JP2018197627A - 熱交換器 - Google Patents
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Abstract
【課題】ヘッダタンクの耐食性が優れているヒータコアを提供する。【解決手段】ヘッダタンクのタンク本体7は、側壁部13,15と連結壁部14,16とよりなる第1および第2タンク部材11,12からなる。第2タンク部材12の側壁部15は第1部分24と第1部分24に対して内側に偏位した第2部分25とよりなる。第1タンク部材11の側壁部13が、タンク本体7の両側縁部に設けられた積層部19の外側縦壁部17であり、第2タンク部材12の側壁部15の第2部分25が同内側縦壁部18である。第1タンク部材11の外側縦壁部17の外面と、第2タンク部材12の側壁部15の第1部分24の外面とが1つの平面上に位置している。内側縦壁部18の先端面は第1タンク部材11の連結壁部14の露出防止部27に当接している。【選択図】図4
Description
この発明は、たとえば自動車に搭載されるカーエアコンに組み込まれるヒータコアとして好適に用いられる熱交換器に関する。
この明細書および特許請求の範囲において、隣接する熱交換管どうしの間の通風間隙を流れる空気の流れ方向、すなわち図1の紙面表裏方向を通風方向という。
高温になったエンジン冷却液を用いて車室内を暖房するカーエアコン用ヒータコアとして、たとえば幅方向を通風方向に向けるとともに長手方向を同方向に向けた状態で互いに間隔をおいて配置された1対のヘッダタンクと、長手方向を同方向に向けた状態で両ヘッダタンク間に両ヘッダタンクの長手方向に間隔をおいて配置され、かつ長手方向両端部が両ヘッダタンクに接続された複数の熱交換管とを備えており、少なくともいずれか一方のヘッダタンクが、両端が開口した筒状のタンク本体と、タンク本体の開口を閉鎖するエンドプレートとを有し、タンク本体が、タンク本体の熱交換管側の部分を形成しかつ熱交換管が接続された第1タンク部材と、第1タンク部材に接合されかつタンク本体における熱交換管とは反対側の部分を形成する第2タンク部材とよりなり、各タンク部材の横断面形状が、他のタンク部材側に開口した略U字状であり、第1タンク部材が、通風方向に間隔をおいて設けられた1対の側壁部と、両側壁部における熱交換管側の側縁部どうしを一体に連結する連結壁部とよりなり、第2タンク部材が、通風方向に間隔をおいて設けられた1対の側壁部と、両側壁部における熱交換管とは反対側の側縁部どうしを一体に連結する連結壁部とよりなり、タンク本体の通風方向両側縁部に、それぞれ一方のタンク部材の側壁部に形成された外側縦壁部、および他方のタンク部材の側壁部に形成されかつ当該外側縦壁部の内側に重なった内側縦壁部よりなる積層部が設けられており、エンドプレートが、第2タンク部材の両側壁部から連結壁部にかけて形成されたスリットに挿入されて両タンク部材に接合されたヒータコアが知られている(特許文献1参照)。上述したヒータコアのタンク本体の第1タンク部材および第2タンク部材は、エンジン冷却液による腐食を抑制することを目的として、通常、アルミニウム製芯材の片面にろう材層が形成されるとともに、他面に犠牲腐食材層が形成されたクラッド材に、犠牲腐食材層がタンク本体内面側に来るようにプレス加工を施すことによって形成されており、両タンク部材の両側壁部および連結壁部におけるタンク本体内方を向いた面に、犠牲腐食材層が形成されている。
