JP2018510380A5 - - Google Patents

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JP2018510380A5
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装用者に適合した眼鏡レンズの光学機能を決定する方法
本発明は、装用者に適合した眼鏡レンズの光学機能を決定するための、コンピュータ手段により実行される方法に関する。本発明はさらに、眼鏡レンズの装用者が音声メッセージをよりよく理解できるようにするための、少なくとも中間距離視野に適合した領域を含む眼鏡レンズの使用に関する。
通常、聴覚に問題のある人は医師の診察を受け、医師は補聴器を提供するために聴力試験を行う。
典型的に、補聴器すなわち聴力支援機器は電気音響機器であり、これらは、通常は会話をより理解しやすくすることを目的として、装用者のために音声を増幅させ、聴力検査で測定された聴力障害を矯正するように設計される。
このような補聴器は、効率的ではあるが、装用者不快さを生じさせる事実として、電源からの電力供給が必要であり、電話、ラジオ等の他の電子機器と干渉する可能性がある等、いくつかの欠点がある
したがって、既存の補聴器の代わりとなるか、又は装用者にとっての聴力支援を増大させることのできる適合型の機器が必要とされている。
本発明の1つの目的は、このような適合型機器を提供することである。
このために、本発明は、装用者に適合した眼鏡レンズの光学機能を決定するための、例えばコンピュータ手段により実行される方法を提案し、この方法は、
− 少なくとも前記装用者の聴覚感度の指標と前記装用者の眼科処方の指標を含む装用者データが提供される装用者データ提供ステップと、
− 少なくとも前記装用者データに基づいて前記装用者に適合する光学機能が決定される光学機能決定ステップと、
を含む。
本発明による方法は、前記装用者の聴覚感度を判定し、この感度に応じて適合された光学的設計を選択することを提案する。
有利な点として、本発明による方法は、聴覚的不快感を持つ装用者の特定を可能にし、これらの装用者に対し、その視聴覚上のニーズに適した設計を提供する。
本発明の方法はまた、聴覚的不快感を持たない装用者にとって、会話をよりわかりやすくするために使用されてもよい。
本発明の解決策には、1つの機器を通じて前記装用者の聴覚的快適さを改善し、眼鏡との一体型補聴器の不快感(重さ、フィット、見た目等)を回避するという利点がある。
発明者らは、装用者に提供される前記眼鏡レンズの光学機能を前記装用者の聴覚感度の指標に基づいて適合させることによって、音声メッセージ、特に前記装用者と対面している人の発する会話の理解度を大幅に高めることを発見した。
単独で、又は組み合わせて考えることのできる別の実施形態によれば、
前記装用者データは、視覚的指標が前記装用者による音声メッセージの理解に与える影響の指標をさらに含み、及び/又は
− 前記光学機能決定ステップは、前記光学機能が装用者の顔の表情の読み取り検査(labo−facial reading)を容易にするように適合された領域を含むように実行され、及び/又は
前記装用者データ提供ステップ中に提供された装用者の聴覚感度は、少なくとも1つの客観試験により判定され、及び/又は
− 前記客観試験は、ある範囲の音声周波数の知覚試験であり、及び/又は
前記装用者データ提供ステップ中に提供された前記装用者の聴覚感度は、少なくとも1つの主観試験により判定され、及び/又は
− 前記主観試験は以下の、
・騒音環境中での会話理解の評価
・日常的な聞き取り状況での聴覚に関する生活調査票
顔の表情の読み取り検査の試験、
からなる試験のうちの1つの中から選択され、及び/又は
− 前記光学機能決定ステップは、前記装用者データに基づいて、所定の光学機能群からある光学機能を選択するステップを含み、及び/又は
− 前記光学機能決定ステップは、前記装用者データに基づいて、透過機能を決定するステップを含み、
− 前記光学機能決定ステップは、前記装用者データに基づいて、屈折機能を決定するステップを含む。
別の態様によれば、本発明は、眼鏡レンズの装用者が音声メッセージ、例えば装用者と対面している人物が発する音声メッセージをよりよく理解できるようにするための、少なくとも中間距離視野に適合した領域を含む眼鏡レンズの使用に関する。
別の態様によれば、本発明は、眼鏡レンズの装用者が音声メッセージ、例えば装用者と対面している人物が発する音声メッセージをよりよく理解できるようにするための、少なくとも中間距離視野に適合した領域を含む眼鏡レンズに関する。
本発明はさらに、中間距離視野に適合した少なくとも中間距離視野領域を含む、装用者に適合した眼鏡レンズに関し、この眼鏡レンズの透過機能は、例えば中間距離視野領域を通して見える人物の唇がよりよく見えるようにするために、装用者の顔の表情の読み取り検査を改善するように配置されている。
ある実施形態によれば、眼鏡レンズは、この眼鏡レンズを通して見える人物の唇のコントラストを増強するために色付けされていてもよい。
本発明は、装用者に適合した1対の眼鏡レンズをさらに含み、前記眼鏡レンズのうちの少なくとも一方は、本発明による方法により決定された光学機能を有する。
