JP2018191668A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数のルートのうち、いずれかのルートに遊技球を振り分ける際に、遊技球の流下タイミングや、複数の遊技球が流下することによって、球詰まりが生じるのを防ぐことが可能な遊技機を提供する。【解決手段】パチンコ遊技機1は、遊技球が流下する遊技領域41を有する遊技盤40と、遊技領域41に設けられ、遊技球を複数の流路2002A,2002Bに振り分ける振分部DPと、振分部DPにおける各々の流路の近傍にそれぞれ設けられ、電流の印加によって磁力を発生させる複数の電磁装置2003A,2003Bと、複数の電磁装置2003A,2003Bへの電流の印加状態を制御する主制御回路100とを備える。そして、主制御回路100のメインCPU101は、複数の電磁装置2003A,2003Bのうちの一部の電磁装置に対し、所定のタイミングで電流を印加する制御を行う。【選択図】図84

Description

本発明は、パチンコ遊技機等に代表される遊技機に関する。
従来、パチンコ遊技機においては、遊技盤上における遊技球が遊技釘等に衝突しつつ転動し、入賞口に入球することで、賞球が払い出される。
遊技盤上では、例えば、遊技球を入賞口に入球させ易いルートと、そうでないルートとのいずれかに振り分けて、遊技球の転動方向を変えるようにしている機種もある。
この遊技球の振り分けは、遊技球が2つの流下経路を交互に流下するだけの極めて単調な流下態様では、趣向性が乏しいということで、遊技球をランダムに振り分けるようにしたものが考え出されている。
例えば、特許文献1では、遊技球を1つずつ入球部に受け入れて、2つの出球部から交互に排出する振分部を複数備える流下役物を有し、この流下役物には、第1の振分部と、第1の振分部の一方の出球部の下流に入球部を有する第2の振分部と、第2の振分部を飛び越えて、第1の振分部の他方の出球部と、第2の振分部の一方の出球部との間を連絡するワープ連絡路とを備える遊技機が提案されている。
特開2016−104284号公報
特許文献1に記載の遊技機では、遊技球の自重によって流下振分の可動部材が傾動することによって遊技球の振り分けを行う。しかしながら、遊技球の流下タイミングや、複数の遊技球が流下することによって、球詰まりが生じる場合がある。球詰まりが生じると、遊技の進行が止まってしまい、遊技者の興味が失せたり、遊技ホールの作業員のメンテナンスが必要になり、面倒である。
また、遊技球の振り分け方向によって入賞する確率が異なるように遊技盤が設計されている場合、この振り分け方が遊技機としての入賞確率に大きく影響するが、球詰まりのために、この調整が非常に難しくなる。
本発明は、このような問題点を解決し、複数のルートのうち、いずれかのルートに遊技球を振り分ける際に、遊技球の流下タイミングや、複数の遊技球が流下することによって、球詰まりが生じるのを防ぐことが可能な遊技機を提供することを目的とする。
本発明は、以下のような遊技機を提供する。
本発明の遊技機は、
遊技球が流下する遊技領域(例えば、遊技領域41)を有する遊技盤(例えば、遊技盤40)と、
前記遊技領域に設けられ、前記遊技球を複数の流路(例えば、流路2002A,2002B)に振り分ける振分部(例えば、振分部DP)と、
前記振分部における各々の流路の近傍にそれぞれ設けられ、電流の印加によって磁力を発生させる複数の電磁手段(例えば、電磁装置2003A,2003B)と、
前記複数の電磁手段への電流の印加状態を制御する制御手段(例えば、主制御回路100)とを備え、
前記制御手段は、前記複数の電磁手段のうちの一部の電磁手段に対し、所定のタイミングで電流を印加することを特徴とする。
上記構成によれば、制御手段が、複数の電磁手段のうちの一部の電磁手段に対して所定のタイミングで電流を印加すると、当該一部の電磁手段は、磁性を帯びる。遊技球が遊技盤における遊技領域を流下し、振分部に達すると、遊技球と上記一部の電磁手段とが磁力によって引き寄せられ(あるいは反発され)、流下振分の可動部材を用いることなく、遊技球をいずれかの流路に振り分けることができる。
これにより、遊技球の流下タイミングや、複数の遊技球が流下すること等に関わらず、遊技球を複数の流路に振り分ける振分部において、球詰まりが生じるのを防ぐことができる。そして、球詰まりに起因する、遊技の進行が停止し、遊技者の興味が失せることを回避できるとともに、遊技ホールの作業員がメンテナンスに要する負担を軽減できる。
また、本発明の遊技機は、上記構成において、前記制御手段が、所定の時間間隔ごとに、異なる前記電磁手段に対して電流を印加することを特徴とする。
上記構成によれば、遊技球の転動状況や、遊技状態の種類等に関係なく、所定の時間間隔ごとに、振分部において遊技球がいずれの流路に振り分けられるかが変わる。これにより、遊技球の振り分け方向にランダム性を付与することが可能になる。
また、本発明の遊技機は、上記構成において、前記振分部の上方に設けられ、前記遊技球を受け入れる受入部(例えば、通過ゲート2005)と、前記遊技球が前記受入部を通過したことを検知する検知手段(例えば、球通過検出センサ)とをさらに備え、前記制御手段は、前記検知手段が前記遊技球の通過を検知した場合に、前記複数の電磁手段のうちの一部の電磁手段に対して電流を印加することを特徴とする。
上記構成によれば、制御手段は、検知手段が遊技球の通過を検知した場合に、複数の電磁手段のうちの一部の電磁手段に対して電流を印加する。これにより、電磁手段に対する電力消費量を抑えることができ、結果として節電効果を期待できる。
また、本発明の遊技機は、上記構成において、前記遊技領域には、前記遊技球が入球可能な入賞口(例えば、中央始動口414a、第1始動口414b、第2始動口414c、V入賞口424等)が設けられ、前記遊技球が前記入賞口に入球した場合に、遊技者にとって有利な状態へ移行するための移行抽選を行う移行抽選手段(例えば、メインCPU101)をさらに備え、前記複数の流路のうち特定の流路(例えば、特定の流路2002A)から前記遊技球を排出する特定の排出口(例えば、特定の排出口2006A)は、前記特定の流路とは異なる他の流路(例えば、他の流路2002B)から前記遊技球を排出する他の排出口(例えば、他の排出口2006B)に比べて、前記遊技球が前記入賞口に入球し易いように設けられ、前記移行抽選手段による移行抽選に当選した場合、前記制御手段は、前記特定の流路の近傍に設けられている電磁手段に対して電流を印加することを特徴とする。
上記構成によれば、振分部で球詰まりが生じることを抑えた状態において、遊技者にとって有利な状態へ移行するための移行抽選に当選した場合、複数の流路のうち、遊技球を入賞口に入球し易い特定の流路に遊技球を振り分けることが可能となる。
これにより、遊技機メーカーでは、当該メーカーから遊技ホールに遊技機を納品する前に、電磁手段による電流の印加状態を、特定の流路の近傍に設けられている電磁手段に対して電流を印加する状態に常態化させ、振分部が振り分ける流路を一定の状態に固定して遊技球が入賞口に入球する確率を確認して、遊技釘を調整することが可能となる。
したがって、上記構成によれば、球詰まりを抑えることと、振分部が振り分ける流路を一定の状態に固定して遊技釘を調整することとの両面から、遊技機メーカー側で想定する出球率(設計値)と実際の出球率とのズレを抑えることが可能となる。
本発明によれば、遊技球を複数の流路のいずれかに振り分ける際に、遊技球の流下タイミングや、複数の遊技球が流下することによって、遊技球の詰まりが生じるのを防ぐことが可能な遊技機を提供することが可能になる。
本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における外観を示す斜視図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における外観を示す正面図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における概略構成を示す分解斜視図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における遊技盤40の概観を示す正面図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における入賞ユニット415の要部構成を示す説明図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機におけるフォトセンサ508(509)の配置を示す説明図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における仕様を示す図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における普通電動役物415a及び振分装置506の駆動パターンを示す説明図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における普通電動役物415a及び振分装置506の駆動パターンを示す説明図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における制御回路を示すブロック図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における遊技を示す説明図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における遊技を示す説明図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における遊技を示す説明図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機の変形例における仕様を示す正面図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機の変形例における普通電動役物415a及び振分装置506の駆動パターンを示す説明図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機の変形例において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機の変形例において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機の変形例において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機の変形例に演出画面の遷移を示す説明図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機の変形例に演出画面の遷移を示す説明図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機の変形例における仕様を示す正面図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機の変形例における仕様を示す正面図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機の変形例に演出画面を示す説明図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機の変形例に演出画面を示す説明図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機の変形例における仕様を示す正面図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機の変形例における仕様を示す正面図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機の変形例における小当り開放パターン及びアタッカ開放パターンを示す説明図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機の変形例における入賞ユニット415の要部構成を示す説明図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機の変形例における入賞ユニット415の要部構成を示す説明図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機の変形例における入賞ユニット415の要部構成を示す説明図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機の変形例における入賞ユニット415の要部構成を示す説明図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機の変形例における入賞ユニット415の要部構成を示す説明図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機の変形例における遊技盤を示す説明図である。 本発明の第2の実施形態のパチンコ遊技機を示す全体概略斜視図である。 音声演出装置に備えたダクト部の噴射口外観を示す概略部分拡大図である。 音声演出装置が遊技機本体に備えられている状態を部分的に示す概略斜視図である。 (a)は音声演出装置が遊技機本体に備えられている状態を部分的に断面して示す概略斜視図、(b)はスピーカ部の振動によってスピーカボックス部内で発生した風がダクト部を介して遊技機外方へと噴射される流れを示す概略断面図である。 (a)は音声演出装置の他の形態を部分的に示すとともに、蛇腹状に構成したダクト部が変形している状態を仮想線で示す概略斜視図、(b)はダクト部の変形状態を仮想線で示す要部概略断面図である。 ダクト部が複数個設けられている音声演出装置を備えた本発明遊技機の他の形態を示す全体概略斜視図である。 図72における音声演出装置に設けた複数個のダクト部の噴射口外観を示す概略部分拡大図である。 図72における音声演出装置が遊技機本体に備えられている状態を部分的に示す概略斜視図である。 (a)は図72における音声演出装置が遊技機本体に備えられている状態を部分的に断面して示す概略斜視図、(b)は他の形態を示す要部概略断面図である。 複数個のダクト部を蛇腹状に構成した他の実施の形態を部分的に示す概略斜視図、(b)はダクト部の部分拡大断面図である。 ダクト部の噴射口に可動役物を備えた他の実施の形態を示す概略部分拡大図である。 (a)は蛇腹状に構成したダクト部の噴射口に可動役物を備えた他の実施の形態を示す概略部分拡大図、(b)はダクト部の変形状態を仮想線で示す要部概略断面図である。 複数個のダクト部を備え、それぞれのダクト部の噴射口に可動役物を備えた他の実施の形態を示す概略部分拡大図である。 (a)複数個のダクト部を備え、それぞれのダクト部の噴射口に可動役物を備えた他の実施の形態を断面して示す概略部分拡大図、(b)はダクト部の部分拡大断面図である。 複数個の球通路の合流地点を拡大して示す部分拡大断面図である。 速度調整領域を設けた球通路の概略断面図で、通過する遊技球が速度調整領域に接している状態を示す部分概略断面図である。 コネクタと基板との関係を示す図で、(a)は導光レンズと基板ユニットとの関係を部分的に示す概略断面図、(b)は基板ユニットの実装高さを示す概略図、(c)は従来の基板ユニットの実装高さを示す概略図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機の変形例における振分装置2001の一例を示す概略模式図である。 変形例に係る遊技機Bの概略構成を示す模式図である。 変形例における、保留数と可動体2011の動作との関係の一例である。
<第1の実施形態>
以下、本発明の第1の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
[パチンコ遊技機1の構成]
パチンコ遊技機1の概観について図1乃至図4を用いて説明する。図1は、本実施形態におけるパチンコ遊技機1の概観を示す斜視図である。また、図2は、本実施形態におけるパチンコ遊技機1の概観を示す正面図である。また、図3は、本実施形態におけるパチンコ遊技機1の概略構成を示す分解斜視図である。また、図4は、本実施形態におけるパチンコ遊技機1の遊技盤40の正面図である。
パチンコ遊技機1は、図1から図3に示すように、ガラスドア10、発射装置20、ベースドア30、遊技盤40、木枠60、画像を表示する液晶表示装置50、払出ユニット70、基板ユニット80等から構成されている。
ガラスドア10は、ベースドア30に対して開閉自在に軸着されている。また、このガラスドア10の中央には、開口11が形成されており、その開口11には、透過性を有する保護ガラス12が配設されている。この保護ガラス12は、ガラスドア10が閉鎖された状態で遊技盤40の前面に対面するように配設されている。
また、ガラスドア10には、開口11の下方に、皿ユニット13と、スピーカ14と、演出ボタン16が設けられている。皿ユニット13は、上皿131と、上皿131の下方に位置された下皿132とを一体化したユニット体である。上皿131及び下皿132には、遊技球の貸し出し、遊技球の払出し(賞球)を行うための払出口が形成されており、所定の払出条件が成立した場合には、遊技球が排出され、特に、上皿131には、後述する遊技領域41に発射させるための遊技球が貯留される。また、スピーカ14は、下皿132の内部に配設されている。演出ボタン16は、上皿131の縁部に配置されている。
発射装置20は、ベースドア30の右下部に配設される。この発射装置20は、遊技者によって操作可能な発射ハンドル21と、皿ユニット13の右下部に適合するパネル体22とを備えている。発射ハンドル21は、回動自在であり、パネル体22の表側に設けられる。パネル体22は、ベースドア30に、皿ユニット13及び発射装置20を配設したとき、皿ユニット13の右下部と一体化する。そして、遊技者によって発射ハンドル21が操作されることによりパチンコ遊技を進めることができる。
パネル体22の裏側には遊技球を発射するための発射ソレノイド(図示せず)が設けられている。更に、発射ハンドル21の周縁部には、タッチセンサ(図示せず)が設けられている。発射ハンドル21の内部には、発射ハンドル21の回動量に応じて抵抗値を変化させ、発射ソレノイド(図示せず)に供給する電力を変化させる発射ボリュームが設けられている。
タッチセンサ(図示せず)が遊技者により触接されたときには、遊技者により発射ハンドル21が握持されたと検知される。発射ハンドル21が遊技者によって握持され、かつ、時計回り方向へ回動操作されたときには、その回動角度に応じて発射ボリューム(図示せず)の抵抗値が変化し、この時の抵抗値に対応する電力が発射ソレノイド(図示せず)に供給される。その結果、上皿131に貯留された遊技球が遊技盤40の後述する遊技領域41に順次発射され、遊技が進められる。なお、発射停止ボタン(図示せず)が押下された場合には、発射ハンドル21を握持しかつ回動させた状態であっても遊技球の発射が停止される。
ベースドア30は、木枠60に対して開閉自在に軸着されている。ベースドア30には、保護ガラス12の後方に、遊技盤40が配設されている。
図4に示すように、遊技盤40は、板形状の樹脂によって形成され、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂など各種の材質で形成されている。また、遊技盤40は、その前面側に、発射された遊技球が転動流下可能な遊技領域41と、遊技領域41の最下部に配設されたアウト口42と、遊技領域41の外側の右側下部に配置されたLEDユニット43と、を有している。
遊技盤40には、遊技領域41を画定する円弧形状のガイドレール411が設けられ、この遊技領域41に複数の遊技釘412が打ちこまれている。また、遊技盤40には、遊技領域41において、中央台板413、中央始動口414a、第1始動口414b、第2始動口414c、入賞ユニット415、球通過検出器416、シャッタ417、大入賞口418、一般入賞口419a、419b、419c、V入賞装置422、タッチセンサ450等の遊技部材が配設されている。
ガイドレール411は、外レール411aと、その外レール411aの内側に配設された内レール411bとから構成されている。
中央台板413は、樹脂材によって構成された枠形の部材であり、遊技盤40の中央部に形成された開口に配置される。中央台板413は、右レール部413aと、左レール部413bと、通過口413cと、ステージ413dと、右ガイド部413eと、を備えている。右レール部413a及び左レール部413bは、中央台板413の上部に形成され、遊技盤40の盤面に発射された遊技球をガイドする。遊技領域41の最上部位を越えた遊技球は、右レール部413aのガイドによって円弧状の軌道を描きながら、遊技領域41の右側領域に流下する。遊技領域41の最上部位を越えなかった遊技球は、左レール部413bのガイドによって遊技領域41の左側領域に移動する。ここで、液晶表示装置50(図3参照)の表示領域51は、遊技盤40を正面視した場合に、中央台板413の枠内に配置される。
また、通過口413cは、中央台板413の左側の所定部位に形成された、遊技球が通過可能な部位である。ステージ413dは、中央台板413の下部に形成され、遊技盤40の開口側に延びている。
中央台板413の左側から通過口413cを通過した遊技球は、遊技盤40のステージ413d上を転動し、ステージ413dから遊技盤40の盤面に流下する。
右ガイド部413eは、中央台板413の右側に形成され、遊技球の両側部をガイドしながら下方に流下させる一対のガイド板によって形成される。右レール部413aを通過した遊技球は、右ガイド部413eによってガイドされながら遊技領域41における右側領域を流下する。
発射装置20(図1等参照)により発射された遊技球は、ガイドレール411に案内されて、遊技領域41の上部に移動し、遊技釘412や中央台板413等への衝突により、その進行方向を変えながら遊技領域41の下方に向かって流下する。遊技者は、例えば、中央台板413の左側に遊技球を打ち込み、遊技球を中央台板413の左側を流下させる系統(所謂、左打ち)と、発射装置20の発射ハンドル21(図1等参照)を右側に最大に回転させて、中央台板413の右側に遊技球を打ち込み、右レール部413a、右ガイド部413eを通って、遊技球を中央台板413の右側を流下する系統(所謂、右打ち)と、を選択してパチンコ遊技を進めることができる。
中央始動口414aは、中央台板413の下方において、遊技領域41の中央より下方に配設されている。ここで、ステージ413dの中央には凹部が形成されており、この凹部の直下に中央始動口414aが配置されている。すなわち、ステージ413d中央の凹部に乗った遊技球は、中央始動口414aに入球し易くなる。中央始動口414a内には、入賞領域が設けられている。この入賞領域には、中央始動口入賞球センサ116a(図10参照)が備えられている。
第1始動口414b及び第2始動口414cは、遊技領域41における右側下部の領域に配設されている。第1始動口414b及び第2始動口414c内には、それぞれ入賞領域が設けられている。この入賞領域には、第1始動口入賞球センサ116b(図10参照)及び第2始動口入賞球センサ116c(図10参照)が備えられている。本実施形態においては、中央始動口414aへの入賞は左打ちによってのみ、第1始動口414b及び第2始動口414cへの入賞は右打ちによってのみ可能になるように、遊技盤40に各種の遊技部材が配置されている。このように、第1始動口414b及び第2始動口414cは、第1始動領域及び第2始動領域の一例である。
入賞ユニット415は、遊技領域41における右側下部の領域に配設されている。入賞ユニット415は、普通電動役物415a、第1非電動役物415b、第2非電動役物415c、カバー板415d等を備えており、これらの部材を一体化したユニット体である。入賞ユニット415が遊技盤40に配設された場合に、普通電動役物415aが右ガイド部413eの下流側端部の直下に配置され、更に第2非電動役物415c、第1非電動役物415bが遊技領域41における右側下部に順に配置される。
普通電動役物415aは、遊技盤40の板面に対して突出、引き込み可能な平板部材520(図5参照)と、電気的に駆動され、本体から突出、引き込み可能なソレノイド鉄心を有する普通電動役物ソレノイド111(図10参照)とを備えている。平板部材520は、ソレノイド鉄心に間接的に連結されており、ソレノイド鉄心に連動してスライド移動する。このように、普通電動役物415aは、第3変位部材の一例である。
第1非電動役物415bは、入賞ユニット415の本体に回動可能に取り付けられる羽根部材510と、遊技球の移動に連動して羽根部材510を回動させる第1作動機構511(図5参照)と、を備えている。羽根部材510は、図6に示すように、回動軸方向視した場合に弧状に形成されており、その中央部が回動自在に支持され、遊技盤40の盤面に沿って回動する。第1作動機構511(図5参照)は、羽根部材510の内側の面に遊技球が乗りやすい開状態及び羽根部材510の内側の面に乗り難い閉状態に切り替えられる。
第2非電動役物415cは、入賞ユニット415の本体に回動可能に取り付けられる羽根部材512と、遊技球の移動に連動して羽根部材512を回動させる第2作動機構513(図5参照)と、を備えている。羽根部材512は、図6に示すように、回動軸方向視した場合に弧状に形成されており、その中央部が回動自在に支持され、遊技盤40の盤面に沿って回動する。第2作動機構513(図5参照)は、羽根部材512の内側の面に遊技球が乗りやすい開状態及び羽根部材512の内側面に乗り難い閉状態に切り替えられる。
第1非電動役物415b及び第2非電動役物415cは、一般に、メカチューと称される役物である。
普通電動役物415aの平板部材520が突出して、上方から流下した遊技球が平板部材520に乗ることによって捕捉された場合、この遊技球は遊技盤40に形成された通過口(例えば、図61の開口40a)を通って盤面の奥側に移動する。この通過口の近傍には普通電動役物入球センサ122(図10参照)が配置されている。詳細については後述するが、入賞ユニット415は、平板部材520が捕捉した遊技球を第1作動機構511(図5参照)及び第2作動機構513(図5参照)のいずれかに振り分ける構成を有している。このため、平板部材520が遊技球を拾うことによって羽根部材510及び羽根部材512のいずれかが開くようになる。
カバー板415dは、遊技領域41における右側下部の領域をカバーする装飾部材である。普通電動役物415a、第1非電動役物415b及び第2非電動役物415c等の前方は、カバー板415dによって覆われる。このカバー板415dの裏面には、突条に延びる案内路500が形成されており、カバー板415dが遊技盤40に装着された場合に案内路500が、普通電動役物415aの下方に配置される。
案内路500は、普通電動役物415a側から落下した遊技球を受けて、中央台板413と入賞ユニット415との間に導くように斜め方向に延びる斜面部分501と、この斜面部分501の下端から大入賞口418に向かって案内部分502とを有する。案内部分502は、二段に形成されており、この段差の付根部分にそれぞれ孔部が形成されている。これら2つの孔部において、下流側の孔部が第1始動口414bとして機能し、上流側の孔部が第1始動口414bとして機能する。
第1非電動役物415bの羽根部材510の回動軸は、第1始動口414bに対して下流側に配置され、閉状態においては、先端部が案内路500における第1始動口414bの上流側に当接又は近接することにより、羽根部材510の第1始動口414bが羽根部材510によって閉鎖される。開状態においては、羽根部材510の先端部が案内路500から離間することによって第1始動口414bが開放されるとともに、第1始動口414bに向かう弧状の斜面が羽根部材510に形成される。このように羽根部材510は、開くことによって遊技球が乗り易い状態となり、羽根部材510に乗った遊技球は、第1始動口414b側に移動する。すなわち、羽根部材510が開くことによって、遊技球が第1始動口414bに入球し易くなる。
第2非電動役物415cの羽根部材512の回動軸も同様に、第2始動口414cに対して下流側に配置され、閉状態においては、羽根部材512の先端部が案内路500における第2始動口414cの上流側に当接又は近接することにより、第2始動口414cが羽根部材512によって閉鎖される。開状態においては、羽根部材512の先端部が案内路500から離間することによって第2始動口414cが開放されるとともに、第2始動口414cに向かう弧状の斜面が羽根部材512に形成される。このように羽根部材512は、開くことによって遊技球が乗り易い状態となり、羽根部材512に乗った遊技球は、第2始動口414c側に移動する。すなわち、羽根部材512が開くことによって、遊技球が第2始動口414cに入球し易くなる。
このように、第1非電動役物415bは、第1始動領域(第1始動口414b)に配置され、遊技球の捕捉が容易な第1状態(開状態)と遊技球の捕捉が困難な第2状態(閉状態)とのいずれかに切り替え可能であり、第1状態において遊技球を捕捉した場合に遊技球を前記第1始動領域に導く第1変位部材の一例である。第2非電動役物415cは、第2始動領域(第2始動口414c)に配置され、遊技球の捕捉が容易な第1状態(開状態)と遊技球の捕捉が困難な第2状態(閉状態)とのいずれかに切り替え可能であり、第1状態において遊技球を捕捉した場合に遊技球を前記第2始動領域に導く第2変位部材の一例である。
[入賞ユニット415の構成]
ここで、入賞ユニット415の要部の構成について、図5を参照しながら説明する。
入賞ユニット415は、第1通路504と、第2通路505と、振分装置506と、第1フォトセンサ508と、第2フォトセンサ509と、を更に備えている。第1通路504は、平板部材520によって捕捉された遊技球を第1作動機構511に導く、下り傾斜した通路である。第2通路505は、平板部材520に捕捉された遊技球を第2作動機構513に導く、下り傾斜した通路である。第1通路504と第2通路505との上端部は前後方向に並べて配置されており、第1通路504と第2通路505との間を仕切る突条の上端部が、第1通路504と第2通路505との分岐点となる。
振分装置506は、平板部材520よって捕捉された遊技球を第1通路504及び第2通路505のいずれかに振り分けるものである。
第1非電動役物415bの羽根部材510は、遊技盤40の盤面上に配置され、第1作動機構511は遊技盤40の裏面に配置される。第2非電動役物415cの羽根部材512は、遊技盤40の盤面上に配置され、第2作動機構513は遊技盤40の裏面に配置される。
羽根部材510に乗った遊技球は、第1始動口414bに導かれ、第1始動口入賞球センサ116bを通過して、第1作動機構511に送られる。第1作動機構511は、所定数の遊技球(本実施形態においては、2個)が第1始動口414bに入球した場合に羽根部材510を回動させて、第1始動口414bを閉鎖する。
羽根部材512に乗った遊技球は、第2始動口414cに導かれ、第2始動口入賞球センサ116cを通過して、第2作動機構513に送られる。第2作動機構513は、遊技球が第2始動口414cに入球した場合に羽根部材512を回動させて、第2始動口414cを閉鎖する。このように、第1非電動役物415bの羽根部材510は、第1変位部材の一例であり、第2非電動役物415cの羽根部材512は、第2変位部材の一例である。
[振分装置506の要部構成及び動作]
振分装置506は、矩形の振分板507と、振分ソレノイド121と、を備えている。
振分板507は、矩形の一辺側に回動軸を有し、この回動軸は、第1通路504と及び第2通路505との分岐点に立設される。これにより、振分板507は回動自在となり、振分板507を回動させることにより、第1通路504を開放して第2通路505を閉鎖する第1開放状態と、第1通路504を閉鎖して第2通路505を開放する第2開放状態と、に切り替え可能になる。
振分ソレノイド121は、振分板507を回動させる駆動源である。振分ソレノイド121を駆動制御することにより、第1開放状態と第2開放状態とを交互に切り替えることが可能になる。
振分装置506が第1開放状態にある場合に、図5(a)に示すように、普通電動役物415aによって捕捉された遊技球は、第1通路504から第1作動機構511に送られる。第1作動機構511は、遊技球が送られた場合に羽根部材510を開く方向に回動させる。
振分装置506が第2開放状態にある場合に、図5(b)に示すように、普通電動役物415aによって捕捉された遊技球は、第2通路505から第2作動機構513に送られる。第2作動機構513は、遊技球が送られた場合に羽根部材512を閉じる方向に回動させる。このように、振分装置506は、第3変位部材(平板部材520)が捕捉した遊技媒体を、第1作動機構(第1作動機構511)に導く第1通路及び前記第2作動機構に導く第2通路のいずれかに振り分ける振分手段の一例である。第1作動機構511は、遊技媒体(遊技球)の通過に連動させて、第1変位部材(羽根部材510)を第1状態(開状態)に切り替えるとともに、第1変位部材(羽根部材510)が所定数の遊技媒体を捕捉することによって第1状態(開状態)から第2状態に切り替える第1作動機構の一例である。第2作動機構513は、遊技媒体(遊技球)の通過に連動させて、第2変位部材(羽根部材512)を第1状態(開状態)に切り替えるとともに、第2変位部材(羽根部材512)が所定数の遊技媒体を捕捉することによって第1状態(開状態)から第2状態に切り替える第2作動機構の一例である。
そして、上述したように、羽根部材510から第1作動機構511に、羽根部材512から第2作動機構513にそれぞれ遊技球が送られた場合に、羽根部材510、512が閉鎖する。なお、第1作動機構511及び第2作動機構513は、羽根部材510及び羽根部材512から複数の遊技球(例えば、2個)が送られた場合に、羽根部材510、512が閉鎖するように構成されてもよい。なお、上述した実施形態によれば、上流側から普通電動役物415a、第2非電動役物415c、第1非電動役物415bの順に配置されているが、これら3つの役物は、遊技領域41における右側領域に配置されていれば、順序は問わない。
[第1フォトセンサ508の配置]
図6は、第1フォトセンサ508及び第2フォトセンサ509の配置を示す説明図であり、図6(a)は、第1フォトセンサ508(第2フォトセンサ509)が配置された羽根部材510(羽根部材512)の正面図、図6(b)は、第1フォトセンサ508(第2フォトセンサ509)が配置された羽根部材510(羽根部材512)の側面図、図6(c)は、第1フォトセンサ508(第2フォトセンサ509)が羽根部材510(羽根部材512)の回動を検知した状態を示す正面図である。
第1フォトセンサ508は、図6に示すように、発光素子508aと受光素子508bと、を備えている。第2フォトセンサ509は、発光素子509aと受光素子509bと、を備えている。
第1フォトセンサ508の配置について説明する。図6において、発光素子508aはカバー板415dの裏面に配置されており、受光素子508bは発光素子508aの対向部位に配置されており、羽根部材510が回動することによって羽根部材510の基端部が、発光素子508aと受光素子508bとの間を通過する。
発光素子508aは、受光素子508bに向けて光を照射し、受光素子508bは発光素子508aからの光を検知する。羽根部材510の先端部が案内路500に当接した閉状態においては、発光素子508aと受光素子508bとの間に羽根部材510の基端部が位置付けられるため、発光素子508aからの光は羽根部材510の基端部によって遮られ、受光素子508bは受光しない。
本実施形態において、発光素子508aと受光素子508bの位置、及び検知片として機能する羽根部材510の基端部の形状は、図6(c)に示すように、羽根部材510が回動して羽根部材510の先端部と案内路500との隙間が遊技球の直径の半分(半径)程度になった場合に、発光素子508aの光路から羽根部材510の基端部が外れて、発光素子508aからの光が受光素子508bに到達できるように設定されている。すなわち、第1フォトセンサ508によって、羽根部材510の先端部と案内路500との隙間遊技球の直径の半分以上開いているか否かが判別可能になる。
また、本実施形態においては、第2フォトセンサ509も同様に、発光素子509aと受光素子509bの位置、及び検知片として機能する羽根部材512の基端部の形状は、羽根部材512が回動して羽根部材512の先端部と案内路500との隙間が遊技球の直径の半分(半径)程度になった場合に、発光素子509aの光路から羽根部材510の基端部が外れて、発光素子509aからの光が受光素子509bに到達できるように設定されている。すなわち、第2フォトセンサ509によって、羽根部材512の先端部と案内路500との隙間が遊技球の直径の半分以上開いているか否かが判別可能になる。
図4において、球通過検出器416は、遊技球が一球ずつ通過可能な通過ゲートと、このゲート部材内に配設された球通過検出センサ115(図10参照)と、を備えている。球通過検出器416は、普通電動役物415aの直上に配置され、球通過検出器416の通過ゲートは、右ガイド部413eの下流側端部に対向配置される。すなわち、遊技球を遊技領域41における右側領域に発射した遊技球は、右ガイド部413eと通過して、通過ゲートに向かって流下するため、球通過検出器416を通過し易くなる。このように、球通過検出器416は、遊技媒体が通過可能な通過領域の一例である。
シャッタ417は、中央始動口414aの下方に配設されている。シャッタ417は、開放状態又は閉鎖状態に切替可能に構成されている。大入賞口418は、シャッタ417の背面側(後方)に配設されている。大入賞口418は、シャッタ417が開放状態の時に入賞可能であり、シャッタ417が閉鎖状態の時には入賞が不可能となる。大入賞口418内には、入賞領域が設けられており、この入賞領域には、大入賞口カウントセンサ113(図10参照)が備えられている。なお、図4においては、シャッタ417は、中央始動口414aの下方に配設されているが、右打ちした遊技球を捕捉することが可能な位置であれば、中央始動口414aの位置については適宜設定可能である。例えば、非電動役物415bと非電動役物415cとの間の領域や、案内路500の斜面部分501に配設してもよい。このように、シャッタ417は、第2変位部材(非電動役物415c)の近傍に配置され、第1特別遊技状態(大当り遊技状態)において開閉可能な第5変位部材の一例である。
一般入賞口419a、419b、419cは、遊技領域41の左側の領域に配設されている。一般入賞口419a、419b、419cに入球した遊技球は共通の経路を通るようになり、この共通の経路の所定の部位に一般入賞球センサ114a(図10参照)が備えられている。
V入賞装置422は、中央台板413の内部における右側下部に配設されており、開閉入賞口420と、アタッカ421と、案内路423と、V入賞口424と、ハズレ口425、可動部材426と、を備えている。
開閉入賞口420は、中央台板413の右側下部に形成された遊技球が通過可能な通過口と、この通過口付近に設置され、通過口を通過した遊技球を検知する開閉入賞口カウントセンサ120(図10参照)と、からなる。開閉入賞口420を遊技球が通過した場合に、所定数(本実施形態においては、3個)の遊技球が払出装置71から払い出される。
アタッカ421は、弧状に沿った部材からなり、中央台板413の右側下部に配置された開閉入賞口420を開閉する部材である。アタッカ421の基端部は、中央台板413における開閉入賞口420の下方の近傍に回動自在に取り付けられている。アタッカ421は、開閉入賞口ソレノイド118(図10参照)によって駆動され、アタッカ421の先端部が中央台板413における開閉入賞口420の上方に当接又は近接している場合には、開閉入賞口420を閉じる閉鎖状態となる。アタッカ421の先端部が入賞ユニット415側に傾いている場合には、開閉入賞口420を開く開放状態となる。このように、アタッカ421は、遊技媒体の捕捉が容易な第1状態(開放状態)と遊技媒体の捕捉が困難な第2状態(閉鎖状態)とに切り替え可能な第4変位部材の一例である。
案内路423は、開閉入賞口420を通過して中央台板413内部に進入した遊技球をガイドするものであり、案内路423の中央部に遊技球が通過可能な矩形の開口が形成されておる。
V入賞口424は、案内路423の中央部に形成された開口の直下に配置されている。このため、案内路423の開口から落下した遊技球がV入賞口424に入球する。V入賞口424には、V入賞口424に入賞した遊技球を検出するためのV入賞球センサ119(図10参照)が設けられている。
ハズレ口425は、案内路423の下流側端部に配置されており、案内路423の下端から落下した遊技球がハズレ口425に入球する。
可動部材426は、案内路423の中央部に形成された開口に配置されている矩形の板状部材である。可動部材426における下流側の端部が案内路423に回動自在に軸支されている。可動部材426は、V入賞口ソレノイド117(図10参照)によって駆動され、上方に回動してV入賞口424の直上を開放するV入賞可能状態と、V入賞可能状態から下方に回動して案内路423と可動部材426とを面一として、V入賞口424の直上を閉鎖するV入賞不可能状態と、に交互に切り替えることが可能である。
このため、遊技球が開閉入賞口420を通過した時に、可動部材426が上方に回動してV入賞可能状態にある場合には、可動部材426によって遊技球の移動が規制され、その遊技球が落下してV入賞口424に入球する。可動部材426が上方に回動していない場合には、案内路423と可動部材426とが面一となるため、遊技球はハズレ口425に入球して遊技盤40の裏側で回収される。
遊技球がV入賞口424に入ることを「V入賞」という。また、遊技球がV入賞口424に入賞したことによる大当りを「V大当り」という。遊技球が開閉入賞口420を通過することは、アタッカ421が開放状態のときに限定され、アタッカ421が閉鎖状態のときに、遊技球が開閉入賞口420を通過することは不可能である。つまり、アタッカ421が開放状態のときにV入賞の可能性があり、アタッカ421が閉鎖状態のときにV入賞することはない。このように、V入賞口424は、第1領域(遊技領域41の右側領域)に配置され、第4変位部材(アタッカ421)により捕捉された遊技媒体が通過することによって遊技状態制御手段(メインCPU101)が遊技状態を第1特別遊技状態(V大当り遊技状態)に移行させる契機となる特別入賞領域の一例である。
また、アタッカ421は、開放状態のときに斜め上方を向いており、アタッカ421の先端部は、案内路500の斜面部分501の下端部に近接する。このため、アタッカ421が開放状態の間に、遊技球は第2非電動役物415c側に流下しづらくなっている。また、アタッカ421が閉鎖状態においては、中央台板413と案内路500における案内部分502との間を遊技球が通過する。ここで、第2非電動役物415cは、アタッカ421に対して遊技球の流下方向下流側の近傍に配置されており、第2非電動役物415cが開放した場合に、羽根部材512の先端部が中央台板413に近接する。言い替えれば、アタッカ421が閉鎖状態で第2非電動役物415cが開放状態の場合には、アタッカ421の側方を通過した遊技球が第2非電動役物415cに入球する。これにより、第2非電動役物415cが特別遊技状態(大当り遊技状態、V大当り遊技状態、小当り遊技状態)の直前に開放状態となったとしても、アタッカ421が閉じた直後にアタッカ421の側方を通過する遊技球が第2非電動役物415cに入球する。したがって、特別遊技状態の直前に開放した第2非電動役物415cが、特別遊技状態終了後の遊技まで開放状態を維持することが困難になる。
なお、上述した実施形態によれば、アタッカ421は、第2非電動役物415cの上流側に配置されているが、それに限らず、アタッカ421は、第2非電動役物415cの下流側に配置されてもよい。これにより、遊技球は、第2非電動役物415cの開放中は優先的に第2非電動役物415cに向かい、第2非電動役物415cの閉鎖後にアタッカ421に向かうようになる。これにより、特別遊技状態の直前に開放した第2非電動役物415cが、特別遊技状態終了後の遊技まで開放状態を維持することを確実に防止できる。
可動部材426が開放状態となるタイミングは、アタッカ421が開放状態となるタイミングと関連している。例えば、アタッカ421及び可動部材426は、いずれも通常、閉鎖状態である。アタッカ421が開放状態となった場合は、それと同時あるいは少し遅れて可動部材426が開放状態となり、アタッカ421が閉鎖状態となる前に可動部材426が閉鎖状態となることとすればよい。
タッチセンサ450は、非接触式のタッチセンサからなり、遊技領域41の右側の領域における所定部位、例えば液晶表示装置50の表示領域51の右側近傍に配置されている。タッチセンサ450は、遊技者がタッチセンサ450に向かって、保護ガラス12(図3参照)越しに手をかざすかあるいは保護ガラス12に触接した場合に検知信号を出力する。
LEDユニット43には、特別図柄表示装置431、ラウンド数表示装置432、特別図柄保留表示装置433、普通図柄表示装置434、普通図柄保留表示装置435が配設されている。
特別図柄表示装置431は、7セグメントLEDによって構成され、この7セグメントLEDにより示される特別図柄(識別図柄とも言う)を、所定の変動表示開始条件の成立後、7セグメントLEDの点灯・消灯の繰り返しにより変動表示し、停止表示する。具体的には、特別図柄表示装置431は、中央始動口414a、第1始動口414b及び第2始動口414cに遊技球が入賞し、この遊技球が中央始動口入賞球センサ116a(図10参照)、第1始動口入賞球センサ116b及び第2始動口入賞球センサ116c(図10参照)により検出されると、特別図柄を変動表示し、所定時間経過後、特別図柄を所定の停止表示態様で停止表示する。このように、特別図柄は、識別情報の一例である。また、特別図柄表示装置431は、識別情報表示手段一例である。
ラウンド数表示装置432は、7セグメントLEDによって構成され、後述する大当り遊技状態におけるラウンドゲームのラウンド数を表示する。
本実施形態においては、ラウンド数表示装置432の側方に、12個の表示用ランプが配設されている。これらの表示用ランプは、特別図柄保留表示装置433、普通図柄表示装置434、及び普通図柄保留表示装置435を構成するものである。
特別図柄保留表示装置433は、4つの表示用ランプで構成され、中央始動口414a又は第1始動口414bに入賞したことを契機とする、特別図柄表示装置431における変動表示の実行回数(所謂、「保留個数」、「特別図柄に関する保留個数」)を点灯、消灯又は点滅によって表示する。
具体的には、特別図柄保留表示装置433は、例えば、特別図柄表示装置431における変動表示の実行回数が1回分保留されている場合には1つの表示用ランプが点灯し、特別図柄表示装置431における変動表示の実行回数が2回分保留されている場合には2つの表示用ランプが点灯する。なお、本実施形態においては、第2始動口414cに入賞したことを契機とする特別図柄表示装置431における変動表示を保留する、特別図柄保留表示装置は設けられていない。
普通図柄表示装置434は、2つの表示用ランプで構成されており、これら表示用ランプより示される普通図柄を、所定の変動表示開始条件の成立後、表示用ランプの点灯・消灯を交互に繰り返すにより変動表示し、停止表示する。具体的には、普通図柄表示装置434は、球通過検出器416を遊技球が通過し、この遊技球が球通過検出センサ115(図10参照)により検出されると、普通図柄を変動表示し、所定時間経過後、普通図柄を所定の停止表示態様で停止表示する。
普通図柄保留表示装置435は、4つの表示用ランプで構成され、球通過検出器416を遊技球が通過したことを契機とする、普通図柄表示装置434における変動表示の実行回数(所謂、「保留個数」、「普通図柄に関する保留個数」)を点灯、消灯又は点滅によって表示する。具体的には、普通図柄保留表示装置435は、例えば、普通図柄表示装置434における変動表示の実行回数が1回分保留されている場合には1つの表示用ランプが点灯し、普通図柄表示装置434における変動表示の実行回数が2回分保留されている場合には2つの表示用ランプが点灯する。
図3に戻って、液晶表示装置50は、表示手段の一例であり、遊技盤40の後方(背面側)に配設され、図4に示すように、その表示領域51が遊技盤40の中央より上方に配設されている。表示領域51には、演出用の識別図柄である導出図柄、演出画像、装飾用の装飾画像など、各種の画像が表示される。なお、本実施形態において、表示手段の一例として、液晶表示装置50を記載したが、本発明はこれに限定されない。表示手段は、プラズマディスプレイや、リアプロジェクションディスプレイや、CRTディスプレイや、ランプ等であってもよい。
払出ユニット70は、後述する払出装置71(図10参照)を備え、図4に示す、中央始動口414a、第1始動口414b、第2始動口414c、一般入賞口419a〜419c、大入賞口418、開閉入賞口420に遊技球が入賞したときに、それぞれの入賞口の種類に応じて予め設定されている数の遊技球を上皿131又は下皿132に払い出す。
基板ユニット80は、後述する主制御回路100(図10参照)、副制御回路200(図10参照)等が格納され、パチンコ遊技機1を制御する。
[パチンコ遊技機1における遊技状態]
次に、パチンコ遊技機1における遊技状態について説明する。本実施形態における遊技状態には、通常遊技状態と、特別遊技状態と、時短遊技状態とがある。通常遊技状態は、シャッタ417及びアタッカ421が閉鎖状態であり、大入賞口418及び開閉入賞口420に遊技球が受け入れ不可能でかつ第1始動口414b又は第2始動口414cへの入賞機会が少ない遊技状態である。
特別遊技状態は、シャッタ417又はアタッカ421が開放して、大入賞口418又は開閉入賞口420に遊技球が受け入れ可能となり、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な遊技状態である。特別遊技状態としては、シャッタ417が開放して、遊技者に多くの遊技価値を付与可能な大当り遊技状態及びV大当り遊技状態と、アタッカ421が開放して、遊技者に遊技価値を付与可能な小当り遊技状態とが含まれている。このように、大当り遊技状態及びV大当り遊技状態は第1特別遊技状態に相当し、小当り遊技状態は第2特別遊技状態に相当する。
時短遊技状態は、第1非電動役物415b又は第2非電動役物415cが開き易くなり、第1始動口414b又は第2始動口414cへの入賞機会が多くなることによって、結果として特別図柄の変動表示の時間が短くなる遊技状態である。時短遊技状態としては、第1時短遊技状態及び第2時短遊技状態の2つの遊技状態がある。時短遊技状態においては、普通電動役物415aの駆動パターンと振分装置506の駆動パターンとの組み合わせからなる開放パターンが設定される。特に、第1時短遊技状態においては第1非電動役物415bの開く機会が多くなる開放パターンが設定され、第2時短遊技状態おいては第2非電動役物415cの開く機会が多くなる開放パターンが設定される。
第1時短遊技状態の開放パターンは、第1非電動役物415bの開く機会が多くなる複数種類の開放パターンを有する第1開放パターン群の中から設定され、第2時短遊技状態の開放パターンは、第2非電動役物415cの開く機会が多くなる複数種類の開放パターンを有する第1開放パターン群の中から設定される。
