JP2018508167A - シグナリングセット又はコールの分析及び分類 - Google Patents

シグナリングセット又はコールの分析及び分類 Download PDF

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Abstract

少なくとも1つの処理回路、及びこの処理回路により実行されるインストラクションを記憶するための少なくとも1つのメモリを備えた装置において、その少なくとも1つのメモリ及びインストラクションは、少なくとも1つの処理回路とで、装置が、少なくとも、複数のシグナリングセットのうちの少なくとも2つの間の類似性及び相違性に関して複数の個別のシグナリングセットを分析して、その分析結果に基づいて各シグナリングセットをシグナリングセットの少なくとも1つのクラスに分類するようにさせるよう構成され、前記分析は、複数のシグナリングセットの各1つを表わすトレースデータを変換して、そのトレースデータから所定の情報をフィルタリングすることでシーケンスモデルに基づきシグナリングセットシーケンスを発生し、その各シグナリングセットシーケンスを使用することによりシグナリングセットの距離を評価し、その距離は、距離メトリックにより指示されるものであり、及びその距離メトリックに基づいて各シグナリングセットをシグナリングセットクラスに指定することを含む、装置。【選択図】 図2

Description

本発明は、コールのようなシグナリングセット等を分析し及び分類するのに使用できる装置、方法、システム、コンピュータプログラム、コンピュータプログラム製品及びコンピュータ読み取り可能な媒体に関する。
背景技術の以下の説明は、本発明の少なくとも幾つかの規範的実施形態に対して、関連技術で知られておらずに本発明により提供される開示と共に、洞察力、発見、理解又は開示、或いは連想を含む。本発明のそのような貢献の幾つかは、以下に特に指摘されるが、本発明の他のそのような貢献は、関連する文脈から明らかとなろう。
本明細書で使用される略語には次の意味が適用される。
3GPP:第三世代パートナーシッププロジェクト
AP:アクセスポイント
BGW:ボーダーゲートウェイ
BS:ベースステーション
CPU:中央処理ユニット
DHD:動的ハミング距離
DL:ダウンリンク
DSP:デジタル信号プロセッサ
IP:インターネットプロトコル
LTE:長期進化
LTE−A:LTEアドバンスト
MGW:メディアゲートウェイ
MSS:移動交換センター
RAN:無線アクセスネットワーク
RLC:無線リンクコントロール
RNC:無線ネットワークコントローラ
RRC:無線リソースコントロール
SDU:サービスデータユニット
SIP:セッションイニシエーションプロトコル
SON:自己編成ネットワーク
TAS:電話アプリケーションサーバー
TCP:送信コントロールプロトコル
UE:ユーザ装置
UL:アップリンク
UP:ユーザプレーン
VNF:バーチャルネットワークファンクション
VoIP:ボイスオーバーIP
VoLTE:ボイスオーバーLTE
WCDMA(登録商標):ワイドバンドコード分割多重アクセス
本発明の実施形態は、コールのようなシグナリングセット、データ通信、等、を分析し及び分類するための手順を具現化できる通信システムを含むネットワークに関する。
規範的実施形態によれば、例えば、少なくとも1つの処理回路、及び該処理回路により実行されるインストラクションを記憶するための少なくとも1つのメモリを備えた装置において、その少なくとも1つのメモリ及びインストラクションは、少なくとも1つの処理回路とで、装置が、少なくとも、複数のシグナリングセットのうちの少なくとも2つの間の類似性及び相違性に関して複数の個別のシグナリングセットを分析して、その分析結果に基づいて各シグナリングセットをシグナリングセットの少なくとも1つのクラスに分類するようにさせるよう構成され、前記分析は、複数のシグナリングセットの各1つを表わすトレースデータを変換して、そのトレースデータから所定の情報をフィルタリングすることでシーケンスモデルに基づきシグナリングセットシーケンスを発生し、その各シグナリングセットシーケンスを使用することによりシグナリングセットの距離を評価し、その距離は、距離メトリックにより指示されるものであり、及びその距離メトリックに基づいて各シグナリングセットをシグナリングセットクラスに指定することを含む、装置が提供される。
更に、規範的実施形態によれば、例えば、複数のシグナリングセットのうちの少なくとも2つの間の類似性及び相違性に関して複数の個別のシグナリングセットを分析して、その分析結果に基づいて各シグナリングセットをシグナリングセットの少なくとも1つのクラスに分類することを含む方法において、前記分析は、複数のシグナリングセットの各1つを表わすトレースデータを変換して、そのトレースデータから所定の情報をフィルタリングすることでシーケンスモデルに基づきシグナリングセットシーケンスを発生し、その各シグナリングセットシーケンスを使用することによりシグナリングセットの距離を評価し、その距離は、距離メトリックにより指示されるものであり、及びその距離メトリックに基づいて各シグナリングセットをシグナリングセットクラスに指定することを含む、方法が提供される。
更に、規範的実施形態によれば、例えば、コンピュータ読み取り可能なプログラムコードが実施されるコンピュータ使用可能な媒体を備えたコンピュータプログラム製品において、前記コンピュータ読み取り可能なプログラムコードは、複数のシグナリングセットのうちの少なくとも2つの間の類似性及び相違性に関して複数の個別のシグナリングセットを分析して、その分析結果に基づいて各シグナリングセットをシグナリングセットの少なくとも1つのクラスに分類することを含むプロセスを実行するようにされ、前記分析は、複数のシグナリングセットの各1つを表わすトレースデータを変換して、そのトレースデータから所定の情報をフィルタリングすることでシーケンスモデルに基づきシグナリングセットシーケンスを発生し、その各シグナリングセットシーケンスを使用することによりシグナリングセットの距離を評価し、その距離は、距離メトリックにより指示されるものであり、及びその距離メトリックに基づいて各シグナリングセットをシグナリングセットクラスに指定することを含む、コンピュータプログラム製品が提供される。
更なる改善によれば、これらの例は、次の特徴の1つ以上を含む。
−各シグナリングセットは、複数のネットワーク要素又は機能間、或いはネットワーク要素又は機能内のシグナリングの結果であり、前記シグナリングは、データ通信、ボイス通信、1つ以上のネットワーク要素又は機能を含むソフトウェアブロックとプロトコルスタックとの間のメッセージ交換のうちの少なくとも1つにおける一連のメッセージ又はコンテキストデータを含み、そして前記トレースデータは、シグナリングセットの個々のイベント及びメッセージ、ユーザプレーンイベント、状態変化イベント、更新イベント、失敗カウンタイベント、及びイベント又はメッセージに関連したプロパティのうちの少なくとも1つに関する情報を含み、
−シーケンスモデルに基づいて発生されるシグナリングセットシーケンスは、トレースデータの当該部分を表わすシーケンス要素の順序リストを含み、このシーケンス要素は、シーケンス要素の複数のタイプから選択され、各タイプは、区別されて独特の識別子に指定され、更に、シーケンス要素は、トレースデータから導出されるスカラー識別子及び情報要素の少なくとも1つを含むものであり、
−前記複数の個別のシグナリングセットは、シグナリングセットに含まれる失敗指示のタイプに基づいて分析のために事前に選択され、
−前記複数のシグナリングセットの各1つを表わすトレースデータを変換して、シーケンスモデルに基づきシグナリングセットシーケンスを発生するために、特定要素を識別するためのトレースデータの部分が区別され、それに対応する識別子が各特定の要素に指定され、そしてその指定の識別子を使用してシグナリングセットシーケンスが発生され、
−前記複数のシグナリングセットの各1つを表わすトレースデータを変換して、シーケンスモデルに基づきシグナリングセットシーケンスを発生するために、トレースデータからの所定情報のフィルタリングは、シグナリングセットの距離を評価するために行われる処理に適応され、各トレースデータの変換の結果は、シグナリングセットの距離を評価するために行われる処理に適した共通のシーケンスモデルに対応し、
−前記シグナリングセットの距離を評価するために、前記複数のシグナリングセットから導出された少なくとも2つのシグナリングセットシーケンスの互いの距離、又は前記複数のシグナリングセットから導出されたシグナリングセットシーケンスの、少なくとも1つの事前に記憶された基準シーケンスセットまでの距離が計算され、各シグナリングセットシーケンスにおける特定要素の検討中のシグナリングセットシーケンスを指定することにより距離メトリックが決定され、各シグナリングセットシーケンスにおける特定要素は、トレースデータの失敗イベント、シグナリングセットシーケンスの最初の要素、及びシグナリングセットシーケンスの最後の要素の1つに関連付けられ、
−前記距離メトリックとして、動的ハミング距離、レーベンシュタイン距離及びジャッカール距離の1つが決定され、そして距離メトリック決定の結果が、シグナリングセットシーケンスにおける位置から整列に使用される特定要素までの距離に基づく重み付けファクタ関数で変調され、
−前記距離メトリックは、互いに所定の同様の条件を満足するシグナリングセットを同じシグナリングセットクラスに指定し、及び互いに所定の同様の条件を満足しないシグナリングセットを別のシグナリングセットクラスに指定するために考えられ、
−複数の個別のシグナリングセットがオフラインモード及びオンラインモードの1つにおいて分析され、オフラインモードでは、複数のシグナリングセットは、以前に記憶されたシグナリングセットの閉じたセットであり、そしてオンラインモードでは、複数のシグナリングセットがその後に入力され、そして任意の時間周期中のシグナリングセットの到着に従って前記分析が行われ、
−オフラインモードにおいて、シグナリングセットクラスの少なくとも1つが、オフラインモード及びオンラインモードの少なくとも1つにおけるシグナリングセット分析の距離評価に使用されるシグナリングセットシーケンスを定義する基準シグナリングセットクラスとして使用され、
−オフラインモードにおいて、シグナリングセットの距離は、シグナリングセットシーケンスを、トレースデータにおける失敗カウンタインクリメントイベントに対応するシグナリングセットシーケンスの特定要素に整列させることにより評価され、シグナリングセットシーケンスのペアワイズ距離は、距離メトリックに従って距離マトリクスとして計算され、そしてシグナリングセットをシグナリングセットクラスに指定するために、区画化又はクラスター化処理を使用して、シグナリングセットシーケンスのサブセットを、距離マトリクスの使用により所定の距離以下の距離で識別し、
−オンラインモードにおいて、少なくとも1つの基準シグナリングセットシーケンスを各々含む少なくとも1つの基準シグナリングセットクラスは、シグナリングセットの距離を評価すると共に、シグナリングセットをシグナリングセットクラスに指定するのに使用され、そしてシグナリングセットが基準シグナリングセットクラスに従って指定できない場合には、その指定できないシグナリングセットに基づいて新たな基準シグナリングセットクラスが定義され、
−オンラインモードにおいて、シグナリングセットの距離は、シグナリングセットシーケンスを基準シグナリングセットシーケンスに指定することにより評価され、シグナリングセットシーケンス及び基準シグナリングセットシーケンスのペアワイズ距離は、距離メトリックに従って距離ベクトルとして計算され、そしてその距離ベクトルに基づいて、シグナリングセットを、最も近いシグナリングセットクラスであるシグナリングセットクラスに指定すべきか、又は新規なシグナリングセットクラスを定義すべきか決定し、
−時間に伴う分析結果の変化に関連した後処理のためにシグナリングセットの分析結果を与え、
−前記処理は、ネットワーク制御要素又は機能として作用し或いは分析要素又は機能として作用するように構成されたネットワーク要素又は機能で実施され、ネットワークは、通信ネットワークである。
更に、これら実施形態によれば、例えば、コンピュータのためのコンピュータプログラム製品であって、その製品がコンピュータにおいて実行されるときに前記方法のステップを遂行するためのソフトウェアコード部分を含むコンピュータプログラム製品が提供される。このコンピュータプログラム製品は、前記ソフトウェアコード部分が記憶されたコンピュータ読み取り可能な媒体を含む。更に、コンピュータプログラム製品は、コンピュータの内部メモリに直接ロードできるものであり、及び/又はアップロード、ダウンロード及びプッシュ手順の少なくとも1つによりネットワークを経て送信可能である。
以下、添付図面を参照して、本発明の幾つかの実施形態を一例として詳細に説明する。
幾つかの規範的な実施形態を具現化できる通信システムを含むネットワークの一般的アーキテクチャーを示す図である。 幾つかの規範的実施形態によりシグナリングセットを分析し及び分類するのに使用できる要素又は機能を示す図である。 幾つかの規範的実施形態によりシグナリングセットを分析し及び分類するのに使用できる要素又は機能を示す図である。 幾つかの規範的実施形態によりシグナリングセットを分析し及び分類するのに使用できる要素又は機能を示す図である。 幾つかの規範的実施形態によりシグナリングセットを分析し及び分類するのに使用できる要素又は機能を示す図である。 幾つかの規範的実施形態によりシグナリングセットを分析し及び分類するのに使用できる要素又は機能を示す図である。 幾つかの規範的実施形態によりコールを表わすトレースデータをシーケンスモデルに変換する一例を示す図である。 幾つかの規範的実施形態により2つのコールのシーケンス間の比較の一例を示す図である。 幾つかの規範的実施形態によりコールのシーケンス構造の一例を示す図である。 幾つかの規範的実施形態によりコールシーケンスの整列処理の一例を示す図である。 幾つかの規範的実施形態によりコールシーケンスの距離評価についての処理の一例を示す図である。 幾つかの規範的実施形態によりコールシーケンスの距離評価についての処理の一例を示す図である。 幾つかの規範的実施形態によりコールに対するハイアラーキークラスター化結果の系統樹を示す図である。 幾つかの規範的実施形態によりシグナリングセットを分析し及び分類するのに使用できる要素又は機能を示す図である。 幾つかの規範的実施形態によりシグナリングセットを分析し及び分類する要素又は機能で行われる処理のフローチャートである。 幾つかの規範的実施形態によりシグナリングセットを分析し及び分類するのに使用できる要素として作用するネットワーク要素の図である。
