JP2018181440A - 燃料電池、及び、燃料電池システム - Google Patents

燃料電池、及び、燃料電池システム Download PDF

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Abstract

【課題】 出力電圧を安定させつつ増大することが可能な燃料電池を提供する。【解決手段】 燃料電池1は、積層されている複数のセル25、水素用マニホールド261、及び、水素供給管21,22,23を備える。セル25は、水素と酸素との反応によって電気エネルギを発生可能に形成されている。水素用マニホールド261は、複数のセル25のそれぞれが有する水素が流れる水素流路に連通し、水素を流通可能である。水素供給管21,22,23は、水素用マニホールド261に収容されている。水素供給管21,22,23は、複数のセル25の積層方向Ld0の一端側から積層方向Ld0に沿って延びるよう形成され、セル25に水素を供給可能である。水素供給管23は、複数のセル25の積層方向の他端側に位置するセル257に水素を供給可能である。【選択図】 図2

Description

本発明は、燃料電池、及び、燃料電池システムに関する。
従来、燃料ガスと酸化剤ガスとの化学反応によって電気エネルギを発生する燃料電池が知られている。燃料電池では、燃料ガスと酸化剤ガスとの化学反応によって電気エネルギを発生することが可能な複数のセルを積層し、当該燃料電池の出力電圧を増大させている。このとき、積層している複数のセルのそれぞれに当該セルの発電性能を十分に発揮できるよう十分な量の燃料ガスを供給することが要求される。例えば、特許文献1には、複数のセル、及び、積層している複数のセルを積層方向に貫通するよう形成されている燃料ガス用マニホールドに設けられる燃料ガス供給管を備える燃料電池が記載されている。
特開2004−327425号公報
特許文献1に記載の燃料電池では、燃料ガス供給管は、複数のセルのそれぞれに燃料ガスを噴射可能な複数の噴射孔を有している。燃料ガスが燃料ガス供給管の一端側から燃料ガス供給管に供給される場合、燃料ガス供給管の他端側の噴射孔から噴射される燃料ガスの圧力は、燃料ガス供給管の一端側の噴射孔から噴射される燃料ガスの圧力に比べ低くなる。このため、燃料ガス供給管の他端側に位置するセルには、十分な量の燃料ガスを供給することができない。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、出力電圧を安定させつつ増大することが可能な燃料電池を提供することにある。
本発明は、燃料電池であって、複数のセル(25)、燃料ガス用マニホールド(261)、及び、複数の燃料ガス供給管(101,102,21,22,23,36,37,38,42)を備える。
セルは、燃料ガスと酸化剤ガスとの反応によって電気エネルギを発生可能に形成され、一方向に沿って積層されている。
燃料ガス用マニホールドは、複数のセルのそれぞれが有する燃料ガス流路(260)に連通し、燃料ガスを流通可能である。
燃料ガス供給管は、燃料ガス用マニホールドに収容されている。燃料ガス供給管は、複数のセルの一方向の一端側から一方向に沿って延びるよう形成され、セルに燃料ガスを供給可能である。
本発明の燃料電池では、複数の燃料ガス供給管の第一燃料ガス供給管(23,38,102)は、複数のセルの一方向の他端側に位置する他端側セル(257)に燃料ガスを供給可能に設けられる。
本発明の燃料電池は、複数のセルのそれぞれが有する燃料ガス流路に連通する燃料ガス用マニホールドに収容されている複数の燃料ガス供給管を備える。当該複数の燃料ガス供給管のうち第一燃料ガス供給管は、燃料ガスが供給される一方向の一端側とは反対側である他端側に位置する他端側セルに燃料ガスを供給可能に設けられる。これにより、他端側セルに当該セルの発電性能を十分に発揮できるよう十分な量の燃料ガスを供給することができるため、積層されている複数のセルのそれぞれにおいて電気エネルギを安定して発生することができるとともに、複数のセルのそれぞれが有する発電性能を十分に発揮することができる。したがって、本発明の燃料電池は、出力電圧を安定させつつ増大することができる。
第一実施形態による燃料電池システムの概念図である。 第一実施形態による燃料電池の模式図である。 図2のIII線断面図である。 第一実施形態による燃料電池の水素利用率とスタック電圧との関係を示す特性図である。 第一実施形態による燃料電池のセル積層位置と出力電圧との関係を示す特性図である。 第二実施形態による燃料電池の模式図である。 第三実施形態による燃料電池の模式図である。 第四実施形態による燃料電池が備える燃料ガス供給管の断面図である。 第五実施形態による燃料電池システムの概念図である。 第五実施形態による燃料電池システムが備える切替弁の模式図である。 第五実施形態による燃料電池システムにおける水素の供給先の切替方法のフローチャートである。 第五実施形態による燃料電池システムが備える切替弁の作用を説明する模式図である。 第五実施形態による燃料電池システムが備える切替弁の作用を説明する模式図であって、図12とは異なる作用を説明する模式図である。 第五実施形態による燃料電池システムの作用を説明する模式図である。 第六実施形態による燃料電池システムが備える切替弁の模式図である。 第七実施形態による燃料電池システムが備える切替弁の模式図である。 第八実施形態による燃料電池システムが備える切替弁の模式図である。
以下、本発明のトルクセンサの実施形態を図面に基づいて説明する。複数の実施形態において、実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
(第一実施形態)
第一実施形態による燃料電池は、例えば、燃料電池が発生する電気エネルギによってモータを駆動し走行する電気自動車に適用される。図1に、燃料電池1を備える燃料電池システム5の概念図を示す。燃料電池システム5は、燃料電池1、燃料ガス流通系11、酸化剤ガス流通系12、冷却系13、及び、ECU15を備える。燃料電池システム5は、「燃料ガス」としての水素と「酸化剤ガス」としての酸素との電気化学反応を利用して電気エネルギを発生する。
燃料電池1は、例えば、固体高分子電解質型燃料電池である。燃料電池1には、水素、酸素を含む空気、及び、冷却水が供給されている。燃料電池1の詳細な構成は、後述する。
燃料ガス流通系11は、水素タンク110、水素タンク管111、水素排出管112、第一封鎖弁113、「圧力調整部」としての調圧弁114、第二封鎖弁115、及び、第三封鎖弁116を有する。
水素タンク110は、燃料電池1に供給される水素を貯留可能である。水素タンク110には、高圧の水素が充填可能である。
水素タンク管111は、水素タンク110に接続している。水素タンク管111は、水素タンク110に接続している側とは反対側が燃料電池1が有する水素供給管21,22,23に接続している。すなわち、水素タンク管111は、水素タンク110に接続している側とは反対側の端部が三本に分岐している。
水素排出管112は、燃料電池1が有する水素用マニホールド262(図3参照)に接続している。水素排出管112には、燃料電池1が排出する水素が流れる。
第一封鎖弁113、調圧弁114、及び、第二封鎖弁115は、水素タンク110からこの順で水素タンク管111に設けられている。第一封鎖弁113、調圧弁114、及び、第二封鎖弁115は、ECU15と電気的に接続している。調圧弁114は、いわゆるインジェクタであって、水素タンク110が供給する水素の圧力を調整する。
燃料電池1に水素を供給するとき、第一封鎖弁113及び第二封鎖弁115は、ECU15の指令に応じて開かれる。このとき、調圧弁114は、ECU15の指令に応じて水素タンク110が供給する水素の圧力が所望の圧力となるよう調整する。また、車両を停止するとき、第一封鎖弁113及び第二封鎖弁115は、安全のため閉じられる。
