JP2018197689A - 電波特性解析装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】欺瞞行為を行う発信器がリピータ又はアクティブデコイといいた発信器であっても、当該発信器の識別が可能となる電波特性解析装置を得ること。【解決手段】電波特性解析装置は、未知の発信器が送出するパルス変調信号を受信するアンテナ、アンテナで受信されたパルス変調信号を増幅及び周波数変換を行う受信機、及び受信機が出力する信号を基に、パルス変調信号の特性を解析する信号処理部9を備える。信号処理部9は、受信機が生成した信号に対して包絡線検波を行う検波部11、検波部11の出力信号に対し短時間フーリエ変換処理を行うSTFT部12、STFT部12の処理結果を時間と周波数の関係に変換したFTマップを生成するFTマップ生成部13、及びFTマップ生成部13の出力を基に、パルス変調信号に含まれる特徴を検出する特徴検出部14を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、電波を送出する観測対象の電波特性を解析して、観測対象が既知のものであるか、未知のものであるかを分類(Classify)又は同定(Identify)する電波特性解析装置に関する。
近年の複雑化した電波環境、及び高密度化した周波数使用環境において、法的認許を得ずに電波送信を行う不法電波局の存在、又は、正規電波局を装い不法に電波送信を行う欺瞞行為により、正規電波局の運用に大きな支障を与える問題の発生が予想される。ここで、欺瞞行為の例には、正規電波局に妨害を与える行為、正規電波局を乗っ取る行為、及び正規電波局になりすます行為がある。
一方、正規電波局及び不法電波局によらず、全ての電波局は「発信器」を備えている。全ての電波局に必然的に備えられる発信器は、例え同じ種類又は同じ型式のものであっても、発信器を構成するアンプにおける非線形特性のばらつき、アンプを駆動するゲート信号を制御する制御部品の特性のばらつき、及び周波数フィルタのカットオフ周波数及び減衰量のばらつきといった発信器を構成する内部部品に特性の差がある。内部部品の特性の差は、結果的に発信器が送出する電波の特性に「微細な差異」を発生させる。この微細な差異を、ここでは「発信器固有の特徴」と呼ぶ。
下記非特許文献1には、発信器固有の特徴を見出し、且つ、分類して特定発信器個体として同定する技術が開示されている。この種の同定技術は、発信器同定(Specific Emitter Identification:SEI)技術と呼ばれている。
また、下記特許文献1には、発信器が送出するパルス変調信号の繰返し時間(Pulse Repetition Interval:PRI)を検出して分類するPRIフィルタが開示されている。特許文献1に開示される技術も、発信器同定技術の一例である。
特開昭57−41030号公報
山岡、森田、原、若山、鈴木、河東、"情報通信社会における安全・安心の実現に向けたSpecific Emitter Identificationの一提案と実証"、電子情報通信学会論文誌B、Vol.J98−B、No.3、pp.319−330
上述した欺瞞行為を行う妨害信号発信器の例には、リピータ及びアクティブデコイといった妨害信号発信器がある。リピータは、自機レーダが送出した信号をそのまま何の加工も加えずに単純にエコー信号を打ち返してくる妨害発信器である。また、アクティブデコイは、自機レーダが送出した信号諸元を解析して、自機レーダの機能に障害を与えるような欺瞞を施した上でエコー信号打ち返してくる妨害発信器である。
ここで、解析する信号諸元をPRIとして、上記特許文献1に開示された技術の適用を考える。ところが、自機で観測されるエコー信号のPRIが自機レーダのPRIと同一のため、上記特許文献1に開示された技術では、自機レーダが送出した信号のエコー信号なのか、リピータ妨害発信器又はアクティブデコイ妨害発信器が送出した欺瞞信号なのかを見分けることができず、発信器を識別できない場合があるという課題がある。なお、この種の課題は、信号諸元がPRI以外の場合、また、特許文献1以外の従来技術を用いた場合にも、同様に生起することが予想される。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、欺瞞行為を行う発信器がリピータ又はアクティブデコイといった発信器であっても、当該発信器の識別が可能となる電波特性解析装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明に係る電波特性解析装置は、未知の発信器が送出するパルス変調信号を受信するアンテナ手段と、アンテナ手段で受信されたパルス変調信号を増幅及び周波数変換を行う受信手段と、受信手段が出力する信号を基に、パルス変調信号の特性を解析する信号処理手段と、を備える。信号処理手段は、受信手段が生成した信号に対して包絡線検波を行う検波手段と、検波手段の出力信号に対し短時間フーリエ変換処理を行う変換手段と、変換手段の出力を基に、パルス変調信号に含まれる特徴を検出する特徴検出手段と、を備える。
本発明によれば、欺瞞行為を行う発信器がリピータ又はアクティブデコイといった発信器であっても、当該妨害発信器の識別が可能となる、という効果を奏する。
