JP2018518294A - フィルタを伴うマイクロノズルアセンブリ - Google Patents

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Abstract

【課題】【解決手段】1バールを超える圧力で流体を受けるように構成されたノズルアセンブリ。該ノズルアセンブリは、各々が入口と、出口と、100μm以下の直径とを有する1つ以上のオリフィス(2)を含む第1の穿孔要素(1)と、第1の穿孔要素(1)の上記1つ以上のオリフィスよりも小さいサイズの複数のオリフィスを更に含み、第1の穿孔要素(1)よりも多い数のオリフィスを有する少なくとも1つの第2の穿孔要素(4)とを含む。第2の穿孔要素(4)は、フィルタとして機能するように構成され、第2の穿孔要素(4)は、第1の穿孔要素(1)に装着される。第1の穿孔要素(1)と第2の穿孔要素(4)との間の垂直距離は、第1の穿孔要素(1)の最大オリフィスの直径未満である。【選択図】図1

Description

本発明は、総じて、エアロゾルシステムに関し、特に、エアロゾルを生成するためのノズルアセンブリ、粒子がノズルを閉塞させることを防ぐためのフィルタ、及び/又は逆止め弁と流量調節機能とを生じるための弁を含む、エアロゾルシステムに関する。
低速移動する霧を生成できる、PCT/GB2015/051413及びGB1420266.7で説明されるようなエアロゾルシステムは、肺、鼻、眼、及び皮膚又は口に薬剤成分を送達するための、非常に効率的で尚且つユーザにとって使い勝手の良い方法である。霧は、単分散であり、代表的なポンプ噴射によって生成される霧よりも大幅に制御可能である。したがって、高速摂取を目的とした送達が可能であり、(経鼻送達の場合における)過剰噴射又は液滴送達の起動時及び終了時に液滴の分配が上手く制御されないなどの、望ましくない影響が回避できる。
このような低速移動する霧用のエアロゾルシステムは、直径が100μm以下のオリフィスを含むマイクロ構造ノズルに液体を高圧で通らせることによって動作する。圧力は、ピストンに作用して実質的に一定の圧力を発生させる圧縮バネの使用によって生じる。このようなバネは、機器のユーザによって始動できる。
低速移動する霧用のエアロゾル機器の設計及び製造における主な課題の1つは、液体が高圧下でマイクロ構造ノズルに通されるときにそれらのノズルが閉塞されるのを防ぐことである。汚染は、摩耗、製造時の破片、及び処方時の沈降などの、多くの汚染源に由来する可能性がある。汚染は、性能の低下及び安全上の問題を引き起こす恐れがある。通常の室内空気は、一般に、直径が10μm以上の粒子を1平方メートルあたり35,000を超える数で含み、これらの各粒子が、同様のサイズのノズルを閉塞させる可能性があるだろう。大半の粒子は、公称定格のみを有するデプスフィルタなどの統計フィルタによって、通過を阻止されるだろうが、1つの粒子がフィルタを通過するだけで、ノズルが閉塞されて、そのフィルタが使用されている機器全体の正しい動作が脅かされる恐れがある。
フィルタリングは、流体の流れから汚染が取り除かれる必要がある多くの用途において絶対不可欠である。汚染は、摩耗、製造時の破片、及び処方時の沈降などの、多くの汚染源に由来する可能性がある。汚染は、性能の低下及び安全上の問題を引き起こす恐れがある。例えば、下流の小(例えば、<100μm)ノズルの存在下では、ノズルサイズのごく一部を上回るサイズの粒子でも、そのノズルを閉塞させる可能性がある。大半の粒子は、公称定格のみを有するデプスフィルタなどの統計フィルタによって、通過を阻止されるだろうが、1つの粒子がフィルタを通過するだけで、ノズルが閉塞されて、そのフィルタが使用されている機器全体の正しい動作が脅かされる恐れがある。
また、鼻腔内ステロイドなどの一部の処方は、粒子の懸濁を含む。懸濁内の粒子は、総じてノズルよりも小さいが、これらの粒子は、凝集によって、ノズルを閉塞させえる大きい粒子を形成することがある。
したがって、低速移動する霧用のエアロゾル噴射システムにおいて、ノズルオリフィスよりも小さいサイズの粒子が高圧下でノズルを閉塞させることを防ぐために、フィルタを提供することが必要である。US7316067は、レーザ穴開けによって穴を形成された、フィルタとして使用できる穿孔膜を形成する方法を説明している。
従来の噴射ポンプのガスケット又はシールは、多くの場合、ノズルとフィルタとの間にあり、それら自身が、後の時点でシステムを閉塞する恐れがある摩耗粒子を生成するかもしれない。更に、代表的な噴射ポンプに一定の圧力が印加されると、その力は、ノズルに液体を通らせるのと同時に、撓み性のシール及び捕捉された気泡を圧縮する。圧縮されたシール及び空気は、力が取り除かれるときに、時間とともに徐々に減衰する圧力を液体に加え続ける。液体は、その後幾秒かにわたり、ノズルに通され続け、これは、望ましくない液滴分配の継続を招く恐れがある。
統合されたノズル・フィルタシステムは、消費者ヘルスケア市場における使用に適するためには、低コストであることが望ましく、理想は、500万個未満の年間生産量において0.10USドル未満である。米国特許第US7896264号及び米国公開公報第US20050178862号は、ともに、作り付けのフィルタ機能を伴うマイクロ構造の高圧ノズルを形成する方法を説明している。しかしながら、これらのノズルアセンブリは、マイクロマシニング技術と、ガラスウエハの陽極接合を使用した技術とを使用して形成される。これらの技術は、いずれも、かなりの資本支出(Cap−Ex)投資を必要とし、各ノズルのコストは、恐らく、少量生産である場合に0.10USドルを大幅に超える。
作り付けのフィルタ機能と一貫した噴射特性とを伴う高性能ノズルアセンブリを形成する低コストの方法が必要とされている。
フィルタに加えて、エアロゾルシステムにおける多様な用途では弁が有用であり、例えば、一方向弁は、ポンプの性能を高める、又はエアロゾル生成機器の計量室を満たすときにその機器のノズルへの空気の侵入を回避するのに有用である。ノズルの、液体と空気との境界における小さい穴は、毛細管圧ゆえに何らかの「弁動作」効果を提供するが、これは、10μmもの小ささの穴では1バールの何分の1かに制限され、また、ノズルの穴が2相間にあるときにのみ機能する。例えば、一方の側が液体で、もう一方の側が気体である穴は、何らかの弁効果を有するが、液体又は流体に浸漬された穴は、そのような効果を有さない。
国際出願第PCT/GB2015/051413号で説明される機器など、プライミング工程と、エアロゾル技術の正常な作動とをともに伴う一実例が見いだせる。代表的な定量ポンプ噴射は、正常な動作のために、2つの弁、すなわちノズル近くの第1の弁と、ピストン上の第2の弁とを必要とする。計量室が満たされるときは、第2の弁を通して投与貯蔵部から流体を引き込む部分真空を計量室内に形成させるために、第1の弁が閉じられなければならない。計量室から流体が排出されるときは、第2の弁が閉じて高圧を発生させ、第1の弁は、流体を計量室から排出させるために、開かれなければならない。PCT/GB2015/051413で説明されるような機器の代表的な計量容量は、10μLもの小ささであることがあり、これは、代表的な既製のボール弁のデッドボリュームよりも大幅に小さい。代表的な既製の弁の使用は、デッドボリュームの大幅な増大を招き、その結果、通常は、計量室を満たすために更に多くのプライミングショットが必要になり、また、気泡が捕捉される空間の増大ゆえに、生涯性能の一貫性がなくなる。
流量調節が必要である場合は、エアロゾルシステムにおいて異なるタイプの弁が必要になる。例えば、一貫した流量を維持するためには、流量の増加とともに流れ抵抗を増加させ、流量の減少とともに流れ抵抗を減少させる必要があるだろう。制御された流量の必要性は、エアロゾルシステムにとどまらず、安定した流量が必要とされるあらゆる用途に及んでいる。工業用途の例は、例えば、熱交換、燃焼、化学反応の場合にありえるように、流体供給の流量が特定の閾値を超えてはならないときである。医療用途の例としては、吸入流量の制御、又は体内への流体注入の制御が挙げられる。
弁とフィルタとの併用の必要性は、非常によく見られるが、従来、幾つかのパーツを1つに組み立てる必要があり、したがって、より複雑で且つ高価な製造プロセスが必要である。代表的な一例が、国際出願第WO2014107436A1で説明されており、ここでは、汚染が逆止め弁膜の密閉に影響することを防ぐために、上流フィルタが提供される。別の一例は、食品産業で見いだせ、この例では、気体を通常放つ傾向がある真空パッケージにパッケージングされたコーヒーなどの製品において、フィルタに結合された圧力逃し弁が使用される。米国出願第US2009169693A1は、このような、フィルタを伴う弁を説明している。
