JP2018192168A - 遊技機 - Google Patents

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康剛 鈴木
Yasutaka Suzuki
康剛 鈴木
祐仁 五十君
Sukehito Isokimi
祐仁 五十君
邦秋 泉
Kuniaki Izumi
邦秋 泉
正平 小倉
Shohei Ogura
正平 小倉
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Abstract

【課題】遊技の興趣を向上させることが可能な遊技機を提供する。【解決手段】遊技枠(内枠170)に交換可能に固定された遊技盤ユニット102と、遊技盤が固定される第1位置とは異なる第2位置に交換可能に固定され、遊技盤ユニット102を交換する場合にセットで交換可能な刀柄ユニット135と、メイン表示装置131に表示を行わせる演出制御基板320と、を備え、メイン表示装置131は、遊技盤ユニット102を第1の遊技盤ユニット102から第2の遊技盤ユニット2302に交換した場合に、メイン表示装置131に表示する表示内容を、第2の遊技盤ユニット102に対応した表示に対応した表示内容で表示制御する。【選択図】図24

Description

本発明は、パチンコ遊技機などの遊技機に関する。
従来、遊技盤の前方から開口に沿って装着された状態で電飾部材の発する光が透過可能な電飾被覆部や画像表示装置の表示面を前方に露出させる画像露出部などの遊技部材を着脱可能とした遊技機がある(例えば、特許文献1参照)。
特開2015−047245号公報
上述のような従来の遊技機では、遊技盤の開口周辺の遊技部材しか交換できないため、遊技の興趣を向上させる余地があった。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的は、遊技の興趣を向上させることにある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の適用例として実現することが可能である。なお、本欄における括弧内の参照符号や補足説明等は、本発明の理解を助けるために、後述する実施形態との対応関係を示したものであって、本発明を何ら限定するものではない。
[適用例1]
本発明の遊技機(100)では、遊技枠(170)に交換可能に固定された遊技盤(102)と、前記遊技盤が固定される第1位置とは異なる第2位置に交換可能に固定され、前記遊技盤を交換する場合にセットで交換可能な演出手段(135)と、表示手段(131)に表示を行わせる制御手段(320)と、を備え、前記制御手段は、前記遊技盤を第1の遊技盤から第2の遊技盤に交換した場合に、前記表示手段に表示する表示内容を、前記第2の遊技盤に対応した演出手段に対応した表示内容で表示制御することを要旨とする。
本発明によれば、遊技の興趣を向上させることができる。
本実施形態の遊技機100の正面図である。 外枠160に対してガラス枠150と内枠170が開いた状態を示す遊技機100の斜視図である。 遊技機100の機能ブロックを表す図である。 主制御基板300のメインROM301bを説明するための図である。 主制御基板300のメインRAM301cを説明するための説明図である。 各種の判定テーブル等を示す説明図である。 大当たり図柄判定テーブルT2と大当たりの種別の振り分け割合を示す説明図である。 第1特1通常時変動パターンテーブルT4Aを例示する説明図である。 第1特1確変時変動パターンテーブルT4Bを例示する説明図である。 第1特2通常時変動パターンテーブルT4Cを例示する説明図である。 第1特2確変時変動パターンテーブルT4Dを例示する説明図である。 第2特1通常時変動パターンテーブルT5Aを例示する説明図である。 第2特1確変時変動パターンテーブルT5Bを例示する説明図である。 第2特2通常時変動パターンテーブルT5Cを例示する説明図である。 第2特2確変時変動パターンテーブルT5Dを例示する説明図である。 主制御基板300で実行される処理の概略フローを示す説明図である。 主制御基板300のメインCPU301aで実行される事前判定処理を示すフローチャートである。 演出制御基板320の詳細を示すブロック図である。 サブRAM320cに設けられる事前判定情報記憶領域320c3を模式的に示す説明図である。 演出制御基板320で実行される処理の一覧を示す説明図である。 先読み処理のフローチャートである。 演出パターン決定処理のフローチャートである。 刀柄ユニット135の概略の外観図である。 ベース1500の概略の構成を示す図である。 第1機構部1501の外観図である。 第1機構部1501の構成を示す図である。 刀柄部1503の概略の構成を示す分解図である。 第1基板1708及び第2基板1706の概略の構成を示す図である。 第1機構部1501の作動状態を示すための模式図である。 第1機構部1501の作動状態を示すための模式図である。 第2機構部1502の概略の構成を示す図である。 星形ギア2016の形状を示す図である。 刀柄ユニット135とメイン表示装置131での表示内容を示す図である。 第2実施形態における遊技機の正面図である。 第2実施形態におけるメイン表示装置131での表示内容を示す図である。
以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の遊技機の一実施形態としての遊技機100について説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明を限定するものではなく、また、実施形態の中で説明されている諸要素およびその組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須であるとは限らない。
<第1実施形態>
[遊技機100の構成]
図1、2を用いて、まず、遊技機100の構成について説明する。図1は、本実施形態の遊技機100の正面図である。図2は、外枠160に対して、ガラス枠150と内枠170が開いた状態を示す遊技機100の斜視図である。なお、遊技機100は、遊技者の発射操作に基づいて遊技球を発射させ、特定の入賞装置に遊技球が入賞すると、その入賞に基づいて所定数の遊技球を遊技者に払い出すパチンコ遊技機である。
以下の説明では、必要に応じて、遊技機100の左右方向を「X方向」とも呼び、特に、遊技機100の右方向を「+X方向」とも呼び、遊技機100の左方向を「−X方向」とも呼ぶ。また、遊技機100の上下方向を「Y方向」とも呼び、特に、遊技機100の上方向を「+Y方向」とも呼び、遊技機100の下方向を「−Y方向」とも呼ぶ。さらに、遊技機100の奥行方向を「Z方向」とも呼び、特に、遊技機100に対して奥側に向かう方向を「+Z方向」とも呼び、遊技機100に対して手前側に向かう方向を「−Z方向」とも呼ぶ。
図1、2に示すように、遊技機100は、遊技店の島設備に取り付けられる外枠160と、その外枠160の前方側で該外枠160と回動可能に支持された内枠170、及びその内枠170の前方側で該内枠170と回動可能に支持されたガラス枠150を備えている。ガラス枠150には、ガラス部材151が裏側から着脱自在に設けられる。また、ガラス枠150の所定の位置には、ガラス枠150及び内枠170を外枠160に対して開閉状態とするとともに、後述する上部ユニット180を着脱するための錠ユニット190が設けられている。さらに、ガラス枠150の所定位置には、ガラス枠150が開放されたことを検出するための図示しないガラス枠開放スイッチが、内枠170の所定位置には、内枠170が開放されたことを検出するための図示しない内枠開放スイッチがそれぞれ設けられている。
内枠170には、遊技機100を構成する主要な機構や種々の部品及び基板などが設けられると共に、遊技盤ユニット102が着脱自在に設けられている。ガラス部材151と遊技盤ユニット102との間には、遊技領域106が設けられている。この遊技領域106は、遊技球が流下する遊技球流下領域(図示せず)と、メイン表示装置131の表示画面領域とを含む。
遊技盤ユニット102は、透明なアクリル部材からなる遊技盤102Aを備えている。遊技盤102Aには、複数の釘(図示せず)や風車(図示せず)が配置されている。これら釘や風車は、遊技球の動きを変更したり、所定の入賞口に誘導したりする機能を有する。遊技盤102Aにおいて、遊技者側の面を表側面とも呼び、奥側の面(表側面とは反対面)を裏側面とも呼ぶ。
遊技盤ユニット102の遊技盤102Aは、開口部102AZを有している。メイン表示装置131は、この開口部102AZに配置される。これにより、遊技者からメイン表示装置131が視認し易くなる。
なお、本実施形態では、遊技盤102Aは、透明に形成されているが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、遊技盤102Aは、光透過性に形成されていればよく、半透明でもよい。また、遊技盤102Aは、アクリル部材以外の部材、例えば、透明なプラスチック部材から形成されてもよい。
ガラス枠150の下部側には、演出操作ユニットBSUが設けられている。演出操作ユニットBSUは、刀柄ユニット135及び演出操作スティック136で構成されている。演出操作ユニットBSUの奥側には、上皿128が設けられている。また、演出操作ユニットBSUの左下方には、下皿129が設けられている。さらにまた、演出操作ユニットBSUの右下方には、発射ハンドル装置103が設けられている。
また、ガラス枠150の上部側には、上部ユニット180が設けられ、所定の遊技状態になると、上部ユニット180は、所定の関連動作を実行する(上部ユニット180は、ガラス枠150以外に外枠160に対しても取り付けられる)。
さらに、ガラス枠150の左右両側面には、遊技時及び非遊技時に演出表示を行うための第1サイド表示装置132、第2サイド表示装置133が設けられている。
上皿128は、遊技領域106に発射するための遊技球を貯留するための皿である。下皿129は、上皿128に貯留しきれない遊技球を貯留するための皿である。上皿128に貯留された遊技球は、発射レール(図示せず)に導出され、発射ハンドル装置103により所定の発射強度で発射レールを介して誘導レール(図示せず)に誘導されて、遊技領域106(遊技球流下領域)に発射される。この場合、遊技者による発射ハンドル装置103の回転操作具合により、発射ハンドル装置103から発射された遊技球は、遊技領域106に含まれる遊技球流下領域の左側ルート106a、または、右側ルート106bを通過する。具体的には、遊技者が、発射ハンドル装置103を比較的弱めに回転操作した場合には、発射ハンドル装置103から発射された遊技球は、左側ルート106aを通過し得る。一方、遊技者が、発射ハンドル装置103を比較的強めに回転操作した場合には、発射ハンドル装置103から発射された遊技球は、右側ルート106bを通過し得る。
演出操作ユニットBSUの中央部には、刀柄ユニット135が配置されている。刀柄ユニット135は、押圧操作により演出態様を変更させることが可能である。
また、演出操作ユニットBSUの左側には、演出操作スティック136が設けられている。
図1に示すように、遊技領域106は、上部の奥側に刀ユニット154を、遊技球流下領域の上部の左側で刀ユニット154の前面側(手前側)に第1文字ユニット155aを、遊技球流下領域の下部の右側に第2文字ユニット155bを、遊技球流下領域の左側に第1月光ユニット156を、遊技球流下領域の右側に第2月光ユニット157を、遊技領域106の前面側(手前側)の遊技領域106を覆う第1導光パネル181aを、遊技領域106の奥側で各ユニット154,155a,155b,156,157の前面側(手前側)を覆う第2導光パネル181bを、それぞれ備えている。
遊技領域106に備えられた各ユニット154,155a,155b,156,157は、可動役物(いわゆるギミック)であり、それらのユニット154,155a,155b,156,157を、遊技者によるゲームの進行に応じて所定の動作で移動させることによって各種の演出を行うようになっている。
なお、本願では、「可動役物」は、動く役物を意味するように解釈される。また、「役物」は、可動役物、および動かない不動役物の両方を含むように広義に解釈される。
また、第1導光パネル181a、第2導光パネル181bは、透明なアクリルなどの樹脂製のパネルであり、メイン表示装置131で表示される演出表示を透過して視認可能とするとともに、発光部(図示せず)から入射される光によりパネルの一部を発光させることにより図柄などを表示させることが可能となっている。
遊技領域106の略中央下側の領域には、遊技球が入球可能な始動領域を有する第1始動装置112が設けられている。この第1始動装置112は、一般入賞装置タイプの入賞装置であって、遊技球が入賞すると、大当たり乱数が取得されて大当たり判定が行われると共に、所定の賞球(例えば3個)が払い出される。また、第1始動入賞装置112の上方には、遊技球が遊技球流下領域の主に左側ルート106aの途中で、釘の間を通過せず、いわゆるワープし、第1始動入賞装置112に入球しやすくなるステージ140が備えられている。
また、遊技領域106の右側下方の領域には、遊技球が入球可能な始動領域を有する第2始動装置115が設けられている。第2始動装置115は、いわゆるアタッカ型電動役物であって、その下部には、始動口が設けられ、始動口の上側に可動片115bを有しており、この可動片115bは、遊技盤102Aから突出する突出状態と、遊技盤102Aに引き込む引き込み状態とに可動制御される。そして、可動片115bが引き込み状態なると、遊技球を始動口から第2始動装置115内に導き、遊技球が第2始動装置115に入球容易となる。逆に、可動片115bが突出状態になると、遊技球が始動口に入球せず、遊技球は第2始動装置115に入賞できなくなる。つまり、第2始動装置115は、可動片115bが突出状態にあるときには、遊技球の入賞機会がなく、可動片115bが引き込み状態にあるときには遊技球の入賞機会が増すこととなる。
第2始動装置115は、遊技球が入賞すると、上記第1始動装置112と同様に、大当たり乱数が取得されて大当たり判定が行われると共に、例えば第1始動装置112と同じ賞球(3個)が払い出される。
また、遊技領域106の右側の領域には、遊技球が通過可能な普通領域を有する普通図柄作動ゲート113bと、遊技球が入球可能な第1大入賞装置117と、遊技球が入球可能な第2大入賞装置127と、が設けられている。普通図柄作動ゲート113bは、遊技球が通過すると、当たり乱数取得されて当たり判定が行われる。なお、普通図柄作動ゲート113bを遊技球が通過しても、その通過に基づいた賞球が払い出されることはない。
第1大入賞装置117は、いわゆるアタッカ型電動役物であって、その下部には、開口部が設けられ、開口部の上側に可動片117bを有しており、この可動片117bは、遊技盤102Aから突出する突出状態と、遊技盤102Aに引き込む引き込み状態とに可動制御される。そして、可動片117bが引き込み状態なると、遊技球を開口部から第1大入賞装置117内に導き、遊技球が第1大入賞装置117に入賞可能となる(この状態を「開放」又は「開放状態」とも呼ぶ)。また、第1大入賞装置117に遊技球が入賞すると、所定の賞球(例えば15個)が払い出される。逆に、可動片117bが突出状態になると、遊技球が開口部に入球せず、遊技球は第1大入賞装置117に入賞できなくなる(この状態を「閉塞」又は「閉塞状態」とも呼ぶ)。
第2大入賞装置127は、いわゆるアタッカ型電動役物であって、その下部には、開口部が設けられ、開口部の上側に可動片127bを有しており、この可動片127bは、遊技盤102Aから突出する突出状態と、遊技盤102Aに引き込む引き込み状態とに可動制御される。そして、可動片127bが引き込み状態なると、遊技球を開口部から第2大入賞装置127内に導き、遊技球が第2大入賞装置127に入賞可能となる(この状態を「開放」又は「開放状態」とも呼ぶ)。また、第2大入賞装置127に遊技球が入賞すると、所定の賞球(例えば15個)が払い出される。逆に、可動片127bが突出状態になると、遊技球が開口部に入球せず、遊技球は第2大入賞装置127に入賞できなくなる(この状態を「閉塞」又は「閉塞状態」とも呼ぶ)。
また、第2大入賞装置117の上方には、入賞補助装置200を備えている。この入賞補助装置200は、遊技領域106の右側ルート106bを通過した複数の遊技球が閉塞状態の可動片127bを通過するときに、可動片127bの上に所定の時間滞留するようになっており、所定の時間毎に可動片127bが開放されて、滞留している複数の遊技球を一度に第2大入賞装置117に入球させることにより、遊技者に対する興趣を向上させるようになっている。
なお、遊技領域106の最下部には、第1始動装置112、第2始動装置115、第1大入賞装置117、第2第入賞装置127のいずれにも入球しなかった遊技球を排出するためのアウト口111が設けられている。
また、遊技領域106の右側の領域には、ゲート113b、第2始動装置115、第1大入賞装置117、第2大入賞装置127を手前側から覆うカバー116が設けられている。このカバー116には、遊技球を第2始動装置115、第1大入賞装置117、第2大入賞装置127に誘導するために、遊技盤102A側に突出した誘導部が形成されている。
遊技領域106の略中央部分には、液晶表示器(LCD)等からなるメイン表示装置131が設けられており、このメイン表示装置131は、遊技が行われていない待機中に画像を表示したり、遊技の進行に応じた画像を表示したりする。なかでも、第1始動装置112、第2始動装置115の遊技球の入賞に基づいて、大当たりの判定結果を報知するための複数の装飾図柄が変動表示され、特定の装飾図柄の組合せ(例えば、777等)が停止して確定停止表示されることにより、大当たり判定結果として大当たりが報知される。
つまり、装飾図柄は、第1始動装置112、第2始動装置115に遊技球が入賞したときには、後述する第1特別図柄表示器120、第2特別図柄表示器122に表示される特別図柄の変動表示に合わせて変動表示されると共に、所定の変動時間経過後に特別図柄の停止表示に合わせて停止表示される。すなわち、メイン表示装置131による装飾図柄の変動表示と第1特別図柄表示器120、第2特別図柄表示器122による特別図柄の変動表示のタイミングは、同期している。また、この装飾図柄の変動表示中に、様々な画像やキャラクタ等を演出表示したり、あるいは、特別図柄に係る保留表示の先読み演出等を表示したりすることによって、大当たりに当選するかもしれないという期待感を遊技者に与えるようにもなっている。
また、本実施形態においては、メイン表示装置131を液晶表示装置として用いているが、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイを用いてもよいし、プロジェクタや、いわゆる7セグメントLED、ドットマトリクス、回転ドラム等の表示装置を用いてもよい。
図1に示すように、遊技領域106の左側下方には、表示器125が設けられている。表示器125は、普通図柄表示器118と、第1特別図柄表示器120と、第2特別図柄表示器122と、普通図柄保留表示器119と、第1特別図柄保留表示器123と、第2特別図柄保留表示器124とを有する。表示器125の詳細は後述する。
メイン表示装置131は、遊技盤ユニット102の略中央に配置され、3つの装飾図柄が変動表示され、種々の演出が表示される。このようなメイン表示装置131で表示される演出は、後述する演出パターンに基づいて実行される。以下では、メイン表示装置131で表示される演出を、単に「表示演出」とも呼ぶ。なお、本実施形態では、装飾図柄は、数字の1〜9と、特殊図柄とを含む。
メイン表示装置131における表示演出では、後述する大当たり判定で、当選した場合、すなわち、大当たりの場合には、最後に、3つの装飾図柄を停止表示させて、大当たりを表す大当たり図柄配列(例えば、「7,7,7」などのゾロ目)を表示させる。また、表示演出において、後述する大当たり判定で、落選した場合、すなわち、ハズレの場合には、最後に、3つの装飾図柄を停止表示させて、ハズレを表すハズレ図柄配列(例えば、「2,5,1」などのばらけ目)を表示させる。これにより、遊技者は、大当たり判定の結果を認識することができる。
遊技者が発射ハンドル装置103を小さい回転角で回転させた状態を維持するいわゆる「左打ち」を行うと、遊技球が相対的に弱い打球力で打ち出される。この場合、遊技球は、遊技領域106における左側領域を流下する。一方、遊技者が発射ハンドル装置103を大きい回転角で回転させた状態を維持するいわゆる「右打ち」を行うと、遊技球が相対的に強い打球力で打ち出される。この場合、遊技球は、遊技領域106における右側領域を流下する。したがって、ゲート113b、第2始動装置115、第1大入賞装置117あるいは第2大入賞装置127へ入球させる際は「右打ち」が必要となってくる。