実施の形態1に係る電波特性解析装置の構成を示すブロック図 実施の形態1における信号処理部の細部構成を示すブロック図 特定発信器が送出するパルス変調信号の包絡線波形の立ち上がり部分及び立ち下がり部分に含まれる発信器固有の微細な特徴の説明に供する図 非特許文献1の図5に掲載された包絡線波形の立ち上がり部分の一例を示す図 観測されたパルス変調信号の包絡線波形に対して行う短時間フーリエ変換(Short−Time Fourier Transform:以下「STFT」と略記)処理の説明に供する図 実施の形態1におけるSTFT処理によって得られる周波数−時間(Frequency−Time:以下「FT」と略記)マップの概要について記載した図 実施の形態1における信号処理部及び表示部の機能を実現するためのハードウェア構成の一例を示すブロック図 実施の形態2における信号処理部の細部構成を示すブロック図 実施の形態3における信号処理部の細部構成を示すブロック図 実施の形態4における信号処理部の細部構成を示すブロック図 実施の形態5における信号処理部の細部構成を示すブロック図 実施の形態6における信号処理部の細部構成を示すブロック図
以下に、本発明の実施の形態に係る電波特性解析装置を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施の形態により、本発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る電波特性解析装置の構成を示すブロック図である。図1では、実施の形態1に係る電波特性解析装置6の説明に必要な、目標1及び妨害信号発信器4を示している。また、図1の例は、電波特性解析装置6がレーダ装置に搭載される場合を想定している。
妨害信号発信器4は、未知の発信器である。妨害信号発信器4の例には、リピータ又はアクティブデコイが挙げられる。電波特性解析装置6からパルス変調信号2が目標1に送出されるとき、当該パルス変調信号2は、妨害信号発信器4にも送出される。このとき、妨害信号発信器4は、電波特性解析装置6に向けて妨害電波5を送出する。妨害信号発信器4がリピータ又はアクティブデコイであるとき、妨害信号発信器4は、受信したパルス変調信号2の諸元をそのまま真似た信号を生成し、自らの発信器により、当該真似た信号を増幅し、送出する。すなわち、妨害電波5は、パルス変調信号2の諸元が反映されたパルス変調信号2の複製信号である。なお、ここで言うパルス変調信号2の諸元には、少なくともパルス幅及びPRIが含まれる。
実施の形態1に係る電波特性解析装置6は、図1に示すように、妨害信号発信器4が送出する妨害電波5に含まれるパルス変調信号を受信するアンテナ7と、アンテナ7で受信された妨害信号発信器4が送出するパルス変調信号を増幅及び周波数変換を行う受信機8と、受信機8が生成した信号を基に妨害信号発信器4が送出するパルス変調信号の特性を解析する信号処理部9と、信号処理部9の処理結果を表示する表示部10と、を備える。
アンテナ7はアンテナ手段の例示であり、受信機8は受信手段の例示であり、信号処理部9は信号処理手段の例示であり、表示部10は表示手段の例示である。
図2は、実施の形態1における信号処理部9の細部構成を示すブロック図である。信号処理部9は、図2に示すように、受信機8が生成した信号に対し包絡線検波を行う検波部11と、検波部11の出力信号に対しSTFT処理を行うSTFT部12と、STFT部12の処理結果を時間と周波数の関係に変換したFTマップを生成するFTマップ生成部13と、FTマップ生成部13の出力を基に、妨害信号発信器4が送出するパルス変調信号に含まれる特徴量を検出する特徴検出部14と、を備える。
検波部11は、検波手段の例示である。なお、検波部11には、アナログ信号をディジタル信号に変換するアナログディジタル変換(Analogue to Digital:以下「AD」と略記)機能が含まれる。また、STFT部12は、変換手段の例示である。FTマップ生成部13及び特徴検出部14は、特徴検出手段の例示である。
次に、実施の形態1に係る電波特性解析装置6の動作について、図1から図6の図面を参照して説明する。図3は、特定発信器が送出するパルス変調信号の包絡線波形の立ち上がり部分及び立ち下がり部分に含まれる発信器固有の微細な特徴の説明に供する図である。図4は、非特許文献1の図5に掲載された包絡線波形の立ち上がり部分の一例を示す図である。図5は、観測されたパルス変調信号の包絡線波形に対して行うSTFT処理の説明に供する図である。図6は、実施の形態1におけるSTFT処理によって得られるFTマップの概要について記載した図である。
前述したように、「発信器」には、内部部品に特性の差がある。当該特性の差は、発信器が送出する電波の特性に「微細な差異」を発生させる。当該「微細な差異」を「発信器固有の特徴」と呼ぶことも前述した通りである。
発信器固有の特徴を検出する手法は、解析手法により、大きく以下の3つに分類することができる。
(1)時間領域的特徴分離法
(2)周波数領域的特徴分離法
(3)時間及び周波数以外の領域に変換する特徴分離法
