JP2018178637A - 箱型パネルセット、及び建築物組立方法 - Google Patents

箱型パネルセット、及び建築物組立方法 Download PDF

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【課題】本願発明の課題は、従来技術が抱える問題を解消することであり、すなわち専門技術者を必要とすることなく容易に、しかも迅速に建築物を組み立てることができる、箱型パネルセットと、これを用いた建築物の組立方法を提供することである。【解決手段】本願発明の箱型パネルセットは、建築物を組み立てることができるものであり、2以上の箱型パネルを備えるものである。この箱型パネルは、n角形(nは3以上の自然数)の上面と、同じくn角形の下面、n個の側面で構成され、上面と下面が略平行(平行含む)に配置された形状のものである。箱型パネルの側面を他の箱型パネルの側面に重ね合わせて接合していくことで、目的の建築物を組み立てることができる。【選択図】図1

Description

本願発明は、例えば仮設住宅などの建築物に関するものであり、より具体的には、建築物を簡易に組み立てることができる箱型パネルセットとその組立方法に関する技術である。
我が国は地震が頻発する国として知られ、近年では、東北地方太平洋沖地震をはじめ、兵庫県南部地震、新潟県中越地震など大きな地震が発生し、そのたびに甚大な被害を被ってきた。例えば、兵庫県南部地震では強い直下型地震による衝撃が原因で多くの家屋が倒壊し、また東日本大震災では津波によって夥しい数の家屋が壊滅的な被害を受けた。
自然災害により大きな被害を受けた場合、家屋を失った者のために仮設住宅が建てられる。通常、この仮設住宅は自治体など公的機関によって建設され、被災者に貸与される。先の平成28年熊本地震では、熊本県などが4,000戸あまりの仮設住宅を建設し、10,000人を超える被災者がその仮設住宅に入居している。
従来、仮設住宅はいわゆるプレハブ工法によって建設されるのが主流であったが、熊本県では700戸近くの仮設住宅を本格的な木造家屋として提供した。これは、過去の避難生活が比較的長期に及ぶことに鑑みた配慮であり、プライバシーの確保に加え、冬でも快適に生活でき、しかも堅固な基礎とすることで余震を感じないよう、入居者に過ごしてもらうためである。
このように本格的な家屋を仮設住宅として提供することは歓迎すべきことであるが、その反面、完成までに時間を要するが故に入居まで長い時間待機しなければならないという短所もある。当然ながら家屋を失った者は、その日から入居できる住宅が必要であり、つまり本格的家屋の仮設住宅を提供する場合もその完成までに入居できるいわば暫定的な仮設住宅(以下、「応急仮設住宅」という。)が必要である。したがって、応急仮設住宅はたとえ簡易な構造であっても速やかに建設される必要がある。
このような背景のもと、これまでも応急仮設住宅を速やかに完成する種々の技術が提案されており、例えば特許文献1では、CLT(Cross Laminated Timber)の壁板を利用して組み立てる住宅構造を提案している。
特開2017−053187
特許文献1の技術によれば、基本的に1種類のCLT板(2,000×1,000×36mm)を床板や、壁板、天井板、野地板として利用することから、組み立てが容易であり、しかも在庫管理や輸送管理のコストを抑えることができるという長所を備えている。しかしながら、この技術を用いて住宅構造を構築するにはCLT板のほか柱材や通柱、あるいは横桟や妻梁、軒桁といった部材の設置も必要であり、これらの設置手間を考えると完成までに相当の時間を要することとなる。
ところで、特許文献1をはじめとする従来の手法は、専門的な技術を有する者によって建設することが前提とされていた。既述のとおり仮設住宅は公的機関によって提供されるのが一般的であるため、専門技術者によって建設することとしても特段問題となることはなかった。一方で、公的機関に頼ることなく自ら応急仮設住宅を建設したいという被災者もある。自分の土地に建設することで完全なプライバシーを確保できるうえに、なにより他者の影響を受けることなく所望のタイミングで住宅を得ることができるのがその理由である。
本願発明の課題は、従来技術が抱える問題を解消することであり、すなわち専門技術者を必要とすることなく容易に、しかも迅速に建築物を組み立てることができる、箱型パネルセットと、これを用いた建築物の組立方法を提供することである。
本願発明は、箱型のパネルを部材として利用し、隣接する箱型パネルの側面どうしを合わせながら接合することで建築物を組み立てる、という点に着目して開発されたものであり、従来にはない発想に基づいて行われた発明である。
