JP2018196486A - 遊技機 - Google Patents

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Toshio Ogura
敏男 小倉
裕行 山崎
Hiroyuki Yamazaki
裕行 山崎
裕介 笠鳥
Yusuke Kasatori
裕介 笠鳥
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Abstract

【課題】好適に保留記憶を記憶することができる遊技機を提供すること。
【解決手段】第1始動入賞口60aの検出結果に基づいて可変表示に関する情報を保留記憶として上限数まで記憶可能であるとともに、該記憶された保留記憶に基づいて可変表示を実行可能な可変表示手段と、第1始動入賞口60aに進入した遊技球Pを第1始動口スイッチ22Aまで流下させる第1流下通路231の方向変換領域において遊技球Pを案内する第1案内手段(例えば、傾斜壁部261、突条部270)と、一般入賞口に進入した遊技球Pを入賞スイッチまで流下させる一般流下通路の方向変換領域において遊技球Pを案内する第2案内手段(例えば、傾斜壁部/右側壁232)と、を備え、前記第1案内手段は、遊技媒体の流下を遅延させる度合いが前記第2案内手段よりも高くなるように遊技媒体を案内する。
【選択図】図4

Description

本発明は、遊技が可能な遊技機に関する。
遊技機の一例であるパチンコ遊技機にあっては、遊技媒体である遊技球を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技球が遊技領域に設けられている入賞口(進入領域)に入賞(進入)してセンサなどの検出手段により検出されると、所定個の賞球が遊技者に払い出されるものがある。
また、始動入賞口に入賞した遊技球が検出されたことに基づいて可変表示に関する情報を保留記憶として所定上限数まで記憶可能であり、記憶された保留記憶に基づいて可変表示を実行するとともに可変表示の表示結果が特定表示結果となった場合に遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能なもの等がある。
また、始動入賞口に入賞した遊技球を検出手段まで流下させる流下経路の所定領域に、遊技球を後方の取込口に向けて案内するためのリブが設けられたもの等があった(例えば、特許文献1参照。)。
特開2016−19871号公報
上記特許文献1に記載の遊技機のように、始動入賞口に入賞した遊技球は流下途中でリブ等により所定方向に案内されることがあるが、可変表示に関する情報を保留記憶として上限数まで記憶可能な遊技機において、始動入賞口に入賞した遊技球が検出手段により検出されるまでの流下期間が短い場合、例えば、保留記憶が上限数に達している状態において実行中の可変表示が終了する間際に新たな遊技球が始動入賞口に入賞したときに、遊技球は実行中の可変表示が終了する前、つまり、保留記憶が上限数に達している状態で検出手段により検出される可能性が高いため、保留記憶を好適に記憶することができないという問題があった。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、好適に保留記憶を記憶することができる遊技機を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の手段1の遊技機は、
遊技が可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技媒体(例えば、遊技球P)が進入(通過、入賞)可能な第1進入領域(例えば、第1始動入賞口60a/大入賞口)および第2進入領域(例えば、一般入賞口501A/第2始動入賞口60b)と、
前記第1進入領域に進入した遊技媒体を検出可能な第1検出手段(例えば、第1始動口スイッチ22A/カウントスイッチ23)と、
前記第2進入領域に進入した遊技媒体を検出可能な第2検出手段(例えば、入賞スイッチ30A/第2始動口スイッチ22B)と、
前記第1検出手段の検出結果に基づいて可変表示に関する情報を保留記憶として上限数(例えば、「4」)まで記憶可能な保留記憶手段(例えば、CPU103が始動入賞処理を実行する部分。RAM102の第1特図保留記憶部や第2特図保留記憶部/CPU103が大当り開放処理等を実行する部分。)と、
前記保留記憶手段により記憶された保留記憶に基づいて可変表示を実行可能な可変表示手段(例えば、CPU103が特別図柄プロセス処理の特別図柄変動処理等を実行する部分や、演出制御用CPU120が演出制御プロセス処理の演出図柄変動中処理等を実行する部分)と、
前記第1進入領域に進入した遊技媒体を前記第1検出手段まで流下させる流下経路(例えば、第1流下通路231)の所定領域(例えば、方向変更領域E1)において遊技媒体を案内する第1案内手段(例えば、傾斜壁部261、突条部270/傾斜壁部701/突出部702A,702B/突条部703A,703B)と、
前記第2進入領域に進入した遊技媒体を前記第2検出手段まで流下させる流下経路(例えば、一般流下通路510/第2流下通路232)の所定領域(例えば、方向変更領域E3/方向変更領域E2)において遊技媒体を案内する第2案内手段(例えば、傾斜壁部512/右側壁232C)と、
を備え、
前記第1案内手段は、遊技媒体の流下を遅延させる度合いが前記第2案内手段よりも高くなるように遊技媒体を案内する(例えば、第1案内手段としての傾斜壁部261や突条部270は、遊技球Pが方向変更領域E1を通過するのに要する期間が長くなるように遊技球Pの流下を遅延させる度合いが、第2案内手段としての右側壁232Cが、遊技球Pが方向変更領域E3を通過するのに要する期間が長くなるように遊技球Pの流下を遅延させる度合いよりも高くなるように遊技球Pの流下を案内する。)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、好適に保留記憶を記憶することができる。
本発明の手段2の遊技機は、手段1に記載の遊技機であって、
前記第1案内手段は、前記第1進入領域(例えば、第1始動入賞口60a)に進入した遊技媒体(例えば、遊技球P)の流下方向が曲がるように案内する第1壁部(例えば、傾斜壁部261、突条部270,271)を有し、
前記第2案内手段は、前記第2進入領域(例えば、入賞スイッチ30A/第2始動口スイッチ22B)に進入した遊技媒体の流下方向が曲がるように案内する第2壁部(例えば、傾斜壁部512/右側壁232C)を有し、
前記第1壁部と前記第2壁部とは、傾斜角度が異なるように設けられる(例えば、傾斜壁部261は、第2流下部R12に沿って立設される横壁部260Bに対し約22度(傾斜角度θ1=22度)傾斜し、傾斜壁部512は、第2流下部R52に沿って立設される横壁部511Bに対し約45度(傾斜角度θ3=45度)傾斜し、右側壁232Cは、第1流下部R21や第3流下部R23に沿って立設される右側壁232Cに対し約45度(傾斜角度θ2=45度)傾斜する。図9及び図8参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、好適に保留記憶を記憶することができる。
本発明の手段3の遊技機は、手段1または2に記載の遊技機であって、
前記第1案内手段(例えば、傾斜壁部261)は、前記流下経路(例えば、第1流下通路231)を形成する側壁(例えば、右側壁231Cの横壁部260B)から突出し遊技媒体(例えば、遊技球P)の流下方向に向けて延設される突条部(例えば、突条部270,271)を有し、
前記突条部は、
遊技媒体の第1位置(例えば、第1位置B1)に接触可能に設けられる第1突条部(例えば、第1突条部270A)と、
前記第1突条部よりも下流側において、遊技媒体において前記第1位置とは上下方向に異なる第2位置(例えば、第2位置B2)に接触可能に設けられる第2突条部(例えば、第2突条部270B)と、
を有する
ことを特徴としている。
この特徴によれば、好適に保留記憶を記憶することができる。
本発明の手段4の遊技機は、手段1〜3のいずれかに記載の遊技機であって、
可変表示の表示結果として特定表示結果が導出されたことに基づいて遊技者にとって有利な有利状態に制御可能であり(例えば、CPU103が、特別図柄の変動表示を開始させた後、変動表示時間が経過すると確定特別図柄(特図表示結果)を導出表示する。このとき、特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、遊技者にとって有利なラウンドを所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御する部分。)、
前記第1進入領域は、前記有利状態に制御されることに基づいて、遊技媒体が進入不能または進入困難な第1状態から遊技媒体が進入容易な第2状態に変化可能である(例えば、CPU103が、大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、所定の上限時間(例えば29秒間や0.1秒間)が経過するまでの期間あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を閉鎖状態から開放状態とする部分。)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、演出効果を高めることができる。
本発明の手段5の遊技機は、手段1〜4のいずれかに記載の遊技機であって、
前記第1検出手段(例えば、第1始動口スイッチ22A、第3始動口スイッチ22D、第1カウントスイッチ)により遊技媒体(例えば、遊技球P)が検出されたことに基づいて第1特定演出(例えば、第1保留表示の表示、第1大入賞口への遊技球Pの入賞にもとづく総賞球数表示の更新)を実行可能であり、前記第2検出手段により遊技媒体が検出されたことに基づいて第2特定演出(例えば、第2保留表示の表示、第2大入賞口への遊技球Pの入賞にもとづく総賞球数表示の更新)を実行可能な特定演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が保留表示制御処理において第1保留表示および第2保留表示を表示する部分、総賞球数表示の更新を行う部分)を備え、
前記第1進入領域に進入した遊技媒体が前記第1検出手段に検出されるまでに流下する距離と、前記第2進入領域に進入した遊技媒体が前記第2検出手段に検出されるまでに流下する距離とが異なり(例えば、各始動入賞口へ入賞した遊技球Pが各始動口スイッチによって検出されるまでに流下する距離は、始動入賞口毎に異なり(図15参照)、各大入賞口へ入賞した遊技球Pが各カウントスイッチによって検出されるまでに流下する距離は、大入賞口毎に異なる)、
前記第1検出手段により遊技媒体が検出されてから前記第1特定演出を実行するまでの期間と、前記第2検出手段により遊技媒体が検出されてから前記第2特定演出を実行するまでの期間とが異なる(例えば、第1始動口スイッチ22Aにより遊技球Pが検出されてから第1保留表示を表示するまでの期間と、第2始動口スイッチ22Bにより遊技球Pが検出されてから第2保留表示を表示するまでの期間と、第3始動口スイッチ22Dにより遊技球Pが検出されてから第1保留表示を表示するまでの期間とが異なり(図17参照)、第1カウントスイッチにより遊技球Pが検出されてから総賞球数表示が更新されるまでの期間と、第2カウントスイッチにより遊技球Pが検出されてから総賞球数表示が更新されるまでの期間とが異なる(図18参照))
ことを特徴としている。
この特徴によれば、演出効果を高めることができる。
尚、本発明は、本発明の請求項に記載された発明特定事項のみを有するものであっても良いし、本発明の請求項に記載された発明特定事項とともに該発明特定事項以外の構成を有するものであっても良い。
パチンコ遊技機を正面から見た正面図である。 主基板(遊技制御基板)の回路構成例を示すブロック図である。 (A)は入賞ユニットの要部を斜め前から見た状態を示す斜視図、(B)は入賞ユニットの要部を斜め後ろから見た状態を示す斜視図である。 入賞ユニットにおける入賞通路構造を示す斜視図である。 (A)は入賞ユニットの要部を示す正面図、(B)は平面図である。 (A)は図5(A)のA−A断面図、(B)は図6(A)のB−B断面図、(C)は図6(A)のC−C断面図である。 (A)図5(A)のD−D断面図。(B)は突条部を示す説明図である。 図5(A)のE−E断面図である。 (A)は一般流下通路を示す断面図、(B)は第1流下通路を示す断面図である。 (A)〜(C)は第1流下通路における遊技球の流下態様を示す図である。 (A)は遊技球が第1始動入賞口から第1始動口スイッチに検出されるまでの期間T1と保留記憶との関係の一例を示すタイミングチャート、(B)は遊技球が第1始動入賞口から第1始動口スイッチに検出されるまでの期間T2と保留記憶との関係の一例を示すタイミングチャートである。 (A)は本発明の変形例1としての流下通路を示す説明図、(B)は本発明の変形例2としての流下通路を示す説明図、(C)は本発明の変形例3としての流下通路を示す説明図である。 (A)は遊技球が大入賞口からカウントスイッチに検出されるまでの期間T3と入賞球数との関係の一例を示すタイミングチャート、(B)は遊技球が大入賞口から第1始動口スイッチに検出されるまでの期間T4と入賞球数との関係の一例を示すタイミングチャートである。 本発明の変形例5としてのパチンコ遊技機を正面からみた正面図である。 各始動口の内部構成などを示す構成図である。 演出制御プロセス処理における保留表示制御処理を示すフローチャートである。 各始動入賞口への始動入賞が発生した場合におけるタイミングチャートである。 各大入賞口への入賞が発生した場合におけるタイミングチャート(その1)である。 各大入賞口への入賞が発生した場合におけるタイミングチャート(その2)である。
本発明に係る遊技機を実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1は、パチンコ遊技機を正面から見た正面図である。図2は、主基板における回路構成の一例を示すブロック図である。尚、以下において、図1の手前側をパチンコ遊技機1の前方(前面、正面)側、奥側を背面(後方)側とし、パチンコ遊技機1を前面側から見たときの上下左右方向を基準として説明する。尚、本実施例におけるパチンコ遊技機1の前面とは、該パチンコ遊技機1にて遊技を行う遊技者と対向する対向面である。
図1は、本実施例におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(以下、遊技機と略記する場合がある)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレール2bによって囲まれた正面視略円形状の遊技領域10が形成されている。この遊技領域10には、遊技媒体としての遊技球が打球発射装置(図示略)から発射されて打ち込まれる。また、遊技機用枠3には、ガラス窓50aを有するガラス扉枠50が左側辺を中心として回動可能に設けられ、該ガラス扉枠50により遊技領域10を開閉できるようになっており、ガラス扉枠50を閉鎖したときにガラス窓50aを通して遊技領域10を透視できるようになっている。
