JP2018204820A - 非鉄金属溶解用黒鉛ルツボ - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、非鉄金属溶湯を溶製するに用いられる黒鉛ルツボへの直火加熱による酸化消耗を防止する黒鉛ルツボを提供する。【解決手段】黒鉛ルツボ本体の外郭を溶湯の融点以上の耐熱性を有する金属板で覆うとともに、黒鉛ルツボ本体と金属板との隙間に熱伝導率の高い耐火性粉体を稠密に充填したことを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、ダイカスト等に供するアルミニウム、マグネシウム等の非鉄金属溶湯を溶製する溶解炉に用いられる黒鉛ルツボにおいて、詳しくは燃料の燃焼による黒鉛ルツボへの直火加熱による酸化消耗を防止する黒鉛ルツボの構造に関するものである。
黒鉛ルツボが用いられるルツボ炉は、耐火物からなる炉本体と、炉本体内にルツボ台上に設置され、アルミニウム、亜鉛、マグネシウム等の非鉄金属及びそれらの合金を溶融、保持する黒鉛ルツボと、炉本体の側壁下部に設置させ炉本体に高温燃焼ガスを噴射する燃焼バーナと、炉本体の側壁上部に設置されている高温燃焼ガスを排出する煙道と、を備えている。燃焼バーナから噴射される高温燃焼ガスは、黒鉛ルツボの外周に沿って下から上へと旋回しながら上昇し、この際に黒鉛ルツボを加熱することにより黒鉛ルツボ内の金属を溶融し、溶融状態を保持する。黒鉛ルツボを加熱した後の高温燃焼ガスは煙道より排ガスとして炉本体外に排出される。
上記の非鉄金属の溶融・保持に用いられる黒鉛ルツボは、直径が500〜1000mm、高さが500〜1000mmと大型である。この材質の黒鉛は、耐熱性が鉄の融点1530℃に比べ約2倍の高温に耐え、かつ温度が上がれば引張強度、圧縮強度、曲げ強度が上昇する特長があり、また、金属に比べて熱膨張が小さく、しかも嵩比重が1.8〜2.0と軽量で、また、熱膨張が小さいのに加えて熱伝導率が高く、耐熱衝撃性に優れている特長がある。これらの点から、黒鉛ルツボは、工業的にアルミニウム、亜鉛、マグネシウム等の非鉄金属及びそれらの合金を溶融し、保持する炉として広く用いられてきた、
上記のように、種々の特長を有している一方、黒鉛ルツボで溶融・保持されるアルミニウム、亜鉛、マグネシウム等の非鉄金属の融点は500〜700℃であるが故に、黒鉛ルツボの外郭を加熱する高温燃焼ガスの温度は600〜900℃となる。さらに、高温燃焼ガスの酸素含有率は、ガス温度が高温を必要とするが故に、その酸素分圧は0に近い若干プラスであるのが燃焼効率等の観点から望ましいとされる。
上記のように、非鉄金属を溶融・保持する黒鉛ルツボを500℃を超える酸化性雰囲気で使用すると、酸化が進行して損耗して行き、特に600℃を超えると酸化損耗が顕著となる。この酸化損耗を防止する先行技術が開示されている。
特開2001−208480号公報(請求項1、図2)
前記の先行技術は、黒鉛ルツボの低寿命化を防止する技術で、バーナの火線が変化しても直接黒鉛ルツボに当たらないように、一体形成した被覆体3の皿状部を有するルツボ台で、その上に載置する黒鉛ルツボ11の下部外周面12を非接触に覆うものである。これにより黒鉛ルツボの下部外周面に酸化や剥離、底割れが生じず、黒鉛ルツボの低寿命化を防止できるとしている。本先行技術は、被覆体3の皿状部により黒鉛ルツボの下部を覆っているから、バーナの火線を遮る点に特徴がある一方、バーナの火線による黒鉛ルツボへの伝熱効率が悪くなることは否めない。