本発明はさらに、プロセッサがアクセス可能である1つ又は複数の保存された命令シーケンスを含み、前記プロセッサにより実行されると、前記プロセッサに本発明による方法のステップを実行させるコンピュータプログラム製品に関する。
本発明はまた、プログラムがそこに記録されたコンピュータ読取可能記憶媒体にも関し、前記プログラムは前記コンピュータに本発明の方法を実行させる。
本発明はさらに、1つ又は複数の命令シーケンスを保存し、本発明による方法のステップの少なくとも1つを実行するようになされたプロセッサを含む機器に関する。
特に明確な別段の記載がないかぎり、以下の説明文から明らかであるように、明細書全体を通じて、「演算」、「計算」又はその他の用語を利用した説明文は、コンピュータ若しくはコンピューティングシステム又は同様のコンピューティング機器の、コンピューティングシステムのレジスタ及び/又はメモリ内の電子的等の物理的数量として表現されるデータを操作して、コンピュータシステムのメモリ、レジスタ、又は他のこのような情報保存、転送、又は表示装置の中の物理的数量として同様に表現される他のデータに変換する動作及び/又はプロセスを指すものと理解する。
本発明の実施形態は、本明細書に記載されている動作を実行するための装置を含んでいてもよい。これらの装置は、所望の目的のために特に構成されていてもよく、又はそれはコンピュータ内に保存されるコンピュータプログラムによって選択的に起動又は再構成される汎用コンピュータ又はデジタルシグナルプロセッサ(「DSP」)を含んでいてもよい。このようなコンピュータプログラムは、コンピュータ読取可能記憶媒体の中に保存されてもよく、これは例えば、複数のフロッピーディスク、光ディスク、CD−ROM、磁気光ディスク、読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、電気的プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EEPROM)、磁気若しくは光カード、又は電子的命令を保存するのに適しており、コンピュータシステムバスに連結可能な他のあらゆる種類の媒体を含むあらゆる種類のディスクを含むが、これらに限定されない。
本明細書において提示されているプロセスとディスプレイは、本質的には何れの特定のコンピュータ又はその他の装置にも関係していない。各種の汎用システムは、本明細書の教示によるプログラムと使用されてもよく、又は所望の方法を実行するための、より専門化された装置を構成することが好都合であることがわかるかもしれない。これらの様々なシステムのための所望の構造は、以下の説明から明らかとなるであろう。それに加えて、本発明の実施形態は何れの特定のプログラミング言語に関しても記載されていない。本明細書に記載されている本発明の教示を実行するために、様々なプログラミング言語が使用されてよいことが理解されるであろう。
ここで、本発明の実施形態を、あくまでも例として、下記のような図面を参照しながら説明する。
TABO方式におけるレンズの乱視軸γを示す。 非球面を特徴付けるために使用される方式における円柱軸γAXを示す。 眼とレンズの光学系を図式的に示す。 眼とレンズの光学系を図式的に示す。 眼の回転中心からのレイトレーシングを示す。 本発明による方法のある実施形態のフローチャートを示す。 先行技術の累進的光学機能の一例を示す。 先行技術の累進的光学機能の一例を示す。 本発明による方法の実施例を示す。 本発明による方法の実施例を示す。 本発明による方法の実施例を示す。 本発明による方法の実施例を示す。
本発明の意味において、光学機能とは、各注視方向について、眼鏡レンズの、その眼鏡レンズを透過する光線に与える効果を提供する機能に対応する。
光学機能は、屈折機能、光の吸収、偏光能力、コントラスト能力の強化、その他を含んでいてもよい。
屈折機能とは、注視方向に応じた眼鏡レンズの度数(平均度数、乱視度数その他)に対応する。
「光学設計」という言葉は、眼科分野の当業者によって知られている、眼鏡レンズの屈折機能を定義できるようにするパラメータ群を指定するために広く用いられる言葉であり、眼鏡レンズ設計者ごとに、特に累進眼鏡レンズのための独自の設計を有する。例えば、累進眼鏡レンズの「設計」は、老眼の人の、すべての距離で明瞭に見える能力を回復するたけでなく、中心視野、中心外視野、両眼視野等のすべての生理学的視覚機能を最適に考慮し、不要な非点収差を最小化したことにより生じる結果である。例えば、累進レンズ設計は、
− レンズの装用者が日中の活動中に使用する主注視方向(子午線)に沿った度数プロファイルと、
− レンズの両側部、すなわち主注視方向から離れた度数分布(平均度数、乱視度数等)の分布と、
を含む。
これらの光学特性は、眼鏡レンズ設計者により定義及び計算され、累進レンズで提供される「設計」の一部である。
本発明は累進レンズに限定されないが、使用される言葉は、累進レンズに関する図面内で示されている。当業者であれば、これらの定義を単焦点レンズの場合に適応させることができるであろう。
累進レンズは、少なくとも1つ、好ましくは2つの非回転対称非球面を含み、これは例えば、累進面、リグレシブ面、トーリック又は非トーリック面を含むが、これらに限定されない。