図1に示すように、遊技盤2は、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂等の透光性を有する合成樹脂材にて正面見略四角形状に形成され、前面である遊技盤面に障害釘(図示略)やガイドレール2b等が設けられた盤面板(図示略)と、該盤面板の背面側に一体的に取付けられるスペーサ部材(図示略)と、から主に構成されている。尚、遊技盤2はベニヤ板にて構成されていてもよい。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域10の右側下部位置)には、第1特別図柄表示器4Aと、第2特別図柄表示器4Bとが設けられている。第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、変動表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)が、変動可能に表示(変動表示または可変表示ともいう)される。以下では、第1特別図柄表示器4Aにおいて変動表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示器4Bにおいて変動表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
遊技盤2における遊技領域10の中央付近には、演出表示装置5が設けられている。演出表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。演出表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示器4Aによる第1特図の変動表示や第2特別図柄表示器4Bによる第2特図の変動表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の変動表示部となる演出図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である演出図柄が変動表示される。この演出図柄の変動表示も、変動表示ゲームに含まれる。
このように、演出表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、または、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の演出図柄の変動表示を行い、変動表示結果となる確定演出図柄(最終停止図柄)を導出表示する。
演出表示装置5は、遊技盤2よりも背面側に配設され、該遊技盤2に形成された開口2cを通して視認できるようになっている。尚、遊技盤2における開口2cには枠状のセンター飾り枠51が設けられている。遊技盤2の背面と演出表示装置5との間には、図示しない可動体を有する演出ユニットが設けられている。
演出表示装置5の表示領域の下部の左右2箇所には、第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uが設定されている。第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uでは、特図ゲームに対応した変動表示の保留記憶数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。
ここで、特図ゲームに対応した変動表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口60aや、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口60bを、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。すなわち、特図ゲームや演出図柄の変動表示といった変動表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく変動表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、変動表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する変動表示の保留が行われる。
第1特別図柄表示器4A及び第2特別図柄表示器4Bの右方位置には、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示し、第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。
演出表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aが設けられ、演出表示装置5の直下には、普通可変入賞球装置6Bが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の球受部によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域(第1始動領域)としての第1始動入賞口60aを形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用となるソレノイド81によって、上方に起立する起立位置となる閉鎖状態と前方に傾倒する傾倒位置(図3(A)及び図4に示す状態)となる開放状態とに変化する可動板60cを有する普通電動役物を備え、始動領域(第2始動領域)としての第2始動入賞口60bを形成する。尚、これら普通入賞球装置6A及び普通可変入賞球装置6Bを有する入賞ユニット200の詳細は後述することとする。
第1始動入賞口60aを通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。また、第2始動入賞口60bを通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第2始動条件が成立する。
図1に示すように、普通入賞球装置6Aの右方位置には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすく遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できない(または通過(進入)しにくい)遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。
大入賞口を通過(進入)した遊技球が図2に示すカウントスイッチ23によって検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1の状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利な第2の状態となる。
また、演出表示装置5の下方には、所定の球受部によって常に一定の開放状態に保たれる入賞領域としての一般入賞口501A,501Bが設けられている。この一般入賞口501A,501Bを通過(進入)した遊技球は、遊技盤2の背面側に設けられた入賞スイッチ30A,30B(図2参照)までそれぞれ誘導され、入賞スイッチ30A,30Bにより該遊技球が通過(進入)したことが検出される。そして、入賞スイッチ30A,30Bにより遊技球の通過(進入)が検出されたことに基づき、賞球として所定個数(例えば10個)の遊技球の払い出しのみが行われる。
第2保留表示器25Bの右方位置には、普通図柄表示器20が設けられている。普通図柄表示器20の右方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、遊技領域10の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L,8Rが設けられており、更に遊技領域10の周辺部には、演出用LED9が設けられている。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域10に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。
遊技領域10の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、発射装置(図示略)へと供給可能に保持(貯留)する上皿90(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿90から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿91が設けられている。下皿91を形成する部材に取付けられたスティックコントローラ31Aの傾倒操作はコントローラセンサユニット35Aにて検出され、上皿90を形成する部材に設けられたプッシュボタン31Bに対してなされた押下動作はプッシュセンサ35Bにて検出される。
次に、パチンコ遊技機1の回路構成について説明する。パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、LED制御基板14、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15、払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の変動表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の変動表示を制御することといった、所定の表示図柄の変動表示を制御する機能も備えている。また、主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などが搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、通過ゲート41を通過した遊技球を検出するゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23からの検出信号を伝送する配線が接続されている。また、第1特別図柄表示器4A、第2特別図柄表示器4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば、演出図柄の変動時間及びリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを示す変動パターン指定コマンド等が含まれている。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM101(ReadOnlyMemory101)と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM102(RandomAccessMemory102)と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU103(CentralProcessingUnit103)と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O105(Input/Outputport105)と、を備えて構成される。一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部または全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。即ち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態、即ち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特図プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータとは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。
このようなRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば遊技制御用データ保持エリア(図示略)が設けられている。遊技制御用データ保持エリアは、特に図示しないが第1特図保留記憶部と、第2特図保留記憶部と、普図保留記憶部と、遊技制御フラグ設定部と、遊技制御タイマ設定部と、遊技制御カウンタ設定部と、遊技制御バッファ設定部とを備えている。
第1特図保留記憶部は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口60aを遊技球が通過(進入)して始動入賞(第1始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部(図示略)は、第1始動入賞口60aへの入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部(図示略)に記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける変動表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
第2特図保留記憶部(図示略)は、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口60bを遊技球が通過(進入)して始動入賞(第2始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部(図示略)は、第2始動入賞口60bへの入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部(図示略)に記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける変動表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
尚、第1始動入賞口60aを遊技球が通過(進入)したことによる第1始動条件の成立に基づく保留情報(第1保留情報)と、第2始動入賞口60bを遊技球が通過(進入)したことによる第2始動入賞の成立に基づく保留情報(第2保留情報)とを、共通の保留記憶部にて保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。この場合には、第1始動入賞口60aと第2始動入賞口60bのいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データを保留情報に含め、保留番号と対応付けて記憶させればよい。
図2に示すように、演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、演出表示装置5、スピーカ8L,8R、演出用LED9といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路や、スティックコントローラ31A、プッシュボタン31Bといった電気部品の動作を検出するための各種回路が搭載されている。
演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、演出表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。また、ROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。
次に、パチンコ遊技機1における遊技の進行を概略的に説明する。パチンコ遊技機1では、遊技領域10に設けられた通過ゲート41を遊技球が通過したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。普通図柄の変動を開始させた後、普図変動時間となる所定時間が経過し、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の変動表示結果が「普図はずれ」となる。特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となり、普通可変入賞球装置6Bの可動板が遊技領域10から退避する開放制御が行われ、所定時間が経過すると遊技領域10に突出する閉鎖位置に戻る通常開放制御が行われる。
