JP2018179624A - 圧力検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な組み付け構造にて異物等の侵入を防ぐ圧力検出装置を提供する。
【解決手段】半導体式の圧力センサ20と、この圧力センサ20に流体を流入可能な流路11を有する流体流入部材10と、圧力センサ20を取り囲む第1の樹脂部31と、圧力伝達路201を有する機器202と流体流入部材10との間に介在し、前記流体が通過可能なフィルタ62と、を備え、圧力伝達路201と流路11とがフィルタ62を介して接続されるように実装される圧力検出装置101であって、フィルタ62は、周縁に弾性を有するシール部61を設けている。
【選択図】 図4

Description

本発明は、圧力検出装置に関し、例えば、車両に搭載される圧力検出装置として好適である。
従来の圧力検出装置は、流体の圧力を導入する圧力導入部上に半導体式の圧力センサチップを有する。これら圧力検出装置は、該圧力センサチップとワイヤボンディングによるワイヤによって電気的に接続される配線を有し、更に、該圧力センサチップをカバー体(蓋部材)によって覆うことで、圧力基準室となる空間を備えている(例えば、特許文献1参照)。
特開2014−211389号公報
圧力導入孔や基準圧力導入孔から入るごみにより、特に圧力センサチップに直接ごみが付着することによって、圧力センサチップを傷付けたり、特性の劣化を起こすことがあった。このような構成にあっては、圧力基準室となる空間や圧力センサチップへの異物混入を防止するため、圧力検出装置の圧力導入部や実装対象となる機器側にフィルタを設けることがある。
しかしながら、このようなフィルタは、圧力が加わる部分であるため、強固に保持させる必要があり、組み付け作業性の点で改善が望まれていた。
そこで本発明の目的は、上述課題に着目し、簡単な組み付け構造にて異物等の侵入を防ぐ圧力検出装置を提供することにある。
本発明の圧力検出装置は、
半導体式の圧力センサチップと、
この圧力センサチップに流体を流入可能な流路を有する流体流入部材と、
前記圧力センサチップを取り囲むケースと、
圧力伝達路を有する機器と前記流体流入部材との間に介在し、前記流体が通過可能なフィルタと、を備え、
前記圧力伝達路と前記流路とが前記フィルタを介して接続されるように実装される圧力検出装置であって、
前記フィルタは、周縁に弾性を有するシール部を設けていることを特徴とする。
また、前記フィルタは、前記シール部と一体形成されていることを特徴とする。
また、リング状に形成された前記シール部は、内側に溝部を有し、前記フィルタは、前記溝部に嵌め込まれて形成されることを特徴とする。
本発明は、簡単な組み付け構造にて異物等の侵入を防ぐ圧力検出装置となる。
本発明の第1実施形態の上面図。 図1中II−II線の断面図。 同実施形態の圧力検出装置の上面図。 図3中IV−IV線の断面図。 同実施形態の圧力検出装置の組立工程を説明する上面図。 同実施形態の圧力検出装置の組立工程を説明する断面図。 同実施形態の圧力検出装置のシール部材を示す(a)平面図、および(b)断面図。 同実施の形態の別例における圧力検出装置のシール部材を示す断面図。
以下、添付図面(図1乃至図6)を用いて本発明の実施形態における圧力検出装置101を説明する。
本実施形態による圧力検出装置101は、モジュールユニット102と組み合わせることによって、圧力検出ユニット100を構成している。
圧力検出装置101は、流体流入部材10と、半導体式の圧力センサチップ(以下、単に、圧力センサという)20と、端子ユニット30と、ベース板ユニット40と、蓋部材(蓋)50と、を備える。
流体流入部材10は、ステンレス鋼(SUS)等の金属材料からなり、ほぼ円板形状であり、周辺の一部を直線状に切り欠いた切り欠き部10cを備えている。流体流入部材10は、その中央部分に、図4における内側(上側)に突出した凸形状の台座10aと、その反対側(下側)に凹部10bを備えている。
また、流体流入部材10は、その中央部分に、上下方向に貫通する孔部である流路11が形成されている。
台座10aには、圧力センサ20が載置され、熱硬化接着剤や半田等の所定の方法で固定されている。流路11は、その下側から流体(例えば、油)が圧力センサ20に流入可能となっている。また、凹部10bにガスケット等のシール部材60がはめ込まれており、流路11の気密性を備えている。
