JP2018200171A - 冷蔵庫、カメラ装置、冷蔵庫用ドアポケット、冷蔵庫用ホルダ - Google Patents
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Abstract
【課題】庫内を撮像するための撮像手段と、ミスト生成手段との両方を備える冷蔵庫において、ミスト生成手段によって撮像手段の正常な動作が妨げられないようにする。
【解決手段】冷蔵庫は、庫内を撮像するための撮像手段と、ミストを噴霧するミスト生成手段と、前記ミスト生成手段から噴霧されたミストを前記庫内へ供給するための噴霧口と、を備える。
【選択図】図30
【解決手段】冷蔵庫は、庫内を撮像するための撮像手段と、ミストを噴霧するミスト生成手段と、前記ミスト生成手段から噴霧されたミストを前記庫内へ供給するための噴霧口と、を備える。
【選択図】図30
Description
本発明の実施形態は、冷蔵庫、カメラ装置、冷蔵庫用ドアポケット、冷蔵庫用ホルダに関する。
従来、庫内を撮像して食材を認識することで食材を管理するシステムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、外出先等の遠隔地で冷蔵庫の庫内を確認したいと考えるユーザが存在する。
しかしながら、外出先等の遠隔地で冷蔵庫の庫内を確認したいと考えるユーザが存在する。
本発明が解決しようとする課題は、遠隔地において容易に庫内を確認することができる冷蔵庫、カメラ装置、冷蔵庫用ドアポケット、冷蔵庫用ホルダを提供することである。
実施形態による冷蔵庫は、庫内を撮像するための撮像手段と、前記庫内へ供給するためのミストを生成するミスト生成手段と、前記ミスト生成手段で生成したミストを前記庫内へ供給するための噴霧口と、を備える。
実施形態によるカメラ装置は、冷蔵庫の庫内を撮像するためのカメラ装置であって、前記冷蔵庫の庫内を撮像するための撮像手段と、外部の装置と通信するためのカメラ側通信手段と、前記庫内へミストを噴霧するために前記冷蔵庫に設けられたミスト生成手段と同期して動作可能な制御手段と、を備える。
実施形態による冷蔵庫用ドアポケットは、冷蔵庫の扉に設けられる冷蔵庫用ドアポケットであって、前記冷蔵庫の庫内を撮像するための撮像手段を取り付けるための被取り付け部を備える。前記被取り付け部は、前記庫内へミストを供給するための噴霧口と対向しない位置となるように前記撮像手段を取り付ける。
実施形態による冷蔵庫用ホルダは、冷蔵庫の庫内に設けられ、庫内を撮像するための撮像手段を保持するためのものであって、前記庫内へミストを供給するための噴霧口と対向しない位置となるように前記撮像手段を保持する保持部を備える。
以下、複数の実施形態により、冷蔵庫、カメラ装置、冷蔵庫用ドアポケット、通信端末、家電ネットワークシステム、庫内画像表示プログラムについて説明する。なお、各実施形態にて実質的に共通する部位には共通する符号を付して、その詳細な説明は省略する。
(第1実施形態)
以下、第1実施形態について、図1から図12を参照しながら説明する。
図1に示すように、本実施形態の冷蔵庫1を採用した家電ネットワークシステム100では、冷蔵庫1は、ルータ101を介して外部の通信回線102に通信可能に接続されている。このルータ101は、いわゆる無線アクセスポイントであり、無線通信方式にて冷蔵庫1と通信可能に接続されている。この冷蔵庫1は、通信回線102に接続されている通信端末103およびサーバ104(いずれも外部の装置に相当する)との間で各種の情報をやり取りする。なお、本実施形態の家電ネットワークシステム100では、後述するように、冷蔵庫1の庫内を撮像した画像情報はサーバ104にて記憶され、通信端末103は、サーバ104から庫内の画像を取得する構成となっている。ここで、画像情報とは、庫内の画像を示す情報(データ)であり、例えばビットマップ形式やJPEG形式或いはMPEG形式などの周知のフォーマットの画像データ(静止画、動画)、画像データを圧縮や暗号化あるいは第2実施形態のように画像処理することにより変換したデータ等、通信手段を介した送信が可能であって最終的に庫内の様子を確認できるものであれば、どのような形式のデータであってもよい。また、本実施形態では、通信端末103として、住宅105の外部に携帯可能ないわゆるスマートフォン(高機能携帯電話)やタブレット型パソコン、家電ネットワークシステム100に接続されているテレビ等を想定している。
以下、第1実施形態について、図1から図12を参照しながら説明する。
図1に示すように、本実施形態の冷蔵庫1を採用した家電ネットワークシステム100では、冷蔵庫1は、ルータ101を介して外部の通信回線102に通信可能に接続されている。このルータ101は、いわゆる無線アクセスポイントであり、無線通信方式にて冷蔵庫1と通信可能に接続されている。この冷蔵庫1は、通信回線102に接続されている通信端末103およびサーバ104(いずれも外部の装置に相当する)との間で各種の情報をやり取りする。なお、本実施形態の家電ネットワークシステム100では、後述するように、冷蔵庫1の庫内を撮像した画像情報はサーバ104にて記憶され、通信端末103は、サーバ104から庫内の画像を取得する構成となっている。ここで、画像情報とは、庫内の画像を示す情報(データ)であり、例えばビットマップ形式やJPEG形式或いはMPEG形式などの周知のフォーマットの画像データ(静止画、動画)、画像データを圧縮や暗号化あるいは第2実施形態のように画像処理することにより変換したデータ等、通信手段を介した送信が可能であって最終的に庫内の様子を確認できるものであれば、どのような形式のデータであってもよい。また、本実施形態では、通信端末103として、住宅105の外部に携帯可能ないわゆるスマートフォン(高機能携帯電話)やタブレット型パソコン、家電ネットワークシステム100に接続されているテレビ等を想定している。
冷蔵庫1は、図2に示すように、本体2の上部から順に、食材を貯蔵するための貯蔵庫である冷蔵室3、野菜室4、製氷室5、上部冷凍室6、および下部冷凍室7が設けられている。冷蔵室3および野菜室4と、製氷室5および上部冷凍室6との間は、図示しない断熱仕切壁により仕切られている。冷蔵室3は、いわゆる両開き式の左扉3aおよび右扉3bによって開閉され、野菜室4、製氷室5、上部冷凍室6および下部冷凍室7は、引き出し式の扉4a、扉5a、扉6aおよび扉7aによってそれぞれ開閉されるようになっている。
各扉には、その開閉状態を検知するためのセンサが設けられている(図4参照。ただし、図4では、左扉3a用の左ドアセンサ34、右扉3b用の右ドアセンサ35のみを図示している)。なお、図2に示す冷蔵庫1の構成は一例であり、各貯蔵庫の配置順が異なっていたり、例えば上部冷凍室6が冷蔵と冷凍とを切り替え可能な切替室であるような構成でもよい。
冷蔵室3の左扉3aには、上段から順にドアポケット8a、ドアポケット9a、ドアポケット10aが設けられており、右扉3bには、上段から順にドアポケット8b、ドアポケット9b、ドアポケット10bが設けられている。また、冷蔵室3内には、例えばガラス等の透明性材料で形成されている複数の棚板11が設けられているとともに、最下段には、例えば卵室やチルド室のような特定目的室12が配置されている。また、冷蔵室3の上部には、照明手段としての天井ライト13が設けられている。なお、冷蔵室3内には、側面に設けられている側面ライト36(図4参照)も設けられている。このうち、天井ライト13は庫内の上部側、側面ライト36は庫内の中央部や下部等、庫内の特定の位置を照らすために設けられている。
冷蔵室3の左扉3aおよび右扉3bは、その前面が絶縁性のガラス材料で形成されたガラス板3b1で覆われており、その内部には断熱材であるウレタンが充填剤として充填されており、その内側については、周知のように、非金属の樹脂製の内板14および縦板15を備えている。つまり、左扉3aおよび右扉3bの前面側は、電波を透過させる非金属製材料であるガラス板3b1により構成されている。上記したドアポケット8〜10は、この内板14に設けられている。縦板15には、上下方向における中央付近であって左右方向における右扉3bの開放端部側(具体的には、後述する撮像カメラ18が設けられている付近)に、凹部16が形成されている。この凹部16は、後述するように、撮像カメラ18の視野を遮らないように設けられている。また、左扉3aには、右扉3bとの隙間を埋めるための回動式の縦仕切り17が設けられている。なお、野菜室4の扉4等も、右扉3bと同様にその前面がガラス板で覆われており、内部にはウレタンが断熱材として充填されている構成となっている。
右扉3bの内板14(縦仕切りを有していない扉)には、図2に示すように、撮像カメラ18および撮像ライト19が設けられている。つまり、本実施形態では、内板14が被取り付け部に相当する。撮像カメラ18は、CCDあるいはCMOS等の撮像素子を有しており、庫内の画像を扉側から撮像する。この撮像カメラ18は、概ね120度程度の視野角を有する広角レンズを備えている。そして、撮像カメラ18は、中段のドアポケット9bに隣接した位置であって、ドアポケット9bよりも左扉3a側となる位置に設けられている。すなわち、撮像カメラ18は、冷蔵室3の上下方向の中央付近、且つ、冷蔵室3の左右方向の中央付近に設けられている。このため、右扉3bが閉鎖された状態において、撮像カメラ18は、その視野が、後述する図7に示すように冷蔵室3の庫内のほぼ全域、且つ、ドアポケット8〜10の少なくとも一部を撮像可能となっている。なお、比較例として一般的なWebカメラの場合、その視野角は概ね55度程度である。
撮像カメラ18に隣接するドアポケット9bは、図3に示すように、撮像カメラ18側が斜めに形成されている。すなわち、一般的には収容部が四角形(長方形)に形成されるドアポケット9bには、広角レンズを採用している撮像カメラ18の視野を確保するために、切り欠き部9b1が形成されている。なお、図3等は撮像カメラ18を模式的に示すものであり、撮像カメラ18の実際の大きさや形状とは異なっている。なお、撮像カメラ18は、本実施形態では冷蔵庫1に取り付けられた構造となっているが、後述する第2実施形態のように冷蔵庫1から着脱可能(例えば、冷蔵庫1の購入後に、オプション装置として取り付ける等)としてもよい。
撮像ライト19は、例えば撮像カメラ18の上部側に設けられている。つまり、撮像ライト19は、その照射方向が撮像カメラ18の視野と同じ向きになるように配置されており、照射される光が撮像カメラ18に直接入ることがない位置(対向位置外の位置)、すなわち、撮像カメラ18にとって逆光になりにくい位置或いは逆光とならない位置に配置されている。撮像カメラ18は、特許請求の範囲に記載した撮像手段を構成し、撮像ライト19は、特許請求の範囲に記載した照明手段を構成する。
この冷蔵庫1は、図4に示すように、主制御部30により制御されている。主制御部30は、CPU30a、ROM30bおよびRAM30cなどを有するマイクロコンピュータにより構成されており、例えばROM30bなどに記憶されているコンピュータプログラムを実行することで冷蔵庫1の全体を制御する。
主制御部30は、周知の冷凍サイクル等で構成されている冷蔵用冷却機構31と冷凍用冷却機構32、冷蔵庫1に対する設定操作等を入力するための操作パネル33、左ドアセンサ34、右ドアセンサ35、天井ライト13および側面ライト等に接続されている。なお、冷蔵庫1は、冷蔵室3や下部冷凍室7等の温度を検出する図示しない庫内センサ等も備えている。
操作パネル33は、表示器33a、スイッチ類33b、および庫外センサ33cを有している。表示器33aは、冷蔵庫1の運転状態等の各種の情報を表示する。スイッチ類33bは、冷蔵庫1に対するユーザの設定操作等が入力される。このスイッチ類33bには、ユーザが外出する際に冷蔵庫1の運転状態を切り替えるための外出スイッチも含まれている。この外出スイッチは、例えば、「節電」、「おでかけ」等が設定されており、いずれかが選択されると、該当する省電力モードに移行する。つまり、ユーザが外出すると冷蔵庫1を使用しない状態となるため、冷蔵庫1は、省電力モードに移行して消費電力を削減する。
例えば、「節電」が詮索されると、冷蔵庫1は、食材の貯蔵環境に影響が出ない範囲で庫内温度を調節するとともに、結露防止用のヒーターの運転状態を制御することで、通常時よりも約10%程度の消費電力を削減するモードに移行する。あるいは、「おでかけ」が選択されると、冷蔵庫1は、自動製氷の回数を削減し、通常時に比べて消費電力を削減する省電力モードに移行する。より具体的には、冷蔵庫1は、自動製氷の回数を例えば8時間に1回とすることで、通常運転時に比べて約20%程度の消費電力を低減している。
なお、本実施形態では冷蔵庫1に予め設けられている「節電」や「おでかけ」用のスイッチを外出スイッチとして兼用しているが、外出する旨を設定するための専用のスイッチを設けてもよい。
庫外センサ33cは、温度センサや湿度センサにより形成されており、庫外の環境を取得する。庫外センサ33cは、特許請求の範囲に記載した庫外環境取得手段を構成する。
主制御部30は、庫内センサにて取得した庫内の環境、および庫外センサ33cにて取得した庫外の環境に基づいて、また、操作パネル33からの設定に基づいて、冷蔵庫1の運転状態を制御する。また、主制御部30は、左ドアセンサ34や右ドアセンサ35とから、扉の開閉状態を取得する。この主制御部30は、制御部50と通信可能に接続されており、扉の開閉状態を制御部50に送信したり、天井ライト13や側面ライト36の点灯指示を制御部50から受信したりすることができる。
主制御部30は、庫内センサにて取得した庫内の環境、および庫外センサ33cにて取得した庫外の環境に基づいて、また、操作パネル33からの設定に基づいて、冷蔵庫1の運転状態を制御する。また、主制御部30は、左ドアセンサ34や右ドアセンサ35とから、扉の開閉状態を取得する。この主制御部30は、制御部50と通信可能に接続されており、扉の開閉状態を制御部50に送信したり、天井ライト13や側面ライト36の点灯指示を制御部50から受信したりすることができる。
制御部50は、CPU50a、ROM50b、RAM50c、および時刻を取得するためのリアルタイムクロック(以下、RTC50dと称する)を有するマイクロコンピュータで構成されている。この制御部50は、撮像カメラ18、撮像ライト19、レンズヒータ51および通信部52に接続されている。
制御部50は、例えばROM50bなどに記憶されているコンピュータプログラムを実行することにより、撮像カメラ18により庫内を撮像するタイミング、および撮像カメラ18にて庫内を撮像するための撮像環境を制御する。具体的には、主制御部30から受信した扉の開閉状態等に基づいて撮像するタイミングを制御するとともに、撮像環境すなわち撮像のために必要な光源である天井ライト13や撮像ライト19等の点灯状態を制御する。制御部50は、特許請求の範囲に記載した制御手段を構成する。
ここで、撮像するタイミングについて説明する。
庫内を撮像する場合、撮像カメラ18を駆動するとともに、撮像ライト19等を点灯する必要がある。すなわち、庫内を撮像するためには、電力を消費する必要がある。このため、常に撮像可能な状態になっていると、不要な電力を消費してしまうことになる。そこで、冷蔵庫1では、庫内を撮像するタイミングを制御することで、また、そのタイミングに合わせて必要なときだけ撮像環境(つまり、撮像ライト19等の点灯)を制御することで、消費電力の削減を図っている。
庫内を撮像する場合、撮像カメラ18を駆動するとともに、撮像ライト19等を点灯する必要がある。すなわち、庫内を撮像するためには、電力を消費する必要がある。このため、常に撮像可能な状態になっていると、不要な電力を消費してしまうことになる。そこで、冷蔵庫1では、庫内を撮像するタイミングを制御することで、また、そのタイミングに合わせて必要なときだけ撮像環境(つまり、撮像ライト19等の点灯)を制御することで、消費電力の削減を図っている。
庫内を撮像するタイミングは例えば以下の撮像条件1〜5のような条件が予め設定されており、制御部50は、いずれかの撮像条件が満たされると、庫内を撮像するタイミングになったと判定する。
・撮像条件1:冷蔵室3のいずれかの扉が一旦開放された後に閉鎖されたタイミング。すなわち、庫内の食材の貯蔵状況が変化した可能性があるタイミング。
・撮像条件2:冷蔵室3のいずれかの扉が開放されたタイミング。すなわち、庫内の食材の貯蔵状況が変化する可能性があるタイミング。
・撮像条件3:通信端末等の外部の装置から指令を受け付けたタイミング。
・撮像条件4:外出スイッチが操作された場合。外出スイッチが操作されたタイミングで撮像してもよいし、外出スイッチが操作されてから所定の待ち時間が経過したタイミングで撮像してもよい。また、いずれのタイミングを採用するかは予め設定しておけばよい。
・撮像条件5:一旦開放された扉が閉鎖された後であって、所定期間が経過したタイミング(本実施形態では、撮像カメラ18の広角レンズの結露が除去されるまでに要すると想定される遅延撮像時間が経過したタイミングを採用している)。すなわち、広角レンズの結露が除去されたタイミング。なお、遅延撮像時間は、予め固定値を設定してもよいし、庫外センサ33cで取得した庫外の湿度や温度に基づいてその都度設定してもよい。
・撮像条件6:一旦開放された扉が閉鎖された後であって、撮像カメラ18の広角レンズの結露がレンズヒータ51により除去されたタイミング。すなわち、広角レンズの結露が除去されたタイミング。
・撮像条件1:冷蔵室3のいずれかの扉が一旦開放された後に閉鎖されたタイミング。すなわち、庫内の食材の貯蔵状況が変化した可能性があるタイミング。
・撮像条件2:冷蔵室3のいずれかの扉が開放されたタイミング。すなわち、庫内の食材の貯蔵状況が変化する可能性があるタイミング。
・撮像条件3:通信端末等の外部の装置から指令を受け付けたタイミング。
・撮像条件4:外出スイッチが操作された場合。外出スイッチが操作されたタイミングで撮像してもよいし、外出スイッチが操作されてから所定の待ち時間が経過したタイミングで撮像してもよい。また、いずれのタイミングを採用するかは予め設定しておけばよい。
・撮像条件5:一旦開放された扉が閉鎖された後であって、所定期間が経過したタイミング(本実施形態では、撮像カメラ18の広角レンズの結露が除去されるまでに要すると想定される遅延撮像時間が経過したタイミングを採用している)。すなわち、広角レンズの結露が除去されたタイミング。なお、遅延撮像時間は、予め固定値を設定してもよいし、庫外センサ33cで取得した庫外の湿度や温度に基づいてその都度設定してもよい。
・撮像条件6:一旦開放された扉が閉鎖された後であって、撮像カメラ18の広角レンズの結露がレンズヒータ51により除去されたタイミング。すなわち、広角レンズの結露が除去されたタイミング。
なお、撮像条件としては、上記したもののうちいずれか1つを採用してもよいし、相反しない条件であれば複数を組み合わせて採用してもよい。本実施形態では、判定条件1、判定条件3、判定条件4、判定条件5を採用している。
通信部52は、いわゆる無線LANやBluetooth(登録商標)などの無線通信方式により、ルータ101との間で通信を行う。具体的には、通信部52は、撮像された庫内の画像をルータ101および通信回線102を介してサーバ104にアップロードされる。なお、通信部52は、有線通信方式であってもよい。
レンズヒータ51は、撮像カメラ18の広角レンズを加熱することで、後述する図8に示すようにレンズ面の結露の除去を行う(除去手段に相当する)。このレンズヒータ51は、電熱線等の通電により発熱する発熱部材により構成してもよいし、制御部50を構成するマイクロコンピュータの発熱またはその発熱を伝える伝熱部材により構成してもよい。この場合、マイクロコンピュータの発熱を利用するために、マイクロコンピュータを省電力モードから復帰させるとよい。また、除去手段としてファン等を採用してもよい。具体的には、ファンを駆動してレンズ面に冷気を送風し、結露が除去されると予想される所定時間が経過した後に、撮像すればよい。いずれにしろ、レンズ面の結露を除去することができればどのような構成であってもよい。
通信端末103は、サーバ104にアクセスすることにより、サーバ104に記憶されている庫内の画像を取得して表示する。つまり、本実施形態では、通信端末103は、冷蔵庫1から直接画像を取得するのではなく、一旦サーバ104に記憶された画像を取得する。
サーバ104は、いわゆるコンピュータシステムにより構成されており、アップロードされた画像を時系列且つ複数枚記憶する。また、サーバ104は、通信端末と冷蔵庫1とを対応付けしておくことで、画像を取得する通信端末に対して、該当する冷蔵庫1の画像を提供する。