遊技球が第1始動入賞口60aに入賞したことなどにより第1始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示器4Aによる特図ゲームが開始される。また、遊技球が第2始動入賞口60bに入賞したことなどにより第2始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示器4Bによる特図ゲームが開始される。
特図ゲームでは、特別図柄の変動表示を開始させた後、変動表示時間が経過すると確定特別図柄(特図表示結果)を導出表示する。このとき、特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる特別図柄が停止表示されれば「はずれ」となる。特図ゲームでの変動表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウンド(「ラウンド遊技」ともいう)を所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、所定の上限時間(例えば29秒間や0.1秒間)が経過するまでの期間あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を閉鎖状態から開放状態とする。これにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1の状態(開放状態)とするラウンドが実行される。
ラウンドの実行中に大入賞口を開放状態とした大入賞口扉は、遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって不利な第2の状態(閉鎖状態)に変化させて、1回のラウンドを終了させる。大入賞口の開放サイクルであるラウンドは、その実行回数が所定の上限回数(例えば「16」など)に達するまで、繰り返し実行可能となっている。
演出表示装置5の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rでは、特図ゲームが開始されることに対応して、演出図柄の変動表示が開始される。そして、演出図柄の変動表示が開始されてから変動表示が終了するまでの期間では、演出図柄の変動表示状態が所定のリーチ状態となることがある。リーチ状態とは、演出表示装置5の表示領域にて停止表示された演出図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない演出図柄については変動が継続している表示状態、あるいは、全部または一部の演出図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、複数種類の大当り組合せのうち、所定の通常大当り組合せ(「非確変大当り組合せ」ともいう)となる確定演出図柄が停止表示され、変動表示結果が「非確変大当り」となった場合は大当り状態に制御され、その終了後には、時間短縮制御(時短制御)が行われる。時短制御が行われることにより、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示時間(特図変動時間)は、通常状態に比べて短縮される。尚、時短制御では、普通図柄の当選頻度が高められて、普通可変入賞球装置6Bへの入賞頻度が高められる、いわゆる電チューサポートが実施される。時短制御は、大当り遊技状態の終了後に所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されることと、変動表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに、終了すればよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、複数種類の大当り組合せのうち、所定の確変大当り組合せ(「確変大当り組合せ」ともいう)となる確定演出図柄が停止表示され、変動表示結果が「確変大当り」となった場合は大当り状態に制御され、その終了後には、時短制御とともに確率変動制御(確変制御)が行われる。この確変制御が行われることにより、各回の特図ゲームにおいて変動表示結果が「大当り」となる確率は、通常状態に比べて高くなるように向上する。確変制御は、大当り遊技状態の終了後に変動表示結果が「大当り」となって再び大当り遊技状態に制御されるという条件が成立したとき、大当り遊技状態の終了後に所定回数(例えば時短回数と同じ100回)の特図ゲームが実行されたとき、大当り遊技状態の終了後に特図ゲームが開始されるごとに実行される確変転落抽選にて確変制御を終了させる「確変転落あり」の決定がなされたとき、などに終了すればよい。
時短制御が行われるときには、普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、変動表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動板の移動制御を行う移動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その移動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、遊技球が第2始動入賞口60bを通過(進入)しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御(電チューサポート制御、高開放制御)が行われる。これにより、第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立しやすくなり、特図ゲームが頻繁に実行可能となることで、次に変動表示結果が「大当り」となるまでの時間が短縮される。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理において遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、スイッチ処理、メイン側エラー処理、情報出力処理、遊技用乱数更新処理、特別図柄プロセス処理、普通図柄プロセス処理、コマンド制御処理を実行する。
特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部(図示略)に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、第1始動口スイッチ22Aや第2始動口スイッチ22Bによる検出結果に基づいて第1始動入賞や第2始動入賞があったか否かを判定し、入賞があった場合には、特図表示結果判定用、大当り種別判定用、変動パターン判定用などの乱数値をそれぞれ抽出して、第1特図保留記憶部や第2特図保留記憶部における空きエントリの最上位に格納(記憶)する始動入賞処理を実行する。
また、CPU103は、第1特図保留記憶部や第2特図保留記憶部に記憶されている保留データの有無などに基づいて特図ゲームを開始するか否かを判定する。具体的には、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(S141)。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示器4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。例えば、S141の処理では、遊技制御カウンタ設定部に記憶されている第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
S141にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには、第2特図保留記憶部(図示略)にて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(S142)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
S142の処理に続いて、第2特図保留記憶数カウント値や合計保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第2特図保留記憶数と合計保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第2特図保留記憶部(図示略)のデータを更新する。具体的には、第2特図保留記憶部(図示略)にて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(S143)。その後、変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「2」に更新した後(S144)、S149に移行する。
一方、S141にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(S145)。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示器4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。例えば、S145の処理では、遊技制御カウンタ設定部にて第1保留記憶数カウンタが記憶する第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、S145の処理は、S141にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームは、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
尚、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるものに限定されず、例えば第1始動入賞口60aや第2始動入賞口60bを遊技球が進入(通過)して始動入賞が発生した順に、特図ゲームの実行が開始されるようにしてもよい。この場合には、始動入賞が発生した順番を特定可能なデータを記憶するテーブルを設けて、その記憶データから第1特図と第2特図のいずれを用いた特図ゲームの実行を開始するかを決定できればよい。
S145にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには、第1特図保留記憶部(図示略)にて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(S146)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
S146の処理に続いて、第1特図保留記憶数カウント値や合計保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第1特図保留記憶数と合計保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第1特図保留記憶部(図示略)のデータを更新する。具体的には、第1特図保留記憶部(図示略)にて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(S147)。その後、変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「1」に更新した後(S148)、S149に移行する。
S149においては、特図表示結果判定用の乱数値を示す数値データに基づき、特別図柄や演出図柄の変動表示結果を「大当り」とするか否かを、その変動表示結果が導出表示される前に決定(事前決定)する特別図柄通常処理を実行する。つまり、CPU103は、特図ゲームの変動表示を開始するときに、始動入賞が発生したときに記憶した乱数値に基づいて、当該変動表示の表示結果として大当り表示結果を導出表示するか否かを決定(抽選)する処理を実行する。
次いで、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する変動パターン設定処理、特別図柄を変動させるための設定や特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理を行う特別図柄変動処理、特別図柄の変動を停止させて確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う特別図柄停止処理を行う。また、変動表示結果が「大当り」となった場合は、大当り遊技状態において大入賞口を開閉させる処理を行う大当り開放前処理、大当り開放中処理、大当り開放後処理、大当り終了処理を行う。
次に、演出制御基板12の動作を説明する。先ず、演出制御用CPU120は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理においてタイマ割込が発生すると、コマンド解析処理、演出制御プロセス処理、演出用乱数更新処理を実行する。
演出制御プロセス処理では、演出表示装置5の第1保留記憶表示エリア5D及び第2保留記憶表示エリア5Uでの保留記憶表示を、保留記憶バッファの記憶内容に応じた表示に更新する保留表示制御処理を実行する。次いで、演出制御プロセスフラグの値に応じて、遊技制御用マイクロコンピュータ100から変動パターン指定コマンドを受信しているか否か確認する変動パターン指定コマンド受信待ち処理、演出図柄の変動が開始されるように制御する演出図柄変動開始処理、演出図柄変動開始処理にてセットされたプロセスデータに応じて変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等の制御や変動時間の終了を監視するとともに、演出表示装置5の表示制御、スピーカ8L,8Rからの音出力、演出用LED9の発光及び演出ユニット(図示略)に搭載された演出用モータ等の駆動制御等を行う演出図柄変動中処理、演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う演出図柄変動停止処理を行う。
大当り表示処理においては、変動時間の終了後、演出表示装置5に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。大当り遊技中処理においては、大当り遊技中の制御を行う。大当り終了演出処理においては、演出表示装置5において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。
このように演出制御用CPU120は、遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信された演出制御コマンド(制御情報)に基づいて、演出図柄の変動表示制御や予告演出といった遊技に関連する各種演出を実行可能とされている。
尚、演出制御用CPU120が演出図柄の変動表示中において実行する予告演出としては、例えば、大当りの可能性を示唆する大当り予告演出や、リーチになるか否かを示唆するリーチ予告、停止図柄を予告する停止図柄予告、遊技状態が確率変動状態であるか否か(潜伏しているか否か)を予告する潜伏予告といったように、変動表示開始時やリーチ成立時において実行される複数の予告を含む。
また、本実施例では、上記予告を含む各種演出として、演出ユニットの可動体(図示略)による可動体演出や、スピーカ8L,8R、及び演出用LED9による複合演出を実行可能とされている。尚、これら各種演出は、例えば、変動表示中における所定タイミングや、遊技者がスティックコントローラ31Aまたはプッシュボタン31Bを操作したタイミングで実行される。
