JP2018521681A - 食品製品中への油の取込みを制御するためのプロセス - Google Patents

食品製品中への油の取込みを制御するためのプロセス Download PDF

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Abstract

【課題】スナックおよびチップスの加工が非常に進歩しているにもかかわらず、これら製品に対する改善が必要とされ、実行可能、効率的、かつ管理可能なプロセスであって、商品化に必要なレベルの生産高での生産へと現実的かつ経済的に規模調整可能であるプロセスを必要とする。【解決手段】所定量の油を食品片に塗布するためのプロセスであって、(a)複数のカットまたは成形された食品片を提供又は受け取る工程と、(b)所定量の油を食品片に与えるのに十分な時間、食品片に油水エマルションを塗布する工程であって、油水エマルション塗布後に食品片が初期水分量を有する工程と、(c)油で揚げることなく、初期水分量を約0.2〜約80重量%まで低減して、前記所定量の油を含む加熱調理された食品製品を提供する工程と、を含み、工程(c)は、食品片を熱油中で揚げることを含まない。

Description

関連出願の相互参照
本願は、2014年7月28日に出願された米国特許出願第14/444,731号の部分継続出願である2015年8月3日に出願された米国特許出願第14/816,784号の継続出願である。上記米国特許出願第14/444,731号は、2005年10月4日に出願されたPCT/US2006/038963の371条に基づく出願である、2009年7月6日に出願された第12/090,845号(現在は米国特許第8,715,760号)の継続出願である、2013年10月15日に出願された第14/054,323号(現在は米国特許第8,962,094号)の継続出願である、2013年10月17日に出願された第14/055,994号(現在は米国特許第8,980,393号)の継続出願である。上記PCT/US2006/038963は、2005年10月4日に出願された米国仮特許出願第60/723,880号および2006年7月28日に出願された米国仮出願第60/820,743号への優先権を主張し、本願は、2006年10月4日に出願されたPCT/US2006/038966の371条出願である第12/090,842号(現在は米国特許第8,980,350号)の継続出願である、2015年4月2日に出願された米国特許出願第14/613,577号の部分継続出願であり、上記PCT/US2006/038966は、2005年10月4日に出願された米国仮出願第60/723,881号への優先権を主張し、これら全体を参照として本明細書に組み入れる。
本発明は、一般には、低脂肪、無脂肪、または脂肪分を除いていない食品製品の製造方法、および当該方法により製造される製品に関し、該方法において、食品片には制御された油塗布工程を施し、酵素および/もしくはカチオン処理、ブランチング、ならびに/または特定の加熱調理および/もしくは乾燥技術を施すことができ、従来の脂肪分の高い揚げ製品のテクスチャー、風味、およびその他の特徴を有するスナック食品製品を提供する。
スナック食品製品は、典型的には、スライスされた食品片の水分含量が非常に低いレベルまで低減され脂肪含量が指数関数的に高まるように、スライスされた野菜片を熱い油中で揚げることによって製造される。このような製品は、一般に、その感覚刺激性の望ましさを著しく増加させる独特のパリパリ感(crispness)を有している。従来の方法で調製されたフライドポテトまたはリンゴチップスは、一般に約30重量%〜約40重量%の脂肪を含有しており、これは、もしこれらの種類の製品が低脂肪食品に広く置き換わって時の経過と共にその消費が顕著になると、一部の人が不健康であると考える比率である。かかる製品が市場で受け入れられている一方、脂肪摂取量を減らしたいという消費者の望みが、この受け入れを制限している。
さらに、一般に用いられている従来の方法では、これら食品を高温で揚げることが必要であり、潜在的に有害な副産物の生成をもたらす可能性がある。かかる副産物についての最近の報告が、揚げた食品および焼いた食品の両方に対する、特に脂肪および炭水化物を多く含む食品に対する全般的な懸念につながっている。一般に脂肪および炭水化物を多く含む食品の褐変(browning)の程度に比例するアクリルアミドの生成の報告は、食品業界内での重大な懸念、すなわち、この特定の加工副産物の悪影響の可能性を提起した。
これらの懸念のいくつかに対処するために、かかるスナック食品製品中の脂肪の量を低減し、またごく最近では、アクリルアミド等の潜在的有害物質の生成を最小限にする方法を発見する努力がなされている。
近年、実質的に消化されず、その結果人体に吸収されない合成油/脂肪、例えば、オレストラ(OLESTRA)(商標)を用いた「軽い」チップスが製造されている。これらの製品の受け入れは限られている。その理由としては、胃腸に対する有害な副作用に関するいくつかの報告により認められている異臭、ならびに、そうした脂肪代用品には、軟便、腹部の痙攣、および/または一部の栄養素の吸収阻害など胃腸の副作用を引き起こす可能性がある、という情報を提供する警告ラベルをかかる製品に付けるようにとのFDAの要件がある。
ポテトチップスやリンゴチップス等の製品は、典型的には、従来の揚げ方法を用いて製造されているが、他の栄養的に有益な野菜や果実、例えば、人参、カボチャ(squash)、パースニップ、ユッカ(yucca)、洋梨等を用いて製造されるスナック食品製品は、効果的な加工方法がないため、実質的には成功裏に市場に参入していない。
ポテトチップスのようなスナック食品の脂肪量を減らすために、様々な加工手段を介して、数多くの試みが過去になされてきた。これらの方法は、所望の味を達成しながら脂肪含量を減らすことには限定的にしか成功していない。一例としては、揚げているときの油の吸収を減らすために、油中で揚げる前に食品片の表面をコンディショニングすることが挙げられる。
脂肪含量を減らす別の例としては、従来の揚げ方法によって脂肪分を除いていない、またはほぼ脂肪分を除いていない食品片を調製した後に、遠心力または過熱蒸気などによっていくらかの油を除去することがある。これらの方法は、複雑かつ高額になりがちであり、最終製品に損傷を与えるか、そうでなくとも望ましくないように変えてしまうことが知られており、典型的には、所望の油除去量よりも少ない量のほんの一部の油しか除去されないことになる。
油含量を減らす別の方法としては、油中で揚げることなく、食品片を乾燥させる代替方法、例えば、マイクロ波加熱、対流式オーブン、流動床乾燥機などが挙げられる。油または脂肪は、典型的には、食品片に塗布される脂肪量をいくらか制御しながら所望の風味を達成するために、噴霧工程などの別の工程において塗布されていた。しかしながら、理想的には、食品片は、均一な油の塗布を確実にするために単層にすべきであり、これは難しく費用がかかることがある。あるいは、油は、油を均一に分配できるスプレードラム中で塗布することもできるが、一般には乾燥後に塗布すべきであるため、油が乾燥前に塗布される場合に比べて、味とテクスチャーが所望のものに満たないことがある。
油の噴霧が難しいことから、食品片を加熱調理することなく油に食品片を浸漬することによって油を塗布することもできる。油浸漬によって食品片の上または中への油の取込みを制御することは、さらに相当困難である。例えば、油の取込みに最も影響しがちなパラメータは、浸漬時間と温度である。低温の油は粘性が高くなるため、食品片により付着しやすい傾向にあり、一方で、高温の油は粘性が低くなるため、付着はしにくいが、食品片の表面に浸透しやすい傾向にあり、油の取込みが多くなる。任意の温度で任意の時間、油中に完全に浸漬した食品片には、食品片の表面に付着する油のキャリーオーバーは最小限しか残らない。例えば、ポテトスライスについては、キャリーオーバーは、スライスの厚さによって、スライスの重量の5〜12%となり得る。続く乾燥の後、油の重量百分率は、従来の揚げ方法による油の取込みと同等かほんのわずかに少なくできる。浸漬方法による油の過剰取込みは、重力による排出、水噴霧、または加圧エアジェットなどの後続の油除去工程によって部分的に制御できる。しかしながら、油の均一な除去を確実にするために食品片が単層である必要があるために、これらの方法も難しいかもしれない。油の除去は、プロセスに別の工程を追加する。
ローン(Roan)(米国特許第4,058,631号)は、生の食品製品をαアミラーゼなどの酵素の水溶液で、酵素が食品の表面に浸透しコーティングするのに十分な期間処理し、その後食品製品をたっぷりの油で揚げる、揚げ物の製造方法を開示している。Roanは、揚げる前に、生のおよびでんぷん質の食品製品の表面をαアミラーゼの水溶液でコーティングすると、酵素処理を行なわない場合よりも、揚げている間の当該食品への脂肪の吸収が少なく、揚げ物の風味が向上することを示している。
ドレハー(Dreher)ら(米国特許第4,756,916号)は、ポテトスライスを水溶液で洗い、洗ったスライスに油を塗布してスライスを油でコーティングすることを含む、油の少ないポテトチップスの製造プロセスを開示している。油でコーティングされたスライスを、エンドレスのベルトコンベア上に一層にして置き、温度約160°F〜212°Fでブランチングし、次に、少なくとも約390°Fであるが油の発煙点より低い高温で焼いてスライスの水分含量を約10重量%〜20重量%に低減することで、スライスを部分的に乾燥させる。部分的に乾燥したスライスを、その後、約290°F〜320°Fの低温でさらに焼き、スライスの水分含量を約2重量%以下に減らしてスライスの乾燥を終了し、油含量が約10重量%〜25重量%の製品を製造する。
ロイファ(Raufer)(米国特許第5,292,540号)は、皮から異物を除去するためにジャガイモを洗う工程と、ジャガイモを薄いスライスにカットする工程と、約250°F〜500°Fの範囲の温度で約6分〜12分の間前記スライスされたジャガイモを焼く工程と、スライスされたジャガイモを約2分〜7分間電子レンジで加熱する工程と、を含む、ポテトチップスの調製プロセスを開示している。
ヤマシタ(米国特許第5,312,631号)は、乾燥および加熱調理の工程中に、農産物のカット片が互いに密着してしまうのを防止する方法を開示しており、該方法は、カットした片を、でんぷん分解酵素もしくは酸性もしくはアルカリ性水溶液で洗う方法、または該溶液に浸漬する工程を含んでいる。カットした片は、酵素処理の前にブランチングする。
ジャスマン(Zussman)(米国特許第5,370,898号)は、油を使った調理を含まない、食品チップス製品の加熱調理プロセスを開示している。食品のスライスを水で洗って抽出可能な表面のでんぷんを除去し、多層にてオーブンへ移し、熱風または蒸気の流動床の中で焼く。焼くプロセスは多工程プロセスであり、個々の食品片を確実に分離するために、食品片は、第1のゾーンで数分間高圧にさらされる。次に、第2のゾーンで第2の期間圧力を下げる。同様に、第3のゾーンで所定の期間圧力を下げ、食品製品の加熱調理を終了する。その後、チップスを空気乾燥するか、乾燥機で仕上げる。
ルイス(Lewis)ら(米国特許第5,441,758号)は、ジャガイモをスライスしてスライスまたはストローを形成する工程と、スライスしたジャガイモをブランチングする工程と、後で加工中にスライスしたジャガイモが互いに密着するのを防ぐために、ブランチング中またはブランチング後に高温のアミラーゼ酵素で処理する工程と、を含むプロセスによる、低脂肪もしくは無脂肪のポテトチップスまたはポテトストローの調製を開示している。スライスは、その後含量が9%以下になるまで158°F〜212°Fで脱水される。脱水されたジャガイモ片は、その後水分含量が12%〜30%になるまで再水和され、次に140℃〜220℃の温度で約2%水分になるまでトーストされる。加工中に酵素が有効であり続け、ブランチング工程によって酵素が不活性化されないように、高温アミラーゼ酵素を使用することが必要である。ルイスらは、プロセス中の任意の時点「しかし好ましくはトースティング直後」に、少量の油を加えてもよいことを開示している。
ペテル(Petelle)ら(米国特許第5,470,600号)は、最初にスリー・ゾーン・プライマリー・オーブン(three zone primary oven)中でポテトスライスを加熱調理することによる、無脂肪ポテトチップスの製造方法を開示しており、加熱調理は、スライスをまず放射加熱し、次に連続する2つの強制空気加熱段階を経てスライスの水分含量を最終水分含量近くまで低減することによって行う。ペテルらは、3つのゾーンのそれぞれの時間を個別に制御し、約15重量%のほぼ最終水分含量になるようにプライマリー・オーブンの中にあるスライスの上部および底部表面に空気を同時に送り、周波数約15mhzで波長約65.8フィートを使用して、約7重量%の最終水分含量になるように、スライスを誘電加熱器中に置く時間を個別に制御し、最後の2段階(強制空気段階および誘電加熱段階)で、スライスが成功裏に、次第に積み重なることを可能とすることをさらに開示している。
ベンソン(Benson)ら(米国特許第5,603,973号)は、油を使わずにポテトチップスを製造するプロセスを開示している。ジャガイモを丸ごと個々のスライス片にカットし、それらを洗って、スライス表面からでんぷんまたは異物を除去する。スライスを一層に並べ、ブラストエアおよび吸引に曝すことによりスライス表面から表面水分を除去する。あるいは、スライスを予熱するために約130°Fの温水で洗ってもよい。加熱したコンベアにスライスを移して赤外線ゾーンに入れ、25秒未満の短時間、高強度の赤外線エネルギーに曝露して、スライスのブランチングと、自然に生じる有害な酵素作用のクエンチングとを行う。次の工程では、乾燥用空気を上下からスライスに当てて水分含量を35重量%より低い値に低減させる。スライスは、多層包装内に集められ、移動する空気の中で、0.5%〜2%程度の水分含量となるまで乾燥させる。
ヴィーダーサッツ(Wiedersatz)(米国特許第5,858,431号)は、無脂肪スナックチップスの調製方法を開示しており、該方法は、生の食品製品のスライスを用意することを含み、該スライスは、表面の水分を除去するために高強度のエアーナイフ装置にかけ、次に、異なる所定の条件下で作動する複数のデュアルゾーン温風流動床衝突加熱式オーブンを含む温風流動床衝突加熱式オーブンに露出する。好ましい実施形態では、スライスは2台のデュアルゾーン温風流動床衝突加熱式オーブンに入れる。第1のオーブンは、スライスを、1分間に2.5フィート〜3.0フィートの速さでオーブンを通過させるベルトコンベアを有し、500から525°F(ゾーン1)および450から500°F(ゾーン2)で作動する。第2のオーブンは、1秒間に1.5から2.0フィートの速さで駆動するベルトコンベアを有し、350から400°F(ゾーン1)および300から350°F(ゾーン2)で作動する。好ましい実施形態の第1の衝突加熱式オーブンは、各スライスの水分の約50から60%を除去し、好ましい実施形態の第2の衝突加熱式オーブンは、残りの水分の約20から30%を除去する。その後、スライスには油および/または調味料(seasoning)が塗布されてもよく、スライスは、チップスを焦がすことなく混入した水分(entrained moisture)を除去するコンビネーションマイクロ波温風乾燥機に送られる。
シュー(Xu)ら(米国特許公開公報第2002/0004085)は、ジャガイモからの食用製品を製造する方法を開示しており、該方法は、(a)アミログルコシダーゼ、グルコースオキシダーゼ、ラッカーゼ、リパーゼ、マルトジェニックアミラーゼ、ペクチナーゼ、ペントサナーゼ、プロテアーゼ、およびトランスグルタミナーゼからなる群から選択される1以上の外来酵素の有効量でジャガイモ材料を処理する工程と、(b)酵素処理したジャガイモ材料を加工してジャガイモ製品を製造する工程と、を含む。ある実施形態では、ジャガイモ材料のブランチングは酵素処理の前に行ってもよい。加工工程は、油で揚げることまたは焼くことに先だって、初期水分量を約5〜30%減少させる部分脱水を含んでいてもよい。
米国特許第4,058,631号明細書 米国特許第4,756,916号明細書 米国特許第5,292,540号明細書 米国特許第5,312,631号明細書 米国特許第5,370,898号明細書 米国特許第5,441,758号明細書 米国特許第5,470,600号明細書 米国特許第5,603,973号明細書 米国特許第5,858,431号明細書 米国特許公開公報第2002/0004085 米国特許第3,600,193号明細書 米国特許第3,922,370号明細書 米国特許第3,348,950号明細書 米国特許第7,056,544号明細書
スナックおよびチップスの加工が非常に進歩しているにもかかわらず、これら製品に対する改善が必要とされ、また、パリパリ感(crispness)、口当たり感および風味の改善、脂肪含量の低減、潜在的に有害な副産物の生成をもたらす可能性のある条件への曝露を最小限にすることを含む栄養的側面の全体的な改善を特徴とする上記製品を製造するプロセスが必要とされている。これらの全ては、実行可能、効率的、かつ管理可能なプロセスであって、適切で燃料効率の良い生産環境において、商品化に必要なレベルの生産高での生産へと現実的かつ経済的に規模調整可能であるプロセスを必要とする。
本発明の第1の実施形態は食品製品の製造方法に関し、該方法は、
(a)複数のカットまたは成形された食品片を提供する工程と、
(b)食品片の表面をコーティングするために有効量の1以上のデンプン還元酵素を含む溶液に食品片を曝露する工程と、
(c)その後、食品片の表面のあらゆる酵素を不活性化するのに十分な時間、複数の食品片をブランチングする工程であって、ブランチング工程後に食品片が初期水分量を有する工程と、
(d)初期水分量を、約0.5から約20重量%である最終水分量まで低減する工程と、を含み、食品片には熱油に浸漬することによる加熱調理(ディープファットフライイング)を施さない。
本発明の第2の実施形態は食品製品の製造方法に関し、該方法は、
(a)複数のカットまたは成形された食品片を提供する工程と、
(b)食品片の表面をコーティングするために1以上のカチオンを含む溶液に食品片を曝露する工程と、
(c)その後、食品片の表面のあらゆる酵素を不活性化するのに十分な時間、複数の食品片をブランチングする工程であって、ブランチング工程後に食品片が初期水分量を有する工程と、
(d)初期水分量を、約0.5から約20重量%である最終水分量まで低減する工程と、を含み、工程(d)は、食品片を熱油中で揚げることを含まない。
本発明の第3の実施形態は食品製品の製造方法に関し、該方法は、
(a)複数のカットまたは成形された食品片を提供する工程と、
(b)食品片の表面のあらゆる酵素を不活性化するのに十分な時間、複数の食品片をブランチングする工程であって、食品片がブランチング工程の後に初期水分量を有する工程と、
(c)食品片に対して、初期水分量を約10から約80重量%である中間水分量に低減する第1の水分量低減処置を行うことにより、初期水分量を約0.5から約20重量%である最終水分量まで低減し、その後食品片に対して、中間水分量を最終水分量に低減する第2の水分量低減処置を行う工程と、を含み、工程(c)は、食品片を熱油中で加熱調理することを含まない。
本発明の第4の実施形態は、カットまたは成形された食品片を含むスナック食品製品の製造方法に関し、各食品片は、約1から約35重量%未満の所定の脂肪含量、12N以下の平均破砕力、および約3.5N/mm以上の平均ヤング係数を有する。
本発明の第5の実施形態は食品製品の製造方法に関し、該方法は、
(a)複数のカットまたは成形された食品片を提供する工程と、
(b)複数の食品片をブランチングする工程であって、ブランチング工程後に食品片が初期水分量を有する工程と、
(c)食品片を1つの工程または複数の工程において乾燥させることにより、初期水分量を約0.5から約20重量%である最終水分量まで低減する工程であって、少なくとも1つの工程が回転式乾燥機、流動床乾燥機、振動流動床乾燥機等、またはこれらの組み合わせの中で、食品片を均一かつ一定に熱に曝露できるように温度、空気流、および食品片の動きを制御しながら実施される工程と、を含み、工程(d)は、食品片を熱油中で揚げることを含まない。
本発明の第6の実施形態は食品製品の製造方法に関し、該方法は、
(a)複数のカットまたは成形された食品片を提供する工程と、
(b)複数の食品片をブランチングする工程であって、ブランチング工程後に食品片が初期水分量を有する工程と、
(c)食品片を均一かつ一定に熱に曝露できるように、温度、空気流、および食品片の動きを制御しながら、初期水分量を約10から約80重量%である中間水分量まで低減し、その後食品片を、中間水分量を最終水分量、例えば、5〜10重量%未満の水分に低減する第2の水分量低減処置に曝露する工程と、を含み、工程(c)は、食品片を熱油中で加熱調理することを含まない。
本発明の第7の実施形態は食品製品の製造方法に関し、該方法は、
(a)複数のカットまたは成形された食品片を提供する工程と、
(b)その後、食品片の表面のあらゆる酵素を不活性化するのに十分な時間、複数の食品片をブランチングする工程であって、ブランチング工程後に食品片が初期水分量を有する工程と、
(c)本明細書の上述の実施形態のいずれかにしたがって、初期水分量を約0.5から約20重量%である最終水分量まで低減する工程であって、(i)酵素および/もしくはカチオンを含む溶液の塗布なしに、または(ii)食品片を、1以上の酵素および/もしくは1以上のカチオンの少なくとも1つの組み合わせを含む溶液に、好ましくは下記の実施形態におけるブランチング工程(b)の前に塗布される酵素および/もしくはカチオンの1つ以上の水溶液中で、食品片の表面をコーティングするための実行可能な方法で曝露することにより行われる工程と、を含み、工程(c)における初期水分量の低減は、食品片を熱油中で加熱調理することを含まない。
本発明の第8の実施形態は、野菜、果実、ナッツ、穀物、およびその他の消費可能な材料、ならびにそれらの任意の組み合わせから製造されるスナック食品などの食品製品、ならびにそれらの製造方法を提供する。かかるスナック食品製品の市販品の製造、またはそれらの健康的なバージョンの製造は、これまで実現可能ではなかったか、食品片を熱油もしくは脂肪中で揚げることを必要としていた。
本発明の第9の実施形態は、今後便宜上、本明細書において水と油の「エマルション」と呼ぶ油と水の均質混合物などの、水と油の混合物を食品片に塗布することを含むが、エマルションの有益な効果を与えるために外来の乳化剤または界面活性剤を利用する必要はない。このプロセスでは、例えば、食品片を熱油中で揚げることなく、例えば熱風、熱もしくは電子レンジ、および/または乾燥機によって乾燥または加熱調理することにより、食品片から水分を除去する前に、食品片への油の塗布を正確に制御できる。
本方法においては、例えば、乾燥または加熱調理された食品製品に油を塗布するために油噴霧方法を用いることができるが、油塗布のための本プロセスは、本方法が食品片の表面上に均一な油のコーティングを塗布することができるという点で、油噴霧方法に伴う不都合を回避できる。本プロセスは、加熱調理/乾燥工程における油の塗布を回避しながら、完成食品製品において、微量または少量の油(約0.2〜10重量%)から油で揚げられた食品片の油の量に至る、幅広く正確に制御可能な範囲の油含量を可能にするという点で、100%油中に食品片を浸漬することによって油を添加することを凌ぐ利点をさらに与えうる。
