以下に図面を参照して、本発明にかかる再生制御装置、漫画データ提供プログラム、音声再生プログラム、再生制御プログラム、および再生制御方法の実施の形態を詳細に説明する。
(実施の形態)
図1は、実施の形態にかかる再生制御システムの一実施例を示す説明図である。図1において、再生制御システム100は、再生制御装置101と、音声再生装置102とを含む。再生制御装置101は、サーバなどのコンピュータ装置である。音声再生装置102は、ユーザが使用するコンピュータであり、例えば、スマートフォン、携帯電話機、タブレット型PC(Personal Computer)などである。
再生制御装置101は、漫画データを音声再生装置102に配信するサービスを行う。再生制御装置101は、漫画データとともに、漫画データの吹き出しに対応する音声データも音声再生装置102に配信する。音声再生装置102は、再生制御装置101から受信した漫画データと音声データとを用いて、吹き出し部分に対応する音声データを出力する。
ところが、再生する音声に関して、閲覧者にとって所望のものではないことがある。具体的には、例えば、閲覧者にとって音声自体が所望のものではないことや、音声の再生順や音声の再生タイミングが所望のものでないことがある。これにより、適切な音声を再生できないことがあった。
そこで、実施の形態では、適切な音声を再生できる再生制御方法について説明する。以下、再生制御装置101および音声再生装置102の処理例について説明する。
まず、(1)再生制御装置101は、キャラクタを含む漫画データの登録を受け付ける。漫画データは、漫画110の静止画データである。漫画110は、1コマ目、2コマ目と、順にコマ割りされている。キャラクタは、例えば、コマ割り内に表示される登場人物111である。また、1コマ目には、登場人物111が発するセリフa1が付されており、2コマ目には、登場人物111が発するセリフa2が付されている。
再生制御装置101は、例えば、漫画に対して各種権利が存在するのであれば、漫画家や漫画の出版社など各種権利を有する者の端末から漫画データの登録を受け付ける。また、漫画に対して各種権利が存在しないのであれば、再生制御装置101は、再生制御装置101にアクセス可能な不特定多数の端末から漫画データの登録を受け付ける。
そして、(2)再生制御装置101は、キャラクタのセリフに対応する音声データセットの登録を複数受け付ける。例えば、再生制御装置101は、声優Fから、登場人物111のセリフa1,a2に対応する音声データセットDfの登録を受け付ける。具体的には、音声データセットDfは、セリフa1に対応する音声データVa1と、セリフa2に対応する音声データVa2と、を含む。
また、再生制御装置101は、同一の声優から複数の音声データセットを受け付けてもよい。例えば、再生制御装置101は、あるキャラクタのセリフに対して、ある声優が暗い口調で発した音声データと明るい口調で発した音声データとを受け付けてもよい。
また、再生制御装置101は、声優Gから、登場人物111のセリフa1,a2に対応する音声データセットDgの登録を受け付ける。具体的には、音声データセットDgは、セリフa1に対応する音声データWa1と、セリフa2に対応する音声データWa2と、を含む。
そして、(3)再生制御装置101は、登録された複数の音声データセットのうち、漫画データの表示の際に出力させる音声データセットとして用いる音声データセットの選択を受け付ける選択画面のデータを音声再生装置102に出力する。選択画面のデータは、例えば、登録された複数の音声データセットDf,Dgのうち、漫画データの表示の際に出力させる音声データセットとして用いる音声データセットDf,Dgの選択を受け付ける画面130の表示指示データである。音声再生装置102は、再生制御装置101から画面130の表示指示データを受信すると、画面130を表示する。
そして、(4)再生制御装置101は、第1の音声データセットが選択されると、選択を実行した音声再生装置102において漫画データの表示の際に、選択された第1の音声データセットを用いて音声再生を実行させる。例えば、再生制御装置101は、音声データセットDfが選択されると、音声再生装置102において漫画データの表示の際に、音声データセットDfを用いて音声再生を実行させる。具体的には、再生制御装置101は、音声再生装置102に、セリフa1に対応する音声データVa1を用いて音声再生を実行させる。
このように、再生制御装置101は、キャラクタを含む漫画データの登録を受け付ける。これにより、再生制御装置101は、キャラクタを含む漫画データを登録することができる。また、再生制御装置101は、キャラクタのセリフに対応する音声データセットの登録を複数受け付ける。このため、再生制御装置101は、キャラクタのセリフに対応する複数の音声データセットを登録することができる。
また、再生制御装置101は、登録された複数の音声データセットのうち、漫画データの表示の際に出力させる音声データセットとして用いる音声データセットの選択を受け付ける選択画面を出力する。これにより、閲覧者に所望の音声データセットを選択させることができる。
また、再生制御装置101は、第1の音声データセットが選択されると、選択を実行した音声再生装置102において漫画データの表示の際に、選択された第1の音声データセットを用いて音声再生を実行させる。これにより、閲覧者が所望する声優の音声データセットを用いて音声再生を行うことができる。したがって、適切な音声を再生することができる。
(漫画データ提供システム200のシステム構成例)
つぎに、実施の形態にかかる漫画データ提供システム200のシステム構成例について説明する。
図2は、実施の形態にかかる漫画データ提供システム200のシステム構成例を示す説明図である。図2において、漫画データ提供システム200は、サーバ201と、閲覧者端末T1〜Tn(n:1以上の自然数)と、声優端末P1〜Pm(m:1以上の自然数)と、漫画家端末U1〜Ul(l:1以上の自然数)と、を含む構成である。漫画データ提供システム200において、サーバ201、閲覧者端末T1〜Tn、声優端末P1〜Pmおよび漫画家端末U1〜Ulは、有線または無線のネットワーク210を介して接続される。ネットワーク210は、例えば、インターネット、移動体通信網、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などである。図1に示した再生制御システム100は、例えば、漫画データ提供システム200に相当する。
以下の説明では、閲覧者端末T1〜Tnのうちの任意の閲覧者端末を「閲覧者端末Ti」と表記する場合がある(i=1,2,…,n)。また、声優端末P1〜Pmのうちの任意の声優端末を「声優端末Pj」と表記する場合がある(j=1,2,…,m)。また、声優端末U1〜Ulのうちの任意の声優端末を「声優端末Uk」と表記する場合がある(k=1,2,…,l)。
サーバ201は、漫画情報DB(Database)211および音声情報DB212を有する。各種DB211,212の記憶内容については、図5および図6を用いて後述する。図1に示した再生制御装置101は、例えば、サーバ201に相当する。
閲覧者端末Tiは、漫画の閲覧者が使用するコンピュータである。閲覧者端末Tiは、例えば、スマートフォン、携帯電話、タブレット型PCなどである。図1に示した音声再生装置102は、例えば、閲覧者端末Tiに相当する。
声優端末Pjは、声優が使用するコンピュータである。声優は、漫画に登場するキャラクタのセリフに対応する音声データを登録させる。声優端末Pjは、例えば、スマートフォン、携帯電話、タブレット型PC、デスクトップ型PC、ノートPCなどである。
漫画家端末Ukは、漫画についての各種権利を有する者が使用するコンピュータであり、例えば、漫画家や出版社が使用するコンピュータである。漫画家端末Ukは、例えば、スマートフォン、携帯電話、タブレット型PC、デスクトップ型PC、ノートPCなどである。
(サーバ201のハードウェア構成例)
図3は、サーバ201のハードウェア構成例を示すブロック図である。図3において、サーバ201は、CPU(Central Processing Unit)301と、メモリ302と、I/F(Interface)303と、ディスクドライブ304と、ディスク305と、を有する。また、各構成部は、バス300によってそれぞれ接続される。
ここで、CPU301は、サーバ201の全体の制御を司る。メモリ302は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)およびフラッシュROMなどを有する。具体的には、例えば、フラッシュROMやROMが各種プログラムを記憶し、RAMがCPU301のワークエリアとして使用される。メモリ302に記憶されるプログラムは、CPU301にロードされることで、コーディングされている処理をCPU301に実行させる。
I/F303は、通信回線を通じてネットワーク210に接続され、ネットワーク210を介して他の装置(例えば、図2に示した閲覧者端末Tiや声優端末Pj)に接続される。そして、I/F303は、ネットワーク210と自装置内部とのインターフェースを司り、他の装置からのデータの入出力を制御する。I/F303には、例えば、モデムやLANアダプタなどを採用することができる。
ディスクドライブ304は、CPU301の制御に従ってディスク305に対するデータのリード/ライトを制御する。ディスク305は、ディスクドライブ304の制御で書き込まれたデータを記憶する。ディスク305としては、例えば、磁気ディスク、光ディスクなどが挙げられる。
なお、サーバ201は、上述した構成部のほかに、例えば、SSD(Solid State Drive)、キーボード、マウス、ディスプレイなどを有することにしてもよい。
(閲覧者端末Ti、漫画家端末Ukおよび声優端末Pjのハードウェア構成例)
図4は、閲覧者端末Ti、漫画家端末Ukおよび声優端末Pjのハードウェア構成例を示すブロック図である。なお、閲覧者端末Ti、漫画家端末Ukおよび声優端末Pjはいずれも同様の構成であるため、以下において、閲覧者端末Tiについて説明することとし、漫画家端末Ukおよび声優端末Pjについての説明を適宜省略することとする。
