JP2018191294A - ノード検索装置、測定システムおよび検索処理用プログラム - Google Patents

ノード検索装置、測定システムおよび検索処理用プログラム Download PDF

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一平 舩原
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Abstract

【課題】各種のノードが接続される得るLANを使用して測定システム等を設置する際に、各ノードの動作に支障を来すことなく、システムを構成するノード間の通信に必要な情報を確実かつ容易に収集可能とする。【解決手段】サブネット内にARP要求パケットをブロードキャストすると共に(ステップ42)、サブネット内のノードから応答パケットが送信されたときに(ステップ43)、応答パケット内の送信元IPアドレスおよび送信元MACアドレスを相互に関連付けた第1のデータを生成する第1の処理(ステップ46)、並びに第1のデータに記録した送信元MACアドレスのうちの条件データに記録されているアドレス情報に該当するMACアドレスを特定し、特定したMACアドレスとそのMACアドレスに関連付けられているIPアドレスとを相互に関連付けた第2のデータを生成する第2の処理を実行してノード特定データを生成する。【選択図】図3

Description

本発明は、サブネット内の各ノードのうちの予め規定された条件を満たすノードを検索する技術に関するものである。
例えば、下記の特許文献には、恒温槽などの複数の制御対象にそれぞれ接続された複数の温度調節計がネットワークを介して測定装置に接続されると共に、各制御対象の動作状態(測定した温度など)を測定装置に表示させたり、測定装置から各温度調節計を制御したりすることができるように構成されたシステム(以下、「温度調節システム」ともいう)が開示されている。この場合、この温度調節システムの運用開始時や、温度調節計の増設・撤去時などには、測定装置において、各温度調節計との間の通信を確立するための設定処理が必要となる。
この設定処理では、測定装置の情報生成手段が、ネットワークを介して各温度調節計から「機種情報」を取得する。次いで、情報生成手段は、取得した「機種情報」に基づいて特定される通信アドレスの機器(温度調節計)から、その機器の状態を表示するのに必要な「設定情報」を取得する。続いて、情報生成手段は、「機種情報」および「設定情報」に基づき、機器(温度調節計)から現在の情報を取得するための「通信アドレス情報」を生成する。次いで、情報生成手段は、「機種情報」および「設定情報」に基づき、制御に関するパラメータを設定する画面を表示させるための「パラメータ割り付け情報」を生成する。
また、測定装置の設定手段が、情報生成手段によって取得・生成された上記の各種情報を測定装置に設定する。これにより、「通信アドレス情報」および「パラメータ割り付け情報」に基づき、測定装置において各温度調節計の動作状態の表示や各温度調節計の制御を行うことが可能な状態となる。
特開2003−140739号公報(第3−5頁、第1−3図)
ところが、上記の特許文献に開示の温度調節システムの構成には、以下のような改善すべき課題が存在する。具体的には、上記の温度調節システムでは、動作状態を示す情報を各温度調節計からネットワークを介して測定装置に送信させたり、制御用の情報を測定装置からネットワークを介して各温度調節計に送信させたりする構成が採用されている。この場合、上記の特許文献には、詳細な構成についての明示は存在しないが、測定装置と各温度調節計とを接続するネットワークがシリアル通信線で構成されていると開示されている。
なお、以下の説明では、本願発明の各構成要素との対比を容易とするために、上記の特許文献に開示の温度調節システムにおいて実質的な測定処理を実行することなく「温度調節計」からの情報を表示したり「温度調節計」を制御したりする構成要素である「測定装置」を「制御装置」といい、実質的な測定処理を実行する構成要素である「温度調節計」を「測定装置」という。
一方、今日では、ネットワーク対応機器の普及に伴い、この種のシステムを設置する現場に汎用のLAN(ローカルエリアネットワーク)が既に構築されていることがある。また、ネットワーク環境が存在しない現場に温度調節システム等を設置する場合においても、他のネットワーク対応機器の使用が可能な汎用のLANを構築することが好ましい。そこで、出願人は、上記特許文献に開示の温度調節システムにおける制御装置および各測定装置を、シリアル通信線で構成されたネットワークに代えて汎用のLANによって相互に接続した測定システムを試作した。
これにより、上記特許文献に開示の温度調節システムと同様に制御装置と各測定装置との間における各種情報の通信が可能となるだけでなく、制御装置と各測定装置とを相互に接続しているLANを、測定システム以外のネットワーク対応機器と共用することが可能となった。また、汎用のLANが既に構築されている現場に測定システムを新たに設置する場合には、既存のLANに制御装置および各測定装置を接続することで測定システムの設置を完了させることが可能となった。
しかしながら、シリアル通信線のネットワークを汎用のLANに置き換えた測定システム(出願人が試作した測定システム)では、端末の新規設置時や、増設・撤去時などに必要な設定作業に関して各種の課題が存在している。具体的には、汎用のLANに制御装置および測定装置を接続して各種情報を送受信させようとした場合には、各測定装置に対して付与されているIPアドレスを特定し、特定したIPアドレスを各測定装置に対応付けて制御装置側に予め登録しておく必要がある。このIPアドレスの特定作業や制御装置への登録作業が、非常に煩雑となっている。
より具体的には、一例として、まず、測定システムを構成する制御装置や各測定装置に付与されているMACアドレスをそれぞれ特定する。次いで、測定システムを構成する制御装置や各測定装置を接続したLANにパーソナルコンピュータ等の情報処理端末を接続し、この情報処理端末を操作してDHCPサーバに接続する。続いて、情報処理端末の表示部にIPアドレス管理画面を表示させ、どのようなMACアドレスの機器にどのようなIPアドレスが付与されているかを特定する。
この際には、測定システムを構成する機器であるか否かを問わず、LANに接続されているすべての機器(ノード)に関する情報がIPアドレス管理画面に表示される。したがって、一覧表示された情報から、測定システムを構成する各測定装置に付与されているIPアドレスだけを抽出し、抽出したIPアドレスを対応するMACアドレスに関連付けて記録する。次いで、記録した各IPアドレスの機器(測定装置)に対して個別にアクセスし、測定システムの運用時に各種の情報を送受信するのに必要な情報を順次特定する。この後、特定した各種の情報を制御装置に転送し、各測定装置と対応付けて登録する。以上により、測定システムの運用を開始することが可能な状態となる。
しかしながら、この種のシステムの管理に不慣れな者にとっては、DHCPサーバへの接続や、IPアドレス管理画面に表示される各種情報の読み取りが困難となっている。また、この種のシステムの利用に慣れている者が作業したとしても、上記のような情報の収集作業が煩雑となっている。
