JP2018511370A - 超音波イメージングのための装置及び方法 - Google Patents

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Abstract

医療処置中に超音波画像を生成するための方法及び装置が開示される。装置(100)は、器具を受け入れるためのワーキングチャネル(230)を含むシャフト(102)を含むことができ、このワーキングチャネルは、シャフトの近位端からシャフトの遠位端まで延び、超音波センサ(150)が、ワーキングチャネルを少なくとも部分的に取り囲むように、ワーキングチャネルの遠位部分の径方向外側に配置される。超音波センサは、ワーキングチャネルを通して挿入された器具を用いて医療処置を実施しながら、例えば同時に、シャフトの周囲の約90度よりも大きい1つの視野をイメージングするように構成されてもよい。

Description

本開示の実施形態は、概して、医療装置及び関連する方法に関する。より具体的には、本開示は、超音波誘導医療処置(例えば、生検及び診断処置)において有用な装置に関する。
医療処置は、治療領域の限定された視界、及び/又は治療領域の画像の捕捉と手技の実行との間の時間的な遅延によって、しばしば複雑になる。超音波検査は医用イメージングの一例であり、これは、体内を通して音波(超音波)を送り、音波が反射する時間、速度、及び周波数に基づいて体内及び組織上の情報を収集するものである。内視鏡超音波(EUS)では、内部撮像のために超音波プローブが体内に導入される。プローブの先端は組織に直接接触するか、流体で満たされたバルーンを介して接触し、音波を放射して戻ってくる音波を検出し、画像として表示する。しかし、通常、超音波プローブは、超音波画像を介して識別された対象領域で、組織の生検や他の処置を行うために他の器具に交換されなければならない。いくつかの装置は、例えば超音波ガイド下経気管支針生検(EBUS−TBNA)用の超音波トランスデューサに隣接する針を含むが、視野は制限されており、広角の画像化は可能ではない。さらに、これらの装置では、画像化中の針の交換や他の器具の使用は可能ではない。
本開示は、シャフトを有する医療装置を含み、このシャフトは、シャフトの近位端からシャフトの遠位端まで延在するワーキングチャネルと、ワーキングチャネルの遠位部分の径方向外側に配置された超音波センサであって、ワーキングチャネルを少なくとも部分的に取り囲む超音波センサとを含む。医療装置のワーキングチャネルは、器具を受け入れ、シャフトに対するその器具の向きを維持するように構成することができる。
これに加えて又はこれに代えて、ワーキングチャネルは、ワーキングチャネル内での器具の回転を防止する非円形の断面領域を有してもよい。いくつかの態様では、医療装置は器具を含むことができる。器具は、シャフトの近位端からシャフトの遠位端へ平行移動可能であってもよい。これに加えて又はこれに代えて、器具の遠位端がワーキングチャネル内での実質的に真っ直ぐな構成と、ワーキングチャネル外での湾曲構成とを有するように、器具は可撓性材料を含むか、かつ/又は予め設定された湾曲構成を有してもよい。本開示のいくつかの態様において、医療装置のシャフトは、シャフトの残りの部分とは異なるエコー源性シグネチャを有する領域を含むことができる。医療装置が予め設定された湾曲構成を有する器具を含む例では、器具の遠位端は、湾曲構成にある間に上記領域と径方向に位置合わせされてもよい。
医療装置の超音波センサは、ワーキングチャネルを少なくとも部分的に取り囲むようにワーキングチャネルの周囲に配置された複数のセンサ又は単一の超音波センサを含むことができる。複数の超音波センサを備える医療装置の例では、超音波センサは、シャフトの外周にわたって規則的な間隔で離間していてもよい。いくつかの態様では、超音波センサ(例えば、単一の超音波センサ又は複数の超音波センサ)はワーキングチャネルを完全に囲むことができる。超音波センサ(例えば、単一の超音波センサ又は複数の超音波センサ)は、約90度よりも大きい、約180度よりも大きい単一の視野を画像化するように構成されてもよく、かつ/又は、約360度の単一の視野を画像化するように構成されてもよい。本開示のいくつかの態様において、医療装置のワーキングチャネルは、第1のワーキングチャネルであってもよく、医療装置は、超音波センサの径方向内側に第2のワーキングチャネルをさらに備えてもよい。