第三封鎖弁116は、水素排出管112に設けられる。第三封鎖弁116は、ECU15と電気的に接続している。ECU15の指令に応じて第三封鎖弁116が開くと、燃料電池1から排出される未反応水素、蒸気あるいは水、未反応水素に混在する窒素、酸素などの不純物が排出される。
酸化剤ガス流通系12は、大気と連通するよう形成されている。酸化剤ガス流通系12は、空気圧縮部120、空気供給管121、空気排出管122、調圧弁123、及び、水分凝縮部124を有する。
空気圧縮部120は、空気供給管121に設けられている。空気圧縮部120は、大気を圧縮しつつ燃料電池1に供給する。
空気供給管121は、燃料電池1が有する空気用マニホールド271,272,273(図3参照)に接続している。空気供給管121は、燃料電池1に供給される空気が流れる。
空気排出管122は、燃料電池1が有する空気用マニホールド274,275,276(図3参照)に接続している。空気排出管122は、燃料電池1から排出する空気が流れる。
調圧弁123は、空気排出管122に設けられている。調圧弁123は、燃料電池1に供給される空気の圧力が所望の圧力となるよう燃料電池1が排出する空気の圧力を調圧する。
水分凝縮部124は、空気排出管122を流れる空気に含まれる水分を凝縮し回収する。回収された水分は、図示しないポンプによって燃料電池1に供給される。
冷却系13は、冷却管131、ウォータポンプ132、ラジエータ133、ファン134、バイパス管135、及び、流路切替弁136を有する。冷却系13は、発電効率を確保しつつ燃料電池1が有する電解質膜の損傷を防止するため、例えば、許容温度以下であって80℃程度となるよう、燃料電池1の温度を維持する。
冷却管131は、燃料電池1が有する冷却水用マニホールド281,282,283,284,285,286(図3参照)に接続している。冷却管131は、燃料電池1を冷却する冷却水を流す。
ウォータポンプ132は、冷却管131において冷却水を循環させる。
ラジエータ133は、冷却管131を流れる冷却水を冷却する。ファン134は、ECU15と電気的に接続し、ECU15の指令に応じて回転することによってラジエータ133での冷却水の冷却の度合いを調整する。
バイパス管135は、冷却管131を流れる冷却水の一部がラジエータ133を通過しないようバイパスさせる。冷却管131とバイパス管135との合流点には、バイパス管135に流れる冷却水の流量を調整可能な流路切替弁136が設けられている。
ECU15は、CPU、ROM、RAM、I/Oなどを備えた周知のマイクロコンピュータによって構成されている。ECU15は、第一封鎖弁113、調圧弁114、第二封鎖弁115、第三封鎖弁116、調圧弁123、ファン134、及び、流路切替弁136と電気的に接続している。ECU15は、燃料電池システム5を搭載する電気自動車の走行状態及び当該電気自動車を運転する運転者の操作に応じてROMなどに記憶されたプログラムにしたがって各種演算などの処理を実行する。
次に、燃料電池1の構成について、図2,3に基づいて説明する。図2には、燃料電池1の外観図を示す。燃料電池1は、セル25、二つの電極31,32、及び、「燃料ガス供給管」としての水素供給管21,22,23を備える。
セル25は、電解質膜、及び、当該電解質膜の両側面に設けられる電極を有するMEA、並びに、MEAを挟持する一対のセパレータを有する。セル25は、水素と空気とを隔離しつつ流通可能に形成されている。セル25は、水素と空気に含まれる酸素との反応によって、一対のセパレータが有するアノードとカソードとの間に電位差、すなわち、電気エネルギを発生可能である。
燃料電池1では、複数のセル25を有する。複数のセル25は、「一方向」としての積層方向(図2に示す実線矢印Ld0が示す方向)に沿って積層され、いわゆる、セルスタックを構成している。複数のセル25のそれぞれが有するアノード及びカソードは、それぞれ電気的に直列に接続されている。
燃料電池1は、積層方向に沿って形成される「燃料ガス用マニホールド」としての水素用マニホールド261,262、「酸化剤ガス用マニホールド」としての空気用マニホールド271,272,273,274,275,276、及び、冷却水用マニホールド281,282,283,284,285,286を有する。水素用マニホールド261,262、空気用マニホールド271,272,273,274,275,276、及び、冷却水用マニホールド281,282,283,284,285,286は、積層されている複数のセル25を貫通するよう形成されている。
水素用マニホールド261,262は、図3に示すように、複数のセル25のそれぞれが有するセパレータ250に形成されている水素を流通可能な「燃料ガス流路」としての水素流路260に連通するよう形成されている。水素用マニホールド261は、図3に示すように、略矩形状のセル25において、複数のセル25の側面251に沿うよう形成されている。水素用マニホールド262は、複数のセル25の側面251に略平行な側面252に沿うよう形成されている。水素用マニホールド261と水素用マニホールド262とは、図3に示すように、セル25の略中心C25上の点に対して点対称な位置に設けられている。水素用マニホールド261と水素用マニホールド262とは、水素流路260を介して連通している。
空気用マニホールド271,272,273,274,275,276は、複数のセル25のそれぞれが有するセパレータ250とは異なる図示しないセパレータに形成されている空気を流通可能な空気流路に連通するよう形成されている。空気用マニホールド271,272,273は、略矩形状のセル25において、図3に示すように、複数のセル25の側面251,252に対して略垂直な位置にある側面253に沿うよう形成されている。空気用マニホールド274,275,276は、複数のセル25の側面253に略平行な側面254に沿うよう形成されている。空気用マニホールド271,272,273と空気用マニホールド274,275,276とは、セパレータの空気流路を介して連通している。
冷却水用マニホールド281,282,283,284,285,286は、セル25を流れる冷却水を流通可能に形成されている。冷却水用マニホールド281,282,283は、略矩形状のセル25において、図3に示すように、複数のセル25の側面251に沿って水素用マニホールド261に隣り合うよう形成されている。冷却水用マニホールド284,285,286は、複数のセル25の側面252に沿って水素用マニホールド262に隣り合うよう形成されている。
電極31,32は、積層されている複数のセル25の積層方向の両端にそれぞれ設けられている。電極31,32は、複数のセル25が発生する電気エネルギを外部に出力する。
水素供給管21,22,23は、水素用マニホールド261に挿入されている。水素供給管21,22,23は、積層方向の一端側から一方向に沿って延びるよう形成されている。
水素供給管21,22,23のそれぞれは、水素を噴射可能な噴射孔210,220,230を有する。噴射孔210,220,230は、複数のセル25のそれぞれの位置に対応するよう形成されている。具体的には、噴射孔210,220,230は、噴射孔210,220,230における水素の噴射方向の先にセル25が位置するよう形成されている。
噴射孔210,220,230は、図2に示すように、内径が積層方向の一端側から離れるにしたがって大きくなるよう形成されている。本実施形態では、水素供給管21,22,23のそれぞれは、噴射孔210,220,230のそれぞれが形成される長さがほぼ同じ長さになるよう形成されている。
水素供給管21は、複数のセル25において積層方向の一端側、例えば、図2に示す「一端側セル」としてのセル255に水素タンク管111を流れる水素を供給可能に形成されている。
水素供給管22は、積層方向において複数のセル25の略中央、例えば、図2に示すセル256に水素タンク管111を流れる水素を供給可能に形成されている。