図4において、閲覧者端末Tiは、CPU401と、メモリ402と、I/F403と、タッチパネル404と、マイク405と、スピーカ406と、カメラ407と、を有する。また、各構成部はバス400によってそれぞれ接続される。
ここで、CPU401は、閲覧者端末Tiの全体の制御を司る。メモリ402は、例えば、ROM、RAMおよびフラッシュROMなどを有する。具体的には、例えば、フラッシュROMやROMが各種プログラムを記憶し、RAMがCPU401のワークエリアとして使用される。メモリ402に記憶されるプログラムは、CPU401にロードされることで、コーディングされている処理をCPU401に実行させる。
I/F403は、通信回線を通じてネットワーク210に接続され、ネットワーク210を介して他の装置(例えば、図2に示したサーバ201、漫画家端末Ukおよび声優端末Pj)に接続される。そして、I/F403は、ネットワーク210と自装置内部とのインターフェースを司り、他の装置からのデータの入出力を制御する。
タッチパネル404は、ユーザによるタップ操作やフリック操作を検出するセンサと、カーソル、アイコンあるいはツールボックスをはじめ、文書、画像、機能情報などのデータを表示するディスプレイとを組み合わせた装置である。具体的には、センサは、ディスプレイ上に重ねて配置される。また、センサは、例えば、抵抗膜方式、表面型や投影型の静電容量方式等が採用されたセンサである。ディスプレイは、例えば、TFT(Thin Film Transistor)液晶ディスプレイなどを採用することができる。
マイク405は、音を電気信号に変換させる機器である。スピーカ406は、電気信号に基づいて音を発生させる機器である。カメラ407は、静止画や動画を撮像する機器である。
なお、閲覧者端末Tiは、上述した構成部のほかに、加速度センサ、ジャイロセンサ、などの各種センサ、スピーカ、HDD(Hard Disk Drive)、SSDなどを有することにしてもよい。
(各種DB211,212の記憶内容)
つぎに、図5および図6を用いて、図2に示したサーバ201が有する各種DB211,212の記憶内容について説明する。各種DB211,212は、例えば、図3に示したメモリ302、ディスク305などの記憶装置により実現される。
図5は、漫画情報DB211の記憶内容の一例を示す説明図である。図5において、漫画情報DB211は、タイトル、ページ、コマおよび吹き出しID(Identification)のフィールドを有する。各フィールドに情報を設定することで、漫画情報(例えば、漫画情報500−1〜500−7)がレコードとして記憶される。
ここで、タイトルは、漫画の標題である。ページは、記憶する対象のページが何ページ目であるかを示す。コマは、記憶する対象のページ中において、記憶する対象のコマが何コマ目であるかを示す。吹き出しIDは、吹き出し毎に付される識別情報である。
例えば、漫画情報500−3は、タイトルが「F物語」、ページが「第1ページ」、コマが「第3コマ」、吹き出しIDが「0003」を示す。また、漫画情報500−4は、タイトルが「F物語」、ページが「第1ページ」、コマが「第3コマ」、吹き出しIDが「0004」を示す。漫画情報500−3および漫画情報500−4は、いずれも第3コマであることから、第3コマには複数の吹き出しが描かれていることを示している。
図6は、音声情報DB212の記憶内容の一例を示す説明図である。図6において、音声情報DB212は、音声データセット、吹き出しIDおよび音声データのフィールドを有する。各フィールドに情報を設定することで、音声情報(例えば、音声情報600−1〜600−7)がレコードとして記憶される。
ここで、音声データセットは、声優毎の音声データの集合である。例えば、第1データセットは、声優α1による登場人物であるキャラクタが「太郎」の音声データセットである。第2データセットは、声優β2によるキャラクタが「花子」と「二郎」の音声データセットである。第3データセットは、声優γ1によるキャラクタが「二郎」の音声データセットである。吹き出しIDは、吹き出しを識別する識別情報であり、吹き出し毎に付される。なお、図6においては、説明の便宜上、吹き出しIDに対応するキャラクタを記載している。
例えば、音声情報600−6は、音声データセットが「第2データセット」、吹き出しIDが「0006」、音声データが「Sb2」を示す。また、音声情報600−7は、音声データセットが「第2データセット」、吹き出しIDが「0007」、音声データが「Sb3」を示す。また、音声情報600−8は、音声データセットが「第3セット」、吹き出しIDが「0006」、音声データが「Sc1」を示す。音声情報600−6および音声情報600−8は、いずれも、吹き出しIDが「0006」に対応している。すなわち、吹き出しID「0006」には、音声データSb2と音声データSc1との複数の音声データが登録されていることを示している。
これは、例えば、声優β2が一人二役を行ったことを示している。具体的には、声優β2は、主に「花子」のセリフの音声データを登録しているにもかかわらず、吹き出しID「0006」の「二郎」のセリフについても音声データの登録をしたことを示している。例えば、声優β2が一人二役を行うために、声の質を変えて、「二郎」の吹き出しを意図的に選択して音声データを登録する場合もあるし、「二郎」の吹き出しを誤操作により選択して音声データを登録する場合もある。
(サーバ201の機能的構成例)
図7Aは、サーバ201の機能的構成例を示すブロック図である。図7Aにおいて、サーバ201は、制御部700と、記憶部710と、を含む構成である。制御部700は、受付部701と、登録部702と、通信制御部703と、選択部704と、実行部705と、設定部706と、検知部707と、を含む構成である。受付部701〜検知部707は、具体的には、例えば、図3に示したメモリ302、ディスク305などの記憶装置に記憶されたプログラムをCPU301に実行させることにより、または、I/F303により、その機能を実現する。各機能部の処理結果は、例えば、メモリ302、ディスク305などの記憶装置に記憶される。
記憶部710は、例えば、メモリ302、ディスク305などの記憶装置により実現される。具体的には、例えば、記憶部710は、図5および図6に示した各種DB211,212を記憶する。
受付部701は、キャラクタを含む漫画データの登録を受け付ける。漫画データは、コマ割りされた漫画の静止画データである。キャラクタは、セリフが用意されている登場人物である。受付部701は、例えば、通信制御部703によって漫画家端末Ukから漫画データの登録要求や漫画データが受信されることによって、漫画データの登録を受け付ける。受け付ける漫画データは、漫画家端末Ukのカメラ407(図4参照)で撮像された撮像データでもよい。登録部702は、受付部701によって漫画データの登録が受け付けられると、記憶部710に漫画データを記憶させることにより、漫画データを登録する。
また、受付部701は、キャラクタのセリフに対応する音声データセットの登録を複数受け付ける。音声データセットは、例えばキャラクタ毎の音声データの集合である。例えば、一の音声データは、一のセリフに対応している。音声データセットに対応するセリフは、例えば、各セリフの集合である。
また、音声データは、例えば、声優がセリフを読み上げることによる肉声の音声データであるが、人工音声の音声データでもよい。また、本実施の形態における声優は、セリフに音声を付することができる者であればよく、例えば、声優を職業としている者でもよいし、声優を職業としていない一般人でもよい。
受付部701は、通信制御部703によって声優端末Pjから音声データセットの登録要求や音声データセットが受信されることによって、音声データセットの登録を受け付ける。登録部702は、受付部701によって音声データセットの登録が受け付けられると、音声データセットを記憶部710に記憶させることにより、音声データセットを登録する。
例えば、受付部701が、同一のキャラクタのセリフに対応する、ある声優の音声データセットと別の声優の音声データセットとの複数の音声データセットの登録を受け付けたとする。この場合、登録部702は、受付部701によって受け付けられた複数の音声データセットを記憶部710に記憶させることにより、複数の音声データを登録する。
通信制御部703は、登録された複数の音声データセットのうち、漫画データの表示の際に出力させる音声データセットとして用いる音声データセットの選択を受け付ける選択画面を出力する。選択画面を出力するとは、例えば、閲覧者端末Tiに選択画面を出力させるための指示を送信することや、閲覧者端末Tiに選択画面を出力させるための選択画面データを送信することである。
選択画面は、例えば、複数の音声データセットの中からいずれかの音声データセットの選択を閲覧者から受け付けるための選択用の画面である。例えば、通信制御部703は、閲覧者端末Tiから音声データセットの選択の要求を受け付けたタイミングで、当該閲覧者端末Tiに選択画面を出力する。
通信制御部703は、閲覧者端末Tiに選択画面を出力した後、閲覧者端末Tiから音声データセットの選択結果を受信する。選択部704は、通信制御部703によって音声データセットの選択結果が受信されると、選択結果に応じた音声データセットを記憶部710から選択する。
実行部705は、選択部704によって第1の音声データセットが選択されると、閲覧者端末Tiにおいて漫画データの表示の際に、選択部704によって選択された第1の音声データセットを用いて音声再生を実行させる。第1の音声データセットは、閲覧者端末Tiにおける閲覧者による選択結果に対応するものである。例えば、実行部705は、閲覧者端末Tiにおいて、第1の音声データセットに含まれる音声データに対応するセリフと、当該セリフを発するキャラクタとが表示されているときに、当該音声データを用いて音声再生を実行させる。