デッドボリュームは、なかでも弁を使用する用途などの、多くの用途にとって深刻である。一例は、プライミング工程を有する機器においてである。なぜならば、デッドボリュームが大きいと、廃棄される流体を勢いよく流すためのフラッシュ時間及びフラッシュ量が増加するからである。別の一例は、加圧環境においてである。なぜならば、あらゆる撓み性が圧力に影響し、もし撓み性に一貫性がないと、その影響が無作為になる可能性があるからである。デッドボリュームの縮小は、例えば、撓み性の計量室の場合は加圧区域を縮小することによって、又は空気が捕捉される確率を下げて捕捉気泡の最大体積を最小にすることによって、撓み性の低下を可能にする。例えば、5μLの計量室がピストンによって一掃される状況では、1μLの小ささの気泡によって、流体の最大80%が目標圧力で送達される一方で、流体の残り20%は、目標圧力よりも数桁小さい圧力で放出される。これは、実際は、特に薬物送達の状況又はマイクロ流体工学では、例えば、エアロゾル生成機器における投与のばらつきが制御されない又は液滴サイズの分布がばらつくなどの、様々な問題を引き起こすだろう。
既知の弁、フィルタ、及びノズルは、多くの場合、容易に調整可能ではない。隙間製品又は個人用製品などの低容量の用途は、製造ライン又は組み立てラインの変更が必要になった場合に高コストを招くような特注仕様を必要とする恐れがある。特に、例えば、尚早な発射を回避するためには、又は弁の下流の最低圧力を制御するためには、多くの場合、一方向弁のクラッキング圧を調整可能であることが鍵となる。弁の抵抗、その漏出率、及び両方向における作動圧力の範囲が、その他の4つの重要パラメータである。これらを、少ないセットアップの必要だけで制御できることは、極めて貴重である。フィルタ及びノズルに関しては、例えば、ジェット直径又は流れ抵抗を制御するために、多くの場合、(1つ又は複数の)穴/穿孔のサイズ、及び穴/穿孔の数の面からの調整が必要である。
米国出願番号第US2008011667A1は、順々に組み立てられるフィルタ及び弁が説明されている多くの例のうちの1つである。このようなアセンブリは、多くのパーツを必要とし、常に、フィルタ部材と弁とを併せて保持し支えるための外側部材を伴う。これは、コスト、かさばり、及びデッドボリュームを増加させる。より具体的には、このようなアセンブリは、国際出願第WO2014107436A1又は欧州出願第EP2679273A号で説明されるような膜弁を伴うことがあり、この場合は、膜が空洞内で把持され、逆止め弁の上流の流体供給部にフィルタが追加される。繰り返し述べるが、このようなアセンブリは、複雑であり、製造が高価になる恐れがある。
膜(又はダイヤフラム)弁は、US4141379Aで説明される弁のように、穴を穿たれることがあり、ケースの2つのパーツ間に把持された膜逆止め弁が使用され、弁座として機能するケースに密着する。膜弁をケース内で把持する及び/又は密着させるためにケースを使用する必要性は、弁機能にとって不可欠の部分であり、ゆえに、弁は、差し込みパーツではない。また、弁座は、フィルタリングを提供せず、穿孔された膜もまた、同様である。したがって、フィルタとして機能する微孔性のスクリーンが、弁の下流に提供される。
したがって、既知の弁・フィルタシステムにおける上記概述された課題の1つ以上を克服する改善された弁・フィルタシステムを提供する必要がある。アセンブリのデッドボリュームを最小にされ、フィルタ及び/又は(マイクロメートル未満のノズルなどの)ノズルに直列な、低コスト(<0.05USドル)で且つコンパクトな(例えば、ミリメートル規模の包装に収容可能な)弁が必要とされる。
本発明の一態様にしたがって、1バールを超える圧力で流体を受けるように構成されたノズルアセンブリが提供され、該ノズルアセンブリは、各々が入口と、出口と、100μm以下の直径とを有する1つ以上のオリフィスを含む第1の穿孔要素と、第1の穿孔要素の上記1つ以上のオリフィスよりも小さいサイズの複数のオリフィスを更に含み、第1の穿孔要素よりも多い数のオリフィスを有する第2の穿孔要素とを含み、第2の穿孔要素は、フィルタとして機能し、第2の穿孔要素は、第1の穿孔要素に装着され、第1の穿孔要素と第2の穿孔要素との間の垂直距離が、第1の穿孔要素の最大オリフィスの直径未満である。
本発明は、低コストであり、2つの要素のみを含み、高いスループットで容易に組み立て及び製造が可能であり、更なる取り扱いのために型抜きされる前に複数のノズルアセンブリを1つに組み立てて装着することができる。更に、本発明は、自己完結型のユニットである。ノズルアセンブリは、ノズルとフィルタとの間の空間への粒子侵入(次いで、使用時にノズルを閉塞させえる)のリスクを最小限に抑えるために、清浄条件で組み立てられなければならず、しかしながら、ひとたび組み立てられれば、特に、フィルタが絶対フィルタであるゆえに、侵入の更なるリスクをほとんど伴うことなく取り扱える。ユニットが低コストであることは、それが単体として一度にテストできること、及び製造過程のチェックで不合格だった際に機器の全体コストにほとんど影響することなく廃棄できることを意味する。
最後に、本発明は、使用時に、有利な性能特性も有する。アセンブリは、機械的に頑丈であり、最大300バールの圧力に耐えられる。圧力アセンブリを通じた粘性損失は、通常、流体をエアロゾル化してノズルから散布させるために必要な圧力と比べて小さい(<20%)。ノズルとフィルタとの間のデッドボリュームは、小さく、これは、送達されなければならないプライミングショットの量を低減し、また、気泡が集まって噴射生成を邪魔するための空間をほとんど与えない。移動パーツが無いことで、摩耗粒子を生成しえるあらゆるメカニズムが排除される。ノズルアセンブリは、ステンレス鋼のみで作成でき、したがって、耐食性である。最後に、フィルタは、ノズルに直接接触するように又はノズルのごく近くに設置でき、これは、機器への細菌の侵入を防ぐとともに、防腐作用のある自由な送達を可能にする。
本発明の更なる一態様にしたがって、1バールを超える圧力で流体を流れさせるノズルアセンブリが提供され、該ノズルアセンブリは、各々が入口と、出口と、100μm以下の直径とを有する1つ以上のオリフィスを含む第1の穿孔要素と、第1の穿孔要素の上記1つ以上のオリフィスよりも小さいサイズの複数のオリフィスを更に含み、第1の穿孔要素のオリフィスよりも多い数のオリフィスを有し、フィルタとして機能するように配置される第2の穿孔要素と、第1の穿孔要素と第2の穿孔要素とを隔てる少なくとも1つの中間要素とを含み、第2の穿孔要素は、中間要素又は第1の穿孔要素のいずれかに装着され、連続する任意の2つの穿孔要素及び/又は中間要素のうちの1つ以上の間の垂直距離が、第1の穿孔要素の最大オリフィスの直径未満である。
中間要素の追加は、ノズルアセンブリに対して更なる設計の柔軟性を提供する。ノズル
とフィルタとの間の距離は、たとえ少量の弾性変形があっても高圧下で両者が隔てられた状態にとどまるように、又は反対に高圧下で両者が連携して流量調節を誘発するように、厳密に制御できる。また、これは、ノズルとフィルタとを密着させるために使用できる代替の材料及び代替の製造方法の使用も促す。ノズル及びフィルタは、オープンリール式オーバーモールドなどの連続プロセスを使用して、熱可塑性エラストマ(TPE)で作成された中間要素に結合されてよい。
本発明は、低コストノズルアセンブリであって、ノズルとフィルタとが場合によっては1つ以上の中間要素を通じて装着される低コストノズルアセンブリを説明している。
ワッシャなどの中間要素は、必須な特徴ではないが、ノズルアセンブリの好ましい一実施形態では、薄い(厚さが20〜500μmの、好ましくは厚さが100μmの)第1の穿孔要素が、ワッシャなどの薄い(厚さが10〜300μmの、好ましくは厚さが20μmの)中間要素に固定される。第1の穿孔要素は、直径が1〜100μmの範囲の、好ましくは直径10μmの、1つ以上のオリフィスを含む。
中間要素は、次いで、例えば第1の要素のオリフィスのうちの最小直径のオリフィスが5μmを上回る直径を有する場合に、好ましくは5μmの直径などの、第1の要素のオリフィスよりも小さい直径を有する多数のオリフィスを含む第2の穿孔要素に固定される。第2の穿孔要素は、アセンブリの液体側に、すなわち、アセンブリの、管によって画定された計量室に当接するように構成された側に設置され、絶対フィルタとして機能し、粒子が計量室からノズルアセンブリに侵入して第1の穿孔要素のオリフィスの1つ又は複数を閉塞させるのを防ぐ。
ノズルアセンブリの代替の一実施形態では、第1の穿孔要素は、第2の穿孔要素に固定された成形パーツを含む。成形パーツは、プラスチックで作成されてよい。成形パーツは、水力直径が5μm〜100mの、好ましくは30μmの、少なくとも2つの穴を含む。各穴に通される液体が、互いに衝突し合うジェットを形成して、低速移動する柔らかい霧を生じるように、穴の投影エリアは、ノズル及びフィルタアセンブリの出口側で少なくとも部分的に交わる。第2の穿孔要素は、成形パーツにおける2つのオリフィスよりも小さい直径の、ずっと多数のオリフィスを含む。第2の穿孔要素は、絶対フィルタとして機能し、粒子が成形パーツのオリフィスに入ってそれらを閉塞させるのを防ぐ。