周知のように、最小曲率CURVminは、非球面上の何れの点においても、次式、
Figure 2018510380
で定義され、式中、Rmaxはメートルで表現される局所的最大曲率半径であり、CURVminはディオプトリ(度数)で表現される。
同様に、最大曲率CURVmaxは、非球面上の何れの点においても、次式、
Figure 2018510380
で定義され、式中、Rminはメートルで表現される局所的最小曲率半径であり、CURVmaxはディオプトリで表現される。
表面が局所的に球面であるとき、局所的最小曲率半径Rminと局所的最大曲率半径Rmaxは同じであり、したがって、最小及び最大曲率CURVminとCURVmaxも同じであることがわかる。表面が非球面であるとき、局所的最小曲率半径Rminと局所的最大曲率半径Rmaxは異なる。
最小及び最大曲率CURVminとCURVmaxのこれらの表現から、SPHmin及びSPHmaxと表示されている最小及び最大球面は、検討対象の表面の種類に応じて推定できる。
検討対象の表面が対物側の表面(前面とも呼ばれる)である場合、以下のような表現、
Figure 2018510380
となり、式中、nはレンズの構成材料の屈折率である。
検討対象の表面が眼球側の表面(後面とも呼ばれる)である場合、以下のような表現、
Figure 2018510380
となり、式中、nはレンズの構成材料の屈折率である。
周知のように、非球面上の何れの点における平均球面SPHmeanもまた、次式、
Figure 2018510380
で定義できる。
したがって、平均球面の表現は考慮対象の表面に応じて異なり、
その表面が対物側の表面であれば、
Figure 2018510380
その表面が眼球側の表面であれば、
Figure 2018510380
となり、
円柱面CYLもまた、式、CYL=|SPHmax−SPHmin|で定義される。
レンズの何れの非球面の特性も、局所的平均球面及び円柱面により表現されてよい。表面は、円柱面が少なくとも0.25ディオプトリである時に局所的に非球面であると考えることができる。
非球面に関して、局所的円柱軸γAXがさらに定義されてもよい。図1は、TABO方式において定義される乱視軸γを示し、図2は、非球面を特徴付けるために定義された方式における円柱軸γAXを示す。
円柱軸γAXは、基準軸に関する、選択された回転方向への最大曲率CURVmaxの向きの角度である。上で定義された方式において、基準軸は水平(この基準軸の角度は0°である)であり、回転方向は、装用者を見た時に、各眼について反時計回りである(0°≦γAX≦180°)。したがって、円柱軸γAXの軸の値+45°は斜めの向きの軸を表し、これは、装用者を見た時に、右上にある四分円から左下にある四分円へと延びる。
さらに、累進多焦点レンズはまた、そのレンズを装用する人物の状況を考慮して、光学特性により定義されてもよい。
図3及び4は、眼とレンズの光学系の概略図であり、この説明の中で使用される定義を示している。より正確には、図3は、そのような系の斜視図を表し、注視方向を定義するために使用されるパラメータα及びβを示している。図4は、装用者の頭の前後軸に平行で、パラメータβが0と等しい時に眼の回転中心を通過する垂直平面内の図である。
眼の回転中心はQ’と表示されている。図4において一点鎖線で示されている軸Q’F’は、眼の回転中心を通過して装用者の正面に延びる水平軸であり、すなわち、軸Q’F’は主注視視野に対応する。この軸は、眼鏡店の店員がフレーム内でレンズの位置決めができるようにするためにレンズ上にあるフィッティングクロスと呼ばれる点において、レンズの非球面を切断する。レンズ後面と軸Q’F’との交差点は点Oである。Oは、それが後面上にあれば、フィッティングロスでありうる。中心Q’であり、且つ半径q’の頂点球面はレンズの後面、水平軸のある点において接する。例えば、25.5mmの半径q’の値は通常の値に対応し、レンズを装用したときに満足できる結果が得られる。
図3において実線で示される、ある注視方向は、Q’を中心とする回転における眼の位置と、頂点球面の点Jに対応し、角度βは軸Q’F’と軸Q’F’を含む水平面上への直線Q’Jの投影との間になされる角度であり、この角度は図3の図に示されている。角度αは、軸Q’Jと軸Q’F’を含む水平面上への直線Q’Jの投影との間の角度であり、この角度は図3及び4の図に示されている。それゆえ、ある注視視野は、頂点球面の点Jに、又は組(α、β)に対応する。下向きの注視角度の値がプラスであるほど、注視はより下向きに下がり、値がマイナスであるほど、注視は上向きに上がる。
ある注視方向において、ある物体距離にある物体空間内の点Mの像は、最小及び最大距離JS及びJTに対応する2点S及びT間に形成され、これらは矢状及び接線方向の局所的焦点距離となるであろう。物体空間内の無限遠にある点の像は点F’に形成される。距離Dは、レンズの前後面に対応する。