次に、図3〜図13に基づいて、入賞ユニット200について説明する。図3は、(A)は入賞ユニットの要部を斜め前から見た状態を示す斜視図、(B)は入賞ユニットの要部を斜め後ろから見た状態を示す斜視図である。図4は、入賞ユニットにおける入賞通路構造を示す斜視図である。図5は、(A)は入賞ユニットの要部を示す正面図、(B)は平面図である。図6は、(A)は図5(A)のA−A断面図、(B)は図6(A)のB−B断面図、(C)は図6(A)のC−C断面図である。図7は、(A)図5(A)のD−D断面図。(B)は突条部を示す説明図である。図8は、図5(A)のE−E断面図である。図9は、(A)は一般流下通路を示す断面図、(B)は第1流下通路を示す断面図である。図10は、(A)〜(C)は第1流下通路における遊技球の流下態様を示す図である。図11は、(A)は遊技球が第1始動入賞口から第1始動口スイッチに検出されるまでの期間T1と保留記憶との関係の一例を示すタイミングチャート、(B)は遊技球が第1始動入賞口から第1始動口スイッチに検出されるまでの期間T2と保留記憶との関係の一例を示すタイミングチャートである。
図3及び図4に示すように、入賞ユニット200は、普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bとが一体化されてなるもので、遊技盤2の前面側から取付けられる前側ユニット201と、遊技盤2の背面側から取付けられる後側ユニット202と、から構成され、第1始動入賞口60aを通過した遊技球Pを第1始動口スイッチ22Aにより検出されるまで流下させる第1流下通路231と、第2始動入賞口60bを通過した遊技球Pを第2始動口スイッチ22Bにより検出されるまで流下させる第2流下通路232と、第1始動口スイッチ22Aにより検出された遊技球Pを遊技機外へ排出するための排出通路233と、第2始動口スイッチ22Bにより検出された遊技球Pを遊技機外へ排出するための排出通路234と、を有する。
前側ユニット201は、遊技盤面にネジ(図示略)により取付けられる取付板210と、取付板210の上部に前方に突出するように設けられる球受部211と、取付板210における球受部211の下方に前方に向けて開口するように形成された第2始動入賞口60bと、第2始動入賞口60bの下辺を中心として該第2始動入賞口60bを開閉可能に設けられた可動板60cと、取付板210の前面における第2始動入賞口60bの左右側に前方に突出するように設けられ、第2始動入賞口60bの左右側方を通過する遊技球Pを中央の第2始動入賞口60bに向けて誘導する誘導路を形成する誘導路形成部212L,212Rと、取付板210の背面に後方に突出するように設けられるベース部213と、を有する。
球受部211は、上面及び背面が開口する箱状に形成され、遊技領域10を流下する遊技球Pが進入可能な第1始動入賞口60aが上面に形成されている。球受部211の内部には、側面視三角形状をなす一対のリブ215が設けられており、これにより第1始動入賞口60aを通過した遊技球Pが後側に案内されるようになっている。また、後側に案内された遊技球Pは、球受部211からベース部213の上部にかけて後方に延設される第1流下部R11を流下し、後述する第2流下部R12に進入するようになっている。
図3、図4及び図8に示すように、ベース部213は、第1流下通路231の第1流下部R11と、第2流下通路232と、第2流下通路232を流下した遊技球Pを検出する第2始動口スイッチ22Bと、可動板60cを起立位置と傾倒位置との間で回動可能とするソレノイド81と、ソレノイド81の動力を可動板60cに伝達する伝達機構217と、を有し、後側ユニット202の右側に形成された切欠部220を挿通して後側ユニット202の背面側に突出するように設けられている。
第2始動口スイッチ22Bは、第2始動入賞口60bの真後ろから左側にずれた位置に孔部22Cが上下に開口するように配置され、その右側にソレノイド81が配置されている。第2流下通路232は、遊技球Pが流下する流下面を形成する底壁232Aと、遊技球Pの流下方向を基準としたときの左右側に立設される左側壁232B及び右側壁232Cと、上方に配置される上壁232D(図7(A)参照)とにより四角筒状に形成され、第2始動入賞口60bを通過した遊技球Pを後方に向けて流下させる第1流下部R21と、第1流下部R21から第2始動口スイッチ22Bまで斜め左後方に向けて流下させる第2流下部R22と、第2流下部R22から後方に向けて流下させる第3流下部R23と、を有する。
底壁232Aは、遊技球Pの誘導方向に向けて漸次下方に向けて傾斜している。また、左側壁232B及び右側壁232Cにおいて第2流下部R22に対応する部分は、第1流下部R21及び第3流下部R23に対応する部分に対し約45度(傾斜角度θ2=45度)傾斜するように立設されている(図8参照)。
後側ユニット202は、ベース部材221と、ベース部材221の背面側を閉鎖するカバー部材222と、から構成され、第1流下通路231の第2流下部R12と排出通路233とを形成している。ベース部材221の前面における球受部211に対応する位置には、第1流下部R11を流下してきた遊技球Pが流入可能な流入口223が形成され、その下方には、ベース部213を挿通可能とするための切欠部220が形成されている。
第1始動口スイッチ22Aは、流入口223から左側方に離れた位置に孔部22Cが上下方向を向くように水平に配置されている。また、後側ユニット202の上部には、流入口223から第1始動口スイッチ22Aに向けて遊技球Pを流下させる第1流下通路231の第2流下部R12が形成されている。第2流下部R12は、遊技球Pが流下する流下面を形成する底壁231Aと、遊技球Pの流下方向を基準としたときの左右側に立設される左側壁231B及び右側壁231Cと、上方に配置される上壁231Dとにより四角筒状に形成され、流入口223から左側方の第1始動口スイッチ22Aまで直線的に延設されている。
底壁231Aは、遊技球Pの誘導方向に向けて漸次下方に向けて傾斜している(図7参照)。また、図6に示すように、右側壁232Cは、流入口223の右辺から後方に向けて延設される縦壁部260Aと該縦壁部260Aから左側方向に延設される横壁部260Bとを有し、横壁部260Bにおいて流入口223に対応する右側部分には、第1流下部R11により後方に流下してきた遊技球Pを、該第1流下部R11とは異なる方向に流下させる第2流下部R12に向けて方向変更させる、つまり、第1流下部R11を流下してきた遊技球Pの流下方向が曲がるように案内する傾斜壁部261を有している。傾斜壁部261は、第2流下部R12に沿って立設される横壁部260Bに対し約22度(傾斜角度θ1=22度)傾斜するように立設されている(図9(B)参照)。
尚、本実施例では、遊技球Pの誘導方向に対し右側に立設される右側壁231Cを構成する縦壁部260Aと横壁部260Bとは別部材にて構成されている。詳しくは、図3(B)に示すように、板状のカバー部材222において、第1流下通路231に沿うように形成される横壁部260Bに対応する部分は、切欠部220を形成する都合上、細長帯状に形成され強度が弱い故に、横壁部260Bに対応しない部分に対し前方に突出するリブ状に形成して強度が高められている。また、強度が弱い横壁部260Bの左端に縦壁部260Aを一体成型すると好適な強度を得られないことから、縦壁部260Aはベース部材221の一部に形成されている。
このように、縦壁部260Aと横壁部260Bとが別部材にて構成され、ベース部材221側の縦壁部260Aとカバー部材222側の横壁部260Bとは、ベース部材221とカバー部材222とが別個所で固定されることで間接的に固定されているものの、縦壁部260Aと横壁部260Bとの対向部はビスや接着剤等により直接固定されていないことにより、縦壁部260Aに対し横壁部260Bは相対移動可能とされているため、後述するように、遊技球Pが傾斜壁部261に衝突した衝撃を振動により吸収できるようになっている。尚、縦壁部260Aと横壁部260Bとは、ベース部材221またはカバー部材222のいずれかに一体に形成されていてもよい。
図6及び図7に示すように、右側壁231Cにおける傾斜壁部261を含む横壁部260Bの内面には、第2流下部R12側に突出する突条部270が下流側(遊技球Pの流下方向)に向けて延設されている。また、左側壁231Bの内面には、第2流下部R12側に突出する突条部271が下流側(遊技球Pの流下方向)に向けて延設されている。
突条部270は、特に図7(B)に示すように、傾斜壁部261の右端から下流側に向けて下方に傾斜するように横壁部260Bの所定箇所まで延設される第1突条部270Aと、第1突条部270Aの下流側端部の下方位置から下流側に向けて下方に傾斜するように延設された後、下方に向けて湾曲する第2突条部270Bと、第1突条部270Aと第2突条部270Bとを連結するように上下方向に延設される第3突条部270Cと、から構成される。
図6(B)に示すように、第1突条部270Aは、第2流下部R12を流下する遊技球Pの周面における第1位置B1(周面上部)に接触可能な位置に配置され、第2突条部270B及び突条部271は、第1位置B1とは上下方向に異なる位置であって第2流下部R12を流下する遊技球Pの周面において中心に対応する第2位置B2(周面中央部)に接触可能な位置に配置されている。また、第3突条部270Cは、遊技球Pの周面における第1位置B1と第2位置B2との間の第3位置B3に接触可能な位置に配置されている。
また、図7(B)に示すように、第1突条部270Aは、傾斜壁部261の右端から左端を越えて第3突条部270Cのやや上流側の位置まで延設される傾斜部270Dと、傾斜部270Dの下流側端部から第3突条部270Cまで延設される平行部270Eと、を有する。横壁部260Bに対する傾斜部270Dの傾斜角度θ4は約15度(傾斜角度θ4=15度)であり、横壁部260Bに対する傾斜壁部261の傾斜角度θ1(傾斜角度θ1=22度)よりも小さい(θ4<θ1)。つまり、傾斜部270Dと傾斜壁部261とは、横壁部260Bに対する傾斜角度が異なっている。よって、第1突条部270Aの突出長さは、横壁部260Bと傾斜壁部261との屈曲部付近が最も長くなっている。また、平行部270Eは、横壁部260Bに対し平行に設けられている。
次に、一般入賞口501A及び流下通路について、図9(A)に基づいて簡単に説明する。尚、本実施例の一般入賞口501Bの流下通路は、一般入賞口501Aの第1流下通路231をほぼ左右反転させた形状とされている。また、本実施例では、一般入賞口501A,501Bのうち一般入賞口501Aについて説明するが、一般入賞口501Bも同様の構成であってもよいし、異なる構成であってもよい。
図9(A)に示すように、一般入賞口501Aは、入賞部材502により形成されている。入賞部材502は、遊技盤面にネジ(図示略)により取付けられる取付板503と、取付板503の前面に突設される球受部504と、取付板503の背面側に後方に突出するように設けられる通路部505と、を有する。球受部504は、上面及び背面が開口する箱状に形成され、遊技領域10を流下する遊技球Pが進入可能に遊技領域10側に突出するように設けられる。球受部504の内部には、側面視三角形状をなす一対のリブ506が設けられており、該リブ506により一般入賞口501Aを通過した遊技球Pが後側に案内されるようになっている。よって、一般入賞口501Aを通過した遊技球Pは、球受部504及び通路部505からなる第1流下部R51により後方に向けて流下する。
遊技盤2の背面側には、第1流下部R51を流下してきた遊技球Pを入賞スイッチ30Aまで流下させる第2流下部R52が形成された一般流下通路510が設けられている。これら第1流下部R51と第2流下部R52とは、一般入賞口501Aを通過した遊技球Pを入賞スイッチ30Aにより検出されるまで流下させる一般流下通路510を構成する。尚、一般流下通路510は、遊技球Pが流下する流下面を形成する底壁510Aと、遊技球Pの流下方向を基準としたときの左右側に立設される左側壁510B及び右側壁510Cと、上方に配置される上壁(図示略)とにより四角筒状に形成され、第1流下通路231を左右反転させた形状とほぼ同様に形成されている。
底壁510Aは、遊技球Pの誘導方向に向けて漸次下方に向けて傾斜している(図示略)。また、第2流下部R52の左側壁510Bは、通路部505の左辺から後方に向けて延設される縦壁部511Aと、該縦壁部511Aから右側方に延設される横壁部511Bとを有し、横壁部511Bの左側部分には、第1流下部R51により後方に流下してきた遊技球Pを、該第1流下部R51とは異なる方向に流下させる第2流下部R52に向けて方向変更させる、つまり、第1流下部R51を流下してきた遊技球Pの流下方向が曲がるように案内する傾斜壁部512を有している。傾斜壁部512は、第2流下部R52に沿って立設される横壁部511Bに対し約45度(傾斜角度θ3=45度)傾斜するように立設されている(図9(A)参照)。
ここで、第1始動入賞口60aに進入した遊技球Pが第1始動口スイッチ22Aにより検出されるまで流下する距離、つまり、第1流下通路231の長さは、第2始動入賞口60bに進入した遊技球Pが第2始動口スイッチ22Bにより検出されるまで流下する距離、つまり、第2流下通路232の長さよりも長く、一般入賞口501Aに進入した遊技球Pが入賞スイッチ30Aにより検出されるまで流下する距離、つまり、一般流下通路510の長さとほぼ同寸とされている。
次に、第1始動入賞口60aを通過した遊技球Pの流下態様について、図9(B)及び図10に基づいて説明する。
図9(B)に示すように、遊技領域10を下方に向けて流下する遊技球Pが第1始動入賞口60aを通過(進入)すると、遊技球Pはリブ215により後方に向けて方向変更するように案内され第1流下部R11を流下し、流入口223を通過する。
図10(A)に示すように、流入口223を通過した遊技球Pは、第1流下部R11と第2流下部R12との間の方向変更領域E1(例えば、図中網点で示す領域)において、流入口223の真後ろにある傾斜壁部261に第1位置B1が衝突(接触)するとともに突条部270の第1突条部270Aに第2位置B2が接触する。傾斜壁部261は、第2流下部R12に沿って立設される横壁部260Bに対し約22度(傾斜角度θ1=22度)傾斜するように立設されていることで、接触した遊技球Pは、左斜め前側に向けてやや戻されるように跳ね返される。つまり、第1流下部R11に対し直交する方向を向く第2流下部R12の流下方向とは異なる側に案内される。
よって、傾斜壁部261に衝突した遊技球Pは、第2流下部R12における第1突条部270Aと反対側の突条部271の上流側端部付近に接触するように跳ね返されて突条部271に接触する。次いで、図10(B)に示すように、突条部271の反対側に跳ね返された遊技球Pは、反対側の右側壁231C及び第1突条部270Aに接触した後、底壁231Aにより下流側に向けて案内されることで第3突条部270Cに第1位置B1と第2位置B2との間の第3位置B3が接触する。第3突条部270Cは上下方向に延設されているので、遊技球Pは第3突条部270Cに接触することで再度反対側の突条部271に向けて案内される。
このように、第1流下部R11から流下してきた遊技球Pは、方向変更領域E1を通過する際に、傾斜壁部261により流下方向が左側に約30〜40度の角度で曲がるように、つまり、第1流下部R11に対し約90度屈曲する第2流下部R12の流下方向とは異なる方向に案内されることで、第1突条部270Aや第3突条部270Cと突条部271とにぶつかりながら蛇行するように流下するため、方向変更領域E1を通過する際に流下速度が低減される。
