JP2018189782A - 電子機器、表示装置及び表示制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】表示画面を視認するユーザに与える不快感を軽減する。【解決手段】本発明の携帯端末1は、表示用画像をプロジェクタ2に出力する画像出力部153と、表示用画像を変化させるための操作が行われている間における操作に基づく表示用画像の変化率が所定の変化閾値未満である場合に、操作によって変化した後の表示用画像をプロジェクタ2に出力し、操作が行われている間における変化率が変化閾値以上である場合に、前記操作が行われた後の少なくとも一部の前記表示用画像の更新タイミングにおいて、操作によって変化する前の表示用画像を継続してプロジェクタ2に出力するように画像出力部153を制御する表示制御部154と、を有する。【選択図】図3
Description
本発明は、画像を表示させる電子機器、表示装置及び表示制御方法に関する。
携帯端末に表示される表示画像を表示装置に送信し、携帯端末と表示装置とに同じ画面を表示するシステムがある。特許文献1には、携帯端末に入力されたスクロール、拡大又は縮小等の操作情報だけを表示装置に送信し、表示装置は受信した操作情報に基づいて表示画像に対するスクロール、拡大又は縮小等の処理を行うシステムが開示されている。
しかしながら、特許文献1に記載のシステムでは、ユーザが、短い時間に大きく変化するスクロール、拡大又は縮小等の操作を携帯端末で行った場合、表示装置は、短い時間に大きく変化する表示用画像を表示する。表示装置が、短い時間に大きく変化するように表示用画像を大画面に表示する場合、大画面の表示用画像を見ている人が視覚的な不快感を受ける可能性がある。
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、表示画面を視認するユーザに与える不快感を軽減することができる電子機器及び表示制御方法を提供することを目的とする。
本発明の電子機器は、表示用画像を表示手段に出力する画像出力手段と、前記表示用画像を変化させるための操作が行われている間における前記操作の変化率が所定の変化閾値未満である場合に、前記操作によって変化した後の前記表示用画像を前記表示手段に出力し、前記操作が行われている間における前記変化率が前記変化閾値以上である場合に、前記操作が行われた後の少なくとも一部の前記表示用画像の更新タイミングにおいて、前記操作によって変化する前の前記表示用画像を継続して前記表示手段に出力するように前記画像出力手段を制御する制御手段と、を有することを特徴とする。
本発明の表示装置は、電子機器から入力された表示用画像を表示する表示手段と、前記電子機器において前記表示用画像を変化させるための操作が行われている間における前記操作の変化率が所定の変化閾値未満である場合に、前記操作によって変化した後の前記表示用画像を前記表示手段に表示させ、前記操作が行われている間における前記変化率が前記変化閾値以上である場合に、前記操作が行われた後の少なくとも一部の前記表示用画像の更新タイミングにおいて、前記操作によって変化する前の前記表示用画像を継続して前記表示手段に表示させる制御手段と、を有することを特徴とする。
本発明の表示制御方法は、コンピュータが実行する、表示手段に表示させる表示用画像を変化させるための操作が行われているか否かを判定するステップと、前記表示用画像を変化させるための操作が行われているときに、前記操作の変化率が所定の変化閾値未満であるか否かを判定するステップと、前記変化率が前記変化閾値未満であると判定した場合に、前記操作によって変化した後の前記表示用画像を前記表示手段に出力し、前記変化率が前記変化閾値以上であると判定した場合に、前記操作が行われた後の少なくとも一部の前記表示用画像の更新タイミングにおいて、前記操作によって変化する前の前記表示用画像を継続して前記表示手段に出力するステップと、を有することを特徴とする。
本発明によれば、表示画面を視認するユーザに与える不快感を軽減することができるという効果を奏する。
<第1の実施形態>
[表示システムSの概要]
図1は、表示システムSの構成を示す図である。表示システムSは、携帯端末1と、プロジェクタ2とを有する。携帯端末1は、スマートフォン又はタブレットPC等のように、表示画面を指などでタッチすることで操作することができる電子機器である。プロジェクタ2は、例えば、取得した画像を投影面(例えばスクリーン)に投影することにより画像を表示する液晶プロジェクタであるが、他の表示装置であってもよい。携帯端末1とプロジェクタ2とは、例えば無線通信回線によって接続されている。携帯端末1とプロジェクタ2とがケーブルによって接続されていてもよい。
[表示システムSの概要]
図1は、表示システムSの構成を示す図である。表示システムSは、携帯端末1と、プロジェクタ2とを有する。携帯端末1は、スマートフォン又はタブレットPC等のように、表示画面を指などでタッチすることで操作することができる電子機器である。プロジェクタ2は、例えば、取得した画像を投影面(例えばスクリーン)に投影することにより画像を表示する液晶プロジェクタであるが、他の表示装置であってもよい。携帯端末1とプロジェクタ2とは、例えば無線通信回線によって接続されている。携帯端末1とプロジェクタ2とがケーブルによって接続されていてもよい。
携帯端末1は、携帯端末1の表示部に表示させた表示用画像をプロジェクタ2に送信する。ユーザは、携帯端末1の表示部12に表示された表示用画像を変化させるための指示を入力することができる。表示用画像を変化させるための指示は、例えば、表示用画像の表示位置を移動させたり、拡大又は縮小させたりするための指示である。携帯端末1は、ユーザから表示用画像を変化させるための指示を受けると、指示に応じて変化させた表示用画像をプロジェクタ2に送信する。プロジェクタ2は、携帯端末1から受信した表示用画像を表示する。
このとき、携帯端末1は、ユーザが入力した操作の変化率に基づいて、操作によって変化する前の表示用画像を送信するか、変化した後の表示用画像を送信するかを判定する。操作の変化率は、例えば、ユーザがタッチ操作している位置の単位時間あたりの変化量(すなわち操作量)である。
図2は、本発明の概要を説明するための図である。図2(a)は、ユーザが、携帯端末1の表示部に表示された表示用画像に対して、単位時間あたりの変化量が小さい操作(以下、変化率の小さい操作という)を行っている様子を模式的に示す図である。図2(a1)〜図2(a3)は、携帯端末1が出力した表示用画像がスクリーンSCRに投影された状態を示す図である。