全ての実施形態において、各種のパーツ及び要素は、レーザ溶接によって互いに固定されて、組み立て後に容易に取り扱える密閉ユニットを提供することが好ましく、ただし、ここでは、接合及び把持も可能である。留意すべきは、密閉ユニットが望ましいが、要素間に残る隙間がノズルオリフィスの隙間よりも小さい限りはスポット溶接も使用できることである。
更に、オリフィスは、レーザ穴開けを使用して各穿孔要素内に作成できる。この作業は、要素がレーザ溶接されるときのレーザ溶接に使用されたのと同じレーザを使用して実施されてよい。溶接は、密閉プロセス中に生成されてノズルを閉塞させる粒子/材料が生成される可能性がほとんどない清浄なプロセスであるゆえに、糊付けなどのその他の接合プロセスと比べて好ましい。更に、溶接は、ノズルアセンブリの使用中に、液体処方を汚染しえる抽出物及び浸出物について材料(使用されるだろう糊又はその他の接合材料)をテストする必要性を回避する。ノズルフィルタアセンブリが、工場の生産現場におけるこの空間に微粒子が進入するリスクを伴うことなく独立したユニットとして取り扱えるのに対し、把持は、穿孔要素をまとめて把持するための別途の把持手段を必要とするので、溶接は、把持と比べても好ましい。更に、溶接によって、ノズルとフィルタとの間に、高圧に耐えられる非常に強い接合が形成できる。レーザ溶接は、非常に高速の(1秒未満の)サ
イクル時間を有し、適切なマスクを使用してマスクプロセスとして実施できて大量生産を容易にするゆえに、とりわけ有利である。
レーザ溶接が好ましいが、超音波溶接、電子ビーム溶接、及び熱溶接もまた、実行可能な代替案を提起する。
本発明は、低コストである。すなわち、大きな金属又はポリマのシートから各種の要素が打ち抜き可能であるゆえに、材料費が非常に低く、また、溶接プロセス及び穴開けプロセスの両プロセスに必要とされるのが適切なレーザシステムのみであるゆえに、製造のために必要とされる設備投資も少ない。したがって、大量の製造及び組み立てが容易である。本発明にしたがったノズルアセンブリは、ノズルとフィルタとの間の空間にデッドボリュームがほとんど無く、実質的に剛性であるので、高圧下で実質的に膨張せず、そうでなければノズルを通って出て行くだろう流体を貯蔵する。また、ノズルアセンブリを通る流路が比較的短く、ノズルアセンブリのフィルタの全オリフィスの総面積がノズルの1つ以上のオリフィスの総面積よりも大幅に大きいゆえに、従来のノズルアセンブリと比べてほとんど流れ抵抗を増加させない。本発明は、ガスケット又はOリングを使用する従来の方法よりも組み立てしやすく、ノズルとフィルタとの間の空間に微粒子が進入するリスクを伴うことなく組み立てラインの随所に運べる。
本発明の更なる一態様にしたがって、第1の穿孔部材と、該第1の穿孔部材に装着された第2の穿孔部材とを含む弁動作・フィルタリング機器が提供され、該機器において、第1の穿孔部材は、第2の穿孔部材よりも可撓性であり、第1の穿孔部材及び第2の穿孔部材のうちの少なくとも1つの部材のオリフィスは、穴ごとに0.1μmから1mmの間の水力直径を有する。
本発明の更なる一態様にしたがって、第1の穿孔部材と、該第1の穿孔部材に装着された第2の穿孔部材とを含む弁動作機器が提供され、該機器において、第1の穿孔部材は、第2の穿孔部材よりも可撓性であり、第1の穿孔部材は、流量が増加するにつれて第2の穿孔部材に向かって押されそれによって流れを次第に抑制するように構成される。
本発明の更なる一態様にしたがって、第1の穿孔部材と、該第1の穿孔部材に装着された第2の穿孔部材と、第3の穿孔部材とを含む弁動作機器が提供され、該機器において、第1の穿孔部材及び第2の穿孔部材のうちの1つ以上の部材が、第3の穿孔部材に装着され、第1の穿孔部材は、第2の穿孔部材及び第3の穿孔部材よりも可撓性であり、第1の穿孔部材は、第2の穿孔部材と第3の穿孔部材との間に配される。
添付の図面を参照にして、ほんの一例として、次に実施形態が説明される。
ノズルアセンブリを示した図である。 代替の一ノズルアセンブリを示した図である。 更に代替の一ノズルアセンブリを示した図である。 弁動作・フィルタリング機器の好ましい一実施形態を示した図である。 弁動作・フィルタリング機器の好ましい一実施形態を示した図である。 弁動作・フィルタリング機器の代替の実施形態を示した図である。 弁動作・フィルタリング機器の代替の実施形態を示した図である。 弁動作・フィルタリング機器の代替の実施形態を示した図である。 弁動作・フィルタリング機器の更に代替の一実施形態を示した図である。 弁動作・フィルタリング機器の更に代替の一実施形態を示した図である。 弁動作・フィルタリング機器の更に代替の実施形態を示した図である。 弁動作・フィルタリング機器の更に代替の実施形態を示した図である。 弁動作・フィルタリング機器の更に代替の実施形態を示した図である。 弁動作・フィルタリング機器の実施形態の動作を説明した流量対圧力のグラフである。 弁動作・フィルタリング機器の実施形態の動作を説明した流量対圧力のグラフである。 弁動作・フィルタリング機器の実施形態の動作を説明した流量対圧力のグラフである。
「穿孔」及び「穿孔された」という用語は、任意の形態の「(1つ若しくは複数の)孔」、「(1つ若しくは複数の)オリフィス」、又は「(1つ若しくは複数の)穿孔」を範囲に含み、例えば穴、スロット/スリット、メッシュ、又は隙間/開口などの、任意の形状をとることができる。「孔」、「穿孔」、「オリフィス」、及び「穴」は、1つ又は複数の孔/穿孔/オリフィス/穴のいずれかを指すために、単数形又は複数形で、区別なく使用される。
フィルタリングのためには又は(1つ若しくは複数の)ノズルのためには、多くの場合、制御された小さい孔を有することが不可欠である。数百ミクロンの穴が、成形又は機械加工できる。電鋳法も、一解決策であり、より小さい穴の実現を可能にする。穴をミクロンサイズの小ささにするためには、電解研磨とともに又は電解研磨を伴わずに、レーザ穴開けが使用できる。トラックエッチング及び焼結などのその他の技術は、ミクロンサイズ未満の穴の生産を可能にする。
「装着される(attached)」という用語は、2つの部材又はパーツが1つに維持/接合されることを可能にするあらゆる方法を範囲に含むことを意図する。これは、把持、接着剤/溶剤による(例えば糊を使用した)接合、溶接(例えば超音波溶接や熱風溶接)、同時成形、はんだ付け、ろう付け、あらゆる種類(拡散、等温凝固、遷移液相、発熱など)の接合、被覆、熱融着、誘導密着、及び当業者が理解できるだろうその他の任意の適切な既知の手段を含む。
2つの部材間の密着は、完璧である必要はない。弁動作機能は、漏出経路の孔面積(すなわち、不完全な密着)が第2の部材の孔面積よりも小さければ実施できる。フィルタリング機能は、個々の漏出経路がフィルタサイズよりも小さければ実現できる。
「可撓性部材」という表現は、システム全体にわたる所定の圧力降下(又は所定の流量)の結果として、その部材が(所望の機能を実現するときに)その他の部材よりも多く歪むことを指すために使用される。実際、高圧環境では、両方の部材が撓む場合がある。撓みを制御するための各種のやり方に関する更なる詳細が、本書で提供される。システムの2つの部材のそれぞれにおいて例えば各部材の孔面積を異ならせて異なる圧力降下を生じさせるような弁動作・フィルタリング機器の実施形態があるので、「撓み」が各部材の「可撓性」を含むこと、ただし、それだけには限定されないことに、留意することが重要である。
図1は、ノズルアセンブリを示している。ノズルアセンブリは、好ましくは円盤形状をした、溶接によって1つにされる3つの要素のアセンブリを含む。或いは、円盤は、接合、はんだ付け、若しくはろう付けによって1つにされてよい、同時成形によって1つにされてよい、又は外部要素による把持によって1つにされてもよい。各円盤は、直径がおおよそ4mmである。
第1の円盤又は要素1は、ノズルとして機能するように構成される。この要素は、厚さが20〜300μmの、通常は厚さが100μmの、薄い板を含み、2〜100μmの水力直径を有する1つの中央オリフィス2を伴う。オリフィス2は、レーザ穴開けプロセスを通じて、又は代替として電鋳若しくはマイクロ成形、EDM、マイクロマシニング、エッチングを通じて形成されてよい。
第2の円盤又は要素4は、絶対フィルタとして機能するように構成される。この要素は、厚さが10〜300μmの、通常は厚さが50μmの、薄い板を含み、第1の円盤1のオリフィスよりも直径が小さい(好ましくは、第1の円盤のオリフィスの直径の半分の、すなわち、もし第1の円盤のオリフィスの直径が10μmであるならば直径が5μmの、)複数の、通常は千の、オリフィス5を含む。第2の円盤4のオリフィス5は、第2の円盤4(フィルタ)と第1の円盤1(ノズル)との間の空洞に大きめの粒子が進入して第1の円盤(ノズルオリフィス)1の閉塞を引き起こすかもしれない事態を防ぐ。
