JP2018515126A - 抗原提示タンパク質と関連する方法及び組成物 - Google Patents
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Abstract
いくつかの態様では、本発明は、プロテアーゼによって膜貫通ドメインから切断され得る細胞外ドメインを含む膜貫通タンパク質に関する。細胞外ドメインは、CD1aなどの、抗原提示タンパク質の細胞外ドメインであり得る。【選択図】図1
Description
政府の関与
本発明は、National Institutes of Healthによって付与されたAR40312の下、政府の支援を得てなされた。政府は、本発明に対して一定の権利を有する。
本発明は、National Institutes of Healthによって付与されたAR40312の下、政府の支援を得てなされた。政府は、本発明に対して一定の権利を有する。
関連出願
本特許出願は、2015年5月22日出願の米国仮特許出願第62/165349号に対する優先権を主張し、当該文献は、参照によってその全体が本明細書に援用される。
本特許出願は、2015年5月22日出願の米国仮特許出願第62/165349号に対する優先権を主張し、当該文献は、参照によってその全体が本明細書に援用される。
ヒトCD1タンパク質は、T細胞に対してリポ多糖/糖脂質抗原を提示する主要組織適合遺伝子複合体(MHC)関連タンパク質である。ヒトCD1ファミリーは、5つのアイソフォーム(CD1a−e)からなり、こうしたアイソフォームは、特有の構造特性及び細胞内輸送特性を進化させてきており、この特性によって、こうしたアイソフォームがさまざまなエンドサイトーシスコンパートメント(例えば、エンドソーム、ファゴソーム、リソソーム)から収集された異なるクラスの疎水性抗原を提示することが可能となっている。現在までのところ、CD1/抗原相互作用に関する知見の大部分は、1)無細胞系における精製可溶性組換えタンパク質の人工的な負荷、2)これまでに同定された単一抗原または関連構造群を利用する細胞培養系、または3)上記のものの何らかの組み合わせに依存するものであった。こうした手法は、環境から個々の抗原を得て使用するなど、それ自体に作業者に基づく先入観が内在していることによってCD1リガンドの同定を著しく制限するものであり、こうした環境は、多くの他の分子を含む可能性があるものである。
簡単な説明
いくつかの態様では、本発明は、プロテアーゼによって膜貫通ドメインから切断され得る細胞外ドメインを含む膜貫通タンパク質に関する。細胞外ドメインは、CD1aなどの、抗原提示タンパク質の細胞外ドメインであり得る。本発明のいくつかの態様は、本明細書に記載のタンパク質をコードする核酸、または当該核酸を含む細胞に関する。本発明の他の態様は、タンパク質及び/または抗原の精製方法及び/または単離方法に関する。
いくつかの態様では、本発明は、プロテアーゼによって膜貫通ドメインから切断され得る細胞外ドメインを含む膜貫通タンパク質に関する。細胞外ドメインは、CD1aなどの、抗原提示タンパク質の細胞外ドメインであり得る。本発明のいくつかの態様は、本明細書に記載のタンパク質をコードする核酸、または当該核酸を含む細胞に関する。本発明の他の態様は、タンパク質及び/または抗原の精製方法及び/または単離方法に関する。
詳細な説明
いくつかの態様では、本発明は、CD1糖タンパク質に由来する細胞外ドメインを含むタンパク質に関する。タンパク質は、CD1糖タンパク質に由来する細胞質ドメインを含み得る。遺伝子的に融合したタンパク質パートナーを異なる細胞内位置及び細胞外位置に異なって分布させる能力を有し、多くの場合、得られる機能に劇的な差異が伴うさまざまなタンパク質ドメインについて、これまでの研究で報告されてきた。より具体的には、遺伝子的に融合した異種性タンパク質を異なる細胞内位置に輸送するために、ヒトCD1タンパク質から借用した配列を含む発現カセットが使用され得る(例えば、Niazi,K.R.et al.,Immunology 122(4):522−31(2007)を参照のこと)。大部分の1型膜タンパク質のように、CD1遺伝子は、特有のサブドメインを有するポリペプチドをコードしており、それぞれが関連する機能を有している。CD1の場合、ドメインは4つ存在しており、このタンパク質のN末端(すなわち、「ドメイン1」)は、リーダーペプチドをコードしている。このリーダーペプチドは、残りのタンパク質を小胞体内腔へと転位させるために、CD1のメッセンジャーRNA及び関連リボソームを小胞体へと標的指向化する配列である。本質的には、リーダーペプチドの合成は、1型膜タンパク質を、細胞質ではなく分泌系及び細胞外空間へと標的指向化する第1段階である。リーダーペプチド配列に続く第2のCD1サブドメイン(「ドメイン2」)は細胞外ドメインであり、このドメインは、MHC Iに対する配列相同性及び構造相同性を有しており、Tリンパ球への提示に向けてリポ多糖抗原に結合するものである。この細胞外ドメインを細胞膜に固定するための、野生型CD1配列における次のモジュール(「ドメイン3」)は、膜貫通ドメインである。このドメインは、細胞膜幅にまたがる15以上の疎水性または無極性のアミノ酸残基の区間である。CD1の最終ドメイン(「ドメイン4」)は、CD1を、異なる細胞内エンドソーム小胞へと膜から輸送するための細胞内アダプタータンパク質によって捕獲される配列として働く細胞質側末端配列である。こうしたドメインを独立した機能単位としてそれぞれ使用し、CD1タンパク質の細胞外ドメインを、GFP、マイコバクテリアのGroES、及び他のものなどの融合タンパク質と交換し得ることで、野生型CD1であれば輸送されることになるコンパートメントへとそうしたものが標的指向化され、それによって標的指向化カセットの一団が創出される(例えば、Niazi,K.R.et al.,Immunology 122(4):522−31(2007)を参照のこと)。
いくつかの態様では、本発明は、CD1糖タンパク質に由来する細胞外ドメインを含むタンパク質に関する。タンパク質は、CD1糖タンパク質に由来する細胞質ドメインを含み得る。遺伝子的に融合したタンパク質パートナーを異なる細胞内位置及び細胞外位置に異なって分布させる能力を有し、多くの場合、得られる機能に劇的な差異が伴うさまざまなタンパク質ドメインについて、これまでの研究で報告されてきた。より具体的には、遺伝子的に融合した異種性タンパク質を異なる細胞内位置に輸送するために、ヒトCD1タンパク質から借用した配列を含む発現カセットが使用され得る(例えば、Niazi,K.R.et al.,Immunology 122(4):522−31(2007)を参照のこと)。大部分の1型膜タンパク質のように、CD1遺伝子は、特有のサブドメインを有するポリペプチドをコードしており、それぞれが関連する機能を有している。CD1の場合、ドメインは4つ存在しており、このタンパク質のN末端(すなわち、「ドメイン1」)は、リーダーペプチドをコードしている。このリーダーペプチドは、残りのタンパク質を小胞体内腔へと転位させるために、CD1のメッセンジャーRNA及び関連リボソームを小胞体へと標的指向化する配列である。本質的には、リーダーペプチドの合成は、1型膜タンパク質を、細胞質ではなく分泌系及び細胞外空間へと標的指向化する第1段階である。