JP2018193910A - 水力発電装置および水力発電システム - Google Patents

水力発電装置および水力発電システム Download PDF

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高志 木幡
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Abstract

【課題】水流に確実に追従し、エネルギー損失が少なく高効率の水力発電装置および水力発電システムを提供する。【解決手段】水力発電装置1は、基台10と、基台10に固定された発電部20と、発電部20に係合する無端状の動力伝達部30と、動力伝達部30に固定される複数の羽根部40とを備えている。動力伝達部30には回転軸32が固定され、羽根部40は、回転軸32に回動自在に摺動する。羽根部40が離水時に自重により羽根部40の側面部41の長さL方向が流水方向と略垂直になるため、羽根部40に付着する可能性のある水が落下して、回転抵抗力を抑制している。水力発電システム100は、水力発電装置1の前方に流速を加速する整流板101と川上から流れてくるゴミなどを取り除く防ゴミネット102を設けている。【選択図】図1

Description

本発明は、水力発電装置および水力発電システムに関する。
2008年4月に、いわゆる新エネルギー法の施行令が改定され、発電量が1000kW以下の小水力発電の開発が積極的に行われ、特に、小河川、農水路などに設置する小型の水力発電装置が知られている(例えば特許文献1および2参照)。
特許文献1には、先端部に表面流を集束するための開口部と流木、流氷などを乗り越えるための傾斜部を有するフロート2本を一体化した浮体部の上に、多翼形シロッコ形水車と、これに防水機能などを附加した多極形交流発電機などを同一軸上に直結した浮上形発電機を牽引索などで流水面に設置する浮上式発電装置であって、小形、軽量、安価で、設置が容易で、大きな水位の変動にも耐えられることが開示されている。
一方、特許文献2には、舟内を真空に又は発泡スチロールを充填した双胴舟体を有し、その双胴舟体間を水流導入路とし、水流導入路内に水流力駆動体を配置し、水流駆動体に回転伝達機構を介して発電装置を双胴舟内に設けた水力発電舟であって、河川の水量と水位等の増減変動或いは水流路の変動や水深方向と川幅方向の水流速度変化等があっても、それに追従し、常に安全かつベストな発電浮上姿勢を維持して、効率よく安定駆動させて安定した発電供給を可能にすることが開示されている。
特開2014−80957号公報 特開2012−82813号公報
しかしながら、特許文献1の浮上式発電装置は、軸を中心に水車が流水に合わせて回転する一般的な発電機であり、設置された位置のみで水車が回転するため、流水の変化に追従し難いという問題点がある。また、特許文献2の水力発電舟は、流水に追従することは可能であるが、バケットの着水、離水時に負荷が掛かり回転抑制によるエネルギー損失を生じる恐れがあるという問題点がある。
本発明は、水流に確実に追従し、エネルギー損失が少なく高効率の水力発電装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための第1の態様は、基台と、基台に固定され回転部を有する少なくとも一つの発電部と、回転部に係合する無端状の動力伝達部と、動力伝達部に固定された回転軸に回転自在に摺動する複数の羽根部と、を備え、羽根部には、所定の幅と長さを有する断面略平坦状の側面部が設けられ、当該羽根部の自重により回転軸を中心として回転し、側面部の長さ方向が離水時に流水方向と略垂直方向に位置することを特徴とする、水力発電装置にある。
ここで、「略垂直方向」とは、垂直方向だけではなく、側面部による水のすくい上げがないという効果が得られる程度に、水力方向に対してある程度の角度を有する方向を含むことをいう。
かかる第1の態様では、離水時に羽根部の断面略平坦状の側面部が略垂直方向で流水から離れるため、側面部による水のすくい上げがなく、羽根部の上昇力を妨げる抵抗力がなく、回転抵抗力が生じることを抑制することができる。また、回転軸のみの支持で羽根部が流水力を発電エネルギーに変換することができ、構造が簡単で、低コストで、効率のよい水力発電装置を提供できる。