圧力センサ20は、例えば、ガラス台座21上に、シリコン等の半導体基板22を薄肉に形成してなるダイアフラムを有する半導体チップを適用できる。前記ダイアフラムに対応する部位には、ボロン等の不純物が拡散処理されていることでピエゾ抵抗効果を有する感圧素子となる4つの抵抗が形成され、各抵抗とアルミ等の導電性材料を用いた配線パターンとによりブリッジ回路が構成される。圧力センサ20は、流路11から導き入れた流体の圧力を前記ダイアフラムによって受け、前記ダイアフラムの変位に伴うブリッジ回路の出力電圧を変位させる。
端子ユニット30は、第1樹脂部(ケース)31と、リード端子32とで構成されている。
第1樹脂部31は、合成樹脂、例えば、PPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂からなる。第1樹脂部31は、インサート成形後にリード端子32界面と気密性を保持させるために、流動性の良い材料を用いている。第1樹脂部31は、圧力センサ20を取り囲むように形成された環状であり、流体流入部材10と当接し、流体流入部材10を配置するための配設部31aが設けられている。
配設部31aは、図6に示すように、第1樹脂部31の下側の面に設けられている。また、配設部31aの外周側には、断面形状が窪んだ凹部31bが設けられている。この凹部31bは、環状に設けられている。この凹部31bには、第1樹脂部31と第2樹脂部41との密着性を確保する突起31cが設けられている。この突起31cは、断面形状が三角形状であり、第2樹脂部41を成型する際に、突起31cの先端部分が第2樹脂部41の熱で溶けることによって、第1樹脂部31に第2樹脂部41との密着性を確保できる。また、第1樹脂部31は、リード端子32の一部を内蔵している。
リード端子32は、例えば、リン青銅材料からなり、その表面には、ニッケルメッキが施されている。リード端子32は、図5に示すように、3つあり、これらは、それぞれ電源用ライン、信号用ライン、グランド用ラインである。
リード端子32の一端部は、圧力センサ20の近傍に位置し、他端部は、第1樹脂部31の外側まで引き出されている。そして、リード端子32の一端部が、ワイヤWによって、圧力センサ20と電気的に接続されるとともに、他端部が、流体流入部材10の流路11に対して直交する方向に引き出されて、後述するモジュールユニット102のフレームに電気的に接続される。
また、リード端子32の表面に、ニッケルメッキが施されたことにより、ワイヤボンディングによるワイヤWの接続信頼性を高めてある。
また、リード端子32は、第1樹脂部31のインサート成形時において、電源用、出力用およびグランド用の複数のリード端子32が、連結部32aによって連結されて、一体であり、第1樹脂部31のインサート成形後に、連結部32aを切断することで、リード端子32を独立させるとともに、圧力センサ20と接続するワイヤ接続部32bとなる。
また、リード端子32は、その表面に微細な凹凸を備えている。特に、この微細な凹凸は、リード端子32と第1樹脂部31とを接着剤などを用いずに気密性を確保し接合するものであり、少なくともリード端子32の第1樹脂部31との接触部分に設ければよい。この微細な凹凸は、薬品(化学処理)によってエッチングすることによって形成できる。
ベース板ユニット40は、第2樹脂部41と、端子ユニット30と、流体流入部材10とで構成されている。ベース板ユニット40は、金型内に、端子ユニット30と流体流入部材10とをセットし、その後、成型によって、第2樹脂部41を形成してなる。ベース板ユニット40は、リード端子32の他端部が、流体流入部材10の流路11に対して直交する方向に引き出されている。また、リード端子32の他端部と圧力センサ20が、露出している。
第2樹脂部41は、合成樹脂、例えば、PPS樹脂からなる。第2樹脂部41は、流体流入部材10や端子ユニット30に対して気密性を保持させるために、流動性の良い材料を用いる。第2樹脂部41は、硬化することで圧力センサ20を取り囲むように形成された環状となる。
また、流体流入部材10は、その表面に微細な凹凸を備えている。特に、この微細な凹凸は、流体流入部材10と第2樹脂部41とを接着剤などを用いずに気密性を確保し接合するものであり、少なくとも流体流入部材10の第2樹脂部41との接触部分に設ければよい。この微細な凹凸は、薬品(化学処理)によってエッチングすることによって形成できる。
蓋部材50は、例えば、PPS樹脂からなる透光性の合成樹脂材を適用できる。圧力センサ20を上側から覆うように第1樹脂部31の平坦部31dに、レーザー溶着によって結合され、圧力センサ20が内部に位置する収納空間を形成する部材である。また、蓋部材50の内面は、凹んだ曲面形状をなしており、蓋部材50と第1樹脂部31との間には収容空間となる圧力基準室Bが形成される。
