JP2018188013A - 全方位移動体 - Google Patents

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高志 木幡
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Abstract

【課題】基台が常に水平を保ち、構造が簡単で汎用性の高い全方位移動体を提供する。【解決手段】全方位移動体1は、基台10と、移動部20とを有し、移動部20は、基台10に少なくとも6つ固定され、車輪21と、支軸22と、車輪21を基台10に対して近接および離隔または回転させる駆動部30と、車輪21の回転と停止を行う推進部40と、を備える。駆動部30は、支軸22を往復運動させる摺動機構と、支軸22を水平方向に回転させる回転機構と、を備えている。また、基台10には水平制御部が設けられ、基台10の水平を常に維持している。移動時には車輪21の舵角を回転機構で変位させ全方位に移動ができる。また、凹凸面のある接地面では、各車輪21が基台との距離を摺動機構で変化させ、基台10の水平が維持される。【選択図】図1

Description

本発明は、全方位移動体に関する。
車輪を利用して全方位に移動可能な移動体が知られている(例えば特許文献1および2参照)。
特許文献1には、車体フレームの左右にそれぞれ4車輪を有し、4車輪のうちの中間2車輪を接地車輪とし、その外側の各1車輪を浮き車輪として車体フレームに装着し、それぞれ4車輪を、チエーン動力伝達装置により回転させた林内運搬車であって、狭い路幅の林道や林地でも十分小回りがきき、しかも傾斜地などに遭遇しても走行安定性が確保されることが開示されている。
一方、特許文献2には、ホイルの両面にローラを含むホイルの外形よりも少し小径の摩擦体がホイルと同軸に設けられている全方向車輪および全方向車輪を具えた台車であって、ホイルを用いた台車の段差踏破性を向上させたことが開示されている。
特開2015−93514号公報 特開2003−276402号公報
しかしながら、特許文献1の林内運搬車は、左右の4車輪を接地または浮き車輪として森林の傾斜地や狭い道を移動可能としているが、傾斜地では車両が傾き搭載物の落下等の恐れがあり、また、旋回時には走行占有面積が大きくなるという問題点がある。
また、特許文献2の全方向車輪を具えた台車は、全方位に移動可能であるが、車輪の構造が複雑であり、傾斜地では荷台が傾き搭載物の落下の恐れがあるという問題点がある。さらに、両従来技術とも、実用的に特殊な範囲に限られるという問題点もある。
本発明は、上述した事情に鑑み、基台が常に略水平を保ち、構造が簡単で汎用性の高い全方位移動体を提供することを目的とする。
本発明の発明者は、以下のような画期的な全方位移動体を見出した。
上記課題を解決するための第1の態様は、車輪を備え、全方位に移動可能な全方位移動体であって、略平板状の基台と、基台の下部に固定される少なくとも6つ以上の移動部と、を有し、移動部は、円盤状で略平板状の車輪と、車輪を支持する支軸と、支軸が摺動する駆動部と、を備え、支軸が駆動部内で往復運動することにより、車輪が基台に対して接近または離隔し、基台が常に略水平に維持されていることを特徴とする全方位移動体にある。
ここで、「略水平」とは、水平の状態だけでなく、全方位移動体が移動・停止をした際に、基台上に搭載した搭載物が落下しない程度に、水平から傾いてもよい状態をいう。
かかる第1の態様では、円盤状の車輪のみで全方位移動および停止が簡単な構造で実現でき、6つ以上の移動部に備えられる車輪により全方位に対して安定してスムーズな移動ができ、かつ転倒を防止することができる。また、移動部が少なくとも6つあるため、移動方向の変更が容易であり、特に右折や左折における走行占有面積が極めて少なく、効率の良い移動をすることができる。そして、複雑な接地面においても常に基台が略水平に保たれるため、基台上の搭載物の落下を防止することができ、搭載物の載置方向も変化せず、搭載物の管理が容易であり、基台に他の機構を固定した場合でも、他の機構の変位や固定部への負荷がなくなることから、全方位移動体の汎用性を向上させることができる。
本発明の第2の態様は、基台は、水平制御部の制御により水平が維持されていることを特徴とする第1の態様に記載の全方位移動体にある。