具体的に、第1開放パターン群は、第2非電動役物415cが開く可能性がほとんどないパターン(図8の開放パターンA参照)と第2非電動役物415cが開く可能性が極めて小さいパターン(図8の開放パターンB参照)とを有しており、第2パターン群は第2非電動役物415cがほぼ確実に開くパターン(図9の開放パターンC参照)と第2非電動役物415cが開かないこともあり得るパターン(図9の開放パターンD参照)とを有している。第1時短遊技状態又は第2時短遊技状態においてどの開放パターンを設定するかについては、主制御回路100のメインCPU101による乱数抽選によって決定される。なお、本実施形態においては、普通電動役物415aの開放パターンは、第1時短遊技状態又は第2時短遊技状態においてそれぞれ2パターンであるが、1パターンでもよく、2パターンより多くてもよい。要は、第1時短遊技状態においては第2非電動役物415cが開放せず、第2時短遊技状態において第2非電動役物415cが開放するようなパターンであれば、パターン数は適宜設定可能である。
遊技者は、一般的に通常遊技状態から遊技を開始し、発射装置20により遊技球を遊技盤40の遊技領域41に打ち込む。この打ち込まれた遊技球が中央始動口414aに入賞すると、特別図柄表示装置431の特別図柄及び液晶表示装置50に表示された演出用の識別図柄(導出図柄)が変動表示する。また、特別図柄の変動表示中に中央始動口414aへ遊技球が入球した場合には、変動表示中の特別図柄が停止表示するまで、中央始動口414aへの遊技球の入球に基づく特別図柄の変動表示の実行(開始)が保留される。その後、変動表示していた特別図柄が停止表示した場合には、保留されていた特別図柄の変動表示が開始される。
なお、特別図柄の変動表示の実行が保留される回数には上限が設定されており、本実施形態においては、中央始動口414a及び第1始動口414bへの入球による特別図柄の変動表示の保留数は、中央始動口414aへ入球した場合と第1始動口414bへの入球した場合とを合わせて4回を上限としている。したがって、最大4回の保留が可能になる。
また、その他の(所定の特別図柄の変動表示開始)条件としては、特別図柄が停止表示されているときに特別図柄の始動条件を満たすことである。つまり、所定の特別図柄の変動表示開始条件が成立する毎に特別図柄の変動表示が開始される。なお、本実施形態においては、第2始動口414cに入賞したことを契機とする特別図柄表示装置431における変動表示は保留されないため、第2始動口414cに入賞した場合については、特別図柄が停止表示されている状態においてのみ特別図柄表示装置431が変動表示する。
そして、特別図柄表示装置431において停止表示された特別図柄が、特定の停止表示態様の場合には、通常遊技状態から特別遊技状態に移行する。この特定の停止表示態様のうち、大当り遊技状態に移行する停止表示態様が大当りであり、小当り遊技状態に移行する停止表示態様が小当りである。また、大当り又は小当り以外の特別図柄の停止表示態様はハズレ図柄であり、ハズレ図柄が停止表示された場合は、特別遊技状態に移行せずに、通常遊技状態が維持される。以上のように、特別図柄が変動表示された後、停止表示され、その結果によって遊技状態が移行又は維持されるゲームを「特別図柄ゲーム」という。
ここで、特別図柄ゲームは、中央始動口414a及び第1始動口414bへの入賞を契機として実行され、小当りに移行する確率が低い(確率0を含む)第1特別図柄ゲームと、第2始動口414cへの入賞を契機として実行され、小当りに移行する確率が高い第2特別図柄ゲームとを備えている。詳細については後述するが、通常遊技状態においては、第1特別図柄ゲームが実行され、時短遊技状態においては、第1特別図柄ゲーム又は第2特別図柄ゲームのいずれかのゲームが実行される。なお、以下の説明の便宜上、中央始動口414a及び第1始動口414bへの入賞を契機として変動、停止表示される特別図柄を第1特別図柄あるいは特図1と称する。また、第2始動口414cへの入賞を契機として変動、停止表示される特別図柄を第2特別図柄あるいは特図2と称する。
また、液晶表示装置50の表示領域51には、特別図柄表示装置431において表示される特別図柄と関連する演出画像が表示される。例えば、特別図柄表示装置431の変動表示中においては、特定の場合を除いて、液晶表示装置50の表示領域51において、識別図柄の一例である数字からなる導出図柄が変動表示される。また、特別図柄表示装置431が停止表示し特別図柄が表示されるとともに、液晶表示装置50の表示領域51でも導出図柄が停止表示される。
また、特別図柄表示装置431において、停止表示された特別図柄が特定の停止表示態様の場合には、当りであることを遊技者に把握させる演出画像が液晶表示装置50の表示領域51において表示される。具体的には、特別図柄表示装置431において特別図柄が、例えば、多くの出球が獲得可能な大当りに対応する特定の表示態様で停止表示された場合には、液晶表示装置50の表示領域51において表示される演出用の識別図柄の組合せが特定の表示態様(例えば、複数の図柄列のそれぞれに同一の図柄が全て揃った状態で停止表示される態様)となり、更に、大当りを示す演出画像が液晶表示装置50の表示領域51において表示される。
そして、特別図柄表示装置431において特別図柄が特定の停止表示態様となって、遊技状態が大当り遊技状態に移行した場合、シャッタ417は、遊技球を受け入れやすい開放状態となるように駆動される。その結果、大入賞口418は、遊技球を受け入れやすい開放状態となる。
特別図柄表示装置431において特別図柄が特定の停止表示態様となって、遊技状態が小当り遊技状態に移行された場合、アタッカ421が、短時間、遊技球を受け入れやすい開放状態となるように駆動され、開閉入賞口420が開放される。開閉入賞口420には、開閉入賞口カウントセンサ120(図10参照)を有する領域(図示せず)があり、その領域に遊技球が所定個数(例えば1個)入賞するか、又は、所定時間(例えば、約1.8秒)が経過するまでアタッカ421が開放状態に駆動される。そして、開閉入賞口420を通過した遊技球がV入賞口424にV入賞した場合にV大当りとなって、小当り遊技状態からV大当り遊技状態に移行する。遊技状態がV大当り遊技状態に移行した場合、シャッタ417は、遊技球を受け入れやすい開放状態となるように駆動される。その結果、大入賞口418は、遊技球を受け入れやすい開放状態となる。
なお、本実施形態においては、小当りからV大当りになった場合に、大当り遊技中においてシャッタ417を開放しているが、本実施形態はそれに限るものではなく、2ラウンド目以降もアタッカ421を開放させるような大当り遊技としてもよい。その際、1ラウンドあたりの入賞個数は10個程度が望ましい。また、V大当り中における開閉入賞口420への入賞による賞球を3個から10個に切り替わるように構成することが望ましい。また、シャッタ417とアタッカ421とをラウンド毎に交互に開閉して、例えば、アタッカ421が閉鎖した時にアタッカ421付近を通過した遊技球がシャッタ417に捕捉されるようにして、大当り遊技中におけるアウト球をできるだけ少なくすることも可能である。
また、本実施形態においては、小当り遊技状態においてV入賞が可能であるが、大当り遊技状態においてV入賞が可能であってもよい。例えば、アタッカ421の開放時間が短い2ラウンド大当りを設け、2ラウンド大当りの遊技中にV入賞が可能なように構成し、このV入賞を契機にラウンドゲームの回数及び開放時間を増やしてもよい。
シャッタ417の背面側(後方)に設けられた大入賞口418には、大入賞口カウントセンサ113(図5参照)を有する領域(図示せず)があり、その領域に遊技球が所定個数(例えば10個)入賞するか、又は、所定時間(例えば、約30秒)が経過するまでシャッタ417が開放状態に駆動される。そして、開放状態において大入賞口418への所定数の遊技球の入賞又は所定時間の経過のいずれかの条件が成立すると、シャッタ417が駆動し、大入賞口418は、遊技球を受け入れ難い閉鎖状態となる。なお、本実施形態において、大当り遊技状態又はV大当り遊技状態では、大入賞口418は、シャッタ417の駆動により、閉鎖状態から開放状態への移行が15回繰り返されるが、これに限らず、遊技球を受け入れやすい開放状態を1回、2回等の任意の回数としてもよい。
また、特別図柄表示装置431における特定の停止表示態様が大当りであった場合、遊技状態は、特別遊技状態のうち大当り遊技状態に移行する。また、V入賞した場合、遊技状態は、V大当り遊技状態に移行する。そして、大当り遊技状態では、大入賞口418が閉鎖状態から開放状態への移行が15回繰り返される遊技を1回のラウンドとし、このラウンドが繰り返されるラウンドゲームが行われる。このようなラウンドゲームは、“1”ラウンド、“2”ラウンド等のラウンド数として計数される。例えば、ラウンドゲームの1回目を第1ラウンド、2回目を第2ラウンドとも言う。なお、本実施形態において、大当り遊技状態におけるラウンド数は、15ラウンドであるが、これに限らず、ラウンド数は任意の回数とすることができる。V大当り遊技状態においては、最初のアタッカ421の開閉が1ラウンド目として扱われ、シャッタ417が開放されるのは2ラウンド目とする。そして、シャッタ417の開閉によるラウンドゲームが14回繰り返されることにより、計15ラウンドのラウンドゲームが行われる。
また、中央始動口414a、第1始動口414b、第2始動口414c、一般入賞口419a〜419c、大入賞口418、開閉入賞口420に遊技球が入賞したときには、それぞれの入賞口の種類に応じて予め設定されている数の遊技球が、払出ユニット70により上皿131又は下皿132に払い出される。
また、遊技者により、遊技領域41に打ち込まれた遊技球が球通過検出器416を通過すると、普通図柄表示装置434の表示用ランプが変動表示する。また、普通図柄の変動表示中において球通過検出器416を遊技球が通過した場合には、普通図柄保留表示装置435による表示態様を切り換えて、変動表示中の普通図柄が停止表示されるまで、当該球通過検出器416への遊技球の通過に基づく普通図柄の変動表示の実行(開始)が保留される。その後、変動表示していた普通図柄が停止表示された場合には、保留されていた普通図柄の変動表示が開始される。そして、普通図柄表示装置434において停止表示された普通図柄が、当りを示す態様の場合には、普通電動役物415aの平板部材520が、所定時間だけ突出した状態となる。なお、以下の説明の便宜上、普通電動役物415aの平板部材520が突出していることを普通電動役物415aが開放している、あるいは開放状態にあると称する。同様に、普通電動役物415aの平板部材520が引き込んでいることを普通電動役物415aが閉鎖している、あるいは閉鎖状態にあると称する。
以上のように、普通図柄が変動表示された後、停止表示され、その結果によって普通電動役物415a(図4参照)の開放・閉鎖状態が異なってくるゲームを「普通図柄ゲーム」という。
大当り遊技状態又はV大当り遊技状態が終了した場合には、特別図柄の変動表示の時間が短くなる時短遊技状態に移行する場合がある。時短遊技状態においては、普通図柄ゲームにおいて当りとなる確率が通常遊技状態の当り確率よりも高く設定されており、普通電動役物415aの平板部材520が突出する機会が増える。その結果、遊技球が平板部材520に乗る機会が多くなり、平板部材520に乗った遊技球が転動することにより、第1非電動役物415bあるいは第2非電動役物415cが開く機会が増える。
[パチンコ遊技機1の基本仕様]
図7はパチンコ遊技機の基本仕様を示すテーブルの一例を示す図である。
図7(a)は特別図柄ゲームの仕様の一例を示すものである。第1特別図柄ゲームにおいては、大当り確率が1/300、小当り確率が0/300、保留個数が4個、中央始動口414a、第1始動口414b及び第2始動口414cの賞球は3個、一般入賞口419a〜419cの賞球は10個、大入賞口418の賞球は10個、開閉入賞口420の賞球は3個、開閉入賞口カウントセンサ120のカウント数の上限は1個、大入賞口カウントセンサ113のカウント数の上限は10個、に設定されている。
第2特別図柄ゲームにおいては、大当り確率が1/300、小当り確率が299/300、保留個数が4個、中央始動口414a、第1始動口414b及び第2始動口414cの賞球は3個、一般入賞口419a〜419cの賞球は10個、開閉入賞口420の賞球は3個、開閉入賞口カウントセンサ120のカウント数の上限は1個、大入賞口カウントセンサ113のカウント数の上限は10個、に設定されている。特図1と特図2で区分されるのは保留個数までである。それ以降は共通である。
第1特別図柄ゲームにおいては、小当り確率が0/300であって小当りにはならないためV入賞することはない。一方、第2特別図柄ゲームにおいては、小当りの確率が極めて高いため、V入賞からV大当り遊技状態に移行する可能性がある。このように、第1特別図柄ゲームにおいて小当り確率が0/300であって第2特別図柄ゲームにおいては、小当りの確率が299/300であることは、第2始動領域(第2始動口414c)への遊技媒体通過を契機として第2の特別遊技状態(小当り)へ移行する確率が、第1始動領域(第1始動口414b)への遊技媒体通過を契機として第2の特別遊技状態(小当り)へ移行する確率より高いことの一例である。なお、第1特別図柄ゲームの小当り確率を0ではなく、例えば1/300等、第2特別図柄ゲームよりも低い確率とし、第1特別図柄ゲームから小当り、V入賞そしてV大当りを狙う遊技性を持たせてもよい。
図7(b)は普通図柄ゲームの仕様の一例を示すものである。普通図柄ゲームにおいては、通常遊技状態(非時短状態)、第1時短遊技状態、第2時短遊技状態の場合がある。
通常遊技状態においては、当り確率が0、保留個数は4個に設定される。第1時短遊技おいては、当り確率が251/251、保留個数は4個に設定される。時短回数は100回、普通電動役物の開放パターンは、第1パターン群に設定される。第2時短遊技おいては、当り確率が251/251、保留個数は4個に設定される。時短回数は100回、普通電動役物415aの開放パターンは、第2パターン群に設定される。第1、第2パターン群の詳細については後述するが、普通電動役物415a及び振分装置506の駆動パターンである。
図7(c)は大当り振分の一例を示すものである。本実施形態においては、特別図柄ゲームによる大当り及びV大当りの場合に、大当りが、15ラウンド通常大当り、15ラウンド時短1大当り、15ラウンド時短2大当りのいずれかに振り分けられる。ここで、15ラウンド通常大当りとは、ラウンドゲーム数が15回であり、大当り遊技状態の終了後に時短状態にならない大当りである。15ラウンド時短1大当りとは、ラウンドゲーム数が15回であり、大当り遊技状態の終了後に第1時短遊技状態に移行する大当りである。15ラウンド時短2大当りとは、ラウンドゲーム数が15回であり、大当り遊技状態の終了後に第2時短遊技状態に移行する大当りである。
第1特別図柄ゲームの大当りにおいては、15ラウンド通常大当りに振り分けられる確率が50/100であり、15ラウンド時短1大当りに振り分けられる確率が0であり、15ラウンド時短2大当りに振り分けられる確率が50/100である。
第2特別図柄ゲームの大当りにおいては、15ラウンド通常大当りに振り分けられる確率が20/100であり、15ラウンド時短1大当りに振り分けられる確率が15/100であり、15ラウンド時短2大当りに振り分けられる確率が65/100である。具体的に、第2特別図柄ゲームの大当りにおいては、大当りとなる特別図柄(大当り図柄)が100種類あり、これらの大当り図柄において、20種類の大当り図柄は15ラウンド通常大当りに、15種類の大当り図柄は15ラウンド時短1大当りに、65種類の大当り図柄は15ラウンド時短2大当りに振り分けられる。
第2特別図柄ゲームの小当りを経由とするV大当りにおいては、通常遊技状態に振り分けられる確率が20/100であり、第1時短遊技状態に振り分けられる確率が15/100であり、第2時短遊技状態に振り分けられる確率が65/100である。具体的に、第2特別図柄ゲームの小当りを経由とするV大当りにおいては、小当りとなる特別図柄(小当り図柄)によって決定される。小当り図柄は100種類あり、これらの小当り図柄において、20種類の小当り図柄は通常遊技状態に、15種類の小当り図柄は第1時短遊技状態に、65種類の小当り図柄は第2時短遊技状態に振り分けられる。
このように、第2特別図柄ゲームの大当りによる大当り遊技状態終了後の遊技状態の振り分けと、第2特別図柄ゲームの小当りを経由するV大当り遊技状態終了後の遊技状態の振り分けは同じであり、第2特別図柄ゲームを契機とする大当りとV大当りは、大当り遊技終了後、同じ確率で通常遊技状態、第1時短遊技状態あるいは第2時短遊技状態に移行する。
このような振り分けは、前記第2始動領域(第2始動口414c)の遊技媒体通過を契機として抽選手段(メインCPU101)により移行が決定された第1特別遊技状態終了後(大当り遊技状態終了後)、及び、特別入賞領域通過(V入賞口424通過)を契機として実行された第1特別遊技状態終了後(V大当り遊技状態終了後)に前記通常状態(通常遊技状態)となる確率は、前記第1始動領域の遊技媒体通過を契機として抽選手段(メインCPU101)により移行が決定された第1特別遊技状態終了後(大当り遊技状態終了後)に通常状態(通常遊技状態)となる確率より小さく、第2始動領域(第2始動口414c)の遊技媒体通過を契機として抽選手段(メインCPU101)により移行が決定された第1特別遊技状態終了後(大当り遊技状態終了後)、及び、特別入賞領域通過(V入賞口424通過)を契機として実行された第1特別遊技状態終了後(大当り遊技状態終了後)に第1特定状態(第1時短遊技状態)となる確率は、第1始動領域(第1始動口414b)の遊技媒体通過を契機として抽選手段(メインCPU101)により移行が決定された第1特別遊技状態終了後(大当り遊技状態終了後)に第1特定状態(第1時短遊技状態)となる確率より大きいことの一例である。
図7(d)は、第1パターン群に属する開放パターンの振り分けの一例を示すものである。普通図柄において選択率が50/100となる範囲の乱数値(例えば、0〜99における、0〜49)が属する普通図柄1の乱数値には開放パターンAが関連付けてられており、普通図柄において選択率が50/100となる範囲の他の乱数値(例えば、0〜99における、50〜99)が属する普通図柄2の乱数値には開放パターンBが関連付けられている。
図7(e)は、第2パターン群に属する開放パターンの振り分けの一例を示すものである。普通図柄において選択率が80/100となる範囲の乱数値(例えば、0〜99における、0〜79)が属する普通図柄1の乱数値には開放パターンCが関連付けてられており、普通図柄において選択率が20/100となる範囲の他の乱数値(例えば、0〜99における、80〜99)が属する普通図柄2の乱数値には開放パターンDが関連付けられている。
[開放パターンの説明]
次に、開放パターンA〜Dについて、図8及び図9を参照しながら説明する。
開放パターンA〜Dは、上述したように普通電動役物415aの駆動パターンと振分装置506の駆動パターンとの組み合わせからなる。また、通常遊技状態においては普通電動役物415aが閉鎖状態であり、振分装置506は、第1非電動役物415b側に遊技球を振り分ける状態である。
開放パターンAによれば、図8に示すように、普通電動役物415aは、普通図柄ゲームが当りになったタイミング、又は当りとなった後所定の当り開始インターバル時間を消化した後に平板部材520の突出、引込を2度連続して繰り返す。平板部材520が突出する時間T1は、平板部材520が突出した時点で、球通過検出器416に位置する遊技球が平板部材520に乗るために必要な時間に設定されている。平板部材520が2度突出、引込をした後、次に普通図柄ゲームが当りになるまで平板部材520は引込状態となる。
振分装置506は、遊技球の経路を、普通図柄ゲームが当りになったタイミング、すなわち普通電動役物415aと同じタイミングで、第2非電動役物415c側に切り替えて直ぐに第1非電動役物415b側に切り替える。この切り替え動作は、平板部材520に乗った遊技球が振分板507に到達するまでの時間T2内に行われるため、平板部材520に乗った遊技球が第2非電動役物415c側に振り分けられることはほとんどない。そして、振分装置506は、所定時間T3が経過した時点で第2非電動役物415c側に切り替える。所定時間T3は、普通図柄ゲームが当りになった時点から普通電動役物415aの平板部材520が3度突出、引込するために必要な時間に設定されている。振分装置506は、遊技球の経路を第2非電動役物415c側に切り替えてから所定時間T4が経過した時点で第1非電動役物415b側に切り替える。所定時間T4は、3個の遊技球が第2非電動役物415c側に振り分けられる程度の時間に設定されている。
開放パターンBによれば、図8に示すように、普通電動役物415aは、普通図柄ゲームが当りになったタイミング、又は当りとなった後所定の当り開始インターバル時間を消化した後で平板部材520の突出、引込を3度連続して繰り返す。平板部材520が突出する時間T1は、開放パターンAと同じである。振分装置506は、開放パターンAと同じパターンで第1非電動役物415b側又は第2非電動役物415c側への切り替えを行う。
このように、第1開放パターン群に属する開放パターンA及び開放パターンBは、振分装置506が第1非電動役物415bに遊技球を振り分けている時間内に、普通電動役物415aが駆動するため、平板部材520に乗った遊技球は第1非電動役物415bに導かれ易くなる。ここで、開放パターンBにおいては、普通電動役物415aの動作が終了してから時間T2だけ経過した後に振分装置506が第2非電動役物415c側に切り替えるため、平板部材520が引き込んでから振分板507が切り替わるまでの時間が短い。このため、3回目に突出した平板部材520が引き込まれる間際に平板部材520に乗った遊技球は、稀に第2非電動役物415c側に振り分けられる場合がある。
開放パターンCによれば、図9に示すように、普通電動役物415aは、普通図柄ゲームが当りになったタイミング、又は当りとなった後所定の当り開始インターバル時間を消化した後に平板部材520の突出、引込を1度実行する。平板部材520が突出する時間T2’は、平板部材520が突出した時点で、球通過検出器416に位置する遊技球が平板部材520まで到達しない時間に設定されている。つまり、球通過検出器416に位置する遊技球が落下しての平板部材520に乗ることはない。その後、普通電動役物415aは、振分装置506が遊技球の経路を第2非電動役物415c側に切り替えるタイミングで平板部材520を突出させ、第1非電動役物415b側に切り替えるタイミングで平板部材520を引き込む。つまり、振分装置506が遊技球を第2非電動役物415c側に振り分けている時間T4において、平板部材520が突出状態となる。平板部材520は、次に普通図柄ゲームが当りになるまで引込状態となる。
開放パターンDによれば、図9に示すように、開放パターンCにおいて平板部材520が突出状態となっている時間T4における普通電動役物415aの駆動パターンを、平板部材520を3回突出させるパターンとしたものである。平板部材520を突出させる時間は、開閉パターンAと同様に時間T1に設定されている。その他の動作は開放パターンCと同じである。
このように、第2開放パターン群に属する開放パターンC及び開放パターンDは、振分装置506が第2非電動役物415cに遊技球を振り分けている時間T4内に、普通電動役物415aが駆動するため、平板部材520に乗った遊技球は第2非電動役物415cに導かれ易くなる。ここで、開放パターンDにおいては、時間T4における普通電動役物415aの動作が断続的であるため、開放パターンCに比べて平板部材520に遊技球が乗らない場合が多くなる。
なお、上述した本実施形態の仕様によれば、第1特別図柄ゲームにおいては、小当り確率が0/300であって小当りにはならないためV入賞することはない。しかし、本実施形態はそれに限るものでなく、上述したように、第1特別図柄ゲームにおいても小当りに移行するような仕様としてもよい。ただし、第2特別図柄ゲームの方が第1特別図柄ゲームよりも有利にするために、第2特別図柄ゲームにおける小当り確率(299/100)よりも小さい確率とすることが望ましい。
また、第1特別図柄ゲームを経由する大当り又はV大当りによる大当り遊技おいても、所定のラウンドにおいてはシャッタ417ではなくアタッカ421を開閉させてもよい。又、第1特別図柄ゲームの小当りを経由したV大当りの場合には、V大当り遊技中において、シャッタ417ではなく、15ラウンド全てアタッカ421が開放してもよい。このように、アタッカ421は第5変位部材の一例である。
[遊技機の電気的構成]
本実施形態におけるパチンコ遊技機1の制御回路を示すブロック図を図10に示す。図10に示すように、パチンコ遊技機1は、主に、遊技の制御を行う主制御回路100と、遊技の進行に応じた演出の制御を行う副制御回路200とから構成される。
主制御回路100は、メインCPU101、メインROM102(読み出し専用メモリ)、メインRAM103(読み書き可能メモリ)を備えている。
メインCPU101には、メインROM102、メインRAM103等が接続されており、このメインROM102に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。
メインROM102には、メインCPU101によりパチンコ遊技機1の動作を制御するためのプログラム、例えば、図11〜図37に示す処理をメインCPU101に実行させるためのプログラムや、各種のテーブル等が記憶されている。
メインRAM103は、メインCPU101の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。なお、本実施形態においては、メインCPU101の一時記憶領域としてメインRAM103を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
また、この主制御回路100は、所定の周波数のクロックパルスを生成するリセット用クロックパルス発生回路104、電源投入時においてリセット信号を生成する初期リセット回路105、後述する副制御回路200に対してコマンドを供給するためのシリアル通信用IC106を備えている。また、これらのリセット用クロックパルス発生回路104、初期リセット回路105、シリアル通信用IC106は、メインCPU101に接続されている。
リセット用クロックパルス発生回路104は、後述するシステムタイマ割込処理を実行するために、所定の周期(例えば2ミリ秒)毎にクロックパルスを発生する。
初期リセット回路105は、コンデンサと、ウォッチドッグタイマとを備え、コンデンサに印加された電圧が一定の値に達すると、メインCPU101に対してリセット信号を送信する。また、初期リセット回路105は、メインCPU101から所定の制御信号を受信することによって、コンデンサに印加した電圧を解放するために放電する。
シリアル通信用IC106は、メインCPU101と副制御回路200と払出・発射制御回路300と接続され、副制御基板用バッファと、払出・発射制御回路用バッファとを備える。
また、主制御回路100には、各種の装置が接続されている。例えば、主制御回路100からの信号に応じる各種の装置としては、特別図柄ゲームにおける特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置431、ラウンドゲームにおけるラウンド数を表示するラウンド数表示装置432、特別図柄ゲームにおける特別図柄の可変表示の保留個数を表示する特別図柄保留表示装置433、普通図柄ゲームにおける識別図柄としての普通図柄の可変表示を行う普通図柄表示装置434、普通図柄ゲームにおける普通図柄の可変表示の保留個数を表示する普通図柄保留表示装置435、普通電動役物415aの平板部材520(図5参照)を開いた状態又は閉じた状態とする普通電動役物ソレノイド111、シャッタ417(図4参照)を駆動させ、大入賞口418を開放状態又は閉鎖状態とする大入賞口ソレノイド112、可動部材426(図4参照)を駆動させ、V入賞口424を開放状態又は閉鎖状態とするV入賞口ソレノイド117、アタッカ421(図4参照)を駆動させ、開閉入賞口420を開放状態又は閉鎖状態とする開閉入賞口ソレノイド118、振分装置506(図5参照)の振分板507を駆動させ、第1通路504及び第2通路505のいずれかに遊技球の通過経路を切り替える振分ソレノイド121等が接続されている。また、ホール係員を呼び出す機能や当り回数を表示するといった機能を有する図示しない呼出装置や、遊技場(ホール)全体のパチンコ遊技機を管理するホールコンピュータにデータ送信するために用いる外部端子板が接続されている。
また、主制御回路100には、各種のセンサが接続されている。例えば、主制御回路100には、大入賞口418に遊技球が入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路100に供給する大入賞口カウントセンサ113、各一般入賞口419a〜419cに遊技球が入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路100に供給する一般入賞球センサ114a〜114c、球通過検出器416に遊技球が入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路100に供給する球通過検出センサ115、中央始動口414aに遊技球が入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路100に供給する中央始動口入賞球センサ116a、第1始動口414bに遊技球が入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路100に供給する第1始動口入賞球センサ116b、第2始動口414cに遊技球が入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路100に供給する第2始動口入賞球センサ116c、開閉入賞口420に遊技球が入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路100に供給する開閉入賞口カウントセンサ120、普通電動役物415aの平板部材520が捕捉した遊技球を検知した場合に、所定の検知信号を主制御回路100に供給する普通電動役物入球センサ122、電断時等におけるバックアップデータを遊技場の管理者の操作に応じてクリアするバックアップクリアスイッチ123等が接続されている。なお、本実施形態において、入賞とは、上記各センサが設けられた領域を遊技球が通過することを言う。
また、主制御回路100には、払出・発射制御回路300が接続されている。この払出・発射制御回路300には、遊技球の払出を行う払出装置71、遊技球の発射を行う発射装置20、カードユニット400が接続されている。カードユニット400は、遊技者の操作によって、カードユニット400に遊技球の貸し出しを要求する信号を出力する貸し出し用操作部401との間で送受信可能である。
払出・発射制御回路300は、主制御回路100から供給される賞球制御コマンド、カードユニット400から供給される貸し球制御信号を受け取り、払出装置71に対して所定の信号を送信することにより、払出装置71に遊技球を払い出させる。また、払出・発射制御回路300は、発射ハンドル21が遊技者によって握持され、かつ、時計回り方向へ回動操作されたときには、その回動角度に応じて発射ソレノイドに電力を供給し、遊技球を発射させる制御を行う。
更には、主制御回路100には、副制御回路200が接続されている。この副制御回路200は、主制御回路100から供給される各種のコマンドに応じて、液晶表示装置50における表示制御、スピーカ14から発生させる音声に関する制御、装飾ランプ等を含むランプの制御等を行う。
なお、本実施形態においては、主制御回路100から副制御回路200に対してコマンドを供給するとともに、副制御回路200から主制御回路100に対して信号を供給できないように構成したが、これに限らず、副制御回路200から主制御回路100に対して信号を送信できるように構成してもよい。
副制御回路200は、サブCPU201、プログラムROM202、ワークRAM203、RTC204、液晶表示装置50における表示制御を行うための表示制御回路210、スピーカ14から発生させる音声に関する制御を行う音声制御回路220、装飾ランプ等を含むランプ15の制御を行うランプ制御回路230、演出ボタン16、タッチセンサ450から遊技者の操作に基づく操作信号を受信する操作手段制御回路240から構成されている。副制御回路200は、主制御回路100からの指令に応じて遊技の進行に応じた演出を実行する。
サブCPU201は、プログラムROM202に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。特に、サブCPU201は、主制御回路100から供給される各種のコマンドに従って、副制御回路200の制御を行う。
プログラムROM202には、サブCPU201によりパチンコ遊技機1の遊技演出を制御するためのプログラムや各種のテーブルが記憶されている。
なお、本実施形態においては、プログラム、テーブル等を記憶する記憶手段として、メインROM102、プログラムROM202を用いるように構成したが、これに限らず、制御手段を備えたコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体であれば別態様であってもよく、例えば、ハードディスク装置、CD−ROM及びDVD−ROM、ROMカートリッジ等の記憶媒体に記録されていてもよい。また、これらのプログラムは、予め記録されているものでなくとも、電源投入後にこれらのプログラムをダウンロードし、ワークRAM203等に記録されるものでもよい。更にまた、プログラムの各々が別々の記憶媒体に記録されていてもよい。
ワークRAM203は、サブCPU201の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する。なお、本実施形態においては、サブCPU201の一時記憶領域としてワークRAM203を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。RTC204は、現在の時間を計時する。
表示制御回路210は、液晶表示装置50の表示制御を行う回路であり、画像データプロセッサ(以下、VDPと称する。)、各種の画像データを生成するためのデータが記憶されている画像データROM、画像データをバッファするフレームバッファ、画像データを画像信号として変換するD/Aコンバータ等から構成されている。
表示制御回路210は、サブCPU201から供給されるデータに応じて、液晶表示装置50に画像を表示させるための種々の処理を行うことができる装置である。表示制御回路210は、サブCPU201から供給される画像表示命令に応じて、識別図柄を示す識別図柄画像データ、背景画像データ、演出用画像データ等、各種の画像データ等、液晶表示装置50に表示させるための画像データを一時的にフレームバッファに格納する。
そして、表示制御回路210は、所定のタイミングで、フレームバッファに格納された画像データをD/Aコンバータに供給する。このD/Aコンバータは、画像データを画像信号として変換し、所定のタイミングでこの画像信号を液晶表示装置50に供給することにより、液晶表示装置50に画像が表示される。つまり、表示制御回路210は、液晶表示装置50に遊技に関する画像を表示させる制御を行うこととなる。
また、音声制御回路220は、音声に関する制御を行う音源IC、各種の音声データを記憶する音声データROM、音声信号を増幅するための増幅器(以下、AMPと称する。)等から構成されている。
この音源ICは、スピーカ14から発生させる音声の制御を行う。音源ICは、サブCPU201から供給される音声発生命令に応じて、音声データROMに記憶されている複数の音声データから1つの音声データを選択する。また、音源ICは、選択された音声データを音声データROMから読み出し、音声データを所定の音声信号に変換し、その音声信号をAMPに供給する。AMPは、音声信号を増幅させ、スピーカ14から音声を発生させる。
ランプ制御回路230は、ランプ制御信号を供給するためのドライブ回路、複数種類のランプ装飾パターンが記憶されている装飾データROM等から構成されている。
操作手段制御回路240は、演出ボタン16から受信した操作信号をサブCPU201に送信する。サブCPU201は、操作信号に応じた演出を行うためのデータを、表示制御回路210等に供給する。
[主制御回路の動作説明]
次に、図11〜図37を参照して、主制御回路100のメインCPU101により実行される各種処理の内容について説明する。
[主制御メイン処理]
まず、図11及び図12を参照して、メインCPU101の制御による主制御メイン処理について説明する。なお、図11及び図12はパチンコ遊技機においてメインCPUにより実行されるメイン処理の一例を示すフローチャートである。
ステップS11において、ウォッチドッグタイマのディセーブル設定処理を行う。この処理において、メインCPU101は、ウォッチドッグタイマをディセーブルに設定する処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS12に処理を移す。
ステップS12において、入出力ポートの設定処理を行う。この処理において、メインCPU101は、入出力ポートの設定処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS13に処理を移す。
ステップS13において、電断検知状態であるか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、電断検知信号がHI(高レベル)であるか否かを判定する。電断検知信号がHIである場合には電断検知状態であると判定してステップS13に処理を移し、電断検知信号がHIでない場合には電断検知状態でないと判定してステップS14に処理を移し、電断検知信号がHIである場合には電断検知状態であると判定して、再度、ステップS13に処理を移し、電断検知状態でないと判定するまでこれを繰り返す。
ステップS14において、サブ制御受信受付ウェイト処理を行う。この処理において、メインCPU101は、副制御回路200が信号を受け付けるようになるまで待機する処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS15に処理を移す。
ステップS15において、RAMの書き込み許可処理を行う。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103への書き込みを許可する処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS16に処理を移す。
ステップS16において、バックアップクリアスイッチ123(図10参照)がオンであるか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、バックアップクリアスイッチ123(図10参照)がオンであると判定した場合には、ステップS24に処理を移し、バックアップクリアスイッチ123がオンでないと判定した場合には、ステップS17に処理を移す。
ステップS17において、電断検知フラグがあるか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、電断検知フラグがあると判定した場合には、ステップS18に処理を移し、電断検知フラグがあると判定しない場合には、ステップS24に処理を移す。
ステップS18において、作業損傷チェック値を算出する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、作業領域の損傷チェックを行い、作業損傷チェック値を算出する処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS19に処理を移す。
ステップS19において、作業損傷チェック値が正常値か否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、作業損傷チェック値が正常値であると判定した場合には、ステップS20に処理を移し、作業損傷チェック値が正常値であると判定しない場合には、ステップS24に処理を移す。
ステップS20においては、スタックポインタに7FFEHを設定する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、スタックポインタに7FFEHを設定する処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS21に処理を移す。
ステップS21においては、復電時の作業領域の初期設定処理を行う。この処理において、メインCPU101は、復電時の作業領域の初期設定処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS22に処理を移す。
ステップS22においては、復電時のコマンドを送信する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、副制御回路200に、電断時の遊技状態に復帰させるためのコマンドを送信する処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS23に処理を移す。
ステップS23においては、CPU周辺デバイスの初期設定処理を行う。この処理において、メインCPU101は、メインCPU101周辺のデバイスの初期設定を行う。この処理が終了した場合には、電断前のアドレス、すなわちスタックエリアより復帰されたプログラムカウンタの示すプログラムアドレスへ復帰する。
ステップS24においては、スタックポインタに8000Hを設定する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、スタックポインタに8000Hを設定する処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS25に処理を移す。
ステップS25においては、大当り判定関連の乱数の初期値を取得する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、大当り判定関連の乱数の初期値を取得する処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS26に処理を移す。
ステップS26においては、全作業領域クリア処理を行う。この処理において、メインCPU101は、全作業領域をクリアする処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS27(図12参照)に処理を移す。
ステップS27においては、大当り判定関連の乱数の初期値を設定する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、大当り判定関連の乱数の初期値を設定する処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS28に処理を移す。
ステップS28においては、RAMの初期化時の作業領域の初期設定処理を行う。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103の初期化時における作業領域の初期設定を行う。この処理が終了した場合、ステップS29に処理を移す。
ステップS29においては、RAMの初期化時のコマンドを送信する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103の初期化時のコマンドを副制御回路200に送信する処理を行う。また、副制御回路200においては、受信したコマンドに基づいて初期化が実行される。この処理が終了した場合、ステップS30に処理を移す。
ステップS30においては、CPU周辺デバイスの初期設定処理を行う。この処理において、メインCPU101は、メインCPU101周辺のデバイスの初期設定を行う。この処理が終了した場合、ステップS31に処理を移す。
ステップS31においては、割込禁止処理を行う。この処理において、メインCPU101は、割込処理を禁止する処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS32に処理を移す。
ステップS32においては、初期値乱数更新処理を行う。この処理において、メインCPU101は、初期乱数カウンタ値を更新する処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS33に処理を移す。
ステップS33においては、割込許可処理を行う。この処理において、メインCPU101は、割込処理を許可する処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS34に処理を移す。
ステップS34において、演出用乱数更新処理を行う。この処理において、メインCPU101は、演出用乱数カウンタ値を更新する処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS35に処理を移す。
ステップS35において、メインCPU101は、システムタイマ監視タイマ値が3以上であるか否かを判定する。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されるシステムタイマ監視タイマ値を参照し、システムタイマ監視タイマ値が3以上である場合には、ステップS36に処理を移し、システムタイマ監視タイマ値が3以上でない場合には、ステップS31に処理を移す。
ステップS36においては、システムタイマ監視タイマの値を3減算する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されるシステムタイマ監視タイマの値を3減算する処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS37に処理を移す。
ステップS37においては、タイマ更新処理を行う。この処理において、メインCPU101は、主制御回路100と副制御回路200との同期をとるための待ち時間タイマ、シャッタ417を駆動することによる大入賞口418(図4参照)の開放時間を計測するための大入賞装置開放時間タイマ、アタッカ421を駆動することによる開閉入賞口420(図4参照)の開放時間を計測するための開閉入賞口開放時間タイマ、可動部材426を駆動することによるV入賞口424の開放時間を計測するためのV入賞口開放時間タイマ等、各種のタイマを更新する処理を実行する。この処理が終了した場合には、ステップS38に処理を移す。
ステップS38においては、特別図柄制御処理を行う。詳しくは後述するが、この処理において、メインCPU101は、中央始動口入賞球センサ116a、第1始動口入賞球センサ116b及び第2始動口入賞球センサ116cからの検知信号に応じて、当り判定用乱数値と当り図柄決定用乱数値を抽出し、メインROM102に記憶される当り判定テーブルを参照し、特別図柄抽選(大当り又は小当り)に当選したか否かを判定し、判定の結果をメインRAM103に記憶する処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS39に処理を移す。
ステップS39においては、普通図柄制御処理を行う。詳しくは後述するが、この処理において、メインCPU101は、球通過検出センサ115からの検知信号に応じて、乱数値を抽出し、メインROM102に記憶される普通図柄当選テーブルを参照し、普通図柄抽選に当選したか否かを判定し、判定の結果をメインRAM103に記憶する処理を行う。ここで、本実施形態においては、図7に示す仕様のように、通常遊技状態(非時短遊技状態)において普通図柄抽選に当選する確率は0%であり、時短遊技状態において普通図柄抽選に当選する確率は100%である。このため、普通電動役物415aは、時短遊技状態においてのみ動作する。
普通図柄抽選に当選した場合、普通電動役物415aの平板部材520が突出し、この平板部材520に遊技球が乗ることによって、第1非電動役物415b又は第2非電動役物415cの羽根部材が開いた状態となって、第1始動口414b又は第2始動口414c(図4参照)に遊技球が入球しやすくなる。この処理が終了した場合、ステップS40に処理を移す。
ステップS40においては、図柄表示装置制御処理を行う。この処理において、メインCPU101は、ステップS38、ステップS39でメインRAM103に記憶された特別図柄制御処理の結果と、普通図柄制御処理の結果に応じて、特別図柄表示装置431と、普通図柄表示装置434とを駆動するための制御信号をメインRAM103に記憶する処理を行う。メインCPU101は、特別図柄表示装置431又は普通図柄表示装置434に、この制御信号を送信する。特別図柄表示装置431は受信した制御信号に基づき特別図柄を変動表示及び停止表示する。普通図柄表示装置434は受信した制御信号に基づき普通図柄を変動表示及び停止表示する。この処理が終了した場合、ステップS41に処理を移す。
ステップS41においては、振分装置制御処理を行う。詳しくは後述するが、この処理において、メインCPU101は、普通電動役物415aの駆動開始タイミングに同期して、振分ソレノイド121を予め設定された振分パターンに基づいて駆動させる制御信号をメインRAM103に記憶する処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS39に処理を移す。
ステップS42においては、非電動役物管理処理を行う。詳しくは後述するが、この処理において、メインCPU101は、ステップS39の普通図柄制御処理において普通図柄ゲームに当選した後の、普通電動役物入球センサ122と、第1フォトセンサ508と第1始動口入賞球センサ116b及び第2フォトセンサ509と第2始動口入賞球センサ116cの検知結果に基づいて、異常が発生したか否かを監視する処理を行う。そして、メインCPU101は、異常が発生したと判断した場合に、エラーを報知する制御信号をメインRAM103に記憶する処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS43に処理を移す。
ステップS43においては、遊技情報データ生成処理を行う。この処理において、メインCPU101は、台コンピュータ又はホールコンピュータに送信するための遊技情報信号に関するデータを生成し、メインRAM103に記憶する処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS44に処理を移す。
ステップS44においては図柄保留個数データ生成処理を行う。この処理において、メインCPU101は、後述するタイマ割込処理におけるスイッチ入力処理(図34のステップS305)にて検出される中央始動口入賞球センサ116a、第1始動口入賞球センサ116b、第2始動口入賞球センサ116c及び球通過検出センサ115からの検知信号や、特別図柄及び普通図柄の変動表示の実行に応じて更新されるメインRAM103に記憶された保留個数データの更新結果に基づいて、特別図柄及び普通図柄に関しての保留についての表示を行うための制御信号をメインRAM103に記憶する処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS45に処理を移す。