本願発明の箱型パネルセットは、建築物を組み立てることができるものであり、2以上の箱型パネルを備えるものである。この箱型パネルは、n角形(nは3以上の自然数)の上面と、同じくn角形の下面、n個の側面で構成され、上面と下面が略平行(平行含む)に配置された形状のものである。箱型パネルの側面を他の箱型パネルの側面に重ね合わせて接合していくことで、目的の建築物を組み立てることができる。
本願発明の箱型パネルセットは、一部の側面がテーパ面(上面に対して傾斜した面)で形成された箱型パネルを備えたものとすることもできる。この場合、隣接する箱型パネルはそれぞれ略同形(同形含む)のテーパ面を有しており、隣接する箱型パネルのテーパ面どうしを重ね合わせて接合していくことで、目的の建築物を組み立てることができる。
本願発明の箱型パネルセットは、充填空間(上面と、下面、側面によって形成)に液体が充填された箱型パネルを備えたものとすることもできる。
本願発明の箱型パネルセットは、側面に凸部又凹部(あるいは小孔)が設けられた箱型パネルを備えたものとすることもできる。この場合、接合する際に当接する箱型パネルの側面のうち、一方の側面には凸部が設けられ、他方の側面にはこの凸部が嵌合する凹部(あるいは小孔)が設けられる。そして、凸部と凹部(あるいは小孔)が嵌合することによって、隣接する箱型パネルが接合される。
本願発明の箱型パネルセットは、床用箱型パネルセットと、側壁用箱型パネルセット、屋根用箱型パネルセットを備えたものとすることもできる。この床用箱型パネルセットは、複数の同形(外形が同じ)の箱型パネルからなり床部を形成することができるもので、側壁用箱型パネルセットは、複数の同形(外形が同じ)の箱型パネルからなり側壁部を形成することができるもので、屋根用箱型パネルセットは、複数の同形(外形が同じ)の箱型パネルからなり屋根部を形成することができるものである。これら床用箱型パネルセットと、側壁用箱型パネルセット、屋根用箱型パネルセットを組み立てることで建築物が形成される。なお、屋根用箱型パネルセットを構成する箱型パネルの全ての側面は、テーパ面であるとともに、他のいずれかの箱型パネルのいずれかの側面と略同形(同形含む)である。この場合の本願発明の箱型パネルセットは、開口部が設けられた箱型パネルを含む側壁用箱型パネルセットを備えたものとすることもできる。
本願発明の建築物組立方法は、複数の箱型パネルを接合することで建築物を組み立てる方法であり、側面どうしを重ね合わせて接合していくことで、建築物を組み立てる方法である。
本願発明の箱型パネルセット、及び建築物組立方法には、次のような効果がある。
(1)所望の場所に、所望のタイミングで、応急仮設住宅などの建築物を組み立てることができる。
(2)専門技術者を必要とすることなく容易に、しかも極めて迅速に建築物を組み立てることができる。
(3)機密性のある箱型パネルを使用するうえ、隣接する箱型パネルの側面を合わせて接合することから、組み立てられた建築物の内部も高い機密性を確保することができる。
本願発明によって組み立てられた建築物を示す斜視図。 本願発明の箱型パネルセットを模式的に示すブロック図。 (a)は上面が四角形の箱型パネルを示す斜視図、(b)は上面が三角形の箱型パネルを示す斜視図。 (a)はテーパ面を有する箱型パネルを示す斜視図、(b)はテーパ面を有する箱型パネルを示す展開図。 断熱効果のある液体が充填された箱型パネルを示す断面図。 六角堂の床部を示す平面図。 六角堂の側壁部を示す平面図。 (a)は開口部として窓を設けた側壁用箱型パネルを示す正面図、(b)は開口部として出入り口を設けた側壁用箱型パネルを示す正面図。 六角堂を示す断面図。 (a)は全ての側面が傾斜面である屋根用箱型パネルを示す斜視図、(b)は全ての側面が傾斜面である屋根用箱型パネルを示す展開図。 接合面に凸部や凹部を設けた側壁用箱型パネルと屋根用箱型パネルを接合する状況を示すモデル図。 (a)は一部開放の箱型パネルを横に並べて組み立てられた収容箱の正面図、(b)は一部開放の箱型パネルを上下に並べて組み立てられた収容箱の正面図。 (a)は6箇所に一部開放の箱型パネルを配置して組み立てた収容箱を示す平面図、(b)は6個の一部開放の箱型パネルを上下に積み上げて組み立てた収容箱を示す正面図。
本願発明の箱型パネルセット、及び建築物組立方法の実施形態の一例を、図に基づいて説明する。本願発明の箱型パネルセット、及び建築物組立方法は、様々な建築物を組み立てるために利用できる発明であり、本願発明を実施することで例えば図1に示す六角堂HBなどの建築物を組み立てることができる。ここでは便宜上、建築物が六角堂HBの場合で説明するが、もちろん本願発明の対象が六角堂HBに限定されるものではなく、本願発明はあらゆる建築物を対象として実施することができる。
