JP2018193807A - コンクリート改質方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】改質剤を用いて対象であるコンクリート表面全体を均一に処理することができる、作業性に優れたコンクリート改質方法を提供する。【解決手段】本開示の一実施形態のコンクリート改質方法は、第一面に立体構造群を有するシートであって、立体構造群の隣り合う立体構造同士の間で間隙が画定される、シートを準備することと、シートの第一面とコンクリート表面との間に改質剤が介在するようにシートをコンクリート表面上に配置して、改質剤でコンクリート表面が被覆された状態を所定時間保持することと、コンクリート表面からシートを除去することとを含む。【選択図】図1

Description

本開示は改質剤を用いたコンクリート改質方法に関する。
コンクリート構造がひび割れ、凍結による損傷、中和又は塩による損傷などにより劣化した場合、補修作業によるコンクリート構造の強化が行われる。補修作業にはコンクリートの改質処理が含まれることがあり、コンクリート表面に改質剤が塗布、含浸又は噴霧によって適用される。これらの改質剤はコーティング剤、コンクリート特性改質剤、防水剤、ひび割れ改質剤、高密度化剤などの被覆材料又は改質成分を含む。
特許文献1(特開2001−20532号公報)は「コンクリート面の施工区画の周囲に当たる部分にあらかじめ所定の幅、所定の深さの溝を形成し、その溝に無機質系または樹脂系の注入剤を低圧注入し、前記施工区画のコンクリート面に多孔質又は繊維質の積層材を貼り付けた後、プラスチック製フィルムを重ね貼りして周囲を密封シールし、次に前記プラスチック製フィルム内を減圧し真空状態にした後、当該プラスチック製フィルム内に薬剤を供給することにより、減圧によって吸着している多孔質または繊維質の積層材を介して、満遍無くコンクリート深部に薬剤を含浸させることを特徴とするコンクリートの改質強化方法」を記載している。
特許文献2(特開2001−322880号公報)は「コンクリートの耐久性を向上するために、コンクリートの表面または内部に施工されるコンクリート耐久性補助剤であって、コンクリートに浸透可能な液状の劣化防止剤と、その劣化防止剤を吸収する吸収材とが混合されていることを特徴とするコンクリート耐久性補助剤」を記載している。
特許文献3(特開2004−314328号公報)は、「コンクリート表面の改質方法であって、コンクリートと接する型枠表面にコロイダルシリカが塗布されてあるコンクリート型枠内にコンクリートを打設した後、当該コンクリート養生期間中に前記コロイダルシリカが当該コンクリート表面から当該コンクリート内に浸透することにより、当該コンクリート表面が改質されることを特徴とするコンクリート表面の改質方法」を記載している。
特開2001−20532号公報 特開2001−322880号公報 特開2004−314328号公報
コンクリートの改質処理に使用される改質剤は、一般に水又は有機溶剤に溶解又は分散された被覆材料又は改質成分を含む。コンクリートの改質処理には、これらの成分のコンクリート表面への付着、硬化又は浸透に一般に数日間から数十日の期間が必要である。しかし、コンクリート表面に適用された後、水又は有機溶剤の揮発により改質剤の成分濃度が場所によって異なり、結果として改質処理がコンクリート表面全体にわたって不均一となるおそれがある。改質処理は2回以上繰り返す場合もあり、大面積のコンクリート表面の改質処理を行う場合は作業性の改善が特に望まれている。
本開示は、改質剤を用いて対象であるコンクリート表面全体を均一に改質処理することができる、作業性に優れたコンクリート改質方法を提供する。
本開示の一実施形態によれば、第一面に立体構造群を有するシートであって、前記立体構造群の隣り合う立体構造同士の間で間隙が画定される、シートを準備する工程と、前記シートの第一面とコンクリート表面との間に改質剤が介在するように前記シートを前記コンクリート表面上に配置して、前記改質剤で前記コンクリート表面が被覆された状態を所定時間保持する工程と、前記コンクリート表面から前記シートを除去する工程とを含む、コンクリート改質方法が提供される。
本開示の別の実施形態によれば、第一面に立体構造群を有するシートであって、前記立体構造群の隣り合う立体構造同士の間で間隙が画定される、シートを準備する工程と、前記シートの第一面とコンクリート表面との間に水及び改質剤が介在するように前記シートを前記コンクリート表面上に配置して、前記水及び前記改質剤で前記コンクリート表面が被覆された状態を所定時間保持する工程と、前記コンクリート表面から前記シートを除去する工程とを含む、コンクリート改質方法が提供される。
本開示のさらに別の実施形態によれば、第一面に立体構造群を有するシートであって、前記立体構造群の隣り合う立体構造同士の間で間隙が画定される、シートを準備する工程と、前記シートの第一面とコンクリート表面との間に水が介在するように前記シートを前記コンクリート表面上に配置して、前記水で前記コンクリート表面が被覆された状態を所定時間保持する養生工程と、前記養生工程後に、前記シートの第一面と前記コンクリート表面との間に改質剤が介在するように前記シートを前記コンクリート表面上に配置して、前記改質剤で前記コンクリート表面が被覆された状態を所定時間保持する改質工程と、前記コンクリート表面から前記シートを除去する工程とを含む、コンクリート改質方法が提供される。
本開示のさらに別の実施形態によれば、第一面に立体構造群を有するシートであって、前記立体構造群の隣り合う立体構造同士の間で間隙が画定される、シートを準備する工程と、前記シートの第一面と補修対象の硬化済みのコンクリート表面との間に改質剤が介在するように前記シートを前記コンクリート表面上に配置して、前記改質剤で前記コンクリート表面が被覆された状態を所定時間保持する工程と、前記コンクリート表面から前記シートを除去する工程とを含む、コンクリート改質方法が提供される。
本開示の方法によれば、第一面に立体構造群を有するシートを用いて改質剤でコンクリート表面が被覆された状態を所定時間保持することにより、改質剤中の水又は有機溶剤の揮発を抑制することができ、間隙を介して改質剤が移動することで改質剤が消費された又は枯渇した領域に周辺から改質剤を供給することができる。そのため、改質剤、有機溶剤、水等の補充の必要性を減らしつつも、コンクリート表面全体に対して均一に改質処理を行うことができる。これにより、コンクリートの劣化を抑制する、又は既に劣化が発生しているコンクリートの部分を強化し、コンクリートの耐久性を高めることができる。