本開示は、従来の脂肪分を除いていない製品のテクスチャー、風味、およびその他の特徴を有しながらも、熱油中で加熱調理された製品に比べて油の量が低減および/または制御されたスナック食品製品などの食品についても記載する。本食品製品においてアクリルアミドも少なくすることができ、例えば、ポテトチップスおよび他のスナック食品製品は、アクリルアミドを150ppb未満しか含まないように調製できる。
さらなる実施形態において、食品製品を製造するためのプロセスは、
(a)複数のカットまたは成形された食品片を提供する工程と、
(b)所定量の油を食品片に与えるのに十分な時間、食品片に油水エマルションを塗布する工程であって、油水エマルション塗布後に食品片が初期水分量を有する工程と、
(c)初期水分量を、約0.2から約80重量%、例えば10〜80重量%、例えば35〜70重量%、例えば40〜65重量%の水分量まで低減する工程と、を含む。
さらなる実施形態によると、最終水分量は約0.5から約5.0重量%であり得る。油は、食品片を油中で「ディープファット」フライイング/加熱調理しない状態で、微量から、最大約1〜3重量%まで、最大約10重量%まで、最大約15重量%まで、または最大約30〜35重量%油まで存在し得る。
本発明のさらなる実施形態によれば、食品製品を製造するための方法が提供され、該方法は、
(a)複数のカットまたは成形された食品片を提供する工程と、
(b)任意で、食品片の表面をコーティングするために1以上の酵素および/または1以上のカチオンを含む溶液に食品片を曝露する工程と、
(c)その後、任意で、食品片の表面のあらゆる酵素を不活性化するのに十分な時間、複数の食品片をブランチングする工程であって、ブランチング工程後に食品片が初期水分量を有する工程と、
(d)食品片を油/水エマルションと接触させて前記食品片に初期予選択油含量を与える工程と、
(e)初期水分量を、約0.2から約20重量%である水分量まで低減する工程と、を含む。さらなる実施形態によると、水分量は好ましくは約0.5から約10重量%である。
約10から約80重量%、好ましくは約20から約50重量%、より好ましくは約25から約35重量%の水分量が、第1の水分量低減工程後に、本発明の多くの実施形態で達成可能である。その後食品片は、任意で、中間水分量を最終水分量に低減する第2の水分量低減処置を受ける。中間および最終乾燥工程は、さらに下位の工程に細かく分けてもよいし、または、一つの工程に組み合わせてもよい。
本明細書中で使用する、カットまたは成形された食品片を「提供する」という用語は、加工者または使用者が予めカットもしくは成形された食品片を受け取ること、または、果実および/もしくは野菜を丸ごと入手した後、カット、スライスするか、他の方法でチップス、ストリップ、フライなどの最終食品製品の形状に形成することを含む。
本発明の好ましい実施形態の説明および記載がある説明的内容を参照することにより、本発明の更なる特徴を理解することが可能である。
本明細書中に記載するプロセスは、所定の脂肪含量を有するスナック食品製品などの食品製品の調製を提供し得る。本プロセスでは、食品片の脂肪含量を正確に制御できる。本プロセスは、食品片を水と油の均質または実質的に均質な混合物でコーティングし、その後、食品片を乾燥させて、所望の油および水分含量を有する食品製品を生産することを含み得る。より詳細には、本プロセスは、油で揚げた対応する食品製品と同様の感覚刺激性を有しながらも好ましくは脂肪含量を減らした最終食品製品を製造するために、果実または野菜のチップスまたはスティックなどの食品片に、油水エマルション混合物を塗布することを含むことができ、該果実または野菜のチップスまたはスティックなどの食品片は、従来は油で揚げられていたが、現在では揚げること(frying)、さっと揚げること(flash frying)、ディープファットフライイング、またはパーフライイング(par-frying)などを含まない他の手段を介して加熱調理または乾燥することができる。
実施例において、油水エマルション中で用いられる油は、天然または合成の食用油とし得る。「食用」という用語は、栄養分の有無にかかわらず、著しい毒性なしにヒトや動物によって摂取されることのできる油脂のことをいう。この用語は、天然および合成の油の両方を含む。「脂肪」という用語は、室温(20〜25℃)では固体であるが、揚げることにより食品片を加熱調理するために従来用いられている温度においては液体である脂質を含む。
本明細書には、油で揚げることなく、
(a)複数のカットまたは成形された食品片を提供する工程と、
(b)所定量の油を食品片に与えるのに十分な時間、食品片に油水エマルションを塗布する工程であって、油水エマルション塗布後に食品片が初期水分量を有する工程と、
(c)初期水分量を、約0.2重量%から約80重量%の最終水分量まで低減して食品製品を提供する工程と、を含むプロセスが記載されている。
本明細書には、複数のカットまたは成形された食品片と、該複数の食品片上のコーティングとを含む食品製品が記載されており、該コーティングは、油水エマルションを含み、食品片に接触する油水エマルションの油含量は、コーティングの約5重量%から約85重量%である。いくつかの実施例において、食品片およびコーティングは約0.2重量%から約20重量%の水分含量まで乾燥される。
好ましくは、食品片は、ブランチングおよび油水エマルションの塗布前に、カチオンおよび/または有効量の1以上の表面デンプン除去または分解酵素を含む水で処理される。カチオンは、ブランチング水などのブランチング媒体中にも、または代わりに含めることもできる。
好ましい実施形態において、本発明は、食品片を油で揚げて(典型的には約300°F〜400°Fより高い温度)、例えば約25〜40重量%油を含む完成食品を生産する工程を含むプロセスにより製造される従来の製品の味、テクスチャーおよび/または外観を有する、複数のカットまたは成形された食品片を提供するための方法で加工された、食品またはスナック食品製品を提供する。好ましくは、本発明に従って、油で揚げることなく調製されるスナック食品製品は、次の特性の少なくとも1つ、好ましくは少なくとも3つ、好ましくは少なくとも5つを有する:パリパリした(crisp)テクスチャーと、;約35重量%未満の脂肪含量、例えば約15重量%以下の脂肪含量、例えば約10重量%以下の脂肪含量、例えば約1重量%以下の脂肪含量、例えば約0.5重量%以下の脂肪含量;約0.1重量%超過の水分含量、例えば約0.5重量%から約80重量%の水分含量、または約0.5重量%から約10重量%の水分含量;チップス、スティックまたはスライス形状の食品;約12N以下で破砕する食品片;および約3.5N/mm以上の平均ヤング係数を有する食品片。食品製品は、約0.5重量%以下の脂肪から最大約45重量%の脂肪までを含むことができ、約5〜20重量%までの脂肪、または多くとも約30〜35重量%までの脂肪、例えば、約1〜15重量%の脂肪を含み得る。チップスタイプのスナック食品製品などの食品片は、約12N以下で破砕し、約3.5N/mm以上の平均ヤング係数を有するものもある。
さらなる好ましい実施形態において、本発明は、(i)新しいおよび/もしくは独自の味、テクスチャーおよび/もしくは外観を有する、または(ii)脂肪が少なくおよび/もしくは現在入手可能な製品のより健康的なバージョンであると考えられる、または(iii)野菜、果実、穀類、ナッツ、マメ科植物、もしくはその他の消費材料およびこれらの組合せから製造される、複数のカットもしくは成形された食品片を提供するように加工された、食品製品、ならびに、その製造および/または加熱調理方法を提供し、かかる製品の製造は、適切な製造および/または加熱調理方法がなかったためこれまで実現可能でなかった。
驚いたことに、本発明によれば、油もしくは油代用品などの脂肪との接触量を排除する、任意で最小限に抑える、および/または制御するという条件、ならびに、潜在的に有害な副産物、例えばアクリルアミドや発がん性のアルデヒド類を生成する可能性を制限するという条件のもと、生の材料の一定の望ましい処理およびそれに続く加熱調理を通して、高脂肪スナックの所望の高品質、風味、テクスチャー、外観、および消費者受容性を維持することが見いだされた。
さらに、既知の従来の揚げ方法とは異なり、製造プロセスの間に、完全に制御された環境において所定量の脂肪を食品片に注入することもできる。本発明の製品に塗布される所望量の脂肪を正確な量に制御できることに加え、本発明は、熱油または油代用品たまりの使用、ならびに製造プロセスで使用される関連脂肪の保持、濾去、そして最終的に、ほとんどの場合、処分の必要性を完全に排除する。
さらに、本発明は、関連の低脂肪スナック食品製品の製造において上記で引用した特許に記載されているような、ディファッター(defatter)または他の油除去手段を使用する必要性も排除する。
食品片
用語「食品片」は実質的に任意の食品に由来する副単位または断片を含むことを意図する。好ましくは、食品片は、それらの原料の状態から直接成形または再成形が可能な、カットまたは成形された食品片として提供され得る。これら食品は、ジャガイモ、ビート、カボチャ、スクワッシュ(squash)、トマト、キノコ、ズッキーニ、人参、ナス、リンゴ、洋梨、バナナ、ベリー類、穀物、豆、ナッツ、種、スウェーデンカブ(rutabaga)、プランテーン(plantain)、タロイモ、オクラ、玉ネギ、パースニップ(parsnip)、ヤムイモ、サツマイモ、ユッカ(yucca)、パパイア、マンゴ、パイナップル等を含む野菜、および/または果実、ならびに、獣肉、鶏肉、魚、甲殻類を含む。これら食品片は、裏ごしされた、スライスされた、さいの目に切られた、粉砕された、挽かれた、粉末にされた、または微粉砕された果実類、野菜類、マメ科植物、穀物、ナッツ、豆、種等を含み、例えば、豆、米、トウモロコシ、小麦等などの生産物を含む。
上記生産物および材料、好ましくは豆、米、トウモロコシ、トウモロコシマーサ、小麦などを単独でまたは組み合わせて処理して、調製された生地または混合物等の押し出し成型またはシーティングを介して、食品調合物のシート、スライス、または断片を形成することが可能である。こうして形成された生地または混合物は、次に、任意の所望の形状に押し出し成型またはカットされる。粉または生地を本プロセスに好適な形状に処理するためのこの基本手順には多くのバリエーションが存在する。例えば、それぞれ参照により本願に組まれる、米国特許第3,600,193号(トウモロコシ粉と調味料との混合(mixing corn flour with seasonings))、米国特許第3,922,370号(水、米および米粉の混合(mixing water, rice and rice flour))、および米国特許第3,348,950号(トウモロコシ、ショ糖、水、およびコーングリットの混合(mixing corn, sucrose, water, and corn grits))を参照のこと。一般に、本発明のプロセスは、従来は揚げていた全ての食物、または揚げるというプロセスを許容できない食物と共に使用することが可能である。食物の形態には、例えば、スティック、ストリップ、スライス、チップス、波形カット(crinkle cut)、ワッフル、ポップコーン形状、フレーク等が挙げられる。フレーク状製品はそれら自体のバーもしくはシリアルとしてもよく、または、グラノーラ、グラノーラ・バーの材料として使用するか、または、ヨーグルト、シリアル、トレイル・ミックス、スナック・ミックス等に加えてもよい。
例えば、トルティーヤチップスまたはビーンチップスなどのトウモロコシトルティーヤ製品は、最初に水と、トウモロコシ、トウモロコシマーサもしくは豆の粉から、または加熱調理したトウモロコシもしくは豆から調合物を形成し、トルティーヤ・オーブンなどの従来のオーブンで加熱調理することにより調製する。トルティーヤまたはビーンのストリップまたはラウンドはその後、本発明の方法により処理および加工し、油または油代用品で揚げずに、パリッとしたテクスチャーおよび揚げ物の風味を有する無脂肪または低脂肪のスナック製品を製造できる。一般に、本発明のプロセスは、パリッとしたテクスチャーおよび従来の揚げ物の風味を得るために、従来油で揚げていた全てのスナック食品と共に用いることができる。
別の実施形態では、本明細書に記載されたシート状または押し出し成型された生地または混合物は、ジャガイモ混合物または他のデンプン材料から、単独でまたは他の材料と組み合わせて作ることができ、その後、本発明の教示に従って、油を使用せずにパリッとした完成製品に加工可能である。
好ましい食品片は、スライスした時に露出しスライスを曲げた時にもろさ(fracturability)を示す、一般に固体の内部マトリックスを有する果実および/または野菜から得られる。好ましい実施形態では、食品片は通常ポテトチップスを製造するのに使用されるようなジャガイモから得られる。好ましい実施形態において、食品片はジャガイモの基体(potato substrate)を含む。ジャガイモの基体は、単に農場で生育された様々な品種のジャガイモ(例えば、生のジャガイモ)であってもよい。かかる品種には、ビンチ(Bintje)、ラセット・バーバンク(Russet Burbank)、ユーコンゴールド(Yukon Gold)、ケネベック(Kennebec)、ノーチップ(Norchip)、アトランティック(Atrantic)、シェポディー(Shepody)、セバゴ(Sebago)、レッド・ポンティアック(Red Pontiac)、レッド・ウェルバ(Red Warba)、アイリッシュ・カブラー(Irish Cobbler)“BC”、ノーゴールド・ラセット(Norgold Tusset)“BC”、ノーランド(Norland)、アトランティック(Atrantic)、ホワイト・ローズ(White Rose)、スペリアー(Superior)、センテニアル・ラセット(Centennial Russet)、ケズウィック(Keswick)“NB1”、グリーンマウンテン(Green Mountain)、ラ・ソーダ(La Soda)、レッド・ラ・ルージュ(Red La rouge)、レッド・ノールラン(Red Nordland)、レッド・ブリス(Red Bliss)、イエロー・フィンランド(Yellow finnish)、ルビー・クレスント(Ruby Crescent)、およびオーストラリア・クレスント(Australian Crescent)、ロシアン・ブルー(Russian Blue)、ペルーヴィアン・ブルー(Peruvian blue)、スペリアー(Superior)、カタディン(Katahdin)、ならびに、サツマイモの品種、例えば、ボールガール(Beauregard)、ジュエル(Jewel)、ネマゴールド(Nemagold)、センテニアル(Centennial)、エクセル(Excel)、リーガル(Regal)、サウザン・ディライト(Southern Delite)、エルナンデス(Hernandez)、バーダマン(Vardaman)、トラビス(Travis)、ホワイト・ディライト(White Delight)、スモア(Sumor)、ナンシー・ホール(Nancy Hall)、ピカディタ(Picadita)、カンペオン(Campeon)、スターリーフ(Star Leaf)/ボニアート(Boniato)、日本、中国、および沖縄の紫イモ(Japanese, Chinese, and Okinawan Purple)等、が含まれるがこれらに限定されない。
食品片に対するさらなる加工も実施できる。例えば、ポテトチップスまたはフレンチフライを作るためのジャガイモなどの野菜食品片に対するプロセスとしては、食品片を1以上の酵素、1以上のカチオン、またはその両方を含む溶液に曝露することがある。食品片は、酵素を不活性化することのできる約60℃から約100℃の温度の水中に食品片を浸漬することなどによって、ブランチングすることもできる。この追加の加工は、油水エマルションを食品片に塗布する前に実施できる。
別の実施形態では、ビタミンA、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンD、チアミン、リボフラビン、ナイアシン、葉酸、リン、マグネシウム、銅、カルシウム、亜鉛、鉄等のビタミンおよびミネラルを含むその他の栄養素を、酵素処理、カチオン処理、油の塗布、および/またはランチングプロセスにおいてまたは追加の工程においてかかるビタミンおよびミネラルを食品片に注入するか、あるいは所望のビタミンおよび/またはミネラルを含んだ化合物を加熱調理前または加熱調理後の食品片に噴霧するかのいずれかによって、本発明の製品に加えることが可能である。この手順によれば製品は栄養的に強化され、より健康的なスナック食品製品を製造できる。
別の実施形態では、塩(NaCl)、砂糖、ハーブ抽出物、果実抽出物、野菜抽出物等、またはこれらの組み合わせなどの風味相乗剤および調味料のブレンドは、カットされた食品片を、塩、砂糖、ハーブ、果実、野菜等のそれぞれに浸すまたは漬けることにより、スナック食品製品に注入することが可能である。これにより、ブランチング水で、および/またはカットした食品片に風味を注入する別工程をブランチング工程の後もしくは前に設けることにより、上記風味づけ成分を、スナック食品製品に注入することが可能である。あるいは、水溶性またはそうでない濃縮された風味抽出物にカットした食品片を漬けてもよい。さらに別の実施形態では、本発明のスナック食品製品をチョコレート、カラメル、シロップ、および、果実または野菜から製造したコーティングまたは任意のその他の同様のカバーリングでコーティングし、それにより無脂肪または低脂肪または高脂肪の、他の新規のグルメスナックを創出することが可能である。
食品片の調製
食品片は、食品の材料の一つまたは組み合わせからカット、形成、または成形する。生野菜または生の植物素材の場合、食品片を好ましくは洗い、任意で皮をむいてカットする。ジャガイモのような好ましい野菜、またはその他の食品製品などは、好ましくは、チップス、スティック、シューストリング、波型のチップス、クリンクルカットのチップス、ワッフルカットのチップス、ストレートカットのチップス、およびスティック等用に好ましい寸法および形状のスライス、スティック、またはストリップにカットする。カット、形成または成形後、調製した食品片を、好ましくはすすぎ水などの水性媒体と接触させて遊離したでんぷんを除去する。遊離したでんぷんを除去することは使用を最適化して酵素の量を低減するのに最適であり、加えて遊離したでんぷんはチップスを乾燥させた後に粉っぽい外観を残す場合がある。
酵素および/またはカチオン処理
調製した食品片を酵素溶液またはカチオン溶液、より好ましくは酵素とカチオンの溶液に曝露してもよい。酵素処理を行なう場合は、本明細書で定義した1以上の改善された性質に寄与するおよび/または次の利点の少なくとも一つを提供する量で酵素を使用する:完成製品のパリパリ感の増加、粘性の減少、および色の改善。理論に束縛されることなく、任意のカチオンは、酵素の働きを促進して溶液中での時間を削減し、さらに、カットされた食品片をより強く強固にして加工を簡単にすると考えられている。さらに、カチオンは、スナック食品製品の栄養的側面に寄与するだけでなく、酵素的褐変を減少させるかもしれない。
スナック食品製品の特定の(1または複数の)性質を改善するための、所与の酵素またはカチオンへの適切な曝露は、当該酵素またはカチオンによって決まる。当業者は当該技術分野で既知の方法に基づいて酵素またはカチオンへの好適な曝露を決定し得る。酵素処理とカチオン処理の両方を行なう場合は、酵素溶液に続いてカチオン溶液を使用して、または、カチオン溶液に続いて酵素溶液を使用して処理を別個に行ない得るが、好ましくは一種類の溶液を用いては処理を同時に行なう。塩および/または風味づけ材料をいずれかの溶液に加えることも可能である。
本発明の方法で使用する酵素は当該使用に好適であれば、例えば、乾燥粉末、凝集粉、または粒状体、特に非発塵性の粒状体、液体、特に安定化液、または保護酵素のいかなる形態であってもよい。粒状体および凝集粉は従来の方法、例えば、酵素を流動床造粒機の中のキャリア上に噴霧することによって調製してもよい。キャリアは好適な粒径を有する粒子コアからなってもよい。キャリアは可溶性または不溶性、例えば、塩(例えば、NaClまたは硫酸ナトリウム)、糖(例えば、スクロースまたはラクトース)、または糖アルコール(例えば、ソルビトール)、であってよい。酵素は徐放製剤に含まれていてもよい。徐放製剤の調製方法は当該技術分野で既知である。液体酵素製剤は、例えば、栄養的に許容可能な安定剤、例えば、糖、糖アルコールもしくは別のポリオール、および/または乳酸もしくは他の有機酸を確立された方法により添加することによって安定化してもよい。
本発明に従って使用するのに好適な酵素、酵素の形態、商業的入手可能性等は、参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第4,058,631号、米国特許第5,312,631号、および米国特許第7,056,544号に列挙された1以上の酵素から選択される。好ましくは、酵素は、米国特許第5,441,758号に記載されている高温アミラーゼなどの高温酵素以外である。しかしながら、一定の環境下ではかかる酵素を本発明に従って使用することもでき、本明細書では高温酵素の使用は除外しない。本発明による好ましい酵素は、アミラーゼ(アルファおよび/またはベータ)、セルロース、インベルターゼ、ペクチナーゼ、およびアミログルコシダーゼを含み、アミラーゼが最も好ましい。好ましい酵素は、デンプンを分解できるもの、例えばデンプンから様々な糖類を切断することにより、例えば、食品片表面上に存在するデンプンを分解するための、例えば、アミラーゼなどのデンプン分解酵素、およびデンプンを分解する他の酵素である。かかる分解は、食品片の内部に存在するデンプンに対して起こるものであってよい。好ましくは1以上の酵素は約0.1から約5重量%の濃度で溶液中に存在する。
本発明によると、酵素溶液が1以上のカチオンをさらに含んでもよいし、または、酵素を含まない溶液中にカチオンを提供できる。用語「カチオン生成化合物」は、周囲温度においてまたは加熱してのいずれかにおけるカチオンとアニオンの解離を介して、溶液中にカチオンが生成される化合物を含むことを意図する。本発明における好適なカチオン生成化合物としては、限定はされないが、リチウム、ナトリウム、および/またはカリウム塩などのアルカリ金属塩;マグネシウムおよび/またはカルシウム塩のようなアルカリ土類金属塩;アルミニウム化合物;ならびに、窒素、リン、および/またはビスマス化合物(例えば、アンモニウム)などのVA族金属化合物がある。この一連の化合物においてより好ましいのはカルシウム塩、マグネシウム塩、カリウム塩、アルミニウム化合物、および窒素化合物であり、カルシウム塩が最も好ましい。好ましくは、1以上のカチオンは、約0.1から約5重量%、より好ましくは約0.2から約2.5重量%の濃度で溶液中に存在する。
