JP2018173284A - 分析装置、分析システム、分析方法及びプログラム - Google Patents

分析装置、分析システム、分析方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】物理量の伝播経路が2以上ある場合にも、分析の対象となる配管の状態を精度良く分析することができる分析装置を提供すること。【解決手段】配管又は前記配管を流れる流体を伝播する物理量を検知する第一検知部が生成した第一物理量データと、前記第一検知部とは異なる地点で前記物理量を検知する第二検知部が生成した第二物理量データとを取得する取得部と、前記第二物理量データに含まれる第二ピークであって、前記第一物理量データに含まれる第一ピークと所定の時間関係にある前記第二ピークがあるか否かを判定する判定部と、前記第一ピークと所定の時間関係にある前記第二ピークがあると判定された場合、前記第一ピーク又は前記第二ピークの少なくともいずれか小さい方のピークを含む物理量データを抽出する抽出部と、前記抽出部が抽出した物理量データに基づいて前記配管の状態を分析する分析部と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、分析装置、分析システム、分析方法及びプログラムに関する。
上下水道網等を構成する配管が劣化により損傷に至ると、大きな社会的影響や経済的損失が生じる場合がある。そのため、配管に対する様々な劣化状態の分析方法が提案されている。
特許文献1には、配管の振動を検知する第2検知部の検知結果に基づいて配管の状態を分析する分析装置が記載されている。
特許文献2には、検知部で取得した第1の特徴値が示す振動振幅と、漏洩位置からの距離と振幅との関係とにより、漏洩位置を特定することが記載されている。
特許文献3には、同一スピーカーが発する音波の波形を2地点で記録し、2地点間の距離Lを音波が進むのにかかった時間Δtが短くなった場合に、ガス漏れと判定する装置が記載されている。
特許文献4には、管網をn次網による多次元網の構成にすることで、解析内容に応じて必要とする配水場ノード等を自動的に検索する管網解析用データ生成方法が記載されている。
特許文献5には、ラインニング処理配管に取り付けた超音波センサによって電圧の変化を測定し、欠陥の位置を特定する劣化診断方法が記載されている。
特開2016−057241号 特開2015−190824号 特開2013−253836号 特開2013−054758号 特開2009−156820号
配管の状態を分析するためには、分析の対象となる配管を伝播した物理量を用いる必要がある。しかし、センサ間に物理量の伝播経路が2以上ある場合には、分析の対象でない配管を伝播した物理量もセンサによって検知されることがあり、分析の対象となる配管の状態を精度良く分析することができないという問題点があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、物理量の伝播経路が2以上ある場合にも、分析の対象となる配管の状態を精度良く分析することができる分析装置を提供することを目的とする。
本発明の第一の装置は、配管又は前記配管を流れる流体を伝播する物理量を検知する第一検知部が生成した第一物理量データと、前記第一検知部とは異なる地点で前記物理量を検知する第二検知部が生成した第二物理量データとを取得する取得部と、前記第二物理量データに含まれる第二ピークであって、前記第一物理量データに含まれる第一ピークと所定の時間関係にある前記第二ピークがあるか否かを判定する判定部と、前記第一ピークと所定の時間関係にある前記第二ピークがあると判定された場合、前記第一ピーク又は前記第二ピークの少なくともいずれか小さい方のピークを含む物理量データを抽出する抽出部と、前記抽出部が抽出した物理量データに基づいて前記配管の状態を分析する分析部と、を備える。
本発明によれば、物理量の伝播経路が2以上ある場合にも、分析の対象となる配管の状態を精度良く分析することができる分析装置を提供することができる。
分析装置1000の構成例を示す図である。 分析システム10の構成例を示す図である。 ハードウェアの構成例を示す図である。 水道配管網の一例を示す図である。 取得部110が抽出した振動データの一例を示す図である。 センサユニット11の動作例を示す図である。 センサユニット11の動作例を示す図である。 分析装置100の動作の一例を示す図である。 相互相関の一例を示す図である。 分析装置101の構成例を示す図である。 分析装置101の動作の一例を示す図である。 分析装置102の構成例を示す図である。 水道配管網の一例を示す図である。 取得部110が抽出した振動データの一例を示す図である。 分析装置102の動作の一例を示す図である。
(第一の実施形態)
まず、本発明の第一の実施形態について説明する。図1は、本発明の第一の実施形態における分析装置1000を示す図である。図1に示すとおり、本発明の第一の実施形態における分析装置1000は、取得部110と、判定部120と、抽出部130と、分析部140と、を備える。
取得部110は、配管又は配管を流れる流体を伝播する物理量を検知する第一検知部が生成した第一物理量データと、前記第一検知部とは異なる地点で物理量を検知する第二検知部が生成した第二物理量データとを取得する。判定部120は、第二物理量データに含まれる第二ピークであって、第一物理量データに含まれる第一ピークと所定の時間関係にある第二ピークがあるか否かを判定する。抽出部130は、第一ピークと所定の時間関係にある第二ピークがあると判定された場合、第一ピーク又は第二ピークの少なくともいずれか小さい方のピークを含む物理量データを抽出する。分析部140は、抽出部が抽出した物理量データに基づいて配管の状態を分析する。
配管を伝搬する物理量は所定の伝搬速度を有する。所定の伝搬速度は実験値や理論値によって予め推定することが可能である。すると、ある箇所で検知された物理量が配管を伝搬して別の箇所で再度検知されるとき、これらの物理量が検知される時間関係は予め推定することができる。第一の実施形態の分析装置100は、第一ピークと所定の時間関係にある第二ピークがあると判定された場合に物理量データを抽出するため、分析の対象となる配管を伝搬した物理量データを選択的に抽出することができる。これにより、第一の実施形態の分析装置100は、物理量の伝播経路が2以上ある場合にも、分析の対象となる配管の状態を精度良く分析することができる。
以下に、第一の実施形態の具体例を説明する。図2は、分析装置1000の具体例である分析装置100を含む分析システム10の構成を示す図である。図2に示す例において、分析システム10の各構成要素は、機能単位のブロックとして示されている。分析システム10の各構成要素の一部又は全部は、情報処理装置等のハードウェアとプログラムとの任意の組み合わせにより実現される。分析システム10は、分析装置100と、センサユニット11とを含む。センサユニット11は、配管又は配管の内部を流れる流体(以下、配管等と呼ぶ場合がある。)を伝搬する物理量を検知する。センサユニット11の各々にて検知された物理量は、通信ネットワーク等を介して分析装置100へ送信される。分析装置100は、センサユニット11にて検知された物理量を用いて上述した判定及び分析を行う。
図2は、分析システム10が、センサユニット11−1から11−NのN台のセンサユニット11を備える場合の例を示している。なお、分析システム10が備えるセンサユニット11の数は特に限定されない。センサユニット11の数は、配管の構成やその他の要因に応じて適宜定められる。