図2(a1)は、ユーザが操作を行う前に表示された表示用画像を示す図である。図2(a2)は、ユーザが変化率の小さい操作を入力しているときの表示用画像を示す図である。図2(a3)は、ユーザが変化率の小さい操作の入力を終了した後の表示用画像を示す図である。このように、ユーザが携帯端末1に変化率の小さい操作を入力した場合、スクリーンSCRに表示された表示用画像の変化は緩やかなので、スクリーンSCRを視認するユーザは不快感を受けない。
図2(b)は、ユーザが、携帯端末1の表示部に表示された画像に対して、単位時間あたりの変化量が大きな操作(以下、変化率の大きな操作という)を行っている様子を模式的に示す図である。図2(b1)は、ユーザが操作を行う前に表示された表示用画像を示す図である。図2(b2)は、ユーザが変化率の大きな操作を入力したときの表示用画像を示す図である。図2(b3)は、ユーザが変化率の大きな操作の入力を終了した後の表示用画像を示す図である。携帯端末1は、例えば0.1秒間隔で画像を更新するとともに、更新した画像をプロジェクタ2に送信しており、ユーザが携帯端末1に変化率の大きな操作を入力した場合、スクリーンSCRに表示された表示用画像は激しく変化する。そのため、スクリーンSCRを視認するユーザは、画像が大きく変化することにより不快感を受ける。
そこで、本実施形態においては、携帯端末1が、ユーザが入力した操作の変化率を特定し、特定した変化率が所定の変化閾値以上か否かを判定する。そして、携帯端末1は、ユーザが入力した操作の変化率が所定の変化閾値未満であると判定した場合、ユーザが操作を入力しているときの表示用画像をそのままプロジェクタ2に送信する。一方、携帯端末1は、ユーザが入力した操作の変化率が所定の値以上であると判定した場合、操作が行われた後の少なくとも一部の表示用画像を更新するタイミングにおいては、操作を入力する前の表示用画像が継続して表示されるようにする。例えば、携帯端末1は、ユーザが入力した操作の変化率が所定の値以上であると判定してから所定の時間が経過するまでの間、所定の時間間隔で表示用画像を間引いてプロジェクタ2に送信する。
図2(c)は、ユーザが本実施形態に係る携帯端末1に変化率の大きな操作を入力した場合に、スクリーンSCRに表示された画像を模式的に示す図である。図2(c1)は、ユーザが操作を行う前に表示された表示用画像を示す図である。図2(c2)は、ユーザが変化率の大きな操作を入力しているときの表示用画像を示す図である。図2(c3)は、ユーザが変化率の大きな操作の入力を終了した後の表示用画像を示す図である。本実施形態に係る携帯端末1においては、ユーザが変化率の大きな操作をした場合に、ユーザの操作の変化率に対する表示用画像の変化率が小さくなるように、所定の時間間隔で表示用画像を間引いてプロジェクタ2に送信する。例えば、携帯端末1は、図2(c2)に示す、激しく変化している表示用画像をプロジェクタ2に送信しない。このようにすることで、携帯端末1は、プロジェクタ2が表示する表示用画像を視認するユーザに与える不快感を軽減することができる。以下、携帯端末1及びプロジェクタ2の構成及び機能について詳細に説明する。
[携帯端末1の構成]
図3は、携帯端末1の構成を示す図である。携帯端末1は、通信部11と、表示部12と、操作部13と、記憶部14と、制御部15とを有する。制御部15は、操作内容特定部151、サイズ情報取得部152、画像出力部153及び表示制御部154を含む。通信部11は、無線通信回線を用いて他の装置と通信するための電波を送受信する無線通信モジュールである。無線通信回線は、例えばWi−Fi(登録商標)又はBluetooth(登録商標)である。
図3は、携帯端末1の構成を示す図である。携帯端末1は、通信部11と、表示部12と、操作部13と、記憶部14と、制御部15とを有する。制御部15は、操作内容特定部151、サイズ情報取得部152、画像出力部153及び表示制御部154を含む。通信部11は、無線通信回線を用いて他の装置と通信するための電波を送受信する無線通信モジュールである。無線通信回線は、例えばWi−Fi(登録商標)又はBluetooth(登録商標)である。
表示部12は、画像を表示するディスプレイであり、例えば液晶パネル又は有機EL(electro-luminescence)パネルである。操作部13は、例えば表示部12の表面に設けられたタッチパネルである。操作部13は、ユーザが、指又は操作を入力するためのスタイラスペンで表示部12にタッチしたことを検出することより各種の操作内容を取得することができる。例えば、操作部13は、ユーザが表示用画像を変化させるために表示部12をタッチしたことを検出する。操作部13は、ユーザが入力した操作に応じた信号を操作内容特定部151に送信する。
記憶部14は、ROM(Read Only Memory)、及びRAM(Random Access Memory)などの記憶媒体を含む。記憶部14は、制御部15が実行するプログラム、又は表示部12及びプロジェクタ2に表示させる表示用画像を記憶する。制御部15は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。制御部15は、記憶部14に記憶されたプログラムを実行することにより、操作内容特定部151、サイズ情報取得部152、画像出力部153及び表示制御部154として機能する。
操作内容特定部151は、操作部13が取得した操作内容を特定する。操作内容は、例えば、ユーザがタッチパネルを指又はスタイラスペンで触れたこと(以下、タッチダウンという)、ユーザがタッチパネルを指又はスタイラスペンで触れたまま移動していること(以下、ムーブという)、ユーザがタッチパネルへ触れていた指又はスタイラスペンを離したこと(以下、タッチアップという)、及びユーザがタッチパネルに何も触れていない状態(以下、タッチオフという)である。操作内容特定部151は、操作内容として、表示用画像を移動する操作、又は表示用画像のサイズを変更する操作を特定してもよい。
操作内容特定部151は、ユーザが入力した操作の内容を示す操作情報を取得してもよい。例えば、ユーザがタッチパネルに触れた位置を示す位置座標を操作情報として取得する。具体的には、操作内容特定部151は、ユーザが行った操作がタッチダウンであれば、タッチパネルに触れた位置を示す位置座標を操作情報として取得する。操作内容特定部151は、操作がムーブであれば、位置座標とともにタッチパネルに触れたまま移動した方向を示す操作情報を取得してもよいし、ユーザが表示部12に触れている位置を示す位置座標を一定期間ごとに取得してもよい。