次に、上記した構成の作用について説明する。なお、以下に説明する処理は主制御部30や制御部50が協同して行っている処理であるが、説明の簡略化のため、冷蔵庫1を主体として説明する。
冷蔵庫1の冷蔵室3には、図5に示すように各種の食材が貯蔵されている。冷蔵庫1は、図6に示す撮像処理を実行しており、撮像カメラ18にて庫内を撮像するための撮像条件が満たされたか否かを判定しており(A1)、上記した判定条件のいずれかが満たされたと判定すると(A1:YES)、すなわち、撮像するタイミングになったと判定すると、ライト(撮像ライト19)を点灯し(A2)、庫内を撮像する(A3)。これにより、図7に示すような庫内の画像が撮像される。
冷蔵庫1の冷蔵室3には、図5に示すように各種の食材が貯蔵されている。冷蔵庫1は、図6に示す撮像処理を実行しており、撮像カメラ18にて庫内を撮像するための撮像条件が満たされたか否かを判定しており(A1)、上記した判定条件のいずれかが満たされたと判定すると(A1:YES)、すなわち、撮像するタイミングになったと判定すると、ライト(撮像ライト19)を点灯し(A2)、庫内を撮像する(A3)。これにより、図7に示すような庫内の画像が撮像される。
この図7では、上記したように広角レンズにて庫内を撮像していることから、冷蔵室3内のほぼ全体が撮像されている。つまり、それぞれの棚板11に載置されている各種の食材と、ドアポケットに収納されている各種の食材が視認可能に撮像されている。また、棚板11が透明性材料で形成されていることから、例えば最上段の棚板11に載置されている食材S1についても、棚板11を透かして視認可能に撮像されている。
また、撮像ライト19を点灯することで撮像していることから、逆光にならず、ここの食材が視認可能に撮像されている。なお、図示は省略するが、比較例として天井ライト13を点灯した状態で庫内を撮像した場合、天井ライト13からの光が逆光となり、食材S1や2段目の棚板11に載置されている食材は視認が困難な状態で撮像されることになる。つまり、冷蔵庫1は、撮像カメラ18に対して逆光とならない撮像ライト19を点灯することにより、庫内を視認可能に撮像するための撮像環境を整備している。
そして、冷蔵庫1は、撮像した画像情報をサーバ104へ送信する(A4)。このとき、撮像した時刻も同時にサーバ104に送信される。これにより、サーバ104には、庫内の画像が時系列で、且つ複数枚記憶(蓄積)される。
ところで、冷蔵室3の扉を開放した場合、右扉3bの内板14に設けられている撮像カメラ18は、広角レンズごと庫外の環境にさらされる。これは、右扉3bが開放された場合だけでなく、左扉3aが開放された場合も同様である。このため、扉が閉鎖された直後においては、庫外の環境にもよるものの、図8(a)に示すようにレンズ面が結露して曇る可能性がある。なお、図8ではレンズ面に生じた結露をハッチングにて模式的に示しており、図8(a)は結露した状態(扉を閉鎖した直後)を示し、図8(b)は徐々に結露が除去された状態(扉を閉鎖した後、しばらく時間が経過した状態)を示し、図8(c)は結露が除去された状態(遅延撮像時間が経過した状態)を示している。
このように、扉を閉鎖した直後に庫内を撮像すると、結露により視認が困難になるおそれがある。そこで、冷蔵庫1は、上記した判定条件5を採用し、一旦開放された扉が閉鎖された後に遅延撮像時間が経過したタイミングでさらに庫内を撮像する。つまり、判定条件5が成立した場合(A1:YES)、ライトを点灯し(A2)、庫内を撮像し(A3)、撮像した画像情報をサーバ104に送信する(A4)。
より詳細には、図9に示すように、扉が閉扉されており、時刻T2にて開扉され、時刻T1で閉扉されたとすると、時刻T1においてまず画像を撮像し、その後遅延撮像時間が経過した時刻t3において再度画像を撮像する。この場合、時刻t4で閉扉されて撮像した後、遅延撮像時間が経過する前の時刻t5にて再び開扉された場合には、閉扉された時刻t6で一旦撮像した後、遅延撮像時間が経過した時刻t7で再度撮像されることになる。これにより、広角レンズの結露が除去された状態、つまり、庫内を視認可能な画像を撮像することが可能となる。
サーバ104に画像情報を送信すると、制御部50は、待機状態となる。この待機状態では、制御部50をいわゆるスリープモード等の省電力モード(例えば、製氷動作を停止する等)に移行してもよいし、撮像カメラ18等も含む制御部50側への通電を遮断して消費電力をゼロとしてもよい。そして、例えばドアセンサにより扉が開放された等を検知した際に主制御部30から制御部50に対して通常モードに移行する指令を出力したり、通電を開始したりすればよい。これにより、冷蔵庫1の総消費電力を削減することが可能となる。
さて、サーバ104に記憶されている画像は、通信端末103にて表示することができる。通信端末103は、画像を取得するためのアプリケーションが起動されると、図10に示す端末側処理(庫内画像表示プログラムに相当する)を実行して、サーバ104から最新の画像(あるいは画像情報)を取得する(B1)。これにより、通信端末103の画面には、図11に示すような庫内の画像が撮像時刻とともに表示される。なお、通信端末103には、画面に対応したタッチパネルが設けられている。
この画面には、現在の画像を取得するためのボタンM1、アプリケーションを終了するためのボタンM2、表示中の画像よりも過去の画像を表示するためにボタンM3、表示中の画像よりも新しい画像を表示するためのボタンM4等が設けられている。また、通信端末は、所望の領域を拡大して表示することも可能であり、図11に示す領域Rを拡大して図12に示すように表示することで、例えば卵が何個残っているのかをユーザが把握することができる。
また、通信端末103は、ユーザがボタンM1をタッチ操作すると、つまり、最新の画像を取得するための操作が入力されると(B2:YES)、冷蔵庫1に対して庫内を撮像するための指令を送信し(B3)、サーバ104から画像を取得して(B4)、取得した画像を表示する(B5)。なお、ステップB3の後、冷蔵庫1側では、図6にて撮像条件3が成立したことから庫内を撮像し、撮像した画像情報がサーバ104に送信されている。
このように、家電ネットワークシステム100では、冷蔵庫1が庫内を撮像した画像情報をサーバ104に送信し、サーバ104がその画像を記憶し、通信端末103がサーバ104から画像を取得して表示することで、庫内の様子を外出先等の遠隔地にて確認可能としている。
以上説明した本実施形態によれば次のような効果を奏する。
冷蔵庫1は、食品を貯蔵する冷蔵室3等の貯蔵庫の庫内を撮像する撮像カメラ18と、撮像カメラ18で撮像した庫内の画像情報を外部の装置に送信するための通信部52とを備えているので、例えば通信端末103のような外部の装置にて庫内の画像を取得することができる。これにより、外出先等の遠隔地で容易に冷蔵庫の庫内を確認することができる。
冷蔵庫1は、食品を貯蔵する冷蔵室3等の貯蔵庫の庫内を撮像する撮像カメラ18と、撮像カメラ18で撮像した庫内の画像情報を外部の装置に送信するための通信部52とを備えているので、例えば通信端末103のような外部の装置にて庫内の画像を取得することができる。これにより、外出先等の遠隔地で容易に冷蔵庫の庫内を確認することができる。
この場合、本実施形態では庫内の画像を一旦サーバ104に記憶させているので、冷蔵庫1側には画像を記憶するための記憶手段を設ける必要が無く、製造コストの増加を抑えることができる。なお、冷蔵庫1に記憶部を設け、冷蔵庫1側で画像を記憶する構成としてもよい。
また、制御部50は、サーバ104に画像情報を送信した後は待機状態となる。つまり、撮像時以外では、制御部50側(撮像カメラ18等も含む)の消費電力は、削減された状態あるいはゼロとなる。これにより、冷蔵庫1の総消費電力を削減することが可能となる。
制御部50は、撮像カメラ18により庫内を撮像するタイミングを制御するとともに、そのタイミングに合わせて庫内を撮像するためのライトの点灯等の撮像環境を制御する。庫内を撮像するためには光源が必要であり、常に撮像可能な状態になっていると不要な電力を消費してしまうことになるが、庫内を撮像するタイミングに合わせて撮像するときだけ撮像ライト19等を点灯するように撮像環境を制御することで、不要な電力消費を削減することができる。なお、光源が無い状態でも撮像可能な暗視カメラ(例えば、赤外線カメラ)等を採用してライトが点灯しない状態で撮像してもよい。また、ライトを常時点灯させておいてもよい。
冷蔵庫1は、冷蔵室3の扉が閉鎖された後のタイミングで、撮像カメラ18により庫内を撮像する。冷蔵庫の貯蔵状況が変わっていないにもかかわらず撮像すると、不要な画像が蓄積されるだけでなく、電力消費の増加も招くことになる。そのため、本実施形態では、冷蔵庫は、扉が一旦開放され、その扉が閉鎖された後のタイミングで庫内を撮像する。これにより、庫内の食材の貯蔵状態が変化する可能性のある状態(扉が一旦開放された状態)において、貯蔵状態が確定した状態(扉が閉鎖した後の状態)で庫内を撮像するにより、不要な撮像を抑制して電力消費が増加することを抑制できる。
また、冷蔵庫1は、扉が閉鎖された後であって、撮像カメラ18の広角レンズの結露が除去されるまでに要する遅延撮像時間が経過したタイミングで庫内を撮像する。例えば夏期のように気温が高い場合や湿度が高い場合、扉が開放されて庫外の環境にさらされた撮像カメラは、扉が閉鎖されると、冷蔵室3内の温度が低いことからレンズ面に結露が生じる可能性がある。そこで、その結露が除去されると想定される遅延撮像時間が経過したタイミングで再度庫内を撮像することにより、レンズ面に曇りがない明りょうな画像を撮像することができる。したがって、庫内の様子をより確実に把握することができる。
この場合、遅延撮像時間は、庫外センサ33cにより取得した温度や湿度等の庫外の環境に基づいて設定してもよい。これにより、温度や湿度が低い場合等には結露が生じない(或いは少ない)と想定されるため、遅延撮像時間を短くすることができ、消費電力を削減することができる。具体的には、例えば遅延撮像時間が経過するまで制御部50が待機するような構成の場合、待機時間が短くなることにより、その分の消費電力を削減することができる。
また、撮像カメラ18の広角レンズの結露を除去する場合、レンズヒータ51のような除去手段を用いてもよい。この場合、冷蔵庫1は、レンズヒータ51によりレンズ面の結露を除去した後のタイミングで庫内を撮像することになる。このレンズヒータ51を用いることにより、遅延撮像時間をさらに短くすることができるので、消費電力を削減することができる。この場合、レンズヒータ51を制御部50の自己発熱を伝える伝熱部材で構成すれば、電力を余分に消費することなくレンズ面の結露を除去することができる。また、除去手段としてファンを採用した場合も、遅延撮像時間が短くなることで消費電力を削減することができる。
冷蔵庫1は、例えば通信端末103から庫内を撮像するための指令を受け付けたタイミングで庫内を撮像する。例えば、ユーザが外出中であり、その留守中に家族が冷蔵庫1から食材を取り出した等により貯蔵状況が変化する可能性があるが、ユーザの指令によりその時点での画像を撮像することにより、最新すなわち現時点での冷蔵庫1の庫内の様子を把握することができる。
冷蔵庫1は、外出スイッチが操作された場合に庫内を撮像するので、外出後に冷蔵庫1の中の様子を確認したいような状況に対応することができる。この場合、例えば一人暮らしのユーザが外出する場合、冷蔵庫1の貯蔵状況は、ユーザが外出した時点から変化しないと考えられるので、外出スイッチが操作された場合に撮像した画像を最新の庫内の画像として扱うことができる。
なお、実施形態では採用していないが、撮像条件2を採用して庫内の食材の貯蔵状況が変化する可能性があるタイミングで撮像することにより、最新に近い庫内の画像を取得することができる。この場合、右扉3bの開放中には撮像カメラ18の視野がぶれる可能性はあるものの、例えば右扉3bが開放される瞬間に撮像することで、そのぶれを低減することができるとともに、扉が開放されれば庫内照明が点灯するので、照度を確保することができる。
冷蔵庫1は、撮像カメラ18で庫内を撮像する際、庫内を照らすための撮像ライト19を点灯して撮像環境を制御(整備)する。これにより、扉が閉鎖された状態であっても光源を確保することができ、庫内を視認可能に撮像することができる。
冷蔵庫1は、天井ライト13や撮像ライト19あるいは側面ライト36のように庫内に複数設けられている照明手段のうち、特定の位置(この場合は、特に撮像位置)を照らすための撮像ライト19を点灯する。撮像カメラ18で撮像する場合、庫内に設けられている照明手段との位置関係によっては照明が直接視野に入り込み逆光となる可能性があるが、照明手段の全てを点灯するのではなく、例えば撮像ライト19のように撮像する際に逆光とならない位置等の特定の位置を照らすための照明手段を点灯することにより、画像をより鮮明に撮像することができる。具体的には、例えば撮像カメラ18と対向する背面側に照明手段が設けられている場合は、少なくとも最も逆光となる照明手段を消灯し、他の照明手段(天井ライト13等)などを利用すること等が考えられる。
撮像ライト19は、撮像カメラ18の対向位置外であって、且つ撮像カメラ18の視野と同じ向きを照らすように設けられているので、撮像ライト19からの光が逆光とならず、庫内の様子を詳細に把握することができる。
庫内を撮像する際には撮像カメラ18の視野を確保するためにある程度の距離が必要となるが、撮像カメラ18を冷蔵室3の扉に設けているので、撮像カメラ18と、棚板11等に収納されている食材との距離を確保することができ、視野を大きくすることができる。
撮像カメラ18を右扉3bの内板14に設けているので、扉が閉鎖された状態であっても、庫内を撮像することができる。
この場合、撮像カメラ18を冷蔵室3の上下方向の中央付近、且つ、冷蔵室3の左右方向の中央付近に設けるとともに、広角レンズを採用しているので、撮像カメラ18は、冷蔵室3の庫内のほぼ全域を、庫内の中央部付近から画像(つまり、ユーザが通常冷蔵庫1内を見ている状態と近似した状態での画像)として撮像することができる。このとき、棚板11を透明性材料で形成していることから、例えば最上段の棚板11に載置されている食材についても、棚板11を透かして視認可能に撮像することができる。
この場合、撮像カメラ18を冷蔵室3の上下方向の中央付近、且つ、冷蔵室3の左右方向の中央付近に設けるとともに、広角レンズを採用しているので、撮像カメラ18は、冷蔵室3の庫内のほぼ全域を、庫内の中央部付近から画像(つまり、ユーザが通常冷蔵庫1内を見ている状態と近似した状態での画像)として撮像することができる。このとき、棚板11を透明性材料で形成していることから、例えば最上段の棚板11に載置されている食材についても、棚板11を透かして視認可能に撮像することができる。
撮像カメラ18に隣接するドアポケット9bは、撮像カメラ18側の部位が撮像カメラ18を避ける方向に形成されているので、広角レンズを採用している撮像カメラ18の左右方向の視野を確保することができる。また、ドアポケット9bに隣接した位置に撮像カメラ18を設けているので、上下方向の視野がドアポケット9bにより遮られることも無い。
撮像カメラ18をドアポケット8〜10の少なくとも一部を撮像することが可能な位置に配置しているので、ドアポケット8〜10に収納されている食材も撮像可能となり、庫内に貯蔵されている食材をより詳細に把握することができる。なお、撮像カメラ18に隣接して設けられている本実施形態のドアポケット9bについては、視野外であっても(撮像できなくても)よい。また、撮像カメラ18をドアポケットの間に設けてもよい。このような撮像カメラ18の設置位置は、後述する第2実施形態で説明する着脱可能なカメラ装置を利用する場合であっても、同様の効果を得ることができる。
通信端末103は、画像を表示する表示部を有し、上記した冷蔵庫1で撮像された庫内の画像をサーバ104から取得して表示部に表示するので、外出先等の遠隔地から庫内の様子を把握することができる。
上記した冷蔵庫1と、上記した通信端末103と、冷蔵庫1で撮像された庫内の画像を記憶する記憶手段を有するサーバ104と、により家電ネットワークシステム100によれば、通信端末103が通信回線102を介してサーバ104に接続し、当該サーバ104に記憶されている庫内の画像を取得して表示するので、外出先等の遠隔地から庫内の様子を把握することができる。この場合、画像の記憶をサーバ104にて行っているため、冷蔵庫1側には大容量の記憶部を設ける必要が無いので、冷蔵庫1のコストが増加することを防止できる。また、通信端末103は、サーバ104から画像を取得するので、冷蔵庫1の制御部50を通信可能なように待機させておく必要が無く、冷蔵庫1側の消費電力が増加することを抑制できる。
また、撮像カメラ18で撮像した貯蔵庫の庫内の画像情報を取得する画像取得処理(図10のステップB1、B4)と、画像取得処理で取得した画像情報を表示する表示処理(図10のステップB5)と、庫内を撮像させるための指令を出力して撮像手段に庫内を撮像させる撮像処理(ステップB2、B3)と、を実行させる庫内画像表示プログラムを通信端末103にて実行することで、遠隔地等から庫内を確認することができる。
(第2実施形態)
以下、第2実施形態について、図13から図25を参照しながら説明する。なお、冷蔵庫の構成は第1実施形態とほぼ共通するので、図2等も参照しながら説明する。
図13(A)および(B)に示すように、本実施形態によるドアポケット200(冷蔵庫用ドアポケットに相当する)は、物品を収納する収納部201と、カメラ装置300を保持するための保持部202とを備えている。つまり、このドアポケット200は、特許請求の範囲に記載した冷蔵庫用ドアポケットと冷蔵庫用ホルダとの機能を備えている。なお、保持部202は、撮像手段を取り付けるための被取り付け部に相当するとも言える。また、収納部201に注目した場合、ドアポケット200は、保持部202に保持されたカメラ装置300(つまり、撮像手段)に隣接して設けられているとも言える。
以下、第2実施形態について、図13から図25を参照しながら説明する。なお、冷蔵庫の構成は第1実施形態とほぼ共通するので、図2等も参照しながら説明する。
図13(A)および(B)に示すように、本実施形態によるドアポケット200(冷蔵庫用ドアポケットに相当する)は、物品を収納する収納部201と、カメラ装置300を保持するための保持部202とを備えている。つまり、このドアポケット200は、特許請求の範囲に記載した冷蔵庫用ドアポケットと冷蔵庫用ホルダとの機能を備えている。なお、保持部202は、撮像手段を取り付けるための被取り付け部に相当するとも言える。また、収納部201に注目した場合、ドアポケット200は、保持部202に保持されたカメラ装置300(つまり、撮像手段)に隣接して設けられているとも言える。
収納部201は、保持部202側の壁部203が、保持部202から離間する方向に斜めに形成されている。つまり、ドアポケット200は、保持部202にてカメラ装置300を保持した(取り付けた)場合、そのカメラ装置300の視野を妨げないように、視野の外縁に沿った形状に形成されている。
保持部202は、本実施形態では、上部側(図3(A)の図示上方側)が開口した概ね箱状に形成されており、上部側の開口からカメラ装置300が出し入れ(着脱)される。また、保持部202の前面側(つまり、庫内に向かう側)の壁部204は、カメラ装置300を保持した状態でレンズ301および撮像ランプ302(図15等参照。カメラ側照明手段、照明手段に相当する)に対応する位置に切り込み205が形成されており、カメラ装置300の視野を妨げたり照明が反射したりすることが防止されている。
また、保持部202には、磁石206が設けられている。この磁石206は、カメラ装置300の背面側に対向する側がN極またはS極の何れかとなるように配置されている。なお、磁石206の極性については、後述するカメラ装置300の構成にて詳細に説明する。
このドアポケット200は、図14に示すように、右扉3bの内板14に取り付けられる。このため、右扉3bが閉鎖された状態では、カメラ装置300は、その視野が庫内(冷蔵室3)に対向する配置となる。このとき、保持部202に保持されるカメラ装置300は、そのレンズ301の中心が、冷蔵室3の左右方向の中心線CL1と、冷蔵室3の上下方向の中心線CL2とが交差する位置に対応して保持される。つまり、この状態におけるカメラ装置300は、冷蔵室3の中央部を中心とした視野となるように配置されている。具体的には、ドアポケット200の場合、ドアポケット200の取り付け位置とカメラ装置300の形状とに基づいて、収納部201の底部よりも保持部202の底部の方が若干下方に位置する形状とすることで、中心位置が最適となるような形状となっている。