「第一燃料ガス供給管」としての水素供給管23は、複数のセル25において積層方向の他端側、例えば、図2に示す「他端側セル」としてのセル257に水素タンク管111を流れる水素を供給可能に形成されている。
次に、本実施形態による燃料電池1の効果について、発明者らによる実験結果を示す図4,5に基づいて説明する。
図4は、燃料電池1における水素利用率の変化に対するスタック電圧の大きさの変化を示す。図4では、横軸に、複数のセル25における水素利用率を示し、縦軸に、スタック電圧の大きさを示す。図4には、比較例として、水素供給管を備えておらず、水素用マニホールドのみで水素を複数のセルに供給する燃料電池における水素利用率に対するスタック電圧の大きさを点線Lc1で示す。
図4に示すように、比較例の燃料電池では、水素利用率が低下するとスタック電圧が比較的大きく低下することが明らかとなった。一方、燃料電池1では、図4の実線L11に示すように、水素利用率が低下するときのスタック電圧の低下の度合いは比較例に比べ小さいことが明らかとなった。
図5には、燃料電池1におけるセル25の積層位置に対する当該セル25の出力電圧の大きさを示す。図5では、横軸に、セル25の積層位置を示す。横軸では、水素が供給される側である積層方向の一端側は、紙面左側に位置し、水素が供給される側とは反対側である積層方向の他端側は、紙面右側に位置する。また、図5では、縦軸に、一つのセル25の出力電圧の大きさを示す。図5には、図4で示した比較例の燃料電池におけるセルの積層位置に対する出力電圧の大きさを点線Lc2で示す。
図5に示すように、比較例の燃料電池では、一端側から離れるにしたがってセルの出力電圧は比較的大きく低下することが明らかとなった。一方、燃料電池1では、図5の実線L12に示すように、一端側から離れてもセル25の出力電圧の低下は比較的小さく、電圧分布が比較的均一となることが明らかとなった。
(a)第一実施形態による燃料電池1は、複数のセル25のそれぞれに水素を供給可能な複数の水素供給管21,22,23を備える。複数の水素供給管21,22,23のうち水素供給管23は、複数のセル25における積層方向の他端側、例えば、図2に示すセル257に水素を供給可能に設けられている。これにより、水素が比較的行き渡りにくいセル257に十分な量の水素を供給することができるため、積層されている複数のセル25のそれぞれにおいて電気エネルギを安定して発生することができるとともに、複数のセル25のそれぞれが有する発電性能を十分に発揮することができる。したがって、燃料電池1は、出力電圧を安定させつつ増大することができる。
(b)水素供給管21,22,23のそれぞれが有する噴射孔210,220,230は、複数のセル25のそれぞれの位置に対応するよう形成されている。これにより、噴射孔210,220,230から噴射される水素は、複数のセル25のそれぞれに確実に供給される。また、噴射孔210,220,230から噴射される水素の流速や圧力脈動によって、セル25が有する水素流路260内の水を排出することができる。したがって、出力電圧をさらに安定させることができる。
(c)燃料電池1では、水素供給管21,22,23のそれぞれが有する噴射孔210,220,230は、内径が積層方向の一端側から離れるにしたがって大きくなるよう形成されている。これにより、積層方向の一端側から離れるにしたがって水素供給管21,22,23内の水素の圧力が低下しても、積層方向の他端側において十分な量の水素を対応するセル25に供給することができる。したがって、燃料電池1は、出力電圧をさらに安定させつつ、かつ、出力電圧をさらに増大することができる。
(第二実施形態)
第二実施形態による燃料電池を図6に基づき説明する。第二実施形態では、水素濃度センサを備える点が第一実施形態と異なる。
第二実施形態による燃料電池2の構成を図6に基づいて説明する。燃料電池2は、セル25、二つの電極31,32、水素供給管21,22,23,及び、「燃料ガス濃度検出部」としての水素濃度センサ361,362,371,372,381,382を備える。
水素濃度センサ361,371,381は、水素用マニホールド261に設けられている。水素濃度センサ361,371,381は、ECU15と電気的に接続している。水素濃度センサ361は、水素供給管21の積層方向の他端側の近傍に設けられている。水素濃度センサ371は、水素供給管22の積層方向の他端側の近傍に設けられている。水素濃度センサ381は、水素供給管23の積層方向の他端側の近傍に設けられている。
水素濃度センサ361,371,381は、水素用マニホールド261における水素濃度を検出し、ECU15に検出した水素濃度に応じた信号を出力する。
水素濃度センサ362,372,382は、水素用マニホールド262に設けられている。水素濃度センサ362,372,382は、ECU15と電気的に接続している。水素濃度センサ362は、水素供給管21が供給する水素が流れるセル25において水素が排出される出口近傍に設けられている。水素濃度センサ371は、水素供給管22が供給する水素が流れるセル25において水素が排出される出口近傍に設けられている。水素濃度センサ381は、水素供給管23が供給する水素が流れるセル25において水素が排出される出口近傍に設けられている。
水素濃度センサ362,372,382は、水素用マニホールド262における水素濃度を検出し、ECU15に検出した水素濃度に応じた信号を出力する。
第二実施形態による燃料電池2は、水素用マニホールド261,262における水素濃度を検出可能な水素濃度センサ361,362,371,372,381,382を備える。ECU15は、水素濃度センサ361,362,371,372,381,382が検出した水素濃度に基づいて複数のセル25を流れる水素濃度のばらつきが抑制されるよう調圧弁114の作動を制御する。これにより、例えば、水素供給管21,22,23の噴射孔210,220,230の製作誤差による内径がばらついても複数のセル25を流れる水素濃度のばらつきを抑制することができる。これにより、燃料電池2は、複数のセル25に供給される水素の量を発電に最適な量とすることができる。したがって、第二実施形態は、第一実施形態と同じ効果を奏するとともに、出力電圧をさらに安定させつつ、かつ、出力電圧をさらに増大することができる。
また、空気に含まれる気体がセパレータ250の水素流路260側に透過してくると水素に混入する不純物として水素濃度にばらつきが発生する場合がある。燃料電池2では、水素濃度センサ362,372,382によって、セル25において水素が排出される出口近傍の水素濃度を検出し、ECU15に出力する。これにより、水素濃度のばらつきをさらに抑制することができる。
(第三実施形態)
第三実施形態による燃料電池を図7に基づき説明する。第三実施形態では、水素供給管において噴射孔が形成される領域が第一実施形態と異なる。
第三実施形態による燃料電池3の構成を図7に基づいて説明する。燃料電池3は、セル25、二つの電極31,32、及び、「燃料ガス供給管」としての水素供給管36,37,38を備える。
水素供給管36,37,38は、水素用マニホールド261に挿入されている。水素供給管36,37,38は、水素タンク管111に接続している。すなわち、水素タンク管111を流れる水素は、水素供給管36,37,38に分岐する。水素供給管36,37,38は、積層方向の一端側から積層方向に沿って延びるよう形成されている。水素供給管36,37,38は、複数のセル25に水素を供給可能である。
水素供給管36,37,38のそれぞれは、水素を噴射可能な噴射孔360,370,380を有する。噴射孔360,370,380は、複数のセル25のそれぞれの位置に対応するよう形成されている。具体的には、噴射孔360,370,380は、噴射孔360,370,380における水素の噴射方向の先にセル25が位置するよう形成されている。噴射孔360,370,380は、図7に示すように、内径が積層方向の一端側から離れるにしたがって大きくなるよう形成されている。