分析システム10は、上水道や下水道等の水道配管網を構成する配管を分析の対象とする。図4は、分析システム10が水道配管網を構成する配管を分析の対象とする場合の一例を示す。図4に示す水道配管網500は、複数の配管501によって構成される。図4に示す例では、配管501の交点に存在する消火栓に、センサユニット11−1〜11−4がそれぞれ取り付けられている。なお、水道配管網500には、その他の必要な設備が設けられてもよい。
分析システム10は、配管501又は配管501に設けられた消火栓に生じた振動を検知し、検知した振動に基づいて配管の状態を分析する。例えば、分析システム10は、水道配管網500の外部の要因によって配管501又は配管501に設けられた消火栓に生じた振動を検知し、検知した振動に基づいて配管の状態を分析する。水道配管網500の外部の要因によって生じた振動には、センサユニット11や消火栓が設けられた箇所の近傍を車両が通過したことで生じた振動等が含まれる。
また、分析システム10は、配管501又は消火栓を加振することで生じた振動を検知し、検知した振動に基づいて配管の状態を分析してもよい。この場合には、ハンマー等にて配管501又は消火栓を叩くことによって、配管501へのインパクト加振がなされてもよい。又は、加振器を用いてホワイトノイズ等の振動を発生させることによって配管501又は消火栓への加振がなされてもよい。配管501等を加振する場合には、加振の箇所は特に制限されず、センサユニット11との位置関係等に応じて定められればよい。
振動等の物理量は、配管の複数の経路を伝搬してセンサユニット11の各々へ到達する場合がある。例えば、センサユニット11−1の近傍を車両が通過したことで生じた振動は、図4の「経路1」にて示されるように、センサユニット11−1とセンサユニット11−2との間の配管を経由してセンサユニット11−2へ伝搬する。また、センサユニット11−1の近傍を車両が通過したことで生じた振動は、更に、図4の「経路2」にて示されるように、センサユニット11−1、センサユニット11−3、センサユニット11−4、及びセンサユニット11−2の各々の間の配管を経由してセンサユニット11−2へ伝搬する場合がある。
そこで、センサユニット11−1とセンサユニット11−2との間の配管の状態を精度良く分析するため場合には、分析システム10は、経路1を伝搬した振動等の物理量を選択的に抽出し、分析する必要がある。
本実施形態において、物理量は、配管の状態に応じて変化する可能性がある量である。すなわち、当該物理量によって、配管の状態の分析が可能となる。物理量は、例えば配管等を伝搬する振動である。また、物理量は、水圧等、配管の内部を流れる流体の圧力であってもよい。なお、物理量として、振動又は圧力とは異なる他の指標が用いられてもよい。以下の説明においては、物理量が振動である場合を想定する。
本実施形態におけるセンサユニット11について説明する。センサユニット11の各々は、例えば制御部1110と、検知部1111とを備える。制御部1110は、センサユニット11の動作を制御する。検知部1111は、上述した物理量を検知する。
本実施形態においては、センサユニット11は、稼動状態と休眠状態との2つの動作の状態を有することを想定する。稼動状態は、センサユニット11において、上述した物理量の検知や検知した物理量の送信等が行われ得る状態である。休眠状態は、物理量の検知や検知した物理量の送信等を停止した状態である。センサユニット11が休眠状態にある場合には、稼動状態にある場合と比較して、消費電力が小さくなることが想定される。
センサユニット11において、これらの2つの状態は、予め定められた休眠スケジュール等に応じて切り替えられる。休眠スケジュールは、センサユニット11の稼動状態と休眠状態の切り替えに関するスケジュールを示す情報である。
休眠スケジュールは、センサユニット11が稼動状態又は休眠状態にある時間帯を示す情報であってもよいし、稼動状態と休眠状態との各々を切り替える間隔を示す情報であってもよい。また、全てのセンサユニット11に対して同じ休眠スケジュールが割り当てられてもよいし、センサユニット11毎に異なる休眠スケジュールが割り当てられてもよい。休眠スケジュールには、センサユニット11にて検知された物理量のデータの分析装置100への送信のスケジュールが含まれてもよい。
また、センサユニット11の各々は、時刻を計測する機構を備えてもよい。また、複数のセンサユニット11の各々の間において、時刻を計測する機構が表す時刻の同期が可能であると想定する。以下の説明では、センサユニット11が備える時刻を計測する機構が表す時刻を「センサユニット11の時刻」等と呼ぶ場合がある。また、時刻を計測する機構が表す時刻を同期させることを、単に「時刻同期」等と呼ぶ場合がある。
なお、時刻同期は、複数のセンサユニット11の各々が備える時刻を計測する機構が示す時刻を揃えることを示す。すなわち、時刻同期によって、複数のセンサユニット11の各々に設けられた時刻を計測する機構が示す時刻の差分が、所定の範囲に含まれるように調整される。この場合に、所定の範囲は、例えば後述する振動の伝搬速度の算出の際に必要とされる精度等に応じて定められる。
続いて、本実施形態における分析装置100について説明する。以下の説明において、センサユニット11−1と11−2の間の配管501は、分析対象の配管であると想定する。また、センサユニットト11−1と11−2が生成する物理量データが振動データである場合を想定する。
取得部110は、配管501又は配管501を流れる流体(以下、配管501等と呼ぶ場合がある。)を伝播する振動を検知する検知部1111−1が生成した第一振動データを、センサユニット11−1から取得する。また、取得部110は、前記第一検知部とは異なる地点で配管501等を伝播する振動を検知する検知部1111−2が生成した第二振動データを、センサユニット11−2から取得する。取得部110は、通信部1118を介してセンサユニット11−1から第一振動データを取得しても良い。同様に、取得部110は、通信部1118を介してセンサユニット11−2から第二振動データを取得しても良い。又は、所得部110は、予めセンサユニット11−1及びセンサユニット11−2から送信され、分析装置100の記憶部に記憶されていた第一振動データ及び第二振動データを取得しても良い。
また、取得部110は、第一振動データと第二振動データのそれぞれから、所定の期間の振動データを抽出する。取得部110は、第一振動データ及び第二振動データのそれぞれについて所定期間の振動データを抽出することが好ましい。
例えば取得部110は、第一振動データ及び第二振動データのそれぞれから、2017年4月1日の午前10時から午前10時1分までに検知された振動のデータを抽出する。所定の期間はこれに限られず、システム利用者が任意の期間を設定できる。また、所定の期間は例えば10分、30分、1時間などの任意の期間でも良い。取得部110が第一振動データ及び第二振動データが検知された時刻を把握するために、各振動データとセンサユニット11−1の時刻又はセンサユニット11−2の時刻とが対応付けられていることが好ましい。なお、第一振動データ及び第二振動データが、始めから所定の期間に検知されたデータから成る場合は、取得部110は上述の抽出の工程を省略してもよい。
取得部110が抽出した振動データの一例を図5に示す。図5(A)は、第一振動データから抽出された所定期間の振動データを示す。また、図5(B)は第二振動データのから抽出された所定期間の振動データを示す。センサユニット11−1及び11−2にて検知された振動は、加振によって生じた振動とは異なる雑音等が含まれることによって、互いに異なっている。図5に示す例において、振動レベルは、例えば振幅等の振動の大きさを示す指標である。振動レベルとして、振動の加速度や、振動のパワースペクトル密度等が用いられてもよい。また、図5(A)及び(B)の例において、横軸は同じ時刻を示す。