エルゴラマ(Ergorama)は、各注視方向に物点の通常の距離を関連付ける関数である。典型的に、遠視野において、主注視方向をたどると、物点は無限遠にある。近視野において、鼻側に向かって絶対値で35°程度の角度α及び5°程度の角度βに基本的に対応する注視方向をたどると、物体距離は30〜50cm程度である。エルゴラマの可能な定義に関するさらに詳細な事柄については、米国特許第6,318,859A号明細書が考慮されてもよい。この特許文献には、エルゴラマ、その定義、及びそのモデル化方法について記載されている。本発明の方法に関して、点(points)は無限遠であっても、そうでなくてもよい。エルゴラマは、装用者の屈折異常、又は装用者の加入度数の関数であってもよい。
これらの要素を使用して、装用者の光学的度数と乱視度数を各注視方向において定義することが可能である。エルゴラマにより付与される物体距離にある物点Mが、ある注視方向(α、β)について考慮される。物体近接性ProxOは、物体空間内のそれに対応する光線上の点Mについて、頂点球面の点Mと点Jとの間の距離MJの逆数として、次式で定義される。
ProxO=1/MJ
これによって、頂点球面のすべての点について、薄型レンズ近似内の物体近接性を計算することができ、これは、エルゴラマの決定に使用される。実際のレンズの場合、物体近接性は、物点とレンズ前面との間の、対応する光線上の距離の逆数と考えることができる。
同じ注視方向(α、β)に関して、ある物体近接性を有する点Mの像は、それぞれ最小及び最大焦点距離(矢状及び接線方向の焦点距離となるであろう)に対応する2点S及びT間に形成される。ProxIの値は、点Mの像近接性と呼ばれ、次式なる。
Figure 2018510380
薄型レンズの場合と似ていることから、これはしたがって、ある注視方向及びある物体近接性について、すなわち対応する光線上の物体空間のある点について、屈折力Puiは像近接性と物体近接性の和として定義できる。
Pui=ProxO+ProxI
同じ表記法を使って、乱視度数Astは、各注視方向とある物体近接性について、次式として定義される。
Figure 2018510380
この定義は、レンズにより作られる光線ビームの非点収差に対応する。この定義により、主注視方向において、乱視の古典的数値が付与されることがわかる。通常は軸と呼ばれる乱視角度は角度γである。角度γは、眼にリンクされたフレーム{Q’,x,y,z}で測定される。これは、平面{Q’,z,y}における方向zに関して使用される方式に応じて像S又はTが形成される角度に対応する。
装用状態でのレンズの屈折力と乱視度数の可能な定義はそれゆえ、下記文献の記事において説明されているように計算できる。
B. Bourdoncle et al, entitled “Ray tracing through progressive ophthalmic lenses”, 1990 International Lens Design Conference, D.T. Moore ed., Proc. Soc. Photo. Opt. Instrum. Eng
図5は、パラメータα及びβがゼロ以外の構成の斜視図を表す。それゆえ、眼の回転の影響が、固定のフレーム{x,y,z}と眼にリンクされたフレーム{x,y,z}を示すことによって示すことができる。フレーム{x,y,z}の原点は、点Q’にある。軸xは軸Q’Oであり、これはレンズから眼に向かって方向付けられる。y軸は垂直であり、上方へと方向付けられる。z軸は、フレーム{x,y,z}が正規直交し、直接的であるようになっている。フレーム{x,y,z}は眼にリンクされ、その中心は点Q’である。x軸は注視方向JQ’に対応する。それゆえ、主注視方向に関して、2つのフレーム{x,y,z}と{x,y,z}は同じである。あるレンズの特性は、数種類の方法で、特に表面内で、及び光学的に表現されてもよいことが知られている。表面特性はそれゆえ、光学特性と同等である。ブランクの場合、表面特性だけが使用されてもよい。理解しなければならない点として、光学特性には、レンズを装用者の処方に合わせて機械加工されていることが必要となる。これに対して、眼鏡レンズの場合、特性は表面又は光学的な種類のものであってもよく、両方の特性が、同じ物体を2つの異なる視点から説明できる。レンズの特性が光学的種類のものである場合は常に、これは上述のエルゴラマ−眼−レンズ系を指す。簡潔にするために「レンズ」という用語が説明の中で使用されるが、これは「エルゴラマ−眼−レンズ系」として理解しなければならない。
光学的用語における値は、注視方向に関して表現できる。注視方向は通常、原点を眼の回転中心とするフレーム内のそれらの下向きの程度と方位角により与えられる。レンズが眼の正面に取り付けられた場合、フィッティングクロスと呼ばれる点は、主注視方向について、眼の瞳孔の前又は、眼の回転中心Q’の前に置かれる。主注視方向は、装用者がまっすぐ前を見る状況に対応する。選択されたフレームにおいて、レンズのどの面にフィッティングクロスが位置付けられていても、すなわち後面でも前面でも、フィッティグクロスはそれゆえ、0°の下向き角度αと0°の方位角βに対応する。
図3〜5についてなされた上述の説明は、中央視野に関して行われた。周辺視野においては、注視方向が固定されると、眼の回転中心に代わって瞳孔の中心が考慮され、注視方向に代わって周辺光線方向が考慮される。周辺視野が考慮されるとき、角度αと角度βは注視方向に代わって光線方向に対応する。
