JP2018170826A - 発電装置 - Google Patents

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智英 青柳
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Abstract

【課題】どんなに遅い速度の力で動作させても一定の発電量を確保することができる発電装置の提供。【解決手段】発電装置を少なくとも、外部からの力の伝達により回転される軸と、その軸の回転により発電を行って電力を発生する発電機構とから形成する。発電機構を少なくとも、第1可動部品と、第2可動部品と、捩りコイルバネと、発電機と、ハウジングとから形成すると共に、軸を第2中心軸に接続する。更に軸に回転バーを接続し、発電装置の外部からの力により回転バー及び軸を回転させ、第2可動部品及び第1可動部品を回転させ、弾性エネルギーie12を捩りコイルバネの第1巻回部に蓄積させる。次に、第1可動部品を軸支している第1中心軸をie12によって逆方向に回転させて発電機で発電を行うと共に、ie1とie2により第1中心軸を回転させる。【選択図】図1

Description

本発明は、発電装置に関する。
歩行者、自転車(二輪車)、自動二輪車、自動車の報知にセンサが使用されている。例えば駐車場の管理システムとして、ケーブルで電気的に接続された車両センサを各駐車スペースに配置し、このセンサからの情報を基に空きスペースの有無や場所を管理室でモニターする方式のシステムがある。
しかし既存の駐車場内にケーブルを敷設するには、駐車場の利用を一時中止して大規模な工事が必要となる。又、ケーブルを埋設すると工事費が掛かると共に、駐車場のレイアウト変更も容易に出来なくなる。また、リフトタイプの駐車場(複数段の昇降式立体駐車場)では、ケーブルの敷設や配線が困難であった。
更にセンサは電力により作動するため、何らかの手段でセンサに電力を供給する必要がある。しかし電力供給源として電池を利用する場合は定期的に電池の交換が必要になり、電池交換のために車両通行の規制が生じたり、交換作業が煩雑なため合理的ではなかった。
又、電力線から電力を供給する場合やソーラーバッテリーを利用する場合は、配線工事が必要となり、設置コストが嵩むという問題があった。
更に車両の有無に関わらずセンサを少なくとも一定時間又は24時間稼働し続けなければならないので電力の消費量が増大し、電気代が嵩むとの問題もあった。
そこで、車両進入の報知や検出にセンサの設置と電力供給が不要な装置及びシステムとして、例えば特許文献1に示すような車両報知装置及び車両検出システムが開示されている。特許文献1記載の車両報知装置は、圧電素子と衝突部材を具備する。所定領域に進入した車両による外力で、衝突部材が圧電素子に衝突して発電部で発電が行われる。発生した電力により車両が所定領域に進入したことが車両報知装置で報知され、車両報知装置から発信される信号を検出装置で受信する。
特開2003−233894号公報
しかし圧電素子で発電される電力量は、外力の強さに大きく影響される。例えば特許文献1の場合、進入車両毎に衝突部材が圧電素子に衝突する強さにはバラツキが発生する。従って圧電素子の発電量にもバラツキが発生し、必要な電力量を確保できない事態も有った。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、どんなに遅い速度の力で動作させても一定の発電量を確保することができる発電装置の提供を目的とする。
前記課題は、以下の本発明により解決される。即ち、本発明の発電装置は少なくとも、外部からの力の伝達により回転される軸と、その軸の回転により発電を行って電力を発生する発電機構とから形成されることを特徴とする。
本発明の発電装置の一実施形態は、発電機構が少なくとも、第1可動部品と、第2可動部品と、捩りコイルバネと、発電機と、ハウジングとから形成され、第1可動部品が、伝動車の周囲の少なくとも一部に歯が形成された歯車であり、第1中心軸に回転可能に軸支されており、第2可動部品が、伝動車の周囲の少なくとも一部に歯が形成された歯車であり、第2中心軸に回転可能に軸支されており、捩りコイルバネが、少なくとも第1巻回部と第2巻回部を有し、第1巻回部が第1中心軸に巻回されており、第1巻回部の一方の端部が自由端で、他方の端部が第1可動部品、第1中心軸、又は第2巻回部の何れかに連結されており、第1巻回部の捩り形状により、発電機構の外部から力が伝達されない状態で初期弾性エネルギーie1が第1巻回部に付与されており、第2巻回部が、第1巻回部と逆方向に第1中心軸に巻回されており、第2巻回部の一方の端部が自由端で、他方の端部が第1可動部品、第1中心軸、又は第1巻回部の何れかに連結されており、第2巻回部の捩り形状により、発電機構の外部から力が伝達されない状態で初期弾性エネルギーie2が第2巻回部に付与されており、初期弾性エネルギーie2の絶対値は初期弾性エネルギーie1の絶対値と等しく設定されており、軸が第2中心軸に接続されている共に、軸が回転可能に軸受に支持され、更に軸に回転バーが接続されており、軸又は回転バーの少なくともどちらかが、長軸方向に一繋がりの一つの部品で形成され、軸受が固定バーに載置されており、回転バーに駆動バーが被せられており、発電装置の外部から力が駆動バーに入力されて駆動バーが固定バー側に可動され、駆動バーの可動により回転バーが軸を中心に一定量回転されると共に軸も一定量回転され、軸の回転に伴いバネが変形し、その変形による弾性エネルギーiedがバネに蓄積されると共に、第2中心軸も一定量回転され、第2可動部品の回転に伴い、第2可動部品が一定量回転され、第1可動部品の歯と第2可動部品の歯が噛み合って連動し、第1可動部品が一定量回転され、第1可動部品の一定量の回転により、第1巻回部の自由端がハウジングに接触して自由端の動きが止められて第1巻回部が捩られ、その捩りによる弾性エネルギーie12が第1巻回部に蓄積され、第1可動部品が一定量回転した後に、第1可動部品と第2可動部品の互いの歯の噛み合いが外れ、弾性エネルギーie12によって第1可動部品が逆方向に一定量回転されて第1中心軸が回転され、第1中心軸の回転が伝達されて発電機のシャフトが回転されて、発電機で電力が発生されて発電が行われると共に、第1中心軸の回転により第2巻回部の自由端がハウジングに接触して自由端の動きが止められ、初期弾性エネルギーie1と初期弾性エネルギーie2により第1中心軸が回転されることが好ましい。