リーダーペプチド配列に続く第2のCD1サブドメイン(「ドメイン2」)は細胞外ドメインであり、このドメインは、MHC Iに対する配列相同性及び構造相同性を有しており、Tリンパ球への提示に向けてリポ多糖抗原に結合するものである。この細胞外ドメインを細胞膜に固定するための、野生型CD1配列における次のモジュール(「ドメイン3」)は、膜貫通ドメインである。このドメインは、細胞膜幅にまたがる15以上の疎水性または無極性のアミノ酸残基の区間である。CD1の最終ドメイン(「ドメイン4」)は、CD1を、異なる細胞内エンドソーム小胞へと膜から輸送するための細胞内アダプタータンパク質によって捕獲される配列として働く細胞質側末端配列である。こうしたドメインを独立した機能単位としてそれぞれ使用し、CD1タンパク質の細胞外ドメインを、GFP、マイコバクテリアのGroES、及び他のものなどの融合タンパク質と交換し得ることで、野生型CD1であれば輸送されることになるコンパートメントへとそうしたものが標的指向化され、それによって標的指向化カセットの一団が創出される(例えば、Niazi,K.R.et al.,Immunology 122(4):522−31(2007)を参照のこと)。
本発明のいくつかの態様は、新規の特性を追加で含み、こうした追加特性は、例えば、ピコルナウイルスの3Cプロテアーゼの認識配列を含む、膜近位に存在するタンパク分解性の細胞外切断部位、及び例えば、6〜8残基のヒスチジン区間(8His)またはStrep−タグ配列などの、1つまたは複数の「アフィニティータグ」を含む精製ドメインなどである。3Cが認識する部位は、3Cプロテアーゼが生理学的なpH及び塩濃度でその基質を切断する能力を有しており、それによって細胞溶解、及び細胞内タンパク質による標的タンパク質プールの続発汚染が阻止されるという理由に一部は基づいて選択され得るものである。アフィニティータグの位置は、タンパク質パートナーの機能的な許容度に応じて、N末端、C末端、または内部の間で変わり得るものであり、切断配列は、理想的には、1型膜タンパク質の膜に近接化して位置する。こうしたモジュールは、2型の膜内在性タンパク質と組み合わせて使用してもよい。
I.組換えタンパク質
いくつかの態様では、本発明は、細胞外ドメイン、膜貫通ドメイン、及び細胞外ドメインと膜貫通ドメインとの間に位置するプロテアーゼ切断部位を含むタンパク質に関する。細胞外ドメインは、抗原提示タンパク質の細胞外ドメインを含み得る。プロテアーゼ切断部位は、膜貫通ドメインに近接して位置し得る。例えば、プロテアーゼ切断部位の位置は、膜貫通ドメインからのアミノ酸残基数として、50以内、40以内、30以内、29以内、28以内、27以内、26以内、25以内、24以内、23以内、22以内、21以内、20以内、19以内、18以内、17以内、16以内、15以内、14以内、13以内、12以内、11以内、10以内、9以内、8以内、7以内、6以内、5以内、4以内、3以内、2以内、または1以内であり得る。
いくつかの態様では、本発明は、細胞外ドメイン、膜貫通ドメイン、及び細胞外ドメインと膜貫通ドメインとの間に位置するプロテアーゼ切断部位を含むタンパク質に関する。細胞外ドメインは、抗原提示タンパク質の細胞外ドメインを含み得る。プロテアーゼ切断部位は、膜貫通ドメインに近接して位置し得る。例えば、プロテアーゼ切断部位の位置は、膜貫通ドメインからのアミノ酸残基数として、50以内、40以内、30以内、29以内、28以内、27以内、26以内、25以内、24以内、23以内、22以内、21以内、20以内、19以内、18以内、17以内、16以内、15以内、14以内、13以内、12以内、11以内、10以内、9以内、8以内、7以内、6以内、5以内、4以内、3以内、2以内、または1以内であり得る。
プロテアーゼ切断部位は、少なくとも4残基のアミノ酸を認識するプロテアーゼによって認識され得、少なくとも5残基、少なくとも6残基、少なくとも7残基、または少なくとも8残基のアミノ酸を認識するプロテアーゼなどによって認識され得る。プロテアーゼ切断部位は、4残基、5残基、6残基、7残基、8残基、9残基、または10残基のアミノ酸であり得、すなわち、プロテアーゼ切断部位は、4残基、5残基、6残基、7残基、8残基、9残基、または10残基のアミノ酸配列を認識するプロテアーゼによって認識され得る。プロテアーゼ切断部位は、例えば、トロンビン、第Xa因子、TEVプロテアーゼ、エンテロペプチダーゼ、またはライノウイルスの3Cプロテアーゼによって認識され得、すなわち、プロテアーゼ切断部位は、トロンビン、第Xa因子、TEVプロテアーゼ、エンテロペプチダーゼ、またはライノウイルスの3Cプロテアーゼによる切断部位であり得る。いくつかの実施形態では、プロテアーゼ切断部位は、3Cプロテアーゼによって認識され、すなわち、プロテアーゼ切断部位は、3Cプロテアーゼ切断部位であり得る。プロテアーゼ切断部位の性質は、プロテアーゼが特異的である限り、特に限定されるものではない。プロテアーゼ切断部位は、例えば、LEVLFQGP(配列番号1;ライノウイルスの3Cプロテアーゼよって切断される);DDDDK(配列番号2;エンテロペプチダーゼよって切断される);IEGR(配列番号3;第Xa因子よって切断される);ENLYFQG(配列番号4;TEVプロテアーゼよって切断される);またはLVPRGS(配列番号5;トロンビンプロテアーゼよって切断される)であり得る。いくつかの実施形態では、プロテアーゼ切断部位は、配列番号1を含む。
細胞外ドメインは、CD1タンパク質の細胞外ドメインを含み得、CD1a、CD1b、CD1c、CD1d、またはCD1eの細胞外ドメインなどを含み得る。いくつかの実施形態では、細胞外ドメインは、CD1aの細胞外ドメインを含み得る。CD1タンパク質は、ヒトCD1であり得る。いくつかの実施形態では、細胞外ドメインは、β−2ミクログロブリン(β−2M)に由来する細胞外ドメインを含む。いくつかの実施形態では、細胞外ドメインは、MHCクラスIアルファ鎖に由来する細胞外ドメインを含む。
細胞外ドメインは、CD1タンパク質の細胞外ドメインの一部を含み得、CD1a、CD1b、CD1c、CD1d、またはCD1eの細胞外ドメインの一部などを含み得る。いくつかの実施形態では、細胞外ドメインは、CD1aの細胞外ドメインの一部を含む。CD1タンパク質は、ヒトCD1であり得る。いくつかの実施形態では、細胞外ドメインは、β−2Mに由来する細胞外ドメインの一部を含む。いくつかの実施形態では、細胞外ドメインは、MHCクラスIアルファ鎖に由来する細胞外ドメインの一部を含む。いくつかの実施形態では、細胞外ドメインは、タンパク質の抗原提示ドメインを含む。
いくつかの実施形態では、膜貫通ドメインは、単一のアルファヘリックスである。タンパク質は、1型膜タンパクであり得、すなわち、タンパク質は、細胞外ドメインがタンパク質のN末端となり、細胞質ドメインがC末端となるように配向し得る。
いくつかの実施形態では、タンパク質は、タンパク質のN末端とプロテアーゼ切断部位との間に位置する第1のアフィニティータグをさらに含む。第1のアフィニティータグは、細胞外ドメインとプロテアーゼ切断部位との間に位置し得る。
いくつかの実施形態では、タンパク質は、タンパク質のC末端とプロテアーゼ切断部位との間に位置する第2のアフィニティータグをさらに含む。第2のアフィニティータグは、膜貫通ドメインとプロテアーゼ切断部位との間に位置し得る。
