JP2018168326A - 低発熱化剤、変性ポリマー、ゴム組成物、及びタイヤ - Google Patents
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Abstract
Description
項1.
下記一般式(1):
R1、R2及びR3は、同一又は異なって、水素原子、置換基を有することのあるアルキル基、又は置換基を有することのある複素環基を示す。]
で表されるテトラジン化合物又はその塩を含む、低発熱化剤。
項2.
X1及びX2が、基−NR2R3を示し、R2及びR3は、同一又は異なって、水素原子、又は置換基を有することのあるアルキル基を示す、項1に記載の低発熱化剤。
項3.
ゴム成分が、ジエン系ゴムである項1又は2に記載の低発熱化剤。
項4.
ゴム成分、及び項1〜3のいずれか一項に記載の低発熱化剤を含むゴム混合物を用いて作製された変性ポリマー。
項5.
ゴム成分が、ジエン系ゴムである項4に記載の変性ポリマー。
項6.
下記式(3a)〜(3k)で表される化合物構造から選ばれる少なくとも1つを有する変性ポリマー。
項7.
項4〜6のいずれか一項に記載の変性ポリマー、並びに無機充填材及び/又はカーボンブラックを含むゴム組成物。
項8.
ゴム成分、項1〜3のいずれか一項に記載の低発熱化剤、並びに無機充填材及び/又はカーボンブラックを含み、トレッド部、サイドウォール部、ビードエリア部、ベルト部、カーカス部及びショルダー部から選ばれる少なくとも一つの部材に用いられる、ゴム組成物。
項9.
ゴム成分が、ジエン系ゴムである項8に記載のゴム組成物。
項10.
項7〜9のいずれか一項に記載のゴム組成物を用いて作製されたタイヤ。
項11.
ゴム成分、項1〜3のいずれか一項に記載の低発熱化剤、及び無機充填材及び/又はカーボンブラックを含む原料成分を混合する工程(I)、並びに
工程(I)で得られる混合物、及び加硫剤を混合する工程(II)を含む、ゴム組成物の製造方法。
項12.
工程(I)が、ゴム成分、及び項1〜3のいずれか一項に記載の低発熱化剤を混合する工程(I−1)、並びに
工程(I−1)で得られた混合物、及び無機充填材及び/又はカーボンブラックを混合する工程(I−2)である、項11に記載の製造方法。
項13.
下記一般式(1):
R1、R2及びR3は、同一又は異なって、水素原子、置換基を有することのあるアルキル基、又は置換基を有することのある複素環基を示す。]
で表されるテトラジン化合物又はその塩を含む、分散剤。
項14.
下記一般式(1):
R1、R2及びR3は、同一又は異なって、水素原子、置換基を有することのあるアルキル基、又は置換基を有することのある複素環基を示す。]
で表されるテトラジン化合物又はその塩を含む、発熱防止剤。
項15.
下記一般式(1):
R1、R2及びR3は、同一又は異なって、水素原子、置換基を有することのあるアルキル基、又は置換基を有することのある複素環基を示す。]
で表されるテトラジン化合物又はその塩を含む、発熱抑制剤。
項16.