本発明は、前述の黒鉛ルツボにおいて、燃焼バーナによる火炎及び高温燃焼ガスの黒鉛ルツボへの熱伝達を阻害することなく、黒鉛ルツボ本体の長寿命化を図る課題に対応するものであって、黒鉛ルツボの本体構造を改善すると共に、黒鉛ルツボの長寿命化により非鉄金属を溶融・保持する作業の生産性を確保し、さらに黒鉛ルツボの取替え頻度を低減することにより、非鉄金属の溶解工場の生産性の維持と取替・補修費用の低下を図ることができる非鉄金属溶解用黒鉛ルツボを提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、本発明の請求項1に係る非鉄金属溶解用黒鉛ルツボは、非鉄金属又は非鉄金属合金を燃料バーナーにより加熱溶解して溶湯を生成、保持する溶解用黒鉛ルツボであって、黒鉛ルツボ本体の外郭を該溶湯の融点以上の耐熱温度を有する金属板で覆うとともに、該黒鉛ルツボ本体と該金属板との隙間に熱伝導率の高い耐火性粉体を稠密に充填した構成にすることを特徴とする。
この構成をとることにより、アルミニウム、亜鉛、マグネシウム等の非鉄金属又は非鉄金属合金(以下、非鉄金属と称す。)を燃料バーナの高温燃焼ガスで溶解、保持する黒鉛ルツボにおいて、該高温燃焼ガスが黒鉛ルツボ本体と直接接触しないので、該燃焼ガスが伴う酸化性雰囲気に直接曝されないから該黒鉛ルツボ本体が酸化により損耗することを防ぐ。また、該高温燃焼ガスから黒鉛ルツボ本体内の非鉄金属への伝熱は、黒鉛ルツボ本体の外郭にある金属板から該黒鉛ルツボ本体と該金属板との隙間に充填された高熱伝導率の耐火性粉体を経由して該黒鉛ルツボ本体に伝熱され、該黒鉛ルツボ本体内にある非鉄金属を溶融して、溶湯を保持できる。上述のように、黒鉛ルツボ本体を損耗することなく、非鉄金属を溶融保持できるので、非鉄金属工場の生産性が高められると共に、黒鉛ルツボ本体の取替え等の修理頻度を少なくできるので、非鉄金属工場の生産活動に大いに寄与することができる。
また、請求項2に係る非鉄金属溶解用黒鉛ルツボは、請求項1に記載の非鉄金属溶解用黒鉛ルツボにおいて、前記金属板が、銅、鋼、Ni−Cr鋼からなる群より選ばれる少なくとも一種を主に含む金属からなることを特徴とする。また、請求項3に係る非鉄金属溶解用黒鉛ルツボは、請求項1又は2に記載の非鉄金属溶解用黒鉛ルツボにおいて、前記金属板の肉厚が、0.5〜5mmの範囲であることを特徴とする。また、請求項4に係る非鉄金属溶解用黒鉛ルツボは、請求項1又は2又は3に記載の非鉄金属溶解用黒鉛ルツボにおいて、前記黒鉛ルツボと金属板との隙間が、5〜10mmの範囲であることを特徴とする。
請求項2に記載されている非鉄金属溶解用黒鉛ルツボ(以下、黒鉛ルツボと称す。)の外郭を覆っている金属板は、溶解用燃料バーナの高温燃焼ガスと接触して内部の黒鉛ルツボ本体への伝熱を図るもので、高温燃焼ガスの温度に耐え、少なくともアルミニウム、亜鉛、マグネシウム等の非鉄金属の融点以上の耐熱度を有する必要があり、この観点で銅、鋼、Ni−Cr鋼から選択されるか、又は混合して、即ち、部位毎に異なる金属板を採用して用いることができる。また、黒鉛ルツボ本体は、基本的に壷型又は洋梨形状であるので、金属板が黒鉛ルツボ本体の外郭を覆うためには、その曲面加工において展性、延性を必要とする点からも、銅、鋼、Ni−Cr鋼の単体、又はそれらを混在した状態で用いるのが好ましい。
また、請求項3に記載している金属板の厚みが0.5〜5mmの範囲であることは、銅、鋼、Ni−Cr鋼の単体、又はそれらの混在した金属板を採用するに当たって、高温燃焼ガスに対する耐熱性とその寿命及び曲面加工の容易性の観点から採用したものである。また、請求項4に記載している黒鉛ルツボ本体と金属板との隙間が、5〜10mmの範囲であることは、熱伝導率の高い耐火性粉体を確実に、稠密に充填することができる最小限の隙間が5mmであり、10mmを超えると稠密に充填することが難しくなる限界であることを意味する。
これらの構成により、黒鉛ルツボ本体を覆う金属板は、高温の燃焼ガスに曝されても、熱損傷を受けることなく、黒鉛ルツボ本体の酸化損耗を防ぐと共に、黒鉛ルツボ本体への熱伝達を熱伝導率の高い耐火性粉体の存在と相まって着実に円滑にすることができる。