本発明の発電装置の他の実施形態は、第1巻回部のバネ定数K1と、第2巻回部のバネ定数K2との間で、K1>K2の大小関係が成り立っていることが好ましい。
本発明の発電装置の他の実施形態は、駆動バーへの力の入力が解消されることで弾性エネルギーiedによって第2可動部品が逆方向に一定量回転され、第1可動部品の歯と第2可動部品の歯が噛み合って連動し、第1可動部品が逆方向に一定量回転され、第1可動部品の一定量の逆方向の回転により、第2巻回部の自由端がハウジングに接触して自由端の動きが止められて第2巻回部が捩られ、その捩りによる弾性エネルギーie22が第2巻回部に蓄積され、第1可動部品が逆方向に一定量回転した後に、第1可動部品と第2可動部品の互いの歯の噛み合いが外れ、弾性エネルギーie22によって第1中心軸が一定量回転され、第1中心軸の一定量の回転により第1巻回部の自由端がハウジングに接触して自由端の動きが止められ、初期弾性エネルギーie1と初期弾性エネルギーie2により第1中心軸が回転され、第2可動部品の逆方向への一定量の回転に伴い軸も逆方向に回転されて、回転バーが軸を中心に逆方向に一定量回転され、駆動バーが固定バーから離間する方向に可動されることが好ましい。
本発明の発電装置の他の実施形態は、ハウジングに少なくとも、第1可動部品と第2可動部品と捩りコイルバネと発電機が収められていることが好ましい。
本発明の発電装置の他の実施形態は、第1中心軸の軸方向と、発電機のシャフトの軸方向が、互いに平行に構成され、第1中心軸と発電機のシャフトが平歯車で連結されていることが好ましい。
本発明の発電装置の他の実施形態は、力の発生に伴い信号を発信する発信手段が備えられていることが好ましい。
本発明の発電装置の他の実施形態は、発信手段が信号を無線発信することが好ましい。
本発明の発電装置に依れば、発電装置の外部からの力の伝達により軸を回転させ、その軸の回転により発電を行って電力を発生する発電機構を備えることにより、どんなに遅い速度の力で軸が回転されて発電機構を動作させても、一定の発電量を確保することが可能となる。
更に、外部からの力の伝達により軸を回転させ、その軸の回転により発電を行うので、発電装置を発電対象物の通過有無の報知に用いた場合、発電装置に対する発電対象物の通過方向に依らずに、一定の発電量を確保することが可能となる。
更に発電機構に捩りコイルバネを含むことで、第1巻回部の捩りにより弾性エネルギーie12を第1巻回部に蓄積してから、その弾性エネルギーie12を解放して、発電機で発電を行うことが出来る。従って、どんなに遅い速度の力で第2可動部品が回転されて発電機構が動作しても、一定の発電量を確保することができる。
更に、歯車を発電機構の形成部品に用いることで、第1可動部品と第2可動部品の互いの歯を噛み合わせて発電機構を動作させることが出来る。従って、動作損失の発生を抑制又は防止することが出来るため、どのような用途や使用状況でも一定の発電量を確保することができ、好ましい。
更に発電機構を、歯車、捩りコイルバネ、発電機、ハウジングと云った簡易な部品のみで形成している。従って、耐候性や信頼性に優れ、どのような用途や使用状況でも一定の発電量を確保可能な発電機構及び発電装置を形成することが出来る。
更に、第1巻回部のバネ定数K1と第2巻回部のバネ定数K2との間で、K1>K2の大小関係を成立させる事により、第1中心軸の回転で第1可動部品を初期状態(第1可動部品の歯と第2可動部品の歯が噛み合う前の状態)に復帰させる際に、弾性エネルギーie12以上の弾性エネルギーの第2巻回部への蓄積が抑制される。従って前記各効果に加えて、過大な弾性エネルギーの蓄積による第2巻回部の破損防止や、発電機による不要な発電を抑制する事が可能となり、発電機構及び発電装置の耐用性と信頼性の向上を実現する事が出来る。
更に、弾性エネルギーiedによって軸と回転バーを逆方向へ一定量回転させることにより、駆動バーを固定バーから離間する方向に可動させることが可能となる。従って、発電装置を初期状態(発電装置の外部から力が駆動バーに入力される前の状態)に復帰させることが出来る。
更に前記K1>K2の大小関係により、第2巻回部に蓄積される弾性エネルギーie22を、弾性エネルギーie12未満とすることが出来る。従って前記各効果に加えて、発電装置の初期状態への復帰時において過大な弾性エネルギーの蓄積による第2巻回部の破損防止や、発電機による不要な発電を抑制する事が可能となり、発電機構及び発電装置の耐用性と信頼性の向上を実現する事が出来る。
更に、発電機構を形成する部品(第1可動部品、第2可動部品、捩りコイルバネ、発電機)をハウジングに収めることにより、前記各効果に加えて、第1可動部品と第2可動部品間の伝達部分や各部品における防塵性や防水性を確保することが可能となる。また、歯車部分の防錆効果も得られる。従って、発電機構及び発電装置の耐候性や信頼性をより一層向上させることが出来る。
更に、第1中心軸の軸方向と発電機のシャフトの軸方向を互いに平行に構成し、第1中心軸と発電機のシャフトを平歯車で連結する事により、前記各効果に加えて、例えば傘歯車等と云った軸方向の変換部品の使用を解消する事が可能となる。従って発電機構の公差に余裕が生まれ、発電機構及び発電装置の歩留まりの改善と、発電動作の信頼性の向上が図れる。
更に発電装置が電力の発生に伴い信号を発信する発信手段を備えていると共に、信号を無線発信する発信手段とすることにより、前記各効果に加えて、どんなに遅い速度の力で発電機構が動作しても、一定の発電量を確保することができ、無線装置を稼働することも可能となる。従って、発電装置に無線装置を使用する事が出来る。
