JP2018178299A - 繊維構造体、及び繊維強化複合材の製造方法 - Google Patents

繊維構造体、及び繊維強化複合材の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】毛羽の飛散を抑えることができる繊維構造体、及び繊維強化複合材の製造方法を提供すること。【解決手段】繊維構造体11は、第1端面11aの全面に毛羽抑制領域Rを有する。毛羽抑制領域Rは、第1緯糸層21より内側の繊維層の緯糸13及び経糸14よりも発生する毛羽の量を少なくした緯糸13及び結束糸15から形成されている。【選択図】図2

Description

本発明は、繊維構造体、及び繊維強化複合材の製造方法に関する。
繊維強化複合材は軽量の構造材料として広く使用されている。繊維強化複合材のうちマトリックスを樹脂とした繊維強化複合材の製造方法には、いくつかの方法が知られているが、強化基材として繊維構造体を用いた繊維強化複合材を成形するには、成形サイクルが短く、生産性が高いという等の利点があることからRTM(Resin Transfer Molding)法が用いられることが多い。RTM法は、成形型内に形成されるキャビティ内に繊維構造体を配置し、成形型内を減圧した後、キャビティ内に未硬化の熱硬化性樹脂を注入して強化基材に含浸させた後、樹脂を硬化させ、硬化後に脱型して繊維強化複合材の成形品を得るというものである。
繊維強化複合材の強化基材としては、例えば、特許文献1に開示の多軸ステッチ基材が挙げられる。多軸ステッチ基材は、複数本の非連続繊維製の強化繊維糸が並行に配列されたシート状部材を複数枚、各シート状部材の強化繊維糸の配列方向が交差するように積層してステッチ糸で一体化して形成されている。
特開2009−249784号公報
ところで、RTM法で繊維強化複合材を製造する際、キャビティ内に繊維構造体を配置した後に成形型内を減圧するが、この減圧により、キャビティ内に露出した強化繊維糸から非連続繊維が剥離して毛羽となり、剥離した毛羽が飛散することがある。飛散した毛羽は、成形型における減圧ポートや樹脂注入用の孔に侵入したり、成形型の型合わせ面に侵入したりする虞がある。
本発明の目的は、毛羽の飛散を抑えることができる繊維構造体、及び繊維強化複合材の製造方法を提供することにある。
上記問題点を解決するための繊維構造体は、複数の繊維束を含む繊維層が複数積層された繊維構造体であって、複数の前記繊維層が積み重ねられた方向を積層方向とすると、前記積層方向の両端面のうちの少なくとも一方の端面に毛羽抑制領域を有し、前記毛羽抑制領域は、前記少なくとも一方の端面に露出した前記繊維束であって、前記少なくとも一方の端面を構成する前記繊維層より内側の前記繊維層の前記繊維束よりも発生する毛羽の量を少なくした繊維束によって形成されていることを要旨とする。
これによれば、成形型のキャビティに繊維構造体を配置し、繊維構造体にマトリックス樹脂を含浸させて繊維強化複合材を製造する際、毛羽抑制領域がキャビティから露出するように繊維構造体をキャビティに配置し、成形型内を減圧する。このとき、キャビティから露出した繊維構造体の端面に毛羽抑制領域が存在しない場合と比べると毛羽の飛散が抑えられる。
また、繊維構造体について、前記毛羽抑制領域を形成する前記繊維束は連続繊維を束ねた連続糸である。
これによれば、例えば、非連続繊維を束ねた糸と比べると、毛羽の発生をより抑えることができる。
また、繊維構造体について、前記繊維構造体は、前記繊維束としての緯糸が互いに平行に配列された繊維層と、前記繊維束としての経糸が互いに平行に配列された繊維層とが、複数の各繊維層と交差する方向に配列された結束糸で結束されるとともに、前記結束糸は前記積層方向の両端面に露出しており、前記毛羽抑制領域に露出した前記繊維束、及び前記結束糸を前記毛羽の量が少ない繊維束とした。
これによれば、繊維構造体を積層方向に結束するために結束糸が使用され、結束糸が繊維構造体の積層方向の端面に露出し、毛羽抑制領域に存在していても、その結束糸から発生する毛羽の量が抑えられる。
