JP2018167462A - 記録方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】画質と高信頼性を両立することができる、記録方法を提供する。
【解決手段】ヘッド30から水系顔料インクを吐出して記録媒体2へ記録する記録方法であって、パルスNMRによる測定から算出される顔料の比表面積が20m2/g以上55m2/g以下の水系顔料インクを用い、記録媒体2の電気伝導度Aが1.0〜5.0mS/cmであり、記録媒体2の表面とヘッドの間隔Bが1.0〜2.0mmであり、記録媒体2の電気伝導度Aに応じて間隔Bを決定して記録を行う。
【選択図】図2
【解決手段】ヘッド30から水系顔料インクを吐出して記録媒体2へ記録する記録方法であって、パルスNMRによる測定から算出される顔料の比表面積が20m2/g以上55m2/g以下の水系顔料インクを用い、記録媒体2の電気伝導度Aが1.0〜5.0mS/cmであり、記録媒体2の表面とヘッドの間隔Bが1.0〜2.0mmであり、記録媒体2の電気伝導度Aに応じて間隔Bを決定して記録を行う。
【選択図】図2
Description
本発明は、記録方法に関する。
インクジェット記録方法は、比較的単純な装置で、高精細な画像の記録が可能であり、各方面で急速な発展を遂げている。その中で、発色性や印刷精度等の画質と、目詰まり抑制等の信頼性を両立させることについて種々の検討がなされている。
例えば、特許文献1には、用紙受容層にインクが吸収されたときのカールの方向を考慮して、紙基材の材料、受容層の塗工、受容層の乾燥、及び用紙の裁断を規定することで
4面フチ無印刷時のカールを抑制し、ヘッド擦れを解消する技術が開示されている。
4面フチ無印刷時のカールを抑制し、ヘッド擦れを解消する技術が開示されている。
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、用紙裁断により紙粉が断面に付着する。ヘッド擦れを抑制できたとしても、断面に付着した紙粉はヘッドノズルに飛翔し目詰まりの原因となりうる。水溶性ポリマーを含まないマット紙では紙粉による目詰まりに対応できない。
そこで、本発明は、画質と高信頼性を両立することができる、記録方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明の一態様は、ヘッドから水系顔料インクを吐出して記録媒体へ記録する記録方法であって、パルスNMRによる測定から算出される顔料の比表面積が20m2/g以上55m2/g以下の水系顔料インクを用い、前記記録媒体の電気伝導度Aが1.0〜5.0mS/cmであり、前記記録媒体の表面と前記ヘッドの間隔Bが1.0〜2.0mmであり、前記記録媒体の電気伝導度Aに応じて前記間隔Bを決定して記録を行うものである。
上記構成では、パルスNMRによる測定から算出される顔料の比表面積により保存安定性及び凝集性を両立できるインクを規定し、記録媒体の電気伝導度により記録媒体(紙粉)とインクとの反応性を規定している。インクに対する記録媒体(紙粉)の反応性に応じて、記録媒体の表面とヘッドとの間隔を決定することにより、インクの凝集に基づく高発色性(画質)を実現しつつ、紙粉によるヘッドの目詰まりが抑制される。
好ましくは、前記記録媒体の電気伝導度Aが1.0〜3.0mS/cmの場合は、前記間隔B>1.0+0.2(A−1.0)mmであり、前記記録媒体の電気伝導度Aが3.0〜5.0mS/cmの場合は、前記間隔B>1.4mmである。
好ましくは、前記インクは自己分散顔料を含む。
好ましくは、前記記録媒体は、表面に顔料及び樹脂を凝集させる定着剤を有する。
上記の課題を解決するため、本発明の他の態様は、ヘッドからインクセットに含まれる水系顔料インクを吐出して記録媒体へ記録する記録方法であって、パルスNMRによる測定から算出される顔料の比表面積が20m2/g以上55m2/g以下の水系顔料インクを少なくとも1つ含むインクセットを用い、前記記録媒体の電気伝導度Aが1.0〜5.0mS/cmであり、前記記録媒体の表面と前記ヘッドの間隔Bが1.0〜2.0mmであり、前記記録媒体の電気伝導度Aに応じて前記間隔Bを決定して記録を行うものである。
以下、必要に応じて図面を参照しつつ、本発明の実施の形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
本実施形態の記録方法に用いられる水系顔料インク、記録媒体、インクジェット装置について説明した後に、本実施形態の記録方法について説明する。
〔水系顔料インク〕