過去数年において、通信ネットワーク、例えば、ワイヤベースの通信ネットワーク、例えば、サービス総合デジタル網(ISDN)、DSL、或いはワイヤレス通信ネットワーク、例えば、cdma2000(コード分割多重アクセス)システム、ユニバーサル移動テレコミュニケーションズシステム(UMTS)のようなセルラー第三世代(3G)、例えば、LTE又はLTE−Aに基づく第四世代(4G)通信ネットワーク又はエンハンスト通信ネットワーク、第五世代(5G)通信ネットワーク、グローバルシステム・フォー・モバイルコミュニケーション(GSM(登録商標))のようなセルラー第二世代(2G)通信ネットワーク、汎用パケット無線システム(GPRS)、エンハンストデータレート・フォー・グローバルエボルーション(EDGE)、或いは他のワイヤレス通信システム、例えば、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)、ブルーツース、又はワールドワイドインターオペラビリティ・フォー・マイクロウェーブアクセス(WiMAX)の益々の拡張が世界中で行われている。種々の組織、例えば、第三世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)、テレコムズ&インターネットコンバージドサービス&プロトコルズ・フォー・アドバンストネットワークス(TISPAN)、インターナショナルテレコミュニケーションユニオン(ITU)、第三世代パートナーシッププロジェクト2(3GPP2)、インターネットエンジニアリングタスクフォース(IETF)、IEEE(インスティテュート・オブ・エレクトリカル・アンド・エレクトロニックス・エンジニアズ)、WiMAXフォーラム、等は、テレコミュニケーションネットワーク及びアクセス環境の規格又は仕様について研究している。
以下に述べる実施形態及び原理は、通信ネットワーク環境に含まれるネットワーク要素、例えば、ターミナル装置、ネットワーク要素、リレーノード、サーバー、ノード、対応するコンポーネント、及び/又は通信システムの他の要素、或いは必要な機能をサポートする異なる通信システムの組み合わせに関連して適用することができる。通信システムは、固定通信システム、ワイヤレス通信システム、或いは固定及びワイヤレスの両ネットワークを使用する通信システムのうちのいずれか1つ又はその組み合わせである。使用するプロトコル、通信システムの仕様、装置、例えば、ノード、サーバー及びユーザターミナルは、特に、ワイヤレス通信では、急速に発展している。そのような発展は、実施形態に対して特別な変更を要求する。それ故、全ての語及び表現は、広く解釈されるべきであり、そして実施形態を例示するもので、それを限定するものではない。
以下、実施形態が適用される通信ネットワークの例として、3GPP規格に基づく無線アクセスアーキテクチャー、例えば、第三世代又は第四世代(LTE又はLTE−Aのような)通信ネットワークを使用して異なる規範的実施形態について述べるが、実施形態をそのようなアーキテクチャーに限定するものではない。又、当業者であれば、実施形態は、例えば、WiFi、ワールドワイドインターオペラビリティ・フォー・マイクロウェイブアクセス(WiMAX)、Bluetooth(登録商標)、パーソナルコミュニケーションズサービス(PCS)、ZigBee(登録商標)、ワイドバンドコード分割多重アクセス(WCDMA(登録商標))、超ワイドバンド(UWB)技術を使用するシステム、センサネットワーク、移動アドホックネットワーク(MANET)、等のパラメータ及び手順を適宜に調整することにより、適当な手段を有する通信ネットワークの他の種類にも適用できることが明らかであろう。
以下の実施例及び実施形態は、単なる例示として理解されたい。明細書の多数の位置に「一(an)」、「1つの(one)」又は「幾つかの(some)」実施例又は実施形態が現れるが、これは、必ずしも、その各々が同じ実施例又は実施形態に関連しているか又は特徴が1つの実施形態のみに適用されることを意味するものではない。異なる実施形態の1つの特徴を組み合わせて他の実施形態を形成してもよい。更に、「備える(comprising)」及び「含む(including)」という語は、ここに述べる実施形態を、ここに記載した特徴のみで構成することに限定するものではなく、そのような実施例及び実施形態は、ここに特別に記載されない特徴、構造、ユニット、モジュール、等を含んでもよいことを理解されたい。
幾つかの規範的実施形態を適用できる通信システムを含むネットワークの基本的なシステムアーキテクチャーは、ワイヤード又はワイヤレスアクセスネットワークサブシステム及びコアネットワークを含む1つ以上の通信ネットワークのアーキテクチャーを含む。そのようなアーキテクチャーは、1つ以上の通信ネットワーク制御要素、アクセスネットワーク要素、無線アクセスネットワーク要素、アクセスサービスネットワークゲートウェイ又はベーストランシーバステーション、例えば、ベースステーション(BS)、アクセスポイント(AP)又はeNBを含み、それらは、各カバレージエリア又はセル(1つ又は複数)を制御するものであり、且つそれらと共に、1つ以上の通信要素、ユーザ装置又はターミナル装置、例えば、UE、或いは同様の機能をもつ別の装置、例えば、モデムチップセット、チップ、モジュール、等であって、通信を実行できる要素、機能又はアプリケーションの一部分でもあるもの、例えば、UE、マシン対マシン通信アーキテクチャーにおいて使用できるか又は通信を実行できるそのような要素、機能又はアプリケーションに個別要素としてアタッチされる要素又は機能、等が、多数のタイプのデータを送信するために1つ以上のチャンネルを経て通信きるものである。更に、コアネットワーク要素、例えば、ゲートウェイネットワーク要素、ポリシー及び課金制御ネットワーク要素、移動管理エンティティ、動作及び保守要素、等も含まれる。
実際のネットワークタイプにも依存する、ここに述べる要素の一般的機能及び相互接続は、当業者に知られており、対応する明細書に記述されているので、その詳細は、ここでは、省略する。
しかしながら、要素、機能又はアプリケーションへの又はそれらからの通信のために、以下に詳細に述べるものの他に、UEのような通信要素、サーバーのような通信ネットワーク制御要素、無線ネットワークコントローラ、及び同じ又は他の通信ネットワークの他の要素のような多数の付加的なネットワーク要素及びシグナリングリンクを使用できることに注意されたい。
規範的な実施形態において考えられるネットワークは、公衆交換電話ネットワーク又はインターネットのような他のネットワークとも通信することができる。又、通信ネットワークは、クラウドサービスの利用をサポートすることもできる。アクセスシステム、コアネットワーク、等のネットワーク要素、及び/又は各機能は、そのような利用に適したノード、ホスト、サーバー、アクセスノード又はエンティティ、等を使用することによって実施できることが明らかであろう。
更に、ここに述べるネットワーク要素、例えば、UEのような通信要素、無線ネットワークコントローラのようなアクセスネットワーク要素、又はサーバー、分析エンティティ等の他のネットワーク要素、並びにここに述べる対応する機能、及び他の要素、機能又はアプリケーションは、ソフトウェア、例えば、コンピュータのためのコンピュータプログラム製品により、及び/又はハードウェアにより、実施される。それらの各機能を実行するために、対応的に使用される装置、ノード、機能又はネットワーク要素は、制御、処理及び/又は通信/シグナリング機能に必要な多数の手段、モジュール、ユニット、コンポーネント、等(図示せず)を含む。そのような手段、モジュール、ユニット及びコンポーネントは、例えば、インストラクション及び/又はプログラムを実行し及び/又はデータを処理するための1つ以上の処理部分を含む1つ以上のプロセッサ又はプロセッサユニット、インストラクション、プログラム及び/又はデータを記憶し、プロセッサ又は処理部分、等のワークエリアとして働くストレージ又はメモリユニット又は手段(例えば、ROM、RAM、EEPROM、等)、ソフトウェアによりデータ及びインストラクションを入力するための入力又はインターフェイス手段(例えば、フロッピーディスク、CD−ROM、EEPROM、等)、監視及び操作能力をユーザに与えるためのユーザインターフェイス(例えば、スクリーン、キーボード、等)、プロセッサユニット又は部分の制御のもとでリンク及び/又は接続を確立するための他のインターフェイス又は手段(例えば、ワイヤード及びワイヤレスインターフェイス手段、例えば、アンテナユニット等を含む無線インターフェイス手段、無線通信部を形成する手段、等)、等を含み、インターフェイスを形成する各手段、例えば、無線通信部は、リモートサイト(例えば、無線ヘッド又は無線ステーション、等)に配置することもできる。本明細書において、処理部は、1つ以上のプロセッサの物理的部分を表わすと考えられるだけでなく、1つ以上のプロセッサにより遂行される参照された処理タスクの論理的分割としても考えられることに注意されたい。
ある実施例によれば、ネットワーク制御要素の動作及び機能、ネットワークの別のエンティティのネットワーク機能を、ノード、ホスト又はサーバーのような異なるエンティティ又は機能において柔軟に遂行するいわゆる「リキッド」又は柔軟なネットワーク概念が使用されることを認識されたい。換言すれば、当該ネットワーク要素、機能又はエンティティ間の「労力の分割」は、ケースバイケースで変化する。
図1を参照すれば、幾つかの規範的実施形態を具現化できる通信システムを含むネットワークの一般的アーキテクチャーが示されている。図1に示す構造は、本発明の幾つかの規範的実施形態の基礎となる原理を理解するのに有用な装置、ネットワーク要素及びリンクしか示していないことに注意されたい。又、当業者に明らかなように、通信システムの通信には多数の他のネットワーク要素又は装置が含まれるが、それらは、簡略化のために省略されている。
図1において、幾つかの規範的実施形態による通信システムの一般的な基礎を形成する通信システムを含むネットワークが示されている。特に、例えば、3GPP仕様に基づく(ワイヤレス)通信ネットワークが設けられる。図1に示すネットワーク要素の数及びそのタイプは、幾つかの規範的実施形態による分析及び分類処理の原理を示すための基礎をなすものに過ぎないことに注意されたい。
図1によれば、参照符号10、11及び12は、各通信要素、例えば、UE、サーバー、アクセスネットワーク制御要素のような別のネットワーク要素、又はコアネットワーク制御要素を示すもので、これは、(上述したように)分析されるべきシグナリングセットを形成する通信の1つのエンドポイントを表わしている。例えば、UE10を一例として取り上げると、ULデータパケット及びシグナリングは、UEからネットワークに向かって送信され、そしてDLデータパケット及びシグナリングは、ネットワークからUE10により受信される。
参照符号20は、UE10が通信するアクセスネットワークの無線ネットワークコントローラのようなネットワーク制御要素を示す。ネットワーク制御要素20は、分析されるべきシグナリングセットを形成する通信の他のエンドポイントを表わす。ネットワーク制御要素20は、参照符号10、11及び12で示された他のエンドポイントの1つ、例えば、別のサーバー、別のUE、等との通信又はシグナリング交換を実行するのに適したネットワーク要素又は機能であることに注意されたい。
当然、要素10、11及び12、及び/又は制御要素20のような通信エンドポイントの数は、図1に示す要素の数に限定されない。幾つかの規範的な実施形態によれば、要素の数、ひいては、分析されるべきシグナリングセットの数は、この点に関して例示として使用されるだけである図1に比して変化し得る。
参照符号30は、要素10、11、12及び20の間のようにネットワーク内で交換されるシグナリングセットを分析し及び分類するように構成されたエンティティ又は機能を示す。分析要素又は機能30は、例えば、専用装置又はシステムにおいて実行されるか、又はネットワークの1つ以上の他の要素、例えば、制御要素20、又は別のネットワーク要素、例えば、MSS、TAS、MGW、BGW、等において実施されるスタンドアローン要素又は機能である。この機能を実行するために、分析されるべきシグナリングセットは、ネットワークから、以下に述べる適当な形態で分析要素又は機能に与えられる。例えば、幾つかの規範的実施形態によれば、シグナリングセットは、制御要素20により与えられるが、規範的実施形態は、これに限定されない。
ネットワーク要素又は機能間でデータを通信するネットワークにおける1つの問題は、常に、通信失敗のおそれがあることである。従って、ネットワークの低失敗率及び高サービスクオリティを維持するためにはネットワーク側失敗の迅速なトラブルシューティング(アラーム、失敗カウンタ、等で指示される)及び正確な根本原因分析が重要となる。
例えば、図1に示すような通信ネットワークでは、コールが失敗して、そのような失敗コールのトラブルシューティングを行うことが困難なことがある。その理由は、例えば、全コール量が膨大となり、コールケースが複雑であり、多数の異なるネットワーク要素がコールに関与し、通信されるデータ量が膨大となり、等々である。
ネットワークにおける特定のイベント又はメッセージシーケンスが、失敗を招く問題を引き起こすことがある。例えば、ハンドオーバー後のコーデック又はユーザプレーンイニシエーションが失敗となり、そしてコールがミュートされるか、又はユーザプレーン時間切れで失敗となる。
それ故、コール失敗理由の分析は、サービスクオリティ/経験クオリティを保証するための重要な手段である。
しかしながら、それに対応するワークフローは、現在のところ、失敗ケースを1つ1つ人間が介入し及び人手で検査することを頻繁に要求する多数の飽き飽きするステップを含む。それ故、失敗分析及び分類プロセスにおいてあるレベルの自動化を達成することが望まれる。というのは、手動リソースをセーブし且つ精度を高めるという両方が可能になるからである。
トラブルシューティング自動化が有用な1つの考えられる用途は、コールのような失敗のあるシグナリングセットの分類である。コール(例えば、ボイス又はデータベアラ)の設定、及び確立後のその進行は、完全に成功(制御プレーン及びユーザプレーンの両方の観点から)であるか、又はその寿命中に致命的な及び/又は1つ以上の非致命的な失敗を示す。各失敗(致命的及び非致命的の両方)は、特定のエラーコードで指示される。失敗のコールは、通常、失敗カウンタとも称されるエラーコードに対応する1つ以上のカウンタをインクリメントすることでネットワーク管理システムへ指示される。失敗が生じると、このイベントが、例えば、それに対応する失敗カウンタのインクリメントをトリガーする。