また、請求項5に係る非鉄金属溶解用黒鉛ルツボは、請求項1から4のいずれかに記載の非鉄金属溶解用黒鉛ルツボにおいて、前記耐火性粉体が、熱伝導率の高い鉄粉、銅粉、炭素粒子、アルミナ粉、マグネシア粉、炭化珪素、窒化珪素からなる群より選ばれる少なくとも一種を主に含むことを特徴とする。また、請求項6に係る非鉄金属溶解用黒鉛ルツボは、請求項1から5のいずれかに記載の非鉄金属溶解用黒鉛ルツボにおいて、前記耐火性粉体の粒度が、10μm〜1mmの範囲であることを特徴とする。また、請求項7に係る非鉄金属溶解用黒鉛ルツボは、請求項1から6のいずれかに記載の非鉄金属溶解用黒鉛ルツボにおいて、前記耐火性粉体が、脱気下で、震盪下のいずれかか、又は両方を共にして稠密に充填されることを特徴とする。
請求項5に記載している耐火性粉体は、金属板と黒鉛ルツボ本体との隙間に介在し、溶解用燃料バーナの高温燃焼ガスの有する温度と熱量を内部の黒鉛ルツボ本体への熱伝達を行うもので、高い熱伝導率と金属板の融点と同等又はそれ以上の耐熱温度を有することが求められる観点から、鉄粉、銅粉、炭素粒子、アルミナ粉、マグネシア粉、炭化珪素、窒化珪素からなる群より選ばれる一種類か、または二種類以上の混合物を用いることができる。
また、請求項6に記載している耐火性粉体の粒度は、前述のように、耐火性粉体が金属板と黒鉛ルツボ本体との間に介在して熱伝達を行う観点から、耐火性粉体全体が稠密に充填された状態であることを要し、その点で耐火性粒子の粒度範囲は、粗粒と微粒から構成した粒度分布が稠密に充填しやすいという意味で、10μm〜1mmを用いることができる。また、請求項7に記載している耐火性粉体の充填は、耐火性粉体全体が稠密に充填される必要があり、その充填作業は、熱伝導を阻害する気体を排除するため脱気下で行うことを要し、または振動下で耐火性粉体を稠密化する必要があり、また、これらを併用して稠密化を行うことができる。
本発明に係る請求項1から7に記載の非鉄金属溶解用黒鉛ルツボによれば、黒鉛ルツボ本体に金属板と耐火性粉体とからなる簡易な構造を付加することにより、燃焼バーナによる火炎及び高温燃焼ガスの黒鉛ルツボ本体への熱伝達を阻害することなく、黒鉛ルツボ本体の長寿命化を図り、アルミニウム、亜鉛、マグネシウム等の非鉄金属工場の地金類を溶融、保持する作業の生産性を確保し、さらに黒鉛ルツボ本体の取替え頻度を低減することにより、非鉄金属の溶解工場の生産性の維持と取替・補修費用の低下に多大に貢献することができる。
図1は、本発明を実施するための形態に係る非鉄金属溶解用黒鉛ルツボの(a)は模式的断面図、(b)はA部詳細図である。 図2は、本発明を実施するための形態に係る非鉄金属溶解用黒鉛ルツボを用いた黒鉛ルツボ炉の模式的断面図である。
本発明に係る非鉄金属溶解用黒鉛ルツボ1を図1、図2を用いて説明する。図1は、非鉄金属溶解用黒鉛ルツボの(a)は模式的断面図、(b)はA部詳細図である。図2は、図1の非鉄金属溶解用黒鉛ルツボを用いた黒鉛ルツボ炉の模式的断面図である。図2に示すように、黒鉛ルツボ炉10は、中心部に、非鉄金属溶解用黒鉛ルツボ1をルツボ台12上に据え、周りを耐火物を内張りした炉体13で取り囲み、炉体13の下部に炉中心を外した接線方向に加熱用燃焼バーナ11を設置する。加熱用燃焼バーナ11から排出された高温燃焼ガスは、炉体13の内張りと黒鉛ルツボ1との間の空間を旋回しながら黒鉛ルツボ1をを加熱して上昇し、炉上部の排ガスダクトから炉外に排出される。黒鉛ルツボ1で溶融される非鉄金属は、主に、アルミニウム(融点660℃)、亜鉛(融点419℃)、マグネシウム(融点650℃)とそれらの合金である。これらの金属を加熱溶解するための高温燃焼ガスは600〜900℃とされている。