なお、上述の記載は、本発明の全ての実施形態及び本発明に関する全ての利点を開示したものとみなしてはならない。
第二実施形態から第四実施形態のコンクリート改質方法を説明するフロー図である。 第一実施形態のシートの模式図である。 第二実施形態のシートの模式図である。 第三実施形態のシートの模式図である。 第四実施形態のシートの模式図である。 第五実施形態のシートの模式図である。 第六実施形態のシートの模式図である。 第七実施形態のシートの模式図である。 第一実施形態のコンクリート改質処理装置の模式図である。 第二実施形態のコンクリート改質処理装置の模式図である。 第三実施形態のコンクリート改質処理装置の模式図である。 図12(a)は一実施形態のコンクリートの改質処理の模式図である。図12(b)は、図12(a)のシートとコンクリート表面との間の拡大断面図である。 図13(a)は別の実施形態のコンクリートの改質処理の模式図である。図13(b)は、図13(a)のシートとコンクリート表面との間の拡大断面図である。 図14(a)及び(b)は、間隙の断面形状を説明するための模式図である。 例1の改質処理されたコンクリート表面の写真である。 比較例1の改質処理されたコンクリート表面の写真である。
以下、本発明の代表的な実施形態を例示する目的で、必要に応じて図面を参照しながらより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施形態及び図面に限定されない。
本開示において、コンクリートの「改質」とは、例えば、コンクリート構造物の品質若しくは耐久性の回復若しくは向上又は機能の付与を目的とした材料及び工法により、コンクリート構造物(表面に限らない)の耐久性向上、劣化因子の進入抑制、その他の諸物性に関して性質が変わることをいい、「改質処理」及び「改質工程」とはそれぞれその処理及び工程をいう。
改質には一般に表面保護と表面含浸とが含まれる。「表面保護」とは、例えば、コンクリート構造物の強化又は補修を目的として、コンクリート表面に材料を適用してその皮膜でコンクリート表面を保護することをいい、表面保護材の例として、合成樹脂塗料、ポリマーセメントなどが挙げられる。「表面含浸」とは、例えば、コンクリート表面から内部に材料を含浸させることをいい、表面含浸材の例として、シラン系表面含浸材、ケイ酸塩系表面含浸材、その他の表面含浸材が挙げられる。表面保護材及び表面含浸材は、刷毛塗り、ローラー刷毛塗り、吹付け、噴霧等によってコンクリート表面に適用することができる。
「養生」とは、例えば、コンクリートが所要の強度、耐久性、ひび割れ抵抗性、水密性、鋼材を保護する性能、美観等を確保するために、セメントの水和反応を十分に進行させる作業をいう。養生は、例えば、コンクリート打設後の一定期間、コンクリートを適当な温度及び十分な湿潤状態に保ち、かつ有害な作用の影響をうけないように保護することで行うことができる。「養生処理」及び「養生工程」はそれぞれその処理及び工程をいう。
養生の一つとして湿潤養生が挙げられる。「湿潤養生」とは、打設後のコンクリートの力学的性能、耐久性、又はその他の性能等の品質を確保するために、一定期間コンクリートを十分な湿潤状態に保つ作業をいう。湿潤養生として、例えば、コンクリートの露出面、特にコンクリートの打上がり面に、湛水又は散水により、あるいは十分に水を含んだ湿布、養生マット等を用いて水を供給しながら行う「給水養生」、コンクリート表面を保護して一定期間コンクリート構造物から水分が蒸発及び散逸することを防いで、セメントの水和反応を進行させる「封緘養生」などが挙げられる。湿潤養生に加えて、養生時の温度を制御する「温度制御養生」を同時に行ってもよい。
コンクリートの「補修」とは、例えば、劣化した部材又は構造物のさらなる劣化の進行を抑制することによる、耐久性の回復又は向上及び第三者影響度(構造物の一部が落下するなどして、構造物下の第三者又は器物に危害を与える可能性)の低減を目的とした維持管理対策をいう。
本開示の第一実施形態のコンクリート改質方法は、第一面に立体構造群を有するシートであって、立体構造群の隣り合う立体構造同士の間で間隙が画定される、シートを準備する工程と、シートの第一面とコンクリート表面との間に改質剤が介在するようにシートをコンクリート表面上に配置して、改質剤でコンクリート表面が被覆された状態を所定時間保持する工程と、コンクリート表面からシートを除去する工程とを含む。これにより、コンクリート表面全体に対して均一に改質処理を行うことができる。
第二実施形態から第四実施形態のコンクリート改質方法を説明するフロー図を図1に示す。第二実施形態及び第三実施形態は、一般に新設されたコンクリートに対して適用されるのに対し、第四実施形態は補修が必要な既設のコンクリート構造物に対して適用される。第二実施形態では、改質処理が養生の初期から行われるのに対し、第三実施形態では養生が一定期間行われた後に改質処理が行われる。シートがコンクリート表面に配置されている期間を両矢印で示し、改質が進行しうる工程を点線で囲んで示す。
本開示の第二実施形態のコンクリート改質方法は、第一面に立体構造群を有するシートであって、立体構造群の隣り合う立体構造同士の間で間隙が画定される、シートを準備する工程と、シートの第一面とコンクリート表面との間に水及び改質剤が介在するようにシートをコンクリート表面上に配置して、水及び改質剤でコンクリート表面が被覆された状態を所定時間保持する工程と、コンクリート表面からシートを除去する工程とを含む。この実施形態では、養生のための水及び改質剤が同時にコンクリート表面に供給され、養生と改質とを並行して進行させることができる。この実施形態は、例えば、改質剤が親水性である場合など、水と改質剤を併存させることが可能な場合に適している。この実施形態によれば、コンクリートの打設後から又はコンクリートの養生時に改質処理を行うことができるため、コンクリートの劣化の進行を最初から防止することができる。
第二実施形態のコンクリート改質方法は、保持工程の後に、シートの第一面とコンクリート表面との間に改質剤が介在するようにシートをコンクリート表面上に配置して、改質剤でコンクリート表面が被覆された状態を所定時間保持することをさらに含んでもよい。これにより、養生のための水の追加が不要になった後、引き続き養生と改質を同時に進行させる、又は改質のみを進行させることができる。保持工程の後に、シートを除去及び配置してもよく、シートを配置したままにしてもよい。シートを除去及び配置する場合、使用したシートを再利用してもよく、新たなシートを用いてもよい。
