JP2018190910A - Reactor device and method for manufacturing the same - Google Patents
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Abstract
Description
この発明は、電力変換器に用いられるリアクトル装置およびその製造方法に関するものである。 The present invention relates to a reactor device used in a power converter and a manufacturing method thereof.
従来、リアクトル装置は、電力変換器の一部に用いられていた。例えば、リアクトル装置は、エネルギー蓄積/放出素子として、DC/DC電圧変換器の回路部品に用いられていた。そして、電力変換器の動作時に、リアクトル装置のコイルが通電されることにより発熱する。そこで、放熱板に取り付けられたケース内にリアクトルを収納し、リアクトルとケースの内底面との間に伝熱シートを配置し、あるいはケース内にモールド樹脂を充填して、リアクトルでの発熱を伝熱シート又はモールド樹脂を介してケースに伝熱し、さらに放熱板に伝熱して、外部に放熱していた。 Conventionally, a reactor device has been used as a part of a power converter. For example, a reactor device has been used as a circuit component of a DC / DC voltage converter as an energy storage / release element. And when the power converter operates, heat is generated by energizing the coil of the reactor device. Therefore, the reactor is housed in a case attached to the heat sink, and a heat transfer sheet is disposed between the reactor and the inner bottom surface of the case, or the case is filled with mold resin to transfer heat generated by the reactor. Heat was transferred to the case through the heat sheet or the mold resin, further transferred to the heat radiating plate, and radiated to the outside.
しかしながら、リアクトルを収納するケースが必要となり、小型軽量化および低コスト化が離れないという課題があった。さらに、放熱特性が良くないモールド樹脂やケースがリアクトルの放熱経路に存在するので、リアクトルでの発熱が効果的に放熱されないという課題もあった。 However, a case for storing the reactor is required, and there is a problem that reduction in size and weight and cost reduction cannot be avoided. Furthermore, since mold resin and a case with poor heat dissipation characteristics exist in the heat dissipation path of the reactor, there is a problem that heat generated in the reactor is not effectively dissipated.
このような状況を鑑み、リアクトルと、保持部を有する冷却器と、を備え、リアクトルの鉄心を保持部に接して冷却器に保持させ、伝熱シートをリアクトルのコイルと冷却器との間に配置した従来のリアクトル装置が提案されていた(例えば、特許文献1参照)。 In view of such a situation, a reactor and a cooler having a holding part are provided, the core of the reactor is held in contact with the holding part and held by the cooler, and the heat transfer sheet is placed between the coil of the reactor and the cooler. An arranged conventional reactor device has been proposed (see, for example, Patent Document 1).
特許文献1による従来のリアクトル装置では、リアクトルの鉄心構造については言及されていない。しかし、リアクトルの鉄心は、例えば、一対の分割の分割鉄心を相対するように配置して構成されている。そこで、リアクトルは、接着剤を用いて、コイルが装着された状態で一対の分割鉄心を連結して組み立てられることになる。したがって、接着剤の塗布量、塗布厚み、塗布する箇所などの管理、接着剤を硬化する炉などの設備、さらには熱処理工程が必要となり、生産性が悪化するとともに、低コスト化が図れなかった。
In the conventional reactor device according to
この発明は、このような課題を解決するためになされたものであって、小型軽量化を確保しつつ、生産性が高められる安価なリアクトル装置およびその製造方法を得ることを目的とする。 This invention was made in order to solve such a subject, Comprising: It aims at obtaining the inexpensive reactor apparatus which can improve productivity, and its manufacturing method, ensuring a small size and weight reduction.
この発明によるリアクトル装置は、誘導体部品と、搭載面を有し、上記誘導体部品が該搭載面に配設される放熱部材と、を備え、上記誘導体部品は、複数の分割鉄心がバンドにより一体に連結されて構成されたリアクトル鉄心と、上記リアクトル鉄心に巻回された巻回部を有するコイルと、を有し、上記リアクトル鉄心、上記コイルおよび上記バンドが、モールド樹脂部により一体に固定され、取付部が、上記モールド樹脂部に一体に成形されており、上記誘導体部品は、上記取付部が上記放熱部材に固定されている状態で、上記放熱部材の上記搭載面に配設されている。 A reactor device according to the present invention includes a derivative component and a mounting surface, and the derivative component is disposed on the mounting surface, and the derivative component includes a plurality of divided iron cores integrated with a band. A reactor core configured by being connected, and a coil having a winding portion wound around the reactor core, and the reactor core, the coil and the band are integrally fixed by a mold resin portion, A mounting portion is formed integrally with the mold resin portion, and the derivative component is disposed on the mounting surface of the heat radiating member in a state where the mounting portion is fixed to the heat radiating member.
