JP2018191363A - 回転電機冷却装置 - Google Patents

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啓洋 米田
Takahiro Yoneda
啓洋 米田
智也 杉山
Tomoya Sugiyama
智也 杉山
顕史 黒川
Kenji Kurokawa
顕史 黒川
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Abstract

【課題】装置の大型化および複雑化を抑制しつつ、ロータの冷却効率を向上させることが可能な回転電機冷却装置を提供する。【解決手段】ロータ40は、ロータコア41と導入側エンドプレート43とを具備する。ロータコア41は、薄板状の複数の電磁鋼板が軸線方向に積層されて形成され冷却媒体が軸線方向に沿って流通可能な少なくとも一つの貫通穴を備える。導入側エンドプレート43は、ロータコア41の軸線方向の両端部のうちの一方の端部であって冷却媒体が導入される側の端部である導入側端部41sに設けられる。導入側エンドプレート43は、冷却媒体供給装置から送出された冷却媒体をロータコア41側に通過させる少なくとも一つの冷却媒体導入口43aを備え、冷却媒体導入口43aを通過した冷却媒体が、ロータコア41の貫通穴に導出される。【選択図】図2

Description

本明細書は、回転電機の冷却装置に関する技術を開示する。
特許文献1に記載のモータは、液体冷媒を供給する冷媒供給装置を備えている。冷媒供給装置は、回転体が所定回転数以下のときに、噴射口から噴射される液体冷媒の流量を静止体に直接到達する第一流量とする。一方、冷媒供給装置は、回転体が所定回転数より高回転数のときに、噴射口から噴射される液体冷媒の流量を回転体に直接到達する第二流量とする。第二流量は、第一流量よりも多い。これにより、特許文献1に記載のモータは、モータの運転状態に応じて冷却箇所を切り替えて、回転体と静止体とを選択的に冷却しようとしている。
特許文献2に記載のモータの冷却構造は、エンドプレートとロータコアとの間に、冷却用流体を流通させる流路が形成されている。また、冷却用流体は、ロータ軸に形成される油路から供給される。特許文献2に記載のモータの冷却構造は、エンドプレートとロータコアとの間の流路に、ロータ軸に形成される油路から供給された冷却用流体を流通させることにより、ロータコアを冷却しようとしている。
特許文献3に記載の電動機のロータは、ロータを構成する積層鋼板を軸線方向に挟んで設けられるエンドプレートを備えている。また、エンドプレートの積層鋼板側には、ロータを経由してステータに冷却用液体を送る冷却流路が形成されている。さらに、冷却用液体は、ロータの回転軸を中空にして形成される流路から供給される。特許文献3に記載の電動機は、エンドプレートの積層鋼板側に形成された冷却流路に、ロータの回転軸に形成される流路から供給された冷却用流体を流通させることにより、少なくともロータを冷却しようとしている。
特許文献4に記載のモータの冷却装置は、回転自在に支持されたシャフトの内部にロータを冷却するオイルを流通させる油通路が形成されている。また、油通路に連通する油路は、ロータの軸線方向の端部に設けられるエンドプレートを貫通して形成されており、油路がエンドプレートの側面に開口している。これにより、特許文献4に記載の発明は、ロータのシャフトの内部を流通するオイルを遠心力によって流動させて、ロータを冷却しようとしている。
特開2015−195648号公報 特開2011−259670号公報 特開2011−200038号公報 特開2011−087434号公報
特許文献1に記載のモータでは、噴射口から噴射される液体冷媒が、回転体に直接噴射される。しかしながら、特許文献1に記載の回転体は、噴射された液体冷媒を回転体の内部に導入する手段を具備していない。そのため、回転体に到達した液体冷媒は、回転体の回転によって生じる遠心力によって、径方向外周側に流出してしまう。その結果、特許文献1に記載のモータは、液体冷媒を回転体の内部に導入することができず、回転体の冷却効率が低下する可能性がある。
特許文献2に記載のモータの冷却構造では、エンドプレートとロータコアとの間の流路に、ロータ軸に形成される油路から供給された冷却用流体を流通させる。そのため、ロータ軸を含むロータの構成が複雑化し、モータの冷却構造が大型化する可能性がある。特許文献2に記載のモータの冷却構造について上述したことは、特許文献3に記載の電動機についても同様に言える。また、特許文献2に記載のモータの冷却構造について上述したことは、特許文献4に記載のモータの冷却装置についても同様に言える。
このような事情に鑑みて、本明細書は、装置の大型化および複雑化を抑制しつつ、ロータの冷却効率を向上させることが可能な回転電機冷却装置を開示する。
本明細書が開示する回転電機冷却装置は、ステータと前記ステータに対して回転可能に支持されているロータとを備える回転電機と、前記ステータおよび前記ロータのうちの少なくとも前記ロータを冷却する冷却媒体を前記ロータに供給する冷却媒体供給装置と、を具備する。前記ロータは、薄板状の複数の電磁鋼板が軸線方向に積層されて形成され前記冷却媒体が前記軸線方向に沿って流通可能な少なくとも一つの貫通穴を備えるロータコアと、前記ロータコアの前記軸線方向の両端部のうちの一方の端部であって前記冷却媒体が導入される側の前記端部である導入側端部に設けられる導入側エンドプレートと、を具備する。前記導入側エンドプレートは、前記冷却媒体供給装置から送出された前記冷却媒体を前記ロータコア側に通過させる少なくとも一つの冷却媒体導入口を備え、前記冷却媒体導入口を通過した前記冷却媒体が、前記ロータコアの前記貫通穴に導出される。