第1のアフィニティータグ及び第2のアフィニティータグの性質は、特に限定されるものではない。例えば、第1のアフィニティータグ及び第2のアフィニティータグの少なくとも1つは、AviTag(配列番号6 GLNDIFEAQKIEWHE)、カルモジュリン−タグ(配列番号7 KRRWKKNFIAVSAANRFKKISSSGAL)、ポリグルタミン酸タグ(配列番号8 EEEEEE)、E−タグ(配列番号9 GAPVPYPDPLEPR)、FLAG−タグ(配列番号10 DYKDDDDK)、HA−タグ(配列番号11 YPYDVPDYA)、His−タグ(配列番号12 HHHHHH)、Myc−タグ(配列番号13 EQKLISEEDL)、S−タグ(配列番号14 KETAAAKFERQHMDS)、SBP−タグ(配列番号15 MDEKTTGWRGGHVVEGLAGELEQLRARLEHHPQGQREP)、Softag1(配列番号16 SLAELLNAGLGGS)、Softag3(配列番号17 TQDPSRVG)、Strep−タグ(配列番号18 WSHPQFEK)、TCタグ(配列番号19 CCPGCC)、V5タグ(配列番号20 GKPIPNPLLGLDST)、VSV−タグ(配列番号21 YTDIEMNRLGK)、Xpressタグ(配列番号22 DLYDDDDK)、Isopeptag(配列番号23 TDKDMTITFTNKKDAE)、及びSpyTag(配列番号24 AHIVMVDAYKPTK)から選択され得る。いくつかの実施形態では、第1のアフィニティータグは、strep−タグ(配列番号18)及び/またはhis−タグ(配列番号12)を含む。いくつかの実施形態では、第2のアフィニティータグは、FLAG−タグ(配列番号10)を含む。
いくつかの実施形態では、タンパク質は、例えば、膜を横切って細胞外ドメインを転位させるためのN末端リーダー配列を含む。いくつかの実施形態では、タンパク質は、例えば、タンパク質を細胞内で輸送するための細胞質ドメインを含む。細胞質ドメインは、CD1a、CD1b、CD1c、CD1d、またはCD1eなどのCD1タンパク質の細胞質ドメインを含み得る。例えば、細胞質ドメインは、ヒトCD1aの細胞質ドメインの一部を含み得る。
タンパク質と、配列番号25に示されるアミノ酸配列との配列相同性は、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%であり得る。タンパク質は、配列番号25に示されるアミノ酸配列を有し得る。
II.組換え核酸
いくつかの態様では、本発明は、本明細書に記載のタンパク質のいずれか1つをコードする核酸に関する。本明細書では、タンパク質をコードする核酸配列は、「遺伝子」と称される。核酸は、本明細書に記載のタンパク質のいずれか1つをコードするヌクレオチド配列に機能可能なように連結されたプロモーターをさらに含み得る。核酸は、抗生物質耐性遺伝子などの選択可能マーカーをさらに含み得る。核酸は、例えば、E.coliなどの細胞における核酸のクローニングのための複製起点をさらに含み得る。
いくつかの態様では、本発明は、本明細書に記載のタンパク質のいずれか1つをコードする核酸に関する。本明細書では、タンパク質をコードする核酸配列は、「遺伝子」と称される。核酸は、本明細書に記載のタンパク質のいずれか1つをコードするヌクレオチド配列に機能可能なように連結されたプロモーターをさらに含み得る。核酸は、抗生物質耐性遺伝子などの選択可能マーカーをさらに含み得る。核酸は、例えば、E.coliなどの細胞における核酸のクローニングのための複製起点をさらに含み得る。
III.細胞
いくつかの態様では、本発明は、本明細書に記載のタンパク質のいずれか1つをコードする遺伝子(すなわち、組換え遺伝子)を含む細胞に関する。細胞は、例えば、遺伝子のクローニングのための原核細胞であり得る。細胞は、例えば、タンパク質を発現するための真核細胞であり得る。遺伝子は、プラスミドに存在し得る。いくつかの実施形態では、遺伝子は、例えば、発現細胞に安定的にトランスフェクトした後、プラスミドに存在しない。遺伝子は、細胞のゲノムに組み込まれ得、すなわち、遺伝子をコードする核酸を用いて細胞を形質転換またはトランスフェクトした後に、細胞のゲノムに組み込まれ得る。細胞は、タンパク質及び選択可能マーカーをコードする遺伝子を含む核酸を含み得、こうした選択可能マーカーは、例えば、遺伝子を含む細胞を選択するための、遺伝子と結合した選択可能マーカーである。細胞は、真核細胞であり得、遺伝子は、細胞のゲノムへと組み込まれ得る。
いくつかの態様では、本発明は、本明細書に記載のタンパク質のいずれか1つをコードする遺伝子(すなわち、組換え遺伝子)を含む細胞に関する。細胞は、例えば、遺伝子のクローニングのための原核細胞であり得る。細胞は、例えば、タンパク質を発現するための真核細胞であり得る。遺伝子は、プラスミドに存在し得る。いくつかの実施形態では、遺伝子は、例えば、発現細胞に安定的にトランスフェクトした後、プラスミドに存在しない。遺伝子は、細胞のゲノムに組み込まれ得、すなわち、遺伝子をコードする核酸を用いて細胞を形質転換またはトランスフェクトした後に、細胞のゲノムに組み込まれ得る。細胞は、タンパク質及び選択可能マーカーをコードする遺伝子を含む核酸を含み得、こうした選択可能マーカーは、例えば、遺伝子を含む細胞を選択するための、遺伝子と結合した選択可能マーカーである。細胞は、真核細胞であり得、遺伝子は、細胞のゲノムへと組み込まれ得る。
いくつかの実施形態では、細胞は、クローニング細胞であり、例えば、細胞は、E.coli及びS.cerevisiaeから選択され得る。
細胞は、C6/36細胞、S2細胞、Sf21細胞、Sf9細胞、及びHigh Five細胞から選択され得る。
いくつかの実施形態では、細胞は、真核細胞であり、細胞は、タンパク質を発現する。細胞は、マウス細胞またはヒト細胞などの哺乳類細胞であり得る。ある特定の好ましい実施形態では、細胞は、ヒト細胞である。細胞は、721細胞、293T細胞、A172細胞、A253細胞、A2780細胞、A2780ADR細胞、A2780cis細胞、A431細胞、A−549細胞、BCP−1細胞、BEAS−2B細胞、BR293細胞、BT−20細胞、BxPC3細胞、Cal−27細胞、CML T1細胞、COR−L23細胞、COR−L23/5010細胞、COR−L23/CPR細胞、COR−L23/R23細胞、COV−434細胞、DU145細胞、DuCaP細胞、EM2細胞、EM3細胞、FM3細胞、H1299細胞、H69細胞、HCA2細胞、HEK−293細胞、HeLa細胞、HL−60細胞、HMEpC細胞、HT−29細胞、HUVEC細胞、ジャーカット(Jurkat)細胞、JY細胞、K562細胞、KBM−7細胞、KCL22細胞、KG1細胞、Ku812細胞、KYO1細胞、LNCap細胞、Ma−Mel細胞、MCF−10A細胞、MCF−7細胞、MDA−MB−157細胞、MDA−MB−231細胞、MDA−MB−361細胞、MG63細胞、MONO−MAC6細胞、MOR/0.2R細胞、MRC5細胞、NCI−H69/CPR細胞、NCI−H69/LX10細胞、NCI−H69/LX20細胞、NCI−H69/LX4細胞、Peer細胞、Raji細胞、Saos−2細胞、SiHa細胞、SKBR3細胞、SKOV−3細胞、T2細胞、T−47D細胞、T84細胞、U373細胞、U87細胞、U937細胞、VCaP細胞、WM39細胞、WT−49細胞、及びYAR細胞から選択され得る。細胞は、3T3細胞、4T1細胞、A20細胞、ALC細胞、B16細胞、bEnd.3細胞、C2C12細胞、C3H−10T1/2細胞、CGR8細胞、CT26細胞、E14Tg2a細胞、EL4細胞、EMT6/AR1細胞、EMT6/AR10.0細胞、Hepa1c1c7細胞、J558L細胞、MC−38細胞、MTD−1A細胞、MyEnd細胞、NIH−3T3細胞、RenCa細胞、RIN−5F細胞、RMA/RMAS細胞、X63細胞、及びYAC−1細胞から選択され得る。細胞は、9L細胞、B35細胞、BHK−21細胞、C6細胞、CHO細胞、CMT細胞、COS−7細胞、D17細胞、DH82細胞、MDCK II細胞、RBL細胞、及びVero細胞から選択され得る。細胞は、不死化細胞株、末梢血単核球、または線維芽細胞の細胞であり得る。