上述したヒータコアのヘッダタンクの具体例として、第1タンク部材の両側壁部の全体が熱交換管の長手方向に真っ直ぐな平板状であるとともに当該両側壁部の高さがタンク本体の全高の1/2以下であり、かつ第1タンク部材の両側壁部の全体が積層部の内側縦壁部となっており、第2タンク部材の両側壁部の全体が熱交換管の長手方向に真っ直ぐな平板状であるとともに当該両側壁部の高さがタンク本体の全高に等しく、第2タンク部材における熱交換管側の一定幅部分が積層部の外側縦壁部となっているヘッダタンクが知られている(特許文献1、図4参照)。
しかしながら、特許文献1の図4に記載されたヒータコアのヘッダタンクの場合、内側縦壁部の先端面がタンク本体内に露出しており、当該先端面に犠牲腐食材が存在しないので、内側縦壁部の先端面から腐食が進行し、ヘッダタンクの耐食性が不足するおそれがある。
この発明の目的は、上記問題を解決し、ヘッダタンクの耐食性が優れている熱交換器を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するために以下の態様からなる。
1)幅方向を通風方向に向けるとともに長手方向を同方向に向けた状態で互いに間隔をおいて配置された1対のヘッダタンクと、長手方向を同方向に向けた状態で両ヘッダタンク間に両ヘッダタンクの長手方向に間隔をおいて配置され、かつ長手方向両端部が両ヘッダタンクに接続された複数の熱交換管とを備えており、少なくともいずれか一方のヘッダタンクが、少なくとも一端が開口した筒状のタンク本体を有し、タンク本体が、タンク本体の熱交換管側の部分を形成しかつ熱交換管が接続された第1タンク部材と、第1タンク部材に接合されかつタンク本体における熱交換管とは反対側の部分を形成する第2タンク部材とよりなり、各タンク部材の横断面形状が、他のタンク部材側に開口した略U字状であり、第1タンク部材が、通風方向に間隔をおいて設けられた1対の側壁部と、両側壁部における熱交換管側の側縁部どうしを一体に連結する連結壁部とよりなり、第2タンク部材が、通風方向に間隔をおいて設けられた1対の側壁部と、両側壁部における熱交換管とは反対側の側縁部どうしを一体に連結する連結壁部とよりなり、タンク本体の通風方向両側縁部に、それぞれ一方のタンク部材の側壁部に形成された外側縦壁部、および他方のタンク部材の側壁部に形成されかつ当該外側縦壁部の内側に重なった内側縦壁部よりなる積層部が設けられている熱交換器であって、
前記一方のタンク部材の両側壁部の全体が外側縦壁部になり、前記他方のタンク部材の両側壁部が、連結壁部に連なった第1部分と、第1部分における連結壁部とは反対側端部に連なるとともに第1部分に対して内側に偏位した第2部分とよりなり、当該第2部分が積層部の内側縦壁部になり、前記一方のタンク部材の連結壁部における両側壁部側の縁部の内面に、前記他方のタンク部材の内側縦壁部の先端面が当接しかつ内側縦壁部の先端面のタンク本体内方への露出を防止する露出防止部が設けられ、前記一方のタンク部材の外側縦壁部の外面と、前記他方のタンク部材の側壁部における第1部分の外面とが1つの滑らかな面上に位置している熱交換器。
前記一方のタンク部材の両側壁部の全体が外側縦壁部になり、前記他方のタンク部材の両側壁部が、連結壁部に連なった第1部分と、第1部分における連結壁部とは反対側端部に連なるとともに第1部分に対して内側に偏位した第2部分とよりなり、当該第2部分が積層部の内側縦壁部になり、前記一方のタンク部材の連結壁部における両側壁部側の縁部の内面に、前記他方のタンク部材の内側縦壁部の先端面が当接しかつ内側縦壁部の先端面のタンク本体内方への露出を防止する露出防止部が設けられ、前記一方のタンク部材の外側縦壁部の外面と、前記他方のタンク部材の側壁部における第1部分の外面とが1つの滑らかな面上に位置している熱交換器。
2)少なくとも一端が開口したタンク本体の開口が、タンク本体の開口端部に嵌め被せられたキャップにより閉鎖されており、キャップが、キャップ頂壁と、キャップ頂壁の周縁部に設けられてタンク本体の開口端部外周面に沿うキャップ周壁とからなり、キャップ周壁の内面が、段差のない滑らかな面となっている上記1)記載の熱交換器。
