JP2018186671A - 電力変換装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】電流連続性の有無に拘わらず制御対象値Vinが指令値Vin*に一致するよう第一通流率指令値D1*を出力する第一制御器31、電流連続性の有無に拘わらず一定の制御特性が得られるよう電流非通流率検出値Dndetに基づき第一通流率指令値D1*を補正し第二通流率指令値D2*を出力する第二制御器32、および第二通流率指令値D2*に基づきスイッチング素子Sa、Sbをオンオフ駆動するPWM信号を生成するPWM変調部33を備えた。
【選択図】図2
Description
更に、電流不連続モードにおけるスイッチング素子の同期整流を実現してその損失低減を図ることを目的とする。
制御手段は、電流連続モードと電流不連続モードとに拘わらず単一の制御構成で制御対象値が制御指令値に一致するよう通流率を演算し第一通流率指令値D1*として出力する第一制御器、非通流期間のスイッチング周期に対する比率を電流非通流率Dn(1>Dn≧0)としたとき、電流連続モードと電流不連続モードとに拘わらず一定の制御応答特性が得られるよう電流非通流率Dnに基づき第一通流率指令値D1*を補正し第二通流率指令値D2*として出力する第二制御器、および第二通流率指令値D2*に基づきスイッチング素子をオンオフ駆動する駆動信号を生成する駆動回路を備えたものである。
スイッチング素子をオンオフするスイッチング周期において、リアクトルに常に蓄勢または放勢のいずれかの電流が流れる電流連続モードまたはリアクトルに電流が流れない非通流期間が存在する電流不連続モードで制御する場合、
制御手段は、制御対象値が制御指令値に一致するよう通流率指令値を生成するとともに非通流期間のスイッチング周期に対する比率である電流非通流率を生成する制御器、対称三角波と通流率指令値とによるパルス幅変調で第一スイッチング素子をオンオフ駆動する第一PWM信号を生成する第一三角波比較器、および第一PWM信号に同期するのこぎり波と電流非通流率とによるパルス幅変調で非通流期間に対応する非通流期間パルスを生成するとともに、第一PWM信号と非通流期間パルスとの合成パルスを反転することで第二スイッチング素子をオンオフ駆動する第二PWM信号を生成する第二三角波比較器を備えたものである。
図1は、本願発明を適用する電力変換装置の基本的な構成を示す図で、ここでは、主として、そのコンバータ部分を中心とした構成について説明する。
電力変換装置100は、直流電源1と負荷101、直流電源102、電力変換装置103のいずれかとの間で電力変換の動作を行う。そして、電力変換装置100は、リアクトルL1と、このリアクトルL1の一端で互いに直列に接続された第一スイッチング素子Saおよび第二スイッチング素子Sbとを有しこれらスイッチング素子Sa、Sbのオンオフ動作に伴うリアクトルL1の蓄勢放勢動作を利用して入力端電圧Vinと出力端電圧Voutとの間で電圧電力の変換を行うコンバータ2と、スイッチング素子Sa、Sbをオンオフ制御する制御手段としての制御装置3とを備えている。
スイッチング素子Sbにスイッチング素子Saへの駆動信号の反転信号を供給する場合、コンバータ2の放電動作(直流電源1から負荷101へ放電)においては、スイッチング素子Saがオンのとき、直流電源1からスイッチング素子Saに電流が流入しリアクトルL1にエネルギーを蓄える(蓄勢)。次いで、スイッチング素子Saがオフすると、リアクトルL1に蓄えられたエネルギーは負荷101に供給される(放勢)。
また、非通流期間のスイッチング周期に対する比率で定義される、本願発明で要部を成す電流非通流率Dnを得る方法として、リアクトルL1の電流検出値に基づき算出した電流非通流率検出値Dndetを使用する場合と演算により求める電流非通流率推定値Dnhatを使用する場合とを取り上げる。
第一制御器31は、電流連続モードと電流不連続モードとに拘わらずコンバータ2の入力端電圧の検出値Vinが入力端電圧の指令値Vin*に一致するようスイッチング素子の通流率を演算し第一通流率指令値D1*を出力する。
駆動回路としてのPWM変調部33は、第二制御器32からの第二通流率指令値D2*と対称三角波Cとの比較演算を行い、いわゆるパルス幅変調(PWM)によりスイッチング素子Saをオンオフ駆動する駆動信号を出力する。
この場合、第二制御器32は、第一電圧検出器4からのコンバータ2の入力端電圧の検出値Vinと第二電圧検出器5からのコンバータ2の出力端電圧の検出値Voutとから内部で電流非通流率推定値Dnhatを演算により求め、この電流非通流率推定値Dnhatに基づき第一制御器31からの第一通流率指令値D1*を補正し第二通流率指令値D2*を出力する。