一方、DHCPサーバに接続する上記の方法に代えて、LAN内にpingコマンドをブロードキャストすることで必要な情報を取得する方法も存在する。この場合、pingコマンドのブロードキャスト時には、対象のLANに接続されている機器(ノード:制御装置および各測定装置や、測定システムの構成機器ではない各種のネットワーク対応機器)から、自己に付与されているIPアドレスの情報を含む応答パケットが送信される。
次いで、応答パケットの送信があった各機器(ノード)に対して個別にアクセスし、対象の機器が測定システムを構成する機器(制御装置および測定装置)であるか否かの情報や、測定システムの運用時に各種の情報を送受信するのに必要な各種情報を順次特定する。続いて、特定した情報を制御装置に転送し、各測定装置と対応付けて登録する。以上により、測定システムの運用を開始することが可能な状態となる。
このような方法を採用することにより、DHCPサーバへの接続やIPアドレス管理画面の読み取りが不要となるものの、この種のシステムの管理に不慣れな者にとっては、pingコマンドの送信および応答パケットの分析等が依然として困難となっている。また、この種のシステムの利用に慣れている者が作業したとしても、DHCPサーバへの接続を伴う上記の方法よりは作業時間を短縮することができるものの、特に、LANに接続されている測定装置の台数が多いときには、上記の各作業が煩雑となっている。
さらに、ネットワーク対応機器のなかには、pingコマンドのブロードキャストをDos攻撃と見なして予め規定された回避動作を実行するように構成されている機器もあり、上記のような手順によってpingコマンドを送信したときに、そのような機器の動作に支障を来すおそれもある。また、測定システムを構成する制御装置や測定装置においても、Smurf攻撃対策の一環としてping応答を封じる必要が生じる可能性もあり、このような場合には、上記のような手順によって必要な情報を得ること自体が不可能となる。
本発明は、かかる改善すべき課題に鑑みてなされたものであり、各種のノードが接続される可能性があるLANを使用して測定システム等を設置する際に、各ノードの動作に支障を来すことなく、システムを構成するノード間の通信に必要となる情報を確実かつ容易に収集し得るノード検索装置、測定システムおよび検索処理用プログラムを提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく、請求項1記載のノード検索装置は、接続されたサブネット内を検索して予め規定された条件を満たすノードを特定可能なノード特定データを生成する検索処理を実行する処理部と、前記予め規定された条件を満たすノードに対して付与されているMACアドレスが該当するアドレス情報が記録された条件データを記憶する記憶部とを備え、前記処理部は、前記検索処理において、前記サブネット内にARP要求パケットをブロードキャストすると共に、当該サブネット内の前記ノードからARP応答パケットが送信されたときに、当該ARP応答パケット内の送信元IPアドレスおよび送信元MACアドレスを相互に関連付けた第1のデータを生成する第1の処理、並びに前記第1のデータに記録した前記送信元MACアドレスのうちの前記条件データに記録されている前記アドレス情報に該当する当該送信元MACアドレスを特定すると共に、特定した当該送信元MACアドレスと当該特定した送信元MACアドレスに関連付けられている前記送信元IPアドレスとを相互に関連付けた第2のデータを生成する第2の処理を実行し、当該第2のデータに基づいて前記ノード特定データを生成する。
また、請求項2記載のノード検索装置は、請求項1記載のノード検索装置において、前記処理部は、前記第2の処理において、前記送信元MACアドレスおよび前記送信元IPアドレスを前記第2のデータに記録した前記ノードのうちの予め規定されたノード選択手順に従って選択された当該ノードを当該第2のデータに残し、かつ非選択の当該ノードを当該第2のデータから除外する。
また、請求項3記載のノード検索装置は、請求項1または2記載のノード検索装置において、前記記憶部は、前記予め規定された条件を満たすノードにおいてオープン可能なTCPポートのポート番号が記録された前記条件データを記憶し、前記処理部は、前記検索処理において、前記送信元MACアドレスおよび前記送信元IPアドレスを前記第2のデータに記録した前記ノードを対象として前記条件データに記録されている前記ポート番号のTCPポートのオープンを試行すると共に、TCPポートをオープン可能な前記ノードの前記送信元MACアドレスおよび前記送信元IPアドレスを少なくとも特定可能な第3のデータを生成する第3の処理を実行し、当該第3のデータに基づいて前記ノード特定データを生成する。
また、請求項4記載のノード検索装置は、請求項3記載のノード検索装置において、前記制御部は、前記第3の処理に先立ち、予め規定されたポート番号指定手順に従って指定された前記ポート番号に基づいて前記オープン可能なTCPポートの前記ポート番号を前記条件データに記録する。
さらに、請求項5記載のノード検索装置は、請求項3または4記載のノード検索装置において、前記処理部は、前記検索処理において、前記第3のデータに基づいてTCPポートをオープン可能な前記ノードを特定し、特定した当該ノードに対して識別情報送信要求コマンドを送信すると共に、当該ノードから送信された識別情報を、対応する当該ノードの前記送信元MACアドレスおよび前記送信元IPアドレスに関連付けた第4のデータを生成する第4の処理を実行し、当該第4のデータに基づいて前記ノード特定データを生成する。
また、請求項6記載の測定システムは、請求項1から5のいずれかに記載のノード検索装置と、前記予め規定された条件を満たすノードとしての測定装置と、当該測定装置を制御する制御装置とを備え、前記制御装置は、前記ノード検索装置によって生成された前記ノード特定データに基づいて前記サブネットに接続されている前記測定装置を特定して制御する。
さらに、請求項7記載の検索処理用プログラムは、接続されたサブネット内を検索して予め規定された条件を満たすノードを特定可能なノード特定データを生成する検索処理をノード検索装置の処理部に実行させる検索処理用プログラムであって、前記検索処理において、前記サブネット内にARP要求パケットをブロードキャストすると共に、当該サブネット内の前記ノードからARP応答パケットが送信されたときに、当該ARP応答パケット内の送信元IPアドレスおよび送信元MACアドレスを相互に関連付けた第1のデータを生成する第1の処理、並びに前記予め規定された条件を満たすノードに対して付与されているMACアドレスが該当するアドレス情報が記録された条件データに基づき、前記第1のデータに記録した前記送信元MACアドレスのうちの当該アドレス情報に該当する当該送信元MACアドレスを特定すると共に、特定した当該送信元MACアドレスと当該特定した送信元MACアドレスに関連付けられている前記送信元IPアドレスとを相互に関連付けた第2のデータを生成する第2の処理を実行し、当該第2のデータに基づいて前記ノード特定データを生成する処理を前記処理部に実行させる。
また、請求項8記載の検索処理用プログラムは、請求項7記載の検索処理用プログラムにおいて、前記第2の処理において、前記送信元MACアドレスおよび前記送信元IPアドレスを前記第2のデータに記録した前記ノードのうちの予め規定されたノード選択手順に従って選択された当該ノードを当該第2のデータに残し、かつ非選択の当該ノードを当該第2のデータから除外する処理を前記処理部に実行させる。