ステップS45においては、ポート出力処理を行う。この処理において、メインCPU101は、上記のステップなどでメインRAM103に記憶される制御信号を各ポートより出力する処理を行う。具体的には、LED点灯のためのLED電源(コモン信号)や普通電動役物415aの平板部材520の突出、引込を行う普通電動役物ソレノイド111(図5参照)を駆動するためのソレノイド電源、開閉入賞口420のアタッカ421を駆動する開閉入賞口ソレノイド118(図5参照)を駆動するためのソレノイド電源、V入賞口424の可動部材426を駆動するV入賞口ソレノイド117(図5参照)を駆動するためのソレノイド電源を供給する。この処理が終了した場合、ステップS46に処理を移す。
ステップS46においては、コマンド制御処理を行う。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103の所定領域に時短遊技状態フラグがセットされているか判定し、時短遊技状態フラグがセットされていると判定した場合、時短遊技状態フラグコマンドを生成し、副制御回路200に送信する処理を行う。また、この処理において、メインCPU101は、各種のコマンドを副制御回路200に供給する。これらの各種のコマンドとしては、例えば、液晶表示装置50に導出表示されるデモ表示コマンド、後述する導出図柄指定コマンド、後述する変動パターン指定コマンド、後述する大当り開始コマンド、後述する小当り開始コマンド、後述する始動口入賞コマンド等が含まれる。なお、この処理において、メインCPU101は、各種のコマンドの他に、後述する時短状態変動回数カウンタの値を示すデータを副制御回路200に供給する。この処理が終了した場合、ステップS47に処理を移す。
ステップS47においては、払出処理を行う。この処理において、メインCPU101は、一般入賞口419a〜419c、中央始動口414a、第1始動口414b、第2始動口414c、大入賞口418及び開閉入賞口420に遊技球が入賞したか否かのチェックを行い、入賞があった場合、それぞれに対応する払出要求コマンドを払出・発射制御回路300に送信する。この処理が終了した場合には、ステップS31に処理を移す。
[特別図柄制御処理]
図12のステップS38において実行されるサブルーチン(特別図柄制御処理)について図13を用いて説明する。なお、図13において、ステップS62〜ステップS72の近傍に記載された数値(00H〜10H)は、それらのステップに対応する制御状態フラグを示し、メインRAM103における制御状態フラグとして機能する記憶領域に記憶されている。メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている制御状態フラグの数値に応じて、その数値に対応する1つのステップが実行され、特別図柄ゲームが進行することになる。
最初に、ステップS61において、制御状態フラグをロードする処理を実行する。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグを読み出す。この処理が終了した場合には、ステップS62に処理を移す。
なお、後述するステップS62からステップS72において、メインCPU101は、制御状態フラグの値に基づいて、各ステップにおける各種の処理を実行するか否かを判定する。この制御状態フラグは、特別図柄ゲームの遊技の状態を示すものであり、ステップS62からステップS72における処理のいずれかを実行可能にするものである。また、それに加えて、メインCPU101は、各ステップに対して設定された待ち時間タイマなどに応じて決定される所定のタイミングで各ステップにおける処理を実行する。なお、この所定のタイミングに至る前においては、各ステップにおける処理を実行することなく終了することになり、他のサブルーチンを実行することになる。もちろん、所定の周期でシステムタイマ割込処理も実行する。
ステップS62においては、特別図柄記憶チェック処理を実行する。この処理の詳細については後述するが、この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00H)である場合に、特別図柄の保留個数のチェック等を行う。この処理が終了した場合には、ステップS63に処理を移す。
ステップS63においては、特別図柄変動時間管理処理を実行する。この処理の詳細については後述するが、この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが特別図柄変動時間管理を示す値(01H)であり、先の特別図柄変動において所定の変動時間が経過した場合(特別図柄変動が変動停止した場合)に、特別図柄表示時間管理を示す値(02H)を制御状態フラグにセットし、確定後待ち時間(例えば600ms)を待ち時間タイマにセットする。つまり、確定後待ち時間が経過した後、ステップS64の処理を実行するように設定する。この処理が終了した場合には、ステップS64に処理を移す。
ステップS64においては、特別図柄表示時間管理処理を実行する。この処理の詳細については後述するが、この処理においては、メインCPU101は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理を示す値(02H)であり、確定後待ち時間が経過した場合に、当り(大当り又は小当り)か否かを判定する。メインCPU101は、小当りである場合に、小当り開始インターバル管理を示す値(03H)を制御状態フラグにセットし、小当り開始インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、小当り開始インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS65の処理を実行するように設定する。
また、メインCPU101は、大当りである場合に、大当り開始インターバル管理を示す値(06H)を制御状態フラグにセットし、大当り開始インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、大当り開始インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS68の処理を実行するように設定する。
また、メインCPU101は、当りではない場合に、特別図柄ゲーム終了を示す値(10H)をセットする。つまり、ステップS72の処理を実行するように設定する。
ステップS65においては、小当り開始インターバル管理処理を実行する。この処理の詳細については後述するが、この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが小当り開始インターバル管理を示す値(03H)であり、その小当り開始インターバルに対応する時間が経過した場合に、メインROM102から読み出された開閉入賞口420を開放させるためのデータをメインRAM103に記憶する。そして、メインCPU101は、図12のステップS45の処理において、メインRAM103に記憶されたアタッカ421(図4参照)を開放させるためのデータを読み出し、アタッカ421(図4参照)を開放させる旨の信号を、開閉入賞口ソレノイド118に供給する。このように、メインCPU101などは、アタッカ421の開閉制御を行う。つまり、「小当り遊技」が実行される。
更に、メインCPU101は、小当り中を示す値(04H)を制御状態フラグにセットするとともに、アタッカ421の開放上限時間をアタッカ開放時間タイマにセットする。その他、ステップS66の処理を実行するように設定する。この処理が終了した場合には、ステップS66に処理を移す。
ステップS66においては、小当り中処理を実行する。この処理の詳細については後述するが、この処理において、メインCPU101は、条件に応じて大入賞口開放処理(07H)又は小当り終了後処理(05H)を制御状態フラグにセットする。この処理が終了した場合には、ステップS67に処理を移す。
ステップS67においては、小当り終了後処理を実行する。この処理の詳細については後述するが、この処理では、アタッカ421の閉鎖後、V入賞装置422内にV入賞口424に入球する可能性のある遊技球が存在しないことを確認する。この処理において、メインCPU101は、特別図柄ゲーム終了処理(10H)を制御状態フラグにセットする。この処理が終了した場合には、ステップS68に処理を移す。
ステップS68においては、大当り開始インターバル管理処理を実行する。この処理の詳細については後述するが、この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが大当り開始インターバル管理を示す値(06H)であり、その大当り開始インターバルに対応する時間が経過した場合に、メインROM102から読み出された大入賞口418を開放させるためのデータをメインRAM103に記憶する。そして、メインCPU101は、メインRAM103に記憶された大入賞口418を開放させるためのデータを読み出し、シャッタ417を作動させて大入賞口418を開放させる旨の信号を、大入賞口ソレノイド112に供給する。このように、メインCPU101などは、シャッタ417の開閉制御を行う。つまり、「大当り遊技」が実行される。
更に、メインCPU101は、大入賞口開放処理を示す値(07H)を制御状態フラグにセットするとともに、開放上限時間を大入賞口開放時間タイマにセットする。つまり、ステップS69の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS69に処理を移す。
ステップS69においては、大入賞口開放処理を実行する。この処理の詳細については後述するが、この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが大入賞口開放中を示す値(07H)である場合に、大入賞口入賞カウンタが“10”以上であるという条件、開放上限時間を経過した(大入賞口開放時間タイマが“0”である)という条件のいずれかを満たすか否かを判定する。メインCPU101は、いずれかの条件を満たした場合に、大入賞口418を閉鎖させるために、メインRAM103に位置付けられた変数を更新する。そして、大入賞口開放回数カウンタが大入賞口開放回数最大値以上である(最終ラウンドである)という条件を満たすか否かを判定する。メインCPU101は、最終ラウンドである場合に、当り終了インターバルを示す値(09H)を制御状態フラグにセットする。この処理が終了した場合には、ステップS71に処理を移す。一方、最終ラウンドでない場合に、大入賞口再開放前待ち時間管理を示す値(08H)を制御状態フラグにセットする。この処理が終了した場合には、ステップS70に処理を移す。
ステップS70においては、大入賞口再開放待ち時間管理処理を実行する。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが大入賞口再開放待ち時間管理を示す値(08H)であり、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した場合に、大入賞口開放回数カウンタを“1”増加するように記憶更新する。メインCPU101は、大入賞口開放中を示す値(07H)を制御状態フラグにセットする。メインCPU101は、開放上限時間(例えば、27.996秒)を大入賞口開放時間タイマにセットする。つまり、ステップS69の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS69に処理を移す。
ステップS71においては、大当り終了インターバル処理を実行する。この処理の詳細については後述するが、この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが当り終了インターバルを示す値(09H)であり、大当り終了インターバルに対応する時間が経過した場合に、特別図柄ゲーム終了を示す値(10H)を制御状態フラグにセットする。つまり、ステップS72の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS72に処理を移す。
ステップS72においては、特別図柄ゲーム終了処理を実行する。この処理の詳細については後述するが、この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了を示す値(10H)である場合に、特別図柄記憶チェックを示す値(00H)をセットする。つまり、ステップS62の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
前述したように、制御状態フラグをセットすることにより、特別図柄ゲームが実行されることとなる。具体的には、メインCPU101は、当り判定の結果がハズレであるときには、制御状態フラグを“00H”、“01H”、“02H”、“10H”と順にセットすることにより、図13に示すステップS62、ステップS63、ステップS64、ステップS72の処理を所定のタイミングで実行することとなる。
また、メインCPU101は、大当り又は小当り遊技状態ではない場合において、当り判定の結果が大当りであるときには、制御状態フラグを“00H”、“01H”、“02H”、“06H”と順にセットすることにより、図13に示すステップS62、ステップS63、ステップS64、ステップS68の処理を所定のタイミングで実行し、大当り遊技状態への制御を実行することになる。更には、メインCPU101は、大当り遊技状態への制御が実行された場合には、制御状態フラグを“07H”、“08H”と順にセットすることにより、図13に示すステップS69、ステップS70の処理を所定のタイミングで実行し、大当り遊技を実行することとなる。なお、大当り遊技の終了条件が成立した場合には、“07H”、“09H”、“10H”と順にセットすることにより、図13に示すステップS69、ステップS71、ステップS72の処理を所定のタイミングで実行し、大当り遊技を終了することになる。
また、メインCPU101は、大当り又は小当り遊技状態ではない場合において、当り判定の結果が小当りであるときには、制御状態フラグを“00H”、“01H”、“02H”、“03H”と順にセットすることにより、図13に示すステップS62、ステップS63、ステップS64、ステップS65の処理を所定のタイミングで実行し、小当り遊技状態への制御を実行することになる。更には、メインCPU101は、小当り遊技状態への制御が実行された場合には、制御状態フラグを“04H”にセットすることにより、図13に示すステップS66の処理を所定のタイミングで実行し、大当り遊技を実行することとなる。なお、小当り遊技の終了条件が成立した場合には、“05H”、“10H”と順にセットすることにより、図13に示すステップS67、ステップS72の処理を所定のタイミングで実行し、小当り遊技を終了することになる。
[特別図柄記憶チェック処理]
図13のステップS62において実行されるサブルーチン(特別図柄記憶チェック処理)について図14を用いて説明する。
最初に、図14に示すように、ステップS71において、メインCPU101は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00H)であるか否かの判定を行う。メインCPU101は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値であると判別した場合には、ステップS72に処理を移す。一方、メインCPU101は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値であるとは判定しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS72において、特図1始動記憶の有無を判定する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、中央始動口414a又は第1始動口414bへの入賞による第1特別図柄ゲームの始動記憶の有無、すなわち第1特別図柄始動記憶領域(0)にデータが記憶されているか否かを判定する。メインCPU101が、第1特別図柄ゲームの始動記憶がないと判定した場合には、ステップS73に処理を移す。第1特別図柄ゲームの始動記憶があると判定した場合には、ステップS77に処理を移す。
ステップS73において、特図2始動記憶の有無を判定する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、第2始動口414cへの入賞による第2特別図柄ゲームの始動記憶の有無、すなわち第2特別図柄始動記憶領域(0)にデータが記憶されているか否かを判定する。メインCPU101が、第2特別図柄ゲームの始動記憶がないと判定した場合には、ステップS74に処理を移す。第2特別図柄ゲームの始動記憶があると判定した場合には、ステップS75に処理を移す。
ここで、変動中の第1特別図柄ゲームに対応する大当り判定用乱数値や大当り図柄判定用乱数値等のデータは、メインRAM103の第1特別図柄始動記憶領域(0)に始動記憶として記憶され、保留されている4回の特別図柄ゲームの情報は、第1特別図柄始動記憶領域(1)〜第1特別図柄始動記憶領域(4)に始動記憶として記憶される。また、変動中の第2特別図柄ゲームに対応する大当り判定用乱数値や大当り図柄判定用乱数値等のデータは、メインRAM103の第2特別図柄始動記憶領域(0)に記憶される。第2特別図柄ゲームは、特別図柄ゲームの始動記憶がない状態、すなわち、第1特別図柄始動記憶領域(0)〜第1特別図柄始動記憶領域(4)及び第2特別図柄始動記憶領域(0)にデータが記憶されていない状態で、第2始動口414cに入賞した場合に実行される。したがって、最大4回の保留が可能になる。
ステップS74において、デモ表示処理を行う。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103にデモ表示許可値をセットする処理を行う。更に特別図柄ゲームの始動記憶が0になった状態(第1特別図柄始動記憶領域及び第2特別図柄始動記憶領域に当り判定用乱数値が記憶されていない状態)が所定時間(例えば、30秒)維持された場合、デモ表示許可値として、デモ表示の実行を許可する値をセットする。そして、メインCPU101は、デモ表示許可値が所定値であった場合に、デモ表示コマンドデータをセットする処理を行う。このように記憶されたデモ表示コマンドデータは、主制御回路100のメインCPU101によってから副制御回路200にデモ表示コマンドとして供給される。これによって、副制御回路200において、デモ表示が液晶表示装置50の表示領域51において表示される制御を行うこととなる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS75において、メインCPU101は、変動状態番号として第2特別図柄の変動であることを示す値(02H)をメインRAM103の所定領域にセットする処理を実行する。この処理が終了した場合には、ステップS76に処理を移す。
ステップS76において、メインCPU101は、制御状態フラグとして特別図柄変動時間管理を示す値(01H)をセットする処理を実行する。この処理が終了した場合には、ステップS80に処理を移す。
ステップS77において、メインCPU101は、変動状態番号として第1特別図柄の変動であることを示す値(01H)をメインRAM103の所定領域にセットする処理を実行する。この処理が終了した場合には、ステップS78に処理を移す。
ステップS78において、メインCPU101は、制御状態フラグとして特別図柄変動時間管理を示す値(01H)をセットする処理を実行する。この処理が終了した場合には、ステップS79に処理を移す。
ステップS79において、特別図柄記憶転送処理を実行する。この処理において、メインCPU101は、第1特別図柄始動記憶領域(1)から第1特別図柄始動記憶領域(4)のデータのそれぞれを、第1特別図柄始動記憶領域(0)から第1特別図柄始動記憶領域(3)にシフト(記憶)する処理を実行する。この処理が終了した場合には、ステップS80に処理を移す。
ステップS80において、当り判定処理を実行する。この処理において、メインCPU101は、メインROM102に記憶される当り判定テーブルを参照し、始動入賞時に抽出され、第1特別図柄始動記憶領域(0)又は第2特別図柄始動記憶領域(0)にセットされた特別図柄始動記憶領域の当り判定用乱数値と、当り判定テーブルとを参照する。そして、メインCPU101は、当り判定用乱数値と当り判定値が一致している場合には、大当り又は小当りであると判定する。「大当り」及び「小当り」でない場合にはハズレであると判定する。つまり、メインCPU101は、「大当り遊技状態」とするか否か、及び「小当り遊技状態」とするか否かの判定を行うこととなる。なお、小当りであるか否かの判定は、抽選確率0のものも含まれる。この処理が終了した場合には、ステップS81に処理を移す。
ステップS81において、メインCPU101は、特別図柄決定処理を実行する。この処理において、メインCPU101は、当り判定の結果が大当りの場合には、大当り図柄を決定し、当り判定の結果が小当りの場合には、小当り図柄を決定し、大当りでも小当りでもない場合、すなわちハズレの場合には、ハズレ図柄を決定する処理を行う。なお、特別図柄決定処理の詳細については後述する。この処理が終了した場合には、ステップS82に処理を移す。
ステップS82において、メインCPU101は、特別図柄変動パターン決定処理を実行する。この処理において、メインCPU101は、ステップS81の処理において決定された特別図柄と、ステップS80の処理において決定された当り判定の結果に基づいて、特別図柄変動パターンを決定するための変動パターン決定テーブルを選択する。そして、メインCPU101は、演出条件判定用乱数カウンタから抽出した演出条件判定用乱数値と選択した変動パターン決定テーブルとに基づいて、変動パターンを決定し、メインRAM103の所定領域に記憶する。メインCPU101は、このような変動パターンを示すデータに基づいて、特別図柄表示装置431における特別図柄の変動表示態様を決定する。
このように記憶された変動パターンを示すデータは、特別図柄表示装置431に供給される。これにより、特別図柄表示装置431は、決定した変動パターンで特別図柄が変動表示することとなる。また、このように記憶された変動パターンを示すデータは、主制御回路100のメインCPU101によって副制御回路200に特別図柄演出開始コマンドとして供給される。この処理が終了した場合には、ステップS83に処理を移す。
ステップS83において、特別図柄変動時間設定処理を行う。この処理において、メインCPU101は、決定した変動パターンに対応する変動時間を待ち時間タイマにセットする処理を実行する。この処理が終了した場合には、ステップS84に処理を移す。
ステップS84において、特別図柄演出開始コマンドをメインRAM103にセットする処理を行う。特別図柄演出開始コマンドは、主制御回路100のメインCPU101によって副制御回路200に供給される。特別図柄演出開始コマンドには、遊技状態、変動パターン、特別図柄、残り時短回数等に関するデータが含まれている。副制御回路200のサブCPU201は、受信した特別図柄演出開始コマンドに基づいて演出を開始することとなる。この処理が終了した場合には、ステップS85に処理を移す。
そして、ステップS85において、メインCPU101は、今回の変動表示に用いられた記憶領域(0)の値をクリアする処理を実行する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[特別図柄決定処理]
図14のステップS81において実行されるサブルーチン(特別図柄決定処理)について図15を用いて説明する。
最初に、ステップS91において、メインCPU101は、当り判定(ステップS80)の結果、大当りか否かを判定する処理を行う。大当りであると判定した場合には、ステップS92に処理を移す。大当りであると判定しない場合には、ステップS97に処理を移す。
ステップS92において、メインCPU101は、変動状態番号が(01H)であるか否かを判定する処理を行う。変動状態番号が(01H)であると判定した場合には、ステップS93に処理を移す。変動状態番号が(01H)であると判定しない場合には、ステップS95に処理を移す。
ステップS93において、第1特別図柄の大当り図柄を決定する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、大当り図柄決定用カウンタから抽出した大当り図柄決定用乱数値と当り判定テーブルに基づいて、第1特別図柄ゲームの大当り図柄を決定する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS94に処理を移す。
ステップS94において、第1特別図柄ゲームの大当り図柄のデータセット及び大当り図柄のコマンドセットを行う。この処理において、メインCPU101は、第1特別図柄ゲームの大当り図柄のデータを、メインRAM103の所定領域にセットし、特別図柄表示装置431に供給する。特別図柄表示装置431は第1特別図柄を変動表示させて、第1特別図柄ゲームの大当り図柄のデータに基づく態様で停止表示させる。また、メインCPU101は、第1特別図柄の大当り図柄のコマンドを、メインRAM103の所定領域にセットし、主制御回路100のメインCPU101によって副制御回路200に特別図柄指定コマンドとして供給する。これにより、副制御回路200のサブCPU201の制御によって、演出用の識別図柄が大当り停止表示態様で表示領域51に導出表示されることとなる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS95において、第2特別図柄ゲームの大当り図柄を決定する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、大当り図柄決定用カウンタから抽出した大当り図柄決定用乱数値と当り判定テーブルに基づいて、第2特別図柄ゲームの大当り図柄を決定する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS96に処理を移す。
ステップS96において、第2特別図柄ゲームの大当り図柄のデータセット及び大当り図柄のコマンドセットを行う。この処理において、メインCPU101は、第2特別図柄ゲームの大当り図柄のデータを、メインRAM103の所定領域にセットし、特別図柄表示装置431に供給する。特別図柄表示装置431は特別図柄を変動表示させて、第2特別図柄ゲームの大当り図柄のデータに基づく態様で停止表示させる。また、メインCPU101は、第2特別図柄ゲームの大当り図柄のコマンドを、メインRAM103の所定領域にセットし、主制御回路100のメインCPU101によって副制御回路200に特別図柄指定コマンドとして供給する。これにより、副制御回路200のサブCPU201の制御によって、演出用の識別図柄が大当り停止表示態様で表示領域51に導出表示されることとなる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS97において、メインCPU101は、当り判定(ステップS80)の結果、小当りであると判定した場合には、ステップS98に処理を移す。小当りであると判定しない場合には、ステップS100に処理を移す。
ステップS98において、第2特別図柄ゲームの小当り図柄を決定する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、小当り図柄決定用カウンタから抽出した乱数値に応じて、第2特別図柄ゲームの小当り図柄を決定する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS99に処理を移す。なお、本実施形態において「小当り」に当選するのは第2特別図柄のみである。
ステップS99において、第2特別図柄ゲームの小当り図柄のデータセット及び小当り図柄のコマンドセットを行う。この処理において、メインCPU101は、第2特別図柄ゲームの小当り図柄のデータを、メインRAM103の所定領域にセットし、特別図柄表示装置431に供給する。また、メインCPU101は、第2特別図柄の小当り図柄のコマンドを、メインRAM103の所定領域にセットし、主制御回路100のメインCPU101から副制御回路200のサブCPU201に特別図柄指定コマンドとして供給する。これによって、副制御回路200の制御によって、演出用の識別図柄が大当り停止表示態様で表示領域51に導出表示されることとなる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS100において、ハズレ図柄のデータセット及びハズレ図柄のコマンドセットを行う。この処理において、メインCPU101は、ハズレ図柄のデータを、メインRAM103の所定領域にセットし、特別図柄表示装置431に供給する。特別図柄表示装置431は、特別図柄を変動表示させて、ハズレ図柄のデータに基づく態様で停止表示させる。また、メインCPU101は、ハズレ図柄のコマンドを、メインRAM103の所定領域にセットし、主制御回路100のメインCPU101から副制御回路200のサブCPU201に特別図柄指定コマンドとして供給する。これによって、副制御回路200の制御によって、演出用の識別図柄がハズレ停止表示態様で表示領域51に導出表示されることとなる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
なお、本実施形態によれば、図7に示すように、第1特別図柄ゲームにおける小当り確率が0であるため、第1特別図柄ゲームの小当り図柄の決定や、小当り図柄のデータ、コマンドのセットを行う処理は行われていない。しかし、第1特別図柄ゲームにおいて小当りがある仕様の場合には、大当りの場合に実行されるステップS92〜S94に対応する処理をステップS97の次に追加するとよい。
[特別図柄変動時間管理処理]
図13のステップS63において実行されるサブルーチン(特別図柄変動時間管理処理)について図16を用いて説明する。
最初に、ステップS101において、メインCPU101は、制御状態フラグが特別図柄変動時間管理を示す値(01H)であるか否かの判定を行い、特別図柄変動時間管理を示す値(01H)であると判定した場合には、ステップS102に処理を移し、特別図柄変動時間管理を示す値(01H)であると判定しない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS102において、メインCPU101は、待ち時間タイマが“0”であるか否かの判定を行い、待ち時間タイマが“0”であると判定した場合には、ステップS103に処理を移す。待ち時間タイマが“0”であるとは判別しない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS103においては、制御状態フラグとして特別図柄表示時間管理を示す値(02H)をセットする処理を実行する。この処理において、メインCPU101は、特別図柄表示時間管理を示す値(02H)を制御状態フラグにセット(記憶)する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS104に処理を移す。
ステップS104においては、図柄停止コマンドのセットを行う。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103の所定領域に、図柄停止コマンドデータをセット(記憶)する処理を行う。そして、図柄停止コマンドデータは、主制御回路100のメインCPU101によって、副制御回路200に送信されることにより、この副制御回路200のサブCPU201が図柄停止を認識するようになる。この処理が終了した場合には、ステップS105に処理を移す。
ステップS105において、確定後、待ち時間としての待ち時間タイマをセットする処理を実行する。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103における待ち時間タイマとして機能する領域に、確定後待ち時間を記憶する処理を行う。なお、待ち時間としては、100ms程度とすればよい。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[特別図柄表示時間管理処理]
図13のステップS64において実行されるサブルーチン(特別図柄表示時間管理処理)について図17を用いて説明する。
最初に、ステップS111において、メインCPU101は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(02H)であるか否かを判定する処理を行う。制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(02H)であると判定した場合には、ステップS112に処理を移行する。制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(02H)であると判定しない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS112において、メインCPU101は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(02H)である場合に、特別図柄表示管理処理に対応する待ち時間タイマの値が“0”であるか否か判定する。メインCPU101は、待ち時間タイマの値が“0”である場合には、ステップS113に処理を移す。待ち時間タイマの値が“0”でない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS113において、メインCPU101は、大当りであるか否かを判定する処理を行う。大当りである場合には、ステップS119に処理を移す。大当りでない場合には、ステップS114に処理を移す。
ステップS114において、メインCPU101は、小当りであるか否かを判定する処理を行う。小当りである場合には、ステップS115に処理を移す。小当りでない場合には、ステップS124に処理を移す。
ステップS115において、メインCPU101は、小当り開始インターバル管理処理を示す値(03H)をメインRAM103の制御状態フラグにセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS116に処理を移す。
ステップS116において、メインCPU101は、小当りに対応する当り開始インターバル時間としての待ち時間タイマの値をメインRAM103の所定領域にセットする処理を行う。なお、待ち時間としては、例えば5000msとすればよい。この処理が終了した場合には、ステップS117に処理を移す。
ステップS117において、メインCPU101は、特別図柄演出停止コマンドをメインRAM103の所定領域にセットする処理を行う。この特別図柄演出停止コマンドは、主制御回路100のメインCPU101によって、副制御回路200に送信されることにより、この副制御回路200のサブCPU201が特別図柄演出停止を認識するようになる。この処理が終了した場合には、ステップS118に処理を移す。
ステップS118において、メインCPU101は、第2特別図柄に対応する小当り開始コマンドをメインRAM103の所定領域にセットする処理を行う。この処理において、小当り開始コマンドは、主制御回路100のメインCPU101によって、副制御回路200に送信されることにより、この副制御回路200のサブCPU201が大当り又は小当り開始を認識するようになる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS119において、メインCPU101は、大当り開始インターバル管理処理を示す値(06H)をメインRAM103の制御状態フラグにセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS120に処理を移す。
ステップS120において、メインCPU101は、メインRAM103の時短遊技状態フラグをオフ(クリア)にする処理を行う。「大当り遊技状態」において、「時短遊技」は行われない。一方、時短の連続回数のカウンタはクリアしない。この処理が終了した場合には、ステップS121に処理を移す。
ステップS121において、メインCPU101は、特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)に対応する大当り開始インターバル時間としての待ち時間タイマの値をメインRAM103の所定領域にセットする処理を行う。待ち時間としては、例えば5000msとすればよい。この処理が終了した場合には、ステップS122に処理を移す。
ステップS122において、メインCPU101は、特別図柄演出停止コマンドをメインRAM103の所定領域にセットする処理を行う。この特別図柄演出停止コマンドは、主制御回路100のメインCPU101の制御により副制御回路200に供給されることにより、副制御回路200のサブCPU201が特別図柄演出停止を認識するようになる。この処理が終了した場合には、ステップS123に処理を移す。
ステップS123において、メインCPU101は、特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)に対応する大当り開始コマンドをメインRAM103の所定領域にセットする処理を行う。この処理において、大当り開始コマンドは、主制御回路100のメインCPU101の制御により副制御回路200に供給されることにより、副制御回路200のサブCPU201が大当り開始を認識するようになる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS124において、メインCPU101は、メインRAM103における制御状態フラグとなる所定領域に、特別図柄ゲーム終了処理を示す値(10H)をセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS125に処理を移す。
ステップS125において、メインCPU101は、特別図柄演出停止コマンドをメインRAM103の所定領域にセットする処理を行う。この特別図柄演出停止コマンドは、主制御回路100のメインCPU101の制御により副制御回路200に供給されることにより、副制御回路200のサブCPU201が特別図柄演出停止を認識するようになる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[小当り開始インターバル管理処理]
図13のステップS65において実行されるサブルーチン(小当り開始インターバル管理処理)について図18を用いて説明する。
最初に、ステップS131において、メインCPU101は、制御状態フラグが小当り開始インターバル管理処理を示す値(03H)であるか否かを判定する処理を行う。制御状態フラグが小当り開始インターバル管理処理を示す値(03H)であると判定した場合には、ステップS132に処理を移行する。制御状態フラグが小当り開始インターバル管理処理を示す値(03H)であると判定しない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS132において、メインCPU101は、小当り開始インターバル管理処理に対応する待ち時間タイマの値が“0”であるか否か、すなわち、小当り開始インターバル時間が消化したか否かを判定する。メインCPU101は、待ち時間タイマの値が“0”である場合には、ステップS133に処理を移す。待ち時間タイマの値が“0”でない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS133において、メインCPU101は、アタッカ421の開放回数に関する開閉入賞口開放回数カウンタ上限値をメインRAM103の所定領域にセットする処理を行う。
ステップS134において、メインCPU101は、開閉入賞口開放回数カウンタに1加算する。この処理が終了した場合には、ステップS135に処理を移す。なお、本実施形態では、ステップS133の処理でセットされる開閉入賞口開放回数カウンタ上限値は“1”に限られるため、ステップS134、S135の処理は省略可能である。
ステップS135において、メインCPU101は、アタッカ421の開閉パターンをメインRAM103の所定領域にセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS136に処理を移す。
ステップS136において、メインCPU101は、アタッカ421に関して開閉入賞口開放中表示コマンドデータをメインRAM103の所定領域にセットする処理を行う。開閉入賞口開放中表示コマンドデータは、主制御回路100のメインCPU101の制御により副制御回路200に開閉入賞口開放中表示コマンドとして供給される。この処理が終了した場合には、ステップS137に処理を移す。
ステップS137において、メインCPU101は、小当り中処理を示す値(04H)をメインRAM103の制御状態フラグにセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS138に処理を移す。
ステップS138において、メインCPU101は、アタッカ421の入賞数に関する開閉入賞口入賞カウンタをクリアにする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS139に処理を移す。
ステップS139において、メインCPU101は、アタッカ421の開放時間について待ち時間タイマの値をメインRAM103の所定領域にセットする処理を行う。待ち時間としては、例えば1200ms又は1500msとすればよい。この処理が終了した場合には、ステップS140に処理を移す。
ステップS140において、メインCPU101は、V入賞口424の可動部材426の作動に関し、可動部材426が作動して開放状態となっているか否かを示す可動部材作動中フラグ(以下、可動中フラグと称する)をメインRAM103の所定領域にセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[小当り中処理]
図13のステップS66において実行されるサブルーチン(小当り中処理)について図19を用いて説明する。
最初に、ステップS141において、メインCPU101は、制御状態フラグが小当り中処理を示す値(04H)であるか否かを判定する処理を行う。制御状態フラグが小当り中処理を示す値(04H)であると判定した場合には、ステップS142に処理を移行する。制御状態フラグが小当り中処理を示す値(04H)であると判定しない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS142において、アタッカ421について開閉入賞口カウンタが1以上であるか否か判定する。メインCPU101は、開閉入賞口カウンタが1以上である場合には、ステップS148に処理を移す。開閉入賞口カウンタが1以上でない場合には、ステップS143に処理を移す。
ステップS143において、メインCPU101は、小当り中処理に対応する待ち時間タイマの値が“0”であるか否か判定する。すなわち、待ち時間タイマが0となって、アタッカ421の開放時間が終了となったか否かを判定する。メインCPU101は、待ち時間タイマの値が“0”である場合には、ステップS155に処理を移す。待ち時間タイマの値が“0”でない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS148において、メインCPU101は、小当り中処理に対応する待ち時間タイマをクリアにする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS149に処理を移す。
ステップS149において、メインCPU101は、V入賞フラグがあるか否か判定する。メインCPU101は、V入賞フラグがある場合は、ステップS150に処理を移す。V入賞フラグがない場合には、メインCPU101は、ステップS155に処理を移す。
ステップS150において、メインCPU101は、大入賞口開放処理(07H)を制御状態フラグにセットする。すなわち、ステップS149において、メインCPU101はV入賞フラグがあると判定した時点で、「V大当り」から開始される「大当り遊技」の準備が開始されたことになる。この処理が終了した場合には、ステップS151に処理を移す。
ステップS151において、大入賞口開放回数カウンタを“2”にセットする処理を行う。この処理は、「V大当り」から開始される「V大当り遊技」は、V入賞口424へ入球されるアタッカ421の開放が1ラウンド目となり、その後の「大当り遊技」である大入賞口418の開放が2ラウンド目となることにより生じる処理である。この処理が終了した場合には、ステップS152に処理を移す。
ステップS152において、メインCPU101は、V当り開始インターバル時間としてタイマの値をメインRAM103の所定領域にセットする処理を行う。なお、この時間としては、ラウンド間インターバルと同様とすればよく、例えば5000msとすればよい。この処理が終了した場合には、ステップS153に処理を移す。
ステップS153において、メインCPU101は、V入賞フラグをオフにする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS154に処理を移す。
ステップS154において、メインCPU101は、V当り開始コマンドをメインRAM103の所定領域にセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS155において、メインCPU101は、小当り終了後処理を示す値(05H)をメインRAM103の制御状態フラグにセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS156に処理を移す。
ステップS156において、メインCPU101は、小当り終了時残留球監視時間としてタイマの値をメインRAM103の所定領域にセットする処理を行う。この時間としては、例えば5000msとすればよい。この処理は、アタッカ421の閉鎖後、V入賞口424に入球する可能性のある遊技球が存在しないことを確認する処理を行うために必要となる処理である。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
なお、本実施形態では、ステップS133の処理でセットされる開閉入賞口開放回数カウンタ上限値は“1”であるが、“1”より大きい場合には、図19に示すステップS143の代わりに、図示は省略するが、次に記載するステップS143〜S147の処理を追加するとよい。
ステップS143において、メインCPU101は、小当り中処理に対応する待ち時間タイマの値が“0”であるか否か判定する。すなわち、待ち時間タイマが0となって、アタッカ421の開放時間もしくは閉鎖する時間が終了となったか否かを判定する。メインCPU101は、待ち時間タイマの値が“0”である場合には、ステップS144に処理を移す。待ち時間タイマの値が“0”でない場合には、ステップS147に処理を移す。
ステップS144において、メインCPU101は、開閉入賞口開放回数カウンタが、ステップS133でセットした開閉入賞口開放回数上限値以上であるか否か判定する。メインCPU101は、開閉入賞口開放回数カウンタが開閉入賞口開放回数上限値以上である場合は、ステップS148に処理を移す。開閉入賞口開放回数カウンタが開閉入賞口開放回数上限値以上でない場合には、ステップS145に処理を移す。
ステップS145において、メインCPU101は、今回が閉鎖であれば、開閉入賞口開放回数カウンタに1加算する。すなわち、開閉入賞口開放回数カウンタが大入賞口開放回数上限値以上でない場合には、「小当り遊技状態」が継続され、閉鎖状態であるアタッカ421が、後に開放状態となり、再度開閉入賞口開放回数カウンタのアタッカ421の開放回数の判定を行うため、大入賞口開放回数カウンタに1を加算するのである。この処理が終了した場合には、ステップS146に処理を移す。
ステップS146において、メインCPU101は、次の開閉態様データ、開閉タイマをメインRAM103の所定領域にセットする。この処理が終了した場合には、ステップS147に処理を移す。
ステップS147において、メインCPU101は、V入賞口424への入賞に関するV入賞フラグがあるか否か判定する。メインCPU101は、V入賞フラグがある場合は、ステップS150に処理を移す。V入賞フラグがない場合には、本サブルーチンを終了する。
[小当り終了後処理]
図13のステップS67において実行されるサブルーチン(小当り終了後処理)について図20を用いて説明する。
最初に、ステップS161において、メインCPU101は、制御状態フラグが小当り終了後処理を示す値(05H)であるか否かを判定する処理を行う。制御状態フラグが小当り終了後処理を示す値(05H)であると判定した場合には、ステップS162に処理を移行する。制御状態フラグが小当り終了後処理を示す値(05H)であると判定しない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS162において、メインCPU101は、小当り終了時残留球監視時間のタイマの値が“0”であるか否か判定する。すなわち、小当り終了時残留監視時間が消化されたか否かを判定する。メインCPU101は、タイマの値が“0”である場合には、ステップS164に処理を移す。待ち時間タイマの値が“0”でない場合には、ステップS163に処理を移す。
ステップS163において、メインCPU101は、V入賞フラグがあるか否か判定する。V入賞フラグがあるか否かの判定は、このタイミングで行われ、これら以外のタイミングで例えば、故意にV入賞フラグがあるようにした不正行為が行われたとしても、V入賞フラグの判定は行われない。メインCPU101は、V入賞フラグがある場合は、図19のステップS150に処理を移す。V入賞フラグがない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS164において、メインCPU101は、小当りコマンドをメインRAM103の所定領域にセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS165に処理を移す。
ステップS165において、メインCPU101は、特別図柄ゲーム終了処理を示す値(10H)をメインRAM103の制御状態フラグにセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[大当り開始インターバル管理処理]
図13のステップS68において実行されるサブルーチン(大当り開始インターバル管理処理)について図21を用いて説明する。