装用条件は、装用者の眼に関する眼鏡レンズの位置と理解され、例えば装用時前傾角、角膜レンズ間距離、瞳孔角膜間距離、CRE瞳孔間距離、CREレンズ間距離、及びラップ角度により定義される。
角膜レンズ間距離は、第一眼位にある眼の視軸(通常、水平とされる)に沿った、角膜とレンズ後面との間の距離であり、例えば12mmと等しい。
瞳孔角膜間距離は、眼の視軸に沿った、その瞳孔と角膜との間の距離であり、通常、2mmと等しい。
CRE瞳孔間距離は、眼の視軸に沿った、回転中心(CRE)と角膜との間の距離であり、例えば11.5mmと等しい。
CREは、第一眼位にある眼の視軸(通常、水平とされる)に沿った、眼のCREとレンズ後面との間の距離であり、例えば25.5mmと等しい。
装用時前傾角は、垂直平面内の、レンズ後面と第一眼位にある眼の視軸(通常、水平とされる)との交点における、レンズ後面の法線と第一眼位にある眼の視軸との間の角度であり、例えば−8°と等しい。
ラップ角は、水平面内の、レンズ後面と第一眼位にある眼の視軸(通常、水平とされる)との交点における、レンズ後面の法線と第一眼位にある眼の視軸との間の角度であり、例えば0°と等しい。
標準的な装用者の状況の例は、−8°の装用時前傾角、12mmの角膜レンズ間距離、2mmの瞳孔角膜間距離、11.5mmのCRE瞳孔間距離、25.5mmのCREレンズ間距離、及び0°のラップ角度により定義されてもよい。
その他の条件が使用されてもよい。装用条件は、あるレンズについて、レイトレーシングプログラムから計算されてもよい。
図6に示されるように、本発明による方法は少なくとも、
− 装用者データ提供ステップS1と、
− 光学機能決定ステップS2と、
を含む。
前記装用者データ提供ステップS1の中では、装用者データが提供される。
前記装用者データは少なくとも装用者の眼科処方の指標を含む。
典型的に、前記装用者の眼科処方が提供される。あるいは、このような眼科処方を決定できる情報が提供されてもよく、これは例えば、データベース及び/又はルックアップテーブルから装用者の眼科処方を決定できるようにする指標が提供されてもよい。
前記装用者の眼科処方は、個人の視覚障害を例えばその眼の前に置かれたレンズによって矯正するために眼科医が決定する屈折力、乱視度数、及びこれが関係する場合には、加入度数の光学特性群である。一般に、累進加入度数レンズの処方は、球面度数の、及び遠視野点における乱視度数の数値と、適当であれば、加入度数の値を含む。
本発明のある実施形態によれば、前記装用者の処方は円柱処方値及び/又は円柱処方軸値及び/又は球面処方値を含む。
さらに、前記装用者データは、装用者の聴覚感度の指標を含む。典型的に、装用者の聴覚感度が提供される。あるいは、このような聴覚感度の判定を可能にする情報が提供されてもよく、例えば、前記データベース及び/又はルックアップテーブルから装用者の聴覚感度の判定を可能にする指標が提供されてもよい。
前記装用者データは、視覚的表示が音声メッセージの、特に装用者と対面している人物が発音する会話の前記装用者による理解に与える影響の指標をさらに含んでいてもよい。
典型的に、前記装用者の聴覚感度及び/又は、前記装用者による音声メッセージの理解に対する視覚的表示の影響は、客観及び/又は主観試験により判定されてもよい。
客観試験は、通常、専門の機器による定量化に基づき、その一方で、主観試験は、測定及び/又は提供されている現象に直面している個人の主観的判断に基づく。
典型的に、聴力検査、すなわち人の聴力プロファイルを判定する一連の計測が、前記装用者の聴覚感度及び/又は装用者による音声メッセージの理解に対する視覚的表示の影響の指標として搬送されてもよい。換言すれば、聴力検査は、前記装用者の正確な聴覚の状態を提供すために実行されてもよい。
最も一般的な聴力検査の中では、トーン試験及び/又は会話周波数試験が実行されてもよい。
典型的に、トーン試験は、空気伝導の場合は125〜6000Hz、骨伝導の場合は250〜4000Hzのすべての会話周波数についての空気又は骨伝導聴力閾値を通じて測定することによって実行される。
空気伝導はヘッドフォン又はスピーカを用い、例えば装用者の正面にメータを設置してもよい。
骨伝導は、例えば音叉を用いた振動器を使用してもよい。
本発明のある実施形態によれば、装用者の聴覚感度は、騒音環境中での会話理解度を評価する試験によって判定されもよい。
騒音環境中で会話が聞こえる人の能力を評価するための試験は各種あり、例えば許容騒音レベル試験である。このような試験の一例は、下記文献に記載されている。
“Comparison of Speech Perception in Noise Background with Acceptance of Background Noise in Aided and unaided conditions.” Anna K. Nabelek, Joanna W. Tampas, and Samuel B. Burchfield. Journal of Speech, Language, and Hearing Research, October 2004, Vol. 47, 1001−1011