本発明の第2の態様は、羽根部には、側面部に略直角に延在する支持部が設けられ、側面部が着水中において支持部により流水方向と略垂直方向に維持されていることを特徴とする第1の態様に記載の水力発電装置にある。
ここで、「略直角」とは、直角だけでなく、羽根部が着水中において、常に流水を確実に受け止めることができる程度に、直角方向に対してある程度の角度を有する方向を含むことをいう。
かかる第2の態様では、このように構成することにより、羽根部が着水中において、常に流水を確実に受け止め、効率のよく発電することができる。また、流量の変化、流方向の相違などが生じた場合も、羽根部が常に適切な位置で流水を受け止めるため、安定した発電が実現できる。
本発明の第3の態様は、羽根部には、略垂直方向において形成される垂直面に対して、川上方向に向かって側面部の先端が突出可能な屈曲部を有していることを特徴とする第1または第2の態様に記載の水力発電装置にある。
かかる第3の態様では、屈曲部を有することにより、流水を受け止める面積が拡大し、より流水を受け止めやすくなり、流水力を効率よく利用することができる。
本発明の第4の態様は、羽根部は、離水中において、側面部が動力伝達部に当接し、側面部が動力伝達部の移動方向と略水平に位置することを特徴とする第1〜第3の態様のいずれか1つに記載の水力発電装置にある。
ここで「略水平」とは、水平だけでなく、風などの影響を抑制できると共に回転部に係合する動力伝達部のモーメント(トルク)を小さくすることができる程度に、側面部が水平方向に対してある程度の角度をなす方向を含むことをいう。
かかる第4の態様では、動力伝達部の上側において羽根部が移動する際に、風などの影響を極力抑制できると共に回転部に係合する動力伝達部のモーメント(トルク)を小さくすることができるので、流水から得た羽根部の移動速度を損なうことなく、安定した発電が可能となる
本発明の第5の態様は、動力伝達部は、発電部の両側に所定の距離をもって配置され、所定の距離よりも側面部の幅が広いことを特徴とする第1〜第4の態様のいずれか1つに記載の水力発電装置にある。
かかる第5の態様では、羽根部が川幅に近い状態で配置できるため、流水を確実に受け止めることができ、また、小型な発電部を設置でき、軽量でコンパクトな水力発電装置を提供することができる。
本発明の第6の態様は、発電部が発電機であることを特徴とする第1〜第5の態様のいずれか1つに記載の水力発電装置にある。
かかる第6の態様では、コンパクトでメンテナンスのよい水力発電装置を提供することができる。
本発明の第7の態様は、発電部は2つ備えられ、発電部の両端に対向して回転部が設けられ、それぞれの回転部に動力伝達部が係合し、水流力を利用して、羽根部が移動し、羽根部の移動に基づいて回転部が回転し、発電部が駆動することを特徴とする第1〜第6の態様のいずれか1つに記載の水力発電装置にある。
かかる第7の態様では、発電部を2つ備えているため、発電能力が向上し、かつコンパクトで安定した発電が得られる。
本発明の第8の態様は、第1〜第7の態様のいずれか1つに記載の水力発電装置と、水力発電装置の前方に整流板および防ゴミネットの少なくともいずれか1つと、を具備することを特徴とする水力発電システムにある。
ここで、「前方」とは水力発電システムが河川等の水路に設置された場合、川上側に配置されることを意味する。
かかる第8の態様では、整流板を設けることにより、水流を受ける羽根部に加速された水流が当たり、羽根部の回転スピードが上がるため発電出力を向上させることができる。また、水力発電装置の前方に防ゴミミネットを設けることにより、水路の川上から運ばれてくるゴミ等を除去できるため、水力発電装置の出力を低下させることがなく、常に効率のよい発電が可能となる。
本発明に係る水力発電装置の一例を示す概略正面斜視図である。 本発明に係る水力発電装置の動力伝達部に回転軸を固定させた一例を示す概略正面斜視図である。 本発明に係る水力発電装置の羽根部の一例を示す、(a)概略正面図、(b)概略平面図、(c)概略右側面図である。 本発明に係る水力発電装置の発電部、回転部、動力伝達部および羽根部の組み付けの一例を示す概略正面斜視図である。 本発明に係る水力発電装置の羽根部の動作を示す模式図である。 本発明に係る水力発電装置に整流板等を取り付けた一例を示し、(a)実施例1、(b)実施例2である。