ここで、多くの場合、時間領域的特徴と周波数領域的特徴との間には可逆的かつ一意な変換関係が成立する。一例で説明すると、パルス変調信号における包絡線波形の立ち上がり部分、及び立ち下がり部分を切り出してフーリエ変換を施すと、パルスの立ち上がり時定数及び立ち下がり時定数に応じた周波数スペクトラムが得られる。もし、立ち上がり部分の波形及び立ち下がり部分の波形が急峻であれば、周波数スペクトラムにおいて、相対的に高い周波数に対応する部分に電力密度が集中する。逆に、立ち上がり部分の波形及び立ち下がり部分の波形がなだらかであれば、周波数スペクトラムにおいて、相対的に低い周波数に対応する部分に電力密度が集中する。
図3の上部には、電波特性解析装置6が受信するパルス変調信号の包絡線波形が示されている。受信するパルス変調信号は、目標1から反射されたエコー信号3及び妨害信号発信器4が送出する妨害電波5である。
また、図3の下部には、上部の包絡線波形において、破線で囲まれた部分の波形、及び一点鎖線で囲まれた部分の波形のそれぞれを時間軸方向に拡大した波形が示されている。これらの拡大波形を見ると分かるように、単なる1パルスの包絡線においても、図中に破線の円で囲んだ(ア)から(カ)に示される以下の項目において、波形の特性に微細な差異が現れることになる。
(ア)バイアス変動
(イ)立ち上がり時定数
(ウ)オーバーシュート
(エ)位相雑音
(オ)立ち下がり時定数
(カ)アンダーシュート
なお、これらの微細な差異が、発信器を構成する部品特性のばらつき、及び製造上のばらつきのうちの一方又は双方に起因することは、前述した通りである。上記(ア)から(カ)の項目について言えば、発信器を構成する部品のうちで、特に、主に飽和領域で使用される増幅回路の非線形特性、当該増幅回路に供給されるゲートバイアス電圧の変動特性、及び帯域制限フィルタであるバンドパスフィルタのカットオフ特性による影響が大である。
図4は、非特許文献1の図5に掲載された包絡線波形の立ち上がり部分の一例である。具体的には、それぞれ異なる位置にある香港、パナマ、ケイマン、シンガポールの各1隻と、日本国の3隻との合計7隻の船舶が送出する自動船舶識別装置(Automatic Identification System:以下「AIS」と略記)信号を、ある1地点で受信した際のパルス変調信号の包絡線波形の立ち上がり部分の拡大図である。図4を見ると分かるように、国籍に応じた船舶すなわちAIS発信器の相違により、パルスの立ち上がり特性に明らかな差異が現れている。
前述したように、多くの場合、時間領域的特徴と周波数領域的特徴との間には、可逆的かつ一意な変換関係が成立する。包絡線波形の時間領域的特徴は、時間領域の成分を周波数領域の成分に変換する手法式(以下、適宜「時間−周波数解析」と表記する)であるフーリエ変換によって、周波数領域的特徴に可逆変換可能である。実施の形態1を含む以下の実施の形態においては、フーリエ変換の一手法であるSTFTを用いて時間−周波数解析を実施する手法について説明する。
STFTは、図5に示されるように、「窓(Window)」と呼ばれる区間の包絡線波形の時系列信号を入力としたフーリエ変換である。窓は、所望の時間分解能、及び所望の周波数分解能が得られるように導出される。すなわち、STFTは、所望の時間分解能及び所望の周波数分解能が得られるように導出された窓と呼ばれる区間の包絡線波形の時系列信号を入力としたフーリエ変換であり、全観測時刻に対する包絡線波形の時系列信号を入力とするフーリエ変換とは異なる解析手法であると言ってもよい。STFTでは、窓を順次観測時刻方向に移動しながら繰返しフーリエ変換を行う。この処理により、窓が存在する観測時刻内の包絡線波形に、どのような周波数成分がどの程度の強度で含まれるかを観測して、時系列にマップに示すことが可能になる。
図6には、STFTにより得られる2次元マップであるFTマップが示されている。図6において、色の濃い部分は、強度が大きいことを示している。図6のFTマップでは、例示的にパルス変調信号における包絡線波形の立ち上がり部及び立ち下がり部には、パルス変調信号における包絡線波形の平坦部に対して、高い周波数成分の反応が強く現れることを示している。
次に、上記(ア)から(カ)項に現れる波形の特性の差異について、以下の(a)から(e)に示す発生要因に区分し直して、当該発生要因とFTマップ上における差異の現れ方について説明する。
<(a)パルス立ち上がり部の時定数及び立ち下がり部の時定数>
時定数τは、一般にパルスの立ち上がり部及び立ち下がり部における振幅の変化を規定する。この時定数τは、発信器内部のパルス変調波生成回路における抵抗成分をR、容量成分をCとすると、次式で与えられる。
τ=RC …(1)
ここで、抵抗及びコンデンサといった部品、並びに、部品の実装における特性値のばらつきを考えると、それらは概ね機微なものであるが、時定数τは個々の発信器において異なる値となる。時定数τが小さい場合、波形は俊敏に立ち上がり、また俊敏に立ち下がる。一方、時定数τが大きい場合、波形はゆっくりと立ち上がり、またゆっくりと立ち下がる。これらの振幅変化をある窓で切り出してSTFT処理を施すと、俊敏に立ち上がるパルス変調波形では、FTマップ上の高周波成分の強度が高くなる。一方、ゆっくりと立ち上がるパルス変調波形では、低周波成分の強度が高くなる。FTマップ上では、これらの特性が差異として現れる。なお、これらの特性には、時間領域と周波数領域との間で一意かつ可逆変換可能な関係が存在することは、前述の通りである。