取得部110はさらに、抽出した各振動データについて閾値aを超えるピークを探す。ここで、閾値aは、ピークを探す対象のデータを生成したセンサユニット付近に加振源が存在したときに検出されるおよその振動レベルである。したがって、閾値aを超えるピークが特定された場合は、当該ピークを検出したセンサユニット付近に加振源が存在したことが推定される。図5では、図5(A)に示される第一ピークが閾値aを超えるピークとして特定される。すなわち、第一ピークは、センサユニット11−1付近に存在していた加振源によって生じた振動に由来する。
次に取得部110は、閾値aを超えるピークを検知しなかったセンサユニットの振動データについて、閾値aを超えるピークよりも後に検知された振動データから、閾値bを超えるピークを探す。閾値bは、センサユニット11−1、11−2のいずれか一方の付近に存在した加振源によって生じた振動が分析対象の配管を伝搬し、他方のセンサユニットによって検知される際のおよその振動レベルである。図5では、図5(B)に示される第二ピーク−1及び第二ピーク−2が、閾値bを超えるピークである。このうち、第一ピークより後に検知されたのは第二ピーク−2であるため、取得部110は第二ピーク−2を特定する。
速度算出部150は、第一ピークが検知された時刻と、第二ピーク−2が検知された時刻と、センサユニット11−1とセンサユニット11−2との間の配管長と、に基づいて、振動の伝播速度を算出する。振動の伝搬速度とは、第一ピークと第二ピーク−2が分析対象の配管等を伝搬した同一の振動に由来すると仮定した場合の、当該振動の伝搬速度である。ここで、第一ピークが検知された時刻がt1であり、第二ピーク−2が検知された時刻がt2であるとする。また、センサユニット11−1とセンサユニット11−2との間の配管長がLであるとする。速度算出部150は、例えば式L/(t2−t1)を解くことにより振動の伝搬速度Vを算出することができる。
判定部120は、速度算出部150が算出した伝播速度が所定の範囲内である場合に、第一ピークと所定の時間関係にある第二ピークがあると判定する。所定の範囲とは、分析対象の配管等を伝搬する振動が通常とり得る伝搬速度の範囲である。所定の範囲は、分析対象の配管の材質、口径、肉厚等の、振動の伝搬速度に影響を与える条件に基づいて決定されても良い。たとえば判定部120は、分析対象である配管510の材質、口径、肉厚等に対応づけられて記憶された所定の条件を、記憶部から読み出して利用しても良い。所定の範囲V1〜V2は、例えば1200m/S〜1600m/Sであるが、これらの値には限定されない。
判定部120は、速度算出部150が算出した伝搬速度vと所定の範囲V1〜V2とを比較し、vがV1〜V2の範囲内であれば、第一ピークと所定の時間関係にある第二ピークがあると判定する。速度算出部150が算出した伝搬速度vが所定の範囲内にあるということはすなわち、第一ピークと第二ピーク−2は同一の振動に由来し、かつ、分析対象の配管を伝搬した振動に由来する可能性が高いといえる。
抽出部130は、第一ピークと所定の時間関係にある第二ピークがあると判定された場合、第一ピーク又は第二ピークの少なくともいずれか小さい方のピークを含む振動データを抽出する。前述の例では、抽出部130は、判定部120が第一ピークと所定の時間関係にある第二ピークがあると判定した場合、第一ピークより小さい第二ピーク−2を含む振動データを抽出する。前述の通り、第一ピークと第二ピーク−2は同一の振動に由来し、かつ、分析対象の配管を伝搬した振動に由来する可能性が高い。また、第二ピークは第一ピークより振動レベルが小さいことから、第二ピークは分析対象であるセンサユニット11−1と11−2の間の配管501を伝搬した振動であると考えられる。したがって、第二ピーク−2を含む振動データを抽出することで、センサユニット11−1付近で発生し、分析対象であるセンサユニット11−1と11−2の間の配管501を伝搬した振動に由来する振動データを抽出することができる。抽出部130は、例えば第二ピーク−2が検知された時刻の0.1秒前から第二ピーク−2が検知された時刻の0.5秒後に検知された振動データを抽出しても良いが、抽出の範囲はこれに限られない。
分析部140は、抽出部130が抽出した振動データに基づいて配管の状態を分析する。配管の状態とは、例えば配管の劣化の状態を指す。配管の劣化とは、例えば配管に穴が開いて流体が漏れること、配管の肉厚が薄くなること、配管が腐食して脆くなること、配管同士の接続が緩くなること、等を指す。分析部140は、抽出部130が抽出した振動データに基づいて算出される音速や共振周波数等を用いて配管の肉厚やヤング率等を算出し、配管の状態を分析しても良い。また、分析部140は、抽出部130が抽出した振動データに基づいて算出される共振周波数を基準値を比較し、共振周波数が基準値より大きい場合又は小さい場合に配管が劣化していると判断しても良い。
(ハードウェア構成の説明)
図3は、分析システム10の要素であるセンサユニット11の各々及び分析装置100を実現するハードウェア構成の一例を示す図である。図3に示す例において、分析装置100は、以下のような構成を含む。これらの構成要素の具体的な種類は特に限定されず、一般的に利用可能な任意の要素が用いられる。
・CPU(Central Processing Unit)1001
・ROM(Read Only Memory)1002
・RAM(Random Access Memory)1003
・RAM1003にロードされるプログラム1004
・プログラム1004を格納する記憶部1005
・通信ネットワークと接続する通信部1006
・データの入出力を行う入出力部1007
・各構成要素を接続するバス1008
各実施形態における各装置の各構成要素は、これらの機能を実現するプログラム1004をCPU1001が取得して実行することで実現される。各装置の各構成要素の機能を実現するプログラム1004は、例えば、予め記憶部1005やROM1002に格納されており、必要に応じてCPU1001が読み出す。なお、プログラム1004は、例えば通信ネットワークを介してCPU1001に供給される。又は、情報処理装置に必要に応じて接続されるドライブ装置が、予め記録媒体に格納されたプログラム1004を読み出してCPU1001に供給してもよい。
また、通信部1006が接続する具体的な通信ネットワークの種類は特に限定されない。通信ネットワークは、任意の規格のインターネット回線、任意の規格の電話回線、LAN(Local Area Network)等であるが、これに限られない。また、これらの通信ネットワークは、無線でもよいし、有線でもよい。
なお、分析装置100の実現方法には、様々な変形例がある。例えば、分析装置100は、構成要素毎にそれぞれ別個の情報処理装置とプログラムとの任意の組み合わせにより実現されてもよい。また、分析装置100が備える複数の構成要素が、一つの情報処理装置とプログラムとの任意の組み合わせにより実現されてもよい。
また、各装置の各構成要素の一部又は全部は、その他の汎用または専用の回路(circuitry)、プロセッサ等やこれらの組み合わせによって実現されても良い。これらは、単一のチップによって構成されてもよいし、バスを介して接続される複数のチップによって構成されてもよい。各装置の各構成要素の一部又は全部は、上述した回路等とプログラムとの組み合わせによって実現されてもよい。
分析装置100の各構成要素の一部又は全部が複数の情報処理装置や回路等により実現される場合には、複数の情報処理装置や回路等は、集中配置されてもよいし、分散配置されてもよい。例えば、情報処理装置や回路等は、クライアントアンドサーバシステム、クラウドコンピューティングシステム等、各々が通信ネットワークを介して接続される形態として実現されてもよい。