この発明によれば、複数の分割鉄心を一体に連結するバンドが、誘導体部品とともに、モールド樹脂部により一体に固定されているので、複数の分割鉄心を一体に連結する接着剤が不要となる。これにより、接着剤の塗布量、塗布厚み、塗布する箇所などの管理、接着剤を硬化する炉などの設備、さらには熱処理工程が不要となり、生産性が高められるとともに、低コスト化が図られる。
また、誘導体部品を収納するケースが不要となり、小型軽量化が図られる。
According to this invention, since the band for integrally connecting the plurality of divided iron cores is fixed together with the derivative part by the mold resin portion, an adhesive for integrally connecting the plurality of divided iron cores becomes unnecessary. This eliminates the need for management of the adhesive application amount, application thickness, application location, etc., equipment such as a furnace for curing the adhesive, and a heat treatment step, which increases productivity and reduces costs. .
In addition, a case for storing the derivative component is not required, and the size and weight can be reduced.
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係るリアクトル装置を示す斜視図、図2はこの発明の実施の形態1に係るリアクトル装置を底面図、図3はこの発明の実施の形態1に係るリアクトル装置の構成を説明する分解斜視図、図4はこの発明の実施の形態1に係るリアクトル装置が放熱部材に実装された状態を示す斜視図、図5は図4のA−A’面における断面図、図6は図4のB−B’面における断面図、図7はこの発明の実施の形態1に係るリアクトル装置の誘導体部品を示す斜視図、図8はこの発明の実施の形態1に係るリアクトル装置の製造方法を説明する工程図である。
1 is a perspective view showing a reactor device according to
リアクトル装置100は、図3に示されるように、コイル1、コイル1が装着されるリアクトル鉄心4、およびリアクトル鉄心4とコイル1との間に配設され、リアクトル鉄心4とコイル1との間の電気的な絶縁性を確保する一対の絶縁ボビン2を有する誘導体部品10と、誘導体部品10を一体化するバンド8(図示せず)と、誘導体部品10での発熱を外部に伝熱する伝熱シート6と、誘導体部品10、バンド8および伝熱シート6を一体に固定するモールド樹脂部5(図示せず)と、を備える。
As shown in FIG. 3,
コイル1は、平角のコイル素線をエッジワイズ巻きに巻回して作製されている。コイル素線の両端部が巻回部1cから延び出て、第1端子1aと第2端子1bとなる。コイル素線は、エナメル材料で絶縁被覆された銅線である。
一対の絶縁ボビン2は、それぞれ、中空の筒状部2aと、筒状部2aの軸方向の一端から径方向外方に突出するフランジ部2bと、を備える。各絶縁ボビン2は、PPS(Poly Phenylene Sulfide)樹脂、PBT(Poly Butylene Terephthalate)樹脂などの熱可塑性樹脂で成形されており、電気絶縁性を有する。
The
Each of the pair of
リアクトル鉄心4は、一対の分割鉄心3により構成される。一対の分割鉄心3は、それぞれ、中央脚部3aと、中央脚部3aを挟んで対向して、かつ互いに平行に配列された一対の外側脚部3bと、中央脚部3aと一対の外側脚部3bの長さ方向の一端部を連結する連結部3cと、を有するE型に構成されている。一対の分割鉄心3は、軟磁性材料を用いて、単一の加工装置により、同形状、同一寸法に作製されている。分割鉄心3は、例えば、鉄ダスト、センダスト、フェライト、パーマロイなどの材料により作製された圧粉鉄心、電磁鋼板により作製された積層鉄心である。
バンド8は、非磁性材料で作製され、伸縮性を有している。バンド8は、例えば、ポリイミドフィルムテープ、結束バンドなどが用いられる。