請求項1記載のノード検索装置では、検索処理において、サブネット内にARP要求パケットをブロードキャストすると共に、サブネット内のノードからARP応答パケットが送信されたときに、ARP応答パケット内の送信元IPアドレスおよび送信元MACアドレスを相互に関連付けた第1のデータを生成する第1の処理、並びに第1のデータに記録した送信元MACアドレスのうちの条件データに記録されているアドレス情報に該当する送信元MACアドレスを特定すると共に、特定した送信元MACアドレスと特定した送信元MACアドレスに関連付けられている送信元IPアドレスとを相互に関連付けた第2のデータを生成する第2の処理を実行し、第2のデータに基づき、サブネット内の各ノードのうちの予め規定された条件を満たすノードを特定可能なノード特定データを生成する。
また、請求項6記載の測定システムでは、上記のノード検索装置と、予め規定された条件を満たすノードとしての測定装置と、測定装置を制御する制御装置とを備えている。さらに、請求項7記載の検索処理用プログラムは、上記の各処理をノード検索装置の処理部に実行させる。
したがって、請求項1記載のノード検索装置、請求項6記載の測定システム、および請求項7記載の検索処理用プログラムによれば、この種のIP接続環境において必須のARP要求パケットの送信、およびこれに対するARP応答パケットの送信を利用してサブネットに接続されているノードのIPアドレスおよびMACアドレスを特定することで、サブネット内のノードにおいてDos攻撃があったと誤認されて意図しない回避動作が行なわれる事態を招くことなく、ノード特定データの生成に必要な情報を確実に収集することができる。また、予め規定された条件を満たすノードにおいてping応答を封じていたとしても、ノード特定データの生成に必要な情報を確実に収集することができる。さらに、ARP要求パケットの送信からノード特定データの生成までの一連の処理をノード検索装置の処理部が検索処理用プログラムに従って自動的に実行するため、この種のシステムの管理に不慣れな利用者であっても、所望のノード特定データを確実かつ容易に取得することができる。
また、請求項2記載のノード検索装置では、第2の処理において、送信元MACアドレスおよび送信元IPアドレスを第2のデータに記録したノードのうちの予め規定されたノード選択手順に従って選択されたノードを第2のデータに残し、かつ非選択のノードを第2のデータから除外する。さらに、請求項8記載の検索処理用プログラムは、上記の各処理をノード検索装置の処理部に実行させる。
したがって、請求項2記載のノード検索装置、そのようなノード検索装置を備えた測定システム、および請求項8記載の検索処理用プログラムによれば、ARP要求パケットに対して応答し、かつ条件データに記録されているMACアドレス情報に該当するMACアドレスの機器(ノード)のなかから、不使用とする機器(ノード)を任意に除外してノード特定用データを生成することができる。これにより、制御装置の制御下での各種処理を実行させたくない機器にそれらの処理を実行させることなく、利用者が選択した機器(ノード)だけにそれらの処理を好適に実行させることができる。また、予め規定された条件を満たすノードの特定に際してTCPポートオープンの試行を行う場合に、利用者が選択した機器(ノード)だけを対象とする試行を行うことができるため、例えば、通信中のノードに対して意図しない試行が行われて通信が遮断される事態を好適に回避することができる。
また、請求項3記載のノード検索装置では、検索処理において、送信元MACアドレスおよび送信元IPアドレスを第2のデータに記録したノードを対象として条件データに記録されているポート番号のTCPポートのオープンを試行すると共に、TCPポートをオープン可能なノードの送信元MACアドレスおよび送信元IPアドレスを少なくとも特定可能な第3のデータを生成する第3の処理を実行し、第3のデータに基づいてノード特定データを生成する。
したがって、請求項3記載のノード検索装置、そのようなノード検索装置を備えた測定システム、およびそのような処理を実行させる検索処理用プログラムによれば、付与されているMACアドレスがアドレス情報に該当しないノードに対してTCPポートオープン試行を行わないため、必要なノードに対するTCPポートオープンの試行に要する時間を充分に短縮することができると共に、無関係なノードに対するTCPポートオープンの試行が行なわれてそのノードにおいてDos攻撃があったと誤認される事態を好適に回避することができる。
また、請求項4記載のノード検索装置では、第3の処理に先立ち、予め規定されたポート番号指定手順に従って指定されたポート番号に基づいてオープン可能なTCPポートのポート番号を条件データに記録する。したがって、請求項4記載のノード検索装置、そのようなノード検索装置を備えた測定システム、およびそのような処理を実行させる検索処理用プログラムによれば、オープン不可能なTCPポートに対するオープン試行が行われることにより、ノード特定データに記録されるべき機器(ノード)が機器リストから除外される事態を好適に回避することができる。
さらに、請求項5記載のノード検索装置では、検索処理において、第3のデータに基づいてTCPポートをオープン可能なノードを特定し、特定したノードに対して識別情報送信要求コマンドを送信すると共に、ノードから送信された識別情報を、対応するノードの送信元MACアドレスおよび送信元IPアドレスに関連付けた第4のデータを生成する第4の処理を実行し、第4のデータに基づいてノード特定データを生成する。
したがって、請求項5記載のノード検索装置、そのようなノード検索装置を備えた測定システム、およびそのような処理を実行させる検索処理用プログラムによれば、対象のサブネットに予め規定された条件を満たすノードが接続されているか否かといった情報だけでなく、後の運用に必要となる各ノードの識別情報を含めたノード特定データを提供することができる。これにより、ノード特定データを利用した測定システム等の運用開始時に利用者にかかる負担を一層軽減することができる。
測定システム100の構成を示す構成図である。 対象機器リスト生成処理30のフローチャートである。 接続機器特定処理40のフローチャートである。 対象機器リスト生成処理30Aのフローチャートである。
以下、ノード検索装置、測定システムおよび検索処理用プログラムの実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
図1に示す測定システム100は、「測定システム」の一例であって、複数の測定装置1a,1b・・1n、中継器2、管理用サーバ3および情報処理端末4を備えて構成されている。この測定システム100では、一例として、中継器2、管理用サーバ3および情報処理端末4がインターネット21を介して相互に接続されると共に、各測定装置1a,1b・・1n(以下、区別しないときには「測定装置1」ともいう)がLAN22を介して中継器2にそれぞれ接続されている。
この場合、LAN22は、「サブネット」に相当し、一例として、測定システム100の構成要素である上記の各測定装置1および中継器2以外のネットワーク対応機器である測定装置5や情報処理端末6などが接続されている。なお、本例では、各測定装置1、中継器2、測定装置5および情報処理端末6が「サブネット内の各ノード」に相当する。