現在、失敗カウンタは、失敗したコールの唯一の分類を与える。それ故、同じ失敗カウンタをもつ全てのコールが同じ基本的問題(必ずしも真ではない)を生じると仮定するか、又は飽き飽きする手動の検査を受けねばならない。前者のケースでは、誤った結論及びアクションがトリガーされることがあり、一方、後者のケースでは、手動のトラブルシューティングが拡張可能でなく且つ任意の種類の失敗を伴う全てのコールをカバーできないので、ほとんどのコールが分析されないままである。
従って、本発明の実施形態により解決される基本的な問題として、失敗の根本的原因への深い洞察力を許すか、又はコールの内部構造体内で類似性又は相違性を認識してより高い粒度の分類を可能にする(付加的な)自動分類又は分析が提供されねばならない。
換言すれば、本発明の幾つかの規範的実施形態によれば、通信システムによりコールに指定された1つ以上の事前に定義された失敗カウンタに依存するのではなく、又はそれに加えて、コールのようなシグナリングセットをその内部構造(以下に定義するようにトレースデータ又はコールトレースとも称される)に基づいて分類できるようにする手段が設けられる。失敗カウンタは、システムにプログラムされた定義の粒度及び範囲に限定され(アラームと同様に)、そしてどんなステップ及び環境が失敗を招いたかの付加的なコンテキストなしに失敗イベントの発生に関する情報の特異性を搬送する。同じ失敗(即ち、同じ失敗カウンタ)の場合でも、失敗のコンテキスト(例えば、失敗イベントを導くメッセージのシーケンス又は失敗後のメッセージ)が著しく異なり、別の修正アクションを要求するか又は少なくとも報告のために区別されねばならない非均一シナリオを指示する。それに加えて、失敗カウンタの事前に定義される特性は、異常値、即ち以前に知られている全ての失敗ケースとは著しく異なるコールの自動発見を許さない。その結果、これらのコールには、誤った又は少なくともあまりに一般的な失敗カウンタ(特定の問題を指示するより特定のものを欠いた)が指定されるか、或いは失敗カウンタが全く指定されず(ソフトウェアコンポーネントにトラップがなく、特定の失敗を取り扱うためにコールを容易にする場合)、成功裡なコールの偽の印象を生じさせる。これらの不正確さは、そのようなコールが手動検査の対象となるまでシステムに残り、これは、全く起きないか、或いは多数のそのようなコールが検出されずに既にパスしたか又は特定の問題が重大な悪化を生じた後にのみ起き得る。
従って、本発明の規範的な実施形態は、現在の失敗カウンタを越える失敗シグナリングセット又はコールを分類できる自動分析に関連したものである。
この点において、分析及び分類は、任意の適当なシグナリングセットに適用できることに注意されたい。用語について同等であるとして以下に使用されるそのようなシグナリングセットの一例は、コールであるが、「シグナリングセット」は、広い範囲で理解されるべきであり、ネットワークエンティティ又は機能の間又はその中に任意のコンテキストを生成するコンピュータ又は通信ネットワークにおいて遂行される手順(通常はプロトコルメッセージのシーケンス)について記述する。この意味で、シグナリングセット又はコールは、種々のタイプの通信、例えば、TCP接続、多数のネットワークエンティティ及びプロトコルスタックを含むテレコミュニケーションネットワークにおける(コンプレックス)ボイスコール手順、ソフトウェアブロック間の独占的メッセージシーケンス、並びにそのような手順の任意の適当な部分を指すように一般化することができる。
更に、本発明の規範的実施形態は、3GPP、2G、3G又はLTEを含み且つ無線アクセスネットワーク、IPネットワーク、エンド・ツー・エンドコール確立手順、例えば、SIP、VoIP、VoLTEを越える通信ネットワーク内のシグナリングセット又はコールの分析に、或いは、例えば、エラー指示又は他の明確な分類化が与えられてトレースデータで表現できる他のシグナリングセットの分析に適用できることに注意されたい。
本発明の規範的実施形態によれば、コールのようなシグナリングセットの分析及び分類は、コールの構造上の類似性及び相違性に基づく。規範的実施形態によれば、コールのようなシグナリングセットは、コール中のシグナリング(例えば、ネットワーク要素の中であるか、又は通信接続を経て、例えば、3GPPベースネットワークのレイヤ3において交換される)、ユーザプレーンイベント(例えば、送信/受信データ)、或いはネットワーク要素内の状態変化/更新のような個々のイベント及びメッセージを収集するいわゆるトレースデータ又はコールトレースにより表わすことができる。更に別の規範的実施形態によれば、コールトレース又はトレースデータ内の各イベント又はメッセージは、時間、送信者/受信者アイデンティティ、属性、等のプロパティのセットにより補足される。更に、幾つかの規範的実施形態によれば、失敗カウンタそれ自体も、トレースデータ又はコールトレースの一部分である。この点において、致命的な失敗のケースでは、失敗カウンタがコールトレースの最後の要素であり、一方、非致命的失敗のケースでは、コールトレースが失敗カウンタの後に付加的なメッセージ又はイベントで続けられる。更に、幾つかの規範的実施形態によれば、分析及び分類要素又は機能のために自己学習能力が与えられ、これは、シグナリングセット又はコールが分析のために与えられるところのネットワークの条件に対して処理(例えば、処理のベースとなるアルゴリズム)を調整することを許す。
規範的実施形態は、ネットワーク内の種々の場所に適用できる。上述したように、ネットワーク制御要素又は機能或いは分析要素又は機能は、シグナリングセット分析及び分類手順の実施に使用できるが、ネットワーク内の制御部分の処理又は取り扱いに使用される装置又は機能に関連して他の規範的実施形態が具現化されてもよい。
規範的実施形態は、コール間の構造上の類似性(及び相違性)を見出すためにコールトレースを自律的に分析するシグナリングセット分類に関連している(以下、シグナリングセットは、コールと称される)。例えば、コールは、同じ失敗カウンタをインクリメントするか又は失敗カウンタを全くもたない分析において考慮され、即ち既存のネットワーク管理又はトラブルシューティングシステムにより均一に処理される。分類は、充分に類似したトレースを伴うコールが同じクラスに指定されるように定義される。
上述したように、失敗カウンタは、既知の失敗ケース間を明確に区別する。それ故、幾つかの規範的実施形態によれば、幾つかの規範的実施形態による分析及び分類手順の1つの使用ケースは、同じ失敗カウンタをインクリメントするコールを更に分類し、元々1つのタイプの失敗指示しかない異なる根本的原因及び失敗シナリオを見出すことである。幾つかの規範的実施形態による分析及び分類手順の別の使用ケースは、失敗カウンタをもたない(従って、成功と考えられる)が、既知の失敗コール(失敗カウンタをもつ)に対して高い構造上の類似性を依然示すコールを識別することである。これは、そうでなければ隠れたままであるシステムの柔軟な(即ち、非致命的な)失敗を先験的に明らかにする。
図2は、幾つかの規範的実施形態によりシグナリングセットを分析し及び分類するのに使用できる要素又は機能を示す図である。基本的に、図2は、図1に示した分析要素又は機能30の基本的概念を示し、そして規範的実施形態による分析及び分類手順の主たるワークフローを記述するものである。
図2に示すように、分析及び分類フローを形成する2つの部分があり、即ち、それまで分類されていないシグナリングセット又はコールのような入力データ(トレースデータ又はコールトレース60で表わされた)をシーケンス変換の実行により準備する前処理部分40;及び実際の分類を遂行するための距離評価及びクラス指定を含む分類部分50がある。部分40及び50で行われる分析及び分類処理の結果は、分類されていないシグナリングセット(コール)60を分類されたシグナリングセット(コール)70へと分類したものであり、ここで、X、Y及びZは、異なるシグナリングセットクラス、又はコールに対するコールクラスを表わす。
例えば、準備部分40では、シーケンス変換が実行される。このため、先ず、個々のシグナリングセット(コール)を表わすトレースデータ又はコールトレース70がフィルタリングされ、分類に関連したトレースの要素のみが保持されるようにする(即ち、以下に述べるように、特に距離評価ステップに関連した)。フィルタを通過する要素は、シグナリングセットシーケンス、即ちコールのシーケンスモデル表現と称される。コール分析及び分類処理における更なる部分は、シーケンスモデルのスペースにおいて作用する。
規範的実施形態によれば、シーケンス変換の実施は、手順の配備環境に依存することに注意されたい。即ち、幾つかの規範的実施形態によれば、任意のフォーマット及び構造のコールトレースは、配備環境に対してそれ自体特定なものである共通のシーケンスモデル表現へと変換できる。従って、更なる部分における更なる処理、即ち距離評価及びクラス指定は、例えば、オリジナルのトレースフォーマット及び構造に関わらず、シーケンスをその後のステップに使用されるアルゴリズムに適応させることにより、サポートすることができる。
分類部分50において、規範的実施形態によれば、コールの互いの距離を評価するときに、分析されたシーケンスの距離が、互いにペアワイズで計算されるか、或いは分析されたシーケンスと基準シーケンスセット(即ち、以前の実行において既に分類されたシーケンスのセット)のメンバーとの間で計算される。例えば、幾つかの規範的実施形態によれば、距離の計算は、シーケンスモデルによって与えられる2つのコールの距離を定義するメトリックに基づく。幾つかの規範的実施形態による分析及び分類手順の異なる実施により種々の距離メトリックタイプを使用できることに注意されたい。基本的に、距離メトリックの目的は、失敗の根本的原因がおそらく同じであるケースでは2つのコールを類似物(即ち、小さな距離をもつ)として示すことである。それ故、幾つかの規範的実施形態によれば、距離メトリックは、例えば、失敗カウンタイベントのように特定ポイントの付近でコール構造の類似性(相違性)のプライオリティを決め、そして距離にあまり影響がないように特定ポイントからその部分を更に離れていると考える。
更に、分類部分において、幾つかの規範的実施形態によれば、クラス指定が実行される。即ち、距離評価の結果に基づいて、分析されたシーケンスは、1つ以上のクラスに指定される。クラス指定の目的は、同じクラスへマップされるコール内に高い類似性(距離メトリックによる)を維持し、そして異なるクラスへマップされるコール間に低い類似性を維持することである。
図3及び4は、幾つかの規範的実施形態によりシグナリングセットを分析し及び分類するのに使用できる要素又は機能を示す図である。特に、図3及び4は、幾つかの規範的実施形態による分析及び分類手順に使用できる異なる動作モードを示す。図3及び4の各々に示された部分及び機能は、図2の分析及び分類メカニズムの一般的構造に対応し、同等の部分に同じ参照番号が使用されている。
より詳細には、図3において、コールの閉じたセットに対してコールの分析が行われるオフラインモードが示されている。幾つかの規範的実施形態によれば、このコールの閉じたセットは、分析の始めに得られ、分析中は考慮すべき付加的なコールがない。例えば、コールの(即ち、コールを表すトレースデータ又はコールトレース60の)閉じたセットは、コールストレージとして使用されるメモリ80等に記憶され、そこから、コールの閉じたセットが、例えば、分析要素又は機能30へ転送される。
オフライン動作は、分析されるべき全てのコールに一度にアクセスできるので、幾つかの規範的実施形態によれば、いずれか2つのコール間で完全な比較(即ち、距離計算)を実行して、分類を遂行することができる。
幾つかの規範的実施形態によれば、オフライン分類の結果(即ち、コールのセット及びそれらの各クラス)は、基準クラスセット90として使用することができる。図3において、基準クラスセットは、例えば、クラスX、Y及びZを含むと仮定する。基準クラスセット90は、例えば、次のオフライン実行(より広範な分類ベースを与えるため)に使用されるか、又はオンライン動作(以下を参照)のための比較ベースとして使用される。
他方、図4において、コールの分析が連続動作で行われるオンラインモードが示されている。即ち、幾つかの規範的実施形態によれば、コールトレース60で表されたコールは、任意の時間に、任意の期間(即ち、限定された期間又は無限の期間)、到着する。即ち、図3に示されたオフラインモードとは対照的に、オンラインモードにはコールの閉じたセットがなく、これは、分析により最終的なコールポピュレーションと考えることができる。従って、分析及び分類手順は、コールが到着するたびにその分析を行い、そして分類を生じるか(例えば、リアルタイムで)又は多数のコールを累積して、統計学的に当該量のデータで適当な分類を遂行させる。
幾つかの規範的実施形態によれば、オンラインモードにおいて、分類処理は、先のオンラインモード処理で既に分析されたコール、又は基準クラスセット100におけるコールについて考える。基準クラスセットは、オフライン分析により生成され、例えば、基準クラスセット90に対応する。他方、先に分析されたコールとは著しく異なるコールが分析されるケースでは、新たなコールクラス71(図4のコールクラスW)が自律的に定義され、ここで、幾つかの規範的実施形態によれば、この新たなコールクラスは、更なる分析サイクルに対して基準クラスセット100に挿入される。
即ち、規範的実施形態によれば、失敗カウンタを越えてシグナリングセット又はコールの分類を行うことができ、例えば、同じ失敗カウンタ(1つ又は複数)をインクリメントするにも関わらず著しく異なるコールのサブクラスを自動的に生成することができる。同じサブクラスのコールは、おそらく失敗カウンタをインクリメントさせた同じ基礎的問題があるので、改善された分析を達成することができる。
更に、規範的実施形態によれば、失敗カウンタのインクリメントのような指示がなくても問題コール(例えば、致命的でない問題を伴うコール)を識別することができ(即ち、最初に成功と分類されたコール)、これは、それでも既知の失敗ケースで類似性を示す(これは、次いで、例えば、後処理手順において指示することができる)。このため、より重大な激しい失敗へとエスカレートする前に問題を予想することで早期警報を与えることができる。