3)前記一方のタンク部材の両側壁部の外面および連結壁部の外面が平坦面であり、前記他方のタンク部材の両側壁部の第1部分および第2部分の外面、ならびに連結壁部の外面が平坦面であり、前記一方のタンク部材の外側縦壁部となる両側壁部外面と、前記他方のタンク部材の両側壁部の第1部分の外面とが同一平面上に位置し、前記他方のタンク部材の両側壁部の第1部分が、連結壁部の通風方向両側縁部に横断面円弧状連接部を介して連なっており、キャップのキャップ周壁の内面が、前記一方のタンク部材の連結壁部の外面に沿う部分、前記他方のタンク部材の連結壁部の外面に沿う部分、前記他方のタンク部材の横断面円弧状連接部の外面に沿う部分、ならびに前記一方のタンク部材の外側縦壁部となる両側壁部外面および前記他方のタンク部材の両側壁部の第1部分の外面が位置している平面に沿う部分とからなる上記2)記載の熱交換器。
4)前記他方のタンク部材の側壁部の第2部分が、第1部分から遠ざかるにつれてタンク本体内方に傾斜した傾斜部を介して第1部分に連なるように設けられており、外側縦壁部の先端面が、前記傾斜部の外面と同方向に傾斜した傾斜面となっている上記1)〜3)のうちのいずれかに記載の熱交換器。
5)第1タンク部材および第2タンク部材の両側壁部と連結壁部のタンク本体内方を向いた面に、犠牲腐食材層が形成されている上記1)〜4)のうちのいずれかに記載の熱交換器。
6)外側縦壁部が第1タンク部材に設けられるとともに、内側縦壁部が第2タンク部材に設けられている上記1)〜5)のうちのいずれかに記載の熱交換器。
上記1)〜6)の熱交換器によれば、前記一方のタンク部材の両側壁部の全体が外側縦壁部になり、前記他方のタンク部材の両側壁部が、連結壁部に連なった第1部分と、第1部分における連結壁部とは反対側端部に連なるとともに第1部分に対して内側に偏位した第2部分とよりなり、当該第2部分が積層部の内側縦壁部になり、前記一方のタンク部材の連結壁部における両側壁側の縁部の内面に、前記他方のタンク部材の内側縦壁部の先端面が当接しかつ内側縦壁部の先端面のタンク本体内方への露出を防止する露出防止部が設けられているので、当該熱交換器がヒータコアに適用され、タンク本体の第1タンク部材および第2タンク部材が、アルミニウム製芯材の片面にろう材層が形成されるとともに、他面に犠牲腐食材層が形成されたクラッド材に、犠牲腐食材層がタンク本体の内面側に来るようにプレス加工を施すことによって形成されていたとしても、外側縦壁部が設けられたタンク部材の露出防止部の働きによって、犠牲腐食材が存在しない内側縦壁部の先端面のタンク本体内方への露出が防止される。したがって、内側縦壁部の先端面からの腐食が防止され、ヘッダタンクの耐食性が優れたものになる。
さらに、両タンク部材を、前記他方のタンク部材の両内側縦壁部が前記一方のタンク部材の両外側縦壁部間に圧入されるような寸法につくっておくと、前記他方のタンク部材の両内側縦壁部を前記一方のタンク部材の両外側縦壁部間に圧入することによって、材料の弾性により両タンク部材が仮止めされるので、熱交換器の製造時の両タンク部材の取り扱いが容易になる。
上記2)〜4)の熱交換器によれば、タンク本体の開口端部の外周面とキャップ周壁の内周面との間におけるろう付不良の発生を抑制することができる。
上記5)の熱交換器によれば、タンク本体の耐食性が優れたものになる。
上記6)の熱交換器によれば、タンク本体の積層部の外側縦壁部および内側縦壁部を比較的簡単に形成することができる。
