JP2018171623A - 溶接装置および溶接方法 - Google Patents

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【課題】アルミニウムのレーザ溶接において溶接部に溶接割れが発生するのを抑制すること。【解決手段】加工対象にレーザ光を照射掃引して当該加工対象を溶融および再凝固させる溶接装置であって、前記加工対象に照射するためのレーザ光を発振するレーザ発振器と、前記レーザ発振器と前記加工対象との間に配置され、パワー密度が高い主ピークよりも掃引方向後方に、前記主ピークよりもパワー密度が低い副ピークを有するプロファイルを形成するビームシェイパと、を備えることを特徴とする溶接装置。【選択図】図1

Description

本発明は、溶接装置および溶接方法に関する。
金属材料を溶接する手法の一つとして、レーザ溶接が知られている。レーザ溶接とは、レーザ光を加工対象の溶接部分に照射し、レーザ光のエネルギーで溶接部分を溶融させる溶接方法である。レーザ光が照射された溶接部分には、溶融池と呼ばれる溶融した金属材料の液溜りが形成され、その後、溶融池の金属材料が固まることによって溶接が行われる。
ところで、溶接欠陥の一つに「溶接割れ」と呼ばれる欠陥がある。この溶接割れには、その原因が各種知られているが、アルミニウムまたはその合金のレーザ溶接においては、溶接部の急冷により割れが発生しやすいということが知られている。そこで、アルミニウムまたはその合金のレーザ溶接では、光路中にクサビプリズムを挿入することでレーザ光を分岐させ、溶接部の溶融と徐冷を合わせて行う手法も知られている(例えば特許文献1参照)。
特開平9−19785号公報
しかしながら、光路中にクサビプリズムを挿入する場合、その端部でレーザ光の損失が発生してしまうという問題がある。また、溶接割れを抑制するには、適切な箇所に適切な強さのレーザ光を照射して徐冷する必要があるが、光路中にクサビプリズムを挿入しただけでは、レーザ光を分岐するに留まり、分岐されたレーザ光の照射位置までは自由に設計することはできないという問題があり、溶接割れを抑制するのに適切なレーザ光の分岐を実現することができない。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、その目的は、アルミニウムのレーザ溶接において溶接部に溶接割れが発生するのを抑制することができる溶接装置および溶接方法を提供することにある。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の一態様に係る溶接装置は、加工対象にレーザ光を照射掃引して当該加工対象を溶融および再凝固させる溶接装置であって、前記加工対象に照射するためのレーザ光を発振するレーザ発振器と、前記レーザ発振器と前記加工対象との間に配置され、パワー密度が高い主ピークよりも掃引方向後方に、前記主ピークよりもパワー密度が低い副ピークを有するプロファイルを成型するビームシェイパと、を備える、ことを特徴とする。
また、本発明の一態様に係る溶接装置は、前記副ピークの照射領域は、前記主ピークの照射によって形成された溶融池の固液境界部である、ことを特徴とする。
また、本発明の一態様に係る溶接装置は、前記副ピークの照射領域は、前記溶融池と前記溶融池が再凝固したビードとの間の固液境界部である、ことを特徴とする。
また、本発明の一態様に係る溶接装置は、前記副ピークの照射領域は、前記ビードを横断する大きさである、ことを特徴とする。
また、本発明の一態様に係る溶接装置は、前記副ピークの照射領域は、前記ビードを横断する方向の長さが前記掃引方向よりも長い形状である、ことを特徴とする。
また、本発明の一態様に係る溶接装置は、前記副ピークの照射領域は、前記溶融池と前記ビードとの間の固液境界部を全て覆う領域である、ことを特徴とする。
また、本発明の一態様に係る溶接方法は、加工対象にレーザ光を照射掃引して当該加工対象を溶融および再凝固させる溶接方法であって、パワー密度が高い主ピークよりも掃引方向後方に、前記主ピークよりもパワー密度が低い副ピークを有するように、前記レーザ光のプロファイルを成型し、前記主ピークの照射によって形成された溶融池の固液境界部に前記副ピークを照射する、ことを特徴とする。
また、本発明の一態様に係る溶接方法は、前記副ピークの照射領域は、前記溶融池と前記溶融池が再凝固したビードとの間の固液境界部である、ことを特徴とする。
また、本発明の一態様に係る溶接方法は、前記副ピークの照射領域は、前記ビードを横断する領域である、ことを特徴とする。
また、本発明の一態様に係る溶接方法は、前記副ピークの照射領域は、前記ビードを横断する方向の範囲が前記掃引方向よりも長い領域である、ことを特徴とする。