いくつかの実施形態では、細胞は、プロテアーゼ切断部位においてタンパク質を切断することができるプロテアーゼを発現しない生物に由来する。好ましい実施形態では、細胞は、抗原提示タンパク質を発現する生物に由来する。いくつかの実施形態では、タンパク質は、細胞の膜を横切って細胞外ドメインを転位させるためのN末端リーダー配列を含み、細胞は、元々存在するタンパク質にN末端リーダー配列を発現する生物に由来する。いくつかの実施形態では、タンパク質は、タンパク質を細胞内で輸送するための細胞質ドメインを含み、細胞は、細胞質ドメインを発現する生物に由来する。
細胞は、CD1タンパク質を内因性に発現し得るか、または内因性に発現し得ない。本明細書では、「内因性発現」は、本明細書に記載の遺伝子のトランスフェクトとは無関係なタンパク質発現、すなわち、トランスフェクトによって導入される遺伝子ではなく、細胞に元々存在する遺伝子から転写されるmRNAからタンパク質が発現するタンパク質発現を指す。細胞は、CD1a、CD1b、CD1c、CD1d、及び/またはCD1eを内因性に発現し得るか、または内因性に発現し得ない。ある特定の実施形態では、細胞は、CD1(例えば、CD1a、CD1b、CD1c、CD1d、及び/またはCD1e)を内因性に発現せず、細胞は、本明細書に記載の抗原提示タンパク質であるCD1aの細胞外ドメインを含むタンパク質を発現する。
細胞は、クラスI主要組織適合遺伝子複合体(MHCクラスI)を内因性に発現し得るか、または内因性に発現し得ない。細胞は、クラスII主要組織適合遺伝子複合体(MHCクラスII)を内因性に発現し得るか、または内因性に発現し得ない。細胞は、抗原提示細胞であり得るか、またはあり得ない。
IV.抗原の単離方法
いくつかの態様では、本発明は、抗原の単離方法に関する。方法は、本明細書の上記細胞と抗原を含む混合物との接触と、細胞と細胞が発現する(本明細書に記載の)タンパク質のプロテアーゼ切断配列を認識するプロテアーゼとのインキュベートであって、それによって細胞からタンパク質の細胞外ドメインが切断されるインキュベートと、混合物からの、タンパク質の細胞外ドメインの単離であって、それによって細胞外ドメインに結合した抗原が単離される単離と、を含み得る。いくつかの実施形態では、方法は、本明細書の上記細胞と抗原を含む混合物との接触と、混合物からの細胞の単離と、細胞と細胞が発現する(本明細書に記載の)タンパク質のプロテアーゼ切断配列を認識するプロテアーゼとのインキュベートであって、それによって細胞からタンパク質の細胞外ドメインが切断されるインキュベートと、細胞からの細胞外ドメインの単離であって、それによって抗原が単離される単離と、を含む。前述の方法では、細胞は、好ましくは、真核細胞であり、より好ましくは、マウス細胞またはヒト細胞などの哺乳類細胞である。タンパク質は、アフィニティータグを含み得る。混合物からの細胞の単離は、混合物と、アフィニティータグに特異的に結合する分子とのインキュベートを含み得るか、または含み得ない。細胞の単離は、細胞のペレット化及び上清の除去、蛍光活性化細胞選別(FACS)、または磁性活性化細胞選別(magnetic−activated cell sorting)(MACS)を含み得る。タンパク質は、細胞外ドメインとプロテアーゼ切断部位との間にアフィニティータグを含み得る。したがって、細胞外ドメインの単離は、細胞外ドメインを含む組成物(例えば、混合物)と、アフィニティータグに特異的に結合する分子とのインキュベートを含み得る。細胞外ドメインの単離は、例えば、アフィニティータグに特異的に結合する固定相を用いたアフィニティークロマトグラフィーを含み得る。方法は、細胞外ドメインからの抗原の単離をさらに含み得る。例えば、方法は、抗原、細胞外ドメイン、及びアフィニティータグに特異的に結合する分子を含む複合体と、尿素またはグアニジンなどの化学的な変性剤との接触であって、接触の間、細胞外ドメインは、アフィニティータグに特異的に結合する分子に結合している接触と、複合体からの抗原の分離(例えば、アフィニティークロマトグラフィー、遠心分離、濾過、または磁性分離によるもの)と、を含み得る。あるいは、細胞外ドメインからの抗原の単離は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)などのクロマトグラフィーを含み得る。方法は、抗原の同定をさらに含み得る。例えば、方法は、質量分析(例えば、HPLC−MS、LC−MS、シングル四重極型、トリプル四重極型、イオントラップ型、飛行時間型、四重極−飛行時間型、及び/またはタンデム型のMS)を含み得る。
いくつかの態様では、本発明は、抗原の単離方法に関する。方法は、本明細書の上記細胞と抗原を含む混合物との接触と、細胞と細胞が発現する(本明細書に記載の)タンパク質のプロテアーゼ切断配列を認識するプロテアーゼとのインキュベートであって、それによって細胞からタンパク質の細胞外ドメインが切断されるインキュベートと、混合物からの、タンパク質の細胞外ドメインの単離であって、それによって細胞外ドメインに結合した抗原が単離される単離と、を含み得る。いくつかの実施形態では、方法は、本明細書の上記細胞と抗原を含む混合物との接触と、混合物からの細胞の単離と、細胞と細胞が発現する(本明細書に記載の)タンパク質のプロテアーゼ切断配列を認識するプロテアーゼとのインキュベートであって、それによって細胞からタンパク質の細胞外ドメインが切断されるインキュベートと、細胞からの細胞外ドメインの単離であって、それによって抗原が単離される単離と、を含む。前述の方法では、細胞は、好ましくは、真核細胞であり、より好ましくは、マウス細胞またはヒト細胞などの哺乳類細胞である。タンパク質は、アフィニティータグを含み得る。混合物からの細胞の単離は、混合物と、アフィニティータグに特異的に結合する分子とのインキュベートを含み得るか、または含み得ない。細胞の単離は、細胞のペレット化及び上清の除去、蛍光活性化細胞選別(FACS)、または磁性活性化細胞選別(magnetic−activated cell sorting)(MACS)を含み得る。タンパク質は、細胞外ドメインとプロテアーゼ切断部位との間にアフィニティータグを含み得る。したがって、細胞外ドメインの単離は、細胞外ドメインを含む組成物(例えば、混合物)と、アフィニティータグに特異的に結合する分子とのインキュベートを含み得る。細胞外ドメインの単離は、例えば、アフィニティータグに特異的に結合する固定相を用いたアフィニティークロマトグラフィーを含み得る。方法は、細胞外ドメインからの抗原の単離をさらに含み得る。例えば、方法は、抗原、細胞外ドメイン、及びアフィニティータグに特異的に結合する分子を含む複合体と、尿素またはグアニジンなどの化学的な変性剤との接触であって、接触の間、細胞外ドメインは、アフィニティータグに特異的に結合する分子に結合している接触と、複合体からの抗原の分離(例えば、アフィニティークロマトグラフィー、遠心分離、濾過、または磁性分離によるもの)と、を含み得る。あるいは、細胞外ドメインからの抗原の単離は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)などのクロマトグラフィーを含み得る。方法は、抗原の同定をさらに含み得る。例えば、方法は、質量分析(例えば、HPLC−MS、LC−MS、シングル四重極型、トリプル四重極型、イオントラップ型、飛行時間型、四重極−飛行時間型、及び/またはタンデム型のMS)を含み得る。