本実施形態の水系顔料インクは、パルスNMRによる測定から算出される顔料の比表面積が20m2/g以上55m2/g以下の水系顔料インクである。なお、複数のインクを含むインクセットを用いる場合には、インクセットに、パルスNMRによる測定から算出される顔料の比表面積が20m2/g以上55m2/g以下の水系顔料インクを少なくとも1つ含まれていればよい。
本実施形態の水系顔料インクは、パルスNMRによる測定から算出される顔料の比表面積が20m2/g以上55m2/g以下の水系顔料インクである。なお、複数のインクを含むインクセットを用いる場合には、インクセットに、パルスNMRによる測定から算出される顔料の比表面積が20m2/g以上55m2/g以下の水系顔料インクを少なくとも1つ含まれていればよい。
本実施形態では、保存安定性及び凝集性を両立できるインクを規定するためにパルスNMRによる測定から算出される顔料の比表面積に着目し、その値を規定している。これは、以下の理由による。インクの保存安定性と記録媒体(メディア)上での凝集性は一般にトレードオフである。これは、保存安定性が高いことは、顔料粒子が液中に安定的に分散していることを意味することから、記録媒体に含まれる多価金属塩と反応しても分散が壊れにくく、凝集性が悪くなり、その結果、インクが奥まで浸透してしまい、発色性が悪くなるからである。
このため、本実施形態では、保存安定性と凝集性を両立する顔料分散液をパルスNMRによる測定から算出される顔料の比表面積で定義している。比表面積は、顔料粒子の分散安定性のパラメーターである。比表面積の値が大きい程、親水性であり、液中に安定に分散しているといえる。55m2/gを超えると保存安定性が高いが、凝集しにくく、発色悪い。一方、20m2/gを下回ると、凝集しやすく、発色は良いが、保存安定性が悪い。
水系顔料インクは、例えば、水と、界面活性剤と、顔料とを含む。本実施形態では、水系顔料インクの成分に限定はないが、以下各成分について説明する。
<顔料>
本実施形態に係る水系顔料インクは、顔料を含有する。顔料は、光やガス等に対して退色しにくい性質を有しているため、色材として顔料を用いることにより、染料を用いる場合と比較して、耐水性、耐ラインマーカー性等の画像堅牢性に優れた印刷物が得られる。
本実施形態に係る水系顔料インクは、顔料を含有する。顔料は、光やガス等に対して退色しにくい性質を有しているため、色材として顔料を用いることにより、染料を用いる場合と比較して、耐水性、耐ラインマーカー性等の画像堅牢性に優れた印刷物が得られる。
顔料をインクに適用するためには、顔料が水中で安定的に分散保持できるようにする必要がある。その方法としては、水溶性樹脂および/または水分散性樹脂等の樹脂分散剤にて分散させる方法(以下、この方法により分散された顔料を「樹脂分散顔料」という。)、水溶性界面活性剤および/または水分散性界面活性剤の界面活性剤にて分散させる方法(以下、この方法により分散された顔料を「界面活性剤分散顔料」という。)、顔料表面に水溶性基を化学的・物理的に導入し、上記の樹脂あるいは界面活性剤等の分散剤なしで水中に分散および/または溶解可能とする方法(以下、この方法により分散された顔料を「自己分散顔料」という。)等が挙げられる。本実施形態において、水系顔料インクは、上記の樹脂分散顔料、界面活性剤分散顔料、自己分散顔料のいずれも用いることができ、必要に応じて複数種混合した形で用いることもできる。
本実施形態では、インクの保存安定性及び記録媒体上での凝集性を両立させる観点から、水系顔料インクに用いる顔料としては、上記の樹脂分散顔料、界面活性剤分散顔料および自己分散顔料の中でも、自己分散顔料を用いることが好ましい。
自己分散顔料とは、上記のように分散剤なしに水性媒体中に分散および/または溶解することが可能な顔料である。ここで、「分散剤なしに水性媒体中に分散および/または溶解」とは、顔料を分散させるための分散剤を用いなくても、その表面の水溶性基により、顔料が水性媒体中に安定に存在している状態をいう。
自己分散顔料を色材として含有するインクは、通常の顔料を分散させるために分散剤を含有させる必要が無く、分散剤に起因する消泡性の低下による発泡がほとんど無く、吐出安定性に優れるインクが調製しやすい。また、分散剤に起因する気液乾燥異物が抑えられることから吐出信頼性に優れ、また分散剤に起因する大幅な粘度上昇が抑えられるため、顔料をより多く含有することが可能となり、印字濃度を十分に高めることが可能となる。