図10(C)に示すように、方向変更領域E1を通過した遊技球Pは、第2突条部270Bと突条部271との間を流下していく。このとき、第2突条部270Bと突条部271とは、遊技球Pの第2位置B2に接触可能に設けられていることで、蛇行していた遊技球Pの流下が安定してから第1始動口スイッチ22Aの孔部22Cに落下して検出されることになるため、誤検出の発生や第1始動口スイッチ22Aの破損等が抑制される。
一方、図9(A)に示すように、遊技領域10を下方に向けて流下する遊技球Pが一般入賞口501Aを通過(進入)すると、遊技球Pはリブ506により後方に向けて方向変更するように案内され第1流下部R51を流下する。次いで、第1流下部R51と第2流下部R52との間の方向変更領域E3(例えば、図中網点で示す領域)において、球受部504の真後ろにある傾斜壁部512に衝突(接触)する。傾斜壁部512は、第2流下部R52に沿って立設される横壁部511Bに対し約45度(傾斜角度θ3=45度)傾斜するように立設されていることで、接触した遊技球Pは、右側方に向けて跳ね返される。つまり、第1流下部R51に対し直交する方向を向く第2流下部R52の流下方向に跳ね返される。
このように、第1流下部R51から流下してきた遊技球Pは、方向変更領域E3を通過する際に、傾斜壁部261により流下方向が左側に約45度の角度で曲がるように、つまり、第1流下部R51に対し約90度屈曲する第2流下部R52の流下方向に案内されることで、左側壁510Bと右側壁510Cとの間を蛇行せずにほぼ直線的に流下するため、方向変更領域E3を通過する際に流下速度はあまり低減されない。
このように、第1案内手段としての傾斜壁部261や突条部270は、遊技球Pが方向変更領域E1を通過するのに要する期間が長くなるように遊技球Pの流下を遅延させる度合いが、第2案内手段としての傾斜壁部512が、遊技球Pが方向変更領域E3を通過するのに要する期間が長くなるように遊技球Pの流下を遅延させる度合いよりも高くなるように遊技球Pの流下を案内する。
また、図8に示すように、遊技領域10を下方に向けて流下する遊技球Pが第2始動入賞口60bを通過(進入)すると、遊技球Pは後方に向けて第1流下部R21を流下する。次いで、第1流下部R21と第3流下部R23との間の方向変更領域E2(例えば、図中網点で示す領域)において、第2始動入賞口60bの真後ろにある右側壁232Cに衝突(接触)する。右側壁232Cは、第1流下部R21や第3流下部R23に沿って立設される右側壁232Cに対し約45度(傾斜角度θ2=45度)傾斜するように立設されていることで、接触した遊技球Pは、左側方に向けて跳ね返される。
右側壁232Cに衝突した遊技球Pは、左側に向けて約45度の角度で曲がるように案内されることで、第2流下部R22に対応する左側壁232Bに接触する可能性が高いが、上流側に戻るように跳ね返されることはなく、また、底壁232Aにより後方に向けて誘導されることから、左側壁232Bと右側壁510Cとの間で接触を繰り返し難い。
このように、第1流下部R21から流下してきた遊技球Pは、方向変更領域E2を通過する際に、右側壁232Cにより流下方向が左側に約45度の角度で曲がるように、つまり、第1流下部R21に対し約90度屈曲する第2流下部R22の流下方向とは異なる方向に案内されるものの、流下方向である後方に向けて流下する作用もはたらくことで、左側壁232Bと右側壁232Cとの間を蛇行せずにほぼ直線的に流下するため、方向変更領域E2を通過する際に流下速度はあまり低減されない。
このように、第1案内手段としての傾斜壁部261や突条部270は、遊技球Pが方向変更領域E1を通過するのに要する期間が長くなるように遊技球Pの流下を遅延させる度合いが、第2案内手段としての右側壁232Cが、遊技球Pが方向変更領域E2を通過するのに要する期間が長くなるように遊技球Pの流下を遅延させる度合いよりも高くなるように遊技球Pの流下を案内する。
次に、遊技球Pが第1始動入賞口60aから第1始動口スイッチ22Aに検出されるまでの期間が期間T1(T1=約0.2秒)である場合と期間T2(T2=約1秒)である場合における保留記憶の記憶態様の一例について、図11に基づいて説明する。
図11(A)に示すように、遊技球Pが第1始動入賞口60aから第1始動口スイッチ22Aに検出されるまでの期間がT1(T1=約0.2秒)である場合において、まず、特別図柄や演出図柄の変動表示中であって保留記憶数が「3」であるときの所定タイミングTa1で第1始動入賞口60aを通過した場合、その約0.2秒後のタイミングTa2で第1始動口スイッチ22Aにて検出され、保留記憶数が「4」に変化する。
その後、所定期間経過後に変動表示が停止し、新たな変動表示が開始されたタイミングTa3で保留記憶数は「4」から1減算されて「3」に更新される。そして、保留記憶数が「3」であるときの所定タイミングTa4で新たな遊技球Pが第1始動入賞口60aを通過した場合、その約0.2秒後のタイミングTa5で第1始動口スイッチ22Aにて検出されるため、保留記憶数が「4」に変化する。
そして、当該変動表示が停止(終了)して新たな保留記憶に基づく変動表示が開始されるタイミングTa8の前(例えば、約0.5秒前)のタイミングTa6で新たな遊技球Pが第1始動入賞口60aを通過した場合、その約0.2秒後のタイミングTa7、すなわち、タイミングTa8の前のタイミングであって保留記憶数が上限値である「4」のタイミングTa7で第1始動口スイッチ22Aにて検出されるため、その始動入賞の発生に伴い賞球は払出されるが、該始動入賞の発生に基づく変動表示の情報は保留記憶として記憶されない、所謂オーバーフローが生じることになる。
一方、図11(B)に示す本実施例のように、遊技球Pが第1始動入賞口60aから第1始動口スイッチ22Aに検出されるまでの期間がT1よりも長いT2(T2=約1秒)である場合において、まず、特別図柄や演出図柄の変動表示中であって保留記憶数が「3」であるときの所定タイミングTa1で第1始動入賞口60aを通過した場合、その約1秒後のタイミングTa2で第1始動口スイッチ22Aにて検出され、保留記憶数が「4」に変化する。
その後、所定期間経過後に変動表示が停止し、新たな変動表示が開始されたタイミングTa3で保留記憶数は「4」から1減算されて「3」に更新される。そして、保留記憶数が「3」であるときの所定タイミングTa4で新たな遊技球Pが第1始動入賞口60aを通過した場合、その約1秒後のタイミングTa5で第1始動口スイッチ22Aにて検出されるため、保留記憶数が「4」に変化する。
そして、当該変動表示が停止(終了)して新たな保留記憶に基づく変動表示が開始されるタイミングTa7の前(例えば、約0.5秒前)のタイミングTa6で新たな遊技球Pが第1始動入賞口60aを通過した場合、その約1秒後のタイミングTa8、すなわち、タイミングTa7の後のタイミングであって保留記憶数が上限値である「4」から「3」に更新された後のタイミングTa8で第1始動口スイッチ22Aにて検出されるため、その始動入賞の発生に伴い賞球が払出されるとともに、該始動入賞の発生に基づく変動表示の情報が保留記憶として記憶されることになる。
このように、変動表示中において保留記憶数が上限値である「4」である場合において、当該変動表示が停止して新たな変動表示が開始される間際に遊技球Pが進入した場合、遊技球Pが第1始動入賞口60aから第1始動口スイッチ22Aにて検出されるまでの期間が長い方が、変動表示が停止して新たな変動表示が開始されることで保留記憶数が減算更新されてから第1始動口スイッチ22Aにて検出される可能性が高まるため、図11(A)に示すような所謂オーバーフローが生じにくくなり、好適に保留記憶を記憶することができる。
以上説明したように、本発明の実施例としてのパチンコ遊技機1にあっては、遊技球Pが進入可能な第1進入領域(例えば、第1始動入賞口60a)および第2進入領域(例えば、一般入賞口501A/第2始動入賞口60b)と、第1始動入賞口60aに進入した遊技球Pを検出可能な第1検出手段(例えば、第1始動口スイッチ22A)と、一般入賞口501A/第2始動入賞口60bに進入した遊技球Pを検出可能な第2検出手段(例えば、入賞スイッチ30A/第2始動口スイッチ22B)と、第1始動入賞口60aの検出結果に基づいて可変表示に関する情報を保留記憶として上限数(例えば、「4」)まで記憶可能であるとともに、該記憶された保留記憶に基づいて可変表示を実行可能な可変表示手段としてのCPU103と、第1始動入賞口60aに進入した遊技球Pを第1始動口スイッチ22Aまで流下させる第1流下通路231の方向変更領域E1において遊技球Pを案内する第1案内手段(例えば、傾斜壁部261、突条部270,271)と、第2進入領域(例えば、一般入賞口501A/第2始動入賞口60b)に進入した遊技球Pを第2検出手段(例えば、入賞スイッチ30A/第2始動口スイッチ22B)まで流下させる流下経路(例えば、一般流下通路510/第2流下通路232)の所定領域(例えば、方向変更領域E3/方向変更領域E2)において遊技球Pを案内する第2案内手段(例えば、傾斜壁部512/右側壁232C)と、を備え、第1案内手段としての傾斜壁部261や突条部270,271は、遊技球Pが方向変更領域E1を通過するのに要する期間が長くなるように遊技球Pの流下を遅延させる度合いが、第2案内手段としての傾斜壁部512や右側壁232Cが、遊技球Pが方向変更領域E2,E3を通過するのに要する期間が長くなるように遊技球Pの流下を遅延させる度合いよりも高くなるように遊技球Pの流下を案内する。
具体的には、第1案内手段としての傾斜壁部261や突条部270,271や、第2案内手段としての傾斜壁部512や右側壁232Cは、遊技球Pの流下方向を曲げるように案内するものであるが、方向変更領域E1,E2,E3を通過する際に流下方向を左右に曲げるように案内するものであるため、遊技球Pの流下速度を、流下方向を曲げずに通過させる場合よりも、あるいは、方向変更領域E1,E2,E3に進入する前よりも低減させるものである。そして、第1案内手段としての傾斜壁部261や突条部270,271は、流下方向を曲げる際に遊技球Pを上流側に戻すように、かつ、跳ね返した遊技球Pが第2流下部R12の突条部270,271等に交互に接触して蛇行するように案内することで、第2案内手段に比べて、遊技球Pの流下を遅延させる度合いが高い、つまり、方向変更領域E1,E2,E3に進入する前の流下速度と通過した後の流下速度との差が大きくなるように案内する。
このようにすることで、好適に保留記憶を記憶することができる。詳しくは、より簡易な構造で、第1始動入賞口60aに進入した遊技球Pが第1始動口スイッチ22Aにより検出されたときに保留記憶が上限数である「4」に達しているために保留記憶として記憶されないこと、所謂オーバーフローが生じることを抑制することができる。
また、第1始動入賞口60aに進入した遊技球Pが第1始動口スイッチ22Aにより検出されるまでの期間を遅延させるために、第1始動入賞口60aに進入した遊技球Pが第1始動口スイッチ22Aにより検出されるまでに流下する距離、つまり、第1流下通路231の距離を長くすることが考えられるが、遊技盤2の背面側の構造上の問題や球詰り等が発生しやすくなるといった問題により、第1流下通路231の距離を長くすることが困難である場合でも、第1案内手段としての傾斜壁部261や突条部270,271により、第1始動入賞口60aに進入した遊技球Pが第1始動口スイッチ22Aにより検出されるまでの期間を好適に遅延させることが可能となる。
また、第1始動入賞口60aから第1始動口スイッチ22Aまでの距離を長くせずに済むため、透光性を有する遊技盤2の背面側に配設される第1流下通路231を、例えば、透光性部材にて通路を形成したり窓部を設ける等して、遊技球Pが第1始動口スイッチ22Aを通過する状況を、遊技盤2を通して遊技者側から視認しやすい構造とすることが可能となるため、遅延することによる不信感を払拭することができる。
また、第2案内手段としての傾斜壁部512により、一般入賞口501Aに進入した遊技球Pが入賞スイッチ30Aにより検出されるまでの期間を遅延させる度合いを第1案内手段と同様に高くすると、以下のような不具合が生じる虞がある。例えば、遊技者が遊技を終了する間際に第1始動入賞口60aに遊技球Pが進入した場合は、図柄の変動表示が行われ注目度も高いことから遊技者は入賞の発生を見逃す可能性が低い一方で、一般入賞口501Aについては、第1始動入賞口60aに比べて注目度が低いため、一般入賞口501Aに遊技球Pが進入したことを見逃す可能性が高いばかりか、一般入賞口501Aに遊技球Pが進入してから入賞スイッチ30Aにより検出されるまでの期間が長いと、賞球が払出されたときには遊技者は既に遊技を終了しているので好適に賞球を得られなくなる可能性が高くなる。このような理由から、第2案内手段により一般入賞口501Aに進入した遊技球Pが入賞スイッチ30Aにより検出されるまでの期間を遅延させる度合いは第1案内手段よりも低い方が好ましい。
また、第1進入領域を第1始動入賞口60a、第2進入領域を第2始動入賞口60bとした場合にあっては、一般的に、第2始動入賞口60bが開放状態となる頻度が高くなる高ベース状態では、変動表示期間も短く、オーバーフロー入賞の発生よりも変動効率を重視するべきであるため、第2案内手段により第2始動入賞口60bに進入した遊技球Pが第2始動口スイッチ22Bにより検出されるまでの期間を遅延させる度合いは第1案内手段よりも低い方が好ましい。
また、第1進入領域を第1始動入賞口60a、第2進入領域を、内部にV入賞スイッチ(例えば、遊技球の検出に応じて大当り遊技状態に制御するためのスイッチ)や確変スイッチ(例えば、遊技球の検出に応じて確率変動状態に制御するためのスイッチ)等が設けられた可変入賞口とした場合にあっては、一般的に、可変入賞口の開放状態において進入した遊技球が上記各スイッチにより検出されるまでの期間を遅延させることで大当り遊技状態や確率変動状態に制御されないといった不具合が生じると遊技者が不利益を被る虞があるため、第2案内手段により可変入賞口に進入した遊技球Pが各スイッチにより検出されるまでの期間を遅延させる度合いは第1案内手段よりも低い方が好ましい。
尚、「第1案内手段としての傾斜壁部261や突条部270,271は、遊技球Pが方向変更領域E1を通過するのに要する期間が長くなるように遊技球Pの流下を遅延させる度合いが、第2案内手段としての傾斜壁部512や右側壁232Cが、遊技球Pが方向変更領域E2を通過するのに要する期間が長くなるように遊技球Pの流下を遅延させる度合いよりも高くなるように遊技球Pの流下を案内する」とは、第2案内手段としての傾斜壁部512や右側壁232Cが、遊技球Pの流下を遅延させずに方向変更領域E2,E3を通過させる場合、つまり、流下速度を変えないように、あるいは流下速度を増加させるように案内するものである場合を含む。
さらに、遊技球Pが方向変更領域E1を通過するのに要する期間が長くなるように遊技球Pの流下を遅延させる手段として、方向変更領域E1を通過する遊技球Pの流下速度を低減させるものだけでなく、例えば、流下速度をほぼ変更させることなく流下方向に向けて蛇行させること等により流下の遅延を可能とする手段等も含む。
また、「入賞」とは、遊技球Pの第1進入領域(例えば、第1始動入賞口60a)や第2進入領域(例えば、一般入賞口501A/第2始動入賞口60b)の進入、通過、入球の概念、第1進入領域や第2進入領域を通過してから第1検出手段(例えば、第1始動口スイッチ22A)や第2検出手段(例えば、入賞スイッチ30A/第2始動口スイッチ22B)により検出される概念、あるいは、第1進入領域や第2進入領域を通過してから第1検出手段や第2検出手段により検出されるまでの流下等の概念のいずれかを含むものであり、賞球の有無はいずれであってもよい。