The
The
そして、一対の絶縁ボビン2の筒状部2aが、コイル1の巻回部1cの軸方向の両側から、巻回部1c内に挿入されている。一対の分割鉄心3の中央脚部3aが、コイル1の巻回部1cの軸方向の両側から、一対の絶縁ボビン2の筒状部2a内に挿入されている。そして、一対の分割鉄心3が、中央脚部3a同士および外側脚部3b同士を相対させて配置されている。コイル1の巻回部1cが、一対の絶縁ボビン2の筒状部2aを介して、一対の分割鉄心3の中央脚部3aに装着されている。さらに、バンド8が伸長されて、相対して配置された一対の分割鉄心3の外周側に装着される。そこで、相対している外側脚部3b同士が、バンド8の復元力により当接し、一対の分割鉄心3が強固に連結される。また、相対している筒状部2a同士が当接し、さらにフランジ部2bのそれぞれが連結部3cのそれぞれに当接し、一対の絶縁ボビン2が一対の分割鉄心3に装着される。このとき、相対する中央脚部3a間には、微少な隙間が形成されているが、接していてもよい。これにより、誘導体部品10が、図7に示されるように、組み立てられる。
And the cylindrical part 2a of a pair of
リアクトル装置100は、図1および図2に示されるように、バンド8が装着された誘導体部品10と伝熱シート6とをモールド成形して作製される。これにより、誘導体部品10、バンド8および伝熱シート6がモールド樹脂部5により一体に固定される。
As shown in FIGS. 1 and 2, the
誘導体部品10とバンド8は、モールド樹脂部5内に埋め込まれており、それらの構成部品が強固に連結されている。コイル1の両端である第1端子1aおよび第2端子1bがモールド樹脂部5の上面から突出している。取付穴50aを有する取付部50が、モールド樹脂部5の相対する周壁の下端に、モールド樹脂部5のモールド成形時に同時に成形される。伝熱シート6は、その一面がコイル1の巻回部1cの下面と一対の分割鉄心3の外側脚部3bの下面に接し、他面の一部がモールド樹脂部5の下面から露出するように、モールド樹脂部5に埋め込まれている。ここでは、伝熱シート6の他面の、コイル1の巻回部1cと反対側の領域をモールド樹脂部5の下面から露出させ、コイル1での発熱を放熱部材であるヒートシンク7に効果的に伝熱させるようにしている。なお、分割鉄心3での発熱をヒートシンク7に効果的に伝熱するためには、伝熱シート6の他面の、分割鉄心3の外側脚部3bと反対側の領域をモールド樹脂部5の下面から露出させることが好ましい。
The derivative component 10 and the
ここで、伝熱シート6は、コイル1とヒートシンク7との間の電気的な絶縁を確保するとともに、コイル1および分割鉄心3での発熱をヒートシンク7に伝熱する機能を備える。そこで、伝熱シート6は、例えば、シリコーン樹脂に、熱伝導率の高いフィラー材を混合した材料でシート状に作製され、モールド樹脂部5より高い熱伝導率を有している。また、伝熱シート6は、十分な絶縁性を確保して、製品の不良や故障の発生を抑制するために、コイル1の巻回部1cとヒートシンク7との間の絶縁距離を確保できる厚みに形成されている。
Here, the
つぎに、リアクトル装置100の製造方法について図8を参照しつつ説明する。
Next, a method for manufacturing the
まず、コイル1の軸方向の両側から、絶縁ボビン2の筒状部2aをコイル1の巻回部1c内に挿入し、一対の絶縁ボビン2をコイル1に装着する(S1)。ついで、コイル1の軸方向の両側から、中央脚部3aを一対の絶縁ボビン2の筒状部2a内に挿入し、一対の分割鉄心3をコイル1に装着する(S2)。ついで、バンド8を伸長し、相対して配置されている一対の分割鉄心3の外周側を囲繞するように装着し、バンド8の復元力により一対の分割鉄心3を一体に連結して誘導体部品10を組み立てる(S3)。ついで、誘導体部品10を注型用型内にセットし(S4)、モールド樹脂を注型用型に注入する(S5)。これにより、モールド樹脂が、注型用型内の誘導体部品10の周りに充填されるとともに、分割鉄心3の内部およびコイル1の内部に充填される。このとき、一対の分割鉄心3間に隙間が形成されている場合には、当該隙間にモールド樹脂が含浸される。このように、磁気ギャップとなる領域には、非磁性体が配設される。
First, the cylindrical portion 2a of the insulating
ついで、恒温槽内で注型用型を加熱し、モールド樹脂を硬化させる(S6)。モールド樹脂が硬化後、モールド樹脂部5で封止された誘導体部品10を取り出し(S7)、図1および図2に示されるリアクトル装置100が作製される。