アフィニティータグに特異的に結合する分子は、粒子、ビーズ、樹脂、または他の固体支持構造に結合(例えば、共有結合で結合)され得る。粒子、ビーズ、樹脂、または他の固体支持構造によって、遠心分離、濾過、アフィニティークロマトグラフィー、または磁性分離による精製が可能となり得る。分子は、フルオロフォアに結合(例えば、共有結合で結合)され得る。
V.T細胞の単離方法
いくつかの態様では、本発明は、T細胞の単離方法に関し、当該方法は、(例えば、本明細書に記載のタンパク質を発現する)細胞と抗原との接触と、細胞と複数のT細胞とのインキュベートと、細胞に結合するT細胞の単離であって、それによってT細胞が単離される単離と、細胞とタンパク質のプロテアーゼ切断部位を認識するプロテアーゼとのインキュベートであって、それによって細胞からT細胞が切断されるインキュベートと、を含む。複数のT細胞の少なくともいくつかは、好ましくは、抗原/抗原提示タンパク質複合体に特異的に結合する能力を有しており、その結果、細胞外ドメインが提示する抗原をT細胞が認識するのであれば、複数のT細胞のいくつかは、細胞に発現したタンパク質の細胞外ドメインに特異的に結合する可能性がある。したがって、細胞に発現したタンパク質の細胞外ドメインは、好ましくは、複数のT細胞と同一の種のものである。細胞は、好ましくは、複数のT細胞と同一の種のものである。
いくつかの態様では、本発明は、T細胞の単離方法に関し、当該方法は、(例えば、本明細書に記載のタンパク質を発現する)細胞と抗原との接触と、細胞と複数のT細胞とのインキュベートと、細胞に結合するT細胞の単離であって、それによってT細胞が単離される単離と、細胞とタンパク質のプロテアーゼ切断部位を認識するプロテアーゼとのインキュベートであって、それによって細胞からT細胞が切断されるインキュベートと、を含む。複数のT細胞の少なくともいくつかは、好ましくは、抗原/抗原提示タンパク質複合体に特異的に結合する能力を有しており、その結果、細胞外ドメインが提示する抗原をT細胞が認識するのであれば、複数のT細胞のいくつかは、細胞に発現したタンパク質の細胞外ドメインに特異的に結合する可能性がある。したがって、細胞に発現したタンパク質の細胞外ドメインは、好ましくは、複数のT細胞と同一の種のものである。細胞は、好ましくは、複数のT細胞と同一の種のものである。
細胞と抗原との接触は、細胞を含む組成物に対する抗原の添加であって、それによって細胞及び抗原を含む組成物が得られる添加、または抗原を含む混合物に対する細胞の添加であって、それによって細胞及び抗原を含む組成物が得られる添加のいずれかを含み得る。抗原を含む混合物は、複数のT細胞を含み得る。あるいは、細胞を含む組成物は、複数のT細胞を含み得る。あるいは、方法は、細胞及び抗原を含む組成物に対する複数のT細胞の添加を含み得る。
例えば、タンパク質が、CD1aなどの、CD1ファミリーのメンバーの細胞外ドメインを含むとき、複数のT細胞は、CD1拘束性T細胞を含み得る(またはCD1拘束性T細胞から本質的になり得る)。例えば、タンパク質が、CD1ファミリーの対応メンバーの細胞外ドメインを含むとき、複数のT細胞は、CD1a拘束性T細胞、CD1b拘束性T細胞、CD1c拘束性T細胞、及び/またはCD1d拘束性T細胞を含み得る(またはCD1a拘束性T細胞、CD1b拘束性T細胞、CD1c拘束性T細胞、及び/またはCD1d拘束性T細胞から本質的になり得る)。
方法は、細胞からのT細胞の単離をさらに含み得る。
細胞に結合するT細胞の単離、及び/または細胞からのT細胞の単離は、蛍光活性化細胞選別(FACS)、または磁性活性化細胞選別(MACS)を含み得る。例えば、方法は、細胞と細胞が発現したタンパク質のアフィニティータグに特異的に結合する分子との接触であって、例えば、分子が、フルオロフォア、または磁性粒子、常磁性粒子、もしくは超常磁性粒子に結合され、それによって、細胞に結合したT細胞の単離(すなわち、プロテアーゼとのインキュベート前)、または細胞からのT細胞の単離(すなわち、プロテアーゼとのインキュベート後)のいずれかが可能となる接触を含み得る。
複数の他のT細胞及び細胞からT細胞を単離した後、続けてT細胞の増殖、及び/または特徴付けを実施してよい。例えば、方法は、例えば、抗原に特異的に結合するアミノ酸配列を同定するために、T細胞のT細胞受容体の相補性決定領域の配列決定を含み得る。方法は、αβT細胞受容体(αβTCR)及び/またはγδT細胞受容体(γδTCR)の相補性決定領域の配列決定であって、例えば、タンパク質が、CD1ファミリーのメンバーの細胞外ドメインを含む配列決定を含み得る。
下記の実験詳細から、本開示に対する理解が深まるであろう。しかしながら、議論される特定の方法及び結果は、後述の実施形態においてより完全に説明される本開示の例示にすぎないことを当業者であれば容易に理解するであろう。
実施例1:切断可能な細胞外ドメインの設計
CD1a/β−2ミクログロブリン(β−2m)融合タンパク質をモデルタンパク質として使用した。β−2mは、それ自体にリーダーペプチドを有しているため、このドメインと、CD1a由来の機能的に同等な配列との交換は実施しなかったが、発現細胞の膜へのタンパク質の標的指向化が生じる限り、任意のリーダーペプチドまたはシグナル配列を使用してよい。開発下にある表面発現、切断、及び精製の系が有用性を有しているという機能的な証拠を得るために、構築物では、CD1aがリポ多糖に結合するという能力を利用している。結果として、CD1a系は、抗原の取り込み、プロセシング、及び生細胞による提示に続いて確証的に負荷されたCD1a結合型抗原のプールを直接的にサンプリングする手段を提供するものであり、それによって作業者の先入観が取り除かれている。細胞内輸送、細胞表面からのオンデマンドの切断、及び精製容易性の実現が可能な組換えCD1aタンパク質を創出するために、下記の構築物を設計した。
CD1a/β−2ミクログロブリン(β−2m)融合タンパク質をモデルタンパク質として使用した。β−2mは、それ自体にリーダーペプチドを有しているため、このドメインと、CD1a由来の機能的に同等な配列との交換は実施しなかったが、発現細胞の膜へのタンパク質の標的指向化が生じる限り、任意のリーダーペプチドまたはシグナル配列を使用してよい。開発下にある表面発現、切断、及び精製の系が有用性を有しているという機能的な証拠を得るために、構築物では、CD1aがリポ多糖に結合するという能力を利用している。結果として、CD1a系は、抗原の取り込み、プロセシング、及び生細胞による提示に続いて確証的に負荷されたCD1a結合型抗原のプールを直接的にサンプリングする手段を提供するものであり、それによって作業者の先入観が取り除かれている。細胞内輸送、細胞表面からのオンデマンドの切断、及び精製容易性の実現が可能な組換えCD1aタンパク質を創出するために、下記の構築物を設計した。