測定装置1は、「予め規定された条件を満たすノード」としての「測定装置」の一例であって、図示しない測定対象についての被測定量(電流値、電圧値、抵抗値、電力値、位相、温度、湿度、歪み、輝度(光度)、照度、雨量および流量などの各種の「パラメータ」)を測定し、その測定結果を管理用サーバ3に送信することができるように構成されている。なお、本例では、一例として、各測定装置1が同一の製造メーカの製造物で構成されて、ベンダーIDが共通のMACアドレスが付与されると共に、この測定装置1に付与されているMACアドレスのベンダーIDと、測定装置5や情報処理端末6に付与されているMACアドレスのベンダーIDとが互いに相違しているものとする。
中継器2は、「ノード検索装置」の機能を備えたルータであって、WAN側IF部11、LAN側IF部12、処理部13および記憶部14を備えて構成されている。なお、実際の中継器2は、上記の構成要素11〜14の他にもルータとして機能するための各種の構成要素を備えているが、「ノード検索装置」の構成に関する理解を容易とするために、それらについての図示および詳細な説明を省略する。WAN側IF部11には、LAN22をインターネット21に接続するための信号ケーブルが接続され、LAN側IF部12には、LAN22内の各ノードを接続するための信号ケーブルが接続されている。
処理部13は、中継器2を総括的に制御する。また、処理部13は、「処理部」の一例であって、例えば、管理用サーバ3から送信される処理開始コマンドを受信したとき、或いは、図示しない操作スイッチの操作によって処理開始を指示されたときに、図2に示す対象機器リスト生成処理30(「検索処理」の一例)を実行して測定装置特定データDm(「ノード特定データ」の一例)を生成する。記憶部14は、「記憶部」の一例であって、プログラムデータDp(「検索処理用プログラム」の一例)、条件データDc(「条件データ」の一例)、および上記の測定装置特定データDmなどを記憶する。
この場合、本例の測定システム100では、一例として、インターネット21を介して管理用サーバ3に接続した情報処理端末4などの操作によって、測定システム100を構成する測定装置1の機器登録を行う際に、管理用サーバ3において条件データDcが生成され、この条件データDcがインターネット21を介して中継器2に転送されることで記憶部14に記憶させられている。
また、条件データDcには、各測定装置1に付与されているMACアドレスに共通のベンダーIDを特定可能な情報や、各測定装置1において通信時に使用するTCPポートのポート番号を特定可能な情報が記録されている。この場合、この条件データDcでは、「MACアドレスのベンダーID」を特定可能な情報が、「予め規定された条件を満たすノードに対して付与されているMACアドレスが該当するアドレス情報」に相当する。また、この条件データDcでは、「ポート番号」を特定可能な情報が、「予め規定された条件を満たすノードにおいてオープン可能なTCPポートのポート番号」を示す情報に相当する。
管理用サーバ3は、「制御装置」の一例であって、条件データDcや、後述するように中継器2によって生成される測定装置特定データDmに基づいてLAN22内の測定装置1を特定して測定処理を実行させたり、測定結果の送信を要求したりする。情報処理端末4は、管理用サーバ3内に記録される測定結果を読み込んで表示したり、LAN22内の測定装置1を登録する上記の作業(条件データDcの生成処理)時に管理用サーバ3にアクセスして各種の情報を入力する入力端末として機能する。
次に、測定システム100の運用方法の一例について、添付図面を参照して説明する。なお、LAN側IF部12への各測定装置1,5および情報処理端末6等の接続や、条件データDcの生成および管理用サーバ3から中継器2への転送(記憶部14への記憶については既に完了しているものとする。
この測定システム100では、一例として、管理用サーバ3からインターネット21を介して中継器2に処理開始コマンドが送信されたときに、中継器2の処理部13が、図2に示す対象機器リスト生成処理30を開始する。この対象機器リスト生成処理30では、処理部13は、まず、図3に示す接続機器特定処理40を実行する。
具体的には、処理部13は、まず、次のステップにおいてARP要求パケットをブロードキャストすべき送信先IPアドレスを特定する(ステップ41)。この際に、処理部13は、中継器2に対して付与されているIPアドレスを特定すると共に、接続されているLAN22において使用される各IPアドレスから、特定したIPアドレス、およびブロードキャストアドレスとして規定されているIPアドレスを除いたIPアドレスを送信先IPアドレスとして特定する。
次いで、処理部13は、特定した各送信先IPアドレスに対してARP要求パケットを順次送信することによってLAN22内にARP要求パケットをブロードキャストする(ステップ42)。また、処理部13は、ARP応答パケットの送信(返信)があるか否か(ステップ43)、およびARP要求パケットの送信から予め規定された時間が経過したか否かを繰り返し判別する(ステップ44)。
この際に、ARP要求パケットを送信したIPアドレスがLAN22内のいずれのノードに対しても付与されていない(LAN22内において使用されていない)ときには、ARP応答パケットが送信(返信)されない。したがって、処理部13は、規定時間が経過したときに、他にARP要求パケットを送信すべきIPアドレスが存在するか否か(ステップ41において特定したIPアドレスのすべてにARP要求パケットを送信したか否か:すなわち、ARP要求パケットのブロードキャストが完了したか否か)を判別し(ステップ45)、送信すべきIPアドレスが存在するときには、上記のステップ42に戻る。
一方、ARP要求パケットを送信したIPアドレスがLAN22内のいずれかのノード(本例では、測定装置1、測定装置5および情報処理端末6のいずれか)に対して付与されているときには、そのノードからARP応答パケットが送信される。この際に、処理部13は、受信したARP応答パケットから、送信元IPアドレスおよび送信元MACアドレスを特定し、特定した両情報を相互に関連付けて測定装置特定データ生成用機器リスト(図示せず:以下、単に「機器リスト」ともいう)に追加する(ステップ46)。なお、この対象機器リスト生成処理30(接続機器特定処理40)では、この時点において生成される機器リストが「第1のデータ」に相当し、この機器リストに送信元IPアドレスおよび送信元MACアドレスを追加する処理が「第1の処理」に相当する。
また、処理部13は、ステップ46の処理の後に、他にARP要求パケットを送信すべきIPアドレスが存在するか否かを判別し(ステップ45)、存在しないとき(ARP要求パケットのブロードキャストが完了したとき)には、この接続機器特定処理40を終了して対象機器リスト生成処理30に戻る。これにより、本例では、各測定装置1に対して付与されているn個の送信元IPアドレス、およびn個の送信元MACアドレスと、測定装置5に対して付与されている送信元IPアドレスおよび送信元MACアドレスと、情報処理端末6に対して付与されている送信元IPアドレスおよび送信元MACアドレスとが上記の機器リストに追加された状態となる。
この場合、上記の接続機器特定処理40において使用されるARP要求パケット、およびこれに応じたARP応答パケットの送受信は、この種のIP接続環境において必須の送受信行為であるため、LAN22に接続されている各ノードにおいて、「ARP要求パケットの送信」がDos攻撃と見なされて意図しない回避動作が行なわれる可能性が極めて低くなっている。また、測定装置1などにおいてSmurf攻撃対策でping応答を封じたとしても、ARP要求パケットに対してARP応答パケットを送信する機能については正常に動作させる環境が維持されるため、所望の機器リストを確実に生成することが可能となっている。