Next, the casting mold is heated in a thermostatic chamber to cure the mold resin (S6). After the mold resin is cured, the derivative component 10 sealed with the
このように作製されたリアクトル装置100は、図4に示されるように、ヒートシンク7の搭載面7a上に載置され、ねじ(図示せず)を取付部50の取付穴50aに通してヒートシンク7に締着して、ヒートシンク7に取り付けられる。これにより、図5および図6に示されるように、伝熱シート6のモールド樹脂部5からの露出部がヒートシンク7の搭載面7aに接している。そこで、コイル1の巻回部1cの下面が、伝熱シート6を介してヒートシンク7に熱的に接続されている。また、一対の分割鉄心3の外側脚部3bが、伝熱シート6を介してヒートシンク7に熱的に接続されている。そして、第1端子1aおよび第2端子1bが、ヒートシンク7に設けられている端子台(図示せず)に、溶接、熱カシメ、ネジなどにより電気的に接続され、電力変換器であるDC/DC電圧変換器の一次側のパワー半導体素子(図示せず)などに電気的に接続される。これにより、リアクトル装置100は、コイル1に電流が流れて、誘導体として、エネルギーを蓄積し、あるいは放出する。
As shown in FIG. 4, the
つぎに、リアクトル装置100のコイル1に通電させた際の発熱現象について説明する。
Next, a heat generation phenomenon when the
DC/DC電圧変換器に適用されたリアクトル装置100は,DC/DC電圧変換器のパワー半導体素子がスイッチングして開放状態と短絡状態の何れかに切り替わることで、コイル1の第1端子1aと第2端子1bとの間の電位差が調整される。この電位差の調整によって、コイル1に流れる電流の増加量あるいは減少量が制御され、さらにはリアクトル装置100に蓄えられるエネルギーの蓄積あるいは放出が調整されて、リアクトル装置100が電圧変換する。このとき、コイル1に流れる電流の増減や極性の切り替わりなどが生じ、一対の分割鉄心3内の磁路を通る磁束量が変化する。
The
一対の分割鉄心3の動作点は、磁束量が変化することで磁束密度(B)と磁界の強さ(H)の関係を示すB−H特性上を移動する。このとき、磁気のヒステリシス性によってこの動作点の移動軌跡で表される領域の面積に相当する損失が,一対の分割鉄心3のヒステリシス損として生じる。また、一対の分割鉄心3の内部を通る磁束(Φcr)の時間的な変化dΦcr/dtに対し、この磁束変化を和らげようとする渦状の電流が一対の分割鉄心3の内部に流れる。この渦状の電流が渦状の電流経路を流れることによる損失が、渦電流損として生じる。このヒステリシス損と渦電流損とを合わせた損失が鉄損と称され、これによって一対の分割鉄心3は発熱する。
The operating point of the pair of
一対の分割鉄心3における渦電流損を低減するには、種々の対策がある。例えば、分割鉄心3の磁性材料として電磁鋼板を用いる場合には,その表層に絶縁被膜を形成した電磁鋼板の薄板を積層することで渦電流のループ径を小さくし、渦電流損を低減することができる。また,分割鉄心3の磁性材料として鉄ダスト材料を用いる場合には,鉄ダスト材料の粒径を100μm程度以下の小径にし、各粒子の表面に絶縁被膜を形成して、粒子間を絶縁することで、渦電流損を低減することができる。
There are various measures to reduce eddy current loss in the pair of
また、コイル1に電流を導通する際に、コイル1の電気抵抗によって損失が生じる。この損失には、直流状の電流の導通に起因するDC成分と,電流の増加、減少の変化による交流状の電流の導通に起因するAC成分と、がある。損失のAC成分の要因には、電流の増加、減少を妨げるようコイル1のコイル素線に誘起される磁束(Φi)の時間的な変化dΦi/dtによって、コイル素線の内部に発生する渦電流に起因してコイル素線の中心部分に電流が導通しにくくなる表皮効果と呼ばれる現象が生じる。また,コイル1の巻回部1cにおいて、コイル素線が隣接していることにより,それぞれコイル素線の表面部分に偏って電流が流れようとする近接効果と呼ばれる現象が生じる。
Further, when conducting current through the