本実施形態において水系顔料インクに用いる自己分散顔料は、その顔料表面に水溶性基を有する自己分散顔料であり、その水溶性基は、−OM、−COOM、−CO−、−SO3M、−SO2M、−SO2NH2、−RSO2M、−PO3HM、−PO3M2、−SO2NHCOR、−NH3、および−NR3(式中のMは、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム、または有機アンモニウムを表し、Rは、炭素原子数1〜12のアルキル基または置換基を有していてもよいナフチル基を表す)からなる群から選択される1以上の水溶性基である。
水系顔料インクに用いる自己分散顔料は、例えば、顔料に物理的処理または化学的処理を施すことで、水溶性基を顔料の表面に結合(グラフト)させることにより製造される。このような物理的処理としては、例えば、真空プラズマ処理等が挙げられる。また化学的処理としては、例えば、水中で酸化剤により酸化する湿式酸化法等が挙げられる。この水溶性基を顔料表面に導入する量を調節することによって、顔料分散体の比表面積を調整することができる。
また、本実施形態において、自己分散顔料としては、次亜ハロゲン酸および/または次亜ハロゲン酸塩による酸化処理、オゾンによる酸化処理、または過硫酸および/または過硫酸塩による酸化処理により表面処理された自己分散顔料が、高発色という点で好ましい。この酸化処理時の酸化剤濃度や酸化剤種類を調節することによって、顔料表面に導入される水溶性基量を調節することができ、顔料分散体の比表面積を調整することができる。
水系顔料インクにおいて、顔料の含有量は、水系顔料インクの総量(100質量%)に対して、好ましくは1.0質量%以上15質量%以下であり、より好ましくは2.0質量%以上10質量%以下であり、さらに好ましくは3.0質量%以上7.0質量%以下である。顔料の含有量が上記範囲内であることにより、印字安定性により優れる傾向にある。
<界面活性剤>
本実施形態の界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、アセチレングリコール系界面活性剤、アルキルエーテル系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、及びシリコーン系界面活性剤が挙げられる。
本実施形態の界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、アセチレングリコール系界面活性剤、アルキルエーテル系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、及びシリコーン系界面活性剤が挙げられる。
界面活性剤の含有量は、水系顔料インクの総量(100質量%)に対し、好ましくは0.05質量%以上2.5質量%以下であり、より好ましくは0.05質量%以上1.5質量%以下である。界面活性剤の含有量が上記範囲内であることにより、印字安定性及び印刷物堅牢性により優れる傾向にある。
<樹脂粒子>
本実施形態の水系顔料インクは、樹脂粒子をさらに含むことが好ましい。樹脂粒子は、インクの乾燥に伴い、樹脂粒子同士及び樹脂粒子と着色成分とが互いに融着して顔料を記録媒体に固着させるため、記録物の画像部分の定着性を向上させる作用を有し、得られた印刷物の画像堅牢性が向上する。また、樹脂粒子をエマルジョンの形態として水系顔料インク中に含有させることができる。
ここで、エマルジョンとは、水系顔料インクの液媒体に難溶あるいは不溶である樹脂成分を、微粒子状にして水系顔料インクの液媒体に分散させたものを意味する。
樹脂粒子をエマルジョン状態で水系顔料インク中に含有させることにより、水系顔料インクの粘度をインクジェット記録方式において適正な範囲に調整しやすく、かつ、水系顔料インクの保存安定性及び吐出安定性に優れたものとなる。
本実施形態の水系顔料インクは、樹脂粒子をさらに含むことが好ましい。樹脂粒子は、インクの乾燥に伴い、樹脂粒子同士及び樹脂粒子と着色成分とが互いに融着して顔料を記録媒体に固着させるため、記録物の画像部分の定着性を向上させる作用を有し、得られた印刷物の画像堅牢性が向上する。また、樹脂粒子をエマルジョンの形態として水系顔料インク中に含有させることができる。
ここで、エマルジョンとは、水系顔料インクの液媒体に難溶あるいは不溶である樹脂成分を、微粒子状にして水系顔料インクの液媒体に分散させたものを意味する。
樹脂粒子をエマルジョン状態で水系顔料インク中に含有させることにより、水系顔料インクの粘度をインクジェット記録方式において適正な範囲に調整しやすく、かつ、水系顔料インクの保存安定性及び吐出安定性に優れたものとなる。
本実施形態の樹脂粒子は、水に安定に分散させるために必要な水溶性成分が導入された自己分散型の樹脂粒子(自己分散型樹脂粒子)であってもよいし、外部乳化剤の使用により水分散性となる樹脂粒子であってもよい。低粘度化及び吐出安定性に優れるという観点から、樹脂粒子が自己乳化型樹脂分散体であることが好ましい。