コンクリートの打設工程では、現場に搬送された生コンクリートを、ポンプ車等を使用して所定の場所に打設した後、コンクリートの表面の状態を確認しながら鏝などを用いて平滑に仕上げる。打設工程において、コンクリートは流動性のある生コンクリートの状態で打設され、打設するコンクリートの量、形状及び配合、打設時の外気の温度及び湿度、日照、風などの天候などの影響により、コンクリート表面の仕上げまでにかかる時間が数十分程度から十数時間程度と大きく変化する。打設工程時にブリーディング水が出た場合は、コンクリート表面の水が目視で無くなり、作業者が打設したコンクリート面で作業できる程度の硬さになったことを確認した後、鏝仕上げを行う。
鏝などの仕上げが必要な場合は、仕上げ作業が終わった段階でシートを配置することができる。仕上げが必要ない場合は、ブリーディング水などが無く、作業者がコンクリート面で作業ができる程度の硬度に達したときにシートを配置することができる。
シート配置後の改質期間は、求められるコンクリートの品質、改質処理を行う際の改質剤の性状などにより変わるが、目安として数日から数月継続することが好ましい。改質期間中の改質剤の供給は特に限定されないが、図9、図10及び図11に例示される各実施形態のコンクリート改質処理装置を用いるか、シート端部又は一部のシートを捲って改質剤をコンクリート表面に直接散布することにより、改質処理を継続することができる。改質剤は、コンクリートの材齢、状況などに合わせて複数の種類を組み合わせてもよい。改質期間中に水と改質剤を交互に供給してもよく、改質期間中に改質剤濃度を変化させてもよい。改質処理が所定の期間行われた後は、シートを除去することで改質作業が終了する。改質作業後もシートを存置可能な場合は、シートは存置することもできる。
本開示の第三実施形態のコンクリート改質方法は、第一面に立体構造群を有するシートであって、立体構造群の隣り合う立体構造同士の間で間隙が画定される、シートを準備する工程と、シートの第一面とコンクリート表面との間に水が介在するようにシートをコンクリート表面上に配置して、水でコンクリート表面が被覆された状態を所定時間保持する養生工程と、養生工程後に、シートの第一面とコンクリート表面との間に改質剤が介在するようにシートをコンクリート表面上に配置して、改質剤でコンクリート表面が被覆された状態を所定時間保持する改質工程と、コンクリート表面からシートを除去する工程とを含む。この実施形態では、コンクリートの養生が完了した後、続いて改質を進行させることができる。この実施形態によれば、コンクリートの打設後から養生及び改質処理を行うことができるため、コンクリートの劣化の進行を最初から防止することができる。
第三実施形態のコンクリート改質方法は、改質工程において、シートの第一面とコンクリート表面との間に水を介在させることをさらに含んでもよい。これにより、養生工程に加えて改質工程においても養生を行うことができるため、養生及び改質に掛かる時間を短縮することができる。
コンクリートの養生期間は、コンクリートの配合、外気温度などによって異なるが、コンクリート標準示方書では3日から12日程度とされている。一方、数月の長期にわたる養生によりコンクリートの品質は更に改善する傾向にあることから、場合によってはコンクリート標準示方書以上の期間で養生する場合がある。
本実施形態では、現場で設定した養生期間が終了した後改質を行う、又は改質しながら養生を継続することができる。改質期間は、求められるコンクリートの品質、改質処理を行う際の改質剤の性状などにより変わるが、目安として数日から数月継続することが好ましい。改質期間中の改質剤の供給は特に限定されないが、図9、図10及び図11に例示される各実施形態のコンクリート改質処理装置を用いるか、シート端部又は一部のシートを捲って改質剤をコンクリート表面に直接散布することにより、改質処理を継続することができる。改質剤は、コンクリートの材齢、状況などに合わせて複数の種類を組み合わせてもよい。改質期間中に水と改質剤を交互に供給してもよく、改質期間中に改質剤濃度を変化させてもよい。改質処理が所定の期間行われた後は、シートを除去することで改質作業が終了する。改質作業後もシートを存置可能な場合は、シートは存置することもできる。
第二実施形態及び第三実施形態のコンクリートの改質処理方法において、養生に必要な水は、改質剤に含まれてもよく、外部から追加されたものであってもよい。改質剤に水が含まれる実施形態では、改質剤は水性溶液又は水性エマルションであることが望ましい。
第四実施形態のコンクリート改質方法は、第一面に立体構造群を有するシートであって、立体構造群の隣り合う立体構造同士の間で間隙が画定される、シートを準備する工程と、シートの第一面と補修対象の硬化済みのコンクリート表面との間に改質剤が介在するようにシートをコンクリート表面上に配置して、改質剤でコンクリート表面が被覆された状態を所定時間保持する工程と、コンクリート表面からシートを除去する工程とを含む。この実施形態によれば、既に劣化が発生している、硬化済みのコンクリート表面を補修することができる。
コンクリートの補修工程は、コンクリート構造物の劣化の種類及び程度によって異なるが、一般に、損傷部分を除去する工程、適切な処置を施す工程、及び新たに損傷部分を適切な形状に修復する工程を含む。コンクリートに細かいヒビが入ったケースでは、まず表面の汚れ及び脆弱化した部分を高圧洗浄機などにより洗浄した後、ひび割れ被覆工法、注入工法、充填工法、浸透性改質剤の塗布工法などにより補修を行う。コンクリートの中性化によりアルカリ性が失われるなど、コンクリートの根本的な物性が変化したような場合、本来の物性に復帰させるような浸透型改質剤などを使用し、電場を形成して改質剤を深部まで浸透させて修復する工法が使用されることがある。コンクリート片が脱落する可能性がある場合、脱落しそうな部分を除去し、断面修復する工法が使用されることもある。