また、音声データセットは、漫画データのキャラクタに対応する各吹き出しに対応する音声データを含む。吹き出しは、例えば、キャラクタが話した内容を示す言葉の囲みや、キャラクタが思案した内容を示す言葉の囲みである。ただし、音声データセットは、各吹き出しに対応しない音声データを含んでいてもよく、具体的には、吹き出しのない文字のみの表示に対応する音声データを含んでいてもよい。例えば、登録部702は、漫画データのキャラクタに対応する各吹き出しを画像認識により抽出し、抽出した吹き出しに吹き出しIDを付与し、当該吹き出しIDに対応する音声データを登録する。音声データの登録は、具体的には、例えば、声優の操作により、声優端末Pjにおいて吹き出しIDが選択され、当該吹き出しIDに対応する音声データが録音され、録音された音声データが声優端末Pjからサーバ201へ送信されることによって行われる。
また、漫画データの表示の際に、表示画面に含まれる吹き出しに対応する音声データが再生される。例えば、実行部705は、漫画データの表示の際に、選択部704によって選択された、吹き出しIDに対応する音声データを用いて、閲覧者端末Tiに音声再生を実行させる。
また、受付部701は、複数のキャラクタを含む漫画データの登録を受け付ける。複数のキャラクタは、例えば、それぞれセリフが用意されている別々の登場人物である。受付部701は、通信制御部703によって漫画家端末Ukから複数のキャラクタを含む漫画データの登録要求や漫画データが受信されることによって、漫画データの登録を受け付ける。登録部702は、受付部701によって複数のキャラクタを含む漫画データの登録が受け付けられると、記憶部710に当該漫画データを記憶させることにより、漫画データを登録する。
また、受付部701は、複数のキャラクタのそれぞれについて、キャラクタのセリフに対応する音声データセットの登録を複数受け付ける。登録部702は、受付部701によって複数のキャラクタのそれぞれについて、キャラクタのセリフに対応する音声データセットの登録が複数受け付けられると、当該音声データセットを記憶部710に記憶させることにより、音声データセットを登録する。
通信制御部703は、登録された音声データセットの中から、複数のキャラクタのそれぞれについて適用する音声データセットを選択可能な選択画面を出力する。選択画面は、例えば、複数のキャラクタのそれぞれについて記憶されている複数の音声データの中からいずれかの音声データセットの選択を閲覧者から受け付けるための選択用の画面である。
通信制御部703は、閲覧者端末Tiに選択画面を出力した後、閲覧者端末Tiから、複数のキャラクタのそれぞれについての音声データセットの選択結果を受信する。選択部704は、通信制御部703によって複数のキャラクタのそれぞれについての音声データセットの選択結果が受信されると、複数のキャラクタのそれぞれについて選択結果に応じた音声データセットを記憶部710から選択する。
実行部705は、音声データセットの選択を実行した閲覧者端末Tiにおいて漫画データの表示の際に、複数のキャラクタのそれぞれについて選択された音声データセットを用いて音声再生を実行させる。例えば、実行部705は、複数のキャラクタのそれぞれについて選択された音声データと、当該音声データに対応する漫画データのセリフとを用いて、当該セリフの音声再生を実行させる。
また、受付部701は、漫画データの指定と、該漫画データに対応づけられた複数の音声データセットに含まれるいずれかの音声データセットの指定とを受け付ける。漫画データの指定は、例えば、閲覧者による漫画データの選択である。音声データセットの指定は、例えば、閲覧者による音声データセットの選択である。受付部701は、通信制御部703によって閲覧者端末Tiから漫画データの選択結果と音声データセットの選択結果とが受信されることによって、漫画データの指定と音声データセットの指定を受け付ける。
選択部704は、通信制御部703によって漫画データの指定と音声データセットの指定とが受信されると、選択結果に応じた漫画データと音声データとを記憶部710から選択する。
また、制御部700は、指定された音声データセットを漫画データの表示の際に出力可能な音声データセットとして漫画データとともに提供する。例えば、選択部704によって選択された漫画データと音声データセットとを通信制御部703が閲覧者端末Tiに送信することにより、実行部705は、閲覧者端末Tiにおいて漫画データの表示の際に、当該音声データセットを用いて音声再生を実行させる。
ここで、記憶部710に記憶される音声データは、声優が声優端末Pjを用いて、吹き出しIDを選択して登録される。そのため、例えば、意図的にまたは誤操作により、声優が一人複数役を行うことも可能である。これにより、異なる音声データセットでありながら、同一の吹き出しに対応する複数の音声データが登録されることがある。具体的に説明すると、ある声優が、あるキャラクタの吹き出しを選択して音声データを録音し、別のキャラクタの吹き出しを選択して音声データを録音することで、同じ音声データセットにキャラクタの異なる音声データが登録されることがある。また、別の声優が、別のキャラクタの吹き出しを選択して音声データを録音することにより、別のキャラクタの吹き出しの音声データについて、異なる音声データセットに登録されることがある。
そこで、設定部706は、異なる音声データセットでありながら、同一の吹き出しに対応する複数の音声データが登録されている場合に、いずれの音声データを優先して再生するかの度合いを示す優先度を設定する。例えば、設定部706は、閲覧者端末Tiに優先度を設定する設定画面を表示させる指示を行い、閲覧者端末Tiにおいて閲覧者の操作により受け付けられた優先度を設定する。ただし、優先度は、閲覧者の操作によるものに限らず、例えば、人気のある声優の音声データの優先度を高く設定したり、購入時の料金が高い音声データの優先度を高くしたりしてもよい。
検知部707は、吹き出しに対応する音声を検知する。具体的には、検知部707は、選択部704によって選択された音声データセットのうちの吹き出しに対応する音声データの音声を検知する。ここで、異なる音声データセットでありながら、同一の吹き出しに対応する音声データが登録されているときには、検知部707は、吹き出しに対応する音声を複数の音声データセットから複数検知する。
ここで、閲覧者端末Tiにおいて、吹き出しに対応する音声を再生させるにあたり、検知部707により吹き出しに対応する音声が複数の音声データセットから複数検知された場合、優先度の高い音声データセットに含まれる吹き出しに対応する音声を再生させる。具体的には、検知部707によって吹き出しに対応する音声が複数の音声データセットから複数検知された場合、実行部705は、設定部706に設定される優先度の高い音声データセットに含まれる吹き出しに対応する音声の再生を実行させる。
(閲覧者端末Tiの機能的構成例)
図7Bは、閲覧者端末Tiの機能的構成例を示すブロック図である。図7Bにおいて、閲覧者端末Tiは、受付制御部721と、取得部722と、通信制御部723と、再生部724と、を有する。受付制御部721〜再生部724は、制御部となる機能であり、具体的には、例えば、図4に示したメモリ402などの記憶装置に記憶されたプログラムをCPU401に実行させることにより、または、I/F403により、その機能を実現する。各機能部の処理結果は、例えば、メモリ402などの記憶装置に記憶される。
受付制御部721は、漫画データの指定と、該漫画データに対応づけられた複数の音声データセットに含まれるいずれかの音声データセットの指定とを受け付ける。漫画データおよび音声データセットの指定は、閲覧者による選択により行われる。
また、受付制御部721は、特定の漫画データに含まれる複数のコマに含まれる複数の吹き出しのそれぞれに対応づけた音声を含む複数の音声データセットの選択を受け付ける。特定の漫画データは、複数のコマや複数の吹き出しを有する漫画データである。具体的には、受付制御部721は、複数の音声データセットの中からいずれかの音声データセットの選択を受け付ける選択画面において、閲覧者の操作により、いずれかの音声データセットの選択を受け付ける。
閲覧者端末Tiは、指定された音声データセットを漫画データの表示の際に出力可能な音声データセットとして漫画データとともに提供する。例えば、受付制御部721によって指定を受け付けた漫画データと音声データセットとを用いて、再生部724が漫画データとともに音声データセットに含まれる音声データを再生する。
取得部722は、受付制御部721によって受け付けられた音声データセットの選択結果に応じた音声データセットと、当該音声データセットのセリフに対応する漫画データとを取得する。取得部722によるデータの取得は、具体的には、通信制御部723が、受付制御部721によって受け付けられた選択結果をサーバ201に送信するとともに、サーバ201から選択結果に応じたデータを受信することにより行われる。
再生部724は、特定の漫画データに含まれるコマが表示された状態において、コマに含まれる吹き出しへの操作に応じて、選択された複数の音声データセットのそれぞれに含まれる音声のうち、吹き出しに対応する音声を再生する。例えば、受付制御部721は、吹き出しへの操作を受け付ける。吹き出しへの操作は、クリック、タップ、マウスオーバなどである。
ここで、上述したように、異なる音声データセットでありながら、同一の吹き出しに対応する複数の音声データが登録されることがある。この場合、受付制御部721は、例えば、サーバ201からの指示により、音声データの優先度を設定する設定画面において、閲覧者の操作により、優先度を受け付ける。通信制御部723は、受付制御部721によって受け付けられた優先度をサーバ201に送信する。これにより、サーバ201では、音声データの優先度を設定することができる。
ここで、吹き出しに対応する音声の再生は、吹き出しに対応する音声が複数の音声データセットから複数検知された場合、優先度の高い音声データセットに含まれる吹き出しに対応する音声の再生である。具体的には、サーバ201によって吹き出しに対応する音声が複数の音声データセットから複数検知された場合、再生部724は、優先度の高い音声データセットに含まれる吹き出しに対応する音声を再生する。
また、取得部722は、漫画データに含まれる特定のコマに含まれる複数の吹き出しに対応する複数の音声データを取得する。特定のコマは、複数の吹き出しを有するコマである。
