JP2018166925A - 遊技機 - Google Patents

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小倉 敏男
Toshio Ogura
敏男 小倉
柳 漢呉
Kango Yanagi
漢呉 柳
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Abstract

【課題】情報の伝送路の最適化を図ること。
【解決手段】遊技用装置と接続可能な遊技機であって、遊技情報(設置情報、賞球情報、稼働情報、エラー情報、不正検知情報)を送信するための第1情報伝送路(払出制御基板17からSC基板325への片方向の第1接続配線)と、遊技価値に関する情報(計数球数)を送信するための第2情報伝送路(払出制御基板17からCU制御部323への片方向の第2接続配線)と、遊技価値に関する情報(球貸球数、再プレイ球数)を受信するための第3情報伝送路(CU制御部323から払出制御基板17への片方向の第3接続配線)とを介して遊技用装置と通信可能であり、遊技用装置からの認証に関する情報(SC認証応答、CU認証応答)を第3情報伝送路を介して受信可能である。
【選択図】図6

Description

本発明は、たとえばパチンコ遊技機やスロットマシン等の遊技機に関する。詳しくは、遊技用装置と通信可能な遊技機に関する。
従来、カードユニットのセキュリティ基板と遊技機との間で双方向通信を行ない、カードユニットおよび遊技機が相互に認証を行なう遊技用システムがあった(たとえば、特許文献1参照)。
特開2013−34841号公報
しかし、特許文献1の遊技用システムにおいては、カードユニットに代表される遊技用装置と遊技機との間の情報の伝送路に改善の余地があった。
本発明は、係る実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、情報の伝送路の最適化を図ることができる遊技機を提供することである。
(1) 遊技用装置(たとえば、CU3)と接続可能な遊技機(たとえば、P台2、S台)であって、
遊技情報(たとえば、設置情報、賞球情報、稼働情報、エラー情報、不正検知情報)を送信するための第1情報伝送路(たとえば、払出制御基板17からSC基板325への片方向の第1接続配線331)と、
遊技価値に関する情報(たとえば、計数球数)を送信するための第2情報伝送路(たとえば、払出制御基板17からCU制御部323への片方向の第2接続配線332)と、
遊技価値に関する情報(たとえば、球貸球数、再プレイ球数)を受信するための第3情報伝送路(たとえば、CU制御部323から払出制御基板17への片方向の第3接続配線333)とを介して前記遊技用装置と通信可能であり、
前記遊技用装置からの認証に関する情報(たとえば、SC認証応答、CU認証応答)を前記第3情報伝送路を介して受信可能である(たとえば、払出制御部171、図6参照)。
このような構成によれば、情報の伝送路の最適化を図ることができる。
(2) 上記(1)の遊技機において、
遊技盤に設けられ遊技の進行を制御する遊技制御手段(たとえば、主制御部161)と、
前記遊技盤と着脱可能な遊技枠に設けられ前記遊技制御手段と通信可能である枠制御手段(たとえば、払出制御部171)とをさらに備え、
前記遊技制御手段は、
暗号鍵を生成し(たとえば、主制御部161)、
生成した前記暗号鍵を前記枠制御手段に送信し(たとえば、主制御部161、図6参照)、
前記枠制御手段は、
前記遊技制御手段から受信した前記暗号鍵を前記第1情報伝送路を介して前記遊技用装置に送信する(たとえば、払出制御部171、図6参照)。
このような構成によれば、遊技制御手段により暗号鍵を生成するためセキュリティ性を維持できる。
(3) 上記(1)または(2)の遊技機において、
前記遊技制御手段は、さらに、
前記暗号鍵を送信した後、設置情報を前記枠制御手段に送信し(たとえば、主制御部161、図5,図6参照)、
前記設置情報を送信した後、遊技情報を前記枠制御手段に送信し(たとえば、主制御部161、図5,図6参照)、
前記枠制御手段は、さらに、
前記遊技制御手段から受信した前記設置情報および前記遊技情報を前記第1情報伝送路を介して前記遊技用装置に送信する(たとえば、払出制御部171、図5,図6参照)。
このような構成によれば、情報の伝送路の最適化を図ることができる。
(4) 遊技用装置(たとえば、CU3)と、当該遊技用装置と接続される遊技機(たとえば、P台2、S台)とを含む遊技用システムであって、
前記遊技機および前記遊技用装置は、
遊技情報(たとえば、設置情報、賞球情報、稼働情報、エラー情報、不正検知情報)を送信するための第1情報伝送路(たとえば、払出制御基板17からSC基板325への片方向の第1接続配線331)と、
遊技価値に関する情報(たとえば、計数球数)を送信するための第2情報伝送路(たとえば、払出制御基板17からCU制御部323への片方向の第2接続配線332)と、
遊技価値に関する情報(たとえば、球貸球数、再プレイ球数)を受信するための第3情報伝送路(たとえば、CU制御部323から払出制御基板17への片方向の第3接続配線333)とを介して通信可能であり、
前記遊技用装置は、
認証に関する情報(たとえば、SC認証応答、CU認証応答)を前記第3情報伝送路を介して前記遊技機に送信可能である(たとえば、CU制御部323、図6参照)。
このような構成によれば、情報の伝送路の最適化を図ることができる。
(5) 上記(4)の遊技用システムにおいて、
前記遊技機は、
暗号鍵を生成し(たとえば、主制御部161)、
生成した前記暗号鍵を前記第1情報伝送路を介して前記遊技用装置に送信する(たとえば、主制御部161、図6参照)。
(6) 上記(4)または(5)の遊技用システムにおいて、
前記遊技用装置は、管理サーバ(たとえば、鍵管理サーバ800)と通信可能であり、
前記遊技用装置は、
制御手段(たとえば、主制御部161)と、
前記制御手段と通信可能なセキュリティ監視手段(たとえば、SC基板325)とを備え、
前記制御手段と前記セキュリティ監視手段との間で通信される情報は、前記暗号鍵と異なる前記管理サーバからの鍵で暗号化して通信される(たとえば、図7参照)。
このような構成によれば、管理サーバからの鍵で暗号化するため、管理サーバと、直接、通信する遊技用装置においてセキュリティ性を維持できる。
カードユニットおよびパチンコ遊技機を示す正面図である。 パチンコ遊技機のガラス扉と前枠とを開放した状態を示す斜視図である。 遊技盤が前枠に取付けられる前と取付けられた後の様子を示す図である。 カードユニットおよびパチンコ遊技機に用いられる制御回路を示すブロック図である。 遊技用システムにおける情報の送信を説明するための図である。 遊技用システムにおける情報送信のシーケンスを示す図である。 遊技用システムにおける情報送信についてまとめた図である。 状態情報の内容を説明するための説明図である。 状態情報の内容を説明するための説明図である。 状態情報のうち遊技情報の内容をより詳細に説明するための説明図である。 遊技状態が変化する前後での入賞個数の集計結果を説明するための図である。 本実施の形態において、遊技状態が変化する前後での入賞個数の集計結果を説明するための図である。 設計値取得処理を説明するためのフローチャートである。 遊技盤面判定関連処理を説明するためのフローチャートである。 通過数加算処理を説明するためのフローチャートである。 遊技盤面判定関連処理の変形例を説明するためのフローチャートである。 本実施形態に係るパチンコ機の夜間監視装置の構成を説明するためのブロック図である。 本実施形態に係るパチンコ機の不正検出器の構成を説明するためのブロック図である。 計数カウンタの制御回路を示すブロック図である。 夜間監視装置の取外し、および主制御基板の交換の不正が発生を説明するための図である。 本実施形態に係るパチンコ機の夜間監視装置で裏面部材の開放を検出する構成を説明するためのブロック図である。 主制御基板のCPUが搭載されたチップの交換防止のための処理の流れを示すフローチャートである。 遊技システムにおいて報知可能なエラーの種類を説明するための図である。
以下、図面を参照して本発明に係る実施の形態を説明する。
<パチンコ遊技機の構成>
まず、図1を参照して、本実施の形態に係るパチンコ遊技機の構成を説明する。遊技場(ホール)内に複数配置されている各遊技島(図示略)には、遊技機の一例の封入循環式パチンコ遊技機(以下、遊技機、パチンコ機またはP台と略称することもある)2が併設されている。なお、P台2の所定側の側方位置には、該P台2に対して遊技用装置の一例のカードユニット(以下CUと略称することもある)3が1対1に対応設置されている。もちろん、本実施の形態に係るパチンコ遊技機は、島設備を必要とし、遊技媒体を封入しないパチンコ遊技機であってもよく、スロットマシン(S台ともいう)などの他の遊技機でもよい。スロットマシンの場合、メダルを必要とするスロットマシンであっても、メダル不要なスロットマシンであってもよい。また、遊技機(P台2,S台等)や、遊技用装置(カードユニット,CU3等)などを総称して遊技機器という。なお、本実施の形態では、遊技用装置としてカードユニットの例を以下に説明するが、これに限られず、P台2と接続して大当りや異常の報知、入賞回数などの遊技情報の収集などを行なう呼出しランプ装置などの情報表示装置も遊技用装置に含めてもよい。
P台2は、内部に遊技媒体の一例のパチンコ玉(遊技玉)を封入しており、遊技者が打球操作ハンドル25を操作することにより、発射モータ18(図4参照)を駆動させて封入玉を1発ずつ遊技盤26前面の遊技領域27に打込んで遊技ができるように構成されている。具体的には、打球操作ハンドル25の周囲にタッチセンサが設けられており、遊技者が打球操作ハンドル25を操作している状態でその遊技者の手がタッチセンサに触れ、その遊技者の手の接触をタッチセンサで検知して発射モータ18が駆動される。この状態で、遊技者による打球操作ハンドル25の回動操作量に応じて打球を発射する勢いが調整されて玉が遊技領域27内に発射される。
パチンコ玉の発射強度(以下、単に発射強度Tともいう)は、打球操作ハンドル25の回動操作量(以下、単にハンドル操作量ともいう)に応じて調整可能であり、ハンドル操作量を大きくするにしたがって発射強度Tが大きくなる。したがって、遊技者は、ハンドル操作量を調節することによって、自らが狙う領域をパチンコ玉が通過するように発射強度Tを調整することができる。
図1に示すP台2は、いわゆる第1種のパチンコ遊技機であって、遊技領域27の中央に可変表示装置278が設けられている。また、遊技領域27には、打込まれたパチンコ玉が入賞可能な複数種類の入賞口が設けられている。図1に示す遊技領域27には、1つの大入賞口(可変入賞球装置)271と、3つの普通入賞口272,273,274と、3つの始動入賞口275,276,277とが示されている。特に、始動入賞口276は、遊技者にとって有利な第1の状態(たとえば開成状態)と遊技者にとって不利な第2の状態(たとえば閉成状態)とに変化可能な電動チューリップで構成されている。
可変表示装置278は、複数種類の識別情報(図柄)を可変表示可能な可変表示部を備えており、各始動入賞口275,276,277に入賞した始動入賞玉の検出信号に基づいてそれらの複数種類の識別情報の可変表示を開始させる。可変表示装置の表示結果が特定の識別情報の組合せ(たとえばぞろ目)になると、大当り状態となり、大入賞口271が開放する。
また、可変表示装置278の表示結果が大当り図柄の組合せ(ぞろ目)のうちの予め定められた特別の識別情報の組合せ(たとえば777等の確変図柄の組合せ)となることにより、確変大当り状態が発生し、それに伴う大当り状態の終了後、大当りの発生確率が向上した確率変動状態(確変状態)が発生する。
遊技領域27内に打込まれたパチンコ玉はいずれかの入賞口に入賞するかあるいは入賞することなくアウト口154に回収される。いずれかの入賞口に入賞したパチンコ玉およびアウト口154に回収されたパチンコ玉は再度P台2内の回収経路を通って打球発射位置にまで還元される。そして、遊技者が打球操作ハンドル25を操作することにより再びその打球発射位置のパチンコ玉が遊技領域27内に打込まれる。
P台2は、CU3を側方位置に設置することでCU3から伸びる表示器54をP台2の前面に設けた接続面54aに嵌合させる。そのため、P台2における遊技領域27の下方位置には、表示器54が設けられている。表示器54は、液晶表示装置で構成されており、持点やカード残額、あるいは可変表示装置278の表示と連動した様々な演出画像を遊技者に表示する。また、表示器54は、裏面に設けた接続端子(図示せず)をP台2の接続面54aに設けた接続端子54bに接続することでP台2に嵌合させている。このように、CU3の表示器54をP台2の接続面54aに嵌合させる構成であれば、CU3とP台2とをより強く連結することができ、不正を防止することができる。さらに、表示器54との連結係止を、ガラス扉6または打球操作ハンドル25が設けられた下扉を開かないと解除することができないようにすることで、不正をさらに防止することができる。なお、表示器54は、図1に示すようにCU3と一体に形成されP台2の接続面54aに嵌合させる構成だけに限定されず、CU3から独立して形成されP台2の前面に取付けられる構成でもよい。
また、P台2の接続面54aの上方位置に遊技玉数を表示するための遊技玉数表示器が設けられている。遊技玉数表示器29は、7セグメント式のLEDディスプレイで構成されており、払出制御部171によって制御される。この遊技玉数表示器29により、遊技玉数や発生したエラーのエラー番号等が表示される。なお、遊技玉数表示器29は、7セグメント式のLEDディスプレイに限定されず、液晶表示器や有機EL表示器、その他の表示器で構成してもよい。
さらに、P台2における遊技玉数表示器29の左方位置には、遊技玉から持玉への計数処理をするための計数ボタン28が設けられている。本実施の形態では、計数ボタン28を押下し続けた時間に応じて計数動作が繰返し実行される。なお、押下継続時間に関わらず、1度押下すると、所定数(たとえば100玉)だけ遊技玉から持玉への計数が行なわれるようにしてもよく、あるいは、計数ボタン28を1度押下した場合には、その押下時間にかかわらず(長押しか否かにかかわらず)、現在遊技者が所有している遊技玉のすべてが計数されるようにしてもよい。また、計数速度は、カード返却操作を行なう場合にさらに向上し、スムーズなカード返却処理を実現している。
このように、計数ボタン28をP台2側に設けているため、計数ボタン28をCU3側に設ける場合に比較して、P台2に正対して座っている遊技者の操作性を向上できる。また、P台2は、遊技領域27の右上位置および左上位置に、可変表示装置278で表示される演出にあわせて再生する音楽データを出力するためのスピーカ270が設けてある。なお、スピーカの位置および個数は、図1に示す構成に限定されず、必要に応じて位置および個数を変更してもよい。
本実施の形態に係るP台2は、遊技盤26とそれ以外の前枠(遊技機枠)5とに分けることができる。特に、遊技盤26は、各社が開発するパチンコ遊技機の機種毎に異なるものである一方、前枠5は、機種に関わらず共通の共通枠とされている。このため、遊技店は新台入れ替えの際には遊技盤26のみの交換で事足りる。
<カードユニットの構成>
次に、引続き図1を参照して、本実施の形態に係るCU3の構成を説明する。このCU3は、会員登録をしていない一般の遊技者に対して発行される遊技用記録媒体であるプリペイド機能を備えるビジターカード(一般カードとも言う)や、該遊技場に会員登録した会員遊技者に対して発行される遊技用記録媒体である会員カードを受付ける。ビジターカードや会員カードはICカードで構成されている。
それらのカードを受付けたCU3は、カードの記録情報により特定される遊技者所有の遊技価値(たとえばカード残額、持玉数、あるいは貯玉数等)を“遊技玉のデータ”に変換する機能を有する。P台2では、遊技玉のデータによって特定される玉数相当の弾球遊技が可能とされる。つまり、“遊技玉のデータ”とは、発射可能な玉の発射残数を示すデータである。以下の説明では、“遊技玉のデータ”を貯玉や持玉と同様に、単に“遊技玉”と称する。
CU3の前面側には、紙幣を挿入するための紙幣挿入口302、会員カードやビジターカードを挿入するためのカード挿入/排出口309などが設けられている。このカード挿入/排出口309に挿入された会員カードやビジターカードがカードリーダライタ(図示省略)に受付けられ、そのカードに記録されている情報が読取られる。
CU3の前面側には、表示器312と、会員カードを受付けた場合において、該会員カードに記録された会員カードID(単に、カードID、C-IDとも言う)ならびに会員カードIDにより特定される貯玉数を用いた再プレイ遊技を実施するための再プレイボタン319とが設けられている。
表示器312は、挿入された遊技用記録媒体(カード)に記録されているプリペイド残額(カード残額または単に残額とも言う)を表示するものであるが、遊技玉数やその他の各種情報を表示可能であるとともに、表面が透明タッチパネルで構成されており、表示器312の表示部に表示された各種表示項目を指でタッチすることにより各種操作が入力可能となるように構成されている。
再プレイボタン319を操作した場合に、挿入されたカードに遊技者が獲得した持玉数が記録されているときにはその持玉数の一部を引落として遊技玉に変換し、変換した遊技玉に基づいてP台2による遊技を行なうことが可能となる。一方、挿入されたカードが会員カードであり持玉数が記録されておらずかつ貯玉がホール用管理コンピュータ等に記録されている場合には、その貯玉の一部が引落とされて遊技玉に変換され、P台2による遊技が可能となる。つまり、挿入されたカードに対応付けて貯玉と持玉との双方が記憶されている場合には、持玉が優先的に引落とされる。なお、再プレイボタン319とは別に、持玉を引落とすための専用の持玉払出ボタンを設け、再プレイボタン319は貯玉引落とし専用のボタンとしてもよい。
ここで、「貯玉」とは、前日以前に獲得した玉でホールに預けている玉であり、貯玉払出により遊技玉となる。また、貯玉は、遊技場に預入れられた遊技媒体であり、一般的に当該遊技場に設置されたホール用管理コンピュータやその他の管理コンピュータにより管理される。