本発明のある実施形態によれば、装用者の聴覚感度は、日常の聞き取り状況における聴覚に関する生活調査票によって判定されてもよい。
Application uHear(登録商標)はこのような生活調査票の一例を提供し、これは12項目の質問を含み、回答に基づいてスコアを提供する。この調査票は、例えば、下記文献においてその有効性が科学的に確認されている。
“The Hearing− Dependent Daily Activities Scale to Evaluate Impact of Hearing Loss in Older People”. Lopez−Torres Hidalgo J, et al. Ann Fam Med. 2008 Sep; 6 (5): 441−447
本発明のある実施形態によれば、装用者の聴覚感度は、顔の表情の読み取り検査の試験により判定されてもよい。
顔の表情の読み取り検査(“labo−facial reading”)という用語は、ある人物の会話を、前記人物の顔の動き、特に前記人物の唇と舌の動きを視覚的に解釈することによって理解することを意味する。例えば、顔の表情の読み取り検査は、読話とも呼ばれる読唇を含み、これはある人物の会話を前記人物の唇の動きを視覚的に解釈することによって理解することに対応する。
典型的に、視覚的表示のあるものとないものの、生活のビデオ映像を使って読唇法の訓練を提供するソフトウェアのおかげで、理解度を数量化することが可能である。このようなソフトウェアにより、視覚的パフォーマンス及び/又は聴覚と音声環境(SNR)に基づく損失又は利得を評価することが可能である。
GERIP(登録商標)読唇ソフトウェア(Ref.VS01)は、このような顔の表情の読み取り検査の試験に使用されてもよい。
装用者の聴覚感度の指標によって、異なる結果が得られるかもしれない。例えば、装用者の聴覚感度により、感覚の異常な喪失(装用者の聴覚感度が標準的な聴覚感度より低いことを意味する)が明らかになるかもしれず、例えば装用者の加齢に関連付けられる聴覚感度の正常な喪失が明らかになるかもしれず、又は装用者がラボ−フェイシャル指標(labo−facial indication)のよりよい視覚化を有する時のわかりやすさの利得に関連付けられる聴覚感度の利得の可能性(装用者に聴覚感度の異常な喪失があるか、正常な喪失を有するかを問わない)が明らかになるかもしれない。
これらすべての場合に、装用者に対し、標準的な光学的解決策ではなく、図6のステップS2において提案される特定の光学的解決策を提案することができ、この解決策は、装用者が異常な聴覚感度を有するとき、又は顔の表情の読み取り検査の試験が重大な利得を示したときに特に推奨される。
光学機能決定ステップS2中に、前記装用者に適合する眼鏡レンズの光学機能は、少なくとも装用者データ、すなわち装用者の聴覚感度の指標と装用者の眼科処方の指標に基づいて決定される。
典型的に、装用者データに基づき、レンズ設計者は、眼科的矯正を提供し、前記装用者の聴覚、特に装用者と対面している人物による会話等の音声メッセージの理解を改善するように適合された光学機能を提供することができる。
本発明のある実施形態によれば、光学機能決定ステップ中に、光学機能は、装用者の顔の表情の読み取り検査を容易にするようになされた領域を含む。
例えば、レンズ設計者は、拡張された中間距離視野領域を有する累進眼鏡レンズを提供してもよい。中間距離視野領域は、例えば70cm〜200cmの間の、中間距離視野に適合した眼鏡レンズの領域又は区域に対応する。
それゆえ、中間距離視野領域を拡大することによって、それゆえ、装用者は唇を読み取るためのよりよい視野を得ることができ、すなわち、その区域の非点収差がより小さく、広い面積によって自分の対話者を見る時の注視の位置/方向への依存性が低くなる。
この解決策は、中間距離視野領域内の累進眼科設計の最適化に基づいていてもよく、それによってパフォーマンス能力又はコントラスト感度又は曲率及び/又は動きの認識が改善される。
この最適化は、屈折異常及び装用条件を考慮して行われる。
光学機能決定ステップは、光学機能が前記装用者データに基づいて所定の光学機能群から選択される選択ステップを含んでいてもよい。
例えば、装用者の眼科処方に基づいて、適合された光学面の組合せの集合が、何れの既知の選択方法によっても、所定の光学機能群から選択された所定の光学機能を提供する。装用者の聴覚感度に基づいて、適合した変更表面が選択される。選択された変更表面は、中間距離視野領域を拡張するために、眼鏡レンズの光学機能を変更するように、適合する光学表面群の少なくとも1つの表面に追加されることになる。
図7a及び7bは、標準的装用条件における、遠視野光屈折力が1.0Dで、加入度数が2Dの先行技術の累進屈折力レンズの光学的特徴を示している。
図7aは、子午線に沿った最小及び最大屈折力曲線に挟まれた平均屈折力を示している。x軸ではディオプトリが変化し、y軸は角度アルファに対応するレンズ上の高さを度の単位で示す。
図7bは、乱視度数等高線、すなわち、乱視度数が同じ数値を有する点により形成される線を示す。x軸とy軸は、度を単位とする空間座標を示す。