<(b)パルス立ち上がり時におけるオーバーシュート及びパルス立ち下がり時におけるアンダーシュート>
図3の下部に示されるように、一般にパルス変調信号の包絡線波形には、出力側デバイスと観測側デバイスとの間で繰り返される多重反射により、信号の大きな変化点で規定電圧から上側に突出する現象と、下側に突出する現象とが現れる。なお、実施の形態1の例において、出力側デバイスは未知の発信器である妨害信号発信器4であり、観測側デバイスは電波特性解析装置6のアンテナ7及び受信機8である。規定電圧から上側に突出する現象はオーバーシュートと呼ばれ、下側に突出する現象はアンダーシュートと呼ばれる。また、多重反射の主たる要因は、出力側デバイスと観測側デバイスとの間のインピーダンス不整合である。
いま、観測側デバイスを固定し、出力側デバイスを変更すると、出力側デバイスを構成する部品の特性値ばらつきにより、内部インピーダンスが機微に変化する。これにより、パルス変調信号の包絡線波形では、オーバーシュート及びアンダーシュートとして突出する振幅値の量、並びに、パルス変調信号の繰返し周波数及び繰返し回数の差異に影響を与える。これらの振幅値の時間領域変動をSTFT処理することにより周波数領域に変換すると、双方には可逆で一意な相対関係が発生し、図6に示すものと同様なFTマップが得られる。
<(c)増幅回路の非線形特性>
レーダ又は通信で用いる発信器の増幅回路を成すアンプデバイスは、通常、飽和領域で使用されることが多い。つまり、アンプデバイスに供給する駆動電圧と、アンプデバイスが出力する信号電圧とが、リニアすなわち線形ではない非線形の関係にあることを意味する。そして、アンプデバイスを構成する部品の特性のばらつき、及び部品を実装するときのばらつきにより、パルス変調信号のパルス立ち上がり部及びパルス立ち下がり部における電圧振幅比の非線形特性に機微な差異が現れる。従って、パルス変調信号のパルス立ち上がり部及びパルス立ち下がり部における電圧振幅比をSTFT処理することにより周波数領域に変換すると、双方には可逆で一意な相対関係が発生し、図6に示すものと同様なFTマップが得られる。
<(d)増幅回路に供給されるゲートバイアス電圧の変動特性>
レーダ又は通信で用いる発信器がトランジスタ型の増幅回路の場合、当該増幅回路を動作させるには、ゲートバイアス電圧を供給する供給回路が必要である。パルス変調信号の増幅動作をする際に、供給回路を構成する部品の特性のばらつきにより、ゲートバイアス電圧の供給を開始するときの時間もしくは期間、又はゲートバイアス電圧の供給を終了するときの時間もしくは期間といった供給タイミング特性、又は、供給するゲートバイアス電圧の変動特性に機微な差異が現れる。ゲートバイアス電圧の供給特性の差異は、そのまま増幅回路のパルス変調信号の増幅動作特性の差異につながる。従って、パルス変調信号のパルス立ち上がり部及びパルス立ち下がり部におけるゲートバイアス電圧波形をSTFT処理することにより周波数領域に変換すると、双方には可逆で一意な相対関係が発生し、図6に示すものと同様なFTマップが得られる。
<(e)帯域制限フィルタのカットオフ特性>
一般的に、レーダ又は通信で用いる発信器は、法令上の規制のもと、決められた周波数帯域外に不要信号成分を出力してはいけないという要求が厳に課されている。この要求を満たすために設けられ、周波数帯域を制限する働きをするのが帯域制限フィルタ、具体的にはバンドパスフィルタ(Band Pass Filter)である。一方、帯域制限フィルタは、位相雑音の影響を受け易いという特徴がある。例え同じ種類又は型式の発信器であり、例え同じ周波数帯域の周波数を使用するものであっても、複数の発信器間では、位相雑音特性の差異によって、帯域制限フィルタのカットオフ特性、すなわち決められた周波数帯域以外の成分を遮断する特性には、機微な差異が存在する。従って、パルス立ち上がり部及びパルス立ち下がり部における帯域制限フィルタの出力をSTFT処理することにより周波数領域に変換することでも、双方には可逆で一意な相対関係が発生し、図6に示すものと同様なFTマップが得られる。
上記の説明から理解できるように、FTマップの情報自体が、発信器固有の特徴を表している。特徴検出部14は、作成されたFTマップにおける周波数成分のうちで、ある閾値以上の強度分だけ含む周波数成分を抽出し、発信器のグルーピング又は分類を行う。FTマップにおける特定の周波数成分を抽出することにより、同一又は同型の複数発信器の個体識別が可能になる。なお、同一又は同型の複数発信器の個体識別に関する更なる詳細な説明は、ここでは明示しないが、一般的なグルーピング技法又は分類技法(Classification Technique)を適用することができる。