食品片を、上記のような任意でカチオンを含む酵素溶液、または酵素を有さないカチオン溶液に曝露することにより、様々な改善された性質がスナック食品製品に付与される。用語「改善された性質」は、本明細書において、かかる溶液で処理されていない食品片のスナック食品に比べて、1以上の酵素および/またはカチオンの作用によって変化する、スナック食品製品のあらゆる特徴として定義される。改善された性質としては、パリパリ感の増加、粘性の減少、生のおよび/またはブランチングされた材料の硬度の増加、酵素反応および/またはメイラード反応による焦げ目の減少、明度の増加、色の保持の向上、着色強化の増加、退色の減少、硬さの増加、ゴツゴツしたまたはなめらかな外観の増強、改善された風味、ならびに脂肪含量の低減があるが、これらに限定されない。これらの用語の多くは米国特許第7,056,544号により十分に定義されており、当該特許はその記載を参照することにより本明細書に組み込まれる。その他の用語は、当業者には明らかであろう慣例的意味に従って定義される。
パリパリ感および/または硬度は、測定的または予め選択された方法で増加させることができるので、例えば、特定の加工目標を達成するため、または特定の完成スナック食品製品を製造するために特定のパリパリ感または特定の硬度が要求される場合には、1以上の酵素および/またはカチオンへの曝露量を変化させることによりパリパリ感または硬度を制御することが可能であることは理解されよう。
改善された性質は、本発明の方法によって調製されたスナックまたは他の食品製品と、従来の方法によって調製されたスナックまたは他の食品製品を比較することにより判断してもよい。本発明の方法を使用して得られるそのような改善された性質を判断する技術を本明細書で説明する。感覚刺激性は食品業界において確立された手順を用いて評価することができ、例えば、官能評価者の訓練パネルの使用が含まれてもよい。その他の方法には、本明細書の以下で開示するようなテクスチャー解析および比較が含まれ得る。
好ましくは、食品片を酵素溶液(カチオンを含むまたは含まない)、またはカチオン溶液に、約0.5から約45分間曝露し、より好ましくは約1.0分から約15分間、最も好ましくは約2.0から約5分間曝露する。
好ましい実施形態において、酵素および/またはカチオン処理はブランチングの前に実施する。代替的な実施形態では、酵素および/またはカチオン処理は、ブランチングと同時にまたはブランチングの後の追加処理として実施する。食品材料の組み合わせまたは生地から製造されたシート状の製品などの、特定の形状をした食品片の場合には、成形された食品片がかかる製品の製造において慣習的な最初の焼き工程を経た後に酵素および/またはカチオン処理を実施してもよい。
ブランチング
本発明のいくつかの実施形態は、果実および/または野菜片などの食品片をブランチングする工程を含んでいる。好ましくは、次のいずれかを達成するのに十分な期間、食品片をブランチングする:1)小片の表面に自然発生する酵素を不活性化するおよび/または上記の酵素処理中に添加されたあらゆる酵素を不活性化する;2)自然発生するでんぷんの少なくとも一部をゼラチン化する;3)メイラード褐変反応およびアクリルアミドの形成の可能性を減少させるために過剰な遊離糖類を除去する;および4)テクスチャーおよび風味を改善する。典型的には、上記定義したように、約0.5から約8重量%、より好ましくは約2から約5重量%、最も好ましくは約3重量%の1以上のカチオンを好ましくは含有する水溶液に浸漬することにより、食品片が好ましくはブランチングされる。好ましい実施形態では、カチオンはNaCl、KCl、MgCl、およびCaClから選択される。ブランチングは、好ましくは約60℃から約120℃、より好ましくは約70℃から約100℃の温度で実施される。別の実施形態では、ブランチングは、蒸気(周囲圧力以上)に曝露することによって実施される。ブランチングは、所望のブランチングの量によって、好ましくは約15秒から約10分間、より好ましくは約40秒から約3分間、実施される。あるいは、マイクロ波、オーム加熱、過熱蒸気、赤外線加熱等などの既知で任意のブランチング方法を本発明に従って使用できる。例えば水や蒸気などのブランチング媒体に組み合わせることによって、さらなる油を塗布することもできる。
必要であれば、次に、好ましくは食品片の水気を切るまたは食品片をエアカーテンの下に送って過剰な水分を除去する。別の実施形態では、過剰な表面水分を除去するいずれかの既知の方法を用いてもよい。ブランチングの前、最中、または後に塩を添加することが可能である。食品に使用するのに好適な任意の塩が使用可能であるが、NaCl、KCl、MgCl、CaCl等が好ましい。
食品材料の組み合わせまたは生地から製造されたシート状の製品など、特定の形状の食品片の場合は、ブランチング工程が適応可能でない、および/または必要でないかもしれない。ブランチング工程は、食品調製工程においてブランチングが用いられない、例えば、獣肉、鶏肉、魚または甲殻類などの他の食品においては、必要でないかもしれない。
油および油水エマルションの調製
任意の所定量の可消化性および/または合成の脂肪、例えば油または油代用品など、を加熱調理前に生地または混合物に加えるおよび/またはブレンドするおよび混合することが可能であり、あるいは、これらを、事前調理工程の前、最中、または後に、押し出した生地または食品片に噴霧するなどの任意のプロセスにおいて塗布することが可能である。食品片は、加熱調理/乾燥プロセス中の予め選択した時点で油水エマルションに曝露できるが、好ましくは、少なくとも一部、最も好ましくは所定量の油の全部が、食品片の調理前に、食品片を本明細書で油水エマルションと呼ぶ均質混合物中に浸漬することにより食品片に付加される。
好ましくは、油はキャノーラ油、ヒマワリ油、またはベニバナ油のような脂肪酸を含有していない調理油であり、食品片を油水エマルションに接触させるか、油を食品片にスプレーする、または食品片に油をさっと漬ける、あるいはその他の実施可能な方法によって、野菜片に塗布してもよい。その他の実施可能な方法には、ブランチング水に用いること、または、食品片がトレイもしくはベルトコンベアに配置される前および/もしくは後に、ベルトもしくはトレイの上に噴霧することなどが挙げられる。油を使用する他の実施形態では、あらゆる食品用油または油代用品を使用可能であるが、好ましい油としては、未精製油、および発煙点が低い油であり、好ましくはエクストラバージン・オリーブ油、大麻種子油、くるみ油、ゴマ油、アマニ油、ヤシ油、未精製キャノーラ油、半精製キャノーラ油、未精製ピーナッツ油、ベニバナ油、ヒマワリ油、高オレイン酸のヒマワリ油、未精製コーン油、大豆油、未精製大豆油、未精製ゴマ油、香味油(flavor infused oil)、乳化された植物性ショートニング等、OLESTRA(商標)等のような合成油である。SMART BALANCE(商標)、ENOVA(商標)等のような健康によい効果をもたらす代替油を、単独または上述したような他の天然油または合成油と組み合わせてのいずれかで使用できる。
本明細書中で使用する油水エマルションの一部である「油」という用語は、例えば20〜25℃(例えば、「室温」)などの周囲条件において液体であるか、または油水エマルションの食品片への塗布時に用いられる温度で液化可能である、液体の天然または合成油のことを指すことができる。したがって、「油」という用語は、バターやマーガリンなどの室温で固体または概ね固体であるために食品加工業界においては「脂肪」と呼ばれる脂質を指すことができる。しかしながら、かかる脂肪と水の混合物は、脂肪が溶けて液体となり、この液体を水とともに乳化して油水エマルションを形成できるように、エマルション形成の前または同時に加熱可能である。
本明細書中で用いる「油水エマルション」または「油水エマルション混合物」という用語は、例えば、油と水が明確な界面で2つの相に分かれている油と水の混合物とは対照的に、1以上の油と、水との均質または実質的に均質な混合物を指すことができる。しかしながら、本明細書中で用いる「油水エマルション」という用語は、天然または合成の界面活性剤が無いために、通常は真のエマルションであるわけではない水中油または油中水の機械的に発生させた分散液のことをいう。植物または動物油によっては元来、天然の界面活性剤を含んでいるという範囲で、真のエマルションができるかもしれないが、かかるエマルションは本発明の実施には必須ではない。ある実施形態において、油水エマルションはデンプンまたは化工デンプンを含まない。
食品片の油水エマルションの塗布は、食品片を油水エマルション中に浸漬することを含み得る。油水エマルション中への食品片の浸漬を行う条件は、油水エマルションの組成や、所望とする食品片の最終脂肪含量を含む、いくつかの要素に応じて決まり得る。
本方法は、工程(b)の前に、例えば、限定はされないが振とう、かき混ぜ(stirring)、均質化、超音波曝露(超音波処理(sonolation)ともいう)、攪拌(agitating)、または、油および水の相を高剪断ポンプなどの1以上の機械式ポンプを通過させることを含む、油相と水相を混合または攪拌する機械的手段を介して油水エマルションを調製する工程も含み得る。
油水エマルションは、所定量の油と水を一緒に混合することによって形成できる。当該技術分野で既知のように、水が極性であり、油が非極性であるため、界面活性剤を加えない限り、典型的には油と水が油相と水相との2つの相に分かれるため、油と水は一般的には混和しない。それにもかかわらず、単純な激しい混合と他の乳化方法によって、一方の相を他方の相中に分散させることができる(例えば、油相が水相に分散されている、または、水相が油相に分散されている)。混合は、油および水を油と水のエマルション中に混合、好ましくは乳化させることのできる任意の機械的方法によって行うことができる。混合または乳化方法としては、限定はされないが、例えば、均質化、超音波処理、攪拌、または、混合物を高剪断ポンプなどの1もしくは一連のポンプを通過させることがある。
油水エマルションは安定である必要はなく、例えば、エマルションは、食品片への塗布時、および/もしくは塗布後に、均質もしくは実質的に均質な状態で塗布可能であるか、または該状態を維持している必要はない。後で詳細に説明する水分除去工程が、油水エマルションが塗布されて比較的すぐ、例えば、油水エマルジョンが水相と油相に再び分離してしまうまでに要する時間より前に施される限り、本方法は依然として有効であり得る。したがって、エマルションは、食品片に油水エマルションを塗布する時間と比較的に近いところで調製できる。さらに、油水エマルションは塗布期間後に安定であるか、維持される必要がないので、エマルションは、外来の乳化剤または界面活性剤によって安定化される必要はない。したがって、油水エマルションは、限定はされないが振とう、かき混ぜ、均質化、超音波への曝露、および高剪断ポンプなどの機械式ポンプの使用を介することを含む、一時的な機械的手段によって生成可能である。連続プロセスにおいて、必要であれば、油および水を加熱し、乳化させることができる。油水エマルションは、例えば、乳化機構を介して油と水を恒常的に循環させることによって維持することができ、食品片は、例えばエマルションの表面の下方の一定距離において移動層上で、制御された期間、エマルションを通過させることができる。
油水エマルション中の油の重量分率は、食品片に塗布される所望の脂肪の量に応じたものとすることができる。言い換えると、油水エマルションの油含量は、食品片に対する所望の最終の油または脂肪含量によって決定できる。エマルション中で用いる油の正確な量は、例えば約1.5〜85重量%、例えば、約5〜75重量%または約10〜50重量%、好ましくは約20〜40重量%油といったように、幅広く変えることができる。
後で詳述するように、油水エマルション中の油の量は、以下の量のうちの少なくとも1つ、例えば、少なくとも2つ、少なくとも3つ、および場合によっては4つすべてによって決まりうる:最終食品製品の所望の最終脂肪含量、最終食品中の水分率、湿製品中の固形分率、および、油水エマルションの塗布後の食品片の表面上の油水エマルションのキャリーオーバーの重量百分率。所望の最終脂肪含量は、使用者によって選択できる。最終製品中の水分率もまた使用者によって選択可能であるが、一般的には、食品片のタイプ、食品製品の所望のタイプ、および最終食品製品の所望の物理的性質によって決定可能である。例えば、完成食品製品中には、特に魚、鶏肉または獣肉に由来するものの場合、高い、例えば約50%に達する水分含量を保持可能である。
例えば、ポテトチップスタイプの食品製品の場合、約2〜10重量%の最終水分含量が典型的である。湿食品製品中の固形分率は、食品片のタイプによって決めることができ、容易に決定可能である。塗布後の食品片への油水エマルションのキャリーオーバーは、食品片の寸法(例えば、厚さ、長さなど)、食品片の表面テクスチャー、エマルションの粘度、および油水エマルションを塗布する温度、ならびにその後の乾燥プロセスにおける油の表面損失の関数とすることができ、当業者によって容易に決定可能である。
一例において、油水エマルション中の油含量は、食品片に対する所定の所望の最終脂肪含量に基づいて決定可能である。最初に、水分を低減する工程後の食品片上の油の最終量は、油水エマルションに曝露している間に食品片が取り上げる油の量とほぼ等しいと仮定できる。個々の食品片は、例えば、加工中の食品片間の摩擦により、油を失うか油を獲得するかもしれないが、1つの食品片からの油の損失は、別の食品片に取り上げられる可能性が非常に高いため、すべての食品片の間での油の損失の総計は、略ゼロとなると考えられる。式[1]はこの関係を示す。
Figure 2018521681
式中、mは、食品片上の油の最終質量(例えば、油水エマルションを塗布して、水分含量を低減した後)を示し、mは、食品片の初期全質量(例えば、油水エマルションを塗布する前)を示し、fcoは、食品片上への油水エマルションからの油のキャリーオーバー分率を示し、foeは、油水エマルション中の油含量分率を示す。
油水エマルションからの油のキャリーオーバー分率fcoは、食品片の表面上への油水エマルションのキャリーオーバーの重量百分率として定義することができる。キャリーオーバー分率fcoは、一般には、食品片のタイプ(すなわち、食品のタイプ、例えば、ジャガイモ、リンゴ、鶏肉、魚など)、食品片の形状および寸法(例えば、スライス、スティックなど、およびスライスまたはスティックの厚さ、長さまたは幅)、食品片の表面テクスチャー、および油水エマルションの粘度によって決まりうる定数である。いくつかの例において、水分低減工程への輸送中、または水分低減装置内(例えば、乾燥中)で食品片から油が失われるが、この油損失率も、キャリーオーバー分率fcoに畳み込むことができる。
いくつかの例において、食品片の所望の最終脂肪含量に基づいて、使用すべき油水エマルションの油含量を決定することが望ましい可能性がある。したがって、式[1]は、式[2]に示すような油水エマルションの油分率について解くことができる。
Figure 2018521681
食品片上の油の質量mは、食品片上の油含量分率fと、食品片の最終質量mfpとの積に書き換えることができる。食品片の質量mfpは、その3つの成分、すなわち、食品片の固形分の質量m、食品片上の水の最終質量m、および食品片上の油の質量mに分割できる。これらの式を組み合わせて、油の質量mは、式[3]によって再定義することができる。
Figure 2018521681
式[3]は、式[2]に代入して式[4]とすることができる。
Figure 2018521681
分数m/mは、食品片の初期固形含量分率fと同じであり、一般的に知られているか、容易に決定可能な食品片の性質である。この分数をfで置き換えることにより、式[5]が得られる。
Figure 2018521681
式[5]をわずかに操作して式[6]とすることができる。
Figure 2018521681
上述のように、fはm/mのように定義することができ、式[6]は、式[7]および[8]のように書き換えることができる。
Figure 2018521681
Figure 2018521681
分数m/mは、上記fと定義される食品片中の油分率と同じであり、分数m/mは、fと定義できる食品片中の水分率である。これらの分数を式[8]においてfおよびfで置き換えることにより、使用者に分かりやすい式[9]が得られる。
Figure 2018521681
式[9]により、使用者は、油水エマルション中で用いるべき油分率foeを以下の4つのパラメータの関数として決定できる。
(1) 目標パラメータであり使用者によって設定可能な、式[9]中のfとして示される食品片上の所望の最終油分率;
(2) 上記のように使用者によって容易に決定可能な、式[9]中のfcoとして示される、食品片幾何学形状、厚さ、表面テクスチャーなどの食品片の性質、および、塗布中の油水エマルションの粘度や温度などの油水エマルションの性質、に畳み込み可能な損失調整済みキャリーオーバー分率;
(3) 使用者によって既知であるか容易に決定可能な、式[9]中のfとして示される食品片の初期固形分率;ならびに、
(4) 使用者によって選択も可能であるものの、例えばポテトチップスでは約2重量%というように、食品製品のタイプに応じてしばしば設定される最終水分率f
上記のように、室温で固体または実質的に固体の油を使用する場合には、固体油は、該油を水と接触させる前または後のいずれかに、その融点を超える温度まで加熱して、加熱液体油とすることができ、その結果、液体となった油を水と乳化させるか、実質的に均質に混合させて、油水エマルションを形成できる。
油水エマルションはまた、他の添加剤、例えば、1以上のカチオン、1以上の栄養的添加剤、1以上の風味づけ添加剤、および1以上の食用の無毒性界面活性剤を含み得る。一例において、油水エマルションは、上で定義したように、約0.5重量%から約8重量%、例えば約2重量%から約5重量%、例えば約3重量%の1以上のカチオンを含み得る。いくつかの例において、油水エマルション中のカチオンは、NaCl、KCl、MgCl、およびCaClから選択可能である。
油水エマルション中に含めて使用可能な栄養的添加剤としては、限定はされないが、栄養素、ビタミン、およびミネラル、例えば、ビタミンA、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンD、チアミン、リボフラビン、ナイアシン、葉酸、リン、マグネシウム、銅、カルシウム、亜鉛および鉄が挙げられる。油水エマルションに栄養的添加剤を含めることにより、栄養的に強化された食品製品を得ることができ、より健康的なスナック食品製品を製造する機会が提供される。一例において、油水エマルションは、約0.25重量%から約5重量%の栄養的添加剤を含み得る。油水エマルション中に含めて使用可能な風味づけ添加剤としては、限定はされないが、風味相乗剤および調味料のブレンド、例えば、食卓塩(NaCl)、砂糖(例えば、スクロースまたはフルクトース)、ハーブ抽出物、補助剤(adjuvant)または香料(flavorings)、例えば果実抽出物、野菜抽出物などが挙げられ、または、それらの組み合わせを、油水エマルション中の各香料、塩、砂糖、ハーブ、果実、野菜などに含めることができ、それにより上記風味づけ成分を食品片中に組み込み可能である。あるいは、油水エマルションを塗布する前に、食品片を濃縮風味抽出物に漬けるか、食品片に濃縮風味抽出物を注入することができ、この場合、濃縮風味抽出物は水性または非水性のいずれのものも可能である。一例において、油水エマルションは、約0.25重量%から約5.0重量%の風味づけ添加剤を含み得る。
別の実施形態において、保存期限を延ばすために、製品に、保存剤、天然および合成の酸化防止剤の両方を添加可能である。第三ブチルヒドロキノン(TBHQ)、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、およびエチレンジアミン四酢酸(EDTA)などの任意の数の酸化防止剤を用いることができ、または、より天然の型、例えば、ハーブ抽出物、果実抽出物、野菜抽出物などもしくはそれらの組み合わせを、カットした食品片をこれらの成分を含む溶液に浸すか漬けることにより、スナック食品製品に注入することができ、これにより、上記酸化防止剤成分を、ブランチング水中で、および/または、カットした食品片に酸化防止剤を融合させる別の工程をブランチング工程の後もしくは前に設けることによって、食品片に組み込み可能である。あるいは、酸化防止剤は、油/水エマルションを用いて食品片に直接塗布可能である。完成製品の保存期限を向上/延長するために、油エマルションに酸化防止剤を直接添加可能である。これらの酸化防止剤は、合成型であっても天然由来であってもよく、完成製品の安定化を助けて、異臭、悪臭、およびペンキ臭(painty flavor notes)の発生を低減する。これらの酸化防止剤を油エマルションに直接添加することにより、酸化防止剤を完成製品に均一に分布させることができる。エマルション中での油の風味の完全性が安定化され、完成食品製品のより長い流通と保存が可能になる。例えば、流通および保存中に完成したチップスに不快な臭いおよび臭気が発生するのを防止するために、油エマルションに、脱臭濃縮型ローズマリー抽出物を0.05%から0.10%の割合で添加可能である。
油水エマルションの塗布
本明細書に記載するプロセスは、油水エマルションを食品片に塗布可能な1以上の工程を含み得る。ある実施形態において、エマルションはデンプンを含まない。一例において、油水エマルションの塗布は、食品片を油水エマルション浴に、所定の温度で所定の時間浸漬することによって行い得る。しかしながら、噴霧、注入、塗工などの他の油水エマルション塗布方法を使用可能である。
油水エマルションを均一に塗布できることから、食品片を油水エマルションに浸漬することが好ましいかもしれない。一例において、食品片は、食品片に対して所定量の油水エマルションを塗布するのに十分な時間と温度で、油水エマルションに浸漬可能である。油水エマルションに浸漬することにより、食品片のブランチングと同様の以下の追加の目標の1つ以上も達成できる。(1)小片の表面に自然発生する酵素を不活性化するおよび/または上記の酵素処理中に添加されたあらゆる酵素を不活性化する;(2)自然発生するでんぷんの少なくとも一部をゼラチン化する;(3)メイラード褐変反応およびアクリルアミドの形成の可能性を減少させるために過剰な遊離糖類を除去する;ならびに(4)テクスチャーおよび風味を改善する。一例において、油水エマルション中の塗布時間と温度は、上記追加の目標のうちの少なくとも1つ、例えば、追加の目標のうちの少なくとも2つ、例えば追加の目標のうちの少なくとも3つを達成するのに十分なものであればよく、いくつかの例においては、油水エマルションの塗布によって追加の目標の4つすべてを達成できる。
油水エマルションの塗布がブランチング機能(例えば、酵素の不活性化、デンプンのゼラチン化、余分な遊離糖の除去、およびテクスチャーと風味の向上のうちの1つ以上)の実施を意図する場合には、油水エマルションを加熱して温度を上げ、食品片をブランチングし油水エマルションから食品片に所定量の油が塗布されるに十分な時間の間、食品片を油水エマルションに浸漬可能である。食品片をブランチングするのに十分でない時間および/または温度で食品片を油水エマルションに接触させることが望ましいことが分かっている場合には、周囲圧もしくはより高い圧力の水、油、油水混合物、蒸気を用いた、または乾燥ブランチングによる、別のブランチング工程を利用可能である。