再生部724は、特定のコマにおける複数の吹き出しのそれぞれの位置に応じて、複数の音声データの再生順を制御する。例えば、複数の音声データの再生順は、特定のコマにおいて右側または上側の位置にある吹き出しに対応する音声データを優先した再生順である。
(音声データセットの登録例)
図8は、音声データセットの登録例を示す説明図である。図8において、漫画800は、4つのコマ801〜804を有する。各コマには、吹き出し811〜817が表示されている。また、図8においては、説明の便宜上、各吹き出し811〜817に吹き出しIDを付している。
1コマ目のコマ801には、登場人物であるキャラクタ「太郎」と、キャラクタ「花子」とが表示されている。コマ801では、吹き出し811に示すように、キャラクタ「太郎」がセリフa1を発していることを示している。
2コマ目のコマ802には、登場人物であるキャラクタ「太郎」が表示されている。コマ802では、吹き出し812に示すように、キャラクタ「太郎」がセリフa2を発していることを示している。
3コマ目のコマ803には、登場人物であるキャラクタ「太郎」と、キャラクタ「花子」とが表示されている。コマ803では、吹き出し813に示すように、キャラクタ「太郎」がセリフa3を発していることを示しており、また、吹き出し814により、キャラクタ「花子」がセリフb1を発していることを示している。
4コマ目のコマ804には、登場人物であるキャラクタ「太郎」と、キャラクタ「花子」と、キャラクタ「二郎」と、が表示されている。コマ804では、吹き出し815に示すように、キャラクタ「太郎」がセリフa4を発していることを示しており、また、吹き出し816に示すように、キャラクタ「花子」がセリフb2を発していることが表示されている。また、吹き出し817に示すように、キャラクタ「二郎」がセリフc1を発していることを示している。
例えば、声優α1がキャラクタ「太郎」の音声データを登録した場合について説明する。声優α1は、吹き出し811を選択して、吹き出し811に記載のセリフa1を読み上げて音声を録音する。吹き出し811には、吹き出しID「0001」が対応している。吹き出し811のセリフa1を録音した音声データSa1は、吹き出しID「0001」に対応づけて登録される。
また、キャラクタ「太郎」の吹き出し812のセリフa2について音声が録音されると、吹き出しID「0002」に対応して音声データSa2が登録される。同様に、吹き出しID「0003」に対応して音声データSa3が登録され、吹き出しID「0005」に対応して音声データSa4が登録される。声優α1により登録されたキャラクタ「太郎」の音声データセットは、第1データセットである。
また、例えば、声優β2がキャラクタ「花子」と「二郎」の音声データを登録した場合について説明する。声優β2は、キャラクタ「花子」の吹き出し814を選択して、吹き出し814に記載のセリフb1を読み上げて音声を録音する。吹き出し814には、吹き出しID「0004」が対応している。吹き出し814のセリフb1を録音した音声データSb1は、吹き出しID「0004」に対応づけて登録される。
また、キャラクタ「花子」の吹き出し816のセリフb2について音声が録音されると、吹き出しID「0006」に対応して音声データSb2が登録される。同様に、キャラクタ「二郎」の吹き出し817のセリフc1について音声が録音されると、吹き出しID「0007」に対応して音声データSb3が登録される。声優β2により登録されたキャラクタ「花子」および「二郎」の音声データセットは、第2データセットである。
また、例えば、声優γ1がキャラクタ「二郎」の音声データを登録した場合について説明する。声優γ1は、キャラクタ「二郎」の吹き出し817を選択して、吹き出し817に記載のセリフc1を読み上げて音声を録音する。吹き出し817には、吹き出しID「0007」が対応している。吹き出し817のセリフc1を録音した音声データSc1は、吹き出しID「0007」に対応づけて登録される。声優γ1により登録されたキャラクタ「二郎」の音声データセットは、第3データセットである。第1データセット、第2データセットおよび第3データセットは、音声情報DB212(図6参照)に記憶される。
(音声データセットの選択例)
図9は、音声データセットの選択例を示す説明図である。図9において、選択テーブル900は、再生する音声データセットと、再生する音声データセットの優先度と、を示している。再生する音声データセットは、複数のキャラクタのそれぞれについて適用する音声データセットを選択可能な選択画面から、閲覧者が選択した音声データセットを示している。また、優先度は、優先度を設定する設定画面から閲覧者が設定した優先度を示している。
選択テーブル900は、第1データセット、第2データセットおよび第3データセットの3つの音声データセットが選択されていることを示している。第1データセットは、キャラクタが「太郎」の音声データセットである。第1データセットの優先度は「3」である。第2データセットは、キャラクタが「花子」の音声データセットである。第2データセットの優先度は「2」である。第3データセットは、キャラクタが「二郎」の音声データセットである。第3データセットの優先度は「1」である。
また、図9において、選択テーブル900に示す選択を受け付けることにより、サーバ201は、優先度テーブル910を作成する。優先度テーブル910は、優先度と吹き出しIDとに応じた音声データセットの音声データを示している。音声データは、各音声データセットに含まれる各吹き出しの音声データである。
例えば、吹き出しID「0001」には、優先度が「3」の第1データセットに含まれる音声データSa1のみが対応している。同様に、例えば、吹き出しID「0004」には、優先度が「2」の第2データセットに含まれる音声データSb1のみが対応している。また、吹き出しID「0006」には、優先度が「1」の第3データセットに含まれる音声データSc1と、優先度2の第2データセットに含まれる音声データSb2と、が対応している。この場合、優先度の高い第3データセットに含まれる音声データSc1が選択されることとなる。なお、優先度テーブル910は、サーバ201で作成することに限らず、閲覧者端末Tiで作成することとしてもよい。この場合、閲覧者端末Tiが優先度テーブル910を参照して音声再生を行えばよい。
(音声データの特定例)
図10は、音声データの特定例を示す説明図である。図10において、音声データテーブル1000は、例えばサーバ201において作成される。音声データテーブル1000は、吹き出しID毎に、優先度テーブル910内の音声データから、優先度に応じて特定した音声データを示している。例えば、吹き出しID「0001」に対応する音声データを特定する場合、サーバ201は、まず、優先度テーブル910において、吹き出しID「0001」に対応する優先度が「1」の音声データを参照する。ところが、優先度テーブル910内において吹き出しID「0001」に対応する優先度が「1」の音声データが設定されていない。このため、サーバ201は、吹き出しID「0001」に対応する優先度が「2」の音声データを参照する。
ところが、優先度テーブル910内において吹き出しID「0001」に対応する優先度が「2」の音声データが設定されていない。このため、サーバ201は、吹き出しID「0001」に対応する優先度が「3」の音声データを参照する。優先度テーブル910内において吹き出しID「0001」に対応する優先度が「3」の音声データには、音声データSa1が設定されている。このため、サーバ201は、吹き出しID「0001」に対応する音声データとして、音声データSa1を特定する。このようにして、音声データテーブル1000に示すように、吹き出しID「0001」に対応する音声データSa1が特定される。
また、例えば、吹き出しID「0006」には、複数の音声データが設定されている。吹き出しID「0006」に対応する音声データを特定する場合、サーバ201は、まず、優先度テーブル910内において吹き出しID「0006」に対応する優先度が「1」の音声データを参照する。優先度テーブル910内において吹き出しID「0006」に対応する優先度が「1」の音声データには、音声データSc1が設定されている。このため、サーバ201は、吹き出しID「0006」に対応する音声データとして、音声データSc1を特定する。
ここで、音声データSc1を特定すると、サーバ201は、吹き出しID「0006」に対応する、それよりも優先度が低い音声データを参照しないこととする。具体的には、優先度テーブル910内において、吹き出しID「0006」に対応する優先度が「2」の音声データとして音声データSb2が設定されているものの、サーバ201は、音声データSb2を参照しないこととする。このようにして、音声データテーブル1000に示すように、吹き出しID「0006」に対応する音声データSc1が特定される。
ただし、同一の吹き出しIDに対応して複数の音声データが設定されている場合の特定方法は、このような方法に限らない。例えば、優先度が「1〜3」に設定されている全ての音声データを参照することとし、参照した音声データの中で最も優先度が高い音声データを特定することとしてもよい。
また、本実施の形態では、優先度の設定や音声データテーブル1000の作成や音声データの再生の制御について、サーバ201が行うものとしたが、閲覧者端末Tiで行うこととしてもよい。具体的には、閲覧者端末Tiが音声データセットや優先度を取得しておき、閲覧者端末Tiにおいて、音声データテーブル1000を作成して、音声データの再生の制御を行うこととしてもよい。
(閲覧者端末Tiや声優端末Pjに表示される画面の一例)
図11は、閲覧者端末Tiや声優端末Pjに表示されるホーム画面の一例を示す説明図である。図11において、ホーム画面1100は、タッチパネル404(図4参照)に表示される画面である。ホーム画面1100には、最新情報や、新着漫画、人気漫画などが表示されている。ホーム画面1100において、閲覧者が表示中の漫画を選択すると、選択した漫画の詳細を示す画面に移行する。また、検索領域1101にキーワードを入れて検索すると検索結果の画面に移行する。