図8a及び8bは、図7a及び7bと同じ標準的装用条件における、装用者の顔の表情の読み取り検査の読み取りを容易にするようになされた中間距離視野領域を有する、遠視野屈折力が1.0Dで、加入度数が2Dの累進屈折力レンズの光学的特徴を示している。
図8aは、子午線に沿った最小及び最大屈折力曲線に挟まれた平均屈折力曲線を示している。x軸ではディオプトリが変化し、y軸はレンズ上の高さを度の単位で示す。
図8bは、乱視度数等高線、すなわち、乱視度数が同じ数値を有する点により形成される線を示す。x軸とy軸は、度を単位とする空間座標を示す。
図8a、8bに示されているように、変更された度数機能は約アルファ=18°の周囲で拡大された中間距離視野領域を有する。典型的に、乱視度数等高線間の距離0.5は12°の距離であり、これに対し、先行技術の設計では、このような等高線の距離はアルファ=18°の周囲で6°の距離である。
本発明の他の実施形態によれば、装用者、特に進んだ老眼患者の視覚的快適さを増すために、ラボ−フェイシャル方向(labo−facial direction)に対応する若干下向きの注視方向に関して、従来の累進光学機能より高い加入度数を提供するように、累進がより早い時点で開始する、又はより急峻な傾斜である光学機能を決定できる。
有利な点として、装用者は、縦方向への頭部のより少ない移動量で、ラボ−フェイシャル方向とマッチする中間距離視野領域に到達できる。
図9a及び9bは、図7a及び7bと同じ標準的装用条件における、遠視野球面が1.0Dで、加入度数が2Dのこのような累進屈折力レンズの光学的特徴を示している。
図9aは、子午線に沿った最小及び最大屈折力曲線に挟まれた平均屈折力曲線を示している。x軸ではディオプトリが変化し、y軸はレンズ上の高さを度の単位で示す。
図9bは、乱視度数等高線、すなわち、乱視度数が同じ数値を有する点により形成される線を示す。x軸とy軸は、度を単位とする空間座標を示す。
図7aに示される光学機能と比較すると、累進はより急峻な傾斜を有し、それによって、装用者の眼はラボ−フェイシャル方向とマッチする中間距離領域により容易に到達できることがわかる。
ラボ−フェイシャル方向の非点収差を減少させるための本発明のある実施形態によれば、累進の開始が、従来の累進眼鏡レンズの場合より低い、例えばそれより1mm〜4mm低い、例えば従来の累進眼鏡レンズの場合より2mm低い光学機能を提供できる。換言すれば、遠視野領域は、それがラボ−フェイシャル方向をカバーするように消費されるであろう。これは特に、視力調節能力が1Dより高く、会話中に唇の動きを、中間距離視野領域内で頭の位置を調節せずに追うことのできる若年の老眼患者に専用とされるであろう。
本発明のある実施形態によれば、中間距離視野に関して適合された単焦点光学機能が提供されてもよい。有利な点として、このような光学機能を有する眼鏡レンズは、1mで広い視野を提供し、ラボ−フェイシャル視野(labo−facial vision)に特に適している。
本発明のある実施形態によれば、加入度数がより低い(≦1dp)光学機能を有する眼鏡レンズが提供されてもよい。このような実施形態によって、聴力感度を喪失している老眼以外の人物は、その視力調節機能を緩和させながら、例えば60cm〜1mの距離のコミュニケーション距離においてよりよく知覚できるようになる。
本発明のある実施形態によれば、光学機能は、例えば中間視野について適合された眼鏡レンズの中の起動可能な度数区域を使用するアクティブ度数レンズにより提供されてもよく、この度数は、ラボ−フェイシャル指標をより見やすくする必要があるとき(例えば、他人との協議中)に加入度数を提供し、それ以外は無効にされる。
さらに、このような解決策はまた、保護の目的のためであっても、その聴覚的視覚的快適さを増大させるために、正常な聴覚の装用者にとっても興味深い。
本発明のある実施形態によれば、光学機能決定ステップは、前記装用者データに基づいて透過機能を決定するステップを含んでいてもよい。
典型的に、眼鏡レンズには、眼鏡レンズを通して見た時に、唇のコントラストを増強するために色付けすることができる。
例えば、赤色を増強させてもよい。したがって、例えば橙色フィルタを提供することによって、650nmより大きい赤色ラムダに対応する波長は吸収されず、それ以外の380nm〜650nmの波長は吸収される。
あるいは、唇の赤色は、緑色フィルタ等、650〜780nmの間の赤色吸収フィルタを提供することによって吸収されてもよい。
これらのフィルタは、レンズの審美性を保護するために、例えばISO8980−3規格による例えばカテゴリ0−1のように、僅かに色付けされてもよい。色付けはさらに、レンズ内で局所化させ、例えば上側部分にしてもよく、又は眼鏡レンズには勾配が付けられてもよい。
顔の表情の読み取り検査に有利となる中間距離視野領域を最適化するために、着色ソーラ、偏光、フォトクロミック、エレクトロクロミックレンズがさらに提供されてもよい。例えば、バイグラディエント、遠距離及び近距離視野領域暗明中間距離視野領域を提供することによって。
本発明はさらに、装用者に適合した1対の眼鏡レンズに関し、レンズの少なくとも一方は本発明による方法によって決定された光学機能を有する。
このような頑強レンズは、標準的な製造方法と機器を使って製造されてもよく、又は光学機能を眼鏡レンズの装用者が音声メッセージをよりよく理解できるようにするために適合できるアクティブ眼鏡レンズであってもよい。