以下に添付図面を参照して、本発明に係る水力発電装置および水力発電システムの実施形態を説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
図1は、本実施形態に係る水力発電装置の一例を示す概略正面斜視図である。図2は、回転軸を固定させた一例を示す概略正面斜視図である。図3は、羽根部の一例を示す、(a)概略正面図、(b)概略平面図、(c)概略右側面図である。図4は、回転部、動力伝達部および羽根部の組み付けの一例を示す概略正面斜視図である。図1〜図4を用いて本実施形態の水力発電装置を詳述する。
水力発電装置1は、基台10と、基台10に固定された発電部20と、発電部20に係合する無端状の動力伝達部30と、動力伝達部30に固定される複数の羽根部40とを備えている。本実施形態の水力発電装置1は、小河川、農業用水路、砂防ダム、上下水道などの水路に設置して発電を行う小水力発電(ミニ水力発電、マイクロ水力発電を含む)を目的とした装置である。
基台10は、略直方体形状をなし、本実施形態では、発泡スチロールなどの水に浮くフロートであり、川上側に配置されるやや鋭角で水の抵抗を分散させる先端部11と、発電部20等を固定する本体部12とを備え、その浮力により水力発電装置1を水面上に浮かせる。
発電部20は、回転部21を有し、回転部21が回転することにより駆動する。本実施形態において、回転部21は歯車形状をなしている。そして、発電部20は基台10に2つ備えられており、回転部21は、それぞれの発電部20の両端に対向して取り付けられている。
発電部20は、発電機であってもよく、一般的に使用されている永久磁石タイプで、インバータ、コンバータ回路を備えていてもよい。また、発電機は、基台10内や地上に設置されていてもよく、その場合、発電部20は回転部21の回転を支持する、制御する、などの機構であり、発電機に駆動力を伝達することができるようになっている。なお、本実施形態では、発電部20は発電機として説明する。
動力伝達部30は、無限軌道をなす無端状のベルトやチェーンであり、本実施形態ではチェーンとして説明している。図2に示すように、動力伝達部30は、回転部21に係合して動力伝達部30の動きを回転部21の回転動力に変換する機構であり、本実施形態において、発電部20の回転部21の歯22と動力伝達部30の溝部31とが係合する。また、1つの発電部20の両端に回転部21が設けられており、各回転部21に動力伝達部30が係合する構成であるため、2つの動力伝達部30が対向して設けられている。そして、2つの動力伝達部30には、両端が固定され、所定の間隔をもって配置されている複数の回転軸32が設けられている。
図3に示すように、羽根部40は、樹脂や金属等から成形され、正面視略四角形状で断面が略平坦状をなし、幅Wと長さLを有する側面部41と、側面部41の一端から側面部41の長さLの方向に対して略直角方向に延在する支持部42と、支持部42の延在する方向と反対側の方向に突出し先端が断面略円形状の挿入部43が設けられた摺動部44と、を備える。また、側面部41には、摺動部44側に先端が突出するように屈曲した屈曲部45が設けられている。本実施形態において、摺動部44は、幅W方向に対して略中央に配置され、摺動部44の両側に支持部42がそれぞれ配置されている。
そして、摺動部44の挿入部43内に回転軸32が挿入されると共に、回転軸32を一対の動力伝達部30に固定することにより、回転軸32の外周と挿入部43の内面が摺動して、羽根部40は回転軸32に対して回動自在に摺動可能となる。即ち、回転部21に係合した動力伝達部30には、複数の羽根部40が一体化され、動力伝達部30に対して上下および側部に羽根部40が複数配置され、羽根部40は、その自重により、適切な方向に回転する。
なお、本実施形態において、側面部41は、摺動部44を中心として摺動部44の両側に広がる幅Wを有している。即ち、一対の動力伝達部30は、発電部20の両側に所定の距離Dをもって配置され、所定の距離Dよりも大きい幅Wで側面部41が配置され、水流受容面積を大きくしている。
そして、図4に示すように、発電部20と動力伝達部30と羽根部40とが組みつけられ、一対の基台10に固定されて水力発電装置1が完成し、水流のある場所に水に浮いた状態で設置される。