以下、この発明の実施形態を、図面を参照して説明する。以下に述べる実施形態は、この発明による熱交換器を、カーエアコンに組み込まれるヒータコアに適用したものである。
なお、以下の説明において、「アルミニウム」という用語には、純アルミニウムの他にアルミニウム合金を含むものとする。
また、以下の説明において、図1の上下、左右を上下、左右というものとする。
図1および図2はこの発明の熱交換器を適用したヒータコアの全体構成を示し、図3および図4はその要部の構成を示す。
図1および図2において、ヒータコア(1)は、幅方向を通風方向に向けるとともに長手方向を左右方向に向けた状態で、上下方向に間隔をおいて配置されたアルミニウム製上ヘッダタンク(2)およびアルミニウム製下ヘッダタンク(3)と、上下両ヘッダタンク(2)(3)間に、幅方向を通風方向に向けるとともに左右方向に間隔をおいて配置され、かつ上下両端部が上下両ヘッダタンク(2)(3)に接続された複数のアルミニウム製扁平状熱交換管(4)と、隣り合う熱交換管(4)どうしの間および左右両端の熱交換管(4)の外側に配置されて熱交換管(4)にろう付されたアルミニウム製コルゲートフィン(5)と、両端のコルゲートフィン(5)の外側に配置されてコルゲートフィン(5)にろう付されるとともに、上下両端が上下両ヘッダタンク(2)(3)にろう付されたアルミニウム製サイドプレート(6)とを備えている。
上ヘッダタンク(2)は、左右両端が開口したタンク本体(7)と、タンク本体(7)の両端部(開口端部)に嵌め被せられてタンク本体(7)の開口を閉鎖するキャップ(8)(9)とによって構成されている。
図3〜図5に示すように、上ヘッダタンク(2)のタンク本体(7)は、タンク本体(7)の熱交換管(4)側(下側)の部分を形成しかつ熱交換管(4)が接続された第1タンク部材(11)と、第1タンク部材(11)にろう材により接合されかつタンク本体(7)における熱交換管(4)とは反対側の部分を形成する第2タンク部材(12)とよりなる。
タンク本体(7)の各タンク部材(11)(12)の横断面形状は、他のタンク部材(12)(11)側(すなわち、第1タンク部材(11)においては上側、第2タンク部材(12)おいては下側)に開口した略U字状であり、第1タンク部材(11)は、通風方向に間隔をおいて設けられた1対の側壁部(13)と、両側壁部(13)における熱交換管(4)側の側縁部どうしを一体に連結する連結壁部(14)とよりなる。第2タンク部材(12)は、通風方向に間隔をおいて設けられた1対の側壁部(15)と、両側壁部(15)における熱交換管(4)とは反対側の側縁部どうしを一体に連結する連結壁部(16)とよりなる。そして、タンク本体(7)の通風方向両側縁部に、それぞれ一方のタンク部材、ここでは第1タンク部材(11)の側壁部(13)に形成された外側縦壁部(17)、および他方のタンク部材、ここでは第2タンク部材(12)の側壁部(15)に形成されかつ外側縦壁部(17)の内側に重なった内側縦壁部(18)よりなる積層部(19)が設けられている。
タンク本体(7)の第1タンク部材(11)の両側壁部(13)は全体に垂直な平板状であるとともに、その高さはタンク本体(7)の全高の1/2以下となっており、両側壁部(13)の全体が積層部(19)の外側縦壁部(17)になっている。第1タンク部材(11)の連結壁部(14)は全体に水平状であり、熱交換管(4)を通す複数の管挿通穴(21)が左右方向に間隔をおいて形成されている。熱交換管(4)は管挿通穴(21)に通されて連結壁部(14)にろう材により接合されている。第1タンク部材(11)の両側壁部(13)および連結壁部(14)におけるタンク本体(7)外側を向いた面(外面)は平坦面である。なお、第1タンク部材(11)の両側壁部(13)のタンク本体(7)外側を向いた面と連結壁部(14)の下面との連接部には丸み(22)が存在する。