さらに、一対の分割鉄心3の相対する中央脚部3a間および外側脚部3b間の磁気ギャップ部での漏れ磁束がコイル1のコイル素線に鎖交することによって、コイル素線に発生する渦電流に起因して損失が生じる現象がある。そして、電流の増加、減少の周波数が高くなるほど、漏れ磁束の鎖交周波数fsが高くなる。これにより、コイル1の損失のAC成分が増加することとなる。このコイル1の損失のDC成分とAC成分を合わせた損失が銅損と称され、これによってコイル1は発熱する
Further, the leakage magnetic flux in the magnetic gap between the opposed central leg 3a and the outer leg 3b of the pair of
。
自動車の電動パワートレイン用の電力変換器に適用されるリアクトル装置100は、他の用途のリアクトル装置100と比較して、より高い電力密度、高い電流密度を達成することが求められる。しかしながら、より高い電流密度とすれば、誘導体部品10本体が発生する損失は低減されず、誘導体部品10内部の温度上昇は大きくなる傾向となる。このように、小型でありながら大きな電力を取り扱うため、誘導体部品10が発生する熱を効率よく放熱し、コイル1の温度上昇によるエナメル被覆の絶縁性の劣化を抑えることで、所望の耐用期間内で故障を生じないようにする必要がある。放熱性能のばらつきは、コイル1、モールド樹脂部5の温度上昇の個体ばらつきにつながり、瞬時定格を引き上げることが困難となる。
.
このように、磁性体である分割鉄心3とコイル1は発熱する。従来のリアクトル装置では、分割鉄心3の外側脚部3bおよびコイル1の巻回部に接するように配置された伝熱シート6がモールド樹脂部5に完全に埋め込まれている。そこで、磁性体である分割鉄心3とコイル1で発生した熱は、伝熱シート6およびモールド樹脂部5を介してヒートシンク7に伝熱され、ヒートシンク7から放熱される。
Thus, the
実施の形態1では、伝熱シート6が分割鉄心3の外側脚部3bおよびコイル1の巻回部1cに接して、かつその一部をモールド樹脂部5から露出するように、モールド樹脂部5に埋め込まれている。そして、リアクトル装置100は、伝熱シート6のモールド樹脂部5からの露出部をヒートシンク7に接するようにヒートシンク7に取り付けられている。そこで、分割鉄心3とコイル1で発生した熱は、伝熱シート6を介してヒートシンク7に伝熱され、ヒートシンク7から放熱される。このように、リアクトル装置100では、従来のリアクトル装置に比べて、放熱経路が少なくなり、誘導体部品10の放熱性が向上される。
また、分割鉄心3およびコイル1での発熱は,誘導体部品10の外側を覆うモールド樹脂部5を介して外部の空気中に放熱されるので、誘導体部品10の放熱性が向上される。
In the first embodiment, the
Moreover, since the heat generated in the
リアクトル装置100は、誘導体部品10を収納するケースが不要となるので、小型、軽量化が図られるとともに、低コスト化が図られる。
Since the
このように、リアクトル装置100は、誘導体部品10の優れた放熱性を確保できるので、大きな電力を取り扱う自動車の電動パワートレイン用の電力変換器に適用されても、誘導体部品10の温度上昇を抑えることができ、高い信頼性を確保することができる。
また、モールド樹脂部5で誘導体部品10を一体的に覆っているので,自動車の電動パワートレイン用の電力変換器に適用されるリアクトル装置100で求められる静音性に対して、磁歪などを抑制することが可能となる。
As described above, the
Moreover, since the dielectric component 10 is integrally covered with the
また、リアクトル装置100をヒートシンク7に取り付けるための取付部50がモールド樹脂部5に一体に設けられているので、取付部50が運転時における各方向の振動に対しても位置ズレすることなく、リアクトル装置100をヒートシンク7に安定して保持できる。
また、分割鉄心3およびコイル1に接する伝熱シート6の一部をモールド樹脂部5のヒートシンク7への実装面に露呈させているので、リアクトル装置100をヒートシンク7に実装するだけで、誘導体部品10の放熱構造が構築することができる。
In addition, since the mounting
Further, since a part of the