更に、規範的実施形態によれば、失敗カウンタ等に依存するコール分類が可能となる。即ち、異なる失敗カウンタをインクリメントするコール間の類似性を検出することができる。従って、異なる失敗カウンタをインクリメントするが、コールシーケンスにおいて構造上の類似性を有し、ひいては、同じ基礎的問題の影響を受けたことを示すコールのグループを生成することができる。ここで、異なる失敗イベント間のリンクを把握することができる。
加えて、規範的実施形態によれば、以前の未知の構造をもつコールにより同じ失敗カウンタがインクリメントされることを検出することにより新たなタイプの失敗を認識することができる。例えば、後処理として、そのような検出結果を失敗カウンタ定義エンティティ又は運営者へチャンネル化して戻し、基礎的な問題が後で明確に分かるようにするための専用カウンタを生成することができる。
更に、規範的な実施形態によれば、変化(例えば、SON、構成、最適化、等)の検証は、そのようなイベントの後にコールパターンの変化を自動的に検出することによりサポートすることができる。
以下、GSM(登録商標)、3G/UMTS又はLTEに基づくもののような移動通信ネットワークに確立されたコール(例えば、ボイスコール又はデータベアラ)の診断に適用されるときの規範的実施形態によるコールトレース分類手順の具現化を示す実施例を説明する。
図5は、幾つかの規範的な実施形態によりシグナリングセットを分析し及び分類するのに使用できる要素又は機能を示す図で、通信ネットワークにおいて、コールが特定の失敗カウンタにより事前に分類されると仮定する。換言すれば、同じ失敗カウンタ又は失敗カウンタのセットがインクリメントされるようなコールが存在すると仮定する。
図5に示す例では、失敗カウンタF1及びF2により表わされた2つの失敗イベントを仮定することに注意されたい。しかし、異なる失敗イベント、ひいては、失敗カウンタの数は、2に限定されないことが明らかである。
図5に示す実施例によれば、ネットワーク、即ち図1のネットワーク制御要素20(例えば、RNC)のようなコールトレース収集エンティティは、(失敗カウンタイベントF1及びF2各々の存在により)同じ失敗を有すると識別された各コールに関連するコールトレースを1つ以上の分析要素30における専用のコール分析/分類プロセス1又は2へ向ける(図5において、ある分析要素30は、各コール分析/分類機能1及び2を合成すると仮定するが、各コール分析/分類機能を2つ以上の分析要素30にわたって分散することもできる)。即ち、インクリメントされた失敗カウンタに基づくコールのフィルタリングが実行される。例えば、同じ失敗カウンタF1をインクリメントしたコールトレース61は、コール分析/分類エンティティ1へ向けられ、一方、同じ失敗カウンタF2をインクリメントしたコールトレース62は、コール分析/分類エンティティ2へ向けられる。
コール分析/分類エンティティ1及び2は、規範的実施形態によりコール分類手順を行う。コール分類手順の結果として、コール分析/分類エンティティ1は、失敗カウンタ分類レベルの他に、規範的実施形態に基づいてコール分類手順により指定される更なる分類(X、Y、Zのような)を含む分類されたコールのセットを出力する。
以下、同じ失敗カウンタをインクリメントするコールのセットを分類するために適用されたときコール分類手順の動作の更なる詳細を示すために規範的実施形態の具現化について述べる。例えば、図5の処理分岐の1つを、幾つかの規範的実施形態によるコール分類手順のための各処理モードにおいて検討する。即ち、捕獲されたコールトレースは、分解セットへと最初に分離されると仮定し、各セットは、特定カウンタ(例えば、失敗カウンタF1)をインクリメントするコールより成る。次いで、各セットは、専用のコール分析/分類エンティティ(例えば、コール分析/分類エンティティ1)により処理され、関連コールトレースセット内のコールの分類は、オフラインモード又はオンラインモードのいずれか一方で遂行される。
「エラー!基準ソース見つからず」特に、図6には、規範的実施形態によるコール分類手順のオフラインモードのワークフローが示されている。
上述したように、コール分類手順のワークフローは、3つの主要部分、即ち前処理インスタンスを表すシーケンス変換部分40、分類インスタンスを表わす距離評価部分51とクラス指定部分52を含む。分類されていないコール(コールトレース又はトレースデータ)61は、シーケンス変換部分40に入力されて処理され、それにより生じるコールシーケンスは、次いで、距離評価部分51へ配送される。距離評価部分において、オフラインモードに基づく処理が、例えば、シーケンスをシーケンス内の特定ポイント又は要素(例えば、シーケンス内の失敗カウンタイベント)に基準ポイントとして指定し、そして分析されたシーケンスのペアワイズ距離を選択された距離メトリックに基づいて距離マトリクスとして計算することにより、行われる。距離マトリクスは、次いで、コール指定部分52へ配送され、ここで、区画化又はクラスター化処理が行われて、距離マトリクスを使用することによりシーケンスの小距離サブセットを識別する(例えば、スレッシュホールドとの比較に基づき)。次いで、処理結果、即ち分類されたコール70が出力される。
以下、図6に示すオフラインモード処理においてシーケンス変換部分40、距離評価部分51及びクラス指定部分52の各々により行われる処理の詳細は、規範的実施形態に基づいて説明する。
図7には、幾つかの規範的実施形態によりシーケンスモデルに従ってコールを表すトレースデータをシグナリングセットシーケンス又はコールシーケンスへ変換する一例が示されている。図7に示す変換処理は、シーケンス変換部分40の考えられる処理に対応する。
基本的に、例えば、シーケンス変換部分40で行われるシーケンス変換の処理は、潜在的に複雑な入力コールトレースを(簡単な)シーケンスモデル表現へ準備することに関連し、これは、例えば、図6の後続処理ブロックに使用される所定のアルゴリズムに基づく手順により処理することができる。ここに述べる変換処理は、コールシーケンスを合成するための1つの考えられる例に過ぎない。
シーケンス変換処理の基本的な入力として、システムで行われる特定コールに対応するトレースデータ又はコールトレースがネットワークにより与えられる。シーケンス変換の目標は、距離評価(次の処理段階で行われる)に関係のないコールトレースの部分を除去することである。従って、シーケンス変換プロセスは、適用される距離評価処理に特有のものであり、その種々の代替的処理も実施される。
規範的実施形態によれば、コールのトレースデータ又はコールトレースからコールシーケンスを発生するのに使用されるシーケンスモデルは、いわゆるシーケンス要素の順序リストであり、その各々は、例えば、コールトレース内で識別された1つ以上のメッセージ(例えば、物理的又は論理的エンティティ間で交換される)又はイベント(それらエンティティ内に生じる)を表わす。シーケンス要素は、距離評価ステップに関連するコールトレースの関連部分に関する情報を搬送する。
図7は、コールシーケンスのコールトレースを変換するためのシーケンス変換処理の考えられる具現化の1つの特定例を示す。特に、図7は、例えば、WCDMA(登録商標)システムで収集されるコールトレースが、シーケンスモデルに従って、即ちコール当たり1つのシーケンスで、単一のコールシーケンスに変換される例を表わす。
幾つかの規範的な実施形態によれば、コールシーケンスへの変換のために、変換プロセスは、例えば、レイヤ3メッセージ、失敗イベント、及びある高レベル状態イベントを生トレースから抽出し、ここで、メッセージ/イベントタイプのみが考慮される(即ち、幾つかの規範的な実施形態によれば、メッセージ/イベントの細部は考慮されない)。図7に示す例「エラー!基準ソース見つからず」では、左側に、概略表現「コールのレイヤ3トレース」が示されている。特に、一例として、コール設定が失敗しそして特定の失敗カウンタがインクリメントされるケースが示されている。詳細には、先ず、P1で示されたように、RRC接続要求が、UEから、例えば、図1に示すRNC20へ送信される。次いで、P2で示すように、RRC接続設定メッセージがRNC20からUE10へ送信される(例えば、全部で3回)。P3で示されたように、RRC接続解除メッセージがRNC20からUE10へ送信され、それに続いて、P4で示すようにRNC20にRLC SDU送信イベントがある。メッセージP3及びイベントP4は、更に2回繰り返される。次いで、P5で示すように、DSPスループットレポートイベントがRNC20に生じる。P6において、RRCチケット失敗アクセス段階イベントがRNC20に生じ、それに続いて、失敗カウンタインクリメントイベントがP7に生じる(例えば、インクリメントされた失敗カウンタM1001C10)。
図7に示す例は、1つの考えられるコールトレースのみを表わすことに注意されたい。ここで、例えば、失敗イベント(即ち、P7で示された失敗カウンタインクリメントイベント)に続いて、例えば、失敗が致命的でないケースでは、他のイベント又はシグナリングが生じることが考えられる。
図7の左側に示されたコールトレースは、コールシーケンスを発生する処理を行うために、例えば、シーケンス変換部分40へ入力される。変換中に、幾つかの規範的実施形態によれば、この処理は、区別されねばならないコールトレース内の特定のビルディングブロック(例えば、レイヤ3メッセージ及びイベントのタイプ)を識別し、そして各々独特の識別子を指定する。それにより、あるコールのシーケンスモデルに基づき得られるコールシーケンスは、例えば、図7の右側に示された識別子のシーケンスである。特に、更なる処理に関連すると識別されるコールトレースのメッセージ及びイベントは、コールトレースに生じるような連続順序、即ちP1、P2、P2、P2、P3、P4、P3、P4、P3、P4、P5、P6、P7でリストされる。
即ち、図7の両側は、異なる識別子P1ないしP7で区別される識別されたシーケンス要素を示す。オリジナルのレイヤ3トレースは、時間、送信者/受信者情報、メッセージ属性、等を含むコンパウンドデータ構造体のような複数のメッセージを含み、シーケンス要素は、幾つかの規範的な実施形態によれば、簡単なスカラー識別子のような単なる識別子であることに注意されたい。
しかしながら、更に別の規範的実施形態によれば、具現化可能なシーケンス変換処理の別の例もある。例えば、図7に示したコールシーケンスによるコールのやや簡単な表現に代って、コールトレースの関連部分に関するより多くの情報を搬送するシーケンス要素を生成することができる。即ち、図7に示した対応するタイプ識別子の他に、タイムスタンプ、シグナリング指令、又は全関連トレース部分のような更に別の情報を含ませることができる。
図7のシーケンス変換は、オフラインモードに関して説明するが、オンライン動作モードでは、それに対応するシーケンス変換処理も適用可能であることに注意されたい。
図8から11は、幾つかの規範的な実施形態によるシグナリングセットシーケンス又はコールシーケンスの距離評価の一例を示す種々の図である。図8から11に示された距離評価処理は、例えば、図6の距離評価部分51の考えられる処理に対応する。
コール分析/分類手順の残り部分に関して、幾つかの規範的な実施形態によれば、シーケンス変換部分40においてコールのシーケンスモデルに従って発生されるコールシーケンスは、比較概念を使用することにより処理される。基本的な仮定として、2つのコールは、それらが、例えば、同じ状況において且つ同じ環境のもとで失敗カウンタをインクリメントする場合には、より類似したシーケンス表現(即ち、多かれ少なかれ同じ順序の同等のシーケンス要素)を有する傾向になる。
図8は、幾つかの規範的な実施形態による2つのコールのシーケンス間の比較の一例を示す図である。特に、コール#1は、図8の左側に示すシーケンスで変換され、シーケンス要素は、図7による例に示されたもの、即ちP1、P2、P2、P2、P3、P4、P3、P4、P3、P4、P5、P6、P7に対応する。他方、コール#2は、図8の右側に示すシーケンスで変換される。図8の2つのシーケンスを比較することにより、第2のコール#2の分析後に、処理は、新たなシーケンス要素(例えば、”UP DL Buffer Empty”のようなイベントに関連した)を見出し、これは、コール#2のシーケンスにおいて、4番目の要素と5番目の要素との間に割り込まれる(P8で示す)ことが分かる。その他、2つのコールは、全く同じシーケンスを有する。
次いで、幾つかの規範的な実施形態による距離評価処理の一例としての一般的な処理を更に詳細に説明する。基本的に、規範的実施形態によれば、例えば、図6の距離評価部分51により行われる距離評価処理は、コールシーケンスを各ブロックに含まれた特定シーケンス要素に整列することを含む。例えば、幾つかの規範的な実施形態によれば、既定の基準シーケンス要素が整列のためのアンカーとして使用される。例えば、基準要素は、シーケンスにおける失敗カウンタインクリメントイベントであり、即ちコールシーケンスにおける失敗カウンタイベントの場所である。
幾つかの規範的な実施形態によれば、オフラインモード動作のケースにおける整列は、分析されたセルのセット内で遂行され、一方、オンラインモード動作のケースでは、実際のセルシーケンスが基準セットに整列される(これが空でないケース)ことに注意されたい。
図9は、幾つかの規範的な実施形態によるコールのシーケンス構造の一例を示す図である。図9に示す構造は、上述したように、コールシーケンスに基づく距離評価に関連した更なる処理に使用される基本的な構成例を表わすものであることに注意されたい。
詳細には、図9に示すコールシーケンスは、複数のシーケンス要素Q1ないしQ6を含む。シーケンス要素の数は、図9に示す数に限定されず、又、各シーケンス要素を識別するのに使用される指示子は、単なる例示に過ぎず、即ち多少の指示子があると共に、同じ指示子を有する2つ以上のシーケンス要素がある。
シーケンス要素の1つ、即ち指示子Q4を有する要素は、図9では、上述した基準シーケンス要素又は基準ポイントであるとして(破線のボックスで)更に強調されている。即ち、幾つかの規範的な実施形態によれば、Q4で示されるシーケンス要素は、例えば、特定の失敗カウンタ(例えば、上述した失敗カウンタF1)がインクリメントされるイベントである。
上述したように、距離評価処理に関し、同じ失敗カウンタをインクリメントするコール間でクラスを見出すための処理において基準ポイントを定義する動機付けは、次の仮定である。即ち、(同じ環境のもとで)同じ理由でカウンタをインクリメントするコールは、失敗に当たるまで同じ(又は同様の)履歴を経て進行したときにカウンタインクリメントイベント付近の位置で類似となる傾向がある。
距離評価処理におけるシーケンス整列の目標は、当該イベント(即ち、基準ポイント)を、処理(分析)されている複数のシーケンスの各々において同じ位置へ移動することである。この整列は、図10を参照して説明する。