タンク本体(7)の第2タンク部材(12)の両側壁部(15)は、連結壁部(16)の通風方向両側縁部に横断面円弧状連接部(23)を介して連なった第1部分(24)と、第1部分(24)における連結壁部(16)とは反対側端部に連なるとともに第1部分(24)に対して内側に偏位した第2部分(25)とを有し、第2部分(25)が積層部(19)の内側縦壁部(18)になっている。第2タンク部材(12)の両側壁部(15)の第1部分(24)および第2部分(25)はそれぞれ垂直な平板状であり、第2部分(25)は、第1部分(24)から遠ざかるにしたがってタンク本体(7)内方に傾斜した傾斜部(26)を介して第1部分(24)に連なるように設けられている。第2タンク部材(12)の両側壁部(15)の第1部分(24)および第2部分(25)のタンク本体(7)外側を向いた面、ならびに連結壁部(16)のタンク本体(7)外側を向いた面が平坦面である。
タンク本体(7)の第1タンク部材(11)および第2タンク部材(12)は、アルミニウム製芯材の片面にろう材層が形成されるとともに、他面に犠牲腐食材層が形成されたクラッド材に、犠牲腐食材層が両側壁部(13)(15)および連結壁部(14)(16)のタンク本体(7)内側を向く面(内面)に来るようにプレス加工を施すことによって形成されている。
タンク本体(7)の第2タンク部材(12)の内側縦壁部(18)は第1タンク部材(11)の外側縦壁部(17)の内側に重なり合っており、第2タンク部材(12)の内側縦壁部(18)のタンク本体(7)外側を向いた面と第1タンク部材(11)の外側縦壁部(17)のタンク本体(7)内側を向いた面とがろう材により接合されている。第1タンク部材(11)の外側縦壁部(17)のタンク本体(7)外側を向いた面と、第2タンク部材(12)の側壁部(16)における第1部分(24)のタンク本体(7)外側を向いた面とが1つの滑らかな平面上に位置している。また、第2タンク部材(12)の内側縦壁部(18)の先端面(下端面)は、第1タンク部材(11)の連結壁部(14)のタンク本体(7)内側を向いた面における両側壁部(13)側の縁部に設けられ、かつ内側縦壁部(18)の先端面のタンク本体(7)内方への露出を防止する露出防止部(27)に当接しており、内側縦壁部(18)の先端面と第1タンク部材(11)の連結壁部(14)の露出防止部(27)とがそれぞれろう材により接合されている。
両キャップ(8)(9)は、それぞれキャップ頂壁(28)と、キャップ頂壁(28)の周縁部に設けられてタンク本体(7)の開口端部外周面に沿うキャップ周壁(29)とからなる。キャップ周壁(29)の内面は、第1タンク部材(11)の連結壁部(14)のタンク本体(7)外側を向いた面に沿う部分、第2タンク部材(12)の連結壁部(16)のタンク本体(7)外側を向いた面に沿う部分、第2タンク部材(12)の横断面円弧状連接部(23)のタンク本体(7)外側を向いた面に沿う部分、ならびに第1タンク部材(11)の外側縦壁部(17)となる両側壁部(13)のタンク本体(7)外側を向いた面および第2タンク部材(12)の両側壁部(15)の第1部分(24)のタンク本体(7)外側を向いた面が位置している平面に沿う部分とからなり、キャップ周壁(29)の内面は、段差のない滑らかな面となっている。右キャップ(8)のキャップ頂壁(28)には、エンジン冷却液の入口および出口のうちいずれか一方になる流通口(31)が形成されている。また、右キャップ(8)のキャップ頂壁(28)に、流通口(31)を通してエンジン冷却液を上ヘッダタンク(2)内に供給する入口管、または流通口(31)を通してエンジン冷却液を上ヘッダタンク(2)内から排出する出口管のうちのいずれか一方が接続される管接続部(32)が設けられている。両キャップ(8)(9)はアルミニウムベア材にプレス加工を施すことにより形成されている。