本実施形態では、コンクリートの劣化の種類及び程度、補修工法などに特に限定されないが、コンクリートの劣化が起こった部分に対し、劣化に対して適切な改質剤とシートを用いることで、浸透又は被覆を維持し、補修とともにコンクリートを適切な状態に改質することができる。改質期間中の改質剤の供給は特に限定されないが、図9、図10及び図11に例示される各実施形態のコンクリート改質処理装置を用いるか、シート端部又は一部のシートを捲って改質剤をコンクリート表面に直接散布することにより、改質処理を継続することができる。改質剤は、コンクリートの材齢、状況などに合わせて複数の種類を組み合わせてもよい。断面修復を行った際に新規にコンクリートを施工した場合は、施工期間中に水と改質剤を供給する、施工期間中に水と改質剤濃度を変化させるなど、養生と平行して改質を行うこともできる。改質処理が所定の期間行われた後は、シートを除去することで改質作業が終了する。改質作業後もシートを存置可能な場合は、本シートは存置することもできる。
シートの材料は、限定されないが、加工性の観点から、例えば、樹脂材料を使用することができる。樹脂材料としては、例えば、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、アクリル系樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデンなどのフッ素樹脂、ポリオキシエチレン鎖を有するポリマーなどが挙げられる。例えば、ポリオレフィン及びポリオキシエチレン鎖を有するポリマーとしては、特開2007−277474号公報に記載されている材料を使用することができる。
本開示において、立体構造群とは、任意の三次元形状を有する立体構造の2以上の集合をいう。立体構造の三次元形状としては、例えば、直方体、立方体、錐体、錐台、半球、部分球、及び柱状体、並びにこれらの組合せが挙げられる。隣り合う立体構造は、接していてもよく、又は所定の間隔を空けて離れていてもよい。
立体構造の高さは、例えば、約0.1μm以上、約1μm以上、約10μm以上、約30μm以上、約50μm以上、又は約100μm以上、約5mm以下、約3mm以下、約2mm以下、約1.5mm以下、約1mm以下、又は約800μm以下である。
隣り合う立体構造間の最大距離は、例えば、約0.1μm以上、約1μm以上、約10μm以上、約30μm以上、約50μm以上、又は約100μm以上、約5mm以下、約3mm以下、約2mm以下、約1.5mm以下、約1mm以下、又は約800μm以下である。
間隙は、立体構造群の隣り合う立体構造同士の間で画定される。間隙の形状及び寸法は、改質剤でコンクリート表面が被覆された状態を所定時間保持できる限り、任意の形状及び寸法であってよい。間隙は、コンクリートの改質に必要な量の改質剤を受容し、改質剤が間隙を介して移動することを可能にする。改質剤の間隙を介した移動が毛細管現象によるものであってもよい。毛細管現象とは、狭い空間内にある液体に、液体の密度、表面張力、及び壁面との接触角等に基づいて、液体がその空間内を移動する駆動力(毛細管力)が働く現象である。
間隙の深さは、例えば、約0.1μm以上、約1μm以上、約10μm以上、約30μm以上、約50μm以上、又は約100μm以上、約5mm以下、約3mm以下、約2mm以下、約1.5mm以下、約1mm以下、又は約800μm以下である。
間隙の最大幅は、例えば、約0.1μm以上、約1μm以上、約10μm以上、約30μm以上、約50μm以上、又は約100μm以上、約5mm以下、約3mm以下、約2mm以下、約1.5mm以下、約1mm以下、又は約800μm以下である。
シートの第一面を平滑な表面に接触させたときに、間隙と平滑な表面によって囲まれる空間のシートの単位面積あたりの体積は、約0.01cm/m以上、約0.1cm/m以上、又は約0.5cm/m以上、約5000cm/m以下、約1000cm/m以下、又は約500cm/m以下である。
間隙は溝の形状であってもよい。便宜上、溝の形状を断面形状と溝の配置とに分けて説明する。図14(a)及び(b)は、溝の断面形状を説明するためのものであって、溝の断面形状を限定するものではない。本開示において、コンクリート表面にシートの第一面を対向させて配置したときに、コンクリート表面と平行な平面を、シートの参照平面L1(図14(a)一点鎖線)という。また、参照平面L1に対して略平行であり、立体構造12が配置されている面を、仮想的な直線L3(図14(a)二点鎖線)で示す。本開示において、溝の断面形状を確定する場合、直線L3に略平行な直線L2(図14(a)破線)を想定し、この直線L2とシートの断面とで囲むことができる溝13の形状のうち、溝13の断面積が最大となるときの形状を溝の断面形状とする。例えば、図14(a)に示すような、隣り合う立体構造12の高さが異なる溝の場合、溝の断面形状は、図14(b)に示す形状となる。立体構造の高さは、同一でもよく、又は異なってもよい。溝の断面形状は、溝の全体にわたって同一でもよく、又は異なってもよい。以下、便宜上、溝の断面形状のうち上記直線L2で構成される部分を溝の開口部13aといい、開口部13aから参照平面L1の垂線方向に最も離れた部分を溝の最深部13bという。また、溝の開口部と最深部との距離を溝の深さ13dといい、溝の断面形状の幅の最大値を溝の最大幅13wという。本開示において、溝の配置とは、参照平面L1に垂直な方向から見たときの溝の配置をいう。
溝の断面形状としては、開口部を一辺とする多角形、例えば三角形、四角形、及び台形;開口部と任意の曲線とで囲むことができる形状、例えば、半円形、弓形、及び楔形;並びにこれらの組合せが挙げられる。
溝の深さは、例えば、約0.1μm以上、約1μm以上、約10μm以上、約30μm以上、約50μm以上、又は約100μm以上、約5mm以下、約3mm以下、約2mm以下、約1.5mm以下、約1mm以下、又は約800μm以下である。
溝の最大幅は、例えば、約0.1μm以上、約1μm以上、約10μm以上、約30μm以上、約50μm以上、又は約100μm以上、約5mm以下、約3mm以下、約2mm以下、約1.5mm以下、約1mm以下、又は約800μm以下である。
溝の長さは、例えば、約3mm以上、約5mm以上、約10mm以上、又は約100mm以上であり、例えば、シートの長さ以下、約10m以下、約5m以下、約2m以下、又は約1m以下とすることができる。本開示において、溝の長さとは、溝の配置にかかわらず、連通した一つの溝の中で最も離れた二点間の距離をいう。
溝の配置としては、例えば、直線状、曲線状、波線状、折れ線状、環状、放射状、平行、非平行、ランダム、及び交差が挙げられ、これらの配置を組合せたパターン配置、例えば網目状であってもよい。