オーバーラップオリゴヌクレオチドに基づくポリメラーゼ連鎖反応を利用する、カセットに基づくクローニングスキームを使用し、ヒトβ−2ミクログロブリン(β2M)、グリシン−セリンリンカー(GS)、成熟CD1a細胞外ドメイン(CD1a EC)、Strep−タグ配列(Strep)、ポリ−ヒスチジンアフィニティータグ(8His)、ヒトライノウイルスの3Cプロテアーゼモチーフ(切断)、グリシン−セリンリンカー及びFLAGエピトープ(FLAG)、ならびに野生型CD1aの膜貫通ドメイン及び細胞質ドメイン(それぞれTM及びCT)をコードするキメラ遺伝子をクローニングした(図1を参照のこと)。得られた発現タンパク質は、分泌されないものであるが、輸送様式は野生型CD1aと類似しており、細胞による抗原のプロセシング及び負荷の後に、切断及び精製することが可能である。
β−2mリーダーペプチドをコードする配列は、ドメイン1として働き、残りのβ−2m、グリシン−セリンリンカー、及びCD1aの細胞外ドメインは、ドメイン2に相当し、精製及び切断のモジュールは、ドメイン2とドメイン3との間に挿入されており、FLAGタグを有するCD1a膜貫通ドメインは、ドメイン3として働き、CD1aの細胞質ドメインは、ドメイン4に相当する。CD1aの細胞質側末端は、特有の能力を有しているわけではないが、理想的な標的指向化配列である。この理由は、CD1aの細胞質側末端が、融合したタンパク質パートナーを細胞表面または再循環性エンドソームへと優位に輸送することができるためである。
実施例2:融合タンパク質の発現及び切断
新たに操作した切断可能なCD1a(cCD1a)遺伝子が、細胞表面に発現し得るかを検証するために、cCD1a構築物の2つの異なる調製物、または野生型CD1aを用いてマウスB16−F10メラノーマ細胞(ヒトCD1a及びβ−2mの両方を欠いている)を一過性にトランスフェクトし、3Cプロテアーゼによる処理有りまたは処理無しで、CD1aに特異的な抗体及びヒトβ−2mに特異的な抗体を用いて表面を染色した(図2)。細胞表面におけるCD1a及びヒトβ−2ミクログロブリンの発現減少は、cCD1aを発現する細胞のみで観測され、wtCD1aでは観測されておらず、このことは、細胞表面からのプロテアーゼに基づく切断がcCD1aに特異的な性質であり、wtCD1aではそうではないということを示唆している。下流の生化学的な分取精製に向けて十分なcCD1a発現が得られる系を創出するために、cCD1a導入遺伝子をプラスミドへとサブクローニングして哺乳類での薬物選択を可能にすることで、ヒトHeLa細胞株の基礎環境において安定的にcCD1aを産生する2つのクローンの産生させることが可能であった。導入遺伝子の産物は、3Cプロテアーゼによる切断に対して感受性であることが再び示された(図3A)。cCD1aタンパク質のSDS−PAGEによる評価では、予想サイズと一致するバンドが、出発材料及び最終溶出物の両方で示されている(図3B)。
新たに操作した切断可能なCD1a(cCD1a)遺伝子が、細胞表面に発現し得るかを検証するために、cCD1a構築物の2つの異なる調製物、または野生型CD1aを用いてマウスB16−F10メラノーマ細胞(ヒトCD1a及びβ−2mの両方を欠いている)を一過性にトランスフェクトし、3Cプロテアーゼによる処理有りまたは処理無しで、CD1aに特異的な抗体及びヒトβ−2mに特異的な抗体を用いて表面を染色した(図2)。細胞表面におけるCD1a及びヒトβ−2ミクログロブリンの発現減少は、cCD1aを発現する細胞のみで観測され、wtCD1aでは観測されておらず、このことは、細胞表面からのプロテアーゼに基づく切断がcCD1aに特異的な性質であり、wtCD1aではそうではないということを示唆している。下流の生化学的な分取精製に向けて十分なcCD1a発現が得られる系を創出するために、cCD1a導入遺伝子をプラスミドへとサブクローニングして哺乳類での薬物選択を可能にすることで、ヒトHeLa細胞株の基礎環境において安定的にcCD1aを産生する2つのクローンの産生させることが可能であった。導入遺伝子の産物は、3Cプロテアーゼによる切断に対して感受性であることが再び示された(図3A)。cCD1aタンパク質のSDS−PAGEによる評価では、予想サイズと一致するバンドが、出発材料及び最終溶出物の両方で示されている(図3B)。
実施例3:抗原の単離
cCD1aタンパク質の抗原結合能力を評価するために、高発現安定クローン5に由来する細胞を、M.tuberculosisの可溶化液と共にインキュベートし、cCD1a タンパク質を切断して精製した。未処理細胞から収集したcCD1aを負の対照とした。この実験ではcCD1aタンパク質をNi−NTAに結合させ、非極性/疎水性溶媒を増加させて使用することでそこから回収した画分を質量分析で評価したところ、マイコバクテリアの脂質抗原のスペクトルが存在し、このスペクトルは抗原処理した群に特有であり、対照試料では観測されないことが明らかとなった(図4)。こうした知見は、現存する方針と比較して、より広範な抗原環境を探索する手段としてのcCD1a系の能力を確認する「概念証明」データを提供しており、3Cプロテアーゼ系が、哺乳類細胞表面にディスプレイされたタンパク質の調製手段としての柔軟性を有していることを強調するものである。
cCD1aタンパク質の抗原結合能力を評価するために、高発現安定クローン5に由来する細胞を、M.tuberculosisの可溶化液と共にインキュベートし、cCD1a タンパク質を切断して精製した。未処理細胞から収集したcCD1aを負の対照とした。この実験ではcCD1aタンパク質をNi−NTAに結合させ、非極性/疎水性溶媒を増加させて使用することでそこから回収した画分を質量分析で評価したところ、マイコバクテリアの脂質抗原のスペクトルが存在し、このスペクトルは抗原処理した群に特有であり、対照試料では観測されないことが明らかとなった(図4)。こうした知見は、現存する方針と比較して、より広範な抗原環境を探索する手段としてのcCD1a系の能力を確認する「概念証明」データを提供しており、3Cプロテアーゼ系が、哺乳類細胞表面にディスプレイされたタンパク質の調製手段としての柔軟性を有していることを強調するものである。
実施例4:cCD1a機能は保存される
野生型CD1a(wtCD1A)、またはCD1aの細胞外ドメイン及び細胞外ドメインと膜貫通ドメインとの間に操作したプロテアーゼ切断部位を含む構築物(cCD1A)をHeLa細胞にトランスフェクトした。wtCD1Aをトランスフェクトした細胞及びcCD1A細胞のそれぞれについて、トランスフェクトした20,000個のHeLa細胞を、10,000個のLCD4.G T細胞及び0.001〜10μg/mLのLppXと共に、96ウェルプレートにおいてインキュベートした。LCD4.Gは、リポタンパク質であるLppX抗原を認識する能力を有するCD1a拘束性のT細胞クローンである。10%のヒト血清を含むRPMI培地において細胞をインキュベートした。LCD4.G細胞及びLppXと共にインキュベートしたトランスフェクト未実施のHeLa細胞を負の対照として使用した。インターフェロンγ(INF−γ)の産生は、ELISAによって監視した。cCD1AをトランスフェクトしたHeLa細胞は、wtCD1aをトランスフェクトしたHeLa細胞と同程度のINF−γ産生誘導能力を有しており、リポタンパク質であるLppXの濃度上昇に伴ってINF−γの濃度上昇を誘導した(図5)。負の対照は、認識可能量のINF−γを全く誘導しなかった。こうした結果は、cCD1AがT細胞に対する抗原提示能力を有していることを示唆している。