操作内容特定部151は、ユーザがタッチパネルをタッチダウンしてから、ムーブを経てタッチアップをしたとき、操作内容がストロークであることを特定する。操作内容特定部151は、ユーザが所定の距離未満のストロークを行ったとき、操作内容がフリックであることを特定する。なお、フリックとは、ユーザがタッチパネル上に指やスタイラスペンを触れたまま、所定の距離未満だけ、所定の期間内に動かしてから離すという操作である。言い換えれば、フリックとは、ユーザがタッチパネル上を指又はスタイラスペンで弾くように素早くなぞる操作である。
操作内容特定部151は、操作内容がストロークであることを特定したときに、さらに単位時間あたりのストロークの方向を特定してもよい。操作内容特定部151は、ストロークの方向が変化せず、かつ所定時間内に動作が終了しない場合、操作内容が表示用画像のスクロールであることを特定する。また、操作内容特定部151は、ストロークの方向が変化せず、かつ所定時間内に動作が終了する場合、又はストロークの方向が変化する場合、操作内容が文字又は画像を描画する操作であることを特定する。操作内容特定部151は、ユーザがタッチパネルの2点以上を同時にタッチした場合、操作内容が表示用画像を拡大又は縮小する操作であることを特定する。
操作内容特定部151は、ユーザが操作部13に操作を入力した場合、ユーザが操作を入力したタイミングを示す時刻、及びユーザが操作を入力した位置を示す位置座標を操作情報として取得する。操作内容特定部151は、例えば時刻tにおいて入力された表示部12上の水平方向の位置座標である水平座標x及び垂直方向の位置座標である垂直座標yを操作情報として取得する。水平座標x及び垂直座標yは表示部12上の位置を示す座標である。水平座標x及び垂直座標yは、例えば表示部12が長方形である場合、左下の頂点を原点とした場合の座標である。
操作内容特定部151は、特定した操作内容を表示制御部154に通知する。また、操作内容特定部151は、操作情報を記憶部14に記憶させてもよい。
操作内容特定部151は、予めユーザにより設定された操作モードに基づいて、操作内容を特定してもよい。操作内容特定部151は、例えばユーザが文字を書く操作を行う文字入力モード、画像を描画するための描画モード、表示用画像をスクロールするスクロールモード、表示用画像を拡大又は縮小する拡縮モード等の操作モードに対応する操作内容を特定する。
サイズ情報取得部152は、プロジェクタ2が表示する表示用画像のサイズを示すサイズ情報を取得する。サイズ情報取得部152は、プロジェクタ2からサイズ情報を取得してもよく、ユーザが操作部13に入力したサイズ情報を取得してもよい。
サイズ情報は、例えば、プロジェクタ2が表示する表示用画像の画面サイズの大きさを示す情報であり、垂直方向の長さ及び水平方向の長さを含む。サイズ情報に含まれる垂直方向の長さは例えば0.5mであり、水平方向の長さは例えば1.0mである。また、サイズ情報は、表示用画像の面積であってもよい。
サイズ情報取得部152は、プロジェクタ2が表示用画像を投影する投影面までの距離をサイズ情報として取得してもよい。プロジェクタ2が表示用画像を投影する投影面までの距離は、例えば1.5mである。サイズ情報取得部152は、取得したサイズ情報を表示制御部154に通知する。
画像出力部153は、表示制御部154から受信した表示用画像を表示手段に出力する。例えば、画像出力部153は、表示制御部154から受信した表示用画像をプロジェクタ2に出力する。
表示制御部154は、表示用画像を生成し、記憶部14に表示用画像を記憶させる。また、表示制御部154は、記憶部14から読み出した表示用画像を表示部12に表示させる。また、表示制御部154は、表示用画像を表示手段であるプロジェクタ2に出力するように画像出力部153を制御する。
表示制御部154は、画面の遷移タイミングごとに、操作に基づく表示用画像の変化率に基づいて、プロジェクタ2に出力する表示用画像を変化させるか否かを判定する。表示制御部154は、表示用画像を変化させるための操作が行われている間における操作の変化率が所定の変化閾値未満である場合に、操作によって変化した後の表示用画像をプロジェクタ2に出力するように制御する。この場合、表示制御部154は、表示するべき画像を間引くことなく、操作に応じて変化させた表示用画像をプロジェクタ2に表示させる。
また、表示制御部154は、操作が行われている間における変化率が変化閾値以上である場合に、操作が行われた後の少なくとも一部の表示用画像の更新タイミングにおいては、操作によって変化する前の表示用画像を継続してプロジェクタ2に出力するように制御する。この場合、表示制御部154は、例えば、表示するべき画像から一部の画像を間引くことにより、操作に対する変化量が少ない表示用画像をプロジェクタ2に表示させる。
なお、「変化閾値」は、ユーザに視覚的な不快感を与えかねない表示用画像を表示してしまう、単位時間当たりの表示用画像の変化量である。また、変化閾値は、操作情報に応じて変更してもよく、サイズ情報に応じて変更してもよく、ユーザが適宜設定できるようにしてもよい。変化閾値の具体的な値は実験によって定めてもよい。
表示制御部154は、一部の表示用画像の更新タイミングで表示用画像を更新しないようにするために、例えば、ユーザの操作に伴って複数の所定の期間内に変化した表示用画像のうち一部の表示用画像をプロジェクタ2に出力するように制御する。具体的には、表示制御部154は、操作が行われた後の第1の更新タイミングで、直前の更新タイミングで表示させた表示用画像を出力するように制御する。また、表示制御部154は、第1の更新タイミングの次の第2の更新タイミングで、変化後の表示用画像をプロジェクタ2に出力するように制御する。
より具体的には、表示制御部154は、変化率が変化閾値以上の操作が行われる前の更新タイミング(1回目の更新タイミングとする)において、記憶部14に記憶された表示用画像を読み出して、プロジェクタ2に出力する。次に、表示制御部154は、変化率が変化閾値以上の操作が行われた直後の更新タイミング(2回目の更新タイミングとする)において表示用画像を更新せずに、1回目の更新タイミングで出力した表示用画像を継続してプロジェクタ2に出力する。そして、表示制御部154は、2回目の更新タイミングの次の更新タイミングにおいて、記憶部14に記憶された画像を読み出して表示用画像を更新し、更新した表示用画像をプロジェクタ2に出力する。このように、表示制御部154は、一部の更新タイミングで表示用画像を更新しないようにすることで、表示用画像を間引くことができる。なお、表示制御部154は、2回目の更新タイミングにおいて、表示用画像をプロジェクタ2に出力しないように画像出力部153を制御してもよい。