次に、図3に示す例において、センサユニット11はそれぞれ以下のような構成を含む。これらの構成要素の具体的な種類は特に限定されず、一般的に利用可能な任意の要素が用いられる。
・検知部1111
・バッテリ1112
・CPU1113
・ROM1114
・RAM1117
・RAM1117にロードされるプログラム1116
・プログラム1116を格納する記憶部1115
・通信ネットワークと接続する通信部1118
・各構成要素を接続するバス1119
検知部1111は、物理量を検知する。検知する物理量が振動である場合には、検知部1111は振動センサによって実現される。振動センサとして、圧電式振動センサ、電磁式振動センサ、超音波センサ又はマイク等が用いられてもよい。また、検知する物理量が水圧等の圧力である場合には、検知部1111は圧力センサによって実現される。圧力センサとしては、ダイヤフラムを介した間圧素子等が用いられてもよい。検知部1111は、振動センサ及び圧力センサの双方を含んでもよい。また、振動センサ又は圧力センサによって検知された物理量のデータ(以下、単に「物理量データ」を呼ぶ場合がある。)は、例えば信号変換部等によってアナログ信号からデジタル信号へ変換される。
バッテリ1112は、センサユニット11の各構成要素に対して電力を供給する。バッテリ1112は、一次電池でもよいし、二次電池でもよい。バッテリ1112は、バッテリの残量を他の要素へ通知可能な構成でもよい。この場合に、CPU1113において実行されるプログラム1116等は、バッテリの残量に応じてセンサユニット11の各構成要素の動作を変更するような制御を行ってもよい。
CPU1113、ROM1114、RAM1117、RAM1117にロードされるプログラム1116、プログラム1116を格納する記憶部1115、通信ネットワークと接続する通信部1118、各構成要素を接続するバス1119については分析装置100の対応する構成と同様の機能を有する。
(センサユニット11の動作の説明)
次に、本実施形態におけるセンサユニット11の動作の一例を説明する。
センサユニット11による物理量のデータの検知は、一例として図6に示すフローチャートのように行われる。なお、センサユニット11の各々に対して、予め休眠スケジュールが割り当てられている場合を想定する。一例として、休眠スケジュールは、複数のセンサユニット11の各々における時刻の誤差を考慮して、振動の検知が行われる時間帯が概ね重なるように定められる。
制御部1110は、休眠スケジュールに定められた稼働時間であるかを判定する(ステップS11)。稼働時間ではない場合、すなわち、休眠状態にある場合(ステップS11:No)には、例えば稼動状態となるまで制御部1110は繰り返しステップS11の判定を行う。
稼働時間である場合、すなわち、センサユニット11が稼動状態にある場合(ステップS11:Yes)には、センサユニット11の検知部1111は、振動を検知し、振動データを生成する(ステップS12)。なお、ステップS11又はステップS12の動作に先立ち、これらのセンサユニット11の間で時刻の同期が行われてもよい。
生成した振動データは、適宜センサユニット11の記憶部1115等に格納される(ステップS13)。
また、センサユニット11による検知された物理量の分析装置100への送信は、一例として図7に示すフローチャートのように行われる。図7に示す送信の動作は、例えば記憶部1115の容量等に応じて適宜開始される。
制御部1110は、休眠スケジュール等に定められた送信時間であるかを判定する(ステップS21)。送信時間ではない場合、すなわち、休眠状態にある場合や、稼動状態であるが送信する時間ではない場合等(ステップS21:No)は、送信時間となるまで制御部1110は繰り返しステップS21の判定を行う。
送信時間である場合には(ステップS21:Yes)、制御部1110は、振動データを分析装置100へ送信する(ステップS22)。この場合に、制御部1110は、予め検知され、記憶部1115に格納されている振動データを送信してもよい。又は、制御部1110は、検知部1111から受け取った振動データを分析装置100に送信してもよい。
(分析装置100の動作の説明)
続いて、図8に示すフローチャートを参照して、本実施形態における分析装置100の動作の一例を説明する。
取得部110は通信部を介してセンサユニット11−1から第一振動データを取得する。同様に、取得部110は通信部を介してセンサユニット11−2から第二振動データを取得する(ステップS101)。取得部110はさらに、各振動データについて閾値aを超える第一ピークを特定する。次に、取得部110は、閾値aを超えるピークを検知しなかったセンサユニットの振動データについて、閾値aを超えるピークよりも後に検知された振動データから、閾値bを超える第二ピークを特定する。
速度算出部150は、特定された第一ピークが検知された時刻と、特定された第二ピークが検知された時刻と、センサユニット11−1とセンサユニット11−2との間の配管長と、に基づいて、振動の伝播速度を算出する(S102)。
判定部120は、第一ピークと所定の時間関係にある第二ピークがあるか否かを判定する(S103)。このとき判定部120は、速度算出部150が算出した伝播速度が所定の範囲内である場合に、第一ピークと所定の時間関係にある第二ピークがあると判定する。反対に、判定部120は、速度算出部150が算出した伝播速度が所定の範囲内でない場合に、第一ピークと所定の時間関係にある第二ピークがないと判定する。
第一ピークと所定の時間関係にある第二ピークがないと判定された場合(S103:No)、例えば速度算出部150は、取得部110が新たに取得した振動データについて再度S102の動作を行う。
第一ピークと所定の時間関係にある第二ピークがあると判定された場合(S103:Yes)、抽出部130は、第一ピーク又は第二ピークの少なくともいずれか小さい方のピークを含む振動データを抽出する(S104)。
分析部140は、抽出部130が抽出した振動データに基づいて配管の状態を分析する(S105)。
以上により、第一の実施形態の分析装置100は、分析の対象となる配管を伝搬した物理量データを選択的に抽出することができるため、物理量の伝播経路が2以上ある場合にも、分析の対象となる配管の状態を精度良く分析することができる。
なお、分析装置100はさらに、センサユニット11−1が生成した第一振動データとセンサユニット11−2が生成した第二振動データとの相互相関を算出する相互相関算出部を有しても良い。そして、抽出部130は、第一ピークと所定の時間関係にある第二ピークがあると判定され、かつ、相互相関算出部が算出した相互相関が所定の値以上である場合に、第一ピーク又は第二ピークの少なくともいずれか小さい方のピークを含む振動データを抽出しても良い。相互相関算出部は、取得部110が第一振動データから抽出した所定の期間klの振動データと、取得部110が第二振動データから抽出した所定の期間k2の振動データとの相互相関を算出しても良い。
また、相互相関算出部は、以下の(1)式を用いて第一振動データと第二振動データとの相互相関を算出してもよい。以下の(1)式において、tは相互相関の対象となる時間幅、τは第一振動データと第二振動データの時間差を表す。また、以下の(1)式において、ak1は所定の期間k1の第一振動データの振動レベルを表し、bk2は所定の期間k2の第二振動データの振動レベルを表す。
Figure 2018173284
図9は、相互相関算出部が算出した相互相関の一例である。図9において、横軸はak1とbk2との時間差τを表し、縦軸は相互相関の大きさを表す。相互相関算出部は、(1)式を用いて求められた相互相関R(τ)の最大値を求める。最大値は、Rmaxと表される。そして、相互相関算出部は相互相関の最大値であるRmaxが所定の閾値を超える場合に、算出された相互相関が所定の値以上であると判定する。なお、閾値には、例えば0.2が用いられる。ただし、閾値はこの値に限られず、分析の対象とされた配管やセンサユニット11の検知部1111の種類等に応じて適宜定められればよい。