本実施形態では、水素供給管36,37,38のそれぞれにおいて噴射孔360,370,380が形成される長さが異なっている。本実施形態では、水素供給管37の噴射孔370が形成されている領域A37は、水素供給管36,38の噴射孔360,380が形成されている領域A36,A38に比べ狭い。これにより、水素供給管36,38の噴射孔360,380の数は、水素供給管37の噴射孔370の数に比べ少ない。
「第二燃料ガス供給管」としての水素供給管36は、セル255を含む積層方向の一端側に水素を供給可能に形成されている。
「他の燃料ガス供給管」としての水素供給管37は、積層方向において複数の略中央のセル25、例えば、図7に示すセル256に水素を供給可能に形成されている。
「第一燃料ガス供給管」としての水素供給管38は、セル257を含む積層方向の他端側に水素を供給可能に形成されている。
燃料電池では、構造上、積層されている複数のセルの両端の放熱が大きいため、複数のセルの積層方向の両端のセルは、温度が低下しやすい。このため、セルが有する燃料ガスや酸化剤ガスが流れる流路に水が滞留する場合がある。
燃料電池3では、噴射孔360,380の数が比較的少ない水素供給管36,38が積層方向の両端に水素を供給可能に設けられている。これにより、水素供給管36,38の噴射孔360,380を通る水素の量が比較的多くなるため、温度の低下によって水素流路260に対流している水を水素の流れによって排出することができる。したがって、第三実施形態は、第一実施形態と同じ効果を奏するとともに、水素流路260に滞留する水によって低下するおそれがあるセル25の出力電圧を回復させることができる。
(第四実施形態)
第四実施形態による燃料電池を図8に基づき説明する。第四実施形態では、水素供給管の構成が第一実施形態と異なる。
第四実施形態による燃料電池の構成を図8に基づいて説明する。第四実施形態による燃料電池は、セル25、二つの電極31,32、水素供給管21,42,23、及び、駆動部44を備える。水素供給管42は、特許請求の範囲に記載の「燃料ガス供給管」に相当する。
水素供給管42は、水素用マニホールド261に挿入されている。水素供給管42は、水素タンク管111に接続している。すなわち、水素タンク管111を流れる水素は、水素供給管21,42,23に分岐する。水素供給管42は、積層方向の一端側から積層方向に沿って延びるよう形成されている。水素供給管42は、積層方向において略中央のセル25に水素を供給可能である。
水素供給管42は、図8に示すように、外側管421及び内側管422を有する。
外側管421は、筒状に形成されている水素供給管42の外郭であって、図8に示すように、水素が流れる方向に沿う外側管421の中心軸C42に対して垂直な断面形状が略環状に形成されている。外側管421は、側壁に外側噴射孔423を有する。外側噴射孔423は、内径が積層方向の一端側から離れるにしたがって大きくなるよう形成されている。
内側管422は、外側管421の径方向内側において中心軸C42と同軸上で外側管421に対して相対回転可能に設けられている。内側管422は、中心軸C42に対して垂直な断面形状が略環状であって、外壁424が外側管421の内壁425に摺動可能に形成されている。内側管422は、中心軸C42に沿う方向に延びるよう形成されている水素供給路420、及び、水素供給路420と外側噴射孔423とを連通可能な内側噴射孔426を有する。
駆動部44は、内側管422と連結している。駆動部44は、内側管422を外側管421に対して相対回転可能な回転トルクを出力する。駆動部44は、電気的に接続しているECU15の指令に応じて回転トルクを出力する。
第四実施形態による燃料電池では、水素供給管42によってセル25に水素を供給するとき、外側管421に対して内側管422を回転し、図8(a)に示すように、内側噴射孔426と外側噴射孔423とを連通させる。これにより、水素供給路420を流れる水素は、内側噴射孔426及び外側噴射孔423を通って対応するセル25に供給される。
また、セル25への水素の供給量を0とするとき、外側管421に対して内側管422を回転し、図8(b)に示すように、外側噴射孔423に対して内側噴射孔426をずらした位置にする。これにより、水素供給路420と外側噴射孔423とは遮断されるため、セル25への水素の供給が停止する。
このように、第四実施形態による燃料電池では、外側管421に対する内側管422の相対回転によって、水素供給路420とセル25とを連通または遮断することができる。これにより、水素供給管42において水素の供給量を制御することができる。したがって、第四実施形態は、第一実施形態と同じ効果を奏するとともに、セル25への水素の供給量を高精度に制御することができる。
(第五実施形態)
第五実施形態による燃料電池システムを図9〜14に基づき説明する。第五実施形態では、切替弁を備える点が第一実施形態と異なる。
図9に、燃料電池10を備える燃料電池システム6の概念図を示す。燃料電池システム6は、燃料電池10、燃料ガス流通系11、切替弁60、「物理量検出部」としての圧力検出部691、「物理量検出部」としての水素濃度センサ692、酸化剤ガス流通系12、冷却系13、及び、ECU15を備える。燃料電池システム6は、水素と酸素との電気化学反応を利用して電気エネルギを発生する。
燃料電池10は、例えば、固体高分子電解質型燃料電池である。燃料電池10には、水素、酸素を含む空気、及び、冷却水が供給されている。燃料電池10は、セル25、二つの電極31,32、及び、「燃料ガス供給管」としての水素供給管101,102を備える。
水素供給管101,102は、水素用マニホールド261に挿入されている。水素供給管101,102は、切替弁60に接続している。水素タンク管111を流れる水素は、切替弁60において水素供給管101,102に分岐する。
水素供給管101は、積層方向の一端側から積層方向に沿って延びるよう形成されている。水素供給管101は、水素を噴射可能な噴射孔103を有する。噴射孔103は、燃料電池10が備える全てのセル25のそれぞれの位置に対応するよう形成されている。
水素供給管102は、積層方向の一端側から積層方向に沿って延びるよう形成されている。水素供給管102は、水素が噴射可能な噴射孔104を有する。噴射孔104は、積層方向の他端側のセル25、例えば、図9に示すセル257の位置に対応するよう形成されている。
切替弁60は、調圧弁114と燃料電池10との間の水素タンク管111に設けられている。切替弁60は、水素タンク管111を流れる水素の供給圧力に応じて水素の供給先を水素供給管101または水素供給管102に切り替える。切替弁60は、図10に示すように、第一ハウジング61、第二ハウジング62、弁部材63、及び、付勢部材64を有する。
第一ハウジング61は、略有底筒状に形成されている。第一ハウジング61は、導入口611、第一導出口612、及び、第二導出口613を有する。
導入口611は、第一ハウジング61の径方向外側の側壁614に形成されている。導入口611は、調圧弁114が圧力を調整した水素が第一ハウジング61の「ハウジング内」としての内部空間600に導入可能である。
第一導出口612は、第一ハウジング61の底部615に形成されている。第一導出口612は、水素供給管101に接続している。第一導出口612は、内部空間600の水素を水素供給管101に導出可能である。
第二導出口613は、第一ハウジング61の側壁614であって、切替弁60の中心軸C60を挟んで導入口611とは反対側に形成されている。第二導出口613は、水素供給管102に接続している。第二導出口613は、内部空間600の水素を水素供給管102に導出可能である。
第二ハウジング62は、第一ハウジング61の開口を塞ぐよう形成されている略平板状の部材である。