第一制御器31は、上述の通り、コンバータ2の入力端電圧の検出値Vinが入力端電圧の指令値Vin*に一致するようスイッチング素子の通流率を演算し第一通流率指令値D1*を出力する。即ち、いわゆるフィードバック制御により、電流連続モードか電流不連続モードかに拘わらず、従って、例えば、電流非通流率Dn=0の電流連続モードからDn>0の電流不連続モードに移行しても、第一制御器31は、このDnの変化に関係なく、もっぱら制御対象値の検出値Vinを指令値Vin*に追従させる制御を継続する。
しかし、既述したように、例えば、日射急変や系統騒乱等の外乱に対処するため高い制御応答性が要求されるなか、電流非通流率Dnの変化が更なる外乱として加わり、制御特性に悪影響を及ぼし得ることが懸念される。
コンバータ2に相当する部分で、電流非通流率Dn(1>Dn≧0)は、(1)式に示す通り、リアクトルL1に電流が流れない非通流期間Tnをスイッチング周期Tcで規格化した値である。
(4)式は、Dn外乱伝達関数(Vin/Dn)である。なお、表示を簡単にするため、検出値Vinに対する制御系の閉ループ伝達関数は、指令値Vin*を用いてVin/Vin*で表している。
図6は、図5のブロック線図を、外乱Dnを典型的な形で表したブロック線図である。(3)式の開ループ伝達関数GHは、図6に示す閉ループ制御系における一巡伝達関数A・B・Cに相当し、(5)式で表現される。
(6)式は、(5)式のVin/Dを導出するため、図5の制御装置3を除く部分の関係式である。ここでは、個々の伝達関数であるブロックAとブロックBとの間で発生する外乱Dnは無視している。
なお、以上ではDnの影響を(3)式で表される開ループ伝達関数GHで評価しているが、これは、閉ループ伝達関数に比べDnの影響がより顕著に現れるからである。
そこで、上述の前者の関数のみを考慮して、演算G1として、D1*に(1−Dndet)を乗算する演算を行う。これにより、(3)式の開ループ伝達関数GHは、(14)式となる。
即ち、第一非通流率補償部321において、演算G1として、(1−Dndet)×D1*を実行することにより、閉ループ伝達関数Vin/Vin*に及ぼす電流非通流率の影響を取り除くことが出来る。
そこで、第二非通流率補償部322において、演算G2として、第一通流率指令値D1*から電流非通流率検出値Dndetを差し引くと、(17)式は(20)式に改善出来る。
従って、実機の電流非通流率Dnと電流非通流率検出値Dndetとが一致すると、たとえ、積分ゲインKiが0であっても、電流非通流率Dnの発生に伴う電圧Vinの変化を相殺することが出来る。
第一制御器31は、電流連続モードと電流不連続モードとに拘わらずコンバータ2の出力端電圧の検出値Voutが出力端電圧の指令値Vout*に一致するようスイッチング素子の通流率を演算し第一通流率指令値D1*を出力する。
この場合、第二制御器32は、第1電圧検出器4からのコンバータ2の入力端電圧の検出値Vinと第二電圧検出器5からのコンバータ2の出力端電圧の検出値Voutとから内部で電流非通流率推定値Dnhatを演算により求め、この電流非通流率推定値Dnhatに基づき第一制御器31からの第一通流率指令値D1*を補正し第二通流率指令値D2*を出力する。
第一制御器31は、電流連続モードと電流不連続モードとに拘わらずリアクトルL1の電流の検出値ILが電流の指令値IL*に一致するようスイッチング素子の通流率を演算し第一通流率指令値D1*を出力する。
この場合、第二制御器32は、第1電圧検出器4からのコンバータ2の入力端電圧の検出値Vinと第二電圧検出器5からのコンバータ2の出力端電圧の検出値Voutとから内部で電流非通流率推定値Dnhatを演算により求め、この電流非通流率推定値Dnhatに基づき第一制御器31からの第一通流率指令値D1*を補正し第二通流率指令値D2*を出力する。
図13は、図10に対応する制御系のブロック線図である。
(24)式は、Dn外乱伝達関数(Vout/Dn)である。なお、表示を簡単にするため、検出値Voutに対する制御系の閉ループ伝達関数は、指令値Vout*を用いてVout/Vout*で表している。
(26)式は、Dn外乱伝達関数(IL/Dn)である。なお、表示を簡単にするため、検出値ILに対する制御系の閉ループ伝達関数は、指令値IL*を用いてIL/IL*で表している。