本開示のいくつかの態様では、医療装置は、シャフトの近位端に連結されたコントローラと、少なくとも2つの異なる平面内でシャフトの遠位端を偏向させるための複数の制御部材とを備えてもよい。複数の制御部材は、コントローラから、超音波センサの近位のシャフトの部分まで延在することができる。
本開示はまた、医療装置であって、シャフトの近位端からシャフトの遠位端まで延びるワーキングチャネルを含むシャフトと、ワーキングチャネルの遠位部分の径方向外側にある超音波センサと、少なくとも2つの異なる平面内でシャフトの遠位端を偏向させるために、シャフトの近位端に連結されたコントローラとを備える医療装置を含む。いくつかの態様では、医療装置は、コントローラから超音波センサの近位のシャフトの部分まで延びる複数の制御部材をさらに備えてもよい。これに加えて又はこれに代えて、超音波センサはワーキングチャネルを完全に取り囲むことができる。いくつかの例では、超音波センサは、約90度よりも大きい、約180度よりも大きい単一の視野を画像化するように構成されてもよく、かつ/又は約360度の単一視野を画像化するように構成されてもよい。
本開示による医療装置は、患者の治療及び/又は医療処置の実施に有用であり得る。例えば、本開示は、医療装置のシャフトを患者の通路に挿入する工程を有する患者の治療方法を含み、ここで、シャフトは、シャフトの近位端からシャフトの遠位端まで延びるワーキングチャネルを含み、超音波センサが、ワーキングチャネルを少なくとも部分的に取り囲むようにワーキングチャネルの遠位部分の径方向外側に配置されている。上記方法は、超音波センサで少なくとも1つの画像を生成する工程をさらに含む。いくつかの態様では、この方法は、器具をワーキングチャネルに挿入する工程と、画像を生成する間に通路上で医療処置を行うために器具を操作する工程とをさらに含み得る。
添付の図面は、本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成し、様々な例示的な実施形態を示し、明細書と共に、開示された実施形態の原理を説明する役割を果たす。
本開示の1つ以上の実施形態に従う例示的な医療装置を示す。 医療装置の遠位部分を示す。 図2Aの断面図を示す。 図2Aの断面図を示す。 本開示の実施形態による医療装置の断面図を示す。 本開示の実施形態による医療装置の断面図を示す。 本開示の1つ又は複数の実施形態に従う、例示的な器具を示す。 本開示の1つ又は複数の実施形態に従う、例示的な器具を示す。 患者の気管支通路を示す。 本開示の1つ以上の実施形態による、気管支通路内の医療処置を示す。
詳細な説明
本開示の実施形態は、例えば1つ以上の超音波センサを介して身体内の超音波画像を取得するのに有用な医療装置、及びそのような装置を使用して医療処置を実行する方法を含む。
本明細書で使用される用語「超音波センサ」は、超音波(≧20kHz)及び画像を生成するための他の周波数音波を送信及び/又は受信するように構成されたデバイスを含む。例えば、本開示に適した超音波センサは、超音波を送信及び受信することができるトランシーバ及びトランスデューサを含む。超音波信号を送信し、体内の様々な特徴によって反射された信号のエコーを受信するまでの時間を測定することによって、例えば画像を取得するために、それらの特徴までの距離を決定することができる。画像は、組織構造(例えば、密度、形状、輪郭など)、腫瘍の有無、病変、又は他の異常、そのような異常の大きさ及び位置、及び/又は血流又は他の流体の流れ特性に関する情報を提供することができる。画像は、2次元又は3次元であってもよい。
超音波イメージングは、他の種類のイメージングよりも利点を有する場合がある。例えば、超音波は、リアルタイム画像を提供することができ、対象領域の画像を取り込むこととその領域で医療処置を行うこととの間の遅延を回避することができる。さらに、超音波センサは、電磁放射等ではなく音波を介して動作するため、通常は患者に対して害が少ない。
図1は、本開示のいくつかの実施形態による例示的な医療装置100を示す。医療装置100は、コントローラ104と、近位端122から遠位端124まで延びるシャフト102とを備える。コントローラ104は、一方又は両方の手による容易又は快適な把持のため、円筒形状及び人間工学的形状を含む任意の適切な形状を有し得る。シャフト102は、1つ以上の超音波センサ150を含むことができる。超音波センサ150は、シャフト102の遠位端124に又はその付近にあってもよい。コントローラ104は、例えば、超音波センサ150に電力を提供するための、及び/又は超音波センサ150とプロセッサ又はグラフィカルインタフェースとの間の通信のための、電子ケーブル30を含んでもよい。