本発明の実施例に係る発電装置を示す斜視図である。 図1の構成から、駆動カバーを除いた発電装置を示す斜視図である。 図2中の円A1部分の拡大図である。 図2中の円A2部分の拡大図である。 図2中の円A3部分の拡大図である。 本発明の実施例に係る発電機構及び発信手段の構成を示す平面図である。 図6の発電機構における、第1可動部品、第1中心軸、捩りコイルバネ、第2可動部品、及びハウジングを抜粋した斜視図である。 図6に示す捩りコイルバネの、第1巻回部と第2巻回部の各バネ定数の傾きと、各巻回部に付与される初期弾性エネルギーie1とie2の大きさを示すグラフである。実線が第1巻回部を、点線が第2巻回部である。 図1をX1方向から見たときの側面図である。 図9の状態から、駆動バーが固定バー側へと押されている状態を示す側面図である。 (a) 図6の発電機構における、第1可動部品、第1中心軸、捩りコイルバネ、第2可動部品、及び第2中心軸を抜粋し、各部品の初期状態を図7に示すX1方向から示した模式図である。(b) 同図(a)にハウジングが組み込まれた状態を図示した模式図である。 (a) 図11の状態から、第2可動部品及び第1可動部品が回転された状態を示す模式図である。(b) 同図(a)にハウジングが組み込まれた状態を図示した模式図である。 (a) 図12の状態から、弾性エネルギーie12によって第1可動部品が逆方向に回転された状態を示す模式図である。(b) 同図(a)にハウジングが組み込まれた状態を図示した模式図である。 図13(a)の状態を、図7に示すX2方向から示した模式図である。 (a) 図13の状態から、第2可動部品及び第1可動部品がそれぞれ逆方向に回転された状態を示す模式図である。(b) 同図(a)にハウジングが組み込まれた状態を図示した模式図である。 図15(a)の状態を、図7に示すX2方向から示した模式図である。 本発明の実施例における駆動バーと固定バーの変更例を模式的に示す側面図である。
本実施の形態の第一の特徴は、少なくとも、外部からの力の伝達により回転される軸と、その軸の回転により発電を行って電力を発生する発電機構とから形成される発電装置としたことである。
本発明において車両とは、自転車(二輪車)、自動二輪車、自動車、カートと云った何らかの車輪を有する車両である。
なお本発明において、回転バー、軸、第1可動部品、及び第2可動部品の回転量における「一定量」は同一とは限らず、各回転方向に応じて「一定量」が異なる場合や、各部品の寸法の差異によって生じる回転角の差異も含むものとする。
なお本発明では、バネ、第1捩りコイルバネ(第1巻回部)、又は第2捩りコイルバネ(第2巻回部)に付与若しくは蓄積されるトルク(N・mm)を「弾性エネルギー」(mJ)と表記して、説明する。よって、図8の縦軸も「トルク(N・mm)」では無く「弾性エネルギー(mJ)」と表記する。
以下に本発明に係る実施例を説明するが、本発明は以下の実施例にのみ限定されるものではない。
以下、図1〜図16を参照して本発明に係る実施例の発電装置9を説明する。なお、図1又は図7において図示されているX1方向及びX2方向はそれぞれで共通とする。発電装置9は少なくとも、その発電装置9の外部からの力の伝達により回転される軸と、その軸の回転により発電を行って電力を発生する発電機構1とから形成される。
図6及び図7に示すように、発電機構1は少なくとも、第1可動部品2aと、第2可動部品3aと、捩りコイルバネ4と、発電機5と、ハウジング6とから形成されている。更にハウジング6の内部に、少なくとも第1可動部品2aと第2可動部品3aと捩りコイルバネ4と発電機5が収められている。なお、図6では、ハウジング6を覆っている蓋体(図1及び図2に図示)は取り除かれているものとする。また、第2中心軸3bの他端側(即ち、第2可動部品3aが軸支されている一端側の反対端側)は、ハウジング6に設けた孔を通って、ハウジング6の外部へと突出されている。
ハウジング6の外部へと突出された第2中心軸3bに、軸8aが一体的に接続されている。本実施例では、第2中心軸3bと軸8aを1つの共通の軸部品とすることで、一体的な接続を実現している。なお、第2中心軸3bと軸8aを別部品とし、溶接等で接続しても良い。
更に本実施例では、軸をその長軸方向で3つに分けた軸8a、8b、及び8cで形成し、両端に配置した各軸8a又は8cをそれぞれ個別の軸受10、10で回転可能に支持することで、軸の両端を軸受で支持しているものとする。軸受10としては、玉軸受等の転がり軸受、すべり軸受、流体軸受などが挙げられる。
更に台座を介して、軸8a、8b、及び8cに回転バー11が接続されている。軸又は回転バー11の少なくともどちらかは、X1方向に平行な長軸方向に一繋がりの一つの部品で形成される。本実施例では、回転バー11を一繋がりの一つの部品とし、軸は回転バー11の両端及び中央に個別に設けた3つの軸8a、8b、及び8cで形成している。
更に、軸にバネ14が備えられる。本実施例ではバネ14として捩りコイルバネを例示している。バネ14は3つの軸8a、8b、及び8cの内、最低限何れか一方のみに設けられれば良いが、本実施例では、8b及び8cの2つの軸に設けている。その捩りコイルバネの巻回部が各軸8b及び8cに巻回されており、各巻回部の一方の端部が回転バー11に連結されていると共に、他方の端部が後述する固定バー12に連結されているか、又は自由端とされる。バネ14の巻回部の捩り形状により、発電装置9の外部から力が伝達されない状態で初期弾性エネルギーie(mJ)が回転バー11及び後述する駆動バー13に付与されている。なおバネ14は、図示の捩りコイルバネの他に、板バネや圧縮バネ等に変更可能である。