水系顔料インクにおいて、樹脂粒子の含有量(固形分換算)は、水系顔料インクの総量(100質量%)に対して、好ましくは0.1質量%以上20質量%以下であり、より好ましくは0.5質量%以上10質量%以下であり、さらに好ましくは1.0質量%以上5.0質量%以下である。樹脂粒子の含有量が上記範囲内であることにより、印字安定性及び印刷物堅牢性により優れる傾向にある。
<水>
本実施形態の水系顔料インクは、水を含む。水としては、例えば、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、及び蒸留水等の純水、並びに超純水のような、イオン性不純物を極力除去したものが挙げられる。また、紫外線照射又は過酸化水素の添加等によって滅菌した水を用いると、凝集液を長期保存する場合にカビやバクテリアの発生を防止することができる。これにより貯蔵安定性がより向上する傾向にある。
本実施形態の水系顔料インクは、水を含む。水としては、例えば、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、及び蒸留水等の純水、並びに超純水のような、イオン性不純物を極力除去したものが挙げられる。また、紫外線照射又は過酸化水素の添加等によって滅菌した水を用いると、凝集液を長期保存する場合にカビやバクテリアの発生を防止することができる。これにより貯蔵安定性がより向上する傾向にある。
<有機溶剤>
本実施形態の水系顔料インクは、有機溶剤をさらに含んでもよい。有機溶剤は、水と共に用いることができる有機溶剤であれば、特に限定されない。
本実施形態の水系顔料インクは、有機溶剤をさらに含んでもよい。有機溶剤は、水と共に用いることができる有機溶剤であれば、特に限定されない。
有機溶剤の種類としては、特に限定されないが、例えば、環状窒素化合物、非プロトン性極性溶剤、モノアルコール、アルキルポリオール、及びグリコールエーテルが挙げられる。
有機溶剤をさらに含む場合における有機溶剤の含有量は、水系顔料インクの総量(100質量%)に対し、好ましくは0.1質量%以上40質量%以下であり、より好ましくは0.5質量%以上30質量%以下である。
水系顔料インクは、その他の成分として、架橋剤、滑剤、柔軟剤、ワックス、溶解助剤、粘度調整剤、pH調整剤、保湿剤、酸化防止剤、防カビ・防腐剤、防黴剤、腐食防止剤、分散に影響を与える金属イオンを捕獲するためのキレート化剤等の、種々の添加剤を適宜含有することもできる。
〔記録媒体〕
本実施形態の記録方法では、電気伝導度(導電率)Aが1.0〜5.0mS/cmである記録媒体を使用する。ここで、記録媒体の電気伝導度Aは、記録媒体の表面物質の電気伝導度であり、記録媒体表面物質と純水を1:10の割合で混合した水溶液の値である。
本実施形態の記録方法では、電気伝導度(導電率)Aが1.0〜5.0mS/cmである記録媒体を使用する。ここで、記録媒体の電気伝導度Aは、記録媒体の表面物質の電気伝導度であり、記録媒体表面物質と純水を1:10の割合で混合した水溶液の値である。
本実施形態では、インクとの反応性が高い記録媒体を規定するために電気伝導度Aに着目し、その値を規定している。それは以下の理由による。インクとの反応性が高い記録媒体は、顔料粒子を凝集させ、表面に留めるため定着剤を有する。定着剤として、例えば、多価金属塩又はカチオン樹脂が含まれている。例えば、多価金属塩が多いと、インクとの反応性が高いため、顔料粒子がより表面で留まり、発色性が良くなる。金属塩であるため、水に溶かした際、導電性を示し、その量は電気伝導度により定めることができる。一方、多価金属塩が多いと、少量の紙粉でインクが凝集してしまうため、ノズル詰まりのリスクは高まる。このため、電気伝導度Aは、定着剤の量、ひいては、インクとの反応性の指標となる。
多価金属塩としては、カルシウム、バリウム、マンガン、銅、コバルト、ニッケル、アルミニウム、鉄、亜鉛、ジルコニウム、クロム、マグネシウム、タングステン、モリブデンから選ばれる金属の水溶性塩が挙げられる。