これにより、分析装置100は、第一ピークと第二ピークとの時間関係だけでなく、第一振動データと第二振動データと相互相関に基づいて分析に用いるデータを抽出することができるため、分析の対象となる配管を伝搬していない物理量データを抽出する可能性が低くなる。よって、分析装置100は、分析の対象となる配管の状態をより精度良く分析することができる。
また、抽出部130は、第一ピークから所定範囲の物理量データを第一物理量データから抽出し、第二ピークから所定範囲の物理量データを第二物理量データから抽出しても良い。そして、分析部140は、抽出部130が第一物理量データから抽出した物理量データと、抽出部130が第二物理量データから抽出した物理量データとを用いて配管の状態を分析しても良い。
例えば前述の例の場合、第一ピークが第二ピーク−2より大きいため、第二ピーク−2は分析対象であるセンサユニット11−1と11−2の間の配管501を伝搬した振動であると考えられる。分析部140は、第二ピーク−2を含む振動データのみを用いて分析対象の配管501の状態を分析することができる。しかし、分析部140が第二ピーク−2を含む振動データに加えて第一ピークを含む振動データを用いて配管501を分析することで、分析の精度が向上する。例えば分析部140は、第一ピークを含む振動データを用いて第二ピーク−2を含む振動データからノイズを除去しても良い。ここでいうノイズには、センサユニット11−2付近の環境(センサユニット11−2が設置される消火栓の振動特性など)に起因するノイズが含まれる。
また、センサユニット11の制御部1110は、検知部1110が生成した振動データから所定の周波数範囲の振動データを抽出しても良い。つまり、制御部1110は、検知部1110が生成した振動データから所定の周波数範囲以外の振動データをフィルタリングし、除去しても良い。所定の周波数範囲は分析対象である配管を伝搬する振動が通常有する周波数である。例えば所定の周波数範囲は300Hz〜500Hzでよいが、これに限られず、分析対象の配管の種類や想定される配管の状態に応じて適宜定められる。制御部1110が抽出した振動データは、分析装置100に送信される。
制御部1110が検知部1110が生成した振動データから所定の周波数範囲の振動データを抽出することで、センサユニット11が分析装置100に送信するデータ量が削減される。これにより、センサユニット11のバッテリ1112の長寿命化や、センサユニット11と分析装置100との間の通信の高速化が期待できる。
また、速度算出部150は、閾値aを超える第一ピークよりも後に検知され、かつ閾値bを超える第二ピークが複数ある場合、閾値aを超える第一ピークとの時間差が最も小さい第二ピークに基づいて最初に振動の伝播速度を算出しても良い。そして、算出された伝搬速度が所定の範囲内でないと判定された場合に、速度算出部150は、閾値aを超える第一ピークとの時間差が次に小さい第二ピークに基づいて振動の伝搬速度を算出しても良い。このように、速度算出部150は、閾値aを超える第一ピークとの時間差が小さい順に第二ピークを取得し、振動の伝搬速度を算出してもよい。そして、速度算出部150は、算出された伝搬速度が所定の範囲内であると判定されたところで、伝搬速度の算出を終了してもよい。さらに、閾値aを超える第一ピークが複数ある場合、速度算出部150は、第一ピークと第二ピークとの時間差が小さい組順に振動の伝搬速度を算出しても良い。
このように、算出される伝搬速度が所定の範囲内である可能性の高いピークの組から速度算出部150が伝搬速度を算出すると、全てのピークの組について音速を算出しなくて良い場合がある。よって、速度算出部150が振動の伝搬速度を算出するのに要する時間を削減することができる。
また、センサユニット11の検知部1111は、配管等を伝搬する振動に加えて、配管内を流れる流体の圧力を検知してもよい。その場合、センサユニット11は振動データに加えて圧力データを分析装置100に送信する。分析装置100の速度算出部150は、振動データと同様に、センサユニット11−1及びセンサユニット11−2から取得された圧力データのピークを用いて圧力の伝搬速度を算出する。抽出部は、振動データと圧力データのうち、第一ピークと所定の時間関係にある第二ピークがあると判定された物理量データについて、第二ピークの少なくともいずれか小さい方のピークを含む物理量データを抽出する。分析部140は、抽出された物理量データに基づいて配管の状態を分析する。
これにより、圧力データに表れる水撃波による加振波形に基づいて配管の状態を分析することができるため、振動データのみを用いる場合に比べて分析の対象となる配管の状態をより精度良く分析することができる。
(第二の実施形態)
続いて、第二の実施形態について説明する。図10は、第二の実施形態における分析装置101を示す図である。
図10に示すとおり、第二の実施形態における分析装置101は、取得部110と、抽出部130と、分析部140と、判定部160とを備える。分析装置101は、第一の実施形態における分析装置100と比較して、判定部160を備える点、及び速度算出部150を備えない点で異なる。他の構成要素については第一の実施形態における分析装置100と同様であるため、適宜説明を省略する。
判定部160は、第一ピークが検知されてから所定時間内に検知された第二ピークがある場合、第一ピークと所定の時間関係にある第二ピークがあると判定する。第一ピークは、あるセンサユニット11が生成した振動データに含まれるピークである。また、第二ピークは、別のセンサユニット11が生成した振動データに含まれるピークである。
所定時間とは、あるセンサユニット11と別のセンサユニット11との間の配管(分析対象となる配管)を、振動が伝搬するのに通常要する時間である。所定時間は、センサユニットを識別できる情報または分析対象の配管を識別できる情報に対応付けられて記憶部1005に記憶されていても良い。また、所定時間は、分析対象の配管の材質、口径、肉厚等の、振動の伝搬速度に影響を与える条件、分析対象の配管の配管長等に基づいて、判定部160が決定しても良い。
判定部160について、具体例を用いて以下に説明する。分析装置101を備える分析システム10が、第一の実施形態と同様、図4に示される水道配管網を構成する配管を分析の対象とする場合を想定する。また、第一の実施形態と同様、センサユニット11−1及びセンサユニット11−2からは、図5に示す振動データが得られたと想定する。また、センサユニット11−1及びセンサユニット11−2の間の配管501の配管長として「60m」が分析装置101の記憶部1005に記憶されていると想定する。さらに、配管501等を伝搬する振動の伝搬速度として1200m/S〜1500m/Sが、分析装置101の記憶部1005に記憶されていると想定する。
判定部160は、センサユニット11−1及びセンサユニット11−2から送信されたセンサユニットの識別情報に基づいて、記憶部からセンサユニット11−1及びセンサユニット11−2の間の配管501の配管長60mと、配管501等を伝搬する振動の伝搬速度1200m/S〜1500m/Sを取得する。そして、判定部160は、配管長を伝搬速度で除算し、振動がセンサユニット11−1及びセンサユニット11−2の間の配管501等を伝搬するのに要する時間0.04S〜0.05Sを算出する。
判定部160は、第一ピークが検知された時刻t1と、第二ピーク−2が検知された時刻t2との時間差Δtを算出する。Δtが0.04S〜0.05Sの範囲内であれば、判定部160は、第一ピークと所定の時間関係にある第二ピークがあると判定する。Δtが0.04S〜0.05Sの範囲外であれば、判定部160は、第一ピークと所定の時間関係にある第二ピークがないと判定する。