上記の回転電機冷却装置によれば、冷却媒体供給装置から送出された冷却媒体は、導入側エンドプレートの冷却媒体導入口を通過することにより、ロータコア側に供給される。そのため、上記の回転電機冷却装置は、ロータを回転可能に支持するシャフトを介して冷却媒体を供給する必要が無く、装置の大型化および複雑化を抑制することができる。また、冷却媒体導入口を通過した冷却媒体は、ロータコアの貫通穴に導出される。そのため、上記の回転電機冷却装置は、ロータの冷却効率を向上させることができる。このように、上記の回転電機冷却装置によれば、装置の大型化および複雑化を抑制しつつ、ロータの冷却効率を向上させることができる。
第一実施形態に係り、回転電機20の軸線方向(矢印Z方向)に沿った平面で、回転電機20と回転電機20を収容するハウジング50とを切断して、ステータ30およびロータ40の構成例を示す切断部端面図である。 ロータ40の一例を示す斜視図である。 図1のIII−III線で回転電機20を切断して、ステータ30およびロータ40の一部を示す切断部端面図である。 ステータコイル32の一例を示す模式図である。 ロータコア41および永久磁石42の構成例を示す軸線方向(矢印Z方向)視の正面図である。 導入側エンドプレート43の一例を示す軸線方向(矢印Z方向)視の正面図である。 図6のVII−VII線で導入側エンドプレート43を切断した切断部端面図である。 図1に示すロータ40の一部を拡大した拡大図である。 冷却媒体導入口43aと、貫通穴41b,41cとの間の位置関係の一例を示す軸線方向(矢印Z方向)視の正面図である。 図1に示すロータコア41および排出側エンドプレート44、並びに、ステータコア31およびコイルエンド32bの一部を模式的に示す模式図である。 図10Aに示す排出方向設定部44bの他の一例を示す模式図である。 第二実施形態に係り、ロータ140の一例を示す斜視図である。 第二実施形態に係り、導入側エンドプレート143の一例を示す軸線方向(矢印Z方向)視の正面図である。 図12のXIII−XIII線で導入側エンドプレート143を切断した切断部端面図である。 第二実施形態に係り、ロータ140の一部を拡大した拡大図である。 第二実施形態に係り、冷却媒体導入口143aと、貫通穴41b,41cとの間の位置関係の一例を示す軸線方向(矢印Z方向)視の正面図である。
本明細書では、実施形態が図面に基づいて説明されている。なお、図面は、各実施形態について、共通する箇所には共通の符号が付されており、本明細書では、重複する説明が省略されている。また、一の実施形態で既述されていることは、適宜、他の実施形態についても適用することができる。さらに、図面は、概念図であり、細部構造の寸法まで規定するものではない。
<第一実施形態>
(回転電機冷却装置10の概要)
図1に示すように、本実施形態の回転電機冷却装置10は、回転電機20と、冷却媒体供給装置60と、を具備している。回転電機20は、ステータ30と、ステータ30に対して回転可能に支持されているロータ40と、を備える。具体的には、ロータ40は、シャフト40sfを備えており、シャフト40sfは、ロータ40の軸心を軸線方向(矢印Z方向)に沿って貫通している。また、回転電機20は、ハウジング50に収容されており、ハウジング50には、ベアリングなどの複数(2つ)の軸受部材50brが設けられている。シャフト40sfの軸線方向(矢印Z方向)の両端部は、複数(2つ)の軸受部材50brによって、回転可能に支持されている。シャフト40sfは、ロータ40と固定されており、ロータ40は、シャフト40sfと一体に回転することができる。
冷却媒体供給装置60は、ステータ30およびロータ40のうちの少なくともロータ40を冷却する冷却媒体をロータ40に供給する。冷却媒体は、少なくともロータ40を冷却することができれば良く、限定されない。また、冷却媒体は、気体であっても、液体であっても良いが、液体であると好適である。ロータ40を冷却する液体の冷却媒体として、例えば、油(オイル)が挙げられる。例えば、回転電機冷却装置10が車両に用いられる場合、油(オイル)は、例えば、トランスミッションオイル(ATフルード、CVTフルードなど)を利用することもできる。
冷却媒体供給装置60は、冷却媒体を供給することができれば良く、限定されない。冷却媒体供給装置60として、例えば、ポンプを用いることができる。また、図1に示すように、冷却媒体供給装置60は、冷却媒体の循環経路を形成している。同図では、冷却媒体の循環経路は、模式的に示されている。具体的には、ハウジング50は、冷却媒体の導入口50iと、冷却媒体の排出口50oと、を備えている。また、図2に示すように、ロータ40には、後述する導入側エンドプレート43が設けられており、導入側エンドプレート43には、少なくとも一つ(本実施形態では、8つ)の冷却媒体導入口43aが設けられている。さらに、ロータ40には、後述する排出側エンドプレート44が設けられており、排出側エンドプレート44には、少なくとも一つ(本実施形態では、40個)の冷却媒体排出口44aが設けられている。
図1に示すように、冷却媒体供給装置60から送出された冷却媒体は、導入口50iを介して、ロータ40に供給される。ロータ40に到達した冷却媒体は、導入側エンドプレート43の冷却媒体導入口43aからロータ40の内部に流入する。ロータ40の内部に流入した冷却媒体は、ロータコア41の一端側(後述する導入側端部41s)から他端側(後述する排出側端部41e)に流通し、排出側エンドプレート44の冷却媒体排出口44aから排出される。冷却媒体排出口44aから排出された冷却媒体は、後述するステータコイル32のコイルエンド32bを冷却し、ハウジング50に設けられる排出口50oから排出される。排出口50oから排出された冷却媒体は、冷却媒体供給装置60に戻される。
なお、冷却媒体の循環経路には、例えば、高温になった冷却媒体を冷却する冷却装置を設けることもできる。また、冷却媒体の循環経路には、例えば、冷却媒体に混入した異物を除去する異物除去装置(例えば、フィルタなどのろ過装置)を設けることもできる。さらに、冷却媒体供給装置60は、ハウジング50内に収容することもできる。この場合、冷却媒体供給装置60を含む冷却媒体の循環経路は、ハウジング50内に形成することができる。