特に、図10は、幾つかの規範的な実施形態によるコールシーケンスの整列処理の一例を示す図である。詳細には、5つのコールシーケンスS1ないしS5が入力され、シーケンスS1は、図9のシーケンス例に対応し、一方、他のシーケンスS2からS5は、多少のシーケンス要素(例えば、上述した対応シーケンス変換処理により割り当てられる)を有し及び/又はS1のようなシーケンス要素に対して同じ又は異なる識別子を有する異なるシーケンスである。図10に示したシーケンスの数及びそのコンテンツ(要素の数及び識別子のタイプ)は、単なる例示に過ぎず、他の規範的実施形態では、異なるシーケンスが考えられることに注意されたい。
整列前の状況を表わす図10の上部を見るとき、各シーケンスが失敗カウンタインクリメントイベントQ4を1つの要素として有していても、他のシーケンスに関するその位置は、異なることが明らかである。従って、規範的な実施形態によれば、コールシーケンスS1ないしS5の整列が実行され、失敗カウンタインクリメントイベントQ4は、共通の基準ポイントとして使用される。
幾つかの規範的な実施形態による整列の結果が図10の下部に示されている。明らかなように、整列処理は、コールシーケンスS1からS5の互いに変化した順序を生じ、基準位置として使用されるシーケンス要素は1行に配列される。幾つかの規範的な実施形態によれば、距離評価処理、即ち整列処理における更なる処理ポイントは、シーケンスS1ないしS5を同じサイズである(即ち、同じ要素数を有する)ようにも変化させる。これは、例えば、“V”で示されたシーケンス要素により図10の下部に指示された特殊なボイド要素でシーケンスを埋めることにより達成される。基準位置の左側及び/又は右側の各コールシーケンスに含まれるべきボイドシーケンス要素の数は、異なるパラメータに依存する。例えば、1つのシーケンス要素の最大長さ(即ち、最も長いもの)が他のシーケンス要素の長さ(ひいては、含まれるべきボイド要素の数)を定義するか、又は各シーケンス要素により到達されるべき所定の長さが事前に定義されるか、等々である。
更に、基準要素又は位置は、失敗カウンタインクリメントイベント(例えば、Q4)に限定されないことに注意されたい。更に別の規範的実施形態によれば、例えば、失敗カウンタを全くもたないコールを分類すべきケースでは、整列に使用される基準ポイントは、最初の要素又は最後の要素のようなシーケンス内の特定の要素を考慮することにより設定することができる。
整列されたコールシーケンス(例えば、図10に示すS1ないしS5)に基づき、距離メトリックを計算することができる。例えば、この規範的実施形態で考慮されるオフラインモードでは、閉じたコールセットの全てのシーケンスを一度に考慮できるので、シーケンスの距離マトリクスが計算される。そのような距離マトリクスは、コールの小距離クラスを見出すためにクラス指定処理により使用することができる。
幾つかの規範的な実施形態によれば、距離マトリクスは、分析されるコールの各ペア間のペアワイズ距離を定義する対称的マトリクスである。即ち、例えば、マトリクスのij番目の要素は、コールi及びjの距離を示す。
コールの距離を計算するために種々の距離メトリックを使用できることに注意されたい。幾つかの規範的な実施形態によれば、1つの考えられる解決策は、動的ハミング距離(DHD)を使用する。DHDは、あるシーケンスを他のシーケンスに転置する編集コストとして2つの等長さシーケンスの距離を定義する。DHDでは、置換(substitution)が、スカラーコストに関連した唯一の編集動作である。2つのコールのDHD距離は、あるシーケンスを他のシーケンスに変換するのに要する置換の最小数に1つの置換動作のコストを乗算したものに等しい。
幾つかの規範的実施形態によれば、置換のコストは、位置依存重み関数で変調される。それに対応する例が、幾つかの規範的実施形態によるコールシーケンスの距離評価のための処理の一例を示す図である図11に示されている。
特に、図11は、図10に示したシーケンスS1ないしS5の整列セットの例を把握するものである。図11の下部には、横座標のシーケンス位置にわたり縦座標の置換重みを定義する重み関数が示されている。シーケンス要素に対応する各位置において関数グラフの交点で示されたように、基準ポイント(例えば、失敗カウンタインクリメントイベントQ4)の位置が図11においてボックスで強調されている。シーケンスイベントの各位置と基準ポイントとの間の距離に基づいて、置換重みの異なる値を、図11に示す関数から導出することができ、これは、置換のコストで考えられるものである。図11に示す例では、シーケンス内の位置に対応する置換重みの値は、例えば、各位置に示すように、0.2、0.6、1、及び0.7である。
位置依存置換コストの動機付けは、整列に対応し、即ちシーケンスの部分における分析を基準ポイント又はイベント付近に集中させることである。幾つかの規範的な実施形態によれば、重みは、基準イベントの接近隣接部における相違を高い置換コストで強調し、そしてその相違を低い置換コストで基準ポイントから更に遠くに抑制するよう定義される。
重み関数は、幾つかの規範的実施形態により多数の仕方で定義できることに注意されたい。即ち、図11に示す重み関数は、1つの考えられる例示に過ぎず、他の形態の重み関数、例えば、鐘状関数、平方曲線関数、三角曲線関数、又は特定用途で有用なものと考えられ且つ置換重みとして適当な値を導く他の適当な形態の関数を定義することができる。
図12は、幾つかの規範的実施形態によるコールシーケンスの距離評価のための処理の一例を示す図である。特に、図12は、図11に示した例に従ってDHD距離及び重み付け関数を使用することにより整列コールシーケンスに基づいて距離マトリクスを計算するための処理例を示す。
特に、図12において、図11からの2つのシーケンスS1及びS2は、距離マトリクスを生じる処理の一例を示すために選択されたものである。
整列シーケンスS1及びS2を比較するときに、矢印「比較」で示された行に指示された比較結果Cは、例えば、位置当たり一致するシーケンス要素を生じる要素比較のための値“0”(即ち、同じイベント又はメッセージが各シーケンスS1及びS2に通じるコールトレースの一部分であった)、及び位置当たり異なる要素を生じる要素比較のための値“1”を指示する。
次の行には、各シーケンス位置に対応する図11による重み関数例の置換重み値が指示される。
次いで、シーケンスS1とS2との間の距離を決定するための距離計算が可能となる。それに対応する例は、矢印「距離計算」で示された図12の次の行に指示される。幾つかの規範的実施形態によれば、距離は、例えば、各位置の比較値及び置換重み値の積を加算することで計算される。図12に示す例では、S1とS2との間の計算された距離が2.9である。
次いで、例えば、上述したように計算された距離の値が、距離マトリクスの要素として使用される。矢印「距離マトリクス」で示された図12の距離マトリクスの例は、図11のシーケンスS1からS5の距離計算を反映し、シーケンス(即ち、コール)の対間の各距離値は、図12に示すように、対応位置に入力される。このように、ペアワイズ距離が距離マトリクスを形成する。
例えば、図12に示す距離マトリクスの計算は、距離メトリックとしてDHDに基づくことに注意されたい。しかしながら、更に別の規範的実施形態によれば、前記DHDの他に、他のシーケンス距離メトリックもコールの距離の計算に使用できる。例えば、レーベンシュタイン又はジャッカールに基づくシーケンス距離メトリックを実施することができる。
レーベンシュタイン距離が使用される規範的な実施形態によれば、編集距離(DHDと同様の)が計算され、編集距離は、置換のみに代って、挿入、除去又は転置のような付加的な動作を許す。
他方、ジャッカール距離が使用される規範的実施形態によれば、メッセージ要素、等の2つの非順序付けセットが比較される。それにより得られる距離は、両セットによりどれほど多くの要素が共有されるか・対・セットの対称的な相違を示す。コール比較の状況において、各コールシーケンスから基準ポイント(例えば、失敗カウンタインクリメントイベント)に先行する(又はそれに続く)所与の数の要素を取り出すことで2つのセットが生成される。要素の数は、固定されてもよいし(例えば、10個の要素を取り出す)、又は、例えば、シーケンス変換処理によりシーケンス要素にタイムスタンプが合体されるケースでは、タイムウインドウ(例えば、失敗カウンタの5秒前まで/後まで)に基づくものでもよい。
次いで、クラス指定に関連した処理について説明する。幾つかの規範的実施形態によれば、クラス指定処理のために、図13に示す処理が実行される。図13は、幾つかの規範的実施形態によるコールのためのハイアラーキークラスター化結果の系統樹を示す図である。図13に示したクラス指定処理は、例えば、図6のクラス指定部分52の考えられる処理に対応する。
上述したように、前記距離評価処理で計算された距離マトリクスは、クラス指定処理の入力として使用される。ここで、選択されたクラスター化方法に基づきシーケンスの同様のグループを見出すことを試みる。換言すれば、コール間の類似性及び相違性(距離マトリクスの基づく)は、クラス指定処理において評価される。
幾つかの規範的実施形態によれば、クラス指定処理は、例えば、凝集型ハイアラーキークラスター化手順に基づく。ハイアラーキークラスター化は、1つの特定のクラスター定義を行うものではなく、エンティティのセット内の全ての考えられるクラスターのハイアラーキーを発見するものである。
それに対応する例が図13に示されている。ここでは、例示のため、8つのコール#1から#8が分析されそして分類される。図13に示す例では、処理されているコールの一部分が、例えば、図10から12に関連して使用されるコールシーケンスS1からS5を形成するコールと同等であると仮定する。即ち、コール#1から#5は、例えば、シーケンスS1からS5を生じる。更に、シーケンスS1からS5とは異なるが、対応する仕方で処理され、且つ図12を参照して基本的に説明したように計算される距離マトリクスの一部分である付加的なコール(ここでは、コール#6から#8)が指示されている。
当然、図13に示したコールの数は、単なる例示に過ぎず、8に限定されず、それより多くの又は少ないコールが処理のために考えられてもよい。
各コールは、それ自身のクラスター内でスタートし、そしてそれらクラスターは、繰り返しステップにおいて形成される。各ステップにおいて、互いに接近する2つのクラスターが合体される(各単一クラスターから始まるリンク線で示される)。プロセスは、全てのコールが同じ単一クラスターの一部分になるときに終了する(図13に最も上のリンクで示される)。合体ルールは、リンケージ方法と称され、2つのクラスターの距離を測定する方法を定義する。考えられる代替物は、比較されたクラスターの2つの最も近い要素の距離を返送する単一リンケージであることに注意されたい。
図13に示す例によれば、実際のクラスター定義は、h=2のような特定の値における系統樹のカット高さを定義することにより形成される。カットオフ線より低い同じサブツリー(1つ又は複数)にある要素又はコールは、同じクラスターであると仮定し、一方、個別のサブツリーは、異なるクラスターを画成する。図13に示したクラスター化手順の結果として、即ち図13に系統樹として見えるようにされたクラスター化(即ち、凝集型変形例)の結果として、4つのクラスター1から4が形成され、各クラスターは、上述したクラスW、X、Y、Zのような1つのコールクラスを表わす。詳細には、図12の例を例示のために使用して、コール#1ないし#3(即ち、シーケンスS1ないしS3)は、同じコールクラスに分類するに充分なほど類似しており、それをコール#7に適用すると仮定する。他方、コール#4及び#5(即ち、シーケンスS4及びS5)は、クラスター1を形成するコールと充分類似していないと決定され、従って、他の各クラスターに割り当てられる(これは、それらコールに類似した他のコール、例えば、コール#4に関してはコール#6を含んでもよいし、含まなくてもよい)。
カット高さhの値は、2の値に限定されないことに注意されたい。むしろ、別の有用な値を設定することができ、これは、例えば、運営者の設定に依存し、そして結果として得られる分類の望ましい粒度、又は例えば、考慮されるべきオリジナルクラスター(即ち、コール)の数に従って調整される。
更に、図13に示すハイアラーキークラスター例は、やや複雑であると知られていることに注意されたい(例えば、O(n3)、O(nn))。更に別の幾つかの規範的実施形態によれば、別のクラスター化手順がコール分類処理に使用されてもよい。例えば、大きなデータセットサイズを取り扱うケースでは、その代替物は、「ノイズを伴うアプリケーションの密度ベース空間的クラスター化」(DBSCAN)又は「クラスター構造を識別するためのオーダリングポイント」(OPTICS)のような、k−平均法又はk−メドイド法或いは密度ベースのクラスター化手順の1つを含む。
従って、コール分類におけるクラスター化の結果として、各クラスターは、クラスアイデンティティに割り当てられ、このIDは、対応するクラスターを形成する全てのコールシーケンスに関連している。
上述した規範的実施形態では、オフラインモード動作が考えられたが、上述したオンラインモード動作を以下に詳細に説明する。図14は、幾つかの規範的実施形態によりシグナリングセットを分析し及び分類するのに使用できる要素又は機能を示す図である。
又、オンラインモードでは、上述したように、コール分類手順のワークフローは、3つの主要部分、即ち、前処理インスタンスを表すシーケンス変換部分40、分類インスタンスを表わす距離評価部分53及びクラス指定部分54を含む。以下、図14に示すオンラインモード処理においてシーケンス変換部分40、距離評価部分53及びクラス指定部分54の各々により行われる処理を規範的実施形態により詳細に説明する。
先ず、非分類コール(コールトレース又はトレースデータ)61がシーケンス変換部分40に入力されて処理され、それにより得られるコールシーケンスが距離評価部分53へ送られる。例えば、シーケンス変換部分40は、オフラインモードのそれに対応し、即ち、その処理では、シーケンス変換が行われて、生トレースデータからコールシーケンスを生成する。
距離評価部分53において、オンラインモードに基づく処理は、例えば、シーケンスを基準シーケンスセットに整列し、そして分析されたシーケンスのペアワイズ距離を選択された距離メトリックに基づいて距離ベクトルとして計算することにより実行される。幾つかの規範的実施形態によれば、基準クラスセット100は、処理の始めに空でありそして後処理において識別される基準クラスで埋められるか、又は既に識別された基準クラスセットを含む。幾つかの規範的実施形態によれば、対応する基準クラスセットは、上述したように、オフライン処理により与えられる。