いくつかの実施形態では、医療装置100は、例えば、蛇行した解剖学的構造の中で及び/又は対象部位に向かってシャフト102を操作者がナビゲートできるように、操作可能であり得る。任意の適切なステアリング機構を使用することができる。例えば、ステアリング機構は、例えばコントローラ104からシャフト102にユーザ入力を送信してシャフト102を1つ以上の平面に沿って関節運動させるか又は偏向させるように、コントローラ104をシャフト102に連結する複数のステアリングワイヤを備えることができる。
例えば、図1に示すように、コントローラ104は、それぞれがシャフト102に沿って延びる少なくとも1つの制御部材282(例えば、機械式又は電子式ステアリングワイヤ)に結合された1つ以上のアクチュエータ、例えば第1及び第2アクチュエータ136,138を含むことができる(図2A参照)。いくつかの実施形態では、第1アクチュエータ136は、シャフト102の遠位端124の1つの平面(例えば、xy平面)における偏向を制御することができ、第2アクチュエータ138は、遠位端124の異なる平面(例えば、yz平面)における偏向を制御することができる。例えば、第1アクチュエータ136は、第1アクチュエータ136の回転及び/又は平行移動がシャフト102の遠位端124を1つの平面内で偏向させるように、第1の対の制御部材282に結合されてもよい。同様に、第2アクチュエータ138は、第2アクチュエータ138の回転及び/又は長手方向の動きが、第1アクチュエータ136とは独立して、遠位端124を異なる平面内で偏向させるように、第2の対の制御部材282に結合されてもよい。第1及び第2アクチュエータ136,138の協調した動きは、複数の他の平面内で、例えばシャフト102の360度の操作を提供するような偏向を達成してもよい。いくつかの実施形態では、各アクチュエータ136,138は1つの制御部材282のみに結合されてもよく、かつ/又は、コントローラ104は1つのアクチュエータのみを含んでもよい。
他の種類の機械的機構及び電気的機構を含むがこれらに限定されない、シャフト102の操作に適した他のステアリング機構を使用することができる。例えば、コントローラ104は、アクチュエータ136,138におけるユーザ入力を、シャフト102の遠位端124の偏向を制御する電気信号に変換すべく、シャフト102の様々な部分と(例えば、電子制御部材282を介して)電気的に連絡してもよい。いくつかの実施形態では、医療装置100は、ステアリング機構を備えていなくてもよい。例えば、医療装置100は、本開示のいくつかの態様に従って操縦可能である必要はない。
シャフト102は、1つ又は複数のワーキングチャネル230及び/又は1つ又は複数の補助チャネル280を含むことができる。図2A〜2Cに一例が示されており、図2Bは、図2Aのシャフト102の遠位部分の断面図を示し、図2Cは、図2Aのシャフト102の近位部分の断面図を示す。いくつかの実施形態では、例えば、シャフト102は、図示のように、1つのワーキングチャネル230及び4つの補助チャネル280を含むことができる。また、図2A〜2Cは、1つのワーキングチャネル230と4つの補助チャネル280を含むシャフト102を示しているが、シャフト102は、2つ以上のワーキングチャネル(例えば、2つ、3つ、又はそれ以上のワーキングチャネル)を含むことができる。さらに、シャフト102は、4つよりも少ない又は多い補助チャネル280(例えば、2つ、3つ、5つ、又は6つ以上の補助チャネル280)を含むことができ、又は補助チャネル280を含まなくてもよい。
ワーキングチャネル230は、医療処置を実行するためにワーキングチャネル230に挿入された1つ以上の器具を受け入れることができる。適切な器具には、(例えば、超音波センサに加えて)ニードルデバイス、鉗子、メス、スネア、生検ブラシ、光学装置、及び撮像装置が含まれ得るが、これらに限定されない。ワーキングチャネル230は、シャフトの近位端122から遠位端124まで延在してもよく、器具の挿入のための近位入口と連通してもよい。例えば、医療装置100は、1つ又は複数の器具をワーキングチャネル230に挿入するためのワーキングチャネル230と連通する側部ポート144(図1参照)を含み得る。