弁部材63は、内部空間600に往復移動可能に設けられている。弁部材63は、当接部631、第一連通部632、軸部633、及び、第二連通部634を有する。
当接部631は、内部空間600において第一導出口612側に設けられている。当接部631は、第一導出口612の内部空間600側の縁部616に当接可能に形成されている。
第一連通部632は、当接部631の第二ハウジング62側に設けられている。第一連通部632は、径方向外側の外壁面635が第一ハウジング61の側壁614の内壁面617に摺動可能に形成されている。これにより、第一連通部632は、内部空間600を第一導出口612側の「第一空間」としての空間601と導入口611に連通する空間602とに区画する。第一連通部632は、空間601と空間602とを連通するオリフィス636を有する。
軸部633は、第一連通部632の第二ハウジング62側に設けられている。軸部633は、外径が第一連通部632の外径及び第二連通部634の外径に比べ小さくなるよう形成されている。軸部633は、導入口611と連通する開口637を有する。
第二連通部634は、軸部633の第二ハウジング62側に設けられている。第二連通部634は、第二ハウジング62側の「第二受圧面」としての端面638が第二ハウジング62の内部空間600側の端面621に当接可能に形成されている。第二連通部634は、径方向外側の外壁面639が第一ハウジング61の側壁614の内壁面617に摺動可能に形成されている。これにより、第二連通部634は、内部空間600を空間602と第二導出口613に連通可能な「第二空間」としての空間603(図12参照)とに区画する。
第二連通部634は、端面638に開口641を有する。開口641と軸部633の開口637とは連通路642によって連通している。これにより、連通路642は、空間602と空間603とを連通可能である。
付勢部材64は、空間601に設けられている。付勢部材64の一端は、第一ハウジング61の底部615の内壁面に当接している。付勢部材64の他端は、第一連通部632の底部615側の端面643に当接している。付勢部材64は、当接部631と第一ハウジング61の縁部616とが離間し、かつ、第二連通部634の端面638と第二ハウジング62の端面621とが当接するよう弁部材63を付勢する。
圧力検出部691は、調圧弁114と切替弁60との間の水素タンク管111に設けられている。圧力検出部691は、調圧弁114によって圧力が調整された水素の圧力を検出する。圧力検出部691は、検出した水素の圧力に応じた信号をECU15に出力する。
水素濃度センサ692は、水素用マニホールド261に設けられている。水素濃度センサ692は、水素用マニホールド261における水素供給管102の噴射孔104近傍の水素濃度を検出し、ECU15に検出した水素濃度に応じた信号を出力する。
次に、燃料電池システム6における水素の供給先の切替方法について図11〜14に基づいて説明する。図11には、水素の供給先の切替方法のフローチャートを示す。図11のフローチャートに示す工程は、燃料電池システム6が作動しているとき、常時行われる。
燃料電池システム6が作動しているとき、切替弁60は、図10の状態となっている。具体的には、弁部材63は、第二連通部634の端面638が第二ハウジング62の端面621に当接した状態となっている。これにより、開口641は、端面621によって閉じられているため、導入口611から空間602に導入される水素は、空間602、オリフィス636、空間601、及び、第一導出口612を通って水素供給管101に供給される。水素供給管101の水素は、水素供給管101の噴射孔103から噴射され、燃料電池1が備える全てのセル25に供給される。
最初に、ステップ(以下、単に「S」という)101において、水素用マニホールド261の水素濃度を算出する。S101では、ECU15は、水素濃度センサ692が出力する信号に基づいて水素供給管102の噴射孔104近傍の水素濃度を算出する。
次に、S102において、水素濃度が閾値以下であるか否かを判定する。S102では、ECU15は、S101において算出した水素供給管102の噴射孔104近傍の水素濃度が所定の閾値以下であるか否かを判定する。水素濃度が所定の閾値以下である場合、S103に進む。水素濃度が所定の閾値より大きい場合、S101に戻って水素供給管102の噴射孔104近傍の水素濃度を算出する。
S102において水素濃度が所定の閾値以下であると判定されると、S103において、水素の供給圧力を回復用圧力に変更する。S103では、ECU15は、調圧弁114を制御し、切替弁60に供給される水素の供給圧力をS101における水素の圧力に比べ大きい回復用圧力に変更する。このとき、圧力検出部691によって検出される水素の圧力はECU15に出力され、調圧弁114における水素の圧力調整にフィードバックされる。
水素の供給圧力が回復用圧力に変更されると、弁部材63は、第一連通部632の第二ハウジング62側の「第一受圧面」としての端面640に作用する水素の圧力によって、図12に示すように、付勢部材64の付勢力に抗して第一導出口612の方向への移動を開始する。弁部材63が第一導出口612の方向へ移動を開始すると、端面638と端面621とが離間するため、開口641を通って回復用圧力の水素が空間603に流入する。これにより、弁部材63は、第二連通部634の端面638に作用する水素の圧力によって、第一導出口612の方向への移動が加速される。
弁部材63が、図12に示す位置からさらに第一導出口612の方向に移動すると、図13に示すように、空間603と第二導出口613とが連通する。これにより、空間603の水素が水素供給管102に供給される。水素供給管102に供給された水素は、噴射孔104から積層方向の他端側のセル25に向かって噴射される。一方、弁部材63が第一導出口612の方向へ移動すると、図13に示すように、当接部631と縁部616とが当接する。これにより、空間601と第一導出口612とが遮断されるため、水素供給管101への水素の供給が停止される。
このように、切替弁60が図13の状態になると、燃料電池10では、積層方向の他端側のセル25のみに水素供給管102からの水素が供給される。
次に、S104において、水素用マニホールド261の水素濃度を算出する。S104では、ECU15は、水素濃度センサ692が出力する信号に基づいて水素供給管102の噴射孔104近傍の水素濃度を算出する。このとき、噴射孔104近傍の水素濃度は、水素供給管102によって優先的に水素が供給されているため、水素濃度は上昇する。
次に、S105において、水素濃度が閾値より大きいか否かを判定する。S105では、ECU15は、S104において算出した水素供給管102の噴射孔104近傍の水素濃度が所定の閾値より大きいか否かを判定する。水素濃度が所定の閾値より大きい場合、S106に進む。水素濃度が所定の閾値以下の場合、S104に戻って水素供給管102の噴射孔104近傍の水素濃度を算出する。
S105において水素濃度が所定の閾値より大きいと判定されると、S106において、水素の供給圧力を元の圧力に戻す。ここで、「元の圧力」とは、例えば、S101における水素の圧力である。このとき、圧力検出部691によって検出される水素の圧力はECU15に出力され、調圧弁114における水素の圧力調整にフィードバックされる。
燃料電池システム6では、このようにして、水素の供給先を切り替える。
第五実施形態による燃料電池システム6では、水素用マニホールド261に二つの水素供給管101,102が挿入されている。水素供給管101は、全てのセル25のそれぞれの位置に対応するよう形成されている噴射孔103を有している。また、水素供給管102は、セル257を含む積層方向の他端側のセル25の位置に対応するよう形成されている。これにより、第五実施形態は、第一実施形態の効果(a)、(c)を奏する。