図12は、閲覧者端末Tiや声優端末Pjに表示される検索結果の画面の一例を示す説明図である。図12において、検索結果画面1200は、タッチパネル404(図4参照)に表示される画面である。検索結果画面1200は、例えば「ファンタジー」のキーワードに対する検索結果を示す。検索結果画面1200において、閲覧者が表示中の漫画を選択すると、選択した漫画の詳細を示す画面に移行する。例えば、閲覧者は、タイトル「F物語」の漫画を選択したとすると、「F物語」の詳細画面に移行する。
図13は、閲覧者端末Tiや声優端末Pjに表示される漫画の詳細画面の一例を示す説明図である。図13において、詳細画面1300は、タッチパネル404(図4参照)に表示される画面である。詳細画面1300には、作品説明1310や、選択一覧1320や、ボイス一覧1330が表示されている。作品説明1310は、タイトル「F物語」の漫画の説明である。選択一覧1320は、「試し読み」や「録音する」や「カートに入れる」が選択可能であり、選択されると、選択された内容に対応する画面に移行する。
例えば、「試し読み」が選択されると、「F物語」の最初の数ページを閲覧することができる。また、「録音する」が選択されると、「F物語」に登場するキャラクタのセリフについて音声データの登録が可能な画面(不図示)に移行し、キャラクタ毎に音声データセットの登録が受け付けられる。また、「カートに入れる」が選択されると、購入手続の画面(不図示)に移行する。なお、登録対象となる漫画を購入することにより、声優による音声データの登録が可能となり、また、閲覧者による閲覧が可能となる。
ボイス一覧1330は、例えば、主人公(太郎)のセリフに対応する音声データセットを声優毎に選択可能に表したものである。表示されている声優が選択されると、選択された声優の音声データセットを購入できる。例えば、閲覧者が購入を希望する声優を選択すると、選択一覧1320内の料金に反映される。また、ボイス一覧1330内のいずれかの声優を示すアイコンや、「その他の登場人物も見る」のアイコンが選択されると、他のキャラクタについても音声データセットを購入可能な選択画面に移行する。
図14は、閲覧者端末Tiに表示される音声データの選択画面の一例を示す説明図である。図14において、選択画面1400は、タッチパネル404(図4参照)に表示される画面である。選択画面1400は、主人公や脇役の各キャラクタについて、それぞれセリフを吹き込んだ声優の音声データセットが選択可能に表示した画面である。閲覧者が、表示されている声優が選択すると、例えば、選択した声優の音声データセットを購入できる。なお、同一のキャラクタについて複数の声優の音声データを購入することも可能である。
図15は、閲覧者端末Tiに表示される優先度設定画面の一例を示す説明図である。図15において、優先度設定画面1500は、タッチパネル404(図4参照)に表示される画面である。優先度設定画面1500は、主人公や脇役の各キャラクタについて優先度を設定可能に表示した画面である。各キャラクタについて優先度が設定されると、同一の吹き出しに対応して複数の音声データが設定されている場合でも、優先度の高い音声データセットを優先して再生することができる。優先度設定画面1500は、例えば、閲覧を開始する際に表示される。
図16は、閲覧者端末Tiに表示される閲覧画面の一例を示す説明図である。図16において、閲覧画面1600は、タッチパネル404(図4参照)に表示される画面である。閲覧画面1600は、漫画の1コマを表示した画面である。声優選択一覧1610は、購入済みの声優の音声データセットを閲覧者に選択させるための表示である。購入済みの声優の音声データセットが選択された後に、例えば、優先度設定画面1500(図15参照)を表示することとしてもよい。また、閲覧画面1600においては、BGM(Background Music)についても、購入済みのデータを対象に選択できることを示している。
閲覧画面1600には、漫画の吹き出し1611,1612が表示されている。閲覧者が再生ボタン1620を操作すると、スピーカ406(図4参照)を介して、音声の再生が開始される。右側または上側の位置にある吹き出し1611に対応する音声データが優先して再生される。また、閲覧者が、吹き出し1611をタップすると、吹き出し1611に対応する音声データが再生され、吹き出し1612をタップすると、吹き出し1612に対応する音声データが再生される。
例えば、吹き出し1611,1612のいずれかに対応する音声データの再生中でも、閲覧者が吹き出し1611,1612のいずれかをタップすると、タップした箇所に対応する音声データが再生されることとしてもよい。また、閲覧者がスキップボタン1621を操作すると、つぎのコマやそのつぎのコマが再生される。また、閲覧者が戻るボタン1622を操作すると、前のコマやさらにその前のコマが再生される。
(サーバ201の画像データの登録制御処理手順)
つぎに、図17を用いて、サーバ201の画像データの登録制御処理手順について説明する。
図17は、サーバ201の画像データの登録制御処理手順の一例を示すフローチャートである。図17のフローチャートにおいて、まず、サーバ201は、漫画家端末Ukから漫画データを受信したか否かを判断する(ステップS1701)。なお、漫画データを受信する際にはキャラクタ(登場人物)のデータも同時に受信するものとするが、これらのデータを別々に受信するものとしてもよい。ここで、サーバ201は、漫画家端末Ukから漫画データを受信するまで待つ(ステップS1701:No)。
そして、サーバ201は、漫画家端末Ukから漫画データを受信した場合(ステップS1701:Yes)、漫画データおよびキャラクタを登録する(ステップS1702)。つぎに、サーバ201は、漫画データを画像解析することにより吹き出しを抽出し(ステップS1703)、抽出した吹き出しに吹き出しIDの割り当てを行って(ステップS1704)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
(声優端末Pjの録音処理手順)
つぎに、図18および図19を用いて、声優端末Pjの録音処理手順について説明する。
図18は、声優端末Pjの録音処理手順の一例を示すフローチャート(その1)である。図19は、声優端末Pjの録音処理手順の一例を示すフローチャート(その2)である。図18のフローチャートにおいて、まず、声優端末Pjは、音声付き漫画のアプリケーションが起動したか否かを判断する(ステップS1801)。ここで、声優端末Pjは、音声付き漫画のアプリケーションが起動するまで待つ(ステップS1801:No)。
そして、声優端末Pjは、音声付き漫画のアプリケーションが起動した場合(ステップS1801:Yes)、サーバ201にホーム画面情報の送信要求を行う(ステップS1802)。ホーム画面情報は、例えば、図11のホーム画面1100を表示させるための情報である。
つぎに、声優端末Pjは、サーバ201からホーム画面情報を受信したか否かを判断する(ステップS1803)。ここで、声優端末Pjは、サーバ201からホーム画面情報を受信するまで待つ(ステップS1803:No)。声優端末Pjは、サーバ201からホーム画面情報を受信した場合(ステップS1803:Yes)、ホーム画面(例えば、図11のホーム画面1100)を表示する(ステップS1804)。
つぎに、声優端末Pjは、ホーム画面において、漫画の検索を受け付けたか否かを判断する(ステップS1805)。声優端末Pjは、漫画の検索を受け付けない場合(ステップS1805:No)、ステップS1809に移行する。声優端末Pjは、漫画の検索を受け付けた場合(ステップS1805:Yes)、サーバ201に漫画の検索を要求する(ステップS1806)。
つぎに、声優端末Pjは、サーバ201から漫画の検索結果を受信したか否かを判断する(ステップS1807)。ここで、声優端末Pjは、サーバ201から漫画の検索結果を受信するまで待つ(ステップS1807:No)。声優端末Pjは、サーバ201から漫画の検索結果を受信した場合(ステップS1807:Yes)、検索結果画面(例えば、図12の検索結果画面1200)に示すように、漫画の検索結果を表示する(ステップS1808)。
そして、声優端末Pjは、検索結果画面において、漫画の選択を受け付けたか否かを判断する(ステップS1809)。声優端末Pjは、漫画の選択を受け付けない場合(ステップS1809:No)、音声付き漫画のアプリケーションが終了したか否かを判断する(ステップS1810)。声優端末Pjは、音声付き漫画のアプリケーションが終了していない場合(ステップS1810:No)、ステップS1805に移行する。声優端末Pjは、音声付き漫画のアプリケーションが終了した場合(ステップS1810:Yes)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
声優端末Pjは、漫画の選択を受け付けた場合(ステップS1809:Yes)、サーバ201に漫画の詳細情報を要求する(ステップS1811)。つぎに、声優端末Pjは、サーバ201から漫画の詳細情報を受信したか否かを判断する(ステップS1901)。ここで、声優端末Pjは、サーバ201から漫画の詳細情報を受信するまで待つ(ステップS1901:No)。声優端末Pjは、サーバ201から漫画の詳細情報を受信した場合(ステップS1901:Yes)、詳細画面(例えば、図13の詳細画面1300)に示すように、漫画の詳細情報を表示する(ステップS1902)。
つぎに、声優端末Pjは、セリフについての録音の開始を受け付けたか否かを判断する(ステップS1903)。セリフについての録音の開始は、例えば、詳細画面1300において選択一覧1320の「録音する」が選択されて、その後に移行した画面において録音の開始を示す各種操作が受け付けられることにより行われる。声優端末Pjは、録音の開始を受け付けない場合(ステップS1903:No)、ステップS1907に移行する。
声優端末Pjは、録音の開始を受け付けた場合(ステップS1903:Yes)、吹き出しの選択を受け付ける(ステップS1904)。そして、声優端末Pjは、選択を受け付けた吹き出しに対する録音処理を実行する(ステップS1905)。録音処理は、例えば、選択を受け付けた吹き出しのセリフを声優が読み上げて、読み上げた音声データをマイク405(図4参照)から入力することによって行われる。録音された音声データは、吹き出しIDと対応づけられる。