下ヘッダタンク(3)は上ヘッダタンク(2)と同様な構成であり、上ヘッダタンク(2)とは上下逆向きに配置されている。下ヘッダタンク(3)における上ヘッダタンク(2)と同一部分には同一符号を付す。なお、下ヘッダタンク(3)の右キャップ(8)のキャップ頂壁(28)の流通口(図示略)は、エンジン冷却液の入口および出口のうちいずれか他方になり、管接続部(32)には、エンジン冷却液の入口管および出口管のうちのいずれか他方が接続される。
上述した実施形態において、図6に示すように、第1タンク部材(11)の両側壁部(13)である外側縦壁部(17)の先端面が、第2タンク部材(12)の両側壁部(15)の傾斜部(26)の外面と同方向に傾斜した傾斜面(35)となっていてもよい。
上記実施形態においては、タンク本体(7)の第1タンク部材(11)に積層部(19)の外側縦壁部(17)が設けられ、第2タンク部材(12)に積層部(19)の内側縦壁部(18)が設けられているが、これとは逆に、第1タンク部材(11)に積層部(19)の内側縦壁部(18)が設けられ、第2タンク部材(12)に積層部(19)の外側縦壁部(17)が設けられていてもよい。また、上記実施形態においては、ヘッダタンクのタンク本体(7)の両端開口がキャップにより閉鎖されているが、これに限定されるものではなく、ヘッダタンクのタンク本体(7)の一端開口がキャップにより閉鎖され、他端開口が両タンク部材のうち少なくともいずれか一方に設けられた閉鎖部材により閉鎖されていてもよい。
さらに、上記実施形態においては、この発明による熱交換器がカーエアコン用ヒータコアに適用されているが、これに限定されるものではなく、他の用途の熱交換器、たとえばラジエータ、インタークーラなどにも適用可能である。
この発明による熱交換器は、カーエアコンに組み込まれるヒータコアとして好適に用いられる。
(1):ヒータコア(熱交換器)
(2):上ヘッダタンク
(3):下ヘッダタンク
(4):熱交換管
(7):タンク本体
(8)(9):キャップ
(11):第1タンク部材
(12):第2タンク部材
(13):側壁部
(14):連結壁部
(15):側壁部
(16):連結壁部
(17):外側縦壁部
(18):内側縦壁部
(19):積層部
(23):横断面円弧状連接部
(24):第1部分
(25):第2部分
(26):傾斜部
(27):露出防止部
(28):キャップ頂壁
(29):キャップ周壁
(2):上ヘッダタンク
(3):下ヘッダタンク
(4):熱交換管
(7):タンク本体
(8)(9):キャップ
(11):第1タンク部材
(12):第2タンク部材
(13):側壁部
(14):連結壁部
(15):側壁部
(16):連結壁部
(17):外側縦壁部
(18):内側縦壁部
(19):積層部
(23):横断面円弧状連接部
(24):第1部分
(25):第2部分
(26):傾斜部
(27):露出防止部
(28):キャップ頂壁
(29):キャップ周壁
Claims (6)
- 幅方向を通風方向に向けるとともに長手方向を同方向に向けた状態で互いに間隔をおいて配置された1対のヘッダタンクと、長手方向を同方向に向けた状態で両ヘッダタンク間に両ヘッダタンクの長手方向に間隔をおいて配置され、かつ長手方向両端部が両ヘッダタンクに接続された複数の熱交換管とを備えており、少なくともいずれか一方のヘッダタンクが、少なくとも一端が開口した筒状のタンク本体を有し、タンク本体が、タンク本体の熱交換管側の部分を形成しかつ熱交換管が接続された第1タンク部材と、第1タンク部材に接合されかつタンク本体における