第1始動装置112は、常時開放されている始動装置である。一方、第2始動装置115は、通常時は可動片115bによって閉塞されている。可動片115bは、ゲート113bへの遊技球の入球を条件とする判定結果に基づいて、第2始動装置115を開放する。この場合、遊技球が入球し易い状態が作出される。遊技球が第1始動装置112又は第2始動装置115へ遊技球が入球した場合には、大当たり乱数、大当たり図柄乱数、リーチ乱数、および、変動パターン乱数が取得され、以下の4つの判定が実行され得る。
(1)遊技者にとって有利な大当たり遊技を実行するか否かの判定(以下では、大当たり判定とも呼ぶ)。
(2)表示器125において、大当たり判定の結果を報知するための図柄(以下では、特別図柄とも呼ぶ)の判定(以下では、大当たり図柄判定とも呼ぶ)。
(3)この大当たり判定図柄判定では、大当たりの場合には、当該大当たりの種別を表す図柄(以下では、大当たり図柄とも呼ぶ)を判定する。
(4)メイン表示装置131での表示演出において、リーチを行うか否かの判定(以下では、リーチ判定とも呼ぶ)複数の変動パターンのうち、いずれの変動パターンとするかの判定(以下では、変動パターン判定とも呼ぶ)
「大当たり遊技」とは、第1大入賞装置117あるいは第2大入賞装置127を開放させる特別遊技である。
「リーチ」とは、メイン表示装置131において、変動表示する3つの装飾図柄のうち、2つの装飾図柄が停止表示し、当該2つの装飾図柄が、大当たり図柄配列を構成する3つの装飾図柄のうちの2つを構成する状態となった場合をいう。例えば、メイン表示装置131において、変動表示する3つの装飾図柄のうち、2つの装飾図柄が停止表示し、当該2つの装飾図柄が同じ状態となった場合をいう。この場合、大当たり図柄配列を構成する3つの装飾図柄のうちの2つを構成する装飾図柄を、リーチ図柄とも呼ぶ。
また、以下の説明では、第1始動装置112を通過した遊技球の入賞を条件として実行される上記4つの判定を「第1特別図柄判定」とも呼び、第2始動装置115への遊技球の入賞を条件として実行される上記4つの判定を「第2特別図柄判定」とも呼び、これらの判定を総称して「特別図柄判定」とも呼ぶ。
また、遊技球がゲート113bを通過した場合には、普通図柄乱数が取得され、第2始動装置115の可動片115bを開放するか否かの判定が実行される。以下では、ゲート113bへの遊技球の通過を条件として実行される判定を「普通図柄判定」とも呼ぶ。本実施形態の遊技機100では、普通図柄判定で当たりとなる確率、すなわち、可動片115bを開放すると判定する確率は、遊技機100の遊技状態で変化する仕様となっている。
第1大入賞装置117は、大当たり図柄判定の結果に応じて可動片117bが開放される。第1大入賞装置117は、通常はこの可動片117bによって閉塞されている。これに対して、大当たり判定の判定結果が大当たりである場合、上記可動片117bを作動させて第1大入賞装置117を開放する大当たり遊技が実行される。このため、遊技者は、大当たり遊技中に「右打ち」を行うことで、大当たり遊技が行われていないときに比べてより多くの賞球を得ることができる。
[表示器125の説明]
図1に示す表示器125は、主に大当たり図柄判定や普通図柄判定に関する情報を表示し、第1特別図柄表示器120、第2特別図柄表示器122、第1特別図柄保留表示器123、第2特別図柄保留表示器124、普通図柄表示器118、及び、普通図柄保留表示器119を有している。
第1特別図柄表示器120は、第1特別図柄判定が行われると、特別図柄を変動表示してから停止表示し、当該停止表示した特別図柄によって、第1特別図柄判定における大当たり図柄判定の判定結果を報知する。この第1特別図柄表示器120には、大当たり図柄判定の判定結果として、大当たりであることを示す大当たり図柄、または、第1特別図柄判定の結果がハズレであることを示すハズレ図柄が停止表示される。
第2特別図柄表示器122は、第2特別図柄判定が行われると、特別図柄を変動表示してから停止表示し、当該停止表示した特別図柄によって、第2特別図柄判定における大当たり図柄判定の判定結果を報知する。この第2特別図柄表示器122には、大当たり図柄判定の判定結果として、大当たりであることを示す大当たり図柄、又は第1特別図柄判定の結果がハズレであることを示すハズレ図柄が停止表示される。
ところで、本実施形態の遊技機100は、特別図柄判定に係る特別図柄の変動表示中や大当たり遊技中など、第1始動装置112に新たに遊技球が入賞した場合、この入賞を契機とする第1特別図柄判定及び図柄の変動表示を即座に実行しない構成となっている。そこで、遊技機100は、第1特別図柄判定を保留し、当該第1特別図柄判定のための4つの乱数情報を1組の保留情報として格納する保留機能を備えている。第1特別図柄保留表示器123は、このようにして格納された第1特別図柄判定のための保留情報の数を表示する。
同様に、遊技機100は、特別図柄判定に係る特別図柄の変動表示中や大当たり遊技中など、第2始動装置115に新たに遊技球が入賞した場合、この入賞を契機とする第2特別図柄判定及び図柄の変動表示を即座に実行しない構成となっている。そこで、遊技機100は、第2特別図柄判定を保留し、当該第2特別図柄判定のための4つの乱数情報を1組の保留情報として格納する保留機能を備えている。第2特別図柄保留表示器124は、このようにして格納された第2特別図柄判定のための保留情報の数を表示する。
普通図柄表示器118は、普通図柄判定が行われると、普通図柄を変動表示してから停止表示し、当該停止表示した普通図柄によって、普通図柄判定の判定結果を報知する。ところで、普通図柄表示器118における普通図柄の変動表示中など、遊技球がゲート113bを通過しても普通図柄判定及び普通図柄判定に係る普通図柄の変動表示を即座に実行しない構成となっている。そこで、遊技機100は、普通図柄判定を保留し、当該普通図柄判定のための普通図柄乱数の情報を保留情報として格納する保留機能を備えている。普通図柄保留表示器119は、このようにして格納された普通図柄判定のための保留情報の数を表示する。
なお、本実施形態の遊技機100では、右打ちランプ(図示せず)とラウンドランプ(図示せず)とを備えている。右打ちランプは、後述の大当たり遊技状態時と後述の時短遊技状態時に点灯し、遊技者に右打ち(詳細は後述)をすることを推奨する。ラウンドランプは、1つ以上のランプから構成される。ラウンドランプは、大当たり時において、消灯状態から点灯状態に移行する。ラウンドランプは、点灯により大当たり時の大当たり種別に応じて、ラウンド遊技の回数を示唆する。例えば、ラウンドランプが2つある場合には、一方のラウンドランプが点灯することによって、ラウンド遊技を4回実行することを示唆し(すなわち、4R大当たりであることを示唆し)、他方のラウンドランプが点灯することによって、ラウンド遊技を16回実行することを示唆する(すなわち、16R大当たりであることを示唆する)。
[遊技機100の内部構成]
図3は、遊技機100の機能ブロックを表す図である。遊技機100は、主制御基板300、払出制御基板310、演出制御基板320、画像制御基板330、ランプ制御基板340、発射制御基板350、および、電源基板360を備えている。
主制御基板300は、遊技機の基本動作を制御する。主制御基板300は、ワンチップマイコン301を備えている。ワンチップマイコン301は、メインCPU301a、メインROM301bおよびメインRAM301cを含んでいる。また、主制御基板300は、主制御用の入力ポート及び出力ポート(いずれも図示せず)を備えている。
この主制御用の入力ポートには、ゲート113bに遊技球が入球したことを検知するゲート検出スイッチ303、第1始動装置112に遊技球が入球したことを検知する第1始動装置検出スイッチ304、第2始動装置115に遊技球が入球したことを検知する第2始動装置検出スイッチ305、第1大入賞装置117に遊技球が入球したことを検知する第1入賞装置検出スイッチ306a、第2大入賞装置127に遊技球が入球したことを検知する第2入賞装置検出スイッチ306b、及び、払出制御基板310が接続されている。この主制御用の入力ポートによって、各種信号が主制御基板300に入力される。
また、主制御用の出力ポートには、可動片115bを開閉動作させる始動装置開閉ソレノイド307、第1大入賞装置117を開閉する可動片117bを動作させる第1大入賞装置開閉ソレノイド308、第2大入賞装置127を開閉する可動片127bを動作させる第2大入賞装置開閉ソレノイド370、特別図柄及び普通図柄を表示する図柄表示器118,120,122、特別図柄判定のための保留情報数及び普通図柄判定のための保留情報数を表示する図柄保留表示器119,123,124、外部情報信号を出力する遊技情報出力端子板309、払出制御基板310、及び、演出制御基板320が接続されている。この主制御用の出力ポートによって、各種信号が出力される。
なお、遊技情報出力端子板309は、主制御基板300において生成された外部情報信号を遊技店のホールコンピュータ等に出力するための基板である。遊技情報出力端子板309は主制御基板300と配線接続され、遊技情報出力端子板309には、遊技店のホールコンピュータ等と接続をするためのコネクタが設けられている。
主制御基板300のワンチップマイコン301において、メインCPU301aは、各検出スイッチやタイマからの入力信号に基づき、メインROM301bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、各装置を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板にコマンドを送信したりする。
図4―1は、主制御基板300のメインROM301bを説明するための図である。図4−2は、主制御基板300のメインRAM301cを説明するための説明図である。特に、図4―1は、メインROM301bに格納される格納情報を説明するための図であり、図4―2は、メインRAM301cを説明するための図である。
メインROM301bには、遊技制御用のプログラムや各種遊技に必要なテーブルが格納されている。例えば、メインROM301bには、図4―1に示すように、大当たり判定テーブルT1と、大当たり図柄判定テーブルT2と、リーチ判定テーブルT3と、第1変動パターンテーブルT4と、第2変動パターンテーブルT5と、普通図柄判定テーブルT6が格納されている。
大当たり判定テーブルT1は、大当たり乱数に基づいて、大当たり判定を行うためのテーブルである。大当たり判定テーブルT1は、2つの大当たり判定テーブル、すなわち、非確変時大当たり判定テーブルT1Aと、確変時大当たり判定テーブルT1Bとを含む。
大当たり図柄判定テーブルT2は、大当たり図柄乱数に基づいて、大当たり図柄判定を行うためのテーブルである。大当たり図柄判定テーブルT2は、2つの大当たり図柄判定テーブル、すなわち、特1大当たり図柄判定テーブルT2Aと、特2大当たり図柄判定テーブルT2Bとを含む。
リーチ判定テーブルT3は、リーチ判定乱数に基づいて、リーチ判定を行うためのテーブルである。リーチ判定テーブルT3は、4つのリーチ判定テーブル(図示せず)、すなわち、特1通常時リーチ判定テーブルと、特1確変時リーチ判定テーブルと、特2通常時リーチ判定テーブルと、特2確変時リーチ判定テーブルとを含む。これらの4つのリーチ判定テーブルは、遊技状態や特別図柄の種別によって、選択される。具体的には、特1通常時リーチ判定テーブルは、非確変遊技状態において、第1始動装置112への入球に基づく表示演出でリーチを実行するか否かを選択するためのテーブルである。特1確変時リーチ判定テーブルは、確変遊技状態において、第1始動装置112への入球に基づく表示演出でリーチを実行するか否かを選択するためのテーブルである。特2通常時リーチ判定テーブルは、非確変遊技状態において、第2始動装置115への入球に基づく表示演出でリーチを実行するか否かを選択するためのテーブルである。特2確変時リーチ判定テーブルは、確変遊技状態において、第2始動装置115への入球に基づく表示演出で装飾図柄を用いてリーチを実行するか否かを選択するためのテーブルである。
なお、非確変遊技状態や確変遊技状態など、各種の遊技状態の詳細は、後述する。
第1変動パターンテーブルT4は、変動パターン乱数に基づいて、変動パターン判定を行うためのテーブルである。第1変動パターンテーブルT4は、4つの変動パターンテーブル、すなわち、第1特1通常時変動パターンテーブルT4Aと、第1特1確変時変動パターンテーブルT4Bと、第1特2通常時変動パターンテーブルT4Cと、第1特2確変時変動パターンテーブルT4Dとを含む。これら4つの変動パターンテーブルは、遊技状態と特別図柄の種別によって、選択され得る。具体的には、第1特1通常時変動パターンテーブルT4Aは、非確変遊技状態で、第1始動装置112への入球に基づく第1特別図柄の変動パターンを選択するためのテーブルである。第1特1確変時変動パターンテーブルT4Bは、確変遊技状態で、第1始動装置112への入球に基づく第1特別図柄の変動パターンを選択するためのテーブルである。第1特2通常時変動パターンテーブルT4Cは、非確変遊技状態で、第2始動装置115への入球に基づく第2特別図柄の変動パターンを選択するためのテーブルである。第1特2確変時変動パターンテーブルT4Dは、確変遊技状態で、第2始動装置115への入球に基づく第2特別図柄の変動パターンを選択するためのテーブルである。
第2変動パターンテーブルT5は、変動パターン乱数に基づいて、変動パターン判定を行うためのテーブルである。第2変動パターンテーブルT5は、4つの変動パターンテーブル、すなわち、第2特1通常時変動パターンテーブルT5Aと、第2特1確変時変動パターンテーブルT5Bと、第2特2通常時変動パターンテーブルT5Cと、第2特2確変時変動パターンテーブルT5Dとを含む。これら4つの変動パターンテーブルは、遊技状態と特別図柄の種別によって、選択され得る。具体的には、第2特1通常時変動パターンテーブルT5Aは、非確変遊技状態で、第1始動装置112への入球に基づく第1特別図柄の変動パターンを選択するためのテーブルである。第2特1確変時変動パターンテーブルT5Bは、確変遊技状態で、第1始動装置112への入球に基づく第1特別図柄の変動パターンを選択するためのテーブルである。第2特2通常時変動パターンテーブルT5Cは、非確変遊技状態で、第2始動装置115への入球に基づく第2特別図柄の変動パターンを選択するためのテーブルである。第2特2確変時変動パターンテーブルT5Dは、確変遊技状態で、第2始動装置115への入球に基づく第2特別図柄の変動パターンを選択するためのテーブルである。
これら第1変動パターンテーブルT4と、第2変動パターンテーブルT5は、変動パターン判定時に、いずれか1つのテーブルが選択され、同時に選択されることはない。第1変動パターンテーブルT4は、平均変動秒数(平均演出時間)が第2変動パターンテーブルT5よりも短いテーブルであり、後述の取得時保留順情報が「3」、または、「4」の場合に選択される。第2変動パターンテーブルT5は、平均変動秒数が第1変動パターンテーブルT4よりも長いテーブルであり、後述の取得時保留順情報が「1」、または、「2」の場合に選択される。これらの詳細については、後述する。
普通図柄判定テーブルT6は、普通図柄乱数に基づいて、普通図柄判定を行うためのテーブルである。
上述した大当たり判定テーブルT1、大当たり図柄判定テーブルT2、第1変動パターンテーブルT4、第2変動パターンテーブルT5、および、普通図柄判定テーブルT6についての詳細は、後述する。
メインRAM301cは、図4―2(A)に示すように、メインCPU301aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、複数の記憶領域を有している。例えば、メインRAM301cは、保留情報記憶領域301cxと、保留情報判定領域301cyと、獲得出玉相当情報記憶領域301czと、を有している。また、メインRAM301cは、各種フラグ(後述する確変遊技フラグ、時短遊技フラグ、および、大当たり遊技フラグなど)や、各種記録値(後述の変数Kや定数Km)などが格納される記憶領域(図示せず)を有している。
保留情報記憶領域301cxは、図4−2(B)に示すように、第1始動装置112に係る保留情報、および、取得時保留順情報を対応付けて格納可能な4つの保留情報領域(第1保留情報領域、第2保留情報領域、第3保留情報領域、第4保留情報領域)と、第2始動装置115に係る保留情報を格納可能な4つの保留情報領域(第1保留情報領域、第2保留情報領域、第3保留情報領域、第4保留情報領域)と、が設けられている。
保留情報記憶領域301cxの第1特別図柄に対応する保留情報領域において、保留情報の格納の優先順は、第1保留情報領域が最優先で格納対象とされ、第1保留情報領域に保留情報が格納されていれば、次に、第2保留情報領域が優先で格納対象とされ、次に、第3保留情報領域が優先で格納対象とされ、最後に、第4保留情報領域が格納対象として選択される。第2特別図柄に対応する保留情報領域においても同様である。なお、図4−2(B)では、保留情報が格納されている保留情報領域には、「○」が示されており、保留情報が格納されていない保留情報領域には、「−」が示されている。
保留情報記憶領域301cxの保留情報領域に格納される取得時保留順情報は、保留情報が取得された際の保留順を表す情報である。詳しくは、取得時保留順情報は、保留情報が取得された場合において、その際に格納される保留情報領域の番号に対応する。例えば、保留情報が取得された場合において、第1保留情報領域のみに保留情報が格納されている場合には、保留情報は第2保留情報領域に格納されることになるので、取得時保留順情報は、「2」となる。保留情報が取得された場合において、第1保留情報領域、第2保留情報領域、および、第3保留情報領域に保留情報が格納されている場合には、保留情報は、第4保留情報領域に格納されることになるので、取得時保留順情報は、「4」となる。
保留情報判定領域301cyは、保留情報に基づいて、特別図柄判定が実行される判定領域である。
獲得出玉相当情報記憶領域301czは、獲得出玉相当情報を記憶するための情報である。当該獲得出玉相当情報は、大当たり遊技状態時において、第1大入賞装置117及び第2大入賞装置127への入賞に基づいて遊技者に払い出された遊技球の数を表す。獲得出玉相当情報記憶領域301czに記憶される獲得出玉相当情報が表す数(獲得出玉相当数とも呼ぶ)は、第1大入賞装置117及び大2大入賞装置127に1つの遊技球が入ると、賞球数(例えば、第1大入賞装置117では15、第2大入賞装置127では10)ずつ加算される。すなわち、獲得出玉相当情報が表す数は、大当たり遊技状態時において、第1大入賞装置117及び第2大入賞装置127に入った遊技球の数に、賞球数を乗じた値となる。
なお、獲得出玉相当情報記憶領域301czに記憶される獲得出玉相当情報は、時短遊技状態が終了した場合に、メインCPU301aによってリセット(消去)される。従って、この獲得出玉相当情報が表す数は、初大当たり時における大当たり遊技状態に払い出された遊技球数と、初大当たり後の時短遊技状態が終了する前に再度大当たり遊技状態に移行した場合に払い出された遊技球数との和である。すなわち、時短遊技状態が継続している間の獲得出玉相当数は、大当たり遊技状態に移行する度に、当該大当たり遊技状態で払い出された遊技球数分加算されていく。
払出制御基板310は、遊技球の発射制御と賞球の払い出し制御を行う。この払出制御基板310は、図示しない払出CPU、払出ROM、払出RAMから構成されるワンチップマイコンを備えており、主制御基板300に対して、双方向に通信可能に接続されている。払出CPUは、遊技球が払い出されたか否かを検知する払出球計測スイッチ311、扉開放スイッチ312、及び、タイマからの入力信号に基づいて、払出ROMに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、対応するデータを主制御基板300に送信する。また、払出制御基板310の出力側には、遊技球の貯留部から所定数の賞球を遊技者に払い出すための賞球払出装置の払出モータ313が接続されている。払出CPUは、主制御基板300から送信された払出個数指定コマンドに基づいて、払出ROMから所定のプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、賞球払出装置の払出モータ313を制御して所定の賞球を遊技者に払い出す。このとき、払出RAMは、払出CPUの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