つぎに、声優端末Pjは、録音が終了したか否かを判断する(ステップS1906)。録音が終了したか否かの判断は、例えば、声優による録音終了の操作が行われたか否かの判断である。声優端末Pjは、録音が終了していない場合(ステップS1906:No)、音声付き漫画のアプリケーションが終了したか否かを判断する(ステップS1907)。
声優端末Pjは、音声付き漫画のアプリケーションが終了していない場合(ステップS1907:No)、ステップS1903に移行する。声優端末Pjは、音声付き漫画のアプリケーションが終了した(ステップS1907:Yes)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。声優端末Pjは、録音が終了した場合(ステップS1906:Yes)、録音した音声データセットの対象となるキャラクタの選択を受け付ける(ステップS1908)。そして、音声データセットをサーバ201に送信し(ステップS1909)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
(サーバ201の音声データセットの登録制御処理手順)
つぎに、図20を用いて、サーバ201の音声データセットの登録制御処理手順について説明する。
図20は、サーバ201の音声データセットの登録制御処理手順の一例を示すフローチャートである。図20のフローチャートにおいて、まず、サーバ201は、声優端末Pjからホーム画面情報の送信要求を受信したか否かを判断する(ステップS2001)。ここで、サーバ201は、ホーム画面情報の送信要求を受信するまで待つ(ステップS2001:No)。
そして、サーバ201は、ホーム画面情報の送信要求を受信した場合(ステップS2001:Yes)、声優端末Pjにホーム画面情報を送信する(ステップS2002)。そして、サーバ201は、声優端末Pjから漫画の検索の要求があったか否かを判断する(ステップS2003)。
サーバ201は、声優端末Pjから漫画の検索の要求がない場合(ステップS2003:No)、ステップS2005に移行する。サーバ201は、声優端末Pjから漫画の検索の要求があると(ステップS2003:Yes)、要求に応じた検索を行って、声優端末Pjに漫画の検索結果を送信する(ステップS2004)。つぎに、サーバ201は、声優端末Pjから詳細情報の要求があったか否かを判断する(ステップS2005)。
サーバ201は、声優端末Pjから詳細情報の要求がない場合(ステップS2005:No)、ステップS2007に移行する。そして、サーバ201は、声優端末Pjから詳細情報の要求があると(ステップS2005:Yes)、声優端末Pjに漫画の詳細情報を送信する(ステップS2006)。
つぎに、サーバ201は、声優端末Pjから音声データセットを受信したか否かを判断する(ステップS2007)。サーバ201は、声優端末Pjから音声データセットを受信しない場合(ステップS2007:No)、ステップS2003に移行する。そして、サーバ201は、声優端末Pjから音声データセットを受信すると(ステップS2007:Yes)、音声データセットを登録し(ステップS2008)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
(閲覧者端末Tiの音声選択処理手順)
つぎに、図21および図22を用いて、閲覧者端末Tiの音声選択処理手順について説明する。
図21は、閲覧者端末Tiの音声選択処理手順の一例を示すフローチャート(その1)である。図22は、閲覧者端末Tiの音声選択処理手順の一例を示すフローチャート(その2)である。図21のフローチャートにおいて、まず、閲覧者端末Tiは、音声付き漫画のアプリケーションが起動したか否かを判断する(ステップS2101)。ここで、閲覧者端末Tiは、音声付き漫画のアプリケーションが起動するまで待つ(ステップS2101:No)。
そして、閲覧者端末Tiは、音声付き漫画のアプリケーションが起動した場合(ステップS2101:Yes)、サーバ201にホーム画面情報の送信要求を行う(ステップS2102)。ホーム画面情報は、例えば、図11のホーム画面1100を表示させるための情報である。つぎに、閲覧者端末Tiは、サーバ201からホーム画面情報を受信したか否かを判断する(ステップS2103)。ここで、閲覧者端末Tiは、サーバ201からホーム画面情報を受信するまで待つ(ステップS2103:No)。閲覧者端末Tiは、サーバ201からホーム画面情報を受信した場合(ステップS2103:Yes)、ホーム画面(例えば、図11のホーム画面1100)を表示する(ステップS2104)。
つぎに、閲覧者端末Tiは、ホーム画面において、漫画の検索を受け付けたか否かを判断する(ステップS2105)。閲覧者端末Tiは、漫画の検索を受け付けない場合(ステップS2105:No)、ステップS2109に移行する。
そして、閲覧者端末Tiは、漫画の検索を受け付けた場合(ステップS2105:Yes)、サーバ201に漫画の検索を要求する(ステップS2106)。つぎに、閲覧者端末Tiは、サーバ201から漫画の検索結果を受信したか否かを判断する(ステップS2107)。ここで、閲覧者端末Tiは、サーバ201から漫画の検索結果を受信するまで待つ(ステップS2107:No)。閲覧者端末Tiは、サーバ201から漫画の検索結果を受信した場合(ステップS2107:Yes)、検索結果画面(例えば、図12の検索結果画面1200)に示すように、漫画の検索結果を表示する(ステップS2108)。
そして、閲覧者端末Tiは、検索結果画面から漫画の選択を受け付けたか否かを判断する(ステップS2109)。閲覧者端末Tiは、漫画の選択を受け付けない場合(ステップS2109:No)、音声付き漫画のアプリケーションが終了したか否かを判断する(ステップS2110)。閲覧者端末Tiは、音声付き漫画のアプリケーションが終了していない場合(ステップS2110:No)、ステップS2105に移行する。閲覧者端末Tiは、音声付き漫画のアプリケーションが終了した場合(ステップS2110:Yes)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
閲覧者端末Tiは、漫画の選択を受け付けた場合(ステップS2109:Yes)、サーバ201に漫画の詳細情報を要求する(ステップS2111)。つぎに、閲覧者端末Tiは、サーバ201から漫画の詳細情報を受信したか否かを判断する(ステップS2201)。ここで、閲覧者端末Tiは、サーバ201から漫画の詳細情報を受信するまで待つ(ステップS2201:No)。閲覧者端末Tiは、サーバ201から漫画の詳細情報を受信した場合(ステップS2201:Yes)、詳細画面(例えば、図13の詳細画面1300)に示すように、漫画の詳細情報を表示する(ステップS2202)。
つぎに、閲覧者端末Tiは、詳細画面において、声優を示すアイコンや「その他の登場人物も見る」のアイコンのうちいずれかのアイコンが選択されたか否かを判断する(ステップS2203)。閲覧者端末Tiは、いずれかのアイコンが選択されない場合(ステップS2203:No)、ステップS2205に移行する。閲覧者端末Tiは、いずれかのアイコンが選択された場合(ステップS2203:Yes)、選択画面(例えば、図14の選択画面1400)を表示する(ステップS2204)。
そして、閲覧者端末Tiは、音声データセットの選択の受け付けが完了したか否かを判断する(ステップS2205)。閲覧者端末Tiは、音声データセットの選択の受け付けが完了しない場合(ステップS2205:No)、ステップS2207に移行する。閲覧者端末Tiは、音声データセットの選択の受け付けが完了した場合(ステップS2205:Yes)、優先度を設定するための設定画面(例えば、図15の優先度設定画面1500)を表示する(ステップS2206)。
そして、閲覧者端末Tiは、優先度の受け付けが完了したか否かを判断する(ステップS2207)。閲覧者端末Tiは、優先度の受け付けが完了しない場合(ステップS2207:No)、ステップS2209に移行する。閲覧者端末Tiは、優先度の受け付けが完了した場合(ステップS2207:Yes)、選択を受け付けた音声データや設定を受け付けた優先度を含む設定内容をサーバ201に送信する(ステップS2208)。
そして、閲覧者端末Tiは、閲覧開始であるか否かを判断する(ステップS2209)。閲覧開始であるか否かの判断は、例えば、所定の操作画面において閲覧者から閲覧開始の操作を受け付けたか否かの判断である。閲覧者端末Tiは、閲覧開始となっていない場合(ステップS2209:No)、音声付き漫画のアプリケーションが終了したか否かを判断する(ステップS2210)。
閲覧者端末Tiは、音声付き漫画のアプリケーションが終了していない場合(ステップS2210:No)、ステップS2203に移行する。閲覧者端末Tiは、音声付き漫画のアプリケーションが終了した場合(ステップS2210:Yes)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。閲覧者端末Tiは、閲覧開始となった場合(ステップS2209:Yes)、音声再生処理(図23参照)を実行し(ステップS2211)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
(閲覧者端末Tiの音声再生処理手順)
つぎに、図23を用いて、閲覧者端末Tiの音声再生処理手順について説明する。
図23は、閲覧者端末Tiの音声再生処理手順の一例を示すフローチャートである。図23のフローチャートにおいて、まず、閲覧者端末Tiは、選択を受け付けた音声データや設定を受け付けた優先度を含む設定内容に応じた漫画の閲覧を開始する旨の情報をサーバ201に送信する(ステップS2301)。そして、閲覧者端末Tiは、新しいコマを表示するか否かを判断する(ステップS2302)。
閲覧者端末Tiは、新しいコマを表示しない場合(ステップS2302:No)、ステップS2307へ移行する。閲覧者端末Tiは、新しいコマを表示する場合(ステップS2302:Yes)、サーバ201に新しいコマの送信要求を行う(ステップS2303)。