大当り開始インターバル管理処理は、図21に示すように、ステップS171において、メインCPU101は、制御状態フラグが大当り開始インターバル管理処理を示す値(06H)であるか否かを判定する処理を行う。制御状態フラグが大当り開始インターバル管理処理を示す値(06H)であると判定した場合には、ステップS172に処理を移行する。また、制御状態フラグが大当り開始インターバル管理処理を示す値(06H)であると判定しない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS172において、メインCPU101は、制御状態フラグが大当り開始インターバル管理処理を示す値(06H)である場合に、大当り開始インターバル管理処理に対応する待ち時間タイマの値が“0”であるか否か判定する。また、メインCPU101は、待ち時間タイマの値が“0”である場合には、ステップS173の処理に移り、待ち時間タイマの値が“0”でない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS173において、メインCPU101は、メインRAM103の大入賞口418に関する大入賞口開放回数カウンタ上限値をセットする処理を行う。本実施形態では、特別図柄による「大当り遊技」はすべて15ラウンド大当りであるため、大入賞口開放回数カウンタ上限値は、「15」にセットされる。この処理が終了した場合には、ステップS174に処理を移す。
ステップS174において、メインCPU101は、メインRAM103の大入賞口開放回数カウンタの値に1加算する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS176に処理を移す。
ステップS176において、メインCPU101は、メインRAM103の所定領域に、大入賞口開放中表示コマンドデータをセット(記憶)する処理を行う。大入賞口開放中表示コマンドは、主制御回路100のメインCPU101の制御により副制御回路200に供給される。この処理が終了した場合には、ステップS177に処理を移す。
ステップS177において、メインCPU101は、メインRAM103における制御状態フラグとして機能する所定領域に、大入賞口開放処理を示す値(07H)をセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS178に処理を移す。
ステップS178において、メインCPU101は、メインRAM103の大入賞口入賞カウンタをクリアにする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS179に処理を移す。
ステップS179において、メインCPU101は、大入賞口開放時間としての待ち時間タイマの値をメインRAM103にセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[大入賞口開放処理]
図13のステップS69において実行されるサブルーチン(大入賞口開放処理)について図22を用いて説明する。
大入賞口開放処理は、図22に示すように、ステップS181において、メインCPU101は、制御状態フラグが大入賞口開放処理を示す値(07H)であるか否かを判定する処理を行う。制御状態フラグが大入賞口開放処理を示す値(07H)であると判定した場合には、ステップS182に処理を移行する。制御状態フラグが大入賞口開放処理を示す値(07H)であると判定しない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS182においては、大入賞口入賞カウンタが“10”以上であるか否かの判定を行う。この処理において、メインCPU101は、大入賞口入賞カウンタが“10”以上であると判定した場合には、ステップS185に処理を移し、大入賞口入賞カウンタが“10”以上とは判定しなかった場合には、ステップS183に処理を移す。
ステップS183においては、セットしたラウンドごとの開閉パターンに応じた大入賞口開閉処理を行う。この処理において、メインCPU101は、シャッタ417を駆動して大入賞口418を開閉させる処理を行う。具体的には、ラウンドごとの開閉パターンに応じて、時間を待って大入賞口418を閉じて開けるという処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS184に処理を移す。
ステップS184においては、大入賞口開放時間タイマとしての待ち時間タイマが“0”であるか否かの判定を行う。メインCPU101は、メインRAM103における大入賞口開放時間タイマとして機能する所定領域の待ち時間タイマが“0”であると判定した場合には、ステップS185に処理を移し、待ち時間タイマが“0”であるとは判定しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。つまり、大入賞口入賞カウンタが“10”以上であると判定した場合、又は、大入賞口開放時間タイマが“0”であると判定した場合に、ステップS185に処理を移し、大入賞口入賞カウンタが“10”以上であるとは判定しなかった場合、かつ、大入賞口開放時間タイマが“0”であるとは判定しなかった場合に、本サブルーチンを終了する。
ステップS185において、大入賞口開放時間タイマをクリアする処理を行う。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103における大入賞口開放時間タイマとして機能する所定領域をクリアする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS186に処理を移す。
ステップS186においては、大入賞口閉鎖データをセットする処理を行う。この処理において、メインCPU101は、大入賞口418を閉鎖させるために、メインROM102から読み出されたデータに基づいて、メインRAM103に位置付けられた変数を更新する。このように記憶された変数は、図12のステップS45の処理により、大入賞口ソレノイド112を駆動させて、シャッタ417を閉鎖状態とすることとなる。この処理が終了した場合には、ステップS187に処理を移す。
ステップS187において、大入賞口開放回数カウンタが大入賞口開放回数上限値以上であるか否かの判定を行う。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている大入賞口開放回数カウンタと大入賞口開放回数上限値(例えば、15回)以上とを比較して、大入賞口開放回数カウンタが大入賞口開放回数上限値以上であるか否かを判定する。大入賞口開放回数上限値以上であると判定した場合には、ステップS191に処理を移し、大入賞口開放回数上限値以上であると判定しなかった場合には、ステップS188に処理を移す。
ステップS188において、メインCPU101は、ラウンド間インターバル時間及び残留球監視時間として待ち時間タイマの値をメインRAM103にセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS189に処理を移す。
ステップS189において、メインCPU101は、メインRAM103おける制御状態フラグとして機能する所定領域に、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を示す値(08H)を制御状態フラグにセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS190に処理を移行する。
ステップS190において、メインCPU101は、ラウンド間表示コマンドデータをメインRAM103にセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS191において、メインCPU101は、大当り終了インターバル時間及び残留時間監視時間としての待ち時間タイマをメインRAM103にセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS192に処理を移す。
ステップS192において、メインCPU101は、メインRAM103おける制御状態フラグとして機能する所定領域に、大当り終了インターバル処理を示す値(09H)を制御状態フラグにセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS193に処理を移行する。
ステップS193において、メインCPU101は、メインRAM103の所定領域に、特別図柄当りインターバル終了表示コマンドデータをセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[大入賞口再開放前待ち時間管理処理]
図13のステップS70において実行されるサブルーチン(大入賞口再開放前待ち時間管理処理)について図23を用いて説明する。
大入賞口再開放前待ち時間管理処理は、図23に示すように、ステップS201において、メインCPU101は、制御状態フラグが大入賞口再開放前待ち時間管理処理を示す値(08H)であるか否かを判定する処理を行う。制御状態フラグが大入賞口再開放前待ち時間管理処理を示す値(08H)であると判定した場合には、ステップS202に処理を移行する。制御状態フラグが大入賞口再開放前待ち時間管理処理を示す値(08H)であると判定しない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS202において、メインCPU101は、制御状態フラグが大入賞口再開放前待ち時間管理処理を示す値(08H)である場合に、ラウンド間インターバル時間としての待ち時間タイマの値が“0”であるか否か判定する。また、メインCPU101は、待ち時間タイマの値が“0”である場合には、ステップS203の処理に移り、待ち時間タイマの値が“0”でない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS203において、メインCPU101は、メインRAM103の大入賞口開放回数カウンタに1加算する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS204に処理を移行する。
ステップS204において、メインCPU101は、メインRAM103の所定領域に、大入賞口開放中表示コマンドデータをセット(記憶)する処理を行う。この場合の大入賞口開放中表示コマンドデータは2ラウンド目以降を示すデータとなる。大入賞口開放中表示コマンドデータは、主制御回路100のメインCPU101から副制御回路200のサブCPU201に大入賞口開放中表示コマンドとして供給される。この大入賞口開放中表示コマンドには、サブCPU201に対してラウンドカウンタ+1を行う旨の指示が含まれている。この処理が終了した場合には、ステップS205に処理を移行する。
ステップS205において、メインCPU101は、メインRAM103おける制御状態フラグとして機能する所定領域に、大入賞口開放処理を示す値(07H)を制御状態フラグにセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS206に処理を移行する。
ステップS206において、メインCPU101は、メインRAM103の大入賞口入賞カウンタをクリアにする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS207に処理を移す。
ステップS207において、メインCPU101は、大入賞口開放時間としての待ち時間タイマをメインRAM103にセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[大当り終了インターバル処理]
図13のステップS71において実行されるサブルーチン(大当り終了インターバル処理)について図24を用いて説明する。
最初に、ステップS208において、メインCPU101は、メインRAM103の制御状態フラグが大当り終了インターバル処理を示す値(09H)であるか否かを判定する処理を行う。制御状態フラグが大当り終了インターバル処理を示す値(09H)であると判定した場合には、ステップS209に処理を移行する。制御状態フラグが大当り終了インターバル処理を示す値(09H)であると判定しない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS209において、メインCPU101は、メインRAM103の制御状態フラグが大当り終了インターバル処理を示す値(09H)である場合に、当り終了インターバルに対応する待ち時間タイマの値が“0”であるか否か判定する。すなわち、大当り終了インターバル時間が消化されて待ち時間タイマの値が“0”となったかを判定する。また、メインCPU101は、待ち時間タイマの値が“0”である場合には、ステップS210に処理を移し、待ち時間タイマの値が“0”でない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS210において、メインCPU101は、メインRAM103の特別図柄ゲーム終了を示す値(10H)を制御状態フラグにセットする。この処理が終了した場合には、ステップS214に処理を移す。
ステップS214において、大当り遊技状態終了後の遊技に時短がありか否か判定する。この処理において、メインCPU101は、大当り図柄及び小当り図柄に基づいて大当り遊技状態終了後の遊技が時短ありか否か判定する。時短ありである場合は、ステップS215に処理を移す。時短なしの場合には、ステップS219に処理を移す。
ステップS215において、大当り遊技状態終了後の遊技が第1時短遊技か否かを判定する。この処理において、メインCPU101は、大当り図柄又は小当り図柄に基づいて大当り遊技状態終了後の遊技が第1時短遊技か否かを判定する。第1時短遊技である場合は、ステップS216に処理を移す。第1時短遊技でない場合には、ステップS217に処理を移す。
ステップS216において、第1時短フラグをセットする。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103の所定の記憶領域に第1時短フラグをオンにする値をセット(記憶)する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS218に処理を移す。
ステップS217において、第2時短フラグをセットする。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103の所定の記憶領域に第2時短フラグをオンにする値をセット(記憶)する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS218に処理を移す。
ステップS218において、時短回数をセットする処理を行うとともに、時短開始フラグをセットする処理を行う。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103の所定の記憶領域に時短回数をセット(記憶)する処理を行うとともに、メインRAM103の所定の記憶領域に時短開始フラグをオンにする値をセット(記憶)する処理を行う。本実施形態においては、時短回数として“100”がセットされる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS219において、通常遊技状態をセットする。メインCPU101は、メインRAM103の所定の記憶領域に通常遊技状態をセット(記憶)する処理を行う。本実施形態においては、メインRAM103の所定の記憶領域に時短フラグ、すなわち第1時短フラグ及び第2時短フラグのいずれもオフにする値がセットされている状態が、通常遊技状態をセットすることに相当する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
このように、ステップS208〜ステップS219の処理、すなわちステップS71において実行される大当り終了インターバル処理を実行するメインCPU101は、遊技状態制御手段の一例である。また、ステップS214〜ステップS219の処理を実行するメインCPU101は、遊技状態設定手段の一例である。
[特別図柄ゲーム終了処理]
図13のステップS72において実行されるサブルーチン(特別図柄ゲーム終了処理)について図25を用いて説明する。
最初に、ステップS221において、メインCPU101は、メインRAM103の制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了処理を示す値(10H)であるか否かを判定する処理を行う。制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了処理を示す値(10H)であると判定した場合には、ステップS222に処理を移す。制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了処理を示す値(10H)ではないと判定しない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS222において、V入賞フラグがあるか否か判定する。この処理において、メインCPU101は、V入賞フラグとして使用するメインRAM103の所定の記憶領域に、V入賞フラグをオンにする値がセットされているか否かを判定し、V入賞フラグをオンにする値がセットされている場合は、ステップS223に処理を移す。V入賞フラグをオンにする値がセットされていない場合には、ステップS225に処理を移す。
ステップS223において、V入賞フラグをオフにする。この処理において、メインCPU101は、V入賞フラグとして使用するメインRAM103の所定の記憶領域に、V入賞フラグをオフにする値をセットする。この処理が終了した場合には、ステップS224に処理を移す。
ステップS224において、メインCPU101は、時短開始フラグがオンであるか否かを判定する処理を行う。時短開始フラグがオンである場合には、ステップS228に処理を移す。時短開始フラグがオンでない場合には、ステップS225に処理を移す。
ステップS225において、メインCPU101は、時短回数カウンタに1加算する。この処理が終了した場合には、ステップS226に処理を移す。
ステップS226において、メインCPU101は、時短回数カウンタが時短回数すなわち100以上であるか否か判定する。メインCPU101は、時短回数カウンタの計数値が100以上であると判定した場合は、ステップS227に処理を移す。時短回数カウンタの計数値が100以上であると判定しない場合には、メインCPU101は、ステップS228に処理を移す。また、ステップS226において、例えば、時短回数カウンタが100の計数値が100以上であると判定し、100回の時短遊技の間にV大当りとならなかった場合は、ステップS227に処理を移すとともに、時短回数カウンタをクリアする。
ステップS227において、時短フラグをオフ(クリア)にする。この処理が終了した場合には、ステップS229に処理を移す。
ステップS228において、メインCPU101は、時短開始フラグがオフにする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS229に処理を移す。
ステップS229において、メインCPU101は、制御状態フラグとして特別図柄記憶チェックを示す値(00H)をメインRAM103にセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[普通図柄制御処理]
図12のステップS39において実行されるサブルーチン(普通図柄制御処理)について図26を用いて説明する。なお、図26において、ステップS230からステップS235の側方に描いた数値は、それらのステップに対応する普通図柄制御状態フラグを示し、メインRAM103における普通図柄制御状態フラグとして機能する記憶領域に記憶されている。メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている普通図柄制御状態フラグの数値に応じて、その数値に対応する1つのステップが実行され、普通図柄ゲームが進行することになる。
ステップS230において、普通図柄制御状態フラグをロードする処理を行う。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている普通図柄制御状態フラグを読み出す。この処理が終了した場合には、ステップS231に処理を移す。
なお、後述するステップS231からステップS235において、メインCPU101は、後述するように、普通図柄制御状態フラグの値に基づいて、各ステップにおける各種の処理を実行するか否かを判定する。この普通図柄制御状態フラグは、普通図柄ゲームの遊技の状態を示すものであり、ステップS231からステップS235における処理のいずれかを実行可能にするものである。また、それに加えて、メインCPU101は、各ステップに対して設定された待ち時間タイマなどに応じて決定される所定のタイミングで各ステップにおける処理を実行する。なお、この所定のタイミングに至る前においては、各ステップにおける処理を実行することなく終了することになり、他のサブルーチンを実行することになる。
ステップS231において、普通図柄記憶チェック処理を行う。詳細については後述するが、この処理において、メインCPU101は、普通制御状態フラグが普通図柄記憶チェック処理を示す値(00)であり、普通図柄に関する保留個数を示すデータである普通図柄保留記憶数データの値が“1”以上である場合に、当り判定用乱数値が当り判定値と一致するか否か判定する(当り判定)。当り判定用乱数値が当り判定値と一致する場合には、当りフラグとして使用するメインRAM103の記憶領域に当りを示す値(77)をメインRAM103に記憶するとともに、当り図柄をメインRAM103の所定の記憶領域にセットする。当り判定用乱数値が当り判定値と一致する場合にはハズレ図柄をメインRAM103の所定の記憶領域にセットする。
ここで、第1、第2時短遊技状態と非時短遊技状態(通常遊技状態)においては、異なる普通図柄当選テーブルが参照される。すなわち、第1、第2時短遊技状態においては、普通図柄抽選に当選する確率が高い(例えば、251/251)普通図柄当選テーブルが参照され、非時短遊技状態(通常遊技状態)においては、普通図柄抽選に当選する確率が低い(例えば、0/251)の普通図柄当選テーブルが参照される。このようにステップS231の処理を実行するメインCPU101は、通過領域(球通過検出器416)を遊技媒体が通過したことを契機として、第2状態(閉状態)にある第3変位部材(平板部材520)を第1状態(開状態)に切り替えるか否かを所定の確率で決定する駆動判定手段の一例である。
また、メインCPU101は、普通図柄演出開始コマンドをメインRAM103にセットする。普通図柄演出開始コマンドは、主制御回路100のメインCPU101によって副制御回路200に供給される。副制御回路200のサブCPU201は、受信した普通図柄演出開始コマンドに基づいて演出を開始することとなる。
そして、メインCPU101は、普通図柄変動時間監視処理を示す値(01)を普通制御状態フラグにセットする。この処理が終了した場合には、ステップS232に処理を移す。
ステップS232において、普通図柄変動時間監視処理を行う。この処理において、メインCPU101は、普通制御状態フラグが普通図柄変動時間監視処理を示す値(01)であり、普通図柄の待ち時間タイマの値が“0”である場合に、普通図柄表示時間監視処理を示す値(02)を普通制御状態フラグにセットするとともに、確定後待ち時間タイマにセットする。この処理が終了した場合には、ステップS233に処理を移す。
ステップS233において、普通図柄表示時間監視処理を行う。詳細については後述するが、この処理において、メインCPU101は、普通制御状態フラグが普通図柄表示時間管理処理を示す値(02)であり、当りであると判定した場合には、確定後待ち時間がセットされた待ち時間タイマの値が“0”である場合に、開放時間と開放パターンを設定して、普通電動役物開放処理を示す値(03)を制御状態フラグにセットする。一方、メインCPU101は、当りでないと判定した場合には、普通図柄ゲーム終了処理を示す値(04)を制御状態フラグにセットする。この処理が終了した場合には、ステップS234又はステップS235に処理を移す。
ステップS234において、普通電動役物開放処理を行う。この処理において、メインCPU101は、普通制御状態フラグが普通電動役物開放処理を示す値(03)であり、かつ、普通電役開放時間タイマの値が“0”である場合には、普通図柄ゲーム終了を示す値(04)を普通制御状態フラグにセットする。つまり、普通電役開放時間タイマの値が“0”になるまで、普通電動役物415aが開放状態となり、普通電役開放時間タイマの値が“0”になると普通電動役物415aが閉鎖状態となるということである。この処理が終了した場合には、ステップS235に処理を移す。
ステップS235において、メインCPU101は、普通制御状態フラグが普通図柄ゲーム終了処理を示す値(04)である場合に、普通図柄保留記憶数データの値から1を減算するとともに、普通図柄始動記憶データの記憶領域をシフトし、普通図柄始動記憶データの領域にクリアデータをセットするとともに、普通図柄記憶チェック処理を示す値(00)を普通制御状態フラグにセットする。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[普通図柄記憶チェック処理]
図26のステップS231において実行されるサブルーチン(普通図柄記憶チェック処理)について図27を用いて説明する。
普通図柄記憶チェック処理は、図27に示すように、ステップS241において、メインCPU101は、普通制御状態フラグが普通図柄記憶チェック処理を示す値(00)であるか否か判定する。また、メインCPU101は、普通制御状態フラグが普通図柄記憶チェック処理を示す値(00)である場合には、ステップS312の処理に移り、普通制御状態フラグが普通図柄記憶チェック処理を示す値(00)でない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS242において、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている普通図柄保留記憶数データ(保留個数)の値が“0”であるか否か判定する。普通図柄保留記憶数データ(保留個数)の値が“0”でない場合には、ステップS243に処理を移行し、普通図柄保留記憶数データ(保留個数)の値が“0”である場合には、ステップS251に処理を移す。
ステップS243において、時短フラグがオンであるか否か、つまり第1時短遊技状態又は第2時短遊技状態のいずれであるか否かを判断する。この処理においては、メインCPU101は、第1時短フラグ又は第2時短フラグのいずれかがオンであると判別した場合には、ステップS244に処理を移す。一方、メインCPU101は、第1時短フラグ又は第2時短フラグともにオンではないと判別した場合、つまり時短遊技状態ではないと判別した場合には、ステップS245に処理を移す。
ステップS244において、高確率で普通図柄当りを判定する処理を行う。この処理においては、メインCPU101は、当選確率が高い当り判定テーブルを参照し、当り判定テーブルに記憶されている当り判定値と、始動記憶に含まれる、球通過検出器416を遊技球が通過したときに抽出した普通図柄当り判定用乱数値とが一致するか否か判定する。一致した場合は当選であり、一致しなかった場合はハズレである。この処理が終了した場合には、ステップS246に処理を移す。
ステップS245において、低確率で普通図柄当りを判定する処理を行う。この処理においては、メインCPU101は、当選確率が低い当り判定テーブルを参照し、当り判定テーブルに記憶されている当り判定値と、始動記憶に含まれる、球通過検出器416を遊技球が通過したときに抽出した普通図柄当り判定用乱数値とが一致するか否か判定する。一致した場合は当選であり、一致しなかった場合はハズレである。この処理が終了した場合には、ステップS246に処理を移す。なお、大当り遊技状態においては、図17に示すステップS120の処理によって時短フラグがオフになっているため、当選確率が低い当り判定テーブルを参照して普通図柄当り判定が行われる。本実施形態によれば、図7に示すように、当選確率が低い当り判定テーブルによる当選確率は“0”であるため、ステップS245の処理を省略することが可能である。
ステップS246において、開放パターン設定処理を実行する。詳細については後述するが、この処理において、メインCPU101は、普通電動役物415aの開放パターン、すなわち、普通電動役物ソレノイド111の駆動パターンの設定を行う。この処理が終了した場合には、ステップS247に処理を移す。
ステップS247において、メインCPU101は、普通図柄演出開始コマンドをメインRAM103にセットする。普通図柄演出開始コマンドは、主制御回路100のメインCPU101によって副制御回路200に供給される。普通図柄演出開始コマンドには、遊技状態、変動時間、普通図柄、普通電動役物415aの開放パターン等のデータが含まれている。副制御回路200のサブCPU201は、受信した普通図柄演出開始コマンドに基づいて演出を開始することとなる。この処理が終了した場合には、ステップS248に処理を移す。
ステップS248において、メインCPU101は、普通図柄待ち時間タイマに待ち時間(例えば5秒)をセットする。この処理が終了した場合には、ステップS249に処理を移す。
ステップS249において、メインCPU101は、普通図柄変動時間管理を示す値(01)を普通制御状態フラグにセットする。この処理が終了した場合には、ステップS250処理を移す。
ステップS250において、メインCPU101は、今回の変動に用いられた記憶領域をクリアする。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS251において、メインCPU101は、普通図柄デモ表示処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[開放パターン設定処理]
図27のステップS246において実行されるサブルーチン(開放パターン設定処理)について図28を用いて説明する。
ステップS261において、第2時短遊技状態か否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、第2時短フラグを有無によって、現状の遊技状態が第2時短遊技状態か否かを判定する処理を行う。第2時短遊技状態であると判定した場合には、ステップS262に処理を移す。第2時短遊技状態であると判定しない場合には、ステップS263に処理を移す。
ステップS262において、第2非電動役物415cに遊技球を導きやすい開放パターンを決定する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、第2非電動役物415cに遊技球を導きやすい開放パターン群の中から、乱数抽選によって開放パターンを選択する処理を行う。具体的には、図7(e)に示す第2普通電動役物開放パターン群に属する開放パターンC及び開放パターンDのいずれかを選択する処理を行う。この処理が終了した場合に、本サブルーチンを終了する。
ステップS263において、第1非電動役物415bに遊技球を導きやすい開放パターンを決定する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、第1非電動役物415bに遊技球を導きやすい開放パターン群の中から、乱数抽選によって開放パターンを選択する処理を行う。具体的には、図7(d)に示す第1普通電動役物開放パターン群に属する開放パターンA及び開放パターンBのいずれかを選択する処理を行う。この処理が終了した場合に、本サブルーチンを終了する。
[普通図柄表示時間監視処理]
図26のステップS233において実行されるサブルーチン(普通図柄表示時間監視処理)について図29を用いて説明する。
最初に、図29に示すように、普通図柄制御状態フラグが普通図柄表示時間監視を示す値(02)であるか否かの判断(ステップS251)、普通図柄待ち時間タイマが“0”であるか否かの判断を行う(ステップS252)。この処理において、メインCPU101は、普通図柄制御状態フラグが普通図柄表示時間監視を示す値であり、かつ、普通図柄待ち時間タイマが“0”であると判別した場合には、ステップS253に処理を移す。一方、メインCPU101は、普通図柄制御状態フラグが普通図柄表示時間管理を示す値であるとは判別しなかった場合、又は、普通図柄待ち時間タイマが“0”であるとは判別しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS253においては、当りフラグが“77”であるか否かの判断を行う。この処理において、メインCPU101は、当りフラグが“77”であるとは判別しなかった場合には、ステップS254に処理を移し、当りフラグが“77”であると判別した場合には、ステップS256に処理を移す。
ステップS254においては、普通図柄制御状態フラグとして普通図柄ゲーム終了を示す値(04)をセットする処理を実行する。この処理において、メインCPU101は、普通図柄ゲーム終了を示す値を普通図柄制御状態フラグに記憶する。これによって、普通電動役物415aが閉鎖状態として維持されることとなる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS256において、普通電役開放時間タイマセットを実行する。この処理において、メインCPU101は、ステップS246において設定した開閉パターンに基づいて、普通電役開放タイマに普通電動役物415aの開放時間を示す値をセットする処理を実行する(ステップS256)。この処理が終了した場合には、ステップS257に処理を移す。
ステップS257においては、普通電役開放を示す値(03)を普通図柄制御状態フラグにセットする。この処理において、メインCPU101は、普通電役開放を示す値を普通図柄制御状態フラグに記憶する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[振分装置制御処理]
図12のステップS41において実行されるサブルーチン(振分装置制御処理)について図30を用いて説明する。
ステップS271において、メインCPU101は、普通図柄制御状態フラグが普通電動役物開放を示す値(03)である場合に、ステップS272に処理を移し、普通電動役物開放を示す値(03)でない場合に、本サブルーチンを終了する。
ステップS272において、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている振分パターンに基づいて、メインRAM103に振分ソレノイド121を駆動させるための制御信号をセットする。この制御信号が、ステップS45において各ポートより出力されることにより、振分ソレノイド121(図10参照)にソレノイド電源が供給され、振分装置506が駆動する。この処理が終了した場合に、本サブルーチンを終了する。なお、振分装置制御処理は、例えば、ステップS234の普通電動役物開放処理において実行してもよい。
[非電動役物管理処理]
図13のステップS42において実行されるサブルーチン(非電動役物管理処理)について図31を用いて説明する。
ステップS275において、メインCPU101は、第2時短フラグがオンであるか否かを判定し、第2時短フラグがオンであると判定した場合には、ステップS276に処理を移す。第2時短フラグがオンであると判定しない場合には、ステップS277に処理を移す。
ステップS276において、特図2関連センサ検知処理を行う。詳細については後述するが、この処理において、メインCPU101は、普通電動役物入球センサ122、第2フォトセンサ509及び第2始動口入賞球センサ116cの検知結果に基づいて、エラー信号を送信するか否かを決定する処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS277において、メインCPU101は、第1時短フラグがオンであるか否かを判定し、第1時短フラグがオンであると判定した場合には、ステップS278に処理を移す。第2時短フラグがオンであると判定しない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS278において、特図1関連センサ検知処理を行う。詳細については後述するが、この処理において、メインCPU101は、普通電動役物入球センサ122、第1フォトセンサ508及び第1始動口入賞球センサ116bの検知結果に基づいて、エラー信号を送信するか否かを決定する処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[特図2関連センサ検知処理]
図31のステップS276において実行されるサブルーチン(特図2関連センサ検知処理)について図32及び図33を用いて説明する。
図32に示す、ステップS280において、普通図柄ゲームが当りであるか否かを判定する。この処理において、メインCPU101は、普通図柄ゲームが当りであるか否か、すなわちメインRAM103に当りフラグ(77)記憶されているか否かを判定する処理を行う。普通図柄ゲームの当りがあると判定する場合には、ステップS281に処理を移す。普通図柄ゲームの当りであると判定しない場合には、ステップS286に処理を移す。
ステップS281において、メインCPU101は、普通図柄ゲームが当りであることを示すデータを、メインRAM103の所定の記憶領域に記憶する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS282に処理を移す。
ステップS282において、普通電動役物415aが開放したか否かを判定する。この処理において、メインCPU101は、普通電動役物415aが開放したか否か、すなわちメインRAM103に普通電動役物415aの開放を指示するデータが記憶されたか否かを判定する処理を行う。普通電動役物415aが開放したと判定する場合には、ステップS283に処理を移す。普通電動役物415aが開放したと判定しない場合には、ステップS284に処理を移す。
ステップS283において、メインCPU101は、普通電動役物415aが開放したことを示すデータを、メインRAM103の所定の記憶領域に記憶する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS284に処理を移す。
ステップS284において、普通電動役物入球センサ122がオンであるか否かを判定する。この処理において、メインCPU101は、普通電動役物入球センサ122がオンであるか否か、すなわち普通電動役物入球センサ122からの検知信号を受信した否かを判定する処理を行う。普通電動役物入球センサ122が遊技球を検出したと判定する場合には、ステップS285に処理を移す。普通電動役物入球センサ122が遊技球を検出したと判定しない場合には、ステップS286に処理を移す。
ステップS285において、メインCPU101は、普通電動役物入球センサ122が遊技球を検出したことを示すデータを、メインRAM103の所定の記憶領域に記憶する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS286に処理を移す。
ステップS286において、第2フォトセンサ509がオンであるか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、第2フォトセンサ509がオンであるか否か、すなわち第2フォトセンサ509から遊技球の検知信号を受信したか否かを判定する。第2フォトセンサ509がオンであると判定した場合には、ステップS287に処理を移す。第2フォトセンサ509がオンであると判定しない場合には、ステップS289に処理を移す。
ステップS287において、タイマを発動させる処理を行う。この処理において、メインCPU101は、所定の時間を計時させるタイマを発動させる。ここで、所定の時間は例えば、10秒程度に設定されている。この処理が終了した場合には、ステップS288に処理を移す。
ステップS288において、メインCPU101は、第2フォトセンサ509がオンであること、言い換えれば非電動役物415cが開放状態にあることを示すデータを、メインRAM103の所定の記憶領域に記憶する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS289に処理を移す。
ステップS289において、第2始動口入賞球センサ116cがオンになったか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、第2始動口入賞球センサ116cがオンになったか否か、すなわち第2始動口入賞球センサ116cが遊技球を検出したか否かを判定する。第2始動口入賞球センサ116cがオンであると判定した場合には、ステップS290に処理を移す。第2始動口入賞球センサ116cがオンであると判定しない場合には、ステップS291に処理を移す。
ステップS290において、メインCPU101は、第2始動口入賞球センサ116cが遊技球を検出したことを示すデータを、メインRAM103の所定の記憶領域に記憶する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS291に処理を移す。
図33に示す、ステップS291において、第2フォトセンサ509がオフであるか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、第2フォトセンサ509がオフであるか否かを判定する。第2フォトセンサ509がオフであると判定した場合には、ステップS292に処理を移す。第2フォトセンサ509がオフであると判定しない場合には、ステップS293に処理を移す。
ステップS292において、メインCPU101は、第2フォトセンサ509がオフであること、言い換えれば非電動役物415cが閉鎖状態にあることを示すデータを、メインRAM103の所定の記憶領域に記憶する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS294に処理を移す。
ステップS293において、メインCPU101は、待ち時間タイマが“0”になったか否かを判定し、待ち時間タイマが“0”になったと判定した場合には、ステップS294に処理を移す。タイマが“0”になったと判定しない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS294において、エラー判定を行う。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103の所定の記憶領域に基づいて、エラーの有無を判定し、エラー有の場合に、メインRAM103の所定領域にエラーの発生を報知するための制御信号を記憶(セット)する処理を行う。この制御信号は、ステップS45の処理によって、副制御回路200や遊技場のホールコンピュータ等に送信される。
具体的に、メインRAM103の所定の記憶領域には、普通図柄ゲームが当りであることを示すデータ、普通電動役物415aが開放したことを示すデータ、普通電動役物入球センサ122が遊技球を検出したことを示すデータ、非電動役物415cが開放状態にあることを示すデータ、第2始動口入賞球センサ116cが遊技球を検出したことを示すデータ、非電動役物415cが閉鎖状態にあることを示すデータが、順番に累積記憶される。
メインCPU101は、非電動役物415cの開放や第2始動口入賞球センサ116cの遊技球検出が、普通図柄ゲームの当り、普通電動役物415aの開放、普通電動役物入球センサ122の遊技球検出という順番を経由していない場合に、エラーと判定する。具体例として、普通図柄ゲームが当りであることを示すデータが無いのに普通電動役物415aが開放したことを示すデータがある場合や、普通電動役物415aが開放したことを示すデータが無いのに第2始動口入賞球センサ116cが遊技球を検出しているデータがある場合に、エラーと判定する。前者の場合には、普通図柄ゲームに当選していないのに第2非電動役物415cが開いた場合であり、第2非電動役物415cが無理矢理こじ開けられた可能性がある。後者の場合には、不正な手段で第2始動口入賞球センサ116cを動作させている可能性がある。このように、メインCPU101は、不正行為が行われている可能性がある場合に、ホールコンピュータに制御信号を送信して、遊技場係員に報知する。また、第2非電動役物415cが閉鎖したときに、第2始動口入賞球センサ116cが遊技球を検出していない場合もエラーと判定する。この場合は、第2非電動役物415cに遊技球が詰まってしまったことが考えられる。ただし、第1非電動役物415bあるいは第2非電動役物415cに入賞しなくても、普通図柄抽選は実行されるケースは普通に存在するため、メインCPU101は、普通電動役物入球センサ122、普通図柄ゲームの当り、普通電動役物415aの開放、普通電動役物入球センサ122の遊技球検出という順番という流れの場合には、エラーと判定しない。
また、メインCPU101は、非電動役物415cが開放状態となった後に、第2始動口入賞球センサ116cが遊技球を検出していないのに、非電動役物415cが閉鎖状態となった場合にエラーと判定する。この場合には、不正行為がばれないようにするため、敢えて、非電動役物415cを開放状態から閉鎖状態に戻している可能性がある。
また、メインCPU101は、非電動役物415cが開放状態となってからタイマが“0”になっても、非電動役物415cが閉鎖状態に戻っていない場合に、エラーと判定する。この場合には、第2非電動役物415cが開いた状態にあることを、液晶表示装置50による画像表示あるいは音声出力によって遊技者に報知し、遊技球の発射(右打ち)を促すデータをメインRAM103にセットして、副制御回路200に送信する。この処理が終了した場合には、ステップS295に処理を移す。
ステップS295において、タイマをリセットする。この処理において、メインCPU101は、発動前の初期値にタイマ値を戻す処理を行う。この処理が終了した場合に本サブルーチンを終了する。なお、メインRAM103に累積記憶された上記のデータは、パチンコ遊技機1の電源を落とすことによって消去される。
[特図1関連センサ検知処理]
図31のステップS278において実行されるサブルーチン(特図1関連センサ検知処理)について説明する。
特図1関連センサ検知処理においては、図32及び図33に示す特図2関連センサ検知処理と同様な処理が行われ、メインRAM103の所定の記憶領域に、普通図柄ゲームが当りであることを示すデータ、普通電動役物415aが開放したことを示すデータ、普通電動役物入球センサ122が遊技球を検出したことを示すデータ、非電動役物415bが開放状態にあることを示すデータ、第1始動口入賞球センサ116bが遊技球を検出したことを示すデータ、非電動役物415bが閉鎖状態にあることを示すデータが、順番に累積記憶される。
そして、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されたこれらのデータに基づいてエラー判定を行い、エラー有の場合に、メインRAM103の所定領域にエラーの発生を報知するための制御信号を記憶(セット)する処理を行う。この制御信号は、ステップS45の処理によって、副制御回路200や遊技場のホールコンピュータ等に送信される。
[システムタイマ割込処理]
メインCPU101は、メイン処理を実行している状態であっても、メイン処理を中断させ、システムタイマ割込処理を実行する場合がある。図34を用いて、システムタイマ割込処理について以下に説明する。
ステップS301において、各レジスタを退避させる処理を行う。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103の各レジスタ(記憶領域)に記憶される実行中のプログラムを退避させる処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS302に処理を移す。
ステップS302においては、タイマの更新処理を行う。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103に記憶される乱数を更新する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS303に処理を移す。
ステップS303においては、ウォッチドッグ出力データにクリアデータをセットする処理を行う。この処理において、メインCPU101は、ウォッチドッグ出力データにクリアデータをセットする。更に、メインCPU101は、ウォッチドッグ出力データに基づく制御信号を初期リセット回路105に送信する(図10参照)。初期リセット回路105は、受信した制御信号に基づいてコンデンサの電圧を解放する。なお、初期リセット回路105に設けられるウォッチドッグタイマがクリアされてから初期リセット回路105に接続されたコンデンサの容量で決定される所定時間(例えば、3100msec)が経過すると、初期リセット回路105からメインCPU101へシステムリセット信号が出力される。メインCPU101はこの初期リセット回路105からシステムリセット信号が入力されるとシステムリセット状態となる。この処理が終了した場合、ステップS304に処理を移す。
ステップS304においては、乱数更新処理を行う。この処理において、メインCPU101は、乱数を更新する処理を行う。例えば、メインCPU101は、大当り判定用乱数カウンタ、大当り図柄決定用乱数カウンタ、普通図柄判定用乱数カウンタ、演出条件判定用乱数カウンタなどの乱数を更新する。なお、大当り判定用乱数カウンタ、大当り図柄決定用乱数カウンタは、カウンタ値の更新タイミングが不定であると、公正さに欠けるものとなってしまうため、これを担保するために2msecごとの決まったタイミングで更新を行うようにしている。この処理が終了した場合、ステップS305に処理を移す。
ステップS305においては、スイッチ入力処理を行う。この処理において、メインCPU101は、スイッチに入力があったか否か判定する処理を行う。例えば、メインCPU101は、大入賞口418に設けられた大入賞口カウントセンサ113や、一般入賞口419a〜419cに設けられた一般入賞球センサ114a〜114cや、球通過検出器416に設けられた球通過検出センサ115や、中央始動口414a、第1始動口414b及び第2始動口414cに設けられた中央始動口入賞球センサ116a、第1始動口入賞球センサ116b及び第2始動口入賞球センサ116cや、開閉入賞口420に設けられた開閉入賞口カウントセンサ120、V入賞口424に設けられたV入賞球センサ119からの検知信号を受信することによって、各スイッチ(センサ)が遊技球を検知したか判定する。メインCPU101は、検知したと判定した場合、検知に応じて、大入賞口賞球カウンタや、一般入賞口賞球カウンタや、開閉入賞口賞球カウンタや、始動口賞球カウンタ、V賞球カウンタなどを更新する。スイッチ入力処理の詳細については後述する。この処理が終了した場合、ステップS306に処理を移す。
ステップS306においては、可動部材制御処理を行う。この処理において、メインCPU101は可動部材426の制御を行う。この制御の詳細は後述する。この処理が終了した場合、ステップS307に処理を移す。
ステップS307において、レジスタ復帰処理を行う。この処理において、メインCPU101は、割込処理前のアドレスにレジスタを復帰させる処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[スイッチ入力処理]