かかる第2の態様では、支軸の動きや車輪の動きによる変動があっても常に基台の水平が維持制御されるので、基台上に載置された搭載物の落下をより防止することができ、かつ基台に他の機構を固定した場合でも、他の機構の変位や固定部への負荷がなくなる。その結果、全方位移動体の汎用性をより向上させることができる。
本発明の第3の態様は、移動部には、支軸の往復運動を駆動する摺動機構と、車輪の移動方向を変更させる回転機構とを、有することを特徴とする第1または第2の態様に記載の全方位移動体にある。
かかる第3の態様では、移動部内に複数の機構がまとめられるので、構造が簡単となり、メンテナンスが容易になる。また、往復運動と移動方向の変更が同時にできるため、各種接地面の変位に素早く対応することができる。
本発明の第4の態様は、移動部または基台には、車輪に近接して車輪の回転および停止を行い、全方位移動体を移動させる推進部が備えられていることを特徴とする第1〜第3の態様のいずれかに記載の全方位移動体にある。
かかる第4の態様では、推進部の制御により、全方位移動体を的確に移動させることができる。また、推進部の駆動が直接車輪に伝達されるので、全方位移動体の移動、停止をスムーズに行うことができる。さらに、移動部に推進部が供えられた場合には、推進部が車輪に近接しているため、全方位移動体のコンパクト化が図れる。
本発明の第5の態様は、各移動部は、独立して車輪の移動方向の変更および往復運動を行うことができることを特徴とする第1〜第4の態様のいずれかに記載の全方位移動体にある。
かかる第5の態様では、各移動部が、走行中の方向変更、旋回、停止に独自に対応することができるので、全方位の移動を確実に、かつ安定して行うことができる。また、接地面の変化(凹凸、傾斜、障害物等)に対しても的確に車輪の駆動を行うことができるので、高度な動きを実現することができる。
本発明の第6の態様は、前記全方位移動体が所定の方向に移動できるように、少なくとも3つの移動部が一つのグループを形成し、グループが少なくとも2つ以上あることを特徴とする第1〜第5の態様のいずれかに記載の全方位移動体にある。
かかる第6の態様では、少なくとも3つの移動部でグループが構成されるので、基台の水平を維持しつつ、全方位移動体を移動させることができる。また、移動部をグループに分けることにより、移動時の省エネが可能となり、操作が容易で、かつ安定した走行・停止を行うことができる。
本発明の第7の態様は、一つのグループが動作中であり、他のグループが動作しないかまたは一つのグループの動作に追従することを特徴とする第6の態様に記載の全方位移動体にある。
かかる第7の態様では、移動時のさらなる省エネが可能であり、かつ車輪の摩耗を抑制することができる。
本発明の第8の態様は、車輪は、全方位移動体が進行方向を変える際、基台の相対的位置を変更することなく回転機構により舵角を変更することを特徴とする第1〜第7の態様のいずれかに記載の全方位移動体にある。
かかる第8の態様では、基台の初期の位置関係が保たれ、全方位移動体が回転等をしても、搭載物へ回転モーメントが加わらないので、基台上に載置された積載物の荷崩れをより防止することができる。
本発明の第9の態様は、車輪は、全方位移動体が停止する際、少なくとの2つの車輪が略直交する方向に配列されることを特徴とする第1〜第8の態様のいずれかに記載の全方位移動体にある。
かかる第9の態様では、メカニカルなブレーキ機構を必要としない簡素化された構造を実現することができる。
本発明に係る全方位移動体の第1実施形態の一例を示す、(a)概略側面図、(b)概略正面透視図である。 本発明に係る全方位移動体の移動部を示す、(a)概略正面透視図、(b)概略側面図である。 本発明に係る全方位移動体の第2実施形態の一例を示す移動部の概略斜視図である。 本発明に係る全方位移動体の車輪の動きを示す、(a)直進時の実施例1、(b)直進時の実施例2の模式図である。 本発明に係る全方位移動体の車輪の動きを示す旋回時の模式図である。 本発明に係る全方位移動体の車輪の動きを示す、(a)自転時、(b)停止時の模式図である。 本発明に係る全方位移動体の車輪をグループ化した場合の動きを示す、(a)直進時、(b)直進、方向転回、停止時の模式図である。 