(ステータ30)
図3に示すように、ステータ30は、複数のスロット31cが形成されているステータコア31と、複数のスロット31cに挿通されているステータコイル32と、を備えている。ステータコア31は、薄板状の複数の電磁鋼板31xが軸線方向(矢印Z方向)に積層されて形成されている。電磁鋼板31xは、例えば、ケイ素鋼板を用いることができる。ステータコア31は、ヨーク部31aと、ヨーク部31aと一体に形成される複数のティース部31bとを備えている。
ヨーク部31aは、周方向(矢印X方向)に沿って形成されている。複数のティース部31bは、径方向(矢印Y方向)のうち径方向外周側(矢印Y2方向側)から径方向内周側(矢印Y1方向側)に向かう方向に、ヨーク部31aから突出するように形成されている。また、周方向(矢印X方向)に隣接するティース部31b,31bによって、スロット31cが形成されており、複数のスロット31cには、ステータコイル32が挿通されている。さらに、複数のティース部31bの各々は、ティース先端部31dを備えている。ティース先端部31dは、ティース部31bの径方向内周側(矢印Y1方向側)の先端部をいい、周方向(矢印X方向)に幅広に形成されている。なお、ステータ30のスロット数(スロット31cの数)は、限定されない。
ステータコイル32は、銅などの導体(コイル)が巻き回されて形成されており、導体表面がエナメルなどの絶縁層で被覆されている。ステータコイル32の断面形状は、限定されるものではなく、任意の断面形状とすることができる。例えば、ステータコイル32は、断面円形状の丸線、断面多角形状の角線などの種々の断面形状の導体(コイル)を用いることができる。また、ステータコイル32は、複数のより細いコイル素線を組み合わせた並列細線を用いることもできる。並列細線を用いる場合、単線の場合と比べてステータコイル32に発生する渦電流損が低減され、回転電機20の効率が向上する。また、コイル成形に要する力を低減することができるので、コイルの成形性が向上してコイル製作が容易になる。
ステータコイル32の巻装方法は、限定されない。ステータコイル32は、例えば、同心巻、波巻、重ね巻などの公知の方法で巻装することができる。いずれの場合も、ステータコイル32は、複数のコイルサイド32aと、複数のコイルエンド32bと、を備えている。複数のコイルサイド32aは、複数のスロット31cに収容されている部位をいう。複数のコイルエンド32bは、複数のコイルサイド32aの同一側端部をそれぞれ接続し、複数のスロット31cから突出している部位をいう。図4に示すように、例えば、ステータコイル32を波巻で巻装する場合、複数のコイルエンド32bは、複数のコイルサイド32aの軸線方向(矢印Z方向)の一端側の端部同士、および、複数のコイルサイド32aの軸線方向(矢印Z方向)の他端側の端部同士を交互に接続する。なお、ステータコイル32の巻装方法は、分布巻に限定されるものではなく、集中巻であっても良い。
また、本実施形態の回転電機20は、例えば、三相機であり、ステータコイル32は、位相の異なる複数(3つ)の相コイル(図示略)が形成されている。複数(3つ)の相コイルは、例えば、Y結線で電気的に接続することができる。また、複数(3つ)の相コイルは、Δ結線で電気的に接続することもできる。なお、回転電機20は、三相機に限定されるものではなく、単相機であっても良く、三相機以外の多相機であっても良い。
(ロータ40)
図2および図5に示すように、本実施形態のロータ40は、ロータコア41と、複数の永久磁石42と、導入側エンドプレート43と、排出側エンドプレート44と、を備えている。図5に示すように、ロータコア41は、薄板状の複数の電磁鋼板41xが軸線方向(矢印Z方向)に積層されて形成されている。電磁鋼板41xは、例えば、ケイ素鋼板を用いることができる。ロータコア41は、既述したシャフト40sfが貫通可能に円環状に形成されている。
ロータコア41には、ロータ磁極を形成する複数(本実施形態では、一磁極あたり3つ、合計24個)の永久磁石42が埋設されている。具体的には、ロータコア41の径方向外周側(矢印Y2方向側)には、複数(本実施形態では、一磁極あたり3つ、合計24個)の磁石収容部41aが設けられている。複数(24個)の磁石収容部41aの各々は、永久磁石42を収容可能に、軸線方向(矢印Z方向)に沿ってロータコア41を貫通している。本実施形態では、ロータ磁極の一磁極を形成する複数(3つ)の永久磁石42が収容される複数(3つ)の磁石収容部41aは、軸線方向(矢印Z方向)視において、V字形状に配置されている。なお、ロータ磁極の一磁極を形成する少なくとも一つの永久磁石42、および、当該永久磁石42を収容する少なくとも一つの磁石収容部41aは、周方向(矢印X方向)に沿って配置することもできる。また、複数の永久磁石42および複数の磁石収容部41aの配置は、上述した配置を組み合わせた形態にすることもできる。
複数(24個)の永久磁石42は、例えば、公知のフェライト系磁石や希土類系磁石を用いることができる。複数(24個)の永久磁石42の製法は、限定されない。複数(24個)の永久磁石42は、例えば、樹脂ボンド磁石や焼結磁石を用いることができる。樹脂ボンド磁石は、例えば、フェライト系の原料磁石粉末と樹脂などを混合して、射出成形などによってロータコア41に鋳込み形成することができる。焼結磁石は、例えば、希土類系の原料磁石粉末を磁界中で加圧成形して、高温で焼き固めて形成することができる。なお、ロータ40の磁極数(永久磁石42の数)は、限定されない。
ロータコア41は、冷却媒体が軸線方向(矢印Z方向)に沿って流通可能な少なくとも一つ(本実施形態では、一磁極あたり6つ、合計48個)の貫通穴41bを備えている。ロータコア41の貫通穴41bは、複数(本実施形態では、一磁極あたり3つ、合計24個)の永久磁石42を収容する複数(本実施形態では、一磁極あたり3つ、合計24個)の磁石収容部41aに設けられるフラックスバリアであると好適である。