下記一般式(2):
で表されるテトラジン化合物又はその塩。
本発明の低発熱化剤は、下記一般式(1)で表される化合物又はその塩(以下、「テトラジン化合物(1)」ということもある。)を含む。
1,2,4,5−テトラジン−3,6−ジカルボン酸、
ジメチル 1,2,4,5−テトラジン−3,6−ジカルボキシラート、
ジエチル 1,2,4,5−テトラジン−3,6−ジカルボキシラート、
ジ−n−プロピル 1,2,4,5−テトラジン−3,6−ジカルボキシラート、
ジ−n−ブチル 1,2,4,5−テトラジン−3,6−ジカルボキシラート、
ジ(ピリジン−2−イル) 1,2,4,5−テトラジン−3,6−ジカルボキシラート、
ジ(ピリジン−3−イル) 1,2,4,5−テトラジン−3,6−ジカルボキシラート、
ジ(ピリジン−4−イル) 1,2,4,5−テトラジン−3,6−ジカルボキシラート、
ジ(ピリジン−2−イルメチル) 1,2,4,5−テトラジン−3,6−ジカルボキシラート、
ジ(ピリジン−3−イルメチル) 1,2,4,5−テトラジン−3,6−ジカルボキシラート、
ジ(ピリジン−4−イルメチル) 1,2,4,5−テトラジン−3,6−ジカルボキシラート、
N,N’−ビス(ヒドロキシメチル)−1,2,4,5−テトラジン−3,6−ジカルボキサミド、
N,N’−ビス(2−ヒドロキシエチル)−1,2,4,5−テトラジン−3,6−ジカルボキサミド、
N,N’−ビス(3−ヒドロキシプロピル)−1,2,4,5−テトラジン−3,6−ジカルボキサミド、
N,N’−ビス(ピリジン−2−イルメチル)−1,2,4,5−テトラジン−3,6−ジカルボキサミド、
N,N’−ビス(ピリジン−3−イルメチル)−1,2,4,5−テトラジン−3,6−ジカルボキサミド、
N,N’−ビス(ピリジン−4−イルメチル)−1,2,4,5−テトラジン−3,6−ジカルボキサミド、
N,N’−ビス(1−(ピリジン−2−イル)エチル)−1,2,4,5−テトラジン−3,6−ジカルボキサミド、
N,N’−ビス(1−(ピリジン−3−イル)エチル)−1,2,4,5−テトラジン−3,6−ジカルボキサミド、
N,N’−ビス(1−(ピリジン−4−イル)エチル)−1,2,4,5−テトラジン−3,6−ジカルボキサミド、
N,N’−ビス(2−(ピリジン−2−イル)エチル)−1,2,4,5−テトラジン−3,6−ジカルボキサミド、
N,N’−ビス(2−(ピリジン−3−イル)エチル)−1,2,4,5−テトラジン−3,6−ジカルボキサミド、
N,N’−ビス(2−(ピリジン−4−イル)エチル)−1,2,4,5−テトラジン−3,6−ジカルボキサミド、
N,N’−ビス(1−(ピリジン−2−イル)プロピル)−1,2,4,5−テトラジン−3,6−ジカルボキサミド、
N,N’−ビス(1−(ピリジン−3−イル)プロピル)−1,2,4,5−テトラジン−3,6−ジカルボキサミド、
N,N’−ビス(1−(ピリジン−4−イル)プロピル)−1,2,4,5−テトラジン−3,6−ジカルボキサミド、
N,N’−ビス(3−(ピリジン−2−イル)プロピル)−1,2,4,5−テトラジン−3,6−ジカルボキサミド、
N,N’−ビス(3−(ピリジン−3−イル)プロピル)−1,2,4,5−テトラジン−3,6−ジカルボキサミド、
N,N’−ビス(3−(ピリジン−4−イル)プロピル)−1,2,4,5−テトラジン−3,6−ジカルボキサミド、
N,N’−ジ(ピリジン−2−イル)−1,2,4,5−テトラジン−3,6−ジカルボキサミド
N,N’−ジ(ピリジン−3−イル)−1,2,4,5−テトラジン−3,6−ジカルボキサミド、
N,N’−ジ(ピリジン−4−イル)−1,2,4,5−テトラジン−3,6−ジカルボキサミド、
1,2,4,5−テトラジン−3,6−ジカルボキサミド
等が挙げられる。