次いで、処理部13は、送信元IPアドレスおよび送信元MACアドレスを追加した機器(ノード)が機器リスト内に存在するか否か(機器リストが「空」であるか否か)を判別する(ステップ31)。この際に、上記の例とは相違するが、中継器2が接続されたLAN22に、ARP応答パケットを送信(返信)可能な機器(ノード)が1つも接続されていないときには、上記の機器リストに送信元IPアドレスおよび送信元MACアドレスが追加された機器(ノード)が存在しない状態となる。このような場合には、測定システム100において使用するノード(測定装置1)が存在しないとして、処理部13は、この対象機器リスト生成処理30を終了し、対象のノード(測定装置1)が存在しないことを特定可能な情報を測定装置特定データDmとして生成して管理用サーバ3に送信する(ステップ38)。
一方、機器リスト内に送信元IPアドレスおよび送信元MACアドレスが追加された機器(ノード)が存在する本例では、処理部13は、条件データDcに記録されている条件に合致するMACアドレスの機器(ノード)に対して付与されているIPアドレスを抽出する(ステップ32)。具体的には、処理部13は、プログラムデータDpに従い、「条件データDcに記録されているベンダーIDのMACアドレス」との条件を満たす機器(ノード)を抽出する(「アドレス情報に該当する送信元MACアドレスを特定する」との処理の一例)。
この際には、各測定装置1のMACアドレスにおけるベンダーIDが条件データDcに記録されているベンダーIDと一致し、測定装置5や情報処理端末6のMACアドレスにおけるベンダーIDが条件データDcに記録されているベンダーIDと不一致となる。したがって、本例では、各測定装置1に対して付与されているn個のIPアドレスがステップ32において抽出される。また、処理部13は、特定したn個のIPアドレス以外のIPアドレスが付与されている機器(ノード:本例では、測定装置5および情報処理端末6)に関し、その機器のIPアドレスおよびMACアドレスを機器リストから除外する。
なお、この対象機器リスト生成処理30(接続機器特定処理40)では、ベンダーIDが一致するか否かの判別、および不一致の機器についてのIPアドレスおよびMACアドレスを機器リストから除外する処理(すなわち、ベンダーIDが一致する機器についてのIPアドレスおよびMACアドレスだけが記録された機器リストとする処理)が「第2の処理」に相当する。また、この対象機器リスト生成処理30(接続機器特定処理40)では、ベンダーIDが不一致の機器についてのIPアドレスおよびMACアドレスが除外された状態の機器リスト(ベンダーIDが一致する機器についてのIPアドレスおよびMACアドレスだけが記録された状態の機器リスト)が「第2のデータ」に相当する。
次いで、処理部13は、IPアドレスおよびMACアドレスが機器リストに記録されている機器を対象として、TCPポートオープンを試行する(ステップ33)。具体的には、処理部13は、機器リストに記録されているMACアドレスの機器について、オープン可能なTCPポートのポート番号を条件データDcに基づいて特定すると共に、その機器に対して付与されているIPアドレスを機器リストに基づいて特定し、特定した情報に応じてTCPポートオープンを試行する。
この際に、各測定装置1のMACアドレスにおけるベンダーIDと同じベンダーIDのMACアドレスが付与されている機器であっても、測定システム100を構成する機器としての使用が想定されていない測定装置の場合には、測定システム100の運用時に必要となるTCPポート(条件データDcに記録されているポート番号のTCPポート)をオープンすることができない。したがって、処理部13は、TCPポートをオープンすることができないと判別したときは(ステップ34)、その機器のIPアドレスおよびMACアドレスを機器リストから除外し、他にTCPポートオープンを試行すべき機器が存在するか否かを判別する(ステップ35)
なお、詳細な説明を省略するが、上記のTCPポートオープンの試行に関し、条件データDcに複数のポート番号が記録されている場合には、各ポート番号のTCPポートに対する試行が順次行なわれる。一方、条件データDcに記録されている複数のポート番号のうちのいずれかのTCPポートを正常にオープンすることができたときに(測定システム100を構成する機器としての使用が想定されている機器であったとき:ステップ34)、処理部13は、オープンすることができたTCPポートのポート番号をその機器のIPアドレスおよびMACアドレスに関連付けて機器リストに記録すると共に、その機器に対して識別情報送信要求コマンド(一例として、「*IDN?」とのコマンド)を送信する(ステップ36)。
この際には、該当する測定装置1から各種の識別情報(製造メーカ名、モデル番号、シリアル番号、および動作プログラムのリビジョンコードなど)が送信される。これに応じて、処理部13は、送信された識別情報を、その機器のIPアドレスおよびMACアドレスに関連付けて機器リストに記録すると共に、ステップ33においてオープンしたTCPポートをクローズする(ステップ37)。
なお、この対象機器リスト生成処理30(接続機器特定処理40)では、TCPポートオープンの試行、およびTCPポートをオープンできない機器についてのIPアドレスおよびMACアドレスを機器リストから除外する処理(すなわち、TCPポートをオープンできる機器についてのIPアドレスおよびMACアドレスだけが記録された機器リストとする処理)が「第3の処理」に相当する。また、この対象機器リスト生成処理30(接続機器特定処理40)では、TCPポートをオープンできない機器についてのIPアドレスおよびMACアドレスを除外した状態の機器リスト(TCPポートをオープンできる機器についてのIPアドレスおよびMACアドレスだけが記録された状態の機器リスト)が「第3のデータ」に相当する。
さらに、この対象機器リスト生成処理30(接続機器特定処理40)では、TCPポートをオープンできる機器に対して識別情報送信要求コマンドを送信する処理、およびこのコマンドの送信に応じて該当する測定装置1から送信された識別情報を機器リストに記録する処理が「第4の処理」に相当し、この処理によって識別情報が記録された状態の機器リストが「第4のデータ」に相当する。
また、処理部13は、上記のステップ33以降の各処理を繰り返し実行し、他にTCPポートオープンを試行すべき機器が存在しないと判別したときに(ステップ35)、その時点における機器リストに基づいて測定装置特定データDmを生成し(ステップ38)この対象機器リスト生成処理30を終了する。
なお、詳細な説明を省略するが、必要に応じて、上記のステップ38の開始に先立ち、機器リストに記録されている各識別情報を対象とする抽出処理(モデル番号が該当する機器の抽出、シリアル番号が該当する機器の抽出、および動作プログラムのリビジョンコードが該当する機器の抽出など)を行い、抽出した機器を「予め規定された条件を満たすノード(測定装置)」として測定装置特定データDmを生成することもできる。
この後、処理部13は、生成した測定装置特定データDmを管理用サーバ3に送信する。これにより、管理用サーバ3からLAN22内の各測定装置1を制御して測定処理を実行させたり、各測定装置1に対して測定結果の送信を要求したりすることが可能となる。