いくつかの実施形態では、ワーキングチャネル230は、シャフト102に対して特定の向きに1つ以上の器具を維持するように構成することができる。例えば、ワーキングチャネル230は、器具をワーキングチャネルに「鍵合わせ」するような器具と相補的な断面形状及び/又は1つ又は複数の表面特徴を有することができ、器具とワーキングチャネルとの間の相対的な回転を制限することができる。ワーキングチャネル230は、図2B及び図2Cに示すような、例えばテーバ部又は狭窄部231を有する非円形の断面形状を有してもよい。相補的な断面形状を有する器具は、ワーキングチャネル230を通過する際に、その向きを維持することができる。したがって、器具の遠位端は、シャフト102の遠位端124を出る際に特定の径方向位置を取り得る。シャフト102を目的部位と位置合わせすることによって(例えば、ワーキングチャネル230の狭窄部231が目的部位に向くようにシャフト102を位置決めすることにより)、器具は、目的部位で医療処置を実施するための適切な向きを有し得る。
いくつかの実施形態では、シャフト102は、器具を目的部位に向けるのを助ける固有のエコー源性パターン又はシグネチャを有する領域211を含むことができる。任意の適切な材料、材料の組み合わせ、表面特徴、及び/又はテクスチャを使用して、超音波画像内で識別される固有のエコー源性シグネチャを生成することができる。例えば、領域211は、溝、窪み、格子マーク、段差部、突起、隆起部、及び/又は他の識別可能な表面特徴又はテクスチャを含むことができる。さらに、例えば、領域211は、超音波画像において識別されるように、シャフト102の他の部分とは異なる密度を有する1つ以上の材料を含むことができる。
領域211は、ワーキングチャネル230に対して固定された位置を有するように、シャフト102に組み込まれてもよい(例えば、超音波センサ150に、又はシャフト102の他の遠位部分に組み込まれてもよい)。超音波イメージングによって体内の目的部位の位置を特定したら、ワーキングチャネル230(及び、例えば狭窄部231)を目的部位と位置合わせするのと同様に、領域211(超音波によっても視認可能)を目的部位と位置合わせしてもよい。こうして、ワーキングチャネル230に挿入され、ワーキングチャネル230を通過する際に特定の向きを維持する器具は、目的部位で医療処置を実施するための適切な向きを有することができる。
補助チャネル280は、上述したようにシャフト102を偏向させるため、及び/又は超音波センサ150を電源に接続するため又は電子通信のための制御部材282を収容することができる。いくつかの実施形態では、図2Aに示すように、補助チャネル280及び/又は制御部材282は、超音波センサ150の近位で終端してもよい。各補助チャネル280は、1つ以上の制御部材282を収容することができる。例えば、図2A及び2Cを更に参照すると、補助チャネル280のうちの2つは、第1アクチュエータ136に結合された一対の制御部材282を収容してもよく、残りの2つの補助チャネルは、第2アクチュエータ138に結合された別の対の制御部材282を収容してもよい(明確にするため、図2Aには1つのみの制御部材282が示されている)。補助チャネル280のうちの1つは、超音波センサ150を電源、画像を生成するためのプロセッサ、及び/又は画像を表示するためのグラフィカルインタフェースに接続するための電子制御部材282を収容することもできる。
超音波センサ
超音波センサは、画像を生成するために超音波信号を分析するためのプロセッサと有線又は無線通信することができる。いくつかの実施形態では、例えば、超音波センサは、上述したように、電子ケーブルを介してコンピュータなどのプロセッサと通信するように構成することができる。いくつかの実施形態では、医療装置はプロセッサを含むことができる。図1を参照すると、例えば、医療装置100は、コントローラ104内、シャフト102内、又は超音波センサ150内のプロセッサを含むことができる。さらに、プロセッサは、超音波センサを介して生成された画像を表示する適切なグラフィカルインタフェースと有線又は無線通信することができる。
いくつかの実施形態では、超音波センサはワーキングチャネルを完全に取り囲むことができる。超音波センサは、ワーキングチャネルを部分的又は完全に取り囲む単一のセンサ、又はワーキングチャネルを部分的に又は完全に取り囲むようにワーキングチャネルの周りに配置された複数のセンサを含むことができる。