即ち、幾つかの規範的実施形態によれば、一般的なケースでは、例えば、早期に到着したコールに基づいて既に識別された少なくとも幾つかの基準クラスがある。現在分析されたコールは、選択された距離評価方法に続いてそれら基準クラスと比較される。例えば、幾つかの規範的実施形態によれば、現在分析されたコールは、先ず、クラス代表(整列して記憶された)に整列される。次いで、全てのクラス代表からの分析されたコールシーケンスの距離が計算される。次いで、基準クラス当たり最も遠いメンバー(即ち、最も大きな距離をもつ)が選択される。これは、各基準クラスからの分析されたコールの計算された距離を指示する距離ベクトルを生じる。
距離評価処理の結果である距離ベクトルは、次いで、コール指定部分54へ送られ、ここで、シーケンスは、最も近い基準クラスに指定されるか、又は例えば、受け容れられる相違量を定義するスレッシュホールドより最小距離が大きいときには新たな基準クラスが定義される。処理の結果、分類されたコール70、処理において識別される新たなコールクラス71が出力され、そして後者のケースでは、新たな基準クラスを基準クラスセット100に挿入する。例えば、幾つかの規範的実施形態によれば、分類されたコールは、最も近いクラスに挿入される。さもなければ、最も近いクラスからの距離が、例えば、所定のスレッシュホールドより大きいケースでは、現在分析されたコールを使用して、新たなコールクラスが発生される。
上述したように、幾つかの規範的実施形態によれば、図14に示す処理によるオンラインモードと、オフラインモードとの間の1つの相違は、オンラインモードでは手順が基準クラスセット100と共に機能することである。上述したように、基準クラスセットは、例えば、早期動作サイクル又は先行するオフラインモード動作サイクルにおいて識別されたコールクラスを含む。各基準セットは、それに対応するコールクラスを特徴付ける1つ以上の基準コールシーケンスを含む。幾つかの規範的実施形態によれば、基準クラスセットから選択されたクラスの1つを使用することにより、ある単一コールが分析されそして分類される。或いは又、分類が適切でないケースでは、新たな基準クラスが生成される。更に、基準セットが空であるケースでは、第1のコールが第1の基準クラスを定義する。
更に、幾つかの規範的な実施形態によれば、オンラインモードにおいて実際の基準セットを記憶するために異なる方法を実施することができる。例えば、1つの考えられる実施は、クラスごとにn個の代表的なコールシーケンスを保持することである。各クラスは、選択された代表により暗示的に定義される。両極端が、クラスター当りのコールしか保持されないことを意味するn=1、及び以前に分類された全てのコールが保持されることを意味するn=無限大、であることに注意されたい。手順が適用される環境のリソース制約のような動作条件にnの適当な値を適応させねばならず、異なるクラスターに対してnの異なる値を設定することができる。
規範的実施形態によれば、コール分析/分類処理(即ち、オンライン及びオフラインの両モード)の結果は、種々の後処理手順に使用されることに注意されたい。
例えば、コール分類手順の結果は、基準クラスセットに比しての変化を検出する目的で更に処理される。オフラインモードでは、例えば、新たな分類結果を以前の結果と比較することができる(例えば、今日の結果を前日の結果と比較する)。従って、例えば、それまで観察されていない新たなクラスに目星を付けるか、又は、例えば、1つの巨大なクラスのようなクラスのカージナリティの変化を検出して、共通の理由で生じた問題コールを収集し、根本的問題を首尾良く修正した後に縮小することができる。
他方、例えば、オンラインモードのケースでは、分類手順は、規則的な時間間隔で実際のクラスター化構造を記憶し、そして連続サンプルの比較を開始して、上述したような変化を検出するように構成される。
図15は、幾つかの規範的実施形態により上述したコールのようなシグナリングセットを分析し及び分類するための処理のフローチャートを示す。特に、図15の例は、ネットワーク制御要素又は機能として働くか、又は例えば、図1に示すネットワークの要素又は機能30のような分析要素又は機能として働くよう構成されたネットワーク要素又は機能により行われる手順に関連している。
S100において、複数の個別のシグナリングセット(コールのような)が、複数のシグナリングセットのうちの少なくとも2つの間の類似性及び相違性に関して分析される。シグナリングセットは、分析の結果に従ってシグナリングセットの少なくとも1つのクラスに分類される。
幾つかの規範的実施形態によれば、分析された複数の個別のシグナリングセットは、そのシグナリングセットに含まれる失敗指示のタイプに従って、事前に選択される。或いは又、特定の事前選択が省略されてもよい。
S110において、複数のシグナリングセットの各1つを表わすトレースデータ(即ちコールトレース)が変換される。即ち、トレースデータから所定の情報をフィルタリングすることによりシーケンスモデルに従ってシグナリングセットシーケンスが発生される。
例えば、幾つかの規範的実施形態によれば、複数のシグナリングセットの各1つを表わすトレースデータを変換し、シーケンスモデルに従ってシグナリングセットシーケンスを発生するために、トレースデータの部分がトレースデータの特定要素の識別のために区別される。次いで、特定要素の各々は、それに対応する識別子に指定され、そしてシグナリングセットシーケンスは、指定の識別子を使用することにより発生される。更に、幾つかの規範的実施形態によれば、複数のシグナリングセットの各1つを表わすトレースデータを変換し、シーケンスモデルに従ってシグナリングセットシーケンスを発生するために、トレースデータからの所定情報のフィルタリングは、シグナリングセットの距離の評価に使用される処理に適応される。この点において、各トレースデータの変換結果は、シグナリングセットの距離の評価のために行われる処理に適した共通シーケンスモデルに対応する。
S120において、シグナリングセットの距離は、距離が距離メトリックにより指示される各シグナリングセットシーケンス(例えば、S110で発生された)を使用することにより評価される。幾つかの規範的実施形態によれば、シグナリングセットの距離を評価するために、互いに複数のシグナリングセットから導出された少なくとも2つのシグナリングセットシーケンスの距離が計算される。或いは又、少なくとも1つの事前に記憶された基準シーケンスセットに対して複数のシグナリングセットから導出されるシグナリングセットシーケンスの距離が計算される。幾つかの規範的実施形態によれば、各シグナリングセットシーケンスにおける特定の要素(例えば、基準ポイント)の考慮のもとでシグナリングセットシーケンスを整列させることにより距離メトリックが決定される。各シグナリングセットシーケンスにおける特定要素は、例えば、トレースデータの失敗イベント又は指示(例えば、失敗カウンタ更新イベント)、シグナリングセットシーケンスの最初の要素、及びシグナリングセットシーケンスの最後の要素に関連付けられる。
幾つかの規範的実施形態によれば、距離メトリックは、動的ハミング距離、レーベンシュタイン距離及びジャッカール距離の1つに従って決定される。更に、幾つかの規範的実施形態によれば、距離メトリック決定の結果は、シグナリングセットシーケンスにおける位置と整列に使用される特定の要素との間の距離に基づく重み付けファクタ関数等で変調される。
S130において、各シグナリングセットが距離メトリックに基づいてシグナリングセットクラス(例えば、コールクラス)に指定される。例えば、幾つかの規範的実施形態によれば、距離メトリックは、同じシグナリングセットクラスに対して互いに所定の類似性条件(例えば、所定の距離値又はスレッシュホールド)を満足するシグナリングセットを指定するために考慮される。他方、互いに所定の類似性条件を満足しないシグナリングセットは、別のシグナリングセットクラスに指定される。
幾つかの規範的実施形態によれば、複数の個別のシグナリングセットの分析は、オフラインモード又はオンラインモードのいずれかで行われる。オフラインモードでは、幾つかの規範的実施形態によれば、複数のシグナリングセットは、以前に記憶されたシグナリングセットの閉じたセットである。他方、オンラインモードでは、幾つかの規範的実施形態によれば、複数のシグナリングセットは、次々に入力され、そして分析は、任意の期間(例えば、有限又は無限の期間に設定される)中にシグナリングセットの到着に基づいて(例えば、リアルタイムで)行われる。
オフラインモードでは、幾つかの規範的実施形態によれば、シグナリングセットクラスの少なくとも1つは、オフラインモード及びオンラインモードの少なくとも1つにおいてシグナリングセット分析の距離評価に使用されるシグナリングセットシーケンスを定義する基準シグナリングセットクラスとして使用される。更に、オフラインモードでは、幾つかの規範的実施形態によれば、シグナリングセットの距離は、シグナリングセットシーケンスを、例えば、トレースデータの失敗カウンタインクリメントイベントに対応するシグナリングセットシーケンスの特定の要素に整列させることにより評価される。次いで、シグナリングセットシーケンスのペアワイズ距離が距離メトリックに基づく距離マトリクスとして計算される。シグナリングセットをシグナリングセットクラスに整列させることについては、シグナリングセットシーケンスのサブセットを、距離マトリクスを使用することにより所定距離以下の距離で識別するため区画化又はクラスター化処理が使用される。
他方、幾つかの規範的実施形態によれば、オンラインモードにおいて、少なくとも1つの基準シグナリングセットシーケンスを各々含む少なくとも1つの基準シグナリングセットクラスが、シグナリングセットの距離を評価しそしてシグナリングセットをシグナリングセットクラスに指定するのに使用される。シグナリングセットが基準シグナリングセットクラスにより指定できないケースでは、その指定できないシグナリングセットに基づいて新たな基準シグナリングセットクラスが定義される。更に、幾つかの規範的実施形態によれば、オンラインモードにおいて、シグナリングセットの距離は、シグナリングセットシーケンスを基準シグナリングセットシーケンスに整列させることにより評価され、シグナリングセットシーケンス及び基準シグナリングセットシーケンスのペアワイズ距離は、距離メトリックに基づく距離ベクトルとして計算される。次いで、距離ベクトルに基づいて、シグナリングセットを、最も近いシグナリングセットクラスであるシグナリングセットクラスに指定すべきか、又は新たなシグナリングセットクラスを定義するかの決定がなされる。
幾つかの規範的実施形態によれば、各シグナリングセットは、複数のネットワーク要素又は機能間或いはネットワーク要素又は機能内のシグナリングの結果であり、ここで、シグナリングは、データ通信、ボイス通信の少なくとも1つにおける一連のメッセージ又はコンテキストデータを含み、又、1つ以上のネットワーク要素又は機能を含むソフトウェアブロックとプロトコルスタックとの間のメッセージ交換を含む。更に、幾つかの規範的実施形態によれば、トレースデータは、シグナリングセットの個々のイベント及びメッセージの少なくとも1つ、ユーザプレーンイベント、状態変化イベント、更新イベント、失敗カウンタイベント、及びイベント又はメッセージに関連したプロパティに関する情報を含む。
更に、幾つかの規範的実施形態によれば、シーケンスモデルに基づいて発生されるシグナリングセットシーケンスは、トレースデータの当該部分を表わすシーケンス要素の順序付けリストを含み、シーケンス要素は、複数のタイプのシーケンス要素から選択され、各タイプは、区別されて独特の識別子に指定され、ここで、シーケンス要素は、トレースデータから導出されるスカラー識別子及び情報要素の少なくとも1つを含む。
幾つかの規範的実施形態によれば、シグナリングセットの分析結果は、時間に伴う分析結果の変化に関連した後処理のために適用な仕方で与えられる。
図16は、幾つかの規範的実施形態に関連して述べたシグナリングセット(コール)を分析し及び分類するための手順を具現化するように構成された幾つかの規範的実施形態によるネットワーク要素の図である。ネットワーク制御要素/機能として又は分析要素/機能として働くように構成された図1のネットワーク要素又は機能30と同様のネットワーク要素が、それらの他に、以下に説明する更に別の要素又は機能を含むことに注意されたい。更に、ネットワーク要素又は機能について参照するが、要素又は機能は、同様のタスク、例えば、チップセット、チップ、モジュール、アプリケーション等を有する別の装置又は機能でもよく、これは、ネットワーク要素の一部分でもよいし、又は個別の要素としてネットワークにアタッチされるもの、等でもよい。各ブロック及びその組み合わせは、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、1つ以上のプロセッサ、及び/又は回路のような種々の手段又はその組み合わせによって具現化されてもよい。
図16に示すネットワーク要素又は機能は、処理回路、処理機能、制御ユニット又はプロセッサ31、例えば、CPU、等を含み、これは、制御手順に関連したプログラム、等により与えられるインストラクションを実行するのに適したものである。プロセッサ31は、以下に述べる特定の処理専用の1つ以上の処理部分又は機能を含むか、又は処理は、単一のプロセッサ又は処理部分において実行される。又、そのような特定処理を実行する部分は、個別の要素として、又は1つ以上の更に別のプロセッサ内に、例えば、CPUのような1つの物理的プロセッサ或いは1つ以上の物理的又はバーチャルエンティティのような処理機能又は処理部分内に設けられてもよい。参照符号32は、プロセッサ又は処理機能31に接続された入力/出力(I/O)ユニット又は機能(インターフェイス)を表わす。I/Oユニット32は、通信ネットワーク、例えば、RNC20のようなネットワーク制御要素と通信するのに使用される。I/Oユニット22及び23は、多数のネットワーク要素に向かう通信要素を含む合成ユニットでもよいし、或いは異なるネットワーク要素のための複数の異なるインターフェイスを伴う分散型構造を含んでもよい。参照符号34は、例えば、プロセッサ又は処理機能31により実行されるべきデータ及びプログラムを記憶するのに使用でき、及び/又はプロセッサ又は処理機能31のワーキングストレージとして使用できるメモリを表わす。メモリ34は、同じ又は異なるタイプのメモリの1つ以上のメモリ部分を使用することにより具現化できることに注意されたい。