溝は立体構造の配置により任意に配置することができる。溝のピッチ、すなわち、隣り合う溝同士の開口部の中点間の距離は、任意に設定することができる。溝のピッチの上限は、例えば、約1μm以上、約5μm以上、約10μm以上、約30μm以上、約50μm以上、又は約100μm以上、約5mm以下、約3mm以下、約2mm以下、約1.5mm以下、約1mm以下、又は約800μm以下である。
溝は、それぞれ独立していてもよく、又は一部で連通して一体となっていてもよい。連通としては、例えば交差、分岐(併合)、又は架橋等が挙げられる。
図2は、第一実施形態のシートを示す模式図である。シート10は、第一面11上に、断面が略台形の複数の第一の立体構造12からなる第一の立体構造群を有しており、隣り合う第一の立体構造同士の間で画定される間隙(第一の溝)13を有する。シート10は、それぞれの第一の溝13内に、断面が略台形の複数の第二の立体構造14からなる第二の立体構造群を有しており、隣り合う第一の立体構造と第二の立体構造との間、及び隣り合う第二の立体構造同士の間で画定される間隙(第二の溝)15を有する。第一及び第二の溝の断面形状は、長辺を開口部とする略台形である。第一の溝は、シートとコンクリートとの間により多くの改質剤を介在させることができるよう、改質剤を保持する役割を担うことができる。これに加えて、毛細管現象を利用して改質剤を移動させることができてもよい。第二の溝は、第一の溝よりも断面形状が小さく、主に毛細管現象を利用して改質剤を移動させる役割を担うことができる。第一及び第二の溝の配置は略平行である。以下、便宜上、このような溝の形状を「溝形状A」という。
図3は、第二実施形態のシートを示す模式図である。シート10は、その第一面11上に、断面が略台形の複数の立体構造12からなる立体構造群を有しており、隣り合う立体構造12同士の間で画定される間隙(溝)13を有する。溝の断面形状は、長辺を開口部とする略台形である。溝の配置は略平行である。
図4は、第三実施形態のシートを示す模式図である。シート10は、第一面11上に、略直方体の複数の立体構造12からなる立体構造群を有しており、隣り合う立体構造12同士の間で画定される間隙(溝)13を有する。溝の断面形状は略長方形である。溝の配置は、第一組の略平行に配置された溝と、第二組の略平行に配置された溝とが略直交して網目状に配置されている。
図5は、第四実施形態のシートを示す模式図である。シート10は、第一面11上に、複数の略三角柱状の立体構造12からなる立体構造群を有しており、隣り合う立体構造12同士の間で画定される間隙(溝)13を有する。溝の断面形状は略長方形である。溝の配置は、第一組の略平行に配置された溝と、第二組の略平行に配置された溝と、第三組の略平行に配置された溝とが所定角度で互いに交差して網目状に配置されている。溝の交点では、三本の溝:第一組に属する溝と、第二組に属する溝と、第三組に属する溝とが交差している。
図6は、第五実施形態のシートを示す模式図である。シート10は、第一面11上に、略平行四辺形を底面とする柱状体の、複数の立体構造12からなる立体構造群を有しており、隣り合う立体構造12同士の間で画定される間隙(溝)13を有する。溝の断面形状は略長方形である。溝の配置は、第一組の略平行に配置された溝と、第二組の略平行に配置された溝とが所定角度で互いに交差して網目状に配置されている。
図7は、第六実施形態のシートを示す模式図である。シート10は、第一面11上に、図2で説明したような溝形状Aを有している。溝13及び15は、溝13及び15に対して略直交して延在する連通溝18によって連通している。連通溝18は、隣りあう溝13同士、及び隣り合う溝15同士の間を改質剤が移動することを助けることができる。
図8は、第七実施形態のシートを示す模式図である。シート10は、その第一面11上に、断面が略台形の複数の立体構造12からなる立体構造群を有しており、隣り合う立体構造12同士の間で画定される溝13を有する。溝の断面形状は、長辺を開口部とする略台形である。溝の配置は略平行である。溝13は、溝13に対して略直交して延在する連通溝18によって連通している。連通溝18は、隣りあう溝13同士の間を改質剤が移動することを助けることができる。
第一実施形態から第七実施形態のシートはいずれも、第一実施形態から第四実施形態のコンクリート改質方法のいずれにも使用することができる。
シートの厚さは、第一面において立体構造群の最も高い部分と第一面に対向する第二面との距離で表したときに、例えば、約0.2mm以上、約0.5mm以上、約1mm以上、約20mm以下、約10mm以下、又は約5mm以下である。シート厚さを上記範囲とすることで、シートの取扱性を高め、シートに十分な強度を付与することができる。
シートの製造方法は、上記の立体構造群を形成することができれば限定されない。立体構造群を形成する方法としては、例えば、プレス成形、エンボス加工、注型、エッチング、及びレーザー加工等が挙げられる。具体的には、例えば、特開2007−277474号公報に記載されている製造方法を使用することができる。
シートの第一面は親水性であってよい。第一面が親水性である場合、水系の改質剤をより効果的に移動させることができる。本開示において、「シートの第一面が親水性である」とは、そのシートと同一の材料を使用して、立体構造群を有しない略平面状の第一面を有するシートを作ったときに、シートの第一面と水の液面との接触角が90°未満であることをいう。この接触角の上限は、例えば、80°未満、70°未満、60°未満、50°未満、40°未満、30°未満、20°未満、又は15°未満とすることができる。
シートの第一面を親水性とする場合、シートを構成する材料として、親水性樹脂材料、親水性フィラーを含有する樹脂材料、及びこれらの組合せを用いることができる。親水性樹脂材料としては、例えば、帯電防止剤、例えば多価アルコール脂肪酸エステル、アルキルジエタノールアミン、及びアルキルジエタノールアミド;界面活性剤、例えばアルカンスルホネート;並びに分子末端に−SOH、−SOM、−OSOM、−COOM、−NRX、−COOH、−NH、−CN、−OH、及びこれらの組合せから選択される少なくとも1つの親水基を有する樹脂材料が挙げられ、式中、Rはアルキル基、Mはアルカリ金属又は−NH、Xはハロゲンである。親水性フィラーとしては、限定されないが、酸化物、例えばシリカ、アルミナ、酸化スズ、酸化アンチモン、及び酸化インジウム;複合酸化物、例えばスズ−アンチモン複合酸化物、及びインジウム−スズ複合酸化物;並びにこれらの組合せが挙げられる。