また、燃料電池システム6は、水素の供給圧力の大きさに応じて水素の供給先を水素供給管101または水素供給管102に切替可能な切替弁60を備えている。これにより、燃料電池10が備える全てのセル25に水素を供給する場合、水素の供給圧力が弁部材63が第一導出口612の方向に移動しない程度の圧力となるよう調圧弁114において水素の圧力を調整し、水素供給管101によって水素を供給する。水素供給管101の噴射孔103から噴射される水素は、燃料電池10の全てのセル25のそれぞれに向かう(図14(a)の実践矢印F51参照)。
一方、積層方向の他端側のセル257に水素を優先的に供給する場合、水素の圧力が回復用圧力となるよう調圧弁114において調整することによって、図14(b)に示すように、弁部材63を第一導出口612の方向に移動する。これにより、導入口611と第二導出口613とが連通するため、水素タンク管111の水素は、水素供給管102によって積層方向の他端側のセル25に供給される(図14(b)の実践矢印F52参照)。
このように、燃料電池システム6では、水素の圧力の大きさに応じて水素の供給先を切替可能な切替弁60によって、水素が行き渡りにくい積層方向の他端側のセル25に容易に水素を供給することができる。したがって、第五実施形態は、水素の圧力制御によって出力電圧を安定させつつ増大することができる。
また、切替弁60が備える弁部材63は、水素の圧力が作用する第一連通部632の端面640及び第二連通部634の端面638を有する。内部空間600の水素の圧力が最初に端面640に作用した後、水素の圧力が端面640の面積に比べ大きい端面638に作用すると、弁部材63の第一導出口612の方向への移動が加速する。これにより、迅速に水素供給管101への水素の供給を停止することができる。したがって、積層方向の他端側のセル25の水素濃度を迅速に回復することができるため、出力電圧をさらに安定させることができる。
(第六実施形態)
第六実施形態による燃料電池システムを図15に基づき説明する。第六実施形態では、切替弁の構成が第五実施形態と異なる。
第六実施形態による燃料電池システムは、燃料電池10、燃料ガス流通系11、切替弁70、圧力検出部691、水素濃度センサ692、酸化剤ガス流通系12、冷却系13、及び、ECU15を備える。
切替弁70は、調圧弁114と燃料電池10との間の水素タンク管111に設けられている。切替弁70は、水素タンク管111を流れる水素の圧力に応じて水素の供給先を水素供給管101または水素供給管102に切り替える。切替弁70は、図15に示すように、第一ハウジング71、第二ハウジング72、弁部材73、及び、付勢部材74を有する。
第一ハウジング71は、略有底筒状に形成されている。第一ハウジング71は、第一導出口711、及び、第二導出口712を有する。
第一導出口711は、第一ハウジング71の底部713に形成されている。第一導出口711は、水素供給管101に接続している。第一導出口711は、「ハウジング内」としての内部空間700の水素を水素供給管101に導出可能である。
第二導出口712は、第一ハウジング71の径方向外側の側壁714に形成されている。第二導出口712は、水素供給管102に接続している。第二導出口712は、内部空間700の水素を水素供給管102に導出可能である。
第二ハウジング72は、第一ハウジング71の開口を塞ぐよう形成されている略平板状の部材である。第二ハウジング72は、導入口721を有する。
導入口721は、切替弁70において第一導出口711とは反対側に形成されている。導入口721は、水素タンク管111に接続している。導入口721は、内部空間700に水素を導入可能である。
弁部材73は、内部空間700に往復移動可能に設けられている。弁部材73は、当接部731及び摺動部732を有する。
当接部731は、内部空間700において第一導出口711側に設けられている。当接部731は、第一導出口711の内部空間700側の縁部715に当接可能に形成されている。
摺動部732は、略柱状に形成され、当接部731の導入口721側に設けられている。摺動部732の径外方向の壁面733は、第一ハウジング71の側壁714の内壁面716に摺動可能に形成されている。これにより、摺動部732は、内部空間700を第一導出口711側の「第一空間」としての空間701と導入口721側の「第二空間」としての空間702とに区画する。
弁部材73は、切替弁70の中心軸C70に沿うよう形成されている複数のオリフィス734を有する。オリフィス734は、空間701と空間702とを連通する。
付勢部材74は、空間701に設けられている。付勢部材74の一端は、第一ハウジング71の底部713の内壁面に当接している。付勢部材74の他端は、当接部731の底部713側の端面735に当接している。付勢部材74は、当接部731と縁部715とが離間するよう弁部材73を付勢する。弁部材73に付勢部材74の付勢力のみが作用しているとき、弁部材73は、第二導出口712の内部空間700側の開口717を塞ぐ位置にある。
第六実施形態による燃料電池システムでは、燃料電池10の全てのセル25に水素を供給するとき、切替弁70は、図15の状態となっている。具体的には、当接部731と縁部715とは離間し、第二導出口712の開口717は弁部材73によって塞がれている。このとき、導入口721から内部空間700に導入される水素は、空間702、オリフィス734及び空間701を通って水素供給管101に供給される。
水素濃度センサ692が検出する水素濃度が所定の閾値以下になると、調圧弁114は、水素の圧力を回復用圧力まで高める。これにより、弁部材73は、付勢部材74の付勢力に抗して第一導出口711の方向に移動する。弁部材73の移動によって開口717が開かれると、開口717及び第二導出口712を通って水素供給管102に水素が供給される。当接部731と縁部715とが当接すると、水素供給管101への水素の供給が停止する。これにより、水素タンク管111の水素は、水素供給管102によって積層方向の他端側のセル25に供給される。したがって、第六実施形態は、第五実施形態と同じ効果を奏する。
(第七実施形態)
第七実施形態による燃料電池システムを図16に基づき説明する。第七実施形態では、切替弁の構成が第五実施形態と異なる。
第七実施形態による燃料電池システムは、燃料電池10、燃料ガス流通系11、切替弁80、圧力検出部691、水素濃度センサ692、酸化剤ガス流通系12、冷却系13、及び、ECU15を備える。
切替弁80は、調圧弁114と燃料電池10との間の水素タンク管111に設けられている。切替弁80は、水素タンク管111を流れる水素の圧力に応じて水素の供給先を水素供給管101または水素供給管102に切り替える。切替弁80は、図16に示すように、第一ハウジング81、第二ハウジング82、弁部材83、及び、付勢部材84を有する。
第一ハウジング81は、略有底筒状に形成されている。第一ハウジング81は、第一導出口811を有する。
第一導出口811は、第一ハウジング81の底部812に形成されている。第一導出口811は、水素供給管101に接続している。第一導出口811は、第一ハウジング81の「ハウジング内」としての内部空間800の水素を水素供給管101に導出可能である。
第二ハウジング82は、第一ハウジング81の開口を塞ぐよう形成されている略平板状の部材である。第二ハウジング82は、導入口821及び第二導出口822を有する。
導入口821は、切替弁80の中心軸C80から比較的離れた位置に複数形成されている。導入口821は、水素タンク管111に接続している。導入口821は、内部空間800に水素を導入可能である。
第二導出口822は、第二ハウジング82において複数の導入口821の径内方向に形成されている。本実施形態では、第二導出口822は、中心軸C80上に形成されている。第二導出口822は、水素供給管102に接続している。第二導出口822は、内部空間800の水素を水素供給管102に導出可能である。
弁部材83は、内部空間800に往復移動可能に設けられている。弁部材83は、第一軸部831、第一当接部832、摺動部833、第二軸部834、及び、第二当接部835を有する。