「持玉」とは、当日獲得した玉であり、持玉払出により遊技玉となる。また、持玉数は、遊技者が遊技機により遊技を行なった結果遊技者の所有となった遊技玉数をカードに記録したものであって、未だに遊技場に預入れられていない玉数のことである。一般的には、遊技場において当日遊技者が獲得した玉数を「持玉」と言い、前日以前に遊技者が獲得した玉数であって遊技場に預入れられた玉数を「貯玉」と言う。
「遊技玉」とは、遊技機で発射可能な玉である。遊技玉数のデータは、既に説明したとおり、プリペイドカードの残額、持玉、あるいは貯玉を引落とすことと引き換えにして生成される。
なお、持玉数を遊技場に設定された持玉数管理用の管理装置で管理してもよい。要するに、「貯玉」と「持玉」との違いは、遊技場に預入れるための貯玉操作が行なわれて遊技場に預入れられた玉数であるか、あるいは、未だに遊技場に預入れられていない段階の玉数であるかの点である。
本実施形態では、貯玉データは会員カードに直接記録させずホール用管理コンピュータ等の遊技場に設置されたサーバに会員カード番号と対応付けて記憶させ、会員カード番号に基づいて対応する貯玉を検索できるように構成されている。一方、持玉は、カードに直接記録している。しかし、それに限定されるものではなく、両者ともにホールサーバやホール用管理コンピュータ811にカード番号と対応付けて記憶させてもよい。ビジターカードの場合も、持玉は、ビジターカードに直接記録している。しかし、それに限定されるものではなく、持玉をホールサーバやホール用管理コンピュータ811にカード番号と対応させて記憶させてもよい。このホールサーバやホール用管理コンピュータ811にカード番号と対応させて記憶させる際に、ホールサーバやホール用管理コンピュータ811に記憶させた時刻を特定できるデータをカード(会員カード、ビジターカード)に書込んで排出してもよい。また、プリペイド残額についてはカード(会員カード、ビジターカード)に直接書込んで排出する。
なお、持玉を、カード(会員カード、ビジターカード)、またはホールサーバに記憶させるタイミングは、たとえば、計数ボタン28が操作されて計数処理が行なわれる度にリアルタイムに記憶させる、一定周期ごとに記憶させる、またはカードを返却するときに一括して記憶させるなどのタイミングとすることが考えられる。
また、遊技者が遊技を終えてCU3からカードを返却したときには、CU3に記憶していた持玉が一旦貯玉としてホールサーバやホール用管理コンピュータ811に記憶されるようにし、その遊技者がカードの返却を受けた日と同じ日に再び同じまたは別のCU3にカードを挿入したときには、一旦貯玉として記憶された当日分の持玉のみが再びそのCU3に記憶され、その持玉の範囲で遊技玉を加算し、遊技できるようにしてもよい。
紙幣挿入口302に挿入された紙幣は、貨幣識別器(図示省略)により取込まれてその真贋や紙幣種別の識別がなされる。
CU3の前面側には、さらに、IR(Infrared)感光ユニット(IR受光ユニットとも言う)320と、玉貸ボタン(貸出ボタンとも言う)321と、カード返却ボタン322とが設けられている。IR感光ユニット320は、遊技場の係員が所持するリモコン(図示略)から赤外線信号を受信して電子信号に変換して出力するIR感光ユニット320である。玉貸ボタン321は、挿入されたカードに記録されている残額を引落としてP台2による遊技に用いるための操作(遊技玉への変換操作)を行なうボタンである。カード返却ボタン322は、遊技者が遊技を終了するときに操作され、挿入されているカードに遊技終了時の確定した遊技玉数(カード挿入時の持玉数−遊技玉への変換数+計数操作によって計数された持玉数)を記憶させて排出するための操作ボタンである。
次に、図2を参照して、P台2は、額縁状の外枠4に対して、前枠(以下、セルとも言う)5とガラス扉6とがその左側縁を揺動中心として開閉可能に設けられている。
前枠5における揺動中心とは反対側の端縁付近(遊端側)には、上下1対の係合突起6a、6bが設けられている。この係合突起6a、6bは、図示しないバネによって下方向に押圧されている。一方、外枠4の係合突起6a、6bに対向する位置に、係合受け片7a、7bが設けられている。開放状態の前枠5を外枠4に押付けることにより係合突起6a、6bが係合受け片7a、7bを乗越え、乗越えた状態でバネの付勢力により係合突起6a、6bが下方に移動し、ロック状態となる。
そして、遊技場の係員が図1に示した鍵穴10に鍵を挿入して解錠操作(たとえば時計回り回転)することにより、バネの付勢力に抗して上下1対の係合突起6a、6bが上方に押上げられ、その結果係合受け片7a、7bに対する係合突起6a、6bの係合が解除されてロック解除状態となり、前枠5が開放される。
さらに、前枠5にはガラス扉6用の係合突起8も設けられており、その係合突起8に対向するガラス扉6部分には、係合穴9が設けられている。係合突起8は、図示しないバネによって下方に押圧されており、開放状態のガラス扉6を前枠5に押付けることにより係合穴9の下縁部分によって係合突起8が押上げられて乗越えることにより、バネの付勢力により係合突起8が押下げられ、係合突起8と係合穴9とが係合されてロック状態となる。この状態で、遊技場の係員が図1に示した鍵穴10に鍵を挿入して解錠操作(たとえば反時計回り回転)することにより、バネの付勢力に抗して係合突起8が引上げられ、係合突起8と係合穴9との係合が解除されてロック解除状態となり、ガラス扉6が開放される。
前枠5の下方部分における外枠4と接触する箇所に前枠開放検出スイッチ13が設けられており、前枠5が開放されたことが検出される。また、前枠5の上方部分におけるガラス扉6との接触部分にガラス扉開放検出スイッチ12が設けられており、ガラス扉6が開放されたことがこのガラス扉開放検出スイッチ12により検出される。
ガラス扉開放検出スイッチ12および前枠開放検出スイッチ13の開放回数は、夜間監視装置53(図4参照)に内蔵された計数カウンタ120により計数される。計数カウンタ120は、CPU,ROM,RAM等が搭載され、P台2の電源供給が途切れたときでもバックアップ電源として夜間監視装置53内に設けた内蔵電池172(図4参照)により動作可能である。例えば、夜間等でP台2の電源OFF時、内蔵電池172から供給される電圧に基づきガラス扉6や前枠5の開放検出回数を計数してその計数値を払出制御部171へ送信することができる。もちろん、P台2の電源ON時は、内蔵電池172からではなくP台2の電源から供給される電圧に基づきガラス扉6や前枠5の開放検出回数を計数してその計数値を払出制御部171へ送信することもできる。ここで、内蔵電池172は、たとえば、夜間監視装置53内に設けられたキャパシタや蓄電池である。
遊技盤26の裏面(ガラス扉6と対向する面とは反対側の面)に、主制御基板16が設けられている。外枠4の裏面は閉じられているため、まず前枠5を開放して前枠5から遊技盤26を取外すことで、主制御基板16が遊技盤26から着脱可能な状態になる。つまり、遊技盤26より主制御基板16を取外す、または主制御基板16に設けた半導体チップを交換する作業を行なうためには、前枠5を開放する必要があるため前枠開放検出スイッチ13で当該作業が行われた可能性があることを検出することができる。よって、遊技盤26より主制御基板16を不正に取外す、または主制御基板16に設けた半導体チップを不正に交換すれば、前枠開放検出スイッチ13で当該作業が行われた可能性があることを検出することができる。
さらに、前枠5の裏面に、払出制御基板17が設けられている。払出制御基板17も、まず前枠5を開放してから、前枠5の裏面より取外す必要がある。よって、前枠5の裏面より払出制御基板17を不正に取外す、または払出制御基板17に設けた半導体チップを不正に交換すれば、前枠開放検出スイッチ13で当該作業が行われた可能性があることを検出することができる。
次に、遊技盤26を前枠5に設置する構成について説明する。図3は、遊技盤26が前枠5に取付けられる前と取付けられた後の様子を示す図である。図3に示すように前枠5の裏面には、取付機構34a、34bがそれぞれヒンジ35a、35bを中心に開閉自在に設けられている。取付機構34a、34bは、コの時型をしており、遊技盤26に対応した幅の底を持つ。遊技盤26を前枠5に対して図3(b)の矢印方向に押し込むことで、図3(a)に示すように遊技盤26が取付機構34a、34bにより固定される。遊技盤26が取付機構34a、34bにより固定されるときに、遊技盤26側に設けた凸型ドロアコネクタ32が前枠5側に設けた凹型ドロアコネクタ33と結合する。ここで、凸型ドロアコネクタ32および凹型ドロアコネクタ33は、位置ずれに対してフレキシブル性を有するフローティングコネクタである。
また、遊技盤26を前枠5に設置する際に、凸型ドロアコネクタ32が凹型ドロアコネクタ33と結合することで、遊技盤26側の主制御基板16と、前枠5側の払出制御基板17とが接続されることになる。さらに、遊技盤26は決まった位置に固定されるとともに、凸型ドロアコネクタ32および凹型ドロアコネクタ33はある程度の位置ずれに対してフレキシブル性を有しているので、凸型ドロアコネクタ32と凹型ドロアコネクタ33との位置関係を意識することなくこれらが結合することができる。なお、取付機構34a、34bを設けず、凸型ドロアコネクタ32および凹型ドロアコネクタ33のみで、遊技盤26を前枠5に設置する構成であっても、凸型ドロアコネクタ32および凹型ドロアコネクタ33自体がフレキシブル性を有するフローティングコネクタであるため、遊技盤26と前枠5との位置関係を意識することなくこれらが結合することができる。ここで、凸型ドロアコネクタ32は、遊技盤26の内部配線(図示せず)を介して主制御基板16に接続され、凹型ドロアコネクタ33は、信号ケーブル36を介して、図2に示す払出制御基板17に接続されている。
<カードユニットとパチンコ遊技機との構成>
図4は、CU3とP台2との構成を示すブロック図である。図4を参照して、CU3とP台2との制御回路の概略を説明する。
CU3には、マイクロコンピュータ等から構成されたCU制御部323が設けられている。このCU制御部323は、CU3の主制御機能部であり、制御中枢としてのCPU(Central Processing Unit)、CPUが動作するためのプログラムや制御データ等を記憶しているROM(Read Only Memory)、CPUのワークエリアとして機能するRAM(Random Access Memory)、周辺機器との信号の整合性を保つための入出力インターフェイス等が設けられている。
CU制御部323には、ホール用管理コンピュータ811やセキュリティ上の管理を行なうホールサーバ(不図示)と通信を行なうための外部通信部(図示省略)が設けられている。CU制御部323には、P台2の払出制御基板17とセキュリティを確保しながら通信を行なうためのセキュリティ基板(SC基板)325が接続される。セキュリティ基板325は、CU3のセキュリティ監視機能部である。なお、セキュリティ基板325上にCU制御部323を設けてもよく、あるいは、セキュリティ基板325とは別の基板にCU制御部323を設けてもよい。CU3にはP台2側への接続部(図示省略)が設けられており、P台2にはCU3側への接続部(図示省略)が設けられている。これら接続部は、たとえばコネクタ等で構成されている。なお、CU3とP台2との接続は、コネクタを介して電気的に配線で接続される実施例について説明するが、CU3とP台2との間で必要な情報(例えば、識別情報や玉数の情報など)が通信可能であれば、有線、無線などの接続方式は問わない。
CU3側とP台2側の払出制御基板17とは、このコネクタと接続配線とを介して通信可能に接続される。具体的には、接続配線には、第1接続配線331、第2接続配線332、および、第3接続配線333が含まれる。
第2接続配線332は、P台2側の払出制御基板17からCU3側のCU制御部323への一方向の情報伝送路であり、主に、P台2側からCU3側に伝達する必要のある遊技価値に関する情報、たとえば、計数球数(以下、計数玉数ともいう)を、P台2側からCU3側に伝送する。計数球数とは、計数操作によって遊技玉から持玉に変換される玉数である。
第3接続配線333は、CU3側のCU制御部323からP台2側の払出制御基板17への一方向の情報伝送路であり、主に、CU3側からP台2側に伝達する必要のある遊技価値に関する情報、たとえば、球貸球数および再プレイ球数を、CU3側からP台2側に伝送する。球貸球数は、玉貸ボタン321の操作に応じて、挿入されたカードに記録されている残額から引落された額に応じて貸出された玉数であり、遊技玉数に加算される。再プレイ球数は、再プレイボタン319の操作に応じて、挿入されたカードに対応する持玉数または貯玉数から遊技玉数に加算される玉数である。
第1接続配線331は、P台2側の払出制御基板17からCU3側のセキュリティ基板325への一方向の情報伝送路であり、主に、P台2側からCU3側に伝達する必要のある遊技価値に関する情報以外の遊技情報を、P台2側からCU3側に伝送する。遊技情報については後述する。
セキュリティ基板325には、セキュリティ基板325と払出制御基板17との通信を制御するための通信制御IC325aと、P台2のセキュリティを監視するためのセキュリティチップ(SC)325bが設けられている。さらに、SC325bは、不正検知部1325を備え、不正検知部1325がCU制御部323からP台2に通知される遊技玉の加算要求情報を監視することにより不正検知を行ない、不正検知時に鍵管理サーバ800(図5参照)に通知する。また、不正検知用の設定値(定数)は鍵管理サーバ800から基板制御情報として通知される。
CU制御部323には、前述した貨幣識別器により紙幣の真贋および種類が識別されて、その識別結果信号が入力される。また、CU制御部323には、遊技場の係員が所持しているリモコンから発せられた赤外線をIR感光ユニット320が受光すれば、その受光信号が入力される。CU制御部323には、挿入されたカードの記録情報をカードリーダライタが読取って、その読取り情報が入力されるとともに、CU制御部323からカードリーダライタに対し、挿入されているカードに書込むデータが伝送されたときに、カードリーダライタはそのデータを挿入されているカードに書込む。カードの記録情報には、カードIDが含まれる。CU制御部323は、カードリーダライタが読み取ったカードIDを遊技終了まで記憶する。
CU制御部323は、遊技者が遊技している際、遊技者の持玉を管理・記憶する。CU制御部323から残額あるいは遊技玉数等のデータが表示制御部350に出力され、表示制御部350で表示用データに変換される。CU3の前面に設けられる表示器312および図1に示すようにP台2の前面に配置されている表示器54に対し、表示制御部350で変換した表示用データが送信される。なお、表示器54に送信される表示用データは、まず中継基板14に入力される。表示器312および表示器54には、その表示用データに応じた画像が表示される。また、表示器312の表面に設けられているタッチパネルを遊技者が操作すれば、その操作信号が表示制御部350を介してCU制御部323に入力される。遊技者が玉貸ボタン321を操作することにより、その操作信号がCU制御部323に入力される。なお、玉貸ボタン321は、CU3に設ける構成に限定されるものではなく、P台2に設けて操作信号をCU制御部323に入力する構成であっても良い。遊技者が再プレイボタン319を操作することによりその操作信号がCU制御部323に入力される。遊技者がカード返却ボタン322を操作することによりその操作信号がCU制御部323に入力される。
P台2には、P台2の遊技の進行制御を行なう主制御基板16と、遊技玉を管理・記憶する払出制御基板17と、払出制御基板17の指令に基づいて発射モータ18を駆動制御する発射制御基板31と、可変表示装置278と、主制御基板16から送信されてくるコマンドに基づいて可変表示装置278を表示制御する演出制御基板15とが備えられている。
主制御基板16および演出制御基板15は、遊技盤26に設けてある。主制御基板16には主制御部161である遊技制御用マイクロコンピュータが搭載されている。主制御部161は、遊技機の主制御機能部である。遊技機制御用マイクロコンピュータは、制御中枢としてのCPU(Central Processing Unit)、CPUが動作するためのプログラムや制御データ等を記憶しているROM(Read Only Memory)、CPUのワークエリアとして機能するRAM(Random Access Memory)、周辺機器との信号の整合性を保つための入出力インターフェイス等が設けられている。主制御部161は、遊技盤26に設けられている入賞センサ162、および電波センサ163と接続してある。
主制御部161は、各始動入賞口275,276,277に玉が入賞すると、大当り(あるいはさらに小当りを含む)/外れを決定するための乱数を抽選し、その乱数を記憶する。これを保留記憶という。保留記憶数の最大値は、たとえば、「4」である。主制御部161は、可変表示装置278で新たな可変表示を開始できる状態になれば、保留記憶を1つ消化してその保留記憶に基づいた大当り判定を行なうとともに可変開始から表示結果の導出に至るまでの可変表示時間を複数種類の中から決定する。また、大当りを決定したときには、確率変動を生じさせるか否かも併せて決定する。主制御部161は、その大当り判定の結果(確変にするか否かを含む)、および可変表示時間に関する情報をコマンドとして演出制御基板15に搭載された演出制御部151へ送信する。
主制御部161から演出制御部151へ送信される可変表示に関するコマンドには、可変表示の開始を示す可変開始コマンド、可変表示の結果を示す表示結果コマンド(大当り/外れ)、可変表示パターンを特定可能な可変表示時間コマンド、可変表示結果を導出表示させるタイミングを示す可変停止コマンドなどが含まれる。さらに、主制御部161から演出制御部151へ送信されるコマンドには、大当り中に大当りの進行状況を特定可能なコマンドや、新たな保留記憶の発生を示すコマンド、遊技状態のエラーの発生を示すコマンドなどがある。
演出制御部151は、主制御部161から送信されてくるこれらのコマンドに基づいて可変表示装置278の可変表示内容を決定する。たとえば、演出制御部151は、主制御部161から送信されてくるコマンドに基づいて可変表示結果および可変表示時間を特定し、停止図柄を決定するとともに可変表示パターン(リーチの有無、リーチの種類)を決定し、さらには大当りやリーチに関する予告演出の演出パターンを決定する。演出制御部151は、決定した可変表示内容に従って可変表示装置278を表示制御する。