また,モールド樹脂部5による封止工程に先立って、バンド8を用いて一対の分割鉄心3を締着固定している。これにより、従来技術において必要であった、一対の分割鉄心3を互いに固定するための接着剤が不要となる。したがって、接着剤の塗布量、塗布厚み、塗布箇所などの管理、接着剤を硬化する炉、熱処理工程などを省略することができるので、工程の簡素化を図ることができ、生産性が高められるとともに、原価低減を図ることができる。
Prior to the sealing step by the
リアクトル装置100では、コイル1および分割鉄心3での発熱は伝熱シート6を介してヒートシンク7に伝熱されているので、モールド樹脂部5には、熱伝導性が求められない。そこで、モールド樹脂部5として、安価な材料を用いることができ、リアクトル装置100の低コスト化が図られる。ここで、硬化後に高剛性を呈する材料をモールド樹脂部5としても用いれば、リアクトル装置100の機械的強度を高めることができる。また、分割鉄心3の振動を伝えににくくする粘度の低い材料や振動にエネルギーを要する比重の高い材料をモールド樹脂部5として用いれば、リアクトル装置100の電磁騒音を低減できる。
In the
実施の形態2.
図9はこの発明の実施の形態2に係るリアクトル装置を示す斜視図、図10はこの発明の実施の形態2に係るリアクトル装置を示す断面図である。
9 is a perspective view showing a reactor device according to
図9および図10において、誘導体部品10は、バンド8が装着された状態で、その上部側がモールド樹脂部5から露出するようにモールド成形されている。
なお、他の構成は、上記実施の形態1と同様に構成されている。
9 and 10, the derivative component 10 is molded so that the upper side thereof is exposed from the
Other configurations are the same as those in the first embodiment.
実施の形態2によるリアクトル装置200では、誘導体部品10を収納するケースが不要となる。取付部50がモールド樹脂部5に一体に形成されている。バンド8が誘導体部品10とともにモールド樹脂部5に固定されている。伝熱シート6は、その一面が分割鉄心3の外側脚部3bおよびコイル1の巻回部1cの下面に接し、かつその他面のコイル1の巻回部1cと反対側の領域が露出するように、モールド樹脂部5に埋設されている。したがって、実施の形態2においても、上記実施の形態1と同様の効果が得られる。
In
実施の形態2によれば、誘導体部品10の上部側、すなわち一対の分割鉄心3およびコイル1の巻回部1cの搭載面7aと反対側の部分が、モールド樹脂部5から露出している。そこで、モールド樹脂部5の量が削減され、軽量化および低コスト化が図られる。さらに、分割鉄心3およびコイル1での発明が直接空気に放熱されるので、誘導体部品10の放熱性が向上される。
ここで、モールド樹脂部5の高さHは,運転時における各方向の振動に対しても、安定して誘導体部品10を保持できる高さとなっている。
According to the second embodiment, the upper part side of the derivative component 10, that is, the part opposite to the mounting surface 7 a of the pair of
Here, the height H of the
なお、上記各実施の形態では、リアクトル鉄心が一対のE型の分割鉄心を対向位置して構成されているが、リアクトル鉄心は、I型の分割鉄心を、E型の分割鉄心の一対の外側脚部を連結するように配置して構成されてもよい。
また、上記各実施の形態では、リアクトル鉄心が、2つの分割鉄心に分割されているが、鉄心の分割数は2つに限定されない。
また、上記各実施の形態では、モールド樹脂製の取付部をモールド樹脂部に一体に形成しているが、取付金具をモールド樹脂部にインサート成形して取付部としてもよい。
In each of the above-described embodiments, the reactor core is configured with a pair of E-type split cores facing each other. However, the reactor core has an I-type split core and an E-type split core outside the pair of outer sides. You may arrange | position and comprise so that a leg part may be connected.