この場合、電流非通流率Dndetを利用した、上述した線形補正または外乱補正による効果が得られ、リアクトルL1の電流連続性が損なわれても制御応答性の変化を抑制することができる。
図14は、本願発明の実施の形態2としての電力変換装置100の構成を示す図である。
図14は、太陽光発電装置として、先の図2の構成を更に具体化したもので、電力変換装置100および電力変換装置103を含むパワーコンディショナー200として図示している。ここでは、第一制御器31に出力する、コンバータ2の入力端電圧の指令値Vin*を生成するMPPT演算部30を備えている。
また、この図14のMPPT演算部30は、第二電圧検出器5からの検出出力Voutを取り込み、上記の機能に加え、電力変換装置100と電力変換装置103との接続点の電圧が、系統等の何らかの原因で予め定められた値を超えたとき、上記した最大電力制御に優先して、太陽電池201から発電する電力を抑制する機能を備えている。
従って、以下では、この実施の形態1と異なる点を中心に詳細に説明し、その他実施の形態1と共通する部分は、簡略化して説明するものとする。
即ち、ここでは、リアクトルL1の電流検出値を用いることなく、第二制御器32の内部で演算により求めた電流非通流率推定値Dnhatを使用して第二通流率指令値D2*を求める。
そのため、実施の形態2の第二制御器32では、後段で詳述するように、リアクトルL1の電流連続性の有無によって変化する通流率と昇圧比(Vout/Vin)との関係に着目することで電流非通流率Dnを演算により推定する電流非通流率推定手段323を備える。
以上の推定演算により得られる電流非通流率推定値Dnhatを(36)式に示す。
既述したように、図15のブロック線図は、第二制御器32の演算Gの内容を除けば、実施の形態1の図5と同様であるので、各伝達関数を基に電流非通流率Dnの影響を抑制すべく実施の形態1の(22)式で求められた演算Gの内容を踏襲したものを図16(1)に示す。
但し、図16(1)では、制御の安定化を確保する目的で、(36)式の演算結果Dnhatに対して時定数Tの低域通過フィルタの処理を施した値である、
(1/(1+sT))・Dnhat
を(22)式に適用した(37)式による演算構成を示す。
この制御発振を確実に抑制するためには、例えば、常に、「D1*」と「Dccmhat」とを比較し、前者が後者より大きくなったときは、両者を等しいと置く回路を設ければ良い。
図17は、(3)式と(41)式に対応する開ループ伝達関数GHの(1)ゲイン特性
および(2)位相特性を示す。また、図18は、(4)式と(42)式に対応するDn外乱伝達関数(Vin/Dn)の(1)ゲイン特性および(2)位相特性を示す。
(41)式の開ループ伝達関数GHは、先の実施の形態1の(14)式と異なり非通流率Dnの影響を意味する(41)式右辺第4項を(41)式右辺第2項により相殺できない。(41)式右辺第2項は、分母のs関数0次項に相当する時定数の高域通過フィルタを意味しており、この時定数は「D1*」と「Dccmhat」の値により変化する特性を持つため低周波側ゲインを低下させる効果を持つ。
これは前述した通り、図16(1)に示した(37)式に相当する構成を適用した構成では制御安定性が低下するため、図16(2)の(39)式に相当する構成を採用したためである。なお、図18の特性を見ると、<2><4>に比べ<3>は、100rad/s以下では外乱の低域ゲインを抑制する傾向を確認できる。
また、リアクトルL1のインダクタンスが、大、中、小の3種類の場合について示している。そして、L大特性では、電圧レベルV1、V2いずれでもリアクトルL1の電流連続性は成立し、L小特性では、電圧レベルV1、V2いずれでも電流連続性は成立せず、従って、電流は不連続となり、L中特性では、電圧レベルV1のとき電流連続性が成立し、電圧レベルV2のとき電流は不連続となる。
図20(1)と図19(1)とを比較すると、Lの大中小の大きさの変化に対する、入力端電圧Vinのステップ応答のばらつきが、従来のG=1のときよりこの発明の場合小さくなっていることが確認できる。
ここで、Kは、通流率推定値Dccmhatと第一通流率指令値D1*との誤差を抑制可能な比例ゲインを意味する。
なお、(43)式の補正をする場合、(36)式に示した電流非通流率推定値Dnhatを求める演算式は、(44)式に置き換える必要がある。これにより、制御特性がより安定したものとなる。
また、実施の形態1、2の説明では一般的な昇圧コンバータを用いたが、電流連続モードにおいて通流率を入力電圧と出力電圧の比で表すことができる他のコンバータおよびインバータに対してそれぞれの制御モデルに応じた形で適用しても良い。