第2の円盤4のオリフィス5は、レーザ穴開けプロセスを通じて第2の円盤4に形成でき、ただし、電鋳、マイクロ成形、及びトラックエッチングなどのその他のプロセスも適している。
第3の円盤又は要素3は、第1の円盤1と第2の円盤4との間の流体連通を許容しつつも第1の円盤1と第2の円盤4とを隔てるように機能する中間の円盤又は要素である。第3の円盤3は、厚さが10〜300μm(好ましくは20μm)の薄いワッシャを含み、水力直径がおおよそ2mmの(図1に示された)大きい中央穴を伴う。第3の円盤3は、第1の円盤1と第2の円盤4との間のデッドボリュームを最小にするために、計量室の長さと比べて薄く、ただし、粘性損失の一因となるほどには薄くはない(すなわち、ノズルのオリフィスの水力直径未満の厚さではない)ことが望ましい。
3つの要素1、3、及び4は、好ましくはレーザ溶接による要素1、3、及び4の互いの溶接を促すために、同じ区分の材料、すなわち金属で作成されることが好ましい。3つの要素1、3、及び4は、それらが堅くて且つ強いように、尚且つ大幅なプラスチック変形を伴うことなくおおよそ250バールの圧力に耐えられるように、ステンレス鋼で作成されることが好ましい。しかしながら、ポリオキシメチレン(例えばdelrin(商標))又はポリカーボネートなどの堅いポリマが使用されてもよいことが、留意されるべきであり、これは、特に、第1の円盤又は要素(ノズル板)1が使用時に外部パーツによってもしっかり支えられ、圧力下における外方へのノズルの膨隆が阻止される場合にそうである。
好ましい実施形態では、フィルタ入口に通された液体がノズル出口を通してのみ出て行けるように気密ユニットを提供するために、完全シーム溶接を使用して要素どうしがレーザ溶接されることが望ましい。しかしながら、連続する任意の2つの要素の面に実質的に垂直な面において、それらの連続する2つの要素間の隙間が第1の円盤1のオリフィス2の直径よりも小さく、したがって、第1の要素1のオリフィス2よりも大きい粒子がオリフィス2に入り込んでオリフィス2を閉塞させることができないように、それらの2つの要素どうしを固定するために、レーザスポット溶接が使用されてもよい。別の言い方をすると、任意の連続する2つの要素間の垂直距離は、第1の穿孔要素1の最大オリフィス2の直径未満である。この事例では、もし計量弁にノズルアセンブリが装着されるならば、計量室への外部密閉が依然として必要になる。
任意の連続する2つの要素1、2、及び4の間の垂直距離は、第1の穿孔要素と第2の穿孔要素とが重なる領域全域にわたり、常に、第1の穿孔要素1の最大直径未満又は第2の穿孔要素4の最大直径未満であってよい。第1の穿孔要素と第2の穿孔要素4との間の
垂直距離は、第1の穿孔要素1と第2の穿孔要素4とが重なる領域全域にわたり、常に、第1の穿孔要素1の最大直径未満又は第2の穿孔要素4の最大直径未満であってよい。
このノズルアセンブリは、フィルタ(第2の穿孔要素4)を通じた圧力降下が低く、デッドボリュームが非常に小さく、高圧に対して頑丈である。フィルタ(第2の穿孔要素4)を通した粘性圧力降下は、次式にしたがう。
Figure 2018518294

ここで、μは、液体の動的粘度であり、Lは、フィルタ(第2の穿孔要素4)の厚さであり、dは、各オリフィスの水力直径であり、nは、オリフィスの数であり、Qは、フィルタ(第2の穿孔要素4)を通る流量である。上述のような、代表的なフィルタ(第2の穿孔要素4)を通じた圧力降下は、流量が10μL/sの水に対して0.3バールに等しく、これは、ノズル(第1の穿孔要素1)に流体を通らせるために必要とされる80バールよりも桁が小さい。ノズル(第1の穿孔要素1)とフィルタ(第2の穿孔要素4)との間のデッドボリュームは、中間要素が50μmの厚さと4mmの直径とを有するときに、僅か0.6μLであり、これは、ポンプ噴射の代表的な計量容量(10〜100μL)の何分の1かであり、したがって、噴射性能に大きな影響を及ぼしにくい。最後に、ノズル板は、しっかり支えられ、最大で100バールの圧力下では10μm未満しか歪まない。
図1に示されたノズルアセンブリは、ノズルに通される液体が分岐して低速移動エアロゾルになるように、国際出願番号第PCT/GB2015/051413に記載されるように、ノズル出口の前側に衝突要素があるように構成されてよい。
図2は、ノズルアセンブリの一実施形態を示しており、ここでは、ノズルアセンブリの3つの要素又は円盤1、3、及び4が、互いにレーザ溶接されることに加えて、計量室7を画定する管6にも溶接される。これは、最小の撓み性及びデッドボリュームでノズルアセンブリを支える単純な方法を提供するゆえに、有利である。ノズルアセンブリは、大幅な追加コストを伴うことなく計量室7に密着される。更に、ノズルアセンブリは、入口(フィルタ)側から支えられ、したがって、放出されたジェット又はエアロゾルに干渉してエアロゾルの堆積に見舞われるかもしれない追加の構造がなくてすむ。
図3は、中間の支持要素を有さない、ノズルアセンブリの代替の一実施形態を示している。前述のものと同様なフィルタ要素4が、成形パーツ8の形態をとる第1の穿孔要素に溶接される。この成形パーツ8は、ノズル要素として機能し、プラスチックで作成されてよい。成形パーツ8は、通常は厚さが200μm未満である1つ以上の薄い壁区間10を含み、これらの区間は、通常は厚さが200μmを上回る1つ以上の厚い壁区間12によって支えられる。成形パーツ8は、図3に示されるように、互いに対して90度の角度で外表面を傾斜された2つの薄い壁区間10を含む。
成形パーツ8は、1つ以上の薄い壁区間10に、水力直径が5〜100μmの、通常は30μmの、少なくとも2つの対向穴を含む。穴の投影エリアが少なくとも部分的にノズルの外側で交わるように、少なくとも2つの対向穴の軸は、対応するそれぞれの薄い壁区間10の外表面に対して55〜125度の、好ましくは90度の角度にある。このように、ノズルの対向穴に通される液体は、2つの衝突ジェットを形成し、低速移動エアロゾルへの液体の分岐をもたらす。
図3に示された実施形態は、製作が容易な作り付けのフィルタを伴う、非常に低コストの衝突ジェットノズルを提供する。フィルタのオリフィスは、フィルタがプラスチック成形パーツにレーザ溶接されるのと同時にレーザによって穴開けできる。ノズルアセンブリは、US7896264で説明されるような、一体型フィルタを伴うその他の衝突ジェットノズルよりも、大幅に低コストである。
本書で説明されるノズルアセンブリは、いずれも、鼻腔療法、眼科療法、又は局所療法のための、ネブライザ、吸入具、又は噴射機器に組み込まれてよい。
本書で説明されるノズルアセンブリは、いずれも、激突表面を含む噴射機器に組み込まれてよい。ここでは、使用時に、第1の穿孔要素1から放出される液体が、ノズル出口の下流に位置付けられた激突表面に激突するように、第1の穿孔要素1は、噴射機器内に配置される。
本書で説明されるフィルタ(第2の穿孔要素4)は、ノズル(第1の穿孔要素1)の流れ抵抗と比べて最小の流れ抵抗を提供する。すなわち、粘性損失を最小にするために、ノズルを通る流路が小さい。このように、フィルタは、薄いことが望ましい。
ノズルアセンブリを含む噴射ポンプでは、フィルタは、2つの理由でノズルオリフィスの近くにも位置付けられる。1つ目は、フィルタは、噴射システムの動作で生じるかもしれない摩耗粒子を捕らえなければならないからである。2つ目は、噴射システムにおける撓み性及びデッドボリュームを制限し、一貫した噴射特性を実現することが望ましいからである。代表的な噴射ポンプに一定の力が加えられたときに、その力は、ノズルに液体を通らせるのと同時に、撓み性のシール及び捕捉された気泡を圧縮する。力がシステムから取り除かれるときに、圧縮されたシール及び空気は、時間とともに徐々に減衰する圧力を液体に加え続ける。液体は、その後幾秒かにわたり、ノズルに通され続け、これは、望ましくない液滴分配の継続を招くことがある。
アセンブリのデッドボリュームを最小にされ、フィルタ及び/又は(マイクロメートル未満のノズルなどの)ノズルに直列な、低コスト(<0.05USドル)で且つコンパクトな(例えば、ミリメートル規模の包装に収容可能な)弁が必要とされる。これは、本弁動作・フィルタリング機器において、複数の機能を1つのコンポ―ントにまとめることによって実現される。大量製造(例えば、年間数百万個の製造)は、機器が製造上の公差に対して頑丈でなければならないことを意味する。
弁動作・フィルタリング機器は、互いに装着された、一方が他方よりも可撓性である2つの穿孔部材からなる。
弁動作・フィルタリング機器の、弁態様は、2つの主要なタイプの機能、すなわち、(i)逆止め弁と、(ii)流れ調節とを範囲に含み、ただし、これらに要約はされない。これらの機能は、独立しても組み合わせても有用である。