シートの第一面を親水性加工してもよい。親水性加工としては、例えば、表面処理、例えばブラスト処理、フレーム(火炎)処理、及びオゾン処理;親水性材料による表面コーティング;並びにこれらの組合せが挙げられる。親水性材料としては、親水性樹脂材料、親水性フィラーを含有する樹脂材料、及びこれらの組合せが挙げられる。親水性樹脂材料としては、例えば、帯電防止剤、例えば多価アルコール脂肪酸エステル、アルキルジエタノールアミン、及びアルキルジエタノールアミド;界面活性剤、例えばアルカンスルホネート;並びに分子末端に−SOH、−SOM、−OSOM、−COOM、−NRX、−COOH、−NH、−CN、−OH、及びこれらの組合せから選択される少なくとも1つの親水基を有する樹脂材料が挙げられ、式中、Rはアルキル基、Mはアルカリ金属又は−NH、Xはハロゲンである。親水性フィラーとしては、限定されないが、酸化物、例えばシリカ、アルミナ、酸化スズ、酸化アンチモン、及び酸化インジウム;複合酸化物、例えばスズ−アンチモン複合酸化物、及びインジウム−スズ複合酸化物;並びにこれらの組合せが挙げられる。
シートは、第一面に対向する第二面に配置された基材を有してもよい。基材としては、耐候性部材、断熱材、放熱材、発熱体、湿潤材、遮光材、及び防塵材、並びにこれらの組合せが挙げられる。一実施形態において、シート自体の厚みを厚くして、例えば耐候性、断熱性、遮光性等を付与してもよい。
シートは、第一面及び/又はその周辺に改質剤の供給口を有していてもよい。供給口の態様は、シートの第一面の少なくとも一部へと改質剤を供給することができれば限定されない。供給口としては、例えば、シートの第二面から第一面へと連通する一つ以上の孔;及びシートの第一面の周辺に沿って形成され第一面へと連通するスリットを有するマニホールド;フォーム材料、例えばスポンジ等が挙げられる。供給口は、例えば、シートの第一面の少なくとも一辺に、改質剤を均一に供給することができるように設計してもよい。改質剤の供給口とは別にシートの第一面及び/又はその周辺に水の供給口を設けてもよい。水の供給口は改質剤の供給口と同様の形状、材料、設計を有してもよい。改質剤の供給口を水の供給口として共用してもよい。
改質剤は一般に表面保護型と表面含浸型に分類される。表面保護型の改質剤は有機又は無機の被覆材料を含み、被覆材料を含む被膜がコンクリート表面に形成される。表面含浸型の改質剤は、コンクリートの劣化抑制効果を有する有機又は無機の改質成分を含み、適用されたコンクリート表面からコンクリート内部へと含浸される。改質剤に含まれる改質成分は、コンクリートの成分例えばカルシウムイオン、マグネシウムイオン、アルミニウムイオンなどと反応して、強アルカリ性物質、ガラス状物質などを含む、コンクリートの中性化又はひび割れなどの劣化を防止する改質層の形成に寄与する。
表面保護型の改質剤に含まれる被覆材料として、熱可塑性樹脂、例えばアクリル系樹脂、フッ素樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、エチレン・酢酸ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリオレフィン樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、メラミン系樹脂など;熱硬化性樹脂、例えばビニルエステル樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂など;熱可塑性エラストマー、例えばシリコーンゴム、アクリルゴム、ポリブタジエンゴム、クロロプレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレンゴム、スチレンブタジエンゴム、ポリウレアゴム、ブチルゴムなど;アスファルト;ポリマーセメント、例えばスチレンブタジエンゴム系ポリマーセメント、エポキシ系ポリマーセメント、アクリル系ポリマーセメントなど;無機材料、例えばセメント、ベントナイトなどが挙げられる。
表面含浸型の改質剤に含まれる改質成分として、有機材料、例えばシリコーン(シラン)系、非シリコーン系有機材料など;無機材料、例えばケイ酸塩を含むセメント結晶増殖材などが挙げられる。
改質剤は、一般に被覆材料又は改質成分を溶解又は分散するための有機溶剤又は水を含む。有機溶剤として、メタノール、エタノール、エチレングリコールなどのアルコール、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルなどのエーテルなどが挙げられる。ただし、改質成分そのものが液体の場合には、有機溶剤又は水は必須ではない。改質剤が水又はアルコールを含むことが望ましい。改質剤中の被覆材料又は改質成分の濃度は、一般に、約0.01質量%以上、約0.1質量%以上、又は約0.5質量%以上、約100質量%以下、約90質量%以下、又は約80質量%以下である。
改質剤として、CS−21(株式会社アストン)、Sクリートアップ(株式会社バークス環境)、ラドコンフォーミュラー#7(株式会社ラドジャパン)、RCガード(株式会社エービーシー商会)、ウォータープルーフC(株式会社プラザ・オブ・レガシー)、RC−ガーデックス(日本躯体処理株式会社)などが挙げられる。
一実施形態では、コンクリート表面の少なくとも一部に改質剤又は水を適用して、シートの第一面、及びコンクリート表面を対向させることにより、シートの第一面とコンクリート表面との間に改質剤又は水が介在した状態にされる。
他の実施形態では、シートの第一面の少なくとも一部に改質剤又は水を適用して、シートの第一面、及びコンクリート表面を対向させることにより、シートの第一面とコンクリート表面との間に改質剤又は水が介在した状態にされる。
更に他の実施形態では、シートの第一面、及びコンクリート表面を対向させ、上記で説明した供給口から改質剤又は水を供給することにより、シートの第一面とコンクリート表面との間に改質剤又は水が介在した状態にされる。
改質剤又は水のコンクリート表面又はシートの第一面への適用は、散布、噴霧、又は塗布によって行うことができる。
改質剤、水、又は改質剤及び水でコンクリート表面が被覆された状態を保持する方法としては、例えば、床面のコンクリートの場合、コンクリート表面上にシートを単に載置してもよく;シートの第二面上に錘を乗せて固定してもよく;又は任意の固定部材、例えば、フィルム、ラップ、若しくはテープ等を用いて固定してもよい。一実施形態において、シート自体の重量を重くして、養生又は改質中にシートが風又は振動等によって移動することを低減してもよい。壁面又は天井面のコンクリートの場合、改質剤又は水の表面張力によって貼り付けてもよく;又は上記のような任意の固定部材を用いて固定してもよい。
