュール効率がより高いということが分かる。
図7は、比較例と本発明の一実施例で電解液ポンプの速度をrpm制御と周波数およびrpm制御によるモジュール効率を比較したグラフである。図7を参照すると、比較例および一実施例は、rpm制御に比べて、周波数およびrpm制御を併行する場合にモジュール効率を増加させる。
比較例は、rpm制御に比べて、周波数およびrpm制御を併行する場合にモジュール効率の上昇が微弱であるが、これに比べて、一実施例は、rpm制御に比べて、周波数およびrpm制御を併行する場合にモジュール効率の上昇がより大きいことが分かる。
図8は、本発明の一実施例で電解液ポンプの速度をrpm制御と周波数およびrpm制御による放電量(電圧)増加を比較したグラフである。図8を参照すると、一実施例は、rpm制御(R)に比べて、周波数およびrpm制御(FR)を併行する場合、放電量(電圧)がより高いことが分かる。
比較例および一実施例は、電解液流入ラインの長さ比率(La:Lc)にアノード、カソード電解液ポンプPa、Pcの速度を周波数およびrpm制御を併行した場合、表3および表4のようなモジュール効率を実現する。
表3の同一のrpmおよび周波数でアノード電解液流入ラインLa1の長さ(La)とカソード電解液流入ラインLc1の長さ(Lc)の比率(La:Lc)が1.5:1である一実施例が1.1:1である比較例の59.72%に比べてより低い58.48%のモジュール効率を示す。
表4の同一のrpmおよび周波数でアノード電解液流入ラインLa1の長さ(La)とカソード電解液流入ラインLc1の長さ(Lc)の比率(La:Lc)が1.5:1である一実施例が1.1:1である比較例の57.39%に比べてより高い64.34%のモジュール効率を示す。
このように、長さ(La、Lc)の比率(La:Lc)により電解液ポンプPa、Pcを最適の周波数およびrpm制御するため、電解液ポンプPa、Pcのモータのトルクが一定になる。したがって、レドックスフロー電池の充電および放電時に電解液粘度が変わる場合にも電解液の流速制御が可能になる。これによって、電解液との電極の反応面積が増加し、放電量(電流)が増加し、電解液の流量が安定化することができる。
以上を通じて本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明はこれに限定されるのではなく、特許請求の範囲と発明の詳細な説明および添付した図面の範囲内で多様に変形して実施することが可能であり、これも本発明の範囲に属することは当然である。
10:メンブレイン
20:スペーサ
30:電極板
31:カソード電極
32:アノード電極
40、50:(メンブレイン、電極)フローフレーム
61、62:第1、第2集電板
71、72:第1、第2エンドキャップ
100:単位スタック
110:単位モジュール
120:モジュール
200:電解液タンク
201、202:第1、第2オーバーフロー管
203:連通管
205:四方弁
206:仕切弁
210:アノード電解液タンク
220:カソード電解液タンク
230:二相電解液タンク
300:フレーム
500:電装部
B1、B2:バスバー
C1、C2:単位セル
CH1、CH2:第1、第2流路チャンネル
H21、H31:電解液流入口
H22、H32:電解液流出口
La1、Lc1:(アノード、カソード)電解液流入ライン
La2、Lc2:(アノード、カソード)電解液流出ライン
Pa、Pc:(アノード、カソード)電解液ポンプ
La、Lc:長さ
IV:内部容積
20:スペーサ
30:電極板
31:カソード電極
32:アノード電極
40、50:(メンブレイン、電極)フローフレーム
61、62:第1、第2集電板
71、72:第1、第2エンドキャップ
100:単位スタック
110:単位モジュール
120:モジュール
200:電解液タンク
201、202:第1、第2オーバーフロー管
203:連通管
205:四方弁
206:仕切弁
210:アノード電解液タンク
220:カソード電解液タンク
230:二相電解液タンク
300:フレーム
500:電装部
B1、B2:バスバー
C1、C2:単位セル
CH1、CH2:第1、第2流路チャンネル
H21、H31:電解液流入口
H22、H32:電解液流出口
La1、Lc1:(アノード、カソード)電解液流入ライン
La2、Lc2:(アノード、カソード)電解液流出ライン
Pa、Pc:(アノード、カソード)電解液ポンプ
La、Lc:長さ
IV:内部容積
Claims (5)
- 電流を生成する単位スタックを含む単位モジュールを互いの側面に配置して電気的に連結して形成されるモジュール;
前記モジュールに電解液を供給し、前記モジュールから流出される電解液を貯蔵する電解液タンク;
前記電解液タンクと前記モジュールを連結して電解液ポンプの駆動で前記電解液を前記モジュールに流入する電解液流入ライン;
前記電解液タンクと前記モジュールを連結して前記電解液を前記モジュールから流出する電解液流出ライン;および
前記電解液ポンプ速度に対してrpm制御と周波数制御を併行する電装部
を含むレドックスフロー電池。 - 前記電解液タンクは、
アノード電解液ポンプで前記単位スタックのメンブレインとアノード電極の間に供給するアノード電解液を収容するアノード電解液タンク、
カソード電解液ポンプで前記単位スタックの前記メンブレインとカソード電極の間に供給するカソード電解液を収容し、前記アノード電解液タンクに第1オーバーフロー管で連結されるカソード電解液タンク、および
前記メンブレインと前記カソード電極の間から流出される前記カソード電解液の二相(phase)を収容し、前記カソード電解液タンクに第2オーバーフロー管で連結され、前記カソード電解液タンクの下部と連通管で連結される二相電解液タンク
を含む、請求項1に記載のレドックスフロー電池。 - 前記電解液流入ラインは、
前記アノード電解液タンクと前記モジュールを連結するアノード電解液流入ライン、および
前記カソード電解液タンクと前記モジュールを連結するカソード電解液流入ラインを含み、
前記アノード電解液流入ラインの長さと前記カソード電解液流入ラインの長さ比率は、
1〜1.5:1である、請求項2に記載のレドックスフロー電池。 - 前記アノード電解液ポンプは、2300〜2700rpmに制御され、前記カソード電解液ポンプは、1800〜2200rpmに制御され、
前記アノード電解液ポンプは、150〜200Hzに制御され、前記カソード電解液ポンプは、100〜150Hzに制御される、請求項3に記載のレドックスフロー電池。 - 前記アノード電解液流入ラインおよび前記カソード電解液流入ラインは、
前記モジュールの側方において前記単位モジュールの最上部以下の高さに連結される、請求項3に記載のレドックスフロー電池。
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