図22は、本願発明の実施の形態3としての電力変換装置300の構成を示す図である。この実施の形態3は、特に、電流不連続モードにおけるスイッチング素子の損失低減を実現するものである。
図22は、全体として先の図1および図4で説明した構成を踏襲したもので、以下、これらと異なる点を中心に説明する。
従って、先の形態例では、第二スイッチング素子Sbには駆動信号が供給されないか第一スイッチング素子Saへの駆動信号を反転した信号が供給されていたが、この実施の形態3では、第二スイッチング素子Sbには、後段で説明する第二PWM信号が供給される。
図24(4)は、低損失PWM変調部34による各信号生成の様子を示すタイミングチャートである。
また、第二通流率指令値D2*への補正をせず、第一制御器31からの第一通流率指令値D1*を使ってPWM信号を生成するようにしても良い。その場合は、図23および図24(4)のD2*はD1*に置き替えれば良い。
第一三角波比較器342は、図24(4)上段の波形図に示すように、対称三角波331と制御器341からの第二通流率指令値D2*とによるパルス幅変調で第一スイッチング素子Saをオンオフ駆動する第一PWM信号を生成する。
また、図24では、直流電源1から負荷101に放電する場合を取り上げたが、負荷101から直流電源1を充電する場合は、第一PWM信号をスイッチング素子Sbに、第二PWM信号をスイッチング素子Saに供給することで同様の同期整流による損失低減が実現する。
また、実施の形態3の説明では一般的な昇圧コンバータを用いたが、電流連続モードにおいて通流率を入力電圧と出力電圧の比で表すことができる他のコンバータおよびインバータに対してそれぞれの制御モデルに応じた形で適用しても良い。
5 第二電圧検出器、6 第一電流検出器、7 電力検出器、30 MPPT演算部、
31 第一制御器、32 第二制御器、33 PWM変調部、
34 低損失PWM変調部、100,103,300 電力変換装置、101 負荷、
200 パワーコンディショナー、201 太陽電池、321 第一非通流率補償部、
322 第二非通流率補償部、323 電流非通流率推定手段、331 対称三角波、
332 のこぎり波、341 制御器、342 第一三角波比較器、
343 第二三角波比較器、Sa 第一スイッチング素子、
Sb 第二スイッチング素子、L1 リアクトル、C1,C2 コンデンサ、
SW 切替スイッチ、Dn 電流非通流率、Dndet 電流非通流率検出値、
Dnhat 電流非通流率推定値、D1* 第一通流率指令値、
D2* 第二通流率指令値、Dccmhat 通流率推定値。
Claims (14)
- リアクトルとスイッチング素子とを有し前記スイッチング素子のオンオフに伴う前記リアクトルの蓄勢放勢動作を利用して入出力端間で電圧の変換を行うコンバータ、および前記スイッチング素子をオンオフ制御する制御手段を備えた電力変換装置であって、
前記スイッチング素子をオンオフするスイッチング周期において、前記リアクトルに常に前記蓄勢または前記放勢のいずれかの電流が流れるモードを電流連続モード、前記リアクトルに電流が流れない非通流期間が存在するモードを電流不連続モードと称する場合、
前記制御手段は、前記電流連続モードと前記電流不連続モードとに拘わらず単一の制御構成で制御対象値が制御指令値に一致するよう通流率を演算し第一通流率指令値D1*として出力する第一制御器、前記非通流期間の前記スイッチング周期に対する比率を電流非通流率Dn(1>Dn≧0)としたとき、前記電流連続モードと前記電流不連続モードとに拘わらず一定の制御応答特性が得られるよう前記電流非通流率Dnに基づき前記第一通流率指令値D1*を補正し第二通流率指令値D2*として出力する第二制御器、および前記第二通流率指令値D2*に基づき前記スイッチング素子をオンオフ駆動する駆動信号を生成する駆動回路を備えた電力変換装置。 - 前記第二制御器は、前記電力変換装置における前記制御対象値と前記制御指令値とを関係づける伝達関数に対する前記電流非通流率Dnの影響を抑制する線形補正を担う第一非通流率補償部および前記電力変換装置における前記制御対象値と前記電流非通流率Dnとを関係づける伝達関数に対する前記電流非通流率Dnの影響を相殺する外乱補正を担う第二非通流率補償部のいずれかまたは双方を備えた請求項1に記載の電力変換装置。
- 前記リアクトルに流れる電流を検出する電流検出器を備え、前記第二制御器は、前記電流検出器からの電流検出値に基づき算出した電流非通流率検出値Dndetに基づき前記第一通流率指令値D1*を補正し前記第二通流率指令値D2*として出力するようにした請求項2に記載の電力変換装置。