第一軸部831は、内部空間800において第一導出口811側に設けられている略柱状の部位である。第一軸部831は、第一導出口811の内径に比べ小さい外径を有する。
第一当接部832は、第一軸部831の径方向外側に設けられる鍔状の部位である。第一当接部832は、第一導出口811の内部空間800側の縁部813に当接可能に形成されている。
摺動部833は、略柱状に形成され、第一軸部831の第二ハウジング82側に設けられている。摺動部833の径外方向の壁面836は、第一ハウジング81の側壁814の内壁面815に摺動可能に形成されている。これにより、摺動部833は、内部空間800を第一導出口811側の「第一空間」としての空間801と第二導出口822側の「第二空間」としての空間802とに区画する。摺動部833は、空間801と空間802とを連通する複数のオリフィス837を有する。
第二軸部834は、摺動部833の第二ハウジング82側に設けられる略柱状の部位である。第二軸部834は、第二導出口822の内径及び第一軸部831の外径に比べ小さい外径を有する。
第二当接部835は、第二軸部834の径方向外側に設けられる鍔状の部位である。第二当接部835は、第二導出口822の内部空間800側の縁部816に当接可能に形成されている。
付勢部材84は、空間801に設けられている。付勢部材84の一端は、第一ハウジング81の底部812の内壁面に当接している。付勢部材84の他端は、摺動部833の底部812側の端面838に当接している。付勢部材84は、第一当接部832と縁部813とが離間し、かつ、第二当接部835と縁部816とが当接するよう弁部材83を付勢する。
第七実施形態による燃料電池システムでは、燃料電池10の全てのセル25に水素を供給するとき、切替弁80は、図16の状態となっている。具体的には、第一当接部832と縁部813とは離間し、第二導出口822の開口823は弁部材83によって塞がれている。このとき、切替弁80の導入口821から内部空間800に導入される水素は、空間802、オリフィス837及び空間801を通って水素供給管101に供給される。
水素濃度センサ692が検出する水素濃度が所定の閾値以下になると、調圧弁114は、水素の圧力を回復用圧力まで高める。これにより、弁部材83は、付勢部材84の付勢力に抗して第一導出口811の方向に移動する。弁部材83の移動によって開口823が開かれると、開口823及び第二導出口822を通って水素供給管102に水素が供給される。第一当接部832と縁部813とが当接すると、水素供給管101への水素の供給が停止する。これにより、水素タンク管111の水素は、水素供給管102によって積層方向の他端側のセル25に供給される。したがって、第七実施形態は、第五実施形態と同じ効果を奏する。
(第八実施形態)
第八実施形態による燃料電池システムを図17に基づき説明する。第八実施形態では、切替弁の構成が第五実施形態と異なる。
第八実施形態による燃料電池システムは、燃料電池10、燃料ガス流通系11、切替弁90、圧力検出部691、水素濃度センサ692、酸化剤ガス流通系12、冷却系13、及び、ECU15を備える。
切替弁90は、調圧弁114と燃料電池10との間の水素タンク管111に設けられている。切替弁90は、水素タンク管111を流れる水素の圧力に応じて水素の供給先を水素供給管101または水素供給管102に切り替える。切替弁90は、図17に示すように、第一ハウジング91、第二ハウジング92、弁部材93、及び、付勢部材94を有する。
第一ハウジング91は、半球の球殻状に形成されている。第一ハウジング91は、導入口911、及び、第二導出口912を有する。
導入口911は、第一ハウジング91の径方向に沿って第一ハウジング91の「ハウジング内」としての内部空間900と外部とを連通可能に形成されている。本実施形態では、導入口911は、図17に示すように、第二ハウジング92の近傍に形成されている。導入口911は、水素タンク管111に接続している。導入口911は、内部空間900に水素を導入可能である。
第二導出口912は、第一ハウジング91の導入口911とは異なる場所に第一ハウジング91の径方向に沿って内部空間900と外部とを連通可能に形成されている。本実施形態では、第二導出口912は、導入口911に比べ第二ハウジング92から離れた位置に形成されている。第二導出口912は、水素供給管102に接続している。第二導出口912は、内部空間900の水素を水素供給管102に導出可能である。
第二ハウジング92は、第一ハウジング91の開口を塞ぐよう形成されている。第二ハウジング92は、閉塞部921及び突出部922を有する。
閉塞部921は、第一ハウジング91の開口を塞ぐよう形成されている略平板状の部位である。
突出部922は、弁部材93を挟んで導入口911とは反対側の閉塞部921に設けられている。突出部922は、閉塞部921の内部空間900側の端面923から内部空間900に突出するよう形成されている。突出部922は、内部空間900側の端部に開口924を有する。開口924が形成されている「縁部」としての端面925は、端面923に対して傾斜するよう形成されている。
第二ハウジング92は、開口924を介して内部空間900と外部とを連通する第一導出口926を有する。第一導出口926は、水素供給管101に接続している。第一導出口926は、内部空間900の水素を水素供給管101に導出可能である。
弁部材93は、内部空間900に移動可能に設けられている。弁部材93は、回転シャフト931、延長部932、及び、摺動部933を有する。
回転シャフト931は、閉塞部921上に回転可能に設けられている。
延長部932は、回転シャフト931から第一ハウジング91の内壁面913まで第一ハウジング91の径方向に延びるよう形成されている。延長部932は、複数のオリフィス934を有する。
摺動部933は、延長部932の回転シャフト931に接続する側とは反対側の端部から第一ハウジング91の内壁面913に沿うよう形成されている。摺動部933の壁面935は、内壁面913に摺動可能に形成されている。これにより、内部空間900は、第一導出口926側の「第一空間」としての空間901と、第二導出口912側の「第二空間」としての空間902とに区画される。空間901と空間902とは、オリフィス934によって連通している。
弁部材93は、回転シャフト931の回転軸C90を回転中心として、第一ハウジング91の内壁面913に摺動しつつ、図17に示す白抜き矢印F81のように回転可能に設けられている。
付勢部材94は、第二ハウジング92と弁部材93とを連結するよう設けられている。付勢部材94は、いわゆる、巻きばねであって、弁部材93を図17における反時計周りに回転するよう付勢する。弁部材93に付勢部材94の付勢力のみが作用しているとき、弁部材93は、図17に示すように、摺動部933が第二導出口912の内部空間900側の開口914を塞ぐ位置にある。
第八実施形態による燃料電池システムでは、燃料電池10の全てのセル25に水素を供給するとき、切替弁90は、図17の状態となっている。具体的には、弁部材93は、摺動部933が第二導出口912の開口914を塞いでいる。このとき、切替弁90の導入口911から内部空間900に導入される水素は、空間902、オリフィス934及び空間901を通って水素供給管101に供給される。
水素濃度センサ692が検出する水素濃度が所定の閾値以下になると、調圧弁114は、水素の圧力を回復用圧力まで高める。これにより、弁部材93は、付勢部材94の付勢力に抗して図17の時計周りに回転する。弁部材93が時計周りに回転し開口914が開かれると、開口914及び第二導出口912を通って水素供給管102に水素が供給される。さらに、図17に示す点線VL93のように、弁部材93の延長部932の端面936が突出部922の端面925に当接すると、開口924は閉じられる。これにより、水素供給管101への水素の供給が停止し、水素タンク管111の水素は、水素供給管102によって積層方向の他端側のセル25に供給される。したがって、第八実施形態は、第五実施形態と同じ効果を奏する。