また、第1案内手段は、第1始動入賞口60aに進入した遊技球Pの流下方向が曲がるように案内する第1壁部(例えば、傾斜壁部261、突条部270,271)を有し、第2案内手段は、入賞スイッチ30A/第2始動口スイッチ22Bに進入した遊技球Pの流下方向が曲がるように案内する第2壁部(例えば、傾斜壁部512/右側壁232C)を有し、前記第1壁部と前記第2壁部とは、傾斜角度が異なるように設けられる。具体的には、傾斜壁部261は、第2流下部R12に沿って立設される横壁部260Bに対し約22度(傾斜角度θ1=22度)傾斜し、傾斜壁部512は、第2流下部R52に沿って立設される横壁部511Bに対し約45度(傾斜角度θ3=45度)傾斜し、右側壁232Cは、第1流下部R21や第3流下部R23に沿って立設される右側壁232Cに対し約45度(傾斜角度θ2=45度)傾斜する。
このようにすることで、より簡易な構造で好適に保留記憶を記憶することができる。詳しくは、遊技球Pの流下方向を曲げる方向変更領域E1,E2,E3に、上流側から進入してきた遊技球Pが衝突して下流側に向けて跳ね返るように立設される傾斜壁部261や突条部270の傾斜角度θ1を、傾斜壁部512や右側壁232Cの傾斜角度θ2,3よりも小さくするように立設するだけの簡易な構造とするだけで、好適に保留記憶を記憶することができる。
より詳しくは、一般的に、第1流下通路231のように第1流下部R11と第2流下部R12との間に方向変換部(方向変更領域E1)を有する通路においては、遊技球Pが曲がる方向と反対側(外側)の縦壁部260Aと横壁部260Bとの間に形成される屈曲部が、遊技球Pが接触しないデットスペースとなるため、この縦壁部260Aと横壁部260Bとの間にリブ215のような傾斜壁部を形成し、遊技球Pが第2流下部R12側にスムーズに曲がるように案内している。本発明は、このようなリブ構造(傾斜壁部)を利用し、該傾斜壁部の傾斜角度を変えるだけで、あえて第2流下部R12側にスムーズに曲がらないように案内することで遊技球Pの流下速度の低減を可能としている。
また、傾斜壁部261は、第1流下通路231を形成する右側壁231Cの横壁部260Bから突出し遊技球Pの流下方向に向けて延設される突条部270,271を有し、突条部270は、遊技球Pの第1位置B1に接触可能に設けられる第1突条部270Aと、第1突条部270Aよりも下流側において、遊技球Pにおいて第1位置B1とは上下方向に異なる第2位置B2に接触可能に設けられる第2突条部270Bと、を有する。
このようにすることで、より簡易な構造で好適に保留記憶を記憶することができる。詳しくは、第1突条部270Aは、球状の遊技球Pの周面上部である第1位置B1に接触するように設けられていることで、遊技球Pの一部が底壁231Aと第1突条部270Aとの間に挟み込まれるように衝突して反発力が低減するため、流下速度を好適に低減することができる。また、遊技球Pが傾斜壁部261に接触した衝撃で上方に跳ね上がることを回避できる。
さらに、第1突条部270Aよりも下流側に第2突条部270Bが設けられることで、方向変更され蛇行を繰り返しながら流下してきた遊技球Pの中心位置に接触することにより、流下を安定させてから第1始動口スイッチ22Aの孔部22Cを通過させることができるため、誤検出や第1始動口スイッチ22Aの破損等を防止できる。
また、横壁部260Bに対する傾斜部270Dの傾斜角度θ4(傾斜角度θ4=約15度)を、横壁部260Bに対する傾斜壁部261の傾斜角度θ1(傾斜角度θ1=約22度)よりも小さい角度とすることで(θ4<θ1)、横壁部260Bと傾斜壁部261との連接部付近における傾斜部270Dの突出長さが長くなり、第1位置B1が第2位置B2の直上からずれた位置になるため、該連接部付近の溝部に遊技球Pが衝突したときでも該遊技球Pの上方への跳ね上がりを好適に抑制することが可能となる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例では、遊技媒体が進入可能な第1進入領域の一例として、始動入賞口である第1始動入賞口60aを適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1進入領域は、例えば、他の始動入賞口である第2始動入賞口60bを適用してもよいし、始動入賞口以外の一般入賞口501A,501Bといった他の入賞口を適用してもよい。具体的には、始動入賞口ではない一般入賞口501A,501B等に進入した遊技球Pが入賞スイッチ30A,30Bにより検出されたことに基づいて、例えば、演出制御用CPU120は、所定演出に関する情報(例えば、所定演出を実行する権利)を演出記憶として上限数(例えば、「4」)まで記憶可能とし、該記憶された演出記憶に基づく所定演出を所定タイミングで実行可能とした場合、上記保留記憶と同様に、一般入賞口501A,501Bに進入した遊技球Pが入賞スイッチ30A,30Bにより検出されたときに演出記憶が上限数である「4」に達しているために演出記憶として記憶されないこと、所謂オーバーフローが生じることを抑制することができる。
また、前記実施例では、遊技媒体が進入可能な第2進入領域の一例として、一般入賞口501A,501Bや第2始動入賞口60b等を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1進入領域は、例えば、第1始動入賞口60aや一般入賞口501A,501B以外の他の入賞口等を適用してもよい。
また、前記実施例では、第1案内手段としての傾斜壁部261や突条部270,271を、第1流下通路231の方向変更領域E1に1つのみ設けた形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、方向変更領域E1あるいは方向変更領域E1以外の領域に2つ以上設けてもよい。また、第2案内手段としての傾斜壁部512や右側壁232Cについても、第2流下通路232の方向変更領域E2,E3に1つのみ設けた形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、方向変更領域E2,E3あるいは方向変更領域E2,E3以外の領域に各々2つ以上設けてもよい。
また、前記実施例では、第1進入領域に進入した遊技媒体を第1検出手段まで流下させる流下経路の所定領域において遊技媒体を案内する第1案内手段や、第2進入領域に進入した遊技媒体を前記第2検出手段まで流下させる流下経路の所定領域において遊技媒体を案内する第2案内手段として、下流側の流下経路の側壁に対し傾斜するように設けられる傾斜壁部261、傾斜壁部261、突条部270、傾斜壁部512、右側壁232Cを適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、後述する変形例1〜3に示す傾斜壁部701、突出部702A,702B、突条部703A,703B等も適用可能である。
ここで、本発明の第1案内手段や第2案内手段の変形例1〜3について、図12及び図13に基づいて説明する。図12は、(A)は本発明の変形例1としての流下通路を示す説明図、(B)は本発明の変形例2としての流下通路を示す説明図、(C)は本発明の変形例3としての流下通路を示す説明図である。図13は、(A)は遊技球が大入賞口からカウントスイッチに検出されるまでの期間T3と入賞球数との関係の一例を示すタイミングチャート、(B)は遊技球が大入賞口から第1始動口スイッチに検出されるまでの期間T4と入賞球数との関係の一例を示すタイミングチャートである。
前記実施例では、第1流下通路231の方向変更領域E1に立設した第1案内手段としての傾斜壁部261の横壁部260Bに対する傾斜角度θ1を約22度とした形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、図12(A)の変形例1に示すように、第1流下通路231の方向変更領域E11(例えば、図中網点で示す領域)に立設された傾斜壁部701の横壁部260Bに対する傾斜角度θ11を、45度以上(例えば、約65度など)としてもよい。
このようにした場合、傾斜壁部701に衝突した遊技球Pは、後側の横壁部260Bに衝突するように跳ね返されるため、このようにした場合でも、跳ね返された遊技球Pは蛇行するように流下するため、流下を好適に遅延させることができる。
また、前記実施例では、第1流下通路231の方向変更領域E1に第1案内手段としての傾斜壁部261を設けた形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、図12(B)(C)に示すように、第1案内手段を、遊技球Pの流下方向を曲げる領域以外の領域(例えば、直線状の領域)に設けてもよい。
具体的には、図12(B)に示すように、通過領域E12(例えば、図中網点で示す領域)における左右の側壁内面から突出する第1案内手段としての突出部702A,702Bを、流下方向に向けて互いに流下方向に向けて対向しないように複数配置するようにしてもよい。このようにすることで、遊技球Pは左右の突出部702A,702Bの間を蛇行するように流下することになるため、流下を好適に遅延させることができる。
また、図12(C)に示すように、通過領域E13(例えば、図中網点で示す領域)における左右の側壁内面から突出する第1案内手段としての突条部703A,703Bを流下方向に向けて延設するようにしてもよい。このようにすることで、遊技球Pは左右の突条部703A,703Bの間の狭い流路を流下することになるため、流下を好適に遅延させることができる。尚、左右の突条部703A,703Bの離間寸法は、遊技球Pの直径より若干大きく、遊技球Pの直径の2倍の長さよりも短寸であることが好ましい。
このように、本発明の第1案内手段や第2案内手段は、流下通路における屈曲部に、下流側の流下経路の側壁に対し傾斜するように設けられる傾斜壁部に限定されるものではなく、変形例2の突出部702A,702Bや変形例3の突条部703A,703Bなど、流下通路における直線状部に設けられるものであってもよい。
さらには、特に図示はしないが、例えば、少なくとも遊技球Pとの接触面が摩擦係数の大きな素材にて形成される底壁、左右側壁や、少なくとも遊技球Pとの接触面が凹凸部など流下抵抗が大きくなるように形成された底壁、左右側壁や、流下方向に対する傾斜角度が他の部分よりも小さい流下通路の底壁や、流下方向に向けて蛇行させる蛇行部などを、遊技球Pの流下速度が低減するように案内する案内手段としてもよい。
また、前記実施例や変形例1〜3等では、流下通路に一の案内手段を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、前記実施例や変形例1〜3等に記載した複数の案内手段のうちいずれか一の案内手段を実施してもよいし、あるいは、複数の案内手段を組合せて実施してもよい。
また、前記実施例では、第1進入領域の一例として第1始動入賞口60aを適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、CPU103は、特別図柄の変動表示の表示結果として特定表示結果が導出されたことに基づいて遊技者にとって有利な大当り遊技状態に制御可能であり、第1進入領域を、大当り遊技状態に制御されることに基づいて、遊技球が進入不能または進入困難な第1状態(閉鎖状態)から遊技球が進入容易な第2状態(開放状態)に変化可能な大入賞口としてもよい。
ここで、遊技球Pが大入賞口からカウントスイッチ23に検出されるまでの期間が期間T3(T3=約0.2秒)である場合と期間T4(T4=約1秒)である場合における入賞球数の変化態様の一例について、図13に基づいて説明する。
図13(A)に示すように、遊技球Pが大入賞口からカウントスイッチ23に検出されるまでの期間がT3(T3=約0.2秒)である場合において、所定ラウンドnの所定タイミングTb1で大入賞口を通過した場合、その約0.2秒後のタイミングTb2でカウントスイッチ23にて検出されたことに基づき、ラウンドnにおける入賞球数が例えば「8」から「9」に更新される。
その後、新たな遊技球Pが所定タイミングTb3で大入賞口を通過した場合、その約0.2秒後のタイミングTb4でカウントスイッチ23にて検出されたことに基づき、ラウンドnにおける入賞球数が例えば「9」から「10」に更新される。これにより、入賞球数が上限値である「10」に達してラウンドnの終了条件が成立して大入賞口が閉鎖し、ラウンドインターバル期間となる。
ここで、タイミングTb3から約0.2秒後のタイミングTb4で大入賞口が閉鎖してしまうため、10球目の遊技球Pが大入賞口を通過してから約0.2秒が経過した後のタイミングTb5やTb6で大入賞口に向けて流下してきた遊技球Pは、大入賞口に進入することはない。
一方、図13(B)に示すように、遊技球Pが大入賞口からカウントスイッチ23に検出されるまでの期間がT4(T4=約1秒)である場合において、所定ラウンドnの所定タイミングTb1で大入賞口を通過した場合、その約1秒後のタイミングTb2でカウントスイッチ23にて検出されたことに基づき、ラウンドnにおける入賞球数が例えば「8」から「9」に更新される。
その後、新たな遊技球Pが所定タイミングTb3で大入賞口を通過した場合、その約1秒後のタイミングTb6でカウントスイッチ23にて検出されたことに基づき、ラウンドnにおける入賞球数が例えば「9」から「10」に更新されることで大入賞口が閉鎖し、ラウンドインターバル期間となるが、タイミングTb3から約1秒後のタイミングTb6に到達するまで大入賞口は開放しているため、10球目の遊技球Pが大入賞口を通過してから約1秒が経過する前のタイミングTb4やTb5で大入賞口に向けて流下してきた遊技球Pは大入賞口に進入可能となるため、所謂オーバー入賞が発生しやすくなる。
このように、ラウンドnの終了条件となる入賞球数が「10」である場合において、10球目の遊技球Pが進入してからカウントスイッチ23にて検出されるまでの期間が長い方が、11球目以降の遊技球Pが大入賞口に進入する可能性が高まるため、図13(A)に示すような場合よりも所謂オーバー入賞が生じやすくなる。
このように、本発明の第1案内手段を大入賞口の流下通路に適用することで、オーバー入賞が発生しやすくなり、該オーバー入賞に基づく演出を実行可能となるため、演出効果を高めることができる。
次に、本発明の変形例5について、図14〜図19に基づいて説明する。図14は、本発明の変形例5としてのパチンコ遊技機を正面からみた正面図である。図15は、各始動口の内部構成などを示す構成図である。図16は、演出制御プロセス処理における保留表示制御処理を示すフローチャートである。図17は、各始動入賞口への始動入賞が発生した場合におけるタイミングチャートである。図18は、各大入賞口への入賞が発生した場合におけるタイミングチャート(その1)である。図19は、各大入賞口への入賞が発生した場合におけるタイミングチャート(その2)である。
尚、以下の説明において、前記実施例と同様の構成や部位などに関しては同様の符号を付すなどにより詳細な説明は省略し、主に相違する部分について説明する。
図14に示すように、本発明の本変形例5としてのパチンコ遊技機1にあっては、遊技盤2の盤面上に形成された遊技領域10には、演出表示装置5の左側の左遊技領域(第1遊技領域)と右側の右遊技領域(第2遊技領域)とがある。第1遊技領域である左遊技領域と、第2遊技領域である右遊技領域は、例えば、遊技領域10の内部における演出表示装置5の端面や釘の配列PLなどにより区分けされていればよい。打球発射装置から発射されて遊技領域10に打ち込まれた遊技球Pは、第1遊技領域である左遊技領域へと誘導された場合に、例えば釘の配列PLに沿って誘導されることにより、第2遊技領域である右遊技領域へと誘導不可能または誘導困難となる。