表示制御部154は、表示用画像と異なる特定の通知を含むOSD(On Screen Display)画像を、操作によって変化する前の表示用画像に重畳した更新中画像をプロジェクタ2に出力するように画像出力部153を制御してもよい。具体的には、表示制御部154は、OSD画像として、画像を更新していることをユーザが認識可能な画像を重畳した更新中画像をプロジェクタ2に出力するように制御する。画像を更新していることをユーザが認識可能な画像は、例えば“画像更新中”というメッセージを含む画像である。このようにすることで、プロジェクタ2が表示する表示用画像を視認するユーザは、表示用画像の変化が停止した理由を把握することができる。
表示制御部154は、例えば、第1時点における第1操作位置と、第1時点から所定の期間が経過した時点における第2操作位置との距離に基づいて、変化率を特定する。具体的には、表示制御部154は、第1操作位置と第2操作位置との距離を所定の期間で除算した結果に基づいて、単位時間(例えば1秒)あたりのユーザの操作の変化量である変化率を特定する。「所定の期間」は、例えば、画像更新タイミングであり、画像出力部153が第1表示用画像を出力してから、第1表示用画像の次の第2表示用画像の出力を開始するまで期間である。所定の期間は、例えば0.1秒である。
表示制御部154は、画像出力部153が第1表示用画像を出力してから、第1表示用画像の次の第2表示用画像の出力を開始するまでの間に、変化率を特定してもよい。具体的には、表示制御部154は、画像更新タイミングが0.1秒である場合、画像出力部153が第1表示用画像を出力してから0.1秒が経過するまでに入力された操作の変化率を特定する。
例えば、表示制御部154は、時刻t1における水平座標x1及び垂直座標y1と、時刻t1の次の時刻t2における水平座標x2及び垂直座標y2とに基づいて、変化率を特定する。時刻t1およびt2は、ユーザの操作が開始された時刻を基準として経過時間をカウントした値であり、単位は秒である。時刻t1と時刻t2との間隔は、変化率の算出に用いられる単位時間であり、例えば、画面の遷移間隔と等しい0.1秒である。なお、時刻tは、0時を基準として、0時からの経過時間を秒単位で示す値であってもよい。例えば、時刻tは、現在時刻が12時であれば43200sであり、現在時刻が23時であれば82800sである。
まず、表示制御部154は、所定の期間内における操作の変化率z1を特定する。表示制御部154は、以下の式(1)を用いてz1を特定する。
z1=√((x1−x2)2+(y1−y2)2)/(t1−t2)・・・(1)
例えば、(t1,x1,y1)が(0,0,0)であり、(t2,x2,y2)が(0.1,0.06,0.08)である場合、z1は1(m/s)である。このようにすることで、表示制御部154は、ユーザが行った動作が、長い時間で小さく変化させるような変化率の小さな操作か、短い時間で大きく変化させるような変化率の大きな操作かを特定することができる。
z1=√((x1−x2)2+(y1−y2)2)/(t1−t2)・・・(1)
例えば、(t1,x1,y1)が(0,0,0)であり、(t2,x2,y2)が(0.1,0.06,0.08)である場合、z1は1(m/s)である。このようにすることで、表示制御部154は、ユーザが行った動作が、長い時間で小さく変化させるような変化率の小さな操作か、短い時間で大きく変化させるような変化率の大きな操作かを特定することができる。
[操作内容に応じた更新方法の選択]
表示制御部154は、操作内容によって、変化率に基づいて表示用画像の更新方法を切り替えてもよい。例えば、表示制御部154は、操作内容が表示用画像の移動又はサイズ変更であるか、文字又は画像を生成する操作であるかによって、変化率に基づく表示用画像を表示するか否かを切り替える。
表示制御部154は、操作内容によって、変化率に基づいて表示用画像の更新方法を切り替えてもよい。例えば、表示制御部154は、操作内容が表示用画像の移動又はサイズ変更であるか、文字又は画像を生成する操作であるかによって、変化率に基づく表示用画像を表示するか否かを切り替える。
具体的には、表示制御部154は、操作内容が表示用画像の移動又はサイズ変更であり、かつ変化率が変化閾値未満である場合に、操作によって変化した後の表示用画像をプロジェクタ2に出力するように画像出力部153を制御する。また、表示制御部154は、操作内容が表示用画像の移動又はサイズ変更でない場合に、表示用画像の変化率によらず操作に応じて変化する表示用画像をプロジェクタ2に出力するように画像出力部153を制御する。具体的には、表示制御部154は、操作内容が文字又は画像を生成する操作である場合に、表示用画像の変化率によらず操作に応じて変化する表示用画像をプロジェクタ2に出力するように画像出力部153を制御する。以下、表示制御部154が、操作内容に応じて、表示用画像の更新方法を変更する処理について説明する。
図4は、携帯端末1が操作内容に応じて表示用画像の更新方法を変更する処理のフローチャートである。図4のフローチャートは、ユーザが、携帯端末1にインストールされた、プロジェクタ2と接続するためのアプリケーションを実行すると開始する。なお、プロジェクタ2と接続するためのアプリケーションは、画像データ、及び操作情報をプロジェクタ2に送信するためのアプリケーションである。
ステップS1において、携帯端末1の表示制御部154は、プロジェクタ2と接続されているか否かを判定する。具体的には、表示制御部154は、通信部11を介してプロジェクタ2に接続要求を送信する。表示制御部154は、接続要求を送信するプロジェクタ2を、例えばユーザが入力するIPアドレスに基づいて決定する。表示制御部154は、通信部11を介してプロジェクタ2から接続要求に対する受信通知を取得すると、プロジェクタ2と接続されたと判定してステップS2に進む。表示制御部154は、受信通知を取得できない場合、ステップS1に戻り、受信通知を取得できるまで待機する。
ステップS2において、表示制御部154は、表示部12に表示している表示用画像をプロジェクタ2に出力するように画像出力部153を制御する。ステップS3において、表示制御部154は、ユーザから操作が入力されたか否かを判定する。具体的には、表示制御部154は、操作内容特定部151から操作情報を受信すると、ユーザから操作が入力されたと判定する。
ステップS4において、表示制御部154は、入力された操作の内容が、操作の変化率に応じて表示用画像の更新方法を変更してもよい操作の内容か否かを判定する。変化率に応じて更新方法を変更してもよい操作内容は、例えば表示用画像のスクロール、拡大又は縮小である。変化率に応じて更新方法を変更しない操作内容は、例えば文字を書く、画像を描画する、又は表示用画像における位置を示すためのポインタを移動させる操作である。表示制御部154は、操作内容が、操作の変化率に応じて更新方法を変更してもよい操作であると判定した場合(S4においてYES)、ステップS5に進む。表示制御部154は、操作内容が、操作の変化率に応じて更新方法を変更しない操作であると判定した場合(S4においてNO)、ステップS7に進む。