つぎに、閲覧者端末Tiは、新しいコマのデータを受信したか否かを判断する(ステップS2304)。新しいコマのデータは、新しいコマの画像データと音声データである。ここで、閲覧者端末Tiは、新しいコマのデータを受信するまで待つ(ステップS2304:No)。閲覧者端末Tiは、新しいコマのデータを受信した場合(ステップS2304:Yes)、新しいコマの画像データを表示する(ステップS2305)。そして、閲覧者端末Tiは、スピーカ406(図4参照)を介して、コマ内の右側または上側にある吹き出しの音声データを再生する(ステップS2306)。
つぎに、閲覧者端末Tiは、タッチパネルに表示中の吹き出しが操作されたか否かを判断する(ステップS2307)。閲覧者端末Tiは、表示中の吹き出しが操作されない場合(ステップS2307:No)、ステップS2309に移行する。閲覧者端末Tiは、表示中の吹き出しが操作された場合(ステップS2307:Yes)、スピーカ406(図4参照)を介して、操作された吹き出しに対応する音声データを再生する(ステップS2308)。そして、閲覧者端末Tiは、閲覧終了であるか否かを判断する(ステップS2309)。閲覧終了とは、アプリケーションの終了や、閲覧者が所定の操作を行うことにより閲覧中の漫画の閲覧を終了することである。
閲覧者端末Tiは、閲覧終了ではない場合(ステップS2309:No)、ステップS2302に移行する。閲覧者端末Tiは、閲覧終了である場合(ステップS2309:Yes)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。なお、本フローチャートでは、1コマ毎にサーバ201に送信要求を行って、1コマ毎のデータを受信する場合について説明したが、これに限らない。例えば、漫画の1ページ毎といった複数コマ毎にサーバ201に送信要求を行って、複数コマ毎のデータを受信することとしてもよい。
また、本フローチャートでは、吹き出しの音声データの再生は、新しいコマを表示する場合にコマ内の右側または上側にある吹き出しから順に自動的に行われ、また、閲覧者が吹き出しを操作した場合にも行われることとしたが、これに限らない。例えば、音声データの再生は、新しいコマを表示する場合にのみ自動的に行ってもよいし、自動的には行わずに、閲覧者による吹き出しへの操作があった場合にのみ行われることとしてもよい。また、新しいコマを表示する場合にのみ自動的に音声データの再生を行うか、閲覧者による吹き出しへの操作があった場合にのみ音声データの再生を行うか、両者の場合に音声データの再生を行うか、について、設定画面から閲覧者が設定できることとしてもよい。
(サーバ201の再生制御処理手順)
つぎに、図24および図25を用いて、サーバ201の再生制御処理手順について説明する。
図24は、サーバ201の再生制御処理手順の一例を示すフローチャート(その1)である。図25は、サーバ201の再生制御処理手順の一例を示すフローチャート(その2)である。図24のフローチャートにおいて、まず、サーバ201は、閲覧者端末Tiからホーム画面情報の送信要求を受信したか否かを判断する(ステップS2401)。ここで、サーバ201は、ホーム画面情報の送信要求を受信するまで待つ(ステップS2401:No)。
そして、サーバ201は、ホーム画面情報の送信要求を受信した場合(ステップS2401:Yes)、閲覧者端末Tiにホーム画面情報を送信する(ステップS2402)。そして、サーバ201は、閲覧者端末Tiから漫画の検索の要求があったか否かを判断する(ステップS2403)。
サーバ201は、閲覧者端末Tiから漫画の検索の要求がない場合(ステップS2403:No)、ステップS2405に移行する。サーバ201は、閲覧者端末Tiから漫画の検索の要求があると(ステップS2403:Yes)、要求に応じた検索を行って、閲覧者端末Tiに漫画の検索結果を送信する(ステップS2404)。つぎに、サーバ201は、閲覧者端末Tiから詳細情報の要求があったか否かを判断する(ステップS2405)。
サーバ201は、閲覧者端末Tiから詳細情報の要求がない場合(ステップS2405:No)、ステップS2407に移行する。サーバ201は、閲覧者端末Tiから詳細情報の要求があると(ステップS2405:Yes)、閲覧者端末Tiに漫画の詳細情報を送信する(ステップS2406)。
つぎに、サーバ201は、閲覧者端末Tiで選択を受け付けた音声データや設定を受け付けた優先度を含む優先度等の設定内容を閲覧者端末Tiから受信したか否かを判断する(ステップS2407)。サーバ201は、閲覧者端末Tiから優先度等の設定内容を受信しない場合(ステップS2407:No)、ステップS2409に移行する。そして、サーバ201は、閲覧者端末Tiから優先度等の設定内容を受信すると(ステップS2407:Yes)、優先度テーブル(例えば図9の優先度テーブル910)を作成する(ステップS2408)。
つぎに、サーバ201は、閲覧者端末Tiから閲覧を開始する旨の情報を受信したか否かを判断する(ステップS2409)。サーバ201は、閲覧を開始する旨の情報を受信しない場合(ステップS2409:No)、ステップS2403に移行する。サーバ201は、閲覧を開始する旨の情報を受信した場合(ステップS2409:Yes)、閲覧者端末Tiから新しいコマのデータの送信要求があったか否かを判断する(ステップS2501)。
新しいコマのデータは、新しいコマの画像データと音声データである。ここで、サーバ201は、閲覧者端末Tiから新しいコマのデータの送信要求があるまで待つ(ステップS2501:No)。そして、サーバ201は、閲覧者端末Tiから新しいコマのデータの送信要求があると(ステップS2501:Yes)、優先度テーブル910(図9参照)の吹き出しIDを参照する(ステップS2502)。
つぎに、サーバ201は、優先度wに「1」を設定する(ステップS2503)。そして、サーバ201は、優先度テーブル910内に、設定した優先度と吹き出しIDとに対応する音声データがあるか否かを判断する(ステップS2504)。サーバ201は、優先度テーブル910内に、設定した優先度と吹き出しIDとに対応する音声データがない場合(ステップS2504:No)、優先度wに「1」を加算し(ステップS2505)、すなわち、優先度を1つ下げ、ステップS2504に移行する。
サーバ201は、優先度テーブル910内に、設定した優先度と吹き出しIDとに対応する音声データがある場合(ステップS2504:Yes)、出力する音声データとして当該音声データを特定する(ステップS2506)。そして、サーバ201は、優先度wをクリアする(ステップS2507)。つぎに、サーバ201は、同一のコマ内において、他に吹き出しがあるか否かを判断する(ステップS2508)。サーバ201は、同一のコマ内において、他に吹き出しがある場合(ステップS2508:Yes)、ステップS2502に移行する。
サーバ201は、同一のコマ内において、他に吹き出しがない場合(ステップS2508:No)、閲覧者端末Tiに新しいコマのデータを送信し(ステップS2509)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。なお、本フローチャートでは、1コマ毎にデータを選択して、1コマ毎のデータを閲覧者端末Tiに送信する場合について説明したが、これに限らない。例えば、漫画の1ページ毎といった複数コマ毎にデータを選択して、複数コマ毎のデータを閲覧者端末Tiに送信することとしてもよい。
以上説明したように、実施の形態において、サーバ201は、キャラクタを含む漫画データの登録を受け付ける。これにより、サーバ201は、漫画データを登録することができる。したがって、閲覧者や声優に、登録された漫画データを閲覧させたり、購入させたりすることができるため、漫画データの配信によって漫画を閲覧させる「電子漫画」の普及を図ることができる。
また、サーバ201は、キャラクタのセリフに対応する音声データセットの登録を複数受け付ける。これにより、サーバ201は、セリフに対応する音声データを登録することができる。したがって、音声データセットの多様化を図ることができる。また、登録された音声データを閲覧者に視聴させたり、購入させたりすることができるため、セリフに対応する音声が付される電子漫画の普及を図ることができる。
また、サーバ201は、登録された複数の音声データセットのうち、漫画データの表示の際に出力させる音声データセットとして用いる音声データセットの選択を受け付ける選択画面を出力する。これにより、閲覧者端末Tiで選択画面を表示することができる。また、閲覧者に、多様な音声データセットの中から所望の音声データセットを選択させることができる。
また、サーバ201は、第1の音声データセットが選択されると、選択を実行した閲覧者端末Tiにおいて漫画データの表示の際に、選択された第1の音声データセットを用いて音声再生を実行させる。これにより、多様な音声データセットの中から、閲覧者が所望する第1の音声データセットを用いて音声を再生することができる。このため、適切な音声を再生することができる。
また、本実施の形態では、漫画データのキャラクタに対応する各吹き出しに対応する音声データを含む音声データセットが用いられ、表示画面に含まれる吹き出しに対応する音声データが再生される。これにより、サーバ201では、例えば、画像認識によって吹き出し部分を抽出することができるため、セリフが記載されている部分を容易に抽出することができる。また、音声データの登録の受け付けに際して、抽出した吹き出しに対応する部分について画一的に音声データの登録を受け付けることができる。したがって、声優が音声データを入力する際の誤操作や誤入力を抑えることができる。
また、本実施の形態において、サーバ201は、複数のキャラクタを含む漫画データの登録を受け付ける。これにより、サーバ201は、複数のキャラクタを含む漫画データを登録することができる。したがって、閲覧者や声優に、登録された複数のキャラクタを含む漫画データを閲覧させたり、購入させたりすることができるため、電子漫画の普及を図ることができる。
また、サーバ201は、複数のキャラクタのそれぞれについて、キャラクタのセリフに対応する音声データセットの登録を複数受け付ける。これにより、サーバ201は、複数のキャラクタの各セリフに対応する音声データを登録することができる。したがって、音声データセットの多様化を図ることができる。また、登録された各キャラクタの音声データを閲覧者に視聴させたり、購入させたりすることができるため、セリフに対応する音声が付される電子漫画の普及を図ることができる。