更に、各軸受10、10が固定バー12に載置されていると共に、回転バー11に駆動バー13が被せられ、駆動バー13によって回転バー11、軸8a、8b、8c、バネ14、軸受10及び固定バー12が覆われる。駆動バー13と固定バー12は、共に断面形状がコの字形に成型され、X1方向に平行な長軸方向に一繋がりの一つの部品に形成されている。
駆動バー13の長軸方向に亘る幅Wは、発電装置9の使用用途によって種々設定可能である。例えば、発電装置9を駐車場や道路に使用する場合は、自動車の車輪の幅以上(約1m程度)に設定すれば良いし、駐輪場やカート置き場に使用する場合は、自転車(二輪車)やカートの車輪の幅以上に設定すれば良い。
駆動バー13や固定バー12、回転バー11又は軸8a、8b、8cの材料は任意に選択可能であり、発電対象物の重量に耐えうる材料で形成すれば良い。例えば発電対象物が自動車の場合は鉄やステンレス、鋼、アルミニウム、SUSなどを用いれば良い。更に軸8a、8b、8cの直径は、発電対象物が車両の場合、5mm以上が強度確保の点から望ましい。
本実施例の回転バー11の断面形状は、図9及び図10に示すように中空の四角形筒状である。四角形筒状とすることにより、駆動バー13を介して図9及び図10の上方から力が入力されても、縦辺11a、11aの2辺(図9及び図10内のハッチング部分)で強度を得ることが出来るので、高強度の部品とする事が可能となり、信頼性が向上する。
発電機構1の第1可動部品2aは、カム形状の伝動車の外形周囲における少なくとも一部に、複数の歯が形成された歯車であり、第1中心軸2bを中心に回転可能に軸支されている。第1中心軸2bはハウジング6内部で両端が固定されている。
また第2可動部品3aも、カム形状の伝動車の外形周囲における少なくとも一部に、複数の歯が形成された歯車であり、第2中心軸3bを中心に回転可能に軸支されている。
第1可動部品2a及び第2可動部品3aの歯形は、本実施例では共にインボリュート歯形である。インボリュート歯形とすることにより、互いの歯車の中心距離(第1中心軸2bの中心と、第2中心軸3bの中心との間の直線間隔)が若干変化しても噛み合いが正しく保たれると共に、容易に作製でき、滑りも少ないため好ましい。なお2a又は3aの歯形を、インボリュート歯形に換えて、サイクロイド歯形に形成することも可能である。
捩りコイルバネ4は、少なくとも第1巻回部と第2巻回部の2つの巻回部を有するバネとする。発電機構1では、第1巻回部と第2巻回部が個別に形成された2つの捩りコイルバネ(第1捩りコイルバネ4aと第2捩りコイルバネ4b)が設けられている。
図11に示すように、第1捩りコイルバネ4aの巻回部(第1巻回部)は第1中心軸2bに巻回されており、第1巻回部の一方の端部が自由端4a1である。一方、他方の端部は、第1可動部品2a、第1中心軸2b、又は第2巻回部の何れかに連結するものとし、本実施例の発電機構1では第1可動部品2aに連結されている。
更に第1巻回部の捩り形状により、発電機構の外部から力が伝達されない状態で初期弾性エネルギーie1(mJ)が第1巻回部(即ち、第1捩りコイルバネ4a)に付与されている。
一方、図14に示すように、第2捩りコイルバネ4bの巻回部(第2巻回部)は、第1巻回部とは逆方向に第1中心軸2bに巻回されており、第2巻回部の一方の端部は自由端4b1である。また他方の端部は、第1可動部品2a、第1中心軸2b、又は第1巻回部の何れかに連結するものとし、本実施例の発電機構1では第1可動部品2aに連結されている。
更に第2巻回部の捩り形状により、発電機構の外部から力が伝達されない状態で初期弾性エネルギーie2(mJ)が第2巻回部(即ち、第2捩りコイルバネ4b)に付与されている。
図8のグラフに示すように、ie2の絶対値はie1の絶対値と等しく設定されている。更に、各巻回部でのグラフの傾きが異なることからも分かる通り、第1巻回部のバネ定数K1と第2巻回部のバネ定数K2との間で、K1>K2の大小関係が成り立っている。
なお、発電機構1では第1巻回部と第2巻回部のそれぞれの他方の端部を、第1可動部品2aに連結しているが、他方の端部同士を互いに接続することで、第1巻回部と第2巻回部を有する1つの捩りコイルバネを、捩りコイルバネ4の換わりに用いても良い。
また、第1中心軸2bの軸方向と、発電機5のシャフト5aの軸方向を、互いに平行に構成すると共に、第1中心軸2bにおける第1可動部品2aの軸支側と反対側に、平歯車7を軸支している。更に第1中心軸2bと発電機5のシャフト5aを、1つの平歯車7で連結している。なお図6では、第1可動部品2a、第2可動部品3a、シャフト5a端部、及び平歯車7の歯形の図示は省略している。
発電機5は、少なくともコイルとマグネットを含むモータであり、更にシャフト5aの回転と共にコイルとマグネットのどちらかが回転する型式のものである。
ハウジング6は外形が四角形のバスタブ形に成形された部品であり、内部には発電機5を固定するための複数の仕切り板6aや側面部品が設けられている。なおハウジング6は、一体成形された一つの部品でも良いし、幾つかの側面部品や底面部品等からなる組合せ品に変更しても良い。
第1可動部品2a、第2可動部品3a、平歯車7、及びハウジング6の材料はそれぞれ任意に選択可能であり、例えばプラスチックや、無潤滑で摺動可能な樹脂、ステンレス、鋼などを用いれば良い。
次に、発電装置9の動作を説明する。固定バー12並びに回転バー11に駆動バー13が被せられ、駆動バー13の側面の一部が固定バー12の側面の一部に重なった状態を、発電装置9の初期状態とする。この初期状態では、駆動バー13及び回転バー11に、バネ14によって初期弾性エネルギーieが付与されている。従って、駆動バー13が固定バー12に対して浮き上がって離間する状態で保持されている。
X1方向に幅Wの寸法を有する駆動バー13の一部に、発電装置9の使用用途毎の発電対象物からの押圧力と云った力が伝達され、駆動バー13が固定バー12側へと押されて可動する(図9及び図10参照)。以後、発電対象物が車両の場合を例に取り、説明を続ける。