エマルション塗布は、約20〜30℃の周囲温度で行うことが好ましいが、幅広い温度範囲、例えば、約−20から約250°F、例えば約0℃(約32°F)から約100℃(約212°F)、例えば約60℃(約140°F)または約65℃(約150°F)から約93℃(約200°F)または約100℃(約212°F)、および幅広い範囲の時間、例えば、約1〜2秒から約1〜2時間、好ましくは約3秒から約1時間、例えば、15秒から約5分間、または約5秒から約15秒間行い得る。好ましくは、時間と温度は、相当量の水が失われないように、例えば、100℃(約212°F)未満、好ましくは35℃未満の温度に選ばれる。
エマルションは、周囲圧力を超える周囲における、周囲の大気圧を含む様々な圧力を用いた条件下で塗布してもよい。したがって、エマルションは、高圧下および/または真空条件下において、開いたチャンバまたは閉じたチャンバ内で食品片および製品に塗布されることになる。
しかしながら、食品片を、本工程において部分的に加熱調理するか、「ブランチング」する必要はなく、好ましくは本工程においてはブランチングしない。別のブランチング工程が必要な場合には、約60℃(約140°F)から約120℃(約250°F)、例えば約65℃(約150°F)から約100℃(約212°F)、または約60℃(約140°F)から約93℃(約200°F)もしくは約98℃(約210°F)の温度で行ってもよい。ブランチングは、所望の加熱調理量に応じて、約15秒から約10分間、例えば、約40秒から約3分間行い得る。
油水エマルションは、塗布工程中に加熱および循環させることができ、均質性を上記で開示したように維持できる。食品片は油水エマルションの塗布中および油水エマルションへの曝露中、攪拌可能である。
温度が流体の粘度に強い影響を与え、温度が上昇すると一般に粘度が低下することは周知である。このことから、油水エマルション概念に至るのである。油水エマルションは、エマルションの粘度を制御してそれによってプロセスにおいて食品片に塗布されるエマルションの量を制御するために、塗布工程中に冷却および循環させることもできる。大半の油は加熱されると粘度が劇的に変化することから、この粘度を制御して、食品片上により一定したコーティングを提供することは好都合である。トウモロコシ油などについては、最適温度はより低く、75〜120°Fの範囲であり、この温度において、トウモロコシ油の粘度は、75°Fにおける54cPから120°Fにおける14cPの範囲であることが分かった。
ある実施形態において、油水エマルションは、より高い温度で食品片に維持および/または塗布されてもよい。かかる温度は、油水エマルションの沸点直下に達することもある。
油水エマルションは、凝固した材料または望ましくない食品片の破片を取り除くためにろ過してもよい。紙製もしくは機械的フィルタおよび装置、ならびに/または分離および膜装置および/もしくは方法を含む、任意の利用できるろ過方法を使用してもよい。ある実施形態において、わずか2ミクロンの細菌を含む任意の物質を除去する可能性のあるフィルタを使用可能である。油水エマルションは、異なる体積分速でろ過装置に通すか、または循環させてもよい。
澱粉質の食品片の場合には、酵素および/もしくはカチオン処理もしくはブランチング工程の前、かかる工程中、またはその両方で、デンプンを食品片から除去してよい。生のデンプンは、酵素および/もしくはカチオン処理またはブランチング工程の前に除去されることが多い。可溶化および/または結晶化されたデンプンは、油水エマルションから除去するか、または、酵素および/もしくはカチオンおよび/もしくはブランチング工程において、ろ過を含む様々な方法および装置を用いて除去してよい。
いくつかの例において、食品片は、すすいだ後に、水気を切るまたはエアカーテンの下に送って過剰なエマルションを除去できる。別の実施形態では、過剰な表面液体を除去する任意の既知の方法を使用可能である。油水エマルション塗布前、塗布中または塗布後に塩を添加可能である。食品に使用するのに好適な任意の塩が使用可能であるが、NaCl、KCl、MgCl、CaCl等が好ましい。
水分量の低減(「加熱調理」または「乾燥」)
食品片中の水分は、約0.2から約80重量%、好ましくは約0.5から約5重量%の水分量まで低減するのが好ましい。この水分低減は、上述の前処理工程に続いて行われ、種々の方法により達成されてよい。
本発明の一実施形態では、水分の低減工程は、強制空気対流式オーブン(forced air convection oven)、流動床乾燥機/オーブン、振動流動床乾燥機/オーブン、衝突加熱式乾燥機/オーブン、パルス流動床乾燥機/オーブン(例えば、エアロパルス乾燥機)、回転式乾燥機/オーブン、回転式ドラム乾燥機/オーブン、回転スパイラルドラム式乾燥機/オーブン、棚型オーブン(tray oven)、静置(stationary)乾燥機/オーブン、スパイラルロースター/乾燥機(例えば、FMC Spiral Roto-Louvre Roaster/Dryersなど)、マイクロ波乾燥機/オーブン、赤外線乾燥機/オーブン、過熱エアレス乾燥機(super heat airless driers)、真空乾燥機、真空ベルト乾燥機、およびオーム乾燥機(ohmic dryers)、または油で食品片を揚げずに操作可能な任意の同様の乾燥/調理器からなる群より個別に選択される1以上の乾燥機またはオーブンで食品片を加熱調理することを含む。一実施形態において、食品片は、約160°F(70℃)から約400°F(205℃)、より好ましくは約275°F(135℃)から約325°F(165℃)の乾燥機/オーブン温度、気流速度約500〜1500フィート/分で約0.5〜約40分間加熱調理する。
発明の別の実施形態では、水分低減は、食品片を第1の期間の間、第1の乾燥機/オーブン温度に至らしめ、その後第2の期間の間、第2の乾燥機/オーブン温度に至らしめることを含む。好ましくは、限定はされないが、例えば、約160°Fから約400°F、好ましくは約300°Fから約400°F、例えば約325°F〜380°Fのオーブン/乾燥機温度に約0.5から約40分間至らしめるなど、食品片を、第1の期間の間、第1の乾燥機/オーブン温度に至らしめる。
この第1段階では、初期水分量を例えば約80〜89重量%から、約10%から約80重量%、例えば、約35〜70重量%または約40〜65重量%の中間水分量に低減する。食品片は、任意でその後、限定はされないが、例えば、約160°Fから約375°F、好ましくは約250°F〜約350°F、より好ましくは約260°F〜約290°F、例えば約160°Fから約260〜290°Fのオーブン/乾燥機温度に、約4から約35分間、好ましくは約5から約12から約15分間、より好ましくは約6から約11分間至らしめるなど、第2の期間の間、第1または第2の乾燥機/オーブン温度で乾燥される。この2段階の加熱調理手順により、中間水分量が約0.5から約10%の最終水分量にまで低減される。好ましい実施形態において、第2の温度または温度範囲は、第1の温度または温度範囲より低い。
3段階水分低減工程において、第3の温度は好ましくは第1および第2の温度よりも低い。しかしながら、どの段階のオーブン/乾燥機温度も所与の範囲内で変更可能である。
任意の段階後に選択される実際の水分含量は、加工している食品片のタイプおよび最終食品製品の所望のタイプによって変更可能である。例えば、フレンチフライとして調製されるジャガイモ食品片は、典型的にはポテトチップスよりも高い最終水分含量を有し得る。
他の例において、水分低減プロセスの第1段階は、食品片を回転式乾燥機、回転式ドラム乾燥機、回転式スパイラルドラム乾燥機、流動床乾燥機/オーブン、振動流動床乾燥機/オーブン、またはマイクロ波乾燥機/オーブンで乾燥して、食品片の初期水分の最大約20〜30重量%まで、例えば最大約40重量%まで、例えば最大50重量%まで、例えば最大約60重量%まで、例えば最大70重量%まで、例えば最大75重量%まで、例えば最大80重量%まで、例えば最大85重量%まで、例えば最大89重量%まで、例えば最大約90重量%まで除去することを含み得る。その後、任意の第2加熱調理段階、および任意で第3段階により、水分量を所望の最終水分量、例えば約0.5重量%から約10重量%、例えば約2〜3重量%から約5〜7重量%まで低減できる。
一例において、油水エマルションが塗布される食品片は、衝突加熱式オーブン/乾燥機、流動床オーブン/乾燥機(その振動型のものも含む)、マイクロ波オーブン/乾燥機、エアロパルスオーブン/乾燥機、対流式オーブン/乾燥機、棚型オーブン/乾燥機、静置オーブン/乾燥機、連続ベルトオーブン/乾燥機などの任意のタイプのものにおいてさらに加熱調理する前に、第1の工程において、回転式乾燥機、回転式ドラム乾燥機、回転式スパイラルドラム乾燥機、または任意の同様の装置を用いて、好ましくは約93℃(約200°F)から約200℃(約390°F)、例えば約135℃(約275°F)から約175℃(約350°F)、例えば約150℃(約300°F)から約163℃(約325°F)の範囲の温度において、約2分から約20分間、例えば約5分から約15分間、例えば約8分から約12分間の間、脱水可能である。あるいは、別の例において、上述したような、任意のタイプの回転式乾燥機の代わりに、流動床オーブン/乾燥機(例えば、The Witte CompanyまたはCarrier Vibrating Equipment, Inc.などから入手可能なもの)を、食品製品を予備乾燥(脱水)するプロセスにおいて使用可能である。さらに別の例において、全乾燥または脱水プロセスは、上述のような流動床オーブン/乾燥機(またはその組)を用いることによって達成できる。
一例において、部分的に脱水したカット食品片は、次に、ベルトコンベアまたは任意の他の搬送用装置または方法を介して、衝突加熱式オーブン、流動床乾燥機/オーブン、または任意の他の同様の装置へと移送可能である。部分的に脱水したカット食品片は、次に約107℃(約225°F)から約190℃(約375°F)、例えば約135℃(約275°F)から最大約177℃(約350°F)まで、例えば約150℃(約300°F)から最大約163℃(約325°F)までのオーブン/乾燥機温度で、約4分から約15分間、例えば約6分から約12分間、例えば約8分から約10分間、加熱調理できる。得られたスナック食品製品は、次に、冷却し、任意で所望のように味付けし、流通および消費のために梱包できる。
さらに別の例において、約0.5重量%から約10重量%である最終水分量への水分量の低減を、回転式乾燥機、回転式ドラム乾燥機、回転式スパイラルドラム乾燥機、流動床乾燥機/オーブン、または振動流動床乾燥機/オーブンだけを使用して、1以上、例えば2または3の乾燥工程で達成できる。本例においては、追加の加熱調理手順を使用する必要はない。2段階乾燥プロセスにおいては、第2の温度が第1の温度よりも低いことが好ましいものの、上記の例では、1以上の段階にわたって、一般に上記した同じ温度と時間の条件を使用可能である。
水分低減の別の例としては、スパイラルロースター/乾燥機を使用した乾燥/加熱調理がある。内部のらせんが容器内の乾燥時間の正確な制御を可能にすること以外は、この方法の乾燥原理および製品挙動は、回転式オーブンおよび回転ドラム式乾燥機に非常に酷似している。典型的には、スパイラルロースター/乾燥機において、スパイラルフライト(spiral flights)間の製品床(product bed)に入る乾燥用空気は、フライトに巻き付けられた多孔板またはスクリーンを通過可能である。この方法の使用と容器内の乾燥時間の正確な制御を組み合わせることにより、より高い製品品質、プロセスの有効性および付加プロセスの効率、ならびに以前には経験も予想もしなかった生産量を得ることができる。
これらの段階のいずれかの最中に、食品片は、1分間に約60メートル(1分間に約200フィート)から1分間に約4570メートル(1分間に約15,000フィート)の気流速度で空気に曝露可能である。さらなる例によると、調製される食品片または使用される装置によっては、さらに低い気流速度を用いることもできる。気流速度を選択的に増加もしくは減少させる、またはその両方を行うことによりプロセスをさらに制御し、温度および空気流への製品の暴露を制御して完成製品の品質を最適化する。温度および空気流を連続的に調整することにより、製品が目標の水分含量に達するまで、製品温度を褐色化およびカラメル化反応を引き起こす温度より有益に低く維持する、制御された乾燥プロセスが可能になる。異なる温度および気流速度ゾーンを操作することにより、テクスチャー、色、および風味、ならびにプロセスの経済効率の最適化が可能となる。
任意の段階において、食品片は、1分間に約200フィートから約15,000フィートの気流速度で空気に曝露してもよい。本発明のさらに別の実施形態によると、調製される食品片および/または使用される装置によって、さらに低い気流速度を用いてもよい。気流速度を選択的に増加および/または減少させることによりプロセスをさらに制御し、温度および空気流への製品の暴露を制御して最終製品の品質を最適化する。温度および空気流を連続的に調整することにより、製品が目標の水分含量に達するまで、製品温度を褐色化およびカラメル化反応を引き起こす温度より有益に低く維持する、制御された乾燥プロセスが可能になる。異なる温度および気流速度ゾーンを操作することにより、テクスチャー、色、および風味、ならびにプロセスの経済効率の最適化が可能となる。
例えば、任意の類似の種類の回転式乾燥機または乾燥ドラム式乾燥機、「フラッシュドライヤー」、エアレスもしくは超高温蒸気乾燥機等の他の装置、例えば、Applied Chemical Technologies, Carrier Vibrating, Inc.、The Dupps Company等から入手可能な装置を乾燥機の変わりに用いてもよい。あるいは、マイクロ波、赤外線、衝突加熱、振動衝突加熱、棚型オーブン、対流式オーブン、静置オーブン、流動床または振動流動床乾燥、真空乾燥、真空ベルト乾燥等を、カットされた食品片の部分または完全脱水のプロセスに用いることができ、それぞれが異なる効率および生産量をもたらす。Lyco Companyから入手可能なブランチャーのようなスチーム・ブランチャーを、単独でまたは上記の装置との組み合わせで使用することにより、部分または完全脱水プロセスに多くの更なる選択肢がもたらされる。適用可能である場合、本発明の様々な実施形態に関連して本明細書中に記載された上記の装置のあらゆるバージョン、例えば、バッチ又は連続処理装置、静置又は振動装置設計等などを使用してもよい。
オートメーション式での適切な乾燥条件を確実なものとするために、Drying Technologies, Inc.から入手可能な装置(すなわち、DTI500、DTI5000)等のような水分感知装置を回転式乾燥機等の内側に設置可能である。
好ましい実施形態において、部分的に乾燥した食品片は、次に、ベルトコンベアまたは任意の他の搬送用装置または方法を介して、衝突加熱式オーブン、流動床乾燥機/オーブン、振動流動床乾燥機/オーブン、真空ベルト乾燥機/オーブン、または他の同様の装置へと移送される。水分を最終量まで低減後、得られたスナック食品製品は、その後、周囲温度または引き下げられた温度のいずれかで冷まされ、所望により任意で味付けおよび/またはコーティングされて、流通および消費のために梱包されてもよい。
食品業界で広く知られている調味料のブレンドを付着させるための粘着性表面を製品上に創出するために使用可能な、好ましくは粘剤、でんぷん、タンパク質などの接着剤を用いて、任意の調味料のブレンドを製品に塗布することができる。
得られるスナック食品製品、好ましくはチップスまたはストリップのパリパリ感は、デンプンを加熱調理により取り除くことや、結果として得られる水分含量、得られる食品部分の厚さ、酵素への曝露時間、カチオン/酵素濃度あたりの表面積、乾燥曲線、加熱調理時間および温度、野菜、ジャガイモの種類、または使用される植物食品製品のタイプを含むいくつかの要素によって生み出されると考えられている。野菜片を速く乾燥させすぎると、表面が封じられてしまい、内部の水分を逃すことができず、その結果、望ましくないと考えられている大きな水分ポケットができてしまうと考えられている。一方、野菜片をゆっくり乾燥させすぎると、脱水ジャガイモのように堅くなりすぎることがあるため、この点に関して妥協点を見つけることが好ましいと考えられている。
食物を揚げたときに見られるような典型的な外観と同様のブリスター効果を製品表面に得るために、好ましくは水分除去のほぼ半ばを過ぎた後で、食品片を少なくとも265°Fのオーブン/乾燥機温度で加熱調理する。次に、食品片を、高速空気流(例えば、約500フィートから約15,000フィート/分の気流速度)を伴う約310°Fのオーブン/乾燥機温度で加熱調理して約2から約5%の最終水分含量を達成する。真空乾燥機のような特定の種類の装置を使用する場合、上に示した温度より低い温度で最終的な乾燥を行ってもよい。
水分低減が完了した後に、「平衡器」システムに食品片を通すことにより、プロセスの効率をさらに向上させることができる。この「平衡器」は、熱い製品を取り入れて、空気を排出し、熱を引き出して最後の水分を除去する際に冷却するものである。
本発明はまた、本明細書に記載されているあらゆる方法によって水分量を中間水分量まで低減し、湿気のある製品を常温、冷蔵または冷凍条件で冷却および保存し、その後、製品を揚げる、乾燥する、または焼いて最終水分量を得ることも意図している。あるいは、揚げる工程が、水分量を中間水分量に低減する工程の直後に続いてもよい。
さらに、本発明は、本発明にしたがって調製したスナック食品製品のいずれかを、業務もしくは小売環境で、または家庭でのいずれかにおいてさっと揚げる(flash frying)または焼くことを意図している。
本発明はまた、本明細書に記載された方法のいずれかによって製造されるスナック食品製品を含む。
本発明の他の態様および利点は、以下の具体例および比較例を考慮することで理解されるであろう。
実施例1:ポテトチップス
約2,333グラムのユーコンゴールド種ジャガイモを洗い、次に平均スライス厚さ1.90mmにスライスし、約2288グラムのスライスされたポテトを得た。スライスポテトを冷水(18℃/65°F)で15秒間すすぎ、水気を切った。水気を切ったポテトスライスを、0.5%のアミラーゼ(American Labs, Inc. Fungal Amylase-100,000 SKB/gram Lot ALl00517-04)および1%の含水塩化カルシウム(DSM Food Specialtiesから入手の32%塩化カルシウム溶液)の溶液中に置き、3分間保持してから水気を切った。水気を切った後、処理されたポテトスライスを、3%の塩(NaCl)(Cargill Top Flow Salt)を含有する93℃(200°F)の水中で1分間ブランチングした。ブランチングしたポテトスライスを冷水に約15秒浸して加熱調理を止め、次に水気を切った。その後、ポテトスライスを、140℃/285°Fおよびベルトタイムを13.25分に設定した衝突加熱式オーブン(Impinger(登録商標)I、モデル番号1240、Lincoln Food Service Products, Inc. (Fort Wayne, IN)より入手)のベルトコンベアに直接載置した。乾燥の後、ポテトチップスを完全に冷まし、その後、防湿袋に入れて密封した。全量は467グラムのポテトチップスであった。得られたチップスを目視観察し、明るい黄金色、良好なポテトチップの風味、およびパリッとした軽いテクスチャーを有していると判定した。
制御された条件下(100℃で24時間)で、粉砕した試料を対流式オーブン中で加熱(4グラム、3回実施)した結果失った重量を測定することにより、対流式オーブン法を用いて試料の水分を分析した。失った重量の百分率を試料中の水分率として報告した。この実施例では、最終水分含量は4.42%であった。
試料の脂肪を、F.I.Shahiiのクロロホルム抽出法(後の参考文献を参照のこと)を少し変更して用いて分析した。
抽出前に試料をブレンダーで粉砕する。
1.クロロホルム:メタノールの2:1溶液を調製する。
2.粉砕した試料10gを測ってフラスコに入れ、50mLの2:1クロロホルム/メタノール溶液を加える。
3.カバーをして1時間攪拌する。
4.ろ紙を通して清潔なフラスコに流し込む。
5.最初のフラスコをすすぎ、残った固形分を少量の2:1クロロホルム:メタノール溶液の入った新しいフラスコに入れる。
6.30mL〜35mLの蒸留水を加えて混合する。
7.4℃で一晩放置する。
8.水流吸引器およびガラスピペットを用いて、水とメタノールを含む分離(settled)上層を除去する。
9.新しい丸底フラスコの重量を計測して記録する。
10.残った溶液をろ紙を通して新しいフラスコに流し込み、残ったクロロホルム(および脂肪)の層を硫酸ナトリウム上に移し、残った水を除去する。追加のクロロホルムを用いて全ての脂肪を洗浄してフラスコに入れる。
11.50℃/80rpmのエバポレータ(rotovap)を用いて、残ったクロロホルムを(蒸発させて)除去する。
12.化学排気タンク(chemical fume hood)内にフラスコを一晩定置し、全ての残ったクロロホルムを完全に蒸発させる。
13.乾燥が完了した後のフラスコの重量を計測し、記録して脂肪の量を決定する。
結果は、試料には平均約0.30%の脂肪が含まれていたことを示した。デジタルキャリパーを用いて10個のチップスの厚さを測定したところ、乾燥後の試料チップスの平均最終厚さは、1.38mmであった。
「クロロホルム法」は、F.I. Shahiiによって、"Extraction and Measurement of total Lipids", Current Protocols in Food Analytical Chemistry, John Wiley and Sons, 2003, pp D1.1.4.に開示されている方法に基づいている。
「水分測定法」は、R.P. Ruisによって、"Gravimetric Determination of Water by Drying and Weighing: Measuring Moisture Using a Convection Oven, Current Protocols in Food Analytical Chemistry, John Wiley and Sons, 2003, pp A1.1.1に開示されている方法に基づいている。
ポテトチップスのテクスチャーは、直径0.25インチのボールプローブおよびチップス/クラッカー固定具を使用し、TA.XT2テクスチャー・アナライザーを用いて評価した。個々のチップスをプレートの円筒状開口部の直径18mmの開口部に設置し、ボールプローブで穴を開けた。ボールプローブは4.0mm/秒で10グラムの力が検出されるまで移動した。次にボールプローブを1.0mm/秒の速度でチップスに穴を開けた。プローブを10.0mm/秒で引き抜いた。25個の試料のチップスを各試験に使用した。試験したチップスの分析の結果、平均ピーク力は379重量グラムであり、これは、LAY'S(登録商標)Light Chips(OLESTRA(商標))の825.59グラムの力、およびLow Fat KETTLE KRISPS(商標)の416.06グラムの力と統計的に類似している。LAY'S(登録商標)Classicは254.23グラムの力でわずかに低かった。
テスト1:チップスの特性の比較
実施例1で説明したプロセスで調製した本発明のポテトチップスの試料を、現在販売されている人気のあるチップスと比較した。?