また、サーバ201は、登録された音声データセットの中から、複数のキャラクタのそれぞれについて適用する音声データセットを選択可能な選択画面を出力する。これにより、閲覧者端末Tiで選択画面を表示することができる。また、閲覧者に、複数のキャラクタのそれぞれについて多様な音声データセットの中から所望の音声データセットを選択させることができる。
また、サーバ201は、選択を実行した閲覧者端末Tiにおいて漫画データの表示の際に、複数のキャラクタそれぞれについて選択された音声データセットを用いて音声再生を実行させる。これにより、キャラクタ毎の多様な音声データセットの中から、キャラクタ毎に閲覧者が所望する音声データセットを用いて音声を再生することができる。このため、適切な音声を再生することができる。
また、本実施の形態において、サーバ201は、漫画データの指定と、該漫画データに対応づけられた複数の音声データセットに含まれるいずれかの音声データセットの指定とを受け付ける。これにより、閲覧者に、漫画データに対応づけられた多様な音声データセットの中から所望の音声データセットを指定させることができる。
また、サーバ201は、指定された音声データセットを漫画データの表示の際に出力可能な音声データセットとして漫画データとともに提供する。これにより、閲覧者端末Tiでは、漫画データの表示の際に、指定された音声データセットを用いて音声再生を実行することができる。したがって、多様な音声データセットの中から、閲覧者が所望する音声データセットを用いて音声を再生することができる。このため、適切な音声を再生することができる。
また、本実施の形態において、閲覧者端末Tiは、特定の漫画データに含まれる複数のコマに含まれる複数の吹き出しのそれぞれに対応づけた音声を含む複数の音声データセットの選択を受け付ける。これにより、閲覧者に、多様な音声データセットの中から所望の音声データセットを選択させることができる。
また、閲覧者端末Tiは、特定の漫画データに含まれるコマが表示された状態において、コマに含まれる吹き出しへの操作に応じて、選択された複数の音声データセットのそれぞれに含まれる音声のうち、吹き出しに対応する音声を再生する。これにより、閲覧者が所望する箇所について所望のタイミングで、音声を再生させることができる。したがって、適切な音声を再生することができる。
また、本実施の形態において、吹き出しに対応する音声が複数の音声データセットから複数検知された場合、優先度の高い音声データセットに含まれる吹き出しに対応する音声が再生される。これにより、例えば、複数の音声データが同時に再生されることを抑えることができる。また、閲覧者に優先度を設定させることにより、閲覧者が所望する音声を優先して再生することができる。このため、適切な音声を再生することができる。
また、本実施の形態において、閲覧者端末Tiは、漫画データに含まれる特定のコマに含まれる複数の吹き出しに対応する複数の音声データを取得する。これにより、閲覧者端末Tiは、複数の吹き出しに対応する複数の音声データを再生することができる。
また、閲覧者端末Tiは、特定のコマにおける複数の吹き出しのそれぞれの位置に応じて、複数の音声データの再生順を制御する。これにより、例えば、左方向から右方向へ読み進める漫画のコマにおいて、適切な順番で音声を再生できる。
また、本実施の形態において、複数の音声データの再生順は、特定のコマにおいて右側または上側の位置にある吹き出しに対応する音声データを優先した再生順であることとした。これにより、右上から左下に読み進める漫画のコマにおいて、適切な順番で音声を再生できる。
また、本実施の形態では、サーバ201は、異なる複数の漫画データの登録が可能であり、例えば、場合によってはサーバ201にアクセス可能な不特定多数の端末からも漫画データの登録を受け付けることが可能である。このため、多種多様な漫画データを登録することができる。また、登録された多種多様な漫画データに対して、それぞれ音声データセットの登録を受け付けることができるため、多種多様な漫画データに対して多種多様な音声データセットの登録を受け付けることができる。
また、本実施の形態では、登録された漫画に対して、一般人を含む声優が音声を付すことができる。例えば、セリフを翻訳した音声データを登録することも可能である。このため、閲覧者は、漫画に用いられている言語とは異なる言語で漫画を閲覧することもできる。このように、誰でも簡単に声優として音声を登録することができるため、声優の参加を促すことができるとともに、声優の発掘や声優の養成などを行うことも可能となり、声優の市場の拡大化や声優業界の規模の拡大化を図ることができる。
また、閲覧者に、声優や漫画を評価させることとしてもよい。例えば、声優に対する評価内容は、声優の声がキャラクタに適しているか否かといった内容や、感情表現が豊かであるか否かといった内容や、翻訳が上手であるか否かといった内容などである。これにより、声優同士を競わせることができるため、音声データセットの質の向上を図ることができるとともに、音声データセットのさらなる多様化を図ることができる。
本実施の形態によれば、漫画データおよび漫画データに対応する音声データのいずれについてもバリエーションを増やすことができ、セリフに対応する音声が付される電子漫画の普及を図ることができる。
上述した実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)キャラクタを含む漫画データの登録を受け付け、
前記キャラクタのセリフに対応する音声データセットの登録を複数受け付け、
登録された複数の音声データセットのうち、前記漫画データの表示の際に出力させる音声データセットとして用いる音声データセットの選択を受け付ける選択画面を出力し、
第1の音声データセットが選択されると、選択を実行した端末において前記漫画データの表示の際に、選択された前記第1の音声データセットを用いて音声再生を実行させる、
処理を実行する制御部を有することを特徴とする再生制御装置。
(付記2)前記音声データセットは、前記漫画データの前記キャラクタに対応する各吹き出しに対応する音声データを含み、
前記漫画データの表示の際に、表示画面に含まれる吹き出しに対応する音声データが再生されることを特徴とする付記1に記載の再生制御装置。
(付記3)複数のキャラクタを含む漫画データの登録を受け付け、
前記複数のキャラクタのそれぞれについて、キャラクタのセリフに対応する音声データセットの登録を複数受け付け、
登録された音声データセットの中から、前記複数のキャラクタのそれぞれについて適用する音声データセットを選択可能な選択画面を出力し、
選択を実行した端末において前記漫画データの表示の際に、前記複数のキャラクタそれぞれについて選択された音声データセットを用いて音声再生を実行させる、
処理を実行する制御部を有することを特徴とする再生制御装置。
(付記4)漫画データの指定と、該漫画データに対応づけられた複数の音声データセットに含まれるいずれかの音声データセットの指定とを受け付け、
指定された前記音声データセットを前記漫画データの表示の際に出力可能な音声データセットとして前記漫画データとともに提供する、
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする漫画データ提供プログラム。
(付記5)特定の漫画データに含まれる複数のコマに含まれる複数の吹き出しのそれぞれに対応づけた音声を含む複数の音声データセットの選択を受け付け、
前記特定の漫画データに含まれるコマが表示された状態において、前記コマに含まれる吹き出しへの操作に応じて、選択された前記複数の音声データセットのそれぞれに含まれる音声のうち、前記吹き出しに対応する音声を再生する、
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする音声再生プログラム。
(付記6)前記吹き出しに対応する音声の再生は、前記吹き出しに対応する音声が前記複数の音声データセットから複数検知された場合、優先度の高い音声データセットに含まれる前記吹き出しに対応する音声の再生である、
ことを特徴とする付記5に記載の音声再生プログラム。
(付記7)漫画データに含まれる特定のコマに含まれる複数の吹き出しに対応する複数の音声データを取得し、
前記特定のコマにおける前記複数の吹き出しのそれぞれの位置に応じて、前記複数の音声データの再生順を制御する、
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする音声再生プログラム。
(付記8)前記複数の音声データの再生順は、前記特定のコマにおいて右側または上側の位置にある吹き出しに対応する音声データを優先した再生順である、
ことを特徴とする付記7に記載の音声再生プログラム。
(付記9)キャラクタを含む漫画データの登録を受け付け、
前記キャラクタのセリフに対応する音声データセットの登録を複数受け付け、
登録された複数の音声データセットのうち、前記漫画データの表示の際に出力させる音声データセットとして用いる音声データセットの選択を受け付ける選択画面を出力し、
第1の音声データセットが選択されると、選択を実行した端末において前記漫画データの表示の際に、選択された前記第1の音声データセットを用いて音声再生を実行させる、
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする再生制御プログラム。
(付記10)キャラクタを含む漫画データの登録を受け付け、
前記キャラクタのセリフに対応する音声データセットの登録を複数受け付け、
登録された複数の音声データセットのうち、前記漫画データの表示の際に出力させる音声データセットとして用いる音声データセットの選択を受け付ける選択画面を出力し、
第1の音声データセットが選択されると、選択を実行した端末において前記漫画データの表示の際に、選択された前記第1の音声データセットを用いて音声再生を実行させる、
処理をコンピュータが実行することを特徴とする再生制御方法。