演出制御基板320は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御する。この演出制御基板320は、サブCPU320a、サブROM320b、サブRAM320cを備えており、主制御基板300に対して、当該主制御基板300から演出制御基板320への一方向に通信可能に接続されている。サブCPU320aは、主制御基板300から受信した各種コマンド、各種ユニット、演出操作スティック136、及び、タイマからの入力信号に基づいて、サブROM320bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、対応するデータを画像制御基板330やランプ制御基板340へ送信する。
例えば、演出制御基板320におけるサブCPU320aは、主制御基板300から変動開始コマンドを受信すると、メイン表示装置131、音声出力装置331、刀柄ユニット135、刀ユニット154、第1文字ユニット155a、第2文字ユニット155b、第1月光ユニット156及び第2月光ユニット157等に遊技演出を実行させるための演出パターンを決定し、当該演出パターンを実行するための演出パターン指定コマンドを画像制御基板330やランプ制御基板340へ送信する。この演出パターンの決定についての詳細は、後述する。
サブROM320bには、演出制御用のプログラムや各種の遊技の決定に必要なデータおよび複数のテーブルが格納されている。これらのテーブルについての詳細は、後述する。
サブRAM320cは、サブCPU320aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能すると共に、遊技状態、演出パターン、装飾図柄、計数カウンタ、および、発射操作情報等が格納される。また、サブRAM320cには、複数の記憶領域が設けられている。これらの記憶領域についての詳細は、後述する。
画像制御基板330は、メイン表示装置131の画像表示制御を行うための図示しない画像CPU、制御ROM、制御RAM、CGROM、VRAM、VDPと、音声CPU、音声ROM、及び、音声RAMを備えている。この画像制御基板330は、演出制御基板320に双方向通信可能に接続されており、その出力側にメイン表示装置131、および、音声出力装置331が接続されている。
画像CPUは、演出制御基板320から受信したコマンドに基づいて、VDPに所定の画像を表示させる制御を行う。制御RAMは、画像CPUの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、制御ROMから読み出されたデータを一時的に格納する。また、制御ROMには、画像CPUの制御処理のプログラムや、演出パターンに基づくアニメーションを表示するためのアニメパターン、アニメシーン情報などが格納されている。
CGROMには、メイン表示装置131に表示される装飾図柄や背景等の画像データが多数格納されており、画像CPUは、演出制御基板320から送信された演出パターン指定コマンドに基づいて所定のプログラムを読み出すとともに、CGROMに格納された所定の画像データをVRAMに展開させ、VRAMに展開された画像データをメイン表示装置131に表示させる制御を行い、表示演出を実現する。
また、音声ROMには、音声出力装置331から出力するための音声のデータが多数格納されており、音声CPUは、演出制御基板320から送信された演出パターン指定コマンドに基づいて所定のプログラムを読み出すとともに、音声出力装置331における音声出力制御を行い、音声演出を実現する。
ランプ制御基板340は、種々の可動役物の制御と、刀柄ユニット135に内蔵されるランプや発射ハンドル103に内蔵されるランプなどの演出用照明装置342の制御と、を実行する。具体的には、ランプ制御基板340は、刀柄ユニット135、刀ユニット154、第1文字ユニット155a、第2文字ユニット155b、第1月光ユニット156及び第2月光ユニット157を駆動制御することで、駆動したユニットに備わる可動役物(可動体)による役物可動演出を実現する。また、ランプ制御基板340は、演出用照明装置342を点灯制御、または、点滅制御することで、照明演出を実現する。
発射制御基板350は、タッチセンサ351からのタッチ信号を入力するとともに、発射ボリューム352から供給された電圧に基づいて、発射用ソレノイド353や玉送りソレノイド354に対する通電制御を行う。
タッチセンサ351は、遊技者が発射ハンドル装置103に触れたことによる静電容量の変化を利用した静電容量型の近接スイッチから構成され、遊技者が発射ハンドル装置103に触れたことを検知すると、発射制御基板350に発射用ソレノイド353の通電を許可するタッチ信号を出力する。
発射ボリューム352は、可変抵抗器から構成され、その発射ボリューム352に印加された定電圧(例えば5V)を可変抵抗器により分圧して、分圧した電圧を発射制御基板350へ供給する。
ここで、発射用ソレノイド353の回転速度は、発射制御基板350に設けられた水晶発振器の出力周期に基づく周波数から、約99.9(回/分)に設定されている。これにより、1分間に発射される遊技球の個数は、発射ソレノイドが1回転する毎に1個発射されるため、約99.9(個/分)となる。すなわち、1個の遊技球は約0.6秒毎に発射されることになる。
なお、タッチセンサ351からのタッチ信号及び発射ボリューム352からの電圧信号は、演出制御基板320へ入力されるようになっている。これにより、演出制御基板320において遊技球の発射を検出可能となる。
電源基板360は、コンデンサからなるバックアップ電源を備えており、遊技機100に電源電圧を供給する。具体的には、主制御基板300、払出制御基板310、演出制御基板320、発射制御基板350へ電源電圧を供給する。また、遊技機100に供給する電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電断検知信号を主制御基板300に出力する。より具体的には、電断検知信号がハイレベルになるとメインCPU301aは動作可能状態になり、電断検知信号がローレベルになるとメインCPU301aは動作停止状態になる。バックアップ電源はコンデンサに限らず、例えば、電池でもよく、コンデンサと電池とを併用して用いてもよい。
[遊技状態の説明]
図5は、各種の判定テーブル等を示す説明図である。具体的には、図5(A)は、非確変時大当たり判定テーブルT1Aを示し、図5(B)は、確変時大当たり判定テーブルT1Bを示し、図5(C)は、普通図柄判定テーブルT6を示す。
本実施形態の遊技機100では、大当たり判定に関する遊技状態として、「非確変遊技状態」または「確変遊技状態」に設定され得る。また、遊技機100では、普通図柄判定に関する遊技状態として、「非時短遊技状態」または「時短遊技状態」に設定され得る。以下にこれらの遊技状態について説明する。
[非確変遊技状態と確変遊技状態の説明]
非確変遊技状態における大当たり判定では、図5(A)に示す非確変時大当たり判定テーブルT1Aが用いられる。非確変時大当たり判定テーブルT1Aは、大当たり判定で大当たりと判定される大当たり値が「0」〜「2」の3つの数値に設定される。非確変時大当たり判定テーブルT1Aを用いた大当たり判定では、第1始動装置112又は第2始動装置115への入球時に取得される大当たり乱数(「0」〜「1199」のいずれかの数値)が、上記3つの大当たり値のいずれかである場合には、「大当たり」と判定され、いずれでもない場合には「ハズレ」と判定される。すなわち、非確変遊技状態の場合に大当たり判定で大当たりと判定される確率(大当たり確率とも呼ぶ)は1/400である。
確変状態における大当たり判定では、図5(B)に示す確変時大当たり判定テーブルT1Bが用いられる。確変時大当たり判定テーブルT1Bは、大当たり判定で大当たりと判定される大当たり値が「0」〜「19」の20個の数値に設定される。確変時大当たり判定テーブルT1Bを用いた大当たり判定では、第1始動装置112又は第2始動装置115への入球時に取得される大当たり乱数(「0」〜「1199」のいずれかの数値)が、上記20個の大当たり値のいずれかである場合には、「大当たり」と判定され、いずれでもない場合には「ハズレ」と判定される。すなわち、確変遊技状態の場合の大当たり確率は1/60である。
従って、確変遊技状態は、非確変遊技状態よりも、大当たり判定での大当たり確率が高く設定され、非確変遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態である。確変遊技状態の場合には、確変遊技フラグが「ON」にセットされ、非確変遊技状態の場合には、確変遊技フラグが「OFF」となっている。また、非確変遊技状態から確変遊技状態への移行、または、確変遊技状態から非確変遊技状態への移行は、大当たり遊技終了後に実行され得る。
[非時短遊技状態と時短遊技状態の説明]
図5(C)に示すように、普通図柄判定テーブルT6は、非時短遊技状態における普通図柄判定では、当たりと判定される当たり値が「0」のみに設定され、時短遊技状態における普通図柄判定では、当たりと判定される当たり値が「0」〜「65534」の65535個に設定される。
非時短遊技状態における普通図柄判定では、ゲート113bへの遊技球通過時に取得される普通図柄乱数(「0」〜「65535」のいずれかの数値)が、上記1つのみの当たり値「0」である場合には、「当たり」と判定され、「0」でない場合には、「ハズレ」と判定される。すなわち、非時短遊技状態の場合に普通図柄判定で当たりと判定される確率は、1/65536である。
一方、時短遊技状態における普通図柄判定では、ゲート113bへの遊技球通過時に取得される普通図柄乱数(「0」〜「65535」のいずれかの数値)が、上記65535個の当たり値のいずれかである場合には、「当たり」と判定され、いずれでもない場合には、「ハズレ」と判定される。すなわち、非時短遊技状態の場合に普通図柄判定で当たりと判定される確率は、65535/65536≒1/1.00002である。
また、非時短遊技状態では、ゲート113bを遊技球が通過したことを条件として普通図柄判定の判定を実行した後、普通図柄の変動を開始してから停止表示するまでの変動時間が12秒と比較的長く設定され、かつ、当たりに当選した際に可動片115bを可動させて第2始動装置115を開放する開放制御時間が0.2秒と比較的短く設定される。すなわち、非時短遊技状態では、ゲート113bを遊技球が通過すると、普通図柄判定が行われて、普通図柄表示器118において普通図柄の変動表示が行われ、変動表示された普通図柄は、変動表示が開始されてから12秒後に停止表示する。判定結果が当たりであった場合には、普通図柄の停止表示後に、可動片115bの可動により第2始動装置115が0.2秒間開放される。
これに対して、時短遊技状態では、ゲート113bを遊技球が通過したことを条件として行われる普通図柄判定を実行した後、普通図柄の変動を開始してから停止表示するまでの変動時間が3秒と比較的短く設定され、かつ、当たりに当選した際に可動片115bを可動させて第2始動装置115を開放する開放制御時間が2.5秒と比較的長く設定される。すなわち、時短遊技状態では、ゲート113bを遊技球が通過すると、普通図柄判定が行われて、普通図柄表示器118において普通図柄の変動表示が行われ、変動表示された普通図柄は、変動表示が開始されてから3秒後に停止表示する。判定結果が当たりであった場合には、普通図柄の停止表示後に、可動片115bの可動により第2始動装置115が2.5秒間開放される。
以上のように、非時短遊技状態では、普通図柄判定の当たり確率は、1/65536と比較的低く設定され、かつ、普通図柄の変動時間が12秒と比較的長く設定され、かつ、可動片115bの開放制御時間が0.2秒と比較的短く設定されている。
一方で、時短遊技状態では、普通図柄判定の当たり確率は、65535/65536と比較的高く設定され、かつ、普通図柄の変動時間が3秒と比較的短く設定され、かつ、可動片115bの開放制御時間が2.5秒と比較的長く設定されている。
従って、ゲート113bを同じ数の遊技球が通過した場合において、時短遊技状態は、非時短遊技状態よりも、第2始動装置115が開放状態に制御されやすくなる。これにより、時短遊技状態では、遊技の進行において遊技球の消費が抑えられ、非時短遊技状態よりも遊技者にとって有利に遊技を進行できる。時短遊技状態の場合には、時短遊技フラグが「ON」にセットされており、非時短遊技状態の場合には、時短遊技フラグが「OFF」となっている。また、非時短遊技状態から時短遊技状態への移行、または、時短遊技状態から非時短遊技状態への移行は、大当たり遊技終了後に実行され得る。
上記実施形態の時短遊技状態では、非時短状態と比較して、普通図柄判定の当たり確率が高く、かつ、普通図柄の変動時間が短く、かつ、可動片115bの開放制御時間が長く設定され、遊技の進行において遊技球の消費を抑制するようにしているが、本発明はこれに限られるものではない。すなわち、時短遊技状態では、非時短遊技状態と比較して、普通図柄判定の当たり確率、普通図柄の変動時間、及び、可動片115bの開放制御時間のうち少なくとも一つが、遊技球の消費が抑制されるように設定されていてもよい。例えば、時短遊技状態では、遊技球の消費を抑制するために、非時短遊技状態と比較して、普通図柄の変動時間のみが短くなるように設定されていてもよい。
以下では、非確変遊技状態、かつ、非時短遊技状態である遊技状態を通常遊技状態とも呼ぶ。非確変遊技状態、かつ、時短遊技状態である遊技状態を低確時短遊技状態とも呼ぶ。確変遊技状態、かつ、非時短遊技状態である遊技状態を、高確非時短遊技状態とも呼ぶ。確変遊技状態、かつ、時短遊技状態である遊技状態を、高確時短遊技状態(潜伏遊技状態)とも呼ぶ。
また、時短遊技状態は、所定の変動回数の間継続して行われ得る。このように時短遊技状態が行われる変動回数を、時短変動回数とも呼ぶ。
[大当たり遊技の説明]
大当たり遊技は、大当たり遊技フラグがONの場合に実行され、第1大入賞装置117が最初に開放されるまでのオープニング演出と、第1大入賞装置117が開放及び閉塞を繰り返す複数のラウンド遊技と、第1大入賞装置117が閉塞してから次に特別図柄の変動が開始されるまでのエンディング演出と、で構成される。ラウンド遊技は、第1大入賞装置117の一回の開放期間をいい、ロング開放のラウンド遊技と、ショート開放のラウンド遊技とがある。
ロング開放のラウンド遊技では、第1大入賞装置117に規定個数(本実施形態では9個)の遊技球が入球すると、1回のラウンド遊技が終了となる。また、規定個数の遊技球が入球しない場合でも、規定秒数(本実施形態では29.5秒)が経過すると、1回のラウンド遊技が終了となる。このようなロング開放のラウンド遊技では、第1大入賞装置117に遊技球が入球し易くなるとともに、当該入球に応じた賞球を遊技者が獲得できることから、多量の賞球を獲得可能である。
また、ロング開放のラウンド遊技が実行された場合には、ラウンド遊技の終了後に所定条件が成立するまでボーナス状態となり、第2大入賞装置127が規定秒数(本実施形態では0.5秒)の開放状態となることを繰り返して、第2大入賞装置127に遊技球が入球可能となる。なお、所定条件とは、例えば、ボーナス状態中の第2始動装置115に入球することによる大当たり判定において、大当たり遊技を実行すると判定された場合や、ラウンド遊技の終了後に始まる高確時短遊技状態が終了した場合などがある。
このように、ロング開放のラウンド遊技が実行された場合には、ラウンド遊技の終了後にボーナス状態となり、第2大入賞装置127が開放されることにより、更に多量の賞球を獲得可能となっており、遊技者の興趣を向上させることができるようになっている。
一方、ショート開放のラウンド遊技は、例えば0.1秒だけ第1大入賞装置117が開放されて、1回のラウンド遊技が終了となる。これはいわゆる「パカ」と呼ばれる開放態様であり、遊技球が入球困難な開放態様である。したがって、ショート開放のときは、第1大入賞装置117への遊技球の入球は期待できず、ほとんど賞球は望めない。
このような「大当たり遊技」は、いわゆる「右打ち」で消化することとなる。ショート開放であっても遊技球が入球すれば賞球が行われるため、「右打ち」を指示するようにしてもよい。
[大当たり種別の説明]
図6は、大当たり図柄判定テーブルT2と、大当たりの種別の振り分け割合を示す説明図である。図6(A)は、特1大当たり図柄判定テーブルT2Aを示す説明図であり、図6(B)は、特2大当たり図柄判定テーブルT2Bを示す説明図であり、図6(C)は、大当たり種別の振り分け割合を示す説明図である。
図6(A)および(B)に示すように、本実施形態における特1大当たり図柄判定テーブルT2Aおよび特2大当たり図柄判定テーブルT2Bでは、大当たり図柄として「特定図柄A」、「特定図柄B」及び「特定図柄C」が設定されている。これらの大当たり図柄判定テーブルT2A,T2Bは、特定図柄A〜Cに0〜9の乱数(数値)が割り当てられており、割り当てられた乱数(数値)の数によって、大当たり図柄の選択割合が決められている。
以下では、各大当たり図柄(大当たり種別)とその選択割合について説明する。
(1)特定図柄A:16R確変大当たり
特定図柄Aは、大当たり遊技において、16回のロング開放のラウンド遊技が実行される大当たりである。特定図柄Aで大当たりした場合には、メイン表示装置131における表示演出において、3つの装飾図柄がゾロ目で停止表示することで特定図柄Aでの大当たりが報知される。また、特定図柄Aで大当たりした場合には、大当たり遊技終了後に、遊技状態が高確時短遊技状態に制御される。このときの時短変動回数は100回となる。図6(A)および(B)に示すように、第1特別図柄で大当たりとなった場合は、当たり値が「1,7」であるので2/10の割合で選択される。一方、第2特別図柄で大当たりとなった場合は、当たり値が「0,1,4,6,7,9」であるので6/10の割合で選択される。
また、16回のロング開放のラウンド遊技が実行された後、第2大入賞装置127が開放されるボーナス状態とな。
(2)特定図柄B:4R確変大当たり
特定図柄Bは、大当たり遊技において、4回のロング開放のラウンド遊技が実行される大当たりである。特定図柄Bで大当たりした場合には、メイン表示装置131における表示演出において、3つの装飾図柄がゾロ目で停止表示することで特定図柄Bでの大当たりが報知される。また、特定図柄Bで大当たりした場合には、大当たり遊技終了後に、遊技状態が高確時短遊技状態に制御される。このときの時短変動回数は100回となる。図6(A)および(B)に示すように、第1特別図柄で大当たりとなった場合は、当たり値が「0,2,4,5,8,9」であるので6/10の割合で選択される。一方、第2特別図柄で大当たりとなった場合は、当たり値が「2,5,8」であるので、3/10の割合で選択される。
(3)特定図柄C:2R確変大当たり
特定図柄Cは、大当たり遊技において、2回のショート開放のラウンド遊技が実行される大当たりである。特定図柄Cで大当たりした場合には、メイン表示装置131における表示演出において、装飾図柄の中図柄に特殊図柄が停止することで特定図柄Cでの大当たりが報知される。特殊図柄は、例えば、「確変」と表記された図柄である。また、特定図柄Cで大当たりした場合には、大当たり遊技終了後に、遊技状態が高確時短遊技状態に制御される。このときの時短変動回数は100回となる。図6(A)および(B)に示すように、第1特別図柄で大当たりとなった場合は、当たり値が「3,6」であるので2/10の割合で選択される。一方、第2特別図柄で大当たりとなった場合は、当たり値が「3」であるので1/10の割合で選択される。
なお、以下では、特定図柄Aを「特A」、特定図柄Bを「特B」、特定図柄Cを「特C」とも呼ぶ。
図6(C)に示すように、第1特別図柄と第2特別図柄とで大当たり種別の振り分け割合が異なっている。第1特別図柄では16R確変大当たりに割り振られる確率が「20%」、4R確変大当たりに振り分けられる確率が「60%」、2R確変大当たりに振り分けられる確率が「20%」となっているのに対して、第2特別図柄では16R確変大当たりに割り振られる確率が「60%」、4R確変大当たりに振り分けられる確率が「30%」、2R確変大当たりに振り分けられる確率が「10%」となっている
[変動パターンテーブルの説明]
図7−1は、第1特1通常時変動パターンテーブルT4Aを例示する説明図である。図7−2は、第1特1確変時変動パターンテーブルT4Bを例示する説明図である。図7−3は、第1特2通常時変動パターンテーブルT4Cを例示する説明図である。図7−4は、第1特2確変時変動パターンテーブルT4Dを例示する説明図である。図7−5は、第2特1通常時変動パターンテーブルT5Aを例示する説明図である。図7−6は、第2特1確変時変動パターンテーブルT5Bを例示する説明図である。図7−7は、第2特2通常時変動パターンテーブルT5Cを例示する説明図である。図7−8は、第2特2確変時変動パターンテーブルT5Dを例示する説明図である。まず、第1特1通常時変動パターンテーブルT4Aについて説明し、その後、その他の変動パターンテーブルT4B,T4C,T4D、T5A、T5B、T5C、T5Dについて説明する。