「逆止め弁」機能は、「一方向弁」としても知られ、流れに対して優先方向を設定する。いわゆる「順方向」では、弁は、流量の増加とともに次第に開き、それによって、流体へのその抵抗を下げる。いわゆる「逆方向」では、弁は、それにかかる圧力降下の増加とともに次第に閉じ、それによって、流体へのその抵抗を上げる。
「流れ調節」機能は、流れの大きさに作用する。例えば、弁は、流量の増加とともに次第に閉じるように作成できる。
2つの穿孔部材のうちの少なくとも1つの部材の穴のサイズ制御は、フィルタが弁に組み込まれることを可能にする。可撓性部材の(1つ又は複数の)穴の、例えばそれらのサイズ又は形状などの制御は、1つ及び/又は多数のノズルが弁に組み込まれることを可能にする。フィルタ−弁−ノズルは、例えば、低撓み部材上に、制御されたサイズの多数の穴を形成し、撓み部材に、1つ又は幾つかの穴を形成することによって作成できる。
この弁動作・フィルタリング機器は、弁、及びフィルタ、及び/又はノズルが統合されてただ1つのコンポーネントにまとまることを可能にする。その利益は、低コストで且つ小サイズであること、デッドボリュームが最小であること、並びに弁動作機能、フィルタリング機能、及びノズル動作機能についての多くの対象パラメータの調整が容易であることである。
弁動作・フィルタリング機器は、フィルタと弁とを1つのコンポーネントにまとめることによって、あらゆる事例において有益である。本書で説明される最後の例では、弁動作・フィルタリング機器は、弁動作機能、フィルタリング機器、及びノズル動作機能の3つの機能を全て統合して1つのコンポーネントにまとめることによって、尚も更に有益であるように作成できる。
幾つかのパーツを統合して1つにすることには、幾つかの利益がある。1つ目は、アセンブリの全体サイズを小さくするのに役立つことである。2つ目は、材料費を削減し組み立てコストを下げることによって、製造コストを最小限に抑えるのに役立つことである。3つ目は、大半のアセンブリが実現可能であるよりもデッドボリュームを小さくする(<1μL)ことを可能にすることである。
弁動作・フィルタリング機器
弁動作・フィルタリング機器は、低撓み部材に装着された撓み(可撓性)部材を含む。撓みは、弾力性であることが好ましく、ただし、プラスチック変形であってもよい。好ましくは、非撓み部材の孔は、静止時に、撓み部材の孔とは完全には位置を揃えられていない。別の言い方をすると、(一方の部材の孔に垂直な表面上に投影された)撓み部材の孔の投影エリアが非撓み部材の孔と交わる面積が、個々の部材の最小総孔面積よりも真に小さい。しかしながら、完全に位置が揃っていても、依然として、穴を通る入口及び出口の圧力損失ゆえに、所望の機能が得られるかもしれない。
「逆止め弁」機能
弁動作・フィルタリング機器の一態様は、「逆止め弁」機能の提供である。逆止め弁機能は、フィルタに関係付けられることが好ましい。実施形態の一例を、図4に見ることができる。図4、図4A、及び図4Bは、第1の穿孔要素401の形態をとる撓み部材401と、第2の穿孔要素の形態をとる低撓み部材402とを含む弁動作・フィルタリング機器を示している。撓み部材401は、孔404の配列を含み、低撓み部材402もまた、孔403の配列を含む。図4は、撓み部材401及び低撓み部材402を見下ろした図を示している。図4Aは、図4Aで矢印Rとして示された逆方向Rへの流れを強いられているときの弁動作・フィルタリング機器を示している。図4Bは、図4Bで矢印Fとして示された順方向Fへの流れを強いられているときの弁動作・フィルタリング機器を示している。
低撓み部材402の孔403は、撓み部材401の最小の孔404の水力直径よりも小さい水力直径をそれぞれ有していてよい。このように、低撓み部材402は、図1〜3に示された第2の円盤又は要素4と同様に、フィルタとして機能する。実際、低撓み部材402は、図1〜3に示された第2の円盤又は要素4の上記概述された特性のいずれを有していてもよい。
撓み部材又は低撓み部材のうちの1つ以上の部材の、両者の穿孔は、完全には位置を揃えられていなくてよい。すなわち、両者の穿孔は、部分的に位置がずれている若しくは完全に位置がずれている、又は部分的に重複している若しくは全く重複していない。
撓み部材又は低撓み部材のうちの1つ以上の部材の穿孔は、円形の又は楕円形の断面を有していてよい。
撓み部材又は低撓み部材のうちの1つ以上の部材について、最大穿孔のサイズのみが制御されてよい。
順方向Fに流れが強いられているときは、その流れは、低撓み部材402の孔402を通って弁動作・フィルタリング機器に入り、すると、部材402は、撓み部材401に正圧を及ぼす。当業者に「クラッキング圧」として知られる特定の圧力閾値より上では、撓み部材401は、図4Bに示されるように、低撓み部材402の孔403と撓み部材401の孔404との間に十分に低い抵抗の流路が開かれるまで、低撓み部材402から離れる方向に撓まされる。この流路は、「弁の開き」と呼ばれる。通常、「弁の開き」は、例えばクラッキング圧から始まって特定の圧力レベルに至るまで、流量の増加とともに次第に開く。
逆方向Rに流れが強いられているときは、撓み部材401は、低撓み部材402に押し付けられ、これは、図4Aに示されるように、2つの異なる部材上の孔の間の流路を締め付け/排除し、それによって、図4に示される「閉位置」に達するまで「弁の開き」を閉じる。上記「閉位置」では、流体の進入及び/又は放出が妨げられる。一部の用途の場合、締め付けは、全体にわたっており、面シールを形成するので、流体が通ることはできない。実施形態の一例は、開位置を図4Bに、閉位置を図4Aに示されている。
クラッキング圧は、大半の時間で正だろう。これは、弁が、静止時に、例えば図4Aに示された位置にあるなど密閉されており、順方向Fへの押しを受けて開くことを意味する。
クラッキング圧は、或いは、僅かに負であることもあり、これは、弁が、静止時に、例えば図4Bに示された位置にあるなど開いており、しかしながら、所定の「逆」圧より上の圧力で密閉することを意味する。
図8Aでは、流量Q対圧力ρのグラフに、ゼロに近いクラッキング圧、すなわち線(i)と、正のクラッキング圧、すなわち線(ii)とが示されている。
「調節機能」
図7A、図7B、及び図7Cに示された、弁動作・フィルタリング機器の別の一態様は、流量を調節することを伴う。調節機能は、フィルタに関係付けられても又は関係付けられてなくてもよい。例えば、流れは、入ってくる流量が順方向Fに増加するにつれて、1つ以上の孔704を含む撓み部材701が、1つ以上の孔703を含む低撓み部材702に向かって次第に閉じることによって、入ってくる流量の増加とともに次第に抑制できる。
動作は、前述された逆止め弁機能と同様である。図7に示された、この種の実施形態では、撓み部材701は、入ってくる流量が順方向Fに増加するにつれて、低撓み部材702に向かって次第に押され、これは、流路/弁の開き705を次第に抑制する。
図7Aに示された特定の実施形態では、弁動作・フィルタリング機器の3つの図が示されている。上の図の弁動作・フィルタリング機器は、順方向Fにおける入ってくる流量が低いときの弁動作・フィルタリング機器を示しており、「弁の開き」705は、完全に開いている。下の図の弁動作・フィルタリング機器は、順方向Fにおける入ってくる流量が高いときの弁動作・フィルタリング機器を示しており、「弁の開き」は、閉じている。最後に、真ん中の図の弁動作・フィルタリング機器は、「弁の開き」がその開位置と閉位置との間にあるときの中間位置の弁動作・フィルタリング機器を示している。入ってくる流量は、上の図の弁動作・フィルタリング機器のそれよりも高く、下の図の弁動作・フィルタリング機器のそれよりも低い。
流路抑制は、様々な手段を通じて実現できる。一実施形態では、流路705は、2つの隣り合う部材の間、すなわち、上流の高撓み部材701と、下流の低撓み部材702との間に形成される。流路は、可撓性部材701における少なくとも1つの孔704と、低可撓性部材702における少なくとも1つの孔703との間である。流量の増加とともに、高可撓性部材は、この流路を完全に又は部分的に塞ぐために弾性的に変形し、流れ抵抗を増加させて流量を制限する。
この実施形態は、弁動作・フィルタリング機器の3つの図が示された図7Aに例示されている。上の図の弁動作・フィルタリング機器は、順方向Fにおける入ってくる流量が低いときの弁動作・フィルタリング機器を示しており、「弁の開き」705は、完全に開いている。下の図の弁動作・フィルタリング機器は、順方向Fにおける入ってくる流量が高いときの弁動作・フィルタリング機器態を示しており、「弁の開き」は、閉じている。最後に、真ん中の図の弁動作・フィルタリング機器は、「弁の開き」がその開位置と閉位置との間にあるときの中間位置の弁動作・フィルタリング機器を示している。入ってくる流量は、上の図の弁動作・フィルタリング機器のそれよりも高く、下の図の弁動作・フィルタリング機器のそれよりも低い。