羽根部40は、動力伝達部30の上下にそれぞれ複数個配置され、動力伝達部30の下側にある羽根部40は着水し、動力伝達部30の上側にある羽根部40は離水状態にある。着水状態において、羽根部40の長さL方向が流水方向(図4矢印参照)に対して垂直に、幅W方向が直角に配置するよう水力発電装置1が設置される。流水に対して複数の羽根部40が着水状態にあるため、流水方向の変動や流水量の変化に乱れることなく、確実に羽根部40が流水方向に沿って駆動し、駆動力によって回転部21が回転し、発電部20による発電が行われる。
また、図5に示すように、羽根部40は回転軸32に回動自在に摺動されているため、羽根部40の自重により、羽根部40の離水時には長さL方向が、流水方向に対して略垂直方向に配置された状態で水の表面から離れる。離水時に略垂直方向であることは、断面略平坦状の側面部41を有する羽根部40での水のすくい上げがなくなるため、羽根部40の上昇力を妨げる抵抗力がなく、回転抵抗力を生じることを抑制する。
羽根部40が離水する時に水をすくい上げてしまう従来構造(例えば特許文献2参照)であると、流水力のみに依存する羽根部40に抵抗力が発生し、回転スピードが低下し、流水エネルギーの損失を生じるが、本実施形態の水力発電装置1は、確実に流水力を発電部20に伝達することが可能となる。
そして、羽根部40が着水する前に羽根部40が自重で回転軸32を中心に回転し、羽根部40の長さL方向が流水を受け止めるように着水する。
さらに、羽根部40の着水中、羽根部40の支持部42が動力伝達部30の端部に当接して、側面部41が、流水方向に傾くことを防止している。流水方向に対して側面部41が常に略垂直方向を維持するために、側面部41全体で流水を受け止めることができ、流水エネルギーを確実に発電エネルギーに変換することが可能となる。
また、羽根部40の側面部41は、流水方向と略垂直方向において形成される垂直面に対して、平坦ではなく、流水方向と逆の川上方向に向かって側面部41の先端が突出可能なように屈曲する屈曲部45を有している(図3(c)参照)。屈曲部45は、側面部41の一部を湾曲させる、折り曲げる、凹形状にする、変形させる、等により形成され、流水を受け止めやすく、流水力を効率よく利用することが可能である。
そして、羽根部40が動力伝達部30の上側にある離水中では、羽根部40の側面部41が動力伝達部30に当接して、倒れた状態となる。従来技術のように羽根等が固定されていると起立状態になり、風などの抵抗を受けやすくなる。本実施形態の羽根部40は、回転軸32に対して、回転自在に摺動するため、動力伝達部30の上側で、伏せた状態であり、動力伝達部30の移動方向に略水平となるため、風などの抵抗を避けることができると共に回転部21に係合する動力伝達部のモーメント(トルク)を小さくすることができ、羽根部40が流水によって生じる駆動力を損失することなく、発電部20に伝達することが可能となる。
本実施形態の水力発電装置1には、図示しない制御部、水流センサ、変速機、等を備えていてもよい。水流センサで水流の変化を検知して制御部に信号を送ることができる。例えば、水流が下がった場合、水流センサで検知し、検知信号を制御部が受けて、最適負荷発電モードとして減速比を1段上げる(発電部20の回転数を上げる)よう変速機に指令して発電負荷を下げることが可能である。また、定常状態になった場合に発電量が最大となるような最適負荷を求めてもよい。また、変速機の減速比と発電負荷の最適値をデータベース化し、流速の変化に応じた最大発電量を制御部でコントロールすることも可能である。
次に、図6に基づいて、本実施形態の水力発電システム100を詳述する。水力発電システム100は、水力発電装置1の川上側に整流板101と防ゴミネット102を備えている。整流板101および防ゴミネット102を両方備えていてもよく、またどちらか一方を備えていてもよい。
整流板101は、水力発電装置1の羽根部40に加速された流水を当てるために人工的に流速を早める(加速させる)装置であり、特に落差の少ない水路に最適である。整流板101は、水路の両側に配置され、整流板101同士の距離が羽根部40に向かって近づくよう位置付けられている。整流板101は水力発電装置1に固定されていてもよく、河川等の側壁に設置する整流壁のように、水力発電装置1と分離して川上側に離間して配置されていてもよい。