具体的には例えば、酢酸カルシウム、塩化カルシウム、ギ酸カルシウム、硫酸カルシウム、酢酸バリウム、硫酸バリウム、リン酸バリウム、塩化マンガン、酢酸マンガン、ギ酸マンガンニ水和物、硫酸マンガンアンモニウム六水和物、塩化第二銅、塩化アンモニウム銅(II)ニ水和物、硫酸銅、塩化コバルト、チオシアン酸コバルト、硫酸コバルト、硫酸ニッケル六水和物、塩化ニッケル六水和物、酢酸ニッケル四水和物、硫酸ニッケルアンモニウム六水和物、アミド硫酸ニッケル四水和物、硫酸アルミニウム、亜硫酸アルミニウム、チオ硫酸アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム九水和物、塩化アルミニウム六水和物、臭化第一鉄、塩化第一鉄、塩化第二鉄、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄、臭化亜鉛、塩化亜鉛、硝酸亜鉛六水和物、硫酸亜鉛、フェノールスルホン酸亜鉛、酢酸ジルコニウム、塩化ジルコニウム、塩化酸化ジルコニウム八水和物、ヒドロキシ塩化ジルコニウム、酢酸クロム、硫酸クロム、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム六水和物、クエン酸マグネシウム九水和物、リンタングステン酸ナトリウム、クエン酸ナトリウムタングステン、12 タングストリン酸n水和物、12タングストケイ酸26水和物、塩化モリブデン、12 モリブドリン酸n水和物等が挙げられる。
カチオン樹脂としは、ポリエチレンイミン、ポリジアリルアミン、ポリアリルアミン、1〜3級アミノ基又は4級アンモニウム塩基を有するポリマーが挙げられる。これらのカチオンポリマーの分子量は、5,000〜10万程度である。
〔インクジェット記録装置〕
図1は、本実施形態に係るインクジェットプリンタ(インクジェット記録装置)を模式的に示す図である。以下の説明では、互いに直交する3つの方向を、それぞれX、Y、およびZ方向とする。また、Z方向を鉛直方向、Y方向を記録媒体の搬送方向とする。鉛直上方向を+Z方向、下方向を−Z方向とする。図面にも、これに対応する3つの方向を記載している。
図1は、本実施形態に係るインクジェットプリンタ(インクジェット記録装置)を模式的に示す図である。以下の説明では、互いに直交する3つの方向を、それぞれX、Y、およびZ方向とする。また、Z方向を鉛直方向、Y方向を記録媒体の搬送方向とする。鉛直上方向を+Z方向、下方向を−Z方向とする。図面にも、これに対応する3つの方向を記載している。
インクジェットプリンタ1は、記録媒体2をY方向(第1方向)に搬送する搬送機構10と、Y方向と交わるX方向(第2方向)に移動しつつ印刷をするキャリッジに搭載されたヘッド30と、を有する。
本実施形態に係るインクジェットプリンタ1は、当該インクジェットプリンタ全体の動作を制御する制御手段(図示せず)を有している。制御手段は、インクジェットプリンタ1の任意の位置に設けられ、例えばPCやタッチパネル等の入力手段から入力された情報に基づいて、各手段の動作を制御する。
本実施形態では、制御手段は、記録媒体の電気伝導度Aに応じて記録媒体2とヘッド30の間隔Bを決定し、ヘッド30の高さを制御して記録を行うことができるように構成されている。
搬送機構10は、例えばローラ11と、プラテン12とを備える。なお、ローラ11の位置や個数に限定はない。プラテン12は、記録媒体2において画像を印刷する面と反対側の面から記録媒体2を支持する。プラテン12には、ヒータが内蔵されていていてもよい。
図示はしないが、記録媒体2の搬送方向におけるヘッド30の後方(ヘッド30に対して+Y方向側)に、インクの溶媒を乾燥させるための乾燥機構が設けられていてもよい。乾燥機構は、例えば、ヒータや送風機構が挙げられる。なお、インクジェットプリンタ1の構成には特に限定はないため、インクの種類によってはさまざまな付加機構を備えていてもよい。
図2は、記録媒体2とヘッド30の付近の拡大図である。ヘッド40は、記録媒体2の表面にインクの液滴を付着させて、画像を形成する手段である。ヘッド40は、インクを吐出する複数のノズル41により構成されるノズル列を複数備える。1つのノズル列は、キャリッジの移動方向(X方向)と交差する方向(Y方向)に並べられた複数のノズル41によって構成される。複数のノズル列は、キャリッジの移動方向(X方向)に並べて配置される。例えば、1つのノズル列からは同一組成のインクが吐出される。
インクをヘッド40のノズル41から吐出させる方式は、例えば以下のものが挙げられる。具体的には、ノズルとノズルの前方に置いた加速電極の間に強電界を印加し、ノズルから液滴状のインクを連続的に吐出させ、インクの液滴が偏向電極間を飛翔する間に記録情報信号を偏向電極に与えて記録する方式又はインクの液滴を偏向することなく記録情報信号に対応して吐出させる方式(静電吸引方式)、小型ポンプでインクに圧力を加え、ノズルを水晶振動子等で機械的に振動させることにより、強制的にインクの液滴を吐出させる方式、インクに圧電素子で圧力と記録情報信号を同時に加え、インクの液滴を吐出・記録させる方式(ピエゾ方式)、インクを記録情報信号にしたがって微小電極で加熱発泡させ、インクの液滴を吐出・記録させる方式(サーマルジェット方式)等が挙げられる。