ステップS5において、表示制御部154は、操作情報が示す所定の期間内の操作内容に基づいて、変化率を特定する。表示制御部154は、変化率を特定すると、ステップS6に進む。
ステップS6において、表示制御部154は、特定した変化率z1と変化閾値とを比較して、変化率z1が変化閾値以上か否かを判定する。表示制御部154は、変化率z1が、変化閾値未満であると判定すると、ステップS7に進む。表示制御部154は、変化率z1が、変化閾値以上であると判定すると、ステップS8に進む。
ステップS7において、表示制御部154は、表示用画像の更新方法を変更しないでプロジェクタ2に出力する。具体的には、表示制御部154は、操作によって変化した後の表示用画像をプロジェクタ2に出力するように画像出力部153を制御する。
ステップS8において、表示制御部154は、表示用画像の更新方法を変更してプロジェクタ2に出力する。例えば、表示制御部154は、操作によって変化する前の表示用画像を継続してプロジェクタ2に出力するように画像出力部153を制御する。このようにすることで、表示制御部154は、表示用画像を大きくスクロールする操作、及び大きく拡大又は縮小する操作が入力された場合であっても、表示用画像が激しく変化することを抑制できる。そのため、表示制御部154は、ユーザに与える不快感を軽減することができる。
[表示サイズに基づく制御]
表示制御部154は、プロジェクタ2が表示する表示用画像のサイズを示すサイズ情報及び変化率に基づいて、表示用画像をプロジェクタ2に出力するか否かを制御してもよい。図5は、携帯端末1が画面サイズに基づいて表示用画像の更新方法を変更する処理のフローチャートである。図5のフローチャートは、携帯端末1とプロジェクタ2とが接続され、携帯端末1がプロジェクタ2に表示用画像を出力したものとして説明する。
表示制御部154は、プロジェクタ2が表示する表示用画像のサイズを示すサイズ情報及び変化率に基づいて、表示用画像をプロジェクタ2に出力するか否かを制御してもよい。図5は、携帯端末1が画面サイズに基づいて表示用画像の更新方法を変更する処理のフローチャートである。図5のフローチャートは、携帯端末1とプロジェクタ2とが接続され、携帯端末1がプロジェクタ2に表示用画像を出力したものとして説明する。
ステップS11において、表示制御部154は、プロジェクタ2が投影する表示用画像のサイズを示すサイズ情報をプロジェクタ2から取得する。本実施形態において、表示制御部154は、プロジェクタ2から、垂直方向の長さを0.5m、水平方向の長さを0.5mとするサイズ情報を習得したものとする。表示制御部154は、サイズ情報を取得するとステップS12に進む。
ステップS12において、表示制御部154は、取得したサイズ情報が示す画面サイズが、所定のサイズ閾値以上か否かを判定する。サイズ閾値は、比較的小さい画面サイズでは目立ちにくいちらつきが目立ってしまう画面サイズであり、実験によって定めればよいが、例えば垂直方向又は水平方向の長さが、0.5mである。また、サイズ閾値は面積でもよく、例えば0.5平方メートルである。表示制御部154は、取得したサイズ情報が示す画面サイズが、所定のサイズ閾値以上であると判定するとS13に進み、所定のサイズ未満であると判定するとS16に進む。
ステップS13は、図4のフローチャートのステップS3と同様なので説明を省略する。また、ステップS14からS17は、それぞれ図4のステップS5からS8と同様なので説明を省略する。
表示制御部154は、サイズ情報が示す距離に基づいて特定した表示用画像のサイズ、及び変化率に基づいて表示用画像をプロジェクタ2に出力するか否かを制御してもよい。例えば、プロジェクタ2が画像を投影するプロジェクタである場合、プロジェクタと投影面との距離が離れるほど表示用画像のサイズが大きくなる。そのため、表示制御部154は、サイズ情報が示す距離が、画面サイズが所定のサイズ閾値以上になる距離より大きくなると判定すると、操作によって変化する前の表示用画像を継続してプロジェクタ2に出力するように画像出力部153を制御する。このようにすることで、ユーザは、プロジェクタ2とプロジェクタ2が投影する投影面との距離を入力するだけでよいので、サイズ情報を入力する操作を省略できる。
[第1の実施形態の効果]
以上説明したように、表示制御部154は、ユーザが入力した操作の変化率が所定の変化閾値以上か否かを判定し、変化閾値未満である場合操作によって変化した後の表示用画像をプロジェクタ2に出力するように制御する。また、表示制御部154は、ユーザが入力した操作の変化率が変化閾値以上である場合に、少なくとも一部の表示用画像の更新タイミングにおいて、操作によって変化する前の表示用画像を継続してプロジェクタ2に出力するように制御する。このようにすることで、表示制御部154は、プロジェクタ2が表示する表示用画像を視認するユーザに与える不快感を軽減することができる。
以上説明したように、表示制御部154は、ユーザが入力した操作の変化率が所定の変化閾値以上か否かを判定し、変化閾値未満である場合操作によって変化した後の表示用画像をプロジェクタ2に出力するように制御する。また、表示制御部154は、ユーザが入力した操作の変化率が変化閾値以上である場合に、少なくとも一部の表示用画像の更新タイミングにおいて、操作によって変化する前の表示用画像を継続してプロジェクタ2に出力するように制御する。このようにすることで、表示制御部154は、プロジェクタ2が表示する表示用画像を視認するユーザに与える不快感を軽減することができる。
<第2の実施形態>
第1の実施形態においては、携帯端末1の表示制御部154が、ユーザが入力した操作の変化率が、変化閾値以上であるか否かを判定した。第2の実施形態においては、プロジェクタ2の投影制御部254が、ユーザが入力した操作を示す操作情報を携帯端末1から取得し、入力した操作の変化率が変化閾値以上であるか否かを判定する。以下の説明において、第1の実施形態と異なる構成について説明し、同様の構成については適宜省略する。
第1の実施形態においては、携帯端末1の表示制御部154が、ユーザが入力した操作の変化率が、変化閾値以上であるか否かを判定した。第2の実施形態においては、プロジェクタ2の投影制御部254が、ユーザが入力した操作を示す操作情報を携帯端末1から取得し、入力した操作の変化率が変化閾値以上であるか否かを判定する。以下の説明において、第1の実施形態と異なる構成について説明し、同様の構成については適宜省略する。