カメラ装置300は、図15および図16に示すように、概ね直方体の形状に形成された筐体303の表面にレンズ301および撮像ランプ302が露出するように設けられている。なお、レンズ301および撮像ランプ302が直接露出しているのではなく、その表面をカバー等で覆っていてもよい。また、本実施形態でも、レンズ301は広角レンズを採用している。
以下、レンズ301および撮像ランプ302が設けられている側(図16の場合、図示右側)をカメラ装置300の正面とし、反対側を背面として説明する。また、図13に示したように、レンズ301と撮像ランプ302とが冷蔵庫1の上下方向に配置される向きを縦向きと称し、後述する図20のようにレンズ301と撮像ランプ302とが冷蔵庫1の左右方向に配置される向きを横向きと称する。
このカメラ装置300は、図16に示すように、筐体303内に、制御基板304、電池305、通信モジュール306、検知部307が収容されている。制御基板304には、レンズ301や図示しない撮像素子を有する撮像部308(図21参照)、本実施形態では2個の撮像ランプ302、およびそれらを制御するための制御部309(図21参照)等が設けられている。撮像素子は、CCDやCMOS等の周知の撮像素子であり、その形状が長方形となっている。本実施形態の場合、撮像素子の長手方向が上下方向(つまり、筐体の縦方向)となるように配置されている。このため、一般的には縦長に形成されている冷蔵室3を撮像する際には、カメラ装置300を縦置きすることで、撮像素子を縦長の向きに配置することができる。一方、後述するように横長に形成されている野菜室4を撮像する際には、カメラ装置300を横置きすることで、撮像素子を横長の向きに配置することができる。また、撮像ランプ302として、本実施形態ではLEDを採用している。なお、図示は省略するが、カメラ装置300には電源スイッチも設けられている。
電池305は、リチウム電池で構成されており、制御部309や通信モジュール306あるいは検知部307等に電力を供給する。この電池305は、筐体303の最下部側であって、筐体の前後方向(図示左右方向)の概ね全域を占有する配置となっている。筐体303に収納されている各部材のうち比較的重量が大きい電池205をそのような配置とすることで、カメラ装置300を設置した際のバランスがある程度確保されている。また、重心をカメラ装置300の下部(縦置きの場合)にしたことにより、カメラ装置300を右扉3bのドアポケット200に配置した場合において、扉開閉時の遠心力や振動等によりカメラ装置300がドアポケット200から飛び出ること等が防止される。また、リチウム電池を使用することで、冷蔵庫1内のように比較的低温の場所であっても優れた放電特性を示すことになる。
さて、図25に示すように、本実施形態の家電ネットワークシステム500では、冷蔵庫1側に、カメラ装置300の通信モジュール306とは異なる別の通信装置501が設けられており、この通信装置501によって、冷蔵庫1は、外部の装置からの撮像指令を受信する。なお、この通信装置501は冷蔵庫1に取り付けられており、カメラ装置300は冷蔵室3内に配置されている。この通信装置501は、庫内を撮像するための指令(以下、撮像指令とも称する)を外部の装置から受信するための庫側通信手段を構成している。本実施形態では、通信装置501は無線通信用のアダプタとして形成されており、冷蔵庫1に対して着脱可能となっている。このため、冷蔵庫1を購入したユーザが、購入後にオプションとして設置することも可能となっている。この通信装置501は、図21に示すように、冷蔵庫1の主制御部30との間で無線通信方式や有線通信方式により通信可能となっている。そして、冷蔵庫1は、詳細は後述するが、撮像指令を受信すると、カメラ装置300に対して撮像指示(図23参照。本実施形態では光の点滅信号)を報知する。
カメラ装置300の通信モジュール306は、ルータ101との間で通信可能に構成されており、通信端末103やサーバ104に画像情報を送信する。この通信モジュール306は、カメラ装置300で撮像した庫内の画像情報を通信端末103やサーバ104(図1参照)等の外部の装置に送信するためのカメラ側通信手段として機能する。なお、この通信モジュール306は、カメラ装置300の筐体303の背面側(最外縁側)の壁部に沿って設けられている。つまり、通信モジュール306は、内蔵する図示しないアンテナと筐体303との間に他の部品等が存在しないような内部配置とすることで、アンテナによる電波の送受信が阻害されること(通信障害が発生すること)が抑制されている。また、通信モジュール306は電池305に対して垂直向きに配置されており、アンテナと電池305とが対向しないような配置とされている。
そして、冷蔵庫1の右扉3bの前面は上記したようにガラス材料で形成されていることから、庫内に配置されたカメラ装置300から発せられる無線通信用の電波は、金属板等を用いる場合に比べて、扉を透過し易くなっている。また、カメラ装置300は、ドアポケット200の保持部202(つまり、右扉3bの開放端部側)に配置されているので、特に本実施形態のように観音開きの場合には、各扉の隙間から電波を庫外に出すことができる。また、保持部202に配置することで、例えば扉の前面が金属材料で形成されている場合等であっても、カメラ装置300からの電波が庫外に出易くなる。また、扉の内部はウレタンによって充填されているので、電波を遮る可能性が少ない。
ところで、冷蔵庫1には、断熱材として、ウレタンの代わり、あるいはウレタンとともに、真空断熱材が用いられることがある。この真空断熱材は、金属製の箔部材(例えばアルミ箔)と例えば合成樹脂製のフィルム部材とを貼り合わせた(ラミネート加工した)フィルムでガラス繊維等の芯材を包むことにより、例えば長方形の薄板状に形成されて断熱材となる。この真空断熱材は、冷蔵庫1の筐体や扉の内部部材として用いられるものの、例えばカメラ装置300をドアポケット200に配置する場合には保持部202に対応する位置を避けて真空断熱材を設ける等により、電波を外に出し易くすることができる。
この場合、右扉3bについてはカメラ装置300の投影面(特に通信モジュール306の部位)を避けるように真空断熱材を配置したり、左扉3aや下部冷凍室7の扉7a等、カメラ装置300が配置されない扉についてはその全面に真空断熱材を配置したりすること等によって、冷蔵庫1の断熱性を低下させること無く電波を出し易くすることができる。また、上記したガラス板3b1を補強することや後述する図29のように磁石にてカメラ装置300を取り付けのための金属部材を扉に設けることも考えられるが、その場合も、真空断熱材の場合と同様に配置を工夫することで、電波を出し易くすることができる。
このように庫内から電波を出し易くする構造は、本実施形態のように、カメラ装置300に通信モジュール306を設け、そのカメラ装置300を冷蔵庫1の庫内に配置し、撮像した画像情報をカメラ装置300から直接的に外部の装置に伝達する構成(つまり、冷蔵庫1の通信装置501を介さずにカメラ装置300が画像情報を送信する構成)において、特に有意になる。
ここで、上記した磁石206の極性について説明する。
磁石206は、図17に示すように、保持部202において、カメラ装置300の背面つまり検知部307に対応する位置に設けられている。このため、カメラ装置300が保持されている状態では、検知部307が磁石206と対向した状態、且つ、磁石206と接近した状態となる。この場合、磁石206は、カメラ装置300と対向する側がN極となるように配置されている。このため、検知部307は、N極からの磁界の強さを検知することになる。
磁石206は、図17に示すように、保持部202において、カメラ装置300の背面つまり検知部307に対応する位置に設けられている。このため、カメラ装置300が保持されている状態では、検知部307が磁石206と対向した状態、且つ、磁石206と接近した状態となる。この場合、磁石206は、カメラ装置300と対向する側がN極となるように配置されている。このため、検知部307は、N極からの磁界の強さを検知することになる。
さて、磁石206の極性をこのような配置にする理由は、カメラ装置300を冷蔵室3以外の例えば野菜室4等に設置することを考慮しているためである。野菜室4は、図18に示すように、扉4aにレール部材4bが取り付けられており、そのレール部材4bに野菜室ボックス4cが取り付けられた構造となっている。このような野菜室4をカメラ装置300で撮像するために、本実施形態では、図19に示す冷蔵庫用ホルダ400を採用している。この冷蔵庫用ホルダ400は、カメラ装置300を保持する保持部401と、保持部401を野菜室ボックス4cに取り付けるための係止部402とを備えている。この保持部401は、カメラ装置300を横置きで保持可能な形状に形成されているとともに、前面側の前壁403は、レンズ301の視野を遮らない高さに形成されている。
そして、保持部401の後壁404には、カメラ装置300の背面側の位置に、磁石405が設けられている。この磁石405は、カメラ装置300側がS極となるように配置されている。このため、図20に示すように冷蔵庫用ホルダ400を野菜室4に取り付け、カメラ装置300を保持部401に保持した状態では、カメラ装置300は、横置きの状態で保持されるとともに、検知部307が、図17と同様に磁石405に対向する。そして、検知部307は、S極からの磁界の強さを検知する。
このように、磁石206および磁石405は、カメラ装置300に対向する側の極性が互いに逆になるように配置されている。このため、カメラ装置300は、冷蔵室3に設置された場合と野菜室4に設置された場合とで、異なる磁界の強さを検知部307で検知する。換言すると、カメラ装置300は、自身がいずれの貯蔵室に設置されたかを検知することが可能となる。また、カメラ装置300は、磁気を検知することで、設置された冷蔵庫1が自身の動作対象であるかを識別することができる。つまり、磁石206および磁石405は、特許請求の範囲に記載した被検知手段としても機能する。
次に、このカメラ装置300の電気的構成等について説明する。
図21に示すように、カメラ装置300は、制御部309を備えている。この制御部309は、CPU309a、ROM309b、RAM309cおよびRTC309d等を有するマイクロコンピュータで構成されており、カメラ装置300の全体を制御するカメラ側制御手段として機能する。具体的には、制御部309は、レンズ301や撮像素子を有する撮像部308による撮像タイミングの制御、撮像ランプ302による撮像する際の撮像環境を整える制御(点灯制御)、通信モジュール306による画像情報の送信および後述する指令の受信等のための制御、検知部307による設置状態を判断・識別するための制御を行う。また、制御部309は、本実施形態では、撮像した画像の補正等を行う画像処理も行っている。
図21に示すように、カメラ装置300は、制御部309を備えている。この制御部309は、CPU309a、ROM309b、RAM309cおよびRTC309d等を有するマイクロコンピュータで構成されており、カメラ装置300の全体を制御するカメラ側制御手段として機能する。具体的には、制御部309は、レンズ301や撮像素子を有する撮像部308による撮像タイミングの制御、撮像ランプ302による撮像する際の撮像環境を整える制御(点灯制御)、通信モジュール306による画像情報の送信および後述する指令の受信等のための制御、検知部307による設置状態を判断・識別するための制御を行う。また、制御部309は、本実施形態では、撮像した画像の補正等を行う画像処理も行っている。
まず、検知部307による設置状態の判断・識別の制御について説明する。検知部307は、温度センサ310、磁気センサ311、加速度センサ312、および照度センサ313を有している。制御部309は、温度センサ310により外部の温度を検知することで、カメラ装置300がいずれ貯蔵庫に設置されているかの設置場所を判断する。以下、具体的な判断について説明する。
温度センサ310は、カメラ装置300が設置された場所の温度を検知する。この温度センサ310は、図22(A)に示すように、温度に比例して出力が大きくなる。そして、一般的には冷蔵室3の温度と下部冷凍室7の温度とは十数℃程度の差があることから、基準となる基準温度を設定しておき、その基準温度より高ければ冷蔵室3に設置されていると判断する一方、基準温度よりも低ければ下部冷凍室7に設置されていると判断する。この場合、下部冷凍室7に設置されていると判断した場合、故障等の虞が懸念されるため、撮像ランプ302を点灯させたり、ブザー等の音声出力手段を設けておいて音声にて設置場所が想定外であることを報知したり、通信モジュール306を介して冷蔵庫1側にその旨を送信して冷蔵庫1の操作パネル33等にてユーザに報知したりする。このように、カメラ装置300は、温度センサ310で検知した温度に基づいて、設置場所を判断する。
磁気センサ311は、上記したように磁石206や磁石405からの磁界を検知する。この磁気センサ311は、図22(B)に示すように、N極またはS極のいずれからの磁界であるかによって出力が正側(N極の場合)と負側(S極の場合)とに変化することから、その正負によって設置場所を判断することができる。つまり、磁気センサ311の出力が正側(0ではない)である場合には、本実施形態においては上記したように冷蔵室3のドアポケット200に設けられている磁石206に対向する位置に設置されたこと、すなわち、カメラ装置300が冷蔵室3に設置されたことを検知できる。
尚、冷蔵室3と野菜室4とに温度差がある場合には、この温度センサ310の出力に基づいて冷蔵室3に設置されたか野菜室4に設置されたかを判断するようにしてもよい。いずれにしろ、温度センサ310の出力に基づいて、カメラ装置300が貯蔵室内に設置されたことを検知することができる。
一方、磁気センサ311の出力が負側(0ではない)である場合には、上記した磁石405に対向する位置に設置されたこと、すなわち、カメラ装置300が野菜室4に設置されたことを検知できる。尚、カメラ装置300を例えば棚板11等に設置する場合(図24(B)参照)を考慮して、本実施形態では、正側基準値を超えた場合に冷蔵室3であると判定し、負側基準値を下回った場合に野菜室4であると判断する構成としている。そして、0付近の出力の場合には、磁石が設置されていない棚板11等であると判断する。尚、上記した温度センサ310と組み合わせて、貯蔵室内であることを判断条件に加えてもよい。
加速度センサ312は、カメラ装置300に加わる加速度(重力加速度)を検知する。この加速度センサ312は、所謂三軸センサとしてX方向、Y方向およびZ方向(図15、図16参照)の三軸方向の加速度を検知する。このため、図22(C)に示すように、縦置きした場合と、縦置き(上下逆向き)した場合と、横置きした場合と、横置き(左右逆向き)した場合とにおいて、その出力が変化する。これにより、カメラ装置300が設置された向きを検知することができる。検知したカメラ装置300の向きは、後述する画像処理にて利用される。なお、設置場所の判断に用いてもよい。
次に、撮像タイミングについて説明する。尚、撮像の流れは、第1実施形態の図6とほぼ共通するので、図6も参照しながら説明する。
カメラ装置300は、予め定められている所定時間が経過した場合、および、外部の装置からの指令を受信した場合のいずれかを判定している。すなわち、撮像条件が満たされか否かを判定している(A1)。この場合、カメラ装置300は、RTC309dにより計時を行うことで、所定期間が経過したかを判定するとともに、指令を受信したか否かを、照度センサ313で検知した照度に基づいて判定する。
カメラ装置300は、予め定められている所定時間が経過した場合、および、外部の装置からの指令を受信した場合のいずれかを判定している。すなわち、撮像条件が満たされか否かを判定している(A1)。この場合、カメラ装置300は、RTC309dにより計時を行うことで、所定期間が経過したかを判定するとともに、指令を受信したか否かを、照度センサ313で検知した照度に基づいて判定する。
検知部307を構成する照度センサ313は、カメラ装置300が設置された場所の照度を検知する。本実施形態の場合、照度センサ313は、庫内照明が点灯された程度の照度になると、その旨を制御部309に通知する。また、カメラ装置300が設置される本実施形態の冷蔵庫1は、外部の装置から撮像するための指令を受信すると、例えば天井ライト13のような庫内照明を所定の点滅パターンで点滅させる。なお、撮像指令は、例えば通信端末103の場合には、第1実施形態の図10の端末側処理のステップB2〜B4と同様に行われる。
この点滅パターンは、冷蔵庫1から着脱可能なカメラ装置300に対して撮像タイミングを報知するために予め設定されている。つまり、冷蔵庫1は、庫内照明を点滅させることで、カメラ装置300に対して撮像指示を報知する。これは、上記したように、冷蔵庫1が動作対象であるか(つまり、庫内照明の点滅が可能な冷蔵庫であるか)を判断可能とする構成や、カメラ装置300に動作対象であることを識別させるための構成を設けたことにより実現されている。すなわち、庫内照明を点滅可能であることが、カメラ装置300の動作対象である冷蔵庫1であることを示している。
カメラ装置300は、図23の期間T2に示すように、通常は所謂スリープモード等の省電力状態となっている一方、照度センサは作動している。冷蔵庫1は、外部の装置から指令を受信すると、上記したように所定の点滅パターンにて庫内照明を点滅させる。このとき、庫内照明が点灯されたことから、照度センサ313から制御部309に対して通知(例えば割り込み信号の入力等)が行われ、制御部309が動作状態となる。つまり、庫内照明が所定の点滅パターンで点滅した場合、撮像条件が満たされたと判断する。点滅パターンは、例えば点灯と消灯の周期、その繰り返し回数等、任意に設定することができる。
撮像条件が満たされたと判断すると(A1:YES)、カメラ装置300は、撮像ランプ302を点灯させ(A2)、庫内を撮像し(A3)、その画像情報をサーバ104等へ送信する(A4)。
ところで、冷蔵庫1は、指令を受けた場合以外にも庫内照明が点灯することがある。例えば、図23の期間T1のように、ユーザにより扉が開放されたような場合には、点滅パターンではない態様(この場合、連続点灯)で庫内照明が点灯される。この場合、カメラ装置300は、庫内照明が点灯したことから一旦は動作状態となるものの、所定の点滅パターンではないので、つまり、撮像条件が満たされていないので、再び待機状態になる。
また、カメラ装置300は、図23の期間T3のように、前回(期間T2)の撮像から予め設定されている撮像間隔設定期間が経過した等、所定期間が経過すると、撮像条件が満たされたと判定して(A1:YES)、動作状態となり、撮像ランプ302を点灯させ(A2)、その時点での庫内の画像を撮像し(A3)、画像情報を送信する(A4)。
このように、カメラ装置300は、所定期間が経過したか、および、外部の装置からの指令(ユーザの意思)があったかに基づいて、庫内を撮像する。そして、ユーザは、図24(A)〜(C)に示すように、カメラ装置300を設置した場所に応じて、庫内の様子を確認することができる。なお、カメラ装置300を冷蔵室3と野菜室4との双方に設ける等、複数のカメラ装置300を設けてもよい。
さて、本実施形態の場合、カメラ装置300は、単に庫内を撮像するだけでなく、画像の変換等の画像処理も行っている。
カメラ装置300は、上記したように縦置きまたは横置きすることができるが、その場合、画像は、90度(あるいは270度)回転した状態となっている。そのため、カメラ装置300は、サーバ104に送信する前に、画像の変換を行っている。これにより、図24(A)と、(B)又は(C)とに示すように、カメラ装置300の向きが異なっている場合であっても、上下方向が統一された画像、すなわち、ユーザが冷蔵庫1を直接確認するときと同様の状態の画像を通信端末103にて表示させることができる。
カメラ装置300は、上記したように縦置きまたは横置きすることができるが、その場合、画像は、90度(あるいは270度)回転した状態となっている。そのため、カメラ装置300は、サーバ104に送信する前に、画像の変換を行っている。これにより、図24(A)と、(B)又は(C)とに示すように、カメラ装置300の向きが異なっている場合であっても、上下方向が統一された画像、すなわち、ユーザが冷蔵庫1を直接確認するときと同様の状態の画像を通信端末103にて表示させることができる。