保持時間は、コンクリートの特性例えば強度、耐久性又は外観が、所望の程度に得られる又は回復するように任意に設定することができる。当業者であれば、使用する改質剤の種類及び量、コンクリートの種類及び表面状態、気温等に応じて、適切な保持時間を設定することができる。いくつかの実施形態では、保持時間は、約1日以上、約3日以上又は約7日以上、約3月以下、約1月以下又は約14日以下である。
改質剤でコンクリート表面が被覆された状態を保持している間に、架橋剤、水、熱又は放射線照射により改質剤を硬化してもよい。架橋剤又は水は、改質剤に含まれるものでもよく、別途コンクリート表面に供給されたものでもよい。架橋剤又は水のコンクリート表面への適用は、上記で説明した供給口を介して行うことができる。熱により改質剤を硬化する実施形態において、シートは耐熱性を有することが有利である。放射線照射により改質剤を硬化する実施形態において、シートは放射線透過性、例えば紫外線透過性であることが望ましい。
保持時間が経過した後、コンクリート表面からシートが除去される。シートの除去後に架橋剤、水、熱又は放射線照射により改質剤を硬化してもよい。架橋剤又は水は、改質剤に含まれていたものでもよく、別途コンクリート表面に適用されたものでもよい。架橋剤又は水のコンクリート表面への適用は、散布、噴霧、又は塗布により行うことができる。
コンクリート表面へ間隙を通じて改質剤を補充してもよい。改質剤は、シートの第一面とコンクリート表面との間に改質剤を供給する供給源を使用して補充することができる。供給源は、シートの第一面とコンクリート表面との間に改質剤を供給することができれば特に限定されない。供給源としては、例えば、改質剤を入れた容器が挙げられる。容器は、周囲環境に開放されていてもよく、密閉されていてもよい。
供給源からシートの第一面とコンクリート表面との間へと改質剤を供給する態様としては、供給源からの改質剤を、シートの第一面の少なくとも一部に接触させることができれば限定されない。例えば、供給源の中の改質剤にシートの一部を浸けてもよく;供給源とシートとを、流路、例えばホース、管、半管、又はフォーム材などで接続してもよく;又は、流路を用いずに、供給源からの改質剤をシートに散布してもよい。これによって、間隙を通って改質剤が第一面とコンクリート表面との間に移動する。
図9は、第一実施形態のコンクリート改質処理装置の模式図である。コンクリート改質処理装置40は、供給源30としての改質剤33を入れた容器と、シート10とを有する。シートの第一面11の一部を容器内の改質剤33に浸けることによって、第一面11とコンクリート20の表面との間に改質剤を供給する。
図10は、第二実施形態のコンクリート改質処理装置の模式図である。コンクリート改質処理装置40は、供給源30としての改質剤を入れたタンクと、シート10とを有しており、このシートは、供給口17として、第二面から第一面へと連通する孔を有する。この孔とタンクとを、流路31としてのホースで接続することによって、第一面とコンクリート表面との間に改質剤を供給する。
図11は、第三実施形態のコンクリート改質処理装置の模式図である。コンクリート改質処理装置40は、供給源30としての改質剤を入れたタンクと、シート10とを有する。このシート10は、供給口17として、シートの第一面の一辺に形成され、第一面の一辺に改質剤を均一に移動させることができるスポンジを有する。このスポンジとタンクとを、流路31としてのホースで接続することによって、第一面とコンクリート表面との間に改質剤を供給する。
第一実施形態から第三実施形態のコンクリート改質処理装置はいずれも、第一実施形態から第四実施形態のコンクリート改質方法のいずれにも使用することができる。供給源をシートに水を供給する又は改質剤と水の組み合わせを供給する目的で使用することもできる。
図12は、一実施形態のコンクリートの改質処理を説明する模式図である。図12(a)に示すように、シート10、及び供給源30としての改質剤33を入れた容器を有する、コンクリート改質処理装置40を準備する。コンクリート20の上面に、シートの第一面を対向させて載置する。シート10の第一面11の一部を容器内の改質剤に浸ける。
図12(b)に示すように、シートは第一面11に図2で説明した溝形状Aの溝を有しており、溝は図12(a)においてシートの長手方向に延在している。改質剤は溝の毛細管現象を利用して図12(a)中の矢印で示す方向へと移動し、第一面とコンクリート表面との間に改質剤が介在した状態となる。この状態を保持する間、改質剤がコンクリート内部のひび割れなどを被覆する、あるいはひび割れなどに含浸されて消費されると、周囲から改質剤が移動し、改質剤が消費された領域に補充される。
この状態を所定時間保持した後、シートをコンクリート表面から取り除く。この実施形態では、ポンプ等の機械的装置を使用しなくとも、改質剤は溝の毛細管現象を利用して吸い上げられ、シートの長手方向に移動する。
図13は、別の実施形態のコンクリートの改質処理を説明する模式図である。図13(a)に示すように、シート10、及び供給源30としての改質剤33を入れたタンクを有する、コンクリート改質処理装置40を準備する。シートは、その一辺に、第一面へと水を送ることができる供給口17を有する。コンクリート20の側面に、シートの第一面を対向させて、固定部材(図示せず)によってシートを保持する。シートの供給口とタンクとを、流路31で接続することによって、シートの第一面へと改質剤を移動させる。
図13(b)に示すように、シートは第一面11に図2で説明した溝形状Aの溝を有しており、溝は図13(a)においてシートの長手方向に延在している。改質剤は溝の毛細管現象を利用して図13(a)の矢印で示す方向へと移動し、第一面とコンクリート表面との間に改質剤が介在した状態となる。この状態を保持する間、改質剤がコンクリート内部のひび割れなどを被覆する、あるいはひび割れなどに含浸されて消費されると、周囲から改質剤が移動し、改質剤が消費された領域に補充される。
この状態を所定時間保持した後、シートをコンクリート表面から取り除く。この実施形態では、ポンプ等の機械的装置を使用しなくとも、改質剤は溝の毛細管現象を利用して吸い上げられ、シートの長手方向へと移動する。