左遊技領域(具体的には、演出表示装置5の下方)には、第1始動入賞口600Aを有する入賞装置および第3始動入賞口600Cを有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口600Aに入賞した遊技球Pは、遊技盤2の背面に導かれ、第1始動口スイッチ22Aによって検出される。第3始動入賞口600Cに入賞した遊技球Pは、遊技盤2の背面に導かれ、第3始動口スイッチ22Dによって検出される。また、右遊技領域(具体的には、演出表示装置5の右方)には、遊技球Pが入賞可能な第2始動入賞口600Bを有する普通可変入賞球装置が設けられている。第2始動入賞口600Bに入賞した遊技球Pは、遊技盤2の背面に導かれ、第2始動口スイッチ22Bによって検出される。
各始動入賞口へ入賞した遊技球Pが各始動口スイッチによって検出されるまでに流下する距離は、始動入賞口毎に異なるよう構成されている。これは、遊技盤2の裏面の構造上、スイッチを設けることのできる位置の自由度が低いことから、入賞口から該入賞口に入賞した遊技球Pを検出するスイッチまでの距離を均等に構成することが困難であるためである。
図15は、各始動口の内部構成などを示す構成図である。図15に示すように、第1始動入賞口600Aに入賞してから第1始動口スイッチ22Aによって検出されるまでに遊技球Pが流下する距離(図15(A)参照)と、第2始動入賞口600Bに入賞してから第2始動口スイッチ22Bによって検出されるまでに遊技球Pが流下する距離(図15(B)参照)と、第3始動入賞口600Cに入賞してから第3始動口スイッチ22Dによって検出されるまでに遊技球Pが流下する距離(図15(C)参照)とが異なるよう構成されている。これにより、遊技球Pが第1始動入賞口600Aに入賞してからT1経過後に第1始動口スイッチ22Aによって検出され、遊技球Pが第2始動入賞口600Bに入賞してからT2経過後に第2始動口スイッチ22Bによって検出され、遊技球Pが第3始動入賞口600Cに入賞してからT3経過後に第3始動口スイッチ22Dによって検出されるようになっている。それぞれの時間の長さはT1>T2>T3である。
また、右遊技領域(具体的には、演出表示装置5の右方)における第2始動入賞口600Bを有する普通可変入賞球装置の下方には、遊技球Pが入賞可能な第1大入賞口7A及び第2大入賞口7Bが設けられている。尚、図示は省略するが、第1大入賞口7Aおよび第2大入賞口7Bについても同様に、各大入賞口へ入賞した遊技球Pが各カウントスイッチによって検出されるまでに流下する距離は、大入賞口毎に異なるよう構成されている。これにより、遊技球Pが第1大入賞口7Aに入賞してからt1経過後に第1カウントスイッチ(図示略)によって検出され、遊技球Pが第2大入賞口に入賞してからt2経過後に第2カウントスイッチ(図示略)によって検出されるようになっている。それぞれの時間の長さはt1>t2である。
尚、この変形例5では、図14に示すように、第2始動入賞口600Bに対してのみ開閉動作を行う普通可変入賞球装置が設けられているが、第1始動入賞口600A、第2始動入賞口600Bおよび第3始動入賞口600Cのいずれについても開閉動作を行う普通可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
図16は、演出制御用CPU120が実行する演出制御プロセス処理における保留表示制御処理を示すフローチャートである。保留表示制御処理において、演出制御用CPU120は、新たに遊技球Pが入賞した始動入賞口に対応する保留表示を表示するための制御を行う。本変形例5では、保留表示が表示される場合には出現演出が実行される。「出現演出」とは、保留表示の表示に伴って実行される演出である。この変形例5では、保留表示が濃淡が薄く視認しにくい状態から徐々に濃度が濃くなり視認しやすい状態に変化するような態様の出現演出が実行される。
本変形例5では、出現演出を開始してから保留表示の濃度が最大となるまでの所要時間が異なる2種類の出現演出A,Bが設けられている。出現演出Aの所要時間Txと出現演出Bの所要時間Tyとの関係はTx<Tyとなっている。また、新たに遊技球Pが入賞した始動入賞口毎に出現演出の種類が設定されているものである。具体的に、第1始動入賞口600Aまたは第2始動入賞口600Bへの始動入賞が発生した場合には出現演出Aが実行され、第3始動入賞口600Cへの始動入賞が発生した場合には出現演出Bが実行される。
また、本変形例5では、新たに遊技球Pが入賞した始動入賞口毎に、始動入賞を検出してから出現演出を開始するまでの待機期間が異なるよう構成されている。具体的に、第1始動入賞口600Aへの始動入賞が発生した場合、該始動入賞が検出されてから待機時間Ta経過後に出現演出を開始する。第2始動入賞口600Bまたは第3始動入賞口600Cへの始動入賞が発生した場合、該始動入賞が検出されてから待機時間Tb経過後に出現演出を開始する。
すなわち、第1始動入賞口600Aへの始動入賞が発生した場合は該始動入賞が検出されてから待機時間Ta経過後に出現演出A開始し、第2始動入賞口600Bへの始動入賞が発生した場合は該始動入賞が検出されてから待機時間Tb経過後に出現演出Aを開始し、第3始動入賞口600Cへの始動入賞が発生した場合は該始動入賞が検出されてから待機時間Tb経過後に出現演出Bを開始する構成となっている(後述する図17参照)。
具体的な制御として、演出制御用CPU120は、まず、第1始動入賞フラグがセットされているか否かを判定し(ステップS2001)、セットされている場合に第1始動入賞フラグをリセットし(ステップS2002)、Ta経過時に出現演出Aを伴う第1保留表示の表示を開始する(ステップS2003)。具体的には、ステップS2003を実行する時点でタイマにTaに相当する値をセットし、該タイマがタイムアウトするまで待機し、該タイマがタイムアウトした時点から出現演出Aを実行し、該出現演出Aが終了した際に第1保留表示を表示する制御を行う。尚、該タイマがタイムアウトする前に新たに第1始動入賞口600Aへの始動入賞が発生した場合には、該タイマとは異なる新たなタイマを用いることとすれば、第1始動入賞口600Aへの始動入賞が連続して発生した場合にもそれぞれの始動入賞に対する第1保留表示の表示制御を行うことができる。
また、演出制御用CPU120は、第2始動入賞フラグがセットされているか否かを判定し(ステップS2004)、セットされている場合に第2始動入賞フラグをリセットし(ステップS2005)、Tb経過時に出現演出Aを伴う第2保留表示の表示を開始する(ステップS2006)。具体的には、ステップS2006を実行する時点でタイマにTbに相当する値をセットし、該タイマがタイムアウトするまで待機し、該タイマがタイムアウトした時点から出現演出Aを実行し、該出現演出Aが終了した際に第2保留表示を表示する制御を行う。尚、該タイマがタイムアウトする前に新たに第2始動入賞口600Bへの始動入賞が発生した場合には、該タイマとは異なる新たなタイマを用いることとすれば、第2始動入賞口600Bへの始動入賞が連続して発生した場合にもそれぞれの始動入賞に対する第2保留表示の表示制御を行うことができる。
また、演出制御用CPU120は、第3始動入賞フラグがセットされているか否かを判定し(ステップS2007)、セットされている場合に第3始動入賞フラグをリセットし(ステップS2008)、Tb経過時に出現演出Bを伴う第1保留表示の表示を開始する(ステップS2009)。具体的には、ステップS2009を実行する時点でタイマにTbに相当する値をセットし、該タイマがタイムアウトするまで待機し、該タイマがタイムアウトした時点から出現演出Bを実行し、該出現演出Bが終了した際に第1保留表示を表示する制御を行う。尚、該タイマがタイムアウトする前に新たに第3始動入賞口600Cへの始動入賞が発生した場合には、該タイマとは異なる新たなタイマを用いることとすれば、第3始動入賞口600Cへの始動入賞が連続して発生した場合にもそれぞれの始動入賞に対する第1保留表示の表示制御を行うことができる。
図17は、各始動入賞口への始動入賞が発生した場合におけるタイミングチャートである。図17(A)には第1始動入賞口600Aへの始動入賞が発生した場合におけるタイミングチャートを、図17(B)には第2始動入賞口600Bへの始動入賞が発生した場合におけるタイミングチャートを、図17(C)には第3始動入賞口600Cへの始動入賞が発生した場合におけるタイミングチャートを、それぞれ示している。
例えば、第1始動入賞口600Aへの始動入賞が発生した場合、(1)入賞してからT1経過後に第1始動口スイッチ22Aがオンとなり、(2)そのTa経過後に出現演出Aの実行が開始され、(3)更にTx経過後に出現演出Aが終了して第1保留表示が表示される。
例えば、第2始動入賞口600Bへの始動入賞が発生した場合、(1)入賞してからT2経過後に第2始動口スイッチ22Bがオンとなり、(2)そのTb経過後に出現演出Aの実行が開始され、(3)更にTx経過後に出現演出Aが終了して第2保留表示が表示される。
例えば、第3始動入賞口600Cへの始動入賞が発生した場合、(1)入賞してからT3経過後に第3始動口スイッチ22Dがオンとなり、(2)そのTb経過後に出現演出Bの実行が開始され、(3)更にTy経過後に出現演出Bが終了して第1保留表示が表示される。
尚、図17(A)〜(C)において、保留表示は、出現演出が開始される(2)のタイミングから出現演出が終了する(3)のタイミングまでの所要期間Tx、Tyにおいて、濃淡が薄く視認しにくい状態から徐々に濃度が濃くなり視認しやすい状態に変化する。このように、保留表示の態様が変化する過程の時間がTy>Txの関係となる。
また、本変形例では、出現演出の一例として、保留表示が濃淡が薄く視認しにくい状態から徐々に濃度が濃くなり視認しやすい状態に変化する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、遊技球Pの検出に応じてキャラクタが保留表示のアイコンを運んで所定の保留表示位置に置くといった演出や、保留表示のアイコンである風船が膨らむような演出など、保留表示の過程であることを示す表示であれば良い。
図18は、各大入賞口への入賞が発生した場合におけるタイミングチャート(その1)である。図18(A)には第1大入賞口への入賞が発生した場合におけるタイミングチャートを、図18(B)には第2大入賞口への入賞が発生した場合におけるタイミングチャートを、それぞれ示している。
例えば、第1大入賞口への入賞が発生した場合、(1)入賞してからt1経過後に第1カウントスイッチがオンとなり、(2)そのtα経過後に総賞球数表示が更新される。
また、例えば、第2大入賞口への入賞が発生した場合、(1)入賞してからt2経過後に第2カウントスイッチがオンとなり、(2)そのtβ経過後に総賞球数表示が更新される。
尚、図18(A)(B)にて説明した総賞球数表示を更新する特定演出の一例としては、特に図示しないが、例えば、大当り遊技状態において演出表示装置5の表示画面に総賞球数表示を継続して表示するとともに、図18(A)では、(2)のタイミングにおいて15球の賞球が付与されたことを示す「+15」等を表示した後、該「+15」の表示を消去することに応じて総賞球数表示を現在表示中の数字に「15」を加算した数字に更新表示し、図18(B)では、(2)のタイミングにおいて10球の賞球が付与されたことを示す「+10」等を表示した後、該「+10」の表示を消去することに応じて総賞球数表示を現在表示中の数字に「10」を加算した数字に更新表示するといった演出でもよい。
図19は、各大入賞口への入賞が発生した場合におけるタイミングチャート(その2)である。図19に示すタイミングチャートでは、第1大入賞口へ遊技球Pが入賞した直後に第2大入賞口へ遊技球Pが入賞した場合について示している。
例えば、タイミングAにて第1大入賞口へ遊技球Pが入賞するとともに該第1大入賞口が閉鎖し、タイミングAの0.1秒後のタイミングBにて第2大入賞口が開放されるとともに該第2大入賞口へ遊技球Pが入賞した場合、タイミングBからt2経過時のタイミングCにて第2カウントスイッチがオンになるとともに、タイミングAからt1経過時のタイミングDにて第1カウントスイッチがオンになる。つまり、遊技球Pが第1大入賞口に入賞してからt1経過後に第1カウントスイッチによって検出されるまでに流下する期間(距離)は、遊技球Pが第2大入賞口に入賞してからt2経過後に第1カウントスイッチによって検出されるまでに流下する期間(距離)よりも長く(遠く)なるように構成されている。
このとき、t1およびt2の差が0.1秒以上である場合、第1大入賞口へ遊技球Pが入賞してから第2大入賞口へ遊技球Pが入賞したにもかかわらず、第2大入賞口へ入賞した遊技球Pの方が第1大入賞口へ入賞した遊技球Pよりも先に検出されることとなる。そこで、第1大入賞口へ遊技球Pが入賞したことにもとづく総賞球数表示の更新処理までの待機時間tαより、第2大入賞口へ遊技球Pが入賞したことにもとづく総賞球数表示の更新処理までの待機時間tβの方が長い構成とすることにより、第1大入賞口へ遊技球Pが入賞したことにもとづく総賞球数表示の更新処理を実行するタイミングEの方が第2大入賞口へ遊技球Pが入賞したことにもとづく総賞球数表示の更新処理を実行するタイミングFよりも先となるため、遊技球Pが入賞した順にて総賞球数表示の更新処理を行うことができる。
尚、本変形例では、第1大入賞口や第2大入賞口に遊技球が進入したことに基づいて実行される特定演出の一例として、第1大入賞口と第2大入賞口各々に応じた総賞球数表示を記載したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1大入賞口や第2大入賞口に遊技球が進入したことに基づいてスピーカ等から音を出力したり、LED等を発光させるようにしてもよい。つまり、第1大入賞口や第2大入賞口に遊技球が進入したことに基づいて実施される特定演出は、表示による演出に限らず、音の出力や発光による演出を含む。また、特定演出として表示、音、発光等のうちいずれか一つを実施してもよいし、複数を組合せて実施してもよい。
以上に説明したように、この変形例5によれば、遊技を実行可能な遊技機であって、遊技媒体(例えば、遊技球P)が入賞可能な第1入賞領域(例えば、第1始動入賞口600A、第3始動入賞口600C、第1大入賞口7A)および第2入賞領域(例えば、第2始動入賞口600B、第2大入賞口7B)と、第1入賞領域に入賞した遊技媒体を検出可能な第1検出手段(例えば、第1始動口スイッチ22A、第3始動口スイッチ22D、第1カウントスイッチ)と、第2入賞領域に入賞した遊技媒体を検出可能な第2検出手段(例えば、第2始動口スイッチ22B、第2カウントスイッチ)と、第1検出手段により遊技媒体が検出されたことに基づいて第1特定演出(例えば、第1保留表示の表示、第1大入賞口への遊技球Pの入賞にもとづく総賞球数表示の更新)を実行可能であり、第2検出手段により遊技媒体が検出されたことに基づいて第2特定演出(例えば、第2保留表示の表示、第2大入賞口への遊技球Pの入賞にもとづく総賞球数表示の更新)を実行可能な特定演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が保留表示制御処理において第1保留表示および第2保留表示を表示する部分、総賞球数表示の更新を行う部分)とを備え、第1入賞領域に入賞した遊技媒体が第1検出手段に検出されるまでに流下する距離と、第2入賞領域に入賞した遊技媒体が第2検出手段に検出されるまでに流下する距離とが異なり(例えば、各始動入賞口へ入賞した遊技球Pが各始動口スイッチによって検出されるまでに流下する距離は、始動入賞口毎に異なり(図15参照)、各大入賞口へ入賞した遊技球Pが各カウントスイッチによって検出されるまでに流下する距離は、大入賞口毎に異なる)、第1検出手段により遊技媒体が検出されてから第1特定演出を実行するまでの期間と、第2検出手段により遊技媒体が検出されてから第2特定演出を実行するまでの期間とが異なる(例えば、第1始動口スイッチ22Aにより遊技球Pが検出されてから第1保留表示を表示するまでの期間と、第2始動口スイッチ22Bにより遊技球Pが検出されてから第2保留表示を表示するまでの期間と、第3始動口スイッチ22Dにより遊技球Pが検出されてから第1保留表示を表示するまでの期間とが異なり(図17参照)、第1カウントスイッチにより遊技球Pが検出されてから総賞球数表示が更新されるまでの期間と、第2カウントスイッチにより遊技球Pが検出されてから総賞球数表示が更新されるまでの期間とが異なり(図18参照))こととした。これにより、入賞領域の入口から検出手段までの距離に応じたタイミングで特定演出を実行することができ、演出効果を高めることができる。