駆動バー13の一部に車両の車輪が乗り上げて、駆動バー13が固定バー12側へと押し込まれる事で、発電装置9の外部から力が駆動バー13に入力されて、駆動バー13が固定バー12側に可動する。従って、駆動バー13はスイッチ部分として機能し、発電装置9はスイッチング動作により可動を開始する。
その駆動バー13の可動により回転バー11が軸8a、8b、8cを中心に、図9及び図10において反時計方向に約35°〜45°の角度で一定量回転されると共に、軸8a、8b、8cも同一方向に同一角度で以て一定量回転される。
軸8a、8b、8cの一定量の回転に伴い、バネ14も連動して一定量回転する。バネ14の他方の端部が自由端の場合は、自由端もその回転に伴って移動して固定バー12の側面に接触して自由端の動きが止められる。或いは、前記他方の端部は固定バー12に連結されている。一方、バネ14の一方の端部は回転バー11に連結されている為、回転バー11の一定量の回転に伴って回転移動していく。よって自由端の動きが止まった時からバネ14の巻回部は捩られることとなり、弾性エネルギーied(mJ)が各バネ14の巻回部に蓄積される。
弾性エネルギーiedが各バネ14に蓄積されると共に、軸8aに連結されている第2中心軸3bも同一方向に同一角度で以て一定量回転される。
その第2中心軸3bの回転により、発電機構1の外部から第2中心軸3bを介して力が第2可動部品3aに伝達され、第2可動部品3aが一定量(図11及び図12では、反時計方向に約35°〜45°)回転して可動する。従って、発電機構1内では第2可動部品3aがスイッチ部分として機能する為、スイッチング動作により可動する部品となる。
第2可動部品3aの回転が第1可動部品2aに伝達される前段階では、第1可動部品2aは図8のグラフに示すように、ie2とie1とが釣り合う位置に保持されている。次に第2可動部品3aが回転すると、第1可動部品2aの歯と第2可動部品3aの歯が噛み合って連動が開始される。
第2可動部品3aに力が伝達され続け、第1可動部品2aと第2可動部品3aの互いの歯が噛み合わされている間は、第1可動部品2aは回転し続ける。よって、第1可動部品2aと第2可動部品3aの互いの歯の噛み合いが外れるまで、第1可動部品2aは一定量回転される(本実施例の場合、図11〜図12において約70°〜80°の時計方向の回転となる)。
第1可動部品2aの一定量の回転に伴い、第1中心軸2bと前記第1巻回部も、第1可動部品2aと連動して一定量回転する。従って、第1巻回部の自由端4a1もその回転に伴って移動し、第1可動部品2aの一定量の回転により、第1巻回部の自由端4a1がハウジング6の側面に接触して自由端4a1の動きが止められる。一方、第1巻回部の他端側は、第1可動部品2aに連結されている為、第1可動部品2aの一定量の回転に伴って回転移動していく。よって自由端4a1の動きが止まった時から第1巻回部は捩られることとなり、第1可動部品2aと第2可動部品3aの互いの歯の噛み合いに伴う捩りにより、弾性エネルギーie12(mJ)が第1巻回部に蓄積される。
第1巻回部の捩りは、第2可動部品3aに力が伝達され続けて第1可動部品2aと第2可動部品3aの互いの歯が噛み合わされている間は保持される。従って、第1可動部品2aと第2可動部品3aの互いの歯の噛み合いが外れる直前における、第1巻回部の弾性エネルギーie12が最大量となる。本実施例では、第1可動部品2a及び第1中心軸2bが約70°〜80°回転した時点での弾性エネルギーie12が最大となる。
第1可動部品2aが一定量回転した後に、図12に示すように第1可動部品2aと第2可動部品3aの互いの歯の噛み合いが外れる。すると、第1巻回部の捩りによる変形保持が外れ、第1巻回部の変形が解放され、ハウジング6側面に接触して止められていた第1巻回部の自由端4a1を支点にして、ie12により第1可動部品2aが逆方向に一定量回転する。本実施例では反時計方向への約70°〜80°の回転となる(図12及び図13を参照)。即ち、ie12が第1可動部品2aの一定量の逆方向の回転に変換される。
第1可動部品2aの一定量の逆方向の回転に伴い、第1中心軸2bも一定量だけ逆方向に回転すると共に平歯車7も連動して回転し、シャフト5aが一定量及び一定の速度で回転される。シャフト5aが一定量及び一定の速度で回転されることで、発電機5内部で電力が発生されて発電が行われる。その電力により、発電機構1の用途に応じて、別途任意に設置可能な赤外線など無線通信装置を起動することが可能となる。
シャフト5aの回転量及び速度は、第1可動部品2aの逆方向の回転量、即ちie12の最大値に応じて変わる。よって、第1可動部品2aと第2可動部品3aの互いの歯が噛み合うピッチ円の円弧長に伴って、ie12は任意の一定量で設定可能である。従って、シャフト5aの回転量も任意の一定量で設定することが出来るため、発電機5による発電量も、第2可動部品3aに伝わる外部からの力の速度に関係無く一定値に設定可能となる。
従って発電装置9に依れば、発電装置9の外部からの力の伝達により軸8a、8b、8cを回転させ、その軸8a、8b、8cの回転により発電を行って電力を発生する発電機構1を備えることにより、どんなに遅い速度の力で軸8a、8b、8cが回転されて発電機構1を動作させても、一定の発電量を確保することが可能となる。特に発電装置9では、固定バー12に対する駆動バー13の上下方向の可動を、軸8a、8b、8cの回転運動に変換し、その回転運動により発電を行うことが可能となる。
更に、外部からの力の伝達により軸8a、8b、8cを回転させ、その軸8a、8b、8cの回転により発電を行うので、発電装置9を発電対象物である車両の通過有無の報知に用いた場合、発電装置9に対する車両の通過方向に依らずに、一定の発電量を確保することが可能となる。
従って、発電対象物が車両で且つ発電装置9を駐車場に使用する場合のように、車両が発電装置9に対して双方向から通過する用途にも、発電装置9を使用することが可能となる。
また発電装置9に依れば、幅Wの寸法を有する駆動バー13の何処を車両に踏まれても、発電機5によって発電が行われるため、車両の通過を報知可能となる。