発信器を構成する部品特性のばらつき、及び製造上のばらつきのうちの少なくとも一つに起因してパルス変調波形の包絡線波形に微細な差異が現れることは前述のとおりである。パルス変調波形の包絡線波形に現れる微細な差異、すなわち発信器固有の特徴は、一般的に時間領域と周波数領域の間で可逆変換である。しかしながら、観測時点では、部品特性のばらつき及び製造上のばらつきによる反応が複合的に混ざり合ってしまっているため、包絡線波形に現れる微細な差異がどの成分によるものか分離できないことの方が多い。これが、波形全体にフーリエ変換を施した場合の分離性能の限界をもたらす。一方、フーリエ変換ではなく、STFT処理を適用することで、上述したパルス変調信号の包絡線波形における様々な特性差異による、細かな時間軸に沿った特徴の変化という情報量が得られ、同じ種類又は型式の複数の発信器から特定の個体を識別することが容易化されるという効果が得られる。
なお、上記(a)の説明では、未知の発信器である妨害信号発信器4が送出するパルス変調信号のパルス立ち上がり部の時定数及び立ち下がり部の時定数の振幅変化をSTFT処理することで発振器固有の特徴を検出することについて説明した。この手法を包括的に捉えれば、パルス変調信号のパルス立ち上がり部における時間関数、及びパルス立ち下がり部における時間関数を周波数解析することと等価である。なお、双方の時間関数を周波数解析する必要はなく、少なくとも一つの時間関数を周波数解析することで特徴の検出は可能である。
上記(b)の説明では、未知の発信器である妨害信号発信器4が送出するパルス変調信号のパルス立ち上がり時におけるオーバーシュート量の振幅変化、及びパルス立ち下がり時におけるアンダーシュート量の振幅変化をSTFT処理することで発振器固有の特徴を検出することについて説明した。この手法を包括的に捉えれば、パルス変調信号のパルス立ち上がり部におけるオーバーシュート特性、及びパルス立ち下がり部におけるアンダーシュート特性を周波数解析することと等価である。なお、双方の特性を周波数解析する必要はなく、少なくとも一つの特性を周波数解析することで特徴の検出は可能である。
上記(c)の説明では、アンプデバイスに供給する駆動電圧と、パルス変調信号のパルス立ち上がり部及びパルス立ち下がり部における電圧振幅比をSTFT処理することで発振器固有の特徴を検出することについて説明した。電圧振幅比は時間領域の関数すなわち時間関数である。この手法を包括的に捉えれば、パルス変調信号のパルス立ち上がり部における時間関数の非線形成分、及びパルス立ち下がり部における時間関数の非線形成分を周波数解析することと等価である。なお、双方の非線形成分を周波数解析する必要はなく、少なくとも一つの非線形成分を周波数解析することで特徴の検出は可能である。
上記(d)の説明では、パルス変調信号のパルス立ち上がり部及びパルス立ち下がり部におけるゲートバイアス電圧波形をSTFT処理することで発振器固有の特徴を検出することについて説明した。この手法を包括的に捉えれば、パルス変調信号のパルス立ち上がり部におけるゲートバイアス電圧の変動特性、及びパルス立ち下がり部におけるゲートバイアス電圧の変動特性を周波数解析することと等価である。なお、双方の変動特性を周波数解析する必要はなく、少なくとも一つの変動特性を周波数解析することで特徴の検出は可能である。
上記(e)の説明では、パルス立ち上がり部及びパルス立ち下がり部における帯域制限フィルタの出力をSTFT処理することで発振器固有の特徴を検出することについて説明した。この手法を包括的に捉えれば、パルス変調信号のパルス立ち上がり部における位相雑音特性、及びパルス立ち下がり部における位相雑音特性を周波数解析することと等価である。なお、双方の位相雑音特性を周波数解析する必要はなく、少なくとも一つの変動特性を周波数解析することで特徴の検出は可能である。
実施の形態1の最後では、上述した実施の形態1の機能を実現するためのハードウェア構成について説明する。図7は、信号処理部9及び表示部10の機能を実現するためのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
信号処理部9及び表示部10の機能を実現する場合には、図7に示すように、演算を行うCPU(Central Processing Unit:中央処理装置)100、CPU100によって読みとられるプログラムが保存されるメモリ102、信号の入出力を行うインタフェース104及びCPU100の処理結果を表示するための表示器106を含む構成とすることができる。
CPU100は、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、プロセッサ、又はDSP(Digital Signal Processor)といったものであってもよい。また、メモリ102には、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically EPROM)などの、不揮発性又は揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD(Digital Versatile Disc)を例示することができる。
メモリ102には、上述した解析を実行するプログラムが格納されている。CPU100は、インタフェース104を介して必要な情報を授受し、メモリ102に格納されたプログラムをCPU100が実行することにより、上述した解析処理を行うことができる。CPU100による解析結果は、表示器106に表示することができる。また、CPU100による解析結果は、メモリ102に記憶保存することができる。
実施の形態2.