ヘッド40は、いわゆるシリアル型の記録ヘッドである。シリアル型の記録ヘッドは、記録ヘッドを記録媒体の搬送方向に対して交差する方向(X方向)に移動させつつインクを噴射させる走査(パス)を、複数回行うことによって画像の印刷を行うものである。このように、本実施形態に係るインクジェットプリンタは、いわゆるシリアルプリンタである。
図2に示すように、印刷時において、ヘッド30は記録媒体2に対して近接して配置される。記録媒体2の表面からヘッド30までの距離をBとする。ヘッド30は、記録媒体2の対向面にノズル31が設けられたノズルプレートを備える。記録媒体2の表面からヘッド30までの距離Bとは、記録媒体2の表面とノズルプレートの間の距離をいう。本実施形態では、記録媒体2の表面とヘッド30の間隔Bが1.0〜2.0mmの範囲で設定される。
〔記録方法〕
次に、本実施形態の記録方法について説明する。本実施形態の記録方法は、ヘッドから水系顔料インクを吐出して記録媒体へ記録する記録方法であって、パルスNMRによる測定から算出される顔料の比表面積が20m2/g以上55m2/g以下の水系顔料インクを用い、記録媒体の電気伝導度Aが1.0〜5.0mS/cmであり、記録媒体の表面と前記ヘッドの間隔Bが1.0〜2.0mmである点については、上述した通りである。本実施形態の記録方法では、さらに、 記録媒体の電気伝導度Aに応じて間隔Bを決定して記録を行うものである。
次に、本実施形態の記録方法について説明する。本実施形態の記録方法は、ヘッドから水系顔料インクを吐出して記録媒体へ記録する記録方法であって、パルスNMRによる測定から算出される顔料の比表面積が20m2/g以上55m2/g以下の水系顔料インクを用い、記録媒体の電気伝導度Aが1.0〜5.0mS/cmであり、記録媒体の表面と前記ヘッドの間隔Bが1.0〜2.0mmである点については、上述した通りである。本実施形態の記録方法では、さらに、 記録媒体の電気伝導度Aに応じて間隔Bを決定して記録を行うものである。
本実施形態では、印刷精度と目詰まり信頼性を両立するため間隔Bに着目し、その値を規定している。これは以下の理由による。ノズル間のばらつきやヘッドの移動に伴うインクの増粘により、インクの飛行速度にばらつきが生じる。飛行速度のバラつきにより、インクの着弾位置にズレが生じ、印刷精度が悪化する。そのような印刷精度の悪化は、間隔が大きい程、インクの飛行距離が大きくなるため顕著となる。そのような印刷精度の悪化は、インクと記録媒体の反応性が高い程、高い。ただし、一定以上の間隔であれば、衝突のリスクは低くなるため、関係なくなる。このため、インクと記録媒体の反応性の高さに応じた、適切な間隔設定が必要となる。
具体的には、記録媒体の電気伝導度Aが1.0〜3.0mS/cmの場合は、間隔B>1.0+0.2(A−1.0)mmとなるように設定し、記録媒体の電気伝導度Aが3.0〜5.0mS/cmの場合は、間隔B>1.4mmとなるように設定する。これは、後述する実施例の結果から見出されたものである。
(実施例)
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
表1に示すように、パルスNMRによる測定から算出される顔料の比表面積、記録媒体の電気伝導度、ヘッドと記録媒体の間隔B、及び、インク中の顔料の分散方式の少なくとも1つが異なる種々の記録方法を実施した。
〔インク〕
水系顔料インクの顔料として、自己分散顔料(実施例)又は樹脂分散型の顔料(比較例)を用いた。インクに含まれる成分を調整して、パルスNMRによる測定から算出される顔料の比表面積が異なる種々のインクを用意した。
水系顔料インクの顔料として、自己分散顔料(実施例)又は樹脂分散型の顔料(比較例)を用いた。インクに含まれる成分を調整して、パルスNMRによる測定から算出される顔料の比表面積が異なる種々のインクを用意した。
表1に記載されたパルスNMRによる測定から算出される顔料の比表面積は、以下の測定条件にて測定されたものである。
〔測定条件〕
パルスNMR:Xigo nanotools社製Acorn Drop
測定温度:30℃
測定試料:0.5mL
測定試料A1:各水系顔料インク
測定試料A2:測定試料A1の遠心分離(415,000G×60分、25℃)後の上澄み液
Sp={[(Rav/Rb)−1]×Rb}/(0.0016×ψp)
(式中、Spは、インク組成物中の顔料の比表面積[m2/g]を示し、Ravは、測定試料A1を用いて得られたパルスNMRの測定値の逆数を示し、Rbは、測定試料A2を用いて得られたパルスNMRの測定値の逆数を示し、ψpは、下記式によって算出して求められる。)
ψp=(Sc/Sd)/[(1−Sc)/Td]