野生型CD1a(wtCD1A)、またはCD1aの細胞外ドメイン及び細胞外ドメインと膜貫通ドメインとの間に操作したプロテアーゼ切断部位を含む構築物(cCD1A)をHeLa細胞にトランスフェクトした。wtCD1Aをトランスフェクトした細胞及びcCD1A細胞のそれぞれについて、トランスフェクトした20,000個のHeLa細胞を、10,000個のLCD4.G T細胞及び0.001〜10μg/mLのLppXと共に、96ウェルプレートにおいてインキュベートした。LCD4.Gは、リポタンパク質であるLppX抗原を認識する能力を有するCD1a拘束性のT細胞クローンである。10%のヒト血清を含むRPMI培地において細胞をインキュベートした。LCD4.G細胞及びLppXと共にインキュベートしたトランスフェクト未実施のHeLa細胞を負の対照として使用した。インターフェロンγ(INF−γ)の産生は、ELISAによって監視した。cCD1AをトランスフェクトしたHeLa細胞は、wtCD1aをトランスフェクトしたHeLa細胞と同程度のINF−γ産生誘導能力を有しており、リポタンパク質であるLppXの濃度上昇に伴ってINF−γの濃度上昇を誘導した(図5)。負の対照は、認識可能量のINF−γを全く誘導しなかった。こうした結果は、cCD1AがT細胞に対する抗原提示能力を有していることを示唆している。
参照による援用
本明細書に引用される米国特許、米国公開特許出願、外国特許、外国特許出願、及び他の刊行物はすべて、参照によって本明細書に援用される。
本明細書に引用される米国特許、米国公開特許出願、外国特許、外国特許出願、及び他の刊行物はすべて、参照によって本明細書に援用される。
同等形態
当業者であれば、単に日常の実験方法を使用するだけで、本明細書に記載の発明の特定の実施形態に対する多くの同等形態を認識または思いつくことが可能であろう。そのような同等形態は、下記の特性を有し得るものである。
当業者であれば、単に日常の実験方法を使用するだけで、本明細書に記載の発明の特定の実施形態に対する多くの同等形態を認識または思いつくことが可能であろう。そのような同等形態は、下記の特性を有し得るものである。
Claims (50)
- 抗原提示タンパク質の細胞外ドメインを含む細胞外ドメインと、
膜貫通ドメインと、
前記細胞外ドメインと前記膜貫通ドメインとの間に位置するプロテアーゼ切断部位と、
を含むタンパク質であって、
前記プロテアーゼ切断部位が、前記膜貫通ドメインに近接して位置し、かつ
前記プロテアーゼ切断部位を認識するプロテアーゼが、少なくとも4残基のアミノ酸を含むアミノ酸配列を認識する、前記タンパク質。 - 前記抗原提示タンパク質が、CD1タンパク質である、請求項1に記載のタンパク質。
- 前記抗原提示タンパク質が、CD1a、CD1b、CD1c、CD1d、またはCD1eである、請求項2に記載のタンパク質。
- 細胞外ドメインと、
膜貫通ドメインと、
前記細胞外ドメインと前記膜貫通ドメインとの間に位置するプロテアーゼ切断部位と、
を含むタンパク質であって、
前記プロテアーゼ切断部位が、前記膜貫通ドメインに近接して位置し、かつ
前記プロテアーゼ切断部位を認識するプロテアーゼが、少なくとも4残基のアミノ酸を含むアミノ酸配列を認識する、前記タンパク質。 - 前記膜貫通ドメインが、単一のアルファヘリックスからなる、請求項1〜4のいずれか1項に記載のタンパク質。
- 前記プロテアーゼ切断部位が、トロンビン、第Xa因子、TEVプロテアーゼ、エンテロペプチダーゼ、またはライノウイルスの3Cプロテアーゼの認識配列を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載のタンパク質。
- 前記プロテアーゼ切断部位が、ライノウイルスの3Cプロテアーゼの認識配列を含む、請求項6に記載のタンパク質。
- 前記プロテアーゼ切断部位が、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、または配列番号5のいずれか1つに示されるアミノ酸配列を含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載のタンパク質。
- 前記プロテアーゼ切断部位が、配列番号1に示されるアミノ酸配列を含む、請求項7または請求項8に記載のタンパク質。
- 前記タンパク質のN末端と前記プロテアーゼ切断部位との間に位置する第1のアフィニティータグをさらに含む、請求項1〜9のいずれか1項に記載のタンパク質。
- 前記第1のアフィニティータグが、前記細胞外ドメインと前記プロテアーゼ切断部位との間に位置する、請求項10に記載のタンパク質。
- 前記タンパク質のC末端と前記プロテアーゼ切断部位との間に位置する第2のアフィニティータグをさらに含む、請求項1〜11のいずれか1項に記載のタンパク質。
- 前記第2のアフィニティータグが、前記膜貫通ドメインと前記プロテアーゼ切断部位との間に位置する、請求項12に記載のタンパク質。
- 前記第1のアフィニティータグ及び前記第2のアフィニティータグの少なくとも1つが、AviTag、カルモジュリンタグ、ポリグルタミン酸、E−タグ、FLAG−タグ、HA−タグ、ポリヒスチジン、Myc、S−タグ、SBP−タグ、Softag1、Softag3、Strep−タグ、TCタグ、V5タグ、VSV−タグ、Xpressタグ、isopeptag、及びSpytagから選択される、請求項10〜13のいずれか1項に記載のタンパク質。
- 前記第1のアフィニティータグ及び前記第2のアフィニティータグの少なくとも1つが、配列番号6〜24のいずれか1つに示されるアミノ酸配列を含む、請求項10〜14のいずれか1項に記載のタンパク質。
- 膜を横切って前記細胞外ドメインを転位させるためのN末端リーダー配列をさらに含む、請求項1〜15のいずれか1項に記載のタンパク質。
- 前記タンパク質を細胞内で輸送するための細胞質ドメインをさらに含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載のタンパク質。
- 前記細胞質ドメインが、CD1aの細胞質ドメインを含む、請求項17に記載のタンパク質。
- 請求項1〜18のいずれか1項に記載のタンパク質をコードする遺伝子を含む、細胞。
- 前記細胞が、原核細胞または真核細胞であり、
前記細胞が、プラスミドを含み、かつ
前記プラスミドが、前記遺伝子を含む、請求項19に記載の細胞。 - 前記細胞が、真核細胞であり、かつ
前記遺伝子が、前記細胞のゲノムに組み込まれる、請求項19に記載の細胞。 - 前記細胞が、真核細胞であり、前記細胞が、前記タンパク質を発現する、請求項19〜21のいずれか1項に記載の細胞。