超音波センサはワーキングチャネルに対して固定されていてもよく(例えば、シャフトの壁に組み込まれていてもよいし、他の態様でワーキングチャネルに対して移動不能であってもよい)、一方で器具はワーキングチャネル内を超音波センサに対して平行移動可能であってよい。いくつかの実施形態では、超音波センサは、例えば、ユーザがワーキングチャネルを通過する複数の器具を独立して及び同時に操作しながら体内の対象部位を見ることを可能にするために、医療装置のワーキングチャネルを少なくとも部分的に囲むことができる。超音波センサは、シャフトの周りに約90度を超える、約180度を超える、約270度を超える単一視野、又は約360度の単一視界(パノラマビュー)の単一視野を画像化するように構成することができる。したがって、例えば、超音波センサは、狭い視野で連続して取り込まれた画像を継ぎ合わせるのではなく、単一の画像(例えば、同時に捕捉された画像全体)内に比較的広い視野を提供することができる。比較的広い視野を単一の画像に含めることによって、超音波センサは、ユーザが医療処置を実施する際にユーザを誘導するのを助けることができる。
図2A〜図2B及び図3Aは、単一の超音波センサを備える医療装置の例を示す。例えば、図2A〜2Bは、超音波センサ150がワーキングチャネル230を完全に取り囲むように、ワーキングチャネル230を画定するか他の態様で受け入れる貫通内腔を含む単一の超音波センサ150を示す。いくつかの実施形態では、シャフトは、超音波センサの内腔の少なくとも一部を1つ又は複数のワーキングチャネルから分離する壁を含むことができる。図3Aは、2つのワーキングチャネル330a、332aの径方向外側に配置され、これらを完全に取り囲む単一の超音波センサ350aを含むシャフト302a(上述のシャフト102の任意の特徴を含み得る)の断面図を示す。図示されるように、壁部分362aは、超音波センサ350aをワーキングチャネル330a、332aから分離する。ワーキングチャネルの少なくとも1つ(例えば、ワーキングチャネル330a)は、上述したように、シャフト302aの遠位端を出る際に器具を特定の向きに維持するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、両方のワーキングチャネル330a、332aが、それぞれのワーキングチャネルを通過する際に器具の向きを維持するように構成されてもよい。シャフトは、ただ1つのワーキングチャネル(例えば、330a)を含んでもよいし、2つよりも多いワーキングチャネル、例えば3つ以上のワーキングチャネルを含んでもよい。
図2A〜2C及び図3Aは単一の超音波センサを備える装置の例を示しているが、追加の実施形態が本開示に包含される。例えば、単一の超音波センサはワーキングチャネルを完全に取り囲んでいる必要はない。いくつかの実施形態では、超音波センサは、ワーキングチャネルを部分的にのみ取り囲む円弧を形成することができる。
いくつかの実施形態では、医療装置は、複数の超音波センサ、例えば、2、3、4、5又は6個以上のセンサを備えてもよい。各超音波センサは、個々の画像(例えば円弧状画像)を生成するように構成されてもよく、及び/又は単一の視野を生成するために組み合わされてもよい。いくつかの実施形態では、例えば、複数の超音波センサは360度の視野を提供することができる。個々の画像は、同時に画像化されてもよく、及び/又は同時に組み合わせて単一の画像とされてもよい。
図3Bは、ワーキングチャネル330bの径方向外側に配置された4つの超音波センサ350bを含むシャフト302b(上述の長尺本体102又は302aの特徴のいずれかを含み得る)の断面図を示す。センサ350bは、シャフト302bの壁部分362b内に配置することができる。いくつかの実施形態では、複数のセンサ350bは、ワーキングチャネル330bの周りに規則的に離間(例えば、対称的に離間)していてもよい。壁部分362bは、各超音波センサ350bをワーキングチャネル330b及び/又は隣接する超音波センサ350bから分離することができる。
器具
上述したように、本開示による医療処置を実施するために使用される器具は、ワーキングチャネルの形状に対して相補的な形状を有してもよい。図2A〜2Cに示すシャフト102に関して、例えば、ワーキングチャネル230に挿入される器具は、相補的な非円形の断面形状を有するシャフトを含むことができ、ワーキングチャネル230に挿入されると、器具は、ワーキングチャネル230に対して回転することができずにその径方向を維持する。
器具は、器具の遠位端が医療装置のワーキングチャネルを出る際に径方向外側に湾曲し又は折れ曲がるように、予め設定された又は所定の形状を有してもよい。例えば、器具は、器具の遠位端が近位方向に折れ曲がるような予め設定された湾曲構成を有してもよい。いくつかの実施形態では、器具がワーキングチャネルに収容されている間は真っ直ぐな構成を有し、ワーキングチャネルの外では湾曲構成を有することを可能にするように、器具は可撓性材料、例えばニチノール等の形状記憶材料を含むことができる。