図6は、プロジェクタ2の構成を示す図である。プロジェクタ2は、通信部21と、投影部22と、操作部23と、記憶部24と、制御部25と、撮像部26とを有する。制御部25は、操作内容特定部251、サイズ情報取得部252、画像出力部253、及び投影制御部254を含む。なお、第1の実施形態において説明した携帯端末1の構成と同様の名称の動作ブロックは同様に機能する。以下の説明においては、第1の実施形態に係る携帯端末1と異なる構成及び機能について説明し、同様の構成及び機能については適宜説明を省略する。
通信部21は、無線通信回線を用いて他の装置と通信するための電波を送受信する無線通信モジュールである。無線通信回線は、例えばWi−Fi又はBluetoothである。通信部21は、例えば、携帯端末1から表示用画像を受信し、受信した表示用画像を投影制御部254に通知する。また、通信部21は、携帯端末1から操作情報、又はサイズ情報を受信する。通信部21は、受信した操作情報を操作内容特定部251に通知し、受信したサイズ情報をサイズ情報取得部252に通知する。
投影部22は、例えば液晶パネル、レンズ、及び光源を有し、表示用画像をスクリーンなどに投影することにより画像を表示する表示手段である。投影部22は、携帯端末1から入力された表示用画像を表示する。操作部23は、ユーザが操作を入力する、例えばスイッチ、ボタン、リモコンからの信号を受け付ける受信部を有する。
記憶部24は、ROM、及びRAMなどの記憶媒体を含む。記憶部24は、制御部25が実行するプログラム、又は投影部22に表示させる表示用画像を記憶する。制御部25は、例えばCPUである。制御部25は、記憶部24に記憶されたプログラムを実行することにより、操作内容特定部251、サイズ情報取得部252、画像出力部253、及び投影制御部254として機能する。
撮像部26は、レンズ及びアクチュエーターを含む光学系を有し、スクリーンなどの投影面に投影した表示用画像を撮影することにより撮像画像を生成する。また、撮像部26は、プロジェクタ2から投影面に投影した表示用画像までの投影距離を取得してもよい。例えば、撮像部26は、投影面にピントを合わせた場合における光学系の設定値に基づいて投影距離を特定する。撮像部26は、生成した撮像画像、及び投影距離をサイズ情報取得部252に送信する。
操作内容特定部251は、通信部21を介して、ユーザが携帯端末1に入力した操作情報を取得し、携帯端末1で行われた操作の内容を特定する。操作内容特定部251は、特定した操作内容を投影制御部254に通知する。
サイズ情報取得部252は、撮像部26から受信した撮像画像に基づいて、プロジェクタ2が投影面上に投影した表示用画像の画面サイズを特定する。具体的には、サイズ情報取得部252は、撮像画像における表示用画像の位置と、撮影画像において表示用画像が占める領域の割合と、投影距離とに基づいて、投影面上での表示用画像の画面サイズを特定する。サイズ情報取得部252は、操作部23、又は携帯端末1において入力されたサイズ情報を取得してもよい。
画像出力部253は、投影制御部254の制御に基づいて表示用画像を投影部22に出力する。投影制御部254は、表示用画像を投影部22に出力するように画像出力部253を制御することで、投影部22に表示用画像を表示させる。例えば、投影制御部254は、携帯端末1において表示用画像を変化させるための操作が行われている間における操作の変化率が所定の変化閾値未満である場合に、操作によって変化した後の表示用画像を投影部22に表示させる。また、例えば投影制御部254は、操作の変化率が変化閾値以上である場合に、少なくとも一部の表示用画像の更新タイミングにおいて、操作によって変化する前の表示用画像を継続して投影部22に表示させる。
投影制御部254は、携帯端末1の表示制御部154と同様、操作内容に応じて表示用画像の更新方法を変更してもよい。例えば、投影制御部254は、操作内容が表示用画像の移動又はサイズ変更であり、かつ変化率が変化閾値未満である場合に、操作によって変化した後の表示用画像を投影部22に出力するように画像出力部253を制御する。
投影制御部254は、携帯端末1から表示用画像を取得し、記憶部24に表示用画像を記憶させる。また、投影制御部254は、記憶部24から読み出した表示用画像を投影部22に表示させる。また、投影制御部254は、表示用画像を表示手段である投影部22に出力するように画像出力部253を制御する。
投影制御部254は、画面の更新タイミングごとに、操作に基づく表示用画像の変化率に基づいて、投影部22に出力する表示用画像を変化させるか否かを判定する。投影制御部254は、表示用画像を変化させるための操作が行われている間における操作の変化率が所定の変化閾値未満である場合に、操作によって変化した後の表示用画像を投影部22に出力するように画像出力部253を制御する。この場合、投影制御部254は、表示するべき画像を間引くことなく、操作に応じて変化させた表示用画像を投影部22に表示させる。
また、投影制御部254は、操作が行われている間における変化率が変化閾値以上である場合に、操作が行われた後の少なくとも一部の表示用画像の更新タイミングにおいては、操作によって変化する前の表示用画像を継続して投影部22に出力するように画像出力部253を制御する。この場合、投影制御部254は、例えば、表示するべき画像から一部の画像を間引くことにより、操作に対する変化量が少ない表示用画像を投影部22に表示させる。
投影制御部254は、一部の表示用画像の更新タイミングで表示用画像を更新しないようにするために、携帯端末1から受信した複数の表示用画像のうち一部の表示用画像を投影部22に表示させるように制御する。具体的には、投影制御部254は、操作が行われた後の第1の更新タイミングで、直前の更新タイミングで表示させた表示用画像を表示させるように制御する。また、投影制御部254は、第1の更新タイミングの次の第2の更新タイミングで、変化後の表示用画像を投影部22に表示させるように制御する。
より具体的には、投影制御部254は、変化率が変化閾値以上の操作が行われる前の更新タイミング(1回目の更新タイミングとする)において、記憶部24に記憶された表示用画像を読み出して、投影部22に出力するように制御する。次に、投影制御部254は、変化率が変化閾値以上の操作が行われた直後の更新タイミング(2回目の更新タイミングとする)において表示用画像を更新せずに、1回目の更新タイミングで出力した表示用画像を継続して投影部22に出力するように制御する。そして、投影制御部254は、2回目の更新タイミングの次の更新タイミングにおいて、記憶部14に記憶された画像を読み出して表示用画像を更新し、更新した表示用画像を投影部22に出力するように制御する。このように、投影制御部254は、一部の更新タイミングで表示用画像を更新しないようにすることで、表示用画像を間引くことができる。なお、投影制御部254は、2回目の更新タイミングにおいて、表示用画像を出力しないように画像出力部253を制御してもよい。