図8は、実施の形態2における信号処理部9Aの細部構成を示すブロック図である。実施の形態2における信号処理部9Aは、図2に示した実施の形態1における信号処理部9において、既知の発信器が送出するパルス変調信号における発信器固有の特徴を予め記憶保持するデータベース部16と、特徴検出部14により検出された未知の発信器固有の特徴をデータベース部16の記憶情報と比較照合する識別部15と、を付加したものである。ここで、データベース部16はデータベース手段の例示であり、識別部15は識別手段の例示である。なお、その他の構成については、図2に示す実施の形態1の構成と同一又は同等であり、同一又は同等の構成部には同一の符号を付して示し、重複する説明は省略する。
次に、実施の形態2に係る電波特性解析装置6の動作について説明する。実施の形態2に係る電波特性解析装置6では、パルス変調信号の観測に先立って、事前に情報収集を行う。具体的には、既知の発信器が送出するパルス変調信号に対して、実施の形態1で説明した手法により、発信器のグルーピング又は分類を行う。その際、発信器固有の特徴にどのような差異が傾向として現れるかという情報をデータベース部16に記憶して保持しておく。識別部15は、データベース部16に記憶されている既知発信器の特徴情報に基づき、未知の妨害信号発信器4が送出するパルス変調信号を観測する。この際、妨害信号発信器4の特徴が、既知の発信器のどのグループの特徴に傾向が似ているかの識別処理を行う。
以下、具体例で説明する。パルス立ち上がり部の時間波形と、非線形増幅性の特徴とを2軸としたグラフ上にプロットした場合に、パルス立ち上がり部の波形が急峻であり、かつ、非線形増幅特性が顕著であるグループと、それ以外のグループとに分類することができる。このような分類すなわちグルーピングを複数の評価項目に対して実施すると、データベース部16には、既知発信器の特徴をグルーピングしたテーブルがデータベース部16に記憶される。なお、既知発信器の特徴は、必ずしも1つのグループに属するとは限らず、複数のグループに属することも当然のようにあり得る。識別部15は、データベース部16に記憶されている既知の発信器の特徴情報に基づき、今回観測した未知の妨害信号発信器4が、既知の発信器のどのグループに傾向が似ていて、それによりどのグループに属するのかを識別することができる。これにより、今回観測した未知の妨害信号発信器4において、製造国、製造ロット番号、発信器型名及び製造メーカといった発信器の諸元の一部を推定することができる。なお、ここでは、パルス立ち上がり部の時間波形を用いた場合を一例としたが、パルス立ち下がり部の時間波形を用いて処理を実施してもよい。
実施の形態3.
図9は、実施の形態3における信号処理部9Bの細部構成を示すブロック図である。実施の形態3における信号処理部9Bは、図8に示した実施の形態2における信号処理部9Aにおいて、識別部15の出力を基に、未知の発信器の型式及び種類を同定する同定部17を付加したものである。ここで、同定部17は同定手段の例示である。なお、その他の構成については、図8に示す実施の形態2の構成と同一又は同等であり、同一又は同等の構成部には同一の符号を付して示し、重複する説明は省略する。
次に、実施の形態3に係る電波特性解析装置6の動作について説明する。実施の形態2では、既知発信器の特徴がグルーピングされたテーブルがデータベース部16に保持され、識別部15が、データベース部16に保持されたテーブルを参照することで、今回観測した妨害信号発信器4の諸元の一部を推定可能とした。実施の形態3では、さらに踏み込んだ処理を同定部17が行う。具体的に、同定部17は、今回観測した妨害信号発信器4に対して、「この発信器の製造国が“○○”である可能性は何%」という定量的な諸元の特定を実施する。なお、定量的な諸元を特定する具体的な技法について、ここでは明示しないが、一般的な確率統計処理が適用可能である。一例を説明すると、特定のグループにより構成される確率密度分布が、平均μ、標準偏差σの正規分布である場合、今回観測した妨害信号発信器4のある特徴がこの正規分布の2σ以内に存在する場合、「当該正規分布のグループが持つ特徴を同じく併せ持つ可能性は95%である」といった定量的な評価を行うことができる。
実施の形態4.