また、本発明の一態様に係る溶接方法は、前記副ピークの照射領域は、前記溶融池と前記ビードとの間の固液境界部を全て覆う領域である、ことを特徴とする。
本発明に係る溶接装置および溶接方法は、アルミニウムのレーザ溶接において溶接部に溶接割れが発生するのを抑制することができるという効果を奏する。
図1は、第1実施形態に係る溶接装置の概略構成を示す図である。 図2は、加工対象上におけるレーザ光の照射領域の例を示す図である。 図3は、加工対象上におけるレーザ光の照射領域の例を示す図である。 図4は、加工対象上におけるレーザ光の照射領域の例を示す図である。 図5は、加工対象上におけるレーザ光の照射領域の例を示す図である。 図6は、第2実施形態に係る溶接装置の概略構成を示す図である。 図7は、第3実施形態に係る溶接装置の概略構成を示す図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態に係る溶接装置および溶接方法を詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態により本発明が限定されるものではない。また、図面は模式的なものであり、各要素の寸法の関係、各要素の比率などは、現実と異なる場合があることに留意する必要がある。図面の相互間においても、互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている場合がある。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る溶接装置の概略構成を示す図である。図1に示すように、第1実施形態に係る溶接装置100は、加工対象Wにレーザ光Lを照射掃引して加工対象Wを溶融させる装置の構成の一例であり、ここでの加工対象Wは、アルミニウム(合金を含む、以下同じ。)を想定している。図1に示すように、溶接装置100は、レーザ光を発振するレーザ発振器110と、レーザ光を加工対象Wに照射する光学ヘッド120と、レーザ発振器110で発振されたレーザ光を光学ヘッド120へ導く光ファイバ130とを備えている。
レーザ発振器110は、例えば数kWの出力のマルチモードのレーザ光を発振し得るように構成されている。例えば、レーザ発振器110は、内部に複数の半導体レーザ素子を備え、当該複数の半導体レーザ素子の合計の出力として数kWの出力のマルチモードのレーザ光を発振し得るように構成することとしてもよいし、ファイバレーザ、YAGレーザ、ディスクレーザ等様々なレーザを用いてもよい。
光学ヘッド120は、レーザ発振器110から導かれたレーザ光Lを、加工対象Wを溶融し得る強度のパワー密度に集光して、加工対象Wに照射するための光学装置である。そのために、光学ヘッド120は、内部にコリメートレンズ121と集光レンズ122とを備えている。コリメートレンズ121は、光ファイバ130によって導かれたレーザ光を一旦平行光化するための光学系であり、集光レンズ122は、平行光化されたレーザ光を加工対象Wに集光させるための光学系である。
光学ヘッド120は、加工対象Wにおけるレーザ光Lの照射位置を掃引させるために、加工対象Wとの相対位置を変更可能に設けられている。加工対象Wとの相対位置を変更する方法としては、光学ヘッド120自身を移動することや、加工対象Wを移動することなどが含まれる。
第1実施形態に係る光学ヘッド120は、コリメートレンズ121と集光レンズ122との間にビームシェイパとしての回折光学素子123を備えている。回折光学素子123は、パワー密度が高い主ピークよりも掃引方向後方に、主ピークよりもパワー密度が低い副ピークを有するプロファイルを成型するためのものである。また、回折光学素子123は、回転可能に設ける構成とすることができる。また、交換可能に設ける構成とすることもできる。
加工対象Wに照射するレーザ光のプロファイルが、パワー密度が高い主ピークよりも掃引方向後方に、主ピークよりもパワー密度が低い副ピークを有することの作用を、図2から図5を参照しながら以下で説明する。図2から図5は、加工対象上におけるレーザ光の照射領域の例を示す図である。
図2は、パワー密度が高い主ピークよりも掃引方向後方に、主ピークよりもパワー密度が低い副ピークを有するプロファイルのレーザ光の照射の例を示す模式図である。なお、図2において、レーザ光の掃引方向が図中矢印にて記されている。
図2に示すように、パワー密度が高い主ピークP1は加工対象に照射され、加工対象に溶融池WPを形成する。そして、レーザ光が加工対象上を掃引されるにつれて、溶融池WPが再凝固し、溶融池WPの掃引方向後方にビードBを形成する。一方、主ピークP1よりもパワー密度が低い副ピークP2は、主ピークP1よりも掃引方向後方に照射される。