シール部材60は、図4に示すように、流体流入部材10と圧力検出ユニット100(圧力検出装置101)が実装される機器200の間に挟み込まれるように設けられる。圧力検出装置101は、機器200の圧力伝達路201と、流路11とが接続されるように機器200の実装面202に取り付けられ、この際、シール部材60のシール部61が凹部10bと実装面202とで変形しながら挟み込まれることで、流路11または圧力伝達路201内の流体が、流体流入部材10と実装面202との間から漏れ出ないように、気密にできる。
また、シール部材60は、流路11及び圧力伝達路201の内径よりも大きなリング状に形成され、合成ゴムなどの弾性を有するシール部61と、このシール部61の内側に形成されるメッシュ状のフィルタ62が一体にして設けられる。即ち、フィルタ62は、周縁に弾性を有するシール部61を設けることになる。従って、圧力検出ユニット100を機器200に実装する際に、フィルタ部材を保持するための専用の構造や工程が必要ないため、組み付け性が良好になる。また、流路11や圧力伝達路201の周辺構造が簡素となり装置の小型化に有利である。
フィルタ62は、流路11及び圧力伝達路201内の流体を通過するとともに、流体中の異物がある場合には、双方とも異物の通過を妨げることができ、異物による各部品の損傷を抑止できる。また、フィルタ62によって、流体の急激な圧力変化を緩和する作用が期待でき、この場合、圧力センサ20の破損等を防止できる。
このシール部材60は、フィルタ62をインサート成形することによって、シール部61と一体にしたものを用いることができるが、例えば、図8に示すように、リング状に形成されたシール部610は、内側に溝部610aを設け、フィルタ620を溝部610aに嵌め込むことでシール部材600を形成することもできる。この場合、シール部610が凹部10bと実装面202との間で挟み込まれて変形することで、シール部610がフィルタ620を充分な強度で保持できる。
以上の各部によって、圧力検出装置101が構成される。
斯かる圧力検出装置101は、
半導体式の圧力センサ20と、
この圧力センサ20に流体を流入可能な流路11を有する流体流入部材10と、
圧力センサ20を取り囲む第1樹脂部31と、
圧力伝達路201を有する機器200と流体流入部材10との間に介在し、前記流体が通過可能なフィルタ62と、を備え、
圧力伝達路201と流路11とがフィルタ62を介して接続されるように実装される圧力検出装置101であって、
フィルタ62は、周縁に弾性を有するシール部61を設けている。
従って、簡単な組み付け構造にて異物等の侵入を防ぐ圧力検出装置101となる。
なお、本発明の圧力検出装置を上述した実施の形態の構成にて例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、他の構成においても、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の改良、並びに表示の変更が可能なことは勿論である。
本発明は、半導体式の圧力センサチップを内蔵する圧力検出装置に利用可能である。
10 流体流入部材
10b 凹部
20 圧力センサ(圧力センサチップ)
31 第1樹脂部(ケース)
31d 平坦部
32 リード端子
41 第2樹脂部
50 蓋部材(蓋)
60 シール部材
61 シール部
62 フィルタ
200 機器
201 圧力伝達路
B 圧力基準室(密閉空間)
W ワイヤ

Claims (3)

  1. 半導体式の圧力センサチップと、
    この圧力センサチップに流体を流入可能な流路を有する流体流入部材と、
    前記圧力センサチップを取り囲むケースと、
    圧力伝達路を有する機器と前記流体流入部材との間に介在し、前記流体が通過可能なフィルタと、を備え、
    前記圧力伝達路と前記流路とが前記フィルタを介して接続されるように実装される圧力検出装置であって、
    前記フィルタは、周縁に弾性を有するシール部を設けていることを特徴とする圧力検出装置。
  2. 前記フィルタは、前記シール部と一体形成されていることを特徴とする請求項1に記載の圧力検出装置。
  3. リング状に形成された前記シール部は、内側に溝部を有し、
    前記フィルタは、前記溝部に嵌め込まれて形成されることを特徴とする請求項1に記載の圧力検出装置。
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