で表されるテトラジン化合物(以下、「テトラジン化合物(2)ということもある。)は、文献未記載の新規化合物である。中でも、置換基Rが、ピリジル基が置換した炭素数1〜6の直鎖状又は分岐状アルキル基であるテトラジン化合物が好ましく、置換基Rが、ピリジル基が置換したメチル基であるテトラジン化合物が特に好ましい。テトラジン化合物(2)の具体例として、N,N’−ビス(ピリジン−2−イルメチル)−1,2,4,5−テトラジン−3,6−ジカルボキサミド、N,N’−ビス(ピリジン−3−イルメチル)−1,2,4,5−テトラジン−3,6−ジカルボキサミド、N,N’−ビス(ピリジン−4−イルメチル)−1,2,4,5−テトラジン−3,6−ジカルボキサミド、N,N’−ビス(1−(ピリジン−2−イル)エチル)−1,2,4,5−テトラジン−3,6−ジカルボキサミド、N,N’−ビス(1−(ピリジン−3−イル)エチル)−1,2,4,5−テトラジン−3,6−ジカルボキサミド、N,N’−ビス(1−(ピリジン−4−イル)エチル)−1,2,4,5−テトラジン−3,6−ジカルボキサミド、N,N’−ビス(2−(ピリジン−2−イル)エチル)−1,2,4,5−テトラジン−3,6−ジカルボキサミド、N,N’−ビス(2−(ピリジン−3−イル)エチル)−1,2,4,5−テトラジン−3,6−ジカルボキサミド、N,N’−ビス(2−(ピリジン−4−イル)エチル)−1,2,4,5−テトラジン−3,6−ジカルボキサミド、N,N’−ビス(1−(ピリジン−2−イル)プロピル)−1,2,4,5−テトラジン−3,6−ジカルボキサミド、N,N’−ビス(1−(ピリジン−3−イル)プロピル)−1,2,4,5−テトラジン−3,6−ジカルボキサミド、N,N’−ビス(1−(ピリジン−4−イル)プロピル)−1,2,4,5−テトラジン−3,6−ジカルボキサミド、N,N’−ビス(3−(ピリジン−2−イル)プロピル)−1,2,4,5−テトラジン−3,6−ジカルボキサミド、N,N’−ビス(3−(ピリジン−3−イル)プロピル)−1,2,4,5−テトラジン−3,6−ジカルボキサミド、N,N’−ビス(3−(ピリジン−4−イル)プロピル)−1,2,4,5−テトラジン−3,6−ジカルボキサミド等が挙げられる。
本明細書において、ゴム成分としては、特に制限はなく、例えば、天然ゴム(NR)、合成ジエン系ゴム、及び天然ゴムと合成ジエン系ゴムとの混合物、並びにこれら以外の非ジエン系ゴムが挙げられる。
本発明の変性ポリマーは、ジエン系ゴム、及び上記本発明の低発熱化剤を含むゴム混合物を用いて作製される。
テトラジン化合物(1)は、一般的に炭素−炭素二重結合又は炭素−炭素三重結合と、逆電子要請型Aza−Diels−Alder反応が進行することが知られている。例えば、ゴム成分として、ジエン系ゴムは二重結合を有しているため、テトラジン化合物(1)は、まず、ゴム分子中の二重結合と逆電子要請型Aza−Diels−Alder反応が進行する。実際に、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)中にテトラジン化合物(1)を添加して、約150℃でゴム混練を行うことで、テトラジン化合物特有の紫色が消失し、薄黄色の変性SBRになる。よって、テトラジン化合物(1)とゴム成分とを混練することで、該Aza−Diels−Alder反応が進行し、つまり変性されたポリマー(変性ポリマー)が得られていると考えられる。
本発明の変性ポリマーの製造方法としては、特に制限はない。本発明の変性ポリマーは、例えば、天然ゴム及び合成ジエン系ゴムからなる群より選ばれる少なくとも1種のゴム成分、及びテトラジン化合物(1)を含むゴム混合物を用いて作製される。
本発明のゴム組成物は、ゴム成分、上記本発明の低発熱化剤、並びに必要に応じて無機充填材及び/又はカーボンブラックを含んでいる。