また、レンズ301が広角レンズであることから、撮像した画像は、第1実施形態の図7に示したように中央付近が歪んだ画像となる。そのため、カメラ装置300は、その歪みを補正する画像処理を行うことにより、具体的には、中央付近と上下の端部との比率を一致させるような画像処理を行うことにより、図24(A)に示すように、歪みの少ない画像を表示可能としている。なお、画像とカメラ装置300の向きとを合わせて画像情報として送信し、サーバ104あるいは通信端末103にて画像処理を行う構成としてもよい。画像処理を外部の装置側で行うことにより、カメラ装置300の消費電力を削減することができる。これは、本実施形態のように外部からの給電手段を持たないカメラ装置300にとって有意である。
以上説明した本実施形態によれば、第1実施形態で得られる効果に加えて(あるいは代わりに)、次のような効果を奏する。
外出先等の遠隔地で冷蔵庫1の庫内を確認したいと考えるユーザが存在するが、庫内を撮像するための撮像部308(撮像手段)と、撮像部308で撮像した庫内の画像情報をサーバ104等の外部の装置に送信するための通信モジュール306(通信手段)と冷蔵庫1に設けているので、外出先等において、通信端末103により庫内の画像を取得でき、庫内を確認することができる。
外出先等の遠隔地で冷蔵庫1の庫内を確認したいと考えるユーザが存在するが、庫内を撮像するための撮像部308(撮像手段)と、撮像部308で撮像した庫内の画像情報をサーバ104等の外部の装置に送信するための通信モジュール306(通信手段)と冷蔵庫1に設けているので、外出先等において、通信端末103により庫内の画像を取得でき、庫内を確認することができる。
庫内の画像を撮像する際、むやみに撮像を繰り返すと電力消費が増加して電池切れを引き起こしたり、サーバ104に不要(同一の画像)が何枚も蓄積されたりする虞があるが、カメラ装置300の制御部309は、により庫内を撮像するタイミングを制御することにより、そのような虞を低減することができる。
具体的には、実施形態のように、所定期間が経過した場合には例えば家族等が冷蔵庫1から食材を取り出す等の行為を行う可能性があるので、所定期間を経過したタイミング、すなわち、貯蔵状況が変化した可能性があるタイミングで庫内を撮像することで、不必要に撮像が繰り返されることを防止できる。
また、ユーザからの指令を受信したタイミングで庫内を撮像することで、最新の貯蔵状況を把握することができる。この場合、上記した所定期間が経過したタイミングで撮像することを行わなければ、換言すると、ユーザの意思表示がされた際だけ撮像するようにすれば、不要な撮像が行われなくなるので、さらに消費電力を削減することができる。なお、実施形態でも説明したが、第1実施形態の各撮像条件と組み合わせることで、貯蔵状況が変化した際の画像を取得するようにしてもよい。
冷蔵庫1の庫内を確認する必要が無いと考えるユーザも存在することが予想されるが、カメラ装置300は、庫内を撮像するための撮像部308と、撮像部308で撮像した庫内の画像情報をサーバ104等の外部の装置に送信するための通信モジュール306とを備え、冷蔵庫1に着脱可能な構成となっているので、確認を不要とするユーザは、カメラ装置300を取り外すことができる。また、購入時には不要と考えていたが、購入後に確認したいと考えるユーザも、カメラ装置300を追加することで、庫内を確認することができるようになる。
この場合、通信装置501も着脱可能な構成としているので、カメラ装置300の場合と同様に、庫内の確認を不要とするユーザは取り外すことで消費電力を低減することができるとともに、後から付け足したいユーザにも対応することができる。
撮像するためには光源が必要であるが、庫内を照らすための撮像ランプ302(カメラ側照明手段)をカメラ装置300に設けているので、カメラ装置300単体で庫内を撮像することができる。なお、冷蔵庫1と連携して、庫内照明を点灯する構成であってもよいことは勿論である。
カメラ装置300を設置する場合、設置位置によっては視野が遮られる等により上手く庫内を撮像できない可能性もあるが、撮像するのに有利な場所もある。そこで、冷蔵庫1にカメラ装置300を取り付けるための被取り付け部(実施形態では、ドアポケット200の保持部202や、冷蔵庫用ホルダ400の保持部401等)を設けることで、例えば冷蔵室3の全域を撮像可能な場所にカメラ装置300を設置することができる。
カメラ装置300の、上記したような庫内照明を点滅させることができないと外部の装置からの撮像指令を実行することができない虞があるが、磁石206や磁石405を設けてその磁気を検知部307にて検知する構成とすることにより、つまり、その冷蔵庫1がカメラ装置300による撮像が可能な(撮像が許可された)動作対象であることを検知させるための被検知手段備えることにより、そのような虞を低減することができる。
この場合、通信モジュール306にて冷蔵庫1側と通信することで、つまり、通信モジュール306を検知手段(この場合、通信装置501が被検知手段となる)として用いてもよい。また、通信モジュール306を、カメラ装置300が該冷蔵庫1用に設計されたもの(例えば、庫内照明を点滅させることで撮像ができるもの)であるかを識別するための識別手段として用いてもよい。
カメラ装置300は、実施形態の場合には電池305により駆動される(つまり、冷蔵庫1に設置されている際には外部からの電源供給が無い状態で駆動される)ことから、可能な限り電力消費を低減することが望ましい。そこで、通信モジュール306は通信装置501と通信するようにすることにより、通信モジュール306で外部の装置と無線通信を行う場合に比べて、無線通信による電力消費を低減することができる。
また、外部の装置から指令を受ける場合、通信手段が常に動作して指令を待機する必要があるが、実施形態のように通信装置501にて指令を受信する構成としたことで、通信モジュール306を常時動作させておく必要が無くなり、電池切れとなるまでの期間をより長くすることができる。この場合、通信装置501には例えばUSB等の有線方式により冷蔵庫1側から給電可能な構成としておけば、通信装置501が無い場合には不要な給電が行われなくなるとともに、通信装置501が有る場合には例えば常時動作させることができるようになる。
カメラ装置300を着脱可能とする場合、無線通信を採用したほうが利便性を向上させることができるものの、上記したような通信装置501にて指令を受信する場合、それを何らかの方法でカメラ装置300に伝達する必要がある。そこで、カメラ装置300に照度センサ313を設け、庫内照明を点滅させることで撮像指令を間接的にカメラ装置300に伝達する構成とすることで、無線通信を採用したカメラ装置300に、撮像タイミングを通知することができる。この場合、カメラ装置300側は照度センサ313を動作状態としておけばよいので、通信モジュール306を動作せる場合に比べて電力消費を削減することができる。
また、カメラ装置300が設けられる右扉3bの前面は、非金属材料で形成されているので、右扉3bによって密閉された冷蔵室3内にカメラ装置300を通信モジュール306ごと配置する場合であっても、電波を庫外に出し易くすることができる。野菜室4にカメラ装置300を配置する場合も同様である。
例えば冷蔵室3は一般的には縦長の形状であり、野菜室4は一般的には横長の形状であることを考慮すると、複数の貯蔵室が存在する場合、貯蔵室に応じてカメラ装置300の視野を切り替えることが望ましい。また、画像が横向きになるとユーザが違和感を覚える可能性もあるので、ユーザが冷蔵庫1を見た場合の状態、つまり、冷蔵庫の上下方向が統一された画像とすることが望ましい。そこで、上記した磁石206や磁石405を設けることにより、さらには、カメラ装置300に対向する側の極性が異なるような配置とすることにより、いずれの位置(この場合、メーカ等が予め設定した取り付け位置。保持部202または保持部401に対応する)に設置されているのかを把握することで、その位置におけるカメラ装置300の向きを判断可能としている。また、冷蔵室3の場合には本実施形態で縦置き、野菜室の場合には横置きとなるように保持部202や保持部401が予め形成されていることにより、貯蔵室に応じた向きでカメラ装置300が設置されるようにしている。これらにより、貯蔵室に応じて適切に視野を確保することができるとともに、画像処理を行う際にどの向きに回転させれば良いか等を判別できるようになる。
この場合、加速度センサ312で検出した加速度の向きからカメラ装置300の向きを判断することもできるし、温度センサ310で検出した温度に基づいて設置場所を判断することもできる。
カメラ装置300が例えば冷凍室に誤って設置されると、動作不良等を引き起こす可能性があるが、温度センサ310で温度を検知することで、また、実施形態のように報知可能とすることで、動作不良等を引き起こす虞を低減することができる。
カメラ装置300で庫内を撮像するためには、庫内に対して正面から、且つ、視野を確保するためにある程度の距離を確保することが望ましいが、冷蔵庫1の場合、その正面側の取り付け位置は、扉により制限される。そこで、少しでも距離を確保するために扉の内板14に取り付けることが考えられるが、その場合、ドアポケットが視野に掛かる可能性がある。そこで、実施形態のドアポケット200は、その壁部203が、保持部202(被取り付け部)を避ける形状に形成されているので、カメラ装置300の視野を遮ることが無い。
また、上記したように庫内を撮像するのに有利な場所が存在することから、その場所をユーザに知らせることが望ましい。そこで、ドアポケット200のように、カメラ装置300を保持する保持部202(取り付けるための被取り付け部)を設けることで、設置場所を明示することができる。また、保持部202に保持された状態では、カメラ装置300の視野が冷蔵室の中心に来るように保持部202が形成されているので、庫内のほぼ全域を撮像することができる。なお、保持部202に設置することでその中心位置が規定されることから、画像の歪みを補正する画像処理において、補正する際の中心位置と画像の中心位置とが一致し、その中心位置を中心として均等に歪み補正を行えばよいので、画像処理の演算負荷の低減を図ることもできる。
また、このドアポケット200には、磁気センサ311の検知対象となる磁石206を設けているので、上記したように、設置場所をカメラ装置300に識別させることができる。
冷蔵庫1場合、野菜室4等も設けられているが、野菜室4には所謂ドアポケットが設けられておらず、また箱状に形成されていることから、単にカメラ装置300を設置すると、収納される野菜等で覆われてしまう虞がある。そこで、冷蔵庫用ホルダ400のように、カメラ装置300を保持する保持部401を有する冷蔵庫用ホルダ400を用いてカメラ装置300を野菜室4に設置することができる。この場合、保持部401を野菜室ボックス4cの縁等に係止する係止部402を備えているので、野菜室4の上部側且つ扉4a側に設置することができ、野菜等に覆われることなく、野菜室を撮像可能とすることができる。また、係止部402にて係止しているので、不要な場合には容易に取り外すことができる。
また、この冷蔵庫用ホルダ400にも磁石405を設けていることで、カメラ装置300は、自身の設置場所を上記したように判断することができる。
また、家電ネットワークシステム500、庫内画像表示プログラムが奏する効果は、第1実施形態と共通する。
また、家電ネットワークシステム500、庫内画像表示プログラムが奏する効果は、第1実施形態と共通する。
(その他の実施形態)
本発明は、上記した実施形態にて例示したものに限定されることなく、次のように変形又は拡張することができる。また、以下に示す変形例及び拡張例の一部または全部は、任意に組み合わせることができる。
本発明は、上記した実施形態にて例示したものに限定されることなく、次のように変形又は拡張することができる。また、以下に示す変形例及び拡張例の一部または全部は、任意に組み合わせることができる。
第1実施形態では右扉3bに撮像カメラを設けた構成を例示したが、図26に示すように左扉3aに設けられている縦仕切り17に撮像カメラ18を設けてもよい。この縦仕切り17は、左扉3aの開閉状態に応じて回動するため、図26(a)に示すように左扉3aが閉鎖された状態では撮像カメラ18が庫内に向けられて庫内の画像を撮像することができる。一方、図26(b)に示すように左扉3aが開放された状態では、撮像カメラ18が内板側に向くので、ユーザが撮像カメラ18に触れることがなく、レンズ面の汚れを防止することができる。
第1実施形態では撮像カメラ18および撮像ライト19を1つ設けた構成を例示したが、図27に示すように、複数の撮像手段(上部撮像カメラ60、下部撮像カメラ62、ドア撮像カメラ64)や、複数の照明手段(上部撮像ライト61、下部撮像ライト63)を設けてもよい。この場合、上部撮像カメラ60にて庫内の上部側を撮像し、下部撮像カメラ62にて庫内の下部側を撮像してもよい。すなわち、庫内の特定の位置を撮像する撮像手段を複数設けてもよい。この場合、それぞれの画像を合成すれば、例えば図7に示したような1枚の庫内画像を生成することができる。
また、例えば庫内の上部側や下部側等の特定の位置を撮像できればよいので、広角レンズを採用しなくても庫内の全域を撮像することができる。また、1つの撮像カメラ18で広角に撮像する場合に比べれば上部撮像カメラ60や下部撮像カメラ62の視野を小さくできるので、換言すると、第1実施形態のようにドアポケット9bに切り欠き部9b1を設けなくても視野が遮られる可能性が小さくなるので、ドアポケットの収納量を維持したまま庫内を撮像することもできる。
また、上部撮像カメラ60で撮像する場合には上部撮像ライト61を点灯し、下部撮像カメラ62で撮像する場合には下部撮像ライト63を点灯する等、撮像する位置に応じて適切な照明手段を点灯することで、撮像環境を制御するようにしてもよい。なお、上部側と下部側だけでなく、例えば棚板11ごとに撮像手段を設けてもよい。
また、例えば庫内の上部側を撮像する際には天井ライト13の照度を低く、庫内の下部側を撮像する際には天井ライト13の照度を通常の状態となるように制御し、複数の画像を合成して1枚の庫内画像を生成してもよい。すなわち、撮像ライト19等は、必ずしも撮像専用のものを設ける必要は無い。
第1実施形態では撮像ライト19を点灯することで撮像環境を制御したが、例えば天井ライト13や側面ライト36の照度を低くする等で撮像カメラ18に対する逆光が弱くなるように撮像環境を制御してもよい。
また、ドア撮像カメラ64によりドアポケット側を撮像し、庫内画像と併せて図28に示すように冷蔵庫1の扉を開放した様子を示す合成画像を生成し、通信端末103にて表示するようにしてもよい。この場合、庫内にドア撮像カメラ64を設けてドアポケット側を撮像するようにしもてよいし、扉の内板14にそれぞれドア撮像カメラ64を設け、扉が解放された後のタイミングで他の扉のドアポケットをそれぞれ撮像し、扉が閉鎖された後のタイミングで画像を撮像し、複数の画像を合成して1枚の庫内画像を生成するようにしてもよい。
各実施形態では、撮像した画像をサーバ104に記憶する構成を例示したが、通信端末103に直接送信する構成としてもよい。
各実施形態では撮像した画像をそのままサーバ104に送信したが、広角レンズを用いたことにより生じる画像の歪みを補正した画像をサーバ104に送信してもよい。この場合、サーバ104にて画像の歪みを補正するようにしてもよい。
各実施形態では撮像した画像をそのままサーバ104に送信したが、広角レンズを用いたことにより生じる画像の歪みを補正した画像をサーバ104に送信してもよい。この場合、サーバ104にて画像の歪みを補正するようにしてもよい。
各実施形態では、通信端末103から庫内を撮像するための指令を受け付けたタイミングで庫内を撮像する例を示したが、遅延撮像時間が経過した後の画像を最新の画像として撮像していれば、指令を受け付けた場合であっても庫内を撮像しない構成としてもよい。つまり、遅延撮像時間が経過した後の画像は冷蔵庫1の扉が閉鎖された後の最新の画像であることから、遅延撮像時間が経過した後の画像が撮像されている状態は、撮像時以降に扉が開放されていない状態(貯蔵状態が変化していない状態)であると言える。そのため、遅延撮像時間が経過した後の画像が最新の画像であれば、撮像しないことで無用な電力の消費を防ぐことができる。この場合、通信端末103がサーバ104から画像を取得する際に、最新の画像である旨を通知する構成としてもよい。
第1実施形態では主制御部30とは別に制御部50を設けているが、主制御部30にて撮像カメラ18の制御等を行う構成としてもよい。これにより、部品点数を削減でき、コストを低減することができる。この場合、実施形態のように撮像した画像をそのままサーバ104に送信する構成とすれば、画像処理のような負荷の掛かる処理が不要であるため、主制御部30だけでも対応することができる。
第1実施形態では撮像カメラ18側に通信手段を設けたが、第2実施形態のように冷蔵庫1側に通信手段を設け、撮像カメラ18側は冷蔵庫1側の通信手段との間で通信を行う構成としてもよい。この場合、冷蔵庫1側に設ける通信手段は、冷蔵庫1の主制御部30に設ける構成としてもよいが、第2実施形態の図25に示す通信装置501のように着脱可能(オプション品)な構成としてもよい。
第1実施形態では貯蔵庫として冷蔵室3を例示したが、第2実施形態のように例えば野菜室4等の他の貯蔵庫を撮像するようにしてもよい。
第1実施形態では貯蔵庫として冷蔵室3を例示したが、第2実施形態のように例えば野菜室4等の他の貯蔵庫を撮像するようにしてもよい。
第1実施形態では撮像カメラ18を予め冷蔵庫1に設けた構成を示したが、撮像カメラ18は、冷蔵庫1から着脱可能な構成としてもよい。具体的には、冷蔵庫1を購入したユーザが、購入後に撮像カメラ18を取り付けることができる構成としてもよい。つまり、第2実施形態のカメラ装置300のように、撮像カメラ18を着脱可能なカメラユニットとする構成としてもよい。
この場合、撮像カメラ18と撮像ライト19とを一体にユニットケースに収納し、冷蔵庫1から着脱可能としてもよい。また、制御部50や通信部52をカメラ装置に一体に設けてもよいし、さらにレンズヒータ51も一体に設けてもよい。あるいは、制御部50や通信部52は冷蔵庫1に予め設けておき、制御部50や通信部52等と通信するための別の通信手段をカメラ装置側に設けてもよい。すなわち、カメラ装置は、少なくとも撮像カメラ18を備えていれば、どの様な構成としてもよい。
このカメラ装置と冷蔵庫1との間は、有線方式にて接続するようにしてもよいし、無線方式にて接続するようにしてもよい。この場合、カメラ装置に対する電源も無線給電方式としてもよい。
また、カメラ装置を着脱可能な構成とする場合、冷蔵庫1のドアポケット8〜10、内板14、縦仕切り17あるいは棚板等に被取り付け部を設け、被取り付け部に取り付けるための取り付け部をカメラ装置に設けることで、着脱可能とすることができる。具体的には、取り付け部と被取り付け部とが係合する構成としてもよいし、カメラ装置にクリップを設け、異なる厚みのドアポケットを挟み込むような構成(つまり、任意の位置に撮像手段を取り付け可能な構成)としてもよい。
また、無線方式を採用する場合には、図29に示すように、例えば冷蔵庫1の扉の内板14に、カメラ装置300を取り付ける位置を示す目印となる窪み600を設け、カメラ装置300側に取り付け用の磁石601を設けてもよい。例えば右扉3b等の扉はその内部に金属製の鉄板602が設けられた構造となっているため、磁力によってカメラ装置300を取り付けることができるためである。この窪み600には、磁力以外の取り付け構造(例えば保持構造や係合構造)を設けてもよい。また、第2実施形態の磁石206のような検知用の磁石603を設けてもよい。この場合、なお、扉側に磁石を設け、カメラ装置300側に金属部を設ける構成としてもよい。
また、任意の位置にカメラ装置を取り付け可能な場合には、棚板やドアポケット等によって視野が遮られる可能性が小さい部位など、庫内を適切に撮像できる位置に取り付け位置を示す目印を設けてもよい。なお、カメラ装置を取り付ける位置が予め指定されている場合であっても、取り付け時にユーザが迷わないように目印を設けておいてもよい。
また、ドアポケットにカメラ装置を収納するための専用の部位を形成しておき、その部位にカメラ装置を収納するようにしてもよい。
冷蔵庫1の庫内の特定の場所に、カメラ装置の有無を検出するICチップ等の検知手段を設け、カメラ装置の有無に応じて例えば通信部52の動作を許可する構成としてもよい。この場合、特定の場所は、少なくとも冷蔵庫1の庫内を含んでいる。なお、操作パネル33からカメラ装置を取り付けたこと入力する構成としてもよい。
冷蔵庫1の庫内の特定の場所に、カメラ装置の有無を検出するICチップ等の検知手段を設け、カメラ装置の有無に応じて例えば通信部52の動作を許可する構成としてもよい。この場合、特定の場所は、少なくとも冷蔵庫1の庫内を含んでいる。なお、操作パネル33からカメラ装置を取り付けたこと入力する構成としてもよい。