演出制御基板15は、CU3の中継基板14を介して、表示器54とも接続されている。演出制御部151は、可変表示装置278に対して可変表示等のための表示制御信号を送信するとともに、可変表示装置278の表示と連動する表示を行なうための表示制御信号を表示器54へ送信可能である。なお、中継基板14および表示器54は、P台2側に設けるようにしてもよい。この場合、P台2側の演出制御基板15は、CU3を介さずに直接P台2側の中継基板14と接続される。また、遊技盤26には、図示していないが電飾LEDが設けられており、演出制御基板15が当該電飾LEDの点灯を制御している。
払出制御基板17は、前枠5に設けてある。払出制御基板17には、払出制御部171である払出制御用マイクロコンピュータが搭載されている。払出制御部171は、遊技機の払出制御機能部である。払出制御用マイクロコンピュータは、制御中枢としてのCPU(Central Processing Unit)、CPUが動作するためのプログラムや制御データ等を記憶しているROM(Read Only Memory)、CPUのワークエリアとして機能するRAM(Random Access Memory)、周辺機器との信号の整合性を保つための入出力インターフェイス等が設けられている。
また、払出制御基板17に対し、発射玉検出スイッチ903、アウト玉検出スイッチ701、ファール玉検出スイッチ33A、計数ボタン28、電波センサ173が電気的に接続された状態で設けられている。この電波センサ173は、電波を不正に発信して主に玉上げスイッチ(上)41aを常時オン状態にする不正行為を検知するためのものである。この電波センサ173の検出信号が払出制御基板17の入力ポート(図示省略)を介して払出制御部171へ入力される。玉上げスイッチ(上)41aは、オンからオフに変化したことにより遊技玉の発射を検出し、その検知に基づいて、払出制御部171が、遊技玉数を「1」減算する。
したがって、不正電波によりこの玉上げスイッチ(上)41aが常時オン状態になると、いくら玉を発射しても遊技玉数が減算されない状態となる。このような電波による不正を電波センサ173により検知する。
主制御基板16から払出制御基板17に対し、主制御チップID、入賞口情報、ラウンド情報、接続確認信号、入賞検出信号、始動入賞口入賞情報、エラー情報、図柄確定回数、大当り情報、メーカ固有大当りの情報が送信される。
主制御チップID(メインチップIDとも言う)は、P台2の主制御基板16に記録されているチップIDのことであり、P台2の電源投入時に払出制御基板17に対して送信される情報である。入賞口情報は、入賞口の種類(始動入賞口、普通入賞口、大入賞口)と、賞球数(入賞口に遊技玉が入ったときの払出玉数)とを含む情報であり、P台2の電源投入時に払出制御基板17に対して送信される。ラウンド情報は、大当りしたときのラウンド数の情報であり、P台2の電源投入時に払出制御基板17に対して送信される。
接続確認信号は、主制御基板16と払出制御基板17とが接続されていることを確認するための信号であり、主制御基板16から払出制御基板17へ所定の電圧の信号が常時供給されており、払出制御基板17がその所定電圧信号を受信していることを条件として払出制御基板17が動作制御するように構成されている。入賞検出信号は、始動入賞口以外の入賞口に入賞したパチンコ玉の検出信号である。この検出信号を受けた払出制御基板17は、その入賞玉1個に対して付与すべき玉数を、遊技玉数と加算玉数とに加算する制御を行なう。
始動入賞口入賞情報とは、始動入賞口のいずれかにパチンコ玉が入賞したことを示す情報である。エラー情報とは、主制御基板16が遊技制御を行なっている最中にエラーが発生した場合にその旨を払出制御基板17へ通知するための情報である。
図柄確定回数とは、各始動入賞口への入賞に対する可変表示装置の表示結果として確定した図柄の情報である。
大当り情報とは、大当りが発生したことを示す情報であり、その内訳は、各メーカ共通の大当りを示す共通大当り情報とメーカ固有の大当りを示すメーカ固有大当り情報とがある。共通大当り情報は、たとえば15ラウンド大当り等のように、各遊技機メーカが共通に採用している大当りであり、その大当りに伴って確変が発生する場合には確変情報を含み、その大当りに伴って時短状態(可変表示装置の可変表示時間を短縮する制御状態)が発生する場合にはその時短情報を含んでいる。メーカ固有大当りとは、たとえば突然確変(突確)のような、或る遊技機メーカのみが採用している大当り状態のことである。
払出制御基板17から主制御基板16へ、ヘルスチェックコマンドと賞球個数受付コマンドとが送信される。ヘルスチェックコマンドとは、主制御基板16が正常に動作しているか否かをチェックするためのコマンドである。賞球個数受付コマンドとは、加算玉数を受付けた旨を示すコマンドである。
アウト玉検出スイッチ701から払出制御基板17へアウト玉検出信号が入力される。このアウト玉検出信号が入力された払出制御基板17は、遊技中玉数(遊技領域27に浮遊している浮遊玉の玉数)を減算更新する。ファール玉検出スイッチ33Aからファール玉検出信号が入力された払出制御基板17では、加算玉数と遊技玉数とを加算更新するとともに、遊技中玉数を減算更新する。発射玉検出スイッチ903から払出制御基板17へ発射玉検出信号が入力される。この発射玉検出信号が入力された払出制御基板17は、遊技中玉数を減算更新する。
前枠5には、払出制御基板17の他、発射制御基板31、発射モータ18、遊技玉数表示器29が設けられている。なお、遊技玉数表示器29は前枠5に直接取り付けてもよいが、玉が払い出される通常のパチンコ遊技機の前面側に設けられた上皿や下皿のように、前枠5に対して回動可能な態様で設けるようにしてもよい。この点は、表示器54についても同様である。払出制御基板17の払出制御部171は遊技玉数表示器29に遊技者が現在所有している遊技玉数を表示する。
払出制御基板17から発射制御基板31へ、発射制御信号と発射許可信号とが出力される。それを受けた発射制御基板31は、発射装置の発射モータ18を励磁するための信号を出力する。これにより、パチンコ玉が遊技領域27へ弾発発射される状態となる。発射制御基板31は、遊技者が打球操作ハンドル25に触れていることを検出するタッチリングの入力信号が入力されているときに発射モータ励磁出力を発し、発射モータ18を駆動させる。
発射強度センサ19は、発射モータ18によるパチンコ玉の発射強度Tを検出する。たとえば、発射強度センサ19は、ハンドル操作量に応じて電気抵抗値が変化するように構成された可変抵抗から出力されるアナログ値をデジタル値に変換した値を発射強度Tとして検出する。以下では、例示的に、ハンドル操作量に応じて発射強度Tが0(最小値)から99(最大値)まで変化するものとして説明する。発射強度センサ19の検出結果は、発射制御基板31経由で払出制御基板17およびCU3に出力される。
前枠5には、ガラス扉6の開放検出、主制御基板16の交換主基板の取外しなどを監視する夜間監視装置53が設けられている。夜間監視装置53は、ガラス扉開放検出スイッチ12および前枠開放検出スイッチ13などの開放検出スイッチと接続されるとともに、当該装置内の電源装置から当該装置内の不正検出器(夜間監視装置53のCPUを内蔵している部分)に至るループ状の電力線に前枠5に設けた払出制御基板17や遊技盤26に設けた主制御基板16などを直列に接続している。そのため、夜間監視装置53は、開放検出スイッチからの信号に基づきガラス扉6などの開放回数をカウントすることができるとともに、ループ状の電力線の電圧値の変化に基づいて、主制御基板16の交換主基板の取外しなどを検出することができる。夜間監視装置53には、バックアップ電源として内蔵電池172が設けられており、内蔵電池172がP台2の電源OFF時に電力を必要とする機器(例えば、ループ状の電力線や計数カウンタなど)に対して電力を供給している。
P台2の前面には、CU3から伸びた表示器54および中継基板14が設けられている。表示器54は、中継基板14を介してCU3の表示制御部350からの表示データ(表示制御信号)を受信する。さらに、表示器54は、中継基板14を介して演出制御基板15からの表示データ(表示制御信号)を受信する。
中継基板14には演出制御基板15および表示制御部350のうち一方からの表示制御信号を表示器54へ出力して表示器54に演出制御基板15または表示制御部350からの表示制御信号に基づく画像を表示するための切換回路141が搭載されている。
なお、本実施の形態では、P台2の前面に設けられるCU3から伸びた表示器54をCU3側で制御できるように構成されているが、これに代えて、P台2側に表示器54を設けCU3側から表示制御できるように構成しても、P台2側に表示器54を設けP台2側で表示制御できるようにP台2側に表示制御用基板を設ける構成でもよい。この場合、表示制御用基板は、払出制御部171の指令に基づいて表示器54を表示制御する。
RAMクリアスイッチ293は、P台2のRAMに記憶している遊技機情報や遊技情報を消去するためのスイッチであり、P台がエラー状態となった後当該スイッチを店員が操作することで初期状態に戻すことが可能となる。このRAMクリアスイッチ293は、たとえばカードが排出された後に店員により操作される。
<パチンコ玉の循環経路>
ここでは、図1および図4を参照して、P台2におけるパチンコ玉の循環経路を概説する。
遊技者が打球操作ハンドル25を操作すると、発射モータ18が駆動する。これにより、発射位置にまで供給されてきた1個のパチンコ玉が打球ハンマーにより弾発されてそのパチンコ玉が遊技領域27に打込まれる。
遊技玉の発射検出は、玉上げスイッチ(上)41aがオンからオフに変化したことにより検出される。この検出は、払出制御部171が設けられている払出制御基板17(図4参照)でのポート入力により検知され、その検知に基づいて、払出制御部171が、遊技玉数を「1」減算する。
遊技領域27に打込まれた玉のうち、アウト口154(図1参照)に進入したアウト玉は、アウト玉流下経路を流下し、その途中に設けられたアウト玉検出スイッチ701によって検出される。ファール玉は、ファール玉戻り経路を通って流下し、その途中に設けられたファール玉検出スイッチ33Aによって検出される。
入賞口や可変入賞球装置に入賞したすべての入賞玉は、遊技機背面で集められて回収玉通過経路に誘導される。同様に、アウト玉およびファール玉も回収玉通過経路に誘導される。回収玉通過経路には発射玉検出スイッチ903が設けられている。このため、入賞玉、アウト玉、およびファール玉のすべてが発射玉検出スイッチ903によって検出される。つまり、発射玉検出スイッチ903は、弾発されたパチンコ玉のすべてを検出するスイッチである。このスイッチの検出数と、発射モータ18により弾発されたパチンコ玉の弾発数とが等しくなったときに、打込まれたパチンコ玉がすべて回収されたと判定できる。
そこで、本実施の形態では、発射玉検出スイッチ903の検出数と弾発数との差を演算しており、この差数が0でないときには、遊技領域27に打込まれた玉の回収が済んでいないと判定している。この判定をすることによって、遊技領域27を転動中であるか、遊技領域の釘等の間に引っ掛かって落下していないような浮遊玉が存在していないかどうかを判断できる。
<カードユニットおよびパチンコ遊技機に発生した異常の通知処理>
相互認証の結果、異常を検知した場合の通知処理は以下のように行なわれる。CU制御部323、セキュリティ基板325、払出制御部171、あるいは主制御基板16の各制御部において異常が発生した場合には、異常が発生した制御部に接続されている制御部によって異常が検知され、他の制御部に対して通知が行なわれる。ここで言う異常には、CU制御部323、セキュリティ基板325、払出制御部171、あるいは主制御基板16を、不正に製造された他のものに差し替えるとか、あるいはノイズ等により誤作動したり故障したりした場合や、断線等によるオフライン状態などが含まれる。鍵管理サーバ800は、CU3内部の電子部品のシリアルID(SIDとも言う)毎に対応付けて、CU通信制御部のSIDと認証鍵とを記憶している鍵の管理サーバである。また、鍵管理サーバ800は、主制御基板16と互いに通信可能なサーバである。
まず、CU3のセキュリティ基板325により異常が発生した場合には、前述したCU制御部323とセキュリティ基板325との間で行なわれる相互認証の結果、CU制御部323が異常を検知する。この相互認証では、シリアルID認証と機器認証の他に、セッション鍵による機器認証も含まれている。
シリアルIDは、セキュリティ基板325のシリアルID(基板シリアルID)であり、セキュリティ基板325のセキュリティチップ325bを製造する段階において、該セキュリティチップ325bのROMに記憶されている。また、CU3が遊技場に搬入された後、ホールサーバに接続されたときに、鍵管理センタの鍵管理サーバ800からホールサーバ経由で基板シリアルIDがダウンロードされてCU制御部323に記憶される。
CU制御部323がセキュリティ基板325の異常を検知した場合、CU制御部323はホールサーバを介して鍵管理サーバ800にその旨を通知するとともに、CU3の表示制御部350に異常報知コマンドを送信する。CU制御部323は、表示器312に異常発生した旨の表示を行なう制御を表示制御部350に行なわせるとともに、異常報知ランプ(図示せず)を点灯または点滅させて異常報知を行なう。さらに、CU制御部323は、外部通信部からホール用管理コンピュータ811へ異常が発生した旨の信号を送信する。
CU3のCU制御部323により異常が発生した場合には、前述した相互認証によりセキュリティ基板325が異常発生を検知し、その旨を示す信号(異常通知信号)をホールサーバを介して鍵管理サーバ800に通知する。
セキュリティ基板325が払出制御部171の異常を検知した場合には、その旨をCU制御部323へ通知するとともに、ホールサーバを介して鍵管理サーバ800へ通知し、CU制御部323がその旨をホール用管理コンピュータ811へ通知する。
このように、セキュリティ基板325は、CU制御部323の異常を検知したとき鍵管理サーバ800へ通知する一方、払出制御部171の異常を検知したときには、当該異常をCU制御部323へ通知するものであり、セキュリティ基板325による異常発生の通知先がそれぞれ異なる。その理由は、異常が発生した制御部に対して異常が発生した旨を通知しても、何ら異常報知のための制御が行なわれず、異常防止対策にはならないためである。しかも、セキュリティ基板325は、通信制御の機能は有しているものの異常報知制御の機能は有していない。よって、自ら異常報知の制御が行なえず、そのために必ず異常が発生した制御部とは反対側の制御部の方向に異常発生した旨の通知を行なうのである。
払出制御部171に異常が発生した場合には、その旨がセキュリティ基板325により検知され、異常が発生した旨がCU制御部323およびホールサーバを介して鍵管理サーバ800へ通知され、CU制御部323は前述した異常報知制御を行なうとともにホール用管理コンピュータ811へ異常が発生した旨を通知する。また、払出制御部171に異常が発生した場合には、主制御基板16が異常発生した旨を検知し、その通知を受けて前述した異常発生報知用の制御を行なう。
払出制御基板17は、主制御基板16に異常が発生した場合にはそれを検知してセキュリティ基板325へ異常が発生した旨を通知する。この払出制御基板17も、前述したセキュリティ基板325と同様に、異常が発生した旨を検知した場合にはその異常が発生した制御部に対して通知を行なっても異常報知用の制御が行なわれないために、異常が発生した制御部とは反対側の制御部あるいは制御基板に通知を行なう。なお、セキュリティ基板325と払出制御基板17とは、相互認証の結果、異常を検知した場合に異常を報知するための異常報知ランプや異常報知用表示器等の異常報知手段が接続されておらず、異常を検知しても自ら異常報知制御する機能を有していない。もちろん、セキュリティ基板325および払出制御基板17であっても、相互認証の結果、異常を検知した場合に異常を報知する以外については、必要に応じて報知ランプや表示器等で報知を行うことは言うまでもない。なお、上記の説明では、セキュリティ基板325と払出制御基板17とは、異常報知ランプや異常報知用表示器等の異常報知手段が接続されておらず、異常を検知しても自ら異常報知制御する機能を有していないこととして説明したが、セキュリティ基板325と払出制御基板17とに異常報知の機能を設け、直接異常を発生した旨を通知させてもよい。
<カードユニット側とパチンコ遊技機側との送受信態様>
次に、CU(カードユニット)3側とP台(パチンコ遊技機)2側とのそれぞれで記憶している各種データの内の主なものおよびその送受信態様を説明する。
本実施の形態においては、P台2側において遊技玉数の変動を算出して現在の最新の遊技玉数を記憶・管理している。CU3側においても現在の遊技玉数の算出・記憶を行なっているが、その遊技玉数はP台2側から送信されてきた情報に基づいたものである。一方、持玉(カード持玉数)や貯玉数、カード残額(残額)は、CU3側において管理・記憶している。
CU3側のCU制御部323に設けられているRAMの記憶データと、P台2側の払出制御基板17に搭載されているRAMの記憶データとを以下に示す。まず、P台(パチンコ遊技機)2とCU(カードユニット)3とが遊技場に設置されて初めて電気的に接続された状態で電源を立上げたときに、P台2側の払出制御基板17は、主制御基板16からメインチップID(主制御チップID)を送信してもらい、そのメインチップIDをCU3側に送信するとともに、払出制御基板17自体が記憶している払出チップID(払出制御チップID)をCU3側へ送信する。
CU3側では、それら送信されてきたメインチップIDと払出チップIDとを記憶する。次に、接続時刻すなわちCU3側とP台2側とが接続されて通信が開始された時刻のデータがCU3側からP台2側へ送信され、P台2側ではその送信されてきた接続時刻を記憶する。
この状態で、メインチップID、払出チップIDおよびCU3側で識別された接続時刻の3つの情報がCU3側とP台2側とに記憶されることとなる。それ以降の電源投入時においては、P台2側からCU3側へそれら3つの情報、すなわち、メインチップIDと払出チップIDと前回の接続時刻データとが送信される。