より具体的には、図2に示すように、副ピークP2の照射領域は、主ピークP1の照射によって形成された溶融池WPの固液境界部であることが好ましい。つまり、副ピークP2は、主ピークP1よりも掃引方向後方に照射されるので、副ピークP2は、溶融池WPとビードBとの間の固液境界部に照射されることになる。
副ピークP2を固液境界部に照射する作用は以下の通りである。アルミニウムの溶接割れは、大部分が高温割れという、凝固温度に近い温度での収縮応力に起因していると考えられている。したがって、アルミニウムにおける溶接割れを抑制するためには、凝固温度に近い温度における温度制御が重要である。そこで、本照射領域の例では、主ピークP1よりもパワー密度が低い副ピークP2を溶融池WPの固液境界部に照射することにより、凝固温度に近い温度における徐冷を行い、溶接割れが発生するのを抑制している。
なお、図2に示すレーザ光の照射の例における各種パラメータは以下のとおりである。主ピークに割り当てられたレーザ光の出力は3kWであり、副ビームに割り当てられたレーザ光の出力は400Wである。これを速度6m/minで掃引する。主ピークのスポット径は180μmであり、副ピークは、主ピークの掃引方向後方2mmの位置に、ビードの横断方向の幅が4.5mmの領域に照射される。副ピークのパワー密度は、主ピークよりも低いというのは、溶融池が広がらない程度のパワー密度を照射して、固液境界部の徐冷を行うという趣旨である。なお、図2の記載からも明らかなように、副ピークは、必ずしも急峻な先頭値を有するものではなく、ある程度の範囲で一定値となるものや、複数のピークを連ねて実質的に連続的な領域でピークとなるものも含み得る。
さらに、本例の照射領域は、ビードBを横断する大きさであり、その形状は、ビードBを横断する方向の長さが掃引方向よりも長い。溶接割れは、ビードBにおけるレーザ光の掃引方向に発生することが多く、このことは、ビードBの横断方向に収縮応力が発生していることを意味している。したがって、本例では、ビードBを横断する大きさでその方向に長い範囲を徐冷し、溶接割れが発生するのを抑制している。
図3は、パワー密度が高い主ピークよりも掃引方向後方に、主ピークよりもパワー密度が低い副ピークを有するプロファイルのレーザ光の照射の例を示す模式図である。なお、図3において、レーザ光の掃引方向が図中矢印にて記されている。
図3に示すように、パワー密度が高い主ピークP1は加工対象に照射され、加工対象に溶融池WPを形成する。そして、レーザ光が加工対象上を掃引されるにつれて、溶融池WPが再凝固し、溶融池WPの掃引方向後方にビードBを形成する。一方、主ピークP1よりもパワー密度が低い副ピークP2は、主ピークP1よりも掃引方向後方に照射される。
より具体的には、図3に示すように、副ピークP2の照射領域は、主ピークP1の照射によって形成された溶融池WPと溶融池WPが再凝固したビードBとの間の固液境界部を全て覆う領域であることが好ましい。
先述したように、アルミニウムにおける溶接割れは、大部分が高温割れであるので、これを抑制するために、本例では、溶融池WPとビードBとの間の固液境界部を全て覆う領域で徐冷を行い、溶接割れが発生するのを抑制している。
図4は、パワー密度が高い主ピークよりも掃引方向後方に、主ピークよりもパワー密度が低い副ピークを有するプロファイルのレーザ光の照射のその他の例を示す模式図である。なお、図4において、レーザ光の掃引方向が図中矢印にて記されている。
図4に示すように、パワー密度が高い主ピークP1は加工対象に照射され、加工対象に溶融池WPを形成する。そして、レーザ光が加工対象上を掃引されるにつれて、溶融池WPが再凝固し、溶融池WPの掃引方向後方にビードBを形成する。一方、主ピークP1よりもパワー密度が低い副ピークP2は、主ピークP1よりも掃引方向後方に照射される。
本例では、図4に示すように、溶融池WPとビードBとビードBでない領域Nとの3つの境界付近に副ピークP2を照射している。ビードBは金属材料が一度溶融した後に再凝固したものであり、一方、ビードBでない領域Nは再凝固しないので、応力が発生しやすい。そこで、本例では、3つの境界付近の徐冷を行い、溶接割れが発生するのを抑制している。プリズムを用いて副ピークを形成する従来例では、複数の副ピークを形成することは困難である。一方、回折光学素子を用いた場合、副ピークを有するレーザのスポットサイズおよび副ピークの個数において自由度が高いので固液境界部が広範囲にわたる場合でも照射可能となり、図4に示すような副ピークP2の照射ができ、従来例よりも高温割れに効果的である。
図5は、パワー密度が高い主ピークよりも掃引方向後方に、主ピークよりもパワー密度が低い副ピークを有するプロファイルのレーザ光の照射のその他の例を示す模式図である。なお、図5において、レーザ光の掃引方向が図中矢印にて記されている。