また、冷蔵庫1にカメラ装置を識別するための識別手段を設け、特定のカメラ装置であると認識した場合のみカメラ装置の動作(通信部52等の動作も含む)を許可する構成としてもよい。これにより、信頼性のあるカメラ装置(例えばメーカ純正品や動作確認済みのカメラ装置)のみを作動させることができる。また、第2実施形態のように、既存の庫内照明を撮像タイミングの通知手段として用いることができ、追加部品等が不要となり、コストの低減を図ることもできる。
また、カメラ装置側にその冷蔵庫1が動作対象であるか否かを検知する検知手段を設け、冷蔵庫1側に検知手段に検知させるための被検知手段を設けるとよい。これら検知手段および被検知手段は、例えばコネクタの形状が適合する等の物理的な手法により構成してもよいし、識別情報をやり取りする等の手法により構成してもよい。
また、例えばカメラ装置300と通信を行うことで、そのカメラ装置300が冷蔵庫1用のものであるか否かを識別する構成としてもよい。この場合、冷蔵庫1の通信装置501が識別手段として機能し、通信モジュール306が、カメラ装置300が冷蔵庫1用のものであることを当該冷蔵庫1に識別させるための被識別手段として機能することになる。
また、識別手段や被識別手段を、上記した検知手段や被検知手段と兼用してもよい。すなわち、例えばカメラ装置300が保持部202に収納可能であれば、そのカメラ装置300は、当該冷蔵庫1用のものであると識別することもできる。この場合、カメラ装置300にて保持部202に設けられている磁石206の極性を検出し、その結果を冷蔵庫1側に通知することで、カメラ装置300が保持部202に収容されたかを判定したり、冷蔵庫1側で庫内照明を点滅させ、それに対してカメラ装置300側から何らかの応答を返すようにしておくこと等により、識別することができるようになる。
また冷蔵庫1の内板14にドアポケットを取り付けるポケット取り付け部を設け、ドアポケット9b(第2実施形態のドアポケット200も同様)そのものを着脱可能としてもよい。つまり、カメラ装置を着脱可能とする場合、カメラ装置を利用しないユーザはドアポケット8のような幅広なドアポケットを取り付けて収納量を増やすことができ、カメラ装置を利用するユーザは、幅狭になるもののドアポケット9b(あるはドアポケット200)を取り付けることで、カメラ装置の視野を遮ること無く、庫内を撮像させることができる。
また、ポケット取り付け部に図3にて撮像カメラ18が取り付けられている部位を覆う幅広な(つまり、右扉3bの幅とほぼ等しい)ドアポケット(あるいは、ドアポケット9bの切り欠き部9b1を補う形状のドアポケット)を取り付け可能とし、カメラ装置を利用しない場合にはカメラ装置の取り付け部がドアポケットにより覆われる構成とすることで、ユーザが誤って取り付け部に触れてしまうこと等を防止できる。
第2実施形態の制御部309による撮像タイミングの制御は、冷蔵庫1との間で通信を行って扉の開閉状態を取得することにより、第1実施形態と同様に撮像条件1〜4等を判定する構成としてもよい。この場合、照度センサ313によるタイミングの検出と撮像条件1〜4との双方を採用する構成としてもよいし、いずれか一方を採用する構成としてもよい。具体的には、第2実施形態ではユーザが扉を開放した場合には撮像しない構成としたが、庫内照明が連続点灯した時点を扉が開放された時点と判定し、その後、庫内照明が消灯した時点を扉が閉鎖された時点と判定し、庫内照明が消灯した時点で撮像することで、撮像条件1を判定することが可能となる。また、通信モジュール306を利用して、冷蔵庫1の主制御部30から通信により扉の開閉状態を取得する構成とすれば、撮像条件1〜4を採用することができる。
第2実施形態のカメラ装置300に、結露を除去するための除去手段を設けてもよい。
第2実施形態の所定期間を、温度や湿度に基づいて結露が除去される期間(あるいは少なくともそれ以上の期間)に設定してもよい。勿論、例えば2時間等の固定期間を設定してもよい。
第2実施形態の所定期間を、温度や湿度に基づいて結露が除去される期間(あるいは少なくともそれ以上の期間)に設定してもよい。勿論、例えば2時間等の固定期間を設定してもよい。
第2実施形態のカメラ装置300には撮像ランプ302を設けない構成としてもよい。例えば、冷蔵室3であれば天井ライト13等が設けられているので、それらの庫内照明を利用して撮像する構成としてもよい。この場合、通信モジュールを介して冷蔵庫1側に点灯命令を送信すること等が考えられる。また、撮像時に、撮像ランプ302と庫内照明とを利用する構成としてもよい。
各実施形態では庫内を撮像する例を示したが、例えば庫内に設けられている閉鎖空間部(例えば、蓋や引き出し構造で閉鎖あるいは覆われている卵室やチルド室の特定目的室12、密閉された状態となる低気圧保存室等が考えられる)の構造の一部に透明部材を用いて窓部を形成し、その窓部から閉鎖空間部の内部を撮像する構成としてもよい。
カメラ装置300に対して冷蔵庫1側から有線あるは無線による給電を行ってもよい。これにより、電池切れ等が無くなり、利便性を向上させることができる。この場合、冷蔵庫1は基本的に常時給電されていることから、カメラ装置300に給電するための給電回路等を設けても、冷蔵庫1の運転に異常をきたすことは無いと考えられる。この場合、カメラ装置300のように冷蔵庫1からの着脱が可能な構成とすることで、不要な電力供給が行われることも防止できる。
第2実施形態では、2箇所の保持部においてそれぞれカメラ装置300に対向する側の極性が異なるように磁石を配置したが、検知部307に対する相対的な位置関係が変化するように磁石を配置してもよい。この場合、磁石と近ければ磁気センサの出力が大きくなる一方、磁石から遠ければ出力が小さく(但し、磁界の正負は変わらない)なるので、3以上の保持部を設ける構成にも対応することができる。
温度センサ310、磁気センサ311、加速度センサ312、照度センサ313は、必要なものを設ければよく、必ずしも全てのセンサを設ける必要は無い。例えば、磁気センサ311にてカメラの向きを検知する構成とすれば、加速度センサ312は必ずしも必須ではない。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について図30〜37を参照して説明する。
従来、冷蔵庫の庫内を潤す等の目的で、庫内へミストを供給するものがある。この様な冷蔵庫は、ミストを生成し供給するミスト生成手段を備える。ミスト生成手段は、例えば貯水された水を超音波でミストにしたり、静電霧化の作用によりミストを放出する。そして冷蔵庫が、庫内を撮像するための撮像手段と、ミスト生成手段との両方を備える場合、撮像手段は、ミスト生成手段から供給されるミストやミスト生成手段に生じる高電圧等によって、画像がうまく映らないなどの、正常な動作が妨げられることがある。
次に、第3実施形態について図30〜37を参照して説明する。
従来、冷蔵庫の庫内を潤す等の目的で、庫内へミストを供給するものがある。この様な冷蔵庫は、ミストを生成し供給するミスト生成手段を備える。ミスト生成手段は、例えば貯水された水を超音波でミストにしたり、静電霧化の作用によりミストを放出する。そして冷蔵庫が、庫内を撮像するための撮像手段と、ミスト生成手段との両方を備える場合、撮像手段は、ミスト生成手段から供給されるミストやミスト生成手段に生じる高電圧等によって、画像がうまく映らないなどの、正常な動作が妨げられることがある。
そこで、本実施形態の課題は、庫内を撮像するための撮像手段と、ミスト生成手段との両方を備える冷蔵庫において、ミスト生成手段によって撮像手段の正常な動作が妨げられないようにすることである。
本実施形態の課題を解決するための手段について説明する。本実施形態による冷蔵庫は、庫内を撮像するための撮像手段と、ミストを噴霧するミスト生成手段と、前記ミスト生成手段から噴霧されたミストを前記庫内へ供給するための噴霧口と、を備える。前記撮像手段は、前記噴霧口と対向しない位置に設けられている。
本実施形態において、冷蔵庫1は、図30に示すように、冷蔵用冷却器20及び冷凍用冷却器21を備えている。冷蔵用冷却器20は、冷蔵室3及び野菜室4を冷却するための冷気を生成する。冷凍用冷却器21は、製氷室5、図示しない上部冷凍室、及び下部冷凍室7を冷却するための冷気を生成する。冷蔵庫1の下端部背面側には機械室22が設けられている。機械室22には、冷凍サイクルを構成する圧縮機22aや、主制御部30などが設けられている。
冷蔵庫1は、冷凍用冷却器室23及び冷凍用送風ファン24を備えている。冷凍用冷却器室23は、冷蔵庫1内の下部冷凍室7の背部に設けられている。冷凍用冷却器室23は、冷気吹出口23a及び戻り口23bを有している。冷気吹出口23aは、冷凍用冷却器室23の前面に設けられている。戻り口23bは、冷凍用冷却器室23の下部に設けられている。冷凍用冷却器21及び冷凍用送風ファン24は、冷凍用冷却器室23に設けられている。冷凍用送風ファン24は、その送風作用によって、冷凍用冷却器21で生成された冷気を、冷気吹出口23aから製氷室5、上部冷凍室、及び下部冷凍室7へ供給し、戻り口23bから冷凍用冷却器室23内に戻して循環させる。
冷蔵庫1は、冷蔵用冷却器室25及び冷蔵用送風ファン26を備えている。冷蔵用冷却器室25は、冷蔵室3及び野菜室4の後部に設けられている。冷蔵用冷却器室25は、戻り口25aを有している。戻り口25aは、冷蔵用冷却器室25の下部前面に設けられている。冷蔵用送風ファン26は、冷蔵用冷却器室25に設けられている。
冷蔵庫1は、冷気供給ダクト27を備えている。冷気供給ダクト27は、冷蔵用冷却器室25の上部から上方へ延びている。冷気供給ダクト27は、複数の冷気供給口27aを有している。複数の冷気供給口27aは、冷気供給ダクト27の前部にあって、冷蔵室3へ向けて開口している。冷蔵用冷却器室25の前壁部25bは、冷気供給ダクト27よりも前方へ膨出している。冷蔵用冷却器室25は、断熱材25cを有している。断熱材25cは、前壁部25bの裏側に設けられている。冷蔵室3と野菜室4とは、接続口28によって連通されている。接続口28は、冷蔵室3の下部の後側に設けられている。
冷蔵用送風ファン26は、その送風作用によって、冷蔵用冷却器20で生成された冷気を、図30の白抜き矢印で示すように、冷気供給ダクト27を通して複数の冷気供給口27aから特定目的室12を含む冷蔵室3へ供給する。その後、冷気は、接続口28を通って野菜室4へ供給され、戻り口25aから冷蔵用冷却器室25に吸い込まれる。これにより、冷蔵用冷却器20で生成された冷気は、冷蔵室3及び野菜室4を循環する。
冷蔵庫1は、図31にも示すように、ミスト発生装置80及び加湿装置90を備えている。ミスト発生装置80及び加湿装置90は、冷蔵庫1の庫内へ供給するミストを生成するミスト生成手段として機能する。また、加湿装置90は、ミストを生成するための水をミスト発生装置80(静電霧化装置)へ供給する水供給手段としても機能する。ミスト発生装置80及び加湿装置90は、図33に示すように、主制御部30に接続されている。
ミスト発生装置80は、図32に示すように、ケース81、複数の放電極部材82、保持部材83、導電部材84、導電ロッド85、高電圧電源86、及び対極87を有している。ケース81は、例えば電気絶縁性の樹脂材料により構成され、ケース本体81aと、蓋部81bとを有している。ケース本体81aは、底を有する箱状である。蓋部81bは、ケース本体81aの開口部を覆っている。
放電極部材82は、吸水性及び保水性を有する多孔質材料で形成されたものであり、先端部が尖ったピン形状に形成されている。この場合、1つの部材からなる放電極部材82の先端部がミスト放出部を構成し、放電極部材82のうち先端部以外の部分が給水部を構成する。すなわち、放電極部材82は、その全体が同一の部材によって形成されている。放電極部材82において、先端側のミスト放出部と基端側の給水部とは、継ぎ目が無く一体に形成されている。放電極部材82は、その先端部、つまりミスト放出部が、ケース81の外部に露出している。また、放電極部材82は、その基端部、つまり、給水部のうちミスト放出部とは反対側の端部がケース81の外部に露出している。なお、放電極部材82を構成する多孔質材料としては、例えば、繊維状のポリエステルからなるフェルト材などが考えられる。
放電極部材82は、吸水性及び保水性を有する多孔質材料に、空気中の水分を吸収する自己吸水性を有する物質を含浸させた構成である。これにより、放電極部材82は、周囲の雰囲気の湿度が所定値以上になると、空気中の水分を自発的に吸収する自己吸水性を発揮する。このような自己吸水性を有する物質としては、例えば、空気中の水分を外部からのエネルギーを要することなく自発的に吸収して溶解する潮解性物質が考えられる。本実施形態では、このような潮解性物質としてリン酸系の高分子であるポリリン酸カリウムが放電極部材82に含浸されている。これにより、放電極部材82は、ミスト放出部及び給水部を含む全体が、空気中の水分を吸収する自己吸水性を有した構成となっている。
潮解性物質としてポリリン酸カリウムを含浸させた放電極部材82は、例えば周囲の温度が5℃で湿度が40%を超えると周囲の空気中からの吸水を開始する。この場合、周囲の湿度を40〜50%程度に維持することで、放電極部材82の吸水作用が安定して継続するようになる。このように、放電極部材82に含浸させた物質の特性に応じて、周囲の温度や湿度を調整することにより、放電極部材82の吸水開始条件をコントロールすることができ、また、放電極部材82の吸水作用を安定化させることができる。
保持部材83は、ケース81の内部に設けられている。保持部材83は、絶縁性の材料から構成されている。保持部材83を構成する絶縁性材料としては、例えばポリプロピレンなどの樹脂材料が考えられる。導電部材84は、ケース81の内部に設けられている。導電部材84は、例えばカーボンなどの導電性物質を含んでいる。放電極部材82は、保持部材83及び導電部材84を貫いて、保持部材83及び導電部材84に固定されている。
導電部材84には、ケース81の外部から導電ロッド85が挿入されている。導電ロッド85の基端部は、電源回路の高電圧電源86の負極に接続されている。これにより、高電圧電源86からの負の高電圧が、導電ロッド85及び導電部材84を介して放電極部材82に印加され、放電極部材82が負に帯電する。
対極87は、ケース81の外部にあって、放電極部材82の先端部、つまり、ミスト放出部に対向して設けられている。対極87は、高電圧電源86の正極に接続されている。対極87は、例えば金属などの導電性材料で構成され、この場合、円環状に形成されている。なお、対極87の形状は、円環状に限られるものではなく例えば楕円環状や多角形環状であってもよい。また、対極87は、環状でなくてもよく、例えば板状や球状に形成してもよい。
この構成において、ミスト発生装置80の放電極部材82は、空気中の水分を、外部からのエネルギーを要することなく自発的に吸収する。その後、放電極部材82に吸収された水分は、当該放電極部材82内を浸透して先端部のミスト放出部に供給される。放電極部材82は、高電圧電源86から、導電ロッド85及び導電部材84を介して、高電圧の印加を受ける。すると、放電極部材82の先端部つまりミスト放出部に電荷が集中し、当該ミスト放出部に含まれる水に表面張力を超えるエネルギーが与えられる。これにより、放電極部材82のミスト放出部に含まれる水がレイリー分裂してミスト状に放出される。すなわち、静電霧化現象が起こる。
放電極部材82の先端部からミスト状に放出された水粒子は、負に帯電しており、この場合、高電圧電源86は、ミストを帯電させるための高電圧を発生する高電圧発生手段として機能する。
冷蔵庫1は、図31に示すように、加湿用ダクト29を備えている。加湿用ダクト29は、冷蔵室3及び野菜室4と異なる区画である特定目的室12に設けられている。すなわち、加湿用ダクト29は、特定目的室12の後部であって、冷蔵用冷却器室25の前側に設けられている。ミスト発生装置80は、加湿用ダクト29内に設けられている。超音波加湿装置90は、加湿用ダクト29の下方に設けられている。超音波加湿装置90は、貯水容器91、及び超音波振動子92を有している。貯水容器91は、矩形の容器状に形成されている。
貯水容器91は、加湿口91a及び開口部91bを有している。加湿口91aは、貯水容器91の上面部にあって、貯水容器91の内部と、加湿用ダクト29とを接続している。開口部91bは、冷蔵用冷却器20の下方に位置して形成されている。冷蔵用冷却器20の除霜により生じた除霜水は、冷蔵用冷却器20から滴下し、開口部91bを通って貯水容器91内に貯留される。
超音波振動子92は、貯水容器91の下面にあって、加湿口91aの下方に位置して設けられている。超音波振動子92が振動すると、貯水容器91内の水が霧化されて、ミストとして加湿口91aから加湿用ダクト29へ放出される。なお、超音波加湿装置90が複数の超音波振動子92を有する場合、各超音波振動子92の振動周波数を、それぞれ異なった値に設定することができる。例えば、一方の超音波振動子92の振動周波数を、水から過酸化水素水を生成するのに適した周波数で設定し、他方の超音波振動子92の振動周波数を、水を霧化するのに適した周波数で設定することができる。そして所定の周波数を設定された超音波振動させることにより水内部でキャビテーションが発生しミストが帯電する。この場合の超音波発生素子に加える電圧は高電圧発生手段として機能する。
加湿用ダクト29は、第一噴霧口29a、第二噴霧口29b、及び第三噴霧口29cを有している。第一噴霧口29a、第二噴霧口29b、及び第三噴霧口29cは、ミスト発生装置80及び超音波加湿装置90で生成したミストを、庫内へ供給するための噴霧口である。第一噴霧口29a、第二噴霧口29b、及び第三噴霧口29cは、それぞれ冷蔵室3及び野菜室4と異なる区画へ向けて開口している。
例えば第一噴霧口29aは、加湿用ダクト29の上部前側に設けられ、冷蔵室3及び野菜室4と異なる区画である特定目的室12内へ連通している。第二噴霧口29bは、加湿用ダクト29の上部から後側へ向かって延びるように設けられ、冷蔵室3及び野菜室4と異なる区画である冷気供給ダクト27に連通している。第三噴霧口29cは、加湿用ダクト29の下部前面に設けられ、冷蔵室3及び野菜室4と異なる区画である特定目的室12内へ連通している。また、冷蔵庫1は、ダンパ28aを備えている。ダンパ28aは、図33に示すように主制御部30に接続されている。ダンパ28aは、主制御部30からの制御を受けて第三噴霧口29cを開閉する。
加湿用ダクト29は、連通口29dを有している。連通口29dは、加湿用ダクト29の上部後側に設けられ、冷気供給ダクト27における冷蔵用冷却器20の直上と、加湿用ダクト29とを連通している。ミスト発生装置80又は超音波加湿装置90から生じたミストの一部は、冷蔵用冷却器20で生成された冷気と共に、第一噴霧口29aから特定目的室12内へ供給される。また、ミスト発生装置80又は超音波加湿装置90から生じたミストの一部は、第二噴霧口29bから冷気供給ダクト27へ供給され、その後、冷蔵用冷却器20で生成された冷気と共に冷気吹出口23aから冷蔵室3内へ供給される。また、ミスト発生装置80又は超音波加湿装置90から生じたミストの一部は、第三噴霧口29cから接続口28を通って、野菜室4へも供給される。
冷蔵庫1は、図30に示すように、庫内を撮像するための撮像手段として例えば複数台の撮像カメラ、この場合、冷蔵室側の撮像カメラ18a及び野菜室側の撮像カメラ18bを備えている。冷蔵室側の撮像カメラ18aは、冷蔵室3の例えば右扉3bに設けられており、冷蔵室3内を撮像する。野菜室側の撮像カメラ18bは、野菜室4の天井面に設けられており、野菜室4内を撮像する。
冷蔵室側の撮像カメラ18a及び野菜室側の撮像カメラ18bは、第一噴霧口29a、第二噴霧口29b、第三噴霧口29cのいずれとも対向しない位置に設けられている。また、各撮像カメラ18a、18bと、各噴霧口29a、29b、29cとは、それぞれ異なる区画に設けられている。この場合、撮像カメラ18aについて見ると、撮像カメラ18aは、ミストを特定目的室12へ供給するための噴霧口29aに対して風上に設けられている。
そして、この撮像カメラ18aと対向しない位置から吹き出されたミストは、カメラ表面に直接吹き付けられないような態様で、貯蔵室内を潤すようにめぐる。
そして、この撮像カメラ18aと対向しない位置から吹き出されたミストは、カメラ表面に直接吹き付けられないような態様で、貯蔵室内を潤すようにめぐる。