CU3側では、それら送信されてきたデータと既に記憶しているデータとを照合し、前回と同じP台2が接続されているか否かを判別する。なお、接続時刻のデータは、電源が立上げられる度にCU3側とP台2側との通信が開始された新たな接続時刻データがCU3側からP台2側へ送信されてその新たな接続時刻データをP台2側において記憶することとなる。
CUおよびP台の双方は、電文に「通番」を付加して送信する。また、CUおよびP台の双方は、相手から受信した「通番」を記憶する。「通番」には、「通常通番」、「加算通番」および「計数通番」の3種類がある。「通常通番」は、電文のシーケンス番号を示す。「通常通番」は、CU3側(一次局側)が初期値を「1」として送信時に受信した通番をカウントアップ(+1)して送信する。ただし、再送時は、「通常通番」をカウントアップしない。P台2側(二次局側)は受信した通番をそのまま送信する。なお、通番の連続性が成立しない場合は無応答となる。「加算通番」はCU3がP台2に対して遊技玉の加算を要求する際に用いられる通番である。「計数通番」は、P台2がCU3に対して遊技玉の計数を要求する際に用いられる通番である。
通常通番の更新権はCU3のみが有する。CU3は、送信した通常通番と同じ通常通番が返信されてきたときに、通常通番をバックアップ記憶した上で、更新した通常通番を送信する。加算通番の加算更新権はCU3のみが有する。CU3は、加算要求をする場合には、それまで通信に用いていた加算通番に+1した加算通番をP台2へ送信する。P台2は、要求を承諾するときには、同じ加算通番を返信する。要求を拒否するときには、前回、受信した加算通番(今回受信した加算通番−1)を返信する。計数通番の加算更新権はP台2のみが有する。P台2は、計数要求をする場合には、それまで通信に用いていた計数通番に+1した計数通番をCU3へ送信する。CU3は、要求を承諾するときには、同じ計数通番を返信する。要求を拒否するときには、受信した計数通番(今回受信した計数通番−1)を返信する。
以下では、「通常通番」について、CU3が送信時に受信した通番をカウントアップ(+1)して送信する構成について説明する。しかし、本発明は当該構成に限定されるものではなく、P台2およびCU3のそれぞれが、またはP台2が送信時に受信した通番をカウントアップ(+1)して送信し、他方は受信した通番をそのまま送信する構成であってもよい。
また、「加算通番」および「計数通番」は、それぞれ、加算要求の処理および計数要求の処理においてカウントアップされる特別な通番である。以下では、この「加算通番」および「計数通番」がカウントアップされる際、「通常通番」もカウントアップする構成について説明する。しかし、本発明は当該構成に限定されるものではなく、「加算通番」および「計数通番」がカウントアップされる際に「通常通番」のカウントアップを停止する構成であってもよい。なお、以下では、「通常通番」を単に「通番」と称する。また、「加算通番」および「計数通番」を併せて「要求通番」とも称する。
P台2側からCU3側へは、最新遊技機情報(カウント中の遊技機情報)が送信される。この最新遊技機情報は、P台2側の払出制御部171(図4参照)のRAMの最新遊技機情報記憶領域に記憶されている。具体的には、加算玉数カウンタの情報と、減算玉数カウンタの情報と、計数玉数カウンタの情報とが含まれる。なお、遊技玉数は、最新遊技機情報に含まれず、遊技玉数カウンタのカウント値としてP台2側からCU3側へ送信している。しかし、これに代えて、あるいは遊技玉数カウンタに加えて、遊技玉数も最新遊技機情報に含めてもよい。
これらのカウンタの情報が、まとめてCU側へ送信される。加算玉数カウンタは、加算玉数をカウントするカウンタである。加算玉は、「賞球玉数×入賞個数」と「バック玉数」との和である。なお、バック玉とはファール玉のことである。つまり、加算玉とは、加算玉カウンタが遊技玉に加算すべき数を示す。減算玉数カウンタは、減算玉数をカウントするカウンタである。減算玉は、「発射玉数」である。つまり、玉上げスイッチ(上)41aのオンからオフへの出力変化により検出された玉数である。なお、「減算玉数」には、「計数玉数」は含まれない。計数玉数カウンタは、計数玉数をカウントするカウンタである。計数玉は、「計数操作によって遊技玉から持玉に変換された玉数」である。ここで、「賞球玉」は、入賞口へ玉が入賞することにより払出される玉であり、セーフ玉である。「発射玉」は、遊技機が発射した玉であり、バック玉がある場合はバック玉を減算した玉数が発射玉数となる。「バック玉」は、発射玉が盤面上に跳出せずに戻ってきた玉である。「アウト口通過玉」は、アウト口154を通過した玉であり、アウト玉とセーフ玉の合計玉数がアウト口通過玉数を意味する。
たとえば、遊技領域27に打込まれたパチンコ玉が入賞して主制御基板16から入賞情報が払出制御基板17へ送信されてきたときに、その入賞情報に基づいて遊技玉を加算すべき加算玉数を加算玉数カウンタがカウントし、その加算玉数カウンタの値(加算玉数)をP台2側からCU3側へ送信する。また、パチンコ玉が遊技領域27内に発射されていることによる玉上げスイッチ(上)41aのオンからオフへの出力変化に基づいて減算玉数カウンタが発射玉数を減算玉数としてカウントし、その減算玉数カウンタの値(減算玉数)をP台2側からCU3側へ送信する。
あるいは、払出制御部171は、計数ボタン28の押下により、遊技玉数を計数玉数としてカウントし、その計数玉数カウンタの値(計数玉数)をP台2側からCU3側へ送信する。
P台2側においては、加算玉数カウンタ、減算玉数カウンタ、および計数玉数カウンタの値をCU3側へ送信する毎に、それらカウント値を前回遊技機情報記憶領域(払出制御部171のRAM等)にバックアップデータとして記憶(書換え)した後、最新遊技機情報としての加算玉数カウンタ、減算玉数カウンタ、および計数玉数カウンタの値を0クリアする(遊技玉数カウンタを除く)。なお、本実施の形態において「クリア」とは「初期化」と同じ意味である。
その結果、前回遊技機情報(直前に送信した遊技機情報)の記憶エリアに、直前にCU3側に送信した遊技機情報である、加算玉数、減算玉数、および計数玉数のデータがバックアップデータとして記憶される。このバックアップデータは、P台2側からCU3側へ最新遊技機情報が送信されなかった場合に、次の送信に際して今回の各カウンタの値ばかりでなくその送信されなかった前回の各カウンタの値をも送信できるようにするためのものである。この前回遊技機情報に、直前に送信した遊技玉数をさらに加えて記憶するようにしてもよい。
また、払出制御基板17は、入賞の発生、玉の発射、バック玉の発生、および計数玉の発生(遊技玉から持玉への変換)に応じて、遊技玉数カウンタの値を更新し、その更新後の遊技玉数カウンタの値を遊技玉数としてCU3側に送信する。
CU3側においては、RAM内の累計データ記憶領域に、遊技玉数、カード持玉数(単に、持玉数とも言う)、貯玉数、残額、総加算玉数(加算玉数累計)、総減算玉数(減算玉数累計)、およびカード挿入時持玉数を記憶している。なお、カード持玉数は、カード挿入時持玉数から持玉払出数(カード持玉数から遊技玉数に変換した玉数)を減算し、計数玉数を加算した玉数である。つまり、カード持玉数は、現時点で遊技者が所有している持玉数である。
P台2側から送信されてきた加算玉数カウンタの値(加算玉数)に基づいて総加算玉数を加算して玉数を更新する。また、P台2側から送信されてきた減算玉数カウンタの値(減算玉数)に基づいて総減算玉数を減算して玉数を更新する。さらに、P台2から送信されてきた計数玉数カウンタの値に基づいてカード持玉数を加算して更新する。このように、CU3は、P台2より逐一送信されてくる最新遊技機情報によって総加算玉数、総減算玉数、カード持玉数を更新することで最新のそれらの情報を管理することが可能となる。
CU3は、図示のとおり、遊技玉を記憶する領域を備えているとともに、P台2側から遊技玉数カウンタのカウント値(遊技玉数または遊技玉トータル個数情報とも言う)も受信している。CU3は、遊技玉を記憶する領域を以下の手順で更新する。すなわち、CU3は、P台側から送信されてきた加算玉数カウンタの値(加算玉数)、減算玉数カウンタの値(減算玉数)、および計数玉数カウンタの値に基づいて、記憶している遊技玉数を更新するとともに、同じタイミングでP台側から送信されてきた遊技玉数カウンタのカウント値と、更新後の遊技玉数とが一致しているか否かを判定する。一致していれば、遊技の続行を許容するが、一致していなければ、エラー状態に移行する制御を行なう。
その結果、たとえば、異常報知ランプや表示器312によりエラー報知が行なわれ、あるいは、ホール用管理コンピュータ811やホールサーバにエラーが発生した旨のエラー通知信号が送信される(この場合、ホール用管理コンピュータ811やホールサーバによるエラー報知が行なわれるようにしてもよい)。その結果、係員による人為的な対応を促す所定の報知が行なわれる。
なお、エラー状態に移行して遊技を停止させることに代えて、CU3側で記憶している遊技玉数をP台2側から送信されてきた遊技玉数カウンタのカウント値に置き換えるようにしてもよい。または、それに代えて、CU3側で管理している遊技玉数と、P台2側で記憶している遊技玉数との平均値に補正してもよい。
このように、本実施の形態では、CU3側にも遊技玉数を記憶させているが、その遊技玉数がP台2側で管理記憶している遊技玉数と整合するか否かの判定を行なえるようにしている(CU3側機能)。そのため、仮に不正行為その他の事情で、P台2側で記憶している遊技玉数がCU3側で記憶している遊技玉数と一致しない状況が発生しても、その旨をチェックできる。なお、ここでは、CU3側にその判定機能を設けたが、たとえば、CU3と接続されるホールサーバまたはホール用管理コンピュータ811によって、CU3側で記憶している遊技玉数とP台2側で記憶している遊技玉数とを受信し、両者が整合しているか否かの判定を行なうものとしてもよい。
CU3は、カード持玉数、貯玉数を記憶する記憶領域と、受付けた(挿入された)カードのカード残額を記憶する記憶領域と、総加算玉数(加算玉数累計)、総減算玉数(減算玉数累計)およびカード挿入時持玉を記憶する記憶領域をさらに有する。CU制御部323(図4参照)は、貯玉の使用を要求する入力(たとえば、CU3に設けられた再プレイボタン319の押圧入力(ただし、持玉無しのとき))に応じて貯玉を記憶する記憶領域から所定数の貯玉を減算する。
CU制御部323(図4参照)は、持玉の使用を要求する入力(たとえば、持玉有のときのCU3に設けられた再プレイボタン319の押圧入力(ただし、持玉有のとき))に応じて持玉を記憶する記憶領域から所定数の持玉を減算する。さらに、CU制御部323(図4参照)は、カード残額の使用を要求する入力(たとえば、玉貸ボタン321の押圧入力)に応じてカード残額を記憶する記憶領域から所定値を減算する。
遊技者所有の遊技用価値(たとえばプリペイド残額、持玉数、あるいは貯玉数)から価値を引落として遊技に使用する操作を遊技者が行なった場合に、その引落とし分の玉数を遊技玉数カウンタに加算するための加算玉数がCU3側からP台2側へ送信される。P台2側では、それを受けて、遊技玉数カウンタを加算更新する。
本実施の形態に係る遊技システムでは、一方、遊技者所有の遊技用価値を引落としてドリンク等に交換するといういわゆるワゴンサービスのオーダ等を受付けることが可能である。ただし、遊技玉でワゴンサービスを受けることが制限されており、持玉でしかワゴンサービスを受けることができない。これは、各台計数機が配備された従来の封入循環式パチンコ遊技機において、皿に残っている計数前の玉を手で掴み出してワゴンサービスに用いることを禁止するようなイメージである。
このため、本実施の形態では、ワゴンサービスを行なう操作が実行されたときに、持玉数がワゴンサービスの希望メニューに対応する玉数に満たない場合、遊技者に計数操作を促すように構成されている。その際に遊技者が計数操作を実行すると、その操作に基づく計数玉数がP台2側からCU3側へ送信される。CU3側では、それを受けて、遊技玉数を減算し、カード持玉数を加算して更新する。
<通信で用いられるフレーム構成>
次に、本実施の形態に係るCU3とP台2との間での通信について、さらに詳しく説明する。当該通信で用いられる電文は、所定のフォーマットからなるフレームで構成されている。送信データ(電文)は、必ず1フレーム単位で送信される。つまり、電文の分割送信は行なわない。また、連続で電文を送信する場合は、1ミリ秒以上の間隔をあける。
1フレームの送信データは、データ長、通常通番、加算通番、計数通番、コマンド、データ部を含む。「データ長」は、送信データのデータ長(通番〜データ部(業務電文範囲))を示す。「コマンド」は、電文のコマンドコードである。「データ部」は、電文のデータである。
<<情報の送信>>
図5は、遊技用システムにおける情報の送信を説明するための図である。図5を参照して、主制御基板16から払出制御基板17へは、設置情報、賞球指示情報、稼働情報、エラー情報、および、不正検知情報が送信される。
設置情報は、設置されている主制御基板16や払出制御基板17などの制御部を示す情報である。主制御基板16から払出制御基板17に送信される設置情報は、前述した、主制御チップID、入賞口情報およびラウンド情報などを含む。賞球指示情報は、賞球の加算を指示する情報であり、いずれの入賞口に何個の遊技球が入賞したかを示す。稼働情報は、遊技機の稼働を示す情報であり、図8で後述する、現在の遊技玉数、発射玉数、遊技機状態、および、遊技情報などを含む。エラー情報は、発生しているエラーを示す情報である。不正検知情報は、検知した不正を示す情報である。
払出制御基板17からセキュリティ基板325へは、第1接続配線331を介して、設置情報、賞球情報、稼働情報、エラー情報、および、不正検知情報が送信される。
払出制御基板17からセキュリティ基板325に送信される設置情報には、前述した主制御基板16から払出制御基板17に送信される設置情報に加えて、払出制御チップIDなどを含む。払出制御基板17からセキュリティ基板325に送信される賞球情報は、図8で後述する状態情報に含まれる遊技情報のうち賞球に関する情報である。払出制御基板17からセキュリティ基板325に送信される稼働情報は、後述する状態情報に含まれる、現在の遊技玉数、発射玉数、遊技機状態、および、遊技情報のうち賞球に関する情報以外の情報などを含む。払出制御基板17からセキュリティ基板325に送信されるエラー情報は、図8で後述する状態情報に含まれる遊技機エラー情報である。払出制御基板17からセキュリティ基板325に送信される不正検知情報は、図8で後述する状態情報に含まれる不正検知情報である。つまり、図8で後述する状態情報は、ここで示す賞球情報、稼働情報、エラー情報、および、不正検知情報を含む。
払出制御基板17からCU制御部323へは、第2接続配線332を介して、前述した計数球数が送信される。
CU制御部323から払出制御基板17へは、第3接続配線333を介して、前述した、球貸球数および再プレイ球数が送信される。
セキュリティ基板325からCU制御部323へは、払出制御基板17から受信した、賞球情報、稼働情報、エラー情報、および、不正検知情報が送信される。
セキュリティ基板325から鍵管理サーバ800へは、払出制御基板17から受信した、設置情報、エラー情報、および、不正検知情報が送信されるとともに、鍵管理サーバ800および払出制御基板17から受信した主制御チップIDおよび払出制御チップIDを照合した結果である設置情報照合結果が送信される。
CU制御部323からホール用管理コンピュータ811へは、セキュリティ基板325から受信した賞球情報、稼働情報、エラー情報、および、不正検知情報、ならびに、払出制御基板17から受信した計数球数、ならびに、払出制御基板17に送信された球貸球数および再プレイ球数が送信される。これらの情報は、ホール用管理コンピュータ811からカード会社のカード管理サーバ810に送信されるようにしてもよい。
なお、図5においては、払出制御基板17とCU制御部323とが、直接、接続されているが、セキュリティ基板325を介して接続されるようにしてもよい。
図6は、遊技用システムにおける情報送信のシーケンスを示す図である。図6を参照して、まず、主制御基板16と払出制御基板17との間で、互いに、認証要求が送信される。そして、主制御基板16は、払出制御基板17の認証をして、認証の結果を示す認証応答を払出制御基板17に送信する。払出制御基板17は、主制御基板16の認証をして、認証の結果を示す認証応答を主制御基板16に送信する。
主制御基板16と払出制御基板17との間の認証後、払出制御基板17は、セキュリティ基板325に対する認証要求と、CU制御部323に対する認証要求とを、第1接続配線331を介してセキュリティ基板325に送信する。
セキュリティ基板325とCU制御部323との間で、互いに、認証要求が送信される。そして、セキュリティ基板325は、CU制御部323の認証をして、認証の結果を示す認証応答をCU制御部323に送信する。CU制御部323は、セキュリティ基板325の認証をして、認証の結果を示す認証応答をセキュリティ基板325に送信する。
セキュリティ基板325とCU制御部323との間の認証後、セキュリティ基板325は、払出制御基板17からのCU制御部323に対する認証要求と、払出制御基板17からの認証要求に対する認証応答とを、CU制御部323に送信する。
CU制御部323は、払出制御基板17からセキュリティ基板325に対する認証要求に対する認証応答と、払出制御基板17からの認証要求に対する認証応答とを、第3接続配線333を介して払出制御基板17に送信する。
このように、CU3からP台2への通信線は、この第3接続配線333しかないため、CU3からP台2へ送信する必要がある情報は、この第3接続配線333を介して送信される。遊技が開始されると、この第3接続配線333を介して、球貸球数や再プレイ球数が送信されるため、第3接続配線333を介した通信量が多くなる。しかし、P台2やCU3の起動時には球貸球数や再プレイ球数が送信されないため、第3接続配線333を介した通信が無いので、この間に第3接続配線333を介して情報を送信することによって、第3接続配線333を有効に用いることができる。また、遊技が開始されると、球貸球数や再プレイ球数以外の情報が送信されないので、効率良く確実に球貸球数や再プレイ球数を送信することができる。