表1:チップス特性の比較
Figure 2018521681
テスト2:マルチピクノメータを使用したポテトチップスの密度測定
マルチピクノメータ(Quantachrome製、モデルMVP−D160−E)は、体積を決定するのに流体置換の技術を採用している。この機器で使用される流体はヘリウムである。既知量のヘリウムを既知の基準容積からチップスを含んだ試料セルへ流れこませた時の圧力差を測定することにより、ポテトチップスの体積を決定した。体積を測定する前に試料の重量を測った。測定セルにはめ込むことができるように各チップスを2〜4片に割った。次の式を使って密度を計算した。
Figure 2018521681
W=ポテトチップスの重量(g)
=セル容積(cm)*
=基準容積(cm)*
=基準の圧力読み取り値
=セルの圧力読み取り値
*VおよびVは、機器の校正中に定めた。
表2:ポテトチップスの比重びん密度の算出
Figure 2018521681
実施例2:通常の無脂肪ポテトスティック
ラセット・バーバンク種のジャガイモの皮をむいて、約2mmの高さと幅の千切りにしにした。これらの540グラムをスライスした後、生のポテトスティックを65°Fの流水で15秒間すすいだ。次にすすぎ終わったスティックを、500グラムの水(43℃/110°F)、5グラムの細菌アミラーゼ(ロット番号ALI05175−04、American laboratories, Inc.)、5グラムの塩化カルシウム溶液(DSM Food Specialtiesから入手の32%塩化カルシウム溶液)を含む溶液中で3分間保持した。酵素処理したポテトスティックの水気を切り、3%のカーギル(Cargill)海塩を含む87℃/190°Fの水(3000gの冷水プラス90gの塩)で1分30秒間ブランチングしてから水気を切った。ブランチングしたポテトスティックを、穴を開けたアルミのトレイに直接置き、140℃/285°Fに設定した衝突加熱式オーブン(Impinger(登録商標)I、モデル番号1240、Lincoln Food Service Products, Inc. (Fort Wayne, IN)より入手)に入れた。オーブンベルト速度は24分に設定した。5分ごとにトレイを揺すってポテトスティックをかき混ぜて均一に乾燥するようにした。この処理により、約103グラムの無脂肪ポテトスティックを得た。これを冷まして包装した。訓練された官能評価の専門家がポテトスティックを判定したところ、良好な加熱調理したジャガイモの風味、黄金色、および軽くパリッとしたテクスチャーを有していることが認められた。
実施例3:大きいサイズのパフポテトストリップス
ユーコンゴールド種ジャガイモの皮をむき、約2mm厚さにスライスした。次に、これらスライスを約6mm幅の細長いストリップにカットした。約750グラムのこれら生のポテトストリップを65°Fの流水で15秒間すすいだ。次にすすぎ終わったストリップを、500グラムの水(43℃/110°F)、5グラムの細菌アミラーゼ(ロット番号ALI05175−04、American laboratories, Inc.)、5グラムの塩化カルシウム(DSM Food Specialtiesから入手の32%塩化カルシウム溶液)を含む溶液中で3分間保持した。酵素処理したポテトストリップの水気を切り、3%のカーギル海塩を含む87℃/190°Fの水(3000gの水プラス90gの塩)で1分30秒間ブランチングしてから水気を切った。ブランチングしたポテトストリップを、穴を開けたアルミのトレイに直接置き、135℃/275°Fに設定した衝突加熱式オーブン(Impinger(登録商標)I、モデル番号1240、Lincoln Food Service Products, Inc. (Fort Wayne, IN)より入手)に入れた。オーブンベルト速度は27分に設定した。5分ごとにトレイを揺すってポテトのストリップをかき混ぜて均一に乾燥するようにした。この処理により、軽いテクスチャーを有する約129グラムの、脂肪を含まない、約90%がほぼ円筒状に膨れ、クリスピーなフレンチフライの外観を有するポテトストリップを得た。訓練された官能評価の専門家が無脂肪ポテトストリップを判定したところ、非常に濃厚なバターの風味、パリッとした軽いテクスチャー、および食欲をそそる外観を有していると判定された。
実施例4:人参チップス
人参の皮をむいて約2mmの厚さにスライスした。約500グラムのこれら人参スライスを65°Fの流水で15秒間すすいだ。次に、すすぎ終わった人参スライスを500グラムの水(43℃/110°F)、5グラムの細菌アミラーゼ(ロット番号ALI05175−04、American laboratories, Inc.)、5グラムの塩化カルシウム(DSM Food Specialtiesから入手の32%塩化カルシウム溶液)を含む溶液中で3分間保持した。酵素処理した人参スライスの水気を切り、2%のカーギル海塩を含む87℃/190°Fの水(2000gの水プラス40gの塩)で1分15秒間ブランチングしてから水気を切った。ブランチングした人参スライスを135℃/275°Fに設定した衝突加熱式オーブン(Impinger(登録商標)I、モデル番号1240、Lincoln Food Service Products, Inc. (Fort Wayne, IN)より入手)のベルト上に直接置いた。オーブンのベルトの速度を15分に設定した。この処理により、軽いテクスチャー、明るいオレンジ色、および好ましい甘い人参の風味を有する約120グラムの無脂肪人参チップスを得た。
実施例5:無脂肪ビートチップス
新鮮なレッドビートの皮をむいて約1.6mmの厚さにスライスした。約590グラムのこれらビートスライスを65°Fの流水で15秒間すすいだ。次に、すすぎ終わったビートスライスを500グラムの水(43℃/110°F)、5グラムの細菌アミラーゼ(ロット番号ALI05175−04、American laboratories, Inc.)、5グラムの塩化カルシウム(DSM Food Specialtiesから入手の32%塩化カルシウム溶液)を含む溶液中で3分間保持した。酵素処理したビートスライスの水気を切り、2%のカーギル海塩を含む87℃/190°Fの水(2000gの水プラス40gの塩)で1分15秒間ブランチングしてから水気を切った。ブランチングしたビートスライスを135℃/275°Fに設定した衝突加熱式オーブン(Impinger(登録商標)I、モデル番号1240、Lincoln Food Service Products, Inc. (Fort Wayne, IN)より入手)のベルト上に直接置いた。オーブンのベルトの速度を15分に設定した。この処理により、軽くパリッとしたテクスチャー、暗ビート赤色、および好ましいビートの風味を有する約130グラムの無脂肪ビートチップスを得た。
実施例6:無脂肪パースニップチップス
新鮮なパースニップの根の皮をむき、約1.6mmの厚さにスライスした。約500グラムのこれらパースニップスライスを65°Fの流水で15秒間すすいだ。次に、すすぎ終わったパースニップスライスを500グラムの水(43℃/110°F)、5グラムの細菌アミラーゼ(ロット番号ALI05175−04、American laboratories, Inc.)、5グラムの塩化カルシウム(DSM Food Specialtiesから入手の32%塩化カルシウム溶液)を含む溶液中で3分間保持した。酵素処理したパースニップのスライスの水気を切り、2%のカーギル海塩を含む87℃/190°Fの水(2000gの水プラス40gの塩)で1分15秒間ブランチングしてから水気を切った。ブランチングしたパースニップスライスを135℃/275°Fに設定した衝突加熱式オーブン(Impinger(登録商標)I、モデル番号1240、Lincoln Food Service Products, Inc. (Fort Wayne, IN)より入手)のベルト上に直接置いた。オーブンのベルトの速度を13分に設定した。この処理により、軽くパリッとしたテクスチャー、クリーム色の黄褐色、および好ましいパースニップの風味を有する約120グラムの無脂肪パースニップチップスを得た。
実施例7:ユッカの根(マニアック(Maniac)またはキャッサバ(Cassava))の無脂肪チップス
新鮮なユッカの根の皮をむき、約1.6mmの厚さにスライスした。約1000グラムのこれらユッカの根のスライスを65°Fの流水で15秒間すすいだ。次にすすぎ終わったユッカの根のスライスを、750グラムの水(43℃/110°F)、7.5グラムの細菌アミラーゼ(ロット番号ALI05175−04、American laboratories, Inc.)、7.5グラムの塩化カルシウム(DSM Food Specialtiesから入手の32%塩化カルシウム溶液)を含む溶液中で3分間保持した。酵素処理したユッカの根のスライスの水気を切り、2%のカーギル海塩を含む87℃/190°Fの水(2000gの水プラス40gの塩)で1分15秒間ブランチングしてから水気を切った。ブランチングしたユッカの根のスライスをリンゴジュース中に2分間置き、次に水気を切り、135℃/275°Fに設定した衝突加熱式オーブン(Impinger(登録商標)I、モデル番号1240、Lincoln Food Service Products, Inc. (Fort Wayne, IN)より入手)のベルト上に直接置いた。オーブンのベルトの速度を14分に設定した。この処理により、軽くパリッとしたテクスチャー、非常に白い色、および好ましいわずかに甘い風味を有する約200グラムのユッカの根の無脂肪チップスを得た。
実施例8:無脂肪パイナップルチップス
新鮮なパイナップルの芯を取り、芯を取り除いた部分を約1.6mmの厚さにスライスした。約500グラムのこれらパイナップルのスライスを65°Fの流水で15秒間すすいだ。次に、すすぎ終わったパイナップルのスライスを500グラムの水(43℃/110°F)、5グラムの細菌アミラーゼ(ロット番号ALI05175−04、American laboratories, Inc.)、5グラムの塩化カルシウム(DSM Food Specialtiesから入手の32%塩化カルシウム溶液)を含む溶液中で3分間保持した。酵素処理したパイナップルのスライスの水気を切り、2%のカーギル海塩を含む87℃/190°Fの水(2000gの水プラス40gの塩)で1分15秒間ブランチングしてから水気を切った。ブランチングしたパイナップルのスライスを140℃/285°Fに設定した衝突加熱式オーブン(Impinger(登録商標)I、モデル番号1240、Lincoln Food Service Products, Inc. (Fort Wayne, IN)より入手)のベルト上に直接置いた。オーブンのベルトの速度を22分に設定した。この処理により、軽くパリッとしたテクスチャー、明るい黄色、および好ましい加熱調理したパイナップルの風味を有する約128グラムの無脂肪パイナップルチップスを得た。
実施例9:無脂肪リンゴチップス
新鮮なフジリンゴを洗ってから約2.0mmの厚さにスライスした。約900グラムのこれらリンゴのスライスを65°Fの流水で15秒すすぎ、その後、酵素的褐変を防止するために1%のクエン酸溶液の中に定置した。その後、リンゴスライスを500グラムの水(43℃/110°F)、5グラムの細菌アミラーゼ(ロット番号ALI05175−04、American laboratories, Inc.)、5グラムの塩化カルシウム(DSM Food Specialtiesから入手の32%塩化カルシウム溶液)を含む溶液中で3分間保持した。酵素処理したリンゴスライスの水気を切り、2%のカーギル海塩、2%の塩化カルシウム溶液(2000gの水プラス40gの塩および40gの塩化カルシウム溶液)を含む87℃/190°Fの水で1分15秒間ブランチングしてから水気を切った。ブランチングしたリンゴスライスを140℃/285°Fに設定した衝突加熱式オーブン(Impinger(登録商標)I、モデル番号1240、Lincoln Food Service Products, Inc. (Fort Wayne, IN)より入手)のベルト上に直接置いた。オーブンのベルトの速度を14分に設定した。この処理により、軽くパリッとしたテクスチャー、明るい黄褐色、および好ましい加熱調理したリンゴの風味を有する約220グラムの無脂肪リンゴチップスを得た。
実施例10:無脂肪洋梨チップス
新鮮なダンジュ(d'Anjou)洋梨を洗ってから約2.0mmの厚さにスライスした。約850グラムのこれら洋梨のスライスを65°Fの流水で15秒すすぎ、その後、酵素的褐変を防止するために1%のクエン酸溶液の中に定置した。その後、洋梨スライスを500グラムの水(43℃/110°F)、5グラムの細菌アミラーゼ(ロット番号ALI05175−04、American laboratories, Inc.)、5グラムの塩化カルシウム(DSM Food Specialtiesから入手の32%塩化カルシウム溶液)を含む溶液中で3分間保持した。酵素処理した洋梨のスライスの水気を切り、2%のカーギル海塩、2%の塩化カルシウム溶液(2000gの水プラス40gの塩および40gの塩化カルシウム溶液)を含む87℃/190°Fの水で1分15秒間ブランチングしてから水気を切った。ブランチングした洋梨のスライスを140℃/285°Fに設定した衝突加熱式オーブン(Impinger(登録商標)I、モデル番号1240、Lincoln Food Service Products, Inc. (Fort Wayne, IN)より入手)のベルト上に直接置いた。オーブンのベルトの速度を15分に設定した。この処理により、軽くパリッとしたテクスチャー、明るい黄褐色、および好ましい加熱調理した洋梨の風味を有する約220グラムの無脂肪洋梨チップスを得た。
実施例11:無脂肪紫サツマイモチップス
紫サツマイモの皮をむいて約1.8mmの厚さにスライスした。スライスの後、1000グラムのこれら生のサツマイモのスライスを65°Fの流水で15秒間すすいだ。次に、すすぎ終わったスライスを2%のカーギル海塩を含む87℃/190°Fの水(2000gの冷水プラス40gの塩)で1分30秒間ブランチングしてから水気を切った。
ブランチングしたポテトスライスを140℃/285°Fに設定した衝突加熱式オーブン(Impinger(登録商標)I、モデル番号1240、Lincoln Food Service Products, Inc. (Fort Wayne, IN)より入手)のチェーンベルト上に直接置いた。オーブンのベルトの速度を14分に設定した。この処理により、約225グラムの無脂肪サツマイモのチップスを得、これを冷まして包装した。訓練された官能評価の専門家が紫サツマイモのスライスを判定したところ、非常に好ましい甘い風味、新規な濃い紫色、および軽いパリッとしたテクスチャーを有することが認められた。
実施例12:無脂肪ラディッシュチップス
新鮮な赤いテーブル・ラディッシュ(red table radish)を約1.75mmの厚さにスライスした。約500グラムのこれらラディッシュスライスを65°Fの流水で15秒間すすいだ。次に、すすぎ終わったラディッシュスライスを500グラムの水(43℃/110°F)、5グラムの細菌アミラーゼ(ロット番号ALI05175−04、American laboratories, Inc.)、5グラムの塩化カルシウム(DSM Food Specialtiesから入手の32%塩化カルシウム溶液)を含む溶液中で3分間保持した。酵素処理したラディッシュスライスの水気を切り、2%のカーギル海塩を含む87℃/190°Fの水(2000gの水プラス40gの塩)で45秒間ブランチングしてから水気を切った。ブランチングしたラディッシュスライスを135℃/275°Fに設定した衝突加熱式オーブン(Impinger(登録商標)I、モデル番号1240、Lincoln Food Service Products, Inc. (Fort Wayne, IN)より入手)のベルト上に直接置いた。オーブンのベルトの速度を11.5分に設定した。この処理により、軽いパリッとしたテクスチャー、クリーム色の黄褐色、および渋いラディッシュの風味を有する約109グラムの無脂肪ラディッシュチップスを得た。
実施例13:無脂肪タロイモチップス
新鮮なタロイモの根の皮をむき、約1.6mmの厚さにスライスした。約1000グラムのこれらタロイモのスライスを65°Fの流水で15秒間すすいだ。次に、すすぎ終わったタロイモのスライスを750グラムの水(43℃/110°F)、7.5グラムの細菌アミラーゼ(ロット番号ALI05175−04、American laboratories, Inc.)、5グラムの塩化カルシウム(DSM Food Specialtiesから入手の32%塩化カルシウム溶液)を含む溶液中で3分間保持した。酵素処理したタロイモのスライスの水気を切り、2%のカーギル海塩を含む87℃/190°Fの水(2000gの水プラス40gの塩)で1分間ブランチングしてから水気を切った。ブランチングしたタロイモのスライスを135℃/275°Fに設定した衝突加熱式オーブン(Impinger(登録商標)I、モデル番号1240、Lincoln Food Service Products, Inc. (Fort Wayne, IN)より入手)のベルト上に直接置いた。オーブンのベルトの速度を12分に設定した。この処理により、軽いパリッとしたテクスチャー、タロの根に特有の自然なピンク/赤の斑点を保持しているクリーム色の黄褐色を有する約255グラムの無脂肪タロイモチップスを得た。風味は非常にまろやかであり、わずかに甘くて好ましいものであった。
実施例14:無脂肪カボチャチップス
小さくて新鮮なカボチャ(直径約10インチ)を四分の一にカットし、種を除き、果肉を約1.8mmの厚さにスライスした。約1000グラムのこれら生のカボチャのスライスを65°Fの流水で15秒間すすいだ。次に、すすぎ終わったカボチャのスライスを750グラムの水(43℃/110°F)、7.5グラムの細菌アミラーゼ(ロット番号ALI05175−04、American laboratories, Inc.)、5グラムの塩化カルシウム(DSM Food Specialtiesから入手の32%塩化カルシウム溶液)を含む溶液中で3分間保持した。酵素処理したカボチャのスライスの水気を切り、2%のカーギル海塩を含む87℃/190°Fの水(2000gの水プラス40gの塩)で30秒間ブランチングしてから水気を切った。ブランチングしたカボチャのスライスを135℃/275°Fに設定した衝突加熱式オーブン(Impinger(登録商標)I、モデル番号1240、Lincoln Food Service Products, Inc. (Fort Wayne, IN)より入手)のベルト上に直接置いた。オーブンのベルトの速度を11分に設定した。この処理により、軽いパリッとしたテクスチャー、オレンジ/黄褐色、および非常にまろやかで良好な風味を有する約246グラムの無脂肪カボチャチップスを得た。
実施例15:無脂肪スウェーデンカブチップス
新鮮なスウェーデンカブの皮をむいて約1.6mmの厚さにスライスした。約500グラムのこれらスウェーデンカブのスライスを65°Fの流水で15秒間すすいだ。次に、すすぎ終わったスウェーデンカブのスライスを500グラムの水(43℃/110°F)、5グラムの細菌アミラーゼ(ロット番号ALI05175−04、American laboratories, Inc. Omaha, NE)、5グラムの塩化カルシウム(DSM Food Specialtiesから入手の32%塩化カルシウム溶液)を含む溶液中で3分間保持した。酵素処理したスウェーデンカブのスライスの水気を切り、2%のカーギル海塩を含む87℃/190°Fの水(2000gの水プラス40gの塩)で1分10秒間ブランチングしてから水気を切った。ブランチングしたスウェーデンカブのスライスを135℃/275°Fに設定した衝突加熱式オーブン(Impinger(登録商標)I、モデル番号1240、Lincoln Food Service Products, Inc. (Fort Wayne, IN)より入手)のベルト上に直接置いた。オーブンのベルトの速度を12.5分に設定した。この処理により、軽いパリッとしたテクスチャー、明るい黄褐色、および典型的な加熱調理されたスウェーデンカブの風味を有する約134グラムのスウェーデンカブの無脂肪チップスを得た。
実施例16:無脂肪ズッキーニチップス
数個の小さくて新鮮なズッキーニ(直径約2.5インチおよび長さ8インチ)の皮をむき、芯(直径約0.5インチ)を取り除き、次に、準備したズッキーニをセレーション刃の付いたキッチンマンドリンを使って約2.0mmの厚さにスライスした。約1000グラムのこれら生のズッキーニのスライスを65°Fの流水で15秒間すすいだ。次に、すすぎ終わったスライスを750グラムの水(43℃/110°F)、15グラムの乾燥酵素製剤(ロット番号SI9700、Multizyme II, Enzyme Development Corp. New York, NY)、10グラムの塩化カルシウム(DSM Food Specialtiesから入手の32%塩化カルシウム溶液)を含む溶液中で3分間保持した。酵素処理したズッキーニのスライスの水気を切り、2%のカーギル海塩を含む87℃/190°Fの水(2000gの水プラス40gの塩)で45秒間ブランチングしてから水気を切った。ブランチングしたズッキーニのスライスを135℃/275°Fに設定した衝突加熱式オーブン(Impinger(登録商標)I、モデル番号1240、Lincoln Food Service Products, Inc. (Fort Wayne, IN)より入手)のベルト上に直接置いた。オーブンのベルトの速度を18分に設定した。この処理により、軽いパリッとしたテクスチャー、明るい黄色/黄褐色、および非常にまろやかで良好な風味を有する約96グラムのズッキーニの無脂肪チップスを得た。