本発明に係る非鉄金属溶解用黒鉛ルツボ1は、図1に示されるように、黒鉛ルツボ本体2の外郭全面を間隙4を取って金属板3にて覆う。また、間隙4は耐火性粉体4により占有され、加熱用燃焼バーナ11から排出された高温燃焼ガスの温度と熱を金属板3全面で受け、さらに耐火性粉体4を経由して黒鉛ルツボ本体2に伝熱し、ルツボ2中に在る非鉄金属を加熱溶解し、保持する。因みに、図1に示す黒鉛ルツボ本体2の大きさは、内容量がアルミニウム金属400kgの場合、直径930mmΦ、高さ約1000mm、肉厚が上縁で50mm、中央、底部で55〜60mmである。
黒鉛ルツボ本体2は、通常、黒鉛の原料となるコークス等の炭素材を微粉砕して、バインダを加えて静水圧成型法にてルツボを成形し、これを焼成、黒鉛化した後、切削加工して製作される。黒鉛ルツボ本体2の組織は、均質で、内部欠陥が少なく、高強度で、耐スポール性がある。また、黒鉛ルツボ本体2の成分は、C分30−50%、SiC分20−55%、嵩比重2.0前後、熱伝導率20−30W/m・Kの性質を有し、小気孔径で、溶湯、スラグ類に対し耐食性がある。高熱伝導性なので、溶解時間が短縮でき、省エネルギができる等の特長が多いが、炭素質であるため酸化消耗が生じることが欠点である。
黒鉛ルツボ本体2の外郭を覆っている金属板3は、溶解用燃料バーナの高温燃焼ガスと接触して内部の黒鉛ルツボ本体2への伝熱を図るもので、高温燃焼ガスの温度に耐え、少なくともアルミニウム(融点660℃)、亜鉛(融点419℃)、マグネシウム(融点650℃)等の非鉄金属の融点以上の耐熱度(軟化しないこと)を有する必要があり、この観点で銅(融点1083℃)、鋼(融点1150−1250℃)、Ni−Cr鋼(融点約1400−1450℃)から選択されるか、又は、部位毎に異なる金属板を採用して溶接等により接合して一体化して用いることができる。また、黒鉛ルツボ本体2は、形状が基本的に壷型又は洋梨形状であるので、金属板3は黒鉛ルツボ本体2の外郭を覆うためには、曲面加工が必要であり、この点からも金属板3の展性、延性を必要とするので、銅、鋼、Ni−Cr鋼の単体か、又はそれらを混在した状態で用いるのが好ましい。
また、本発明では、黒鉛ルツボ本体2の外郭を覆っている金属板3が、伝熱の観点からは、黒鉛ルツボ本体2と金属板3とが完全に接触している構造が理想だが、工業的には達成が難しい、また経済的に成し得ない加工を要することから、黒鉛ルツボ本体2と金属板3との隙間を5〜10mmの範囲に形成して、熱伝導率の高い耐火性粉体4を確実に、稠密に充填して熱伝達を確保することにした。この場合、熱伝導率の高い耐火性粉体4を確実に、稠密に充填することができる最小限の隙間が5mmであり、10mmを超えると稠密に充填することが難しくなる。
また、本発明に係る耐火性粉体4は、熱伝導率の高い鉄粉、銅粉、炭素粒子、アルミナ粉、マグネシア粉、炭化珪素、窒化珪素からなる群より選ばれる少なくとも一種を主に含むことからなる。耐火性粉体4は、金属板3と黒鉛ルツボ本体2との隙間に介在し、溶解用燃料バーナ11の高温燃焼ガスの有する温度と熱量を内部の黒鉛ルツボ本体2への熱伝達を行うもので、高い熱伝導率と金属板3の融点と同等又はそれ以上の耐熱温度を有することが求められる観点から、鉄粉(融点約1500℃、熱伝導率42W/m・K)、銅粉(融点1080℃、熱伝導率350W/m・K)、炭素粒子(熱伝導率100〜250W/m・K)、アルミナ粉(熱伝導率15W/m・K)、マグネシア粉(熱伝導率20W/m・K)、炭化珪素(熱伝導率63W/m・K)、窒化珪素(熱伝導率20〜28W/m・K)から一種類又は複数種類選ぶことができる。また、上記耐火性粉体4の選定には、加熱使用温度における空気酸化による変質、損耗が生じ得ないことを考慮する必要がある。