本発明に係る全方位移動体が凹凸接地面にある場合の車輪の動きを示す、(a)側面模式図、(b)水平制御部の一例の模式図である。 本発明に係る全方位移動体が前方の障害物を乗り越える動作を示す、(a)障害物に接近、(b)障害物を乗り越える最初の動作、(c)障害物乗り越え中の模式図である。 図9に続く、(a)障害物乗り越える最終動作、(b)障害物乗り越え完了時の模式図である。 本発明に係る全方位移動体がクランク状接地面を移動する状態を示す、(a)移動の変化、(b)走行占有面積の模式図である。 図11と比較するための4輪の移動体がクランク状接地面を移動する状態を示す、(a)移動の変化、(b)走行占有面積の模式図である。 本発明に係る全方位移動体の使用例を説明する、(a)芝刈り機、(b)マークや標識の説明図である。
以下に添付図面を参照して、本発明に係る全方位移動体の実施形態を説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
図1は、本発明に係る全方位移動体の第1実施形態の一例を示し、(a)は概略側面図、(b)は概略正面透視図である。図2は、本発明に係る移動部を示し、(a)は概略正面透視図、(b)は概略側面図である。図3は、本発明に係る全方位移動体の第2実施形態の一例を示す移動部の概略斜視図である。図1〜図3を用いて本実施形態の全方位移動体を詳述する。
全方位移動体1は、基台10と、基台10の裏面に固定された移動部20とを複数備え、移動部20の動きに基づいて前後左右および斜め方向などの全方位に移動可能であり、傾斜地や高さの異なる路面においても走行安定性を保持するものである。
基台10は略平板状となっており、移動部20は全方位移動体1の移動中および停止中において、常に基台10を略水平に保つものである。基台10は、移動部20の固定された反対側の面に荷物等を搭載できる荷台でもあり、本実施形態では正面視略円形状であるが、楕円形状、台形状、四角形状でも良く、特に本実施形態の形状に限定されない。
移動部20は、基台10に複数固定され、本実施形態では6個の移動部20を有している。移動部20は、円盤状で略平板状の車輪21と、車輪21を支持する支軸22と、車輪21を基台10に対して近接および離隔または回転させる駆動部30と、車輪21の回転と停止を行う推進部40とを備えており、全方位移動体1の移動および停止を行うことができるようになっている。
車輪21は、路面上に接地して路面上を走行するための回転体であり、車輪21の回転に摺動する回転軸23を有し、回転軸23は連結部24の一端に固定され、支軸22は連結部24の他端に固定されている。連結部24は、本実施形態において、断面略L字状を成している。
支軸22は、基台10に対して略垂直方向に延在し、駆動部30内で往復運動することにより車輪21を基台10に近づけたり(接近)、遠ざけたり(離隔)する。また、駆動部30内で支軸22が回転することにより、車輪21が支軸22の延在方向である方向と直角方向にある水平方向に回転する。なお、支軸22の延在方向は、垂直方向に対して傾きがあってもよい。
本実施形態の駆動部30は、図2に示すように、平板31と、平板31を付勢するコイルスプリング32と、支軸22を往復運動させる摺動機構33と、支軸22を水平方向に回転させる回転機構34とを備えている。
摺動機構33は、ストロークセンサー33aと、ストロークモータ33bと、ボールネジ33cと、を有し、回転機構34は、舵角センサー34aと、転蛇用モータ34bと、ボールスプライン34cと、スリップリング34dとを有している。
車輪21を基台10に対して近接または離隔させたい場合は、ストロークモータ33bが駆動して、ボールネジ33cを回転させる。すると、ボールネジ33cの回転に追従して、支軸22のネジ部がボールネジ33cに螺合しながら支軸22がボールネジ33c内を移動することによって、車輪21が駆動部30に対して往復運動する。
また、車輪21の移動(進行)方向を変更させたい場合は、転蛇用モータ34bを駆動させ、ボールスプライン34cを回転させる。ボールスプライン34c内に回転ベアリングを介して周接した支軸22がボールスプライン34cの回転に連動して水平方向に回転することによって、車輪21の舵角が変化する。