図10は、実施の形態4における信号処理部9Cの細部構成を示すブロック図である。実施の形態4における信号処理部9Cは、図9に示した実施の形態3における信号処理部9Bの構成において、識別部15とデータベース部16との間で情報を双方向に送受できるように変更したものである。なお、その他の構成については、図9に示す実施の形態3の構成と同一又は同等であり、同一又は同等の構成部には同一の符号を付して示し、重複する説明は省略する。
次に、実施の形態4に係る電波特性解析装置6の動作について説明する。今回観測した未知のパルス変調信号の特徴が、識別部15による識別処理であるグルーピング処理及び分類処理を通しても、同じであると見なされるグループがなく、又は傾向が似ていると見なされるグループがなく、特性が大きく乖離していると判別される場合がある。このような場合、識別部15は、現時点におけるデータベース部16に対して、当該発信器固有の特徴を、既知の発信器には含まれない新たな発信器として、記憶すなわち登録する。このように、識別部15にデータベース部16の情報を更新する機能を付加することで、データベース部16に特徴の情報がない未知の妨害信号発信器4に対して、次回の観測から、識別部15による識別処理が可能となるという効果が得られる。
なお、上記の説明では、実施の形態3における信号処理部9Bの識別部15にデータベース部16の情報を更新する機能を付加する場合を例示したが、実施の形態2における信号処理部9Aの識別部15にデータベース部16の情報を更新する機能を付加してもよく、本実施の形態と同様な効果が得られる。
実施の形態5.
図11は、実施の形態5における信号処理部9Dの細部構成を示すブロック図である。実施の形態5における信号処理部9Dは、図10に示した実施の形態4における信号処理部9Cにおいて、新たに等価部18を加えたものである。ここで、等価部18は等価手段の例示である。なお、その他の構成については、図10に示す実施の形態4の構成と同一又は同等であり、同一又は同等の構成部には同一の符号を付して示し、重複する説明は省略する。
次に、実施の形態5に係る電波特性解析装置6の動作について説明する。実施の形態4に係る電波特性解析装置6により、今回観測した未知の妨害信号発信器4の特徴が、データベース部16に記憶されている特定の発信器のグループに属するか、又は、特定の発信器個体として特定すなわち同定できたとする。このとき、パルス包絡線波形の立ち上がり特性、立ち下がり特性、オーバーシュート特性、アンダーシュート特性、又は非線形特性といった発信器の特徴の一部が既知となる。これにより、当該発信器が送出する信号の受信感度、又はビット誤り率(Bit Error Rate:BER)といった受信性能を現状の値よりも改善することができる。このような改善処理又は改善のための操作を、ここでは等価(Equalization)処理と呼ぶ。受信感度の一例は、受信信号対雑音比(S/N比)である。このような等価処理によって、受信信号対雑音比(S/N比)を最大にすることもでき、また、ビット誤り率を最適化することができる。
上述した等価部18を備えることで、観測対象である未知の妨害信号発信器4が送出する信号に等価処理を施すことができる。これにより、次回からの観測に対して、識別処理及び同定処理に適した受信信号を提供できるという効果が得られる。また、観測対象である未知の妨害信号発信器4が送出する信号に等価処理を施すことで、干渉電波及びマルチパスに起因するS/N比の劣化、又はBERの劣化を低減できるという効果も得られる。
なお、上記の説明では、実施の形態4における信号処理部9Cに等価部18を付加する場合を例示したが、実施の形態3における信号処理部9Bに等価部18を付加してもよく、本実施の形態と同様な効果が得られる。
実施の形態6.
図12は、実施の形態6における信号処理部9Eの細部構成を示すブロック図である。実施の形態6における信号処理部9Eは、図10に示した実施の形態4における信号処理部9Cにおいて、新たに対妨害装置19を加えたものである。対妨害装置19は、対妨害手段の例示であり、一般的にECCM(Electric Counter Counter Measure)装置と呼ばれている。なお、その他の構成については、図10に示す実施の形態4の構成と同一又は同等であり、同一又は同等の構成部には同一の符号を付して示し、重複する説明は省略する。
次に、実施の形態6に係る電波特性解析装置6の動作について説明する。実施の形態4に係る電波特性解析装置6により、今回観測した未知の妨害信号発信器4の特徴が、データベース部16に記憶されている特定の発信器のグループに属するか、又は、特定の発信器個体として特定すなわち同定できたとする。このとき、パルス包絡線波形の立ち上がり特性、立ち下がり特性、オーバーシュート特性、アンダーシュート特性、又は非線形特性といった発信器の特徴の一部が既知となる。
ここで、電波特性解析装置6自らが捜索及び追尾を機能とするレーダ装置の一部をなす場合、特定された発信器は、当該レーダ装置の機能を劣化又は無効化するための妨害信号を送出してきたシチュエーションとなる。ところが、当該特定された発信器固有の特徴の一部は、既に識別されているため、当該特定された発信器が有する固有の特徴を利用して、自らのレーダ機能を劣化させたり無効化したりするための妨害信号を逆に無効化したり相殺したりする動作が可能となる。