撮像カメラ18a、18bの構成は、基本的に上記第一実施形態のものと略同様であるが、撮像カメラ18は、カメラを取り付けるための被取り付け部(実施形態では、ドアポケット200の保持部202や、冷蔵庫用ホルダ400の保持部401等)に取り付けられたり、図29の扉などの壁に設けられた凹部である窪み600の収納部に取り付けられたりしていてもよい。そしてカメラは、この窪み600内にすべてが収納される構成としてもよく、その場合、窪み600を覆う被覆カバーを取り付けてもよい。この被覆カバーは、全体が透明であってもよく、また、レンズに対向する箇所に穴を空けたり、その箇所だけが透明としてもよい。また、カメラ装置のレンズの前方には、レンズを覆う透明な保護カバーを設けてもよい。図16のカメラ装置300を利用する場合には、レンズ301の前方に透明フィルムを貼って保護カバーとしてもよい。これ以降、被覆カバー及び保護カバーを、カバー等(カバー手段)と称する。また、レンズとカバー等を併せてレンズ等と称する場合もある。
これらレンズ、被覆カバー、及び保護カバー(レンズ等)は、貯蔵室である庫内の環境に露出する部分がある。
撮像カメラは、冷蔵庫の貯蔵室内という野菜などの鮮度を保持するために必要な潤いを与えることが必要な特別な環境下におかれるものである。そして、撮像カメラについて、この様な環境下に露出する部分であるレンズやカバー等を通してその環境内を撮影する場合、レンズやカバー状況または貯蔵室内の環境によって、画像を鮮明に写せなくなり正常の動作が妨げられるという特有の課題があることが見出された。
撮像カメラは、冷蔵庫の貯蔵室内という野菜などの鮮度を保持するために必要な潤いを与えることが必要な特別な環境下におかれるものである。そして、撮像カメラについて、この様な環境下に露出する部分であるレンズやカバー等を通してその環境内を撮影する場合、レンズやカバー状況または貯蔵室内の環境によって、画像を鮮明に写せなくなり正常の動作が妨げられるという特有の課題があることが見出された。
その課題とは、例えば、レンズやカバー等の表面がミストによって結露しやすくなり、曇ってしまい画像が鮮明に写らないといった点や、ミストを発生させると庫内に霧状のミストが充満した環境となり、いわゆるモヤがかかった状態となってカメラで撮像しても鮮明に写らないといった点がある。
また、ミストに高電圧を印加して放出する場合、ミストが帯電することがあり、その帯電したミストがカメラに当たることによりノイズが発生し、上手く撮像できない可能性もある。
そこで、極力カメラにミストが当たり難くし、また、カメラにミストが当たった場合でも撮像が可能となるように、ミスト生成手段の配置や、貯蔵室内の撮像環境を整えるなどの制御等を検討することで上記冷蔵庫に設置するカメラの特有の課題の解決を図っている。
そして、そのカメラは、ミストの吹き出し口と対向する位置と異なる位置に配置することにより直接ミストが当たることを避けるようにしている。
この場合、撮像カメラ18a、18bの外郭を構成する外郭ケース18c、18dは、導電性を有する材料、例えば導電性樹脂や金属材料で構成されている。すなわち、撮像カメラ18a、18bは、導電性材料で構成された収容箱たる外郭ケース18c、18d内に収容されている。撮像カメラ18aの外郭ケース18cは、アース線18eを介して右扉3bの外板に接地されている。撮像カメラ18bの外郭ケース18dは、アース線18fを介して冷蔵庫1の外箱に接地されている。右扉3bの外板及び冷蔵庫1の外箱は、導電性を有する金属で構成されている。そのため、ミスト発生装置80から噴霧された帯電したミストによって撮像カメラ18a、18bが帯電されることを防ぐことが出来る。
この場合、撮像カメラ18a、18bの外郭を構成する外郭ケース18c、18dは、導電性を有する材料、例えば導電性樹脂や金属材料で構成されている。すなわち、撮像カメラ18a、18bは、導電性材料で構成された収容箱たる外郭ケース18c、18d内に収容されている。撮像カメラ18aの外郭ケース18cは、アース線18eを介して右扉3bの外板に接地されている。撮像カメラ18bの外郭ケース18dは、アース線18fを介して冷蔵庫1の外箱に接地されている。右扉3bの外板及び冷蔵庫1の外箱は、導電性を有する金属で構成されている。そのため、ミスト発生装置80から噴霧された帯電したミストによって撮像カメラ18a、18bが帯電されることを防ぐことが出来る。
主制御部30は、間欠的にミスト発生装置80及び加湿装置90を駆動させるとともに、間欠的に撮像カメラ18a、18bを駆動させて庫内を撮像する。そして、主制御部30は、ミスト発生装置80及び加湿装置90の駆動と、撮像カメラ18a、18bによる撮像とを同期させて制御する。ここで、ミスト発生装置80及び加湿装置90の駆動と、撮像カメラ18a、18bによる撮像との同期とは、主制御部30が、ミスト発生装置80及び加湿装置90の駆動と、撮像カメラ18a、18bによる撮像のタイミングとを調整することを言う。この場合、主制御部30は、ミスト発生装置80及び加湿装置90の駆動と、撮像カメラ18a、18bによる撮像とが、同時に生じないように調整する。
撮像カメラ18a、18bによる撮像において、ある時期における撮像と次の撮像との間の期間は比較的長い。例えば主制御部30は、1日に数回、撮像カメラ18a、18bを駆動させて庫内の撮像を行う。一方、ミスト発生装置80及び加湿装置90によるミストの供給において、ある時期におけるミストの供給と次の供給との間の期間は比較的短い。例えば主制御部30は、1時間に数回、ミスト発生装置80及び加湿装置90を駆動させてミストを庫内へ供給する。
具体的には、主制御部30は、ミスト発生装置80からミストを間欠的に発生させる。すなわち、主制御部30は、図34に示すように、ミスト発生装置80及び加湿装置90を期間T1の間駆動させてミストを庫内へ供給する。その後、期間T2の間待機してミストの供給を停止した後、再びミスト発生装置80及び加湿装置90を期間T1の間駆動させてミストを庫内へ供給する。つまり、主制御部30は、原則としてミスト発生装置80及び加湿装置90を駆動する期間T1と、ミスト発生装置80及び加湿装置90を停止する期間T2とを繰り返す。
主制御部30は、ミスト発生装置80及び加湿装置90を停止している期間T2において、冷蔵室側の撮像カメラ18aにより冷蔵室3内を撮像する。すなわち、主制御部30は、ミスト発生装置80及び加湿装置90の駆動と重ならない期間に、冷蔵室側の撮像カメラ18aにより冷蔵室3内を撮像する。この場合、主制御部30は、ミスト発生装置80及び加湿装置90が停止している期間T2中において、ミスト発生装置80及び加湿装置90が停止されてから所定期間dT経過した後に、冷蔵室側の撮像カメラ18aにより冷蔵室3内を撮像する。
また、主制御部30は、図31及び図35に示すように、野菜室側の撮像カメラ18bによる撮像を行う際、ダンパ28aを駆動させて、第三噴霧口29cを閉鎖する。これにより、野菜室側の撮像カメラ18bによる野菜室4内の撮像中に、ミストが第三噴霧口29cから野菜室4側へ供給されることを停止する。主制御部30は、野菜室側の撮像カメラ18bによる撮像が終了すると、再度ダンパ28aを駆動させて、第三噴霧口29cを開放する。これにより、第三噴霧口29cから野菜室4へのミストの供給が可能となる。
本実施形態の構成によれば、冷蔵室3の撮像カメラ18a及び野菜室4の撮像カメラ18bは、第一噴霧口29a、第二噴霧口29b、第三噴霧口29cのいずれとも対向しない位置に設けられている。このため、各噴霧口29a、29b、29cから噴霧されたミストが、直接カメラに向けて吹き付けられないから、撮像カメラ18a、18bに付着することが低減される。したがって、カメラのレンズや、カバー等などに結露させることを抑制することができ鮮明に画像を撮像できる。またミストにより吹き出し口から霧状の水微粒子が発生して、カメラの正面に霧が存在することで貯蔵室内を鮮明に撮像できないといったことが無くなる。
また、上述した被覆カバーなどは、庫内照明のカバーと兼用すること可能性もあり、照明カバーには光を拡散させるための凹凸が形成されることが多い。この凹凸にミストが直接かかると水がたまってカメラに対向する位置にも水がたまり鮮明に撮像できない可能性があるが、吹き出し口をカメラと対向させないことで解決できる。
また、冷気ダクトを通してミストを循環させることでミストの濃度が薄まり、結露や濃い霧の発生による課題を解決することができる。
そして高電圧生成手段により生成した帯電したミストが、撮像カメラ18a、18bに付着して帯電することを低減することができ、その結果、ミスト発生装置80によって撮像カメラ18a、18bの正常な動作が妨げられ難い。
そして高電圧生成手段により生成した帯電したミストが、撮像カメラ18a、18bに付着して帯電することを低減することができ、その結果、ミスト発生装置80によって撮像カメラ18a、18bの正常な動作が妨げられ難い。
各撮像カメラ18a、18bと、各噴霧口29a、29b、29cとは、それぞれ異なる区画に設けられている。これによっても、上記した結露と霧状のモヤによる鮮明に写す課題を解決することができるとともに、各噴霧口29a、29b、29cから噴霧されたミストが、撮像カメラ18a、18bに付着して帯電することが低減される。そのため、高電圧に帯電したミストが、撮像カメラ18a、18bに付着して帯電することにより与える影響を低減することができ、その結果、ミスト発生装置80によって撮像カメラ18a、18bの正常な動作が妨げられることを抑制することができる。
主制御部30は、間欠的にミスト発生装置80及び加湿装置90を駆動させるとともに、間欠的に撮像カメラ18a、18bを駆動させて庫内を撮像する。これによれば、貯蔵室内の撮像環境を整えるためにミストの量をコントロールすることで結露調整や、霧の量を調節して影響を少なくできるとともにミスト発生装置80が連続して高電圧を発生することにより、撮像カメラ18a、18bに与える影響を低減することができる。
主制御部30は、ミスト発生装置80及び加湿装置90の駆動と、撮像カメラ18a、18bによる撮像とを同期制御する。すなわち、主制御部30は、ミスト発生装置80及び加湿装置90の駆動と、撮像カメラ18a、18bによる撮像とが、同時に生じないように同期する。この場合、主制御部30は、撮像カメラ18a、18bによる撮像中において、ミスト発生装置80及び加湿装置90を停止することにより、各噴霧口29a、29b、29cからミストを供給しない。これによれば、特に霧状のミストが発生している瞬間に撮像をしないから、貯蔵室内の撮像環境を整えることができ庫内を撮影しやすくできる。そして撮像カメラ18a、18bによる撮像中に、ミスト発生装置80及び加湿装置90から生じたミストが撮像カメラ18a、18bに付着することが防がれて撮像中に結露が発生したり水分量が増えて水滴がカメラのレンズやカバー等を覆うようなことを防止することができる。さらに撮像カメラ18a、18bによる撮像の際に、高電圧に帯電したミストが撮像カメラ18a、18bに付着することによる撮像へのノイズの影響を低減できる。
主制御部30は、野菜室側の撮像カメラ18bによる撮像中、ダンパ28aを駆動させて第三噴霧口29cを閉鎖し、第三噴霧口29cから野菜室4へミストを供給しないようにする。これによっても同様な効果を奏することができる。
撮像カメラ18a、18bは、導電性の材料で構成された外郭ケース18c、18d内に収容されている。さらに、外郭ケース18c、18dは、アース線18e、18fによって本体2の外箱等に接地されている。これによれば、高電圧に帯電したミストが撮像カメラ18a、18bに付着した場合であっても、除電することができるため、ミストの帯電による影響を低減することができる。
主制御部30は、外部から送信される信号を契機として、冷蔵室側の撮像カメラ18aを駆動させる場合、次のようにしてもよい。例えば、図36に示すように、主制御部30は、冷蔵室側の撮像カメラ18aの撮像の契機となる信号が外部から入ってきたときにミスト発生装置80及び加湿装置90の駆動と重なっている場合、冷蔵室側の撮像カメラ18aによる撮像を優先して、ミスト発生装置80及び加湿装置90の駆動を遅らせる。この場合、主制御部30は、冷蔵室側の撮像カメラ18aによる撮像を行った後、所定時間dT経過後に、ミスト発生装置80及び加湿装置90の駆動をさせる。これによっても、上記第3実施形態と同様の作用効果を奏する。
また、主制御部30は、外部から送信される信号を契機として、冷蔵室側の撮像カメラ18aにより撮像する場合、次のようにしてもよい。例えば、図37に示すように、主制御部30は、冷蔵室側の撮像カメラ18aの撮像の契機となる信号が外部から入ってきたときにミスト発生装置80及び加湿装置90の駆動と重なっている場合、ミスト発生装置80及び加湿装置90の駆動を優先して撮像カメラ18aによる撮像を遅らせる。この場合、主制御部30は、ミスト発生装置80及び加湿装置90の駆動を行った後、所定期間dT経過後に、冷蔵室側の撮像カメラ18aによる撮像を行う。これによっても、上記第3実施形態と同様の作用効果を奏する。
そして、ミスト生成手段をダクト29内に設けているため、ミストが直接貯蔵室内に排出されない。したがって、貯蔵室内の霧の濃度を薄めることができ、その結果、撮像しやすくなるような撮像環境を整えることができる。また、ダクト29に複数の吹き出し口を設けているため、ミストが分散することで霧の濃度を薄めることができる。なお、ダクト29は、ミスト生成手段を覆うカバーであればよい。
また、カメラに対して正面にミスト吹き出し口を設けないように配置したが、カメラの正面の壁に対して、カメラを投影した箇所に対し、左右や前後に上下にずらして吹き出し口を配置してよく、より好ましくは、カメラが設置されている壁と異なる壁であって正面の壁でない隣接する壁に配置するとよりよい。この場合、カメラは、扉の壁に搭載されている。そのため、ミスト生成手段の吹き出し口は、正面の後壁ではなく、左右の側壁や、上下の側壁など、扉と隣接する壁に配置するとよい。これによれば、吹き出し口から噴出したミストがカメラに当たり難くなる。
また、扉と隣接する壁に配置した場合でも、カメラが指向する方向の範囲の延長線上にミストが向かわないように配置することが良い。例えばカメラの撮像する方向に対して別の箇所から霧が立ち上ると、霧の前までは撮像できるが、霧が立ち上がった箇所より奥側の場所を撮像することができない。
そのため、ミストの吹き出し口をカメラの配置する壁と異なる壁に配置した場合でも、カメラの指向する向きの延長の領域とミストの吹き出し口の指向する向きの延長の領域が重なることなく、すなわちラップしないように左右前後にずらして配置すると良い。これによれば、カメラにより撮像した撮像画像に霧が映りこむことにより見難くなることが低減され、その結果、より鮮明に貯蔵室の奥まで撮像することができる。
この場合、カメラのレンズの中心点やCMOSセンサの向きの延長線上と、ミストの吹き出し口の指向する向きの延長領域とが重ならないようにすることがより好ましい。
また、ミストの吹き出し口の開口部の上下方向の投影領域と、カメラが指向する方向の範囲の延長線上の領域とが重ならないようにすることもよい。たとえば図30、31において、ミスト吹き出し口29aの開口部からミストが出るが、そのミストは、その軽さ又は自重により上下方向に拡散しやすい。例えば、ミストが上方に立ち上るときに、立ち上った先が撮像カメラ18aの扉側の正面からみた投影面の領域の範囲に重なっていると、その開口部の上下方向から後ろの場所が霧により見えなくなってしまう。そのため、ミスト吹き出し口29aの開口部の左右方向の長さの部分を上下方向に投影した領域が、撮像カメラ18aの扉側の正面からみた投影面の領域の範囲にラップしないように、避けて配置することが好ましい。これにより、画像を鮮明に写すことができる。
また、ミストの吹き出し口の開口部の上下方向の投影領域と、カメラが指向する方向の範囲の延長線上の領域とが重ならないようにすることもよい。たとえば図30、31において、ミスト吹き出し口29aの開口部からミストが出るが、そのミストは、その軽さ又は自重により上下方向に拡散しやすい。例えば、ミストが上方に立ち上るときに、立ち上った先が撮像カメラ18aの扉側の正面からみた投影面の領域の範囲に重なっていると、その開口部の上下方向から後ろの場所が霧により見えなくなってしまう。そのため、ミスト吹き出し口29aの開口部の左右方向の長さの部分を上下方向に投影した領域が、撮像カメラ18aの扉側の正面からみた投影面の領域の範囲にラップしないように、避けて配置することが好ましい。これにより、画像を鮮明に写すことができる。
また、さらには、冷気を循環するダクト27の供給口27aが、カメラに対向しないように配置することが好ましい。これにより、少量のミストであってもカメラに接触することを軽減ることができる。
なお、ミスト生成手段としては例えば、空気中にプラスイオンであるH+(H2O)m及びマイナスイオンであるO2−(H2O)n(以下、m、nは自然数を示す)の帯電ミストを発生させるイオン発生装置であってもよい。
また、扉を開放した後閉塞した場合には、カメラのレンズやカバー等に結露している場合がある。そのため、扉閉塞を検知した場合、結露除去手段であるファン26をONし、結露を飛ばすような処理をしてレンズ等を乾燥させる手段を備えてもよい。この場合、ダクト27に送風ファン26とは別のファンを設け、二つのファンにより同時に駆動して一つのファンに比べて送風量や二つのファンの合計の回転数を大きくする制御をするとより結露を一気に除去する構成とすることができる。
また、撮像する際にファン26等を回転させておいてもよい。そうすることで霧状のミストにより視界が悪い場合でも、ファンにより霧を吹き飛ばすことができ、視界が良好となって鮮明な画像を得ることができる。この場合でも二つのファンを同時に駆動させる構成としてもよい。
そして、ダクト27に設けたファンは、ダクト27の上方である天井近くに設けるとよりよい効果を得ることができる。カメラが扉に取り付けられている場合、ダクト27上方からの吹き出した冷気がそのファンにより前方に押し出されて、扉の上部に当てることができる。そして、扉の上部に当たった冷気の風が下方に向かって進むため、ちょうどカメラの結露を飛ばすことが可能な向きに風を送ることができる。これによりレンズや、カバー等の曇りを解消でき鮮明な画像を得ることができる。
またミスト生成手段を断続的に運転し、OFFの時間帯にファンを回転させることにより冷却器のエバポレータを通過することで生成される乾燥した冷気が生まれ、その乾燥空気をレンズ等にあてることにより曇りを解消させることができる。
また扉の開放検知手段を有し、扉が開放されたときはミスト生成手段をOFFするとよい。そうすることで扉を開放したときに侵入する湿気が多い暖かい空気が入ってくることで貯蔵室内の湿度の量がミストの量と合わさることによって増加し結露を誘発しカメラのレンズ等を覆い撮像できないといった課題が解消できる。
また、野菜などの湿気の多い収納物が収納されると、ミストによる余分な湿気は不要になる。そのため、例えば食品を載置する棚や収納容器に重量センサなどの収納量検知手段を有し、収納量が変化したことを検知した場合にカメラにより撮像する制御をしている場合には、次の様な構成としてもよい。すなわち、収納量が多くなったことを検知した場合には、ミスト生成手段の能力を下げる、または停止する。これによれば、庫内の湿気を確保しつつ、ミスト放出手段から放出されるミストの量を低減し、これによりカメラのレンズ等への結露を防止することができる。
(第4実施形態)
次に、第4実施形態について図38を参照して説明する。第4実施形態において、ミスト発生装置80は、野菜室4の天井部分に設けられている。ミスト発生装置80は、白抜き矢印で示す風路の途中に設けられている。ミスト発生装置80は、高電圧発生基板89a上に設けられている。高電圧発生基板89aは、ミストを高電圧に帯電させるための高電圧を発生する回路を有している。また、ミスト発生装置80及び高電圧発生基板89aは、カバー89bに覆われている。カバー89bは、風路の風上側及び風下側が開口しており、白抜き矢印で示す風路上を流れる風の一部は、カバー89bの内側を抜けて流れる。このとき、ミスト発生装置80で発生したミストは、カバー89bの内側を抜ける風に乗って、野菜室4内へ供給される。
次に、第4実施形態について図38を参照して説明する。第4実施形態において、ミスト発生装置80は、野菜室4の天井部分に設けられている。ミスト発生装置80は、白抜き矢印で示す風路の途中に設けられている。ミスト発生装置80は、高電圧発生基板89a上に設けられている。高電圧発生基板89aは、ミストを高電圧に帯電させるための高電圧を発生する回路を有している。また、ミスト発生装置80及び高電圧発生基板89aは、カバー89bに覆われている。カバー89bは、風路の風上側及び風下側が開口しており、白抜き矢印で示す風路上を流れる風の一部は、カバー89bの内側を抜けて流れる。このとき、ミスト発生装置80で発生したミストは、カバー89bの内側を抜ける風に乗って、野菜室4内へ供給される。