ストロークセンサー33aは、基台10の水平方向を検知して、例えば、後述する水平制御部50の制御信号を受信してストロークモータ33bを駆動させ、車輪21の基台10に対する距離を制御して、基台10を常に水平に保つようにする。車輪21は、基台10に対して所定の距離でコイルスプリング32によって付勢されているが、ストロークモータ33bを駆動させて、支軸22を駆動部30内に挿入させ、コイルスプリング32を圧縮させることにより、車輪21を基台10に接近させることができる。
舵角センサー34aは、全方位移動体1の所定の方向に対する制御信号を受信して、転蛇用モータ34bを駆動させて、支軸22を水平方向に回転させることにより車輪21が所定の方向に舵角する。ここで、所定の方向とは、操作者の希望する進行方向や予めプログラムされた移動方向をいう。
推進部40は、車輪21を回転させて加速または減速を行うと共に停止も行い、全方位移動体1を所定の方向に移動させる。本実施形態において、推進部40は、車輪21に近接して設けられているが、車輪21と接地面(路面など)Aとの摩擦に関わらないリニアモータやプロペラ、ジェット推力等を推進部40とすることにより、車輪21の接地面Aにおける損傷を防止することも可能である。
本発明に係る全方位移動体の第2実施形態の一例は、摺動機構33または回転機構34がギア式である。すなわち、ウォームホイール35とウォームギア36との螺合機構となっており、ストロークモータ33bまたは転蛇用モータ34bの駆動によりウォームホイール35が回転し、ウォームギア36が回転して、車輪21の往復運動や回転運動が可能となる。
次に本発明に係る全方位移動体の動作について説明する。図4から図7に示す通り、各車輪21の舵角を変更することにより、全方位移動体は種々様々な動きが可能である。
(1)直進モード(図4参照)
各車輪21の舵角を揃えることにより、全方位移動体1は、所定の方向(図中矢印参照)に直進が可能となる。図4(a)の実施例1では、図面真上が所定の方向であり、図4(b)の実施例2では、図面右斜め上方向が所定の方向となる。
(2)旋回モード(図5参照)
各車輪21の舵角を変化させ、例えば原点Oを中心とした角度に合わせることにより旋回が可能となる。
(3)自転モード(図6(a)参照)
円周B上において各車輪21の舵角を円周Bに沿って変えることにより、基台10が中心回転することが可能となる。
(4)停止モード(図6(b)参照)
三角形の頂点上に存在する3個の移動部20を一つの組み合わせとして二つグループG1、G2を作り、各グループG1、G2の車輪21の方向を略直交させることにより全方位移動体1を停止させることができる。本実施形態では、符号21a、21b、21cの車輪がグループG1、符号21d、21e、21fの車輪がグループG2である。車輪21が少なくとも6個ある場合は全方位に停止可能である。例えば、車輪21が4個の場合は、前後または左右に移動する可能性があるが、車輪21が6個の場合は、上述したように停止させることができるので、メカニカルなブレーキを必要としない。
(5)省エネモード(図7参照)
三角形の頂点上に存在する3個の車輪21のみを可動させる三輪走行により、直進、旋回が可能である。図7(a)では、グループG1の車輪21a、21b、21cが可動し、グループG2の車輪21d、21e、21fが接地面Aに接しない程度に基台10に近接している。これにより、必要最低限の車輪21の駆動で済むため省電力が実現でき、推進部40に電力を供給するバッテリー等への負荷も軽減でき、グループG2の車輪21の摩耗や損傷を抑制することが可能である。
なお、グループG1の車輪21が回転中において、接地面Aとの摩擦などが極めて少ない接地面Aであれば、グループG2の車輪21を接地面Aから離間せず、自由回転させても良い。このようにしても同様に省電力を実現することができる。なお、グループG1とグループG2が逆になった場合でも同様である。
図7(b)は三輪走行の一例である。グループG1の車輪21が回転して前進し(K1)、次にグループG1の車輪21の舵角を変更して(K2)所定の方向に前進し、そしてグループG2の車輪21を駆動状態にして(K3)所定の方向に前進し、停止する(K4)。