払出制御基板17は、セキュリティ基板325からの認証応答と、CU制御部323からの認証応答とを、主制御基板16に送信する。
その後、主制御基板16は、乱数に基づいて暗号鍵を生成し、払出制御基板17に送信する。この暗号鍵は、主制御基板16と払出制御基板17との間の通信、セキュリティ基板325と払出制御基板17との間の通信、および、CU制御部323と払出制御基板17との間の通信に用いられる通信鍵である。
次に、主制御基板16と払出制御基板17との間で、互いの設置情報が上述の暗号鍵で暗号化されて送受信される。受信された設置情報は、それぞれの記憶部に記憶される。
払出制御基板17は、主制御基板16および払出制御基板17の設置情報を、第1接続配線331を介してセキュリティ基板325に送信する。
その後、それぞれの間での業務電文のやり取りが開始される。P台2からCU3への状態情報の送信について説明する。P台2からCU3への状態情報の送信を行なった後、次の状態情報の送信までの期間が200msすなわち0.2秒に制御される。
このように、P台2からCU3へ200msの間隔で状態情報が送信される。一方、P台2は、打球操作ハンドル25を操作することによって、1分間に100発のパチンコ玉が遊技領域27内に打込まれるから、打球発射時間間隔は、0.6秒である。その結果、玉を1発発射する間に複数の状態情報が送受信されることになる。
それゆえ、P台2からCU3へは、遊技玉数の変化量などの情報を通知するための状態情報が、玉の発射時間の間隔よりも短い間隔で次々と送信されることになる。その結果、P台2は、遊技玉数の変化量などの情報を細やかにCU3に対して通知可能となる。
なお、ここでは、情報の送信間隔を200msにしたが、送信間隔をこれよりも長い間隔としても、また、より短い間隔としてもよく、たとえば、その送信間隔をP台2の発射時間間隔と一致させることも考えられる。
球貸球数は、玉貸ボタン321の押下に応じて、CU制御部323から第2接続配線332を介して払出制御基板17に送信される。計数球数は、計数ボタン28の押下に応じて、払出制御基板17から第3接続配線333を介してCU制御部323に送信される。再プレイ球数は、再プレイボタン319の押下に応じて、CU制御部323から第2接続配線332を介して払出制御基板17に送信される。
従来は、第1接続配線331のみで、上述したP台2とCU3との間の情報が双方向でやり取りされていた。このため、即時性が要求される球貸球数、再プレイ球数および計数球数の送信に影響が出かねない状況であった。このように、1系統の伝送路で双方向通信を行なっていたため、通信の負荷が大きくなる場合があった。このため、P台2とCU3との間の情報の伝送路に改善の余地があった。
しかし、上述したように、P台2とCU3との間の通信を第1接続配線331から第3接続配線333の3系統で行なうため、通信の負荷を分散することができる。このため、P台2とCU3との間の情報の伝送路の最適化を図ることができる。
図7は、遊技用システムにおける情報送信についてまとめた図である。図7を参照して、払出制御基板17と主制御基板16との通信は、双方向通信である。この通信でやり取りされる情報は、設置情報、賞球指示情報、稼働情報、エラー情報、および、不正検知情報を含む。この通信では、なりすまし防止のための拠点間認証、なりすまし防止のためのID認証、および、ぶらさがり防止および電文改ざん防止のための電文暗号化が行なわれる。ID認証は、主制御基板16と払出制御基板17のチップIDをサーバ照合することで行なわれる。電文暗号化は、主制御基板で生成された暗号鍵で行なわれる。
セキュリティ基板325と払出制御基板17との通信は、払出制御基板17からセキュリティ基板325への片方向通信である。この通信でやり取りされる情報は、設置情報、賞球情報、稼働情報、エラー情報、および、不正検知情報を含む。この通信では、なりすまし防止のための拠点間認証、なりすまし防止のためのID認証、および、ぶらさがり防止および電文改ざん防止のための電文暗号化が行なわれる。拠点間認証は、セキュリティ基板325が払出制御基板17を認証することで行なわれる。ID認証は、セキュリティ基板325のシリアルIDをサーバ照合することで行なわれる。電文暗号化は、主制御基板で生成された暗号鍵で行なわれる。
鍵管理サーバ800とセキュリティ基板325との通信は、双方向通信である。この通信でやり取りされる情報は、設置情報、エラー情報、不正検知情報、および、設置情報照合結果を含む。この通信では、なりすまし防止のための拠点間認証、および、ぶらさがり防止および電文改ざん防止のための電文暗号化が行なわれる。電文暗号化は、鍵管理サーバ800で生成された暗号鍵で行なわれる。
CU制御部323とセキュリティ基板325との通信は、双方向通信である。この通信でやり取りされる情報は、賞球情報、稼働情報、エラー情報、および、不正検知情報を含む。この通信では、なりすまし防止のための拠点間認証、なりすまし防止のためのID認証、および、ぶらさがり防止および電文改ざん防止のための電文暗号化が行なわれる。電文暗号化は、鍵管理サーバ800で生成された暗号鍵で行なわれる。
CU制御部323と払出制御基板17との通信は、払出制御基板17からCU制御部323への片方向通信である。この通信でやり取りされる情報は、計数球数を含む。この通信では、なりすまし防止のための拠点間認証、なりすまし防止のためのID認証、および、ぶらさがり防止および電文改ざん防止のための電文暗号化が行なわれる。拠点間認証は、CU制御部323が払出制御基板17を認証することで行なわれる。ID認証は、払出制御基板17のチップIDをサーバ照合することで行なわれる。電文暗号化は、主制御基板で生成された暗号鍵で行なわれる。
もう一方のCU制御部323と払出制御基板17との通信は、CU制御部323から払出制御基板17への片方向通信である。この通信でやり取りされる情報は、球貸球数、および、再プレイ球数を含む。この通信では、なりすまし防止のための拠点間認証、および、ぶらさがり防止および電文改ざん防止のための電文暗号化が行なわれる。拠点間認証は、払出制御基板17がCU制御部323を認証することで行なわれる。電文暗号化は、主制御基板で生成された暗号鍵で行なわれる。
なお、認証、暗号化、暗号鍵の生成、および、暗号鍵の配信は、各制御部の通信部が行ない、ユーザプログラムは関与しない。
<<状態情報>>
所定周期(本実施の形態においては200ms周期)で、P台2からCU3に対して状態情報が送信される。この状態情報は、CU3に対してP台2の情報・状態を通知するものである。状態情報には、上述した最新遊技機情報や遊技玉数が含まれている。
図8および図9を参照しながら、状態情報について説明する。図8および図9は、状態情報の内容を説明するための説明図である。状態情報の具体的データには、「通番」、「コマンド」、「CU制御部要求情報」、「遊技玉数」、「発射玉数」、「アウトロ通過玉数」、「総賞球玉数」、「計数要求玉数」、「計数通番」、「発射強度」、「遊技機状態」、「遊技機エラー状態」、「不正検知情報」、「不正検知状態」、「加算通番」、および「遊技情報」のデータが含まれている。「通番」および「コマンド」は、前述と同じであるので説明を繰返さない。
「遊技玉数」は、現在の遊技玉数(加算・減算を演算した結果の遊技玉数)である。「発射玉数」は、発射個数(送信時に複数発射された玉がある場合は合算する)である。「アウト口通過玉数」は、アウト口154を通過した玉の個数(送信時に複数の通過玉がある場合は合算する)である。「総賞球玉数」は、賞球情報1−nの賞球玉数の合計である。「計数要求玉数」は、計数要求した遊技玉の個数である。「計数通番」は、計数用シーケンス番号(0〜255)であり、計数要求時にシーケンス番号を更新(+1)して通知する。
「発射強度」は、遊技玉の発射強度の情報である。「遊技機状態」は、CU3からP台2に対して状態情報要求のコマンドが送信された時点の、P台2の状態を示し、「遊技機状態1」、「遊技機状態2」、「遊技機状態3」、および「遊技機エラー状態」の情報を含んでいる。
たとえば、「遊技機状態1」のBit5は、CU3から受け付けた加算要求に従って、P台2が遊技玉を加算したか否かの結果を示す。遊技玉が正常に加算されたときにはBit5が“0”に設定され、正常に加算されなかったときにはBit5が“1”に設定される。
「不正検知情報」は、所定周期ごとにP台2で検知した情報であり、「不正検知状態1」、「不正検知状態2」、および「不正検知情報1」〜「不正検知情報4」の情報を含んでいる。
たとえば、「不正検知状態2」のBit6は、不正玉貸検知フラグであり、CU3にカードが挿入されていない状態で加算要求を受けたか否かを示す。CU3にカードが挿入された状態で加算要求を受け付けたときにはBit6が“0”に設定され、CU3にカードが挿入されていない状態で加算要求を受け付けたときにはBit6が“1”に設定される。具体的に、払出制御部171は、後述の状態情報要求受信処理(図16参照)において、加算要求を受け付けたにも関わらずCU3にカードが挿入されていないと判定したときにはBit6を“1”に設定する。なお、「不正検知状態2」のBit6は、一旦、“1”に設定されると、P台2の電源が切断されるまで“1”に設定された状態で維持される。
また、「不正検知情報3」は、「不正検知状態2」のBit6が“1”のとき有効となり、カード未挿入状態で玉貸されようとした玉数(不正玉貸玉数とも言う)が蓄積された結果を表している。
「加算通番」は、加算用シーケンス番号であり、加算要求時に受信した加算通番をそのまま通知する。ただし、加算通番の連続性が成立しない場合は加算NGを通知する。
「不正検知状態3」は、払出制御基板17の不正検知情報である。たとえば、「不正検知状態3」のBit1は、“1”のとき鉄玉検知の不正検知情報であることを表している。
「遊技情報」は、所定周期(本実施の形態においては200ms周期)ごとのP台2の情報であり、「遊技情報数」、「種別情報1」〜「種別情報n」、「カウント情報1」〜「カウント報n」を含んでいる。
<<設計値情報>>
P台2およびCU3の起動時の各制御部の認証後に、CU3から第3接続配線333を介してP台2に対して設計値情報が送信される。この設計値情報は、CU3によって遊技場の外部の遊技機管理サーバから取得された当該遊技機のベース等の設計値の情報である。
ベースは、P台2の遊技領域27に打ち込まれたパチンコ玉の数に対する、遊技領域27に設けられた大入賞口271、普通入賞口272〜274、および、始動入賞口275〜277などの入賞口へのパチンコ玉の入賞に応じて付与された遊技価値に対応するパチンコ玉の数の割合である。
遊技領域27には、釘や風車などの障害物が設けられている。遊技領域27に打ち込まれたパチンコ玉は、これらの障害物に当たりながら、各入賞口に入賞したり、いずれの入賞口にも入賞せず、アウト口154に達したりする。この障害物が設けられる位置などの設置状態に応じて、遊技領域27に打ち込まれたパチンコ玉の数に対する各入賞口への入賞個数の平均値が定められる。また、各入賞口への入賞に対して付与される遊技価値に対応するパチンコ玉の数は、入賞口ごとに予め定められている。これにより、これらの障害物の設置状態を設計することによって、ベースの設計値を定めることができる。これらの障害物はパチンコ遊技機の機種ごとに設計された設置状態で製造される。このため、ベースの設計値は機種ごとに一定の範囲の値となる。
CU3は、機種名およびメインチップIDを遊技機管理サーバに送信することによって、遊技機管理サーバから設計値情報を取得する。「機種名」は、主制御基板16から取得した当該機種の機種名である。「メインチップID」は、主制御基板16から取得した当該主制御基板16の識別情報である。
設計値情報には、「低ベース時ベース下限値Bll」、「低ベース時ベース上限値Blu」、「高ベース時ベース下限値Bhl」、「高ベース時ベース上限値Bhu」のデータが含まれている。「低ベース時ベース下限値Bll」および「低ベース時ベース上限値Blu」は、それぞれ、低ベース時のベースの下限値および上限値の設計値である。「高ベース時ベース下限値Bhl」および「高ベース時ベース上限値Bhu」は、それぞれ、高ベース時のベースの下限値および上限値の設計値である。
ベースの設計値には、電動チューリップが設けられた始動入賞口276などの遊技者にとって有利な第1の状態と不利な第2の状態とに変化可能な入賞口が第1の状態とされる頻度が高くされることなどで入賞口への入賞頻度が高くされている高ベース状態における設計値、および、そのような入賞頻度が高くされていない低ベース状態における設計値がある。また、ベースの値は統計的に所定割合で所定範囲に含まれる。この所定範囲の下限値および上限値を、ベースの設計値の下限値および上限値とする。これにより、ベースの値がこの下限値を下回ったり上限値を上回ったりすることが頻発すると、パチンコ遊技機の釘などの障害物の状態が異常な状態であると判断することができる。
前述した図9の「不正検知状態3」のBit4,Bit5は、値が「1」のとき、それぞれ、低ベース時ベース異常および高ベース時ベース異常の不正検知情報であることを表している。
また、本実施の形態においては、ベースの他に、役物比率、連続役物比率の異常も判断する。役物比率および連続役物比率の定義は、遊技機の認定および型式の認定等に関する規則で規定されている。
役物比率(役比ともいう)とは、10時間に発射させた遊技球により獲得する遊技球のうち役物の作動によるものの割合をいう。上述の規則において、役物比率は70%以下でなければならないことが定められている。本実施の形態においては、役物比率は、10時間に発射させたパチンコ玉(1分間に100玉発射可能であるので、60000玉)の全入賞口への入賞によって付与される遊技価値に対応するパチンコ玉の個数のうち、役物の1つである電動チューリップで構成される始動入賞口276、および、役物の1つである可変入賞球装置で構成される大入賞口271へのパチンコ玉の入賞によって付与される遊技価値に対応するパチンコ玉の個数の割合をいう。
連続役物比率(連比ともいう)とは、10時間に発射させた遊技球により獲得する遊技球の数のうち役物が連続して作動する場合における当該役物の作動によるものの割合をいう。上述の規則において、連続役物比率は60%以下でなければならないことが定められている。本実施の形態においては、連続役物比率は、10時間に発射させたパチンコ玉(1分間に100玉発射可能であるので、60000玉)の全入賞口への入賞によって付与される遊技価値に対応するパチンコ玉の個数のうち、役物の1つである可変入賞球装置が設けられた大入賞口271へのパチンコ玉の入賞によって付与される遊技価値に対応するパチンコ玉の個数の割合をいう。
前述した図9の「不正検知状態3」のBit4,Bit5は、値が「1」のとき、それぞれ、低ベース時ベース異常および高ベース時ベース異常の不正検知情報であることを表している。
図9で示した「遊技情報」についてさらに詳しく説明する。図10は、状態情報のうち遊技情報の内容をより詳細に説明するための説明図である。
まず、遊技情報数は、当該状態情報に含まれる種別情報とカウント数情報との組の個数nを示す。個数nは可変であり、0個から22個である。
種別情報1から種別情報nのデータ構成は同様であるので、ここでは、種別情報1について説明する。種別情報1は、1バイト(8ビット)で構成される。種別情報1の4〜7ビットは、種別情報1とカウント数情報1との組の遊技情報のデータ種別(入賞口種別)を示す。
データ種別が1h(0001b)であれば、種別情報とカウント数情報との組の遊技情報が始動入賞口に関する情報であることを示す。同様に、データ種別が2h(0010b)であれば、種別情報とカウント数情報との組の遊技情報が大入賞口に関する情報であることを示す。また、データ種別が3h(0011b),Bh(1011b)であれば、種別情報とカウント数情報との組の遊技情報が普通入賞口に関する情報であることを示す。
データ種別が4h(0100b),5h(0101b),6h(0110b),Fh(1111b)であれば、種別情報とカウント数情報との組の遊技情報が、それぞれ、図柄停止回数,大当り,小当り,情報に関する情報であることを示す。
種別情報1の0〜3ビットは、4〜7ビットで示されるデータ種別におけるデータ番号(入賞口番号)を示す。
データ種別が1h、つまり始動入賞口を示す場合、データ番号が1h(0001b)〜3h(0011b)であれば、その始動入賞口の役物の作動が無い(あるいは役物が無い)ことを示し、データ番号が9h(1001b)〜Bh(1011b)であれば、その始動入賞口の役物の作動が有ることを示す。なお、データ番号1h,9hは、1つ目の始動入賞口に対応し、データ番号2h,Ahは、2つ目の始動入賞口に対応し、データ番号3h,Bhは、3つ目の始動入賞口に対応する。ここでの1つ目から3つ目の始動入賞口が、遊技盤26の遊技領域27に設けられる始動入賞口のどれに対応するかは、予め定められる。
ここで、役物とは、入賞口の入口を開きまたは拡大するものであり、具体的には、入賞口への遊技球の進入が可能な状態と進入が困難または不能な状態とに変化する動作が可能なものである。役物の作動とは、入賞口の入口を開きまたは拡大することであり、具体的には、入賞口への遊技球の進入が可能な状態に変化することである。
データ種別が2h、つまり大入賞口を示す場合、データ番号が1h(0001b)〜2h(0010b)であれば、その大入賞口の役物の作動が有る(連続作動ではない)ことを示し、データ番号が9h(1001b)〜Ah(1010b)であれば、その大入賞口の役物の連続作動が有ることを示す。なお、大当り遊技状態となると大入賞口の役物が連続して作動する。また、データ番号1h,9hは、1つ目の大入賞口に対応し、データ番号2h,Ahは、2つ目の大入賞口に対応する。ここでの1つ目から2つ目の大入賞口が、遊技盤26の遊技領域27に設けられる大入賞口のどれに対応するかは、予め定められる。
データ種別が3h、つまり普通入賞口を示す場合、データ番号が1h(0001b)〜Fh(1111b)であれば、その普通入賞口の役物の作動が無い(あるいは役物が無い)ことを示す。データ種別がBh、つまり普通入賞口を示す場合、データ番号が1h(0001b)〜Fh(1111b)であれば、その普通入賞口の役物の作動が有ることを示す。なお、データ番号1h〜Fhは、1番目からF番目の普通入賞口に対応する。ここでの1番目からF番目の普通入賞口が、遊技盤26の遊技領域27に設けられる普通入賞口のどれに対応するかは、予め定められる。