プロセッサ又は処理機能31は、上述した分析及び分類手順に関連した処理を実行するように構成される。特に、プロセッサ又は処理回路又は機能31は、次のサブ部分の1つ以上を含む。サブ部分310は、シーケンス変換部分として使用できる処理部分である。この部分310は、図15のS110による処理を遂行するように構成される。更に、プロセッサ又は処理回路又は機能31は、距離を評価する部分として使用できるサブ部分311を含む。この部分311は、図15のS110による処理を遂行するように構成される。更に、プロセッサ又は処理回路又は機能31は、距離を評価する部分として使用できるサブ部分311を含む。この部分311は、図15のS120による処理を遂行するように構成される。加えて、プロセッサ又は処理回路又は機能31は、クラスを評価する部分として使用できるサブ部分312を含む。この部分は、図15のS130による処理を遂行するように構成される。
上述した規範的実施形態の幾つか又は全部を、1つ以上のVNFを含む部分的又は完全にバーチャル化された環境に適用してもよいことに注意されたい。
上述したように、規範的実施形態によれば、コールトレース分析に必要な、特に、特定カウンタに必要とされる分析に必要な手作業を減少する問題を解消するシグナリングセット分析及び分類メカニズムが提供される。即ち、幾つかの規範的実施形態によれば、既存の方法を越えてコールトレースを効率的に分類できるようにするメカニズムが提案される。コールトレースに関連した失敗カウンタ/レポートを検査することにより分類を行うのではなく、実際の構造(即ち、トレースを構成するメッセージ/イベントのシーケンス)は、それがあるカテゴリ又はクラス内に適合するかどうかチェックするべく検査される。それらのクラスは、分析それ自体から動的に生成される。
幾つかの規範的実施形態によれば、コールトレースの分類は、それらを簡単なモデルに蒸留し(distilling)、これを、次いで、例えば、DHD等を使用して他のトレースモデルと比較することにより、行われる。コールをそのトレースデータに基づいてあるクラスへとビン(bin)又は分類するために距離計算が使用される。幾つかの規範的実施形態によれば、データからどんなクラスが存在するか自動的に決定するために距離のセットがハイアラーキー式にクラスター化される。
上述したように、幾つかの規範的実施形態は、失敗カウンタを越えてコール分類を実行し(例えば、同じ失敗カウンタをインクリメントするにも関わらず著しく異なるコールのサブクラスを自動的に生成し)、問題コールを、それらがより重大な厳しい失敗へとエスカレートする前に識別し、失敗カウンタに関わりなくコールを分類して、その基礎となる問題を検出し、例えば、新たな専用カウンタを開始するために新たなタイプの失敗を自動的に認識し、そして変化の検証をサポートすることができる。
更に、幾つかの規範的実施形態によれば、失敗カウンタ又は理由コードを越えて失敗コールのトラブルシューティングを行うために、コールのプロパティ及びシーケンスを分析することができる。従って、従来の失敗カウンタ又はコードに加えて(又はそれとは独立して)失敗コールの自動分析又は分類を行うことのできるトラブルシューティングフレームワークを与えることができる。
更に、上述した幾つかの規範的実施形態において、シグナリングセットの分析及び分類手順は、分析要素30で行われると説明したが、本発明の更に別の規範的実施形態は、そのような要素に限定されない。例えば、専用のネットワーク要素に代って、RNC、MSS、TAS、MGW、BGW、等の別の既存のノード又は要素又は機能が分析要素として働くことが考えられる。
更に、別の規範的実施形態によれば、複数のシグナリングセットの少なくとも2つの間の類似性及び相違性に関して複数の個別のシグナリングセットを分析して、その分析結果に基づき各シグナリングセットをシグナリングセットの少なくとも1つのクラスに分類するための手段を備えた装置が提供され、前記分類手段は、複数のシグナリングセットの各1つを表すトレースデータを変換して、そのトレースデータから所定情報をフィルタリングすることによりシーケンスモデルに従ってシグナリングセットシーケンスを発生するための前処理手段と、各シグナリングセットシーケンスを使用することによりシグナリングセットの距離を評価し、その距離は、距離メトリックにより指示され、そしてその距離メトリックに基づいて各シグナリングセットをシグナリングセットクラスに指定するための分類手段と、を備えている。
更に、幾つかの他の規範的実施形態によれば、上述した装置は、更に、上述した方法、例えば、図15を参照して述べた方法に規定された少なくとも1つの処理を実行するための手段を備えている。
次のことが明らかである。即ち、
−トラフィックをネットワーク要素へ及びネットワーク要素から転送するアクセス技術は、現在又は将来の適当な技術であり、例えば、WLAN(ワイヤレスローカルアクセスネットワーク)、WiMAX(ワールドワイドインターオペラビリティ・フォー・マイクロウェーブアクセス)、LTE、LTE−A、ブルーツース、赤外線、等が使用され、更に、実施形態は、ケーブルネットワーク又は固定ラインのようなIPベースアクセス技術等のワイヤード技術も適用する。
−ユーザ装置(UE、ユーザ装置、ユーザターミナル、ターミナル装置、等とも称される)は、エアインターフェイス上のリソースが割り当てられ及び指定される1つのタイプの装置を示し、従って、ユーザ装置と共にここに述べる特徴は、リレーノードのような対応装置で具現化される。そのようなリレーノードの一例は、ベースステーション又はRNCに向かうレイヤ3リレー(自己バックホーリングリレー)である。ユーザ装置は、典型的に、加入者識別モジュール(SIM)を伴ったり伴わなかったりして動作するワイヤレス移動通信装置を含むポータブルコンピューティング装置を指し、これは、次のタイプの装置、即ち、移動ステーション(移動電話)、スマートホン、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、ハンドセット、ワイヤレスモデムを使用する装置(アラーム又は測定装置等)、ラップトップ及び/又はタッチスクリーンコンピュータ、タブレット、ゲームコンソール、ノートブック、及びマルチメディア装置を含むが、これに限定されない。又、ユーザ装置は、ほぼ排他的なアップリンクのみの装置でもあり、その一例は、画像又はビデオクリップをネットワークにロードするカメラ又はビデオカメラ、或いはほぼ排他的なダウンリンクのみの装置、例えば、ポータブルビデオプレーヤである。又、ある値を測定するのに使用される装置、例えば、温度、圧力、等を測定できるセンサも、対応するユーザ装置として使用できる。装置は、1つの装置としてみなされるか、或いは同じ装置ハウジング内にあるが機能的に互いに協働するか又は機能的に互いに独立であるかに関わらず2つ以上の装置のアッセンブリとみなされることを理解されたい。
−ソフトウェアコード又はその一部分として具現化するのに適し且つプロセッサ又は処理機能を使用して実行される実施形態は、ソフトウェアコード独立であり、そして既知の又は将来開発されるプログラミング言語、例えば、objective−C、C、C++、C#、Java(登録商標)、Python、Javascript、他のスクリプト言語、等の高レベルプログラミング言語、或いはマシン言語又はアッセンブラーのような低レベルプログラミング言語を使用して特定することができる。
−実施形態の具現化は、ハードウェア独立であり、そして既知の又は将来開発されるハードウェア技術又はそれらの混成、例えば、マイクロプロセッサ又はCPU(中央処理ユニット)、MOS(金属酸化物半導体)、CMOS(相補的MOS)、BiMOS(バイポーラMOS)、BiCMOS(バイポーラCMOS)、ECL(エミッタ結合ロジック)、及び/又はTTL(トランジスタ・トランジスタロジック)を使用して実行されてもよい。
−実施形態は、個々のデバイス、装置、ユニット、手段、又は機能として、或いは分散形態で具現化することができ、例えば、1つ以上のプロセッサ又は処理機能が処理において使用され又は共有され、或いは1つ以上の処理区分又は処理部分が処理において使用され及び共有され、ここで、1つの物理的プロセッサ又は2つ以上の物理的プロセッサが、前記特定の処理専用の1つ以上の処理部分を具現化するために使用される。
−装置は、半導体チップ、チップセット、又はそのようなチップ又はチップセットを含む(ハードウェア)モジュールにより具現化される。
−又、実施形態は、ハードウェア及びソフトウェアの組み合わせ、例えば、ASIC(特定用途向けIC(集積回路))コンポーネント、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)又はCPLD(コンプレックスプログラマブルロジック装置)コンポーネント、或いはDSP(デジタル信号プロセッサ)コンポーネントとして具現化されてもよい。
−又、実施形態は、ここで実施されるコンピュータ読み取り可能なプログラムコードを有するコンピュータ使用可能な媒体を含むコンピュータプログラム製品として具現化されてもよく、そのコンピュータ読み取り可能なプログラムコードは、前記実施形態で述べたプロセスを実行するように適応され、そしてコンピュータ使用可能な媒体は、非一時的な媒体である。
以上、本発明を、その特定の実施形態を参照して説明したが、本発明は、それに限定されるものではなく、種々の変形がなされ得る。
10:UE
11:サーバー
12:ネットワーク要素
20:制御要素
30:分析要素又は機能
40:前処理部分
50:分類部分
60、70:シグナリングセット(コール)
80:メモリ
90、100:基準クラスセット
310:シーケンス変換部分
311:距離評価部分
312:クラス指定部分

Claims (35)

  1. 少なくとも1つの処理回路、及び
    前記処理回路により実行されるインストラクションを記憶するための少なくとも1つのメモリ、
    を備えた装置において、その少なくとも1つのメモリ及びインストラクションは、少なくとも1つの処理回路とで、装置が、少なくとも、
    複数のシグナリングセットのうちの少なくとも2つの間の類似性及び相違性に関して複数の個別のシグナリングセットを分析して、その分析結果に基づき各シグナリングセットをシグナリングセットの少なくとも1つのクラスに分類する、
    ようにさせるよう構成され、前記分析は、
    複数のシグナリングセットの各1つを表わすトレースデータを変換して、そのトレースデータから所定の情報をフィルタリングすることでシーケンスモデルに基づきシグナリングセットシーケンスを発生し、
    前記各シグナリングセットシーケンスを使用することによりシグナリングセットの距離を評価し、その距離は、距離メトリックにより指示されるものであり、及び
    前記距離メトリックに基づいて各シグナリングセットをシグナリングセットクラスに指定する、
    ことを含む、装置。
  2. 各シグナリングセットは、複数のネットワーク要素又は機能間、或いはネットワーク要素又は機能内のシグナリングの結果であり、前記シグナリングは、データ通信、ボイス通信、1つ以上のネットワーク要素又は機能を含むソフトウェアブロックとプロトコルスタックとの間のメッセージ交換のうちの少なくとも1つにおける一連のメッセージ又はコンテキストデータを含み、及び
    前記トレースデータは、シグナリングセットの個々のイベント及びメッセージ、ユーザプレーンイベント、状態変化イベント、更新イベント、失敗カウンタイベント、及びイベント又はメッセージに関連したプロパティのうちの少なくとも1つに関する情報を含む、請求項1に記載の装置。
  3. シーケンスモデルに基づいて発生されるシグナリングセットシーケンスは、トレースデータの当該部分を表わすシーケンス要素の順序リストを含み、このシーケンス要素は、シーケンス要素の複数のタイプから選択され、各タイプは、区別されて独特の識別子に指定され、更に、シーケンス要素は、トレースデータから導出されるスカラー識別子及び情報要素の少なくとも1つを含む、請求項1又は2に記載の装置。
  4. 前記少なくとも1つのメモリ及びインストラクションは、更に、少なくとも1つの処理回路とで、装置が、少なくとも、
    前記複数の個別のシグナリングセットを、そのシグナリングセットに含まれる失敗指示のタイプに基づいて分析のために事前に選択する、
    ようにさせるよう構成された、請求項1から3のいずれかに記載の装置。
  5. 前記少なくとも1つのメモリ及びインストラクションは、更に、少なくとも1つの処理回路とで、装置が、少なくとも、
    前記複数のシグナリングセットの各1つを表わすトレースデータを変換して、シーケンスモデルに基づきシグナリングセットシーケンスを発生するために、特定要素を識別するためのトレースデータの部分を区別し、
    それに対応する識別子を各特定の要素に指定し、及び
    前記指定の識別子を使用することによりシグナリングセットシーケンスを発生する、
    ようにさせるよう構成された、請求項1から4のいずれかに記載の装置。
  6. 前記少なくとも1つのメモリ及びインストラクションは、更に、少なくとも1つの処理回路とで、装置が、少なくとも、
    前記複数のシグナリングセットの各1つを表わすトレースデータを変換して、シーケンスモデルに基づきシグナリングセットシーケンスを発生するために、前記トレースデータからの所定情報のフィルタリングを、シグナリングセットの距離を評価するために行われる処理に適応させるように構成され、各トレースデータの変換の結果は、シグナリングセットの距離を評価するために行われる処理に適した共通のシーケンスモデルに対応する、ようにさせるよう構成された、請求項1から5のいずれかに記載の装置。
  7. 前記少なくとも1つのメモリ及びインストラクションは、更に、少なくとも1つの処理回路とで、装置が、少なくとも、
    前記シグナリングセットの距離を評価するために、前記複数のシグナリングセットから導出された少なくとも2つのシグナリングセットシーケンスの互いの距離、又は前記複数のシグナリングセットから導出されたシグナリングセットシーケンスの、少なくとも1つの事前に記憶された基準シーケンスセットまでの距離、を計算するようにされるよう構成され、各シグナリングセットシーケンスにおける特定要素の検討中のシグナリングセットシーケンスを指定することにより距離メトリックが決定され、各シグナリングセットシーケンスにおける特定要素は、トレースデータの失敗イベント、シグナリングセットシーケンスの最初の要素、及びシグナリングセットシーケンスの最後の要素の1つに関連付けられる、請求項1から6のいずれかに記載の装置。
  8. 前記少なくとも1つのメモリ及びインストラクションは、更に、少なくとも1つの処理回路とで、装置が、少なくとも、