また、本発明の場合、黒鉛ルツボ本体2と金属板3との隙間を耐火性粉体4の稠密な充填により金属板3から黒鉛ルツボ本体2への熱伝達を確保することが重要で、この耐火性粉体4の稠密な充填を達成するために、耐火性粉体4の粒度が、10μm〜1mmの範囲であって、粗粒と微粒とが混合されている状態であることを必要とする。これにより粗粒子同士の間隙に微粒子が嵌り込んで稠密な充填が達成できる。また、稠密な充填を達成するために、粗粒と微粒が混ざった耐火性粉体4を脱気して充填を阻害する空気を主とする気体を除去して充填する。これにより耐火性粉体4の充填度が上がると共に熱伝導率の低い気体を除去して充填層の熱伝導率を上昇させることができる。また、耐火性粉体4の充填に際して、振動や揺動を加えながら充填作業を行うのが、稠密な充填層を形成することができ、充填層の熱伝導率を上昇させる。また、耐火性粉体4の充填に際して、脱気下と震盪下の両方により充填することもできる。
本発明に係る非鉄金属溶解用黒鉛ルツボ1は、複雑な構造でなく、単純化した簡易な構造を有するから、その製作に当たっては、困難性が少ない。また、本発明の非鉄金属溶解用黒鉛ルツボ1は、量産することも可能である。また、本発明の黒鉛ルツボ1を非鉄金属溶解用黒鉛ルツボ炉10に適用すれば、燃焼バーナによる火炎及び高温燃焼ガスの黒鉛ルツボ本体2への熱伝達を阻害することなく、アルミニウム、亜鉛、マグネシウム等の非鉄金属工場の地金類を溶融、保持する作業が確保でき、さらに、黒鉛ルツボ本体2の酸化損耗が減少することで、黒鉛ルツボ本体2の長寿命が得られ、ひいては、黒鉛ルツボ1の取替え頻度を低減することが可能となり、これらにより、非鉄金属の溶解工場の生産性の維持と取替・補修費用の低下に多大に貢献することができる。
非鉄金属のみならず、黒鉛と反応しない無機物や有機物の溶融、保持に関して利用できる。
1:非鉄金属溶解用黒鉛ルツボ
2:黒鉛ルツボ本体 3:金属板 4:耐熱伝熱体
10:黒鉛ルツボ炉 11:加熱用燃焼バーナ 12:ルツボ台
13:炉体 14:排ガスダクト

Claims (7)

  1. 非鉄金属又は非鉄金属合金を燃料バーナーにより加熱溶解して溶湯を生成、保持する溶解用黒鉛ルツボであって、黒鉛ルツボ本体の外郭を該溶湯の融点以上の耐熱温度を有する金属板で覆うとともに、該黒鉛ルツボと該金属板との隙間に熱伝導率の高い耐火性粉体を稠密に充填した構成にすることを特徴とする非鉄金属溶解用黒鉛ルツボ。
  2. 前記金属板が、銅、鉄、Ni−Cr鋼からなる群より選ばれる少なくとも一種を主に含む金属からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の非鉄金属溶解用黒鉛ルツボ。
  3. 前記金属板の肉厚が、0.5〜5mmの範囲であることを特徴とする請求項1又は2に記載の非鉄金属溶解用黒鉛ルツボ。
  4. 前記黒鉛ルツボと金属板との隙間が、5〜10mmの範囲であることを特徴とする請求項1又は2又は3に記載の非鉄金属溶解用黒鉛ルツボ。
  5. 前記耐火性粉体が、熱伝導率の高い鉄粉、銅粉、炭素粒子、アルミナ粉、マグネシア粉、炭化珪素、窒化珪素からなる群より選ばれる少なくとも一種を主に含むことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の非鉄金属溶解用黒鉛ルツボ。
  6. 前記耐火性粉体の粒度が、10μm〜1mmの範囲であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の非鉄金属溶解用黒鉛ルツボ。
  7. 前記耐火性粉体が、脱気下で、震盪下のいずれかか、又は両方を共にして稠密に充填されることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の非鉄金属溶解用黒鉛ルツボ。
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