実施例17:無脂肪マッシュルームチップス
数個の小さくて新鮮なかさの開いていないマッシュルーム(かさの直径約2.5インチ〜3インチ)をキッチンマンドリンを使って約2.4mmの厚さにスライスした。約500グラムのこれら生のマッシュルームのスライスを65°Fの流水で15秒間すすいだ。次に、すすぎ終わったスライスを750グラムの水(43℃/110°F)、15グラムの乾燥酵素製剤(ロット番号SI9700、Multizyme II, Enzyme Development Corp. New York, NY)、10グラムの塩化カルシウム(DSM Food Specialtiesから入手の32%塩化カルシウム溶液)を含む溶液中で3分間保持した。酵素処理したマッシュルームのスライスの水気を切り、2%のカーギル海塩を含む87℃/190°Fの水(2000gの水プラス40gの塩)で45秒間ブランチングしてから水気を切った。ブランチングしたマッシュルームのスライスをスクリーンシートの上に置き、135℃/275°Fに設定した衝突加熱式オーブン(Impinger(登録商標)I、モデル番号1240、Lincoln Food Service Products, Inc. (Fort Wayne, IN)より入手)の中に配置した。オーブンのベルトの速度を22分に設定した。この処理により、軽いパリッとしたテクスチャー、黄褐色、および非常にまろやかで良好なツンとした加熱調理されたマッシュルームの風味を有する約64グラムのマッシュルームの無脂肪チップスを得た。
実施例18:無脂肪サヤインゲン(Green Bean)スティック
新鮮なサヤインゲン(品種:Blue Lake)をすすぎ、端部を取り除き、次に、約1000グラムのこれら生のサヤインゲンを65°Fの流水で15秒間すすいだ。次に、すすぎ終わったインゲンの鞘を750グラムの水(43℃/110°F)、15グラムの乾燥酵素製剤(ロット番号SI9700、Multizyme II, Enzyme Development Corp. New York, NY)、10グラムの塩化カルシウム(DSM Food Specialtiesから入手の32%塩化カルシウム溶液)を含む溶液中で3分間保持した。酵素処理したインゲンの鞘の水気を切り、2%のカーギル海塩を含む87℃/190°Fの水(2000gの水プラス40gの塩)で4分間ブランチングしてから水気を切った。ブランチングしたサヤインゲンの鞘を135℃/275°Fに設定した衝突加熱式オーブン(Impinger(登録商標)I、モデル番号1240、Lincoln Food Service Products, Inc. (Fort Wayne, IN)より入手)のベルト上のスクリーンシートの上に置いた。オーブンのベルトの速度を28分に設定した。この処理により、軽いパリッとしたテクスチャー、色は緑と茶色、および非常にまろやかで良好な風味を有する約172グラムのサヤインゲンの無脂肪スナックスティックを得た。
実施例19:下準備したスライスを1週間冷却状態に保持した後乾燥/加熱調理した、通常の無脂肪ポテトチップス
アトランティック種チップス用ジャガイモの皮をむき、C2刃を有するDito Dean野菜スライサーを用いてスライスし、厚さ約1.60mmのスライスを得た。スライスした後、1000グラムのこれら生のポテトスライスを65°Fの流水で15秒間すすいだ。次に、すすぎ終わったスライスを1000グラムの水(43℃/110°F)、10グラムの細菌アミラーゼ(ロット番号ALI05175−04、American laboratories, Inc.)、10グラムの塩化カルシウム溶液(DSM Food Specialtiesから入手の32%塩化カルシウム溶液)を含む溶液中で3分間保持した。酵素処理したポテトスライスの水気を切り、2%のカーギル海塩を含む87℃/190°Fの水(3000gの冷水プラス60gの塩)で1分間ブランチングしてから水気を切った。ブランチングしたポテトスライスを氷水で冷却し、水気を切り、3℃/38°Fのクーラーの中でプラスチックバッグに入れて7日間保存した。試料をクーラーから取り出し、一層の金属スクリーンの上に定置し、176℃/350°Fに設定した工業用エアーフォース(Air force)(登録商標)衝突加熱式オーブン(Heat and Control Company, Hayward CA94545)で3.5分処理した。次に、部分的に乾燥したポテトスライスを積み重ねて1インチの床厚さを作り、第2のエアーフォース(Air Force)(登録商標)衝突加熱式オーブン(Heat and Control Company, Hayward CA94545)で148℃/300°Fでさらに3.5分処理した。この処理により、約200グラムの無脂肪ポテトチップスを得、これを冷まして包装した。訓練された官能評価の専門家がポテトチップスを判定したところ、良好な加熱調理したジャガイモの風味、黄金色、および軽くパリッとしたテクスチャーを有していることが認められた。下準備されたスライスを7日間保持したことは最終製品のテクスチャーまたは風味に影響しなかった。
実施例20:新規のサツマイモのシリアル−通常のサツマイモフレーク
新規のサツマイモのシリアル−通常のサツマイモの皮をむき、厚さ約0.75インチ〜1インチの細長いストリップにカットし、次にこれらのストリップを約2mmの厚さの小さなフレークにスライスした。スライスした後、約1000グラムのこれら生のサツマイモのフレークを65°Fの流水で15秒間すすいだ。次に、すすぎ終わったフレークを、1%のカーギル海塩および0.5%の塩化カルシウム溶液(DSM Food Specialtiesから入手の32%塩化カルシウム溶液)を含む87℃/190°Fの水(5000gの冷水プラス50gの塩、25gの塩化カルシウム)中で1分間ブランチングしてから水気を切った。ブランチングしたサツマイモのフレークをアルミニウムのスクリーンの上に直接置き、140℃/285°Fに設定した衝突加熱式オーブン(Impinger(登録商標)I、モデル番号1240、Lincoln Food Service Products, Inc. (Fort Wayne, IN)より入手)に入れた。オーブンのベルトの速度を17分に設定した。5分ごとにスクリーンを揺すってサツマイモのフレークをかき混ぜて均一に乾燥するようにした。この処理により、約284グラムの無脂肪のサツマイモのフレークを得、これを冷まして包装した。訓練された官能評価の専門家がサツマイモのフレークを判定したところ、良好な甘いナッツのような風味、キツネ色、および穀物ベースのシリアルのようにボウルに入れた牛乳と共に食したときに、軽いパリッとしたテクスチャーを有していることが認められた。製品はボウルの中で7分〜8分間パリッとしたテクスチャーを保った。
実施例21:初期乾燥を赤外線ヒーターで行い、次に衝突加熱中で最終乾燥させることにより製造した通常の無脂肪ポテトチップス
アトランティック種チップス用ジャガイモの皮をむき、C2刃を有するDito Dean野菜スライサーを用いてスライスし、厚さ約1.60mmのスライスを得た。スライスした後、1000グラムのこれら生のポテトスライスを65°Fの流水で15秒間すすいだ。次に、すすぎ終わったスライスを1000グラムの水(43℃/110°F)、10グラムの細菌アミラーゼ(ロット番号ALI05175−04、American laboratories, Inc.)、10グラムの塩化カルシウム溶液(DSM Food Specialtiesから入手の32%塩化カルシウム溶液)を含む溶液中で3分間保持した。酵素処理したポテトスライスの水気を切り、2%のカーギル海塩を含む87℃/190°Fの水(3000gの冷水プラス60gの塩)で1分間ブランチングしてから水気を切った。ブランチングしたポテトスライスをコンベアに置き、30秒間赤外線ヒーターユニットの下を通過させた。次に、部分的に乾燥したスライスを直ちに、176℃/350°Fに設定した工業用エアーフォース(Air force)(登録商標)衝突加熱式オーブン(Heat and Control Company, Hayward CA94545)に3分間入れた。次に、部分的に乾燥したポテトスライスを積み重ねて1インチの床厚さを作り、第2のエアーフォース(Air Force)(登録商標)衝突加熱式オーブン(Heat and Control Company, Hayward CA94545)で148℃/300°Fでさらに3分処理した。この処理により、約200グラムの無脂肪ポテトチップスを得、これを冷まして包装した。訓練された官能評価の専門家がポテトチップスを判定したところ、良好な加熱調理したジャガイモの風味、黄金色、および軽くパリッとしたテクスチャーを有していることが認められた。
実施例22:初期乾燥を電子レンジで行い、それから衝突加熱式オーブンで最終乾燥させることにより製造された通常の無脂肪ポテトチップス
アトランティック種チップス用ジャガイモの皮をむき、C2刃を有するDito Dean野菜スライサーを用いてスライスし、厚さ約1.60mmのスライスを得た。スライスした後、1000グラムのこれら生のポテトスライスを65°Fの流水で15秒間すすいだ。次に、すすぎ終わったスライスを1000グラムの水(43℃/110°F)、10グラムの細菌アミラーゼ(ロット番号ALI05175−04、American laboratories, Inc.)、10グラムの塩化カルシウム溶液(DSM Food Specialtiesから入手の32%塩化カルシウム溶液)を含む溶液中で3分間保持した。酵素処理したポテトスライスの水気を切り、2%のカーギル海塩を含む87℃/190°Fの水(3000gの冷水プラス60gの塩)で1分間ブランチングしてから水気を切った。ブランチングしたポテトスライスをプラスチックの平円板に置き、最大出力の電子レンジ(Amana Radar Range, モデル番号RS415T、1500ワット、Amana Appliances (Amana, IA)製)に1分間入れた。電子レンジでの乾燥後、部分的に乾燥したポテトスライスを、176℃/350°Fに設定した工業用エアーフォース(Air Force)(登録商標)衝突加熱式オーブン(Heat and Control Company, Hayward CA94545)内のベルト上に直接載せ、1.5分間置いた。ポテトスライスを積み重ねて1インチの床厚さを作り、次に第2のエアーフォース(Air Force)(登録商標)衝突加熱式オーブン(Heat and Control Company, Hayward CA94545)でさらに1.5分、しかし148℃/300°Fで、処理した。この処理により約200グラムの無脂肪ポテトチップスを得、これを冷まして包装した。訓練された官能評価の専門家がポテトチップスを判定したところ、良好な加熱調理したジャガイモの風味、黄金色、および軽くパリッとしたテクスチャーを有していることが認められた。
実施例23:浸漬ブランチングの代わりに蒸気ブランチングによって製造し、リンカーン衝突加熱式(Lincoln Impingement)仕上げを行った、大きいサイズのパフポテトストリップ
ユーコンゴールド種ジャガイモの皮をむき、約2mm厚さにスライスした。次に、これらのスライスを、幅約6mm、長さ約6cmのストリップにカットした。約750グラムの生のポテトのストリップを65°Fの流水で15秒間すすいだ。次にすすぎ終わったストリップを、500グラムの水(43℃/110°F)、5グラムの細菌アミラーゼ(ロット番号ALI05175−04、American laboratories, Inc.)、5グラムの塩化カルシウム(DSM Food Specialtiesから入手の32%塩化カルシウム溶液)を含む溶液中で3分間保持した。酵素処理したポテトストリップの水気を切り、M−6デキシー(M-6 Dixie)ベジタブルブランチャー/クーラー(Dixie Canning Company, Athens Georgia, 30603)の蒸気を用いて30秒間ブランチングした。熱蒸気でブランチングしたポテトを、穴を開けたアルミのトレイに直接置き、135℃/275°Fに設定した衝突加熱式オーブン(Impinger(登録商標)I、モデル番号1240、Lincoln Food Service Products, Inc. (Fort Wayne, IN)より入手)に入れた。オーブンのベルトの速度を27分に設定した。5分ごとにトレイを揺すってポテトのストリップをかき混ぜて均一に乾燥するようにした。この処理により、軽いテクスチャーを有する約129グラムの、脂肪を含まない、約90%がほぼ円筒状に膨れ、クリスピーなフレンチフライの外観を有するポテトスストリップを得た。訓練された官能評価の専門家が無脂肪ポテトストリップを判定したところ、非常に濃厚なバターの風味、パリッとした軽いテクスチャー、および食欲をそそる外観を有していると判定された。
実施例24:初期乾燥を衝突加熱式オーブンで行い、次にパルス流動床乾燥機で最終乾燥を行なった通常の無脂肪ポテトチップス
アトランティック種チップス用ジャガイモの皮をむき、C2刃を有するDito Dean野菜スライサーを用いてスライスし、厚さ約1.60mmのスライスを得た。スライスした後、1000グラムのこれら生のポテトスライスを65°Fの流水で15秒間すすいだ。次に、すすぎ終わったスライスを1000グラムの水(43℃/110°F)、10グラムの細菌アミラーゼ(ロット番号ALI05175−04、American laboratories, Inc.)、10グラムの塩化カルシウム溶液(DSM Food Specialtiesから入手の32%塩化カルシウム溶液)を含む溶液中で3分間保持した。酵素処理したポテトスライスの水気を切り、2%のカーギル海塩を含む87℃/190°Fの水(3000gの冷水プラス60gの塩)で1分間ブランチングしてから水気を切った。ブランチングしたポテトスライスを176℃/350°Fに設定した衝突加熱式オーブンのベルト上に直接置き、1分間乾燥させて水分含量を50%に低減させ、次にチップスを積み重ねて3インチの床厚さを作り、その後、148℃/300°Fに設定した工業用エアロパルス(Aeropulse)(登録商標)パルスエアー流動床プロセッサー(Aeroglide Corporation, Raleigh, NC27626)に5分間入れた。この処理により約200グラムの無脂肪ポテトチップスを得、これを冷まして包装した。訓練された官能評価の専門家がポテトチップスを判定したところ、良好な加熱調理したジャガイモの風味、黄金色、および軽くパリッとしたテクスチャーを有していることが認められた。
実施例25:ウェイビー(wavy)またはリップル(ripple)無脂肪ポテトチップス
アトランティック種ジャガイモの皮をむき、波型をつける刃(mandolin corrugated blade)の上でスライスし、現在「ウェイビー(wavy)」または「リップル(Ripple)」チップスという名前で販売されているポテトチップスに、外観、形状、および厚さの酷似した、最も厚い場所で約2mm、最も薄い場所で約1.65mmのスライスを形成した。スライスの後、500グラムのこれら生のポテトスライスを65°Fの流水で15秒間すすいだ。次に、すすぎ終わったスライスを500グラムの水(43℃/110°F)、5グラムの細菌アミラーゼ(ロット番号ALI05175−04、American laboratories, Inc.)、5グラムの塩化カルシウム溶液(DSM Food Specialtiesから入手の32%塩化カルシウム溶液)を含む溶液中で3分間保持した。酵素処理したポテトのスライスの水気を切り、M−6デキシー(M-6 Dixie)ベジタブルブランチャー/クーラー(Dixie Canning Company, Athens Georgia, 30603)の蒸気を用いて、大気条件下で30秒間スライスを直接蒸気に曝露してブランチングした。ブランチングしたポテトスライスを140℃/285°Fに設定した衝突加熱式オーブン(Impinger(登録商標)I、モデル番号1240、Lincoln Food Service Products, Inc. (Fort Wayne, IN)より入手)に直接置いて中に入れた。オーブンのベルトの速度を24分に設定した。この処理により、約110グラムの無脂肪ポテトチップスを得、これを冷まして包装した。訓練された官能評価の専門家がポテトチップスを判定したところ、良好な加熱調理したジャガイモの風味、黄金色、および軽くパリッとしたテクスチャーを有していることが認められた。
実施例26:パフ状ポテトチップス
ユーコンゴールド種ジャガイモの皮をむき、約2mm厚さにスライスした。約750グラムのこれら生のポテトストリップを65°Fの流水で15秒間すすいだ。次に、すすぎ終わったスライスを500グラムの水(43℃/110°F)、5グラムの細菌アミラーゼ(ロット番号ALI05175−04、American laboratories, Inc.)、5グラムの塩化カルシウム(DSM Food Specialtiesから入手の32%塩化カルシウム溶液)を含む溶液中で3分間保持した。酵素処理したポテトスライスの水気を切り、2.5%のカーギル海塩を含む87℃/190°Fの水(3000gの冷水プラス75gの塩)で1分30秒間ブランチングしてから水気を切った。ブランチングしたポテトスライスをワイヤーベルトの上に直接置き、140℃/285°Fに設定した衝突加熱式オーブン(Impinger(登録商標)I、モデル番号1240、Lincoln Food Service Products, Inc. (Fort Wayne, IN)より入手)を通過させた。オーブンのベルトの速度は初期通過の際には9分に設定し、次に再度ポテトスライスを6分間通過させた。この処理により、チップスの約90%が枕のような外観を有し、中空で、より厚みのある形状に膨らんだ、約135グラムの軽いテクスチャーを有する無脂肪ポテトチップスを得た。訓練された官能評価の専門家がこれらパフ状無脂肪のポテトチップスを判定したところ、非常に濃厚なバターの風味、パリッとした軽いテクスチャー、および食欲をそそる外観を有していると判定された。
実施例27:無脂肪サツマイモチップス
有機日本サツマイモの皮をむき、厚さ約1.8mmにスライスした。スライスの後、1000グラムのこれら生のサツマイモのスライスを65°Fの流水で15秒間すすいだ。次に、すすぎ終わったスライスを2%のカーギル海塩を含む87℃/190°Fの水(2000gの冷水プラス40gの塩)で1分30秒間ブランチングしてから水気を切った。ブランチングしたスライスを140℃/285°Fに設定した衝突加熱式オーブン(Impinger(登録商標)I、モデル番号1240、Lincoln Food Service Products, Inc. (Fort Wayne, IN)より入手)のチェーンベルト上に直接置いた。オーブンのベルトの速度を14分に設定した。この処理により、約230グラムの無脂肪サツマイモのチップスを得、これを冷まして包装した。訓練された官能評価の専門家がサツマイモのチップスを判定したところ、非常に好ましい甘い風味、明るいオレンジ色、および軽いパリッとしたテクスチャーを有することが認められた。
実施例28:加熱調理プロセスの第1工程として回転式乾燥機または回転ドラム式乾燥機の使用
チップス用ジャガイモを洗い、皮をむき、約1.55mmの厚さにスライスし、その後、洗い、細菌アミラーゼ(ロット番号ALI05175−04、American laboratories, Inc.)、および塩化カルシウム溶液(DSM Food Specialtiesから入手の32%塩化カルシウム溶液)を含む溶液に浸した。次に、酵素処理したポテトスライスの水気を切り、2%のカーギル海塩を含む87℃/190°Fの水でブランチングしてから再度水気を切った。ブランチングしたポテトスライスを冷やして保存した。スライスしたジャガイモのいくつかの試料を、脱水工程の前後に、Denver Equipment Companyから入手可能なオムニマーク(Omni Mark)水分分析装置で試験した。水分分析装置は、ブランチング後で乾燥直前の生の酵素処理したポテトスライスが80%〜85%の水分量を有していることを示した。
次に、スライスしたジャガイモを、Spray Dynamics社の回転ドラム式乾燥機の中にバルク形態で配置し、温度約300°Fで約10分間、大量に部分的に脱水した。部分的に脱水したスライスを、次に、回転式乾燥機から取り出し、品質、色、テクスチャー、破損、におい、および風味について目視検査した。驚くべきことに、全てのスライスが優れたテクスチャー、色、風味、においを有し、さらに驚くべきことに、あるとしても最小量の破損、くっつき、またはいかなる他の目に見える損傷すら認められなかった。乾燥は均一であり、スライス全ては類似の色を有し、脱水の程度に差はなかった。