(分析装置101の動作の説明)
続いて、図11に示すフローチャートを参照して、第二の実施形態における分析装置101の動作の一例を説明する。なお、第一の実施形態と同様の動作については適宜説明を省略する。
取得部110は通信部を介してセンサユニット11−1から第一振動データを取得する。同様に、取得部110は通信部を介してセンサユニット11−2から第二振動データを取得する(ステップS101)。このとき取得部110は、センサユニット11−1とセンサユニット11−2のそれぞれからセンサユニットの識別情報を取得する。
取得部110はさらに、各振動データについて閾値aを超える第一ピークを特定する。次に、取得部110は、閾値aを超えるピークを検知しなかったセンサユニットの振動データについて、閾値aを超えるピークよりも後に検知された振動データから、閾値bを超える第二ピークを特定する。
判定部160は、第一ピークと所定の時間関係にある第二ピークがあるか否かを判定する(S106)。具体的には、判定部160は、第一ピークが検知されてから所定時間内に検知された第二ピークがある場合、第一ピークと所定の時間関係にある第二ピークがあると判定する(S106:Yes)。例えば判定部160は、特定された第一ピークが検知された時刻と、特定された第二ピークが検知された時刻との時間差Δtを算出する。また、センサユニット11−1とセンサユニット11−2それぞれの識別情報に基づいて、記憶部1005から所定の時間を取得する。そして、Δtが所定の時間内であれば、判定部160は、第一ピークと所定の時間関係にある第二ピークがあると判定する。
一方、判定部160は、第一ピークが検知されてから所定時間内に検知された第二ピークがない場合、第一ピークと所定の時間関係にある第二ピークがないと判定する(S106:No)。例えば判定部106は、算出した時間差Δtが所定の時間外であれば、第一ピークと所定の時間関係にある第二ピークがないと判定する。第一ピークと所定の時間関係にある第二ピークがないと判定された場合、判定部160は、取得部110が新たにセンサユニット11−1及びセンサユニット11−2から取得した振動データを用いて再度S106の動作を行っても良い。
以上により、第二の実施形態の分析装置101は、振動の速度を算出しなくても第一ピークと所定の時間関係にある第二ピークがあるか否かを判定することができる。
(第三の実施形態)
続いて、第三の実施形態について説明する。図12は、第三の実施形態における分析装置102を示す図である。
図12に示すとおり、第三の実施形態における分析装置102は、取得部110と、抽出部130と、分析部140と、判定部170と、速度算出部180とを備える。分析装置102は、第一の実施形態における分析装置100と比較すると、判定部170と速度算出部180を備える点で異なる。他の構成要素については第一の実施形態における分析装置100と同様であるため、適宜説明を省略する。また、判定部170の機能の一部は判定部120と共通するため、共通する部分については適宜説明を省略する。同様に、速度算出部180の機能の一部は抽出部130と共通するため、共通する部分については適宜説明を省略する。
図13には、分析装置102を備える分析システム10が分析の対象とする水道配管網を示す。図13に示す配管501の交点に存在する消火栓には、センサユニット、センサユニット11−1〜11−4に加えて、センサユニット11−5が取り付けられている。センサユニット11−5の機能や構成要素は他のセンサユニット11と同様である。また、本実施形態において、センサユニット11−1とセンサユニット11−2の間の配管501が分析装置102の分析対象であるとする。
取得部110は、センサユニット11−1、センサユニット11−2に加えて、センサユニット11−5が生成した第三振動データを取得する。取得部110は、通信部1006を介してセンサユニット11−5から第三振動データを取得しても良い。または取得部110は、予め分析装置102の記憶部に記憶されている第三振動データを取得しても良い。
取得部110は、第一振動データ、第二振動データ、第三振動データのそれぞれから、所定期間の振動データを抽出してもよい。所定期間の振動データの抽出は、第一の実施形態と同様に行われればよい。
取得部110が抽出したデータの一例を図5及び図14に示す。図5(A)は、取得部110が第一振動データから抽出したデータの一例を示す。図5(B)は、取得部110が第二振動データから抽出したデータの一例を示す。図14には、取得部110が第三振動データから抽出したデータの一例を示す。
図5と同様、図14に示す例において振動レベルは、例えば振幅等の振動の大きさを示す指標である。振動レベルとして、振動の加速度や、振動のパワースペクトル密度等が用いられる。また、図5(A)、(B)、図14の例において、横軸は同じ時刻を示す。
取得部110はまず、分析対象の配管501の両端の消火栓に取り付けられたセンサユニット11−1及びセンサユニット11−2から取得された振動データについて、閾値aを超えるピークを探す。つまり、取得部110は、第一振動データから抽出された振動データと、第二振動データから抽出されたについて閾値aを超えるピークを探す。図5より、取得部110は、図5(A)に示される第一ピークを閾値aを超えるピークとして特定する。
次に取得部110は、閾値aを超えるピークを検知しなかったセンサユニット11−2から取得した振動データのうち、閾値aを超えるピークよりも後に検知された振動データから、閾値bを超えるピークを探す。図5より、取得部110は、図5(B)に示される第二ピーク−2を閾値bを超えるピークとして特定する。
さらに取得部110は、センサユニット11−1及びセンサユニット11−2以外のセンサユニットから取得された振動データについて、閾値を超えるピークを探す。例えば取得部110は、閾値aを超える第一ピークを検知したセンサユニット11−1に隣接するセンサユニット11−5から取得された第三振動データについて、閾値cを超えるピークを探す。ここで、閾値cは、センサユニット11−1の付近に存在した加振源によって生じた振動が経路3の配管を伝搬し、センサユニット11−5によって検知される際のおよその振動レベルである。図13より、取得部110は、閾値cを超える第三ピークを特定する。
なお取得部110は、第一振動データ、第二振動データ、第三振動データ(又はこれらの振動データのそれぞれから抽出された振動データ)の全てから閾値aを超えるピークを探してもよい。そして、閾値aを超えるピークが特定された場合、閾値aを超えるピークが特定されなかった2つの振動データのから、閾値aを超えるピークより後に検知され、かつ、閾値b又は閾値cを超えるピークを探しても良い。
速度算出部180は、第一ピークが検知された時刻と、第二ピーク−2が検知された時刻と、センサユニット11−1とセンサユニット11−2との間の配管長と、に基づいて、振動の伝播速度(以下、第一伝搬速度を呼ぶ場合がある。)を算出する。第一ピークが検知された時刻がt1であり、第二ピーク−2が検知された時刻がt2であるとする。また、センサユニット11−1とセンサユニット11−2との間の配管長がL1であるとする。速度算出部150は、例えばL1/(t2−t1)を計算することにより、第一伝搬速度V1を算出することができる。