図2は、本願発明の箱型パネルセット100を模式的に示すブロック図である。この図に示すように箱型パネルセット100は、複数の箱型パネルによって構成されるもので、これらの箱型パネルを組み立てることによって所望の建築物を構築することができる。また、図1に示す六角堂HBのように床部と、側壁部、屋根部に分類できる場合は、箱型パネルセット100を床用箱型パネルセット110と、側壁用箱型パネルセット120、屋根用箱型パネルセット130で構成することができる。この床用箱型パネルセット110は六角堂HBの床部を形成するもので、外形が略同形(同形含む)の複数の箱型パネルを含んで構成される。同様に側壁用箱型パネルセット120は六角堂HBの側壁部を形成するものであり、屋根用箱型パネルセット130六角堂HBの屋根部を形成するもので、それぞれ外形が略同形(同形含む)の複数の箱型パネルを含んで構成される。
図3は、箱型パネルセット100を構成する箱型パネル200を示す図であり、(a)は上面が四角形の箱型パネル200を示す斜視図、(b)は上面が三角形の箱型パネル200を示す斜視図である。この図に示すように箱型パネル200は、n角形(nは3以上の自然数)の上面201と、同じくn角形の下面202、そしてn個の側面203で形成される。例えば、図3(a)の箱型パネル200は四角形の上面201と下面202、4個の側面203で形成されており、図3(b)の箱型パネル200は三角形の上面201と下面202、3個の側面203で形成されている。なお箱型パネル200は、その上面201と下面202が略平行(平行含む)に配置された形状となっている。
図3に示す箱型パネル200は、その側面203が上面201及び下面202に対して略垂直(垂直含む)に配置されているが、これに限らず側面203が上面201(下面202)に対して傾斜したものとすることもできる。なおここでは便宜上、上面201(下面202)に対して傾斜した側面203を特に「テーパ面203S」ということとする。図4(a)はテーパ面203Sを有する箱型パネル200を示す斜視図であり、図4(b)はその展開図である。この図に示す箱型パネル200は、図3のものと同様に上面201と下面202が平行に配置されているが、上面201の方が下面202よりも面積が小さく、そのため4つの側面203ともに上面201(下面202)に対して傾斜したテーパ面203Sとなっている。なお箱型パネル200は、図4のように全ての側面203をテーパ面203Sとすることもできるし、側面203の一部のみをテーパ面203Sとすることもできる。
箱型パネル200を形成する上面201、下面202、及び側面203は、それぞれ板状の部材であり、木製板や金属製板、あるいはポリプロピレン(polypropylene:略称PP)といった合成樹脂など、種々の材料の板材を利用することができる。上面201と下面202、側面203をポリプロピレン製板とすると、繰り返し折り畳んでも屈折部が劣化することがなく、例えば不使用時(保管時)には図4(b)の状態とし使用時にのみ図4(a)の形状として繰り返し使用する(つまり使用のたびに折り畳んで完成させる)こともできるし、図3や図4(b)に示すように完成した状態の箱型パネル200をさらに折り畳んで変形して使用することもできる。また、これら上面201、下面202、及び側面203は、その表面に防水加工を施してもよく、特に外壁表面となる上面201又は下面202に防水加工を施すと六角堂HBの室内に水が浸入することなくより好適となる。
さらに、上面201、下面202、及び側面203によって囲まれた空間(以下、「充填空間」という。)内に、断熱性を備えた材料を充填することもできる。このような材料を充填することで箱型パネル200が断熱性を備えることとなり、すなわち箱型パネル200を組み立てた六角堂HBも断熱性を備えることとなって好適となる。図5は、充填空間内に断熱効果のある液体(以下、「充填液204」という。)が充填された箱型パネル200を示す断面図である。この図に示すように箱型パネル200の一部に充填口205と排出口206を設けると、容易に充填液204を充填空間内に注入することができるとともに、不使用時(保管時や運搬時)には容易に充填液204を排出することができる。
図6は、図1示す六角堂HBの床部を示す平面図である。この床部は、既述のとおり床用箱型パネルセット110によって形成され、すなわち床用箱型パネルセット110を構成する箱型パネル200(以下、特に「床用箱型パネル210」という。)を組み立てることで構築される。具体的には図6に示すように、上面201と下面202が正三角形である6個の床用箱型パネル210を所定位置に配置することで、正六角形の床部を形成する。なお、隣接する床用箱型パネル210を形成する各面のうち双方が向かい合う側面203(以下、「接合面という」。)どうしは略同形(同形含む)であり、この接合面どうしを重ね合わせながら隣接する床用箱型パネル210を接合する。