予め設定された湾曲構成を取るように器具がワーキングチャネルを出ると、器具の遠位端は超音波センサの視野内に入ることができる。
図4A及び図4Bは、本開示のいくつかの実施形態に従う器具を示す。図4Aは生検ブラシ710を示し、図4Bは針を示す。上述のように、他の種類の器具も本開示に包含される。各器具710,720は、ワーキングチャネル430とワーキングチャネル430の径方向外側の超音波センサとを含む例示的なシャフト402(上述のシャフト102,302a、又は302bの特徴のいずれかを含み得る)のワーキングチャネル430を通って延在して示されている。ワーキングチャネル430は、図2A〜2Cに示されるワーキングチャネル230の形状に類似した狭窄部431を有する。さらに、シャフト402は、図2A〜2Cに示すシャフト102の領域211に類似した固有のエコー源性シグネチャを有する領域411を含み、領域411は、ワーキングチャネル430の狭窄部分431と径方向において整列している。
図4Aを参照すると、ブラシ710は、ワーキングチャネル430の狭搾部に相補的な狭窄部715を有する本体714を有していてもよく、これにより、ワーキングチャネル430に挿入されると、ブラシ710はワーキングチャネル430の軸の周りで向きを変えるように回転することができない。ブラシ710の遠位端712は、狭窄部715と整列して近位方向に折れ曲がるように、湾曲した形状に予め成形されていてもよい。ブラシ710は、ワーキングチャネル430に挿入して図示のようにワーキングチャネル430から出るまで遠位端712が直線的な構成を取るのを可能にする可撓性材料を含んでもよい。湾曲構成では、ブラシ410の遠位端712は、シャフト402のエコー源性領域411の方に向いてもよい。曲率は、ブラシ710の遠位端712が折れ曲がって超音波センサ450の視野に入るのを可能にし得る。ブラシの遠位端712は、径方向外向きに延びてもよく、患者の体内から、例えばシャフト402に隣接する組織表面から組織試料を収集するための毛束を含むことができる。
図4Bは、ワーキングチャネル430を通って延びるニードル720を示し、ニードルは、組織をサンプリングするための尖った遠位端722を有する。ニードル720の本体724も、例えば、ニードル720をワーキングチャネル430に「鍵合わせ」してシャフト402に対する向きを維持するために、ワーキングチャネル430と相補的な形状を有してもよい。図4Aのブラシ710と同様に、針720は、ワーキングチャネル430を出ると、針720の遠位端722がシャフト402のエコー源領域411の方を向くことができるように、及び折れ曲がって超音波センサ450の視野に入ることができるように、予め設定された湾曲構成を有してもよい。
本明細書に開示された医療装置及び器具は、呼吸器系、胃腸系、及び/又は心臓血管系の特徴を含むがこれらに限定されない体内の任意の適切な通路、チャネル、構造又は表面を画像化及び/又はそれらに医療処置を行うために使用され得る。いくつかの実施形態では、例えば、医療装置は、呼吸器系の様々な特徴を観察するために、気管支内超音波(EBUS)手法に使用されてもよい。この手法では、内視鏡超音波プローブを気管に導入し、分析のために、例えば内側の気管支壁を越えて位置する可能性がある病変又は拡大したリンパ節などの異常の位置を特定及び/又は同定するために、気管支及び気管支通路に進める。EBUSは、例えば気管支リンパ節を画像化して肺癌をスクリーニングするために使用され得、ここで、超音波は、気管支気道の外側にある病的な又は他の異常な組織の視覚化を可能にする。
図5A及び図5Bは、本開示の装置及び器具を使用する例示的なEBUS手法を示す。図5Aは、患者の様々な気管支通路502を含む気管支を示す。医療装置のシャフト802(これは、上述のシャフト102、302a、302b、及び/又は402、又は医療装置100の任意の特徴を含み得る)は、図5Bに示されるように、気管支500に挿入され、気管支通路502内に進められ得る。シャフト802は、超音波センサ850が気管支通路の壁に部分的に又は完全に接触して画像化を容易にするような態様で、超音波センサ850(これは、上述の超音波センサ150、350a、350b、及び/又は450のいずれかの特徴を含み得る)を含む。超音波センサ850は、シャフト802が通路502に沿って動かされるのに対しリアルタイムで、通路502及び/又はその生体構造におけるより深い(通路502の壁を越えた)解剖学的特徴の画像を生成するために使用され得る。シャフト802は、画像において視認できる特定のエコー源性シグネチャを有する領域811を含むことができる。