更に、発電機構1に捩りコイルバネ4を含むことで、捩りによりie12を第1巻回部に蓄積してからie12を解放して発電機5で発電を行うことが出来る。従って、どんなに遅い速度の力で第2可動部品3aが回転されて発電機構1が動作しても、一定の発電量を確保することができる。
更に、歯車を発電機構1の形成部品に用いることで、第1可動部品2aと第2可動部品3aの互いの歯を噛み合わせて発電機構1を動作させることが出来る。従って、動作損失の発生を抑制又は防止することが出来るため、どのような用途や使用状況でも一定の発電量を確保することができ、好ましい。
更に発電機構1を、歯車(第1可動部品2aと第2可動部品3a)、捩りコイルバネ4、発電機5、ハウジング6と云った簡易な部品のみで形成している。従って、耐候性や信頼性に優れ、どのような用途や使用状況でも一定の発電量を確保可能な発電機構1及び発電装置9を形成することが出来る。
次に、第1中心軸2bの逆方向の回転に伴って、第2巻回部の自由端4b1もその回転に伴って移動し、第2巻回部の自由端4b1がハウジング6の側面に接触して自由端4b1の動きが止められる。一方、第2巻回部の他端側は、第1可動部品2aに連結されている為、第1可動部品2aの一定量の逆方向の回転に伴って回転移動していく。よって自由端4b1の動きが止まった時から第2巻回部は捩られることとなり、その捩りによる弾性エネルギーの第2巻回部への蓄積が開始される。
しかしながら、第1可動部品2aと第2可動部品3aの互いの歯はこの時点では既に噛み合っていないため、第2巻回部の捩れは保持されずに直ちに解放される。よって、この時点での弾性エネルギーの第2巻回部への蓄積は行われない。その一方、ハウジング6側面に接触して止められていた第2巻回部の自由端4b1を支点にして、ie1とie2のみによって第1中心軸2bが回転されてie1とie2とが等しくなって釣り合う回転位置に保持される。この第1中心軸2bの回転により、第1可動部品2aは初期状態(第1可動部品2aの歯と第2可動部品3aの歯が噛み合う前の状態)に復帰される。
更に、第1巻回部のバネ定数K1と第2巻回部のバネ定数K2との間で、K1>K2の大小関係を成立させる事により、第1中心軸2bの回転で第1可動部品2aを初期状態(第1可動部品2aの歯と第2可動部品3aの歯が噛み合う前の状態)に復帰させる際に、弾性エネルギーie12以上の弾性エネルギーの第2巻回部への蓄積が抑制される。従って前記各効果に加えて、過大な弾性エネルギーの蓄積による第2巻回部の破損防止や、発電機5による不要な発電を抑制する事が可能となり、発電機構1及び発電装置9の耐用性と信頼性の向上を実現する事が出来る。
更に、発電機構1を形成する部品(第1可動部品2a、第2可動部品3a、捩りコイルバネ4、発電機5)をハウジング6に収めることにより、前記各効果に加えて、第1可動部品2aと第2可動部品3a間の伝達部分や各部品における防塵性や防水性を確保することが可能となる。また、歯車部分の防錆効果も得られる。従って、発電機構1及び発電装置9の耐候性や信頼性をより一層向上させることが出来る。
更に、第1中心軸2bの軸方向と発電機5のシャフト5aの軸方向を互いに平行に構成し、第1中心軸2bとシャフト5aを平歯車7で連結する事により、前記各効果に加えて、例えば傘歯車等と云った軸方向の変換部品の使用を解消する事が可能となる。従って発電機構1の公差に余裕が生まれ、発電機構1及び発電装置9の歩留まりの改善と、発電動作の信頼性の向上が図れる。
次に、発電機構1の外部からの、人力または使用用途毎の発電対象物からの押圧力と云った力の入力が解消されると、バネ14による弾性エネルギーiedによって、図10の状態から図9の状態へと回転バー11、及び軸8a、8b、8cが逆方向に一定量回転される(図10では、約35°〜45°の時計方向の回転となる)。この軸8aの回転に伴って、第2可動部品3aも逆方向に同一角度で以て一定量回転され(図15では、約35°〜45°の時計方向の回転となる)、図14の状態から、図15及び図16の状態に移行する。スイッチ部品への力の伝達が解消される状態とは、発電機構1の使用用途にも依るが、例えば使用者が駆動バー13を押すことを止めたり、発電対象物が取り除かれるか無くなる等して発電対象物からの押圧力が無くなった状態などが挙げられる。
第2可動部品3aが一定量逆方向に回転する際に、第1可動部品2aの歯と第2可動部品3aの歯が再び噛み合って互いに連動し、第1可動部品2aが逆方向に一定量回転される(本実施例では反時計方向に約70°〜80°の回転となる。図13及び図15参照。)。第1可動部品2aの逆方向の回転量は、第2可動部品3aの逆方向の一定量の回転量(即ち、バネ14による弾性エネルギーied)に依る。
第1可動部品2aの一定量の逆方向の回転により、第1中心軸2bと前記第2巻回部も、第1可動部品2aと連動して一定量回転する。従って、第2巻回部の自由端4b1もその回転に伴い移動し、第1可動部品2aの一定量の回転により、第2巻回部の自由端4b1がハウジング6の側面に接触して自由端4b1の動きが止められる。一方、第2巻回部の他端側は、第1可動部品2aに連結されている為、第1可動部品2aの一定量の回転に伴って回転移動していく。よって自由端4b1の動きが止まった時から第2巻回部は捩られることとなり、第1可動部品2aと第2可動部品3aの互いの歯の噛み合いに伴う捩りにより、弾性エネルギーie22(mJ)が第2巻回部に蓄積される。
第2巻回部の捩りは、第2可動部品3aに前記バネからの弾性エネルギーiedが伝達され続けて第1可動部品2aと第2可動部品3aの互いの歯が噛み合わされている間は保持される。従って、第1可動部品2aと第2可動部品3aの互いの歯の噛み合いが外れる直前における、第2巻回部の弾性エネルギーie22が最大量となる。本実施例では、第1可動部品2a及び第1中心軸2bが約70°〜80°回転した時点での弾性エネルギーie22が最大となる。