図7は、図1示す六角堂HBの側壁部を上方から見た平面図である。この側壁部は、既述のとおり側壁用箱型パネルセット120によって形成され、すなわち側壁用箱型パネルセット120を構成する箱型パネル200(以下、特に「側壁用箱型パネル220」という。)を組み立てることで構築される。具体的には図7に示すように、側面203がテーパ面203Sである6個の床用箱型パネル210を所定位置に配置することで、環状で中空の正六角形(平面視)の側壁部を形成する。なお、隣接する側壁用箱型パネル220の接合面(テーパ面203S)どうしは略同形であり、この接合面どうしを重ね合わせながら隣接する床用箱型パネル210を接合する。
また側壁部を形成する一部の側壁用箱型パネル220には、図8に示すように開口部を設けることもできる。図8(a)は開口部として窓を設けた側壁用箱型パネル220を示す正面図であり、図8(b)は開口部として出入り口を設けた側壁用箱型パネル220を示す正面図である。
図9は、図1示す六角堂HBを示す断面図である。この六角堂HBの屋根部は、既述のとおり屋根用箱型パネルセット130によって形成され、すなわち屋根用箱型パネルセット130を構成する箱型パネル200(以下、特に「屋根用箱型パネル230」という。)を組み立てることで構築される。この場合の屋根用箱型パネル230は、図10に示すように上面201と下面202ともに三角形であって下面202よりも上面201の方が大きな面積であり、しかも全ての側面203がテーパ面203Sとなる。図10(a)は屋根用箱型パネル230を示す斜視図であり、図10(b)はその展開図である。
図9に示すように六角堂HBの屋根部は、側壁用箱型パネル220からなる側壁部の上に屋根用箱型パネル230を組み立てることで構築される。このとき、上下に隣接する側壁用箱型パネル220と屋根用箱型パネル230が向かい合う側面203(つまり接合面)どうしは略同形であり、しかも両側面203ともにテーパ面203Sであり、このテーパ面203Sどうしを重ね合わせながら側壁用箱型パネル220と屋根用箱型パネル230を接合する。また、屋根用箱型パネル230は水平面から傾斜して配置されるため、隣接する屋根用箱型パネル230が向かい合う側面203(つまり接合面)どうしは略同形であり、しかも両側面203ともにテーパ面203Sであり、このテーパ面203Sどうしを重ね合わせながら隣接する屋根用箱型パネル230を接合する。このように屋根用箱型パネル230の3個の側面203はテーパ面203Sであり、隣接するいずれの箱型パネル200(側壁用箱型パネル220及び屋根用箱型パネル230)の側面203(接合面)とも略同形となる。
ここまで説明したとおり、隣接する箱型パネル220の接合面どうしを重ね合わせて接合することによって、所望の建築物を構築することができる。このとき、図9からも分かるように、箱型パネル220を適切な幾何形状とし、しかも箱型パネル220を適切な配置とすることで、箱型パネル220の自重による荷重(特に分力)が支持され(すなわち、荷重の釣り合いが成立し)、特段の連結具を使用することなく隣接する箱型パネル220を接合し建築物を構築することができる。もちろん、丁番等の連結具を利用することによって隣接する箱型パネル220をさらに堅固に接合してもよい。
あるいは、あらかじめ箱型パネル220のうち接合面に凸部や凹部を設けておくこともできる。図11は、接合面に凸部207や凹部208を設けた側壁用箱型パネル220と屋根用箱型パネル230を接合する状況を示すモデル図である。この図に示すように、隣接する一方の箱型パネル200の接合面(すなわち側面203)に凸部207を設けるとともに、一方の箱型パネル200の接合面に凹部208(あるいは小孔)を設け、凸部207を凹部208に嵌合(挿入)することによって隣接する箱型パネル220を接合するわけである。これにより、箱型パネル220どうしを堅固に接続できるうえに、両者の位置合わせも容易に行うことができる。
ところで、本願発明の箱型パネルセット100を構成する箱型パネル220は、上面201又は下面202を省略することで、つまり一部に開放面を設けることで収容箱や種々の棚として利用することもできる。なおこの場合も、隣接する箱型パネル220の接合面どうしを重ね合わせて接合することで、収容箱や棚は構築される。例えば、図12(a)では、一部が開放した箱型パネル(以下、「開放型箱型パネル300」という。)を2個使用し、これらを横に並べることで収容箱が組み立てられており、図12(b)では、2個の開放型箱型パネル300を上下に並べることで収容箱が組み立てられている。また図13に示すように、3以上の開放型箱型パネル300を組み立てることで収容箱や棚を構築することもできる。図13(a)は、6箇所に開放型箱型パネル300を配置して組み立てた収容箱を示す平面図であり、図13(b)は、6個の開放型箱型パネル300を上下に積み上げて組み立てた収容箱を示す正面図である。この図に示すように、平面的にも上下にも多数の開放型箱型パネル300を利用して組み立てることで、所望の収容スペースを得ることができる。