温度を約275°F〜約350°Fの範囲、ならびに、期間は短くて約5分および長くて約14分として試験を何回か繰り返した。目視の結果は1回目の試験と同様に全て驚くほど良好であり、試験によって差は出なかった。
約5から約14分の間の異なる長さの脱水プロセス後の、スナック食品のスライスの水分含量は約40%〜約70%の範囲であった。
本発明の教示の有効性をさらに試験するために、Spray Dynamics社から入手可能な回転ドラム式乾燥機を使用して追加試験を行なった。酵素処理していないポテトスライスを上記と同様のやり方でドラム式乾燥機に置き、300°Fで最高約12分部分的に脱水した。脱水工程後に、スライスは商業的に望ましくないと思われる色、テクスチャー、品質、風味、および臭気を有していたので、プロセスは一貫して好ましくない結果をもたらした。乾燥は一定ではなかった。一部のスライスは乾燥しきって脱水ジャガイモと同様のおよび/または脱水ジャガイモのような硬いものとなった。しかしながら、他のスライスは、完全にもしくは部分的に湿っており、または全体もしくは端部周辺が焦げてさえいた。酵素処理はおそらく、食品スライスの表面の糖を分解するので、高レベルのでんぷんを含む食品製品は酵素処理を用いることによりかなり改良されると考えられる。
次に、本発明の教示にしたがって加工された、前処理され脱水されたポテトスライスを、従来のたっぷりの油で揚げたポテトチップスと同じテクスチャー、パリパリ感、色、味、および口ざわりのポテトチップを製造するために使用した。約300°Fの温度で約8分間加熱調理された、水分が約51%の前処理したポテトスライス(前処理され脱水されたポテトスライス)を、次の試験で使用した。
実施例28A:約5,000グラムの前処理され脱水されたポテトスライスを、Witte Companyから入手可能な流動床乾燥機の開放式(opening)ベルトコンベアの上にまき、さらに約325°Fで約6分間十分に加熱した。気流速度は約300から約350cfmであった。前処理され脱水され加熱調理されたポテトスライスは、次に、放置して周囲温度(80°F)まで冷ました。得られたポテトチップスは、従来の揚げたチップスに似たエアポケット/ふくれ(blistering)を含み、従来のたっぷりの油で揚げる方法で製造された、対照物であるポテトチップスと完全に同一程度またはそれよりも良い優れたテクスチャー、口ざわり、味、色、およびパリパリ感を有していた。試験により約1,990グラムの無脂肪ポテトチップスを得た。
実施例28B: 約1,500グラムの前処理され脱水されたポテトスライスを、工業用エアーフォース(Air force)(登録商標)衝突加熱式オーブン(Heat and Control Company, Hayward CA94545)のベルトコンベア上の多層構造の中に置き、1インチの床厚さを作り、その後、148℃/300°Fで5.5分間加工処理した。この処理により、約660グラムの無脂肪ポテトチップスを得、これを冷まして包装した。訓練された官能評価の専門家がポテトチップスを判定したところ、良好な加熱調理したジャガイモの風味、黄金色、および軽くパリッとしたテクスチャーを有していることが認められた。
実施例28C:約2,000グラムの前処理され脱水されたポテトスライスを、さらに、148℃/300°Fに設定した工業用エアロパルス(Aeropulse)(登録商標)パルスエアー流動床プロセッサー(Aeroglide Corporation, Raleigh, NC27626)を使用して、多層型の中で5分間加工処理した。この処理により約830グラムの無脂肪ポテトチップスを得、これを冷まして包装した。訓練された官能評価の専門家がポテトチップスを判定したところ、良好な加熱調理したジャガイモの風味、黄金色、および軽くパリッとしたテクスチャーを有していることが認められた。
実施例28D:約1,000グラムの前処理され脱水されたポテトスライスを、対流式オーブン(モデル番号6203, Lincoln Steam's Oven, Lincoln food Service Products, Fort Wayne, IN)を使用してさらに加工処理した。ポテトスライスを穴の開いたトレイに置き、148℃/300°Fで12分間、製品が完全に乾燥するまでオーブン内で加熱調理した。その試験により約400グラムの最終無脂肪ポテトチップスを得た。訓練された官能評価の専門家がポテトチップスを判定したところ、良好な加熱調理したジャガイモの風味、黄金色、および軽くパリッとしたテクスチャーを有していることが認められた。
実施例28E:約2,000グラムの前処理され脱水されたポテトスライスを、静置トレイ乾燥機(National Dryer Machinery Company, Philadelphia, PA)を使用してさらに加工処理した。ポテトスライスを約3/4インチの深さに置き、148℃/300°Fの温度で16分間乾燥させた。その試験により約810グラムの無脂肪ポテトチップスを得た。訓練された官能評価の専門家がチップスを判定したところ、明るい黄金色、優れたポトチップス風味、および軽くパリッとしたテクスチャーを有していることが認められた。
実施例29:初期乾燥に衝突加熱式オーブン、次に最終乾燥に振動流動床乾燥機を使用した通常の無脂肪ポテトチップス
スノーデン(Snowden)種のチップス用ジャガイモを洗い、C3刃を有するDito Dean野菜スライサーを用いてスライスし、厚さ約1.60mmのスライスを得た。スライスの後、3.95ポンドの生のポテトのスライスを65°Fの流水で15秒間すすいだ。次に、すすぎ終わったスライスを3000グラムの水(43℃/110°F)、30グラムの細菌アミラーゼ(ロット番号ALI05175−04、American laboratories, Inc.)、30グラムの塩化カルシウム溶液(DSM Food Specialtiesから入手の32%塩化カルシウム溶液)を含む溶液中で3分間保持した。酵素処理したポテトスライスの水気を切り、M−6デキシー(M-6 Dixie)ベジタブルブランチャー/クーラー(Dixie Canning Company, Athens Georgia, 30603)の蒸気を用いて40秒間ブランチングした。ブランチングしたポテトスライスを176℃/350°Fに設定した衝突加熱式オーブンのベルト上に直接置き、水分含量を36%に低減するために5分間乾燥させた。次に、チップスを積み重ねて2インチの床厚さを作り、ドリル穴タイプのプレートを有する実験用モデル(lab model)振動流動床プロセッサー(Carrier Vibrating Equipment, Inc., Louisville, KY 40213)の中に置き、160℃/320°Fで2分間乾燥/加熱調理した。この処理により約1ポンドの無脂肪ポテトチップスを得、これを冷まして包装した。訓練された官能評価の専門家がポテトチップスを判定したところ、良好な加熱調理したジャガイモの風味、黄金色、および軽くパリッとしたテクスチャーを有していることが認められた。
実施例30:無脂肪サツマイモチップスについて、蒸気ブランチングを行い、全乾燥工程に振動流動床乾燥機を使用
一般的な品種のサツマイモを洗い、皮をむき、C3刃を有するDito Dean野菜スライサーを用いてスライスし、厚さ約1.80mmのスライスを得た。スライスの後、3.0ポンドの生のサツマイモのスライスを65°Fの流水で15秒間すすいだ。次に、すすぎ終わったスライスの水気を切り、M−6デキシー(M-6 Dixie)ベジタブルブランチャー/クーラー(Dixie Canning Company, Athens Georgia, 30603)の蒸気を用いて50秒間ブランチングした。ブランチングしたサツマイモのスライスを冷水のスプレーで3分間すすぎ、水気を切り、その後、プラスチックバッグに入れてクーラーの中で一晩保存した。ブランチングしたサツマイモのスライスを、2インチの床厚さに重ね、ドリル穴タイプのプレートを有する実験用モデル振動流動床プロセッサー(Carrier Vibrating Equipment, Inc., Louisville, KY 40213)の中に置き、176℃/350°Fで4分間乾燥/加熱調理した。プロセッサーの温度を160℃/320°Fに下げ、さらに2分間製品を加熱調理した後、更なる2分間の最終乾燥/加熱調理時間のためにプロセッサーの温度を148℃/300°Fに下げた。順次的に温度を下げることにより乾燥プロセスを制御することが可能となり、製品中の天然糖による製品の褐色化およびカラメル化反応を防止するために蒸発冷却を行なわない場合には、乾燥の最終段階で製品の温度を148℃/300°Fより低く維持する。この制御されたプロセスにより約0.75グラムの無脂肪サツマイモチップスを得、これを冷まして包装した。訓練された官能評価の専門家がサツマイモのチップスを判定したところ、非常に好ましい甘い風味、明るいオレンジ色、および軽いパリッとしたテクスチャーを有することが認められた。
上記プロセスを何度も繰り返し、さらにサツマイモを塩化カルシウム、アミラーゼ酵素、およびこの二つの組み合わせで処理した結果、素晴らしい色、テクスチャー、および味を有する望み通りの製品を得た。
さらに、洋梨、リンゴ、スクワッシュ、ならびに、黄色、オレンジ、白、および紫人参を含む様々な人参を上記と同様の方法で加工したところ、全て素晴らしい味、色、およびテクスチャーを有する優れた製品が得られた。
実施例31:無脂肪ポテトスティックについて、蒸気ブランチングを行い、全乾燥工程に振動流動床乾燥機を使用
一般的なラセット種のジャガイモを洗い、皮をむき、AS−4刃を有するDito Dean野菜スライサーを用いてスライスし、2.0mm平方および平均長さ8cmの千切りまたはスティック形状を得た。スライスの後、2.80ポンドの生のポテトスティックを65°Fの流水で15秒間すすいだ。次に、すすいだポテトスティックの水気を切り、3000グラムの水(43℃/110°F)、30グラムの細菌アミラーゼ(ロット番号ALI05175−04、American laboratories, Inc.)、30グラムの塩化カルシウム溶液(DSM Food Specialtiesから入手の32%塩化カルシウム溶液)を含む溶液中で3分間保持した。酵素で処理したポテトスティックの水気を切り、M−6デキシー(M-6 Dixie)ベジタブルブランチャー/クーラー(Dixie Canning Company, Athens Georgia, 30603)の蒸気を用いて55秒間ブランチングした。ブランチングしたジャガイモのスティックを冷水のスプレーで3分間すすぎ、水気を切り、次に、ポテトスティックを1000グラムの水、75グラムのトマトジュース、10グラムのレモンジュース、10グラムの人参ジュース、10グラムの塩を含む溶液に漬けこんで、一晩クーラーの中に置いた。翌日、漬け込んだポテトスティックの水分を切り、ドリル穴タイプのプレートを有する実験用モデル振動流動床プロセッサー(Carrier Vibrating Equipment, Inc., Louisville, KY 40213)の中に、2インチの床厚さになるよう積み重ね、160℃/320°Fで6分間乾燥/加熱調理した。続いて、プロセッサーの温度を148℃/300°Fに下げてさらに製品を2分間加熱調理し、その後プロセッサーの温度を140℃/285°Fに下げて、最終の乾燥時間としてさらに2分間加熱調理した。順次的に温度を下げることにより乾燥プロセスを制御することが可能となり、製品中の天然糖による製品の褐色化およびカラメル化反応を防止するために蒸発冷却を行なわない場合には、乾燥の最終段階で製品の温度を148℃/300°Fより低く維持する。この制御されたプロセスにより約0.60の無脂肪ポテトスティックを得、これを冷まして包装した。得られた製品は色が非常に明るい黄金色であり、良好でわずかに塩の効いたバターのようなポテトの風味を有し、優れたパリッとした軽いテクスチャーを有していた。
実施例32:最終加熱調理に振動流動床乾燥機を使用する無脂肪トルティーヤチップス
市販の直径6インチのホワイトコーン・トルティーヤを地元の食品店で購入し、各トルティーヤを8個のくさび型(wedge)または三角形にカットした。約500グラムのこれらトルティーヤ片を、3000グラムの水(43℃/110°F)、30グラムの細菌アミラーゼ(ロット番号ALI05175−04、American laboratories, Inc.)、30グラムの塩化カルシウム溶液(DSM Food Specialtiesから入手の32%塩化カルシウム溶液)を含む溶液中で3分間保持した。酵素処理したトルティーヤ片の水気を切り、1インチ半の床厚さになるよう積み重ね、ドリル穴タイプのプレートを有する実験用モデル振動流動床プロセッサー(Carrier Vibrating Equipment, Inc., Louisville, KY 40213)の中に置き、160℃/320°Fで7間乾燥/加熱調理した。この処理により約200グラムのトルティーヤチップスを得、これを冷まして包装した。訓練された官能評価の専門家がトルティーヤチップスを判定したところ、良好な加熱調理したトルティーヤの風味、非常に明るい黄金色、滑らかな外観および軽くパリッとしたテクスチャーを有していることが認められた。同様の方法で製造したが酵素処理を行なっていない試料と比較して、本発明の手順を用いて加工された試料のテクスチャーは非常に軽く、軽いクランチ感とパリパリ感を示した。酵素処理をせずにただの水に3分間保持した試料は、本発明のプロセスを用いて製造したものに比べて硬くてパリパリ感が少なかった。
実施例33:油水エマルションを介した油の塗布
ジャガイモを洗い、平均スライス厚さ1.95mmにスライスした。スライスしたジャガイモを水で洗い、4945グラム(約10.9ポンド)のアミラーゼ(Specialty Enzymes & Biotechnologies Co., SEBamyl L Liquid Beta-Amylase)および3265グラム(約7.2ポンド)の塩化カルシウム(Nelson-Jameson, Inc.製食品用32%塩化カルシウム)を397リットル(約105ガロン)の温水(41.1℃、約106°F)に加えることによって調製したアミラーゼ酵素溶液中に置いた。ポテトスライスをアミラーゼ酵素溶液に約3分間浸漬してから、水気を切った。水気を切った後、酵素処理したポテトスライスを87.8℃(約190°F)の水中で90秒間ブランチングした。ブランチングしたポテトスライスを冷水に約15秒浸して加熱調理を止め、次に水気を切った。
油水エマルションは、3.8リットル(約1ガロン)のトウモロコシ油を185リットル(約49ガロン)の水に加えることにより形成した。循環ポンプによって、油と水の混合物を濁った均一な青白いテクスチャーに乳化させ、油水エマルションを形成した。容積秤量によって油水エマルションを試験したところ、表面における油含量は、約28重量%であった。酵素処理およびブランチされたポテトスライスを移動ベルト上で約1インチの深さにおいて、約5秒から約10秒間、油水エマルション混合物中に浸漬した。油処理したスライスを以下に示すように、乾燥させ、加熱調理した。
乾燥機段階1(バッチ式):食品片は、振動流動床乾燥機中、380°Fで7分間その後、360°Fでさらに7分間乾燥させ、段階1においては合計で14分間乾燥させた。床には直径3/16インチの孔が1インチ間隔で開けられている。振動角度は、垂直から後方へ3度である。プロセス空気(乾燥機中を流れる空気の量の尺度)の圧力損失は、3インチである。プレナム内の圧力(孔を通る気流速度の尺度)は、9.75インチである。
乾燥機段階2(バッチ式):食品片は、振動流動床乾燥機中、260〜290°Fで13分間乾燥させた。床には直径1/8インチの孔が1インチ間隔で開けられている。振動角度は垂直とする。プロセス空気(乾燥機中を流れる空気の量の尺度)の圧力損失は、0.5インチである。プレナム内の圧力は、4.5〜5インチである。
ポテトスライスに対する油水エマルションのキャリーオーバー分率は、約7%と測定され、ポテトの固形分率は21%であると決定された。上述の式[9]を用いて、ポテトスライス(チップス)の予想最終油含量は、約9重量%油であったが、これは実験室分析によって確認された。最終水分含量は、約3重量%であった。
実施例34:油水エマルションを介した油の塗布
ポテトを洗い、平均スライス厚さ1.7mmにスライスする。スライスしたポテトを水で洗い、4945グラム(約10.9ポンド)のアミラーゼ(Specialty Enzymes & Biotechnologies Co., SEBamyl L Liquid Beta-Amylase)および3265グラム(約7.2ポンド)の塩化カルシウム(Nelson-Jameson, Inc., Food-Grade 32% Calcium Chloride)を397リットル(約105ガロン)の温水(41.1℃、約106°F)に加えることによって調製したアミラーゼ酵素溶液に入れる。ポテトのスライスをアミラーゼ酵素溶液に約3分間浸漬してから、水気を切る。水気を切った後、酵素処理したポテトスライスを87.8℃(約190°F)の水中で90秒間ブランチングする。ブランチングしたポテトスライスを冷水に約15秒浸して加熱調理を止め、次に水気を切る。
油水エマルションは、40リットルのヒマワリ油を160リットルの水に加えることにより形成する。ホモジナイザーによって、25体積%油の均一な油水エマルション混合物を得た。酵素処理およびブランチされた厚さ1.7mmのポテトスライスを25%油エマルション中に、約5秒から約10秒間浸漬する。
乾燥機段階1(バッチ式):食品片は、振動流動床乾燥機中、380°Fで7分間その後、360°Fでさらに7分間乾燥させ、段階1においては合計で14分間乾燥させる。床には直径3/16インチの孔が1インチ間隔で開けられている。振動角度は、垂直から後方へ3度である。プロセス空気(乾燥機中を流れる空気の量の尺度)の圧力損失は、3インチである。プレナム内の圧力(孔を通る気流速度の尺度)は、9.75インチである。
乾燥機段階2(バッチ式):食品片は、振動流動床乾燥機中、260〜290°Fで13分間乾燥させる。床には直径1/8インチの孔が1インチ間隔で開けられている。振動角度は垂直とする。プロセス空気(乾燥機中を流れる空気の量の尺度)の圧力損失は、0.5インチである。プレナム内の圧力は、4.5〜5インチである。
ポテトスライスに対するヒマワリ油水エマルションのキャリーオーバー分率は、9%と測定され、ポテトの固形分率は19%であると決定される。ポテトスライス(チップス)の最終油含量は、約12重量%油であると決定される。最終水分含量は約1〜3重量%である。
実施例35:水中油エマルションを用いたサツマイモチップス
サツマイモを洗い、平均スライス厚さ2mmにスライスする。スライスを、12ポンドの海塩(1.4重量%)および1.3ポンド(0.15重量%)の塩化カルシウム(Nelson-Jameson, Inc., Food-Grade 32% Calcium Chloride)を397リットル(約105ガロン)の温水(41.1℃、約106°F)に加えることにより調製される溶液中に置いた。サツマイモスライスを塩溶液に約5分間浸漬してから、水気を切る。水気を切った後、酵素処理したポテトスライスを85℃(約185°F)の水中で90秒間ブランチングする。ブランチングしたポテトスライスを冷水に約15秒浸して加熱調理を止め、次に水気を切る。
油水エマルションは、1ガロンのトウモロコシ油を55リットルの水に加えることにより形成する。ホモジナイザーによって、表面において35体積%油の油水エマルション混合物を得た。ブランチングしたポテトスライスを、エマルション混合物の表面直下に5から10秒間室温で浸漬した。
乾燥機段階1(バッチ式):ポテトスライスは、振動流動床乾燥機中、345°Fで7分間乾燥させた。床には直径3/16インチの孔が1インチ間隔で開けられている。振動角度は、垂直から後方へ3度とした。プロセス空気(乾燥機中を流れる空気の量の尺度)の圧力損失は、2.5インチであった。プレナム内の圧力(孔を通る気流速度の尺度)は、7.55インチであった。
乾燥機段階2(バッチ式):ポテトスライスは、振動流動床乾燥機中、250°Fで7分間乾燥させた。床には直径1/8インチの孔が1インチ間隔で開けられている。振動角度は垂直とする。プロセス空気(乾燥機中を流れる空気の量の尺度)の圧力損失は、1.2インチであった。プレナム内の圧力は、4.5〜5インチである。
サツマイモスライス(チップス)に対する油水エマルションのキャリーオーバー分率は、6.5%と測定され、ポテトの固形分率は23%であると決定される。サツマイモスライスの最終油含量は、約10重量%油と算出された。最終水分含量は、約3重量%であった。
実施例36:油水エマルションを介したポテトチップスへの油の塗布