図7−1に示すように、第1特1通常時第1変動パターンテーブルT4Aは、変動パターン1〜変動パターン10Bまでの19の変動パターンを有している。これらの変動パターン1〜10Bについて説明する。
なお、第1特1通常時変動パターンテーブルT4Aにおいて、「変動パターン」+「数字」+「アルファベット」で表される変動パターンがあるが、「変動パターン」+「数字」が同じである場合には、基本的に対応する基幹表示演出が同様の変動パターンとなる。例えば、変動パターン2Aと変動パターン2Bとは、基本的に対応する基幹演出がノーマルリーチ(ハズレ)演出で同様であり、後述する擬似連演出を実行するか否かが異なり得る。従って、「変動パターン」+「数字」が同じ変動パターンにはついては、同種の変動パターンと見なし、まとめて説明を行う。
なお、基幹表示演出とは、ベースとなる表示演出であり、背景画像の切り替わりタイミングや、演出の切り替わりタイミング、または、キャラクタの出現タイミングなどがほぼ同じ演出である。
[変動パターン1]
変動パターン1は、通常ハズレ演出を実行するための変動パターンである。この変動パターン1は、変動時間が5秒であり、ハズレの場合の21/30の割合で選択される。この通常ハズレ演出とは、メイン表示装置131において、リーチを形成するリーチ形成演出が行われずに、大当たり判定の結果がハズレであることを示すハズレ図柄配列(例えば、「2」「5」「1」)が形成される演出である。
[変動パターン2]
変動パターン2は、基幹演出としてノーマルリーチ(ハズレ)演出を実行するための変動パターンである。このうち、変動パターン2Aは、ノーマルリーチ(ハズレ)演出(擬似連演出なし)を実行し、変動秒数が10秒であり、ハズレの場合の2/30で選択される。ノーマルリーチ(ハズレ)演出(擬似連演出なし)は、メイン表示装置131において、擬似連演出が実行されず、リーチを形成するリーチ形成演出が実行された後、発展演出が行われずに、変動中の装飾図柄がリーチ図柄とは異なる図柄で停止表示されて、ハズレ図柄配列(例えば、「7」「6」「7」)が形成される演出である。
ここで、擬似連演出について説明する。擬似連演出(または擬似連続変動演出)とは、特別図柄の変動表示中において、装飾図柄を変動表示させ、当該装飾図柄を仮停止させた後、再び、変動表示させて、装飾図柄の変動表示を擬似的に繰り返す演出である。なお、この場合、擬似連演出では、装飾図柄を仮停止させているが、これに限られず、装飾図柄を仮停止させずに、スローダウンさせた後、その後、装飾図柄を変動表示させてもよい。
変動パターン2Bは、ノーマルリーチ(ハズレ)演出(擬似連演出あり)を実行し、変動秒数が16秒であり、ハズレの場合の2/30で選択される。このノーマルリーチ(ハズレ)演出(擬似連演出)は、メイン表示装置131において、擬似連演出が実行され、リーチを形成するリーチ形成演出が実行された後、発展演出が行われずに、変動中の装飾図柄がリーチ図柄とは異なる図柄で停止表示されて、ハズレ図柄配列が形成される演出である。
[変動パターン3]
変動パターン3は、ノーマルリーチ(特C当たり)演出を実行する場合の変動パターンである。変動パターン3Aは、ノーマルリーチ(特C当たり)演出(擬似連演出なし)を実行し、変動時間が10秒であり、特定図柄Cでの大当たりの場合に選択される。ノーマルリーチ(特C当たり)演出(擬似連演出なし)は、擬似連演出が実行されずに、リーチ形成演出が実行された後、発展演出が行われずに、変動中の装飾図柄が特殊図柄で停止表示されて、特定図柄Cでの大当たりを表す大当たり図柄配列が形成される演出である。
変動パターン3Bは、ノーマルリーチ(特C当たり)演出(擬似連演出あり)を実行し、変動時間が16秒であり、特定図柄Cでの大当たりの場合に選択される。ノーマルリーチ(特C当たり)演出(擬似連演出あり)は、擬似連演出が実行され、リーチ形成演出が実行された後、発展演出が行われずに、変動中の装飾図柄が特殊図柄で停止表示されて、特定図柄Cでの大当たりを表す大当たり図柄配列が形成される演出である。
[変動パターン4]
変動パターン4は、SPリーチ(ハズレ)演出を実行するための変動パターンである。変動パターン4Aは、SPリーチ(ハズレ)演出(擬似連演出なし)を実行し、変動時間が30秒であり、ハズレの場合の3/60で選択される。SPリーチ(ハズレ)演出(擬似連演出あり)は、擬似連演出が実行され、リーチ形成演出が実行された後、発展演出としてスーパーリーチ演出の一つであるSPリーチ演出が実行されて、ハズレ図柄配列が形成される演出である。
変動パターン4Bは、SPリーチ(ハズレ)演出(擬似連演出あり)を実行し、変動時間が36秒であり、ハズレの場合の3/60で選択される。SPリーチ(ハズレ)演出(擬似連演出あり)は、擬似連演出が実行され、リーチ形成演出が実行された後、発展演出としてスーパーリーチ演出の一つであるSPリーチ演出が実行されて、ハズレ図柄配列が形成される演出である。
[変動パターン5]
変動パターン5は、SPリーチ(特A,特B当たり)演出を実行するための変動パターンである。変動パターン5Aは、SPリーチ(特A,特B当たり)演出(擬似連演出なし)を実行し、変動時間が30秒であり、特定図柄Aまたは特定図柄Bでの大当たりの場合の1/30で選択される。SPリーチ(特A,特B当たり)演出(擬似連演出なし)は、擬似連演出が実行されずに、リーチ形成演出が実行された後、SPリーチ演出が実行されて、特定図柄Aまたは特定図柄Bでの大当たりを表す大当たり図柄配列(例えば、「7」「7」「7」)が形成される演出である。
変動パターン5Bは、SPリーチ(特A,特B当たり)演出(擬似連演出あり)を実行し、変動時間が36秒であり、特定図柄Aまたは特定図柄Bでの大当たりの場合の4/30で選択される。SPリーチ(特A,特B当たり)演出(擬似連演出あり)は、擬似連演出が実行され、リーチ形成演出が実行された後、SPリーチ演出が実行されて、特定図柄Aまたは特定図柄Bでの大当たりを表す大当たり図柄配列が形成される演出である。
[変動パターン6]
変動パターン6は、SPSPリーチ(ハズレ)演出1を実行するための変動パターンである。変動パターン6Aは、SPSPリーチ(ハズレ)演出1(擬似連演出なし)が実行され、変動時間が60秒であり、ハズレの場合の1/60で選択される。SPSPリーチ(ハズレ)演出1(擬似連演出なし)は、擬似連演出が実行されずに、リーチ形成演出、SPリーチ演出が実行された後、さらに、発展演出としてスーパーリーチ演出の一つであるSPSPリーチ演出が実行されて、ハズレ図柄配列が形成される演出である。
変動パターン6Bは、SPSPリーチ(ハズレ)演出1(擬似連演出あり)が実行され、変動時間が66秒であり、ハズレの場合の1/60で選択される。SPSPリーチ(ハズレ)演出1(擬似連演出あり)は、擬似連演出が実行され、リーチ形成演出、SPリーチ演出が実行された後、さらに、発展演出としてスーパーリーチ演出の一つであるSPSPリーチ演出が実行されて、ハズレ図柄配列が形成される演出である。
[変動パターン7]
変動パターン7は、SPSPリーチ(特A,特B当たり)演出1を実行するための変動パターンである。変動パターン7Aは、SPSPリーチ(特A,特B当たり)演出1(擬似連なし)が実行され、変動時間が60秒であり、特定図柄Aまたは特定図柄Bでの大当たりの場合の3/30で選択される。SPSPリーチ(特A,特B当たり)演出1(擬似連なし)は、擬似連演出が実行されずに、リーチ形成演出、SP演出が実行された後、SPSPリーチ演出が実行されて、特定図柄Aまたは特定図柄Bでの大当たりを表す大当たり図柄配列が形成される演出である。
変動パターン7Bは、SPSPリーチ(特A,特B当たり)演出1(擬似連あり)が実行され、変動時間が66秒であり、特定図柄Aまたは特定図柄Bでの大当たりの場合の7/30で選択される。SPSPリーチ(特A,特B当たり)演出1(擬似連あり)は、擬似連演出が実行され、リーチ形成演出、SP演出が実行された後、SPSPリーチ演出が実行されて、特定図柄Aまたは特定図柄Bでの大当たりを表す大当たり図柄配列が形成される演出である。
[変動パターン8]
変動パターン8は、SPSPリーチ(ハズレ)演出2を実行するための変動パターンである。変動パターン8Aは、SPSPリーチ(ハズレ)演出2(擬似連演出なし)が実行され、変動時間が60秒であり、ハズレの場合の1/60で選択される。SPSPリーチ(ハズレ)演出2(擬似連演出なし)は、擬似連演出が実行されずに、リーチ形成演出、SPリーチ演出が実行された後、さらに、発展演出としてスーパーリーチ演出の一つであるSPSPリーチ演出が実行されて、ハズレ図柄配列が形成される演出である。
変動パターン8Bは、SPSPリーチ(ハズレ)演出2(擬似連演出あり)が実行され、変動時間が66秒であり、ハズレの場合の1/60で選択される。SPSPリーチ(ハズレ)演出2(擬似連演出あり)は、擬似連演出が実行され、リーチ形成演出、SPリーチ演出が実行された後、さらに、発展演出としてスーパーリーチ演出の一つであるSPSPリーチ演出が実行されて、ハズレ図柄配列が形成される演出である。
[変動パターン9]
変動パターン9は、SPSPリーチ(特A,特B当たり)演出2を実行するための変動パターンである。変動パターン9Aは、SPSPリーチ(特A,特B当たり)演出2(擬似連演出なし)が実行され、変動時間が60秒であり、特定図柄Aまたは特定図柄Bでの大当たりの場合の3/30で選択される。SPSPリーチ(特A,特B当たり)演出2(擬似連演出なし)は、擬似連演出が実行されずに、リーチ形成演出、SP演出が実行された後、SPSPリーチ演出が実行されて、特定図柄Aまたは特定図柄Bでの大当たりを表す大当たり図柄配列が形成される演出である。
変動パターン9Bは、SPSPリーチ(特A,特B当たり)演出2(擬似連演出あり)が実行され、変動時間が66秒であり、特定図柄Aまたは特定図柄Bでの大当たりの場合の7/30で選択される。SPSPリーチ(特A,特B当たり)演出2(擬似連演出あり)は、擬似連演出が実行され、リーチ形成演出、SP演出が実行された後、SPSPリーチ演出が実行されて、特定図柄Aまたは特定図柄Bでの大当たりを表す大当たり図柄配列が形成される演出である。
[変動パターン10]
変動パターン10は、SPSPリーチ復活(特A,特B当たり)演出を実行するための変動パターンである。変動パターン10Aは、SPSPリーチ復活(特A,特B当たり)演出(擬似連演出なし)が実行され、変動時間が80秒であり、特定図柄Aまたは特定図柄Bでの大当たりの場合の1/30で選択される。SPSPリーチ復活(特A,特B当たり)演出(擬似連演出なし)は、擬似連演出が実行されずに、リーチ形成演出、SP演出、SPSPリーチ演出が実行されて、一旦、ハズレ図柄配列で仮停止表示させた後、装飾図柄を再変動させる復活演出が実行されて、特定図柄Aまたは特定図柄Bでの大当たりを表す大当たり図柄配列が形成される演出である。
変動パターン10Bは、SPSPリーチ復活(特A,特B当たり)演出(擬似連演出あり)が実行され、変動時間が86秒であり、特定図柄Aまたは特定図柄Bでの大当たりの場合の4/30で選択される。SPSPリーチ復活(特A,特B当たり)演出(擬似連演出あり)は、擬似連演出が実行され、リーチ形成演出、SP演出、SPSPリーチ演出が実行されて、一旦、ハズレ図柄配列で仮停止表示させた後、装飾図柄を再変動させる復活演出が実行されて、特定図柄Aまたは特定図柄Bでの大当たりを表す大当たり図柄配列が形成される演出である。
なお、本実施形態では、変動パターンに基づく表示演出として、ノーマルリーチ演出が行われた場合よりも、SPリーチ演出が行われた場合の方が大当たりとなる期待度(以下では、大当たり期待度とも呼ぶ)が高くなるように、変動パターンの選択率が設定されている。また、SPリーチ演出が行われた場合よりも、SPSPリーチ演出が行われた場合の方が大当たり期待度が高くなるように、変動パターンの選択率が設定されている。
本実施形態では、図7−2に示すように、第1特1確変時第1変動パターンテーブルT4Bは、19の変動パターン(変動パターン11〜20B)を有しており、これらの変動パターンのうちの変動パターン12A〜20Bは、第1特1通常時第1変動パターンテーブルT4Aが有する18の変動パターン(変動パターン2A〜10B)とそれぞれ同様となっている。第1特1確変時第1変動パターンテーブルT4Bが有する変動パターン11は、第1特1通常時第1変動パターンテーブルT4Aが有する変動パターン1と同様に通常ハズレ演出を実行するための変動パターンであるが、変動パターン1と比較して、変動時間が長く、変動時間が10秒に設定されている。
また、図7−3に示すように、第1特2通常時第1変動パターンテーブルT4Cは、19の変動パターン(変動パターン21〜30B)を有しており、これらの変動パターン21〜30Bは、第1特1通常時第1変動パターンテーブルT4Aが有する19の変動パターン(変動パターン1〜10B)とそれぞれ同様となっている。
さらに、図7−4に示すように、第1特2確変時第1変動パターンテーブルT4Dは、19の変動パターン(変動パターン31〜40B)を有している。これらの変動パターンのうちの変動パターン32A〜40は、第1特1通常時第1変動パターンテーブルT4Aが有する18の変動パターン(変動パターン2A〜10B)とそれぞれ同様となっている。第1特2確変時第1変動パターンテーブルT4Dが有する変動パターン31は、第1特1通常時第1変動パターンテーブルT4Aが有する変動パターン1と同様に通常ハズレ演出を実行するための変動パターンであるが、変動パターン1と比較して、変動時間が短く、変動時間が2秒に設定されている。
また、図7−5に示すように、第2特1通常時変動パターンテーブルT5Aは、19の変動パターン(変動パターン1X〜10BX)を有している。これら19の変動パターン(変動パターン1X〜10BX)は、それぞれ、第1特1通常時第1変動パターンテーブルT4Aが有する変動パターン1〜10Bと同様の基幹演出を実行するための変動パターンであるが、第1特1通常時第1変動パターンテーブルT4Aが有する変動パターン1〜10Bと比較して、それぞれ、変動時間が10秒ほど長く設定されている。
図7−6に示すように、第2特1確変時変動パターンテーブルT5Bは、19の変動パターン(変動パターン11X〜20BX)を有している。これら19の変動パターン(変動パターン11X〜20BX)は、それぞれ、第1特1確変時変動パターンテーブルT4Bが有する変動パターン11〜20Bと同様の基幹演出を実行するための変動パターンであるが、第1特1確変時変動パターンテーブルT4Bが有する変動パターン11〜20Bと比較して、それぞれ、変動時間が10秒ほど長く設定されている。
また、図7−7に示すように、第2特2通常時変動パターンテーブルT5Cは、19の変動パターン(変動パターン21X〜30BX)を有している。これら19の変動パターン(変動パターン21X〜30BX)は、それぞれ、第1特2通常時変動パターンテーブルT4Cが有する変動パターン21〜30Bと同様の基幹演出を実行するための変動パターンであるが、第1特2通常時変動パターンテーブルT4Cが有する変動パターン21〜30Bと比較して、それぞれ、変動時間が10秒ほど長く設定されている。
図7−8に示すように、第2特2確変時変動パターンテーブルT5Dは、19の変動パターン(変動パターン31X〜40BX)を有している。これら19の変動パターン(変動パターン31X〜40BX)は、それぞれ、第1特2確変時変動パターンテーブルT4Dが有する変動パターン31〜40Bと同様の基幹演出を実行するための変動パターンであるが、第2特2確変時変動パターンテーブルT5Dが有する変動パターン31〜40Bと比較して、それぞれ、変動時間が10秒ほど長く設定されている。
すなわち、第2変動パターンテーブルT5における各変動パターンは、第1変動パターンテーブルT4における対応する各変動パターンよりも、それぞれ変動時間が10秒ほど長く設定されている。
[主制御基板300での処理一覧]
図8は、主制御基板300で実行される処理の概略フローを示す説明図である。
主制御基板300のメインCPU301aは、電源が供給されると、メインROM301bに格納されているプログラムに基づいて、メイン処理を実行する。メインCPU301aは、メイン処理として、電源遮断から、電源遮断前の遊技状態に復旧するための電源復旧処理、または、メインRAM301cを初期化するRAMクリア処理を実行する。また、メインCPU301aは、メイン処理として、各種の乱数(例えば、大当たり乱数)の初期値の更新を実行する。
さらに、メインCPU301aは、メイン処理の実行中に、一定周期(例えば4ミリ秒周期)ごとに繰り返しタイマ割込処理を実行する。以下に、タイマ割り込み処理の各種処理を説明する。
[乱数更新処理]
まず、メインCPU301aは、乱数更新処理を実行する。この乱数更新処理は、大当たり乱数、大当たり図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、および、普通図柄乱数などの各種乱数値を更新する。これらの乱数値は、この処理が行われる毎に「1」加算される。なお、各乱数値は、予め設定された最大値に達した後は「0」に戻される。
[スイッチ処理]
続いて、メインCPU301aは、スイッチ処理を行う。このスイッチ処理は、各スイッチからの検知信号が入力された場合に実行される。スイッチ処理には、始動装置スイッチ処理、ゲートスイッチ処理、第1大入賞装置スイッチ処理、および、第2大入賞装置スイッチ処理などが含まれる。始動装置スイッチ処理には、事前判定処理が含まれる。
[始動装置スイッチ処理]
メインCPU301aは、始動装置スイッチ処理として、第1始動装置112または第2始動装置115に入球があった場合に、大当たり乱数、大当たり図柄乱数、リーチ乱数、および、変動パターン乱数を取得して、これらを保留情報として、メインRAM301cの保留情報記憶領域301cx(保留情報領域:図4−2(B)参照)に格納する。例えば、メインCPU301aは、第1始動装置112に遊技球が入球し、第1特別図柄に対する保留情報を取得すると、保留情報記憶領域301cxの第1特別図柄に対応する保留情報領域において、保留情報が格納されている保留情報領域を特定し、当該保留情報領域の次に優先的に格納すべき保留情報領域に保留情報を格納する。ただし、第4保留情報領域に保留情報が格納されている場合には、保留情報の格納は行わない。第2特別図柄に対する保留情報が取得された場合も同様の処理が行われる。
また、メインCPU301aは、始動装置スイッチ処理として、保留情報を保留情報記憶領域301cx(保留情報格納領域)に格納する場合において、当該保留情報領域に、当該保留情報と対応付けて取得時保留順情報を格納する。この場合、保留情報が取得された場合において、保留情報領域に保留情報が格納されていない場合には、保留情報は第1保留情報領域に格納されることになるので、取得時保留順情報は、「1」となる。
[事前判定処理]
図9は、主制御基板300のCPU301aで実行される事前判定処理を示すフローチャートである。メインCPU301aは、上述した始動装置スイッチ処理中に、事前判定処理を実行する。この事前判定処理では、第1始動装置123及び第2始動装置124への入球時において、取得された保留情報と取得時保留順情報とが保留情報記憶領域301cx(保留情報領域)に格納される前に、当該保留情報に基づいて、大当たり判定、大当たり図柄判定、リーチ判定、および、変動パターン判定が実行される。すなわち、この事前判定処理は、保留情報記憶領域301cx(保留情報領域)に格納された保留情報が保留情報判定領域301cyにシフトして、特別図柄判定が実行されるよりも前に、大当たり判定の結果、大当たり図柄判定の結果、リーチ判定の結果、および、変動パターン判定の結果を予め特定するための処理である。
図9に示すように、メインCPU301aは、S1001の処理で、取得した保留情報(大当たり乱数)に基づいて大当たり判定を実行し、大当たりか否かを判断する。メインCPU301aは、大当たりであると判断した場合(S1001:YES)には、S1002の処理で、大当たり図柄判定を実行し、特別図柄としての大当たり図柄(特定図柄A,B,C)を特定し、その後、S1004の処理へ移行する。一方、メインCPU301aは、大当たりでないと判断した場合(S1001:NO)、すなわち、ハズレであると判断した場合には、S1003の処理で、特別図柄としてのハズレ図柄を特定し、その後、S1004へ移行する。次に、メインCPU301aは、S1004の処理で、変動パターン判定を実行し、変動パターンを特定する。続いて、メインCPU301aは、S1005の処理で、保留コマンドを生成する。この保留コマンドには、保留情報記憶領域301cxに保留情報が追加されたことを表す保留追加情報と、特定された特別図柄(以下では、事前判定用特別図柄とも呼ぶ)と、上記で特定された変動パターン(以下では、事前判定用変動パターンとも呼ぶ)と、保留情報に対応付けられる取得時保留順情報と、が含まれる。事前判定用特別図柄と事前判定用変動パターンと取得時保留順情報とを総じて事前判定情報とも呼ぶ。