図5に示すように、複数(24個)の磁石収容部41aの各々は、永久磁石42を収容する領域よりも幅広に形成されており、永久磁石42の両端部には、軸線方向(矢印Z方向)に沿って貫通する貫通穴41bが形成されている。貫通穴41bは、ロータコア41と比べて透磁率が低いので、ステータコイル32のステータ磁極と、永久磁石42のロータ磁極と、によって形成される磁束の流れを規制することができ、フラックスバリアともいう。フラックスバリアである貫通穴41bの形状および配置を変更することによって、当該磁束の磁束分布を調整することができる。このように、ロータコア41の複数(一磁極あたり6つ、合計48個)の貫通穴41bは、ロータコア41の径方向外周側(矢印Y2方向側)に設けられており、ロータコア41の複数(一磁極あたり6つ、合計48個)の貫通穴41bに、冷却媒体を流通させることができる。
また、ロータコア41は、冷却媒体が軸線方向(矢印Z方向)に沿って流通可能な少なくとも一つ(本実施形態では、一磁極あたり1つ、合計8つ)の貫通穴41cを備えていると好適である。具体的には、ロータコア41の径方向内周側(矢印Y1方向側)には、複数(8つ)の貫通穴41cが設けられている。複数(8つ)の貫通穴41cは、例えば、ロータコア41の軽量化のために設けられ、複数(8つ)の貫通穴41cの各々は、軸線方向(矢印Z方向)に沿って貫通している。貫通穴41cの形状は、限定されないが、本実施形態の貫通穴41cは、軸線方向(矢印Z方向)視において、略三角形に形成されている。このように、ロータコア41の複数(一磁極あたり1つ、合計8つ)の貫通穴41cは、ロータコア41の径方向内周側(矢印Y1方向側)に設けられており、ロータコア41の複数(一磁極あたり1つ、合計8つ)の貫通穴41cに、冷却媒体を流通させることができる。
ロータコア41は、例えば、導入側エンドプレート43および排出側エンドプレート44によって、軸線方向(矢印Z方向)に押圧された状態で固定される。導入側エンドプレート43および排出側エンドプレート44は、非磁性体(例えば、ステンレス鋼、アルミニウムなど)を用いることができる。導入側エンドプレート43および排出側エンドプレート44の固定方法は、限定されない。導入側エンドプレート43および排出側エンドプレート44の各々は、例えば、リング部材などを圧入して、固定することができる。
図1および図2に示すように、導入側エンドプレート43は、導入側端部41sに設けられる。導入側端部41sは、ロータコア41の軸線方向(矢印Z方向)の両端部のうちの一方の端部であって、冷却媒体が導入される側の端部をいう。図6に示すように、導入側エンドプレート43は、既述したシャフト40sfが貫通可能に、円環状に形成されている。また、導入側エンドプレート43は、冷却媒体供給装置60から送出された冷却媒体をロータコア41側に通過させる少なくとも一つ(本実施形態では、8つ)の冷却媒体導入口43aを備えている。本実施形態では、複数(8つ)の冷却媒体導入口43aは、導入側エンドプレート43の径方向内周側(矢印Y1方向側)に設けられていると好適である。本実施形態の複数(8つ)の冷却媒体導入口43aの各々は、周方向(矢印X方向)に幅広な略四角形状に形成されており、ロータ磁極の一磁極毎に設けられている。冷却媒体導入口43aを通過した冷却媒体は、ロータコア41の貫通穴41b,41cに導出される。
図7および図8に示すように、導入側エンドプレート43の内壁面43bと、ロータコア41の導入側端部41sとの間には、冷却媒体導出部43cが形成されていると好適である。冷却媒体導出部43cは、冷却媒体導入口43aを通過した冷却媒体を径方向外周側(矢印Y2方向側)に向かって流通させ、ロータコア41の貫通穴41bに導出する。また、冷却媒体導出部43cは、膨出部43dを備えると好適である。膨出部43dは、導入側エンドプレート43の径方向内周側(矢印Y1方向側)および径方向外周側(矢印Y2方向側)と比べて、軸線方向(矢印Z方向)の外側に膨出している部位をいう。膨出部43dは、径方向外周側(矢印Y2方向側)に向かって流通する冷却媒体を一時的に滞留させる。
図8に示すように、冷却媒体供給装置60から送出されロータ40に到達した冷却媒体は、導入側エンドプレート43の冷却媒体導入口43aからロータ40の内部に流入する。ロータ40は、ステータ30に対して回転しているので、ロータ40に到達した冷却媒体は、複数(8つ)の冷却媒体導入口43aの各々に供給される。なお、冷却媒体供給装置60は、冷却媒体を送出する噴射口を複数備えることもできる。この場合、冷却媒体供給装置60は、複数の冷却媒体導入口43aに対して、同時に冷却媒体を供給することができる。
冷却媒体導入口43aを通過した冷却媒体の一部は、冷却媒体導出部43cにおいて、径方向外周側(矢印Y2方向側)に向かって流通し、ロータコア41の貫通穴41bに導出される。図8に示す矢印L11は、このときの冷却媒体の流通方向の一例を示している。冷却媒体導入口43aを通過した冷却媒体の一部は、ロータコア41の導入側端部41sによって、軸線方向(矢印Z方向)への流通が規制される。また、ロータ40は、ステータ30に対して回転しているので、冷却媒体導入口43aを通過した冷却媒体は、遠心力によって、径方向外周側(矢印Y2方向側)に向かって、冷却媒体導出部43cを流通する。
本実施形態では、冷却媒体導出部43cは、膨出部43dを備えるので、径方向外周側(矢印Y2方向側)に向かって流通する冷却媒体の一部は、膨出部43dに一時的に滞留する。つまり、冷却媒体導出部43cは、膨出部43dに一時的に冷却媒体を蓄えつつ、冷却媒体を導出することができる。そのため、冷却媒体導出部43cは、膨出部43dを具備しない場合と比べて、冷却媒体導出部43cを流通する冷却媒体の流通を安定化することができる。
