JP2018185302A - コンタクトピン及び電子機器 - Google Patents
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Abstract
Description
ウェーブスプリングは、線材(断面形状は問わない)の長手方向に沿って波形状が少なくとも一部に形成された線材をコイリングしたバネであり、主に、荷重を受けたときに線材における波形状の山部や谷部がこれに隣接する線材部分に当接して押圧されたときに発生する復元力によってばね特性を発揮する。本発明においては、接触部と基部との間を流れる電流がスプリングを通じて流れるとき、そのスプリングがウェーブスプリングであるため、電流は線材間の当接箇所を通過するように最短ルートを流れる。そのため、巻線の線材に沿って電流が流れるコイルスプリングよりも電流経路の経路長を大幅に短くでき、電流が流れやすくなる。
本実施形態のプローブピン1は、接触部としての第一プランジャ2と、基部としての第二プランジャ3と、ウェーブスプリング4とを備えている。第一プランジャ2、第二プランジャ3及びウェーブスプリング4は、いずれも導電性を有する。
図6は、プローブピン1が組み込まれた検査装置50のソケット21に検査対象であるIC10がセットされたプローブピン1の使用状態を示す断面図である。
本実施形態の検査装置50は、パーソナルコンピュータ60に接続されて使用される。検査装置50のソケット21は、本実施形態のプローブピン1が組み込まれた状態で、検査装置50の基板20上に実装されている。プローブピン1は、ウェーブスプリング4が所定量だけ圧縮された状態でソケット21内のプローブ収容室21a内に収容され、第一プランジャ2のフランジ部2b及び第二プランジャ3のフランジ部3bがプローブ収容室21aの内壁に当接した状態で、第一プランジャ2の頭部2a及び第二プランジャ3の頭部3aがそれぞれソケット21の外部に突出する。
例えば第一プランジャ2から第二プランジャ3へ電流が流れるとき、従来のプローブピン1’では、図7(a)に示すように、第一プランジャ2とコイルスプリング4’との接点Aからコイル巻線の線材に沿って(線材長手方向に沿って)電流が流れ、第二プランジャ3とコイルスプリング4’との接点Bから第二プランジャ3へと流れる。したがって、コイルスプリング4’を流れる電流の経路長(すなわち、接点Aから接点Bまでの電流経路長)は、コイルスプリング4’を構成する巻線の線材の長さ分に相当する。
図8(a)及び(b)は、本実施形態のプローブピン1を用いたソケットと、コイルスプリングを用いた従来の2種類のプローブピンを用いたソケットとを比較した高周波特性の解析結果を示すグラフである。
なお、コイルスプリングを用いた従来の2種類のプローブピンのうちの一方は、図9に示すように、プランジャ2,3の各頭部2a,3aを除いた部分が導電性のバレル5内に収容され、プランジャ2,3間の電流がバレル5を通じて流れる構成のプローブピンである。他方は、バレル5を備えておらず、図7(a)に示したように、プランジャ2,3間の電流がコイルスプリングを通じて流れる構成のプローブピンである。
インダクタンスは、プローブピン1の高周波特性を知るための重要なパラメータであり、一般に小さな値だと特性が良いと言える。この計算では、上述した解析で用いた各プローブピンを用いたソケットのSパラメータからRL直列等価回路を計算し、そのインダクタンスの周波数特性を計算した。この計算結果を図10に示す。
図示のように、プローブピン301は、接触部302と基部303の各頭部がそれぞれコネクタ310の外部に突出するように、コネクタケース305のプローブ収容室305a内に収容されている。コネクタケース305には、例えば縦5列横5列に配列されるようにプローブピン301が収容される。このようにコネクタ310に組み込まれたプローブピン301は、その接触部302の頭部が上部基板10−1の端子11−1に接触し、基部303の頭部が下部基板10−2の端子11−1に接触する。そして、上部基板10−1及び下部基板10−2をウェーブスプリング304の付勢力に抗して近付けることで、各基板の端子11−1,11−2にプローブピン301の接触部302及び基部303がそれぞれ押し当てられた状態となり、この状態で固定される。
図14に示した例では、コネクタケース305のプローブ収容室305a内に収容されたプローブピン301が自重によってプローブ収容室305aから容易に脱落し、組立性の低下を招くおそれがある。図15に示す例では、コネクタケース305に絶縁性部材からなるストッパ306を設け、プローブピン301の脱落を防止するものである。
本解析において、本実施形態のプローブピン1とコイルスプリングを用いた従来のプローブピンは、いずれも、高周波特性の解析で用いたものと同様である。なお、本実施形態のプローブピン1に用いられたウェーブスプリングは、線材断面が一辺0.05mmの正方形であり、従来のプローブピンに用いられたコイルスプリングは、線材断面が直径0.05mmの円形である。本解析では、これらのプローブピンに対し、0.1A(従来のプローブピンのみ)、0.3A、0.5A、1A(本実施形態のプローブピンのみ)の直流電流を0〜60秒間流し、その最高温度(各スプリングの伸縮方向中央部)を測定した。
また、下記の表1は、通電開始から60秒間経過時点の温度と、電流を流し続けて温度が定常値になったときの定常温度とを示す表である。
Claims (6)
- 接触対象に接触する接触部と基部とがスプリングを介して相対移動可能に構成されたコンタクトピンにおいて、
前記スプリングとして、ウェーブスプリングを用いたことを特徴とするコンタクトピン。 - 請求項1に記載のコンタクトピンにおいて、
前記接触部及び前記基部の少なくとも一方に、前記ウェーブスプリングを引っ掛けて取り付ける取付部が設けられていることを特徴とするコンタクトピン。 - 請求項1又は2に記載のコンタクトピンにおいて、
前記接触部と前記基部は、その一方に設けた凸部が他方に設けた凹部内に挿入された状態で相対移動することを特徴とするコンタクトピン。 - 請求項3に記載のコンタクトピンにおいて、
前記凸部には、胴部と、該胴部よりも先端側に形成された雄ねじ部とが形成され、
前記凹部には、前記雄ねじ部を前記相対移動の方向に移動可能に収容する収容部と、前記雄ねじ部がねじ込み可能で、かつ、前記胴部を前記相対移動の方向に移動可能に保持する雌ねじ部とが形成されていることを特徴とするコンタクトピン。 - 請求項1に記載のコンタクトピンにおいて、
前記接触部及び前記基部の少なくとも一方は、前記ウェーブスプリングと一体の単一部品で構成されていることを特徴とするコンタクトピン。 - 請求項1乃至5のいずれか1項に記載のコンタクトピンを備えた電子機器。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2017084842 | 2017-04-21 | ||
JP2017084842 | 2017-04-21 |
Publications (1)
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Family
ID=64356545
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JP2018074943A Pending JP2018185302A (ja) | 2017-04-21 | 2018-04-09 | コンタクトピン及び電子機器 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2018185302A (ja) |
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2018
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