図34に示すステップS305のスイッチ入力処理について、図35を用いて説明する。
ステップS311において、賞球関連検出処理を行う。この処理において、メインCPU101は、大入賞口カウントセンサ113、開閉入賞口カウントセンサ120、一般入賞球センサ114a〜114c、中央始動口入賞球センサ116a、第1始動口入賞球センサ116b及び第2始動口入賞球センサ116cの入力があったか否か、言い換えれば遊技球を検知したか否かを判定する。そして、メインCPU101は、大入賞口カウントセンサ113の入力があったと判定した場合には、大入賞口賞球カウンタの値に1加算する処理を行い、一般入賞球センサ114a〜114cの入力があったと判定した場合には、一般入賞口賞球カウンタの値に1加算する処理を行い、中央始動口入賞球センサ116a、第1始動口入賞球センサ116b及び第2始動口入賞球センサ116cの入力があったと判定した場合には、始動口賞球カウンタの値に1加算する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS312に処理を移す。
ステップS312において、特別図柄関連検出処理を行う。特別図柄関連処理については後述する。この処理が終了した場合には、ステップS313に処理を移す。
ステップS313において、普通図柄関連検出処理を行う。この処理において、メインCPU101は、球通過検出センサ115の入力があったか否か、言い換えれば遊技球を検知したか否かを判定し、入力があったと判定した場合には、保留個数が上限(例えば、4個)である否かを判定する。上限であると判定しない場合には、普通図柄ゲームの当り判定用乱数カウンタから当り判定用乱数値を抽出し、更に当り図柄決定用乱数カウンタから当り図柄決定用乱数値を抽出し、メインRAM103の普通図柄記憶領域に格納する処理を行う。上限であると判定した場合には本サブルーチンを終了する。この処理が終了した場合には、ステップS314に処理を移す。
ステップS314において、V入賞検出処理を行う。この処理において、メインCPU101は、V入賞球センサ119の入力があったか否か、言い換えれば遊技球を検知したか否かを判定し、入力があったと判定した場合には、V入賞フラグをオンにする処理を行う。本実施形態では、小当りの時のみ、V入賞フラグがオンであるか否かを判定し、それ以外の時に、V入賞フラグがオンとなっていても、特別図柄ゲーム終了処理00H(図15参照)においてクリアされる。この処理が終了した場合には、ステップS315に処理を移す。
ステップS315において、異常関連検出処理を行う。この処理において、メインCPU101は、異常関連センサの検知結果に基づいて、異常が発生したか否かを判定する。異常が検知された場合には、異常を報知するための処理を行い、異常が検知されない場合には、そのまま本サブルーチンを終了する。異常関連センサとしては、普通電動役物入球センサ122、第1フォトセンサ508、第2フォトセンサ509、ガラスドア10の開閉スイッチ等が該当する。これらのセンサの検知結果は、メインCPU101に出力される。
[特別図柄関連検出処理]
図35に示すステップS312の特別図柄関連検出処理について、図36を用いて説明する。
ステップS320において、特別遊技状態である否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、特別遊技状態、すなわち大当り遊技状態、V大当り遊技状態又は小当り遊技状態であるか否かを判定し、特別遊技状態であると判定した場合には、ステップS326に処理を移し、どれか1つでも条件を満たしていない場合には、ステップS321に処理を移す。
ステップS321において、特別図柄が停止表示状態である否かを判断する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、第1特別図柄始動記憶領域(0)〜第1特別図柄始動記憶領域(4)及び第2特別図柄始動記憶領域(0)にいずれも大当り乱数値等のデータが記憶されておらず、しかも、特別図柄表示装置431に表示されている特別図柄が停止表示態様である、という条件を全て満たしている場合には、ステップS322に処理を移し、どれか1つでも条件を満たしていない場合には、ステップS326に処理を移す。
ステップS322において、特図2始動入賞が検出されたか否かを判断する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、第2始動口入賞球センサ116cの入力があった否かを判定する。第2始動口入賞球センサ116cの入力があったと判定した場合には、ステップS323に処理を移し、第2始動口入賞球センサ116cの入力があったと判定しない場合には、ステップS326に処理を移す。
ステップS323において、各種乱数値取得処理を行う。この処理において、メインCPU101は、大当り判定用乱数カウンタから第2特別図柄ゲームに用いる大当り判定用乱数値を抽出(所謂、特別図柄抽選、以下、特図2抽選と称する)し、更に、大当り図柄決定用乱数カウンタから大当り図柄決定用乱数値を抽出し、演出条件判定用乱数カウンタから演出条件判定用乱数値を抽出して、メインRAM103の第2特別図柄始動記憶領域(0)に格納する処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS324に処理を移す。なお、メインCPU101が、ステップS320、S321の処理を実行することにより、特図2抽選は特別遊技状態において実行されず、しかも特図2の変動は保留されない。このため、特別遊技状態において、稀に第2始動口414cへの入賞があったとしても、その入賞が特別遊技状態への移行の契機となることはない。
ステップS324において、入賞演出判定処理を行う。この処理において、メインCPU101は、乱数抽選に基づいて入賞演出を行うか否かを判定する。この処理が終了した場合、ステップS325に処理を移す。
ステップS325において、メインCPU101は、第2始動口入賞コマンドをメインRAM103の所定領域にセットする。第2始動口入賞コマンドは、主制御回路100のメインCPU101の制御により副制御回路200に供給されることにより、副制御回路200が、第2始動口入賞があったことや当り抽選結果の当否を認識するようになる。この処理が終了した場合、本サブルーチンを終了する。
ステップS326において、特図1始動入賞が検出されたか否かを判断する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、中央始動口入賞球センサ116a又は第1始動口入賞球センサ116bの入力があった否かを判定する。中央始動口入賞球センサ116a又は第1始動口入賞球センサ116bの入力があったと判定した場合には、ステップS327に処理を移し、中央始動口入賞球センサ116a又は第1始動口入賞球センサ116bの入力があったと判定しない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS327において、第1特別図柄の始動記憶が4以上であるか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、第1特別図柄の始動記憶、すなわち保留個数が4以上であるか否かを判定する。保留個数が4以上であると判定した場合には、本サブルーチンを終了し、保留個数が4以上でないと判定した場合には、ステップS328に処理を移す。
ステップS328において、第1特別図柄の始動記憶に1加算する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている第1特別図柄の保留個数の値に1加算する処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS329に処理を移す。このように、ステップS327、S328の処理を実行するメインCPU101は、保留制御手段の一例である。
ステップS329おいて、各種乱数値取得処理を行う。この処理において、メインCPU101は、大当り判定用乱数カウンタから第1特別図柄ゲームに用いる大当り判定用乱数値を抽出(所謂、特別図柄抽選、以下、特図1抽選と称する)し、更に、大当り図柄決定用乱数カウンタから大当り図柄決定用乱数値を抽出し、演出条件判定用乱数カウンタから演出条件判定用乱数値を抽出して、メインRAM103の第1特別図柄始動記憶領域に格納する処理を行う。本実施形態においては、第1特別図柄始動記憶領域は、第1特別図柄始動記憶領域(0)〜第1特別図柄始動記憶領域(4)まであって、第1特別図柄始動記憶領域(0)に記憶された当り判定用乱数に基づく判定結果が、特別図柄によって導出表示され、特別図柄の変動中に始動入賞したことによって取得した各種の乱数値は、第1特別図柄始動記憶領域(1)〜第1特別図柄始動記憶領域(4)に順に記憶される。この処理が終了した場合、ステップS330に処理を移す。
ステップS330において、入賞演出判定処理を行う。この処理において、メインCPU101は、乱数抽選に基づいて入賞演出を行うか否かを判定する。この処理が終了した場合、ステップS331に処理を移す。
ステップS331において、メインCPU101は、第1始動口入賞コマンドをメインRAM103の所定領域にセットする。第1始動口入賞コマンドは、主制御回路100のメインCPU101の制御によって副制御回路200に供給されることにより、副制御回路200が、第1始動口入賞があったことや当り抽選結果の当否を認識するようになる。第1始動口入賞コマンドのデータには、ステップS330の処理において入賞演出すると判定した場合に、入賞演出、例えば演出表示される保留球の表示態様を変更するといった演出を実行させるデータが含まれている。これにより、変動実行前の始動記憶情報に基づいて演出を実行するといった、周知技術である所謂、「先読演出」が可能となる。この処理が終了した場合、本サブルーチンを終了する。
なお、本実施形態において、図示はしていないが、主制御回路100のメインRAM103にセットされた各種コマンドは、主制御回路100の各処理において副制御回路200に供給されている。
[可動部材制御処理]
図34に示すステップS306の可動部材制御処理について、図37を用いて説明する。
最初に、ステップS341において、メインCPU101は、制御状態フラグが小当り中処理を示す値(04H)であるか否かを判定する処理を行う。制御状態フラグが小当り中処理を示す値(04H)であると判定した場合には、ステップS342に処理を移行する。制御状態フラグが小当り中処理を示す値(04H)であると判定しない場合には、ステップS344に処理を移行する。
ステップS342において、可動部材426が動作していることを示す可動中フラグがあるか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、可動中フラグがあると判定した場合には、本サブルーチンを終了し、可動中フラグがないと判定した場合には、ステップS343に処理を移す。
ステップS343において、可動部材426を動作させ始めて、可動中フラグをオンにする処理を行う。この処理が終了した場合、本サブルーチンを終了する。
ステップS344において、メインCPU101は、制御状態フラグが小当り終了後処理を示す値(05H)であるか否かを判定する処理を行う。制御状態フラグが小当り終了後処理を示す値(05H)であると判定した場合には、ステップS345に処理を移行する。制御状態フラグが小当り終了後処理を示す値(05H)であると判定しない場合には、ステップS347に処理を移す。
ステップS345において、メインCPU101は、小当り終了時残留球監視時間が0か否かを判定する。メインCPU101は、小当り終了時残留球監視時間が0であると判定した場合は、ステップS346に処理を移す。小当り終了時残留球監視時間が0ではないと判定した場合は、本サブルーチンを終了する。本実施形態では、小当り終了時残留球監視時間は、5000msecであり、5000msecが経過するまでは、「V入賞」が有効であるため、可動部材も可動し得る状態である。
ステップS346において、メインCPU101は、可動部材426の動作を停止し、可動中フラグをオフにする。この処理が終了した場合、本サブルーチンを終了する。実施形態1では、小当り終了時残留球監視時間5000msecが経過すると、可動中フラグをオフにして、「小当り遊技状態」が終了するのである。
ステップS347において、メインCPU101は、制御状態フラグが大入賞口開放処理を示す値(07H)であるか否かを判定する処理を行う。制御状態フラグが大入賞口開放処理を示す値(07H)であると判定した場合には、ステップS348に処理を移行する。制御状態フラグが大入賞口開放処理を示す値(07H)であると判定しない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS348において、メインCPU101は、可動中フラグがあるか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、可動中フラグがないと判定した場合は、本サブルーチンを終了し、可動中フラグがあると判定した場合には、ステップS349に処理を移す。「小当り」で「V入賞」した場合は、可動中フラグがオンとなっているので、ステップS349に処理を移し、単なる「大当り」中である場合は、本サブルーチンを終了する。
ステップS349において、メインCPU101は、可動部材426の動作を停止させ、可動中フラグをオフにする処理を行う。すなわち、「大当り遊技」においては、可動部材426が動作する必要はない。この処理が終了した場合、本サブルーチンを終了する。
[副制御メイン処理]
図38を用いて、副制御メイン処理を説明する。副制御回路200は、主制御回路100からの各種コマンドを受信して、表示処理などの様々な処理を行う。これらの処理の中で本発明に係る制御処理を以下に説明する。
ステップS1011において、初期化処理を行う。この処理において、サブCPU201は、電源投入に応じて、初期化設定する処理を行う。例えば、主制御回路100からRAMクリア情報が送信されてきた場合は、すべてのフラグをオフにし、RAMクリアフラグをオンにする。この処理が終了した場合には、ステップS1012に処理を移す。この初期化処理は電源のオン・オフ動作に応じて行うことも可能である。
ステップS1012において、乱数更新処理を行う。この処理において、サブCPU201は、ワークRAM203に記憶される乱数を更新する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS1013に処理を移す。
ステップS1013においては、コマンド解析処理を行う。この処理において、サブCPU201は、主制御回路100から受信し、ワークRAM203の受信バッファに格納されるコマンドを解析する処理を行う。この処理については後述する。この処理が終了した場合には、ステップS1014に処理を移す。
ステップS1014においては、演出制御処理を行う。この処理において、サブCPU201は、例えば、演出ボタン16やタッチセンサ450を用いた演出の制御等を行う。また、上述の所謂、先読み演出により保留球に関する先読み保留演出制御等を実行してもよい。この処理が終了した場合には、ステップS1015に処理を移す。
ステップS1015においては、表示制御処理を行う。この処理において、サブCPU201は、液晶表示装置50において表示を行うためのデータを表示制御回路210に送信する。表示制御回路210において、VDP(図示せず)は、サブCPU201の制御により演出画像を表示するためのデータに基づいて、識別図柄のデータ、背景画像データ、演出用画像データなど、各種の画像データを画像データROMから読み出し、重ね合わせて、液晶表示装置50の表示領域51上に表示させる。この処理が終了した場合には、ステップS1016に処理を移す。
ステップS1016においては、音・ランプ等制御処理を行う。この処理において、サブCPU201は、スピーカ14から発生させる音の制御を行う音声制御処理、各種のランプ(図示せず)の発光制御を行うランプ制御処理を実行する。この処理が終了した場合には、再度、乱数更新処理(ステップS1012)に処理を移す。
[タイマ割り込み処理]
図38に示す副制御メイン処理を実行している状態であっても、副制御メイン処理を中断させ、タイマ割込処理を実行する場合がある。図39を用いて、タイマ割り込み処理について以下に説明する。
ステップS1021においては、レジスタを退避させる処理を行う。この処理において、サブCPU201は、各レジスタ(記憶領域)に記憶される実行中のプログラムにおいて使用されていた値を退避させる処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS1022に処理を移す。
ステップS1022においては、タイマ更新処理を行う。この処理において、サブCPU201は、ワークRAM203に記憶されるタイマを更新する処理を行う。具体的には、ラウンド演出等のタイマを更新する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS1023に処理を移す。
ステップS1023においては、演出ボタンスイッチ入力検出処理を行う。この処理において、サブCPU201は、演出ボタン16あるいはタッチセンサ450の操作によるスイッチ(図示せず)の入力の有無を検出する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS1024に処理を移す。なお、この演出ボタンスイッチ入力検出処理をタイマ割り込み処理において実行しているが、他の割り込みでもよい。
ステップS1024においては、レジスタを復帰させる処理を行う。この処理において、サブCPU201は、ステップS1021で退避した値を各レジスタに復帰させる処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[コマンド割り込み処理]
図38に示す副制御メイン処理を実行している状態であっても、副制御メイン処理を中断させ、コマンド割り込み処理を実行する場合がある。図40を用いて、コマンド割り込み処理について以下に説明する。
ステップS1031においては、レジスタを退避させる処理を行う。この処理において、サブCPU201は、各レジスタ(記憶領域)に記憶される実行中のプログラムにおいて使用されていた値を退避させる処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS1032に処理を移す。
ステップS1032において、サブCPU201は、受信コマンドをバッファに格納する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS1033に処理を移す。
ステップS1033においては、レジスタを復帰させる処理を行う。この処理において、サブCPU201は、ステップS1031で退避した値を各レジスタに復帰させる処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[コマンド解析処理]
図38のステップS1013において実行されるサブルーチン(コマンド解析処理)について図41及び図42を用いて説明する。
ステップS1041において、コマンドを受信したか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU201が、受信したコマンドが所定のバッファに記憶されているか否かを判定し、受信コマンドありと判定した場合には、ステップS1042に処理を移し、サブCPU201が受信コマンドありと判定しない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS1042において、受信したコマンドが特別図柄演出開始コマンドか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU201は、特別図柄演出開始コマンドであると判定した場合には、ステップS1043に処理を移し、特別図柄演出開始コマンドであると判定しない場合には、ステップS1044に処理を移す。
ステップS1043において、特別図柄演出開始コマンド受信時処理を行う。この処理において、サブCPU201は、特別図柄ゲームの演出設定を行う。具体的には、特別図柄演出開始コマンドに含まれている、遊技状態、変動パターン、特別図柄、残り時短回数に関するデータをワークRAM203に記憶する処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS1044において、サブCPU201は、受信したコマンドが図柄停止コマンドであるか否かを判定する。図柄停止コマンドであると判定した場合には、ステップS1045に処理を移し、特別図柄演出停止コマンドであると判定しない場合には、ステップS1046に処理を移す。
ステップS1045において、図柄停止コマンド受信時処理を行う。この処理において、サブCPU201は、例えば、主制御回路100の制御による特別図柄の停止に同期させて演出用の識別図柄を停止させる等の処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS1046において、サブCPU201は、受信したコマンドが大当り開始コマンドか否かを判定する処理を行う。大当り開始コマンドであると判定した場合には、ステップS1047に処理を移し、大当り開始コマンドであると判定しない場合には、ステップS1048に処理を移す。
ステップS1047において、大当り開始コマンド受信時処理を行う。この処理において、サブCPU201は、大当り報知の演出や右打ち指示の演出等、ラウンドゲーム開始前の演出に関するデータをワークRAM203に記憶する処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS1048において、サブCPU201は、受信したコマンドが小当り開始コマンドか否かを判定する処理を行う。小当り開始コマンドであると判定した場合には、ステップS1049に処理を移し、小当り開始コマンドであると判定しない場合には、ステップS1050に処理を移す。
ステップS1049において、小当り開始コマンド受信時処理を行う。この処理において、サブCPU201は、小当り報知の演出や右打ち指示の演出等、アタッカ421が開放する前の演出に関するデータをワークRAM203に記憶する処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS1050において、サブCPU201は、受信したコマンドがV大当り開始コマンドか否かを判定する処理を行う。V大当り開始コマンドであると判定した場合には、ステップS1051に処理を移し、V大当り開始コマンドであると判定しない場合には、ステップS1052に処理を移す。
ステップS1051において、V大当り開始コマンド受信時処理を行う。この処理において、サブCPU201は、V大当り報知の演出や右打ち指示の演出等、ラウンドゲーム開始前の演出に関するデータをワークRAM203に記憶する処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS1052において、サブCPU201は、受信したコマンドが大入賞口開放中表示コマンドか否かを判定する処理を行う。大入賞口開放中表示コマンドであると判定した場合には、ステップS1053に処理を移し、大入賞口開放中表示コマンドであると判定しない場合には、ステップS1054に処理を移す。
ステップS1053において、大入賞口開放中表示コマンド受信時処理を行う。この処理において、サブCPU201は、ラウンドゲーム中の演出に関するデータをワークRAM203に記憶する処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS1054において、サブCPU201は、受信したコマンドが普通図柄演出開始コマンドか否かを判定する処理を行う。普通図柄演出開始コマンドであると判定した場合には、ステップS1055に処理を移し、普通図柄演出開始コマンドであると判定しない場合には、ステップS1056に処理を移す。
ステップS1055において、普通図柄演出開始コマンド受信時処理を行う。この処理において、サブCPU201は、普通図柄演出開始コマンドに含まれている、遊技状態、変動時間、普通図柄、普通電動役物の開放パターンに関するデータを、ワークRAM203に記憶する処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS1056において、サブCPU201は、その他のコマンドの受信時処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[パチンコ遊技機1の遊技説明]
図43は、パチンコ遊技機1における通常遊技状態及び第1時短遊技状態における遊技方法を示す説明図、図44はパチンコ遊技機1における通常遊技状態及び第2時短遊技状態における遊技方法を示す説明図である。
通常遊技状態においては、図7(b)に示すように、非時短状態であるため普通図柄ゲームの当選確率は0であるため、例えば、矢印a2に示すように、右打ちを行って遊技球を球通過検出器416に通過させても、普通電動役物415aが開くことはない。このため、第1非電動役物415b及び第2非電動役物415cはともに開くことはない。したがって、通常遊技状態においては、図43の矢印a1に示すように、左打ちを行って、中央始動口414aへの入賞を狙うことになる。
通常遊技状態において、中央始動口414aへの入賞に入賞すると特図1抽選が行われ、この特図1抽選に当選すると、遊技状態が、通常遊技状態から大当り遊技状態に移行し、大当り遊技終了後に、図7(c)に示すように、通常遊技状態及び第2時短遊技状態のいずれかに移行する。
第2時短遊技状態においては、図7(b)に示すように、普図抽選の当選確率が100%であるため、球通過検出器416に遊技球が通過すると必ず普通電動役物415aが開く。このため、右打ちを行って遊技球を球通過検出器416に通過させる打ち方を切り替える方が遊技者にとって有利になる。そして、普通電動役物415aが開いて遊技球を捕捉すると、その遊技球が第2非電動役物415cを作動させることにより、図44(a)に示すように、第2非電動役物415cが開放して、第2始動口414cに遊技球が入球し易い状態となる。第2始動口414cに入賞すると、特図2抽選が実行される。特図2抽選においては、図7(a)に示すようにほとんどの場合小当りになるため、図44(b)に示すように、アタッカ421が開放する。
アタッカ421が開放すると、開閉入賞口420に遊技球が入球し易くなり、開閉入賞口420を通過した遊技球がV入賞口424に入球すると、V大当りとなってV大当り遊技状態に移行する。なお、図7(a)に示すように、特図2抽選において大当りに当選する場合もあり、大当りに当選すると大当り遊技状態に移行する。本実施形態においては、特図2抽選による大当り遊技状態とV大当り遊技状態とを比較すると、1ラウンド目が異なり、それ以降は同じ遊技を実行する。
特図2抽選からの大当り又はV大当りの場合には、大当り遊技終了後に、図7(c)に示すように、通常遊技状態、第1時短遊技状態及び第2時短遊技状態のいずれかに遊技状態が移行する。通常遊技状態及び第2時短遊技状態における遊技については上述した通りである。
第1時短遊技状態においては、図7(b)に示すように、普通図柄ゲームの当選確率は100%であるため、球通過検出器416に遊技球が通過すると、必ず普通電動役物415aが開く。このため、右打ちを継続して行って遊技球を球通過検出器416に通過させる。普通電動役物415aが開いて遊技球を捕捉すると、その遊技球が第1非電動役物415bを作動させることにより、図45に示すように、第1非電動役物415bが開放して、第1始動口414bに入賞し易い状態となる。第1始動口414bに入賞すると、特図1抽選が実行される。特図1抽選においては、上述したように、小当り当選確率は0であるため、V大当りとはならない。特図1抽選において大当りに当選すると遊技状態が大当り遊技状態に移行する。第1時短遊技状態は、第2時短遊技状態に比較してV大当りの可能性は低いが、普通電動役物415aが通常遊技状態に比較して開放し易く、それに基づいて単位時間あたりの特図1抽選回数が多くなるため、通常遊技状態よりも有利であり、第2時短遊技状態よりも不利な遊技状態である。
このように、大当り遊技状態終了後に、第2時短遊技状態に移行した場合には、第2時短遊技状態と大当り遊技状態とが繰り返し発生する可能性が高くなるため、遊技者は、多くの賞球を期待できるようになる。また、第2時短遊技状態において大当り又はV大当りとなり大当り遊技状態終了後に第2時短遊技状態とはならなかった場合に、図7(c)に示すように、通常遊技状態及び第1時短遊技状態のいずれかに移行する。第1時短遊技状態に移行した場合には、遊技者はあまり持ち玉を減らさずに特図1抽選による次の大当りを狙うことができるため、特図2抽選において、第2時短遊技状態に移行しない抽選結果であったとしても第1時短遊技状態へ移行することで、第2時短遊技状態に移行しなかった場合に必ず通常遊技状態に移行する従来の1種2種混合機に比較して、第2時短遊技状態に当選しなかった場合の期待度、興趣を高めることが可能になる。
なお、本実施形態においては、大当り(小当り)遊技中における普通図柄ゲームの当選確率が0に設定される。このため、大当り(小当り)遊技中において普通電動役物415aが駆動しない。したがって、大当り遊技状態には、第1非電動役物415b又は第2非電動役物415cが開放しにくくなっている。
仮に、大当り(小当り)遊技状態に移行した時点で遊技球が第2通路505に残っており、アタッカ421が開いた直後に第2非電動役物415cが開いたとしても、アタッカ421が第2非電動役物415cの近傍に配置されているため、アタッカ421が閉状態となった直後に、遊技球が第2非電動役物415cに入球して第2非電動役物415cが閉状態となる。このため、大当り(小当り)遊技状態終了後に、第2非電動役物415cが開放することがなくなる。更に、特図2には保留がないため、大当り中に通過したときには、それによる特図2の変動は行われず、第2時短遊技状態以外において小当りに当選することを防止できる。
このように構成した本実施形態によれば、遊技者に有利な第2時短遊技状態が終了した場合に、遊技者は、遊技を継続する意欲が著しく低下して、15ラウンドのラウンドゲーム終了後、即遊技を終了する場合がある。しかし、大当りによって第2時短遊技状態が終了した場合に、100回の時短回数を獲得できる場合(15R時短1大当りの場合)があるため、少なくとも100回の特図1の変動が終了するまで。引き続き遊技を継続するようになる。これにより、第2時短遊技状態が終了したことによる、遊技者における遊技の継続意欲の低下を抑えることが可能になる。また、遊技者が同じ遊技機で長く遊技を行うようになるため、遊技場側においてはより多くの遊技機を稼働状態にすることが可能になる。このように、遊技場側にとっても有利である。
なお、本実施形態によれば、特図2始動口に入賞した場合については、特別図柄が停止表示されている状態においてのみ特別図柄表示装置431が変動表示する。言い替えれば、特図1始動口入賞による保留球が全て消化されなければ、特図2始動口入賞による特図2変動は実行されない。このため、通常遊技状態から移行した大当り遊技状態の終了後に時短遊技状態に移行した際、特図1始動口入賞による保留球が残っていれば、その保留個数だけ遊技者に不利な特図1抽選が行われることになる。
そこで、本実施形態によれば、通常遊技状態における大当り報知の演出において、大当りの場合の多くには先読み演出(例えば、保留球演出、ゾーン演出等)が絡むように設定されている。これにより、遊技者は、比較的大当り信頼度が高い先読み演出が実行された場合に遊技球の発射を止めて保留球が増えないようにすることが可能になる。
また、上述した実施形態においては、第1特別遊技状態、すなわち大当り遊技状態あるいはV大当り遊技状態終了後は15ラウンド大当りであるが、それに限らず、2ラウンドを短時間で消化した後に時短遊技状態に移行させる、所謂、突然時短(略して、突時)であってもよい。
また、上述した実施形態においては、特図1抽選による小当りの当選確率が0であるが、上述したように特図1抽選及び特図2抽選の両方に小当りの当選の可能性があってもよく、その際、特図1抽選あるいは特図2抽選のいずれか一方の小当りの当選確率が0であってもよい。
また、特図1抽選による小当りがある場合、第1特別図柄ゲームの小当りを経由するV大当りによる大当り遊技状態終了後の遊技状態の振り分けと、第2特別図柄ゲームの大当り及び第2特別図柄ゲームの小当りを経由するV大当りによる大当り遊技状態終了後の遊技状態の振り分けとを同一とし、同じ確率で通常遊技状態、第1時短遊技状態あるいは第2時短遊技状態に移行させてもよい。
[変形例1]
次に、本実施形態に係るパチンコ遊技機1の変形例1について説明する。
変形例1は、上述した本実施形態において図7(e)に示す第2開放パターン群の仕様及び図8の開放パターンC、開放パターンDを、図46に示す第2開放パターン群の仕様及び図47に示す開放パターンE、開放パターンFに変更したものである。また、変形例1によれば、第1時短遊技状態において普通電動役物415aは、後述する開放パターンEに基づいて開閉する。また、変形例1は、上述した本実施形態における副制御回路200による処理に一部処理を追加している。その他については、本実施形態と同一であるため、詳細な説明は省略する。
図46は、第2開放パターン群に属する開放パターンを振り分けるための振分テーブルの変形例を示すものである。普通図柄において選択率が50/100となる範囲の乱数値(例えば、0〜99における、0〜49)が属する普通図柄1の乱数値には開放パターンEが関連付けてられており、普通図柄において選択率が50/100となる範囲の他の乱数値(例えば、0〜99における、50〜99)が属する普通図柄2の乱数値には開放パターンFが関連付けられている。
[開放パターンの説明]
次に、開放パターンE、Fについて、図47を参照しながら説明する。
開放パターンEによれば、普通電動役物415aは、普通図柄ゲームにおける普通図柄が当り図柄で停止したタイミングで瞬間的に開閉され(T2)、その後所定時間(T6)閉鎖状態にした後、所定時間(T7)開放状態となる。また、瞬間的に開閉された時間(T2)とその後閉鎖状態となった時間(T6)の和は、発射装置20が遊技球を発射した時点から、その遊技球が普通電動役物415aの平板部材520に到達するまでの時間(T5)程度に設定されている。また、開放状態の時間(T7)は、その直前の閉鎖状態の時間(T6)よりも若干短く設定されている。
振分装置506は、遊技球の経路を、普通図柄が当り図柄で停止したタイミング、すなわち普通電動役物415aの最初の開放と同じタイミングで、第2非電動役物415c側に切り替えて直ぐ(時間T2経過後)に第1非電動役物415b側に切り替える。この切り替え動作は、普通図柄が当り図柄で停止したタイミングで瞬間的に行われるため、平板部材520に乗った遊技球が第2非電動役物415c側に振り分けられることはほとんどない。そして、振分装置506は、再度、第2非電動役物415c側に切り替え、所定時間(T7)経過後すなわち普通電動役物415aが開放する直前に第1非電動役物415b側に切り替える。つまり、開放パターンEにおいては、普通電動役物415aが閉鎖している時間帯に振分装置506が第2非電動役物415c側に切り替えられ、普通電動役物415aが開放している時間帯に振分装置506が第1非電動役物415b側に切り替わる。このため、普通図柄が当り図柄で停止したタイミングで発射された遊技球は、普通電動役物415aに捕捉されて、第1非電動役物415b側に移動する可能性が高くなる。
開放パターンFによれば、開放パターンEにおける普通電動役物415aの動作が一部異なっている。すなわち、開放パターンFにおいては、開放パターンEにおける振分装置506が第1非電動役物415b側から第2非電動役物415c側に切り替わる所定時間(T7)に普通電動役物415aが開放する。そして、所定時間(T8)経過した後、再度、普通電動役物415aが所定時間(T7)だけ開放する。開放パターンFにおいてそれ以外は、開放パターンEと同じである。
つまり、開放パターンFにおいては、普通図柄ゲームが当りになったタイミングで発射された遊技球は、普通電動役物415aに捕捉されて第1非電動役物415b側に移動する可能性が高くなるが、普通図柄が変動中の時に発射された遊技球は、普通電動役物415aに捕捉されて第2非電動役物415c側に移動する可能性が高くなる。
[普通図柄演出開始コマンド受信時処理]
図44のステップS1055において実行されるサブルーチン(普通図柄演出開始コマンド受信時処理)について図48を用いて説明する。
ステップS1061において、演出用の普通図柄の変動表示設定を行う。この処理において、サブCPU201は、演出用の普通図柄の変動開始から停止するまでの変動表示態様を設定する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS1062に処理を移す。具体的には、演出用の普通図柄は00〜99の二桁の数字からなり、演出用の普通図柄の変動表示中は、変動表示開始時に早期に二桁目の数字を停止表示させ、一桁目の数字が変動表示状態となる。そして、副制御回路200が主制御回路100から普通図柄停止コマンドを受信した場合に、一桁目の数字が停止表示されて普通図柄ゲームの結果が表示される。変形例1においては、普通図柄ゲームが当りの場合にはゾロ目で停止表示される。また、普通図柄ゲームが当りの場合において、普通電動役物415aの開放パターンとして開放パターンFが選択された場合には奇数のゾロ目で停止表示され、それ以外の開放パターンが選択された場合には偶数のゾロ目で停止表示される。このため、遊技者は、二桁目の停止表示態様を確認することにより、第1非電動役物415b及び第2非電動役物415cのいずれが開くかを予想することができる。
ステップS1062において、開放パターンEか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU201は、普通電動役物415aの開放パターンとして開放パターンEが選択されたか否かを判定し、開放パターンEが選択されたと判定した場合には、ステップS1063に処理を移し、開放パターンEが選択されたと判定しない場合には、ステップS1064に処理を移す。
ステップS1063において、発射タイミング報知設定処理を行う。詳細については後述するが、この処理において、サブCPU201は、開放パターンEの時間内で実行される各種の演出の時間帯を決定するとともに、その時間帯において実行する演出内容を設定する処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS1064において、開放パターンFか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU201は、普通電動役物415aの開放パターンとして開放パターンEが選択されたか否かを判定し、開放パターンFが選択されたと判定した場合には、ステップS1065に処理を移し、開放パターンFが選択されたと判定しない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS1065において、発射タイミング報知設定処理を行う。この処理において、サブCPU201は、ステップS1063と同じ処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[発射タイミング報知設定処理]
図48のステップS1063、S1065において実行されるサブルーチン(演出制御処理)について図49を用いて説明する。
ステップS1071において、サブCPU201は、遊技球発射必須時間帯の算出を行う。遊技球発射必須時間帯は、発射した遊技球が第2通路505を通る時間帯に相当する。この処理において、サブCPU201は、普通電動役物415aが開放するタイミングと、振分装置506が第2通路505側に切り替える時間と、遊技球を発射してからその遊技球が振分装置506に到達するまでの時間とに基づいて、普通図柄が停止した時点を基準とする遊技球発射必須時間帯を算出する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS1072に処理を移す。
ステップS1072において、遊技球発射必須時間帯の報知演出設定を行う。この処理において、サブCPU201は、遊技球発射必須時間帯に、遊技球を発射するように液晶表示装置50の表示領域51にナビゲーション表示(図51のナビ表示56参照)させるデータをワークRAM203にセットする。この処理が終了した場合には、ステップS1073に処理を移す。
ステップS1073において、遊技球発射停止時間帯の算出を行う。遊技球発射停止時間帯は、発射した遊技球が第1通路504を通る時間帯に相当する。この処理において、サブCPU201は、普通電動役物415aが開放するタイミングと、振分装置506が第1通路504側に切り替える時間と、遊技球を発射してからその遊技球が振分装置506に到達するまでの時間とに基づいて、普通図柄が停止した時点を基準とする遊技球発射停止時間帯を算出する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS1074に処理を移す。
ステップS1074において、遊技球発射停止時間帯の報知演出設定を行う。この処理において、サブCPU201は、遊技球発射停止時間帯に、遊技球の発射を停止するように液晶表示装置50の表示領域51にナビゲーション表示(図51のナビ表示56参照)させるデータをワークRAM203にセットする。この処理が終了した場合には、ステップS1075に処理を移す。
ステップS1075において、タッチセンサ450を用いた遊技者参加演出を行う遊技者参加演出時間帯の算出を行う。この処理において、サブCPU201は、普通電動役物415aが開放するタイミングと、振分装置506が第1通路側に切り替える時間と、遊技球を発射してからその遊技球が振分装置506に到達するまでの時間と、遊技球を発射する時間間隔と、に基づいて、普通図柄が停止した時点を基準とする遊技者参加演出時間帯を算出する処理を行う。遊技者参加演出時間帯は、遊技球発射停止時間帯よりも若干長く設定される。すなわち、タッチセンサ450の操作を促す表示(図51のタッチセンサガイド表示57参照)が表示された時点で既に発射されている遊技球が第1通路504を通らないようにする時間分だけ長く設定される。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[演出制御処理]
図38のステップS1014において実行されるサブルーチン(演出制御処理)について図50を用いて説明する。
ステップS1081において、サブCPU201は、遊技者参加演出時間帯内であるか否かを判定する処理を行う。サブCPU201が、遊技者参加演出時間帯内であると判定した場合には、ステップS1082に処理を移す。遊技者参加演出時間帯内であると判定しない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS1082において、サブCPU201は、タッチセンサ450が操作されているか否かを判定する処理を行う。サブCPU201が、タッチセンサ450が操作されていると判定した場合には、ステップS1083に処理を移す。タッチセンサ450が操作されていると判定しない場合には、ステップS1085に処理を移す。
ステップS1083において、タッチセンサ450の操作に基づく演出を実行する。この処理において、サブCPU201は、タッチセンサ450の操作時間に応じて液晶表示装置50の表示領域51に所定の演出画像(図51に示すゲーム演出表示58参照)を表示させるためのデータをワークRAM203にセットする。この処理が終了した場合には、ステップS1084に処理を移す。
ステップS1084において、ポイントを加算する処理を行う。この処理において、サブCPU201は、タッチセンサ450の操作に応じて演出用のポイント値を発生し、このポイント値を、ワークRAM203の所定領域に既に記憶されているポイント値に加算する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS1085に処理を移す。
ステップS1085において、サブCPU201は、ポイント値が、予め設定された基準値を越えたか否かを判定する処理を行う。サブCPU201が、予め設定された基準値を越えたと判定した場合には、ステップS1086に処理を移す。予め設定された基準値を越えたと判定しない場合には、ステップS1088に処理を移す。
ステップS1086において、ポイント値が基準値を越えたことに基づく演出を実行する。この処理において、サブCPU201は、ポイント値が基準値を越えたことに基づいて所定の演出を実行させるためのデータをワークRAM203にセットする。所定の演出としては、例えば、遊技者による演出ボタン16の操作によって音楽を切り替えるメニュー画面を表示したり、所定の特典が得られるQRコード(登録商標)を表示したり、獲得したポイント値に基づくゲーム評価を表示したりすることが挙げられる。この処理が終了した場合には、ステップS1087に処理を移す。
ステップS1087において、ポイント値をリセットする。この処理において、サブCPU201は、ポイント値を記憶するワークRAM203に記憶領域に“0”を記憶する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS1088に処理を移す。
ステップS1088において、サブCPU201は、その他の演出処理を行う。例えば、メインCPU101が、普通電動役物415a及び振分装置506を、開放パターンE又は開放パターンFで駆動する際に、サブCPU201は、遊技球発射必須時間帯や遊技球発射停止時間帯において、遊技球の発射を促す画像や遊技球の発射停止を促す画像(図51のナビ表示56)を表示させるためのデータをワークRAM203の所定領域に記憶する処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[演出画面の説明]
変形例1のパチンコ遊技機1において液晶表示装置50の表示領域51に表示される演出画面の一例について、図51及び図52を用いて説明する。なお、図51及び図52は、液晶表示装置50の表示領域51(図4参照)における表示画面の遷移を示すものあり、特別図柄ゲームの結果を導出表示する演出用の特別図柄53、普通図柄ゲームの結果を導出表示する演出用の普通図柄54、保留球数表示55、ナビ表示56、タッチセンサガイド表示57及びゲーム演出表示58のみを示している。保留球数表示55は、中央始動口414a及び第1始動口414bへの入賞に基づく保留球を示すものであり、最大4つの保留図柄が表示される。ナビ表示56は、遊技球の発射タイミングを遊技者に示すものである。ここで、ナビ表示56は、第2時短遊技状態の場合に表示される。言い替えれば、ナビ表示56が表示される場合には、現在の遊技状態が第2時短遊技状態であると遊技者が判別することが可能になる。タッチセンサガイド表示57は、タッチセンサ450を操作するタイミングを示すものである。ここで、タッチセンサガイド表示57は、発射した遊技球が第1始動口414bに入球ことになる時間に表示される。ゲーム演出表示58は、タッチセンサ450の操作によって表示される。
また、図51は、第2時短遊技状態における普通図柄ゲームで当りとなり、開放パターンFが選択された場合の表示画面の一例であり、図52は、第2時短遊技状態における普通図柄ゲームで当りとなり、開放パターンEが選択された場合の表示画面の一例である。
図51(a)は、普通図柄54の変動開始時における表示態様を示すものである。普通図柄54が2桁の数字からなり、球通過検出器416(図10参照)が遊技球を検知したことを契機として、数字の一桁目と二桁目がそれぞれ独立して変動表示状態となる。
図51(b)は、普通図柄54の変動開始直後における表示態様を示すものである。普通図柄の変動開始直後に普通図柄54の二桁目が停止表示されるとともに、右打ちを促すナビ表示56が表示領域51に表示される。変形例1においては、普通図柄54の二桁目の停止表示態様が奇数(例えば、「3」)であり、ナビ表示56として「右打ち継続」という文字情報が表示領域51に表示される。この表示を見た遊技者は、右打ちを継続することにより、第2非電動役物415cが開く可能性があることを予め知ることができる。
図51(c)は、普通図柄54の変動停止前における表示態様を示すものである。普通図柄54の変動停止前、すなわち、発射した遊技球が第1非電動役物415b側に振り分けられるようになる前に、タッチセンサガイド表示57が表示される。ここでは、タッチセンサガイド表示57として、「右手をかざして!」という文字情報が表示される。このタッチセンサガイド表示57を見た遊技者は、遊技球の発射を停止するタイミングが近いことを知ることができる。
図51(d)は、普通図柄54の変動停止直前における表示態様を示すものである。この時点で、ナビ表示56が「右打ち継続」から「発射停止」という文字情報に切り替えられる。このナビ表示56が表示されて時点で直ぐに遊技者が、ナビ表示56にしたがって遊技球の発射を停止した場合には、第1非電動役物415bが開くことを回避することができる。遊技者は、遊技球の発射を停止させるストップボタン(図示せず)を押下したり、発射ハンドルから手を離したりすることにより、遊技球の発射を停止させることができる。
また、タッチセンサガイド表示57が表示されている間に、遊技者が右手をタッチセンサ450にかざすことによってゲーム演出表示58が表示される。ゲーム演出表示58は、「+5」、「+10」と言った加算ポイントが表示され、長く右手をタッチセンサ450にかざすほど、多くのポイントが獲得可能である。ゲーム演出表示58が表示される時間は、発射した遊技球が第1始動口414bに入賞する時間に設定されている。すなわち、遊技者は、ナビ表示56が「右打ち継続」から「発射停止」に切り替わったことに気付かなかったとしても、タッチセンサガイド表示57が表示された時点で、遊技者が表示内容に従って右手をタッチセンサ450にかざした場合には、遊技者が発射ハンドルから手を離したことになるため、遊技球の発射を停止することになる。しかも、遊技者が最大のポイントできるように長くかざした場合には、発射した遊技球が第1始動口414bに入賞する時間において、遊技球の発射を停止することになるため、第1始動口414bへの入賞を回避することができる。
なお、遊技球の発射を停止させるか否かは遊技者が適宜選択する。例えば、遊技場の閉店時間が近い場合のように、大当り遊技終了後の有利、不利にかかわらず早く大当りを引きたい場合には、右打ちを継続することも可能である。
図51(e)は、普通図柄54の変動停止時点における表示態様を示すものである。この時点で、変動していた一桁目の図柄の停止表示態様が「3」となり、普通図柄54は、「3」のゾロ目揃いとなる。
図51(f)は、普通図柄54の変動停止後における普通電動役物415aが一連の開閉パターンによる駆動を終了した時点の表示態様を示すものである。普通図柄54の変動停止後、遊技球を発射してもその遊技球が普通電動役物415aから第1作動機構511に送られる可能性がなくなった時点で、ナビ表示56が「発射停止」から「発射再開」という文字情報に切り替わり、タッチセンサガイド表示57が画面からなくなり、ゲーム演出表示58が、タッチセンサ450の操作による獲得ポイント、例えば、「100pt獲得」という文字情報が表示される。この表示を見た遊技者は、右打ちを再開するタイミングを知ることができる。