また、図8に示すように、導入側エンドプレート43は、冷却媒体導出部43cとロータコア41の貫通穴41bとが連通する連通部43eにおいて、連通部43eに向かう冷却媒体をロータコア41の貫通穴41bに案内する傾斜面43fが形成されていると好適である。これにより、連通部43eに向かう冷却媒体は、傾斜面43fに沿って流通し、ロータコア41の貫通穴41bに案内される。そのため、傾斜面43fが形成されていない場合と比べて、連通部43eにおける冷却媒体の流通が円滑になる。
図9は、冷却媒体導入口43aと、貫通穴41b,41cとの間の位置関係の一例を示している。同図は、導入側エンドプレート43が取り付けられたロータコア41を、軸線方向(矢印Z方向)から視た正面図(透視図)である。上述したように、冷却媒体導入口43aを通過した冷却媒体の一部は、冷却媒体導出部43cにおいて、径方向外周側(矢印Y2方向側)に向かって流通し、ロータコア41の貫通穴41bに導出される。同図に示す矢印L21〜矢印L26は、このときの冷却媒体の流通方向の一例を示している。なお、同図では、説明の便宜上、ロータ磁極の一磁極分について、冷却媒体の流通方向の一例が図示されている。冷却媒体の流通方向は、これに限定されるものではない。
図8に示すように、ロータコア41の貫通穴41bに導出された冷却媒体は、貫通穴41bを通って、ロータコア41の一端側(導入側端部41s)から他端側(後述する排出側端部41e)に流通する。このとき、冷却媒体は、ロータコア41から抜熱する。本実施形態では、ロータコア41の貫通穴41bは、複数(24個)の永久磁石42を収容する複数(24個)の磁石収容部41aに設けられるフラックスバリアである。そのため、冷却媒体は、複数(24個)の永久磁石42から抜熱することもできる。よって、本実施形態の回転電機冷却装置10は、例えば、複数(24個)の永久磁石42の減磁などの磁気特性の劣化を抑制することができる。
また、冷却媒体導入口43aを通過した冷却媒体の一部は、ロータコア41の貫通穴41cに導出される。図8に示す矢印L12は、このときの冷却媒体の流通方向の一例を示している。ロータコア41の貫通穴41cに導出された冷却媒体は、貫通穴41cを通って、ロータコア41の一端側(導入側端部41s)から他端側(後述する排出側端部41e)に流通する。このとき、冷却媒体は、ロータコア41から抜熱する。よって、本実施形態の回転電機冷却装置10は、ロータコア41の貫通穴41cを具備しない場合と比べて、ロータコア41の冷却効率をさらに向上させることができる。
図1、図2および図8に示すように、排出側エンドプレート44は、排出側端部41eに設けられる。排出側端部41eは、ロータコア41の軸線方向(矢印Z方向)の両端部のうちの他方の端部であって、冷却媒体が排出される側の端部をいう。排出側エンドプレート44は、既述したシャフト40sfが貫通可能に、円環状に形成されている。
図8に示すように、排出側エンドプレート44は、ロータコア41の貫通穴41bを流通した冷却媒体を排出させる少なくとも一つ(本実施形態では、一磁極あたり4つ、合計32個)の冷却媒体排出口44aを備えている。本実施形態では、ロータコア41は、一磁極あたり6つ、合計48個の貫通穴41bを具備しているが、近接する2つの貫通穴41bは、1つの冷却媒体排出口44aを用いて、冷却媒体が排出される。また、排出側エンドプレート44は、ロータコア41の貫通穴41cを流通した冷却媒体を排出させる少なくとも一つ(本実施形態では、一磁極あたり1つ、合計8つ)の冷却媒体排出口44aを備えている。
図10Aおよび図10Bに示すように、排出側エンドプレート44は、排出方向設定部44bを備えていると好適である。排出方向設定部44bは、ステータコイル32のうちの複数のスロット31cから突出しているコイルエンド32bに向かって、ロータコア41の貫通穴41b,41cを通過した冷却媒体を排出させる。図10Aは、コイルエンド32bの中央部付近(例えば、図4に示す周方向(矢印X方向)に隣接するコイルサイド32aから最も離間する部位32b1)に、冷却媒体を排出する形態の一例を示している。図10Aに示す矢印L31は、このときの冷却媒体の排出方向の一例を示している。
図10Bは、コイルエンド32bの端部付近(例えば、図4に示す周方向(矢印X方向)に隣接するコイルサイド32aに近接する部位32b2)に、冷却媒体を排出する形態の一例を示している。図10Bに示す矢印L32は、このときの冷却媒体の排出方向の一例を示している。いずれの形態においても、冷却媒体は、ステータ30およびロータ40の両方を冷却し、回転電機冷却装置10は、ロータ40のみならず、ステータ30(ステータコイル32のコイルエンド32b)を冷却することができる。
なお、例えば、貫通穴41bを通過した冷却媒体の排出方向を設定する排出方向設定部44bが、コイルエンド32bの中央部付近および端部付近のうちの一方に冷却媒体を排出させるとする。このとき、貫通穴41cを通過した冷却媒体の排出方向を設定する排出方向設定部44bは、コイルエンド32bの中央部付近および端部付近のうちの他方に冷却媒体を排出させることもできる。
<第二実施形態>
本実施形態のロータ140は、導入側エンドプレート43の代わりに導入側エンドプレート143を備える点で、第一実施形態のロータ40と異なる。また、本実施形態のロータ140は、排出側エンドプレート44の代わりに排出側エンドプレート144を備える点で、第一実施形態のロータ40と異なる。本実施形態では、第一実施形態と異なる点を中心に説明されている。
図11および図12に示すように、本実施形態においても、導入側エンドプレート143は、導入側端部41sに設けられる。また、導入側エンドプレート143は、既述したシャフト40sfが貫通可能に、円環状に形成されている。さらに、導入側エンドプレート143は、冷却媒体供給装置60から送出された冷却媒体をロータコア41側に通過させる少なくとも一つ(本実施形態では、32個)の冷却媒体導入口143aを備えている。図11では、図示の便宜上、冷却媒体導入口143aは、ロータ磁極の一磁極分(本実施形態では、4つ)が明示されている。図12では、複数(32個)の冷却媒体導入口143aがすべて明示されている。