(他の実施形態)
上述の実施形態では、「燃料ガス」を水素とし、「酸化剤ガス」を空気とした。しかしながら、燃料ガス及び酸化剤ガスは、これに限定されない。燃料ガスと酸化剤ガスとの反応によって電気エネルギを発生可能であればよい。
第一〜四実施形態では、水素供給管は、三本設けられるとした。第五〜八実施形態では、水素供給管は、二本設けられるとした。しかしながら、水素供給管が設けられる数はこれに限定されない。複数であればよく、そのうちの一本の水素供給管が、積層方向の他端側に位置するセルに水素を供給可能に設けられればよい。
第一実施形態では、三本の水素供給管のそれぞれは、噴射孔が形成される長さがほぼ同じ長さになるよう形成されているとした。しかしながら、噴射孔が形成される長さは異なっていてもよい。
第二実施形態では、水素濃度センサの数は、六個であるとし、セルに水素を供給する水素用マニホールドに三個、セルから排出される水素が流れる水素用マニホールドに三個設けられるとした。しかしながら、水素濃度センサの数及び設置場所はこれに限定されない。
第一〜三実施形態では、三本の水素供給管に水素を流すとした。しかしながら、三本全てに水素を流さなくてもよい。中央のセルに水素を供給可能な水素供給管のガス流量を0とし、積層方向の両端に水素を供給可能な水素供給管のみにガスを流してもよい。また、積層方向の両端のセルの出力電圧が問題ない通常時には、それぞれのセル枚数に応じたガス流量を流してもよい。
第四実施形態では、積層方向の略中央のセルに水素を供給可能な水素供給管を外側管と内側管との二重構造とするとした。しかしながら、他の水素供給管も二重構造としてもよい。また、内側管に対して外側管を回転移動可能に設けてもよい。
第一〜四実施形態の燃料電池を第五〜八実施形態の燃料電池システムに適用してもよい。
第五〜八実施形態では、水素濃度センサが検出する水素用マニホールドにおける水素濃度に基づいて水素の供給圧力を変更するとした。しかしながら、水素の供給圧力を変更するための基準はこれに限定されない。「物理量検出部」によって検出される水素の物理量に基づいて水素の供給圧力を変更してもよい。
以上、本発明はこのような実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の形態で実施することができる。
1,2,3,10・・・燃料電池
101,21,22,36,37,42・・・水素供給管(燃料ガス供給管)
102,23,38・・・水素供給管(燃料ガス供給管、第一燃料ガス供給管)
25,255,256・・・セル
257・・・セル(他端側セル)
260・・・水素流路(燃料ガス流路)
261・・・水素用マニホールド(燃料ガス用マニホールド)
5,6・・・燃料電池システム

Claims (10)

  1. 燃料ガスと酸化剤ガスとの反応によって電気エネルギを発生可能に形成され、一方向に沿って積層されている複数のセル(25)と、
    複数の前記セルのそれぞれが有する燃料ガス流路(260)に連通し、燃料ガスを流通可能な燃料ガス用マニホールド(261)と、
    前記燃料ガス用マニホールドに収容され、複数の前記セルの前記一方向の一端側から前記一方向に沿って延びるよう形成され、前記セルに燃料ガスを供給可能な複数の燃料ガス供給管(101,102,21,22,23,36,37,38,42)と、
    を備え、
    複数の前記燃料ガス供給管の第一燃料ガス供給管(23,38,102)は、複数の前記セルの前記一方向の他端側に位置する他端側セル(257)に燃料ガスを供給可能に設けられる燃料電池。
  2. 前記燃料ガス供給管は、燃料ガスを複数の前記セルのそれぞれに向けて噴射可能な複数の噴射孔(210,220,230,360,370,380,423,426,103,104)を有する請求項1に記載の燃料電池。
  3. 複数の前記噴射孔は、内径が複数の前記セルの前記一方向の一端側から離れるにしたがって大きくなるよう形成されている請求項2に記載の燃料電池。
  4. 複数の前記燃料ガス供給管の第二燃料ガス供給管(36)は、複数の前記セルの前記一方向の一端側に位置する一端側セル(255)に燃料ガスを供給可能に設けられ、
    前記第一燃料ガス供給管が有する前記噴射孔の数または前記第二燃料ガス供給管が有する前記噴射孔の数は、複数の前記燃料ガス供給管の前記第一燃料ガス供給管及び前記第二燃料ガス供給管を除く他の燃料ガス供給管(37)が有する前記噴射孔の数に比べ少ない請求項2または3に記載の燃料電池。
  5. 前記燃料ガス供給管は、前記噴射孔の径方向外側となる前記噴射孔としての外側噴射孔(423)を有する外側管(421)、及び、前記外側管の径方向内側において前記外側管の中心軸(C42)と同軸上で前記外側管に対して相対回転可能に設けられ前記外側噴射孔と連通可能な前記噴射孔としての内側噴射孔(426)を有する内側管(422)を有する請求項2〜4のいずれか一項に記載の燃料電池。
  6. 前記燃料ガス流路を流れる燃料ガスの濃度を検出可能な燃料ガス濃度検出部(361,362,371,372,381,382)をさらに備える請求項1〜5のいずれか一項に記載の燃料電池。
  7. 燃料ガスタンクが供給する燃料ガスの圧力を調整可能な圧力調整部(114)と、
    前記圧力調整部と複数の前記燃料ガス供給管との間に設けられ、燃料ガスの圧力に応じて燃料ガスの供給先を切替可能な切替弁(60,70,80,90)と、
    請求項1〜5のいずれか一項に記載の燃料電池と、
    前記圧力調整部によって圧力が制御された燃料ガスの物理量を検出可能に設けられ、当該物理量に応じた信号を出力可能な物理量検出部(691,692)と、
    前記圧力調整部及び前記物理量検出部と電気的に接続し、前記物理量検出部が出力する信号に基づいて前記圧力調整部の作動を制御する制御部(15)と、
    を備える燃料電池システム。
  8. 前記物理量検出部は、前記燃料ガス用マニホールドにおける燃料ガスの濃度を検出可能であって、
    前記制御部は、前記物理量検出部が検出する燃料ガスの濃度が閾値以下になる場合、燃料ガスの圧力を増大するよう前記圧力調整部の作動を制御し、
    前記切替弁は、燃料ガスの供給先を前記第一燃料ガス供給管に切り替える請求項7に記載の燃料電池システム。
  9. 前記切替弁は、
    複数の前記燃料ガス供給管の前記第一燃料ガス供給管以外の燃料ガス供給管に連通可能な第一導出口(612,711,811,926)、及び、前記第一燃料ガス供給管に連通可能な第二導出口(613,712,922,912)を有するハウジング(61,62,71,72,81,82,91,92)と、
    前記ハウジング内(600,700,800,900)に往復移動可能に設けられ、前記ハウジング内を前記第一導出口に連通可能な第一空間(601,701,801,901)と前記第二導出口に連通可能な第二空間(603,702,802,902)とに区画可能に形成され、前記第一空間と前記第二空間とを連通するオリフィス(636,734,837,934)を有し、前記第一導出口の前記ハウジング内側の縁部(616,715,816,925)に当接可能な弁部材(63,73,83,93)と、
    を有する請求項7または8に記載の燃料電池システム。
  10. 前記弁部材は、燃料ガスの圧力が作用する第一受圧面(640)及び燃料ガスの圧力が作用する面積が前記第一受圧面の燃料ガスの圧力が作用する面積に比べ大きい第二受圧面(638)を有し、
    前記第一受圧面に燃料ガスの圧力が作用した後、前記第二受圧面に燃料ガスの圧力が作用する請求項9に記載の燃料電池システム。
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