図52(a)は、普通図柄54の変動開始時における表示態様を示すものである。球通過検出器416(図10参照)が遊技球を検知したことを契機として、普通図柄54が変動表示状態となる。
図52(b)は、普通図柄54の変動開始直後における表示態様を示すものである。普通図柄の変動開始直後に普通図柄54の二桁目が停止表示される。変形例1においては、普通図柄54の二桁目の停止表示態様が偶数(例えば、「4」)である。この表示を見た遊技者は、右打ちを継続することにより、第1非電動役物415bが開く可能性があることを予め知ることができる。
図52(c)は、普通図柄54の変動停止前における表示態様を示すものである。普通図柄54の変動停止前、すなわち、発射した遊技球が第1非電動役物415b側に振り分けられるようになる前に、タッチセンサガイド表示57が表示される。ここでは、タッチセンサガイド表示57として、「右手をかざして!」という文字情報が表示される。このタッチセンサガイド表示57を見た遊技者は、遊技球の発射を停止するタイミングが近いことを知ることができる。なお、この時点で、図51(c)においては、「右打ち継続」というナビ表示56を表示しているが、図52(c)においては表示させていない。これは、時短遊技状態においては、基本、右打ちを行っており、更に第2非電動役物415cが開状態になりにくいことから、「右打ち継続」と表示させる必要がないためである。このように、電動役物が複数の駆動パターン(開放パターンE,F)で駆動されることにより、遊技球の発射タイミングを報知する演出に多様性を持たせることが可能になる。
図52(d)は、普通図柄54の変動停止直前における表示態様を示すものである。この時点で、「発射停止」という文字情報からなるナビ表示56が表示される。このナビ表示56が表示されて時点で直ぐに遊技者が、ナビ表示56にしたがって遊技球の発射を停止した場合には、第1非電動役物415bが開くことを回避することができる。遊技者は、遊技球の発射を停止させるストップボタン(図示せず)を押下したり、発射ハンドルから手を離したりすることにより、遊技球の発射を停止させることができる。
また、遊技球の発射が停止される。タッチセンサガイド表示57が表示されている間に、遊技者が右手をタッチセンサ450にかざした場合にゲーム演出表示58が表示される。ゲーム演出表示58は、「+5」、「+10」と言った加算ポイントが表示され、長く右手をタッチセンサ450にかざすほど、多くのポイントが獲得可能である。ゲーム演出表示58が表示される時間は、発射した遊技球が第1始動口414bに入賞する時間に設定されている。すなわち、遊技者は、「発射停止」というナビ表示56に気付かなかったとしても、タッチセンサガイド表示57が表示された時点で、遊技者が表示内容に従って右手をタッチセンサ450にかざした場合には、遊技者が発射ハンドルから手を離したことになるため、遊技球の発射を停止することになる。しかも、遊技者が最大のポイントできるように長くかざした場合には、発射した遊技球が第1始動口414bに入賞する時間において、遊技球の発射を停止することになるため、第1始動口414bへの入賞を回避することができる。
図52(e)は、普通図柄54の変動停止時点における表示態様を示すものである。この時点で、変動していた一桁目の図柄の停止表示態様が「4」となり、普通図柄54は、「4」のゾロ目揃いとなる。
図52(f)は、普通図柄54の変動停止後における普通電動役物415aが一連の開閉パターンによる駆動を終了した時点の表示態様を示すものである。普通図柄54の変動停止後、遊技球を発射してもその遊技球が普通電動役物415aから第1作動機構511に送られる可能性がなくなった時点で、ナビ表示56が「発射停止」から「発射再開」という文字情報に切り替わり、タッチセンサガイド表示57が画面からなくなり、ゲーム演出表示58が、タッチセンサ450の操作による獲得ポイント、例えば、「100pt獲得」という文字情報が表示される。この表示を見た遊技者は、右打ちを再開するタイミングを知ることができる。
ところで、大当り遊技状態終了後に、通常遊技状態、第1時短遊技状態、第2時短遊技状態のいずれかに遊技状態が移行するが、V当りが発生する可能性のある第2時短遊技状態の方が遊技者にとって有利である。また、この第2時短遊技状態に移行する確率は、第1非電動役物415b入賞による特図1抽選よりも、第2非電動役物415c入賞による特図2抽選の方が高い。このことから、開放パターンFが選択された場合には、ナビ表示56に従うことにより、第1非電動役物415bが開くことを避けることができるため、遊技者にとって有利な第2時短遊技状態を維持することが可能になる。
このように構成された変形例1によれば、遊技者は、ナビ表示56にしたがって遊技球発射と遊技球発射停止とを切り替えるか、あるいはタッチセンサガイド表示57に従ってタッチセンサ450を操作することにより、第2非電動役物415cが開く機会を多くし、第1非電動役物415bが開くことを避けることが可能になる。なお、図51に示す開放パターンFが選択された場合において、「右打ち継続」というナビ表示56が表示されている間に、遊技球が普通電動役物415aに捕捉されたことを確認した場合には、その時点で遊技球の発射を停止する。そして、第2非電動役物415c開いたことと「発射再開」というナビ表示56を確認した後、遊技球の発射を再開してもよい。
また、変形例1においては、ナビ表示56及びタッチセンサガイド表示57は、両者ともに、第1非電動役物415bが開くことを避けるために、遊技球発射停止時間帯において遊技球の発射を停止させるタイミングを報知するものである。このため、ナビ表示56及びタッチセンサガイド表示57のいずれか一方だけを表示してもよい。しかし、遊技者の中には、演出ボタン16やタッチセンサ450を操作しない者も存在するため、少なくともナビ表示56を表示しておくことが望ましい。更に、ナビ表示56は遊技者に遊技させないものであり、ホール側から見れば不適切である可能性もあるため、その場合にはタッチセンサガイド表示57のみの表示とするようにしてもよい。
また、上述した変形例1においては、特図2抽選が特図1抽選に比較して、V入賞の可能性が高いという点で特図1抽選よりも有利であるが、それ以外でも特図2抽選が特図1抽選よりも有利な点があれば、変形例1は適用可能である。例えば、特図2抽選を契機とする大当り遊技は、特図1抽選を契機とする大当り遊技よりもラウンド数が多い、ラウンドゲームにおけるシャッタ417あるいはアタッカ421の開放時間が長い、V確変機であって、特図2抽選を契機とする大当り遊技は、特図1抽選を契機とする大当り遊技よりV入賞口に入賞し易い、特図2抽選が特図1抽選よりも、例えば、図51(f)、図52(f)のような、遊技者に何らかの特典を付与するためのポイントを取得し易い、大当り遊技中におけるバックミュージックの選択幅が大きい、プレミア演出が出易い、といったことが挙げられる。
また、上述した変形例1においては、ナビ表示56は、第2時短遊技状態の場合に表示されるが、それに限るものでなく、例えば、第1時短遊技状態においても、振分装置506が第2通路505に振り分けるわずかな時間を有する開放パターンを含め、振分装置506が第2通路505に振り分けるタイミングを報知するナビ表示56を表示してもよい。これにより、第1時短遊技状態においても、V大当りの機会を与えることが可能になり、遊技の興趣を更に向上させることが可能になる。
[変形例2]
次に、本実施形態に係るパチンコ遊技機1の変形例2について説明する。
変形例2は、上述した本実施形態において図7(c)に示す大当り振分の仕様を図53に示す大当り振分の仕様に変更したものである。その他については、本実施形態と同一であるため、詳細な説明は省略する。
図53は大当り振分テーブルの一例を示すものである。本実施形態においては、特別図柄ゲームによる大当り当選及びV大当りの場合に、大当りが、15ラウンド通常大当り、15ラウンド時短A大当り、15ラウンド時短B大当り、15ラウンド時短C大当り、15ラウンド時短D大当りのいずれかに振り分けられる。ここで、15ラウンド通常大当りとは、ラウンドゲーム数が15回であり、大当り遊技状態の終了後に時短状態にならない大当りである。15ラウンド時短A大当りとは、ラウンドゲーム数が15回であり、大当り遊技状態の終了後、変動回数100回まで第1時短遊技状態とする大当りである。15ラウンド時短B大当りとは、ラウンドゲーム数が15回であり、大当り遊技状態の終了後、変動回数1〜20回まで第2時短遊技状態とし、21〜100回まで第1時短遊技状態とする大当りである。15ラウンド時短C大当りとは、ラウンドゲーム数が15回であり、大当り遊技状態の終了後、変動回数1〜50回まで第2時短遊技状態とし、51〜100回まで第1時短遊技状態とする大当りである。15ラウンド時短D大当りとは、ラウンドゲーム数が15回であり、大当り遊技状態の終了後、変動回数100回まで第2時短遊技状態とする大当りである。
前述した時短内容の振り分けは、図24に示す、ステップS218の処理において、第2時短遊技状態とする変動回数と、第1時短遊技状態とする変動回数と、を設定する。そして、図25に示すステップS225の処理において、メインCPU101は、第2時短遊技状態とする変動回数及び第1時短遊技状態とする変動回数と、をカウントし、合わせて100回となった場合に、通常遊技状態に遊技状態を移行させる。
なお、前述した時短内容の振り分けは、あくまでも一例であって、他の振り分けであってもよい。例えば、15ラウンド時短A大当りを、ラウンドゲーム数が15回で、変動回数100回まで第2時短遊技状態とする大当りとし、15ラウンド時短B大当り、15ラウンド時短C大当り、15ラウンド時短D大当りの順で、第2時短遊技状態とする変動回数を下げてもよい。
第1特別図柄ゲームにおいては、15ラウンド通常大当りに振り分けられる確率が50/100であり、15ラウンド時短A大当りに振り分けられる確率が0/100であり、15ラウンド時短B大当りに振り分けられる確率が25/100であり、15ラウンド時短C大当りに振り分けられる確率が15/100であり、15ラウンド時短D大当りに振り分けられる確率が10/100である。
第2特別図柄ゲームにおいては、15ラウンド通常大当りに振り分けられる確率が20/100であり、15ラウンド時短A大当りに振り分けられる確率が15/100であり、15ラウンド時短B大当りに振り分けられる確率が0/100であり、15ラウンド時短C大当りに振り分けられる確率が0/100であり、15ラウンド時短D大当りに振り分けられる確率が65/100である。つまり、本実施形態における時短遊技状態は、遊技者に有利な第2時短遊技状態から、通常遊技状態よりは有利であるが第2時短遊技状態よりは不利な第1時短遊技状態に移行する特殊遊技状態である。また、本実施形態における時短遊技状態には、第1時短遊技状態の時短回数が0回で第2時短遊技状態の時短回数が100回、第2時短遊技状態の時短回数が100回で第2時短遊技状態の時短回数が0回の場合のように、第1時短遊技状態及び第2時短遊技状態のいずれかが0回の場合も含まれる。
変形例2においては、通常遊技状態からの大当りによって、大当り遊技状態終了後に、50%の確率で少なくとも最初の20回は遊技者に有利な第2時短遊技状態となる。この第2時短遊技状態において特図2大当り又はV大当りとなった場合には、大当り遊技状態終了後に変動回数100回まで第2時短遊技状態となる可能性が高くなる。このため、大当り遊技状態と第2時短遊技状態とが繰り返され、その結果、遊技者が多くの賞球を獲得する可能性が高まる。
ところで、従来、特図2抽選によって小当りに当選した場合に、アタッカ421が開放されるが、この時、敢えてV入賞しないタイミングで遊技球を発射して、アタッカ421に遊技球を打ち込んで開閉入賞口420に遊技球を通過させることを繰り返し、少数の賞球を何度も獲得して結果として、持ち玉を増やす打ち方(所謂、V外し)をする遊技者もいる。具体的には、時短遊技状態において最初の50回はV外しを行い、残りの50回でV入賞を狙うという打ち方も可能である。
しかし、変形例2においては、開閉入賞口420に遊技球が1個入球すればアタッカ421が閉鎖されるために、V外しを行うメリットは少ない。仮に、数個の遊技球が入球した場合にアタッカ421が閉鎖するような仕様にしたとしても、小当りに当選し易い第2時短遊技状態が100回の時短遊技の後半に行われない場合があるので、V外しを行うことはそれだけV入賞し易い機会を逃すことになる。したがって、変形例2においては、V外しが行い難くなり、遊技の公平性を担保することが可能になる。
なお、上述した変形例2においては、特図2抽選が特図1抽選に比較して、V入賞の可能性が高いという点で特図1抽選よりも有利であるが、それ以外でも特図2抽選が特図1抽選よりも有利な点があれば、変形例2は適用可能である。具体例については、変形例1で上述した内容が挙げられる。
[変形例3]
次に、本実施形態に係るパチンコ遊技機1の変形例3について説明する。
変形例3は、上述した本実施形態において図7(c)に示す大当り振り分けの仕様を図54に示す大当り振分の仕様に変更したものである。その他については、本実施形態と概ね同一であるため、詳細な説明は省略する。
図54は大当り振分テーブルの一例を示すものである。変形例3においては、大当りが通常遊技状態(非時短状態)、第1時短遊技状態及び第2時短遊技状態のいずれの遊技状態において発生したかを考慮して、大当り振り分けが行われる。
通常遊技状態(非時短状態)における第1特別図柄ゲームの大当りにおいては、15ラウンド通常大当りに振り分けられる確率が50/100であり、15ラウンド時短1大当りに振り分けられる確率が30/100であり、15ラウンド時短2大当りに振り分けられる確率が20/100である。
第1時短遊技状態における第1特別図柄ゲームの大当りにおいては、15ラウンド通常大当りに振り分けられる確率が50/100であり、15ラウンド時短1大当りに振り分けられる確率が10/100であり、15ラウンド時短2大当りに振り分けられる確率が40/100である。
第2時短遊技状態における第1特別図柄ゲームの大当りにおいては、15ラウンド通常大当りに振り分けられる確率が50/100であり、15ラウンド時短1大当りに振り分けられる確率が0/100であり、15ラウンド時短2大当りに振り分けられる確率が50/100である。
つまり、第1特別図柄ゲームの大当りにおいては、通常遊技状態(非時短状態)よりも時短遊技状態の方が、遊技者に有利な第2時短遊技状態に移行しやすい。
また、通常遊技状態(非時短状態)における第2特別図柄ゲームの大当り及びV大当りにおいては、15ラウンド通常大当りに振り分けられる確率が50/100であり、15ラウンド時短1大当りに振り分けられる確率が0/100であり、15ラウンド時短2大当りに振り分けられる確率が50/100である。なお、通常遊技状態(非時短状態)において第2特別図柄ゲームが実行されることは極めて稀である。
第1時短遊技状態における第2特別図柄ゲームの大当り及びV大当りにおいては、15ラウンド通常大当りに振り分けられる確率が50/100であり、15ラウンド時短1大当りに振り分けられる確率が0/100であり、15ラウンド時短2大当りに振り分けられる確率が50/100である。なお、第1時短遊技状態において第2特別図柄ゲームが実行されることは稀であるが、例えば、図8に示す開放パターンBにおいて、3回目に普通電動役物415aの平板部材520が突出して平板部材520に遊技球が乗った場合に、第2非電動役物415cが開く可能性がある。
第2時短遊技状態における第2特別図柄ゲームの大当り及びV大当りにおいては、15ラウンド通常大当りに振り分けられる確率が50/100であり、15ラウンド時短1大当りに振り分けられる確率が0/100であり、15ラウンド時短2大当りに振り分けられる確率が50/100である。
次に、変形例3における、図42のステップS1053において実行されるサブルーチン(大入賞口開放中表示コマンド受信時処理)について図55を用いて説明する。
ステップS1091において、サブCPU201は、大当り遊技状態終了後の遊技状態を報知するラウンドか否かを判定し、報知ラウンドであると判定した場合には、ステップS1092に処理を移す。報知ラウンドであると判定しない場合には、ステップS1097に処理を移す。
ステップS1092において、サブCPU201は、現在実行されている大当りが15ラウンド時短2であるか否かを判定し、15ラウンド時短2であると判定した場合には、ステップS1093に処理を移す。15ラウンド時短2であると判定しない場合には、ステップS1094に処理を移す。
ステップS1093において、第2時短遊技状態に移行する旨を報知する演出を設定する。この処理において、サブCPU201は、大当り遊技状態終了後に、第2時短遊技状態に移行する旨を報知する演出のデータをワークRAM203に記憶する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS1097に処理を移す。
ステップS1094において、サブCPU201は、現在実行されている大当りが15ラウンド時短1であるか否かを判定し、15ラウンド時短1であると判定した場合には、ステップS1095に処理を移す。15ラウンド時短2であると判定しない場合には、ステップS1096に処理を移す。
ステップS1095において、第1時短遊技状態に移行する旨を報知する演出を設定する。この処理において、サブCPU201は、大当り遊技状態終了後に、第1時短遊技状態に移行する旨を報知する演出のデータをワークRAM203に記憶する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS1097に処理を移す。
ステップS1096において、通常遊技状態に移行する旨を報知する演出を設定する。この処理において、サブCPU201は、大当り遊技状態終了後に、通常遊技状態に移行する旨を報知する演出のデータをワークRAM203に記憶する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS1097に処理を移す。
そして、図38のステップS1015の処理によって、ワークRAM203に記憶された演出データに基づいて、大当り遊技状態終了後の遊技状態を報知する演出画像が液晶表示装置50の表示領域51に表示される。
ステップS1097において、その他の処理を行う。この処理において、サブCPU201は、ラウンドゲームにおいて実行する各種演出を設定する処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[演出画面の説明]
変形例3のパチンコ遊技機1において液晶表示装置50の表示領域51に表示される演出画面の一例について、図56及び図57を用いて説明する。なお、図56及び図57は、大当り遊技状態終了後の遊技状態を報知するゲーム演出表示58と、ラウンドゲーム数表示59のみを示している。ゲーム演出表示58は、味方キャラクタ58aと、敵キャラクタ58bと、文字情報とを備えており、味方キャラクタ58aと、敵キャラクタ58bとが戦って、その結果により、大当り遊技状態終了後の遊技状態を遊技者に報知する。
変形例3においては、図56及び図57に示すように、10ラウンド〜12ラウンドにおいてゲーム演出表示58が表示される。
10ラウンドにおいて、図56に示すように、味方キャラクタ58aと、敵キャラクタ58bとが液晶表示装置50の表示領域51に表示され、11ラウンドにおいて、戦いの演出画面が表示され。そして、12ラウンドにおいて結果が表示される。戦いの結果が、図57(a)に示すように勝利の場合には、大当り遊技状態終了後に第2時短遊技状態に移行する。図57(b)に示すように引き分けの場合には、大当り遊技状態終了後に第1時短遊技状態に移行する。図57(c)に示すように負けの場合には、大当り遊技状態終了後に通常遊技状態に移行する。
また、敵キャラクタ58bは、図56(a)に示すように強敵の場合と、図56(b)に示すように弱敵の場合とがあり、大当り遊技状態終了後の遊技状態に応じて出現確率が予め設定されている。
図58は、大当り中の敵の振り分けパターンを示すテーブルである。振り分けパターンは、弱敵に勝利、弱敵に引き分け、弱敵に敗北、強敵に勝利、強敵に引き分け、強敵に敗北の6通りである。15ラウンド通常大当りの場合には、弱敵に敗北が1/100の確率で選択され、強敵に敗北が99/100の確率で選択され、その他は選択されない。15ラウンド時短1大当りの場合には、弱敵に引き分けが20/100の確率で選択され、強敵に引き分けが80/100の確率で選択され、その他は選択されない。15ラウンド時短2大当りの場合には、弱敵に勝利が95/100の確率で選択され、強敵に勝利が5/100の確率で選択され、その他は選択されない。
つまり、敵キャラクタ58bが弱敵であれば、少なくとも通常遊技状態に移行する可能性がかなり低く、敵キャラクタ58bが強敵であれば、第2時短遊技状態への移行はあまり期待できないことが遊技者に報知される。
このように構成された変形例3によれば、本実施形態に比較して、通常遊技状態から大当りは、第2時短遊技状態に移行する確率が低くなるものの、第1時短遊技状態に移行する可能性がある。また、第1時短遊技状態からの大当りにおいては、第2時短遊技状態に移行する確率が通常遊技状態からの大当りよりも高くなるとともに、第1時短遊技状態に移行する確率が通常遊技状態からの大当りよりも低くなるものの第1時短遊技状態に移行する可能性が残っている。これにより、例えば、上述した本実施形態においては、第1時短遊技状態で大当りとなった場合、大当り遊技状態終了後に第1時短遊技状態へ移行することができなかったが、変形例3によれば、第1時短遊技状態で大当りとなった場合、大当り遊技状態終了後に第1時短遊技状態に移行する場合もあり得る。すなわち、第1時短遊技状態を繰り返すこともあり得るようになり、遊技者に大当り遊技後の遊技状態の移行に様々な期待感を持たせることが可能になる。
なお、上述した変形例3においては、特図2抽選が特図1抽選に比較して、V入賞の可能性が高いという点で特図1抽選よりも有利であるが、それ以外でも特図2抽選が特図1抽選よりも有利な点があれば、変形例3は適用可能である。具体例については、変形例1で上述した内容が挙げられる。
[変形例4]
次に、本実施形態の変形例4について説明する。この変形例4は、可動部材426の開閉パターンと、アタッカ421の開閉パターンとの組み合わせにより、例えば、アタッカ421に載りやすいがV入賞し難いパターンや、確実にV入賞し難いパターン等からなる複数の小当り開放パターン等を構成するものである。
図59はパチンコ遊技機の基本仕様を示すテーブルの一例を示す図である。
図59(a)は特別図柄ゲーム仕様テーブルの一例を示すものである。第1特別図柄ゲーム及び第2特別図柄ゲームにおける、大当り確率、小当り確率、保留個数、一般入賞口419a〜419cの賞球、開閉入賞口カウントセンサ120のカウント数の上限、大入賞口カウントセンサ113のカウント数の上限は、本実施形態と同一であるため、説明は省略する。
図59(b)は普通図柄ゲーム仕様テーブルの一例を示すものである。普通図柄ゲームにおいては、通常遊技状態(非時短状態)、第1時短遊技状態、第2時短遊技状態の場合がある。
通常遊技状態においては、当り確率が0、保留個数は4個に設定される。第1時短遊技状態おいては、当り確率が250/251、保留個数は4個に設定される。時短回数は5回に設定される。第2時短遊技状態おいては、当り確率が251/251、保留個数は4個に設定される。時短回数は5回に設定される。なお、時短回数は、メインCPU101が、図24のステップS218の処理を実行することによって設定される。
図59(c)は大当り振分テーブルの一例を示すものである。第1特別図柄ゲームの大当りにおいては、15ラウンド通常大当りに振り分けられる確率が50/100であり、15ラウンド時短1大当りに振り分けられる確率が25/100であり、15ラウンド時短2大当りに振り分けられる確率が25/100である。第2特別図柄ゲームの大当りにおいては、15ラウンド通常大当りに振り分けられる確率が20/100であり、15ラウンド時短1大当りに振り分けられる確率が10/100であり、15ラウンド時短2大当りに振り分けられる確率が70/100である。なお、V当りの場合には、第2特別図柄ゲームと同様であり、15ラウンド通常大当りに振り分けられる確率が20/100であり、15ラウンド時短1大当りに振り分けられる確率が20/100であり、15ラウンド時短2大当りに振り分けられる確率が70/100である。
図59(d)は、小当り開放パターンを振り分けるための振分テーブルの一例を示すものである。変形例4においては、小当りとなる特別図柄のグループに応じて、開放パターンが設定されている。第1時短遊技状態において、小当り図柄1のグループの特別図柄によって小当りとなった場合に開放パターンaが選択され、小当り図柄2のグループの特別図柄によって小当りとなった場合に開放パターンbが選択され、小当り図柄3のグループの特別図柄によって小当りとなった場合に開放パターンcが選択される。第2時短遊技状態において、小当り図柄1のグループの特別図柄によって小当りとなった場合に開放パターンcが選択され、小当り図柄2のグループの特別図柄によって小当りとなった場合に開放パターンaが選択され、小当り図柄3のグループの特別図柄によって小当りとなった場合に開放パターンcが選択される。小当り図柄1〜3の選択比は、1:1:1である。
[小当り開放パターンの説明]
次に、小当り開放パターンa〜cについて、図60を参照しながら説明する。
小当り開放パターンa〜cは、アタッカ421を駆動して開閉入賞口420を開閉するアタッカ開放パターンと、可動部材426を駆動してV入賞口424を開閉するV入賞口開放パターンとの組み合わせからなる。なお、通常状態においてはアタッカ421及び可動部材426は閉鎖状態である。
小当り開放パターンaのアタッカ開放パターンは、図60に示すように、アタッカ421を閉鎖状態から所定時間開放した後閉鎖状態に戻すという動作を、2回連続して繰り返すものである。小当り開放パターンaのV入賞口開放パターンは、図60に示すように、アタッカ421が最初に開放されるタイミングで可動部材426を瞬間的に開閉動作させ、更に、アタッカ421が2度目の開閉を行った後に、可動部材426を所定時間開放して閉鎖状態に戻すという動作を行うものである。つまり、小当り開放パターンaにおいては、2回目にアタッカ421が開放された時に開閉入賞口420を通過した遊技球が、V入賞口424に入賞する可能性がある。
小当り開放パターンbのアタッカ開放パターンは、図60に示すように、アタッカ421を閉鎖状態から所定時間開放した後閉鎖状態に戻すという動作を、3回連続して繰り返すものである。小当り開放パターンbのV入賞口開放パターンは、図60に示すように、アタッカ421が最初に開放されるタイミングで可動部材426を瞬間的に開閉動作させ、更に、アタッカ421が1度目の開閉を行ってから2度目の開放を行うまでの閉鎖状態の間に、可動部材426を瞬間的に開閉動作させるものである。つまり、小当り開放パターンbにおいては、1回目にアタッカ421が開放された時に開閉入賞口420を通過した遊技球が、V入賞口424に入賞する可能性があるが、小当り開放パターンaよりはV入賞口424に入賞する可能性が低い。
小当り開放パターンcのアタッカ開放パターンは、図60に示すように、アタッカ421を閉鎖状態から開放状態に切り替え、この開放状態を小当り開放パターンbのアタッカ開放パターンにおいて3回連続して開閉する時間分だけ継続して閉鎖状態に戻すものである。小当り開放パターンbのV入賞口開放パターンは、図60に示すように、アタッカ421が最初に開放されるタイミングで可動部材426を瞬間的に開閉動作させ、更に、小当り開放パターンbのV入賞口開放パターンにおいて2回目に可動部材426を開放させるタイミングで、可動部材426を閉鎖状態から開放状態に切り替え、この開放状態を小当り開放パターンbのアタッカ開放パターンにおいて2回連続して開閉する時間分だけ継続して閉鎖状態に戻すものである。つまり、小当り開放パターンcにおいては、アタッカ421が開放された時に遊技球が開閉入賞口420を通過すれば、その遊技球がV入賞口424にかなり高確率で入賞する。
小当り開放パターンa〜小当り開放パターンcのいずれを設定するかについては、図18のステップS135の処理において、小当り開放パターンテーブルを参照して設定する。
このように、第2時短遊技状態の場合に、V大当りになり易くしかも大当り遊技状態終了後に第2時短遊技状態になり易いため、第2時短遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態となる。
次に、変形例4のパチンコ遊技機1による遊技について説明する。
通常遊技状態においては、中央始動口414aへの入賞を狙って、左打ちを行う。そして、中央始動口414aへの入賞を契機として大当りになった場合、大当り遊技終了後に、通常遊技状態、第1時短遊技状態及び第2時短遊技状態のいずれかに遊技状態が移行する。
通常遊技状態の場合には、中央始動口414aへの入賞を狙って左打ちを行うようになる。第1時短遊技状態及び第2時短遊技状態の場合には、球通過検出器416を狙って右打ちを行う。また、第1時短遊技状態及び第2時短遊技状態においては、特別図柄の変動回数5回まで時短遊技状態となる。また、第1時短遊技状態及び第2時短遊技状態においては、振分装置506が遊技球を第2通路505側に導くように振り分ける。すなわち、5回の特別図柄の変動においては特図2抽選が実行されるため、高確率で小当りとなる。そして、5回の特別図柄の変動においてV大当り又は特図抽選による大当りとなった場合には、大当り遊技終了後に、通常遊技状態、第1時短遊技状態及び第2時短遊技状態のいずれかに遊技状態が移行する。5回の特別図柄の変動においてV大当り又は特図抽選による大当りとならなかった場合には、遊技状態が通常遊技状態に戻る。
以上説明したように構成された変形例4によれば、可動部材426の開放パターンと、アタッカ421の開閉パターンとの組み合わせによりV入賞の確率を変えることができる。このため、例えば、本実施形態においては、第1時短遊技状態においては非電動役物415cが開きにくいように構成されているが、変形例4においては、第1時短遊技状態においては非電動役物415cが開き易くし、その代わりにV入賞しにくいように構成することが可能になる。これにより、第1時短遊技状態において、遊技者にV入賞のチャンスを与えることが可能になる。特に、変形例4においては、第1時短遊技状態においては1/3の割合で小当り開放パターンcが選択され、第2時短遊技状態においては2/3の割合で小当り開放パターンcが選択されるため、5回の時短遊技における遊技者のV入賞への期待感を高めることが可能になる。
なお、上述した変形例4においては、5回の特別図柄の変動においてV大当り又は特図抽選による大当りとならなかった場合には、遊技状態が通常遊技状態に戻っているが、それに限らず、遊技球を第1通路504側に導くように振分装置506を切り替えて、特図1抽選を所定回数実行させる時短遊技状態に移行させ、時短遊技状態において特図1抽選に当選しなかった場合に通常遊技状態に戻ってもよい。これにより、最初の5回の特別図柄変動にV大当りの期待感を持たせ、V大当りにならなくても所定回数の時短を遊技者に付与することが可能になる。
また、上述した変形例4においては、特図2抽選によって小当りが299/300で当選し、小当り図柄に応じて小当り開放パターンが選択される。その際、第1時短遊技状態においてはV入賞し難い開放パターンの選択率が高く、第2時短遊技状態においてはV入賞し易い開放パターンの選択率が高くなっている。しかし、それに限るものではなく、例えば、特図1抽選によって小当りを1/100の確率で当選させ、小当り開放パターンの選択の際に、第1時短遊技状態と同じ小当り開放パターンの選択率とすることも可能である。その際、選択される小当り開放パターンをV入賞し易いパターンとしても、V入賞し難いパターンとしてもよい。
また、小当り開放パターンについても、上述した小当り開放パターンa〜cに限るものではなく、他の開放パターンを選択可能にしてもよい。
また、可動部材326の開閉パターンについては、小当り図柄を問わず一定のパターンとしてもよい。この場合、V入賞口424への入賞率はアタッカ421の開閉パターンによって変わってくる。このため、アタッカ421の開閉パターンとして、開放状態となる時間が長いがV入賞口424に入賞し難いパターンや、開放状態となる時間が短いが遊技球がアタッカ421を通過すれば高確率でV入賞口424に入賞するパターン等、を作成することが可能になる。
また、変形例4によれば、第1時短遊技状態及び第2時短遊技状態において、遊技球は共に第2始動口414c側に移動するため、時短遊技状態において第1始動口414bを用いない構成とすることも可能である。このため、前述した本実施形態で用いられている振分装置506、第1通路504、第2通路505及び非電動役物415b、415cを省略することも可能である。
[変形例5]
図61〜図63は、変形例5のパチンコ遊技機1の要部構成を示す図である。変形例5のパチンコ遊技機1は、本実施形態における入賞ユニット415の構成の一部が異なっている。
[入賞ユニット415の構成]
変形例5における、入賞ユニット415の要部の構成について、図61〜図63を参照しながら説明する。なお、本実施形態における入賞ユニット415の構成する部材と同一の部材あるいは同一機能の部材については同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
図61は、変形例5における入賞ユニット415の概略構成を示す説明図であり、図61(a)は入賞ユニット415の平面図、図61(b)は遊技盤40に形成された開口40a付近の正面図、図61(c)は入賞ユニット415の側面図である。図62は、入賞ユニット415の平板部材520付近の正面図である。図62は、入賞ユニット415の動作を示す平面図である。図63は、入賞ユニット415の動作を示す側面図である。
変形例5における入賞ユニット415と、図5に示す入賞ユニット415と比較すると、第1通路504及び第2通路505の構成、リンク機構522を設けたこと、及び振分装置506を省略したことが相違する。
図61に示すように、遊技盤40の盤面には、略矩形の開口40aが形成されており、この開口40aは、球通過検出器416の下方に配置されており、遊技球の通過が可能な大きさの略矩形に形成されている。開口40aの縦方向の長さが遊技球の直径との和よりも若干長く、横方向の長さが遊技球の直径よりも若干長く設定されている。平板部材520は、横幅が開口40aの横方向の長さよりも若干短い矩形の板状部材からなり、開口40aに対して突出、引込み自在に設置されている。開口40aに引き込んだ状態における平板部材520の先端は、開口40a内部の下部に対向しており、普通電動役物ソレノイド111の動作に応じて、平板部材520の先端部が、開口40aから遊技盤40の盤面に対して突出、引込を行う。また、平板部材520の先端部の上面は、先端から奥側に向かって緩やかに下り傾斜しており、平板部材520の先端部に乗った遊技球は、開口40a側に移動し易くなっている。
変形例5の第2通路505は、略四角筒形の部材からなり、先端部が、遊技盤40の裏面側における、開口40aの下端側の縁部に配置されている。変形例5の第2通路505の先端には、鉛直上方に向けて開放されている第2通路入球口505aが形成されている。
変形例5の第1通路504は、略四角筒形の部材からなり、先端部が、遊技盤40の裏面側において第2通路505に密着するように並列配置されている。変形例5の第1通路504の先端には、鉛直上方に向けて開放されている第1通路入球口504aが形成されている。遊技盤40の裏面側において、第1通路入球口504aは奥側に第2通路入球口505aは手前側に配置されており、第1通路入球口504aの先端面と第2通路入球口505aの先端面は面一に形成されている。
平板部材520は、第1通路入球口504aの上部に配置されており、第1通路入球口504a及び第2通路入球口505aの並びに沿ってスライド移動可能である。
また、平板部材520の長手方向の長さは、平板部材520の先端部が開口40aから突出した状態において、平板部材520の後端が遊技盤40の裏面近傍に配置されるように設定されている。また、第2通路入球口505aは、平板部材520が突出した場合に開放され、引き込んだ場合に閉鎖される位置に配置されている。
リンク機構522は、普通電動役物ソレノイド111のソレノイド鉄心の動作を、平板部材520に伝達し、平板部材520を一定のストロークでスライド移動させるものである。すなわち、普通電動役物ソレノイド111が動作して、平板部材520の先端部を開口40aから突出させた場合には、第1通路入球口504a及び第2通路入球口505aがともに開放されるとともに、遊技盤40の盤面を転動する遊技球を捕捉することが可能な状態となる。普通電動役物ソレノイド111が動作を切り替えて、平板部材520の先端部を開口40aから引き込ませた場合には、平板部材520の後端が第1通路入球口504aと第2通路入球口505aとを仕切る部位に位置付けられ、第2通路入球口505aが平板部材520によって閉鎖されるとともに、遊技盤40の盤面を転動する遊技球を捕捉することが不可能な状態となる。この時、第1通路入球口504aは開放状態にある。
次に、変形例5の入賞ユニット415の動作について説明する。
第1、第2時短遊技状態において、普通図柄が変動している間は、図62(a)及び図63(a)に示すように、平板部材520が引き込んでいるため、右打ちされている遊技球は、開口40a付近を通過してそのまま落下する。
第2時短遊技状態において普通図柄ゲームに当選した場合には、平板部材520が遊技盤40の盤面に所定時間突出して、図62(b)及び図63(b)に示すように、第2通路入球口505aが1回だけ比較的長く開放される状態とする(以下、ロング開放と称する)。ロング開放中において、平板部材520が突出する時間は、遊技球が平板部材520の先端に乗って捕捉されてから、第2作動機構513に到達することが確定するまでの時間、すなわち第2通路入球口505aに到達するまでの時間以上に設定されている。このため、平板部材520に乗った遊技球は、平板部材520上を移動して、手前側にある第2通路入球口505aに入球する。第2通路入球口505aを通過した遊技球は、作動機構513を作動させて第2非電動役物415cを開放させる。
第1時短遊技状態において普通図柄ゲームに当選した場合には、平板部材520が遊技盤40の盤面に所定時間の間に複数回突出して、第2通路入球口505aが短い時間開放(以下、ショート開放と称する)する状態を複数回形成する。ショート開放中において、平板部材520が突出する時間は、ロング開放において遊技球が平板部材520の先端に乗って捕捉されてから第2通路入球口505aに到達するまでの時間よりも短く設定されている。このため、平板部材520に乗った遊技球は、図62(c)及び図63(c)に示すように、平板部材520が突出している間に平板部材520上を移動しようとするが、その前に、遊技球が平板部材520に乗った状態で平板部材520がスライド移動して、第2通路入球口505aが閉鎖される。このため、平板部材520が引き込んだ後に平板部材520上の遊技球は、図62(d)及び図63(d)に示すように、平板部材520によって搬送され、更に平板部材520上を移動して、奥側にある第1通路入球口504aに入球する。第1通路入球口504aを通過した遊技球は、作動機構511を作動させて第1非電動役物415bを開放させる。
ショート開放における開放時間は、平板部材520が突出した時点で平板部材520に乗った遊技球が、第2通路入球口505aに到達するまでに必要な時間より短く、ショート開放における開放時間と開放時間との間の閉鎖時間は、平板部材520が突出した時点で平板部材520に乗った遊技球が、第2通路入球口505aに到達するまでに必要な時間以上に設定されている。
このように構成された変形例5によれば、本実施形態のように振分装置506を用いずに機械的に遊技球を第1非電動役物415b側あるいは第2非電動役物415cに振り分けることが可能になり、本実施形態で使用している振分ソレノイド121を省略することが可能になる。更に、図12のステップS41の処理を省略することが可能になるため、メインCPU101の制御負荷を軽減することが可能になる。
なお、上述した変形例5によれば、ショート開放の場合は第1非電動役物415bが開き易く、ロング開放の場合に第2非電動役物415cが開き易く構成されているが、逆に、ショート開放の場合には第2非電動役物415cが開き易く、ロング開放の場合には第1非電動役物415bが開き易くなるように構成してもよい。
[変形例6]
図64〜図66は、変形例6のパチンコ遊技機1の要部構成を示す図である。変形例6のパチンコ遊技機1は、本実施形態における入賞ユニット415の構成の一部が異なっている。
[入賞ユニット415の構成]
変形例6における、入賞ユニット415の要部の構成について、図64乃至図66を参照しながら説明する。なお、本実施形態における入賞ユニット415の構成する部材と同一の部材あるいは同一機能の部材については同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
図64は、変形例6における入賞ユニット415の概略構成を示す説明図であり、図64(a)は平面図、図64(b)は図64(a)の側面図、図64(c)はロング開放における遊技球の流れを示す平面図、図64(d)はショート開放における遊技球の流れを示す平面図である。図65は、変形例6における入賞ユニット415に用いられている電動チューリップ523の正面図、図66は、電動チューリップ523が配置された遊技盤40の正面図である。
変形例6における入賞ユニット415は、第1通路504と、第2通路505と、電動チューリップ523と、を備えている。変形例6における入賞ユニット415と、本実施形態における入賞ユニット415とを比較すると、第1通路504及び第2通路505の構成、電動チューリップ523を設けたこと、及び振分装置506を省略したことが相違する。
変形例6の第1通路504は、略四角筒形の部材からなり、遊技盤40の盤面に突出する先端部と、この先端部から遊技盤40の裏面側で屈曲して斜め下方に延びる中央部と、この中央部の下端部に形成され、第1作動機構511に連結される連結部とを備えている。第1通路504の先端部には、上方に向けて開放している第1通路入球口504bが形成されており、第1通路504の先端(前面)は閉鎖されている。このため、第1通路入球口504aに入球した遊技球は、第1通路504を通って第1作動機構511に導かれる。
変形例6の第2通路505は、第1通路504と同様に略四角筒形の部材からなり、遊技盤40の裏面に配置されている。変形例6の第2通路505の先端には、第2通路入球口505aが形成されており、この第2通路入球口505aは、上方に向けて開放されている。このため、電動チューリップ523によって、遊技盤40の裏側に転動経路が変更された遊技球は、第2通路入球口505aに入球し、第2通路505を通って第2作動機構513に導かれる。
電動チューリップ523は、図66に示すように、遊技盤40の盤面上における球通過検出器416の直下でかつ第1通路504の第1通路入球口504aの直上に配置されている。
また、電動チューリップ523は、図65に示すように、一対の羽根部材524を備えており、一対の羽根部材524は、基端部が回動自在に取り付けられ、普通電動役物ソレノイド111を駆動することによって回動する。電動チューリップ523は、一対の羽根部材524同士が離間して、遊技球が入球可能な開放状態と、一対の羽根部材524の先端部同士が当接して、遊技球が入球不可能な閉鎖状態とに切り替えられる。
一対の羽根部材524の基端部には、図64に示すように、遊技盤40側に延びる板状のガイド板524a、524aが形成されている。ガイド板524a、524aは、電動チューリップ523が開放した場合に、図64(c)、図65(b)に示すように、ガイド板524a、524a同士が当接して1枚の板状に構成され、遊技球を遊技盤40の裏側に導くガイドとして機能する。また、電動チューリップ523が閉鎖した場合には、図64(a)、図65(c)に示すように、ガイド板524a、524a同士が離間して、一対の羽根部材524、524の間に遊技球が落下可能な開口が形成される。
このため、電動チューリップ523が開放している間に一対の羽根部材524に乗った遊技球は、ガイド板524a、524aによって遊技盤40の裏側にガイドされて、第2通路入球口505bに入球する。第2通路入球口505bに入球した遊技球が第2作動機構513に送られることによって、第2非電動役物415cが開放される。また、電動チューリップ523が閉じる間際に一対の羽根部材524に乗った遊技球は、そのまま電動チューリップ523を通過して第1通路入球口504bに入球する。第1通路入球口504bに入球した遊技球が第1作動機構511に送られることによって、第1非電動役物415bが開放される。
変形例6によれば、第2時短遊技状態において普通図柄ゲームに当選した場合には、電動チューリップ523を1回だけ比較的長く開放する(以下、ロング開放と称する)。第1時短遊技状態において普通図柄ゲームに当選した場合には、電動チューリップ523の短い時間の開閉(以下、ショート開放と称する)を複数回行う。なお、変形例6によれば、ロング開放の終了時点で遊技球が、電動チューリップ523に入球しないように、電動チューリップ523の開放時間が設定されている。
第2時短遊技状態において、ロング開放中に右打ちされている遊技球は、図64(c)、図65(b)に示すように、一対の羽根部材524に乗り、ガイド板524a、524aによって遊技盤40の裏側にガイドされ、第2通路入球口505bに入って第2非電動役物415cを開放させる。そして、ロング開放終了時点で、所定時間終了後、電動チューリップ523が閉鎖状態となる。この際、稀に電動チューリップ523が閉鎖する間際に電動チューリップ523に入球する遊技球があれば、その遊技球は、電動チューリップ523を落下し、第1通路入球口504bに入って第1非電動役物415bを開放させる。このように、第2時短遊技状態において第1非電動役物415bを開放させる可能性がある。
第1時短遊技状態において、複数回のショート開放中に右打ちされている遊技球が電動チューリップ523に入球すれば、その遊技球は、図64(d)、図65(c)に示すように、一対の羽根部材524の間隙を通過することによって電動チューリップ523から落下し、第1通路入球口504bに入って第1非電動役物415bを開放させる。
このように構成された変形例6によれば、変形例5と同様に、本実施形態のように振分装置506を用いずに機械的に遊技球を第1非電動役物415b側あるいは第2非電動役物415cに振り分けることが可能になり、本実施形態で使用している振分ソレノイド121を省略することが可能になる。更に、図12のステップS41の処理を省略することが可能になるため、メインCPU101の制御負荷を軽減することが可能になる。
なお、上述した変形例6によれば、ショート開放の場合には第1非電動役物415bが開き易く、ロング開放の場合には第2非電動役物415cが開き易く構成されているが、逆に、ショート開放の場合に第2非電動役物415cが開き易く、ロング開放の場合に第1非電動役物415bが開き易くなるように構成してもよい。
以上、本発明の本実施形態及びその変形例について説明したが、本発明の本実施形態は上述したものに限るものではない。例えば、第2時短遊技状態を、特図2抽選の当選確率を高確率状態に変動させる、所謂、確変状態としてもよい。
また、特に変形例2については、1種2種混合のパチンコ遊技機に限らず、所謂、ST(special time)機と称されるパチンコ遊技機にも適用可能である。
ST機とは、特別図柄抽選で大当りになった場合に所定の変動回数(例えば、100回)において高確率で大当りになる特別図柄抽選を行うこと可能な、所謂、RUSH状態になり、RUSH状態で大当りとなればRUSH状態が継続し、大当りとならなかった場合に、低確率状態(通常遊技状態)に移行する、という機種を指している。
ST機と称されるパチンコ遊技機1の概観は、図1乃至図3に示す本実施形態におけるパチンコ遊技機1の概観と同一であるが、遊技盤40の盤面上に配置されている役物の機能が一部異なっている。
具体的には、V入賞口424は、V大当りを発生するものではなく、大当り遊技中にV入賞口424に入球することによって大当り終了後に高確率状態(確変状態)を発生させる(すなわち、RUSH状態を継続させる)確率変動状態作動口として機能する。
より具体的には、特別図柄が特定の図柄で停止して15ラウンド大当りになった場合に、例えば、14ラウンド目は、シャッタ417を開放するのではなく、アタッカ421を開放する。この時、可動部材426は開いた状態にある。そして、遊技球が、アタッカ421を介してV入賞口424に入球した場合に、可動部材426を動作させてV入賞口424を閉じる。V入賞口424に遊技球が入球することによって、RUSH状態継続の条件が成立する。なお、V入賞口424に遊技球が入球しなかった場合には、遊技状態が、例えば、低確率状態でかつ所定の変動回数の時短遊技状態に移行する。
その他の役物、すなわち、中央始動口414a、第1始動口414b、第2始動口414c、入賞ユニット415、球通過検出器416、シャッタ417、大入賞口418、一般入賞口419a〜419c等は、本実施形態と同一構成かつ同一機能である。
そして、本実施形態の変形例2における第2時短遊技状態が高確率状態で実行されることにより、遊技者は、ST機において、低確率状態になる前に大当りになることを期待しながら遊技を進めることになる。なお、低確率状態になったとしても、大当りになってV入賞すればRUSH状態が継続する。
以上説明したように構成された本実施形態によれば、遊技盤40の右側領域に打ち込まれた遊技球の流下経路に、第1非電動役物415b及び第2非電動役物415cが配置されており、大当り遊技状態及びV大当り遊技状態終了後には、第1非電動役物415bが作動し易い第1時短遊技状態、第1非電動役物415bが作動し易い第2時短遊技状態、及び通常遊技状態のいずれかに移行する。
ここで、第2始動口414c入賞を契機に小当り遊技状態に移行することは、第1始動口414b入賞を契機に小当り遊技状態に移行することよりも高確率である。しかも、第2時短遊技状態の方が第1時短遊技状態よりも第2非電動役物415cが開き易く、遊技球が第2始動口414cに入賞し易いことから、第2時短遊技状態の方が、小当り遊技状態となり易い。したがって、V入賞口424に入賞して、V大当り遊技状態に移行する可能性は、第1時短遊技状態よりも第2時短遊技状態の方が高く、第1時短遊技状態よりも第2時短遊技状態が遊技者にとって有利である。