本実施形態では、複数(32個)の冷却媒体導入口143aは、導入側エンドプレート143の径方向外周側(矢印Y2方向側)に設けられていると好適である。また、ロータコア41の貫通穴41bは、ロータコア41の径方向外周側(矢印Y2方向側)に設けられ、且つ、冷却媒体導入口143aと連通されていると好適である。冷却媒体導入口143aを通過した冷却媒体は、ロータコア41の貫通穴41bに導出される。なお、本実施形態では、冷却媒体導入口143aを通過した冷却媒体は、ロータコア41の貫通穴41cには導出されない。
また、導入側エンドプレート143は、冷却媒体導出部143cを備えていると好適である。冷却媒体導出部143cは、冷却媒体供給装置60から送出され導入側エンドプレート143の径方向内周側(矢印Y1方向側)に到達した冷却媒体を、径方向外周側(矢印Y2方向側)に向かって流通させ、冷却媒体導入口143aに導出する。図11および図12に示すように、冷却媒体導出部143cは、溝部43gであると好適である。溝部43gは、導入側エンドプレート143の径方向内周側(矢印Y1方向側)の冷却媒体の到達位置43sから、導入側エンドプレート143の径方向外周側(矢印Y2方向側)の冷却媒体導入口143aに向かって放射状に延びている。
図11および図13に示すように、本実施形態では、複数(一磁極あたり4本、合計32本)の溝部43gは、円環状の凹部に形成されており、冷却媒体の到達位置43sは、凹部のうちの径方向内周側(矢印Y1方向側)の領域に設定されている。ロータ140は、ステータ30に対して回転しているので、到達位置43sに到達した冷却媒体は、複数(32本)の溝部43gの各々に供給される。なお、本実施形態においても、冷却媒体供給装置60は、冷却媒体を送出する噴射口を複数備えることができる。
冷却媒体導出部143cである溝部43gに供給された冷却媒体は、溝部43gを径方向外周側(矢印Y2方向側)に向かって流通し、冷却媒体導入口143aに導出される。図14に示す矢印L41は、このときの冷却媒体の流通方向の一例を示している。ロータ140は、ステータ30に対して回転しているので、溝部43gに供給された冷却媒体は、遠心力によって、径方向外周側(矢印Y2方向側)に向かって、冷却媒体導出部43cである溝部43gを流通する。
到達位置43sと反対側の溝部43gの端部は、冷却媒体が流通可能に、冷却媒体導入口143aと接続されている。そのため、溝部43gを径方向外周側(矢印Y2方向側)に向かって流通した冷却媒体は、冷却媒体導入口143aに導出される。ロータコア41の貫通穴41bは、ロータコア41の径方向外周側(矢印Y2方向側)に設けられ、且つ、冷却媒体導入口143aと連通されている。よって、冷却媒体導入口143aを通過した冷却媒体は、ロータコア41の貫通穴41bに導出される。
図15は、冷却媒体導入口143aと、貫通穴41b,41cとの間の位置関係の一例を示している。同図は、導入側エンドプレート143が取り付けられたロータコア41を、軸線方向(矢印Z方向)から視た正面図(透視図)である。上述したように、冷却媒体は、冷却媒体導出部143cである溝部43gにおいて、径方向外周側(矢印Y2方向側)に向かって流通し、冷却媒体導入口143aに導出される。冷却媒体導入口143aに導出された冷却媒体は、ロータコア41の貫通穴41bに導出される。同図に示す矢印L51〜矢印L54は、溝部43gにおいて、径方向外周側(矢印Y2方向側)に向かって流通する冷却媒体の流通方向の一例を示している。なお、同図では、説明の便宜上、ロータ磁極の一磁極分について、冷却媒体の流通方向の一例が図示されている。冷却媒体の流通方向は、これに限定されるものではない。
図14に示すように、ロータコア41の貫通穴41bに導出された冷却媒体は、貫通穴41bを通って、ロータコア41の一端側(導入側端部41s)から他端側(排出側端部41e)に流通する。このとき、冷却媒体は、ロータコア41から抜熱する。本実施形態においても、ロータコア41の貫通穴41bは、複数(24個)の永久磁石42を収容する複数(24個)の磁石収容部41aに設けられるフラックスバリアである。そのため、冷却媒体は、複数(24個)の永久磁石42から抜熱することもできる。よって、本実施形態においても、例えば、複数(24個)の永久磁石42の減磁などの磁気特性の劣化を抑制することができる。
図11に示すように、本実施形態においても、排出側エンドプレート144は、排出側端部41eに設けられる。また、排出側エンドプレート144は、既述したシャフト40sfが貫通可能に、円環状に形成されている。さらに、図14に示すように、排出側エンドプレート144は、ロータコア41の貫通穴41bを流通した冷却媒体を排出させる少なくとも一つ(本実施形態では、一磁極あたり4つ、合計32個)の冷却媒体排出口44aを備えている。第一実施形態と同様に、ロータコア41は、一磁極あたり6つ、合計48個の貫通穴41bを具備しているが、近接する2つの貫通穴41bは、1つの冷却媒体排出口44aを用いて、冷却媒体が排出される。
なお、本実施形態では、冷却媒体は、ロータコア41の貫通穴41cに流通されないので、貫通穴41cには、冷却媒体排出口44aが設けられていない。また、本実施形態においても、排出側エンドプレート144は、排出方向設定部44bを備えていると好適である。本実施形態では、排出方向設定部44bは、ロータコア41の貫通穴41bを通過した冷却媒体を排出させる。
<効果>