このように走行することにより、据え切りをせずに方向変換が容易となる。方向変換時において、基台10が水平に保たれ、基台10の回転も生じないため、基台10に載置された搭載部等の荷崩れを生じることも無い(図中、例えば車輪21aが、基台に対して相対的に常に同位置になることを参照)。
また、停止(K4)においては、グループG1とグループG2の車輪21の方向は必ずしも直交しなくてもよく、全方位移動体1が停止可能な角度であればよい。
本実施形態では、車輪21が6個(六輪)備えられている例を説明したが、運搬を目的とした場合は積載量に応じて車輪21を増やすことが可能である。また、車輪21の数が増えた場合には、四輪からなる2グループG、五輪からなる2グループGなどを作り、走行中のそれらの車輪21の組み合わせも適時変更が可能である。
さらに、積載量の多い少ない等の積載状態、接地面Aの平地、砂利道、傾斜、凹凸などの接地状態などに合わせて、駆動力の変更や車輪21の種類の変更等が可能である。そして、移動部20に機能の異なる走行装置を組み合わせることも可能であり、例えば、三輪の3グループGを作り、1つのグループGは急斜面対応の高トルク駆動輪を有する構成としてもよい。
図8は接地面Aが水平でなく凹凸のある場合の全方位移動体1の動きを示す模式図である。図8を用いて、全方位移動体1の車輪21の動きを説明する。
接地面Aが、基台10の水平方向に対して相対的に変位がある場合(基台10と接地面Aとの距離が変化する場合)、各移動部20の支軸22の基台10に対する距離を変更する。本実施形態の全方位移動体1は、基台10の水平状態を検知する水平制御部50を備えている。水平制御部50は、例えば、直交2方向重力センサーやヨーレートセンサー等である。水平制御部50からの信号を受信して、ストロークセンサー33aの制御により、車輪21を接地面Aに接地させながら、基台10を常に水平に保持することができる。すなわち、各車輪21が、それぞれの相対的な接地する位置を制御することにより基台10の水平が維持される。
図9および図10は、全方位移動体1が、進行方向前方に障害物60が存在する場合、全方位移動体1が障害物60を乗り越える動作の一例を示す模式図である。図9および図10を用いて、本実施形態の全方位移動体1の障害物60に対する乗り越え動作を説明する。
進行方向前方にある障害物60を人為的または電子的に検知する(図9(a)参照)。検知すると、障害物60に最も近い移動部201の駆動部301が駆動して車輪211を接地面Aから離し(図9(b)参照)、基台10に近接して、車輪211が障害物を乗り越える。そして、車輪211が接地面Aに接地し、中央の車輪212が駆動部302の駆動により基台10に近接し、全方位移動体1の中央部分が障害物60を乗り越える(図9(c)参照)。
全方位移動体1の中央部分が障害物を乗り越えると、車輪212が接地面Aに接地し、初期の段階で障害物60に最も遠い移動部203の駆動部303が駆動して車輪213を接地面Aから離し基台10に近接して、車輪213が障害物60を乗り越える(図10(a)参照)。車輪213が障害物60を乗り越えると、車輪213は再び接地面Aに接地し、全方位移動体1の障害物60の乗り越え動作が完了する(図10(b)参照)。なお、接地面Aに各車輪間の幅よりも小さい径の穴(凹部)があった場合には、各駆動部を駆動させることなく、全方位移動体1がそのまま移動できるのは言うまでもない。
図11は、クランク状の路面を移動する場合の全方位移動体1の動きを示す模式図である。図11を用いて、全方位移動体1の動きを説明する。
クランク状の路面(接地面)Aを移動する場合、例えばグループG1の車輪21が回転し、グループG2の車輪21が接地面Aから離間し、同時にグループG1とグループG2の車輪21の方向は直交している。角C1に全方位移動体1が位置した場合、グループG2の車輪21を接地面Aに接地させて全方位移動体1を停止させた後、グループG1の車輪21を接地面Aから離間させて、グループG2の車輪21を回転させ全方位移動体1を移動させる。図11には、グループG1の車輪21aとグループG2の車輪21dの位置が示されている。
そして、角C2に全方位移動体1が位置した場合、グループG1の車輪21を接地面Aに接地させて全方位移動体1を停止させた後、グループG2の車輪21を接地面Aから離間させて、グループG1の車輪21を回転させ全方位移動体1を移動させる。