この流れ調節器の利点は、パーツの材料選択及び幾何学形状を通じて、抵抗対流量のプロフィールが、所望される厳密な要件に一致するように調整できることである。部材の材料選択及び厚さは、ともに、それらの曲げ剛性を変更するために使用でき、これは、適用される流量と、各部材が受ける変形のレベルとの間の関係を示している。同様に、孔703及び704の間隔、並びに流路705の初期の高さ及び長さは、流れ調節器の挙動をカスタマイズするために使用できる設計変数である。
流れを支配する効果を生み、幾何学形状を通じて同様なレベルのカスタマイズ可能性を提供するためには、流路全体を締め付けるのではなく局所的な締め付けも使用できる。例えば、可撓性部材上の全ての孔704のうちの幾つかに隣接するように、低可撓性部材上に突出特徴708が提供されてよい(又は逆であってよい、又は突出と穴とが互い違いであってよい、すなわち、可撓性部材及び低可撓性部材の両部材に、他方の部材上の対応する穴の真向かいに突出が提供されてよい)。より大流量では、孔は、対応する突出を受けて撓み、次第に閉塞されて、流量を制限する。これは、図7Bに例示されている。
同様の一実施形態では、突出が直接的に孔を閉塞させる代わりに、高可撓性部材の下流側の面上に一組の特徴が、及び低可撓性部材の上流側の面上に別の一組の特徴が提供されてよい。流量が増すと、各面上の特徴は、次第に相互に噛み合って、蛇行経路を提供し、流れを制限する。これらの実施形態では、相互に噛み合うこれらの特徴の位置及び寸法、並びに材料パラメータが、調節器の流れ応答をカスタマイズするために使用できる。
弁動作・フィルタリング機器は、流れをゼロに制限するように(すなわち、指定の流量で完全な密閉を提供するように)、又は例えば流れ調節器に並行に若しくは部材701/
702自体の表面内に小さい迂回路が設定された場合に流路705の最小サイズを制限するなど最小の流れを有するように、設計されてよい。
更に、流量によって抵抗のプロフィールを制御するために、流れレジームが使用されてよい。層流では、流量と圧力降下との間の関係が一次であるのに対し、乱流では、同じ関係が二次である。(1つ又は複数の)入口孔704の水力直径、又は両部材701、702の表面粗度などの、具体的な特徴が、特定のレジームを促すために使用されてよい。
異なる流れの使用の例が、図8Bで提供されている。プロフィール(iii)は、限界を
定められた流量を示しており、ここでは、そこを超えると印加圧力の増加が流量を増加させなくなる地点がある。プロフィール(i)及び(ii)は、抑制はされるが限界は定められていない流量の、2つの例である。これらの例では、印加圧力の増加が流量を増加させ、ただし、この増加率の増加は、特定の流量を超えると消失する。別の言い方をすると、調節器の流れ抵抗は、流量とともに増加する。
逆止め弁と流れ調節器との組み合わせ
一方向フィルタ−弁タイプと流れ調節弁とは、図7Cに例示されるように、例えば3つの部材710、701、及び702を剛性−可撓性−剛性の積み重ね方式で使用して、様々な組み合わせで組み立てできる。孔711を更に含む第1の低可撓性部材710が、孔704を更に含む可撓性部材701に装着され、該可撓性部材701は、更に、孔703を更に含む第2の低可撓性部材702に装着される。この配置は、図7Aに示された配置に更なる低可撓性部材710を追加したものと同じである。
低撓み部材702の孔703及び低撓み部材710の孔711は、撓み部材701の最小の孔704の水力直径よりも小さい水力直径をそれぞれ有していてよい。このように、低撓み部材702及び710は、図1〜3に示された第2の円盤又は要素4と同様に、フィルタとして機能してよい。実際、低撓み部材702及び710は、図1〜3に示された第2の円盤又は要素4の、概述されたうちの任意の特徴を有していてよい。
撓み部材又は低撓み部材のうちの1つ以上の部材の、両者の穿孔は、完全には位置を揃えられていなくてよい。すなわち、両者の穿孔は、部分的に位置がずれている若しくは完全に位置がずれている、又は部分的に重複している若しくは全く重複していない。
撓み部材又は低撓み部材のうちの1つ以上の部材の穿孔は、円形の又は楕円形の断面を有していてよい。
撓み部材又は低撓み部材のうちの1つ以上の部材について、最大穿孔のサイズのみが制御されてよい。
図7Cに示された特定の一実施形態では、弁動作・フィルタリング機器の3つの図が示されている。上の図の弁動作・フィルタリング機器は、順方向Fにおける入ってくる流量が低い(すなわち、P1がクラッキング圧であるときに、P1未満の圧力が機器に印加されている)ときの弁動作・フィルタリング機器を示しており、「弁の開き」705は、可撓性部材701が第1の低可撓性部材710に当接しているゆえに、閉位置にある。
真ん中の図の弁動作・フィルタリング機器は、中間位置の弁動作・フィルタリング機器を示しており、「弁の開き」は、その開位置と閉位置との間にある。入ってくる流量は、上の図の弁動作・フィルタリング機器のそれよりも高く(すなわち、P1を超えるがP2よりも小さい圧力が機器に印加され)、「弁の開き」705は、開位置にある。
下の図の弁動作・フィルタリング機器は、順方向Fにおける入ってくる流量が高く、P2(P2は、P1を上回る)を上回る圧力を機器に印加しているときの弁動作・フィルタリング機器を示しており、「弁の開き」は、閉じている。
図7Cに示された特定の一実施形態では、順方向Fにおけるシステムへの圧力の印加は、撓み部材701を第1の低可撓性部材710から離れるように且つ第2の低可撓性部材702に向かうように押す。クラッキング圧である圧力P1よりも上の圧力は、図7Cにおける真ん中の図の弁動作・フィルタリング機器に示されるように、弁を開かせる。P2(P2>P1)よりも上の圧力では、可撓性部材701と第2の低可撓性部材702との間で流路が抑制され始める。これは、気流抵抗を増加させ、流れを抑制する。圧力の増加とともに、最終的に、図7Cにおける下の図の弁動作・フィルタリング機器に示されるように、弁の開きは閉じられる。この配置例は、弁動作機能と相まって、流れの優先方向が設定されることはもちろん、高流量が制御されることも可能にする。これは、図8Cに例示されている。いずれの線も、逆止め弁機能及び調節機能の両者の組み合わせ、すなわち、選択されたクラッキング圧よりも上の圧力で順方向Fに流体を流れさせる一方で、逆方向Rへの流体の流れを阻むことと、高流量を調節することとの組み合わせを示している。線(i)は、ゼロに近いクラッキング圧を有し、圧力に伴う流量の増加を、完全には阻止しないが抑制する。線(ii)は、厳密に正のクラッキング圧を有し、その流量は、設定された最大限界値よりも下に維持される。
調整可能性:製造上の検討事項
弁動作・フィルタリング機器は、両部材が例えば1つに成形及び溶接できて、1個あたり数セントのコストに抑えられるだろうゆえに、大量製造に非常に適している。
また、弁動作・フィルタリング機器の弁動作機能、フィルタリング機能、及びノズル動作機能は、1種類の又は数種類の寸法を変えることによって容易に調整できる。
動作パラメータは、フィルタリングサイズ、順方向及び逆方向の両方向における圧力と流量との間の関係(クラッキング圧及び漏出速度を含み、流れ抵抗とも呼ばれる関係)、(例えば、直線断裂又は疲労破壊に関係した)両方向における最小作動圧力及び最大作動圧力、並びにノズルの存在下における(ジェットの直径及び安定性などの)ジェット特性を含み、ただし、これらに限定はされない。
動作パラメータを調整するためのレバーは、孔の数、サイズ、3D形状、及び位置、各部材の材料の厚さ、2つの部材が互いに装着されるところの直径、材料の機械的特性などを含み、ただし、これらに限定はされない。
レバーを引いて動作パラメータを調整するための方法は、以下を含むが、これらに限定はされない。
レーザ穴開け機などの、調整が容易な穿孔手段を使用して、孔の数、サイズ、及び位置を修正すること。
2つの部材を、装着部の直径変更が便利な手段を使用して互いに装着すること。これは、例えば、自動回転ステージ上でグループ分けされた様々な直径の溶接ツールを使用することを伴ってよい。
所定の材料、厚さ、及び直径のシートを別のものに交換すること。
これらの方法は、別々に又は組み合わせて使用できる。以下は、更なる詳細である。
フィルタリング遮断は、一方又は両方の穿孔部材の穴サイズに直接結び付いている。例えばジェットの形成などのノズル機能も、穴のサイズ及び形状によって定められる。弁動
作機能の抵抗及びクラッキング圧は、後述のように、可撓性及び力生成に結び付いた多くの調整可能パラメータによって制御できる。
本書で説明される弁動作・フィルタリング機器の可撓性部材401、701及び低可撓性部材402、702、710の相対的可撓性は、部材の相対的厚さ、部材の相対的材料特性(例えば、ヤング率及びポアソン比)、(図4及び図6に示されるような、)部材が機械的に接合されるところの直径406、706、並びに、図6に例示されるような、静止時における一方又は両方の部材の事前応力/形状の存在によって影響を受ける。