上記問題点を解決するための繊維強化複合材の製造方法は、複数の繊維束を含む繊維層が複数積層された繊維構造体を成形型のキャビティに配置し、前記繊維構造体にマトリックス樹脂を含浸させる繊維強化複合材の製造方法であって、前記繊維構造体において複数の前記繊維層が積み重ねられた方向を積層方向とすると、前記積層方向の一端面に毛羽抑制領域を設け、該毛羽抑制領域を、前記一端面に露出した前記繊維束であって、前記一端面を構成する前記繊維層より内側の前記繊維層の前記繊維束よりも発生する毛羽の量を少なくした繊維束によって形成し、前記繊維構造体を前記キャビティに配置する工程では、前記毛羽抑制領域を前記キャビティから露出させた状態で前記繊維構造体を前記キャビティに配置することを要旨とする。
これによれば、成形型内を減圧するとき、キャビティから露出した繊維構造体の端面に毛羽抑制領域が存在しない場合と比べると毛羽の飛散が抑えられる。特に、成形型を減圧するための排出孔や、樹脂を注入するための注入孔に、毛羽抑制領域が対向していると、排出孔や注入孔に毛羽が詰まることが抑制でき、また、成形型の下型と上型の合わせ面の間に毛羽が侵入することを抑制できる。
本発明によれば、毛羽の飛散を抑えることができる。
実施形態の繊維強化複合材を示す斜視図。 繊維構造体を模式的に示す図。 (a)は成形型を示す模式図、(b)はキャビティ内に未硬化樹脂を注入した状態を示す図、(c)は型閉めした状態を示す図。 成形型内を減圧した状態を模式的に示す図。
以下、繊維構造体、及び繊維強化複合材の製造方法を具体化した一実施形態を図1〜図4にしたがって説明する。
図1に示すように、繊維強化複合材10は、強化基材となる繊維構造体11にマトリックス樹脂12を含浸させて構成されている。マトリックス樹脂12としては、例えば、熱硬化性樹脂のエポキシ樹脂が使用される。
図2に示すように、繊維構造体11は、複数の繊維層が積層されて構成されている。なお、繊維層が積み重なった方向を繊維構造体11の積層方向Yとする。また、繊維構造体11は、繊維束としての複数本の緯糸13と、繊維束としての複数本の経糸14とを有する。繊維構造体11は、多層織りによって形成された多層織物である。緯糸13及び経糸14は互いに直交する方向に延びている。
繊維構造体11は、複数本の緯糸13が互いに平行に配列された第1緯糸層21と、積層方向Yにおいて、第1緯糸層21より下方に配置された第2緯糸層22と、積層方向Yにおいて第2緯糸層22より下方に配置された第3緯糸層23と、積層方向Yにおいて第3緯糸層23より下方に配置された第4緯糸層24と、を有する。第1〜第4緯糸層21〜24は、多層織物を構成する繊維層である。
また、繊維構造体11は、複数本の経糸14が互いに平行に配列された第1経糸層31と、積層方向Yにおける第1経糸層31より下方に配置された第2経糸層32と、第2経糸層32より下方に配置された第3経糸層33と、を有する。第1〜第3経糸層31〜33は、多層織物を構成する繊維層である。
繊維構造体11は、積層方向Yの一端から他端(上から下)へ第1緯糸層21、第1経糸層31、第2緯糸層22、第2経糸層32、第3緯糸層23、第3経糸層33、及び第4緯糸層24の順番で積層されている。これら第1緯糸層21、第1経糸層31、第2緯糸層22、第2経糸層32、第3緯糸層23、第3経糸層33及び第4緯糸層24は、複数本の結束糸15により積層方向Yに結束されている。
各結束糸15は、繊維構造体11の形状保持用であり、繊維束である。複数本の結束糸15は、各経糸14と平行に配列されるとともに、繊維構造体11を構成する最上層の第1緯糸層21の緯糸13の外面を通って折り返すように配置されている。また、結束糸15は、繊維構造体11を積層方向Yに貫通し、最下層の第4緯糸層24の緯糸13の外面を通って折り返すように配置されている。
繊維構造体11は積層方向Yの一端面に第1端面11aを備え、第1端面11aは第1緯糸層21を構成する全ての緯糸13と、各結束糸15のうち第1緯糸層21の緯糸13の外面で折り返された部分で構成されている。繊維構造体11は、積層方向Yの他端面に第2端面11bを備え、第2端面11bは第4緯糸層24を構成する全ての緯糸13と、各結束糸15のうち第4緯糸層24の緯糸13の外面で折り返された部分で構成されている。