チップス用ジャガイモを洗い、平均スライス厚さ0.070インチにスライスした。スライスしたジャガイモを水で洗い、4945グラム(約10.9ポンド)のアミラーゼ(Specialty Enzymes & Biotechnologies Co., SEBamyl L Liquid Beta-Amylase)および3265グラム(約7.2ポンド)の塩化カルシウム(Nelson-Jameson, Inc.製食品用32%塩化カルシウム)を397リットル(約105ガロン)の温水(41.1℃、約106°F)に加えることによって調製したアミラーゼ酵素溶液中に置いた。ポテトスライスをアミラーゼ酵素溶液に約3分間浸漬してから、水気を切った。水気を切った後、酵素処理したポテトスライスを87.8℃(約190°F)の水中で90秒間ブランチングした。
油水エマルションは、3.8リットル(約1ガロン)のトウモロコシ油を185リットル(約49ガロン)の水に加えることにより形成した。循環ポンプによって、油と水の混合物を濁った均一様相に乳化させ、95°Fの温度において油水エマルションを形成した。酵素処理およびブランチされたポテトスライスを移動ベルト上で約1インチの深さにおいて、約5秒から約10秒間、油水エマルション混合物中に浸漬した。油処理したスライスを以下に示すように、乾燥させ、加熱調理した。食品片を、マルチゾーン振動流動床乾燥機中で、380〜360°Fのプロセス温度で13分間、次に260〜275°Fでさらに13分間乾燥させた。
ポテトスライスに対する油水エマルションのキャリーオーバー分率は、約7%と測定され、ポテトの固形分率は21%であると決定された。上述の式[9]を用いて、ポテトスライス(チップス)の予想最終油含量は、約9重量%油であったが、これは独立した実験室分析によって8.8%脂肪と確認された。最終水分含量は3.4重量%であった。これらの完成ポテトチップスに官能パネルを実施したところ、現在市場に出回っている揚げたポテトチップスに比べて、風味、テクスチャーおよび外観について優れた容認性が得られた。
実施例37:油水エマルションを介したポテトスティックへの油の塗布
チップス用ジャガイモを洗い、平均小片サイズ0.25インチ×0.20インチ×2.0〜3.0インチにスライスした。生のポテトスティックを水で洗い、4945グラム(約10.9ポンド)のアミラーゼ(Specialty Enzymes & Biotechnologies Co., SEBamyl L Liquid Beta-Amylase)および3265グラム(約7.2ポンド)の塩化カルシウム(Nelson-Jameson, Inc., Food-Grade 32% Calcium Chloride)を397リットル(約105ガロン)の温水(41.1℃, 約106°F)に加えることによって調製したアミラーゼ酵素溶液に入れた。ポテトスティックをアミラーゼ酵素溶液に約3分間浸漬してから、水気を切った。水気を切った後、酵素処理したポテトスライスを87.8℃(約190°F)の水中で90秒間ブランチングした。
油水エマルションは、3.8リットル(約1ガロン)のトウモロコシ油を185リットル(約49ガロン)の水に加えることにより形成した。循環ポンプによって、油と水の混合物を濁った均一様相に乳化させ、95°Fの温度において油水エマルションを形成した。酵素処理およびブランチされたポテト片を移動ベルト上で約1インチの深さにおいて、約5秒から約10秒間、油水エマルション混合物中に浸漬した。油処理した小片を以下に示すように、乾燥させ、加熱調理した。食品片を、マルチゾーン振動流動床乾燥機中で、380〜360°Fのプロセス温度で13分間、次に260〜275°Fでさらに14分間乾燥させた。
独立した実験室分析によって、完成品上の脂肪は8.8%、水分含量は3.4%であることが分かった。官能試験の熟達者により、この製品は、はるかに多くの油を含んだ現在市場に出回っている揚げたポテトスティックと比べて、風味、テクスチャーおよび外観について優れた容認性を有すると判定された。
実施例38:油水エマルションを介したサツマイモチップスへの油の塗布
ガーネットサツマイモを洗い、平均スライス厚さ0.080インチにスライスした。スライスを、4.77kg/10.5ポンドの海塩および1.70kg/3.78ポンドの塩化カルシウム(Nelson-Jameson, Inc., Food-Grade 32% Calcium Chloride)を397リットル(約105ガロン)の水に加えることにより調製される溶液中に置いた。ポテトスライスを溶液中に約5分間浸漬してから、水気を切った。水気を切った後、これらの前処理されたポテトスライスを87.8℃(約190°F)の水中で2分間ブランチングした。
油水エマルションは、3.8リットル(約1ガロン)のトウモロコシ油を185リットル(約49ガロン)の水に加えることにより形成した。循環ポンプによって、油と水の混合物を濁った均一様相に乳化させ、95°Fの温度において油水エマルションを形成した。前処理およびブランチされたサツマイモスライスを移動ベルト上で約1インチの深さにおいて、約5秒から約10秒間、油水エマルション混合物中に浸漬した。油処理したスライスを以下に示すように、乾燥させ、加熱調理した。食品片を、マルチゾーン振動流動床乾燥機中で、340°F〜350のプロセス温度で10分間、次に230〜245°Fでさらに16分間乾燥させた。
独立した実験室分析を行ったところ、脂肪7.5%、水分2.75%であった。サツマイモチップスは、軽くパリッとしたテクスチャー、明るいオレンジ色の外観、および非常に良好な甘い風味を有していた。これらの完成サツマイモチップスに官能パネルを実施したところ、現在市場に出回っている揚げたサツマイモチップスに比べて、風味、テクスチャー、および明るいオレンジ色について優れた容認性が得られた。
実施例39:パリパリ感の試験
野菜のスナックチップスはそのパリパリ感とクランチ感で好まれており、これらは従来の揚げたチップスに特有の特徴である。パリパリ感とクランチ感は、チップスの破断に必要な力、および破損の前の剛性、を記録する機器を用いて定量化することが可能である。増加したたわみまたは変形に対する増加した抵抗の比が、ヤング係数(弾性係数とも呼ばれる)である。ヴィッカース(Vickers)とクリステンセン(Christensen)は、計器測定の中で、ヤング係数が食品のパリパリ感に最も高い関連性を有していることを見出した(Vickers, Z.M. and Christensen, C.M. 1980. Relationship between sensory crispness and other sensory and instrumental parameters. Journal of Texture Studies 11:291-307)。これらの著者は、パリパリ感は、砕ける際の音の大きさに非常に密接に関連しているため、チップスが破断するときの音を記録することも有用である、と示している。スナック食品の音が重要であることは、食物の音の快さが「クリスプ(パリパリ感)」および「クランチ感」と大いに相互関連しているというヴィッカース(Vickers, Z.M. 1983. Pleasantness of Food Sounds. Journal of Food Science 48: 783-786)の観察によって強調されている。
したがって、クリスプおよびクランチ感が感知されるためには、スナック食品製品は適当な剛性を有し(ヤング係数に反映されるように)、破断の際に少なくとも一定レベルの音が出る必要がある。同時に、スナック食品製品は、口が痛くなるまたは怪我をするような大きな力を必要とすべきではない。パリパリ感(クリスプ)を評価するために、TA−101チップリグ(Chip Rig)および5kgのロードセルを取り付けたTA.XTプラステクスチャー・アナライザー(TA.XT Plus Texture Analyzer)(Stable Microsystems, Godalming, U.K.)の上で砕いた。TA−101リグは直径2cm×高さ2cmのパイプを備えており、これがチップスを水平に保つ。5g抵抗を感知するまで5mmのボールを1mm/秒で下降させ、30mmまで継続し、抵抗力をチップの曲がりおよび破砕として記録した。破砕の際に出る音を記録するために、ステーブル・マイクロシステム・オーディオ・エンベロープ・ディテクター(Stable Microsystems Audio Envelope Detector)を使用した。
各種スナック製品のクリスプ感/クランチ感を実証するために、それぞれの試料を、必要とされる力と、チップスを破砕することによって起こる音響レベルを測定するために分析した。分析方法は下の表3に記載されているチップスの試験用試料で構成され、A〜Mでラベル表示されている。試料A、B、C、D、LおよびMはそれぞれ、実施例28、24、25、26、27、および5に記載のように、本発明に従って製造され、小売の試料であるE、F、G、H、I、J、およびKはLincoln, Nebraskaの地元の食料品店で購入した。各チップスは各試料から選択されて、表3、4、5、および6に示されるデータを得るために一貫した方法で扱い、分析した。
約25個のチップスの各試料から、9個のチップスが試験用に選択された。チップスの厚さおよび膨れかたが多様であるので、より均一なチップスを測定のために選択した。選択された9個のチップスを破砕し、プローブが1mm/秒の均一な速さでチップスに向かって移動する間に各チップスを壊す際の各チップスを破砕するのに必要な力の測定を行なった。指数ソフトを使用して、距離(mm)に対する力(ニュートン)のプロットを作成し、(1)上記したヤング係数である初期傾斜、(2)チップスを破砕するのに必要なピーク力、および(3)チップスの破砕時のピーク音量、を決定した。エクセル表計算ソフトを使用して、平均、標準偏差、および変動係数を計算した。この客観テストの前に、試料A、B、C、D、L、およびMを全て味見したところ、良好なクリスプ感およびクランチ感があることが認められ、試料E〜Kについては、原包装に示された保存期限内であることを確認した。
プローブが移動する距離(mm)に対して力(N)をプロットしたグラフを各力の測定について作成した。各プロットは、チップスが破砕直前にプローブからの圧力によって曲がる際の、加えられた力に対する抵抗の一連の増加を示している。プローブは毎秒1mm(1mm/秒)の一定速度でチップスに向かって移動する。各事例において、加えられた力への抵抗の増加に続いて、チップスが壊れる際に、そのような力に対する抵抗の急激な低下が認められる。ほとんどの事例において、一連の破砕においてチップスは割れて、壊れる。しかしながら、チップスを破砕するのに必要なピーク力を決定するためには最初の割れに焦点が当てられる。このようにして生み出されたピークは、チップスのテクスチャー特性、すなわち、壊れる前にチップスがどれくらい曲げに抵抗するか、壊れる前にどの程度まで曲がるのか、ならびにいくらの距離および力で破壊されるのか、を特徴づけるものである。これらの量は、破断特性、ならびにそれらのパリパリ感およびクランチ感を特徴評価(fingerprint)する。チップスは、変形および応力の急激な消失によって振動するようにセットしてあるので、(力のピークの後の)抵抗の急激な消失は、記録された音事象に付随して起こる。上で述べたように、典型的なグラフは、2〜4の大きな力のピーク、および対応する数の音のピークを有する。各ピークに先立つ勾配は、クランチ感を良好に評価する前述のヤング係数を推定する。試験した試料は全てパリパリ感を有していたので、3.5N/mmを超える平均ヤング係数を有する全てのチップスは明らかにパリッとしている。本発明によると、約3.5、より好ましくは約4.0、さらに好ましくは4.5、さらにより好ましくは約5.0N/mmのヤング係数を有するスナック食品製品を製造することが好ましい。スナック食品製品が、クランチ感がありながら、製品を食べるのに痛いような大きな力を必要としないように、チップスに加えられる力が約12Nで破砕する、好ましくは約10、より好ましくは約9Nで破砕するスナック食品製品が好ましい。
試験の結果を次の表3〜6に示す。次の表5に記載する音響レベルは、その値が相対数であるので単位を有さない。
表3:表4〜6に示されデータからの最大力、音および初期ヤング係数に対する平均値
Figure 2018521681
表4:最大力(N)
Figure 2018521681
表5:音の大きさ
Figure 2018521681
表6 ヤング係数(N/mm)
Figure 2018521681
衣をつけた食品中への導入:
様々な食品片に油を添加する油エマルション方法は、伝統的な衣をつけた(breaded)食品、例えば、衣をつけたチキンナゲット、オニオンリング、フィッシュスティック、イカリング(calamari)などに対しても優れた結果をもたらすことが示された。焼き、または流動床乾燥/加熱調理と組み合わせたこの油エマルション法により、揚げた製品と非常によく似た味、テクスチャー、および外観を有しながら、油含量が大幅に低減した製品が得られた。
実施例40:冷凍チキンナゲット
固有の脂肪含量が約7%の衣をつけた食品片を、周囲条件下において、51%油の濃度の油水エマルションに3分間曝露する。
衣をつけた食品片へのエマルションの取込みは、約12重量%である。
次に、約65%の初期水分含量を有する食品片を、350°Fに設定した対流式オーブン内で10分間、その後、300°Fで5分間加熱調理する。
加熱調理した食品片の最終油含量は、約13%であり、最終水分含量は約45%である。
実施例41:イカリング(アールズ(Earls))
固有の脂肪含量が約2%の衣をつけた食品片を、周囲条件下において、37%油の濃度の油水エマルションに2分間曝露する。
衣をつけた食品片へのエマルションの取込みは、約12重量%である。
次に、約40%の初期水分含量を有する食品片を、350°Fに設定した対流式オーブン内で10分間、その後、300°Fで5分間加熱調理する。
加熱調理した食品片の最終油含量は、約10%であり、最終水分含量は約30%である。
実施例42:チリチキンキューブ(アールズ)
固有の脂肪含量が約5%の衣をつけた食品片を、周囲条件下において、82%油の濃度の油水エマルションに90秒間曝露する。
衣をつけた食品片へのエマルションの取込みは、約10重量%である。
次に、約65%の初期水分含量を有する食品片を、350°Fに設定した対流式オーブン内で13分間、その後、300°Fで7分間加熱調理する。
加熱調理した食品片の最終油含量は、約13重量%であり、最終水分含量は約50%である。
実施例43:チキンテンダー/フィンガー(アールズ)
固有の脂肪含量が約6%の衣をつけた食品片を、周囲条件下において、47%油の濃度の油水エマルションに10分間曝露する。
衣をつけた食品片へのエマルションの取込みは、約17重量%である。
次に、約58%の初期水分含量を有する食品片を、350°Fに設定した対流式オーブン内で12分間、その後、300°Fで6分間加熱調理する。
加熱調理した食品片の最終油含量は、約15重量%であり、最終水分含量は約43%である。
本明細書中で引用する特許、特許出願、および他の文書は、参照によりその全体が組み込まれる。「約」という用語は、当業者によって認識されるように、これが修飾するパラメータの測定値が不確定であることを示すために用いられる。種々のプロセスと食品製品をその特定の実施形態と共に説明したが、以上の説明に鑑みて多くの別の手段、変形、および変更が、当業者には明白であることは明らかである。したがって、全てのそのような別の手段、変形、および変更を添付の特許請求の範囲に含むことを意図している。

Claims (30)

  1. 所定量の油を食品片に塗布するためのプロセスであって、
    (a)複数のカットまたは成形された食品片を提供する工程と、
    (b)所定量の油を前記食品片に与えるのに十分な時間、前記食品片に油水エマルションを塗布する工程であって、前記油水エマルション塗布後に前記食品片が初期水分量を有する工程と、
    (c)前記初期水分量を、約0.2から約80重量%の水分量まで低減して食品製品を提供する工程と、を含み、前記食品片は熱油中で加熱調理されない/揚げられないプロセス。
  2. 前記油水エマルションの前記油含量と前記塗布時間が、前記食品製品に対して所定の最終重量%油を与えるように選択される、請求項1に記載のプロセス。
  3. 前記油水エマルションの前記油含量は、前記食品製品の前記所定の最終油分率、前記食品製品における所定の水分率、前記油水エマルション塗布前の前記食品片における固形分率、および、前記油水エマルション塗布後の前記食品片上への前記油水エマルションのキャリーオーバーの重量百分率のうちの1以上の量に基づいて選択可能である、請求項2に記載のプロセス。
  4. 前記油水エマルションの前記油含量は、foeが前記油水エマルション中の油の重量分率であり、fが前記食品製品上の油の重量分率であり、fcoが前記油水エマルションから前記食品片上への油のキャリーオーバー分率であり、fが前記食品片の固形含量重量分率であり、fが前記食品製品中の水の重量分率である下記の式によって選択可能である、請求項2に記載のプロセス。
    Figure 2018521681
  5. 前記食品片に塗布される前記油水エマルションは、約5重量%から約85重量%油を含む、請求項1に記載のプロセス。
  6. 前記油水エマルションを前記食品片に塗布する工程は、前記油水エマルション中に前記食品片を浸漬することを含む、請求項1に記載のプロセス。
  7. 前記食品片は、前記油水エマルション中に、約20°Fから約150°Fのエマルション温度で約2秒から約15秒間浸漬される、請求項6に記載のプロセス。
  8. 前記食品片は、前記油水エマルション中に、約60°Fから約100°Fのエマルション温度で約5秒から約60秒間浸漬される、請求項6に記載のプロセス。
  9. 前記油水エマルション温度は、約60°F〜95°Fである、請求項6に記載のプロセス。
  10. 前記食品片を前記油水エマルション中に浸漬することにより前記食品片をブランチングする、請求項6に記載のプロセス。
  11. 前記食品片は、前記油水エマルション中に浸漬されている間に攪拌される、請求項6に記載のプロセス。
  12. 前記食品片に前記油水エマルションを塗布する工程の前に、前記食品片をブランチングする工程をさらに含む、請求項1に記載のプロセス。
  13. 前記食品片に前記油水エマルションを塗布する工程の前に、前記食品片を、有効量のアルカリ金属カチオンおよび/もしくはアルカリ土類金属カチオン、ならびに/または有効量の少なくとも1つのデンプン分解酵素で処理する工程をさらに含む、請求項1に記載のプロセス。
  14. 前記食品片に前記油水エマルションを塗布する工程の前に、前記食品片をブランチングして少なくとも部分的に前記デンプン分解酵素を不活性化する工程をさらに含む、請求項13に記載のプロセス。
  15. 前記食品片は果実片または野菜片である、請求項1に記載のプロセス。
  16. 前記食品片は、ヤムイモ、人参、タロイモ、ジャガイモ、またはサツマイモを含む、請求項15に記載のプロセス。
  17. 前記食品片は、ポテトスライスまたはスティックを含む、請求項16に記載のプロセス。
  18. 前記食品片に前記油水エマルションを塗布する工程の前に、前記食品片を水ですすぐ工程と、前記食品片を乾燥させる工程と、をさらに含む、請求項1に記載のプロセス。
  19. 均質化、超音波処理、攪拌、または油と水を1つもしくは一連のポンプを通して流すことの少なくとも1つによって、油と水を混合することにより前記油水エマルションを調製する工程をさらに含む、請求項1に記載のプロセス。
  20. 前記油水エマルションは、外来の乳化剤または界面活性剤なしで調製される、請求項19に記載のプロセス。
  21. 前記食品片の水分を低減する工程は、第1の温度と、次により低い第2の温度とにおいて2段階で前記食品片を乾燥する工程を含む、請求項1に記載のプロセス。
  22. 前記第1の温度での乾燥により、前記食品片の水分含量を約40重量%〜約70重量%に低減する、請求項21に記載のプロセス。
  23. 前記食品製品の脂肪含量は、最大で約15重量%までである、請求項1に記載のプロセス。
  24. 請求項1のプロセスによって調製される食品製品。
  25. 前記食品製品は150ppb未満のアクリルアミドを含む、請求項24に記載の食品製品。
  26. 複数のカットまたは成形された食品片と、
    前記複数の食品片上のコーティングと、を含む食品製品であって、前記コーティングは、油水エマルションを含み、前記油水エマルションの油含量は、前記コーティングの約5重量%から約85重量%である、食品製品。
  27. 前記食品片は約0.2重量%〜約80重量%の水分含量まで乾燥されている、請求項26に記載の食品製品。
  28. 前記水分量は、約10〜80重量%、約35〜70重量%、または約40〜65重量%まで低減される、請求項1に記載のプロセス。
  29. 前記初期水分量は、2段階において少なくとも1つのオーブン/乾燥機内で加熱により低下される、請求項1に記載のプロセス。
  30. 前記初期水分量は、約0.2〜20重量%まで低減されている、請求項29に記載のプロセス。
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