力生成側では、幾つかのレバーのうちの1つは、各部材上における孔/穴の面積及び相対的位置403、703及び404、704であり、それらの例が、図5に示されている。図5Aは、図4にも示された低可撓性部材402の穴の数、位置、及び形状が様々である例を示している。図5Aは、可撓性部材401の例を示している。図5Cは、静止時における両部材401及び402の断面を示している。各穿孔の3D外形は、それを通る粘性流体によって生じる圧力降下に作用するゆえに、結果として生じる力にも作用する。例えば、円錐形の穴は、順方向Fの流れで生じる圧力降下が、逆方向Rの流れの場合と異なる。
並外れて迅速で、安価で、且つ柔軟なカスタマイズを弁動作・フィルタリング機器によって提供する好ましいやり方は、孔の数、サイズ、3D形状、及び相対的位置の制御であり、これは、生産ライン及び組み立てラインに修正を加えることなく幾つかの穿孔プロセスによって実現できる。穿孔プロセスの一例として、レーザ穴開けを取り上げると、穴の位置及び数は、穿孔方向に垂直な面でレーザの焦点を移動させることによって定めることができる。各穴のサイズ及び3D形状は、各パルスの数及び電力、並びにレーザビームがその上流又は下流で穴の内側に焦点を当てているかどうかを制御することによって調整できる。この種の特徴は、電子制御できる。必要に応じて、これは、オンライン注文に直接結び付けることができ、各ユニットのヴァリエーションが管理されることを可能にする。当該業界で見出されている方法と比べると、これは、
(i)バネ−ボール逆止め弁システムで必要になるだろうパーツの貯蔵を回避すること、
(ii)コンポーネントの切り替えが必要である場合に又は特定の穴開けツールが使用される場合に必要になるだろう離散パラメータを伴うのではなく、動作が連続すること、
(iii)コンポーネントの切り替えが、即時に弁の交換を可能とするために大幅な努力
を必要とする又は生産の中断を必要とするのに対し、組み立てラインに自然に実装して「即時の調整可能性」を可能にすること、並びに
(iv)その他の設計が、異なるタイプの設計で組み立てるために異なるマシンを必要とするのに対して、同じ組み立てラインを維持すること、
を可能にする。
より多く見られるがそれでも利点(i)及び(iv)を提供できるアプローチを使用して、その他のパラメータが調整できる。一例は、2つの部材が互いに装着されるところの直径の制御であり、これは、パーツの幾何学的剛性に作用する。これは、クラッキング圧又は圧力範囲などの、多くのパラメータに作用する。これを可能にしえるやり方は、数多くあり、例として、自動ツールチェンジャ上に(例えば回転ステージ上に)様々なサイズの(例えば溶接)ツールを有することが挙げられる。
1つ又は幾つかの部材の、厚さ及び材料特性が異なる板の交換は、クラッキング圧及び最大作動圧力に作用するだろうゆえに、更に別のタイプの調整可能パラメータである。この最後のタイプのカスタマイズは、前述の方法の利点を全て有するわけではないが、同じ組み立てラインを維持するという利点(iv)は維持しており、単純に、生産ラインのパラ
メータ(例えば、もし2つの部材を互いに装着するために超音波溶接が使用されるならば、超音波溶接の時間)の修正のみを必要とし、これは、迅速な自動方式で変更できる。
全体として、弁動作・フィルタリング機器は、動作パラメータの完全な調整可能性を可能にし、これらのパラメータは、いずれも、全ての利点(i)、(ii)、(iii)、及び
(iv)を伴ってカスタマイズできる。
環境
この弁動作・フィルタリング機器は、特許請求の範囲に定められた機能が、液体、気体、又はその他(例えば、超臨界)のいずれであるかに関わらずあらゆる種類の流体を使用して使用して実施されることを可能にする。
弁動作・フィルタリング機器が機能し且つ有用である圧力の範囲は、非常に広い。通常、実際に見舞われる圧力は、数パスカルから数百バールの範囲に及び、ただし、これは、弁動作・フィルタリング機器に対する制限にはならない。「逆止め弁」機能の場合は、逆方向における最大圧力が、最高応力濃度のゾーン(例えば、撓み部材が装着されるところ)における材料の破壊特性又は降伏特性によって設定される傾向がある。順方向では、最大圧力は、順方向における弁の抵抗に、及びしたがって、それが特定の流量で生じる圧力降下に結び付けられる。
もし、低圧における密閉特性が鍵となるならば、望ましくないプラスチック変形が回避されること、又は降伏を引き起こす圧力が更に正確に設計されることが望ましい。

Claims (39)

  1. 1バールを超える圧力で流体を受けるように構成されたノズルアセンブリであって、
    各々が入口と、出口と、100μm以下の直径とを有する1つ以上のオリフィスを含む第1の穿孔要素と、
    前記第1の穿孔要素の前記1つ以上のオリフィスよりも小さいサイズの複数のオリフィスを更に含み、前記第1の穿孔要素よりも多い数のオリフィスを有する少なくとも1つの第2の穿孔要素と、
    を備え、
    前記第2の穿孔要素は、フィルタとして機能するように構成され、
    前記第2の穿孔要素は、前記第1の穿孔要素に装着され、
    前記第1の穿孔要素と前記第2の穿孔要素との間の垂直距離が、前記第1の穿孔要素の最大オリフィスの直径未満である、ノズルアセンブリ。
  2. 1バールを超える圧力で流体が流されるノズルアセンブリであって、
    各々が入口と、出口と、100μm以下の直径とを有する1つ以上のオリフィスを含む第1の穿孔要素と、
    前記第1の穿孔要素の前記1つ以上のオリフィスよりも小さいサイズの複数のオリフィスを更に含み、前記第1の穿孔要素よりも多い数のオリフィスを有し、フィルタとして機能するように配置される少なくとも1つの第2の穿孔要素と、
    前記第1の穿孔要素と前記第2の穿孔要素とを隔てる少なくとも1つの中間要素と、
    を備え、
    前記第2の穿孔要素は、前記中間要素又は前記第1の穿孔要素のいずれかに装着され、
    連続する任意の2つの前記穿孔要素及び/又は前記中間要素のうちの1つ以上の間の垂直距離が、前記第1の穿孔要素の最大オリフィスの直径未満である、ノズルアセンブリ。
  3. 請求項1又は2に記載のノズルアセンブリであって、
    前記第1の穿孔要素と前記第2の穿孔要素との間の前記垂直距離は、前記第1の穿孔要素の前記1つ以上のオリフィスよりも大きいサイズの粒子が前記第1の穿孔要素と前記第2の穿孔要素との間に進入するルートがないような距離である、ノズルアセンブリ。
  4. 請求項2に記載のノズルアセンブリであって、
    前記第1の穿孔要素と前記少なくとも1つの中間要素との間の垂直距離及び/又は前記第2の穿孔要素と前記少なくとも1つの中間要素との間の前記垂直距離は、前記第1の穿孔要素の前記1つ以上のオリフィスよりも大きいサイズの粒子が前記第1の穿孔要素と前記少なくとも1つの中間要素との間に及び/又は前記第2の穿孔要素と前記少なくとも1つの中間要素との間に進入するルートがないような距離である、ノズルアセンブリ。
  5. 請求項1ないし4のいずれか一項に記載のノズルアセンブリであって、
    前記第1の穿孔要素と前記第2の穿孔要素との間の前記垂直距離は、前記第1の穿孔要素と前記第2の穿孔要素とが重なる領域全域にわたり、常に、前記第1の又は前記第2の穿孔要素の最大直径未満である、ノズルアセンブリ。
  6. 請求項1ないし5のいずれか一項に記載のノズルアセンブリであって、
    前記第1の及び前記第2の穿孔要素は、使用時に、前記第2の穿孔要素の前記オリフィスと前記第1の穿孔要素の前記1つ以上のオリフィスの間のみを流れることができるように、気密式に密着される、ノズルアセンブリ。
  7. 請求項1ないし6のいずれか一項に記載のノズルアセンブリであって、
    前記第1の穿孔要素は、少なくとも2つのオリフィスを含み、前記少なくとも2つの対
    向するオリフィスの投影エリアは、前記第1の穿孔要素の出口側で少なくとも部分的に交わり、使用時に、液体が前記ノズルアセンブリに通されるときに形成される少なくとも2つの衝突ジェットからエアロゾルが生じる、ノズルアセンブリ。
  8. 請求項1ないし7のいずれか一項に記載のノズルアセンブリであって、
    前記第2の穿孔要素は、前記第1の穿孔要素に溶接されない、ノズルアセンブリ。
  9. 請求項1ないし8のいずれか一項に記載のノズルアセンブリであって、
    前記第2の穿孔要素は、前記第1の穿孔要素に溶接される、ノズルアセンブリ。
  10. 請求項1ないし9のいずれか一項に記載のノズルアセンブリであって、