また、速度算出部180は、第一ピーク及び第二ピーク−2の少なくともいずれか大きい方のピークが検知された時刻と、第三ピークが検知された時刻と、第一ピーク及び第二ピーク−2の少なくともいずれか大きい方のピークを検知したセンサユニットとセンサユニット11−5との間の配管長と、に基づいて、振動の伝播速度(以下、第二伝搬速度を呼ぶ場合がある。)を算出する。本実施形態では、第一ピークは第二のピーク−2より大きい。ここで、第一ピークが検知された時刻がt1であり、第三ピークが検知された時刻がt3であるとする。また、センサユニット11−1とセンサユニット11−5との間の配管長がL2であるとする。速度算出部150は、例えばL2/(t3−t1)を計算することにより、第二伝搬速度V2を算出することができる。
判定部170は、第一ピークと所定の時間関係にある前記第二ピークがあるか否かを判定する。さらに判定部170は、第一ピーク又は第二ピークの少なくともいずれか大きい方と所定の時間関係にある第三ピークがあるか否かを判定する。前述の通り、第一ピークは第二ピーク−2より大きい。判定部170は例えば、速度算出部150が算出した第一伝播速度が所定の範囲内である場合に、第一ピークと所定の時間関係にある第二ピークがあると判定する。さらに判定部170は、速度算出部150が算出した第二伝播速度が所定の範囲内である場合に、第一ピークと所定の時間関係にある第三ピークがあると判定する。所定の範囲は、第一の実施形態と同様、分析対象の配管等を伝搬する振動が通常とり得る伝搬速度の範囲でよい。なお、判定部170は、第一ピーク又は第二ピークのうち小さい方についても、第三ピークとの時間関係が所定の時間関係であるか否かを判定しても良い。
速度算出部150が算出した第一伝搬速度が所定の範囲内にあるということは、すなわち、第一ピークと第二ピーク−2は同一の振動に由来し、かつ、分析対象の配管(経路1の配管)を伝搬した振動に由来する可能性が高いといえる。また、速度算出部150が算出した第二伝搬速度が所定の範囲内にあるということは、すなわち、第一ピークと第三ピークは同一の振動に由来し、経路3の配管を伝搬した振動に由来する可能性が高いといえる。
抽出部130は、第一ピークと所定の時間関係にある第二ピークがあると判定され、かつ、第一ピーク又は第二ピークのいずれか大きい方と所定の時間関係にある第三ピークがあると判定された場合、第一ピーク又は第二ピークの少なくともいずれか小さい方を含む物理量データを抽出する。前述の例では、抽出部130は、第一伝播速度が所定の範囲内であり、かつ、第二伝播速度が所定の範囲内である場合に、第二ピーク−2を含む振動データを抽出する。抽出部130は、例えば第二ピーク−2が検知された時刻の0.1秒前から第二ピーク−2が検知された時間の0.5秒後に検知された振動データを抽出しても良いが、抽出の範囲はこれに限られない。また、第一の実施形態と同様、抽出部130は、第二ピーク−2に加えて、第一ピークを含む振動データを抽出しても良い。分析部140が第二ピーク−2を含む振動データに加えて第一ピークを含む振動データを用いて配管501を分析することで、分析の精度が向上する。第一伝播速度が所定の範囲内であり、かつ、第二伝播速度が所定の範囲内であるということは、すなわち、第一ピーク、第二ピーク−2、及び第三ピークは、センサユニット11−1付近の加振源によって発生した同一の振動に由来する可能性が高いといえる。つまり、センサユニット11−1付近の加振源に由来する振動が、経路1を伝搬して第二ピーク−2として検知されるとともに、経路3を伝搬して第三ピークとして検知された可能性が高いといえる。
第一の実施形態の分析装置100が分析の対象として抽出するデータは、分析対象の配管を伝搬した振動データである可能性が高い。しかし、センサユニット11−1付近で第一ピークを発生させた加振源とは別の加振源が、偶然、所定の時間関係で第二ピークを発生させる可能性もある。この場合、第一の実施形態では、分析対象の配管を伝搬していない振動データ用いて配管を分析してしまう恐れがある。第三の実施形態の分析装置102は、第一の実施形態に加えて、第一ピーク又は第二ピークのいずれか大きい方と所定の時間関係にある第三ピークがあるか否かを判定するため、上述のように偶然、所定の時間関係で検知された第二ピークを分析の対象から除外することができる。したがって、第三の実施形態の分析装置100は、分析の対象となる配管の状態をさらに精度よく分析することができる。
(分析装置102の動作の説明)
続いて、図15に示すフローチャートを参照して、第三の実施形態の実施形態における分析装置102の動作の一例を説明する。なお、第一の実施形態と同様の動作については適宜説明を省略する。
取得部110は、センサユニット11−1、センサユニット11−2に加えて、センサユニット11−5が生成した第三振動データを取得する(S107)。取得部110は、第一振動データ、第二振動データ、第三振動データのそれぞれから、所定期間の振動データを抽出してもよい。所定期間の振動データの抽出は、第一の実施形態と同様に行われればよい。
そして、取得部110は、分析対象の配管501の両端の消火栓に取り付けられたセンサユニット11−1及びセンサユニット11−2から取得された振動データについて、閾値aを超えるピークを探す。つまり、取得部110は、第一振動データから抽出された振動データと、第二振動データから抽出されたについて閾値aを超えるピークを探す。図5より、取得部110は、図5(A)に示される第一ピークを閾値aを超えるピークとして特定する。
次に取得部110は、閾値aを超えるピークを検知しなかったセンサユニット11−2から取得した振動データのうち、閾値aを超えるピークよりも後に検知された振動データから、閾値bを超えるピークを探す。図5より、取得部110は、図5(B)に示される第二ピーク−2を閾値bを超えるピークとして特定する。
さらに取得部110は、第一ピーク又は第二ピークのいずれか大きい方のピークを検知したセンサユニットに隣接するセンサユニットから取得された振動データについて、閾値を超えるピークを探す。例えば取得部110は、閾値aを超える第一ピークを検知したセンサユニット11−1に隣接するセンサユニット11−5から取得された第三振動データについて、閾値cを超えるピークを探す。図13より、取得部110は、閾値cを超える第三ピークを特定する。
速度算出部180は、第一ピークが検知された時刻と、第二ピーク−2が検知された時刻と、センサユニット11−1とセンサユニット11−2との間の配管長と、に基づいて、第一伝搬速度を算出する。また、速度算出部180は、第一ピーク及び第二ピーク−2のいずれか大きい方のピークが検知された時刻と、第三ピークが検知された時刻と、第一ピーク及び第二ピーク−2のいずれか大きい方のピークを検知したセンサユニットとセンサユニット11−5との間の配管長と、に基づいて、第二伝搬速度を算出する(S108)。
判定部170は、第一ピーク又は第二ピークのいずれか大きい方と所定の時間関係にある第三ピークがあるか否かを判定する(S109)。より具体的には、判定部170は例えば、速度算出部150が算出した第二伝播速度が所定の範囲内である場合に、第一ピークと所定の時間関係にある第三ピークがあると判定する。
第一ピーク又は第二ピークのいずれか大きい方と所定の時間関係にある第三ピークがないと判定された場合(S109:No)、例えば速度算出部180は、取得部110が新たに取得した振動データについて再度S108の動作を行う。
第一ピーク又は第二ピークのいずれか大きい方と所定の時間関係にある第三ピークがあると判定された場合(S109:Yes)、抽出部130は、第一ピーク又は第二ピークのいずれか小さい方を含む物理量データを抽出する(S104)。
第三の実施形態の分析装置102は、第一の実施形態に加えて、第一ピーク又は第二ピークの少なくともいずれか大きい方と所定の時間関係にある第三ピークがあるか否かを判定するため、上述のように偶然、所定の時間関係で検知された第二ピークを分析の対象から除外することができる。したがって、第三の実施形態の分析装置100は、分析の対象となる配管の状態をさらに精度よく分析することができる。