無機充填材としては、ゴム工業界において、通常使用される無機化合物であれば、特に制限はない。使用できる無機化合物としては、例えば、シリカ;γ−アルミナ、α−アルミナ等のアルミナ(Al2O3);ベーマイト、ダイアスポア等のアルミナ一水和物(Al2O3・H2O);ギブサイト、バイヤライト等の水酸化アルミニウム[Al(OH)3];炭酸アルミニウム[Al2(CO3)2]、水酸化マグネシウム[Mg(OH)2]、酸化マグネシウム(MgO)、炭酸マグネシウム(MgCO3)、タルク(3MgO・4SiO2・H2O)、アタパルジャイト(5MgO・8SiO2・9H2O)、チタン白(TiO2)、チタン黒(TiO2n−1)、酸化カルシウム(CaO)、水酸化カルシウム[Ca(OH)2]、酸化アルミニウムマグネシウム(MgO・Al2O3)、クレー(Al2O3・2SiO2)、カオリン(Al2O3・2SiO2・2H2O)、パイロフィライト(Al2O3・4SiO2・H2O)、ベントナイト(Al2O3・4SiO2・2H2O)、ケイ酸アルミニウム(Al2SiO5、Al4・3SiO4・5H2O等)、ケイ酸マグネシウム(Mg2SiO4、MgSiO3等)、ケイ酸カルシウム(Ca2・SiO4等)、ケイ酸アルミニウムカルシウム(Al2O3・CaO・2SiO2等)、ケイ酸マグネシウムカルシウム(CaMgSiO4)、炭酸カルシウム(CaCO3)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、水酸化ジルコニウム[ZrO(OH)2・nH2O]、炭酸ジルコニウム[Zr(CO3)2]、アクリル酸亜鉛、メタクリル酸亜鉛、各種ゼオライトのように電荷を補正する水素、アルカリ金属又はアルカリ土類金属を含む結晶性アルミノケイ酸塩等が挙げられる。これらの無機充填材は、ゴム成分との親和性を向上させるために、該無機充填材の表面が有機処理されていてもよい。
カーボンブラックとしては、特に制限はなく、例えば、市販品のカーボンブラック、Carbon−Silica Dual phase filler等が挙げられる。ゴム成分にカーボンブラックを含有することにより、ゴムの電気抵抗を下げて、帯電を抑止する効果、さらにゴムの強度を向上させる効果を享受できる。
本発明のゴム組成物には、上記低発熱化剤、並びに無機充填材及び/又はカーボンブラック以外にも、ゴム工業界で通常使用される配合剤、例えば、硫黄等の加硫剤を配合することができる。本発明のゴム組成物には、さらに、別の配合剤、例えば、老化防止剤、オゾン防止剤、軟化剤、加工助剤、ワックス、樹脂、発泡剤、オイル、ステアリン酸、ステアリン酸亜鉛、亜鉛華(ZnO)、加硫促進剤、加硫遅延剤等を配合してもよい。これら配合剤は、本発明の目的を害しない範囲内で適宜選択して配合することができる。これら配合剤としては、市販品を好適に使用することができる。
本発明のゴム組成物の用途としては、特に制限はなく、例えば、タイヤ、防振ゴム、免震ゴム、コンベアベルト、ゴルフボール、これらのゴム部分等が挙げられる。中でも、好ましい用途は、タイヤである。
本発明のゴム組成物の製造方法としては、特に制限されない。本発明のゴム組成物の製造方法は、例えば、ゴム成分、本発明の低発熱化剤、並びに必要に応じて無機充填材及び/又はカーボンブラックを含む原料成分を混練する工程(I)、並びに工程(I)で得られる混合物、及び加硫剤を混練する工程(II)を含んでいる。
工程(I)は、ゴム成分、本発明の低発熱化剤、並びに必要に応じて無機充填材及び/又はカーボンブラックを含む原料成分を混練する工程であり、加硫剤を配合する前の工程であることを意味している。
工程(II)は、工程(I)で得られる混合物、及び加硫剤を混合する工程であり、混練の最終段階を意味している。
本発明のタイヤは、上記本発明のゴム組成物を用いて作製されたタイヤである。
窒素雰囲気下で、3L四つ口フラスコの中にグリシンエチル塩酸塩300g(2.15 モル)及び水530mLを加えて混合し、内温を−5℃に冷却しながら撹拌した。これに亜硝酸ナトリウム178g(1.2当量)を水530mLに溶かした溶液を氷冷して滴下した。さらに内温を−9℃に下げ、5%硫酸200g(5モル%)を滴下した。混合物を−9℃で10分間撹拌した後、分液漏斗で中間体である黄色液体と粗ジアゾ酢酸エチルとを分離した。
融点:142−146℃、
1H−NMR(500MHz,d6−DMSO,δppm):
8.30(brs,2H),7.36(s,2H)