- 前記細胞が、E.coliまたはS.cerevisiaeから選択される、請求項19〜21のいずれか1項に記載の細胞。
- 前記細胞が、前記プロテアーゼ切断部位において前記タンパク質を切断することができるプロテアーゼを発現しない生物に由来する、請求項19〜23のいずれか1項に記載の細胞。
- 前記細胞が、前記抗原提示タンパク質を発現する生物に由来する、請求項19〜24のいずれか1項に記載の細胞。
- 前記タンパク質が、前記細胞の膜を横切って前記細胞外ドメインを転位させるためのN末端リーダー配列を含み、かつ
前記細胞が、元々存在するタンパク質に前記N末端リーダー配列を発現する生物に由来する、請求項19〜25のいずれか1項に記載の細胞。 - 前記タンパク質が、前記タンパク質を前記細胞内で輸送するための細胞質ドメインを含み、かつ
前記細胞が、前記細胞質ドメインを発現する生物に由来する、請求項19〜26のいずれか1項に記載の細胞。 - 前記細胞が、哺乳類細胞である、請求項19〜27のいずれか1項に記載の細胞。
- 前記細胞が、マウス細胞またはヒト細胞である、請求項28に記載の細胞。
- 前記細胞が、721細胞、293T細胞、A172細胞、A253細胞、A2780細胞、A2780ADR細胞、A2780cis細胞、A431細胞、A−549細胞、BCP−1細胞、BEAS−2B細胞、BR293細胞、BT−20細胞、BxPC3細胞、Cal−27細胞、CML T1細胞、COR−L23細胞、COR−L23/5010細胞、COR−L23/CPR細胞、COR−L23/R23細胞、COV−434細胞、DU145細胞、DuCaP細胞、EM2細胞、EM3細胞、FM3細胞、H1299細胞、H69細胞、HCA2細胞、HEK−293細胞、HeLa細胞、HL−60細胞、HMEpC細胞、HT−29細胞、HUVEC細胞、ジャーカット(Jurkat)細胞、JY細胞、K562細胞、KBM−7細胞、KCL22細胞、KG1細胞、Ku812細胞、KYO1細胞、LNCap細胞、Ma−Mel細胞、MCF−10A細胞、MCF−7細胞、MDA−MB−157細胞、MDA−MB−231細胞、MDA−MB−361細胞、MG63細胞、MONO−MAC6細胞、MOR/0.2R細胞、MRC5細胞、NCI−H69/CPR細胞、NCI−H69/LX10細胞、NCI−H69/LX20細胞、NCI−H69/LX4細胞、Peer細胞、Raji細胞、Saos−2細胞、SiHa細胞、SKBR3細胞、SKOV−3細胞、T2細胞、T−47D細胞、T84細胞、U373細胞、U87細胞、U937細胞、VCaP細胞、WM39細胞、WT−49細胞、及びYAR細胞から選択される、請求項29に記載の細胞。
- 前記細胞が、3T3細胞、4T1細胞、A20細胞、ALC細胞、B16細胞、bEnd.3細胞、C2C12細胞、C3H−10T1/2細胞、CGR8細胞、CT26細胞、E14Tg2a細胞、EL4細胞、EMT6/AR1細胞、EMT6/AR10.0細胞、Hepa1c1c7細胞、J558L細胞、MC−38細胞、MTD−1A細胞、MyEnd細胞、NIH−3T3細胞、RenCa細胞、RIN−5F細胞、RMA/RMAS細胞、X63細胞、及びYAC−1細胞から選択される、請求項29に記載の細胞。
- 前記細胞が、9L細胞、B35細胞、BHK−21細胞、C6細胞、CHO細胞、CMT細胞、COS−7細胞、D17細胞、DH82細胞、MDCK II細胞、RBL細胞、及びVero細胞から選択される、請求項28に記載の細胞。
- 前記細胞が、不死化細胞株、末梢血単核球、または線維芽細胞の細胞である、請求項19〜29のいずれか1項に記載の細胞。
- 前記細胞が、CD1タンパク質を発現する、請求項19〜33のいずれか1項に記載の細胞。
- 前記細胞が、CD1タンパク質を発現しない、請求項19〜33のいずれか1項に記載の細胞。
- 前記抗原提示タンパク質の前記細胞外ドメインが、CD1aに由来する、請求項19〜35のいずれか1項に記載の細胞。
- 前記細胞が、クラスII主要組織適合遺伝子複合体(MHCクラスII)を発現する、請求項19〜36のいずれか1項に記載の細胞。
- 前記細胞が、抗原提示細胞である、請求項19〜34、請求項36、及び請求項37のいずれか1項に記載の細胞。
- 前記細胞が、クラスII主要組織適合遺伝子複合体(MHCクラスII)を発現しない、請求項19〜36のいずれか1項に記載の細胞。
- 前記細胞が、抗原提示細胞ではない、請求項19〜33、請求項35、請求項36、及び請求項39のいずれか1項に記載の細胞。
- 抗原の単離方法であって、
請求項19〜40のいずれか1項に記載の細胞と前記抗原を含む混合物との接触と、
前記細胞と前記プロテアーゼ切断配列を認識するプロテアーゼとのインキュベートであって、それによって前記細胞から前記細胞外ドメインが切断される前記インキュベートと、
前記混合物からの前記細胞外ドメインの単離であって、それによって前記抗原が単離される前記単離と、
を含む、前記単離方法。 - 抗原の単離方法であって、
請求項19〜40のいずれか1項に記載の細胞と前記抗原を含む混合物との接触と、
前記混合物からの前記細胞の単離と、
前記細胞と前記プロテアーゼ切断配列を認識するプロテアーゼとのインキュベートであって、それによって前記細胞から前記細胞外ドメインが切断される前記インキュベートと、
前記細胞からの前記細胞外ドメインの単離であって、それによって前記抗原が単離される前記単離と、
を含む、前記単離方法。 - 前記タンパク質が、前記タンパク質の前記細胞外ドメインと前記プロテアーゼ切断部位との間に位置するアフィニティータグを含み、かつ
前記細胞外ドメインの単離が、前記アフィニティータグに特異的に結合する分子に対する前記細胞外ドメインの結合を含む、請求項41または請求項42に記載の方法。 - T細胞の単離方法であって、
請求項19〜40のいずれか1項に記載の細胞と抗原との接触と、
前記細胞と複数のT細胞とのインキュベートと、
前記細胞に結合するT細胞の単離であって、それによって前記T細胞が単離される前記単離と、
前記細胞と前記プロテアーゼ切断配列を認識するプロテアーゼとのインキュベートであって、それによって前記細胞から前記T細胞が切断される前記インキュベートと、
を含む、前記単離方法。 - 前記細胞と前記抗原との接触が、
前記細胞を含む組成物に対する前記抗原の添加であって、それによって前記細胞及び前記抗原を含む組成物が得られる添加、または
前記抗原を含む混合物に対する前記細胞の添加であって、それによって前記細胞及び前記抗原を含む組成物が得られる添加
のいずれかを含む、請求項44に記載の方法。 - 前記抗原を含む前記混合物が、前記複数のT細胞を含むか、または前記細胞を含む前記組成物が、前記複数のT細胞を含む、請求項45に記載の方法。
- 前記方法が、前記細胞及び前記抗原を含む前記組成物に対する前記複数のT細胞の添加を含む、請求項45に記載の方法。
- 前記細胞からの前記T細胞の単離をさらに含む、請求項44〜47のいずれか1項に記載の方法。
- 前記細胞に結合する前記T細胞の単離、及び/または前記細胞からの前記T細胞の単離が、蛍光活性化細胞選別(FACS)または磁性活性化細胞選別(MACS)を含む、請求項44〜48のいずれか1項に記載の方法。
- 請求項1〜18のいずれか1項に記載のタンパク質をコードする、核酸。
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