改質処理を続けて複数回行ってもよい。例えば、改質処理を続けて2回、3回、4回又は5回行うことができる。複数の改質処理の間にシートを除去及び配置してもよく、シートを配置したままにしてもよい。シートを除去及び配置する場合、使用したシートを再利用してもよく、新たなシートを用いてもよい。
改質処理前に、プライマー処理、パテ施工などの下処理を行い、コンクリート表面の状態を改質処理に適した状態としてもよい。
以下の実施例において、本開示の実施形態をより具体的に説明するが、本発明の範囲はこれに限定されるものではない。
<例1>
改質剤としてRC−ガーデックス(日本躯体処理株式会社)を用意した。水槽(プラスチック製立方体型容器、幅80mm、奥行80mm、高さ25mm)を用意し、改質剤で満たした。シートとして、コンクリート給水養生用水搬送シート1117(スリーエムジャパン株式会社)を使用した。シートをコンクリート表面に配置した。シートの一端を水槽に浸し、シートを介して改質剤をコンクリート表面に供給した。改質剤を3分間供給した後、シートの一端を水槽から取り出して、コンクリート表面が改質剤で被覆された状態を5時間保持した。硬化後、シートをコンクリート表面から取り除き、改質剤を室温で乾燥した。改質剤の溶剤の揮発を抑制して5時間にわたり改質剤でコンクリート表面を被覆することができたため、コンクリートの改質処理は均一であった(図15)。
<比較例1>
コンクリート表面に改質剤1mLを塗布して30分放置した。改質剤に含まれる溶剤が揮発したため、改質処理を均一に行うことができなかった(図16)。
10 シート
11 第一面
12 立体構造(第一の立体構造)
13 間隙(第一の溝)
13a 溝の開口部
13b 溝の最深部
13d 溝の深さ
13w 溝の最大幅
14 第二の立体構造
15 間隙(第二の溝)
16 第二面
17 供給口
18 連通溝
20 コンクリート
30 供給源
31 流路
33 改質剤
40 コンクリート改質処理装置
A 溝形状A
L1 参照平面
L2 参照平面に平行な直線
L3 立体構造が配置された面

Claims (13)

  1. 第一面に立体構造群を有するシートであって、前記立体構造群の隣り合う立体構造同士の間で間隙が画定される、シートを準備する工程と、
    前記シートの第一面とコンクリート表面との間に改質剤が介在するように前記シートを前記コンクリート表面上に配置して、前記改質剤で前記コンクリート表面が被覆された状態を所定時間保持する工程と、
    前記コンクリート表面から前記シートを除去する工程と
    を含む、コンクリート改質方法。
  2. 第一面に立体構造群を有するシートであって、前記立体構造群の隣り合う立体構造同士の間で間隙が画定される、シートを準備する工程と、
    前記シートの第一面とコンクリート表面との間に水及び改質剤が介在するように前記シートを前記コンクリート表面上に配置して、前記水及び前記改質剤で前記コンクリート表面が被覆された状態を所定時間保持する工程と、
    前記コンクリート表面から前記シートを除去する工程と
    を含む、コンクリート改質方法。
  3. 前記保持工程の後に、前記シートの第一面と前記コンクリート表面との間に前記改質剤が介在するように前記シートを前記コンクリート表面上に配置して、前記改質剤で前記コンクリート表面が被覆された状態を所定時間保持することをさらに含む、請求項2に記載のコンクリート改質方法。
  4. 第一面に立体構造群を有するシートであって、前記立体構造群の隣り合う立体構造同士の間で間隙が画定される、シートを準備する工程と、
    前記シートの第一面とコンクリート表面との間に水が介在するように前記シートを前記コンクリート表面上に配置して、前記水で前記コンクリート表面が被覆された状態を所定時間保持する養生工程と、
    前記養生工程後に、前記シートの第一面と前記コンクリート表面との間に改質剤が介在するように前記シートを前記コンクリート表面上に配置して、前記改質剤で前記コンクリート表面が被覆された状態を所定時間保持する改質工程と、
    前記コンクリート表面から前記シートを除去する工程と
    を含む、コンクリート改質方法。
  5. 前記改質工程において、前記シートの第一面と前記コンクリート表面との間に水を介在させることをさらに含む、請求項4に記載のコンクリート改質方法。
  6. 第一面に立体構造群を有するシートであって、前記立体構造群の隣り合う立体構造同士の間で間隙が画定される、シートを準備する工程と、
    前記シートの第一面と補修対象の硬化済みのコンクリート表面との間に改質剤が介在するように前記シートを前記コンクリート表面上に配置して、前記改質剤で前記コンクリート表面が被覆された状態を所定時間保持する工程と、
    前記コンクリート表面から前記シートを除去する工程と
    を含む、コンクリート改質方法。
  7. 前記改質剤が水性溶液又は水性エマルションである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記改質剤により前記コンクリート表面に被膜が形成される、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記改質剤が前記コンクリート表面からコンクリート内部に含浸される、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  10. 架橋剤、水、熱又は放射線照射により前記改質剤を硬化することをさらに含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記間隙の深さが0.1μm以上5mm以下であり、最大幅が0.1μm以上5mm以下である、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記コンクリート表面に前記改質剤を散布、噴霧、又は塗布することをさらに含む、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記コンクリート表面へ前記間隙を通じて前記改質剤を補充することをさらに含む、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
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