一方、図12に示すように、車輪21が4個の場合、角C1、C2において全方位移動体1が自転するための自転スペースを必要とし、走行占有面積Sを広く取る必要があるが、車輪21が6個の場合、走行占有面積Sは最小限でよい(図11(b)と図12(b)との比較)。
また、本実施形態の全方位移動体1を用いれば、図13に示されるように、例えば芝刈り機100と連動して人為的に行うことなく芝を無駄なく刈り取ることができ、ゴルフ場やグランドの整備に活用できる。具体的には、全方位移動体1の後方に芝刈り機を接続してもよいし、全方位移動体の下部に芝刈り機能を有する装置を取り付けてもよい。
また、全方位移動体1の後方にライン引き機を接続してもよいし、全方位移動体の下部にラインを形成できる機能を有する装置を取り付けてもよい。このようにすることにより、道路上のマークや標識、グランドのマーク101なども全方位移動体1の移動軌跡を利用して正確に描くことが可能となる。
各支軸22を含めて車輪21の駆動制御は、独立に制御できることが望ましく、全方位移動体1の動きは中心となる制御部で行い、制御信号は、各移動部20に回線、通信などにより送信可能である。
本実施形態の全方位移動体1は、全方位移動体1の動きを制御する図示しない各種の制御部および状態や制動等を演算する各種演算部を備えていることが望ましい。
本発明の全方位移動体1は、略平板状の基台10と、基台10の下部に固定される少なくとも6つ以上の移動部20と、を有し、移動部20は、円盤状で略平板状の車輪21と、車輪21を支持する支軸22と、支軸22が摺動する駆動部30とを備え、支軸22が駆動部30内で往復運動することにより、車輪21が基台10に対して接近または離隔し、基台10が常に略水平に維持されている。
したがって、円盤状の車輪21のみで全方位移動および停止が簡単な構造で実現でき、6つ以上の移動部20の車輪21により全方位に対して安定してスムーズな移動ができ、転倒を防止できる。また、移動部20が少なくとも6つあるため、移動方向の変更が容易であり、特に右折や左折における走行占有面積が極めて少なく、効率の良い移動ができる。そして、複雑な接地面においても常に基台10が水平に保たれるため、基台10上の搭載物の落下を防止でき、搭載物の載置方向も変化せず、搭載物の管理が容易であり、また、基台10に他の機構を固定した場合でも、他の機構の変位や固定部への負荷がなくなり汎用性が向上する。
本発明の全方位移動体1は、基台10が水平制御部50の制御により水平が維持されている。したがって、支軸22の動きや車輪21の動きによる変動があっても常に基台10の水平が維持制御され、基台10上に載置された搭載物の落下を防止できる。
本発明の全方位移動体1の移動部20には、支軸22の往復運動を駆動する摺動機構33と、車輪21の移動方向を変更させる回転機構34とを有する。したがって、移動部20内に複数の機構がまとめられ、構造が簡単でメンテナンスが容易である。また、往復運動と移動方向の変更が同時にできるため、各種接地面Aの変位に素早く対応できる。
本発明の全方位移動体1の移動部20には、車輪21に近接して車輪21の回転および停止を行い、全方位移動体1を移動させる推進部40が備えられている。したがって、推進部40の制御により、全方位移動体1の移動が的確になる。また、推進部40の駆動が直接車輪21に伝達され、全方位移動体1の移動、停止をスムーズに行うことができる。そして、推進部40が車輪21に近接して設けられているため、コンパクト化が図れる。なお、上述したような効果はないが、推進部は基台に備えられていてもよい。
本発明の全方位移動体1の各移動部20は、独立して車輪21の移動方向の変更および往復運動を行うことができる。したがって、各移動部20が、走行中の方向変更、旋回、停止に独自に対応できるため、全方位の移動が確実に安定して行われる。また、接地面Aの変化(凹凸、傾斜、障害物60等)に対しても的確に車輪21の駆動が行われ、高度な動きが実現できる。
本発明の全方位移動体1の移動部20は、少なくとも3つの移動部が一つのグループGを形成し、グループGが少なくとも2つ以上ある。そして、あるグループの車輪を回転させた際に、他のグループの車輪を停止させておくことにより、移動時の省エネが可能となり、操作が容易で、安定した走行、停止ができる。