図6(b)の実施例2に示すように、整流板101の先端側から羽根部40に向かって立ち上がる傾斜面103を設けて、川上側からの流速を早めることもできる。また、整流板101を水路の底に配置して、羽根部40側に向かって立ち上がる傾斜面103を形成することも可能である。整流板101の配置は、水路の形状、種類などによって決定できる。
また、水力発電装置1の川上側に防ゴミネット102を設け、流速に影響するゴミなどを除去することが可能である。例えば、整流板101の水路の前後、左右、上下方向駆動に合わせて、防ゴミネット102を定期的に駆動させることによりゴミの付着を防止することが可能である。また、例えば、長尺の網を用い、その一部が露出して防ゴミネット102を構成し、一定期間が経過した際に、モーター等でその網を巻き取るようにしてもよい。このように構成することにより、防ゴミネット102にゴミ等が溜まった際に、網を巻き取ることでゴミ等が溜まっていない新たな防ゴミネット102を露出させることができる。その結果、ゴミ詰まりのない水力発電システム100を構築することができる。なお、防ゴミネット102は、水力発電装置1に固定されていてもよく、分離して川上側に離間して設置されてもよい。
本実施形態の水力発電装置1は、基台10と、基台10に固定され回転部21を有する少なくとも一つの発電部20と、回転部21に係合する無端状の動力伝達部30と、動力伝達部30に固定された回転軸32に回転自在に摺動する複数の羽根部40と、を備え、羽根部40には、所定の幅Wと長さLを有する断面略平坦状の側面部41が設けられ、羽根部40の自重により回転軸32を中心として回転し、側面部41の長さL方向が離水時に流水方向と略垂直方向に位置する。
これにより、離水時に羽根部40の側面部41が略垂直方向で流水から離れるため、側面部41で水のくみ上げがなくなるため、羽根部40の上昇力を妨げる抵抗力がなく、回転抵抗力が生じることを抑制することができる。また、回転軸32のみの支持で羽根部40が流水力を発電エネルギーに変換することができ、構造が簡単で、低コストで、効率のよい水力発電装置1を提供できる。
また、本実施形態の水力発電装置1の羽根部40には、側面部41に略直角に延在する支持部42が設けられ、側面部41が着水中において支持部42により流水方向と略垂直方向に維持されている。これにより、羽根部40は着水中において、常に流水を確実に受け止め、効率のよい発電が可能となる。また、流量の変化、流方向の相違などが生じた場合も、羽根部40が常に適切な位置で流水を受け止めるため、安定した発電が実現できる。
そして、本実施形態の水力発電装置1の羽根部40には、略垂直方向において形成される垂直面に対して、川上方向に向かって側面部41の先端が突出可能な屈曲部45を有している。屈曲部45を有することにより、流水を受け止める面積が拡大し、より流水を受け止めやすくなり、流水力を効率よく利用することが可能である。
さらに、本実施形態の水力発電装置1の羽根部40は、離水中において、側面部41が動力伝達部30に当接し、側面部41が動力伝達部30の移動方向と略水平に位置する。これにより、動力伝達部30の上側において羽根部40が移動する際、風などの影響を極力抑制でき、流水から得た羽根部40の移動速度を損なうことなく、安定した発電が可能となる。
また、本実施形態の水力発電装置1の動力伝達部30は、発電部20の両側に所定の距離Dをもって配置され、当該所定の距離Dよりも側面部41の幅Wが広い。これにより、羽根部40が川幅に近い状態で配置できるため、流水を確実に受け止めることができ、また、小型な発電部20を設置でき、軽量でコンパクトな水力発電装置1を提供できる。
そして、本実施形態の水力発電装置1の発電部20が発電機である。これにより、コンパクトでメンテナンスのよい水力発電装置1を提供できる。
また、本実施形態の水力発電装置1の発電部20は2つ備えられ、発電部20の両端に対向して回転部21が設けられ、それぞれの回転部21に動力伝達部30が係合し、水流力を利用して、羽根部40が移動し、羽根部40の移動に基づいて回転部21が回転し、発電部20が駆動する。発電部20を2つ備えているため、発電能力が向上し、かつコンパクトで安定した発電が得られる。
本実施形態の水力発電システム100は、水力発電装置1の前方に整流板101、および/または防ゴミネット102を設けている。整流板101を設けることにより、水流を受ける羽根部40に加速された水流が当たり、羽根部40の回転スピードが上がるため発電出力が向上する。そして、水力発電装置1の前方に防ゴミネット102を設けることにより、水路の川上から運ばれてくるゴムを除去できるため、水力発電装置1の出力を低下させることがなく、常に効率のよい発電が可能となる。