その一方で、繊維構造体11の第1端面11aには、第1緯糸層21より積層方向Yの内側となる第1経糸層31は露出せず、第1経糸層31を構成する経糸14は第1端面11aには露出していない。すなわち、第1経糸層31の経糸14は、第1緯糸層21の緯糸13によって覆われている。同様に、繊維構造体11の第2端面11bには、第4緯糸層24より積層方向Yの内側となる第3経糸層33は露出せず、第3経糸層33を構成する経糸14は第2端面11bには露出していない。すなわち、第3経糸層33の経糸14は、第4緯糸層24の緯糸13によって覆われている。
図1及び図2にドットハッチングで示すように、繊維構造体11において、第1端面11a(第1緯糸層21)を構成する緯糸13は、連続繊維を束ねて形成された連続糸である。連続繊維としては熱可塑繊維を採用したが、後述するが、発生する毛羽の量を抑えることができれば連続繊維は、熱可塑繊維に限定されず、その他の連続繊維であってもよい。また、第1端面11aに一部が露出することとなる結束糸15も、連続繊維を束ねて形成された連続糸である。連続繊維としては熱可塑繊維を採用した。
一方、繊維構造体11において、第1緯糸層21以外の第2緯糸層22、第3緯糸層23、及び第4緯糸層24を構成する緯糸13と、第1経糸層31、第2経糸層32、及び第3経糸層33を構成する経糸14は、非連続繊維で形成されている。非連続繊維としては、強化繊維である有機繊維又は無機繊維を使用してもよく、有機繊維としては、アラミド繊維、ポリ−p−フェニレンベンゾビスオキサゾール繊維、超高分子量ポリエチレン繊維等が挙げられ、無機繊維としては、炭素繊維、ガラス繊維、セラミック繊維等が挙げられる。非連続繊維で形成された繊維束の形態としては、紡績糸、牽切糸等が挙げられ、本実施形態では、紡績糸を採用している。紡績糸は、上述した連続糸と比べて発生する毛羽の量が多い。
したがって、第1端面11aを構成する第1緯糸層21の緯糸13及び結束糸15は、第1端面11aより積層方向Yの内側にある第2緯糸層22と第3緯糸層23と第4緯糸層24の緯糸13、及び第1経糸層31と第2経糸層32と第3経糸層33の経糸14よりも、発生し得る毛羽の量が少ない。本実施形態では、繊維構造体11は、第1端面11aの全面に毛羽抑制領域Rを有する。
よって、毛羽抑制領域Rに面する第1端面11aから発生する毛羽の量は、第1端面11aを構成する第1緯糸層21より積層方向Y内側に位置する第1経糸層31、第2緯糸層22、第2経糸層32、第3緯糸層23、第3経糸層33、及び第4緯糸層24から発生する毛羽の量より少ない。なお、毛羽は、緯糸13及び経糸14を織機で製織する際、筬打ち動作や綜絖枠の開口動作によって発生する。
前記のように構成された繊維構造体11は、マトリックス樹脂12を含浸硬化させて、繊維強化複合材10となる。樹脂は、RTM(レジン・トランスファー・モールディング)法で行なわれる。繊維構造体11にマトリックス樹脂12が含浸硬化されることにより、繊維構造体11の緯糸13及び経糸14は、マトリックス樹脂と複合化して繊維強化複合材10となる。そして、繊維強化複合材10は、例えば、航空機や乗用車等の移動体の外板として使用される。
次に、繊維強化複合材10の製造方法を作用とともに記載する。
図3(a)に示すように、成形型41は下型42及び上型43で構成されており、下型42は形成すべき繊維強化複合材10の形状に対応したキャビティ44を備え、上型43には、型閉め状態でキャビティ44に連通する注入孔45及び排出孔46が形成されている。注入孔45は一端がキャビティ44と対応する位置に形成され、他端が注入管47を介して樹脂注入装置48に接続されている。樹脂注入装置48は、公知の装置が使用され、タンク49内に貯蔵された樹脂をポンプPで送り出すように構成されている。