データ種別が5h、つまり大当りを示す場合、データ番号が1h(0001b)であれば、出玉数が大きい大当りであることを示し、データ番号が2h(0010b)であれば、出玉数が小さい大当りであることを示し、データ番号が3h(0011b)であれば、出玉数が中程度の大当りであることを示す。
データ種別が6h、つまり小当りを示す場合、データ番号が1h(0001b)であれば、小当りであることを示す。
データ種別がFh、つまり情報を示す場合、データ番号が0h(0000b)であれば、状態通知であることを示す。
カウント数情報1からカウント数情報nのデータ構成は同様であるので、ここでは、カウント数情報1について説明する。カウント数情報1は、1バイト(8ビット)で構成される。
データ種別が1h〜3h,Bhの場合、カウント数情報1の4〜7ビットは、遊技台情報および種別情報ごとのデータ種別で示される入賞口への入賞時の賞球玉数を示し、カウント数情報1の0〜3ビットは、遊技台情報および種別情報ごとのデータ種別で示される入賞口への入賞個数の累計を示す。なお、入賞個数の累計は、前回の状態情報から今回の状態情報までの間で遊技状態が変化していない場合、前回の状態情報から今回の状態情報までを累計する。しかし、前回の状態情報から今回の状態情報までの間で遊技状態が変化している場合、入賞個数の累計は、前回の状態情報から遊技状態が変化するまでを累計する。そして、遊技状態が変化してから今回の状態情報までの累計は、別の種別情報のカウント数情報とする。賞球玉数および入賞個数は、1h(0001b)〜Fh(1111b)(それぞれ10進数で1〜15個に対応)で示される。
なお、具体的に、1つ目の始動入賞口の賞球玉数が3個であり、始動入賞口の役物が作動している状態であり、入賞個数が2個である場合、遊技情報は、1932hとなる。1つ目の大入賞口の賞球玉数が15個であり、大入賞口の役物が連続作動している状態であり、入賞個数が1個である場合、遊技情報は、29F1hとなる。また、2つ目の普通入賞口の賞球玉数が8個であり、普通入賞口の役物が無く、入賞個数が1個である場合、遊技情報は、3281hとなる。2つ目の普通入賞口の賞球玉数が8個であり、普通入賞口の役物が作動している状態であり、入賞個数が1個である場合、遊技情報は、B281hとなる。
データ種別が4hの場合、カウント数情報1の4〜7ビットは、予備であり、0h(0000b)固定とされ、カウント数情報1の0〜3ビットは、前回の状態情報から今回の状態情報までの図柄停止回数を示す。図柄停止回数は、1h(0001b)〜Fh(1111b)(それぞれ10進数で1〜15個に対応)で示される。
データ種別が5h,6hの場合、カウント数情報1の4〜7ビットは、予備であり、0h(0000b)固定とされ、カウント数情報1の0〜3ビットは、前回の状態情報から今回の状態情報までの当り回数を示す。当り回数は、1h(0001b)〜Fh(1111b)(それぞれ10進数で1〜15個に対応)で示される。
データ種別がFhの場合、カウント数情報1の3〜7ビットは、予備であり、0h(0000b)固定とされ、カウント数情報1の0〜2ビットは、前回の状態情報から今回の状態情報までの間で変化した遊技状態を示す。ベースを示す”Bit0”が”0”であれば低ベース、”1”であれば高ベースであることを示す。大当り中を示す”Bit1”が”0”であれば通常時、”1”であれば大当り中であることを示す。小当り中を示す”Bit2”が”0”であれば通常時、”1”であれば小当り中であることを示す。
データ種別にFhを設けて、前回の状態情報から今回の状態情報までの間で変化した遊技状態の情報を表すことができるようになったことで、前回の状態情報から遊技状態が変化するまでの入賞個数の累計と、遊技状態が変化してから今回の状態情報までの入賞個数の累計とを区別して払出制御部171に通知することが可能となった。なお、データ種別にFhを設けて、主制御部161から払出制御部171に前回の状態情報から今回の状態情報までの間で変化した遊技状態の情報を通知できるようにしたが、当該遊技状態の情報は、遊技用装置であるCU3や、上位サーバであるホールサーバ、ホール用管理コンピュータなどに通知できるようにしてもよい。
具体的に、遊技状態が変化する前後で入賞個数の累計を区別することができる構成について説明する。まず、その前に、遊技状態が変化する前後で入賞個数の累計を区別するできない場合の不具合について説明する。図11は、遊技状態が変化する前後での入賞個数の集計結果を説明するための図である。図11に示す例では、遊技状態が途中で通常状態から大当り状態に変化し、主制御部161は、その状態変化の前後において入賞センサ162(図4参照)から賞球コマンドa〜fを受信している。より詳しくは、主制御部161は、通常状態の期間に賞球コマンドa〜cを受信し、大当りの期間に賞球コマンドd〜fを受信している。
しかし、主制御部161は、受信した賞球コマンドごとに払出制御部171に入賞個数を通知しているのではなく、200msごとに送信される状態情報に累計して送信される。つまり、図11に示す例では、賞球コマンドa,bの入賞個数が累計されて状態情報Aで払出制御部171に送信され、賞球コマンドc,dの入賞個数が累計されて状態情報Bで払出制御部171に送信され、賞球コマンドe,fの入賞個数が累計されて状態情報Cで払出制御部171に送信される。
一方、遊技状態が変化したことは、図10に示した状態情報に含まれる「遊技台状態1」で大当りまたは小当り、大当りの種類などの遊技状態の情報が主制御部161から払出制御部171に送信されている。つまり、図11に示す例では、通常状態から大当り状態に変化した直後の状態情報Bの「遊技台状態1」で大当りの遊技状態に変化したことが払出制御部171に送信されるので、払出制御部171側で知り得る遊技状態の変化は、通信電文の大当り状態で示すように状態情報Bを受信した時からとなる。
そのため、通信電文の大当り状態に基づいて賞球コマンドを区別すると、賞球コマンドa,bが通常状態の入賞個数として累計(賞球集計結果)され、賞球コマンドc〜fが大当り状態の入賞個数として累計(賞球集計結果)されることになる。しかし、実際の遊技状態に基づいて入賞個数を累計した場合、賞球コマンドcは大当りの期間ではなく、通常状態の期間の入賞個数として累計する必要がある。そのため、賞球コマンドcの入賞個数だけ賞球集計結果に誤差が生じ、後述するベースや役物比率、連続役物比率を正確に算出することができない問題があった。
そこで、本実施の形態に係る主制御部161では、状態情報にデータ種別にFhを設けて、前回の状態情報から今回の状態情報までの間で遊技状態が変化したことによって賞球コマンドの入賞個数を区別することができる構成を採用している。具体的に、図12は、本実施の形態において、遊技状態が変化する前後での入賞個数の集計結果を説明するための図である。図12に示す例でも、遊技状態が途中で通常状態から大当り状態に変化し、主制御部161は、その状態変化の前後において入賞センサ162(図4参照)から賞球コマンドa〜fを受信している。より詳しくは、主制御部161は、通常状態の期間に賞球コマンドa〜cを受信し、大当りの期間に賞球コマンドd〜fを受信している。
図12に示す例でも、賞球コマンドa,bの入賞個数が累計されて状態情報Aで払出制御部171に送信され、賞球コマンドc,dの入賞個数が累計されて状態情報Bで払出制御部171に送信され、賞球コマンドe,fの入賞個数が累計されて状態情報Cで払出制御部171に送信される。
しかし、本実施の形態に係る状態情報では、遊技情報のデータ種別にFhを設けて、賞球コマンドcの入賞個数と賞球コマンドdの入賞個数とを区別している。具体的に、状態情報Bには、賞球コマンドcおよび賞球コマンドdの情報が含まれている以外に、賞球コマンドcと賞球コマンドdとの間で大当りに遊技状態が変化したことを示す状態変化の情報Fが含まれている。そのため、主制御部161は、通常状態に受信した賞球コマンドcの入賞個数を種別情報1およびカウント数情報1(図10参照)に、状態変化の情報Fを種別情報2およびカウント数情報2に、賞球コマンドdの入賞個数を種別情報3およびカウント数情報3にそれぞれ格納して状態情報を生成する。そして、主制御部161は、当該状態情報を払出制御部171に送信することで、種別情報1およびカウント数情報1〜種別情報3およびカウント数情報3の遊技情報を順に払出制御部171に送ることになる。つまり、主制御部161は、遊技状態を変化させた場合、当該変化前の賞球コマンドcの入賞個数(種別情報1およびカウント数情報1)を送信した後に当該変化を通知する情報F(種別情報2およびカウント数情報2)を送信した上で、当該変化後の賞球コマンドdの入賞個数(種別情報3およびカウント数情報3)を送信している。
そのため、払出制御部171は、状態変化の情報Fより先に受信した賞球コマンドcを通常状態の入賞個数、状態変化の情報Fより後に受信した賞球コマンドdを大当り状態の入賞個数として区別することができ、賞球コマンドa〜cが通常状態の入賞個数として累計(賞球集計結果)され、賞球コマンドd〜fが大当り状態の入賞個数として累計(賞球集計結果)される。よって、賞球集計結果に誤差は生じることがなく、後述するベースや役物比率、連続役物比率を正確に算出することができる。
<設計値取得処理>
図13は、設計値取得処理を説明するためのフローチャートである。図13を参照して、まず、払出制御基板17の払出制御部171は、P台2の起動時であるか否かを判断する(ステップS101)。起動時であるか否かは、払出制御部171が起動時処理を実行中であるか否かで判断することができる。起動時でない(ステップS101でNO)と判断した場合、払出制御部171は、この設計値取得処理を終了し、実行する処理を呼出元に戻す。
P台2の起動時である(ステップS101でYES)と判断した場合、払出制御部171は、機種名、メインチップID、役物無しの第n入賞口(ここでは、大入賞口271以外の入賞口に番号nを付する。たとえば、普通入賞口272〜274をそれぞれ番号1〜3、つまり第1入賞口〜第3入賞口とし、始動入賞口275〜277をそれぞれ番号4〜6、つまり第4入賞口〜第6入賞口とする。このため、役物無しの入賞口は、第1入賞口〜第4入賞口,第6入賞口である。)の1個の入賞に対する賞球数An(たとえば、第1入賞口〜第3入賞口は、3個、第4入賞口,第6入賞口は、5個)と、役物有りの始動入賞口276(ここでは、第5入賞口)の1個の入賞に対する賞球数As(たとえば、5個)と、大入賞口271の1個の入賞に対する賞球数Ab(たとえば、3個)とを、主制御基板16から取得し、払出制御部171のRAMに記憶させる(ステップS102)。
次に、払出制御部171は、主制御基板16から取得した機種名およびメインチップIDに対応する、低ベース時ベース下限値Bllと、低ベース時ベース上限値Bluと、高ベース時ベース下限値Bhlと、高ベース時ベース上限値Bhuとを、遊技機管理サーバから取得し、払出制御部171のRAMに記憶させる(ステップS103)。たとえば、Bll=30,Blu=39,Bhl=80,Bhu=95である。その後、払出制御部171は、この設計値取得処理を終了し、実行する処理を呼出元に戻す。
<遊技盤面判定関連処理>
図14は、遊技盤面判定関連処理を説明するためのフローチャートである。図14を参照して、払出制御部171は、判定値算出対象外期間であるか否かを判断する(ステップS111)。判定値算出対象外期間とは、ベース、役物比率および連続役物比率などの判定値の算出の対象から除外する期間のことであり、たとえば、ガラス扉6や前枠5が開放中である期間、パチンコ玉の非発射期間(たとえば、最後にパチンコ玉を発射してから15秒経過後の期間)、および、遊技場の閉店中の期間などの、店員等による不正が可能な期間である。判定値算出対象外期間である(ステップS111でYES)と判断した場合、払出制御部171は、この遊技盤面判定関連処理を終了し、実行する処理を呼出元に戻す。
判定値算出対象外期間でない(ステップS111でNO)と判断した場合、払出制御部171は、後述する図15で示す通過数加算処理を実行する(ステップS120)。
図15は、通過数加算処理を説明するためのフローチャートである。図15を参照して、払出制御部171は、大当り遊技状態であるか否かを判断する(ステップS121)。なお、払出制御部171は、主制御部161から送信される状態情報に含まれる「遊技台状態1」および「遊技台状態2」の情報に基づき遊技状態を判断している。以下のフローチャートにおいても同様の判断を行っている。大当り遊技状態でない(ステップS121でNO)と判断した場合、払出制御部171は、高ベース状態であるか否かを判断する(ステップS122)。
高ベース状態でない(ステップS122でNO)と判断した場合、つまり、大当り遊技状態でなく、かつ、低ベース状態である場合、アウト玉検出スイッチ701から検出信号を受信したか否かを判断する(ステップS123)。受信した(ステップS123でYES)と判断した場合、低ベース時のアウト口の通過数plを1加算する(ステップS124)。
また、第n入賞口(本実施の形態では第1入賞口から第6入賞口)には、それぞれ、入賞玉を検出する検出スイッチが設けられる。アウト玉検出スイッチ701から検出信号を受信していない(ステップS123でNO)と判断した場合、および、ステップS124の後、払出制御部171は、主制御部161から第n入賞口の検出情報を含むコマンドを受信したか否かを判断する(ステップS125)。
検出情報を含むコマンドとは、主制御部161が入賞センサ162の1つである第n入賞口の検出スイッチから検出信号(たとえば、賞球コマンド)を受信し、状態情報を送信する間隔の間に受信した検出信号を集計した第n入賞口のカウント数(入賞個数)の情報を含む状態情報である。なお、前述したように状態情報は、送信する間隔の間に遊技状態が変化した場合、遊技状態が変化した前後においてカウント数(入賞個数)を区別することができるように遊技情報のデータ種別にFhを設けてある。以下、払出制御部171における主制御部161からの入賞口への入賞の検出情報を含むコマンドの受信は同様に行なわれる。受信した(ステップS125でYES)と判断した場合、低ベース時の第n入賞口の通過数qlnにカウント数(入賞個数)を加算する(ステップS126)。ただし、払出制御部171は、状態情報に遊技状態が変化したことを示すFhのデータ種別の遊技情報が含まれていた場合、その後の第n入賞口のカウント数(入賞個数)を高ベース時のアウト口の通過数phnに加算する。
一方、高ベース状態である(ステップS122でYES)と判断した場合、つまり、大当り遊技状態でなく、かつ、高ベース状態である場合、アウト玉検出スイッチ701から検出信号を受信したか否かを判断する(ステップS127)。受信した(ステップS127でYES)と判断した場合、高ベース時のアウト口の通過数phを1加算する(ステップS128)。
アウト玉検出スイッチ701から検出信号を受信していない(ステップS127でNO)と判断した場合、および、ステップS128の後、払出制御部171は、主制御部161から第n入賞口の検出情報を含むコマンドを受信したか否かを判断する(ステップS129)。受信した(ステップS129でYES)と判断した場合、高ベース時の第n入賞口の通過数qhnにカウント数(入賞個数)を加算する(ステップS130)。ただし、払出制御部171は、状態情報に遊技状態が変化したことを示す”Fh”のデータ種別の遊技情報が含まれていた場合、その後の第n入賞口のカウント数(入賞個数)を低ベース時のアウト口の通過数plnに加算する。
大当り遊技状態である(ステップS121でYES)と判断した場合、第n入賞口の検出情報を含むコマンドを受信していない(ステップS125,ステップS129でNO)と判断した場合、ステップS126の後、および、ステップS130の後、払出制御部171は、主制御部161から役物を有さない第n入賞口(本実施の形態では、第1入賞口〜第4入賞口,第6入賞口)の検出情報を含むコマンドを受信したか否かを判断する(ステップS131)。受信した(ステップS131でYES)と判断した場合、払出制御部171は、第n入賞口の通過数qnにカウント数(入賞個数)を加算する(ステップS132)。
第n入賞口の検出情報を含むコマンドを受信していない(ステップS131でNO)と判断した場合、および、ステップS132の後、払出制御部171は、主制御部161から役物を有する始動入賞口276の検出情報を含むコマンドを受信したか否かを判断する(ステップS133)。受信した(ステップS133でYES)と判断した場合、払出制御部171は、役物を有する始動入賞口276の通過数qsにカウント数(入賞個数)を加算する(ステップS134)。
役物を有する始動入賞口276の検出情報を含むコマンドを受信していない(ステップS133でNO)と判断した場合、および、ステップS134の後、払出制御部171は、主制御部161から大入賞口271の検出情報を含むコマンドを受信したか否かを判断する(ステップS135)。受信した(ステップS135でYES)と判断した場合、払出制御部171は、大入賞口271の通過数qbにカウント数(入賞個数)を加算する(ステップS136)。
大入賞口271の検出情報を含むコマンドを受信していない(ステップS135でNO)と判断した場合、および、ステップS136の後、払出制御部171は、アウト玉検出スイッチ701から検出信号を受信したか否かを判断する(ステップS137)。受信した(ステップS137でYES)と判断した場合、払出制御部171は、アウト玉数rを1加算する(ステップS138)。
さらに、アウト玉検出スイッチ701から検出信号を受信していない(ステップS137でNO)と判断した場合、および、ステップS138の後、払出制御部171は、主制御部161から全入賞口の検出情報を含むコマンドを受信したか否かを判断する(ステップS139)。受信した(ステップS139でYES)と判断した場合、払出制御部171は、アウト玉数rにカウント数(入賞個数)を加算する(ステップS140)。
払出制御部171は、全入賞口の検出情報を含むコマンドを受信していない(ステップS139でNO)と判断した場合、払出制御部171は、この通過数加算処理を終了し、実行する処理を呼出元に戻す。