通路502の表面に沿った、又は通路502の表面よりも深くにある対象部位(例えば病変部565)の位置を特定する際に、病変部565がシャフト802上の領域811と径方向に整列するようにシャフト802を位置決めし(例えば、平行移動及び/又は回転させ)てもよい。生検針等の器具820(これは、上述した器具710及び/又は720の任意の特徴を含み得る)は、シャフト802のワーキングチャネルを通ってシャフト802内に延び、ワーキングチャネルを出ると、器具820の遠位端は超音波センサ850の視野内に入るように近位に折れ曲がってもよい。また、器具820の遠位端は、分析用の組織試料を採取するために病変部565と整列されてもよい。試料を採取したら、器具820をワーキングチャネルに引き込み(例えば、ワーキングチャネルを通すための直線構造になるように器具820の遠位端を曲げることにより)、患者の身体から引き抜くことができる。
本開示の他の実施形態は、本明細書の考察及び本明細書に開示された実施形態の実施から当業者に明らかになるであろう。本開示の特定の特徴は、例示的な手法(例えば、EBUS及び生検手法)の範囲内で論じられているが、装置、器具及び方法はそれらに限定されず、身体の他の領域で、開示された一般原則に従った他の医学的手法のために使用されてもよい。本明細書及び実施例は、例示のみとして考慮され、本開示の真の範囲及び主旨は、添付の特許請求の範囲によって示されることが意図される。

Claims (15)

  1. シャフトを有する医療装置であって、シャフトは
    シャフトの近位端からシャフトの遠位端まで延在するワーキングチャネル、及び
    ワーキングチャネルを少なくとも部分的に取り囲むように、ワーキングチャネルの遠位部分の径方向外側に配置された超音波センサ
    を有する、医療装置。
  2. ワーキングチャネルが、器具を受け入れ、シャフトに対するその器具の向きを維持するように構成されている、請求項1に記載の医療装置。
  3. ワーキングチャネル内での器具の回転を防止する非円形の断面領域を有する、請求項2に記載の医療装置。
  4. さらに器具を含み、前記器具はシャフトの近位端からシャフトの遠位端へ平行移動可能である、請求項2又は3に記載の医療装置。
  5. 器具の遠位端がワーキングチャネル内での実質的に真っ直ぐな構成と、ワーキングチャネル外での湾曲構成とを有するように、器具は可撓性材料を含み、かつ予め設定された湾曲構成を有する、請求項4に記載の医療装置。
  6. シャフトが、シャフトの残りの部分とは異なるエコー源性シグネチャを有する領域を含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の医療装置。
  7. 前記湾曲構成において、器具の遠位端は径方向に前記領域と位置合わせされる、請求項6に記載の医療装置。
  8. 超音波センサは、ワーキングチャネルを少なくとも部分的に取り囲むようにワーキングチャネルの周囲に配置された複数のセンサを含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の医療装置。
  9. 超音波センサは、ワーキングチャネルを完全に取り囲む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の医療装置。
  10. 超音波センサは単一の超音波センサを含む、請求項1〜7及び9のいずれか一項に記載の医療装置。
  11. ワーキングチャネルは第1のワーキングチャネルであり、医療装置は、超音波センサの径方向内側に第2のワーキングチャネルをさらに備える、請求項1〜10のいずれか一項に記載の医療装置。
  12. 超音波センサは、約90度よりも大きい又は約180度よりも大きい単一の視野を画像化するように構成されている、請求項1〜11のいずれか一項に記載の医療装置。
  13. 超音波センサは、約360度の単一の視野を画像化するように構成されている、請求項1〜12のいずれか一項に記載の医療装置。
  14. シャフトの近位端に連結されたコントローラと、少なくとも2つの異なる平面内でシャフトの遠位端を偏向させるための複数の制御部材とをさらに備える、請求項1〜13のいずれか一項に記載の医療装置。
  15. 複数の制御部材は、コントローラから、超音波センサの近位のシャフトの部分まで延在する、請求項14に記載の医療装置。
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