以下、具体例で説明する。特定された発信器のパルス包絡線の立ち上がり部の波形が鈍い場合、ある時定数以上の入力信号を遮断するフィルタを構築することができる。このようなフィルタは、抵抗、コンデンサ及びコイルといった素子を2つ以上組み合わせて構成することができ、もしくは、信号処理によるデジタルフィルタを構築したりすることで実現できる。
また、特定された発信器が送出する妨害信号は、自らのレーダ装置が送出した信号の目標によるエコー信号から分離できる。このため、レーダ装置は、妨害信号を相殺するような逆位相の信号を加えることで妨害動作を相殺できる。
さらに、特定された発信器が送出する妨害信号が連続波(CW:Continuous Wave)の場合、当該特定された発信器が持つ位相雑音特性を利用して、特定の位相雑音を持つ信号のみを遮断するフィルタを持つことで、連続波による妨害信号を無効化することができる。
以上のように、特定された発信器の固有の特徴を利用して、当該特定された発信器が送出する自らのレーダ装置の機能を劣化又は無効化する妨害信号に対し、当該妨害信号を逆に無効化、又は当該妨害信号の効果を低減又は相殺する対妨害装置19を具備することで、自らのレーダ機能及び性能を維持できるという効果が得られる。
なお、上記の説明では、実施の形態4における信号処理部9Cに対妨害装置19を付加する場合を例示したが、実施の形態5における信号処理部9Dに対妨害装置19を付加してもよく、本実施の形態と同様な効果が得られる。
また、以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1 目標、2 パルス変調信号、3 エコー信号、4 妨害信号発信器、5 妨害電波、6 電波特性解析装置、7 アンテナ、8 受信機、9,9A,9B,9C,9D,9E 信号処理部、10 表示部、11 検波部、12 STFT部、13 FTマップ生成部、14 特徴検出部、15 識別部、16 データベース部、17 同定部、18 等価部、19 対妨害装置、100 CPU、102 メモリ、104 インタフェース、106 表示器。

Claims (11)

  1. 未知の発信器が送出するパルス変調信号を受信するアンテナ手段と、前記アンテナ手段で受信された前記パルス変調信号を増幅及び周波数変換を行う受信手段と、前記受信手段が出力する信号を基に、前記パルス変調信号の特性を解析する信号処理手段と、を備えた電波特性解析装置において、
    前記信号処理手段は、
    前記受信手段が生成した信号に対して包絡線検波を行う検波手段と、
    前記検波手段の出力信号に対し短時間フーリエ変換処理を行う変換手段と、
    前記変換手段の出力を基に、前記パルス変調信号に含まれる特徴を検出する特徴検出手段と、
    を備えた電波特性解析装置。
  2. 前記特徴検出手段は、前記パルス変調信号のパルス立ち上がり部における時間関数、又はパルス立ち下がり部における時間関数を周波数解析することにより前記特徴を検出する請求項1に記載の電波特性解析装置。
  3. 前記特徴検出手段は、前記パルス変調信号のパルス立ち上がり時におけるオーバーシュート特性、又はパルス立ち下がり部におけるアンダーシュート特性を周波数解析することにより前記特徴を検出する請求項1に記載の電波特性解析装置。
  4. 前記特徴検出手段は、前記パルス変調信号のパルス立ち上がり部における時間関数の非線形成分、又はパルス立ち下がり部における時間関数の非線形成分を周波数解析することにより前記特徴を検出する請求項1に記載の電波特性解析装置。
  5. 前記特徴検出手段は、前記パルス変調信号のパルス立ち上がり部におけるゲートバイアス電圧の変動特性、又はパルス立ち下がり部におけるゲートバイアス電圧の変動特性を周波数解析することにより前記特徴を検出する請求項1に記載の電波特性解析装置。
  6. 前記特徴検出手段は、前記パルス変調信号のパルス立ち上がり部における位相雑音特性、又はパルス立ち下がり部における位相雑音特性を周波数解析することにより前記特徴を検出する請求項1に記載の電波特性解析装置。
  7. 前記信号処理手段は、
    既知の発信器が送出するパルス変調信号における発信器固有の特徴を予め記憶保持するデータベース手段と、
    前記特徴検出手段により検出された前記特徴を前記データベース手段の情報と比較照合する識別手段と、
    を備えた請求項1から6の何れか1項に記載の電波特性解析装置。
  8. 前記信号処理手段は、前記識別手段の出力を基に、未知の発信器の型式及び種類を同定する同定手段を備えた請求項7に記載の電波特性解析装置。
  9. 前記識別手段は、前記データベース手段には保持されていない新たな特徴を前記データベース手段に登録する機能を有する請求項7又は8に記載の電波特性解析装置。
  10. 前記信号処理手段は、前記同定手段により、前記パルス変調信号を送出する未知の発信器の特徴が同定できた場合、同定した前記特徴を基に、前記パルス変調信号の受信性能を改善する等価処理を実施する等価手段を備えた請求項8又は9に記載の電波特性解析装置。
  11. 前記信号処理手段は、前記同定手段により、前記パルス変調信号を送出する未知の発信器の特徴が同定できた場合、同定した前記特徴を基に、未知の前記発信器が送出する信号を無効化又は相殺する対妨害手段を備えた請求項9又は10に記載の電波特性解析装置。
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