以下、表示制御部154が、操作内容及び操作の変化率に応じて、出力する表示用画像を更新する処理について説明する。図7は、プロジェクタが操作内容に応じて表示用画像の更新方法を変更する処理のフローチャートである。図7のフローチャートは、ユーザが、プロジェクタ2の電源を入れ、操作部23に無線通信回線による通信を開始する指示を入力すると開始する。
ステップS21において、プロジェクタ2の投影制御部254は、携帯端末1と接続されているか否かを判定する。具体的には、投影制御部254は、携帯端末1からプロジェクタ2に対する接続要求を受信したか否かを判定する。投影制御部254は、接続要求を受信すると、プロジェクタ2に受信通知を送信するとともに、携帯端末1と接続されていると判定してステップS22に進む。投影制御部254は、接続要求を受信していない場合、ステップS21に戻り、接続要求を受信するまで待機する。
ステップS22において、投影制御部254は、携帯端末1から表示用画像を取得する。ステップS23において、投影制御部254は、携帯端末1から操作情報を取得した否かを判定する。投影制御部254は、操作内容特定部251から操作情報の通知を受けることにより操作情報を取得したと判定し、ステップS24に進む。投影制御部254は、操作情報を取得していないと判定した場合、ステップS23に戻り、操作情報を取得したと判定するまで待機する。
ステップS24において、投影制御部254は、表示用画像の更新方法を変更する対象となる操作内容か否かを判定する。投影制御部254は、操作内容が、例えば表示用画像の移動又はサイズ変更である場合、表示用画像の更新方法を変更する対象となる操作内容であると判定し、ステップS25に進む。投影制御部254は、操作内容が、例えば文字又は画像を生成する操作である場合に、表示用画像の更新方法を変更する対象でない操作内容であると判定し、ステップS27に進む。
ステップS25において、投影制御部254は、操作情報が示す所定の期間内の操作内容に基づいて、変化率を特定する。変化率を特定する方法は、第1の実施形態と同様であるので説明を省略する。投影制御部254は、変化率を特定するとステップS26に進む。
ステップS26において、投影制御部254は、特定した変化率z1と変化閾値とを比較して、変化率z1が変化閾値以上か否かを判定する。投影制御部254は、変化率z1が変化閾値未満であると判定すると、ステップS27に進む。表示制御部154は、変化率z1が変化閾値以上であると判定すると、ステップS28に進む。
ステップS27において、投影制御部254は、表示用画像の更新方法を変更せず、操作によって変化した後の表示用画像をそのまま投影部22に出力するように画像出力部253を制御する。ステップS28において、投影制御部254は、表示用画像の更新方法を変更して、少なくとも一部の表示用画像は、操作によって変化する前の表示用画像を継続してプロジェクタ2に出力するように画像出力部253を制御する。また、投影制御部254は、携帯端末1の表示制御部154と同様の方法で、画像出力部253を制御してもよい。
投影制御部254は、図5のフローチャートを参照しながら動作を説明した携帯端末1と同様に、投影部22が表示する表示用画像のサイズを示すサイズ情報及び変化率に基づいて、表示用画像を投影部22に出力するか否かを制御してもよい。
[第2の実施形態の効果]
以上説明したように、投影制御部254は、ユーザが入力した操作の変化率が所定の変化閾値以上か否かを判定し、変化閾値未満である場合、操作によって変化した後の表示用画像を投影部22に出力するように制御する。また、投影制御部254は、ユーザが入力した操作の変化率が変化閾値以上である場合、操作によって変化する前の表示用画像を継続して投影部22に出力するように制御する。このようにすることで、投影制御部254は、投影部22が投影する表示用画像を視認するユーザに与える不快感を軽減することができる。
以上説明したように、投影制御部254は、ユーザが入力した操作の変化率が所定の変化閾値以上か否かを判定し、変化閾値未満である場合、操作によって変化した後の表示用画像を投影部22に出力するように制御する。また、投影制御部254は、ユーザが入力した操作の変化率が変化閾値以上である場合、操作によって変化する前の表示用画像を継続して投影部22に出力するように制御する。このようにすることで、投影制御部254は、投影部22が投影する表示用画像を視認するユーザに与える不快感を軽減することができる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の分散・統合の具体的な実施の形態は、以上の実施の形態に限られず、その全部又は一部について、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を合わせ持つ。
例えば、上記の説明においては、電子機器としてタッチ操作が可能な携帯端末1を例示したが、電子機器はパーソナルコンピュータのようにマウスを用いて操作できる端末であってもよい。また、上記の説明においては、表示装置としてプロジェクタ2を例示したが、表示装置はディスプレイであってもよい。
1 携帯端末
2 プロジェクタ
22 投影部
153 画像出力部
154 表示制御部
253 画像出力部
254 投影制御部
2 プロジェクタ
22 投影部
153 画像出力部
154 表示制御部
253 画像出力部
254 投影制御部
Claims (18)
- 表示用画像を表示手段に出力する画像出力手段と、
前記表示用画像を変化させるための操作が行われている間における前記操作の変化率が所定の変化閾値未満である場合に、前記操作によって変化した後の前記表示用画像を前記表示手段に出力し、前記操作が行われている間における前記変化率が前記変化閾値以上である場合に、前記操作が行われた後の少なくとも一部の前記表示用画像の更新タイミングにおいて、前記操作によって変化する前の前記表示用画像を継続して前記表示手段に出力するように前記画像出力手段を制御する制御手段と、
を有することを特徴とする電子機器。 - 前記制御手段は、第1時点における第1操作位置と、前記第1時点から所定の期間が経過した時点における第2操作位置との距離に基づいて、前記変化率を特定することを特徴とする、
