JP2018178118A - コークス炉ガスの処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】コークス炉設備における排ガスや排熱の有効活用を実現するための方法の提供。【解決手段】コークス炉ガス2に、コークス炉乾式消火設備4にて発生する水蒸気を用いて、水蒸気改質装置3で水素リッチガス5とする改質処理を施し、水素リッチガスから圧力スイング吸着装置6にて水素を分離して水素ガス7を精製する一方、水素リッチガスから水素を除いた残りのオフガス8から圧力スイング吸着装置9にてCOを分離してCOガス10を精製する。【選択図】図1
Description
本発明は、コークス炉で発生する副生ガスである、コークス炉ガスから水素ガスおよびCOガスを高濃度かつ高効率で回収する、コークス炉ガスの処理方法に関する。
製鉄所では、製銑工程および製鋼工程などの各工程において、様々なガスが排出され、排ガスとともに熱も排出されている。そのために、排出ガスや排熱の有効活用が模索されている。
例えば、特許文献1には、コークス炉ガスから圧力スイング吸着装置を利用して水素ガスを分離する際に、コークス炉ガスを含む原料ガスに水蒸気および酸素含有ガスを加えて水素リッチのガスに改質し、水素リッチガスから圧力スイング吸着装置を用いて水素を分離することが提案されている。
例えば、特許文献1には、コークス炉ガスから圧力スイング吸着装置を利用して水素ガスを分離する際に、コークス炉ガスを含む原料ガスに水蒸気および酸素含有ガスを加えて水素リッチのガスに改質し、水素リッチガスから圧力スイング吸着装置を用いて水素を分離することが提案されている。
上記した特許文献1に記載の手法により、コークス炉ガスを原料としてPSA法により水素を製造することができる。さらに、コークス炉ガスから水素を除去された残りのガス(以下、オフガスともいう)を、転炉へ吹き込み用ガスとして導入することによって、オフガスの有効利用がはかられている。
しかしながら、コークス炉およびその付帯装置からなるコークス炉設備において、排ガスや排熱の有効利用は必ずしも十分になされているとはいえず、さらなる利用の促進が希求されていた。
しかしながら、コークス炉およびその付帯装置からなるコークス炉設備において、排ガスや排熱の有効利用は必ずしも十分になされているとはいえず、さらなる利用の促進が希求されていた。
本発明の目的は、コークス炉設備における排ガスや排熱の有効活用を実現するための方途を与えることにある。
本発明の要旨構成は次のとおりである。
コークス炉ガスに、コークス炉乾式消化設備にて発生する水蒸気を用いて、前記コークス炉ガスの水素分を濃化して水素リッチガスとする改質処理を施し、前記水素リッチガスから圧力スイング吸着法にて水素を分離して水素ガスを精製する一方、前記水素リッチガスから水素を除いた残部ガスから圧力スイング吸着法にてCOを分離してCOガスを精製する、コークス炉ガスの処理方法。
コークス炉ガスに、コークス炉乾式消化設備にて発生する水蒸気を用いて、前記コークス炉ガスの水素分を濃化して水素リッチガスとする改質処理を施し、前記水素リッチガスから圧力スイング吸着法にて水素を分離して水素ガスを精製する一方、前記水素リッチガスから水素を除いた残部ガスから圧力スイング吸着法にてCOを分離してCOガスを精製する、コークス炉ガスの処理方法。
本発明によれば、コークス炉ガスから高純度の水素ガス並びにCOガスを、排熱を高効率で利用して製造することができる。従って、高純度の水素ガス並びにCOガスを低コストで製造することができる。
本発明のコークス炉ガスの処理方法について、図1を参照して具体的に説明する。
図1にコークス炉ガスの処理手順を示す。すなわち、コークス炉1から排出されるコークス炉ガス2は水蒸気改質装置3に導入される。この水蒸気改質装置3には、コークス炉1に付帯するコークス炉乾式消化設備(以下、CDQと示す)4にて発生する水蒸気が導入される。
図1にコークス炉ガスの処理手順を示す。すなわち、コークス炉1から排出されるコークス炉ガス2は水蒸気改質装置3に導入される。この水蒸気改質装置3には、コークス炉1に付帯するコークス炉乾式消化設備(以下、CDQと示す)4にて発生する水蒸気が導入される。
ここで、CDQ4は、コークス炉1で乾留された赤熱コークスを不活性ガス等の冷却ガスで消火する設備であり、高温のコークスを徐冷することによってコークス品質を向上させ、結果として高炉の操業安定化を実現している。このCDQ4において、その系内で冷却ガスを循環させることによって、赤熱コークスの顕熱は冷却ガスを介してボイラー等の熱回収装置で回収される。この熱回収装置であるボイラーで発生した水蒸気の一部または全部を、上記した水蒸気改質装置3に供給する。
一般に、コークス炉ガスとは、ガス精製過程にてコールタール、ベンゼン、ガス軽油、硫安、アンモニア、硫黄などが除去されたガスである。従って、水蒸気改質装置3に導入されるコークス炉ガス2は、水素およびメタンを主成分とするものであり、その内訳は、水素:50〜55vol%およびメタン:28〜33vol%の比率である。ちなみに、水素およびメタン以外は、一酸化炭素8vol%および窒素6vol%で残部が炭化水素である。