本発明の全方位移動体1は、一つのグループGが動作中であり、他のグループGが動作しないかまたは一つのグループGの動作に追従する(推進部を稼働させずに、車輪を自由回転させる)。したがって、移動時の省エネが可能であり、車輪21の摩耗を抑制することができる。
本発明の全方位移動体1の車輪21は、全方位移動体1が進行方向を変える際、基台10の相対的位置を変更しない状態で回転機構34により舵角を変更する。したがって、基台10の初期の位置関係が保たれ、搭載物へ回転モーメントが加わらないため、荷崩れを防止することができる。
本発明の全方位移動体1の車輪21は、全方位移動体1が停止する際、少なくとの2つの車輪21が略直交する方向に配列される。したがって、メカニカルなブレーキを必要としない簡素化された構造を実現できる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数値、形態、数、配置箇所等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
1 全方位移動体
10 基台
20 移動部
21 車輪
22 支軸
23 回転軸
24 連結部
30 駆動部
33 摺動機構
34 回転機構
40 推進部
50 水平制御部
A 接地面
G(G1、G2) グループ

Claims (9)

  1. 車輪を備え、全方位に移動可能な全方位移動体であって、
    略平板状の基台と、前記基台の下部に固定される少なくとも6つ以上の移動部と、を有し、
    前記移動部は、円盤状で略平板状の車輪と、前記車輪を支持する支軸と、前記支軸が摺動する駆動部と、を備え、
    前記支軸が前記駆動部内で往復運動することにより、前記車輪が前記基台に対して接近または離隔し、前記基台が常に略水平に維持されていることを特徴とする、
    全方位移動体。
  2. 前記基台は、水平制御部の制御により水平が維持されていることを特徴とする請求項1に記載の全方位移動体。
  3. 前記移動部には、前記支軸の前記往復運動を駆動する摺動機構と、前記車輪の移動方向を変更させる回転機構とを、有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の全方位移動体。
  4. 前記移動部または前記基台には、前記車輪に近接して前記車輪の回転および停止を行い、前記全方位移動体を移動させる推進部が備えられていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の全方位移動体。
  5. 前記各移動部は、独立して前記車輪の前記移動方向の変更および前記往復運動を行うことができることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の全方位移動体。
  6. 前記全方位移動体が所定の方向に移動できるように、少なくとも3つの移動部が一つのグループを形成し、前記グループが少なくとも2つ以上あることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の全方位移動体。
  7. 前記一つのグループが動作中であり、他のグループが動作しないかまたは前記一つのグループの動作に追従することを特徴とする請求項6に記載の全方位移動体。
  8. 前記車輪は、前記全方位移動体が進行方向を変える際、基台の相対的位置を変更することなく前記回転機構により舵角を変更することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の全方位移動体。
  9. 前記車輪は、前記全方位移動体が停止する際、少なくとの2つの前記車輪が略直交する方向に配列されることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の全方位移動体。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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