典型的に、本発明はプログラム可能レンズと、光学機能コントローラと、メモリと、プロセッサと、を含むプログラム可能レンズ装置に関していてもよい。プログラム可能レンズは、光学機能を有し、装用者が機器を使用した時に、装用者の少なくとも片眼と実世界の光景との間に延びる。光学機能コントローラは、プログラム可能レンズの光学機能を制御するように構成される。メモリは、本発明の方法のステップを実行するために、プロセッサにより実行されるプログラム命令を含む。
以上、発明的概念全体を限定せずに、実施形態を利用して本発明を説明した。
特に、当業者にとっては、例として挙げたにすぎず、付属の特許請求の範囲によってのみ決定される本発明の範囲を限定しない上記の例示的実施形態を参照すれば、他の多くの改良や変更が想起されるであろう。
特許請求の範囲の中で、「〜を含む(comprising)」という単語は、他の要素又はステップを排除せず、不定冠詞(a、an)は、複数を排除しない。異なる特徴が相互に異なる従属項において明記されているという単なる事実は、これらの特徴の組合せを有利に使用できないことを示していない。特許請求の範囲の中の参照符号は、本発明の範囲を限定すると解釈すべきではない。

Claims (17)

  1. 装用者に適合した眼鏡レンズの光学機能を決定するための、コンピュータ手段により実行される方法において、
    − 少なくとも前記装用者の聴覚感度の指標と前記装用者の眼科処方の指標を含む装用者データが提供される装用者データ提供ステップと、
    − 少なくとも前記装用者データに基づいて前記装用者に適合する光学機能が決定される光学機能決定ステップと、
    を含む方法。
  2. 前記装用者データは、視覚的指標が前記装用者による音声メッセージの理解に与える影響の指標をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記光学機能決定ステップは、前記光学機能が前記装用者の顔の表情の読み取り検査を容易にするように適合された領域を含むように実行される、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 装用者データ提供ステップ中に提供された前記装用者の前記聴覚感度は、少なくとも1つの客観試験により判定される、請求項1〜3の何れか1項に記載の方法。
  5. 前記客観試験は、ある範囲の音声周波数の知覚試験である、請求項4に記載の方法。
  6. 前記装用者データ提供ステップ中に提供され前記装用者の前記聴覚感度は、少なくとも1つの主観試験により判定される、請求項1〜5の何れか1項に記載の方法。
  7. 前記主観試験は以下の、
    − 騒音環境中での会話理解の評価
    − 日常的な聞き取り状況での聴覚に関する生活調査票
    顔の表情の読み取り検査の試験
    からなる試験の1つの中から選択される、請求項6に記載の方法。
  8. 前記光学機能決定ステップは、前記装用者データに基づいて、所定の光学機能群からある光学機能を選択するステップを含む、請求項1〜7の何れか1項に記載の方法。
  9. 前記光学機能決定ステップは、前記装用者データに基づいて、透過機能を決定するステップを含む、請求項1〜8の何れか1項に記載の方法。
  10. 前記光学機能決定ステップは、前記装用者データに基づいて、屈折機能を決定するステップを含む、請求項1〜9の何れか1項に記載の方法。
  11. 眼鏡レンズの装用者が音声メッセージ、前記装用者と対面している人物が発する音声メッセージをよりよく理解できるようにするための、少なくとも中間距離視野に適合した領域を含む眼鏡レンズの使用。
  12. 眼鏡レンズの装用者が音声メッセージ、前記装用者と対面している人物が発する音声メッセージをよりよく理解できるようにするための、少なくとも中間距離視野に適合した領域を含む眼鏡レンズ。
  13. 中間距離視野に適合した少なくとも中間距離視野領域を含む、装用者に適合した眼鏡レンズにおいて、前記眼鏡レンズの透過機能は、前記中間距離視野領域を通して見える人物の唇がよりよく見えるようにするために、前記装用者の顔の表情の読み取り検査を改善するように配置される眼鏡レンズ。
  14. 前記眼鏡レンズは、前記眼鏡レンズを通して見える人物の唇のコントラストを増強するために色付けされる、請求項13に記載の眼鏡レンズ。
  15. プロセッサがアクセス可能である1つ又は複数の保存された命令シーケンスを含み、前記プロセッサにより実行されると、前記プロセッサに請求項1〜10の何れか1項による方法のステップを実行させるコンピュータプログラム製品。
  16. 請求項15に記載の前記コンピュータプログラム製品の1つ又は複数の命令シーケンスを実行するコンピュータ読取可能媒体。
  17. 装用者に適合した1対の眼鏡レンズにおいて、
    前記眼鏡レンズのうちの少なくとも一方は、請求項1〜10の何れか1項による方法により決定された光学機能を有する1対の眼鏡レンズ。
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