なお、分析装置102は、速度算出部108を備えなくても良い。その場合、判定部170は、第一ピークが検知されてから所定時間内に検知された第二ピークがある場合、第一ピークと所定の時間関係にある第二ピークがあると判定してもよい。また、判定部170はさらに第一ピーク又は第二ピークのいずれか大きい方が検知されてから所定時間内に検知された第三ピークがある場合、第一ピーク又は第二ピークのいずれか大きい方と所定の時間関係にある第三ピークがあると判定しても良い。所定時間内に検知されたか否かの判定方法は第二の実施形態と同様である。
以上、本発明をいくつかの実施形態に適用した例を説明した。しかし、上述した各実施形態は例示であり、本発明の技術範囲をそれらに限定する趣旨のものではない。請求の範囲に記載された本発明の範囲内であれば、上述の実施形態を種々変更することができる。
10 分析システム
11 センサユニット
11−1 センサユニット
11−2 センサユニット
11−3 センサユニット
11−4 センサユニット
11−5 センサユニット
11−N センサユニット
100 分析装置
101 分析装置
102 分析装置
110 取得部
120 判定部
130 抽出部
140 分析部
150 速度算出部
160 判定部
170 判定部
180 速度算出部
500 水道配管網
501 配管
1000 分析装置
1001 CPU
1002 ROM
1003 RAM
1004 プログラム
1005 記憶部
1006 通信部
1007 入出力部
1008 バス
1110−1 制御部
1110−2 制御部
1110−3 制御部
1111 検知部
1111−1 検知部
1111−2 検知部
1111−3 検知部
1112 バッテリ
1113 CPU
1114 ROM
1115 記憶部
1116 プログラム
1117 RAM
1118 通信部
1119 バス

Claims (9)

  1. 配管又は前記配管を流れる流体を伝播する物理量を検知する第一検知部が生成した第一物理量データと、前記第一検知部とは異なる地点で前記物理量を検知する第二検知部が生成した第二物理量データとを取得する取得部と、
    前記第二物理量データに含まれる第二ピークであって、前記第一物理量データに含まれる第一ピークと所定の時間関係にある前記第二ピークがあるか否かを判定する判定部と、
    前記第一ピークと所定の時間関係にある前記第二ピークがあると判定された場合、前記第一ピーク又は前記第二ピークの少なくともいずれか小さい方のピークを含む物理量データを抽出する抽出部と、
    前記抽出部が抽出した物理量データに基づいて前記配管の状態を分析する分析部と、
    を備える分析装置。
  2. 前記第一ピークが検知された時刻と、前記第二ピークが検知された時刻と、前記第一検知部と前記第二検知部との間の配管長と、に基づいて、前記物理量の伝播速度を算出する速度算出部と、
    前記判定部は、前記速度算出部が算出した伝播速度が所定の範囲内である場合に、前記第一ピークと所定の時間関係にある前記第二ピークがあると判定する、
    請求項1に記載の分析装置。
  3. 前記判定部は、前記第一ピークが検知されてから所定時間内に検知された前記第二ピークがある場合、前記第一ピークと所定の時間関係にある前記第二ピークがあると判定する、
    請求項1に記載の分析装置。
  4. 前記第一物理量データと前記第二物理量データとの相互相関を算出する相互相関算出部と、を有し、
    前記抽出部は、前記第一ピークと所定の時間関係にある前記第二ピークがあると判定され、かつ、前記相互相関算出部が算出した相互相関が所定の値以上である場合に、前記第一ピーク又は前記第二ピークの少なくともいずれか小さい方のピークを含む物理量データを抽出する、
    請求項1乃至3の少なくともいずれかひとつに記載の分析装置。
  5. 前記抽出部は、前記第一ピークから所定範囲の物理量データを前記第一物理量データから抽出し、前記第二ピークから所定範囲の物理量データを前記第二物理量データから抽出し、
    前記分析部は、前記抽出部が前記第一物理量データから抽出した物理量データと、前記抽出部が前記第二物理量データから抽出した物理量データとを用いて前記配管の状態を分析する、
    請求項1乃至4の少なくともいずれかひとつに記載の分析装置。
  6. 前記取得部はさらに、前記物理量を検知する第三検知部が生成した第三物理量データを取得し、
    前記判定部はさらに、前記第三物理量データに含まれる第三ピークであって、前記第一ピーク又は前記第二ピークの少なくともいずれか大きい方と所定の時間関係にある前記第三ピークがあるか否かを判定し、
    前記抽出部は、前記第一ピークと所定の時間関係にある前記第二ピークがあると判定され、かつ、前記第一ピーク又は前記第二ピークの少なくともいずれか大きい方と所定の時間関係にある前記第三ピークがあると判定された場合、前記第一ピーク又は前記第二ピークの少なくともいずれか小さい方を含む物理量データを抽出する、
    請求項1乃至5の少なくともいずれかひとつに記載の分析装置。
  7. 配管又は前記配管を流れる流体を伝播する物理量を検知する第一検知部を含む第一センサユニットと、
    前記第一検知部とは異なる地点で前記物理量を検知する第二検知部を含む第二センサユニットと、
    前記第一センサユニット及び前記第二センサユニットと通信可能な分析装置と、を備え、
    前記分析装置は、
    前記第一検知部が生成した第一物理量データと、前記第二検知部が生成した第二物理量データとを取得する取得部と、
    前記第二物理量データに含まれる第二ピークであって、前記第一物理量データに含まれる第一ピークと所定の時間関係にある前記第二ピークがあるか否かを判定する判定部と、
    前記第一ピークと所定の時間関係にある前記第二ピークがあると判定された場合、前記第一ピーク又は前記第二ピークの少なくともいずれか小さい方のピークを含む物理量データを抽出する抽出部と、
    前記抽出部が抽出した物理量データに基づいて前記配管の状態を分析する分析部と、
    を備える分析システム。
  8. 配管又は前記配管を流れる流体を伝播する物理量を検知する第一検知部が生成した第一物理量データと、前記第一検知部とは異なる地点で前記物理量を検知する第二検知部が生成した第二物理量データとを取得し、
    前記第二物理量データに含まれる第二ピークであって、前記第一物理量データに含まれる第一ピークと所定の時間関係にある前記第二ピークがあるか否かを判定し、
    前記第一ピークと所定の時間関係にある前記第二ピークがあると判定された場合、前記第一ピーク又は前記第二ピークの少なくともいずれか小さい方のピークを含む物理量データを抽出し、
    前記抽出部が抽出した物理量データに基づいて前記配管の状態を分析する、
    分析方法。
  9. コンピュータに、
    配管又は前記配管を流れる流体を伝播する物理量を検知する第一検知部が生成した第一物理量データと、前記第一検知部とは異なる地点で前記物理量を検知する第二検知部が生成した第二物理量データとを取得する処理と、
    前記第二物理量データに含まれる第二ピークであって、前記第一物理量データに含まれる第一ピークと所定の時間関係にある前記第二ピークがあるか否かを判定する処理と、
    前記第一ピークと所定の時間関係にある前記第二ピークがあると判定された場合、前記第一ピーク又は前記第二ピークの少なくともいずれか小さい方のピークを含む物理量データを抽出する処理と、
    前記抽出部が抽出した物理量データに基づいて前記配管の状態を分析する処理と、
    を実行させるプログラム。
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