[ゲートスイッチ処理]
また、メインCPU301aは、ゲートスイッチ処理として、ゲート113bに遊技球が通過した場合に、普通図柄乱数を取得して、メインRAM301cの所定の記憶領域に格納する。
[第1大入賞装置スイッチ処理]
メインCPU301aは、第1大入賞装置スイッチ処理として、大当たり遊技を実行中(大当たり遊技状態時)において、第1大入賞装置117に入賞した遊技球の検知を実行する。
この場合、メインCPU301aは、大当たり遊技状態時において、第1大入賞装置117への入賞に基づいて遊技者に払い出された遊技球の数を、メインRAM301cの獲得出玉相当情報記憶領域301czに記憶される(蓄積される)獲得出玉相当情報が表す数に加算する。
また、メインCPU301aは、時短遊技状態が終了した場合には、獲得出玉相当情報記憶領域301czに記憶された獲得出玉相当情報をリセット(消去)する。これにより、獲得出玉相当情報記憶領域301czに記憶される獲得出玉相当情報は、初大当たり時における大当たり遊技状態で払い出された遊技球数と、時短遊技状態が継続している間に移行した大当たり遊技状態で払い出された遊技球数との和を表す。すなわち、当該獲得出玉相当情報が表す数は、連チャン時の大当たり遊技状態で払い出された遊技球数である。
さらに、メインCPU301aは、第1大入賞装置スイッチ処理において、獲得出玉相当情報を更新した場合には、獲得出玉相当情報を表す獲得出玉相当情報コマンドをセットする。
[第2大入賞装置スイッチ処理]
メインCPU301aは、第2大入賞装置スイッチ処理として、大当たり遊技を実行中(大当たり遊技状態時)において、第2大入賞装置127に入賞した遊技球の検知を実行する。
この場合、メインCPU301aは、大当たり遊技状態時において、第2大入賞装置127への入賞に基づいて遊技者に払い出された遊技球の数を、メインRAM301cの獲得出玉相当情報記憶領域301czに記憶される(蓄積される)獲得出玉相当情報が表す数に加算する。
また、メインCPU301aは、時短遊技状態が終了した場合には、獲得出玉相当情報記憶領域301czに記憶された獲得出玉相当情報をリセット(消去)する。これにより、獲得出玉相当情報記憶領域301czに記憶される獲得出玉相当情報は、初大当たり時における大当たり遊技状態で払い出された遊技球数と、時短遊技状態が継続している間に移行した大当たり遊技状態で払い出された遊技球数との和を表す。すなわち、当該獲得出玉相当情報が表す数は、連チャン時の大当たり遊技状態で払い出された遊技球数である。
さらに、メインCPU301aは、第2大入賞装置スイッチ処理において、獲得出玉相当情報を更新した場合には、獲得出玉相当情報を表す獲得出玉相当情報コマンドをセットする。
[特別図柄処理]
スイッチ処理の後、メインCPU301aは、特別図柄に関する処理である特別図柄処理を行う。この特別図柄処理には、保留情報シフト処理と、大当たり判定処理と、大当たり図柄判定処理と、リーチ判定処理と、変動パターン設定処理と、特別図柄停止処理と、が含まれる。特別図柄処理の各処理について以下に説明する。
[保留情報シフト処理]
メインCPU301aは、保留情報シフト処理を実行する。具体的には、メインCPU301aは、特別図柄の変動表示が終了すると、メインRAM301cの保留情報記憶領域301cxにおいて、保留情報と、取得時保留順情報とをシフトさせる。例えば、メインCPU301aは、保留情報記憶領域301cxにおいて、第1特別図柄に対する保留情報が第1保留情報領域と第2保留情報領域に格納されており、かつ、第2特別図柄に対する保留情報が格納されていない状態で、特別図柄の変動表示が終了した場合には、第1特別図柄に対応する第2保留情報領域の保留情報と取得時保留順情報とを第1保留情報領域へシフトさせ、第1保留情報領域の保留情報と取得時保留順情報とをメインRAM301cの保留情報判定領域301cyにシフトさせる。
[大当たり判定処理]
次に、メインCPU301aは、大当たり判定処理を実行する。具体的には、メインCPU301aは、保留情報シフト処理によって、保留情報判定領域301cyにシフトされた保留情報に含まれる大当たり乱数と大当たり判定テーブルT1とに基づいて、大当たり判定を実行する。この場合、遊技状態が非確変遊技状態の場合には、非確変時大当たり判定テーブルT1Aを用い、確変遊技状態の場合には、確変時大当たり判定テーブルT1Bを用いる。
[大当たり図柄判定処理]
次に、メインCPU301aは、大当たり図柄判定処理を実行する。具体的には、メインCPU301aは、大当たり判定が終了すると、大当たり判定の結果が大当たりの場合には、保留情報シフト処理によってシフトされた保留情報に含まれる大当たり図柄乱数と大当たり図柄判定テーブルT2とに基づいて、大当たり図柄判定を実行して、大当たり図柄(特別図柄)を決定する。この場合、シフトされた保留情報の種別が第1特別図柄である場合には、特1大当たり図柄判定テーブルT2Aを用い、シフトされた保留情報の種別が第2特別図柄の場合には、特2大当たり図柄判定テーブルT2Bを用いる。一方、メインCPU301aは、大当たり判定でハズレの場合には、所定のハズレ図柄(特別図柄)を決定する。
[リーチ判定処理]
次に、メインCPU301aは、リーチ判定処理を実行する。具体的には、メインCPU301aは、シフトされた保留情報に含まれるリーチ乱数とリーチ判定テーブルT3とに基づいて、リーチ判定を実行する。この場合、遊技状態が非確変遊技状態であり、保留情報の種別が第1特別図柄である場合には、特1通常時リーチ判定テーブルを用いる。遊技状態が確変遊技状態であり、保留情報の種別が第1特別図柄である場合には、特1確変時リーチ判定テーブルを用いる。遊技状態が非確変遊技状態であり、保留情報の種別が第2特別図柄である場合には、特2通常時リーチ判定テーブルを用いる。遊技状態が確変遊技状態であり、保留情報の種別が第2特別図柄である場合には、特2確変時リーチ判定テーブルを用いる。
[変動パターン設定処理]
次に、メインCPU301aは、変動パターン設定処理を実行する。具体的には、メインCPU301aは、まず、取得時保留順情報に基づいて、第1変動パターンテーブルT4を選択するのか、第2変動パターンテーブルT5を選択するのかを決定する。例えば、取得時保留順情報が「3」、または、「4」の場合には、第1変動パターンテーブルT4を選択し、取得時保留順情報が「1」、または、「2」の場合には、第2変動パターンテーブルT5を選択する。
次に、メインCPU301aは、選択した変動パターンテーブルに含まれる4つの変動パターンテーブルのうち、遊技状態と特別図柄の種別に基づいて、いずれの変動パターンテーブルを用いるのか選択する。例えば、上記で第1変動パターンテーブルT4を選択した場合には、第1変動パターンテーブルT4のうちの4つの変動パターンテーブルT4A〜T4Dの中から1つの変動パターンテーブルを選択する。この場合、遊技状態が非確変遊技状態であり、保留情報の種別が第1特別図柄である場合には、第1特1通常時変動パターンテーブルT4Aを用いる。遊技状態が確変遊技状態であり、保留情報の種別が第1特別図柄である場合には、第1特1確変時変動パターンテーブルT4Bを用いる。遊技状態が非確変遊技状態であり、保留情報の種別が第2特別図柄である場合には、第1特2通常時変動パターンテーブルT4Cを用いる。遊技状態が確変遊技状態であり、保留情報の種別が第2特別図柄である場合には、第1特2確変時変動パターンテーブルT4Dを用いる。
また、例えば、上記で第2変動パターンテーブルT5を選択した場合には、第2変動パターンテーブルT5のうちの4つの変動パターンテーブルT5A〜T5Dの中から1つの変動パターンテーブルを選択する。この場合、遊技状態が非確変遊技状態であり、保留情報の種別が第1特別図柄である場合には、第2特1通常時変動パターンテーブルT5Aを用いる。遊技状態が確変遊技状態であり、保留情報の種別が第1特別図柄である場合には、第2特1確変時変動パターンテーブルT5Bを用いる。遊技状態が非確変遊技状態であり、保留情報の種別が第2特別図柄である場合には、第2特2通常時変動パターンテーブルT5Cを用いる。遊技状態が確変遊技状態であり、保留情報の種別が第2特別図柄である場合には、第2特2確変時変動パターンテーブルT5Dを用いる。
次に、メインCPU301aは、大当たり図柄判定の結果、リーチ判定の結果、シフトされた保留情報に含まれる変動パターン乱数、および、選択した変動パターンテーブルに基づいて、変動パターン判定を実行し、変動パターンを決定する。この場合、例えば、大当たり図柄判定の結果、特定図柄が決定されている場合には、選択した変動パターンテーブルにおける変動パターンのうち、当該特定図柄の演出内容に対応する変動パターンの中から選択する。また、リーチ判定の結果、リーチを行うと判定されている場合には、選択した変動パターンテーブルにおける変動パターンのうち、リーチを実行する演出内容に対応する変動パターンの中から選択する。メインCPU301aは、変動パターンを決定すると、決定した変動パターンを含む変動開始コマンドをセットする。
[特別図柄停止処理]
また、メインCPU301aは、特別図柄停止処理を実行する。具体的には、メインCPU301aは、変動パターン設定処理後、第1特別図柄表示器120又は第2特別図柄表示器122に特別図柄を変動表示させて、変動パターン判定で判定された変動パターンに基づく時間が経過すると、変動中の特別図柄を停止表示させ、当該停止表示させた特別図柄によって、大当たり図柄判定の判定結果を報知させる。この場合、メインCPU301aは、図柄確定コマンドをセットする。
さらに、メインCPU301aは、特別図柄停止処理において、変動中の特別図柄を停止表示させた後、大当たり図柄判定の判定結果に基づいて、大当たり遊技フラグをONするか否かを判定し、ONすると判定した場合には、大当たり遊技フラグをONする処理を実行する。
この特別図柄処理において、メインCPU301aは、時短遊技フラグおよび確変遊技フラグがONの場合に、時短変動回数が所定回数(例えば、100回)となった場合には、これら時短遊技フラグおよび確変遊技フラグをOFFする処理も実行する。
[普通図柄処理]
メインCPU301aは、普通図柄処理を行う。この普通図柄処理は、普通図柄判定処理と、動作パターン設定処理と、開閉部材制御処理と、を含む。普通図柄処理の各処理について以下に説明する。
[普通図柄判定処理]
メインCPU301aは、普通図柄判定処理を実行する。具体的には、メインCPU301aは、普通図柄の保留情報がある場合には、当該保留情報に含まれる普通図柄乱数と普通図柄判定テーブルT6とに基づいて、普通図柄判定を実行する。
[動作パターン設定処理]
メインCPU301aは、普通図柄判定で当たりと判定した場合には、可動片115bの動作パターン設定処理を行う。具体的には、メインCPU301aは、非時短遊技状態であるときは0.1秒間の開放を2回行う動作パターンを設定(合計開放制御時間は0.2秒)し、時短遊技状態であるときは0.5秒間の開放を5回行う動作パターンを設定(合計開放制御時間は2.5秒)する。メインCPU301aは、普通図柄判定の結果が、ハズレの場合には、動作パターンの設定を行わない。
[開閉図柄制御処理]
メインCPU301aは、開閉部材制御処理を実行する。具体的には、メインCPU301aは、普通図柄判定を実行後、普通図柄表示器118に普通図柄を変動表示させ、普通図柄判定の判定結果を示す普通図柄を停止表示させる。この場合、普通図柄の変動秒数は、非時短遊技状態であるときは12秒と設定され、時短遊技状態であるときは3秒と設定される。メインCPU301aは、普通図柄を停止表示させた後、動作パターン設定処理において動作パターンが設定されていれば、当該動作パターンに基づいて、可動片115bを開閉制御する。
[大入賞装置開放制御処理]
続いて、メインCPU301aは、大入賞装置開放制御処理を行う。この大入賞装置開放制御処理は、第1大入賞装置117及び第2大入賞装置127の開放パターン設定処理と遊技状態設定処理とを含む。
[開放パターン設定処理]
メインCPU301aは、大当たり遊技フラグがONである場合には、オープニング演出中に、大当たり図柄判定の結果に基づいて、第1大入賞装置117及び第2大入賞装置127の開放パターンを設定する開放パターン設定処理を行う。メインCPU301aは、オープニング演出が終了すると、設定した開放パターンに基づいて、第1大入賞装置117の開閉制御を行い、ラウンド遊技を実現させる。
また、ラウンド遊技が16ラウンド継続の場合には、第1大入賞装置117のよる16ラウンドの遊技が終了(第1大入賞装置117を閉)すると、設定した開放パターンに基づいて、第2大入賞装置127の開閉制御を行い、ボーナス遊技を実現させる。
[遊技状態設定処理]
また、メインCPU301aは、エンディング演出が終了する場合に、大当たり遊技フラグをOFFする処理と、時短遊技フラグ、および、確変遊技フラグをONする処理とを実行すると共に、時短変動回数を所定回数(例えば、8000回)に設定する遊技状態設定処理を行う。
[払出処理]
続いて、メインCPU301aは、払出処理を実行する。この払出処理は、遊技球の入賞に応じた賞球の払い出しを制御する処理である。
[コマンド送信処理]
次に、メインCPU301aは、コマンド送信処理を実行する。このコマンド送信処理は、上記処理においてメインRAM301cにセット(格納)された各種コマンドや演出内容を決定するために必要な情報を演出制御基板320に送信する。
[演出制御基板320の電気的構成]
図10は、演出制御基板320の詳細を示すブロック図である。演出制御基板320は、主制御基板300から送信されるコマンド(変動パターン等含む)に基づき、演出パターンを決定して、演出パターンに基づく演出パターン指定コマンドを画像制御基板330及びランプ制御基板340へ送信する。上述したように、画像制御基板330にはメイン表示装置131、および、音声出力装置331が電気的に接続されており、ランプ制御基板340には、刀柄ユニット135、刀ユニット154、第1文字ユニット155a、第2文字ユニット155b、第1月光ユニット156、第2月光ユニット157、および、演出用照明装置342が電気的に接続されている。かかる構成により、画像制御基板330およびランプ制御基板340は、演出制御基板320から送信される演出パターン指定コマンドに基づいて、表示演出、音声演出、照明演出、および、役物可動演出を実行することが可能となる。
図10に示すように、サブROM320bには、基幹表示演出指定テーブルTS1と、装飾図柄決定テーブルTS2と、チャンスアップ決定テーブルTS3とが格納されている。
基幹表示演出指定テーブルTS1は、主制御基板300から送信される変動パターンに基づいて、上述した通常ハズレ演出、ノーマルリーチ(ハズレまたは当たり)演出、SPリーチ(ハズレまたは当たり)演出、SPSPリーチ(ハズレまたは当たり)演出1、SPSPリーチ(ハズレまたは当たり)演出2、および、SPSPリーチ復活(当たり)演出のうちのいずれかの演出を、表示演出における基幹となる演出(以下では、基幹表示演出とも呼ぶ)として指定するためのテーブルである。本実施形態では、主制御基板300から送信される変動パターンと基幹表示演出とが一対一に対応している。
なお、変動パターンに対し複数の基幹表示演出を対応させておき、演出制御基板320のサブCPU320aが抽選で基幹表示演出を選択するようにしてもよい。このようにすれば、同じ変動パターンであっても、その演出内容を変えることができる。また、複数の変動パターンに対して一つの基幹表示演出を対応させるようにしてもよい。
装飾図柄決定テーブルTS2は、演出パターンに基づく表示演出において、仮停止表示や確定停止表示する装飾図柄の組み合わせと、リーチを実行する場合におけるリーチ図柄と、を決定するためのテーブルである。
チャンスアップ決定テーブルTS3は、表示演出において、所定のチャンスアップ演出を決定するためのテーブルである。ここで、チャンスアップ演出とは、通常の演出とは異なる態様の表示演出を実行して、通常の演出と比較して、大当たりの期待度を上昇させるための演出である。
図10に示すように、サブRAM320cには、保留記憶領域320c1と、獲得出玉相当情報記憶領域320c2と、事前判定情報記憶領域320c3とが設けられている。
保留記憶領域320c1は、第1特別図柄に対応した第1保留領域、第2保留領域、第3保留領域、および、第4保留領域と、第2特別図柄に対応した第1保留領域、第2保留領域、第3保留領域、および、第4保留領域との8つの領域に区分され、それぞれに1つの保留フラグが格納可能となっている。保留記憶領域320c1の第1特別図柄に対応する保留領域において、保留フラグの格納の優先順は、第1保留領域が最優先で格納対象とされ、第1保留領域に保留フラグが格納されていれば、次に、第2保留領域が優先で格納対象とされ、次に、第3保留領域が優先で格納対象とされ、最後に、第4保留領域が格納対象として選択される。第2特別図柄に対応する保留領域においても同様である。演出制御基板320が主制御基板300からの保留コマンドを受信すると、保留記憶領域320c1において、保留フラグが格納されている保留領域を特定し、当該保留領域の次に優先的に格納すべき保留領域に保留フラグを格納する。ただし、第4保留領域に保留フラグが格納されている状態で、保留コマンドを受信した場合には、保留フラグの格納は行わない。
また、保留フラグの消去の優先順は、格納する場合の優先順の逆であり、すなわち、第4保留領域が最優先で消去対象とされ、第4保留領域に保留フラグが格納されていないと、次に、第3保留領域が優先で消去対象とされ、次に、第2保留領域が優先で消去対象とされ、最後に、第1保留領域が消去対象として選択される。演出制御基板320が主制御基板300から図柄確定コマンドを受信すると、保留記憶領域320c1において、保留フラグが格納されている保留領域を特定し、優先的に消去すべき保留領域の保留フラグを消去する。第1保留領域に保留フラグを格納されていない場合には、消去処理を行わない。
獲得出玉相当情報記憶領域320c2は、主制御基板300から送信される獲得出玉相当情報コマンドが表す獲得出玉相当情報を記憶するための領域である。この獲得出玉相当情報は、獲得出玉相当情報コマンドが送信されてくるたびに、上書き保存される。
図11は、サブRAM320cに設けられる事前判定情報記憶領域320c3を模式的に示す説明図である。事前判定情報記憶領域320c3は、事前判定情報(事前判定用特別図柄と事前判定用変動パターンと取得時保留順情報)を格納するための記憶領域であり、特別図柄の種別に対応して、それぞれ、4つの格納領域(第1格納領域、第2格納領域、第3格納領域、および、第4格納領域)が設けられている。また、それぞれの格納領域には、事前判定用特別図柄に基づく大当たり判定情報を格納する大当たり判定情報欄と、事前判定用図柄に基づく大当たり図柄情報を格納する大当たり図柄情報欄と、事前判定用変動パターンに基づく変動パターン情報を格納する変動パターン情報欄と、取得時保留順情報を格納する取得時保留順情報欄と、連続演出の発動の有無を示す連続演出有無情報を格納する連続演出有無情報欄と、が設けられている。詳細は後述するが連続演出有無情報は、連続演出発動情報と、連続演出不発動情報とを含む。
主制御基板300から送信されてくる保留コマンド(図9:S1005)には、事前判定情報(事前判定用特別図柄と事前判定用変動パターンと取得時保留順情報)が含まれる。事前判定情報記憶領域320c3には、これらの事前判定情報が対応付けられて格納される。第1特別図柄に対する格納領域において、事前判定情報を格納する優先順は、第1格納領域が最優先で格納対象とされ、第1格納領域に事前判定情報が格納されていれば、次に、第2格納領域が優先で格納対象とされ、次に、第3格納領域が優先で格納対象とされ、最後に、第4格納領域が格納対象として選択される。第2特別図柄に対する格納領域についても同様である。例えば、第1特別図柄の第3格納領域に既に事前判定情報が格納されている状態で、新たな第1特別図柄の事前判定情報(特定図柄A、変動パターン7B、取得時保留順情報「4」)を格納する場合(図11参照)には、第4格納領域の取得時保留順情報欄に「4」を表す情報を格納し、第4格納領域の変動パターン情報欄に「変動パターン7B」を表す情報を格納し、第4格納領域の大当たり図柄情報欄に「特定図柄A」を表す情報を格納し、第4格納領域の大当たり判定情報欄に「大当たり」を表す情報を格納する。