図5に示すように、パワー密度が高い主ピークP1は加工対象に照射され、加工対象に溶融池WPを形成する。そして、レーザ光が加工対象上を掃引されるにつれて、溶融池WPが再凝固し、溶融池WPの掃引方向後方にビードBを形成する。一方、主ピークP1よりもパワー密度が低い副ピークP2は、主ピークP1よりも掃引方向後方に照射される。
本例では、図5に示すように、ビードBを横断する大きさであり、その形状は、ほぼ円形である。簡便には、副ピークP2を円形としても、ビードBを横断する範囲を徐冷することができるので、溶接割れが発生するのを抑制する効果が得られる。
(第2実施形態)
図6は、第2実施形態に係る溶接装置の概略構成を示す図である。図6に示すように、第2実施形態に係る溶接装置200は、加工対象Wにレーザ光Lを照射掃引して加工対象Wを溶融させる装置の構成の一例であり、ここでの加工対象Wは、アルミニウムを想定している。第2実施形態に係る溶接装置200は、第1実施形態に係る溶接装置と同様の作用原理によって溶接方法を実現するものである。したがって、以下では、溶接装置200の装置構成の説明のみを行う。
図6に示すように、溶接装置200は、レーザ光を発振するレーザ発振器210と、レーザ光を加工対象Wに照射する光学ヘッド220と、レーザ発振器210で発振されたレーザ光を光学ヘッド220へ導く光ファイバ230とを備えている。
レーザ発振器210は、例えば数kWの出力のマルチモードのレーザ光を発振し得るように構成されている。例えば、レーザ発振器210は、内部に複数の半導体レーザ素子を備え、当該複数の半導体レーザ素子の合計の出力として数kWの出力のマルチモードのレーザ光を発振し得るように構成することとしてもよいし、ファイバレーザ、YAGレーザ、ディスクレーザ等様々なレーザを用いてもよい。
光学ヘッド220は、レーザ発振器210から導かれたレーザ光Lを、加工対象Wを溶融し得る強度のパワー密度に集光して、加工対象Wに照射するための光学装置である。そのために、光学ヘッド220は、内部にコリメートレンズ221と集光レンズ222とを備えている。コリメートレンズ221は、光ファイバ230によって導かれたレーザ光を一旦平行光化するための光学系であり、集光レンズ222は、平行光化されたレーザ光を加工対象Wに集光させるための光学系である。
光学ヘッド220は、集光レンズ222と加工対象Wとの間に、ガルバノスキャナを有している。ガルバノスキャナとは、2枚のミラー224a,224bの角度を制御することで、光学ヘッド220を移動させることなく、レーザ光Lの照射位置を移動させることができる装置である。図6に示される例では、集光レンズ222から出射したレーザ光Lをガルバノスキャナへ導くためにミラー226を備えている。また、ガルバノスキャナのミラー224a,224bは、それぞれモータ225a,225bによって角度が変更される。
第2実施形態に係る光学ヘッド220は、コリメートレンズ221と集光レンズ222との間にビームシェイパとしての回折光学素子223を備えている。回折光学素子223は、パワー密度が高い主ピークよりも掃引方向後方に、主ピークよりもパワー密度が低い副ピークを有するプロファイルを成型するためのものである。また、回折光学素子223は、回転可能に設ける構成とすることができる。また、交換可能に設ける構成とすることもできる。
第2実施形態に係る溶接装置およびこれを用いた溶接方法では、パワー密度が高い主ピークよりも掃引方向後方に、主ピークよりもパワー密度が低い副ピークを有するプロファイルのレーザ光を用い、副ピークを溶融池の固液境界部に照射することにより、凝固温度に近い温度における徐冷を行い、溶接割れが発生するのを抑制することが可能である。
(第3実施形態)
図7は、第3実施形態に係る溶接装置の概略構成を示す図である。図7に示すように、第3実施形態に係る溶接装置300は、加工対象Wにレーザ光Lを照射掃引して加工対象Wを溶融させる装置の構成の一例であり、ここでの加工対象Wは、アルミニウムを想定している。第3実施形態に係る溶接装置300は、第1実施形態に係る溶接装置と同様の作用原理によって溶接方法を実現するものであり、光学ヘッド320以外の構成(レーザ発振器310および光ファイバ330)は、第2実施形態と同様である。したがって、以下では、光学ヘッド320の装置構成の説明のみを行う。
光学ヘッド320は、レーザ発振器310から導かれたレーザ光Lを、加工対象Wを溶融し得る強度のパワー密度に集光して、加工対象Wに照射するための光学装置である。そのために、光学ヘッド320は、内部にコリメートレンズ321と集光レンズ322とを備えている。コリメートレンズ321は、光ファイバ330によって導かれたレーザ光を一旦平行光化するための光学系であり、集光レンズ322は、平行光化されたレーザ光を加工対象Wに集光させるための光学系である。