排出孔46は一端がキャビティ44と対応する位置に形成され、他端が吸引管51を介して減圧ポンプ50に接続されている。下型42の上面には環状溝52が形成され、環状溝52に収容されるシール材55により型閉め状態におけるキャビティ44の密閉性が確保されている。
まず、成形型41が開放された状態で、キャビティ44内(成形型11内)に繊維構造体11を配置する。このとき、繊維構造体11は、第1端面11a(第1緯糸層21)の全面に設けられた毛羽抑制領域Rが上面を構成するようにキャビティ44内に配置される。この場合、繊維構造体11の第1端面11a、すなわち毛羽抑制領域Rのみがキャビティ44内から外部に露出する。
次に、図3(a)に示すように、上型43がシール材55に接触し、キャビティ44の密閉性が確保されるまで型閉めを行う。このとき、下型42の上面と上型43の下面との間には隙間56が介在する。また、上型43の注入孔45及び排出孔46は、毛羽抑制領域Rに対向する。
次に、成形型41を加熱する。この加熱はキャビティ44に注入される未硬化樹脂の流動性を高めることを主目的としている。そして、減圧ポンプ50を駆動して、キャビティ44内を真空に近い状態まで減圧する。
図4に示すように、減圧時、キャビティ44内には矢印Kに示すような排出孔46に向かう空気の流れが生じるとともに、キャビティ44から露出した繊維構造体11の第1端面11a(毛羽抑制領域R)には、減圧に伴う吸引力が作用する。第1端面11aに露出した緯糸13及び結束糸15は連続糸であり、発生する毛羽の量が抑えられた糸である。よって、第1端面11aからの毛羽の飛散が抑えられる。
続いて、図3(b)に示すように、キャビティ44内が減圧された状態で、樹脂注入装置48から未硬化の熱硬化性樹脂57を注入孔45からキャビティ44内に注入する。樹脂注入装置48は、送り出される熱硬化性樹脂57が一定流量となるように熱硬化性樹脂57を送り出す。キャビティ44内に注入された熱硬化性樹脂57は繊維構造体11に含浸される。そして、熱硬化性樹脂57がキャビティ44を下から次第に満たしていく。
キャビティ44への熱硬化性樹脂57の注入が継続されて、繊維構造体11の第1端面11aが熱硬化性樹脂57によって覆われるまでキャビティ44内への熱硬化性樹脂57の注入が行われた後、樹脂注入装置48及び減圧ポンプ50の運転を停止する。
その後、図3(c)に示すように、さらなる型閉めが行われ、下型42と上型43の隙間56が狭められる。そして、熱硬化性樹脂57及び繊維構造体11が圧縮された状態で熱硬化性樹脂57の硬化が完了するまで成形型41の加熱が継続される。熱硬化性樹脂57の硬化が完了した後、成形型41を開き、成形型41内から繊維強化複合材10を取り出す。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)繊維構造体11の第1端面11aに露出する緯糸13及び結束糸15を熱可塑繊維製とし、繊維構造体11の第1端面11aの全面に毛羽抑制領域Rを設けた。その一方で、第1緯糸層21よりも積層方向Y内側の第2緯糸層22、第3緯糸層23及び第4緯糸層24の緯糸13と、第1経糸層31、第2経糸層32及び第3経糸層33の経糸14とを紡績糸とした。このため、例えば、第1端面11aに露出する糸を紡績糸とし、毛羽抑制領域Rを設けない場合と比べると、第1端面11aから飛散する毛羽の量を抑えることができる。
その結果として、繊維強化複合材10の製造の際、繊維構造体11を成形型41のキャビティ44に配置し、成形型41内を減圧した際、第1端面11aからの毛羽の飛散が抑えられ、注入孔45や排出孔46に毛羽が詰まることや、下型42と上型43の隙間56に毛羽が侵入することを抑制できる。その結果、注入孔45、排出孔46、隙間56に毛羽が詰まることを抑制するために、減圧速度を遅くしたり、注入孔45及び排出孔46にフィルタを設置する必要もない。
(2)繊維構造体11の第1端面11aの全面を毛羽抑制領域Rとし、第1端面11aに露出する緯糸13及び結束糸15を連続糸としたため、非連続繊維が毛羽となって飛散することがなく、発生する毛羽の量を抑えることができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 繊維構造体11の積層方向の第1端面11aだけでなく、第2端面11bを構成する第4緯糸層24の緯糸13も連続糸から形成し、第2端面11bの全面を毛羽抑制領域Rとしてもよい。