本願発明の箱型パネルセット、及び建築物組立方法は、災害時に建設する仮設住宅のほか、臨時に設置する休憩施設や宿泊施設、観光地や行楽地に設けられる売店や喫煙室など、様々な施設として利用することができる。本願発明が、自然災害で住居を失った被災者に対して好適な解決策を提供することを考えれば、産業上利用できるばかりでなく社会的にも大きな貢献を期待し得る発明である。
100 本願発明の箱型パネルセット
110 床用箱型パネルセット
120 側壁用箱型パネルセット
130 屋根用箱型パネルセット
200 (箱型パネルセットの)箱型パネル
201 (箱型パネルの)上面
202 (箱型パネルの)下面
203 (箱型パネルの)側面
203S (側面のうちの)テーパ面
204 (箱型パネルの)充填液
205 (箱型パネルの)充填口
206 (箱型パネルの)排出口
207 (箱型パネルの)凸部
208 (箱型パネルの)凹部
210 (床用箱型パネルセットの)床用箱型パネル
220 (側壁用箱型パネルセットの)側壁用箱型パネル
230 (屋根用箱型パネルセットの)屋根用箱型パネル
300 開放型箱型パネル
HB 六角堂

Claims (7)

  1. 建築物を組み立て得る箱型パネルセットであって、
    2以上の箱型パネルを備え、
    前記箱型パネルは、n角形(nは3以上の自然数)の上面と、n角形の下面と、n個の側面で構成され、該上面と該下面が平行又は略平行に配置された形状であり、
    前記箱型パネルの前記側面を、他の前記箱型パネルの前記側面に、重ね合わせて接合することによって前記建築物を組み立て得る、
    ことを特徴とする箱型パネルセット。
  2. 前記箱型パネルは、一部の前記側面が前記上面に対して傾斜したテーパ面で形成され、
    隣接する前記箱型パネルは、それぞれ同形又は略同形の前記テーパ面を有し、
    隣接する前記箱型パネルの前記テーパ面どうしを、重ね合わせて接合することによって前記建築物を組み立て得る、
    ことを特徴とする請求項1記載の箱型パネルセット。
  3. 前記箱型パネルは、前記上面、前記下面、及び前記側面によって形成された充填空間に、液体が充填された、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の箱型パネルセット。
  4. 接合する際に当接する前記側面のうち、一方の側面には凸部が設けられ、他方の側面には該凸部が嵌合する凹部又は小孔が設けられ、
    前記凸部と前記凹部又は前記小孔が嵌合することによって、隣接する前記箱型パネルが接合される、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の箱型パネルセット。
  5. 複数の同形の前記箱型パネルからなり、床部を形成することができる床用箱型パネルセットと、
    複数の同形の前記箱型パネルからなり、側壁部を形成することができる側壁用箱型パネルセットと、
    複数の同形の前記箱型パネルからなり、屋根部を形成することができる屋根用箱型パネルセットと、を備え、
    前記床用箱型パネルセット、前記側壁用箱型パネルセット、及び前記屋根用箱型パネルセットを組み立てることで、建築物が形成され、
    前記屋根用箱型パネルセットを構成する前記箱型パネルの全ての前記側面は、前記側面が前記上面に対して傾斜したテーパ面であるとともに、他のいずれかの前記箱型パネルのいずれかの前記側面と同形又は略同形である、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の箱型パネルセット。
  6. 前記側壁用箱型パネルセットを構成する前記箱型パネルのうちいずれかの前記箱型パネルに、開口部が設けられた、
    ことを特徴とする請求項5記載の箱型パネルセット。
  7. 複数の箱型パネルを接合することで建築物を組み立てる方法であって、
    前記箱型パネルは、n角形(nは3以上の自然数)の上面と、n角形の下面と、n個の側面で構成され、該上面と該下面が平行又は略平行に配置された形状であり、
    前記箱型パネルの前記側面を、他の前記箱型パネルの前記側面に、重ね合わせて接合することによって前記建築物を組み立てる、
    ことを特徴とする建築物組立方法。
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