また、本実施形態によれば、V大当り遊技状態の終了後に第1時短遊技状態となる確率が、第1始動口414b入賞を契機として移行した大当り遊技状態の終了後に第1時短遊技状態となる確率より高い。このため、大当り遊技状態の終了後に、第1時短遊技状態あるいは第2時短遊技状態に移行し、この時短遊技状態において遊技球がV入賞口424を通過してV大当り遊技状態に移行(所謂、連チャン)した場合、V大当り遊技状態の終了後に遊技者にとって有利な第2時短遊技状態にならなくても、時短遊技が付与されないよりは有利な第1時短遊技状態に移行する可能性が、1回目の大当り遊技状態終了後よりも高くなる。これにより、第1時短遊技状態に移行した場合に遊技者は、次の大当り遊技状態又はV大当り遊技状態への移行を期待しながら遊技を継続するようになる。したがって、1種2種混合のパチンコ遊技機における遊技の興趣を向上させることが可能な遊技機を提供することが可能になる。
また、本実施形態によれば、普通電動役物415aが捕捉した遊技球を振分装置506が、第1作動機構511に遊技球を導く第1通路504及び第2作動機構513に遊技球を導く第2通路505のいずれかに振り分けることによって、第1非電動役物415b及び第2非電動役物415cのいずれかが開放される。これにより、普通電動役物415aは1つまで配置できるという技術上の規格を維持しながら、第1始動口414bに入賞させる遊技球と、第2始動口414cに入賞させる遊技球とに分けることが可能になり、1種2種混合のパチンコ遊技機における遊技の興趣を向上させることが可能な遊技機を提供することが可能になる。
また、本実施形態によれば、例えば、アタッカ421が第2非電動役物415cの上流側に配置され、アタッカ421は第2状態(閉鎖状態)、第2非電動役物415cが第1状態(開放状態)にある場合、アタッカ421を通過した遊技球が第2非電動役物415cに入球する。このため、例えば、特別遊技直前に第2非電動役物415cが開放し、その直後にアタッカ421が開放した場合、遊技球はまず第2非電動役物415cに入球する。そして、アタッカ421が閉鎖状態となった直後にアタッカ421を通過した遊技球が、第2非電動役物415cに入球することによって第2非電動役物415cは閉鎖状態となる。このように、大当り遊技終了後に、第2非電動役物415cが開放状態となったままで維持されることが防止できるため、例えば、小当り中に遊技球がV入賞口424に入賞してV大当り遊技状態となり、V大当り遊技状態終了後に、遊技球が第2始動口414cに入賞し難い遊技状態である通常遊技状態あるいは第1時短遊技状態に移行した場合に、遊技球が第2始動口414cに入賞可能とする状態を残すことが防止できる。したがって、遊技の公平性を維持することが可能になる。
また、本実施形態によれば、第2始動口414c入賞の場合に、特別図柄の変動が保留されないため、大当り遊技状態、小当り遊技状態、V大当り遊技状態終了後に、第2始動口414c入賞に基づく、特別図柄の変動が実行されなくなる。このため、大当り遊技状態終了後に第2非電動役物415cが開放状態になることが低減され、大当り遊技状態終了後に通常遊技状態あるいは第1時短遊技状態に移行した場合に、遊技球が第2始動口414cに入賞可能とする状態を残すことが防止できる。したがって、遊技の公平性を維持することが可能になる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではない。すなわち、本発明の遊技機は、主に、遊技媒体が転動可能な遊技領域を有する遊技盤と、前記遊技領域が有する互いに異なる第1領域と第2領域に遊技媒体を打ち分けるように、遊技媒体の発射強度を調整しながら前記遊技領域に遊技媒体を発射することが可能な発射手段と、前記第1領域に配置され、遊技媒体が通過可能な第1始動領域と、前記第1領域に配置され、遊技媒体が通過可能な第2始動領域と、前記第1始動領域の遊技媒体通過及び前記第2始動領域の遊技媒体通過のいずれかを契機として、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な第1特別遊技状態、前記第1特別遊技状態より少ない所定の遊技価値を付与可能な第2特別遊技状態へ移行するか否かを所定の確率で決定する抽選手段と、前記抽選手段の抽選結果を識別情報の変動及び停止により報知する識別情報表示手段と、前記識別情報表示手段の停止表示態様に応じて遊技状態を切り替える遊技状態制御手段と、前記第1始動領域に配置され、遊技媒体の捕捉が容易な第1状態と遊技媒体の捕捉が困難な第2状態とのいずれかに切り替え可能であり、第1状態において遊技媒体を捕捉した場合に当該遊技媒体を前記第1始動領域に導く第1変位部材と、前記第2始動領域に配置され、遊技媒体の捕捉が容易な第1状態と遊技媒体の捕捉が困難な第2状態とのいずれかに切り替え可能であり、第1状態において遊技媒体を捕捉した場合に当該遊技媒体を前記第2始動領域に導く第2変位部材と、遊技媒体の通過に連動させて、前記第1変位部材を第1状態に切り替えるとともに、前記第1変位部材が所定数の遊技媒体を捕捉することによって第1状態から第2状態に切り替える第1作動機構と、遊技媒体の通過に連動させて、前記第2変位部材を第1状態に切り替えるとともに、前記第2変位部材が所定数の遊技媒体を捕捉することによって第1状態から第2状態に切り替える第2作動機構と、前記第1領域に配置され、遊技媒体が通過可能な通過領域と、前記第1領域に配置され、前記通過領域を通過した遊技媒体の捕捉が容易な第1状態と遊技媒体の捕捉が困難な第2状態とに切り替え可能であり、電気的に動作可能な第3変位部材と、前記通過領域を遊技媒体が通過したことを契機として、第2状態にある前記第3変位部材を第1状態に切り替えるか否かを所定の確率で決定する駆動判定手段と、前記第3変位部材を第1状態に切り替える駆動手段と、前記第3変位部材が捕捉した遊技媒体を、前記第1作動機構に遊技媒体を導く第1通路及び前記第2作動機構に遊技媒体を導く第2通路のいずれかに振り分ける振分手段と、少なくとも前記第2特別遊技状態において駆動され、遊技媒体の捕捉が容易な第1状態と遊技媒体の捕捉が困難な第2状態とに切り替え可能な第4変位部材と、前記第1領域に配置され、前記第4変位部材により捕捉された遊技媒体が通過することによって前記遊技状態制御手段が遊技状態を第1特別遊技状態に移行させる契機となる特別入賞領域と、を備え、前記抽選手段により前記第2特別遊技状態が決定される確率は、前記第2始動領域の遊技媒体通過を契機とした場合の方が、前記第1始動領域の遊技媒体通過を契機とした場合よりも高い確率に設定され、前記遊技状態制御手段は、前記第1特別遊技状態の終了後の遊技状態を、前記第3変位部材が第1状態に切り替えられているときに捕捉した遊技媒体を前記振分手段が前記第1通路に導く可能性が高い第1特定状態と、前記第3変位部材が第1状態に切り替えられているときに捕捉した遊技媒体を前記振分手段が前記第1通路に導く可能性が前記第1特定状態よりも低くかつ前記第2通路に導く可能性が高い第2特定状態と、前記第1特定状態及び前記2特定状態よりも前記駆動判定手段により前記第3変位部材を第1状態に切り替えると決定する確率が低い通常状態と、を含むいずれかに設定する遊技状態設定手段を有し、前記第2始動領域の遊技媒体通過を契機として前記抽選手段により移行が決定された前記第1特別遊技状態終了後、及び、前記特別入賞領域通過を契機として実行された前記第1特別遊技状態終了後に前記通常状態となる確率は、前記第1始動領域の遊技媒体通過を契機として前記抽選手段により移行が決定された前記第1特別遊技状態終了後に前記通常状態となる確率より小さく、前記第2始動領域の遊技媒体通過を契機として前記抽選手段により移行が決定された前記第1特別遊技状態終了後、及び、前記特別入賞領域通過を契機として実行された前記第1特別遊技状態終了後に前記第1特定状態となる確率は、前記第1始動領域の遊技媒体通過を契機として前記抽選手段により移行が決定された前記第1特別遊技状態終了後に前記第1特定状態となる確率より大きいことを特徴とするものであるが、遊技盤、発射手段、第1始動領域、第2始動領域、識別情報表示手段、遊技状態制御手段、第1変位役物、第2変位役物、第1作動機構、第2作動機構、通過領域、第3変位役物、第4変位役物、駆動判定手段、振分手段、特別入賞領域、遊技状態設定手段、などの具体的構成は、適宜設計変更可能である。
例えば、上述した実施形態においては、第1非電動役物415b及び第2非電動役物415cとして、1つの弧状の羽根部材510、512を用いているが、このような構成に限るものではない。例えば、第1非電動役物415b及び第2非電動役物415cとして、普通電動役物415aの平板部材520のように、遊技盤40の盤面から舌状に突出、引き込みするように構成してもよく、更には、シャッタ417のように前方に倒れるような構成としてもよい。特に、前者の場合には、平板部材が遊技球の半径分だけ突出したことを検知するように、フォトセンサ508、509を遊技盤40の裏側に設けてもよい。また、後者の場合には、シャッタ部材の先端と遊技盤40との隙間が遊技球の半径分になるようにシャッタ部材が回動したことを検知するように、フォトセンサ508、509を遊技盤40の裏側に設けてもよい。
<第2の実施形態>
以下、本発明の第2の実施形態について説明する。
<第2の実施形態>
第1の実施形態に係るパチンコ遊技機1において、スピーカ14は、遊技に関する音声などを出力する機能を有する部材であった。例えば、スピーカ14を収容するスピーカボックス部(筐体)に風を導入し、導入された風を発射装置20に向けて噴射可能にすることで、遊技者にとって意表のついた演出を行うことも可能である。
第2の実施形態は、発射装置に向けて風を噴射可能にした遊技機Aの一例である。以下、第2の実施形態について詳細に説明する。
[遊技機本体の構成]
遊技機本体Aは、例えば本実施形態によると、遊技球が転動流下可能な遊技領域を有する図示しない遊技盤が着脱可能に設けられる本体枠ベース板1003を有する本体枠1001と、遊技盤を視認可能な開口部1017(以下、表枠開口部という)が設けられ、本体枠1001の前方(遊技者と対峙(対向)する側)において当該本体枠1001により回動可能に支持された表枠1013と、本体枠1001の後方(反遊技者対峙(対向)側)において当該本体枠1001により回動可能に支持された図示しない後枠とを備え、前記本体枠1001に備えられる本体枠構成部材と、前記表枠1013に備えられる表枠構成部材と、前記後枠に備えられている図示しない表示装置と、を含んで構成されている。
本実施形態に係る弾球遊技機は、外枠1021を介して島設備(図示しない)に取り付けられており、その状態において、上記した本体枠1001は、本体枠ヒンジ1005を介して外枠1021に回動可能に支持されている。なお、図67には、表枠1013が本体枠1001に対して閉じられているとともに、本体枠1001が外枠1021に対して閉じられた状態が示されている。
表枠構成部材には、透明板ユニット1023、皿ユニット1025(上皿1025a、下皿1025b)、各種装飾部材(トップ飾り1029、右側装飾部材1031、左側装飾部材1033)などがある。
なお、透明板ユニット1023、皿ユニット1025、各種装飾部材(トップ飾り1029、右側装飾部材1031、左側装飾部材1033)は図示形態に限らず変更可能であって、また、表枠構成部材はこれらに限定されるものではなく、表枠1013を構成する部材は全て含まれるものである。
皿ユニット1025は、上皿(遊技球供給皿)1025aと下皿1025bを備える他、遊技球供給皿1025aから溢れ出た遊技球を受け入れる溢出球通路1109と、発射装置1039によって発射されたが、遊技領域に到達しない遊技球を受け入れる皿ユニット1025側のファール球通路1103と、遊技球供給皿1025aに備えられた球抜取装置1036を操作することによって、遊技球供給皿1025aから抜き取った遊技球を受け入れる抜取球通路1101を備えている(図81参照。)。
溢出球通路1109は、遊技球供給皿1025aに遊技球が満杯となり、遊技球受入口から溢れ出た遊技球を下皿1025bへと排出する通路であって、皿ユニット1025の裏側で、前記遊技球受入口1005aの下方から下皿排出口1026にわたって取り付け固定されており、その排出側は前記下皿排出口1026に臨み、該下皿排出口1026を介して下皿1025bに遊技球を排出するものである。
球抜取装置1036は、球抜取ボタン1036cを操作することにより、遊技球供給皿1025aに貯留されている遊技球を、抜取球通路1101を介して下皿1025bへと排出させる。
抜取球通路1101は、皿ユニット1025の裏側で、前記遊技球供給皿1025aから連続して取り付け固定されており、その通路排出側1101aは後述するファール球通路1103の通路排出側1103aと合流し、その合流地点1105から単一の排出球通路1107を介して前記下皿排出口1026の上面に臨み、該下皿排出口1026を介して下皿1025bに遊技球を排出する構成を採用している。
ファール球通路1103は、発射装置1039によって発射されたが、遊技領域に到達しない遊技球を受け入れる皿ユニット1025側のファール球通路であって、皿ユニット1025を閉じた際に、内枠の下部に備えられている内枠側のファール球排出口(図示せず)と連通する通路で、皿ユニット1025の裏側で、前記ファール球排出口(図示せず)から連続して取り付け固定されており、その通路排出側1103aは前述した抜取球通路1101の通路排出側1101aと合流し、その合流地点1105から単一の排出球通路1107を介して前記下皿排出口1026の上面に臨み、該下皿排出口1026を介して下皿1025bに遊技球を排出する構成を採用している。
本実施形態において、抜取球通路1101とファール球通路1103は、上述のとおり、下皿排出口1026に排出される手前側にて合流し、その後、単一の排出球通路1107を介して下皿排出口1026に排出される球通路構造としている(図81参照。)。
そして、抜取球通路(一方の球通路)1101とファール球通路(他方の球通路)1103との合流地点1105の手前側において、抜取球通路1101の背面1101bに速度調整領域1111を配設している(図81参照。)。
上皿1025aには、球貸しを受けるための球貸ボタン1035、図示しない球を貸し出すためのカードユニット装置からカードを返却するための返却ボタン1037などのほか、所定の遊技中に遊技者が操作(回転操作、押圧操作)することで各種演出の表示態様に変化を与えるための操作ユニット1027が設けられている。なお、操作ユニット1027の配置構成(位置、向き)について、特に制限はないが、図面では一例として、上皿1025aから鉛直方向に突出させて構成配置されている(図67参照。)。
透明板ユニット(保護ガラスともいう)1023は、透過性を有し、表枠1013に設けた表枠開口部1017(窓部)に対して、裏面側(背面側)から着脱自在に取り付けられており、当該表枠1013を本体枠1001に対して閉じた状態において、遊技盤の表面(前面)側に対向し、かつその表面(前面)側を覆うように構成されている。
装飾部材は、表枠開口部1017を囲むようにして遊技機の美観を向上させるものであって、例えば本実施形態では、表枠開口部1017の上側に設けられるトップ飾り1029と、表枠開口部1017の左右に設けられ、発光表示態様を変化させることが可能な左側装飾部材1033と、右側装飾部材1031と、を想定している。
左側装飾部材1033および右側装飾部材1031の内方には、図示しないサブ制御基板によって制御される発光手段(例えば、LED等)1127が設けられている(図83参照。)。
この場合、発光手段(LED)1127から発せられた光を左側装飾部材1033および右側装飾部材1031に照射すると、当該左側装飾部材1033および右側装飾部材1031から美観に優れた、例えば放射光や拡散光などを発生させることができ、これにより、光による表示態様に変化を与えることができるため、遊技に対する興趣を向上させることができる。
左側装飾部材1033は、光による装飾演出を図る部材であって、例えば、電子部品(例えば発光手段、LED:Light Emitting Diode,発光ダイオード)1127を実装する左中継基板1120と、発光手段1127から発光される光を所定方向へと導く絶縁材からなる左導光レンズ1129と、前記左導光レンズ1129を介して導かれた光を拡散させる左上レンズ1131と左アウターレンズ1133とで構成されており、前記左中継基板1120は、その下端に、電気部品と配線(ハーネス)を介して電気的に接続するための端子1125を有するコネクタ1121を備えて基板ユニットを構成している(図67及び図83参照。)。なお、図中矢印Xで示す方向は、遊技機の奥行き方向(厚み方向)を示し、符号Yは遊技機の高さ方向を示す。
本実施形態では、左中継基板1120の平面形状と略同一形状に形成されるとともに、左中継基板1120上に配設され、左中継基板1120からの光を前方へと導光する絶縁体からなる左導光レンズ1129の一部に、左中継基板1120のコネクタ1121を覆うコネクタカバー1129aが一体成形されている(図83参照。)。
すなわち、左中継基板1120の表面下方に突出して備えられているコネクタ1121上を覆うように、左導光レンズ1129の相対向する内面の所定位置を、箱状に窪ませて(外面には箱状に突出している。)コネクタカバー1129aを一体成形している。
なお、コネクタカバー1129aは左導光レンズ1129とは別部品として構成してもよい。
本体枠構成部材には、遊技者が直接触れて操作可能な操作部(例えば、遊技球を発射するための発射装置)1039、発射装置1039の背面側に配設され、所定の音声による演出を施す音声演出装置1045、主制御基板やサブ制御基板などの各種制御基板・中継基板などがあり、これら各種制御基板や各種中継基板はコネクタを一体に備えて基板ユニットを構成している。
本体枠ベース板1003において、上記表枠開口部1017に対向した所定位置に、当該表枠開口部1017と略同形状を成し、図示しない遊技盤を配する本体枠開口部1007が設けられているとともに、本体枠開口部1007の右下側には、ハンドルベース1039aを介して前記発射装置1039が設けられている(図68参照。)。
発射装置1039は、図67及び図68で説明すると、本体枠ベース板1003の表面右下側で、表枠ベース1015の右隣に配設されるハンドルベース1039aと、ハンドルベース1039aの前面側に配設された操作ハンドル1039bと、遊技球を発射するための図示しない駆動装置とを備えて構成されている。また、ハンドルベース1039aには、後述する音声演出装置1045を構成するダクト部1067が貫通可能な貫通孔1041が同軸上に形成されている。
表枠1013及び表枠ベース1015の右下側には、当該発射装置1039を遊技者側に露出させるための切り欠き1019が施されている(図67及び図68参照。)。
この場合、上記した表枠1013を本体枠1001に対して閉じると、発射装置1039は、当該表枠1013の切り欠き1019を介して露出し、上記した皿ユニット1025に隣接して位置付けられ、その状態において、当該発射装置1039と皿ユニット1025とは、相互に連続して一体化されているかの如き美的外観を呈する。
操作ハンドル1039bは、支持部(収容ケース)1039cと、支持部(収容ケース)1039cに対して回動自在に取り付けられ、時計回り・反時計回り方向に回転可能なハンドルグリップ1039dと、支持部(収容ケース)1039c内に備えられ、遊技球の発射を停止させる図示しない発射停止スイッチ(検知手段ともいう)と、支持部(収容ケース)1039c内に備えられ、このスイッチをON/OFF操作する図示しない発射停止ボタン(操作部材ともいう)と、ハンドルグリップ1039dの開口上を覆うように配設されるハンドルキャップ1039eとを備えている。
なお、発射装置は図示形態に限らず変更可能であって、また本体枠構成部材はこれらに限定されるものではなく、本体枠1001を構成する部材は全て含まれるものである。
[音声演出装置の構成]
音声演出装置1045は、少なくとも、遊技に関する音声などを出力するスピーカ部1063と、スピーカ部1063を収容可能なスピーカボックス部(筐体)1047と、スピーカボックス部1047内に発生する風を導入し、前記導入された風を前記発射装置1039に向けて噴射可能なダクト部1067を備えて構成されている(図69乃至図71参照。)。
音声演出装置1045は、遊技機本体Aの前面側に取り付けられている。本実施形態では、例えば本体枠1001に備えられた下部ベース1009に配設されている(図69及び図71参照。)。
下部ベース1009には、スピーカボックス部1047を一体に収める収容領域1011が凹設されており、この収容領域1011にスピーカボックス部1047の後方(背面部1055)の一部が嵌合されて配設される。
スピーカボックス部1047は、所定形状で、かつ所定大きさの中空ボックス状に形成され、遊技機本体Aの本体枠1001の前面側に一体に備えられている。本実施形態では、発射装置1039を構成する操作ハンドル1039bの後方(背面方向)に配設されている。
本実施形態では、正面部1049、背面部1055、平面部1057、底面部1059、及び左右の側面部1061で構成されたボックス形状で、背面部1055の上方領域1055aが後方(図67及び図70にて矢印Xで示す奥行き方向)に向けて膨出している(図69及び図70参照。)。
正面部1049には後述するスピーカ部1063の振動板(コーン)1065の正面側が配される大径開口部1051と、その大径開口部1051の近傍に、後述するダクト部1067が突出可能な小径開口部1053が形成されている。
すなわち、本実施形態では、後述するとおり、迫力のある重低音を求めて大口径で振幅の大きいウーファーをスピーカ部1063として採用するため、スピーカボックス部1047としては、遊技機本体A内に配設可能な範囲で大きな容積を確保可能な構造とするのが好ましい。
スピーカボックス部1047は、大きな容積を確保可能な形態であれば本実施形態の形態に限定されるものではなく本発明の範囲内で設計変更可能である。
スピーカ部1063は、スピーカボックス部1047の正面部1049に振動板(コーン)1065の正面側が表れるようにしてスピーカボックス部1047内に収容固定されている(図69及び図71参照。)。
本実施形態では、迫力のある重低音が発せられる大口径で振幅の大きいウーファースピーカ部1063として採用されている。
スピーカ部(ウーファー)1063は、特に限定されず周知の構造が採用可能であるが、振動板(コーン)1065を大口径としたり、コーンエッジを柔らかくしたりして振動板が大きく動けるようにするのが好ましい。
本実施形態のように、大口径で振幅の大きいウーファー(スピーカ部)1063を採用することにより、振動板(コーン)1065が前後に大きく振動するため、スピーカボックス部1047内には強い風が発生する。
ダクト部1067は、前後端を開放した円筒状に形成され、後端に位置する導入口1071をスピーカボックス部1047内に位置させるとともに、スピーカボックス部1047を構成する正面部1049の小径開口部1053から、前端に位置する噴射口1069を突出するようにして取り付け固定されている。従って、ダクト部1067を介してスピーカボックス部1047内外が連通された状態となっている。
そして、ダクト部1067は、ハンドルベース1039aの貫通孔1041を介して外方に突出し、その噴射口1069を操作ハンドル1039bの後方(背面側)に対向させている(図67乃至図71参照。)。
なお、本実施形態では、ダクト部1067の導入口1071の位置と、スピーカボックス部1047の上方領域1055aの位置とが、同じ高さとなるように設定されている。すなわち、導入口1071aが上方領域1055aに対向している(図70参照。)。
ダクト部1067の形状は特に限定されず、スピーカ部(ウーファー)1063の作動時(音声発生時)にスピーカボックス部1047内に発生する強い風を筒内に導入して噴射口1069から外方に風を噴射可能な構成であれば任意に設計変更可能であり、筒径を大小任意に設定して噴射口1069から噴射される風の強弱を調整することも可能である。
また、スピーカ部(ウーファー)1047の後方に、ダクト部1067の導入口1071を対向させてスピーカ部(ウーファー)1063の作動時に発生する強い風を直接導入可能に構成してもよい。この場合、強い風を導入し易いように漏斗状に大径に開口した導入口とすることも可能である。
さらに、ダクト部1067は、図示形態のように直管状ではなく、屈曲状(湾曲状)に構成されているものとすることも可能であり、材質も硬質材、軟質材いずれであってもよく、また形状を任意に変形可能なように蛇腹状に形成してなるものであってもよい。
なお、前記表枠ベース1015とハンドルベース1039aは、スピーカボックス部1047の前方側に配設され、前記スピーカ部(ウーファー)1063を前方から視認不可能に構成している。
音声演出装置1045は2基以上備えられる形態を採用することも可能で、本発明の範囲内で設計変更可能である。音声演出装置1045の設置される位置も限定されず任意であるが、ダクト部1067の噴射口1069が操作ハンドル1039bに対向するように配設する。
なお、図示はしないが、ダクト部1067の噴射口1069の他に、噴射口1069よりも径が小さい開口部を前記表枠ベース1015に設け、スピーカ部1063の音を前方に出力するようにしても良い。
(音声演出装置による演出)
ここで、本実施形態の遊技機に備えられる音声演出装置1045による演出の一例について説明する。遊技中において、通常遊技状態から何らかの異なる遊技状態に移行する際、例えば、遊技者に対して有利な遊技状態(大当たり遊技状態等)などに移行する以前に、その遊技状態への移行を事前に報知(予告)する手段の一つとして、音声演出装置1045による演出を行なうようにしてもよい。
すなわち、遊技者に対して有利な遊技状態(大当たり遊技状態等)などに移行する以前に、例えば主制御基板から供給されるコマンドに応じてサブ制御基板からスピーカ部(ウーファー)1063に音声発生信号を送り、スピーカ部(ウーファー)1063から所定の重低音の音声が発生(出力)されるようにする。
この重低音の音声出力により、スピーカボックス部1047内には振動板(コーン)1065の前後方向(図69にて符号d1で示す振動板1065の振動方向)への大きな振幅によって、前記振動板1065の振動方向d1に強い風(空気の流れ)が発生する。すなわち、このような強い空気の流れ(風)は、振動板1065の前方及び後方に向けて発生する。
そして、スピーカ部1063の後方が、ダクト部1067以外で密閉されているスピーカボックス部1047内に配されているため、このように振動板1065の後方に向けて発生した強い空気の流れ(風)は、スピーカボックス部1047内に存する空気を圧縮し、外気側と連通している唯一の開口(出口)であるダクト部1067の導入口1071を介して噴射口1069から押出されるようにして遊技機外方に噴射される(図70に表した矢印は振動によって発生した風の流れの一例を示す。)。
なお、本実施形態によれば、背面部1055の上方領域1055aが後方に向けて膨出した所定の空間を設け、当該空間(上方領域1055a)とダクト部1067の導入口1071の高さを同じくらいの高さとすることによって、当該所定の空間(上方領域1055a)に収容された空気が、振動板1065の後方に向けて発生した強い空気の流れ(風)によって導入口1071から押出されるようにして排出されることを容易とする構造であると解釈することもできる。
上述のとおり、振動板1065の前後方向への大きな振幅により、スピーカボックス部1047内に発生した強い風は、ダクト部1067の噴射口1069から操作ハンドル1039bを握持して遊技している遊技者の手に向けて吹きつけられる(図70(b)参照)。
従って、遊技者は、重低音の音声による演出とともに、意表をついて強い風が手に吹き付けられるため、今までにない感覚を得ることで遊技に対する興趣が大きく向上することとなる。
前記演出の実施の形態は本発明の一実施形態であって、これに限定解釈されるものではなく、どのような状況下において音声演出装置1045を起動させるか否かは本発明の範囲内で適宜設計変更可能である。
また、音声演出装置1045によってスピーカ部(ウーファー)1063から音声を発生させる度に、ダクト部1067の噴射口1069からは常に風が吹き付けられることとなるが、例えば、後述するが、このダクト部1067に開閉弁構造を備え、風の吹き出しを制御するようにすることも可能で本発明の範囲内である。
(音声演出装置の他の形態1)
図71は、ダクト部1067が、左右・上下・前後の方向に自在に伸縮・変形可能な構成とした実施の一形態を開示している。
本実施形態では、図に示すように蛇腹状にダクト部1067を構成し、例えば、前方に配設されるハンドルベース1039aには、複数個の貫通孔1041などを形成して構成している。
すなわち、ダクト部1067を蛇腹状に構成したため、任意の貫通孔を選択してセットすることが出来、変化を楽しむことが可能である。
また、このように蛇腹状に構成すれば、ハンドルベース1039aなどが、遊技機の構成によって変更され、貫通孔の設けられる位置が変わったとしても自在にその形態を変更することが可能であるため、簡易に対応可能である。
上述の説明では、ダクト部1067を蛇腹状に構成した例をもって説明したが、蛇腹状構成に限定解釈されるものではなく、任意に形態を変更して適宜、風の吹き付け位置を変更することが可能な構成であれば本発明の範囲内で設計変更可能である。例えば、任意に形態を変更可能な程度の軟質に形成した筒体をもってダクト部を構成するなどしてもよい。
本明細書において、遊技機Aの電気的構成は、第1の実施形態における遊技機1の電気的構成(図10等)と同じであるものとして説明するが、これに限定されない。
(音声演出装置の他の形態2)
図72乃至図76は音声演出装置1045の他の実施形態を示す。
本実施形態は、第一のダクト部1067の他に第二のダクト部1073を備え、それぞれ第一のダクト部1067と第二のダクト部1073は、それぞれ異なった位置にそれぞれの噴射口1069,69を向けて備えられている実施の一形態について開示している。本実施形態は、ダクト部を複数個備えた以外は、上述した図67乃至図71に示す実施の形態と同一の構成及び作用効果を奏するものであるため詳細な説明は省略する。
本実施形態では、上述した実施形態と同一の位置に備えたダクト部1067を第一のダクト部1067とし、この第一のダクト部1067と鉛直方向で同一位置で、かつ操作ハンドル1039bの下方に第二のダクト部1073を備えている(図72乃至図76参照。)。
本実施形態は、このようにダクト部を複数個備えた実施の一形態であり、次のような構成を採用することが可能である。
(第一の構成)
操作ハンドル1039bを挟んで鉛直方向で上下の位置に第一ダクト部1067と第二ダクト部1073を備え、それぞれの噴射口1069から強い風を遊技者の手に向けて吹きつけるものとする(図75(a))。
第二のダクト部1073は、第一のダクト部1067と同じく直管の円筒状に形成されている。
なお、図面では、操作ハンドル1039bを挟んで鉛直方向で上下の位置に第一ダクト部1067と第二ダクト部1073を備えているが、第一のダクト部1067と第二のダクト部1073の位置はこれに限定解釈されるものではなく、任意に配設位置が選択可能である。
例えば、操作ハンドル1039bを挟んで水平方向で左右の位置に第一のダクト部1067と第二のダクト部1073を備えてもよく、第一のダクト部1067は第一実施形態と同一位置で、第二のダクト部1073を操作ハンドル1039bの左右いずれかの位置に備えてもよく、また、第一のダクト部1067と第二のダクト部1073を併設するように構成してもよい。
また、例えば、図示はしないが、第二のダクト部1073を、遊技機本体Aの側方から突出させるとともに、その噴射口1069を操作ハンドル1039bの側方側に対向させるように備え、第一のダクト部1067の噴射口1069により操作ハンドル1039bの奥側から風を噴射させ、第二のダクト部1073の噴射口1069により操作ハンドル1039bの側方から風を噴射させることもできる。
第二のダクト部1073は、第一のダクト部1067と異なる形態に構成してもよく筒径も任意である。
さらに、第一のダクト部1067と第二のダクト部1073の導入口1071を共通とし、分岐部を介してそれぞれの噴射口1069へと強い風を送るように構成してもよい。
また、本実施形態では、第一のダクト部1067と第二のダクト部1073の2個のダクト部を備えた構成を採用したが、3個以上のダクト部を備えることも本実施形態の範囲であって適宜設計変更可能である。また、その場合の噴射口の向きも適宜変更可能である。
さらに、一方のダクト部(例えば第一のダクト部1067)が操作ハンドル1039bに向けて風を噴射するように構成するとともに、他方のダクト部(例えば第二のダクト部1073)が遊技機側方から遊技者の手に当たらないように風を噴射するように構成してもよく、この場合、一方のダクト部と他方のダクト部のいずれか一方又は双方から風が出るように切り替え可能であっても良い。なお、他方のダクト部は、手に風が当たらない位置であればその配設位置は特に限定されるものではない。
このとき、スピーカから音が出るとともに側方に設けた他方のダクト部から風が噴射される場合は、期待度(信頼度、当該演出が実行された場合の大当たりとなる確率など)が高い(大当たりが確定でない場合を含む)ことを示す場合に使用可能であり、スピーカから音が出るとともに前方に設けた一方のダクト部から風が噴射される場合は大当たりが確定の時のみ使用されるように制御してもよい。
上記の場合、大当たりに限定されるものではなく、遊技者に有利な遊技状態を報知可能であれば特に限定されるものではない。このように構成することによって、遊技者の手に風が当たる場合と当たらない場合とで期待度の差を出すことが可能であり、少なくとも一方のダクト部から風が出るようにすることで音が鳴らなくなるということが無くなるため、演出効果を低下させずに、期待度に差を持たせることのできる演出装置を提供することが可能となる。
(第二の構成)
図75(b)は、本実施形態の第二の構成を示す。
第二の構成は、第一のダクト部1067と第二のダクト部1073にそれぞれ開閉弁1083を備え、これらいずれかの開閉弁1083を本発明の範囲内で任意に開閉制御する構成の一例を開示している。
開閉弁1083は、サブ制御基板などの制御部と連携し、所定のタイミングなどでいずれか一方の開閉弁1083を開放し、いずれか他方の開閉弁を閉弁するように制御するように構成した。
すなわち、前記第一の構成の場合、スピーカ部から音声が発生すれば双方のダクト部(第一のダクト部1067と第二のダクト部1073)から風が吹き付けられるが、第二の構成によれば、所定のタイミングなどでいずれかのダクト部のみから風を吹きつけるようにすることが可能である。また、スピーカ部1063からの音声(例えば音楽や効果音など)の発生に対応して開閉制御することも可能である。
なお、双方の開閉弁1083を同時に開放したり、同時に閉弁したりするように制御することも本発明の範囲内である。
従って、何れのダクト部(第一のダクト部1067と第二のダクト部1073)から強い風が吹き付けられるか見当が付かないように制御したような場合にはさらに意表をついた触覚で感じる演出を付与することが可能である。
なお、例えば、前方に備えられるハンドルベース1039aなどの構造によって第一のダクト部1067と第二のダクト部1073のいずれかが塞がれてしまう可能性も考えられる。ダクト部が塞がれてしまうと操作部(発射装置)1039の方向に向けて強い風が噴射できなくなってしまう(音声も出なくなる)ため、このような不具合が生じないようにするために前記第一の構成と第二の構成は有効に対応し得る。すなわち、いずれか一方のダクト部が仮に塞がれてしまう虞があったとしても他方のダクト部が使用できれば本発明の目的が達成し得る。
(第三の構成)
図76は、本実施形態の第三の構成を示す。
第三の構成は、第一のダクト部1067と第二のダクト部1073の双方を、左右・上下・前後の方向に自在に伸縮・変形可能な構成とした実施の一形態を開示している。
本実施形態では、第一のダクト部1067と第二のダクト部1073の双方を図に示すように蛇腹状に構成している。そして、例えば、前方に配設されるハンドルベース1039aには、2個の貫通孔1041,1041を形成している。
すなわち、ダクト部を蛇腹状に構成したため、それぞれのダクト部の突出量を適宜任意に設計変更可能である。それぞれのダクト部の突出量を変えることによって、操作ハンドルを持つ遊技者の手と、それぞれのダクト部の噴射口の距離が異なり、手に当たる風の勢いが異なるため異なる触感により遊技の興趣が向上する。
また、このように蛇腹状に構成すれば、ハンドルベース1039aなどが、遊技機の構成によって変更され、貫通孔の設けられる位置が変わったとしても自在にその形態を変更することが可能であるため、簡易に対応可能である。
上述の説明では、ダクト部を蛇腹状に構成した例をもって説明したが、本実施形態は蛇腹状構成に限定解釈されるものではなく、任意に形態を変更して適宜、風の吹き付け位置を変更することが可能な構成であれば本発明の範囲内で設計変更可能である。例えば、任意に形態を変更可能な程度の軟質に形成した筒体をもってダクト部を構成するなどしてもよい。
(音声演出装置の他の形態3)
図77乃至図80は、音声演出装置1045の他の実施形態を示す。
本実施形態は、遊技機の前面側に備えられるダクト部1067の噴射口1069に、噴射口1069から噴射される風によって動作可能な可動役物1075を備えた実施の一形態について開示している。
可動役物1075を備えた以外は、上述の実施形態と同一の構成及び作用効果を奏するものであるため詳細な説明は省略する。
可動役物1075は、例えば、ダクト部1067の噴射口1069から噴射される風によって可動可能な風車などが想定される。可動役物1075は、例えば、次のように構成されている。
噴射口1069の開口内面に2本の棒状部材を交差状に備えて支持部1077を構成する。従って、噴射口1069の開口内面に支持部1077を備えることにより、開口部には4箇所の噴射口が形成されることとなる(図77参照。)。
そして、この支持部1077の交差中心部から回転可能に回転軸1079を突設する。回転軸1079は、遊技者方向に向けて水平方向に突設されている(言い換えれば、回転軸1079は、遊技機本体Aの前面に対して直交するように水平方向に突設されている、とも言い得る。)。
そして、この回転軸1079の先端にて左右方向に回転可能に風車部材1081を備えている。風車部材1081は、噴射口1069から噴射される風により所定の方向に回転可能に本発明の範囲内で設計される。
本実施形態によれば、例えば、通常遊技状態から遊技者に対して有利な遊技状態(大当たり遊技状態等)などに移行する以前に、その遊技状態への移行を事前に報知(予告)する手段として、重低音域の音声による聴覚で感じる演出の他に、その音声発生とともに発生する強い風を手に受けることによる触覚で感じる演出と、意表をついて可動を開始する風車部材1081などの可動役物による視覚で感じる演出を付与することが可能である。従って、種々の感覚による演出によって遊技者の興趣はさらに向上する。
なお、風車部材1081は特に本実施形態で示す図示の形態に限定されるものではなく、周知の様々な風車形態が適宜採用可能である。また、支持部1077・回転軸1079の構成も本実施形態に限定解釈されるものではなく本発明の範囲内で設計変更可能である。
また、可動役物1075は、ダクト部1067の噴射口1069から噴射される風によって可動可能な役物であれば全て対象であって特に限定して解釈されるものではない。例えば、風を受けて回転可能に構成される玉状の役物や、風を受けて揺動可能な吹流し状の役物や、風を受けて開閉可能な窓状の役物など種々の形態が想定可能である。
また、風を受けないときにはダクト部1067内に収容されており、風を受けたときにのみダクト部1067の噴射口1069から所定の可動役物1075が飛び出してくるような形態を採用することも可能である。
また、風を受けて前後方向に移動するような形態を採用した場合には、風を受けて動く構造物(可動役物)を遊技機方向へ付勢する付勢手段を用いて、構造物が風を受けて前方へ移動し、その後、風が止まると付勢力によって後方へ戻る(待機位置へ戻る)ように制御することも可能である。
このように構成すれば、モータ等といった設置スペースを変えられない駆動手段を設けずとも構造物を移動することができるため(ダクト部の場合にはある程度折り曲げ等できる)、ハンドル、又はハンドルの周囲といったスペースが限られた場所であっても移動可能な構造物(可動役物)を設けることが可能になる。
また、構造物(可動役物)の前方、又は周囲に透光性を有するカバー部材等を設置し、遊技者が構造物へ触れられないようにしても良い。
図78は、上述の音声演出装置の他の形態1(図71参照)で説明した蛇腹状のダクト部1067の噴射口1069に可動役物1075を備えた実施の形態を示す。
その他の構成及び作用効果は上述の各実施の形態と同じであるため援用する。
図79及び図80は、上述の音声演出装置の他の形態2(図75参照)で説明した第一のダクト部1067と第二のダクト部1073のそれぞれの噴射口1069に可動役物1075を備えた実施の形態を示す。
この場合において、それぞれの噴射口1069には、同一の構造の可動役物を備えるものとしてもよいし、異なる構造の可動役物を備えるものとしてもよく、実施の形態に応じて適宜設計変更可能である。また、図76にて示す蛇腹状に構成した第一のダクト部1067と第二のダクト部1073のそれぞれの噴射口1069に可動役物1075を備えた形態も採用可能である。
その他の構成及び作用効果は上述の各実施の形態と同じであるため援用する。
なお、上記各実施の形態では、スピーカ部1063として、ウーファー(重低音を出力するスピーカ)を用いたがこれに限られるものではなく、中音を出力するスコーカーや、高音を出力するツイーターと呼称されるスピーカを用いても良い。
さらに、いずれかのスピーカ又は各スピーカを組み合わせて、実施例に記載した構成を実現することも可能である。このような場合には、ウーファーを用いて役物の可動や送風を行い、さらに、ツイーターやスコーカーを使用して音の演出効果を高めることが可能である。上記実施形態では、役物(可動役物1075)が遊技機下部にあるため、ウーファーは遊技機下部に設け、スコーカーとツイーターは遊技機の上部に設け、高音と中音を遊技機上部から出力し、低音を遊技機下部から出力することによって、下方から上方にかけて音が駆け抜けていくように遊技者に対して音による演出の興趣を向上させるように制御することも可能である。なお、スピーカは一つ又は複数用いても良い。
なお、パチスロ機やスロットマシーンなどにあっては、例えば、スタートレバーなどの遊技者が直接触れて操作可能な操作部の近傍にダクト部の噴射口を配設するようにすることが可能である。
本実施形態では、遊技者が直接触れて操作可能な操作部の一例として、発射装置1039をもって説明したが、例えば、所定の遊技中に遊技者が操作(回転操作、押圧操作)することで各種演出の表示態様に変化を与えるための操作ユニット1027の操作ボタン1027a(図67参照)などを想定することも可能で、本発明の範囲内で設計変更可能である。
すなわち、操作ボタン1027aの近傍にダクト部1067(1073)の噴射口1069が位置するように構成すれば、操作ボタン1027aを操作する遊技者の手に向けて風を噴射することが可能であるため、興趣を向上させることが可能である。
また、本発明にいうところの操作部は、遊技者が操作可能な操作部であれば、遊技者が直接手を触れることなく反応する操作部などであってもよい。例えば、遊技者が手をかざすだけで近接センサが感知して反応する操作部なども本発明の操作部として想定可能であり、本発明の範囲内で設計変更可能である。
[速度調整領域の構成]
図81及び図82は、速度調整領域1111の一実施形態を示す。
速度調整領域1111は、複数個の球通路を一つの球通路に合流させ、その合流地点の手前側において、いずれか一方の球通路の背面に備えられ、一方の球通路を転動する遊技球と他方の球通路を転動する遊技球との転動速度を変えて転動のタイミングをずらす領域である。本実施形態では、球通路として、ファール球通路(他方の球通路)1103と抜取球通路(一方の球通路)1101を採用するとともに、これら両球通路の排出側を合流させて単一の排出球通路1107としている(図81参照。)。
速度調整領域1111は、ファール球通路(他方の球通路)1103の背面1103bよりも摩擦抵抗の小さい材質によって形成されている領域であって、抜取球通路(一方の球通路)1101における合流地点1105よりも手前側(合流地点1105よりも上流側)の所定位置に配設されている。
本実施形態では、ファール球通路(他方の球通路)1103の背面1103bよりも摩擦抵抗の小さい材質にて形成されているローラ状部材(速度調整部材)1111aを、抜取球通路1101とファール球通路1103との合流地点1105の手前側において、抜取球通路1101の所定位置における背面1101bの裏側に回転可能に配設することによって速度調整領域1111を構成している。
そして、ローラ状部材(速度調整部材)1111aの外周面の一部は、抜取球通路1101の背面1101bの所定位置に設けた開口1101cを介して背面上に表れて転動する遊技球と接触するように構成している(図82参照。)。
このとき、ローラ状部材(速度調整部材)1111aは、抜取球通路1101の背面1101bから突出し過ぎて遊技球の転動を阻害しないようにする(球詰まり等が生じないようにする。)。
ローラ状部材(速度調整部材)1111aは、ファール球通路(他方の球通路)1103の背面1103bよりも摩擦抵抗の小さい材質からなり、回転可能に軸支したローラ状に形成されているため、このローラ状部材(速度調整部材)1111aを備えた抜取球通路1101を転動する遊技球は、このローラ状部材(速度調整部材)1111aに接触することで転がり速度があがる。
本実施形態では、球通路構造の合流地点1105よりも手前側の抜取球通路1101に一個だけローラ状部材(速度調整部材)1111aを配設した形態をもって説明したが、ローラ状部材(速度調整部材)1111aは、通路方向にわたって複数個並設する形態であってもよい。また、抜取球通路1101に代えてファール球通路1103にローラ状部材(速度調整部材)1111aを配設するものであってもよい。さらに、ローラ状部材(速度調整部材)101aが摩擦抵抗の異なる材質からなるものであれば、抜取球通路1101とファール球通路1103の双方に配設することも可能で本発明の範囲内である。
速度調整領域1111は、回転可能に配設した上述のローラ状部材(速度調整部材)1111aに限定解釈されるものではなく、所定位置に固定して配設するものであってもよく本発明の範囲内で設計変更可能である。
また、速度調整領域1111は、抜取球通路(一方の球通路)1101の所定位置を、ファール球通路(他方の球通路)1103の背面と異なる摩擦抵抗を有する領域(摩擦抵抗の小さい領域)とすればよく、例えば、所定の領域(範囲)に滑性の高いコーティング材を塗布したり、滑性の高い材質からなるシート材を埋設したりして構成してもよい。
なお、遊技球の球詰まりが生じない程度であれば、一方の球通路の背面に、細粒状の凸状部を設けたり、凹状部を設けたり、あるいは、凹状部と凸状部を混合して設けたりすることにより、他方の球通路を転動する遊技球との転動速度のバランスを異ならせるものとしてもよく本発明の範囲内である。
本実施形態では、抜取球通路1101とファール球通路1103とを所定位置で合流させる球通路構造を想定し、その合流地点1105の手前側において、抜取球通路1101の背面1101bに速度調整領域1111を配設した実施の一形態について説明したが、本発明はこれに限定解釈されるものではなく、複数個の球通路の合流地点の手前側において、いずれか一方の球通路の背面に、他方の球通路の背面とは摩擦抵抗の異なる速度調整領域を備えたものであれば全て本発明の範囲内である。
例えば、ファール球通路1103と溢出球通路1109とを合流させる球通路構造を採用し、ファール球通路1103と溢出球通路1109との合流地点の手前側において、ファール球通路1103と溢出球通路1109とのいずれかの球通路の背面に速度調整領域1111を備えることも想定可能である。
また、抜取球通路1101と溢出球通路1109とを合流させる球通路構造を採用し、抜取球通路1101と溢出球通路1109との合流地点の手前側において、抜取球通路1101と溢出球通路1109とのいずれかの球通路の背面に速度調整領域1111を備えることも想定可能である。
さらに、抜取球通路1101とファール球通路1103と溢出球通路1109とを全て合流させる球通路構造を採用し、それぞれの球通路の合流地点の手前側において、いずれか一個または二個の球通路の背面に速度調整領域1111を備えることも想定可能である。
また、弾球遊技機には、上述した球通路以外にも球通路を有しており、複数個の球通路を合流して単一の球通路に遊技球を転動させるものとした球通路構造の全てに本発明が適用可能である。
例えば、遊技球貯留タンク1020から複数個の球通路を介して合流し、単一の球通路を転動して賞球払出ユニットへと遊技球を導く球通路構造(図示省略)を採用した遊技機が知られており、それぞれの球通路の合流地点の手前側において所定の球通路の背面に、上述した速度調整領域1111を備えることも想定可能である。
また、図示はしないが、一般入賞口と連通した一般入賞球通路や、始動入賞口と連通した始動入賞球通路などの各入賞口によって案内された遊技球を合流させて回収する回収通路(単一の球通路)を備えた球通路構造において、例えば、一般入賞球通路と始動入賞球通路との合流地点の手前側において所定の球通路の背面に、上述した速度調整領域1111を備えることも想定可能である。
なお、速度調整領域は、前記実施形態とは異なり、他方の球通路の背面よりも摩擦抵抗の大きい材質で形成してもよい。
他方の球通路の背面よりも摩擦抵抗の大きい材質で形成した速度調整領域を、一方の球通路に備えた場合、一方の球通路を転動した遊技球は、この速度調整領域に接触することで、転がり速度が落ちることとなる。
このように構成した場合であっても、他方の球通路を転動する遊技球との転動速度とのバランスが取りにくくなり、球噛みが生じ難くなる。
すなわち、一方の球通路を転動する遊技球と他方の球通路を転動する遊技球とが、球通路の合流地点でずれて合流するように、それぞれを転動する遊技球の合流のタイミングがずれればよい。
この場合も、前述した摩擦抵抗の小さい材質からなるものと同じように、ローラ状部材のように形成して配設するものであってもよいし、コーティング材を塗布して配設するものであってもよいし、あるいはシート材として形成し、所定位置に埋設するものであってもよい。
[基板ユニットの構成]
図83は、基板ユニットの一実施形態を示す。
本実施形態では、制御基板(例えば上述の左中継基板1120)の厚み方向(図83にて矢印Xで示す方向で、図67にて同じく矢印Xで示す遊技機の厚み方向と同じ)にコネクタ1121の一部を埋め込んだ基板ユニット構成を採用して実装高さを低く抑えることを特徴としているため、その一例を以下に説明する。
制御基板(左中継基板1120)には、縁部1021aの所定位置から基板内方(図83にて矢印Yで示す方向で、図67にて同じく矢印Yで示す遊技機の高さ方向と同じ)に向けて所定大きさの切欠き1120bを形成する。
切欠き1120bは、基板縁部1120aから左中継基板1120の上面1120cと下面1120dとにわたって所定領域が切り欠かれている。
切欠き1120bの大きさは特に図示形態に限定されず本発明の範囲内で任意に設計変更可能である。実装されるコネクタ1121の数に応じて配設される。