図14に戻って、ステップS120の後、払出制御部171は、低ベース時のアウト玉数rl=pl+Σqlnを計算する(ステップS141)。そして、払出制御部171は、算出した低ベース時のアウト玉数rl=100であるか否かを判断する(ステップS142)。
低ベース時のアウト玉数rl=100である(ステップS142でYES)と判断した場合、低ベース時のセーフ玉数sl=Σ(An×pln)を計算する(ステップS143)。また、低ベース時ベースbl=100×sl/rlを計算して、RAMに記憶させる(ステップS144)。
次に、払出制御部171は、低ベース時ベース下限値Bll<低ベース時ベースbl<低ベース時ベース上限値Bluであるか否かを判断する(ステップS145)。Bll<Bl<Bluである(ステップS145でYES)と判断した場合、払出制御部171は、低ベース時ベース異常情報をCU3を介して遊技機管理サーバに出力する(ステップS146)。
Bll<Bl<Bluでない(ステップS145でNO)と判断した場合、および、ステップS146の後、払出制御部171は、pl,qlnを0にリセットする(ステップS147)。
低ベース時のアウト玉数rl=100でない(ステップS142でNO)と判断した場合、および、ステップS147の後、払出制御部171は、高ベース時のアウト玉数rh=ph+Σqhnを計算する(ステップS151)。そして、払出制御部171は、算出した高ベース時のアウト玉数rh=100であるか否かを判断する(ステップS152)。
高ベース時のアウト玉数rh=100である(ステップS152でYES)と判断した場合、高ベース時のセーフ玉数sh=Σ(An×phn)を計算する(ステップS153)。また、高ベース時ベースbh=100×sh/rhを計算して、RAMに記憶させる(ステップS154)。
次に、払出制御部171は、高ベース時ベース下限値Bhl<高ベース時ベースbh<高ベース時ベース上限値Bhuであるか否かを判断する(ステップS155)。Bhl<Bh<Bhuである(ステップS155でYES)と判断した場合、払出制御部171は、高ベース時ベース異常情報をCU3を介して遊技機管理サーバに出力する(ステップS156)。
Bhl<Bh<Bhuでない(ステップS155でNO)と判断した場合、および、ステップS156の後、払出制御部171は、ph,qhnを0にリセットする(ステップS157)。
次に、アウト玉数r=60000であるか否かを判断する(ステップS161)。本実施の形態のP台2は、1分で100玉のパチンコ玉を遊技領域27に発射することが可能である。このため、60000玉は、10時間で発射可能な玉数である。r=60000でない(ステップS161でNO)と判断した場合、払出制御部171は、実行する処理をこの処理の呼出元に戻す。
アウト玉数r=60000である(ステップS161でYES)と判断した場合、払出制御部171は、役物無しの入賞口(ここでは、第1入賞口〜第4入賞口,第6入賞口)の賞球数sn=Σ(An×qn)を計算し(ステップS162)、役物有りの入賞口(ここでは、第5入賞口)の賞球数ss=As×qsを計算し(ステップS163)、大入賞口271の賞球数sb=Ab×qbを計算する(ステップS164)。
次に、払出制御部171は、役物比率u=100×(ss+sb)/(sn+ss+sb)を計算して、RAMに記憶させ(ステップS165)、連続役物比率v=100×sb/(sn+ss+sb)を計算して、RAMに記憶させる(ステップS166)。
そして、払出制御部171は、役物比率u>70%であるか否かを判断する(ステップS171)。u>70%である(ステップS171でYES)と判断した場合、払出制御部171は、役物比率異常情報をCU3を介して遊技機管理サーバに出力する(ステップS172)。
役物比率u>70%でない(ステップS171でNO)と判断した場合、および、ステップS172の後、払出制御部171は、連続役物比率v>60%であるか否かを判断する(ステップS173)。v>60%である(ステップS173でYES)と判断した場合、払出制御部171は、連続役物比率異常情報をCU3を介して遊技機管理サーバに出力する(ステップS174)。
連続役物比率v>60%でない(ステップS173でNO)と判断した場合、および、ステップS174の後、払出制御部171は、この遊技盤面判定関連処理を終了し、実行する処理を呼出元に戻す。
<遊技盤面判定関連処理の変形例>
図16は、遊技盤面判定関連処理の変形例を説明するためのフローチャートである。図16を参照して、この変形例は、図14で説明した遊技盤面判定関連処理のステップS141〜ステップS147の部分のステップS146とステップS147との間に、図16で示すように、ステップS183〜ステップS186を追加したものである。
Bll<Bl<Bluでない(ステップS145でNO)と判断した場合、および、ステップS146の後、払出制御部171は、低ベース時の入賞口ごとのセーフ玉数sln=An×qlnを計算する(ステップS183)。また、低ベース時の入賞口ごとのベースbln=100×sln/rlを計算して、RAMに記憶させる(ステップS184)。
次に、払出制御部171は、低ベース時の入賞口ごとのベース下限値Blln<低ベース時のベースごとのベースbln<低ベース時の入賞口ごとのベース上限値Blunであるか否かを判断する(ステップS185)。Blln,Blunは、図13のステップS103と同様、遊技機管理サーバから予め取得され、記憶されている。Blln<Bln<Blunである(ステップS185でYES)と判断した場合、払出制御部171は、入賞口ベース異常情報をCU3を介して遊技機管理サーバに出力する(ステップS186)。
Blln<Bln<Blunでない(ステップS185でNO)と判断した場合、および、ステップS186の後、払出制御部171は、pl,qlnを0にリセットする(ステップS147)。
なお、前述した実施の形態においては、図13から図17の処理は、払出制御部171によって実行されるようにした。しかし、これに限定されず、主制御部161によって実行されるようにしてもよい。
<遊技盤面判定関連処理の効果>
(1) 遊技媒体(たとえば、遊技玉)が封入された遊技機(たとえば、P台2)であって、
複数の遊技状態(たとえば、大当りや小当りなど)に制御可能で、所定条件の成立(たとえば、大入賞口271、普通入賞口272〜274、始動入賞口275〜277に遊技玉が通過)に基づいて遊技者に付与された遊技価値(たとえば、遊技点)に関する付与情報(たとえば、入賞個数など)を送信可能な第1制御手段(たとえば、主制御部161)と、
前記第1制御手段から送信された付与情報に基づいて所定の処理(たとえば、ベース、役物比率、連続役物比率の算出など)を実行可能な第2制御手段(たとえば、払出制御部171)とを備え、
前記第1制御手段は、前記所定条件が成立したときの遊技状態を区別可能に付与情報を送信する(たとえば、図12に示す通信)。
このような構成によれば、遊技状態に対応した正確な付与情報を第2制御手段に通知することが可能となり、第2制御手段において遊技状態に対応した正確な付与情報に基づく所定の処理を行うことができる。
(2) 上記(1)の遊技機において、
前記第1制御手段は、遊技状態を変化させた場合、当該変化の前に前記所定条件が成立したことに基づく付与情報を送信した後に当該変化を通知する状態情報を送信した上で、当該変化の後に前記所定条件が成立したことに基づく付与情報を送信する(たとえば、図12に示す通信)。
このような構成によれば、遊技状態に対応した正確な付与情報を第2制御手段に通知することが可能となる。
(3) 上記(1)または(2)の遊技機において、
前記第2制御手段は、遊技領域に打ち込まれた遊技媒体の数に対する、前記所定条件の成立に基づいて付与された遊技価値に対応する遊技媒体の数の割合を算出し(たとえば、ベース数など)、算出した割合の異常(たとえば、ベース異常など)を判定可能である。
このような構成によれば、遊技状態に対応した正確な付与情報から割合を算出することができ、正確な異常判定が可能となる。
(4) 上記(1)から(3)のいずれかの遊技機において、
前記第2制御手段は、前記所定条件が成立したときの動作状態に基づき、前記所定条件の成立に応じて付与された遊技価値に関する価値情報(たとえば、役物比率、連続役物比率など)を算出し、算出された前記価値情報を表示可能とする。
このような構成によれば、遊技状態に対応した正確な付与情報から正確な価値情報を算出して表示することが可能となる。
(5) 上記(4)の遊技機において、
前記第2制御手段は、算出された前記価値情報を外部へ送信可能である。
このような構成によれば、遊技状態に対応した正確な付与情報から算出された正確な価値情報を外部に送信することができる。
(6) 上記(1)から(5)のいずれかの遊技機において、
前記第2制御手段は、前記第1制御手段から送信された付与情報と前記第1制御手段から送信された状態情報とを前記遊技機に接続された遊技用装置に出力可能である。
このような構成によれば、遊技用装置において、遊技状態に対応した正確な付与情報と状態情報とに基づく処理が可能となる。
<夜間監視装置の構成>
本実施形態に係るパチンコ遊技機(P台2)では、ガラス扉6や前枠5の開放回数の検出、遊技盤26の交換、主制御基板16の交換、払出制御基板17の交換、および夜間監視装置53の取外しなどの不正を検出することができる夜間監視装置を有している。図17は、本実施形態に係るパチンコ遊技機(P台2)の夜間監視装置53の構成を説明するためのブロック図である。図17(a)に、夜間監視装置53を含む前枠5と遊技盤26との接続構成を示す。前枠5は、夜間監視装置53、前枠中継基板52、払出制御基板17および凹型ドロアコネクタ33を有している。一方、遊技盤26は、凸型ドロアコネクタ32と、主制御基板16とを有している。前枠5と遊技盤26とは、前枠5側に設けた凹型ドロアコネクタ33と遊技盤26側に設けた凸型ドロアコネクタ32とにより電気的に接続されている。前枠5と遊技盤26とは、ドロアコネクタなどコネクタで接続されていていなくてもよく、例えば、直接はんだ付けされて接続されていてもよい。
夜間監視装置53は、前枠中継基板52、払出制御基板17、および主制御基板16と、ループ状の電力線500で直列に接続されている。なお、遊技盤26は、凸型ドロアコネクタ32を凹型ドロアコネクタ33に接続することで、主制御基板16も電力線500に直列接続させている。電力線500は、図17(b)に示す電源装置12cから前枠中継基板52、払出制御基板17、および主制御基板16を介して不正検出器12bに至るループ状になっている。そのため、夜間監視装置53では、夜間監視装置53自体を取外したり、払出制御基板17を交換したり、主制御基板16を交換したり、ドロアコネクタを外して遊技盤26を交換したりした場合、ループ状の電力線500の接続が切れ(例えば、断線やコネクタ外れなど)、当該電力線500の電圧値が低下する(例えば、電圧値が2.2V以下に低下)ので不正を検出することができる。
電源装置12cは、ループ状の電力線500にメイン電源から電力を供給するのか、内蔵電池172から電力を供給するのかを切替える。具体的に、電源装置12cは、P台2の電源がOFF状態(例えば、夜間など)となりメイン電源から供給される電力が低下すると、内蔵電池172からの電力供給に切替わる。P台2の電源がOFF状態の間、内蔵電池172の電力が、遊技盤26を経由してP台2内をループバックさせて不正検出器12b(図示していないが、夜間監視装置53のCPUが設けられている部分)に供給される。なお、メイン電源から供給される電力の電圧値は5Vであるが、内蔵電池172から供給される電力の電圧値は3.3Vである。
遊技盤26や夜間監視装置53や主制御基板16などを取外すと、ループ状の電力線500が断線されるため、不正検出器12b(夜間監視装置53のCPU)が唯一電源断状態になる。不正検出器12bは、電源断状態になると退避処理を開始し、当が退避処理時に電断になった事(電断情報)を記憶する。そのため、遊技盤26および夜間監視装置53を再接続した後、P台2の電源が再びON状態となり、払出制御基板17から規定の信号を受信した場合、不正検出器12b(夜間監視装置53のCPU)に記憶した電断情報に基づき特定ビットのフラグを設定した信号を払出制御基板17に返信することで、遊技盤26や夜間監視装置53などを取外したことの不正を検出することができる。なお、夜間監視装置53自体が取外されたままの場合、払出制御基板17が、規定の信号を夜間監視装置53に送信しても一定の期間に返信が戻ってこないので夜間監視装置断線検知(エラーコード「F74」:図23参照)として処理する。
もちろん、夜間監視装置53は、ループ状の電力線500と直列接続されるとともに、不正検出の示す断線トリガ信号などを払出制御基板17に出力するための信号配線が払出制御基板17に接続されている。そして、夜間監視装置53自体を前枠5から取外された場合、信号配線に比べてループ状の電力線500との接続の方が外れやすくすることで、電力線500の接続が外れた後、まだ接続されている信号配線を介して不正検出の示す断線トリガ信号を払出制御基板17に出力してもよい。
電力線500は、前枠5と遊技盤26との間で信号を送受信する信号ケーブル内の配線に含まれている。そして、前枠5の信号ケーブルと遊技盤26の信号ケーブルとは、26ピンまたは32ピンの凸型ドロアコネクタ32および凹型ドロアコネクタ33により接続される。なお、図17(a)には、信号ケーブルは図示しておらず、ループ状の電力線500のみ図示してある。また、払出制御基板17と夜間監視装置53とは、図示していない通信配線で接続され、互いに信号を送受信している。
図17(b)は、夜間監視装置53の構成を説明するためのブロック図である。夜間監視装置53は、不正検出器12b、電源装置12c、内蔵電池172および計数カウンタ120を有している。不正検出器12bは、夜間監視装置53の取外し、主制御基板16の交換などの不正を検出する検出器であるとともに、図示していないが制御中枢としてCPU、そのCPUの動作プログラムや制御データを記憶しているROM、ワークエリアとして機能するRAM、I/Oポートなどが設けられてもよい。
図18は、本実施形態に係るパチンコ機の不正検出器12bの構成を説明するためのブロック図である。図18に示す不正検出器12bは、モード切替IC12A、電池減検出IC12B、および断線検知IC12Cを有している。モード切替IC12Aは、VSIN端子に接続されている電源の電圧値を監視し、当該電圧値が例えば4V以上であればメイン電源(例えば5V)から電力が供給されているとしてP台2の電源がON状態と判定し、4V未満であればバックアップ電源である内蔵電池172(例えば3.3V)から電力が供給されているとしてP台2の電源がOFF状態と判定する。モード切替IC12Aは、P台2の電源がON状態と判定した場合、通常運転モードに切替えるモード切替トリガ信号を、P台2の電源がOFF状態と判定した場合、夜間監視モードに切替えるモード切替トリガ信号をそれぞれVOUT端子から電源装置12cや払出制御基板17などに出力する。払出制御基板17は、モード切替トリガ信号に基づき夜間監視装置53などの運転モード(通常運転モード、夜間監視モード)を切替える。なお、モード切替トリガ信号を払出制御基板17に出力せずに、夜間監視装置53内で運転モードの切替えを行ってもよい。
電池減検出IC12Bは、VSIN端子に接続されているループ状の電力線500の電圧値を検出して、夜間監視モード中の内蔵電池172の蓄電残量を監視している。内蔵電池172は、蓄電残量に応じて電圧値が低下する特性を有している。例えば、内蔵電池172は、蓄電残量が90%のとき出力する電圧値は3.3Vであるが、蓄電残量が10%になると出力する電圧値が2.5V以下に低下する。蓄電残量が10%になると、夜間監視装置53の運用を残り2,3か月しか行うことができないため、内蔵電池172の交換が必要となる。そのため、電池減検出IC12Bは、夜間監視モード中のループ状の電力線500の電圧値を検出し、所定の電圧値(例えば、2.5V)以下になったことを検出した場合、内蔵電池172の蓄電残量が所定量以下になったと判定する。なお、電池減検出IC12Bは、ループ状の電力線500の電圧値で内蔵電池172を検出したが、内蔵電池172の電圧値を直接検出してもよい。また、電池減検出IC12Bは、内蔵電池172の電圧値で内蔵電池172の蓄電残量を検出しているが、内蔵電池172の電流値、電力値、内蔵電池172の使用時間などで内蔵電池172の蓄電残量を検出してもよい。
電池減検出IC12Bは、内蔵電池172の蓄電残量が所定量(例えば、蓄電残量が10%(夜間監視装置53を2,3か月運用することが可能な蓄電量))以下と判定した場合、電池残量減の示す電池減トリガ信号をVOUT端子から払出制御基板17に出力する。払出制御基板17は、電池減トリガ信号に基づき内蔵電池172の蓄電残量が低下していることを報知する。具体的に、払出制御基板17は、電池減トリガ信号に基づき、払出制御基板17に設けた7セグメント式のLEDディスプレイにエラーコード(例えば、図23に示すエラーコード「F73」)を表示して報知を行う。もちろん、払出制御基板17は、電池減トリガ信号をさらにCU3やホールサーバやホール用管理コンピュータ811などに出力し、CU3やホールサーバやホール用管理コンピュータ811などで内蔵電池172の蓄電残量が低下していることを報知してもよい。なお、電池減検出IC12Bが、電池減トリガ信号をCU3やホールサーバやホール用管理コンピュータ811などに直接出力してもよい。
断線検知IC12Cは、VSIN端子に接続されているループ状の電力線500の電圧値を検出して、夜間監視装置53の取外し、主制御基板16の交換などの不正を監視している。ループ状の電力線500に直列に接続されている夜間監視装置53、主制御基板16などを取外したり交換したりした場合、ループ状の電力線500が断線するのでループ状の電力線500の電圧値は低下する。例えば、断線検知IC12Cは、ループ状の電力線500の電圧値が2.2V以下になった場合、ループ状の電力線500が断線されたとして夜間監視装置53の取外し、主制御基板16の交換などの不正が発生したと判定する。なお、断線検知IC12Cは、遊技盤26の交換、および払出制御基板17の交換などの不正であっても、同様にループ状の電力線500が断線されるので不正を検出することができる。