一方、CDQ4からの水蒸気は、300〜350℃まで加熱されているため、水蒸気改質装置3には水蒸気改質に必要な200〜300℃の水蒸気を導入することができる。すなわち、水蒸気改質装置3では、コークス炉ガス2に200〜300℃の水蒸気を混合して下記の反応を誘発させることによって、コークス炉ガス2中の水素濃度を増加する。なお、下記の反応を誘発させるには、Ni触媒を用いることが好ましい。
記
CH4+H2O → CO+3H2
記
CH4+H2O → CO+3H2
かくしてコークス炉ガス2は、水蒸気改質装置3において、水素を主成分とし残部COである水素リッチガス5に改質される。
次に、水素リッチガス5を圧力スイング吸着装置(以下、PSA装置と示す)6に導入する。ここでは、圧力スイング吸着法に従って水素リッチガス5から水素ガス7を分離する。すなわち、PSA装置6では、吸着剤(活性アルミナ、活性炭、モレキュラーシーブスなど)の水素(H2)と一酸化炭素(CO)の平衡吸着量が、加圧下で大きく異なることを利用し、水素リッチガス5中の水素を加圧下で吸着除去し、高純度の水素を分離することができる。なお、吸着した水素は、減圧下で吸着剤から放出されて水素ガス7として回収される。
一方、水素リッチガス5から水素を分離した残りのオフガス8は、COを主成分とし残部に窒素を含む組成を有する。そこで、オフガス8をさらにPSA装置9に導入し、COガス10を分離する。すなわち、PSA装置9では、吸着剤(ゼオラム)の一酸化炭素(CO)と前記残部成分との平衡吸着量が、加圧下で大きく異なることを利用し、オフガス8中のCOを加圧下で吸着除去し、高純度のCOを分離することができる。なお、吸着したCOは、減圧下で吸着剤から放出されてCOガス10として回収される。
かくして、コークス炉ガスから、高純度の水素ガス並びにCOガスを高効率で製造することが実現される。
かくして、コークス炉ガスから、高純度の水素ガス並びにCOガスを高効率で製造することが実現される。
なお、図1に示したコークス炉ガスの処理手順において、CDQ4にて発生する水蒸気の量が水蒸気改質装置3での処理量を上回る場合は、図2に示すように、CDQ4から水蒸気改質装置3へ至る配管を分岐させて、余剰の水蒸気を製鉄所の例えば蒸気タービン発電の工程に供することも可能である。同様に、水蒸気改質装置3にて改質される水素リッチガス5の量がPSA装置6での処理量を上回る場合は、図2に示すように、水蒸気改質装置3からPSA装置6へ至る配管を分岐させて、余剰の水素リッチガス5を再びコークス炉の原料ガスに供することも可能である。
図1に示したコークス炉ガスの処理手順に従って、水素ガスを精製したところ、同様の処理手順においてCDQ4にて発生する水蒸気を用いない場合に比較して、水素ガス製造量は30%増加することができた。かように、図1に示したコークス炉ガスの処理においては、例えば上記した特許文献1に記載の手法のように、酸素含有ガスを加える必要がないため、不純物成分が増加することなく効率的に水素ガスを製造することができた。すなわち、水蒸気改質装置3への水蒸気供給部としてコークス炉1を効率的に操業するために、CDQ4からの蒸気を利用して排熱を有効活用できた。さらに、設備レイアウト上も簡単に熱の輸送が可能となった。
1 コークス炉
2 コークス炉ガス
3 水蒸気改質装置
4 コークス炉乾式消化設備(CDQ)
5 水素リッチガス
6 圧力スイング吸着装置(PSA装置)
7 水素ガス
8 オフガス
9 圧力スイング吸着装置(PSA装置)
10 COガス
2 コークス炉ガス
3 水蒸気改質装置
4 コークス炉乾式消化設備(CDQ)
5 水素リッチガス
6 圧力スイング吸着装置(PSA装置)
7 水素ガス
8 オフガス
9 圧力スイング吸着装置(PSA装置)
10 COガス
Claims (1)
- コークス炉ガスに、コークス炉乾式消化設備にて発生する水蒸気を用いて、前記コークス炉ガスの水素分を濃化して水素リッチガスとする改質処理を施し、前記水素リッチガスから圧力スイング吸着法にて水素を分離して水素ガスを精製する一方、前記水素リッチガスから水素を除いた残部ガスから圧力スイング吸着法にてCOを分離してCOガスを精製する、コークス炉ガスの処理方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017081573 | 2017-04-17 | ||
JP2017081573 | 2017-04-17 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018178118A true JP2018178118A (ja) | 2018-11-15 |
Family
ID=64282411
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018078670A Pending JP2018178118A (ja) | 2017-04-17 | 2018-04-16 | コークス炉ガスの処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2018178118A (ja) |
-
2018
- 2018-04-16 JP JP2018078670A patent/JP2018178118A/ja active Pending
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