この場合、撮像手段たる撮像カメラ18aは、冷蔵室3内において、白抜き矢印で示す風路上からずれた位置に設けられている。また、野菜室4内において、白抜き矢印で示す風路上、及び高電圧発生基板89a上には、撮像手段たる撮像カメラ18aは設けられていない。そして、この場合、撮像カメラ18aは、ミスト発生装置80の風上に設けられている。
これによれば、高電圧に帯電したミストが供給される風路上、及び高電圧発生基板89a上には、撮像手段たる撮像カメラ18aが設けられていない。このため、撮像カメラ18を、濃度の濃い霧が発生する箇所から離れて配置することができ、その結果、撮像カメラ18のレンズ、カバー等の表面の結露による曇りや、霧の影響で撮像できないことが防止できるとともに、撮像カメラ18aは、ミストや高電圧発生基板89aによって帯電されることが防がれる。また、撮像カメラ18aは、ミスト発生装置80の風上側に設けられているため、ミスト発生装置80から放出されてミストが風の流れに乗って撮像カメラ18aに付着することが抑制される。
(第5実施形態)
次に第5実施形態について図39を参照して説明する。
上記各実施形態において、冷蔵庫1は、冷蔵温度帯の貯蔵室及び冷凍温度帯の貯蔵室を、二つの各冷却器20、21によって冷却する構成であった。これに対し、第5実施形態の冷蔵庫1は、一つの冷却器によって冷蔵温度帯及び冷凍温度帯の各貯蔵室を冷却する。
すなわち、第5実施形態の冷蔵庫1は、本体2の最上部に冷蔵温度帯の貯蔵室である冷蔵室3が設けられている。また、本体2の最下部に、冷蔵温度帯の貯蔵室である野菜室4が設けられている。冷蔵室3と野菜室4との間には、冷凍温度帯の貯蔵室である冷凍室7が設けられている。冷蔵室3と野菜室4とは、接続ダクト70によって接続されている。接続ダクト70は、冷蔵室3および野菜室4の後部寄りにあって、冷凍室7に跨って設けられている。冷蔵室3の冷気は、接続ダクト70を通って野菜室4内へ供給される。
次に第5実施形態について図39を参照して説明する。
上記各実施形態において、冷蔵庫1は、冷蔵温度帯の貯蔵室及び冷凍温度帯の貯蔵室を、二つの各冷却器20、21によって冷却する構成であった。これに対し、第5実施形態の冷蔵庫1は、一つの冷却器によって冷蔵温度帯及び冷凍温度帯の各貯蔵室を冷却する。
すなわち、第5実施形態の冷蔵庫1は、本体2の最上部に冷蔵温度帯の貯蔵室である冷蔵室3が設けられている。また、本体2の最下部に、冷蔵温度帯の貯蔵室である野菜室4が設けられている。冷蔵室3と野菜室4との間には、冷凍温度帯の貯蔵室である冷凍室7が設けられている。冷蔵室3と野菜室4とは、接続ダクト70によって接続されている。接続ダクト70は、冷蔵室3および野菜室4の後部寄りにあって、冷凍室7に跨って設けられている。冷蔵室3の冷気は、接続ダクト70を通って野菜室4内へ供給される。
冷凍室7の奥方には冷却器室71が形成されている。冷却器室71には、冷却器72および送風ファン73が設けられている。冷却器室71は、冷気供給ダクト27を介して冷蔵室3内に繋がっているとともに、冷凍用冷気ダクト75を介して冷凍室7に繋がっている。冷却器室71内には、冷蔵用ダンパ76および冷凍用ダンパ77が設けられている。
冷蔵用ダンパ76は、冷却器室71と冷気供給ダクト27との接続部分に設けられ、該接続部分を開閉する。冷凍用ダンパ77は、冷却器室71と冷凍用冷気ダクト75との接続部分に設けられ、該接続部分を開閉する。ダンパ76、77は、主制御部30に接続されており、主制御部30は、ダンパ76、77を開閉することによって冷却器72で生成された冷気の供給先および供給量を調節し、これにより冷蔵室3、冷凍室7、及び野菜室4を適温に冷却する。
また、冷蔵庫1は、冷蔵室側の撮像カメラ18aと、ミスト発生装置80と、を備えている。冷蔵室側の撮像カメラ18aは、第3実施形態と同様に、冷蔵室3の扉3aに設けられており、冷蔵室3内を撮像する。ミスト発生装置80は、野菜室4の天井部分に設けられている。
この構成において、冷却器72で生成された冷気は、送風ファン73の送風作用によって、冷気供給ダクト27を通って冷蔵室3へ供給されるとともに、冷凍用冷気ダクト75を通って冷凍室7へ供給される。そして、冷蔵室3に供給された冷気は、接続ダクト70を通って野菜室4へ供給される。また、ミスト発生装置80から放出されたミストは、野菜室4内を巡った後、冷却器室71へ吸い込まれ、その後、冷気供給ダクト27を通って冷蔵室3へ供給される。
主制御部30は、撮像カメラ18aにより野菜室4内を撮像する際、送風ファン73の駆動を停止する。これによれば、撮像カメラ18aにより撮像する際には、冷蔵室3内へのミストの供給が停止される。そのため、撮像カメラ18aによる撮像をする際に、帯電したミストによって撮像カメラ18aが帯電されることを防ぐことが出来る。
そしてミスト生成手段は、カメラ装置を有する貯蔵室(冷蔵室3)と異なる貯蔵室(野菜室4)に配置していて、ミストはカメラ装置を有する貯蔵室にダクトを介して、その間に配置された別の貯蔵室(冷凍室7)を挟んで供給するからカメラとミスト生成手段との距離を遠くすることができ、カメラにミストが直接当たることをより防止することができる。また霧状のミストも遠くまで供給することで濃度が薄まり、カメラ装置を有する貯蔵室全体を撮像することができる。
またミストは、遠方に供給するほどミストの粒径が小さくなったり消滅したりするため、カメラを備える貯蔵室に供給されるときには、いわゆる水蒸気となっており、視認できない大きさになるため、霧による視界の悪さを克服することができるから撮像を鮮明に写すことができる。
またミストを冷蔵室に供給する場合は、冷却器室71を通過させる必要はなく、独立した野菜室から冷蔵室に繋がるダクトを専用に設け、その専用ダクトを介して供給してもよい。
またミストを冷蔵室に供給する場合は、冷却器室71を通過させる必要はなく、独立した野菜室から冷蔵室に繋がるダクトを専用に設け、その専用ダクトを介して供給してもよい。
また野菜室から他の貯蔵室に向かうダクトにダクトを開閉するダンパを設けてミストが移動することを制御してもよい。
また霧状のミストにより視界が悪くなりカメラにより鮮明に写せないという課題については、ミストの粒径を小さくすることでも解消ができる。
また霧状のミストにより視界が悪くなりカメラにより鮮明に写せないという課題については、ミストの粒径を小さくすることでも解消ができる。
例えば静電霧化装置の電圧を制御することにより、ミストを帯電微粒子水化してナノメートルサイズにすることにより、ミストが可視できる大きさでなくなるため、霧状のミストとならずモヤが発生せずに視界が良好になる。そうするとカメラは貯蔵室の全域を撮像することができるようになるからより鮮明な画像を得ることができる。
そして帯電微粒子水生成手段の具体的な構成としては、静電霧化装置の放電極の先端は針状にとがっていて、対極との間に−6kV程度の電圧を印加して、放電極に金属製の部材を用いて金属製の部材を冷却することで空気中の水分の結露水を得て、その結露水を静電霧化することにより粒径がナノメートルサイズの帯電微粒子水を得ることができる。
そして粒子径の分布は3〜50nm程度がより好ましく粒径のピークは20nm程度であることがよい。
そして他のナノメートルサイズの帯電微粒子水生成手段としては、空気中にプラスイオンであるH+(H2O)m及びマイナスイオンのO2−(H2O)n(以下、m、nは自然数を示す)の帯電微粒子水を発生させるイオン発生装置や、空気絶縁破壊することにより青白く発光して空気中の水分と反応してクラスター状の帯電微粒子水を生成するコロナ放電装置などが利用できる。この場合、超音波式のミスト生成手段よりも上記の装置がよりミストのサイズを小さくすることができるから、第3実施形態のように超音波式装置と併用して利用せず、単独で利用することが好ましい。
そして他のナノメートルサイズの帯電微粒子水生成手段としては、空気中にプラスイオンであるH+(H2O)m及びマイナスイオンのO2−(H2O)n(以下、m、nは自然数を示す)の帯電微粒子水を発生させるイオン発生装置や、空気絶縁破壊することにより青白く発光して空気中の水分と反応してクラスター状の帯電微粒子水を生成するコロナ放電装置などが利用できる。この場合、超音波式のミスト生成手段よりも上記の装置がよりミストのサイズを小さくすることができるから、第3実施形態のように超音波式装置と併用して利用せず、単独で利用することが好ましい。
また視認できないミスト(つまりカメラ装置によって撮像しても写りこまないサイズ(粒径)のミスト)とする場合は、マイクロメータサイズでなく、ナノメートルサイズの帯電微粒子水が分布として多くでるようにすればよく、このましくは、ナノメートルサイズに制御し、より好ましくは青色の光の波長である400nmより小さいサイズであることがよい。
そしてミストをナノメータサイズの帯電微粒子水とする場合は、レンズが曇りにくいため帯電微粒子水生成装置の近く(例えば同一の壁(扉も含む))にカメラを配置することも可能となる。
そしてミストをナノメータサイズの帯電微粒子水とする場合は、レンズが曇りにくいため帯電微粒子水生成装置の近く(例えば同一の壁(扉も含む))にカメラを配置することも可能となる。
またレンズやカバー等の曇りを解消するために、カメラ装置を覆う透明な被覆カバーや、カメラ装置のレンズ、またカメラが収容される主要部などを覆うカバー部材の表面に可視光触媒を塗布してもよい。そして庫内の照明等により可視光触媒を励起して脱臭・除菌を行いレンズ、カバーの表面に汚れが堆積されないようにすることができる。その場合可視光触媒を照射する光としては、白色と異なる色である青色LEDなどの第1の発光手段を利用するとよい。
また可視光触媒と第1の発光手段で構成される可視光触媒装置を親水化手段として機能させてもよい。カメラのレンズやカバー等などは貯蔵室に露出などしている場合は結露などにより曇ってしまい、撮像した画像がぼやけてしまうという課題があるが、第1の発光手段により光触媒に照射したりすることにより、レンズ、カバー等の表面が空気中の水分と活性して親水性手段であるOHラジカル(汚れ除去手段でもある)の作用により親水化する。そうするとレンズやカバーが結露した場合でも水が結合しやすくなることから表面が水の薄い膜となりやすく、凹凸の水滴ができにくくなることによって光の乱反射を防止することができ、もって表面を曇りにくくすることができる。よってカメラ装置の撮像方向に位置するレンズや、カバー等に親水性手段を生成させる、また接触させるなどして施すことによりカメラによる撮像した画像もぼやけることなく鮮明に撮像することができる。この光触媒としては、酸化銀や酸化チタンが用いることができ、酸化銀(リン酸ジルコニウム銀を含む)には光の波長は約400nm〜580nm程度の可視光の青色領域を利用し、酸化チタンには光の波長は380nmを照射可能な発光ダイオードの光源を利用するとよい。またOHラジカルには汚れを浮かせて除去するまたは除去しやすくする効果も備えており、可視光触媒装置は汚れ除去装置としても機能する。
また帯電微粒子水生成手段にOHラジカル等の活性種を含ませてカメラのレンズやカバーにあてるようにしてもよい。ミストによりレンズ等に直接ではないが当たってしまうことはあるが、このように活性種を有する帯電微粒子水をあてることにより上記可視光触媒装置の親水性手段による効果と同様に鮮明な画像を撮像するできることが期待できる。
そしてミスト生成手段は、印加電圧の大きさを異ならせる、また別のミスト生成手段との併用により異なる粒子径のミストを生成してもよい。これにより保湿のためのミストと、レンズの汚れを除去する除去用のミストを交互に利用することができる。ナノメータサイズの帯電微粒子水の汚れ除去手段(OHラジカル)による汚れ除去用のミストを利用する場合は、第3実施形態で説明したダクトの上方に位置するファンなどをONしてカメラに当てて汚れ除去モードとして機能させて制御してもよい。
また帯電微粒子水と同時、または交互にオゾンを発生させる帯電微粒子水生成手段を使用してもよい。オゾンは汚れの分解能力が強く、レンズ等の汚れをより効果的に除去することができる。この場合、コロナ放電などにより空気の絶縁破壊をすることによりオゾンを発生させることができ、対極を有する静電霧化装置によっても微量ながら発生させることができ、オゾンが発生する際にはときおり放電極の先端から青白い光がでることがある。
そして帯電微粒子生成手段から生成された活性種を含む帯電微粒子水に対して第1の発光手段である青色光(波長400nm〜500nm)などを当ててもよい。これにより活性種の寿命が延びることが期待できる。この第1の発光手段は、カメラ装置とミスト吹き出口との間に照射するように配置することが好ましく、この配置によりレンズ等に活性種が届きやすくなる。なお活性種を生成する帯電微粒子生成手段は親水化手段としても機能する。
また食品を載置する棚や収納容器に重量センサなどの収納量検知手段を有し、収納量が変化したことを検知した場合にカメラを撮像する制御をしている場合には、収納量が少なくなったことを検知した場合に、或いは使用者が外出スイッチを操作した場合に、ファンの回転数を小さくするなどして省エネ運転に移行するとともに、帯電に粒子水生成手段の生成量を多くして汚れ除去手段を多く発生させるとよい。これは省エネ運転することにより細菌などの汚れが繁殖して、レンズ等が汚れ易くなる可能性があるが、汚れ除去手段を増やすことで汚れをより効率的に除去することができる。
また扉開放検知手段により扉が閉塞した後にファンをONするとともに、第1の発光手段をONしたり、帯電微粒子水生成装置をONすることにより汚れ除去装置を駆動し、汚れ除去手段を生成させた後に、カメラの撮像をONしたりするとよい。扉開閉時には収納物の出し入れをすることが多く、カメラのレンズ等に収納物が当たることで汚れる可能性があるが、毎度汚れ手段を放出しておくことで汚れを除去し易くすることができるとともに、使用者がレンズ等を拭いて清掃する場合にも清掃しやすくなる。
(第6実施形態)
次に第6実施形態について図40から図42を参照して説明する。
冷蔵庫1が、庫内を撮像する撮像手段(撮像カメラ18a、18b)と、庫内に対してミストを供給するミスト生成手段(ミスト発生装置80及び加湿装置90)と、の両方を備えている場合、ミスト生成手段80、90から発生したミストが、撮像手段18a、18bによる撮像を阻害する場合がある。すなわち、撮像カメラ18a、18bによる撮像は、庫内の使用状況つまり庫内に収納される貯蔵物に変化が生じた場合に行うことが好ましい。また、ミスト発生装置80及び加湿装置90によるミストの供給は、庫内に収納される貯蔵物の量に応じて増減することが好ましい。しかしながら、ミスト発生装置80及び加湿装置90によるミストの供給中に、撮像カメラ18a、18bによる撮像を行うと、そのミストが例えばモヤとなって鮮明な撮像画像が得られないおそれがある。
次に第6実施形態について図40から図42を参照して説明する。
冷蔵庫1が、庫内を撮像する撮像手段(撮像カメラ18a、18b)と、庫内に対してミストを供給するミスト生成手段(ミスト発生装置80及び加湿装置90)と、の両方を備えている場合、ミスト生成手段80、90から発生したミストが、撮像手段18a、18bによる撮像を阻害する場合がある。すなわち、撮像カメラ18a、18bによる撮像は、庫内の使用状況つまり庫内に収納される貯蔵物に変化が生じた場合に行うことが好ましい。また、ミスト発生装置80及び加湿装置90によるミストの供給は、庫内に収納される貯蔵物の量に応じて増減することが好ましい。しかしながら、ミスト発生装置80及び加湿装置90によるミストの供給中に、撮像カメラ18a、18bによる撮像を行うと、そのミストが例えばモヤとなって鮮明な撮像画像が得られないおそれがある。
そこで、第6実施形態において、冷蔵庫1は、図30に示す第3実施形態の冷蔵庫1に対し、庫内の使用状況を検出する使用状況検出手段をさらに備えている。そして、制御手段としての主制御部30は、使用状況検出手段の検出結果に基づいて、ミスト生成手段であるミスト発生装置80及び加湿装置90によるミストの発生、並びに撮像手段である撮像カメラ18a、18bによる撮像を行う。すなわち、主制御部30は、使用状況検出手段により検出した使用状況に基づいて、ミスト生成手段であるミスト発生装置80及び加湿装置90と、撮像手段である撮像カメラ18a、18bとを、適切に制御することで、適切にミストを供給しつつ、鮮明な画像を得られるようにしている。
庫内の使用状況とは、例えば冷蔵室3や野菜室4など対象とする貯蔵室内にある貯蔵物の収納状況をいう。この庫内の使用状況は、例えば扉の開閉状況から推定できる。例えば、検出の対象を冷蔵室3にした場合、冷蔵室3の扉3a、3bが開閉されたことにより、冷蔵室3内に対して貯蔵物の出し入れが行われたと推定できる。
また、庫内の使用状況は、対象とする貯蔵室を設定温度まで冷却し維持するために必要なエネルギー量つまり冷凍サイクルの圧縮機22aの仕事量、換言すれば対象とする貯蔵室の冷却負荷の変化からも推定できる。例えば、冷蔵室3内から貯蔵物が取り出されて冷蔵室3内の貯蔵物の量が減少すると、冷蔵室3の冷却負荷は減少する。そのため、冷蔵室3の冷却負荷が低い場合、冷蔵室3内の貯蔵物が少なく使用状況が低いと推定される。一方、冷蔵室3内に新たな貯蔵物が収納されて冷蔵室3内の貯蔵物の量が増加すると、冷蔵室3の冷却負荷は増大する。そのため、冷蔵室3の冷却負荷が高い場合、冷蔵室3内の貯蔵物が多く使用状況が高いと推定される。
また、庫内の使用状況は、対象とする貯蔵室を設定温度まで冷却し維持するために必要なエネルギー量つまり冷凍サイクルの圧縮機22aの仕事量、換言すれば対象とする貯蔵室の冷却負荷の変化からも推定できる。例えば、冷蔵室3内から貯蔵物が取り出されて冷蔵室3内の貯蔵物の量が減少すると、冷蔵室3の冷却負荷は減少する。そのため、冷蔵室3の冷却負荷が低い場合、冷蔵室3内の貯蔵物が少なく使用状況が低いと推定される。一方、冷蔵室3内に新たな貯蔵物が収納されて冷蔵室3内の貯蔵物の量が増加すると、冷蔵室3の冷却負荷は増大する。そのため、冷蔵室3の冷却負荷が高い場合、冷蔵室3内の貯蔵物が多く使用状況が高いと推定される。
使用状況検出手段としては、図40に示すように、左ドアセンサ34、右ドアセンサ35(以下、冷蔵室ドアセンサ34、35と称する)や、野菜室ドアセンサ701、又は冷蔵室温度センサ702、野菜室温度センサ703などが考えられる。冷蔵室ドアセンサ34、35は、噴霧口29a、29bを有する区画である冷蔵室3の左右の扉3a、3bの開閉状態を検知する。野菜室ドアセンサ701は、噴霧口29cを有する区画である野菜室4の扉4aの開閉状態を検知する。
冷蔵室温度センサ702は、噴霧口29a、29bを有する区画である冷蔵室3内の温度を検出する。野菜室温度センサ703は、噴霧口29cを有する区画である野菜室4内の温度を検出する。これら冷蔵室ドアセンサ34、35、野菜室ドアセンサ701、冷蔵室温度センサ702、及び野菜室温度センサ703は、図40に示すようにそれぞれ主制御部30に接続されている。そして、これら冷蔵室ドアセンサ34、35、野菜室ドアセンサ701、冷蔵室温度センサ702、及び野菜室温度センサ703の検出結果は、それぞれ主制御部30に送信される。
例えば対象を冷蔵室3にして、冷蔵室ドアセンサ34、35を冷蔵室3の使用状況検出手段とした場合について、図41を参照して説明する。この場合、主制御部30は、冷蔵室ドアセンサ34、35からの出力に基づいて冷蔵室3の左右の扉3a、3bが開放されたことを検出すると、冷蔵室3の使用状況が変化したと判断する。すると、主制御部30は、ミスト生成手段であるミスト発生装置80及び加湿装置90の駆動を停止させる。これにより、ミスト発生装置80及び加湿装置90によるミストの生成が停止され、冷蔵室3に対するミストの供給が停止される。なおこの場合、主制御部30は、必ずしもミスト発生装置80及び加湿装置90を完全に停止させる必要はない。主制御部30は、例えばミスト発生装置80及び加湿装置90を間欠的に駆動するなどして、発生させるミスト量を通常より低減させる構成としても良い。
その後、主制御部30は、冷蔵室ドアセンサ34、35からの出力に基づいて冷蔵室3の左右の扉3a、3bが閉鎖されたことを検出すると、冷蔵室側の撮像カメラ18aにより冷蔵室3内の撮像を行う。その後、主制御部30は、ミスト発生装置80及び加湿装置90の駆動を再開し、冷蔵室3内に対するミストの供給を再開する。
これによれば、扉3a、3bの開閉が行われて冷蔵室3内の使用状況が変化したと推定される場合に、主制御部30は、冷蔵室3内を撮像カメラ18aで撮像するため、その撮像結果を見たユーザは、冷蔵室3内の貯蔵物を的確に把握することができる。さらに、撮像カメラ18aで撮像する際、主制御部30は、ミスト発生装置80及び加湿装置90の駆動を停止して冷蔵室3内へのミストの供給を停止するため、ミスト発生装置80及び加湿装置90から供給されたミストが撮像の邪魔にならず、鮮明な撮像画像を得ることができる。