様相1に係る回転電機冷却装置10によれば、導入側エンドプレート43,143は、冷却媒体供給装置60から送出された冷却媒体をロータコア41側に通過させる少なくとも一つの冷却媒体導入口43a,143aを備えている。つまり、冷却媒体供給装置60から送出された冷却媒体は、導入側エンドプレート43,143の冷却媒体導入口43a,143aを通過することにより、ロータコア41側に供給される。そのため、上記の回転電機冷却装置10は、ロータ40を回転可能に支持するシャフト40sfを介して冷却媒体を供給する必要が無く、装置の大型化および複雑化を抑制することができる。また、冷却媒体導入口43aを通過した冷却媒体は、ロータコア41の貫通穴41b,41cに導出される。冷却媒体導入口143aを通過した冷却媒体は、ロータコア41の貫通穴41bに導出される。そのため、上記の回転電機冷却装置10は、ロータ40の冷却効率を向上させることができる。このように、上記の回転電機冷却装置10によれば、装置の大型化および複雑化を抑制しつつ、ロータ40,140の冷却効率を向上させることができる。
様相2に係る回転電機冷却装置10によれば、様相1に係る回転電機冷却装置10において、冷却媒体導入口43aは、導入側エンドプレート43の径方向内周側(矢印Y1方向側)に設けられている。ロータコア41の貫通穴41bは、ロータコア41の径方向外周側(矢印Y2方向側)に設けられている。また、導入側エンドプレート43の内壁面43bと、ロータコア41の導入側端部41sとの間には、冷却媒体導出部43cが形成されている。冷却媒体導出部43cは、冷却媒体導入口43aを通過した冷却媒体を径方向外周側(矢印Y2方向側)に向かって流通させ、ロータコア41の貫通穴41bに導出する。これらにより、冷却媒体導出部43cは、ロータ40が回転する際の遠心力を用いて、冷却媒体導入口43aを通過した冷却媒体を流通させ、ロータコア41の貫通穴41bに導出することができる。よって、上記の回転電機冷却装置10は、冷却媒体をロータコア41の貫通穴41bに容易に導出することができる。
様相3に係る回転電機冷却装置10によれば、様相2に係る回転電機冷却装置10において、冷却媒体導出部43cは、膨出部43dを備える。膨出部43dは、導入側エンドプレート43の径方向内周側(矢印Y1方向側)および径方向外周側(矢印Y2方向側)と比べて、軸線方向(矢印Z方向)の外側に膨出している。膨出部43dは、径方向外周側(矢印Y2方向側)に向かって流通する冷却媒体を一時的に滞留させる。これにより、冷却媒体導出部43cは、膨出部43dに一時的に冷却媒体を蓄えつつ、冷却媒体を導出することができる。そのため、冷却媒体導出部43cは、膨出部43dを具備しない場合と比べて、冷却媒体導出部43cを流通する冷却媒体の流通を安定化することができる。
様相4に係る回転電機冷却装置10によれば、様相2または様相3に係る回転電機冷却装置10において、導入側エンドプレート43は、冷却媒体導出部43cとロータコア41の貫通穴41bとが連通する連通部43eにおいて、連通部43eに向かう冷却媒体をロータコア41の貫通穴41bに案内する傾斜面43fが形成されている。これにより、連通部43eに向かう冷却媒体は、傾斜面43fに沿って流通し、ロータコア41の貫通穴41bに案内される。そのため、傾斜面43fが形成されていない場合と比べて、連通部43eにおける冷却媒体の流通が円滑になる。
様相5に係る回転電機冷却装置10によれば、様相1に係る回転電機冷却装置10において、冷却媒体導入口143aは、導入側エンドプレート143の径方向外周側(矢印Y2方向側)に設けられている。ロータコア41の貫通穴41bは、ロータコア41の径方向外周側(矢印Y2方向側)に設けられ、且つ、冷却媒体導入口143aと連通されている。また、導入側エンドプレート143は、冷却媒体導出部143cを備えている。冷却媒体導出部143cは、冷却媒体供給装置60から送出され導入側エンドプレート143の径方向内周側(矢印Y1方向側)に到達した冷却媒体を、径方向外周側(矢印Y2方向側)に向かって流通させ、冷却媒体導入口143aに導出する。これらにより、冷却媒体導出部143cは、ロータ140が回転する際の遠心力を用いて、冷却媒体供給装置60から送出され導入側エンドプレート143の径方向内周側(矢印Y1方向側)に到達した冷却媒体を流通させ、ロータコア41の貫通穴41bに導出することができる。よって、上記の回転電機冷却装置10は、冷却媒体をロータコア41の貫通穴41bに容易に導出することができる。
様相6に係る回転電機冷却装置10によれば、様相5に係る回転電機冷却装置10において、冷却媒体導出部143cは、溝部43gである。溝部43gは、導入側エンドプレート143の径方向内周側(矢印Y1方向側)の冷却媒体の到達位置43sから、導入側エンドプレート143の径方向外周側(矢印Y2方向側)の冷却媒体導入口143aに向かって放射状に延びている。よって、上記の回転電機冷却装置10は、ロータコア41の各貫通穴41bに導出する冷却媒体の流量調整が容易である。例えば、溝部43gの形状(溝部43gの幅および深さ)を均一にすることにより、ロータコア41の各貫通穴41bに導出する冷却媒体の流量を均等化することができる。
様相7に係る回転電機冷却装置10によれば、様相1〜様相6のいずれか一つの様相に係る回転電機冷却装置10において、ロータ40,140は、ロータ磁極を形成する複数の永久磁石42を備える。また、ロータコア41の貫通穴41bは、複数の永久磁石42を収容する複数の磁石収容部41aに設けられるフラックスバリアである。よって、冷却媒体は、複数の永久磁石42から抜熱することができ、例えば、減磁などの磁気特性の劣化を抑制することができる。
様相8に係る回転電機冷却装置10によれば、様相1〜様相7のいずれか一つの様相に係る回転電機冷却装置10において、排出側エンドプレート44,144は、排出方向設定部44bを備えている。排出側エンドプレート44の排出方向設定部44bは、ステータコイル32のうちの複数のスロット31cから突出しているコイルエンド32bに向かって、ロータコア41の貫通穴41b,41cを通過した冷却媒体を排出させる。排出側エンドプレート144の排出方向設定部44bは、ステータコイル32のうちの複数のスロット31cから突出しているコイルエンド32bに向かって、ロータコア41の貫通穴41bを通過した冷却媒体を排出させる。よって、上記の回転電機冷却装置10は、ロータ40,140のみならず、ステータ30(ステータコイル32のコイルエンド32b)を冷却することができる。