そして、この切欠き1120bにコネクタ1121の下方が埋設され、コネクタの下面1121dと左中継基板1120の下面1120dとが面一状(同一平面状)に位置するように取り付けられる(図83(a)(b)参照。)。
本実施形態では、コネクタ1121の埋め込み過ぎを抑止し、位置決め部として機能するフランジ状の左右位置決め部1123,1123が水平方向に突設されている。
図83(a)にて符号1125は、コネクタ1121に備えられる端子であって、本実施形態において端子1125は、コネクタ1121の背面に固着される第一の部位1125aと、第一の部位1125aから連続して水平方向に突出する第二の部位1125bとで側面視略L字状に構成されている。
本実施形態では、図83(a)に示すように、第二の部位1125bの下面が、位置決め部1123の下面と同一平面上に位置するように構成されている。従って、コネクタ1121を、切欠き1120bに埋設し、位置決め部1123,1123が左中継基板1120上面1120cに当接すると、端子1125の第二の部位1125bの下面も左中継基板1120の上面1120cに当接する。
従って、コネクタ1121を左中継基板1120の切欠き1120bに配設するときに、フランジ状の左右位置決め部1123,1123が左中継基板1120の上面1120cに当接した際に位置決めされるため、施工容易でもある。
このように左中継基板1120の厚みの分だけ切欠き1120b内にコネクタ1121が埋め込まれて配設されるため、従来のように左中継基板1120上にコネクタ1121を配設していたときの実装高さH2(図83(c))と比して実装高さH1(図83(b))を低く抑えることが出来る。従って、基板ユニット全体の実装高さH1が低くできるため、配設スペースの確保なども容易である。発光手段1127を実装する場合、例えば左導光レンズ(レンズ部材)1129と発光手段1127との距離を近づけることが可能であるため発光演出効果も向上し得る。
なお、前記フランジ状の位置決め部1123を配設しない場合であっても本発明の範囲内である。
また、図示はしないが、遊技機には、各種電気部品(液晶表示装置、サブ制御基板の他、サブ制御基板に対する信号の受け渡しを行うサブ中継基板、遊技の演出に関するプログラムが記憶されたサブROM中継基板、電力を供給する電源基板など)が備えられており、それぞれの電気部品はコネクタを備え、所定の配線(例えば複数本の電線が束になった組電線、いわゆるハーネス)を介して電気的に接続されている。配線は一端にコネクタを配し、そのコネクタを所定の電気部品のコネクタに接続している。
従って、このようなコネクタを備えた電気部品の基板構成に、上述した本実施形態の基板ユニット構成を採用することが可能である。
本発明の基板ユニットを採用することにより、実装高さを低く抑えることができるため、
配設スペースの確保が容易となる。
なお、本実施形態では、左中継基板1120の厚み方向に貫通する切欠き1120bを設け、この切欠き1120bにコネクタ1121を埋設固定する形態の一例を説明したが、コネクタ1121の一部を埋設し、実装高さを低くすることが可能な構成であれば全て本発明の範囲であって、切欠き1120bは貫通していないものであってもよく、その深さも任意である。
<他の変形例>
以上、第1及び第2の実施形態に係る遊技機の構成及び動作について、その作用効果も含めて説明した。しかしながら、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限り、種々の実施形態及び変形例が含まれる。
[振分装置]
第1の実施形態では、振分装置506の機構の一例が開示されている(図5)。振分装置506は、矩形の振分板507と、振分ソレノイド121とを備え、振分ソレノイド121にソレノイド電源を供給し、振分板507を回動させることにより、第1通路504を開放して第2通路505を閉鎖する第1開放状態と、第1通路504を閉鎖して第2通路505を開放する第2開放状態とに交互に切り替える。
このように、遊技球を複数の流路のいずれかに振り分ける際に、通常、振分板507を回動させることによって振り分けている。
本変形例では、振分板507を設けることなく、複数の流路のいずれかに遊技球を振り分ける発明を提供するものである。これにより、遊技球の流下タイミングや、複数の遊技球が流下することによって、遊技球の詰まりが生じるのを防ぐことを可能にする。
図84は、本変形例における振分装置2001の一例を示す概略模式図である。ここでは、第1の実施形態における遊技機1を例にして説明するが、振分装置2001を設ける場所は、遊技球を複数の流路のいずれかに振り分ける場所であれば、特に限定されない。
第1の実施形態における遊技機1を例にして説明すると、振分装置2001は、遊技盤40において、遊技球が流下する遊技領域41に設けられる。振分装置2001は、遊技領域41を流下する遊技球を、複数の流路2002A,2002Bのいずれかに振り分ける振分部DPと、振分部DPにおける各々の流路2002A,2002Bの近傍にそれぞれ設けられ、電流の印加によって磁力を発生させる複数の電磁装置2003A,2003Bと、これら複数の電磁装置2003A,2003Bへの電流の印加状態を制御する主制御回路100とを備える。
そして、主制御回路100のメインCPU101は、複数の電磁装置2003A,2003Bのうちの一部の電磁装置に対し、所定のタイミングで電流を印加する制御を行う。
遊技球の材質は、磁性を帯びた物体(例えば、電流が印加された電磁装置)に対して磁力によって引き寄せられる(あるいは反発する)材質であれば、特に限定されない。
電磁装置2003A,2003Bは、電流の印加によって磁場を発生させる装置であれば、特に限定されない。
上記振分装置2001によると、主制御回路100のメインCPU101が、複数の電磁装置2003A,2003Bのうちの一部の電磁装置に対して所定のタイミングで電流を印加すると、当該一部の電磁装置は、磁性を帯びる。磁性を有する遊技球が遊技盤における遊技領域を流下し、振分部DPに達すると、磁性を有する遊技球と上記一部の電磁装置とが磁力によって引き寄せられ(あるいは反発され)、遊技球をいずれかの流路に振り分けることができる。遊技球をいずれかの流路に振り分けるにあたり、図5の振分板507に例示される、流下振分の可動部材を用いることを要しない。
これにより、遊技球の流下タイミングや、複数の遊技球が流下すること等に関わらず、遊技球を複数の流路に振り分ける振分部DPにおいて、球詰まりが生じるのを防ぐことができる。そして、球詰まりに起因する、遊技の進行が停止し、遊技者の興味が失せることを回避できるとともに、遊技ホールの作業員がメンテナンスに要する負担を軽減できる。
複数の電磁装置2003A,2003Bのうち、どの電磁装置2003A,2003Bに電流を印加するかを切り替えるタイミングは、特に限定されない。例えば、振分装置2001を、第1の実施形態における振分装置506(図5)に置き換えて使用するのであれば、図8及び図9を参照して説明した開放パターン群に基づき、振分装置制御処理(図30)にしたがって電流の印加状態を切り替えることが挙げられる。あるいは、図47を参照して説明した開放パターン群に基づいて電流の印加状態を切り替えてもよい。
あるいは、主制御回路100のメインCPU101は、一定の時間間隔ごとに、どの電磁装置2003A,2003Bに電流を印加するかを切り替えるように、電磁装置2003A,2003Bへの電流の印加状態を制御してもよい。時間の測定は、メインCPU101が、時間の経過を計時するタイマを発動させることによって測定できる。
そうすることで、遊技球の転動状況や、遊技状態の種類等に関係なく、一定の時間間隔ごとに、振分部DPにおいて遊技球が、複数の流路2002A,2002Bのうち、いずれの流路に振り分けられるかが変わる。これにより、遊技球の振り分け方向にランダム性を付与することが可能になる。
あるいは、主制御回路100のメインCPU101は、一定の時間間隔ごとに、どの電磁装置2003A,2003Bに電流を印加するかを切り替えるように、電磁装置2003A,2003Bへの電流の印加状態を制御してもよい。そうすることで、遊技球の転動状況や、遊技状態の種類等に関係なく、一定の時間間隔ごとに、振分部DPにおいて遊技球が、複数の流路2002A,2002Bのうち、いずれの流路に振り分けられるかが変わる。これにより、遊技球の振り分け方向にランダム性を付与することが可能になる。
また、上記構成において、遊技機1が、遊技球の流下方向に対して振分部DPの上方に設けられ、遊技釘2004等により、遊技球が一球ずつ通過可能に構成されている通過ゲート2005と、この通過ゲート2005に配設され、遊技球が通過ゲート2005を通過したことを検知する球通過検出センサ(図示せず)とを備えていてもよい。
この場合、主制御回路100のメインCPU101は、球通過検出センサが遊技球の通過を検知したときに、複数の電磁装置2003A,2003Bのうちの一部の電磁装置に対して電流を印加する制御を行う。そうすることで、電磁装置2003A,2003Bに対する電力消費量を抑えることができ、結果として節電効果を期待できる。
また、上記構成において、複数の流路2002A,2002Bのうち、特定の流路2002Aから遊技球を排出する特定の排出口2006Aを、特定の流路2002Aとは異なる他の流路2002Bから遊技球を排出する他の排出口2006Bに比べて、遊技球が入賞口に入球し易いように構成し、遊技球が入賞口に入球した場合に遊技者にとって有利な遊技状態へ移行するための抽選を主制御回路100のメインCPU101が行い、この抽選に当選した場合、メインCPU101は、特定の流路2002Aの近傍に設けられている電磁装置2003Aに対して電流を印加するようにしてもよい。
特定の流路2002Aから遊技球を排出する特定の排出口2006Aを、他の流路2002Bから遊技球を排出する他の排出口2006Bに比べて、遊技球が入賞口に入球し易いように構成する手法は特に限定されない。
例えば、特定の流路2002Aの出口となる排出口2006Aを、入賞口の真上に配置し、特定の流路2002Aの排出口2006Aから排出された遊技球を、自然落下によって極めて高い確率で入賞口に入球させることを可能にする一方、他の流路2002Bについては、他の流路2002Bの出口となる排出口2006Bを、排出口2006Bから入賞口までの経路が下り勾配になるように配置し、遊技球と当該経路を構成する遊技釘とが適切な角度で当たった場合に限って遊技球が入賞口に到達できないようにすることが挙げられる。
入賞口の種類は、遊技球が入賞口に入球した場合に、遊技者にとって有利な遊技状態へ移行するものであり、メインCPU101が当該移行の抽選を行うものであれば、特に限定されない。例えば、入賞口は、中央始動口414a、第1始動口414b、第2始動口414cといった始動口であってもよいし、V入賞口424であってもよい。
上記構成によれば、振分部DPで球詰まりが生じることを抑えた状態において、遊技者にとって有利な状態へ移行するための移行抽選に当選した場合、複数の流路2002A,2002Bのうち、遊技球を入賞口に入球し易い特定の流路2002Aに遊技球を振り分けることが可能となる。
これにより、遊技機メーカーでは、当該メーカーから遊技ホールに遊技機1を納品する前に、電磁装置2003A,2003Bによる電流の印加状態を、特定の流路2002Aの近傍に設けられている電磁装置2003Aに対して電流を印加する状態に常態化させ、振分部DPが振り分ける流路を一定の状態に固定して遊技球が入賞口に入球する確率を確認して、遊技釘を調整することが可能となる。
したがって、上記構成によれば、球詰まりを抑えることと、振分部DPが振り分ける流路を一定の状態に固定して遊技釘を調整することとの両面から、遊技機メーカー側で想定する出球率(設計値)と実際の出球率とのズレを抑えることが可能となる。
[保留状態の報知 その1:風の噴射]
第1の実施形態において、図7等を参照して説明したとおり、通常、特別図柄の変動表示の実行が保留される回数には上限が設定されており、一般に、上限は「4」とされる。そして、保留状態の数は、LEDユニット43の特別図柄保留表示装置433等によって、遊技者に報知される。
その他、保留数が増加すると判断した場合に、効果音を発音する、光を発する、発射ハンドルを振動する等することも知られている。
本変形例では、保留状態の報知に関して、遊技者の意表をついた新たな態様で報知を行う発明を提供するものである。これにより、保留数の報知に関して、他の演出手段による演出との差異を明確にした遊技機の提供を可能にする。
具体的には、第1の実施形態における遊技機1の遊技盤40及び電気的構成(図10等)を備える遊技機に例示される、特別図柄の変動表示の実行を保留する機能を有する遊技機において、第2の実施形態における遊技機Aの機械的構成のように、スピーカ14を収容するスピーカボックス部(筐体)に風を導入し、導入された風を発射装置20に向けて噴射可能にすることが挙げられる。
すなわち、必要に応じて、第1の実施形態及び第2の実施形態の符号を援用すると、遊技機Aは、以下の構成(1)〜(5)の構成を備える。
〔構成(1)〕遊技球が転動し流下する遊技領域41を有し、当該遊技領域に、遊技球が入球可能な始動入賞口を設けた遊技盤40、
〔構成(2)〕遊技球が始動入賞口(中央始動口414a、第1始動口414b)に入球した場合に、V入賞からV大当り遊技状態に移行する可能性がある場合において、遊技者にとって有利な第1特別図柄ゲームへ移行するための抽選を行い、遊技球が始動入賞口(第2始動口414c)に入球した場合に、V入賞からV大当り遊技状態に移行する可能性がある点で、遊技者にとって有利な第2特別図柄ゲームへ移行するための抽選を行う主制御回路100、
〔構成(3)〕遊技球が始動入賞口(中央始動口414a、第1始動口414b、第2始動口414c)に入球した場合に、複数の図柄を変動表示し、変動表示する複数の図柄を、主制御回路100の抽選結果に基づいて停止表示する特別図柄表示装置431、
〔構成(4)〕特別図柄表示装置431で複数の図柄が変動表示している間に遊技球が上記の始動入賞口に入球した場合に、主制御回路100によって抽選された抽選結果を、保留し、第1特別図柄始動記憶領域あるいは第2特別図柄始動記憶領域に記憶するメインRAM103、
〔構成(5)〕メインRAM103が抽選結果を保留した場合に、遊技者に風を送り出すダクト部1067
上記構成によれば、遊技者は、ダクト部1067から送り出される風を感じることで、メインRAM103に抽選結果が保留されていることを把握できる。そのため、遊技者は、液晶表示装置での映像(視覚)や、スピーカから出される音(聴覚)による他の演出と間違えることなく、保留数の報知がなされていることを正確に認識できる。
また、上記構成において、遊技機Aは、遊技者の手動操作によって、遊技球を遊技領域41に向けて発射する操作部(発射装置)1039をさらに備え、ダクト部1067は、操作部(発射装置)1039の近傍に設けられていることが好ましい。
上記構成によれば、ダクト部1067は、操作部(発射装置)1039を手動操作する手に向けて風を送り出す。遊技者は、遊技中、操作部(発射装置)1039を手動操作し続けており、通常、操作部(発射装置)1039から手を離すことはない。これにより、上記構成によれば、遊技者に対し、メインRAM103に抽選結果が保留されていることを明確に報知し得る。
本変形例では、ダクト部1067は、スピーカ部(ウーファー)1063の作動時(音声発生時)にスピーカボックス部1047内に発生する強い風を筒内に導入して噴射口69から外方に風を噴射可能な構成を採用している。このように、スピーカ部(ウーファー)1063とダクト部1067とを併用することで、部品点数の削減による低コスト化や、他の部品を設置する際のレイアウト設計に余裕ができるため、設計の自由度が高まる等の効果を奏し得る。
本変形例のように、スピーカ部(ウーファー)1063と風を噴射するダクト部1067とを一体化する場合、ダクト部1067から風を送り出す動作は、副制御回路200のサブCPU201による音・ランプ等制御処理S1016(図38)によって制御されることが好ましい。
なお、スピーカ部(ウーファー)1063と風を噴射するダクト部1067とを一体化することは、必須ではない。メインRAM103が抽選結果を保留した場合に、遊技者に風を送り出すことが可能な構成であれば足りる。この場合、風を送り出す動作は、副制御回路200のサブCPU201による演出制御処理S1014(図38)等において制御されればよい。
また、上記構成において、メインRAM103は、4回を上限として主制御回路100の抽選結果を保留、記憶し、ダクト部1067は、メインRAM103により保留、記憶された抽選結果の数が上限に達している場合に、遊技者に風を送り出すようにしてもよい。
上記構成によれば、遊技者に対し、抽選結果を保留、記憶できる数が上限に達したことを明確に報知できる。遊技者は、操作部(発射装置)1039の手動操作による遊技球の発射をいったん止めることができるので、始動入賞口(中央始動口414a、第1始動口414b、第2始動口414c)に遊技球が入球したにも関わらず、メインRAM103に抽選結果を保留されない、という事態を抑えることができ、結果として、遊技球を無駄に消費することを抑えられる。
また、遊技者は、ダクト部1067から送り出される風を感じることで、抽選結果を保留、記憶できる数が上限に達したことを把握できる。抽選結果を保留、記憶できる数が上限に達したか否かを把握するに際して、始動入賞口(中央始動口414a、第1始動口414b、第2始動口414c)に入球した遊技球の数を数える必要がないため、遊技者は、液晶表示装置での映像をはじめとした、保留状態の報知とは異なる他の視覚演出に視線を集中させることができる。
他方で、メインRAM103により保留、記憶された抽選結果の数によってダクト部1067から遊技者に送り出す風の強さを段階的に変えてもよい。例えば、メインRAM103により保留、記憶された抽選結果の数が1、2、3、4と増えるにつれて、副制御回路200のサブCPU201は、ダクト部1067から遊技者に送り出す風の強さが微風、弱風、中風、強風と強くなるように、ダクト部1067から送り出す風の強さを制御してもよい。
また、メインRAM103により保留、記憶された抽選結果の数によってダクト部1067から遊技者に風を送り出す回を段階的に変えてもよい。例えば、メインRAM103により保留、記憶された抽選結果の数が1、2、3、4と増えるにつれて、副制御回路200のサブCPU201は、ダクト部1067から遊技者に風を送り出す回数を、1回、2回、3回、4回と段階的に増えるように、ダクト部1067から送り出す風の回数を制御してもよい。
[保留状態の報知 その2:可動体の設置]
本変形例もまた、[保留状態の報知 その1:風の噴射]と同様、保留状態の報知に関して、遊技者の意表をついた新たな態様で報知を行う発明を提供するものである。これにより、保留数の報知に関して、他の演出手段による演出との差異を明確にした遊技機の提供を可能にする。
図85は、本変形例に係る遊技機Bの概略構成を示す模式図である。具体的には、[保留状態の報知 その1:風の噴射]にて説明した、〔構成(1)〕〜〔構成(4)〕を備える遊技機Aにおいて、〔構成(5)〕、すなわち、「メインRAM103が抽選結果を保留した場合に、遊技者に風を送り出すダクト部1067」の代わりに、あるいは、〔構成(5)〕と併用して、以下の〔構成(6)〕及び〔構成(7)〕を設けたものである。
〔構成(6)〕所定の形状を有し、可動する可動体2011、
〔構成(7)〕メインRAM103が抽選結果を保留した場合に、可動体2011を可動する制御を行う、副制御回路200のサブCPU201
一例として、本変形例では、可動体2011は、キャラクターの形状を有する。遊技盤が、少なくとも前扉によって閉ざされた所定の空間の内部に収容されており、可動体2011は、その所定の空間の外部に設けられている。そして、可動体2011は、支柱2012に沿って、可動体領域2013Aから可動体領域2013Eまでの5段階に上下動可能な構成となっている。上下動は、例えば、モータ駆動により実現できる。
また、可動体2011の腹部には、発光表示が可能な発光部(図示省略)が設けられ、「0」から「4」までの数字を表示可能な構成となっている。
可動体2011が第0可動体領域2013Aに位置するとき、メインRAM103に抽選結果が保留されている数(以下、「保留数」という。)が0であることを示唆する。このとき、可動体2011の腹部に設けられた発光部では「0」の数字が表示される(図示省略)。
可動体2011が第1可動体領域2013Bに位置するとき、保留数が1であることを示唆する。このとき、可動体2011の腹部に設けられた発光部では「1」の数字が表示される(図示省略)。
可動体2011が第2可動体領域2013Cに位置するとき、保留数が2であることを示唆する。このとき、可動体2011の腹部に設けられた発光部では「2」の数字が表示される(図示省略)。
可動体2011が第3可動体領域2013Cに位置するとき、保留数が3であることを示唆する。このとき、可動体2011の腹部に設けられた発光部では「3」の数字が表示される(図示省略)。
可動体2011が第4可動体領域2013Dに位置するとき、保留数が4であることを示唆する。このとき、可動体2011の腹部に設けられた発光部では「4」の数字が表示される(図示省略)。
上記構成によれば、遊技者は、メインRAM103に抽選結果が保留されていることを、可動体2011の可動の状態によって把握できる。そのため、遊技者は、液晶表示装置での映像(視覚)や、スピーカから出される音(聴覚)による他の演出と間違えることなく、保留数の報知がなされていることを正確に認識できる。
また、可動体2011は、遊技盤が収容された所定の空間の外部に設けられていることから、遊技者が可動体2011に直に触れることが可能である。これにより、抽選結果の保留に関する情報を、液晶表示装置での映像(視覚)や、スピーカから出される音(聴覚)ではなく、可動体2011に直に触れたときの可動体の状態(触覚)によって把握することができ、従来にはない新たな手法にて、抽選結果の保留に関する情報を、他の演出手段による演出との差異を明確にして得ることができる。
上記構成において、プログラムROM202において、保留数に応じて可動体2011の可動態様(停止位置)が予め複数記憶され、メインRAM103は、所定数(本変形例では、「4」)を上限としてメインCPU101による保留抽選の結果(すなわち、保留数)を保留、記憶し、サブCPU201は、メインRAM103に記憶された保留数に基づいて、プログラムROM202に記憶された複数の可動態様のうち、いずれかの可動態様で可動体2011を可動する制御を行うことが好ましい。
同様に、プログラムROM202において、保留数に応じて可動体2011の発光部での発光態様が予め複数記憶され、サブCPU201は、メインRAM103に記憶された保留数に基づいて、プログラムROM202に記憶された複数の発光態様のうち、いずれかの発光態様で可動体2011の発光部を発光する制御を行うことが好ましい。
図86は、保留数と可動体2011との関係の一例を示すもののうちの一部である。例えば、現在の保留数(メインRAM103に記憶されている保留数)が「2」であり、前回(これまで)の可動体2011の位置が第2可動体2013Cである場合において選択率が90/100となる範囲の乱数値(例えば、0〜99における、0〜89)が属する乱数値には、今回(これから)の可動体の位置として「第2可動体領域2013C」、また、発光部の表示として「2」が関連付けてられている。また、この場合において選択率が10/100となる範囲の乱数値(例えば、0〜99における、90〜99)が属する乱数値には、今回の可動体2011の位置として「第3可動体領域2013D」、また、発光部の表示として「3」が関連付けてられている。
今回の可動体2011の位置として「第2可動体領域2013C」、また、発光部の表示として「2」が選択された場合、前回の可動体2011の位置と、今回の可動体2011の位置とが同じであり、発光部の表示態様においても、「2」のままであることから、可動体2011の上下動、及び発光部の表示態様の変更は、行われない。
今回の可動体2011の位置として「第3可動体領域2013D」が選択された場合、前回の可動体2011の位置と、今回の可動体2011の位置とが異なり、発光部の表示態様においても、「2」から「3」に変更されることから、可動体2011は、第2可動体領域2013Cの位置から第3可動体領域2013Dの位置に移動するとともに、発光部の表示態様が、「2」から「3」に変更される。
図示は省略するが、保留数と可動体2011との関係は、現在の保留数が「0」、「1」、「3」及び「4」である場合についても、プログラムROM202に予め記憶されている。
サブCPU201が可動体2011の可動と、発光部における発光態様とを制御するタイミングとして、例えば、演出制御処理(図38のステップS1014)における先読み保留演出制御を行うタイミング等が挙げられる。
また、図示は省略するが、実際の保留数が前回の保留数から減少したタイミングにおいては、図86に示すテーブルに関わらず、可動体2011の位置が1段階下がり、可動体2011の発光部で表示される数字が1下がる。
例えば、可動体2011が第4可動体領域2013Eに位置していたとき、可動体2011は、第3可動体領域2013Dの位置に下がる。また、可動体2011の発光部で表示される数字が「4」から「3」に下がる。
可動体2011が第3可動体領域2013Dに位置していたとき、可動体2011は、第2可動体領域2013Cの位置に下がる。また、可動体2011の発光部で表示される数字が「3」から「2」に下がる。
可動体2011が第2可動体領域2013Cに位置していたとき、可動体2011は、第1可動体領域2013Bの位置に下がる。また、可動体2011の発光部で表示される数字が「2」から「1」に下がる。
可動体2011が第1可動体領域2013Bに位置していたとき、可動体2011は、第0可動体領域2013Aの位置に下がる。また、可動体2011の発光部で表示される数字が「1」から「0」に下がる。
本変形例では、保留数に基づいて可動体2011の位置が支柱2012に沿って上下動するものとして説明したが、これに限るものではない。例えば、可動体2011の構造が、その形状を変化させつつ可動する構造であり、プログラムROM202において、可動体の形状変化を含む可動態様が予め複数記憶され、サブCPU201は、メインRAM103に記憶された保留数に基づいて、プログラムROM202に記憶された複数の可動態様のうち、いずれかの可動態様で可動体2011の形状を変化させつつ可動する制御を行ってもよい。
可動体2011の形状を変化させつつ可動する構造の例として、可動体2011の背の高さを変えることや、可動体2011の腹部の面積を変えること等が挙げられる。例えば、保留数が増えるにつれて、可動体2011の背を高くするとともに、可動体2011の腹部の面積が大きくなるようにしてもよい。
可動体2011の形状の変化は、例えば、モータ駆動によるリンク機構によって実現できる。
可動体2011の形状変化を実現することで、遊技者に対し、可動体2011の上下動に加えて、可動体2011の形状の変化によっても、メインCPU101による保留抽選の結果を報知できる。これにより、抽選結果の保留に対する遊技者の意識及び期待感をよりいっそう高めることが可能となる。
[付記1]
付記1のパチンコ遊技機1は以下の通りである。
[背景技術]
従来、パチンコ遊技機においては、遊技盤上における遊技球が遊技釘等に衝突しつつ転動し、入賞口に入球することで、賞球が払い出される。
遊技盤上では、例えば、遊技球を入賞口に入球させ易いルートと、そうでないルートとのいずれかに振り分けて、遊技球の転動方向を変えるようにしている機種もある。
この遊技球の振り分けは、遊技球が2つの流下経路を交互に流下するだけの極めて単調な流下態様では、趣向性が乏しいということで、遊技球をランダムに振り分けるようにしたものが考え出されている。
例えば、特許文献1では、遊技球を1つずつ入球部に受け入れて、2つの出球部から交互に排出する振分部を複数備える流下役物を有し、この流下役物には、第1の振分部と、第1の振分部の一方の出球部の下流に入球部を有する第2の振分部と、第2の振分部を飛び越えて、第1の振分部の他方の出球部と、第2の振分部の一方の出球部との間を連絡するワープ連絡路とを備える遊技機が提案されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2016−104284号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
特許文献1に記載の遊技機では、遊技球の自重によって流下振分の可動部材が傾動することによって遊技球の振り分けを行う。しかしながら、遊技球の流下タイミングや、複数の遊技球が流下することによって、球詰まりが生じる場合がある。球詰まりが生じると、遊技の進行が止まってしまい、遊技者の興味が失せたり、遊技ホールの作業員のメンテナンスが必要になり、面倒である。
また、遊技球の振り分け方向によって入賞する確率が異なるように遊技盤が設計されている場合、この振り分け方が遊技機としての入賞確率に大きく影響するが、球詰まりのために、この調整が非常に難しくなる。
本発明は、このような問題点を解決し、複数のルートのうち、いずれかのルートに遊技球を振り分ける際に、遊技球の流下タイミングや、複数の遊技球が流下することによって、球詰まりが生じるのを防ぐことが可能な遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
本発明は、以下のような遊技機を提供する。
本発明の遊技機は、
遊技球が流下する遊技領域(例えば、遊技領域41)を有する遊技盤(例えば、遊技盤40)と、
前記遊技領域に設けられ、前記遊技球を複数の流路(例えば、流路2002A,2002B)に振り分ける振分部(例えば、振分部DP)と、
前記振分部における各々の流路の近傍にそれぞれ設けられ、電流の印加によって磁力を発生させる複数の電磁手段(例えば、電磁装置2003A,2003B)と、
前記複数の電磁手段への電流の印加状態を制御する制御手段(例えば、主制御回路100)とを備え、
前記制御手段は、前記複数の電磁手段のうちの一部の電磁手段に対し、所定のタイミングで電流を印加することを特徴とする。
上記構成によれば、制御手段が、複数の電磁手段のうちの一部の電磁手段に対して所定のタイミングで電流を印加すると、当該一部の電磁手段は、磁性を帯びる。遊技球が遊技盤における遊技領域を流下し、振分部に達すると、遊技球と上記一部の電磁手段とが磁力によって引き寄せられ(あるいは反発され)、流下振分の可動部材を用いることなく、遊技球をいずれかの流路に振り分けることができる。
これにより、遊技球の流下タイミングや、複数の遊技球が流下すること等に関わらず、遊技球を複数の流路に振り分ける振分部において、球詰まりが生じるのを防ぐことができる。そして、球詰まりに起因する、遊技の進行が停止し、遊技者の興味が失せることを回避できるとともに、遊技ホールの作業員がメンテナンスに要する負担を軽減できる。
また、本発明の遊技機は、上記構成において、前記制御手段が、所定の時間間隔ごとに、異なる前記電磁手段に対して電流を印加することを特徴とする。
上記構成によれば、遊技球の転動状況や、遊技状態の種類等に関係なく、所定の時間間隔ごとに、振分部において遊技球がいずれの流路に振り分けられるかが変わる。これにより、遊技球の振り分け方向にランダム性を付与することが可能になる。
また、本発明の遊技機は、上記構成において、前記振分部の上方に設けられ、前記遊技球を受け入れる受入部(例えば、通過ゲート2005)と、前記遊技球が前記受入部を通過したことを検知する検知手段(例えば、球通過検出センサ)とをさらに備え、前記制御手段は、前記検知手段が前記遊技球の通過を検知した場合に、前記複数の電磁手段のうちの一部の電磁手段に対して電流を印加することを特徴とする。
上記構成によれば、制御手段は、検知手段が遊技球の通過を検知した場合に、複数の電磁手段のうちの一部の電磁手段に対して電流を印加する。これにより、電磁手段に対する電力消費量を抑えることができ、結果として節電効果を期待できる。
また、本発明の遊技機は、上記構成において、前記遊技領域には、前記遊技球が入球可能な入賞口(例えば、中央始動口414a、第1始動口414b、第2始動口414c、V入賞口424等)が設けられ、前記遊技球が前記入賞口に入球した場合に、遊技者にとって有利な状態へ移行するための移行抽選を行う移行抽選手段(例えば、メインCPU101)をさらに備え、前記複数の流路のうち特定の流路(例えば、特定の流路2002A)から前記遊技球を排出する特定の排出口(例えば、特定の排出口2006A)は、前記特定の流路とは異なる他の流路(例えば、他の流路2002B)から前記遊技球を排出する他の排出口(例えば、他の排出口2006B)に比べて、前記遊技球が前記入賞口に入球し易いように設けられ、前記移行抽選手段による移行抽選に当選した場合、前記制御手段は、前記特定の流路の近傍に設けられている電磁手段に対して電流を印加することを特徴とする。
上記構成によれば、振分部で球詰まりが生じることを抑えた状態において、遊技者にとって有利な状態へ移行するための移行抽選に当選した場合、複数の流路のうち、遊技球を入賞口に入球し易い特定の流路に遊技球を振り分けることが可能となる。
これにより、遊技機メーカーでは、当該メーカーから遊技ホールに遊技機を納品する前に、電磁手段による電流の印加状態を、特定の流路の近傍に設けられている電磁手段に対して電流を印加する状態に常態化させ、振分部が振り分ける流路を一定の状態に固定して遊技球が入賞口に入球する確率を確認して、遊技釘を調整することが可能となる。
したがって、上記構成によれば、球詰まりを抑えることと、振分部が振り分ける流路を一定の状態に固定して遊技釘を調整することとの両面から、遊技機メーカー側で想定する出球率(設計値)と実際の出球率とのズレを抑えることが可能となる。
[発明の効果]
本発明によれば、遊技球を複数の流路のいずれかに振り分ける際に、遊技球の流下タイミングや、複数の遊技球が流下することによって、遊技球の詰まりが生じるのを防ぐことが可能な遊技機を提供することが可能になる。
[付記2]
付記2のパチンコ遊技機Aは以下の通りである。
[背景技術]
従来、パチンコ遊技機においては、遊技盤上における遊技球が遊技釘等に衝突しつつ転動し、始動入賞口に入球すると、遊技者にとって有利な遊技状態に移行するための抽選が行われる。この抽選とともに、液晶表示装置等の表示手段に表示される複数の図柄が変動する。そして、抽選に当選した場合は、複数の図柄が所定の組合せで停止し、有利な遊技状態に移行する。
ところで、表示手段において複数の図柄が変動している間に遊技球が始動入賞口に入球した場合、上記の抽選が行われているものの、変動している複数の図柄が停止するまでは保留状態とされる。そして、変動している複数の図柄が停止した後に、表示手段は、既に行われた抽選に基づいて新たに複数の図柄を変動、停止する。保留状態とする数には、上限があり、一般に、上限は「4」とされる。そして、保留状態の数は、LEDランプ等の表示により、遊技者に報知される。
保留状態を報知する技術として、例えば、特許文献1では、保留数が増加すると判断した場合に、効果音を発音する、光を発する、発射ハンドルを振動する等する遊技機が提案されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2003−093609号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
近年、パチンコ遊技機においては、様々な演出手段を用いることで、遊技者にとって有利な状態への移行に対する期待感を高めている。その結果、保留数の報知に関して、他の演出手段による演出との差異が分かりにくく、より分かり易くした新たな態様で報知することが望まれている。
本発明は、このような問題点を解決し、保留数の報知に関して、他の演出手段による演出との差異を明確にした遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
本発明は、以下のような遊技機を提供する。
本発明の遊技機は、
遊技球が転動し流下する遊技領域(例えば、遊技領域41)を有し、当該遊技領域に、前記遊技球が入球可能な始動入賞口(例えば、中央始動口414a、第1始動口414b、第2始動口414c)を設けた遊技盤(例えば、遊技盤40)と、
前記遊技球が前記始動入賞口に入球した場合に、遊技者にとって有利な遊技状態(例えば、第1特別図柄ゲーム、第2特別図柄ゲーム)へ移行するための抽選を行う抽選手段(例えば、主制御回路100のメインCPU101)と、
前記遊技球が前記始動入賞口に入球した場合に、複数の図柄を変動表示し、変動表示する複数の図柄を、前記抽選手段の抽選結果に基づいて停止表示する表示手段(例えば、特別図柄表示装置431)と、
前記表示手段で前記複数の図柄が変動表示している間に前記遊技球が前記始動入賞口に入球した場合に前記抽選手段によって抽選された抽選結果を、保留し、記憶する保留記憶手段(例えば、メインRAM103の第1特別図柄始動記憶領域、第2特別図柄始動記憶領域)と、
前記保留記憶手段が前記抽選結果を保留した場合に、前記遊技者に風を送り出す風送出手段(例えば、ダクト部1067)とを備えることを特徴とする。
上記構成によれば、遊技者は、風送出手段から送り出される風を感じることで、保留記憶手段が抽選結果を保留していることを把握できる。そのため、遊技者は、保留数の報知に関して、液晶表示装置での映像(視覚)や、スピーカから出される音(聴覚)による他の演出と間違えることなく、正確に把握できる。
また、本発明の遊技機は、上記構成において、前記遊技者の手動操作によって、前記遊技球を前記遊技領域に向けて発射する発射手段(例えば、操作部(発射装置)1039)をさらに備え、前記風送出手段は、前記発射手段の近傍に設けられていることを特徴とする。
上記構成によれば、風送出手段は、発射手段を手動操作する手に向けて風を送り出す。遊技者は、遊技中、発射手段を手動操作し続けており、通常、発射手段から手を離すことはない。これにより、上記構成によれば、遊技者に対し、保留記憶手段が抽選結果を保留していることを明確に報知し得る。
また、本発明の遊技機は、上記構成において、前記保留記憶手段は、所定数を上限として前記抽選結果を保留、記憶し、前記風送出手段は、前記保留記憶手段により保留、記憶された抽選結果の数が前記所定数である場合に、前記遊技者に風を送り出すことを特徴とする。
上記構成によれば、遊技者に対し、抽選結果を保留、記憶できる数が上限に達したことを明確に報知できる。遊技者は、発射手段の手動操作による遊技球の発射をいったん止めることができるので、始動入賞口に遊技球が入球したにも関わらず、保留記憶手段に抽選結果を保留されない、という事態を抑えることができ、結果として、遊技球を無駄に消費することを抑えられる。
また、遊技者は、風送出手段から送り出される風を感じることで、抽選結果を保留、記憶できる数が上限に達したことを把握できる。抽選結果を保留、記憶できる数が上限に達したか否かを把握するに際して、始動入賞口に入球した遊技球の数を数える必要がないため、遊技者は、液晶表示装置での映像をはじめとした他の視覚演出に視線を集中させることができる。
また、本発明の遊技機は、上記構成において、遊技状況に基づいて効果音を再生する音再生手段をさらに備え、前記効果音を外部に出す音再生口と、前記風を外部に出す風送出口とが兼用されていることを特徴とする。
上記構成によれば、音再生口と風送出口とを兼用するため、部品点数の削減による低コスト化や、他の部品を設置する際のレイアウト設計に余裕ができるため、設計の自由度が高まる等の効果を奏し得る。
[発明の効果]
本発明によれば、保留数の報知に関して、液晶表示装置での映像(視覚)や、スピーカから出される音(聴覚)による他の演出と間違えることなく、正確に把握できる。
[付記3]
付記3のパチンコ遊技機Bは以下の通りである。
[背景技術]
従来、パチンコ遊技機においては、遊技盤上における遊技球が遊技釘等に衝突しつつ転動し、始動入賞口に入球すると、遊技者にとって有利な遊技状態に移行するための抽選が行われる。この抽選とともに、液晶表示装置等の表示手段に表示される複数の図柄が変動する。そして、抽選に当選した場合は、複数の図柄が所定の組合せで停止し、有利な遊技状態に移行する。
ところで、表示手段において複数の図柄が変動している間に遊技球が始動入賞口に入球した場合、上記の抽選が行われているものの、変動している複数の図柄が停止するまでは保留状態とされる。そして、変動している複数の図柄が停止した後に、表示手段は、既に行われた抽選に基づいて新たに複数の図柄を変動、停止する。保留状態とする数には、上限があり、一般に、上限は「4」とされる。そして、保留状態の数は、LEDランプ等の表示により、遊技者に報知される。
保留状態を報知する技術として、例えば、特許文献1では、保留球の消化の際に先読み演出を実行可能にする遊技機が提案されている。この先読み演出において実行される期待示唆演出として、液晶表示装置に表示される保留球画像の形状や色彩を変化させることにより、大当たり遊技状態への移行に対する期待感を盛り上げる演出等が挙げられる。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2015−126809号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、特許文献1に記載の期待示唆演出は、筐体の内部に収容された液晶表示装置を用いた画像のみの演出であり、遊技者への期待感をさらに高めることが可能な新たな態様での演出が求められる。
また、近年、パチンコ遊技機においては、様々な演出手段を用いることで、遊技者にとって有利な状態への移行に対する期待感を高めている。その結果、先読み演出に関して、他の演出手段による演出との差異が分かりにくく、より分かり易くした新たな態様で報知することが望まれている。
本発明は、このような問題点を解決し、先読み演出に関して、他の演出手段による演出との差異を明確にした遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
本発明は、以下のような遊技機を提供する。
本発明の遊技機は、
遊技球が転動し流下する遊技領域(例えば、遊技領域41)を有し、当該遊技領域に、前記遊技球が入球可能な始動入賞口(例えば、中央始動口414a、第1始動口414b、第2始動口414c)を設けた遊技盤(例えば、遊技盤40)と、
前記遊技球が前記始動入賞口に入球した場合に、遊技者にとって有利な遊技状態(例えば、第1特別図柄ゲーム、第2特別図柄ゲーム)へ移行するための抽選を行う抽選手段(例えば、主制御回路100のメインCPU101)と、
前記遊技球が前記始動入賞口に入球した場合に、複数の図柄を変動表示し、複数の図柄を変動表示し、変動表示する複数の図柄を、前記抽選手段の抽選結果に基づいて停止表示する表示手段(例えば、特別図柄表示装置431)と、
前記表示手段で前記複数の図柄が変動表示している間に前記遊技球が前記始動入賞口に入球した場合に前記抽選手段によって抽選された抽選結果を、保留し、記憶する保留記憶手段(例えば、メインRAM103の第1特別図柄始動記憶領域、第2特別図柄始動記憶領域)と、
所定の形状を有し、可動する可動体(例えば、可動体2001)と、
前記保留記憶手段が前記抽選結果を保留した場合に、前記可動体を可動する制御を行う可動制御手段(例えば、副制御回路200のサブCPU201)とを備えることを特徴とする。
上記構成によれば、遊技者は、保留記憶手段が抽選結果を保留していることを、可動体の可動の状態によって把握できる。そのため、遊技者は、保留数の報知に関して、液晶表示装置での映像や、スピーカから出される音による他の演出と間違えることなく、正確に把握できる。
また、本発明の遊技機は、上記構成において、前記可動体の可動態様が予め複数記憶されている可動態様記憶手段(例えば、プログラムROM202)をさらに備え、前記保留記憶手段は、所定数を上限として前記抽選結果を保留、記憶し、前記可動制御手段は、前記保留記憶手段が前記抽選結果を保留した数に基づいて、前記可動態様記憶手段に記憶された複数の可動態様のうち、いずれかの可動態様で前記可動体を可動する制御を行うことを特徴とする。
上記構成によれば、可動体の可動態様から、保留記憶手段が抽選結果を保留した数を予測可能になるので、抽選結果の上記保留への期待感をよりいっそう高めることができる。
特に、抽選結果を保留、記憶できる数が上限に達したことを示唆する態様で可動体が可動した場合、遊技者は、発射手段の手動操作による遊技球の発射をいったん止めることができる。そのため、始動入賞口に遊技球が入球したにも関わらず、保留記憶手段に抽選結果を保留されない、という事態を抑えることができ、結果として、遊技球を無駄に消費することを抑えられる。
また、本発明の遊技機は、上記構成において、前記可動体に設けられ、発光表示が可能な発光部(例えば、可動体2011の腹部に設けられている発光部)と、前記発光部における発光態様が予め複数記憶されている発光表示態様記憶手段(例えば、プログラムROM202)と、前記保留記憶手段が前記抽選結果を保留した場合に、前記発光態様記憶手段に記憶された複数の発光態様のうち、いずれかの発光態様で前記発光部を発光表示する制御を行う発光表示制御手段(例えば、サブCPU201)とをさらに備えることを特徴とする。
上記構成によれば、遊技者に対し、可動体の可動に加えて、可動体に設けられた発光部での発光表示によっても、抽選結果の保留の有無を報知できる。これにより、抽選結果の保留に対する遊技者の意識及び期待感をよりいっそう高めることが可能となる。
また、本発明の遊技機は、上記構成において、前記可動体の構造は、その形状を変化させつつ可動する構造であり、前記可動体の形状変化を含む可動態様が予め複数記憶されている可動態様記憶手段(例えば、プログラムROM202)をさらに備え、前記可動制御手段は、前記保留記憶手段が前記抽選結果を保留した場合に、前記可動態様記憶手段に記憶された複数の可動態様のうち、いずれかの可動態様で前記可動体の形状を変化させつつ可動することを特徴とする。
上記構成によれば、遊技者に対し、可動体の可動に加えて、可動体の形状の変化によっても、抽選結果の保留の有無を報知できる。これにより、抽選結果の保留に対する遊技者の意識及び期待感をよりいっそう高めることが可能となる。
また、本発明の遊技機は、上記構成において、前記遊技盤は、少なくとも前扉によって閉ざされた所定の空間の内部に収容されており、前記可動体は、前記所定の空間の外部に設けられていることを特徴とする。
上記構成によれば、遊技者が可動体に直に触れることが可能である。これにより、抽選結果の保留に関する情報を、液晶表示装置での映像(視覚)や、スピーカから出される音(聴覚)ではなく、可動体に直に触れたときの可動体の状態(触覚)によって把握することができ、従来にはない新たな手法にて、抽選結果の保留に関する情報を、他の演出手段による演出との差異を明確にして得ることができる。
[発明の効果]
本発明によれば、保留数の報知に関して、液晶表示装置での映像や、スピーカから出される音による他の演出と間違えることなく、正確に把握できる。
1 第1の実施形態に係るパチンコ遊技機
20 発射装置
40 遊技盤
41 遊技領域
50 液晶表示装置
70 払出ユニット
71 払出装置
100 主制御回路
101 メインCPU
103 メインRAM
111 普通電動役物ソレノイド
112 大入賞口ソレノイド
113 カウントセンサ
114d 一般入賞球センサ
115 球通過検出センサ
116a 中央始動口入賞球センサ
116b 第1始動口入賞球センサ
116c 第2始動口入賞球センサ
117 入賞口ソレノイド
118 開閉入賞口ソレノイド
119 V入賞球センサ
120 開閉入賞口カウントセンサ
121 振分ソレノイド
122 普通電動役物入球センサ
200 副制御回路
201 サブCPU
202 プログラムROM
203 ワークRAM
210 表示制御回路
300 払出・発射制御回路
413 中央台板
414a 中央始動口
414b 第1始動口
414c 第2始動口
415a 普通電動役物
415b 第1非電動役物
415c 第2非電動役物
416 球通過検出器
417 シャッタ
418 大入賞口
419a、419b、419c 一般入賞口
420 開閉入賞口
421 アタッカ
422 V入賞装置
423 案内路
424 V入賞口
425 ハズレ口
426 可動部材
431 特別図柄表示装置
433 特別図柄保留表示装置
434 普通図柄表示装置
435 普通図柄保留表示装置
450 タッチセンサ
500 案内路
501 斜面部
504 第1通路
504a 第1通路入球口
505 第2通路
505a 第2通路入球口
506 振分装置
507 振分板
510 羽根部材
511 第1作動機構
512 羽根部材
513 第2作動機構
520 平板部材
2001 変形例の振分装置
2002A,2002B 流路
2003A,2003B 電磁装置
DP 振分部
2004 遊技釘
2005 通過ゲート
A 第2の実施形態に係る遊技機本体
1039 操作部(発射装置)
1045 音声演出装置
1047 スピーカボックス部
1063 スピーカ部
1067 ダクト部
1069 噴射口
B 変形例に係るパチンコ機
2011 可動体
2012 支柱
2013A 第0可動体領域
2013B 第1可動体領域
2013C 第2可動体領域
2013D 第3可動体領域
2013E 第4可動体領域

Claims (4)

  1. 遊技球が流下する遊技領域を有する遊技盤と、
    前記遊技領域に設けられ、前記遊技球を複数の流路に振り分ける振分部と、
    前記振分部における各々の流路の近傍にそれぞれ設けられ、電流の印加によって磁力を発生させる複数の電磁手段と、
    前記複数の電磁手段への電流の印加状態を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記複数の電磁手段のうちの一部の電磁手段に対し、所定のタイミングで電流を印加することを特徴とする遊技機。
  2. 前記制御手段は、所定の時間間隔ごとに、異なる前記電磁手段に対して電流を印加することを特徴とする、請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記振分部の上方に設けられ、前記遊技球を受け入れる受入部と、
    前記遊技球が前記受入部を通過したことを検知する検知手段とをさらに備え、
    前記制御手段は、前記検知手段が前記遊技球の通過を検知した場合に、前記複数の電磁手段のうちの一部の電磁手段に対して電流を印加することを特徴とする、請求項1又は2に記載の遊技機。
  4. 前記遊技領域には、前記遊技球が入球可能な入賞口が設けられ、
    前記遊技球が前記入賞口に入球した場合に、遊技者にとって有利な状態へ移行するための移行抽選を行う移行抽選手段をさらに備え、
    前記複数の流路のうち特定の流路から前記遊技球を排出する特定の排出口は、前記特定の流路とは異なる他の流路から前記遊技球を排出する他の排出口に比べて、前記遊技球が前記入賞口に入球し易いように設けられ、
    前記移行抽選手段による移行抽選に当選した場合、前記制御手段は、前記特定の流路の近傍に設けられている電磁手段に対して電流を印加することを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載の遊技機。
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