    前記要素のうちの1つ以上が、接合、把持、糊付け、はんだ付け、ろう付け、同時成形、溶接、レーザ溶接、超音波溶接、電子ビーム溶接、又は熱溶接のうちの1つ以上のプロセスを使用して、前記要素のうちの別の要素に装着される、ノズルアセンブリ。
  11. 請求項1ないし10のいずれか一項に記載のノズルアセンブリであって、
    前記少なくとも1つの第2の穿孔要素は、前記ノズルアセンブリの液体側に配される、ノズルアセンブリ。
  12. 請求項1ないし11のいずれか一項に記載のノズルアセンブリを備える噴射機器であって、更に、
    激突表面を備え、
    前記第1の穿孔要素は、使用時に、前記第1の穿孔要素から放出される液体が前記ノズルアセンブリの下流に位置付けられた激突表面に激突するように、前記噴射機器内に配置される、噴射機器。
  13. 噴射機器のための計量室であって、
    請求項1ないし11のいずれかのノズルアセンブリと、
    空洞を画定する管と、
    を備え、
    前記ノズルアセンブリは、前記管によって画定された前記空洞に前記第2の穿孔要素が向く状態で前記管に装着される、計量室。
  14. 請求項1ないし11のいずれかのノズルアセンブリ、又は請求項12の噴射機器、及び/又は請求項13の計量機器を備えるネブライザ又は吸入具。
  15. 請求項1ないし11のいずれのノズルアセンブリ、又は請求項12の噴射機器、及び/又は請求項13の計量機器を備える鼻腔療法、眼科療法、又は局所療法のための機器。
  16. 弁動作・フィルタリング機器であって、
    第1の穿孔部材と、
    前記第1の穿孔部材に装着された第2の穿孔部材と、
    を備え、
    前記第1の穿孔部材は、前記第2の穿孔部材よりも可撓性であり、
    前記第1の穿孔部材及び前記第2の穿孔部材のうちの少なくとも1つの部材のオリフィスは、穴ごとに0.1μmから1mmの間の水力直径を有する、弁動作・フィルタリング機器。
  17. 請求項16に記載の弁動作・フィルタリング機器であって、
    前記第1の穿孔部材及び前記第2の穿孔部材の両部材の前記オリフィスは、円形又は楕
    円形の断面を有する、弁動作・フィルタリング機器。
  18. 請求項16又は17に記載の弁動作・フィルタリング機器であって、
    前記第1の穿孔部材及び前記第2の穿孔部材のいずれかの又は両方の部材について、最大オリフィスのサイズのみが制御される、弁動作・フィルタリング機器。
  19. 請求項16ないし18のいずれか一項に記載の弁動作・フィルタリング機器であって、
    前記第1の穿孔部材は、前記機器が第1の方向における流体の流れに曝されたときに、前記第1の穿孔部材の前記オリフィスと前記第2の穿孔部材の前記オリフィスとの間の流体の流れが阻まれ、前記機器が一方向弁として機能するように、前記第2の穿孔部材に当接するように配置される、弁動作・フィルタリング機器。
  20. 請求項19に記載の弁動作・フィルタリング機器であって、
    前記第1の穿孔部材は、前記機器が前記第1の方向とは反対の第2の方向における流体の流れに曝されたときに、前記第1の穿孔部材が前記第2の穿孔部材から離れ、それによって前記第1の穿孔部材の前記オリフィスと前記第2の穿孔部材の前記オリフィスとの間の流体の流れを許すように、配置される、弁動作・フィルタリング機器。
  21. 請求項19又は20に記載の弁動作・フィルタリング機器であって、
    前記第1の穿孔部材は、前記機器が静止しているときに、前記第1の穿孔部材の前記オリフィスと前記第2の穿孔部材の前記オリフィスとの間の流体の流れが阻まれるように、前記第2の穿孔部材に当接するように配置される、弁動作・フィルタリング機器。
  22. 請求項16ないし21のいずれか一項に記載の弁動作・フィルタリング機器であって、
    前記第1の穿孔部材及び前記第2の穿孔部材のうちの少なくとも1つの部材は、好ましくは0.1μmから200μmの間の、更に好ましくは0.1μmから10μmの間の、制御された最大サイズを有する孔のみを穿孔される、弁動作・フィルタリング機器。
  23. 請求項16ないし22のいずれか一項に記載の弁動作・フィルタリング機器であって、
    前記第1の穿孔部材は、流量が増加するにつれて前記第2の穿孔部材に向かって押されそれによって流れを次第に抑制するように構成される、弁動作・フィルタリング機器。
  24. 請求項16ないし23のいずれか一項に記載の弁動作・フィルタリング機器であって、
    前記第1の穿孔部材は、好ましくは0.5μmから1mmの間の、更に好ましくは5μmから200μmの間の、制御されたサイズの1つ以上の一体型ノズルを含み、前記第2の穿孔部材の孔は、制御された最大サイズの、フィルタリング機能を実施するように構成された孔である、弁動作・フィルタリング機器。
  25. 請求項16ないし24のいずれか一項に記載の弁動作・フィルタリング機器であって、
    前記第2の穿孔部材の各オリフィスは、前記第1の部材の最小オリフィスよりも小さい面積及び/又はサイズを有する、弁動作・フィルタリング機器。
  26. 請求項16ないし25のいずれか一項に記載の弁動作・フィルタリング機器であって、
    前記第1の穿孔部材は、流量が減少するにつれて前記第2の穿孔部材から離れるように押されそれによって流れを次第に抑制しなくなるように構成される、弁動作・フィルタリング機器。
  27. 請求項16ないし26のいずれか一項に記載の弁動作・フィルタリング機器であって、更に、
    第3の穿孔部材を備え、
    前記第1の穿孔部材及び前記第2の穿孔部材のうちの1つ以上の部材が、前記第3の穿孔部材に装着され、
    前記第1の穿孔部材は、前記第3の穿孔部材よりも可撓性であり、
    前記第1の穿孔部材は、前記第2の穿孔部材と前記第3の穿孔部材との間に配される、弁動作・フィルタリング機器。
  28. 請求項27に記載の弁動作・フィルタリング機器であって、
    前記第1の、前記第2の、及び前記第3の穿孔部材のうちの少なくとも1つの部材のオリフィスは、好ましくは0.1μmから5mmの間の、制御されたサイズのオリフィスである、弁動作・フィルタリング機器。
  29. 請求項16ないし28のいずれか一項に記載の弁動作・フィルタリング機器であって、
    前記部材のうちの2つ以上の部材のオリフィスは、完全には位置が揃えられていない、弁動作・フィルタリング機器。
  30. 請求項16ないし29のいずれか一項に記載の弁動作・フィルタリング機器であって、
    前記第1の、前記第2の、及び前記第3の穿孔部材のうちの少なくとも1つの部材について、最大オリフィスサイズのみが制御される、弁動作・フィルタリング機器。
  31. 請求項16ないし30のいずれか一項に記載の弁動作・フィルタリング機器であって、
    前記部材のうちの2つ以上の部材が、溶接プロセスによって互いに装着される、弁動作・フィルタリング機器。
  32. 請求項16ないし31のいずれか一項に記載の弁動作・フィルタリング機器であって、
    少なくとも一部のオリフィスが、レーザ穴開けによって開けられる、弁動作・フィルタリング機器。
  33. 請求項16ないし32のいずれか一項に記載の弁動作・フィルタリング機器であって、
    少なくとも一部のオリフィスが、入口から出口にかけて先細っている、弁動作・フィルタリング機器。
  34. 請求項16ないし33のいずれか一項に記載の弁動作・フィルタリング機器であって、
    少なくとも一部のオリフィスが、そのそれぞれの部材の片側で、もう一方の側よりも小さい断面を有する、弁動作・フィルタリング機器。
  35. 請求項16ないし34のいずれか一項に記載の弁動作・フィルタリング機器であって
    前記機器の、フィルタリングサイズ、クラッキング圧、最小作動圧力及び最大作動圧力、調節流量を含むがこれらに限定はされない1つ以上の弁動作特性を修正するために、レーザ穴開け機又はレーザ溶接機が使用される、弁動作・フィルタリング機器。
  36. 請求項16ないし35のいずれか一項に記載の弁動作・フィルタリング機器であって、
    前記部材のうちの少なくとも1つの部材は、鋼を含む、弁動作・フィルタリング機器。
  37. 請求項16ないし36のいずれか一項に記載の弁動作・フィルタリング機器であって、
    前記部材のうちの少なくとも1つの部材は、プラスチック材料を含む、弁動作・フィルタリング機器。
  38. 請求項16ないし37のいずれか一項に記載の弁動作・フィルタリング機器であって、
    前記部材のうちの少なくとも1つの部材は、Mylar膜又はポリエチレンテレフタレート膜を含む、弁動作・フィルタリング機器。
  39. 請求項16ないし38のいずれかの弁動作・フィルタリング機器を備えるポンプ、エアロゾル生成器、ジェット生成器、又は流体輸送機器。
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