なお、図11では、第1特別図柄に係る第1格納領域の事前判定情報として、大当たり判定情報欄に「ハズレ」の情報が、大当たり図柄情報欄に「なし」の情報が、変動パターン情報欄に「変動パターン1」の情報が、取得時保留順情報欄に「3」を表す情報がそれぞれ格納されている。第2格納領域の事前判定情報として、大当たり判定情報欄に「ハズレ」の情報が、大当たり図柄情報欄に「なし」の情報が、変動パターン情報欄に「変動パターン2AX」の情報が、取得時保留順情報欄に「1」を表す情報がそれぞれ格納されている。第3格納領域の事前判定情報として、大当たり判定情報欄に「ハズレ」の情報が、大当たり図柄情報欄に「なし」の情報が、変動パターン情報欄に「変動パターン4BX」の情報が、取得時保留順情報欄に「2」を表す情報がそれぞれ格納されている。
また、連続演出有無情報欄には、後述の先読み処理において、連続演出を実行するか否かを表す連続演出発動情報が格納される。なお、図11では、第1特別図柄に係る第4格納領域に対応する連続演出有無情報欄に、連続演出の発動を示す情報である連続演出発動情報として「○」が示され、その他の格納領域には、連続演出を発動しないことを示す情報である連続演出不発動情報として「−」が示されている。
なお、サブRAM320cは、所定のフラグなどが記憶されるフラグ記憶領域(図示せず)も有している。例えば、このフラグ記憶領域には、後述する連続実行演出フラグや擬似連演出実行フラグなどが格納される。
[演出制御基板320での処理一覧]
図12は、演出制御基板320で実行される処理の一覧を示す説明図である。演出制御基板320のサブCPU320aは、電源が供給されると、演出メイン処理を実行する。
[演出メイン処理]
サブCPU320aは、演出メイン処理として、主制御基板300で実行される電源復旧処理に対応する電源復旧演出処理、または、主制御基板300で実行されるRAMクリア処理に対応するRAMクリア演出処理を実行する。
また、サブCPU320aは、演出メイン処理中の実行中に、一定周期(例えば、2ミリ秒)ごとに繰り返し演出タイマ割込処理を実行する。なお、このような演出制御基板320で行われる処理は、サブROM320bに格納されているプログラムに基づいて実行される。
[演出タイマ割込処理]
サブCPU320aは、演出タイマ割込処理において、乱数更新処理と、コマンド受信処理と、演出ボタン処理と、コマンド送信処理とを実行する。以下に、演出タイマ割込処理の各種処理を説明する。
[乱数更新処理]
サブCPU320aは、乱数更新処理として、演出に用いる各種乱数(例えば、装飾図柄決定乱数、チャンスアップ乱数)を更新する。具体的には、サブCPU320aは、各種乱数に「1」を加算して更新し、所定の値まで到達すると「0」にリセットする。
[コマンド受信処理]
サブCPU320aは、コマンド受信処理として、先読み処理と、演出パターン決定処理と、保留処理と、事前判定情報シフト処理と、普図演出処理と、図柄確定処理と、獲得出玉相当情報記憶処理と、大当たり処理とを実行する。以下に、コマンド受信処理の各種処理を説明する。
[先読み処理]
先読み処理は、主制御基板300から送信される保留コマンドに基づいて連続演出を行うか否かを判定する処理、擬似連演出を行うか否かを判定する処理を実行する。この先読み処理については、図13を用いて詳細を後述する。
なお、連続演出とは、メイン表示装置131において、実行され得る演出であり、特別図柄における複数の変動表示に亘って、後述する変動開始演出中に実行され得る演出である。この連続演出は、1種類の演出だけで構成されていてもよいし、複数種類の演出を含んでいてもいい。連続演出が複数種類の演出を含む場合には、複数種類の演出のうち1つの演出を選択して実行するようにしてもよい。また、連続演出は、特別図柄における1回の変動表示に実行されてもよい。
また、擬似連演出は、1種類の演出だけで構成されていてもよいし、複数種類の演出を含んでいてもいい。擬似連演出が複数種類の演出を含む場合には、複数種類の演出のうち1つの演出を選択して実行するようにしてもよい。
[演出パターン決定処理]
サブCPU320aは、演出パターン決定処理として、基幹表示演出指定テーブルTS1、装飾図柄決定テーブルTS2、および、チャンスアップ決定テーブルTS3に基づいて、演出パターンを決定する。この演出パターン決定処理についての詳細は、図14を用いて後述する。
[保留処理]
サブCPU320aは、保留処理として、主制御基板300からの保留コマンドを受信した場合であって、サブRAM320cに設けられた保留記憶領域320c1における第4保留領域に保留フラグが格納されていない場合に、格納優先度が高い保留領域に保留フラグを格納する。例えば、サブCPU320aは、第1〜第2保留領域に保留フラグが格納された状態で、保留コマンドを受信した場合には、第3保留領域に保留フラグを格納する。また、サブCPU320aは、保留処理として、演出パターン決定処理で演出パターンが決定された場合(変動開始コマンドを受信した場合)に、保留フラグの消去優先度の高い保留領域から1つの保留フラグを消去する。サブCPU320aは、第1〜第4保留領域に保留フラグが格納された状態で、演出パターンが決定された場合(変動開始コマンドを受信した場合)には、第4保留領域の保留フラグを消去する。
また、サブCPU320aは、保留処理として、保留表示に係る処理を実行する。具体的には、保留記憶領域320c1の4つの保留領域に対応させて、メイン表示装置131において保留表示を行うための保留表示コマンドをセットする。例えば、保留記憶領域320c1において、第1〜第3保留領域に保留フラグが格納されている状態では、メイン表示装置131において3つの保留があることを示す保留表示コマンドをセットする。この保留表示コマンドは、後述のコマンド送信処理において、画像制御基板330に送信される。画像制御基板330は、保留表示コマンドを受信した場合には、メイン表示装置131を制御して、当該保留表示コマンドに基づく保留表示を実行する。
[事前判定情報シフト処理]
サブCPU320aは、事前判定情報のシフト処理として、演出パターン決定処理で演出パターンが決定された場合(変動開始コマンドを受信した場合)に、サブRAM320cの事前判定情報記憶領域320c3の格納領域に格納された事前判定情報のシフト処理を実行する。例えば、図11のごとく事前判定情報が格納されている場合において事前判定情報のシフト処理を実行する場合には、第1格納領域に格納された情報を消去し、第2格納領域に格納された情報を第1格納領域にシフトし、第3格納領域に格納された情報を第2格納領域にシフトし、第4格納領域に格納された情報を第3格納領域にシフトする。従って、第1特別図柄に対応する第1格納領域〜第4格納領域に格納されている事前判定情報(大当たり判定情報、大当たり図柄情報、変動パターン情報のセット)の数と、主制御基板300のメインRAM301c(保留情報記憶領域301cx:図4−2参照)に格納されている第1特別図柄に対する保留情報の数とは、1対1に対応する。同様に、第2特別図柄に対応する第1格納領域〜第4格納領域に格納されている事前判定情報(大当たり判定情報、大当たり図柄情報、変動パターン情報を1セット)の数と、主制御基板300のメインRAM301c(保留情報記憶領域301cx)に格納されている第2特別図柄に対する保留情報の数とは、1対1に対応する。例えば、図11に示すように、第1特別図柄に対する第1格納領域〜第4格納領域のすべてに事前判定情報が格納されていれば、主制御基板300のメインRAM301c(保留情報記憶領域301cx)に格納されている第1特別図柄に対する保留情報の数も4つである。
なお、本実施形態の遊技機1では、第1特別図柄および第2特別図柄の双方に保留情報があり、特別図柄を停止して、次の図柄変動へと移行する場合、第2特別図柄の保留情報を優先的に用いて特別図柄判定を行う。従って、事前判定情報記憶領域320c3において、第1特別図柄および第2特別図柄に対応する格納領域のそれぞれに事前判定情報が格納されている場合には、装飾図柄の変動を停止表示して、次の変動演出へと移行する場合、第2特別図柄に対応する格納領域の事前判定情報のシフト処理が実行される。
[普通図柄演出処理]
普通図柄演出処理は、普通図柄判定における判定結果に応じて、メイン表示装置131の所定の領域(例えば、メイン表示装置131の角)などで、普通図柄の変動に対応する演出を行う。例えば、普通図柄の変動中は「○」と「×」とを交互に表示し、判定結果に応じて当たりであれば「○」、ハズレであれば「×」を表示する。
[図柄確定処理]
サブCPU320aは、図柄確定処理として、主制御基板300からの図柄確定コマンドに基づいて、メイン表示装置131で変動中の装飾図柄を確定停止表示させるための処理を実行する。
[獲得出玉相当情報記憶処理]
サブCPU320aは、獲得出玉相当情報記憶処理として、主制御基板300から獲得出玉相当情報コマンドを受信した場合には、当該コマンドが表す獲得出玉相当情報をサブRAM320cの獲得出玉相当情報記憶領域320c2に記憶する。
[大当たり処理]
サブCPU320aは、大当たり処理として、主制御基板300からの所定のコマンドを受信することによって、大当たり遊技の初めのオープニング演出を実行するためのオープニング処理、大当たり遊技中のラウンド遊技に対応するラウンド演出を実行するためのラウンド処理、および、大当たり遊技の最後に、エンディング演出を実行するためのエンディング処理を実行する。
[演出ボタン処理]
サブCPU320aは、演出ボタン処理として、刀柄ユニット135や演出操作スティック136を介した入力を検出し、それに応じた所定の演出を行う。
[コマンド送信処理]
サブCPU320aは、コマンド送信処理として、上記各種処理でセットされたコマンドを画像制御基板330及びランプ制御基板340へ送信する。
[先読み処理の説明]
図13は、先読み処理のフローチャートである。ここで、上述した先読み処理を以下に説明する。
この先読み処理では、まず、サブCPU320aは、S1305の処理で、保留コマンド受信処理を実行する。具体的には、主制御基板300から保留コマンドを受信したか否かを判断し、保留コマンドを受信した場合には、保留コマンドに含まれる事前判定情報を事前判定情報記憶領域320c3の対応する格納領域に格納する。保留コマンドを受信していない場合には、後述の連続演出フラグ設定処理と擬似連演出フラグ設定処理を実行せずに、この先読み処理を終了する。
続いて、サブCPU320aは、保留コマンド受信処理後、S1310の処理で、連続演出フラグ設定処理を実行する。具体的には、サブCPU320aは、サブRAM320cに記憶される連続演出フラグがOFFである場合には、S1305の処理で受信した事前判定情報に基づいて、連続演出を実行するか否か、言い換えれば、連続演出フラグをONにするか否かを判定する。詳しくは、サブCPU320aは、以下の条件A、条件Bの2つの条件をすべて満たした場合に、連続演出フラグをONすると判定し、2つの条件のうち一つでも満たさない場合には、連続演出フラグをONしないと判定する。
条件A:事前判定情報記憶領域320c3において、S1305の処理で新たに格納した事前判定情報よりも前に格納された事前判定情報(大当たり判定情報欄)に、大当たりを表す情報がないこと。言い換えれば、S1305の処理で事前判定情報を格納する前の保留情報記憶領域301cxにおける保留情報に大当たりがないこと。
条件B:先読み抽選に当選。
上記条件Aの例として、第2特別図柄に対応する格納領域には事前判定情報が格納されておらず、一方で、第1特別図柄に対応する第1格納領域〜第3格納領域にそれぞれ事前判定情報が格納されており、新たに、S1305の処理で事前判定情報を第1特別図柄に対応する第4格納領域に格納した場合を想定する(図11参照)。この場合、第1特別図柄に対応する第1格納領域〜第3格納領域に格納された事前判定情報(大当たり判定欄)に大当たりを示す情報がなければ、上記条件Aが満たされる。
また、条件Cにおける先読み抽選は、S1305の処理で新たに格納した事前判定情報に含まれる事前判定用特別図柄が、ハズレ図柄の場合には、第1の先読み抽選確率で抽選を行い、大当たり図柄の場合には、第1の先読み抽選確率よりも当選期待度が高い第2の先読み抽選確率で抽選を行うように設定されている。これにより、大当たりの場合に、先読み演出が実行される確率が高く設定され、言い換えれば、先読み演出が出現した場合には、先読み演出が出現しない場合と比較して、大当たり期待度が高い。
また、本実施形態では、条件A、条件Bのすべてを満たさなければ、連続演出フラグをONしないこととしているが、本発明は、これに限られるものではなく、例えば、上記条件Bを満たせば、連続演出フラグをONするようにしてもよい。
連続演出フラグをONとすると判定した場合には、事前判定情報記憶領域320c3において、S1305の処理で格納した格納領域に対応する連続演出有無情報欄に、連続演出発動情報(図11では「○」)を格納する。連続演出フラグをONしないと判定した場合には、事前判定情報記憶領域320c3において、S1305の処理で格納した格納領域に対応する連続演出有無情報欄に、連続演出不発動情報(図11では「−」)を格納する。
サブCPU320aは、連続演出有無情報欄に連続演出発動情報、または、連続演出不発動情報が格納された場合、または、サブRAM320cに記憶される連続演出フラグが既にONである場合には、次のS1315の処理に移行する。
なお、連続演出フラグがONされ、事前判定情報記憶領域320c3の連続演出有無情報欄に、連続演出発動情報「○」が格納された場合には、次回の特別図柄の変動表示から、メイン表示装置131において、連続演出が実行される。この連続演出は、連続演出発動情報を含む事前判定情報に対応する保留情報に基づいて表示演出が実行されるまで、実行され得る。この場合、連続演出発動情報を含む事前判定情報に対応する保留情報に基づく表示演出中でも実行され得る。
また、サブCPU320aは、この連続演出フラグ設定処理で連続演出フラグをONに設定した場合において、判定に用いた事前判定情報に対応する変動表示が終了した場合には、上述した図柄確定処理において、連続演出フラグをOFFに設定する。
続いて、サブCPU320aは、連続演出フラグ設定処理後、S1315の処理で、擬似連演出フラグ設定処理を実行する。具体的には、サブCPU320aは、サブRAM320cに記憶される連続演出フラグがONである場合には、サブRAM320cに記憶される擬似連演出フラグをOFFに設定する。サブCPU320aは、サブRAM320cに記憶される連続演出フラグがOFFである場合には、サブRAM320cに記憶される擬似連演出フラグをONに設定する。その後、この先読み処理を終了し、コマンド受信処理に戻る。
なお、サブCPU320aは、後述の演出パターン決定処理において、取得した変動パターンが擬似連演出ありの変動パターン(例えば、変動パターン7B)の場合であっても、上記擬似連演出フラグ設定処理により、擬似連演出フラグがOFFに設定されている場合(連続演出フラグがONの場合)には、擬似連演出を実行しない。
[演出パターン決定処理の説明]
図14は、演出パターン決定処理のフローチャートである。この演出パターン決定処理において、まず、サブCPU320aは、主制御基板300からの変動開始コマンドを受信したか否かを判断する(S1405)。サブCPU320aは、変動開始コマンドを受信していない場合(S1405:NO)には、この演出パターン決定処理を終了し、コマンド受信処理に戻る。
サブCPU320aは、変動開始コマンドを受信した場合(S1405:YES)には、S1410の処理で、変動開始コマンドに含まれる変動パターンを取得する。
次に、サブCPU320aは、S1415の処理で、演出パターンを決定する。具体的には、サブCPU320aは、基幹表示演出の決定、連続演出の決定、擬似連演出の決定、リーチ図柄の決定、チャンスアップの決定、および、停止図柄の決定を行うことで演出パターンを決定する。以下に、この詳細について説明する。
まず、サブCPU320aは、基幹表示演出指定テーブルTS1に基づいて、S1410の処理で取得した変動パターンに対応する演出を基幹表示演出として決定する。例えば、サブCPU320aは、取得した変動パターンが変動パターン6Bの場合、基幹表示演出指定テーブルTS1に基づいて、変動パターン6Bに対応する演出であるSPSPリーチ(ハズレ)演出1を基幹表示演出として決定する。
次に、サブCPU320aは、サブRAM320cに記憶される連続演出フラグがONである場合には、連続演出の実行を決定する。サブCPU320aは、サブRAM320cに記憶される連続演出フラグがOFFである場合には、連続演出の不実行を決定する。
次に、サブCPU320aは、サブRAM320cに記憶される擬似連演出フラグがONである場合であって、S1410の処理で取得した変動パターンが擬似連演出に対応している場合には、擬似連演出の実行を決定する。例えば、サブCPU320aは、サブRAM320cに記憶される擬似連演出フラグがONである場合であって、S1410の処理で取得した変動パターンが「変動パターン4B」である場合には、擬似連演出の実行を決定する。
一方、サブCPU320aは、サブRAM320cに記憶される擬似連演出フラグがOFFである場合には、S1410で取得した変動パターンが擬似連演出に対応しているか否かに拘わらずに、擬似連演出の不実行を決定する。例えば、サブCPU320aは、サブRAM320cに記憶される擬似連演出フラグがOFFである場合には、S1410の処理で取得した変動パターンが「変動パターン4B」であるにも拘わらずに、擬似連演出の不実行を決定する。
すなわち、連続演出フラグがONの場合には、擬似連演出フラグはOFFであるので、連続演出が実行される場合には、擬似連演出が実行されない。一方、連続演出フラグがOFFの場合には、擬似連演出フラグはONであるので、S1410で取得した変動パターンが擬似連演出に対応していれば、擬似連演出が実行され得る。
次に、サブCPU320aは、取得した変動パターンがリーチ(リーチ形成演出)を実行する演出に対応している場合には、装飾図柄決定乱数と装飾図柄決定テーブルTS2に基づいて、リーチ図柄を決定する。サブCPU320aは、取得した変動パターンがリーチ(リーチ形成演出)を実行する演出に対応していない場合には、この処理を飛ばす。
次に、サブCPU320aは、取得した変動パターンと、チャンスアップ乱数とに基づいて、上述のようなチャンスアップ演出実行の有無を決定する。
次に、サブCPU320aは、取得した変動パターンと、装飾図柄決定乱数とに基づいて、最終停止する装飾図柄の図柄配列を決定する。
以上より、サブCPU320aは、基幹表示演出、連続演出実行の有無、擬似連演出実行の有無、リーチ図柄、チャンスアップ実行の有無、および、最終停止する装飾図柄の図柄配列を決定し、この決定に沿った表示演出、役物可動演出、音声演出、および、発光演出を実現するための演出パターンを最終決定する。
(刀柄ユニットの構成)
図15に基づき、次に刀柄ユニット135の構成について説明する。図15は、刀柄ユニット135の概略の外観図であり、図15−1は、ベース1500の概略の構成を示す図である。
図15に示すように、刀柄ユニット135は、ベース1500、第1機構部1501、第2機構部1502及び刀柄部1503を備えている。
図15−1に示すように、ベース1500は、基部1500a及び主柱1500bを備えている。
基部1500aは、アクリルなどの樹脂材を成形したものであり、第1機構部1501及び第2機構部が装着される。
主柱1500bは、基部1500aの底面に装着されたSUS材などの金属製の円柱形の柱であり、第1機構部1501及び刀柄部1503がこの主柱1500bに沿って上下に移動可能となっている。
第1機構部1501は、刀柄部1503を上下方向に移動させるための第1機構部1501と第1機構部1501を上下方向に振動させるための第2機構部1502を備えている。
(第1機構部の構成)
図16及び図16−1に基づき、次に第1機構部1501について説明する。図16は、第1機構部1501の外観図であり、図16は、第1機構部1501の構成を示す図である(図16−1(a):正面図、図16−1(b):平面図)。なお、説明を分かりやすくするため、図16では上部可動板1605を省略してあり、図16−1は、実際の構成を簡略化した図となっている。
図16及び図16−1に示すように、第1機構部1501は、モータ1600、ギア1601(図16−1参照)、円筒カム1602、2本の支柱1603、2個のコイルスプリング1604、上部可動板1605及び基礎部1606を備えている。
図16−1に示すように、モータ1600の回転軸1600aの先端にピニオンギア1600bが装着されており、モータ1600の回転がピニオンギア1600bを介してギア1601の上部歯車1601aに伝達される。
ギア1601は、直径の大きな上部歯車1601aと上部歯車1601aよりも直径の小さな下部歯車1601bの二重構造になっており、上部歯車1601aはモータ1600のピニオンギア1600bと噛み合い、下部歯車1601bは円筒カム1602の歯車1602aと噛み合っている。このようなギアの構成により、モータ1600の回転は、ギア1601の上部歯車1601a、下部歯車1601b及び歯車1602aを介して、円筒カム1602に伝達される。