このように、この中継器2では、「検索処理(対象機器リスト生成処理30)」において、LAN22内にARP要求パケットをブロードキャストすると共に(接続機器特定処理40のステップ42)、LAN22内のノードからARP応答パケットが送信されたときに(ステップ43)、ARP応答パケット内の送信元IPアドレスおよび送信元MACアドレスを相互に関連付けた「第1のデータ(機器リスト)」を生成する「第1の処理」(ステップ46)、並びに、「第1のデータ」に記録した送信元MACアドレスのうちの条件データDcに記録されているアドレス情報に該当する送信元MACアドレス(本例では、ベンダーIDが一致するMACアドレス)を特定すると共に、特定した送信元MACアドレスと特定した送信元MACアドレスに関連付けられている送信元IPアドレスとを相互に関連付けた「第2のデータ」を生成する「第2の処理」(ステップ32)を実行し、生成した「第2のデータ」に基づき、LAN22内の各ノードのうちの予め規定された条件を満たすノード(測定装置1)を特定可能な測定装置特定データDmを生成する(ステップ38)。
また、この測定システム100では、中継器2と、「予め規定された条件を満たすノード」としての測定装置1と、測定装置1を制御する管理用サーバ3とを備えている。さらに、このプログラムデータDpは、上記の各処理を中継器2の処理部13に実行させる。
したがって、この中継器2、測定システム100およびプログラムデータDpによれば、この種のIP接続環境において必須のARP要求パケットの送信、およびこれに対するARP応答パケットの送信を利用してLAN22に接続されているノードのIPアドレスおよびMACアドレスを特定することで、LAN22内のノードにおいてDos攻撃があったと誤認されて意図しない回避動作が行なわれる事態を招くことなく、測定装置特定データDmの生成に必要な情報を確実に収集することができる。また、測定装置1においてping応答を封じていたとしても、測定装置特定データDmの生成に必要な情報を確実に収集することができる。さらに、ARP要求パケットの送信から機器リスト(測定装置特定データDm)の生成までの一連の処理を中継器2の処理部13がプログラムデータDpに従って自動的に実行するため、この種のシステムの管理に不慣れな利用者であっても、所望の測定装置特定データDmを確実かつ容易に取得することができる。
また、この中継器2では、「検索処理」において、送信元MACアドレスおよび送信元IPアドレスを「第2のデータ」に記録したノード(測定装置1)を対象として条件データDcに記録されているポート番号のTCPポートのオープンを試行すると共に(ステップ33)、TCPポートをオープン可能なノードの送信元MACアドレスおよび送信元IPアドレスを少なくとも特定可能な「第3のデータ(機器リスト)」を生成する「第3の処理」(本例では、オープン可能か否かの判別の結果、オープンできなかったポートの機器についての情報を機器リストから除外する処理:ステップ34)を実行し、生成した「第3のデータ」に基づいて測定装置特定データDmを生成する(ステップ38)。
したがって、この中継器2、測定システム100およびプログラムデータDpによれば、付与されているMACアドレスが「アドレス情報」に該当しないノード(本例では、MACアドレスのベンダーIDが一致しないノード)に対してTCPポートオープン試行を行わないため、必要なノード(測定装置1)に対するTCPポートオープンの試行に要する時間を充分に短縮することができると共に、無関係なノードに対するTCPポートオープンの試行が行なわれてそのノードにおいてDos攻撃があったと誤認される事態を好適に回避することができる。
さらに、この中継器2では、「検索処理」において、「第3のデータ」に基づいてTCPポートをオープン可能なノード(測定装置1)を特定してオープン可能なポート番号を記録し、かつTCPポートをオープン可能なノードに対して識別情報送信要求コマンドを送信すると共に(ステップ36)、ノードから送信された識別情報を、対応するノードの送信元MACアドレスおよび送信元IPアドレスに関連付けた「第4のデータ」を生成する「第4の処理」を実行し(ステップ37)、生成した「第4のデータ」に基づいて測定装置特定データDmを生成する(ステップ38)。
したがって、この中継器2、測定システム100およびプログラムデータDpによれば、対象のLAN22に「予め規定された条件を満たすノード(測定装置1)」が接続されているか否かといった情報だけでなく、後の運用に必要となる各ノードの識別情報を含めた測定装置特定データDmを提供することができる。これにより、測定装置特定データDmを利用した測定システム100の運用開始時に利用者にかかる負担を一層軽減することができる。
なお、「ノード検索装置」および「測定システム」の構成や、「検索処理用プログラム」による処理手順は、上記の測定システム100および中継器2の構成の例や、プログラムデータDpによる処理手順の例に限定されない。例えば、中継器2を「ノード検索装置」として動作させる構成を例に挙げて説明したが、この「ノード検索装置」については、対象のサブネットに接続されている任意の機器で構成することができる。具体的には、一例として、「検索処理用プログラム」をインストールしたパーソナルコンピュータ、タブレット端末およびスマートフォンなどを対象のサブネットに接続して「ノード検索装置」として動作させたり、「検索処理用プログラム」をインストールした「測定装置」や「測定データ回収器」を対象のサブネットに接続して「ノード検索装置」として動作させたりすることができる。
この場合、例えば、「検索処理用プログラム」をインストールしたパーソナルコンピュータ等の機器(外部機器によって定められたIPアドレスや、固定的に割り当てられたIPアドレスを使用するネットワーク機器)を「ノード検索装置」として動作させるときに、「条件データに記録されているベンダーIDのMACアドレス」との条件を満たすものの、「測定システム」を構成する「ノード(測定器)」としては除外すべき「ノード」が接続されているとき(例えば、同一の製造メーカの「ノード」のうちの一部を使用して「測定システム」を構成する必要があるとき)には、ベンダーIDに基づいて抽出した「ノード」のなかから、「測定システム」を構成する「ノード」を選択する(「測定システム」を構成しない「ノード」を除外する)必要がある。
そのような場合には、前述の対象機器リスト生成処理30に代えて、図4に示す対象機器リスト生成処理30Aを「ノード検索装置」において実行する。なお、対象機器リスト生成処理30Aにおいて対象機器リスト生成処理30と同様の処理については、同じステップ番号を付して重複する説明を省略する。また、以下に説明する対象機器リスト生成処理30Aは、一例として、前述の中継器2におけるWAN側IF部11およびLAN側IF部12と同様のIF部を備え、かつ「検索処理用プログラム」がインストールされたパーソナルコンピュータ(図示せず)を「ノード検索装置」としてインターネット21およびLAN22に接続して実行させるものとする。なお、前述の測定システム100の構成要素と同様の構成要素については、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
この対象機器リスト生成処理30Aにおいて、「ノード検索処理」の「処理部」は、まず、図3に示す接続機器特定処理40を実行する。次いで、「処理部」は、接続機器特定処理40において送信元IPアドレスおよび送信元MACアドレスを追加した機器(ノード)が機器リスト内に存在するか否か(機器リストが「空」であるか否か)を判別し(ステップ31)、条件データDcに記録されている条件に合致するMACアドレスの機器(ノード)に対して付与されているIPアドレスを抽出する(ステップ32)。具体的には、「処理部」は、一例として、「条件データDcに記録されているベンダーIDのMACアドレス」との条件を満たす機器(ノード)を抽出する。