光学ヘッド320は、コリメートレンズ321と集光レンズ322との間に、ガルバノスキャナを有している。ガルバノスキャナのミラー324a,324bは、それぞれモータ325a,325bによって角度が変更される。光学ヘッド320では、第2実施形態と異なる位置にガルバノスキャナを設けているが、同様に、2枚のミラー324a,324bの角度を制御することで、光学ヘッド320を移動させることなく、レーザ光Lの照射位置を移動させることができる。
第3実施形態に係る光学ヘッド320は、コリメートレンズ321と集光レンズ322との間にビームシェイパとしての回折光学素子323を備えている。回折光学素子323は、パワー密度が高い主ピークよりも掃引方向後方に、主ピークよりもパワー密度が低い副ピークを有するプロファイルを成型するためのものである。また、回折光学素子323は、回転可能に設ける構成とすることができる。また、交換可能に設ける構成とすることもできる。
第3実施形態に係る溶接装置およびこれを用いた溶接方法では、パワー密度が高い主ピークよりも掃引方向後方に、主ピークよりもパワー密度が低い副ピークを有するプロファイルのレーザ光を用い、副ピークを溶融池の固液境界部に照射することにより、凝固温度に近い温度における徐冷を行い、溶接割れが発生するのを抑制することが可能である。
以上、本発明を実施形態に基づいて説明してきたが、上記実施形態により本発明が限定されるものではない。上述した各実施形態の構成要素を適宜組み合わせて構成したものも本発明の範疇に含まれる。また、さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。よって、本発明のより広範な態様は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。
100,200,300 溶接装置
110,210,310 レーザ発振器
120,220,320 光学ヘッド
121,221,321 コリメートレンズ
122,222,322 集光レンズ
123,223,323 回折光学素子
224a,224b,226,324a,324b ミラー
225a,225b,325a,325b モータ
130,230,330 光ファイバ

Claims (11)

  1. 加工対象にレーザ光を照射掃引して当該加工対象を溶融および再凝固させる溶接装置であって、
    前記加工対象に照射するためのレーザ光を発振するレーザ発振器と、
    前記レーザ発振器と前記加工対象との間に配置され、パワー密度が高い主ピークよりも掃引方向後方に、前記主ピークよりもパワー密度が低い副ピークを有するプロファイルを成型するビームシェイパと、を備える、
    ことを特徴とする溶接装置。
  2. 前記副ピークの照射領域は、前記主ピークの照射によって形成された溶融池の固液境界部である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の溶接装置。
  3. 前記副ピークの照射領域は、前記溶融池と前記溶融池が再凝固したビードとの間の固液境界部である、
    ことを特徴とする請求項2に記載の溶接装置。
  4. 前記副ピークの照射領域は、前記ビードを横断する大きさである、
    ことを特徴とする請求項3に記載の溶接装置。
  5. 前記副ピークの照射領域は、前記ビードを横断する方向の長さが前記掃引方向よりも長い形状である、
    ことを特徴とする請求項4に記載の溶接装置。
  6. 前記副ピークの照射領域は、前記溶融池と前記ビードとの間の固液境界部を全て覆う領域である、
    ことを特徴とする請求項5に記載の溶接装置。
  7. 加工対象にレーザ光を照射掃引して当該加工対象を溶融および再凝固させる溶接方法であって、
    パワー密度が高い主ピークよりも掃引方向後方に、前記主ピークよりもパワー密度が低い副ピークを有するように、前記レーザ光のプロファイルを成型し、
    前記主ピークの照射によって形成された溶融池の固液境界部に前記副ピークを照射する、
    ことを特徴とする溶接方法。
  8. 前記副ピークの照射領域は、前記溶融池と前記溶融池が再凝固したビードとの間の固液境界部である、
    ことを特徴とする請求項7に記載の溶接方法。
  9. 前記副ピークの照射領域は、前記ビードを横断する領域である、
    ことを特徴とする請求項8に記載の溶接方法。
  10. 前記副ピークの照射領域は、前記ビードを横断する方向の範囲が前記掃引方向よりも長い領域である、
    ことを特徴とする請求項9に記載の溶接方法。
  11. 前記副ピークの照射領域は、前記溶融池と前記ビードとの間の固液境界部を全て覆う領域である、
    ことを特徴とする請求項10に記載の溶接方法。
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