熱交換管とは反対側の部分を形成する第2タンク部材とよりなり、各タンク部材の横断面形状が、他のタンク部材側に開口した略U字状であり、第1タンク部材が、通風方向に間隔をおいて設けられた1対の側壁部と、両側壁部における熱交換管側の側縁部どうしを一体に連結する連結壁部とよりなり、第2タンク部材が、通風方向に間隔をおいて設けられた1対の側壁部と、両側壁部における熱交換管とは反対側の側縁部どうしを一体に連結する連結壁部とよりなり、タンク本体の通風方向両側縁部に、それぞれ一方のタンク部材の側壁部に形成された外側縦壁部、および他方のタンク部材の側壁部に形成されかつ当該外側縦壁部の内側に重なった内側縦壁部よりなる積層部が設けられている熱交換器であって、
前記一方のタンク部材の両側壁部の全体が外側縦壁部になり、前記他方のタンク部材の両側壁部が、連結壁部に連なった第1部分と、第1部分における連結壁部とは反対側端部に連なるとともに第1部分に対して内側に偏位した第2部分とよりなり、当該第2部分が積層部の内側縦壁部になり、前記一方のタンク部材の連結壁部における両側壁部側の縁部の内面に、前記他方のタンク部材の内側縦壁部の先端面が当接しかつ内側縦壁部の先端面のタンク本体内方への露出を防止する露出防止部が設けられ、前記一方のタンク部材の外側縦壁部の外面と、前記他方のタンク部材の側壁部における第1部分の外面とが1つの滑らかな面上に位置している熱交換器。 - 少なくとも一端が開口したタンク本体の開口が、タンク本体の開口端部に嵌め被せられたキャップにより閉鎖されており、キャップが、キャップ頂壁と、キャップ頂壁の周縁部に設けられてタンク本体の開口端部外周面に沿うキャップ周壁とからなり、キャップ周壁の内面が、段差のない滑らかな面となっている請求項1記載の熱交換器。
- 前記一方のタンク部材の両側壁部の外面および連結壁部の外面が平坦面であり、前記他方のタンク部材の両側壁部の第1部分および第2部分の外面、ならびに連結壁部の外面が平坦面であり、前記一方のタンク部材の外側縦壁部となる両側壁部外面と、前記他方のタンク部材の両側壁部の第1部分の外面とが同一平面上に位置し、前記他方のタンク部材の両側壁部の第1部分が、連結壁部の通風方向両側縁部に横断面円弧状連接部を介して連なっており、キャップのキャップ周壁の内面が、前記一方のタンク部材の連結壁部の外面に沿う部分、前記他方のタンク部材の連結壁部の外面に沿う部分、前記他方のタンク部材の横断面円弧状連接部の外面に沿う部分、ならびに前記一方のタンク部材の外側縦壁部となる両側壁部外面および前記他方のタンク部材の両側壁部の第1部分の外面が位置している平面に沿う部分とからなる請求項2記載の熱交換器。
- 前記他方のタンク部材の側壁部の第2部分が、第1部分から遠ざかるにつれてタンク本体内方に傾斜した傾斜部を介して第1部分に連なるように設けられており、外側縦壁部の先端面が、前記傾斜部の外面と同方向に傾斜した傾斜面となっている請求項1〜3のうちのいずれかに記載の熱交換器。
- 第1タンク部材および第2タンク部材の両側壁部と連結壁部のタンク本体内方を向いた面に、犠牲腐食材層が形成されている請求項1〜4のうちのいずれかに記載の熱交換器。
- 外側縦壁部が第1タンク部材に設けられるとともに、内側縦壁部が第2タンク部材に設けられている請求項1〜5のうちのいずれかに記載の熱交換器。
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JP2017102692A JP2018197627A (ja) | 2017-05-24 | 2017-05-24 | 熱交換器 |
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