(式中、Scは、測定試料A1の顔料固形分濃度(質量%)を示し、Sdは、測定試料A1の顔料の密度を示し、Tdは、測定試料A2の上澄み液の密度を示す。)
〔測定条件〕
パルスNMR:Xigo nanotools社製Acorn Drop
測定温度:30℃
測定試料:0.5mL
測定試料A1:各水系顔料インク
測定試料A2:測定試料A1の遠心分離(415,000G×60分、25℃)後の上澄み液
Sp={[(Rav/Rb)−1]×Rb}/(0.0016×ψp)
(式中、Spは、インク組成物中の顔料の比表面積[m2/g]を示し、Ravは、測定試料A1を用いて得られたパルスNMRの測定値の逆数を示し、Rbは、測定試料A2を用いて得られたパルスNMRの測定値の逆数を示し、ψpは、下記式によって算出して求められる。)
ψp=(Sc/Sd)/[(1−Sc)/Td]
(式中、Scは、測定試料A1の顔料固形分濃度(質量%)を示し、Sdは、測定試料A1の顔料の密度を示し、Tdは、測定試料A2の上澄み液の密度を示す。)
また、Sc:顔料固形分濃度、Sd:顔料の密度(カーボンブラックは約1.7)、Td:上澄み液の密度(水の場合は1.0)は、全て水系顔料インクの組成から算出して求めた。
〔記録媒体〕
電気伝導度が異なる種々の記録媒体を使用した。表1に記載された記録媒体の電気伝導度は、以下の測定条件にて測定されたものである。
〔測定条件〕
導電率計:堀場製作所社製 B-771
測定温度:30℃
記録媒体の表面物質と純水を1:10の割合で混合し、その混合液の電気伝導度を測定した。
電気伝導度が異なる種々の記録媒体を使用した。表1に記載された記録媒体の電気伝導度は、以下の測定条件にて測定されたものである。
〔測定条件〕
導電率計:堀場製作所社製 B-771
測定温度:30℃
記録媒体の表面物質と純水を1:10の割合で混合し、その混合液の電気伝導度を測定した。
表1に示す条件で実施した記録方法について、インクの保存安定性、目詰まり信頼性(ノズル詰まり発生及びノズル詰まり回復性)、画質(発色性及び印刷精度)の観点から評価した。表1には、この評価結果を併せて示している。以下に、各評価方法について説明する。
(保存安定性)
インクを70℃6日間放置し、放置前後の粒径変化より判定した。以下に評価基準を示す。
A:粒径変化が±20nm以下
B:粒径変化が±20nm以上50nm以下
C:粒径変化が±50nm以下
インクを70℃6日間放置し、放置前後の粒径変化より判定した。以下に評価基準を示す。
A:粒径変化が±20nm以下
B:粒径変化が±20nm以上50nm以下
C:粒径変化が±50nm以下
(ノズル詰まり発生)
解像度1200×1200dpiで5m2の領域にベタ印刷を行った際の、詰まったノズルの割合により評価した。以下に評価基準を示す。
A:0%
B:0%以上0.001%以下
C:0.001%以上
解像度1200×1200dpiで5m2の領域にベタ印刷を行った際の、詰まったノズルの割合により評価した。以下に評価基準を示す。
A:0%
B:0%以上0.001%以下
C:0.001%以上
(ノズル詰まり回復性)
印刷用紙をヘッドに接触後、室温で1時間放置した。全ノズル吐出に必要なクリーニング回数により判定した。以下に評価基準を示す。
A:クリーニング1回以内で回復
B:クリーニング1回以上5回以下で回復
C:クリーニング5回以上で回復
印刷用紙をヘッドに接触後、室温で1時間放置した。全ノズル吐出に必要なクリーニング回数により判定した。以下に評価基準を示す。
A:クリーニング1回以内で回復
B:クリーニング1回以上5回以下で回復
C:クリーニング5回以上で回復
(発色性)
エプソン純正紙APMPに、解像度1200×1200dpiでベタ印刷し、印刷後の記録画像のOD値を測定した。以下に評価基準を示す。
A:OD値が1.70以上
B:OD値が1.65以上1.70以下
C:OD値が1.65以下
エプソン純正紙APMPに、解像度1200×1200dpiでベタ印刷し、印刷後の記録画像のOD値を測定した。以下に評価基準を示す。
A:OD値が1.70以上
B:OD値が1.65以上1.70以下
C:OD値が1.65以下
(印刷精度)
間隔1.0mmの時の着弾ズレにより判定した。以下に評価基準を示す。
A:35μm以下
B:35μm以上70μm以下
C:70μm以上
間隔1.0mmの時の着弾ズレにより判定した。以下に評価基準を示す。
A:35μm以下
B:35μm以上70μm以下
C:70μm以上
図3は、表1の実施例及び比較例で得られた結果について、記録媒体の電気伝導度Aと、記録媒体とヘッドの間隔Bの観点から整理したものである。図3に示す測定点は、顔料の比表面積の項目を除き、表1の実施例及び比較例と対応している。