羽根部40が、断面略平坦状であることを説明したが、断面が楕円、三角形状、等も含む形状であり、また、側面部41の両端が突出していてもよく、離水時に水のすくい上げを生じない構造であれば、本実施形態に限定されない。
本実施形態の基台10によって、水に浮くフロート式の水力発電装置1および水力発電システム100を説明した。フロート式にすることにより、水面に対する羽根部40の相対的な位置は変化しないので、水路の水位が変化しても、効率よく発電することができる。しかしながら、水路の形態によっては、フロート式よりも、水路壁や水路縁に設置する固定式がよく、その場合、基台10は固定される。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数値、形態、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
本発明の水力発電装置および水力発電システムは、低コストで効率のよい発電を要求する分野に好適に用いられる。
1 水力発電装置
10 基台
20 発電部
21 回転部
30 動力伝達部
32 回転軸
40 羽根部
41 側面部
42 支持部
43 挿入部
44 摺動部
45 屈曲部
100 水力発電システム
101 整流板
102 防ゴミネット

Claims (8)

  1. 基台と、
    基台に固定され回転部を有する少なくとも一つの発電部と、
    前記回転部に係合する無端状の動力伝達部と、
    前記動力伝達部に固定された回転軸に回転自在に摺動する複数の羽根部と、を備え、
    前記羽根部には、所定の幅と長さを有する断面略平坦状の側面部が設けられ、
    当該羽根部の自重により前記回転軸を中心として回転し、前記側面部の長さ方向が離水時に流水方向と略垂直方向に位置することを特徴とする、
    水力発電装置。
  2. 前記羽根部には、前記側面部に略直角に延在する支持部が設けられ、
    前記側面部が着水中において前記支持部により流水方向と略垂直方向に維持されていることを特徴とする請求項1に記載の水力発電装置。
  3. 前記羽根部には、前記略垂直方向において形成される垂直面に対して、川上方向に向かって前記側面部の先端が突出可能な屈曲部を有していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の水力発電装置。
  4. 前記羽根部は、離水中において、前記側面部が前記動力伝達部に当接し、前記側面部が前記動力伝達部の移動方向と略水平に位置することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の水力発電装置。
  5. 前記動力伝達部は、前記発電部の両側に所定の距離をもって配置され、当該所定の距離よりも前記側面部の前記幅が広いことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の水力発電装置。
  6. 前記発電部が発電機であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の水力発電装置。
  7. 前記発電部は2つ備えられ、前記発電部の両端に対向して前記回転部が設けられ、それぞれの前記回転部に前記動力伝達部が係合し、水流力を利用して、前記羽根部が移動し、前記羽根部の移動に基づいて前記回転部が回転し、前記発電部が駆動することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の水力発電装置。
  8. 請求項1〜7の何れか1項に記載の前記水力発電装置と、前記水力発電装置の前方に整流板および防ゴミネットの少なくともいずれか1つと、を具備することを特徴とする水力発電システム。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR102300947B1 (ko) * 2020-07-07 2021-09-10 강병환 파력 발전 시스템

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