○ 繊維構造体11は、第1端面11aの全面に毛羽抑制領域Rを有するとしたが、第1端面11aの全面でなく一部に毛羽抑制領域Rを有していてもよい。例えば、第1端面11aにおいて、成形型41を型閉めした際に上型43の注入孔45及び排出孔46と対向する部分に露出する緯糸13及び結束糸15を熱可塑繊維とし、第1端面11aにおいて注入孔45及び排出孔46と対向する部分のみを毛羽抑制領域Rとしてもよい。この場合、第1端面11aにおいて、注入孔45及び排出孔46と対向しない部分に露出する緯糸13及び結束糸15は、紡績糸やその他の非連続繊維製であってもよい。
また、この場合、第1端面11aの毛羽抑制領域Rは、上型43の注入孔45及び排出孔46と対向する部分だけでなく、その対向する部分の周囲まで広がっていてもよい。
○ 繊維構造体11は、平織り、繻子織り、又は綾織りで形成された織物を複数積層して構成されていてもよい。この場合、積層方向両端面のうち、少なくともキャビティ44に配置したときキャビティ44外に露出する一端面を構成する織物を、連続糸で形成する。
○ 繊維構造体11において、積層する緯糸層及び経糸層の数は適宜変更してもよい。
○ 繊維構造体11を繊維強化複合材10の強化基材として使用する場合、マトリックス樹脂の種類に規制はない。
○ 繊維構造体11の積層方向の少なくとも一端面を構成する繊維束は、撚糸であってもよい。
R…毛羽抑制領域、Y…積層方向、10…繊維強化複合材、11…繊維構造体、11a…第1端面、11b…第2端面、12…マトリックス樹脂、13…繊維束としての緯糸、14…繊維束としての経糸、15…結束糸、21〜24…繊維層としての第1〜第4緯糸層、31〜33…繊維層としての第1〜第3経糸層、41…成形型、44…キャビティ。

Claims (4)

  1. 複数の繊維束を含む繊維層が複数積層された繊維構造体であって、
    複数の前記繊維層が積み重ねられた方向を積層方向とすると、
    前記積層方向の両端面のうちの少なくとも一方の端面に毛羽抑制領域を有し、
    前記毛羽抑制領域は、前記少なくとも一方の端面に露出した前記繊維束であって、前記少なくとも一方の端面を構成する前記繊維層より内側の前記繊維層の前記繊維束よりも発生する毛羽の量を少なくした繊維束によって形成されていることを特徴とする繊維構造体。
  2. 前記毛羽抑制領域を形成する前記繊維束は連続繊維を束ねた連続糸である請求項1に記載の繊維構造体。
  3. 前記繊維構造体は、前記繊維束としての緯糸が互いに平行に配列された繊維層と、前記繊維束としての経糸が互いに平行に配列された繊維層とが、複数の各繊維層と交差する方向に配列された結束糸で結束されるとともに、前記結束糸は前記積層方向の両端面に露出しており、前記毛羽抑制領域に露出した前記繊維束、及び前記結束糸を前記毛羽の量が少ない繊維束とした請求項1又は請求項2に記載の繊維構造体。
  4. 複数の繊維束を含む繊維層が複数積層された繊維構造体を成形型のキャビティに配置し、前記繊維構造体にマトリックス樹脂を含浸させる繊維強化複合材の製造方法であって、
    前記繊維構造体において複数の前記繊維層が積み重ねられた方向を積層方向とすると、
    前記積層方向の一端面に毛羽抑制領域を設け、該毛羽抑制領域を、前記一端面に露出した前記繊維束であって、前記一端面を構成する前記繊維層より内側の前記繊維層の前記繊維束よりも発生する毛羽の量を少なくした繊維束によって形成し、
    前記繊維構造体を前記キャビティに配置する工程では、
    前記毛羽抑制領域を前記キャビティから露出させた状態で前記繊維構造体を前記キャビティに配置することを特徴とする繊維強化複合材の製造方法。
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