(第7実施形態)
次に第7実施形態について図40及び図42を参照して説明する。
第7実施形態では、上記第6実施形態と同様に例えば冷蔵室3を対象にし、冷蔵室温度センサ702を使用状況検出手段としている。この場合、主制御部30は、使用状況検出手段である冷蔵室温度センサ702により冷蔵室3内へ貯蔵物が収納されないことを検出した場合に、ミスト発生装置80及び加湿装置90によるミストの発生を停止又は低減するとともに撮像カメラ18a、18bによる撮像を行う。一方、主制御部30は、冷蔵室温度センサ702により冷蔵室3内への貯蔵物が収納されたことを検出した場合に、ミスト発生装置80及び加湿装置90によるミストの発生を通常の量で行うとともに撮像カメラ18a、18bによる撮像を行わないようにする。
次に第7実施形態について図40及び図42を参照して説明する。
第7実施形態では、上記第6実施形態と同様に例えば冷蔵室3を対象にし、冷蔵室温度センサ702を使用状況検出手段としている。この場合、主制御部30は、使用状況検出手段である冷蔵室温度センサ702により冷蔵室3内へ貯蔵物が収納されないことを検出した場合に、ミスト発生装置80及び加湿装置90によるミストの発生を停止又は低減するとともに撮像カメラ18a、18bによる撮像を行う。一方、主制御部30は、冷蔵室温度センサ702により冷蔵室3内への貯蔵物が収納されたことを検出した場合に、ミスト発生装置80及び加湿装置90によるミストの発生を通常の量で行うとともに撮像カメラ18a、18bによる撮像を行わないようにする。
例えば冷蔵室3内に貯蔵物が収納されて冷蔵室3内の温度が上昇すると、冷蔵室温度センサ702は、図42の「温度センサ」の「高」で示すように、高い温度を検出する。すると、主制御部30は、冷却運転を実行して冷蔵室3内を冷却する。その後、冷蔵室3が設定温度まで冷却されると、図42の「温度センサ」の「適温」で示すように、冷蔵室温度センサ702は、設定温度に到達したことを検出する。
その後、冷蔵室温度センサ702が「適温」の状態を維持したまま所定期間T4が経過すると、主制御部30は、その所定期間T4の間は冷蔵室3内へ貯蔵物が収納されていないと判断し、ミスト発生装置80及び加湿装置90から発生させるミストの量を通常よりも低減させる。なおこの場合、主制御部30は、必ずしもミスト発生装置80及び加湿装置90で生成されるミストの量を低減する構成でなくても良い。例えば、ミスト発生装置80及び加湿装置90の駆動を停止する構成でも良い。またこの場合、主制御部30は、冷蔵室側の撮像カメラ18aにより冷蔵室3内の撮像を行う。その後、主制御部30は、ミスト発生装置80及び加湿装置90の駆動を再開し、冷蔵室3内に対するミストの供給を再開する。
一方、所定期間T4の間、冷蔵室温度センサ702が「適温」の状態を維持しない場合、主制御部30は、その所定期間T4の間に冷蔵室3内へ貯蔵物が収納されたと判断し、ミスト発生装置80及び加湿装置90を駆動させて通常の量のミストを発生させる。この場合、主制御部30は、冷蔵室側の撮像カメラ18aにより冷蔵室3内の撮像を行わないようにする。
これによれば、冷蔵室3側の撮像カメラ18aで撮像する際、主制御部30は、ミスト発生装置80及び加湿装置90の駆動を停止して冷蔵室3内へのミストの供給を停止するため、ミスト発生装置80及び加湿装置90から供給されたミストが撮像の邪魔にならず、鮮明な撮像画像を得ることができる。
(第8実施形態)
次に第8実施形態について図43及び図44を参照して説明する。
第8実施形態において、冷蔵庫1は、図30に示す第3実施形態の冷蔵庫1に対し、ミスト生成手段(ミスト発生装置80及び加湿装置90)で発生したミストの量を低減するためのミスト量調整手段をさらに備えている。そして、主制御部30は、ミスト量調整手段を作動させてミストの量を低減させている場合に、撮像手段(撮像カメラ18a、18b)により撮像を行うようにしている。
次に第8実施形態について図43及び図44を参照して説明する。
第8実施形態において、冷蔵庫1は、図30に示す第3実施形態の冷蔵庫1に対し、ミスト生成手段(ミスト発生装置80及び加湿装置90)で発生したミストの量を低減するためのミスト量調整手段をさらに備えている。そして、主制御部30は、ミスト量調整手段を作動させてミストの量を低減させている場合に、撮像手段(撮像カメラ18a、18b)により撮像を行うようにしている。
すなわち、第8実施形態において、冷蔵庫1は、図43に示すように、ミスト量調整手段としてミスト量調整ダンパ28bを備えている。ミスト量調整ダンパ28bは、加湿用ダクト29の連通口29dを開閉可能に設けられている。ミスト量調整ダンパ28bは、主制御部30により制御されて、連通口29dを開閉する。ミスト量調整ダンパ28bは、詳細は図示しないが、金属板等に多数の微細な貫通孔を設けて構成されている。
ここで、ミスト発生装置80と加湿装置90とでは、ミストを生成する原理が異なるため、生成されるミストの粒径も異なる。例えば超音波振動によりミストを生成する超音波加湿装置90では、そのミストの粒径はマイクロメートルサイズと比較的大きい。一方、高電圧を印加する静電霧化によりミストを生成する静電霧化装置80では、そのミストの粒径は、ナノメートルサイズと比較的小さい。そのため、ミスト量調整ダンパ28に設けられた多数の貫通孔の孔径は、例えばナノメートルサイズのものとし、静電霧化装置80によるミストの粒径よりは大きく、かつ、超音波加湿装置90によるミストの粒径よりも小さいものとしている。そのため、ミスト量調整ダンパ28bを閉じて連通口29dを閉鎖した状態において、静電霧化装置80によるミストはミスト量調整ダンパ28bを通過するが、超音波加湿装置90によるミストはミスト量調整ダンパ28bを通過しない。これにより、ミスト量調整ダンパ28bを開閉することにより、冷蔵室3へ供給するミストの量を調整することができる。
この場合、例えば冷蔵室3を対象とすると、主制御部30は、図44に示すようにミスト量調整ダンパ28bを作動させて連通口29dを閉鎖した場合に、撮像カメラ18aによる撮像を行う。これにより、主に加湿装置90で発生し連通口29dを通って冷蔵室3内へ供給される粒径の大きいミストの量が低減されるため、ミストが撮像の邪魔にならず、鮮明な撮像画像を得ることができる。
この場合、ミスト量調整ダンパ28bを貫通孔が形成されていないものとし、連通口29dの開放量によって、ミストの通過する量を調整しても良い。
この場合、ミスト量調整ダンパ28bを貫通孔が形成されていないものとし、連通口29dの開放量によって、ミストの通過する量を調整しても良い。
(第9実施形態)
次に第9実施形態について図45を参照して説明する。
第9実施形態では、ミスト発生装置80、加湿装置90、及び撮像カメラ18a、18bの具体的な制御内容が、上記第3実施形態と異なる。
すなわち、第9実施形態において、高電圧を印加して静電霧化によりミストを発生させるミスト発生装置80は、高電圧に帯電したミストを生成する第1ミスト生成手段として機能する。超音波振動によりミストを発生させる加湿装置90は、ミスト発生装置80により生成したミストよりも低電圧に帯電又は帯電してないミストを生成する第2ミスト生成手段として機能する。この場合、上述した通り、ミスト発生装置80と加湿装置90とで生成したミストの粒径はそれぞれ異なる。つまり、ミスト発生装置80で生成したミストの粒径は、加湿装置90で生成したミストの粒径よりも小さい。
次に第9実施形態について図45を参照して説明する。
第9実施形態では、ミスト発生装置80、加湿装置90、及び撮像カメラ18a、18bの具体的な制御内容が、上記第3実施形態と異なる。
すなわち、第9実施形態において、高電圧を印加して静電霧化によりミストを発生させるミスト発生装置80は、高電圧に帯電したミストを生成する第1ミスト生成手段として機能する。超音波振動によりミストを発生させる加湿装置90は、ミスト発生装置80により生成したミストよりも低電圧に帯電又は帯電してないミストを生成する第2ミスト生成手段として機能する。この場合、上述した通り、ミスト発生装置80と加湿装置90とで生成したミストの粒径はそれぞれ異なる。つまり、ミスト発生装置80で生成したミストの粒径は、加湿装置90で生成したミストの粒径よりも小さい。
主制御部30は、図45に示すように、ミスト発生装置80を作動させて高電圧に帯電しかつ粒径の小さいミストを生成しているときで、かつ、加湿装置90を作動させていないときに、撮像カメラ18a、18bによる撮像を行う。これによれば、撮像カメラ18a、18bで撮像する際に、加湿装置90から供給される粒径の大きいミストが、撮像カメラ18a、18bの周囲に滞在することが防がれる。これにより、粒径の大きいミストによるモヤが低減される。その結果、ミスト発生装置80及び加湿装置90の両方からミストが供給される場合に比べて、鮮明な画像を写すことができる。
(第10実施形態)
次に第10実施形態について図46を参照して説明する。
第10実施形態では、ミスト発生装置80、加湿装置90、及び撮像カメラ18a、18bの具体的な制御内容が、上記第9実施形態と異なる。
すなわち、第10実施形態において、主制御部30は、図46に示すように、加湿装置90を作動させて低電圧に帯電又は帯電しておらずかつ粒径の大きいミストを生成しているときで、かつ、ミスト発生装置80を作動させていないときに、撮像カメラ18a、18bによる撮像を行う。これによれば、撮像カメラ18a、18bで撮像する際に、ミスト発生装置80から供給される高電圧に帯電したミストが、撮像カメラ18a、18bの周囲に滞在することが防がれる。これにより、高電圧のミストが撮像カメラ18a、18bに与えるノイズの影響を低減することができる。その結果、ミスト発生装置80及び加湿装置90の両方からミストが供給される場合に比べて、鮮明な画像を写すことができる。
次に第10実施形態について図46を参照して説明する。
第10実施形態では、ミスト発生装置80、加湿装置90、及び撮像カメラ18a、18bの具体的な制御内容が、上記第9実施形態と異なる。
すなわち、第10実施形態において、主制御部30は、図46に示すように、加湿装置90を作動させて低電圧に帯電又は帯電しておらずかつ粒径の大きいミストを生成しているときで、かつ、ミスト発生装置80を作動させていないときに、撮像カメラ18a、18bによる撮像を行う。これによれば、撮像カメラ18a、18bで撮像する際に、ミスト発生装置80から供給される高電圧に帯電したミストが、撮像カメラ18a、18bの周囲に滞在することが防がれる。これにより、高電圧のミストが撮像カメラ18a、18bに与えるノイズの影響を低減することができる。その結果、ミスト発生装置80及び加湿装置90の両方からミストが供給される場合に比べて、鮮明な画像を写すことができる。
(第11実施形態)
次に第11実施形態について図47及び図48を参照して説明する。
第11実施形態では、冷蔵庫1が、節電運転を備えている点で、上記第3実施形態と異なる。節電運転とは、主制御部30の制御に基づいて、冷凍サイクルを構成する圧縮機22aや送風ファン24、26、さらにはミスト発生装置80や加湿装置90などを含む電力を消費する電気部品つまり電気負荷部品の駆動を抑制又は停止して運転することを言う。節電運転を行うことで、冷蔵庫1全体の消費電力を通常よりも低減すなわち節電することができる。
次に第11実施形態について図47及び図48を参照して説明する。
第11実施形態では、冷蔵庫1が、節電運転を備えている点で、上記第3実施形態と異なる。節電運転とは、主制御部30の制御に基づいて、冷凍サイクルを構成する圧縮機22aや送風ファン24、26、さらにはミスト発生装置80や加湿装置90などを含む電力を消費する電気部品つまり電気負荷部品の駆動を抑制又は停止して運転することを言う。節電運転を行うことで、冷蔵庫1全体の消費電力を通常よりも低減すなわち節電することができる。
第11実施形態において、冷蔵庫1は、上記第6実施形態と同様に、庫内の使用状況を検出する使用状況検出手段として、冷蔵室ドアセンサ34、35や、野菜室ドアセンサ701、冷蔵室温度センサ702、及び野菜室温度センサ703などを備えている。主制御部30は、冷蔵室ドアセンサ34、35や、野菜室ドアセンサ701、冷蔵室温度センサ702、及び野菜室温度センサ703などの検出結果に基づいて節電運転を実行し、その節電運転中に、ミスト発生装置80及び加湿装置90で発生するミストの量を停止又は低減するとともに撮像カメラ18a、18bによる撮像を行う。
冷蔵室3を対象とし、冷蔵室ドアセンサ34、35を使用状況検出手段とした場合、主制御部30は、例えば次のような制御を実行する。すなわち、冷蔵室ドアセンサ34、35が開閉を検出した後、冷蔵室ドアセンサ34、35が開閉を再度検出することなく所定期間T5が経過した場合、主制御部30は、冷蔵室3の使用状況が低いと判断する。そして、主制御部30は、節電運転を実行してミスト発生装置80及び加湿装置90で発生させるミストの量を低減させる。この場合、ミスト発生装置80及び加湿装置90を停止させても良い。その後、主制御部30は、節電運転中に、撮像カメラ18aにより撮像を行う。
また、冷蔵室3を対象とし、冷蔵室温度センサ702を使用状況検出手段とした場合、主制御部309は、例えば次のような制御を実行する。すなわち、冷蔵室3内に貯蔵物が収納されて冷蔵室3内の温度が上昇し、冷蔵室温度センサ702その温度上昇を検出すると、主制御部30は、冷却運転を実行して冷蔵室3内を冷却する。その後、冷蔵室3が設定温度まで冷却されると、図48の「温度センサ」の「適温」で示すように、冷蔵室温度センサ702は、設定温度に到達したことを検出する。
その後、冷蔵室温度センサ702が「適温」の状態を維持したまま所定期間T4が経過すると、主制御部30は、その所定期間T4の間は冷蔵室3内へ貯蔵物が収納されておらず、冷蔵室3の使用状況が低いと判断する。そして、主制御部30は、節電運転を実行してミスト発生装置80及び加湿装置90で発生させるミストの量を低減させる。この場合も、ミスト発生装置80及び加湿装置90を停止させても良い。その後、主制御部30は、節電運転中に、撮像カメラ18aにより撮像を行う。
これらによれば、冷蔵室3内において、ミスト発生装置80及び加湿装置90から供給されるミストが比較的少ない期間中に、撮像カメラ18aによる撮像を行うことができる。したがって、ミスト発生装置80及び加湿装置90から供給されたミストが撮像の邪魔にならず、鮮明な撮像画像を得ることができる。
(第12実施形態)
次に第12実施形態について図43及び図49を参照して説明する。
第12実施形態では、ミスト発生装置80、加湿装置90、撮像カメラ18a、18b、ダンパ28a、28bの具体的な制御内容が、上記各実施形態と異なる。なお、本実施形態において、ダンパ28aを野菜室側切替ダンパ28aと称し、ダンパ28bを冷蔵室側の切替ダンパ28bと称する。また、ダンパ28a、28bは、微細な貫通孔を有していないものを前提としているが、上記第8実施形態のミスト量調整ダンパ28bと同様に、微細な貫通孔を有していても良い。ダンパ28a、28bは、冷蔵室3及び野菜室4に対し、ミスト発生装置80及び加湿装置90により生成したミストの供給を切り替えるための切替手段として機能する。
次に第12実施形態について図43及び図49を参照して説明する。
第12実施形態では、ミスト発生装置80、加湿装置90、撮像カメラ18a、18b、ダンパ28a、28bの具体的な制御内容が、上記各実施形態と異なる。なお、本実施形態において、ダンパ28aを野菜室側切替ダンパ28aと称し、ダンパ28bを冷蔵室側の切替ダンパ28bと称する。また、ダンパ28a、28bは、微細な貫通孔を有していないものを前提としているが、上記第8実施形態のミスト量調整ダンパ28bと同様に、微細な貫通孔を有していても良い。ダンパ28a、28bは、冷蔵室3及び野菜室4に対し、ミスト発生装置80及び加湿装置90により生成したミストの供給を切り替えるための切替手段として機能する。
第12実施形態において、主制御部30は、複数の区画に別れて設けられた冷蔵室側の撮像カメラ18aと野菜室側の撮像カメラ18bとを、非同期で駆動させる。この場合、非同期で駆動とは、冷蔵室側の撮像カメラ18aと野菜室側の撮像カメラ18bとで、同時に撮像しないことを言う。また、同期で駆動とは、冷蔵室側の撮像カメラ18aと野菜室側の撮像カメラ18bとを同時に撮像することを言う。
そして、主制御部30は、図49に示すように、野菜室側の撮像カメラ18bにより撮像している間は、冷蔵室側の切替ダンパ28bを開放するとともに野菜室側の切替ダンパ28aを閉鎖する。これにより、主制御部30は、野菜室側の撮像カメラ18bで撮像している間、野菜室の撮像カメラ18aが設けられた区画である野菜室4へミストを供給しないようにする。一方、主制御部30は、冷蔵室側の撮像カメラ18aで撮像している間、野菜室側の切替ダンパ28aを開放するとともに冷蔵室側の切替ダンパ28bを閉鎖する。これにより、主制御部30は、冷蔵室側の撮像カメラ18aで撮像している間、冷蔵室側の撮像カメラ18bが設けられた区画である冷蔵室3へミストを供給しないようにする。
これによれば、複数の貯蔵室、例えば冷蔵室3と野菜室4とのそれぞれに、撮像カメラ18a、18bが設けられた構成であっても、各貯蔵室3、4に対し、ミスト発生装置80及び加湿装置90から供給されるミストが比較的少ない期間中に、撮像カメラ18a、18bによる撮像を行うことができる。したがって、ミスト発生装置80及び加湿装置90から供給されたミストが撮像の邪魔にならず、鮮明な撮像画像を得ることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
図面中、1は冷蔵庫、3は冷蔵室(貯蔵庫)、3aは左扉(扉)、3bは右扉(扉)、4は野菜室(貯蔵庫)、4a〜7aは扉、5は製氷室(貯蔵庫)、6は上部冷凍室(貯蔵庫)、7は下部冷凍室(貯蔵庫)、8〜10はドアポケット、9b1は切り欠き部、13は天井ライト(照明手段)、14は内板(被取り付け部)、17は縦仕切り、18は撮像カメラ(撮像手段)、18c、18dは外郭ケース(収容箱)、19は撮像ライト(照明手段)、28aはダンパ、野菜室側切替ダンパ(切替手段)、28bはミスト量調整ダンパ(ミスト量調整手段)、冷蔵室側切替ダンパ(切替手段)、29aは第一噴霧口(噴霧口)、29bは第二噴霧口(噴霧口)、29cは第三噴霧口(噴霧口)、30は制御部(制御手段)、33bはスイッチ類(外出スイッチ)、33cは庫外センサ(庫外環境取得手段)、34、35は冷蔵室ドアセンサ(使用状況検出手段)、36は側面ライト(照明手段)、50は制御部(制御手段)、51はレンズヒータ(除去手段)、52は通信部(通信手段)、60は上部撮像カメラ(撮像手段)、61は上部撮像ライト(照明手段)、62は下部撮像カメラ(撮像手段)、63は下部撮像ライト(照明手段)、64はドア撮像カメラ(撮像手段)、80はミスト発生装置(ミスト生成手段、第1ミスト生成手段)、86は高電圧電源(高電圧発生手段)、89aは高電圧発生基板(基板)、90は加湿装置(ミスト生成手段、水供給手段、第2ミスト生成手段)、100は家電ネットワークシステム、102は通信回線、103は通信端末(外部の装置)、104はサーバ(外部の装置)、200はドアポケット(冷蔵庫用ドアポケット、冷蔵庫用ホルダ)、202は保持部(被取り付け部)、206は磁石(被検知手段)、300はカメラ装置(撮像手段)、302は撮像ランプ(照明手段、カメラ側照明手段)、306は通信モジュール(通信手段、カメラ側通信手段、被識別手段)、307は検知部(検知手段)、308は撮像部(撮像手段)、310は温度センサ、311は磁気センサ、312は加速度センサ、313は照度センサ、400は冷蔵庫用ホルダ、401は保持部、405は磁石(被検知手段)、500は家電ネットワークシステム、501は通信装置(通信手段、庫側通信手段、識別手段)、701は野菜室ドアセンサ(使用状況検出手段)、702は冷蔵室温度センサ(使用状況検出手段)、703は野菜室温度センサ(使用状況検出手段)、を示す。
Claims (1)
- 庫内を撮像するための撮像手段と、
前記庫内へ供給するためのミストを生成するミスト生成手段と、
前記ミスト生成手段で生成したミストを前記庫内へ供給するための噴霧口と、
を備えている冷蔵庫。
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2018
- 2018-09-26 JP JP2018180284A patent/JP2018200171A/ja active Pending
Cited By (3)
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