第1可動部品2aが逆方向に一定量回転した後に、図15及び図16に示すように第1可動部品2aと第2可動部品3aの互いの歯の噛み合いが外れる。すると、第2巻回部の捩りによる変形保持が外れ、第2巻回部の変形が解放され、ハウジング6側面に接触して止められていた第2巻回部の自由端4b1を支点にして、ie22により第1中心軸2bが一定量回転する。(本実施例では時計方向への約70°〜80°の回転となる。図15及び図11を参照。)。即ち、ie22が第1中心軸2bの一定量の回転に変換される。
第1中心軸2bの一定量の回転に伴い、平歯車7も連結して一定量回転し、シャフト5aが一定量及び一定の速度で回転される。
しかし、発電機5で発生させたい所望の電圧(逆起電力)[V]を仮にA[V]とし、そのA[V]の発生に必要なシャフト5a及び第1中心軸2bの回転速度を得る為には、弾性エネルギーie12以上が必要だと仮定する。しかしこのような場合でも、図8のグラフより、第2巻回部のバネ定数の傾きは第1巻回部のバネ定数の傾きよりも緩やかに設定される(即ち、K1>K2)。従って、第1巻回部と同一の捩り角度によって第2巻回部に蓄積される弾性エネルギーをie12未満とすることが出来る。以上により、発電機5による不要な発電動作が抑制されることとなる。
また、第1中心軸2bの一定量の回転により、第1巻回部の自由端4a1がハウジング6の側面に再度接触して自由端4a1の動きが止められる。一方、第1巻回部の他端側は、第1中心軸2bに連結されている為、第1中心軸2bの一定量の回転に伴って回転移動していく。よって自由端4a1の動きが止まった時から第1巻回部は捩られることとなり、その捩りによる弾性エネルギーの第1巻回部への蓄積が開始される。
しかしながら、第1可動部品2aと第2可動部品3aの互いの歯はこの時点では既に噛み合っていないため、第1巻回部の捩れは保持されずに直ちに解放される。よって、この時点での弾性エネルギーの第1巻回部への蓄積は行われない。その一方、ハウジング6側面に接触して止められていた第1巻回部の自由端4a1を支点にして、ie1とie2のみによって第1中心軸2bが回転されてie1とie2とが等しくなって釣り合う回転位置に保持される。この第1中心軸2bの回転により、第1可動部品2aは初期状態(第1可動部品2aの歯と第2可動部品3aの歯が噛み合う前の状態)に復帰される。
また、発電機構1外部からの力の入力が解消され、前述の第2可動部品3aの逆方向への一定量の回転(図15では、約35°〜45°の時計方向の回転)に伴い、軸8a、8b、8cも逆方向に同一角度回転されて、回転バー11も軸8a、8b、8cを中心に逆方向に同一角度で以て一定量回転される。この回転バー11の回転により駆動バー13が持ち上げられ、駆動バー13を固定バー12から離間する方向に可動させることが可能となり、前記初期弾性エネルギーieによって駆動バー13が固定バー12に対して浮き上がって離間した状態で保持される。以上により、発電装置9を初期状態(発電装置9の外部から力が駆動バー13に入力される前の状態)に復帰させることが出来る。
更に前記K1>K2の大小関係により、第2巻回部に蓄積される弾性エネルギーie22を、弾性エネルギーie12未満とすることが出来る。従って前記各効果に加えて、発電装置9の初期状態への復帰時において過大な弾性エネルギーの蓄積による第2巻回部の破損防止や、発電機5による不要な発電を抑制する事が可能となり、発電機構1及び発電装置9の耐用性と信頼性の向上を実現する事が出来る。
なお本実施例で説明したように、回転バー11、軸8a、8b、8c、第1可動部品2a、及び第2可動部品3aの回転量における「一定量」は同一とは限らない。本実施例のように各部品の各回転方向に応じて「一定量」は異なる場合がある。また、各部品の寸法の差異によって回転角にも差異が生じる。
また発電機5は、少なくともコイルとマグネットを含み、電力を発生させて発電する装置であれば、モータに限定されない。
更に、軸8aに接続されているハウジング6の他端側には、発信手段15が備えられている。発信手段15は、発電機構1の発電による電力の発生に伴って信号を発信する。発信手段としては、有線による発信装置、無線による発信装置、信号点灯装置、モニター表示による発信装置が挙げられる。その中でも信号を無線発信する装置が、配線が不要となって設置工事が容易となり、発電装置9の設置に伴う工事費やイニシャルコスト(initial cost:初期投資費用)を削減する事が可能となるので好ましい。
発電機構1により電力が発生すると、電力の発生に伴って発信手段15から信号が発電装置9の外部へと発信される。その信号を任意の報知素子や報知装置で受信する事により、車両の通過が報知される。
従って、どんなに遅い速度の力で発電機構1が動作しても、一定の発電量を確保することができ、無線装置を稼働することも可能となる。従って、発電装置9に無線装置を使用する事が出来る。
更に、回転バー11に駆動バー13を被せる事で、回転バー11と発電対象物との直接の接触が防止される。従って、発電対象物が自動車などの様に大きな重量を有していても、発電装置9において発電対象物に対する耐久性の向上と、長期間に亘る電力発生及び発信動作の耐候性、信頼性を向上させる事が可能となる。
なお発電装置9は、駐車場、車両通行用の道路、駐輪場、カート置き場等に使用することが可能である。従って、発電対象物としては自動車のみならず、自転車(二輪車)、自動二輪車、カートと云った何らかの車輪を有する車両が挙げられる。
なお、第1可動部品2a又は第2可動部品の歯車に換えて、ワンウェイクラッチ (One-way clutch、1-Way clutch)を使用しても良い。また、駆動バー13と固定バー12の側面端部に、図17に示すような張り出し部分を設け、その張り出し部分の接触により駆動バー13と固定バー12の離間時の過大な動きを防止しても良い。
従来は使用されずに捨てられていた身近な環境に存在する、微弱な運動エネルギー(人力、外力、振動、圧力、熱、太陽光等)を利用して、電力を発電できる自己発電型の環境発電(エナジーハーベスティング:Energy Harvesting)にも、本発明は対応可能である。