Moreover, in each said embodiment, although the reactor core is divided | segmented into two division | segmentation iron cores, the division | segmentation number of an iron core is not limited to two.
Moreover, in each said embodiment, although the attachment part made from a mold resin is integrally formed in the mold resin part, it is good also as an attachment part by insert-molding an attachment metal fitting to a mold resin part.
また、上記各実施の形態では、リアクトル鉄心として外鉄形の鉄心を用いているが、内鉄形の鉄心を用いてもよい。
また、上記各実施の形態では、誘導体部品のモールド成形時に、モールド樹脂を一対の分割鉄心間に形成された隙間に含浸させるもとしているが、モールド成形に先だって、セラミックなどの非磁性材料を一対の分割鉄心間の隙間に配設してもよい。
In each of the above embodiments, an outer iron core is used as the reactor core, but an inner iron core may be used.
Further, in each of the above embodiments, the mold resin is impregnated in the gap formed between the pair of split iron cores at the time of molding the derivative part. However, prior to molding, a pair of non-magnetic materials such as ceramics is used. You may arrange | position in the clearance gap between these division | segmentation iron cores.
1 コイル、1c 巻回部、3 分割鉄心、5 モールド樹脂部、6 伝熱シート、7 ヒートシンク(放熱部材)、7a 搭載面、8 バンド、10 誘導体部品、50取付部。
DESCRIPTION OF
Claims (6)
搭載面を有し、上記誘導体部品が該搭載面に配設される放熱部材と、を備え、
上記誘導体部品は、複数の分割鉄心がバンドにより一体に連結されて構成されたリアクトル鉄心と、上記リアクトル鉄心に巻回された巻回部を有するコイルと、を有し、
上記リアクトル鉄心、上記コイルおよび上記バンドが、モールド樹脂部により一体に固定され、
取付部が、上記モールド樹脂部に一体に成形されており、
上記誘導体部品は、上記取付部が上記放熱部材に固定されている状態で、上記放熱部材の上記搭載面に配設されているリアクトル装置。 Derivative parts,
A heat dissipating member having a mounting surface, and the derivative component disposed on the mounting surface,
The derivative component includes a reactor core configured by integrally connecting a plurality of divided iron cores with a band, and a coil having a winding portion wound around the reactor core,
The reactor core, the coil, and the band are fixed integrally by a mold resin portion,
The mounting part is molded integrally with the mold resin part,
The derivative component is a reactor device disposed on the mounting surface of the heat dissipation member in a state where the attachment portion is fixed to the heat dissipation member.
上記伝熱シートの一部が、上記モールド樹脂部から露出して、上記搭載面に接している請求項1記載のリアクトル装置。 A heat transfer sheet embedded in the mold resin part in a state in contact with the winding part,
The reactor device according to claim 1, wherein a part of the heat transfer sheet is exposed from the mold resin portion and is in contact with the mounting surface.
上記リアクトル鉄心と上記リアクトル鉄心に巻回された上記コイルとをモールド成形する工程に先だって、伸縮性のあるバンドを伸長させて上記複数の分割鉄心に装着し、上記バンドの復元力により上記複数の分割鉄心を一体に連結する工程を有するリアクトル装置の製造方法。 In the method of manufacturing a reactor device produced by molding a derivative part having a reactor core composed of a plurality of split cores and a coil wound around the reactor core,
Prior to the molding process of the reactor core and the coil wound around the reactor core, stretchable bands are stretched and attached to the plurality of split cores, and the plurality of the cores are restored by the restoring force of the bands. The manufacturing method of the reactor apparatus which has the process of connecting a division | segmentation iron core integrally.
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WO2022085311A1 (en) * | 2020-10-23 | 2022-04-28 | 株式会社トーキン | Reactor |
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