続いて、「処理部」は、抽出した機器(ノード)の一覧を表示させる(ステップ32a)。具体的には、一例として、抽出した機器(ノード)に付与されているIPアドレス(または、IPアドレスおよびMACアドレス)と、その機器(ノード)に対して後のステップ33においてTCPポートオープンを試行するポート番号の設定欄とを一覧表示させる(図示せず)。この場合、本例では、一覧表示された時点においてポート番号の設定欄が空欄となっており、この設定欄にポート番号が入力された機器(ノード)が「選択されたノード」として「第2のデータ(機器リスト)」に残り、設定欄が空欄のままの機器(ノード)が「非選択のノード」として「第2のデータ(機器リスト)」から除外される(「予め規定されたノード選択手順」の一例)ように「検索処理用プログラム」がプログラミングされているものとする。
したがって、一覧表示を見た利用者は、「測定システム」を構成する機器として使用する機器(ノード)の設定欄にポート番号を入力し(「予め規定されたポート番号指定手順」の一例)、かつ使用しない機器(ノード)の設定欄を空白のままとする。また、「処理部」は、「検索処理用プログラム」に従い、設定欄にポート番号が設定された機器(ノード)の機器のIPアドレスおよびMACアドレスを機器リストに残して、設定されたポート番号を対象の機器(ノード)についてのTCPポートオープンの試行時のポート番号として指定すると共に、設定欄が空欄の機器(ノード)の機器のIPアドレスおよびMACアドレスを機器リストから除外する(ステップ32b)。
なお、この対象機器リスト生成処理30A(接続機器特定処理40)では、ベンダーIDが一致するか否かの判別、不一致の機器についてのIPアドレスおよびMACアドレスを機器リストから除外する処理、およびポート番号の設定欄が空欄の機器についてのIPアドレスおよびMACアドレスを機器リストから除外する処理が「第2の処理」に相当する。また、この対象機器リスト生成処理30A(接続機器特定処理40)では、上記のステップ32bにおいてポート番号が指定された機器についてのIPアドレスおよびMACアドレスが記録された状態の機器リスト(非選択機器についてのIPアドレスおよびMACアドレスが除外された状態の機器リスト)が「第2のデータ」に相当する。
次いで、「処理部」は、IPアドレスおよびMACアドレスが機器リストに記録されている機器を対象として、前述の対象機器リスト生成処理30と同様にしてTCPポートオープンを試行するステップ33以降の各処理を実行し、TCPポートオープンを試行すべき機器が存在しないと判別した時点(ステップ35)における機器リストに基づいて測定装置特定データDmを生成して(ステップ38)この対象機器リスト生成処理30Aを終了する。また、「処理部」は、生成した測定装置特定データDmを管理用サーバ3に送信する。これにより、管理用サーバ3からLAN22内の各測定装置1のうちの「利用者によって選択された測定装置1」を制御して測定処理を実行させたり、それらの測定装置1に対して測定結果の送信を要求したりすることが可能となる。
このように、上記の例における「ノード検索装置」、「測定システム」および「検索処理用プログラム」では、「第2の処理」において、送信元MACアドレスおよび送信元IPアドレスを「第2のデータ(機器リスト)」に記録した「ノード」のうちの「予め規定されたノード選択手順(本例では、対象のノードについての設定欄にポート番号を設定する処理)」に従って選択された「ノード」を「第2のデータ」に残し、かつ非選択の「ノード」(設定欄が空欄のままの「ノード」)を「第2のデータ」から除外する(ステップ32b)。
したがって、この「ノード検索装置」、「測定システム」および「検索処理用プログラム」によれば、ARP要求パケットに対して応答し、かつ条件データに記録されているMACアドレス情報に該当するMACアドレスの機器(ノード)のなかから、不使用とする機器(ノード)を任意に除外して測定装置特定データDmを生成することができる。これにより、管理用サーバ3の制御下での各種処理を実行させたくない機器にそれらの処理を実行させることなく、利用者が選択した機器(ノード)だけにそれらの処理を好適に実行させることができる。また、「予め規定された条件を満たす機器(ノード)」の特定に際してTCPポートオープンの試行を行う場合に、利用者が選択した機器だけを対象とする試行を行うことができるため、例えば、通信中の機器に対して意図しない試行が行われて通信が遮断される事態を好適に回避することができる。
また、この「ノード検索装置」、「測定システムおよび「検索処理用プログラム」では、「第3の処理」に先立ち、「予め規定されたポート番号指定手順」に従って指定されたポート番号に基づいてオープン可能なTCPポートのポート番号を条件データに記録する(ステップ32b)。したがって、この「ノード検索装置」、「測定システム」および「検索処理用プログラム」によれば、オープン不可能なTCPポートに対するオープン試行が行われることにより、測定装置特定データDmに記録されるべき機器(ノード)が機器リストから除外される事態を好適に回避することができる。
また、上記の対象機器リスト生成処理30,30Aによって生成される測定装置特定データDmに代えて、対象機器リスト生成処理30,30Aにおける接続機器特定処理40が完了した時点においていずれかのノードについての送信元IPアドレスおよび送信元MACアドレスが記録されている機器リスト(第2のデータ)を「ノード特定データ」とする処理を「検索処理」として実行する構成・手順(「第3処理」以降を実行しない構成・手順)を採用することができる。また、対象機器リスト生成処理30,30Aにおけるステップ33のTCPポートオープンの試行結果を記録した機器リスト(第3のデータ)を「ノード特定データ」とする処理を「検索処理」として実行する構成・手順(「第4処理」を実行しない構成・手順)を採用することができる。
さらに、ベンダーIDが不一致の機器についてのIPアドレスおよびMACアドレスが除外された状態の機器リストを「第2のデータ」として生成する「第2の処理」を実行する構成・手順を例に挙げて説明したが、「条件データに記録されているアドレス情報に該当しない機器についてのIPアドレスおよびMACアドレス」を除外せずに残すと共に、「条件データに記録されているアドレス情報に該当する機器についてのIPアドレスおよびMACアドレス」、および「条件データに記録されているアドレス情報に該当しない機器についてのIPアドレスおよびMACアドレス」の少なくとも一方に「条件データに記録されているアドレス情報に該当する/しない」との事項を特定可能な情報を付加した機器リストを「第2のデータ」として生成する処理を「第2の処理」として実行する構成・手順を採用することもできる。
また、TCPポートをオープンできない機器についてのIPアドレスおよびMACアドレスを除外した状態の機器リストを「第3のデータ」として生成する「第3の処理」を実行する構成・手順を例に挙げて説明したが、「TCPポートをオープンできないノードについてのIPアドレスおよびMACアドレス」を除外せずに残すと共に、「TCPポートをオープン可能なノードについてのIPアドレスおよびMACアドレス」および「TCPポートをオープンできないノードについてのIPアドレスおよびMACアドレス」の少なくとも一方に「TCPポートをオープンできる・できない」との事項を特定可能な情報を付加した機器リストを「第3のデータ」として生成する処理を「第3の処理」として実行する構成・手順を採用することもできる。