円筒カム1602は、プラスチックなどの樹脂材を円筒状に形成したものであり、下端部分の外周に歯車1602aが形成されており、ギア1601の下部歯車1601bと噛み合っている。また、円筒の外周面のギア1601と対向する位置には、下端部分に円周方向に、円周の約4分の1の長さの第1溝1602bが形成され、その第1溝1602bの一端には、円筒カム1602の外周面の一部(約4分の1)に外周面に沿って、第1溝1602bよりも深い(つまり、第1溝1602bよりも上側に削られている)第2溝1602cが形成されている。
また、第2溝1602cの一端から円筒カム1602の上端まで螺旋状の第3溝1602dが形成されている。
第3溝1602dは、溝を形成する一方の壁面が側面から見て傾斜している。この壁面(以下、傾斜壁面とも呼ぶ)の傾斜角は一定ではなく、下部の約3分の1程度の傾斜角が小さく(傾斜が小さい)、上部の残り3分の2の傾斜角が大きく(傾斜が大きい)なっている。また、傾斜角の変化点は、第3溝1602dに嵌合する上部可動板1605のローラ1605aがスムーズに接触移動できるように滑らかに形成されている。
さらに、第3溝1602dを形成するもう一方の壁面(以下、垂直壁面とも呼ぶ)は、円筒カム1602の中心軸に平行になるように形成されている。
これら第1溝1602b〜第3溝1602dに対して上部可動板1605のローラ1605aが接触移動することにより、円筒カム1602の回転時にカムとして作動する。
特に、第1溝1602bは、後述するように、第2機構部1502により第1機構部1501を振動させる際に、刀柄部1503が第1機構部1501において振動しないように、固定状態となるようにするために使用され、第2溝1602cは、刀柄ユニット135を用いた演出の際、所定のタイミングで刀柄部1503を下方に引き下げる演出を行う際に使用される。
支柱1603は、SUS材などの金属棒であり、基礎部1606に、円筒カム1602を挟むように対向する位置に計2本設けられており、先端にプラスチックなどの樹脂製の上部固定板1607が図示しないボルトで取り付けられる。この上部固定板1607がストッパとなり、コイルスプリング1604で押し上げられる上部可動板1605の上限の位置を決定している。
2本の支柱1603の外側にはコイルスプリング1604が差し込まれている。このコイルスプリング1604の長さは、支柱1603よりも長く、上部可動板1605が支柱1603に取り付けられる際に、圧縮された状態となり、上部可動板1605を上側に押し上げるように作用する。
上部可動板1605は、プラスチックなどの樹脂材を中空の円盤状に形成した板部材であり、上側平面の対向する位置に、回転軸が中空部分の直径方向に向くように配置された2個のローラ1605aが設けられている。また、この中空部分にベース1500の主柱1500bに挿通され、上部可動板は1605は、主柱1500bに沿って上下に移動可能となっている。
この2個のローラ1605aは、円筒カム1602の第1溝1602b及び第3溝1602dに嵌合して、カムとして作動し、モータ1600で円筒カム1602が回転する際及びコイルスプリング1604の付勢力で上部可動板1605が押し上げられる際に上部可動板1605を一定の高さに保持したり、上下方向に移動させたりするようになっている。
また、上部可動板1605において、支柱1603に対応する位置に2箇所に支柱1603を通すための孔が設けられている。この孔の直径は、支柱1603を通すコイルスプリング1604を上部可動板1605の下面で抑えることができる大きさとなっている。
また、上部可動板1605の下側面には、薄板状の図示しない突起が設けられている。この突起は、基礎部1606に設けられているボタンセンサ(光センサ)の光を遮断ことによって、オン(遮断)・オフさせるためのものである。
基礎部1606は、モータ1600、ギア1601、円筒カム1602、支柱1603、コイルスプリング1604などを載置して固定するために、プラスチックなどの樹脂材を成型した部材である。
基礎部1606には、上部可動板1605が下端に位置したことを検知する図示しないボタンセンサが設けられている。このボタンセンサは、光センサであり、前述したように、上部可動板1605の下側面に設けられた突起によって、光が遮断されることによるオン、光が検出されるときにオフとなる。つまり、刀柄部1503が遊技者により押下されることによって、上部可動板1605が下端まで押下げられた場合に、突起によって光センサがオンとなり刀柄部1503が下端まだ押下されたことを検知するようになっている。
また、図16に示すように、基礎部1606の側面で、2本の支柱1603の略中間の位置には上下方向(支柱1603の軸方向)に伸びる部材1608が設けられており、部材1608の両先端には横向きに突出したボス1608a,1608bが設けられている。
ボス1608a,1608bの外周の滑りをよくするため、ボス1608a,1608bにはローラが装着されており、このローラが装着された2個のボス1608a,1608bが後述する星形ギア2016に嵌合して第1機構部1501を上下に作動(振動)させる。
(刀柄部1503の構成)
図17に基づき、次に、刀柄部1503の構成について説明する。図17は、刀柄部1503の概略の構成を示す分解図である。
図17に示すように、刀柄部1503は、外柄部1701、外部カバー1702、内柄部1703、鍔部1704及び内部カバー1705を備えている。
外柄部1701は、アクリルなどの樹脂材を刀の柄状に形成した部材であり、側面1701aは、外面を刀の柄を糸で巻き上げた様子を模した形状に形成してある。また、天井面1701bは、無色透明のアクリルなどの樹脂材にボス加工を施して形成され、内柄部1703の先端に設けられた第2基板1706のLED1706aから発光される光による発光面となっている。
外部カバー1702は、透明なアクリルなどの樹脂材を断面が楕円形の筒状に形成した部材である。外部カバー1702は、外柄部1701の下端に取り付けられるが、外部カバー1702の断面形状は、外柄部1701よりも大きくなっているため、外柄部1701と外部カバー1702の間には段差1702aが形成される。この段差1702aの部分を上側から覆うように、アクリルなどの樹脂材で刀の鍔を模した鍔部1704が取り付けられている。
内柄部1703は、透明のアクリルなどの樹脂材を外柄部1701の内面に密着するように成形した、断面形状が略楕円状の部材である。
内柄部1703の内部の上部には、振動用モータ1707が回転軸が略水平方向になるように取り付けられている。振動用モータ1707は、いわゆるリニアモータであり、ソレノイドコイルにより振動子が直線状を往復運動させることにより振動を発生させる構造となっており、この振動用モータ1707を作動させることにより、刀柄部1503を微振動させることが可能となっている。この微振動の振幅を第3ストロークD3(図17中に矢印で示す)と呼ぶ。
また、内柄部1703の長手方向には、孔が設けられており、その孔にベース1500の主柱1500bが挿通されて、内柄部1703が主柱1500bに沿って上下移動可能となっているとともに、刀柄1503全体が上下に移動可能となっている。
なお、リニアモータ型の振動用モータは、他の構造の振動用モータである偏心モータよりも応答性に優れているため、メイン表示装置131における演出表示(例えば、3つの数字を変動させた後にリーチ表示とするような演出表示や刀柄ユニット135を上下に揺動させる演出表示など)、特に、音楽などの音出力の演出に応じて作動(振動)させることが可能となるため、より効果的な演出を行うことが可能となる。
また、内柄部1703の最上部には複数のLED1706aが装着された第2基板1706が取付けられている。第2基板1706については詳細を後述する。
内部カバー1705は、外部カバー1702の内側に設けられた、断面形状が略楕円状の天井部1705aを有する、アクリルなどの透明の樹脂材を筒状に成形した部材である。
天井部1705aの外側面には、天井面1705と同じ形状(略楕円形状)の第1基板1708が取り付けられている。第1基板1708については詳細を後述する。
図18に基づき、次に、第1基板1708及び第2基板1706の構成について説明する。図18(a)は、第1基板1708の概略の構成を示す図であり、図18(b)は、第2基板1706の概略の構成を示す図である。
図18(a)に示すように、第1基板1708は、略楕円状に形成された回路基板であり、第1基板1708の外周近傍に沿って、外部カバー1702の段差1702aに対応する箇所に複数のLED1708aが装着されている。それらのLED1708aを、演出制御基板320で実行される演出内容に応じて、ランプ制御基板340からの信号により点灯、消灯あるいは点滅させて、外部カバー1702の段差1702aを覆う鍔部1704による光の演出を行うことが可能となっている。
図18(b)に示すように、第2基板1706は内柄部1703の先端に取り付けられており、第2基板1706には、複数のLED1706bが装着されている。そして、演出制御基板320で実行される演出内容に応じて、ランプ制御基板340からの信号によりLED1706bを点灯、消灯あるいは点滅させて外柄部1701の天井面1701bによる光の演出を行うことが可能となっている。
(第1機構部の作動)
図19及び図19−1に基づき、次に、第1機構部1501の作動について説明する。図19(a)は、刀柄部1503が下端位置にある場合の第1機構部1501の模式図であり、図19(b)は、刀柄部1503が下端位置から少し(第2溝1602cの深さ分)上昇した位置にある場合の第1機構部1501の模式図である。また、図19−1(c)は、刀柄部1503が上端位置にある場合の模式図であり、図19−1(d)は、刀柄部1503が下降中もしくは上下揺動している場合の模式図である。
図19(a)に示すように、上部可動板1605(つまり、刀柄部1503)が下端位置にある場合、上部可動板1605のローラ1605aが円筒カム1602の第1溝1602bに嵌合して、ローラ1605aが上から抑えられている状態となり、上部可動板1605は下端位置で静止し、それに伴い刀柄部1503も下端位置で静止している(換言すれば、刀柄部1503が下端位置で固定状態となる)。
この状態から、モータ1600を作動させ、ローラ1605aを上から見て左回転させると、第1溝1602bがローラ1605aに沿って移動し、ローラ1605aの位置が第2溝1602cの位置に達すると、ローラ1605aは、第2溝1602cに嵌合し、刀柄部1503は、下端位置から少し上昇する(図19(b)参照)。
この状態からモータ1600を作動させ、ローラ1605aを更に左回転させると、第2溝1602cがローラ1605aに沿って移動し、ローラ1605aが第3溝1602dの垂直壁面の位置に達すると、ローラ1605aを上から抑えるものがなくなるため、支柱1603に支えられているコイルスプリング1604の付勢力によって、上部可動板1605が上昇し、それに伴い刀柄部1503も上昇する。この状態で、モータ1600の作動を停止させれば、上部可動板1605が上端位置で停止する(図19−1(c)参照)。
この状態で更にモータ1600を作動させて、ローラ1605aを上から見て左回転させると、上部可動板1605のローラ1605aがローラ1605aの第3溝1602dの傾斜壁面に斜め上から抑えられ、上部可動板1605のローラ1605aは、コイルスプリング1604の付勢力で傾斜壁面に押し付けられながら、傾斜壁面に沿って降下していくとともに刀柄部1503も降下していく(図19−1(d)参照)。
さらに、ローラ1605aを左回転させると、上部可動板1605のローラ1605aは、第1溝1602bに嵌合して、下端位置となり、刀柄部1503も下端位置となる(図19(a)参照)。
このようにして、ローラ1605aを左回転させることにより、ローラ1605aの第1溝1602b、第3溝1602d及び上部可動板1605のローラ1605aで構成されるカム機構により上部可動板1605(つまり、刀柄部1503)が上下する。
また、上部可動板1605のローラ1605aが第3溝1602dの傾斜壁面に押し付けられた状態で、モータ1600の回転を正・逆の回転方向に作動させて、ローラ1605aを左右方向に回転させると、上部可動板1605のローラ1605aが傾斜壁面に沿って上下するため、上部可動板1605(つまり、刀柄部1503)も上下する(図19−1(d)参照)。
以上のように、上部可動板1605が上下する際のストロークを第1ストロークD1と呼ぶ(図22参照)。
(刀柄作動演出)
図19及び図19−1に示す作動によって行われる刀柄作動演出について説明する。刀柄作動演出は、刀柄第1通常演出、刀柄第2通常演出、刀柄上昇演出、刀柄揺動演出、刀柄固定演出などによって行われる。
刀柄第1通常演出では、刀柄部1503が下がった状態で、第1基板1708のLED1708a及び第2基板1706のLED1706aを発光、消灯あるいは点滅させて刀柄部1503の先端や鍔部1704を発光、消灯あるいは点滅させる。
刀柄上昇演出は、図19(b)の状態から図19(c)の状態に遷移させる演出であり、例えば、SPリーチ状態で大当りの確定演出が行われる場合、刀柄部1503を上昇させ、上皿128の上面から突出させる演出である。
刀柄揺動演出は、図19(d)中に矢印で示すように、刀柄部1503を下降途中の状態、つまり、刀柄部1503を上皿から少し突出させた状態で上下に揺動させる演出である。
刀柄揺動演出においても、第1基板1708のLED1708a及び第2基板1706のLED1706aを点灯、消灯あるいは点滅させて、演出を行うようにすることができる。
(第2機構部の構成)
次に図20に基づき、第2機構部1502の構成について説明する。図20は、第2機構部1502の概略の構成を示す図である。
第2機構部1502は、第1機構部1501を上下方向に振動させるための機構であり、図20に示すように、モータ2000と複数のギアを備えている。モータ2000は、第1機構部1501全体を駆動(振動)させるための駆動力を発生させる駆動源であり、小型で大出力を発生することができるDCモータである。
モータ2000の出力軸の先端には樹脂製の第1傘歯ギア2001が取り付けられており、後述する第2傘歯ギア2010に嵌合して出力(回転)を複数のギアに伝える。
複数のギアは、第2傘歯ギア2010、第1ギア2011、第2ギア2012、第2ピニオンギア2012a、第3ギア2013、第3ピニオンギア2013a、第4ギア2014、第4ピニオンギア2014a、第5ギア2015、星形ギア2016及びギアケース2017を備えている。
第2傘歯ギア2010は、モータ2000の出力軸の第1傘歯ギア2001に嵌合する樹脂製の傘歯ギアである。
第1ギア2011は、第2傘歯ギア2010の回転軸と同心軸上に設けられ、第2傘歯ギア2010とともに回転する樹脂製の平歯車である。
第2ギア2012は、第1ギア2011と嵌合する樹脂製の平歯車であり、第2ピニオンギア2012aは、第2ギア2012の回転軸と同心軸上に設けられ、第2ギア2012とともに回転する樹脂製の平歯車であって、第2ギア2012の直径よりも小さい直径を有している。
第3ギア2013は、第2ピニオンギア2012aと嵌合する樹脂製の平歯車であり、第3ピニオンギア2013aは、第3ギア2013の回転軸と同心軸上に設けられ、第3ギア2013とともに回転する樹脂性の平歯車であって、第3ギア2013の直径よりも小さい直径を有している。
第4ギア2014は、第3ピニオンギア2013aと嵌合する樹脂製の平歯車であり、第4ピニオンギア2014aは、第4ギア2014の回転軸と同心軸上に設けられ、第4ギア2014とともに回転する樹脂製の平歯車であり、第4ギア2014の直径よりも小さい直径を有している。
第5ギア2015は、第4ピニオンギア2014aと嵌合する樹脂製の平歯車であり、星形ギア2016は、第5ギア2015の回転軸と同心軸上に設けられ、第5ギア2015とともに回転する樹脂製の平歯車である(星形ギア2016については詳細を後述する)。
ギアケース2017は、透明のプラスチックなどの樹脂製のケースであり、モータ2000、第1ギア2011〜星形ギア2016を収納することによりモータ2000の回転を第1傘歯ギア2001から星形ギア2016に伝達し、星形ギア2016を回転させる。また、ギアケース2017の星形ギア2016の歯部分には、星形ギア2016の回転軸を中心として対向する位置に2か所孔2017a,2017bが設けられ、この孔2017a,2017bにボス1608a,1608bを挿入させ、星形ギア2016の外周面に接触させることにより第1機構部1501を上下作動させる。
2個のボス1608a,1608bは、上述したように、第1機構部1501の基礎部1606の側面に上下方向に配置されており、星形ギア2016と嵌合することにより上下作動をする。この2個のボス1608a,1608bの上下運動により第1機構部1501が上下方向に振動するようになっている。
(星形ギアの構成と機能)
図21に基づき、次に星形ギア2016について説明する。図21は、星形ギア2016の形状及び機能を示す図である。
図21(a)に示すように、星形ギア2016の歯車部分は、対向する部分(図21中で「A−B」あるいは「A‘−B’」で示す部分など)の形状が凹凸の相補関係(一方が凸形状の場合他方が凸形状、あるいはその逆の関係)になっている。
また、図21(a)に示すように、星形ギア2016の外周に沿ってギアケース2017に設けられた2つの孔2017a,2017bを介して、2個のボス1608a,1608bが歯車部分(A−B)に嵌合する。
そして、図21(b)に示すように、星形ギア2016が左回転すると2個のボス1608a,1608bは、星形ギア2106の外周に沿ってA‘−B’の部分に嵌合する。
このとき、星形ギア2016の対向する部分の形状が凹凸の相補関係になっているため、星形ギア2016が回転することにより2個のボス1608a,1608bを上下方向に移動を繰り返す。そして、2個のボス1608a、1608bが上下移動を繰り返すことにより、第1機構部1501が図21(a)中に矢印で示す振幅D2(第2ストロークD2)で振動 (本実施形態では15Hzの周波数で振動)する。
(演出表示との関連性)
図22に基づき、次にメイン表示装置131で表示する表示内容と刀柄ユニット135の作動との関係性について説明する。図22は、刀柄ユニット135の作動と刀柄ユニット135に関するメイン表示装置131での表示内容を示す図である。なお、図22(a‘)、図22(b’)及び図22(c‘)において四角の枠内は画面表示を示している。
メイン表示装置131では、刀柄ユニット135を表示するとともに、遊技者に対して、刀柄ユニット135の操作内容を表示する。
図22に示すように、具体的には、リーチ演出の最後に刀柄ユニット135の外観を表示させる。刀柄ユニット135の外観は、遊技者が握ることが可能な刀の柄(刀柄部1503)及び鍔の部分(鍔部1704)からなっており、遊技者が刀柄ユニット135の柄の部分を握って押し込む操作を行うことができるようになっている。
そこで、ハードウエアとしての刀柄ユニット135の作動だけでなく、刀柄ユニット135の作動状態を遊技機100の遊技状態に応じてメイン表示装置131に関連性を持たせて表示することにより遊技者の興趣を向上させることができる。
図22に示すように、さらに具体的には、刀柄ユニット135の作動状態の表示として、下記(ア)〜(イ)の状態がある。以下、メイン表示装置131における刀柄ユニット135の表示を単に刀柄とも呼ぶ。
(ア)第1状態(図22(a)参照)
第1状態とは、刀柄ユニット135が一番下まで下がった態様で演出が行われる状態である。この第1状態では、刀柄が最下端位置で、上下振動、微振動及び発光、消灯、点滅あるいは複数の色の色変化などの光装飾演出を組み合わせた態様の表示がなされる。
上下作動は、最下端位置で上下に揺動する作動であり、振動は、最下端位置において所定の周波数(本実施形態では15Hz)で上下方向に振動する作動である。また、微振動は、刀柄が前後方向に振動する演出である。
(イ)第2状態(図22(b)参照)
第2状態とは、刀柄ユニット135が中段まで上がった態様で演出が行われる状態である。この第2状態では、刀柄が最下端位置と最上端位置との間の位置で、上下作動、微振動及び発光、消灯、点滅あるいは複数の色の色変化などの光装飾演出を組み合わせた態様の表示がなされる。
上下作動は、図22(b)中に矢印で示すように、最下端位置から最上端位置までの間における上方向又は下方向への移動を行う作動あるいは最下端位置から最上端位置の何れかの位置で上下に揺動する作動であり、振動は、最下端位置から最上端位置までの間の何れかの位置において所定の周波数(本実施形態では15Hz)で上下方向に振動する作動である。また、微振動は、刀柄が前後方向に振動する演出である。