融点:171−172℃、
1H−NMR(500MHz,CDCl3,δppm):
7.46(s,2H),3.93(s,6H)
融点:173−175℃
1H−NMR(500MHz,CDCl3,δppm):
4.23(s,6H)
2L四つ口フラスコに、製造例1に記載の方法で製造したジヒドロテトラジン化合物(4b)24g(0.12モル)及びテトラヒドロフラン600mlを加えて混合し、そこに2−アミノエタノール27.8g(3.8等量)を滴下した。これを一晩室温で撹拌した後、析出物をろ過してテトラヒドロフラン1Lで洗浄し、減圧乾燥することで淡黄色のジヒドロテトラジン化合物(4c)30gを得た。
融点:147℃
1H−NMR(500MHz,d7−DMF,δppm):
9.48(brs,2H),5.14(brs,2H),3.96(t,J =6.0Hz,4H),3.85(t,J =6.0Hz,4H)
1L四つ口フラスコに、製造例1に記載の方法で製造したジヒドロテトラジン化合物(4b)22g(110モル)及びテトラヒドロフラン440mlを加えて撹拌し、そこに2−ピコリルアミン45.2g(3.8等量)を滴下した。これを一晩室温で撹拌した後、析出物をろ過して塩化メチレン1Lで洗浄し、減圧乾燥することで淡黄色のジヒドロテトラジン化合物(4d)35.1gを得た。
融点:172℃
1H−NMR(500MHz,d7−DMF,δppm):
10.21(t,J=5.0Hz,2H),8.81(d,J =4.5Hz,2H),8.06(m,2H),7.76(d,J =8.0Hz,2H),7.56(m,2H),5.09(d,J =5.0Hz,4H)
1L四つ口フラスコに、28%アンモニア水400mL(38.7当量)及び塩化アンモニウム3.4g(0.4当量)を加え、10分間氷浴上で撹拌した後、製造例1に記載の方法で製造したジヒドロテトラジン化合物(4b)34g(0.17モル)を加えた。混合物を一晩室温で撹拌した後、析出物をろ過してメタノール2Lで洗浄し、減圧乾燥することで淡黄色のジヒドロテトラジン化合物(4e)26.2gを得た。
融点:243−245℃
1H−NMR(500MHz,d6−DMSO,δppm):
8.83(s,2H),8.45(s,2H)
表1に記載の各ゴム成分及びテトラジン化合物をその割合(質量部)で、バンバリーミキサーを用いて混練した。混合物の温度が130〜150℃に達した時点から、その温度を維持するよう調整しながら約2分間混練し、その後ロールミルで冷却して変性ポリマーを製造した。
下記表2の工程(I)に記載の各成分をその割合(質量部)で混合し、バンバリーミキサーで混合物の最高温度が160℃になるように回転数を調整しながら5分間混練した。混合物の温度が80℃以下になるまで養生させた後、表2の工程(II)に記載の各成分をその割合(質量部)で投入し、混合物の最高温度が110℃以下になるよう調整しながら混練して、ゴム組成物を製造した。
実施例4〜6で作製したゴム組成物(試験組成物)について、粘弾性測定装置(Metravib社製)を使用し、温度40℃、動歪5%、周波数15Hzでtanδを測定した。ジカルボニルテトラジン化合物(1)を添加しない以外は、実施例と同じ配合内容及び同じ製法でゴム組成物(リファレンス)を作製し、下記式に基づいて、低発熱性指数を算出した。
表1及び2において使用する原料を以下に示す。
※1: PetroChina Dushanzi Petrochemical Company製、商品名「RC2557S」
※2: Sinopec Qilu Petrochemical Co., Ltd.製、商品名「BR9000」
※3: Quechen Silicon Chemical Co., Ltd.製、商品名「HD165MP」
※4: Evonik Industries AG社製、商品名「Si69」
※5: Cabot社製、商品名「N234」
※6: Kemai Chemical Co., Ltd.製、商品名「6−PPD」