<その他>
実施形態は、上記し且つ図面に示した実施形態のみに限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施することができる。例えば、第一実施形態において、冷却媒体を流通させるロータコア41の貫通穴41b,41cは、一方のみ(貫通穴41bまたは貫通穴41c)であっても良い。また、貫通穴41bおよび貫通穴41cのうちの一方の冷却媒体の流量を増減させたい場合、例えば、冷却媒体導出部43cにおいて、適宜仕切り部材などを設けて、冷却媒体の流量を調整することもできる。さらに、ロータコア41の貫通穴41bは、フラックスバリアに限定されるものではない。また、ロータ40,140は、複数の永久磁石42によってロータ磁極を形成する形態に限定されるものではない。ロータ40,140は、巻線界磁によってロータ磁極を形成することもできる。さらに、回転電機冷却装置10は、例えば、ハイブリッド自動車などの車両の駆動用回転電機を含む電力変換システムに用いると好適である。
10:回転電機冷却装置、
20:回転電機、
30:ステータ、31:ステータコア、31c:スロット、
32:ステータコイル、32b:コイルエンド、
40,140:ロータ、
41:ロータコア、41a:磁石収容部、41b,41c:貫通穴、
41s:導入側端部、41e:排出側端部、42:永久磁石、
43,143:導入側エンドプレート、
43a,143a:冷却媒体導入口、43b:内壁面、
43c,143c:冷却媒体導出部、
43d:膨出部、43e:連通部、43f:傾斜面、43g:溝部、
43s:到達位置、
44,144:排出側エンドプレート、
44b:排出方向設定部、
60:冷却媒体供給装置。

Claims (8)

  1. ステータと前記ステータに対して回転可能に支持されているロータとを備える回転電機と、前記ステータおよび前記ロータのうちの少なくとも前記ロータを冷却する冷却媒体を前記ロータに供給する冷却媒体供給装置と、を具備する回転電機冷却装置であって、
    前記ロータは、
    薄板状の複数の電磁鋼板が軸線方向に積層されて形成され前記冷却媒体が前記軸線方向に沿って流通可能な少なくとも一つの貫通穴を備えるロータコアと、
    前記ロータコアの前記軸線方向の両端部のうちの一方の端部であって前記冷却媒体が導入される側の前記端部である導入側端部に設けられる導入側エンドプレートと、
    を具備し、
    前記導入側エンドプレートは、前記冷却媒体供給装置から送出された前記冷却媒体を前記ロータコア側に通過させる少なくとも一つの冷却媒体導入口を備え、前記冷却媒体導入口を通過した前記冷却媒体が、前記ロータコアの前記貫通穴に導出される回転電機冷却装置。
  2. 前記冷却媒体導入口は、前記導入側エンドプレートの径方向内周側に設けられ、前記ロータコアの前記貫通穴は、前記ロータコアの径方向外周側に設けられており、
    前記導入側エンドプレートの内壁面と前記ロータコアの前記導入側端部との間には、前記冷却媒体導入口を通過した前記冷却媒体を径方向外周側に向かって流通させ、前記ロータコアの前記貫通穴に導出する冷却媒体導出部が形成されている請求項1に記載の回転電機冷却装置。
  3. 前記冷却媒体導出部は、前記導入側エンドプレートの径方向内周側および径方向外周側と比べて前記軸線方向の外側に膨出している膨出部を備え、
    前記膨出部は、径方向外周側に向かって流通する前記冷却媒体を一時的に滞留させる請求項2に記載の回転電機冷却装置。
  4. 前記導入側エンドプレートは、前記冷却媒体導出部と前記ロータコアの前記貫通穴とが連通する連通部において、前記連通部に向かう前記冷却媒体を前記ロータコアの前記貫通穴に案内する傾斜面が形成されている請求項2または請求項3に記載の回転電機冷却装置。
  5. 前記冷却媒体導入口は、前記導入側エンドプレートの径方向外周側に設けられ、前記ロータコアの前記貫通穴は、前記ロータコアの径方向外周側に設けられ且つ前記冷却媒体導入口と連通されており、
    前記導入側エンドプレートは、前記冷却媒体供給装置から送出され前記導入側エンドプレートの径方向内周側に到達した前記冷却媒体を径方向外周側に向かって流通させ、前記冷却媒体導入口に導出する冷却媒体導出部を備えている請求項1に記載の回転電機冷却装置。
  6. 前記冷却媒体導出部は、前記導入側エンドプレートの径方向内周側の前記冷却媒体の到達位置から、前記導入側エンドプレートの径方向外周側の前記冷却媒体導入口に向かって放射状に延びる溝部である請求項5に記載の回転電機冷却装置。
  7. 前記ロータは、ロータ磁極を形成する複数の永久磁石を備え、
    前記ロータコアの前記貫通穴は、前記複数の永久磁石を収容する複数の磁石収容部に設けられるフラックスバリアである請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の回転電機冷却装置。
  8. 前記ステータは、複数のスロットが形成されているステータコアと、前記複数のスロットに挿通されているステータコイルと、を備え、
    前記ロータは、前記ロータコアの前記軸線方向の両端部のうちの他方の端部であって前記冷却媒体が排出される側の前記端部である排出側端部に設けられる排出側エンドプレートを備え、
    前記排出側エンドプレートは、前記ステータコイルのうちの前記複数のスロットから突出しているコイルエンドに向かって、前記ロータコアの前記貫通穴を通過した前記冷却媒体を排出させる排出方向設定部を備えている請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の回転電機冷却装置。
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