- 前記第二制御器は、前記第一非通流率補償部および前記第二非通流率補償部を備えた請求項3に記載の電力変換装置。
- 前記第二制御器は、前記電流非通流率Dnを演算により推定する電流非通流率推定手段を備え、前記電流非通流率推定手段からの電流非通流率推定値Dnhatに基づき前記第一通流率指令値D1*を補正し前記第二通流率指令値D2*として出力するようにした請求項2に記載の電力変換装置。
- 前記電流非通流率推定手段は、前記コンバータの入出力端の電圧を検出する電圧検出器を備え、前記電圧検出器からの入力端電圧の検出値Vinと出力端電圧の検出値Voutとを用いて以下の(a)式から得られる通流率推定値Dccmhatおよび前記第二通流率指令値D2*を用い以下の(b)式により前記電流非通流率推定値Dnhatを演算するようにした請求項5に記載の電力変換装置。
Dccmhat=1−(Vin/Vout) ・・・(a)
Dnhat=1−(D2*/Dccmhat)・・・(b) - 前記第二制御器は、前記電流非通流率推定値として、請求項6の(b)式で得られる値Dnhatに対し時定数Tの低域通過フィルタの処理を施して得られる以下の(c)式の値を使用するようにした電力変換装置。
(1/(1+sT))・Dnhat ・・・(c)
但し、sはラプラス演算子を示す。 - 前記第二制御器は、前記電流非通流率推定値として、請求項6の(b)式で得られる値Dnhatに対し離散系の処理により発生するむだ時間要素に相当する時間だけ遅らせた値を使用するようにした電力変換装置。
- 前記電流非通流率推定手段は、前記電流連続モードにおいて、前記第一制御器から得られる前記第一通流率指令値D1*と前記コンバータの前記入出力端電圧から演算で得られる通流率との差分を求め、当該差分が小さくなるよう前記電流非通流率推定値Dnhatを補正するようにした請求項6から請求項8のいずれか1項に記載の電力変換装置。
- 前記第二制御器は、前記第一非通流率補償部を備え前記第二非通流率補償部を備えないようにした請求項5から請求項9のいずれか1項に記載の電力変換装置。
- 前記コンバータの出力端電圧を一定とする条件で、前記制御対象値を前記コンバータの入力端電圧の検出値とし、前記制御指令値を前記コンバータの入力端電圧の指令値とした請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の電力変換装置。
- 前記コンバータの入力端電圧を一定とする条件で、前記制御対象値を前記コンバータの出力端電圧の検出値とし、前記制御指令値を前記コンバータの出力端電圧の指令値とした請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の電力変換装置。
- 前記コンバータの出力端電圧を一定とする条件で、前記制御対象値を前記リアクトルに流れる電流の検出値とし、前記制御指令値を前記リアクトルに流す電流の指令値とした請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の電力変換装置。
- リアクトルとこのリアクトルの一端で互いに直列に接続された第一スイッチング素子および第二スイッチング素子とを有しこれらスイッチング素子のオンオフに伴う前記リアクトルの蓄勢放勢動作を利用して入出力端間で電圧の変換を行うコンバータ、および前記スイッチング素子をオンオフ制御する制御手段を備えた電力変換装置であって、
前記スイッチング素子をオンオフするスイッチング周期において、前記リアクトルに常に前記蓄勢または前記放勢のいずれかの電流が流れる電流連続モードまたは前記リアクトルに電流が流れない非通流期間が存在する電流不連続モードで制御する場合、
前記制御手段は、制御対象値が制御指令値に一致するよう通流率指令値を生成するとともに前記非通流期間の前記スイッチング周期に対する比率である電流非通流率を生成する制御器、対称三角波と前記通流率指令値とによるパルス幅変調で前記第一スイッチング素子をオンオフ駆動する第一PWM信号を生成する第一三角波比較器、および前記第一PWM信号に同期するのこぎり波と前記電流非通流率とによるパルス幅変調で前記非通流期間に対応する非通流期間パルスを生成するとともに、前記第一PWM信号と前記非通流期間パルスとの合成パルスを反転することで前記第二スイッチング素子をオンオフ駆動する第二PWM信号を生成する第二三角波比較器を備えた電力変換装置。
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