具体的に、本変形例5では、入賞した遊技媒体が検出手段に検出されるまでに流下する距離が短い入賞領域(遊技媒体が入賞してから検出手段に検出されるまでの時間が短い入賞領域)である程、遊技媒体が検出手段に検出されてから特定演出を実行するまでの時間が長い構成とした(図17および図18参照)。これにより、入賞の発生順と該入賞に応じた特定演出の実行順とが一致しない事態(例えば、先の入賞に対応する特定演出よりも、後の入賞に対応する特定演出の方が先に実行されることにより、遊技者の混乱を招くこと)を防止することができる。
また、例えば、遊技者は遊技を行う際、始動入賞口に遊技球Pが入賞することを視認してから演出表示装置5に目を移し、保留表示が増加したことを確かめようとすることが一般的である。しかしながら、始動入賞口の入口を遊技球Pが通過してから該始動入賞口へ入賞した遊技球Pをスイッチが検出するまでの時間が短い場合には、始動入賞を視認してから演出表示装置5に目を移し終わる前に保留表示の増加表示が完了してしまうことがあり、そういった場合には始動入賞が発生したにもかかわらず保留表示が表示されていないといった誤解を遊技者に与える虞がある。そこで、上述したように、遊技球Pが入賞してからスイッチに検出されるまでの時間が短い始動入賞口である程、遊技球Pがスイッチに検出されてから保留表示を実行するまでの時間が長い構成とすることにより、遊技者に誤解を与えることを防止することができる。
また、「第1入賞領域に入賞した遊技媒体が第1検出手段に検出されるまでに流下する距離」とは、第1入賞領域の入口から第1検出手段に検出される位置までの遊技媒体の経路の距離のことである。
また、本変形例5では「第1特定演出」や「第2特定演出」として保留表示を表示すること(出現演出を含まないこと)としたが、出現演出を「第1特定演出」や「第2特定演出」としてもよい。
第1入賞領域および第2入賞領域としては、始動入賞口や大入賞口の他、通過ゲート41、入賞を検出した場合に賞球を払い出すものの可変表示は実行されない入賞領域(いわゆる一般入賞口)、入賞を検出した場合に確変状態に制御する特定領域(例えば大入賞口の内部に設けられたV入賞口)であってもよい。
また、本変形例5では第1入賞領域および第2入賞領域の入賞領域種別(始動入賞口、大入賞口、通過ゲート41、一般入賞口、V入賞口など)が同じである構成(第1入賞領域および第2入賞領域の両方が始動入賞口、両方が大入賞口)について説明したが、それぞれ異なる入賞領域種別のものであってもよい。例えば、一方が始動入賞口であり他方が大入賞口であってもよい(その場合、例えば第1特定演出として保留表示を実行し、第2特定演出として総賞球数表示を実行することとしてもよい)し、一方が通過ゲート41、他方が一般入賞口などとしてもよい。
尚、本変形例5では、入賞領域に入賞した遊技球Pが検出手段に検出されるまでに流下する距離に応じて、該検出手段により遊技球Pが検出されてから特定演出を実行するまでの期間が異なることとしたが、遊技球Pが入賞領域に入賞してから検出手段に検出されるまでの所要時間に応じて、該検出手段により遊技球Pが検出されてから特定演出を実行するまでの期間が異なることとしてもよい。その場合、遊技球Pの流下速度についても考慮することとしてもよい。例えば、入賞領域に入賞した遊技球Pが検出手段に検出されるまでに流下する距離が長い場合であっても、遊技球Pの流下速度が速くなりやすい位置に設けられた入賞領域であれば、遊技球Pが入賞領域に入賞してから検出手段に検出されるまでの所要時間は短くなるため、入賞領域へ入賞した遊技球Pを検出手段が検出してから特定演出を実行するまでの待機時間を長く設定することとしてもよい。
また、本変形例5において、第1検出手段により遊技媒体が検出されたことに基づいて第1識別情報(例えば、第1特別図柄)の可変表示を実行可能な第1可変表示手段(例えば、CPU103が特別図柄変動処理等を実行することにより第1特別図柄を変動させる部分)と、第2検出手段により遊技媒体が検出されたことに基づいて第2識別情報(例えば、第2特別図柄)の可変表示を実行可能な第2可変表示手段(例えば、CPU103が特別図柄変動処理等を実行することにより第2特別図柄を変動させる部分)と、第1識別情報の可変表示に関する情報を保留記憶として記憶可能な第1保留記憶手段(例えば、第1保留記憶バッファ)と、第2識別情報の可変表示に関する情報を保留記憶として記憶可能な第2保留記憶手段(例えば、第2保留記憶バッファ)と、保留記憶に対応する保留表示を表示可能な保留表示手段(例えば、演出制御用CPU120が保留表示制御処理を実行することにより第1保留表示および第2保留表示を表示する部分)と、保留表示の表示に伴う特別演出(例えば、出現演出)を実行可能な特別演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が保留表示制御処理を実行することにより出現演出を表示する部分)とを備えることとした。
また、本変形例5において、第1検出手段により遊技媒体が検出されてから特別演出を開始するまでの期間(例えば、第1始動口スイッチ22Aにより遊技球Pが検出されてから出現演出が実行されるまでの期間Ta)と、第2検出手段により遊技媒体が検出されてから特別演出を開始するまでの期間(例えば、第2始動口スイッチ22Bにより遊技球Pが検出されてから出現演出が実行されるまでの期間Tb)とが異なることとした。これにより、演出効果を高めることができる。
具体的に、本変形例5では、入賞した遊技球Pが始動入賞スイッチに検出されるまでに流下する距離が短い始動入賞口(遊技球Pが入賞してから始動入賞スイッチに検出されるまでの時間が短い始動入賞口)である程、遊技球Pが始動入賞スイッチに検出されてから出現演出を実行するまでの時間が長い構成とした(図17参照)。これにより、入賞した遊技球Pが始動入賞スイッチに検出されるまでに流下する距離が短い始動入賞口である程、遊技球Pが始動入賞スイッチに検出されてから保留表示を表示するまでの時間が長い構成を実現することができ、始動入賞が発生したにもかかわらず保留表示が表示されていないといった誤解を遊技者に与えることを防止することができ、演出効果を高めることができる。
尚、本変形例5では、第2始動口スイッチ22Bにより遊技球Pが検出されてから出現演出が実行されるまでの期間と第3始動口スイッチ22Dにより遊技球Pが検出されてから出現演出が実行されるまでの期間とが同じであることとしたが、これに限るものではない。例えば、始動入賞口の入口から該始動入賞口に入賞した遊技球Pが始動口スイッチに検出されるまでに該遊技球Pが流下する距離に基づいて異なることとしてもよい。例えば、第2始動口スイッチ22Bにより遊技球Pが検出されてから出現演出が実行されるまでの期間をTcとし、第3始動口スイッチ22Dにより遊技球Pが検出されてから出現演出が実行されるまでの期間をTdとし、Ta<Tc<Tdとしてもよい。
また、本変形例5において、第1検出手段により遊技媒体が検出されたときの特別演出の実行期間(例えば、第3始動口スイッチ22Dにより遊技球Pが検出されたときの出現演出Bの実行期間Ty)と、第2検出手段により遊技媒体が検出されたときの特別演出の実行期間(例えば、第2始動口スイッチ22Bにより遊技球Pが検出されたときの出現演出Aの実行期間Tx)とが異なることとした。これにより、演出効果を高めることができる。
具体的に、本変形例5では、入賞した遊技球Pが始動入賞スイッチに検出されるまでに流下する距離が短い始動入賞口(遊技球Pが入賞してから始動入賞スイッチに検出されるまでの時間が短い始動入賞口)である程、遊技球Pが始動入賞スイッチに検出されたときの出現演出の実行期間が長い構成とした(図17参照)。これにより、入賞した遊技球Pが始動入賞スイッチに検出されるまでに流下する距離が短い始動入賞口である程、遊技球Pが始動入賞スイッチに検出されてから保留表示を表示するまでの時間が長い構成を実現することができ、始動入賞が発生したにもかかわらず保留表示が表示されていないといった誤解を遊技者に与えることを防止することができ、演出効果を高めることができる。
また、本変形例5において、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、第1入賞領域(例えば、第1大入賞口7A)に遊技媒体が入賞容易な第1状態(例えば、開放状態)と、遊技媒体が入賞困難な第2状態(例えば、閉鎖状態)とに制御可能な第1可変入賞手段(例えば、第1特別可変入賞球装置)と、第2入賞領域(例えば、第2大入賞口7B)に遊技媒体が入賞容易な第1状態(例えば、開放状態)と、遊技媒体が入賞困難な第2状態(例えば、閉鎖状態)とに制御可能な第2可変入賞手段(例えば、第2特別可変入賞球装置)と、有利状態において第1可変入賞手段および第2可変入賞手段を第1状態に制御可能な入賞領域制御手段(例えば、CPU103が大当り開放前処理や大当り開放中処理を実行する部分)と、第1検出手段により遊技媒体が検出されたこと、または第2検出手段により遊技媒体が検出されたことに基づいて所定の価値を付与可能な価値付与手段(例えば、主基板11、払出制御基板)とを備え、特定演出実行手段は、付与した価値を報知する特定演出を実行可能である(例えば、演出制御用CPU120は、総賞球数表示の更新を行うことが可能である)こととした。これにより、演出効果を高めることができる。
尚、本変形例5では、付与した価値を報知する特定演出として総賞球数表示を行うこととしたが、第1検出手段により遊技媒体が1回検出されたこと、または第2検出手段により遊技媒体が1回検出されたことに基づいて付与した価値を報知する特定演出を実行することとしてもよい。例えば、第1大入賞口に遊技球Pが入賞したことに基づいて「+15ポイント」と表示し、第2大入賞口に遊技球Pが入賞したことに基づいて「+10ポイント」と表示することとしてもよい。
また、本変形例5では、実行中の大当り遊技において払い出した賞球数を総賞球数表示として表示することとしたが、これに限るものではなく、例えば、連荘が継続している間(つまり確変状態が継続している間)において払い出した賞球数を総賞球数表示として表示することとしてもよい。
尚、本変形例5では、いずれの始動入賞口も遊技領域10に設けられていることとしたがこれに限るものではなく、例えば、ステージが設けられた遊技機であれば、該ステージの上に第3始動入賞口600Cが設けられていることとしてもよい。
また、本変形例5においては、第1入賞領域に入賞した遊技媒体が第1検出手段に検出されるまでに流下する距離と、第2入賞領域に入賞した遊技媒体が第2検出手段に検出されるまでに流下する距離とが異なるものにおいて、第1検出手段により遊技媒体が検出されてから第1特定演出を実行するまでの期間と、第2検出手段により遊技媒体が検出されてから第2特定演出を実行するまでの期間とが異なることとした形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本変形例5における各入賞口に対応する流下通路に、前記実施例に記載したような第1案内手段や第2案内手段を適用してもよい。
さらには、変形例5のように、第1入賞領域に入賞した遊技媒体が第1検出手段に検出されるまでに流下する距離と、第2入賞領域に入賞した遊技媒体が第2検出手段に検出されるまでに流下する距離とが異なるものではなく、前記実施例に記載したように、第1案内手段を有する第1流下通路231や第2案内手段を有する一般流下通路510のように流下距離がほぼ同一であっても、第1入賞領域に入賞した遊技媒体が第1検出手段に検出されるまで流下するのに要する期間と、第2入賞領域に入賞した遊技媒体が第2検出手段に検出されるまで流下するのに要する期間とが異なるものにおいて、第1検出手段により遊技媒体が検出されてから第1特定演出を実行するまでの期間と、第2検出手段により遊技媒体が検出されてから第2特定演出を実行するまでの期間とが異なるようにしても、入賞領域の入口から検出手段までの距離に応じたタイミングで特定演出を実行することができ、演出効果を高めることができる。
また、前記実施例及び変形例では、特別図柄や演出図柄の可変表示結果に基づいて大当り遊技状態に移行する遊技機(いわゆる第一種の遊技機)について説明したが、遊技領域に設けられた可変入賞球装置(いわゆる役物)内の特定入賞口(V入賞口)に遊技球Pが入賞(V入賞)したことに基づいて大当り遊技状態に移行する遊技機(いわゆる第二種の遊技機)や、第一種と第二種とを組合せた遊技機において、複数の期間に応じた特定演出を実行することとしてもよい。
また、前記実施例及び変形例では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機1を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、予め定められた球数の遊技球が遊技機内部に循環可能に内封され、遊技者による貸出要求に応じて貸し出された貸出球や、入賞に応じて付与された賞球数が加算される一方、遊技に使用された遊技球数が減算されて記憶される、所謂、封入式遊技機にも本発明を適用可能である。尚、これら封入式遊技機においては遊技球ではなく得点やポイントが遊技者に付与されるので、これら付与される得点やポイントが遊技価値に該当する。
1 パチンコ遊技機
22A 第1始動口スイッチ
22B 第2始動口スイッチ
30A,30B 入賞スイッチ
60a 第1始動入賞口
60b 第2始動入賞口
200 入賞ユニット
231 第1流下通路
232 第2流下通路
261 傾斜壁部
270 突条部
501A 一般入賞口
510 一般流下通路
512 傾斜壁部

Claims (1)

  1. 遊技が可能な遊技機であって、
    遊技媒体が進入可能な第1進入領域および第2進入領域と、
    前記第1進入領域に進入した遊技媒体を検出可能な第1検出手段と、
    前記第2進入領域に進入した遊技媒体を検出可能な第2検出手段と、
    前記第1検出手段の検出結果に基づいて可変表示に関する情報を保留記憶として上限数まで記憶可能な保留記憶手段と、
    前記保留記憶手段により記憶された保留記憶に基づいて可変表示を実行可能な可変表示手段と、
    前記第1進入領域に進入した遊技媒体を前記第1検出手段まで流下させる流下経路の所定領域において遊技媒体を案内する第1案内手段と、
    前記第2進入領域に進入した遊技媒体を前記第2検出手段まで流下させる流下経路の所定領域において遊技媒体を案内する第2案内手段と、
    を備え、
    前記第1案内手段は、遊技媒体の流下を遅延させる度合いが前記第2案内手段よりも高くなるように遊技媒体を案内する
    ことを特徴とする遊技機。
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