    前記距離メトリックとして、動的ハミング距離、レーベンシュタイン距離及びジャッカール距離の1つを決定し、及び
    前記距離メトリック決定の結果を、シグナリングセットシーケンスにおける位置から整列に使用される特定要素までの距離に基づく重み付けファクタ関数で変調する、
    ようにさせるよう構成された、請求項7に記載の装置。
  9. 前記少なくとも1つのメモリ及びインストラクションは、更に、少なくとも1つの処理回路とで、装置が、少なくとも、
    互いに所定の同様の条件を満足するシグナリングセットを同じシグナリングセットクラスに指定し、及び互いに所定の同様の条件を満足しないシグナリングセットを別のシグナリングセットクラスに指定するために前記距離メトリックを考える、
    ようにさせるよう構成された、請求項1から8のいずれかに記載の装置。
  10. 前記少なくとも1つのメモリ及びインストラクションは、更に、少なくとも1つの処理回路とで、装置が、少なくとも、
    複数の個別のシグナリングセットをオフラインモード及びオンラインモードの1つにおいて分析する、ようにさせるよう構成され、
    オフラインモードでは、複数のシグナリングセットは、以前に記憶されたシグナリングセットの閉じたセットであり、そして
    オンラインモードでは、複数のシグナリングセットがその後に入力され、そして任意の期間中のシグナリングセットの到着に従って前記分析が行われる、請求項1から9のいずれかに記載の装置。
  11. 前記少なくとも1つのメモリ及びインストラクションは、更に、少なくとも1つの処理回路とで、装置が、少なくとも、
    オフラインモードにおいて、シグナリングセットクラスの少なくとも1つを、オフラインモード及びオンラインモードの少なくとも1つにおけるシグナリングセット分析の距離評価に使用されるシグナリングセットシーケンスを定義する基準シグナリングセットクラスとして使用する、
    ようにさせるよう構成された、請求項10に記載の装置。
  12. 前記少なくとも1つのメモリ及びインストラクションは、更に、少なくとも1つの処理回路とで、装置が、少なくとも、
    オフラインモードにおいて、シグナリングセットシーケンスを、トレースデータにおける失敗カウンタインクリメントイベントに対応するシグナリングセットシーケンスの特定要素に整列させることによりシグナリングセットの距離を評価し、シグナリングセットシーケンスのペアワイズ距離を、距離メトリックに従って距離マトリクスとして計算し、そしてシグナリングセットをシグナリングセットクラスに指定するために、区画化又はクラスター化処理を使用して、シグナリングセットシーケンスのサブセットを、距離マトリクスの使用により所定の距離以下の距離で識別する、ようにさせるよう構成された、請求項10及び11のいずれかに記載の装置。
  13. 前記少なくとも1つのメモリ及びインストラクションは、更に、少なくとも1つの処理回路とで、装置が、少なくとも、
    オンラインモードにおいて、少なくとも1つの基準シグナリングセットシーケンスを各々含む少なくとも1つの基準シグナリングセットクラスを使用して、シグナリングセットの距離を評価すると共に、シグナリングセットをシグナリングセットクラスに指定し、そしてシグナリングセットが基準シグナリングセットクラスに従って指定できない場合は、その指定できないシグナリングセットに基づいて新たな基準シグナリングセットクラスを定義する、ようにさせるよう構成された、請求項10から12のいずれかに記載の装置。
  14. 前記少なくとも1つのメモリ及びインストラクションは、更に、少なくとも1つの処理回路とで、装置が、少なくとも、
    オンラインモードにおいて、シグナリングセットシーケンスを基準シグナリングセットシーケンスに指定することによりシグナリングセットの距離を評価し、シグナリングセットシーケンス及び基準シグナリングセットシーケンスのペアワイズ距離を距離メトリックに従って距離ベクトルとして計算し、そしてその距離ベクトルに基づいて、シグナリングセットを、最も近いシグナリングセットクラスであるシグナリングセットクラスに指定すべきか、又は新規なシグナリングセットクラスを定義すべきか決定する、ようにさせるよう構成された、請求項10から13のいずれかに記載の装置。
  15. 前記少なくとも1つのメモリ及びインストラクションは、更に、少なくとも1つの処理回路とで、装置が、少なくとも、
    時間に伴う分析結果の変化に関連した後処理のためにシグナリングセットの分析結果を与える、ようにさせるよう構成された、請求項1から14のいずれかに記載の装置。
  16. 前記装置は、ネットワーク制御要素又は機能として作用し或いは分析要素又は機能として作用するように構成されたネットワーク要素又は機能に含まれ、ネットワークは、通信ネットワークである、請求項1から15のいずれかに記載の装置。
  17. 複数のシグナリングセットのうちの少なくとも2つの間の類似性及び相違性に関して複数の個別のシグナリングセットを分析して、その分析結果に基づいて各シグナリングセットをシグナリングセットの少なくとも1つのクラスに分類することを含む方法において、
    前記分析は、
    複数のシグナリングセットの各1つを表わすトレースデータを変換して、そのトレースデータから所定の情報をフィルタリングすることでシーケンスモデルに基づきシグナリングセットシーケンスを発生し、
    前記各シグナリングセットシーケンスを使用することによりシグナリングセットの距離を評価し、その距離は、距離メトリックにより指示されるものであり、及び
    前記距離メトリックに基づいて各シグナリングセットをシグナリングセットクラスに指定する、
    ことを含む、方法。
  18. 各シグナリングセットは、複数のネットワーク要素又は機能間、或いはネットワーク要素又は機能内のシグナリングの結果であり、前記シグナリングは、データ通信、ボイス通信、1つ以上のネットワーク要素又は機能を含むソフトウェアブロックとプロトコルスタックとの間のメッセージ交換のうちの少なくとも1つにおける一連のメッセージ又はコンテキストデータを含み、及び
    前記トレースデータは、シグナリングセットの個々のイベント及びメッセージ、ユーザプレーンイベント、状態変化イベント、更新イベント、失敗カウンタイベント、及びイベント又はメッセージに関連したプロパティのうちの少なくとも1つに関する情報を含む、請求項17に記載の方法。
  19. シーケンスモデルに基づいて発生されるシグナリングセットシーケンスは、トレースデータの当該部分を表わすシーケンス要素の順序リストを含み、このシーケンス要素は、シーケンス要素の複数のタイプから選択され、各タイプは、区別されて独特の識別子に指定され、更に、シーケンス要素は、トレースデータから導出されるスカラー識別子及び情報要素の少なくとも1つを含む、請求項17又は18に記載の方法。
  20. 前記複数の個別のシグナリングセットを、そのシグナリングセットに含まれる失敗指示のタイプに基づいて分析のために事前に選択することを更に含む、請求項17から19のいずれかに記載の方法。
  21. 前記複数のシグナリングセットの各1つを表わすトレースデータを変換して、シーケンスモデルに基づきシグナリングセットシーケンスを発生するために、特定要素を識別するためのトレースデータの部分を区別し、
    それに対応する識別子を各特定の要素に指定し、及び
    前記指定の識別子を使用することによりシグナリングセットシーケンスを発生する、
    ことを更に含む、請求項17から20のいずれかに記載の方法。
  22. 前記複数のシグナリングセットの各1つを表わすトレースデータを変換して、シーケンスモデルに基づきシグナリングセットシーケンスを発生するために、前記トレースデータからの所定情報のフィルタリングを、シグナリングセットの距離を評価するために行われる処理に適応させることを更に含み、各トレースデータの変換の結果は、シグナリングセットの距離を評価するために行われる処理に適した共通のシーケンスモデルに対応する、請求項17から21のいずれかに記載の方法。
  23. 前記シグナリングセットの距離を評価するために、前記複数のシグナリングセットから導出された少なくとも2つのシグナリングセットシーケンスの互いの距離、又は前記複数のシグナリングセットから導出されたシグナリングセットシーケンスの、少なくとも1つの事前に記憶された基準シーケンスセットまでの距離、を計算することを更に含み、各シグナリングセットシーケンスにおける特定要素の検討中のシグナリングセットシーケンスを指定することにより距離メトリックが決定され、各シグナリングセットシーケンスにおける特定要素は、トレースデータの失敗イベント、シグナリングセットシーケンスの最初の要素、及びシグナリングセットシーケンスの最後の要素の1つに関連付けられる、請求項17から22のいずれかに記載の方法。
  24. 前記距離メトリックとして、動的ハミング距離、レーベンシュタイン距離及びジャッカール距離の1つを決定し、及び
    前記距離メトリック決定の結果を、シグナリングセットシーケンスにおける位置から整列に使用される特定要素までの距離に基づく重み付けファクタ関数で変調する、
    ことを更に含む、請求項23に記載の方法。
  25. 互いに所定の同様の条件を満足するシグナリングセットを同じシグナリングセットクラスに指定し、及び互いに所定の同様の条件を満足しないシグナリングセットを別のシグナリングセットクラスに指定するために前記距離メトリックを考えることを更に含む、請求項17から24のいずれかに記載の方法。
  26. 複数の個別のシグナリングセットをオフラインモード及びオンラインモードの1つにおいて分析することを更に含み、
    オフラインモードでは、複数のシグナリングセットは、以前に記憶されたシグナリングセットの閉じたセットであり、そして
    オンラインモードでは、複数のシグナリングセットがその後に入力され、そして任意の期間中のシグナリングセットの到着に従って前記分析が行われる、請求項17から25のいずれかに記載の方法。
  27. オフラインモードにおいて、シグナリングセットクラスの少なくとも1つを、オフラインモード及びオンラインモードの少なくとも1つにおけるシグナリングセット分析の距離評価に使用されるシグナリングセットシーケンスを定義する基準シグナリングセットクラスとして使用することを更に含む、請求項26に記載の方法。
  28. オフラインモードにおいて、シグナリングセットシーケンスを、トレースデータにおける失敗カウンタインクリメントイベントに対応するシグナリングセットシーケンスの特定要素に整列させることによりシグナリングセットの距離を評価し、シグナリングセットシーケンスのペアワイズ距離を、距離メトリックに従って距離マトリクスとして計算し、そしてシグナリングセットをシグナリングセットクラスに指定するために、区画化又はクラスター化処理を使用して、シグナリングセットシーケンスのサブセットを、距離マトリクスの使用により所定の距離以下の距離で識別することを更に含む、請求項26及び27のいずれかに記載の方法。
  29. オンラインモードにおいて、少なくとも1つの基準シグナリングセットシーケンスを各々含む少なくとも1つの基準シグナリングセットクラスを使用して、シグナリングセットの距離を評価すると共に、シグナリングセットをシグナリングセットクラスに指定し、そしてシグナリングセットが基準シグナリングセットクラスに従って指定できない場合は、その指定できないシグナリングセットに基づいて新たな基準シグナリングセットクラスを定義することを更に含む、請求項26から28のいずれかに記載の方法。
  30. オンラインモードにおいて、シグナリングセットシーケンスを基準シグナリングセットシーケンスに指定することによりシグナリングセットの距離を評価し、シグナリングセットシーケンス及び基準シグナリングセットシーケンスのペアワイズ距離を距離メトリックに従って距離ベクトルとして計算し、そしてその距離ベクトルに基づいて、シグナリングセットを、最も近いシグナリングセットクラスであるシグナリングセットクラスに指定すべきか、又は新規なシグナリングセットクラスを定義すべきか決定することを更に含む、請求項26から29のいずれかに記載の方法。
  31. 時間に伴う分析結果の変化に関連した後処理のためにシグナリングセットの分析結果を与えることを更に含む、請求項17から30のいずれかに記載の方法。
  32. 前記方法は、ネットワーク制御要素又は機能として作用し或いは分析要素又は機能として作用するように構成されたネットワーク要素又は機能で実施され、ネットワークは、通信ネットワークである、請求項17から31のいずれかに記載の方法。
  33. コンピュータ読み取り可能なプログラムコードが実施されるコンピュータ使用可能な媒体を備えたコンピュータプログラム製品において、前記コンピュータ読み取り可能なプログラムコードは、
    複数のシグナリングセットのうちの少なくとも2つの間の類似性及び相違性に関して複数の個別のシグナリングセットを分析して、その分析結果に基づいて各シグナリングセットをシグナリングセットの少なくとも1つのクラスに分類する、
    ことを含むプロセスを実行するようにされ、
    前記分析は、
    複数のシグナリングセットの各1つを表わすトレースデータを変換して、そのトレースデータから所定の情報をフィルタリングすることでシーケンスモデルに基づきシグナリングセットシーケンスを発生し、
    前記各シグナリングセットシーケンスを使用することによりシグナリングセットの距離を評価し、その距離は、距離メトリックにより指示されるものであり、及び
    前記距離メトリックに基づいて各シグナリングセットをシグナリングセットクラスに指定する、
    ことを含む、コンピュータプログラム製品。
  34. コンピュータのためのコンピュータプログラム製品であって、その製品がコンピュータにおいて実行されるときに請求項17から32のいずれかに記載のステップを遂行するためのソフトウェアコード部分を含むコンピュータプログラム製品。
  35. 前記コンピュータプログラム製品は、前記ソフトウェアコード部分が記憶されたコンピュータ読み取り可能な媒体を含み、及び/又は
    前記コンピュータプログラム製品は、コンピュータの内部メモリに直接ロードできるものであり、及び/又はアップロード、ダウンロード及びプッシュ手順の少なくとも1つによりネットワークを経て送信可能である、請求項34に記載のコンピュータプログラム製品。
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