さらに、「予め規定された条件を満たすノードに対して付与されているMACアドレスが該当するアドレス情報」は、「指定されたベンダーIDと一致するMACアドレス」に限定されず、所望のノード(機器)に対して付与されているMACアドレスを「アドレス情報」として「条件データ」に記録しておき、この「条件データ」に記録されているMACアドレスを「アドレス情報」として、該当するノード(機器)を特定する構成・手順を採用することができる。また、「ノード検索装置」としての中継器2と、「制御装置」としての管理用サーバ3とを別個に備えた測定システム100の構成を例に挙げて説明したが、「ノード検索装置」および「制御装置」を一体的に構成することもできる。
また、設定欄にポート番号が入力された機器(ノード)が「選択されたノード」として「第2のデータ(機器リスト)」に残り、設定欄が空欄のままの機器(ノード)が「非選択のノード」として「第2のデータ(機器リスト)」から除外される例について説明したが、「予め規定されたノード選択手順」はこのような例に限定されず、「第2のデータ」に残す機器(ノード)、または、「第2のデータ」から除外すべき機器(ノード)を直接的に選択させることもできる。
加えて、「予め規定された条件を満たすノード」としての測定装置1を特定可能な測定装置特定データDmを生成する例について説明したが、「予め規定された条件を満たすノード」は「測定装置」に限定されない。例えば、「測定装置」以外の各種の「ネットワーク対象機器(ノード)」を特定可能な「ノード特定データ」を生成する構成・手順においても、上記の例示と同様の構成・手順を採用することができる。
100 測定システム
1a〜1n 測定装置
2 中継器
3 管理用サーバ
4,4x 情報処理端末
5 測定装置
6 情報処理端末
13 処理部
14 記憶部
21 インターネット
22 LAN
30,30A 対象機器リスト生成処理
40 接続機器特定処理
Dc 条件データ
Dm 測定装置特定データ
Dp プログラムデータ

Claims (8)

  1. 接続されたサブネット内を検索して予め規定された条件を満たすノードを特定可能なノード特定データを生成する検索処理を実行する処理部と、
    前記予め規定された条件を満たすノードに対して付与されているMACアドレスが該当するアドレス情報が記録された条件データを記憶する記憶部とを備え、
    前記処理部は、前記検索処理において、前記サブネット内にARP要求パケットをブロードキャストすると共に、当該サブネット内の前記ノードからARP応答パケットが送信されたときに、当該ARP応答パケット内の送信元IPアドレスおよび送信元MACアドレスを相互に関連付けた第1のデータを生成する第1の処理、並びに前記第1のデータに記録した前記送信元MACアドレスのうちの前記条件データに記録されている前記アドレス情報に該当する当該送信元MACアドレスを特定すると共に、特定した当該送信元MACアドレスと当該特定した送信元MACアドレスに関連付けられている前記送信元IPアドレスとを相互に関連付けた第2のデータを生成する第2の処理を実行し、当該第2のデータに基づいて前記ノード特定データを生成するノード検索装置。
  2. 前記処理部は、前記第2の処理において、前記送信元MACアドレスおよび前記送信元IPアドレスを前記第2のデータに記録した前記ノードのうちの予め規定されたノード選択手順に従って選択された当該ノードを当該第2のデータに残し、かつ非選択の当該ノードを当該第2のデータから除外する請求項1記載のノード検索装置。
  3. 前記記憶部は、前記予め規定された条件を満たすノードにおいてオープン可能なTCPポートのポート番号が記録された前記条件データを記憶し、
    前記処理部は、前記検索処理において、前記送信元MACアドレスおよび前記送信元IPアドレスを前記第2のデータに記録した前記ノードを対象として前記条件データに記録されている前記ポート番号のTCPポートのオープンを試行すると共に、TCPポートをオープン可能な前記ノードの前記送信元MACアドレスおよび前記送信元IPアドレスを少なくとも特定可能な第3のデータを生成する第3の処理を実行し、当該第3のデータに基づいて前記ノード特定データを生成する請求項1または2記載のノード検索装置。
  4. 前記制御部は、前記第3の処理に先立ち、予め規定されたポート番号指定手順に従って指定された前記ポート番号に基づいて前記オープン可能なTCPポートの前記ポート番号を前記条件データに記録する請求項3記載のノード検索装置。
  5. 前記処理部は、前記検索処理において、前記第3のデータに基づいてTCPポートをオープン可能な前記ノードを特定し、特定した当該ノードに対して識別情報送信要求コマンドを送信すると共に、当該ノードから送信された識別情報を、対応する当該ノードの前記送信元MACアドレスおよび前記送信元IPアドレスに関連付けた第4のデータを生成する第4の処理を実行し、当該第4のデータに基づいて前記ノード特定データを生成する請求項3または4記載のノード検索装置。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載のノード検索装置と、前記予め規定された条件を満たすノードとしての測定装置と、当該測定装置を制御する制御装置とを備え、
    前記制御装置は、前記ノード検索装置によって生成された前記ノード特定データに基づいて前記サブネットに接続されている前記測定装置を特定して制御する測定システム。
  7. 接続されたサブネット内を検索して予め規定された条件を満たすノードを特定可能なノード特定データを生成する検索処理をノード検索装置の処理部に実行させる検索処理用プログラムであって、
    前記検索処理において、前記サブネット内にARP要求パケットをブロードキャストすると共に、当該サブネット内の前記ノードからARP応答パケットが送信されたときに、当該ARP応答パケット内の送信元IPアドレスおよび送信元MACアドレスを相互に関連付けた第1のデータを生成する第1の処理、並びに前記予め規定された条件を満たすノードに対して付与されているMACアドレスが該当するアドレス情報が記録された条件データに基づき、前記第1のデータに記録した前記送信元MACアドレスのうちの当該アドレス情報に該当する当該送信元MACアドレスを特定すると共に、特定した当該送信元MACアドレスと当該特定した送信元MACアドレスに関連付けられている前記送信元IPアドレスとを相互に関連付けた第2のデータを生成する第2の処理を実行し、当該第2のデータに基づいて前記ノード特定データを生成する処理を前記処理部に実行させる検索処理用プログラム。
  8. 前記第2の処理において、前記送信元MACアドレスおよび前記送信元IPアドレスを前記第2のデータに記録した前記ノードのうちの予め規定されたノード選択手順に従って選択された当該ノードを当該第2のデータに残し、かつ非選択の当該ノードを当該第2のデータから除外する処理を前記処理部に実行させる請求項7記載の検索処理用プログラム。
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