図3に示すように、間隔Bが2mmを超えると印刷精度が悪くなり、間隔Bが1mmを下回るとヘッドが記録媒体に接触し(ヘッドストライク)目詰まり信頼性が低下した。また、記録媒体の電気伝導度Aが1.0より小さいと、発色性が低下した。また、記録媒体の電気伝導度Aが1.0〜5.0mS/cmの場合、間隔Bに応じてノズル目詰まりが生じて目詰まり信頼性が低くなる場合と、画質(発色性、印刷精度)と目詰まり信頼性が両立できる場合が確認された。
具体的には、実施形態においても説明したように、記録媒体の電気伝導度Aが1.0〜3.0mS/cmの場合は、間隔B>1.0+0.2(A−1.0)mmとなるように設定し、記録媒体の電気伝導度Aが3.0〜5.0mS/cmの場合は、間隔B>1.4mmとなるように設定することにより、画質(発色性、印刷精度)と目詰まり信頼性が両立できることが見出された。
1…インクジェットプリンタ、2…記録媒体、10…搬送機構、11…ローラ、12…プラテン、30…ヘッド、31…ノズル。
Claims (5)
- ヘッドから水系顔料インクを吐出して記録媒体へ記録する記録方法であって、
30℃におけるパルスNMRによる測定から算出される顔料の比表面積が20m2/g以上55m2/g以下の水系顔料インクを用い、
前記記録媒体の電気伝導度Aが1.0〜5.0mS/cmであり、
前記記録媒体の表面と前記ヘッドの間隔Bが1.0〜2.0mmであり、
前記記録媒体の電気伝導度Aに応じて前記間隔Bを決定して記録を行う、記録方法。 - 前記記録媒体の電気伝導度Aが1.0〜3.0mS/cmの場合は、前記間隔B>1.0+0.2(A−1.0)mmであり、
前記記録媒体の電気伝導度Aが3.0〜5.0mS/cmの場合は、前記間隔B>1.4mmである、
請求項1に記載の記録方法。 - 前記顔料は自己分散顔料である、
請求項1又は2に記載の記録方法。 - 前記記録媒体は、表面に顔料及び樹脂を凝集させる定着剤を有する、
請求項1〜3に記載の記録方法。 - ヘッドからインクセットに含まれる水系顔料インクを吐出して記録媒体へ記録する記録方法であって、
パルスNMRによる測定から算出される顔料の比表面積が20m2/g以上55m2/g以下の水系顔料インクを少なくとも1つ含むインクセットを用い、
前記記録媒体の電気伝導度Aが1.0〜5.0mS/cmであり、
前記記録媒体の表面と前記ヘッドの間隔Bが1.0〜2.0mmであり、
前記記録媒体の電気伝導度Aに応じて前記間隔Bを決定して記録を行う、記録方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017065939A JP2018167462A (ja) | 2017-03-29 | 2017-03-29 | 記録方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2018167462A true JP2018167462A (ja) | 2018-11-01 |
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ID=64018334
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Country | Link |
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JP (1) | JP2018167462A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020186292A (ja) * | 2019-05-13 | 2020-11-19 | セイコーエプソン株式会社 | インクセット及びインクジェット記録装置 |
-
2017
- 2017-03-29 JP JP2017065939A patent/JP2018167462A/ja active Pending
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JP7263909B2 (ja) | 2019-05-13 | 2023-04-25 | セイコーエプソン株式会社 | インクセット及びインクジェット記録装置 |
US11643567B2 (en) | 2019-05-13 | 2023-05-09 | Seiko Epson Corporation | Ink set and ink jet recording apparatus |
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