1 発電機構
2a 第1可動部品
2b 第1中心軸
3a 第2可動部品
3b 第2中心軸
4 捩りコイルバネ
4a 第1捩りコイルバネ
4a1 第1捩りコイルバネの巻回部の自由端
4b 第2捩りコイルバネ
4b1 第2捩りコイルバネの巻回部の自由端
5 発電機
5a シャフト
6 ハウジング
6a 仕切り板
7 平歯車
8a、8b、8c 軸
9 発電装置
10 軸受
11 回転バー
11a 回転バーの縦辺
12 固定バー
13 駆動バー
14 バネ
15 発信手段
W 駆動バーの幅

Claims (8)

  1. 少なくとも、外部からの力の伝達により回転される軸と、その軸の回転により発電を行って電力を発生する発電機構とから形成される発電装置。
  2. 前記発電機構は少なくとも、第1可動部品と、第2可動部品と、捩りコイルバネと、発電機と、ハウジングとから形成され、
    第1可動部品が、伝動車の周囲の少なくとも一部に歯が形成された歯車であり、第1中心軸に回転可能に軸支されており、
    第2可動部品が、伝動車の周囲の少なくとも一部に歯が形成された歯車であり、第2中心軸に回転可能に軸支されており、
    捩りコイルバネが、少なくとも第1巻回部と第2巻回部を有し、第1巻回部が第1中心軸に巻回されており、第1巻回部の一方の端部が自由端で、他方の端部が第1可動部品、第1中心軸、又は第2巻回部の何れかに連結されており、
    第1巻回部の捩り形状により、発電機構の外部から力が伝達されない状態で初期弾性エネルギーie1が第1巻回部に付与されており、
    第2巻回部が、第1巻回部と逆方向に第1中心軸に巻回されており、第2巻回部の一方の端部が自由端で、他方の端部が第1可動部品、第1中心軸、又は第1巻回部の何れかに連結されており、
    第2巻回部の捩り形状により、発電機構の外部から力が伝達されない状態で初期弾性エネルギーie2が第2巻回部に付与されており、
    初期弾性エネルギーie2の絶対値は初期弾性エネルギーie1の絶対値と等しく設定されており、
    前記軸が第2中心軸に接続されている共に、前記軸が回転可能に軸受に支持され、更に前記軸に回転バーが接続されており、
    前記軸又は回転バーの少なくともどちらかが、長軸方向に一繋がりの一つの部品で形成され、
    軸受が固定バーに載置されており、
    回転バーに駆動バーが被せられており、
    前記発電装置の外部から力が駆動バーに入力されて駆動バーが固定バー側に可動され、
    駆動バーの可動により回転バーが前記軸を中心に一定量回転されると共に前記軸も一定量回転され、
    前記軸の回転に伴いバネが変形し、その変形による弾性エネルギーiedがバネに蓄積されると共に、第2中心軸も一定量回転され、
    第2可動部品の回転に伴い、第2可動部品が一定量回転され、第1可動部品の歯と第2可動部品の歯が噛み合って連動し、第1可動部品が一定量回転され、
    第1可動部品の一定量の回転により、第1巻回部の自由端がハウジングに接触して自由端の動きが止められて第1巻回部が捩られ、その捩りによる弾性エネルギーie12が第1巻回部に蓄積され、
    第1可動部品が一定量回転した後に、第1可動部品と第2可動部品の互いの歯の噛み合いが外れ、弾性エネルギーie12によって第1可動部品が逆方向に一定量回転されて第1中心軸が回転され、第1中心軸の回転が伝達されて発電機のシャフトが回転されて、発電機で電力が発生されて発電が行われると共に、
    第1中心軸の回転により第2巻回部の自由端がハウジングに接触して自由端の動きが止められ、初期弾性エネルギーie1と初期弾性エネルギーie2により第1中心軸が回転される、請求項1に記載の発電装置。
  3. 前記第1巻回部のバネ定数K1と、前記第2巻回部のバネ定数K2との間で、K1>K2の大小関係が成り立っている請求項2に記載の発電装置。
  4. 前記駆動バーへの前記力の入力が解消されることで前記弾性エネルギーiedによって前記第2可動部品が逆方向に前記一定量回転され、
    前記第1可動部品の歯と前記第2可動部品の歯が噛み合って連動し、前記第1可動部品が逆方向に前記一定量回転され、
    前記第1可動部品の前記一定量の逆方向の回転により、前記第2巻回部の自由端が前記ハウジングに接触して自由端の動きが止められて前記第2巻回部が捩られ、その捩りによる弾性エネルギーie22が前記第2巻回部に蓄積され、
    前記第1可動部品が逆方向に前記一定量回転した後に、前記第1可動部品と前記第2可動部品の互いの歯の噛み合いが外れ、弾性エネルギーie22によって前記第1中心軸が一定量回転され、
    前記第1中心軸の一定量の回転により前記第1巻回部の自由端が前記ハウジングに接触して自由端の動きが止められ、前記初期弾性エネルギーie1と前記初期弾性エネルギーie2により前記第1中心軸が回転され、
    前記第2可動部品の逆方向への前記一定量の回転に伴い前記軸も逆方向に回転されて、前記回転バーが前記軸を中心に逆方向に前記一定量回転され、前記駆動バーが前記固定バーから離間する方向に可動される、請求項3に記載の発電装置。
  5. 前記ハウジングに少なくとも、前記第1可動部品と前記第2可動部品と前記捩りコイルバネと前記発電機が収められている請求項2〜4に記載の発電装置。
  6. 前記第1中心軸の軸方向と、前記発電機のシャフトの軸方向が、互いに平行に構成され、前記第1中心軸と前記発電機のシャフトが平歯車で連結されている請求項2〜5の何れかに記載の発電装置。
  7. 前記電力の発生に伴い信号を発信する発信手段が備えられている請求項1〜5の何れかに記載の発電装置。
  8. 前記発信手段が前記信号を無線発信する請求項7に記載の発電装置。
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