※7: Rhein Chemie Rheinau GmbH社製、商品名「Antilux 111」
※8: Dalian Zinc Oxide Co., Ltd.製
※9: Sichuan Tianyu Grease Chemical Co., Ltd.製
※10: Kemai Chemical Co., Ltd.製、商品名「DPG」
※11: Hansen & Rosenthal社製、商品名「Vivatec 700」
※12: Kemai Chemical Co., Ltd.製、商品名「CBS」
※13: Shanghai Jinghai Chemical Co.,Ltd.製
※14: ジメチル 1,2,4,5−テトラジン−3,6−ジカルボキシラート(製造例1で製造した化合物(1a))
※15: N,N’−ビス(2−ヒドロキシエチル)−1,2,4,5−テトラジン−3,6−ジカルボキサミド(製造例2で製造した化合物(1b))
※16: N,N’−ビス(ピリジン−2−イルメチル)−1,2,4,5−テトラジン−3,6−ジカルボキサミド(製造例3で製造した化合物(1c))
※17: 実施例1で製造した変性SBR−BR
※18: 実施例2で製造した変性SBR−BR
※19: 実施例3で製造した変性SBR−B
Claims (12)
- X1及びX2が、基−NR2R3を示し、R2及びR3は、同一又は異なって、水素原子、又は置換基を有することのあるアルキル基を示す、請求項1に記載の低発熱化剤。
- ゴム成分が、ジエン系ゴムである請求項1又は2に記載の低発熱化剤。
- ゴム成分、及び請求項1〜3のいずれか一項に記載の低発熱化剤を含むゴム混合物を用いて作製された変性ポリマー。
- ゴム成分が、ジエン系ゴムである請求項4に記載の変性ポリマー。
- 請求項4又は5に記載の変性ポリマー、並びに無機充填材及び/又はカーボンブラックを含むゴム組成物。
- ゴム成分、請求項1〜3のいずれか一項に記載の低発熱化剤、並びに無機充填材及び/又はカーボンブラックを含み、トレッド部、サイドウォール部、ビードエリア部、ベルト部、カーカス部及びショルダー部から選ばれる少なくとも一つの部材に用いられる、ゴム組成物。
- ゴム成分が、ジエン系ゴムである請求項7に記載のゴム組成物。
- 請求項6〜8のいずれか一項に記載のゴム組成物を用いて作製されたタイヤ。
- ゴム成分、請求項1〜3のいずれか一項に記載の低発熱化剤、及び無機充填材及び/又はカーボンブラックを含む原料成分を混合する工程(I)、並びに
工程(I)で得られる混合物、及び加硫剤を混合する工程(II)を含む、ゴム組成物の製造方法。 - 工程(I)が、ゴム成分、及び請求項1〜3のいずれか一項に記載の低発熱化剤を混合する工程(I−1)、並びに
工程(I−1)で得られた混合物、及び無機充填材及び/又はカーボンブラックを混合する工程(I−2)である、請求項10に記載の製造方法。
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WO2007071396A2 (en) * | 2005-12-22 | 2007-06-28 | Novartis Ag | Pyrazinoylguanidine compounds useful in the treatment of inflammatory or allergic conditions |
JP2015093928A (ja) * | 2013-11-12 | 2015-05-18 | 東洋ゴム工業株式会社 | インナーライナー用ゴム組成物及び空気入りタイヤ |
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WO2021006084A1 (ja) * | 2019-07-11 | 2021-01-14 | 住友ベークライト株式会社 | ゴム組成物用フェノール樹脂、ゴム組成物、およびゴム製品 |
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