(ウ)第3状態(図22(c)参照)
第3状態とは、刀柄ユニット135が一番上まで上がった態様で演出が行われる状態である。この第3状態では、刀柄が最上端位置で、上下振動、微振動及び発光、消灯、点滅あるいは複数の色の色変化などの光装飾演出を組み合わせた態様の表示がなされる。
上下作動は、最上端位置で上下に揺動する作動であり、振動は、最上端位置において所定の周波数(本実施形態では15Hz)で上下方向に振動する作動である。また、微振動は、刀柄が前後方向に振動する演出である。
(演出との関係)
遊技機においては、上述のように種々の変動パターンの演出(図7−1〜図708参照)が行われ、遊技の興趣を向上させているが、本実施形態では、例えば、以下の(A)、(B)に示すように、刀柄ユニット135の作動状態と刀柄の画像とが関連してメイン表示装置131に表示される。
(A)ハズレ演出
(a)刀柄ユニット135を、第1状態(図22(a)参照)で消灯のままの態様とし、刀柄の表示も同様に行う(図22(a‘)参照)(通常ハズレ演出など)。
(b)刀柄ユニット135を、第1状態(図22(a)参照)で点灯、消灯又は点滅のいずれかの態様とし、刀柄の表示も同様に行う(図22(a‘)参照)(ノーマルリーチハズレ演出など)。
(c)刀柄ユニット135を、第2状態(図22(b)参照)で、停止、上下作動、点灯、消灯又は点滅のいずれかの態様とした後に第1状態に戻る態様とし、刀柄の表示も同様に行うとともに「連打!」の表示を行い、遊技者に刀柄ユニット135を連続的に押し下げる動作をするように促す(図22(b‘)参照)(SPリーチ演出ハズレ演出等)。
(d)刀柄ユニット135を、第2状態(図22(b)参照)で、停止、上下作動、点灯、消灯又は点滅のいずれかの態様とした後に第3状態(図22(c)参照)にする態様とし、刀柄の表示も同様に行う(図22(c‘)参照)。さらに、第3状態において、複数の色の変化表示を行って煽り演出を行った後、遊技者に対して刀柄を押し込む動作を促すために、刀柄の表示の近傍に「押せ!」の表示を行う(図22(c’)参照)。その後、遊技者が、第3状態の刀柄ユニット135を第1状態となるように押し下げる態様となるため、刀柄の表示も同様に行う。ただし、遊技者が刀柄ユニット135を押し込まない場合(第3状態のままの場合)、刀柄の表示も第3状態のままの表示を行う。そして、ハズレとなった場合、刀柄ユニット135は、第1状態のまま消灯状態となる態様のため、刀柄の表示も同様に行う(SPSPリーチ演出ハズレ演出等)。
(B)当たり演出
(a)刀柄ユニット135を、リーチ演出中に第1状態から第2状態とし、停止、上下作動、点灯、消灯又は点滅、複数の色の変化のいずれか(又はそれらの組み合わせ)の態様でいわゆる煽り演出を行い、その後第3状態(図22(c)参照)となる態様とし、刀柄の表示も同様に行う(図22(c‘)参照)。
(b)遊技者が、第3状態の刀柄ユニット135を第1状態となるように押し下げる態様となるため、刀柄の表示も同様に行う。ただし、遊技者が刀柄ユニット135を押し込まない場合(第3状態のままの場合)、刀柄の表示も第3状態のままの表示を行う。
(c)リーチ当たりとなった場合、刀柄ユニット135は、第1状態のまま右打ちが開始されるまで点滅状態となる態様のため、刀柄の表示も同様に行う。
(C)連続演出
先読み判定を行った結果をメイン表示装置131に保留表示する。また、保留の中に当たりの期待度の高い保留があった場合、その期待度の高い保留に向けて演出内容の煽り度合いが高くなるように、保留の消化を跨ぐように連続的に演出を行う。
例えば、保留が3個あり、第1保留及び第2保留は期待度が低く、第3保留は期待度が高い場合、第1保留及び第2保留の保留表示は白色の表示を行い、第3保留の保留表示は赤色の表示を行う。
そして、第1保留表示から第3保留表示に向けて、演出内容が遊技者の当たりに対する期待を煽るように各保留を跨いで下記(a)〜(c)の演出を連続的に行う。
(a)第1保留表示に対する演出の場合、刀柄ユニット135を第1状態として発光、消灯又は点滅による演出を行うとともに、メイン表示装置131にその表示を行う。
(b)第2保留表示に対する演出の場合、刀柄ユニット135を第1状態から第2状態として発光、消灯又は点滅及び微振動による演出を行うとともに、メイン表示装置131にその表示を行う。
(c)第3保留表示に対する演出の場合、刀柄ユニット135を第2状態として、発光、消灯又は点滅と15Hzの振動による演出を行った後第3状態とする。その状態で発光、消灯又は点滅による演出を行うとともに、メイン表示装置131に表示と「押せ!」の表示を行う。
(D)疑似連演出
先読み判定を行った結果期待度が高い保留があった場合、その保留に対して、表示内容が疑似的に連続して変化する疑似連演出を行い、遊技の興趣を向上させる場合がある。
この場合、当該保留に対して、メイン表示装置131で疑似的に停止する演出表示が行われる(例えば2回の疑似的停止を伴う連続演出)ため、その疑似的な停止を跨いで下記(d)〜(f)の演出を行う。
(d)第1保留表示に対する演出の場合、刀柄ユニット135を第1状態として発光、消灯又は点滅による演出を行うとともに、メイン表示装置131にその表示を行う。
(e)第2保留表示に対する演出の場合、刀柄ユニット135を第1状態から第2状態として発光、消灯又は点滅及び微振動による演出を行うとともに、メイン表示装置131にその表示を行う。
(f)第3保留表示に対する演出の場合、刀柄ユニット135を第2状態として、発光、消灯又は点滅と15Hzの振動による演出を行った後第3状態とする。その状態で発光、消灯又は点滅による演出を行うとともに、メイン表示装置131に表示と「押せ!」の表示を行う。
<第2実施形態>
図23及び図24に基づき、第2実施形態について説明する。図23は、第2実施形態において、遊技盤ユニット及び盤部品を交換した場合の遊技機の正面図であり、図24は、第2実施形態におけるメイン表示装置131での表示内容を示す図である。なお、図24(a‘)、図24(b’)及び図24(c‘)において四角の枠内は画面表示を示している。
第1実施形態では、遊技盤ユニット102に刀ユニット154、文字ユニット155、第1月光ユニット156、第2月光ユニット157などのギミックが設けられ、内枠170に刀柄ユニット135や上部ユニット180などが取り付けられているが、遊技盤ユニット102を他のユニット(ギミック)が装着された遊技盤ユニットに交換し、それと共に内枠170に装着されたユニット(いわゆる盤部品)を交換するようにしてもよい。
具体的には、遊技盤ユニット102を図23に示すように別の遊技盤ユニット2302に交換するとともに、遊技盤ユニット2302の刀ユニット154、文字ユニット155、第1月光ユニット156、第2月光ユニット157のギミックを遊技盤ユニット2302の上部の顔ギミック109、遊技盤ユニット2302の下部のサブ液晶装置139、遊技盤ユニット2302の右側部の右サイドギミック140、遊技盤ユニット2302左側部の左サイドギミック141とする。
また、内枠170の上部に操作レバー180、内枠170の下部に第1演出ボタン(チャンスボタン)2335、第2演出ボタン2336に交換する。
この場合の「交換」とは、工具を用いないで、遊技盤ユニット2302や操作レバー2380、第1演出ボタン2335(チャンスボタン2335)あるいは第2演出ボタン2336など、遊技盤ユニット2302とともに交換可能な盤部品を置換することを意味しており、例えば、遊技場(ホール)において、遊技場の従業者などが工具を用いないで置換を行うことをいう。
遊技盤ユニット及び盤部品を交換した場合、メイン表示装置131に表示される内容も盤部品の形態に関連した表示内容に変更する。
具体的には、図24に示すように、刀柄ユニット135の外観の表示をチャンスボタン2335の外観の表示に変更する。
チャンスボタン2335は、DCモータを有していないものであるため、刀柄ユニット135のように15[Hz]での振動はしない。したがって、メイン表示装置131におけるチャンスボタン2335の振動の表示はないが、それ以外の表示は、刀柄ユニット135と同様な表示内容とする。
そこで、遊技者に対して刀柄ユニット135を押し込む操作を行わせるために、メイン表示装置131に、リーチ演出の最後に刀柄ユニット135の外観(柄部分と鍔部分)を表示するとともに、柄部分の近傍に「押せ!」の表示を行う。
このような表示を行うことにより、遊技盤ユニット102(第1の遊技盤)から他の遊技盤ユニット2302(第2の遊技盤)に交換した場合に、メイン表示装置131(表示手段)に表示する表示内容を、遊技盤ユニット102に対応した演出制御基板320(演出手段)に対応した表示内容で表示制御することが可能となる。
[その他の実施形態]
(1)上記実施形態では、遊技盤ユニット102と盤部品(上部ユニット180、刀柄ユニット135、演出操作スティック136など)をセットで、遊技盤ユニット2302と盤部品(操作レバー2380、第1ボタンユニット2380、に交換していたが、遊技盤ユニット102を交換せず盤部品のみを交換して場合であっても、盤部品の機械的及び電気的特性が交換前の盤部品と互換性がある場合には、そのまま使用可能となる。
(2)逆に、交換した盤部品の機械的又は電気的特性が交換前の盤部品と互換性がない場合には、メイン表示装置131に通常とは異なる表示態様の表示、例えば、「交換不可」の表示や交換した盤部品の形態とは異なる表示形態にしてもよい。
この場合、盤部品の表示形態は予め定められた表示形態を表示するようにしてもよいし、演出用照明装置342(図3参照)で制御される図示しないランプを点灯、消灯又は点滅させたり、特定のランプを点灯又は消灯させたりするようにしてもよい。
(3)上記実施形態では、遊技盤ユニット102を交換する際にセットで交換する盤部品をすべて交換していたが、盤部品が複数ある場合には一部の盤部品のみを交換するようにしてもよい。この場合も、交換する盤部品の互換性によってメイン表示装置131に表示する内容を決定するようにしてもよい。
(4)上記実施形態では、第2機構部1502の駆動用のモータ1600としてDCモータを用いたが、十分なパワーを有するものであればDCモータ以外のタイプのモータ、例えば、ステッピングモータなどであってもよい。
(5)上記実施形態では、上下に作動ずるユニットとして刀の柄の形態を模した刀柄ユニット135を用いたが、他の形態のユニットであってもよい。また、遊技者が操作可能なユニット以外のユニット、例えば、上部ユニット180に第2機構部1502を必要に応じた形状として組み込んで振動させるようにしてもよい。
(6)上記実施形態では、第1機構部1501を上下方向に振動させるために星型ギア1602と2個のボス1608a,1608bを組み合わせていたが、他の形態であってもよい。例えば、2個以上のボスと星型ギアを組み合わせてもよいし、リンク機構により1箇所の作用点を介して第1機構部1501を作動させてもよい。
(7)上記実施形態では、刀柄ユニット135を上下方向に作動させていたが、作動させるユニットの態様に関連付けて、作動させる方向を異なる方向にしてもよい。例えば、操縦桿や前後に操作する桿のような形態の操作ユニットを前後や左右(あるいはその両方)に作動させるようにしてもよい。
(8)上記実施形態では、遊技盤ユニット102とともに交換するユニット又は部品として、遊技盤ユニット102の可動役物あるいは刀柄ユニット135としていたが、上部ユニット180や第1サイド表示装置132、第2サイド表示装置133を交換するようにしてもよい。
(9)上記実施形態では、刀柄ユニット135の外形形状及び作動態様を演出内容に関連付けてメイン表示装置131に表示していたが、上部ユニット180の外観や作動態様を演出内容に関連付けてメイン表示装置131に表示するようにしてもよい。
(10)また、刀柄ユニット135や上部ユニット180に加えて、第1サイド表示装置132、第2サイド表示装置133を交換するようにしてもよい。
(11)上記実施形態では、刀柄ユニット135の外観形状や作動態様を演出内容に関連付けてメイン表示装置131に表示していたが、メイン表示装置131に加え、第1サイド表示装置132及び第2サイド表示装置133に表示するようにしてもよい。
例えば、刀柄ユニット135の外観形状や作動態様をメイン表示装置131に表示し、「連打!」や「押せ!」などの表示を第1サイド表示装置132及び第2サイド表示装置133に表示したり、その他の表示態様で表示したりする。
(12)上記実施形態では、刀柄ユニット135の外観形状や作動態様をメイン表示装置131に表示するとともに演出内容に応じて「連打!」や「押せ!」など遊技者に対する指示内容を表示していたが、その他に、刀柄ユニット135の表示を用いて、あるいは刀柄ユニット135の表示とともに、遊技者に対して遊技の内容や遊技機の状態を気付かせる演出や種々の報知演出を行うようにしてもよい。
(13)上記実施形態では、刀柄ユニット135の外観形状や作動態様メイン表示装置131での表示内容として、遊技機100が遊技状態にある場合を記載したが、遊技状態以外の場合、例えば、客待ち状態のデモ表示の場合に、刀柄ユニット135やそれを交換したユニットの表示を行うようにしてもよい。この場合、遊技者の操作が行われない場合が多いため、予め定めた表示態様、例えば、刀柄ユニット135であれば、第1ストロークD1、第2ストロークD2及び第3ストロークD3で作動するといった、当該ユニットの特徴を示す表示態様をメイン表示装置131や第1サイド表示装置132及び第2サイド表示装置133に表示するようにしてもよい。また、電源起動時にメイン表示装置131に刀柄ユニット135の特徴を示す表示態様を表示するようにしてもよい。
(14)上記実施形態では、刀柄ユニット135など、遊技者が操作する部品を交換していたが、遊技者が操作しない部品、例えば、遊技盤ユニットを交換する際にセットで交換する部材であって、遊技機の機種名やその遊技機の特徴を表す表示がなされている部材などを交換するようにしてもよい。
◆本発明の遊技機(100)では、遊技枠(170)に交換可能に固定された遊技盤(102)と、前記遊技盤が固定される第1位置とは異なる第2位置に交換可能に固定され、前記遊技盤を交換する場合にセットで交換可能な演出手段(135)と、表示手段(131)に表示を行わせる制御手段(320)と、を備え、前記制御手段は、前記遊技盤を第1の遊技盤から第2の遊技盤に交換した場合に、前記表示手段に表示する表示内容を、前記第2の遊技盤に対応した演出手段に対応した表示内容で表示制御することを要旨とする。
このような遊技機によれば、遊技盤を第1の遊技盤から第2の遊技盤に交換した場合に、前記表示手段に表示する表示内容を、前記第2の遊技盤に対応した演出手段に対応した表示内容で表示することができるため、同一の遊技枠に対して種々の遊技盤と演出手段(盤部品)を組み合わせることが可能となり、遊技機を効率的に形成することが可能となる。
また、交換した演出手段に関連した表示内容を表示手段に表示することができるため、種々の演出が可能となり、遊技者の興趣を向上させることができる。
◇本発明の遊技機(100)では、遊技者が操作可能な操作手段(135)を備えた遊技機において、操作手段を第1駆動部(1600)で振動させる第1振動装置(1501,1707)と、前記第1駆動部とは異なる第2駆動部(2000)により前記操作手段を可動させる第2振動装置(1502)と、を備えたことを要旨とする。
このような遊技機によれば、操作手段を第1振動装置で振動させるだけでなく、第2振動装置でも振動させることが可能となり、遊技の興趣を向上させることができる。
適用例1に記載の遊技機において、前記第1振動装置と前記第2振動装置とは振動を発生する機構が異なる又は振動ストローク(D1,D2,D3)が異なることを要旨とする。
このような遊技機によれば、第1振動装置と第2振動装置でのストロークが異なるため、種々のパターンによる振動が可能となり、遊技の興趣を向上させることができる。
◇本発明の遊技機(100)では、遊技者が操作可能な操作部(135)と、前記操作部を可動可能とする第1可動装置(1501)と、前記第1可動装置を可動可能とする第2可動装置(1502)と、を備え、前記第2可動装置は、駆動部(2000)と伝達部(2001〜2017)とを有し、前記駆動部は、前記伝達部を駆動するための駆動力を発生し、前記伝達部は、前記第1可動装置に接続され、第1位置と第2位置とを移動可能とし、前記第1位置においても前記第2位置においても前記駆動力は所定の力で前記操作部に伝達されるように移動することを要旨とする。
このような遊技機によれば、第1可動装置により操作部が可動となり、第1可動装置は、第2可動装置により第1位置においても第2位置においても所定の力で伝達部により伝達された駆動力で可動となるため、操作部は2つの駆動形態により可動となる。したがって、操作部を種々の形態で可動とすることができるため、操作部による種々の演出が可能となり、遊技の興趣を向上させることができる。
◇発明の遊技機(100)では、遊技枠(160、170、150)と、前記遊技枠の第1位置に交換可能に固定された遊技盤(102)と、前記第1位置とは異なる遊技枠又は/及び遊技盤上の第2位置に交換可能に固定され、前記遊技盤を交換する際にセットで交換される部品である盤部品(135、180)と、を備え、前記盤部品は、前記第2位置に装着するための第1部材と(1501、1502、2601、2602)、当接する第2部材(1503、2603)と、を有し、前記第2位置には、前記第1部材に対応する対第1部材(2501、2502、2511、2801)と、前記第2部材に対応する対第2部材(2503、2513)と、が設けられ、前記対第1部材及び前記対第2部材は、異なる種類の前記盤部品においても共通に利用可能に構成されたことを要旨とする。
このような遊技機によれば、遊技盤を交換した場合に、その遊技盤に適した盤部品に簡単に交換できるため、イメージチェンジの効果が高く、遊技の興趣を向上させることができる。
◇本発明の遊技機(100)では、遊技枠(160、170、150)と、前記遊技枠の第1位置に交換可能に固定された遊技盤(102)と、前記第1位置とは異なる遊技枠又は/及び遊技盤上の第2位置に交換可能に固定され、前記遊技盤を交換する際にセットで交換される部品である盤部品(135、180)と、を備え、前記盤部品は、前記第2位置に装着するための第1部材と(1501、1502、2601、2602)、当接する第2部材(1503、2603)と、を有し、前記第2位置には、前記第1部材に対応する対第1部材(2501、2502、2511、2801)と、前記第2部材に対応する対第2部材(2503、2513)と、が設けられ、前記第1部材及び前記第2部材は、異なる種類の前記盤部品であっても共通の構成であることを要旨とする。
◇本発明の遊技機(100)では、遊技盤(遊技盤ユニット102)と、前記遊技盤を固定する遊技枠(中枠170)と、前記遊技枠を開閉可能な状態で固定する外枠(160)と、前記遊技枠の前面側に設けられた前扉(ガラス枠150)と、前記遊技枠、前記前扉、前記外枠のうち少なくともいずれかの組み合わせを施錠可能とする施錠手段(錠ユニット190)と、前記施錠手段により施錠されている状態で電力の供給を受けて演出を行う演出手段(上部ユニット180)と、前記施錠手段に対し所定の操作をした場合、前記演出部品への電力の供給を遮断して演出手段を電気的に非接続にすることを要旨とする。
遊技枠又は前扉等を開放等する場合に、機械的、電気的、安全面等により演出部品への電力の供給を遮断して電気的に非接続にしなければならないことがあるが、このような遊技機によれば、演出部品への電力の供給を簡便に、かつ確実に遮断させることができるため、遊技者の遊技の中断を短時間にすることができ、遊技の興趣の低下を最小限にすることができる。
以上、実施形態、変形例に基づき本発明について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれる。
100…遊技機(遊技機)
102…遊技盤ユニット(遊技盤)
131…メイン表示装置(表示手段)
135…刀柄ユニット(演出手段)
170…内枠(遊技枠)
320…演出制御基板(制御手段)

Claims (1)

  1. 遊技枠に交換可能に固定された遊技盤と、
    前記遊技盤が固定される第1位置とは異なる第2位置に交換可能に固定され、前記遊技盤を交換する場合にセットで交換可能な演出手段と、
    表示手段に表示を行わせる制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、
    前記遊技盤を第1の遊技盤から第2の遊技盤に交換した場合に、前記表示手段に表示する表示内容を、前記第2の遊技盤に対応した演出手段に対応した表示内容で表示制御することを特徴とする遊技機。
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