請求項1に記載の電子機器。 - 前記第1操作位置と前記第2操作位置との距離を前記所定の期間で除算した結果に基づいて前記変化率を特定する、
請求項2に記載の電子機器。 - 前記制御手段は、前記画像出力手段が第1表示用画像を出力してから、前記第1表示用画像の次の第2表示用画像の出力を開始するまでの間に、前記変化率を特定することを特徴とする、
請求項1から3のいずれか一項に記載の電子機器。 - 前記表示用画像を変化させるための操作内容を特定する操作内容特定手段をさらに有し、
前記制御手段は、前記操作内容が前記表示用画像の移動又はサイズ変更であり、かつ前記変化率が前記変化閾値未満である場合に、前記操作によって変化した後の前記表示用画像を前記表示手段に出力し、前記操作内容が前記表示用画像の移動又はサイズ変更でない場合に、前記表示用画像の変化率によらず前記操作に応じて変化する前記表示用画像を前記表示手段に出力するように前記画像出力手段を制御することを特徴とする、
請求項1から4のいずれか一項に記載の電子機器。 - 前記制御手段は、前記操作内容が文字又は画像を生成する操作である場合に、前記表示用画像の変化率によらず前記操作に応じて変化する前記表示用画像を前記表示手段に出力するように前記画像出力手段を制御することを特徴とする、
請求項5に記載の電子機器。 - 前記制御手段は、前記操作によって変化する前の前記表示用画像を継続して前記表示手段に出力するように前記画像出力手段を制御する場合、特定の通知を含む画像を前記表示用画像に重畳して前記表示手段に出力するように制御することを特徴とする、
請求項1から6のいずれか一項に記載の電子機器。 - 前記表示手段が表示する前記表示用画像のサイズを示すサイズ情報を取得するサイズ情報取得手段をさらに有し、
前記制御手段は、前記サイズ情報が示すサイズ及び前記変化率に基づいて、前記表示用画像を前記表示手段に出力するか否かを制御することを特徴とする、
請求項1から7のいずれか一項に記載の電子機器。 - 前記サイズ情報取得手段は、前記表示手段が前記表示用画像を投影する投影面までの距離を前記サイズ情報として取得し、
前記制御手段は、前記サイズ情報が示す距離に基づいて特定した前記表示用画像のサイズ、及び前記変化率に基づいて前記表示用画像を前記表示手段に出力するか否かを制御することを特徴とする、
請求項8に記載の電子機器。 - 前記制御手段は、前記サイズが所定のサイズ閾値未満である場合に、前記操作によって変化した後の前記表示用画像を前記表示手段に出力し、前記サイズが所定のサイズ閾値以上である場合に、前記操作が行われた後の少なくとも一部の前記表示用画像の更新タイミングにおいて、前記操作によって変化する前の前記表示用画像を継続して前記表示手段に出力するように前記画像出力手段を制御することを特徴とする、
請求項8又は9に記載の電子機器。 - 電子機器から入力された表示用画像を表示する表示手段と、
前記電子機器において前記表示用画像を変化させるための操作が行われている間における前記操作の変化率が所定の変化閾値未満である場合に、前記操作によって変化した後の前記表示用画像を前記表示手段に表示させ、前記操作が行われている間における前記変化率が前記変化閾値以上である場合に、前記操作が行われた後の少なくとも一部の前記表示用画像の更新タイミングにおいて、前記操作によって変化する前の前記表示用画像を継続して前記表示手段に表示させる制御手段と、
を有することを特徴とする表示装置。 - コンピュータを、請求項1から9に記載の電子機器が有する各手段として機能させるためのプログラム。
- コンピュータが実行する、
表示手段に表示させる表示用画像を変化させるための操作が行われているか否かを判定するステップと、
前記表示用画像を変化させるための操作が行われているときに、前記操作の変化率が所定の変化閾値未満であるか否かを判定するステップと、
前記変化率が前記変化閾値未満であると判定した場合に、前記操作によって変化した後の前記表示用画像を前記表示手段に出力し、前記変化率が前記変化閾値以上であると判定した場合に、前記操作が行われた後の少なくとも一部の前記表示用画像の更新タイミングにおいて、前記操作によって変化する前の前記表示用画像を継続して前記表示手段に出力するステップと、
を有することを特徴とする表示制御方法。 - 第1時点における第1操作位置と、前記第1時点から所定の期間が経過した時点における第2操作位置との距離に基づいて、前記変化率を特定するステップを有することを特徴とする請求項13に記載の表示制御方法。
- 第1表示用画像を出力してから、前記第1表示用画像の次の第2表示用画像の出力を開始するまでの間に、前記変化率を特定するステップを有することを特徴とする請求項13又は14に記載の表示制御方法。
- 前記表示用画像を変化させるための操作内容を特定するステップと、
前記操作内容が前記表示用画像の移動又はサイズ変更であるか否かを判定するステップと、
前記操作内容が前記表示用画像の移動又はサイズ変更であることを条件として、変化率が所定の変化閾値未満であるか否かを判定し、前記変化率が前記変化閾値未満である場合に、前記操作によって変化した後の前記表示用画像を前記表示手段に出力するステップと、
前記操作内容が前記表示用画像の移動又はサイズ変更でないことを条件として、前記表示用画像の変化率によらず前記操作に応じて変化する前記表示用画像を前記表示手段に出力するステップと、
を有することを特徴とする請求項12から14のいずれか一項に記載の表示制御方法。 - 前記表示手段が表示する前記表示用画像のサイズを示すサイズ情報を取得するステップと、
前記サイズ情報が示すサイズ及び前記変化率に基づいて、前記表示用画像を前記表示手段に出力するか否かを制御するステップと、
を有することを特徴とする請求項12から16のいずれか一項に記載の表示制御方法。 - 電子機器から入力された表示用画像を表示するステップと、
前記電子機器において前記表示用画像を変化させるための操作が行われている間における前記操作の変化率が所定の変化閾値未満であるか否かを判定するステップと、
前記変化閾値未満であると判定した場合に前記操作によって変化した後の前記表示用画像を前記表示手段に表示させるステップと、
前記操作が行われている間における前記変化率が前記変化閾値以上であると判定したときに、前記操作が行われた後の少なくとも一部の前記表示用画像の更新タイミングにおいて、前記操作によって変化する前の前記表示用画像を継続して前記表示手段に表示させるステップと、
を有することを特徴とする請求項12から17のいずれか一項に記載の表示制御方法。
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