断線検知IC12Cは、夜間監視装置53の取外し、主制御基板16の交換などの不正が発生したと判定した場合、不正検出器12b(夜間監視装置53のCPU)が唯一電源断状態になり、不正検出器12bの退避処理時に電断になった事(電断情報)を断線検知IC12Cで記憶する。そして、P台2の電源がON状態となり、払出制御基板17から規定の信号を不正検出器12bが受信した場合、断線検知IC12Cに記憶した電断情報に基づき不正検出の示す断線トリガ信号(特定ビットのフラグを設定した信号)をVOUT端子から払出制御基板17に出力する。払出制御基板17は、断線トリガ信号に基づき不正を検出したことを報知する。具体的に、払出制御基板17は、断線トリガ信号に基づき、払出制御基板17に設けた7セグメント式のLEDディスプレイにエラーコード(例えば、図23に示すエラーコード「F72」)を表示したり、遊技盤26の電飾LEDを特定のパターン(例えば、遊技盤26の左右に設けられた電飾LEDを交互に点灯させるなど)で点灯させたりして報知を行う。もちろん、払出制御基板17は、断線トリガ信号をさらにCU3やホールサーバやホール用管理コンピュータ811などに出力し、CU3やホールサーバやホール用管理コンピュータ811などで不正が発生したことを報知してもよい。なお、断線検知IC12Cが、断線トリガ信号をCU3やホールサーバやホール用管理コンピュータ811などに直接出力してもよい。
また、断線検知IC12Cは、蓄電残量がさらに低下してループ状の電力線500の電圧値が2.2V以下になった場合も不正が発生したと判定する。しかし、この場合、蓄電残量が短期間に2.2V以下にならないので、事前に電池減検出IC12Bにより蓄電残量が低下していることの報知を受けていれば、ループ状の電力線500が断線された不定なのか、蓄電残量がさらに低下したことによるものなのか区別することが可能である。
さらに、ループ状の電力線500が断線された場合、ループ状の電力線500の電圧値の低下が急激に起こるため、電池減検出IC12Bによる電池減トリガ信号と断線検知IC12Cによる断線トリガ信号とがほぼ同じタイミングに出力される。一方、内蔵電池172の蓄電残量が低下する場合、電圧値が2.5V以下になってから2.2V以下に至るまでに2,3か月かかるため、電池減検出IC12Bによる電池減トリガ信号が出力され続けられている期間に、断線検知IC12Cによる断線トリガ信号が後から出力される。そのため、払出制御基板17は、電池減検出IC12Bによる電池減トリガ信号と、断線検知IC12Cによる断線トリガ信号との出力パターンを解析することで、内蔵電池172の蓄電残量がさらに低下したのか、夜間監視装置53の取外し、主制御基板16の交換などの不正が発生したのかを区別することかできる。
夜間監視装置53は、断線検知IC12Cで夜間監視装置53の取外し、主制御基板16の交換などの不正が発生したこと検出するとともに、電池減検出IC12Bで内蔵電池172の蓄電残量が所定量以下になったことを検出するので、蓄電残量が低下したなどの内蔵電池172に関する電圧値の低下を別に検出でき、内蔵電池172の電池切れ(2.2V以下)と、不正による検出とを区別することが可能である。また、電池減検出IC12Bと断線検知IC12Cとは、ともにループ状の電力線500の電圧値に基づいて判定を行うが、内蔵電池172の蓄電残量が低下したことを判定する基準値を個別に設定することで、蓄電残量が低下したなどの内蔵電池172に関する検出と、不正による検出とを区別して判定することが可能になる。具体的には、断線検知IC12Cが不正の発生を判定するループ状の電力線500の電圧値(例えば、2.2V)は、電池減検出IC12Bが内蔵電池172の蓄電残量が所定量以下になったと判定するループ状の電力線500の電圧値(例えば、2.5V)より低い値に設定してある。つまり、ループ状の電力線500の電圧値が、2.2Vより高く2.5V以下の場合、内蔵電池172の蓄電残量が所定量以下になったと一旦判定することで、2.2V以下なった場合に内蔵電池172の蓄電残量が所定量以下になったのか不正が発生したのかを区別することができる。なお、不正検出器12b(特に、電池減検出IC12B)に供給される電圧値は、通常運転モード時(メイン電源からの電力供給時)であって夜間監視モード時(内蔵電池172からの電力供給時)であっても、ループ状の電力線500の電圧値が2.2V以下なら不正が発生したと判定することができる。しかし、電池減検出IC12Bは、夜間監視モード時に内蔵電池172で駆動している場合のみ、内蔵電池172の蓄電残量を判定することができる。電池減検出IC12Bは、モード切替IC12Aからのモード切替トリガ信号に基づき夜間監視モードであるか否かを判定している。
断線検知IC12Cは、ループ状の電力線500の電圧値で、夜間監視装置53の取外し、主制御基板16の交換などの不正を検出する場合について説明したが、ループ状の電力線500の電流値、電力値などの電力に関する値で当該不正を検出してもよい。また、断線検知IC12Cが、電池減検出IC12Bとして機能し、所定の電圧値(例えば、2.5V)以下になったことを検出した場合、内蔵電池172の蓄電残量が所定量以下になったと判定してもよい。
計数カウンタ120は、開放検出スイッチからの開放信号に基づき、ガラス扉6の開放、前枠5の開放などの開放回数を計数する。開放検出スイッチは、具体的には、ガラス扉6の開放を検出するガラス扉開放検出スイッチ12および前枠5の開放を検出する前枠開放検出スイッチ13である。ガラス扉6または前枠5が開放されるとガラス扉開放検出スイッチ12または前枠開放検出スイッチ13から開放信号が計数カウンタ120に送信される。図19は、図18(b)に示した計数カウンタ120の制御回路を示すブロック図である。図19を参照して、計数カウンタ120は、制御中枢としてのCPU(Central Processing Unit)10aと、そのCPU10aの動作プログラムや制御データを記憶しているROM(Read Only Memory)10bと、CPU10aのワークエリアとして機能するRAM(Random Access Memory)10cと、I/Oポート(Input/Output Port)10dとが設けられている。
計数カウンタ120は、P台2の電源回路からメイン電源の電力が供給されるとともに、そのメイン電源がOFF(たとえば、夜間)になったとしても動作可能となるようにするために内蔵電池172の電力が供給されている。また図4に示した払出制御基板17からクロック信号(CLK信号)とチップセレクト信号(CS信号)とが入力されるとともに、計数カウンタ120で計数した検出回数の値を示すデータ信号が払出制御部171へ出力される。
また、計数カウンタ120は、ガラス扉6の開放、前枠5の開放などの開放回数を合計して合計開放回数の値を示すデータ信号を払出制御部171に出力する。払出制御部171は、計数カウンタ120で計数した開放回数の値や合計開放回数の値を、例えば遊技玉数表示器29に表示する。なお、計数カウンタ120は、ガラス扉6の開放、前枠5の開放などの開放回数を個別に検出して、計数できるように構成してもよい。
次に、夜間監視装置53の取外し、および主制御基板16の交換の不正について、図を参照して具体的に説明する。図20は、夜間監視装置53の取外し、および主制御基板16の交換の不正が発生を説明するための図である。図20(a)に示すP台2では、夜間監視装置53がP台2から取外れ、夜間監視装置53と前枠中継基板52とが電気的に切断されている様子が示されている。夜間監視装置53と前枠中継基板52とが電気的に切断されることでループ状の電力線500の電圧が2.2V(第2値)以下に低下するので、夜間監視装置53が取外された不正を検出することができる。なお、夜間監視装置53がP台2から取外れる場合、夜間監視装置53と前枠中継基板52とが電気的に切断された段階では、夜間監視装置53と払出制御基板17との通信配線はまだ断線していないのであれば、断線検知IC12Cの断線トリガ信号を払出制御基板17に出力することが可能である。
また、図20(b)に示すP台2では、別の主制御基板16と交換される場合、ループ状の電力線500に接続されている主制御基板16が取外されて電気的に切断されている様子が示されている。主制御基板16が取外されることでループ状の電力線500の電圧が2.2V(第2値)以下に低下するので、主制御基板16が取外された不正を検出することができる。図20に示したように、夜間監視装置53と、主制御基板16とがループ状の電力線500により直列に接続されている。そのため、夜間監視装置53は、夜間監視装置53が取外されたのか主制御基板16が交換されたのかを区別はできないが、いずれかの不正が行われたことを検出することができる。
以上のように、本実施の形態に係るP台2では、内蔵電池172の蓄電量が減少した場合、ループ状の電力線500に接続されている不正検出器12bに供給される電圧値が2.5V(第1値)または2.2V(第2値)となり、夜間監視装置53および主制御基板16の少なくとも一方がP台2から取外された場合、不正検出器12bに供給される電圧値が2.2V(第2値)となる。そのため、夜間監視装置53は、不正検出器12b(特に、電池減検出IC12B)に供給される電圧値が2.5V(第1値)となった場合に、内蔵電池172の蓄電量が所定量以下に低下していることを報知する(第1報知)。また、夜間監視装置53は、不正検出器12b(特に、断線検知IC12C)に供給される電圧値が2.2V(第2値)となった場合に、内蔵電池172の蓄電量がさらに低下した、または夜間監視装置53および主制御基板16のうち少なくとも一方がP台2から取外されたことを報知する(第2報知)。そのため、本実施の形態に係るP台2では、蓄電残量が低下したなどの内蔵電池172に関する検出と、夜間監視装置53の取外し、主制御基板16の交換などの不正による検出とを区別することが可能となり、セキュリティ性が向上する。
ここで、P台2は、封入循環式パチンコ機であるため、裏面において遊技島の装置と接続する必要がない。また、P台2は、裏面側から主制御基板16などが不正に交換されないように防止する必要もある。そのため、P台2では、図示していないが裏面カバーなどの開閉可能な裏面部材が設けられている。そこで、夜間監視装置53では、前述したようにガラス扉6や前枠5などの開閉可能に設けられた前面部材の開放を検出するだけでなく、開閉可能に設けられた裏面部材の開放を検出する。図21は、本実施形態に係るパチンコ機の夜間監視装置53で裏面部材52aの開放を検出する構成を説明するためのブロック図である。
図21に示す夜間監視装置53は、ループ状の電力線500に接続された断線検知IC12C(図18参照)とは別に、ループ状の電力線500aで裏面部材52aと電気的に接続されている断線検知IC(図示せず)を有している。ループ状の電力線500aに対しても、通常運転モード時にはメイン電源から電力が供給され、夜間監視モード時には内蔵電池172から電力が供給される。そのため、ループ状の電力線500aに接続された断線検知ICは、裏面部材52aが開放されループ状の電力線500aが切断されると、ループ状の電力線500aの電圧が低下するので、裏面部材52aを開放したことを検出することができる。具体的に、ループ状の電力線500aに接続された断線検知ICは、ループ状の電力線500aの電圧値が例えば2.2V以下になった場合に裏面部材52aの開放を検出したと判定する。
ループ状の電力線500aに接続された断線検知ICは、夜間において裏面部材52aが開放される不正が発生したと判定した場合、不正検出の示す裏面断線トリガ信号を払出制御基板17に出力する。払出制御基板17は、裏面断線トリガ信号に基づき裏面部材52aの開放の不正を検出したことを報知する。具体的に、払出制御基板17は、裏面断線トリガ信号に基づき、払出制御基板17に設けた7セグメント式のLEDディスプレイにエラーコード(例えば、図23に示すエラーコード「F61」)を表示したり、遊技盤26の電飾LEDを特定のパターン(例えば、遊技盤26の上側に設けられた電飾LEDを点滅させるなど)で点灯させたりして報知を行う。もちろん、払出制御基板17は、裏面断線トリガ信号をさらにCU3やホールサーバやホール用管理コンピュータ811などに出力し、CU3やホールサーバやホール用管理コンピュータ811などで裏面部材52aの開放の不正が発生したことを報知してもよい。なお、ループ状の電力線500aに接続された断線検知ICが、裏面断線トリガ信号をCU3やホールサーバやホール用管理コンピュータ811などに直接出力してもよい。
なお、ループ状の電力線500aに接続された断線検知ICは、前面部材と接続するループ状の電力線500に接続された断線検知IC12Cとを別にすることで、夜間監視装置53の取外し、および主制御基板16の交換の不正検出と、裏面部材52aの開放検出とを区別して検出することができる。もちろん、区別する必要がなければ、ループ状の電力線500aを断線検知IC12Cに接続してもよい。つまり、断線検知IC12Cで、夜間監視装置53の取外し、および主制御基板16の交換の不正検出を行うとともに、裏面部材52aの開放検出も行う。また、裏面部材52aの開放を検出した検出信号を、計数カウンタでカウントしてもよい。
以上のように、本実施の形態に係るP台2では、主制御基板16を覆い、開閉可能に設けられた裏面部材52aの開放を検出するループ状の電力線500aに接続された断線検知ICを有し、当該断線検知ICが裏面部材52aの開放を検出した場合、払出制御基板17が、裏面断線トリガ信号に基づき裏面部材52aの開放の不正を検出したことを報知する。そのため、本実施の形態に係るP台2では、主制御基板16を覆う裏面部材52aが開放されたことを認識することができるので、主制御基板16に対する不正を防ぐことができセキュリティ性が向上する。
<主制御基板のCPUが搭載されたチップの交換防止機能>
前述したように、前枠5や裏面部材52aが開放されたり、主制御基板16や払出制御基板17などが取外されたりしたことを検出し記憶しておくことができる。このため、主制御基板16が不正な基板に取替えられることなどの不正を遊技場側で把握することができる。
たとえば、前枠5や裏面部材52aが開放されず、また、主制御基板16が取外されない状況において、主制御基板16のCPUが搭載されたチップが不正なチップに交換された場合には、このチップのRAMが初期化されたことを示すRAMクリア報知が行なわれるように構成されている。しかし、そのRAMクリア報知はP台2の電源を入れて切ることによって解除されてしまう。このため、セキュリティ性が不十分である。
本実施の形態においては、電源断状態において主制御基板16のRAMの所定領域が初期化された状態となる事象の発生を検知した場合に、P台2の電源が投入され、CU3との認証が成功した後に、その事象の発生に関する発生情報を払出制御基板17に送信するようにする。
また、払出制御基板17は、主制御基板16から発生情報を受信したことに基づいて、CU3との認証が成功した後に、発生情報に対応する情報をCU3に送信するようにする。
このように、主制御基板16のCPUが搭載されたチップが不正なチップに交換されることによって、そのチップに搭載されているRAMが初期化された状態となっているのを検知して、RAMの初期化を検知したことを示す情報を払出制御基板17やCU3に送信する。そして、RAMの初期化を検知したことを示す情報の受信に基づいて、払出制御基板17やCU3において、RAMの初期化を検知したことを記憶部に記憶させておく。
これにより、RAMクリアスイッチ293が操作されていないにも関わらず、払出制御基板17やCU3の記憶部に、主制御基板16のRAMの初期化を検知したことが記憶されている場合は、主制御基板16のCPUが搭載されたチップが不正なチップに交換された可能性があると判断することができるようになる。
具体的には、以下に示すようにする。図22は、主制御基板16のCPUが搭載されたチップの交換防止のための処理の流れを示すフローチャートである。図22を参照して、主制御基板16の主制御部161、および、払出制御基板17の払出制御部171によって、遊技制御のためのプログラムの実行が開始される前に、それぞれ、不正検知処理および不正対応処理が実行される。
まず、主制御部161は、主制御基板16のCPUが搭載されたチップのRAMが初期化された状態であるか否かを判断する(ステップS191)。
主制御基板16には、P台2への供給電圧の低下などによって予期しない電源断が発生した場合に、そのときの遊技状態などを記憶しておくための電源断であっても情報を記憶しておくことが可能なバックアップ記憶領域がRAMの少なくとも一部として設けられている。このバックアップ記憶領域は、RAMクリアスイッチ293が操作されることによって初期化することが可能である。しかし、CPUが搭載されたチップが不正なチップに交換された場合は、不正なチップのRAMは、新しい状態であるため、初期化された状態として判断される。このため、RAMのバックアップ記憶領域が初期化された状態となる原因は、RAMクリアスイッチ293が操作されたこと、および、CPUが搭載されたチップが新たなチップに交換されたことのいずれかである。
RAMが初期化された状態でない(ステップS191でNO)と判断した場合、主制御部161は、実行する処理をこの処理の呼出元に戻す。RAMが初期化された状態である(ステップS191でYES)と判断された場合、主制御部161は、RAMの初期化を報知する指示を、演出制御部151に送信する(ステップS192)。この指示の受信に基づいて、演出制御部151は、可変表示装置278やスピーカ270を制御して、RAMの初期化の報知を開始する。
次に、主制御部161は、主制御基板16の認証が成功したことによって終了したか否かの判断を、認証が終了したと判断するまで繰返す(ステップS193)。認証が終了した(ステップS193でYES)と判断した場合、主制御部161は、RAMの初期化を示す情報を、払出制御部171に送信する(ステップS194)。
払出制御部171は、払出制御基板17の認証が成功したことによって終了したか否かの判断を、認証が終了したと判断するまで繰返す(ステップS201)。認証が終了した(ステップS201でYES)と判断した場合、払出制御部171は、主制御部161からRAMの初期化を示す情報を受信したか否かを判断する(ステップS202)。所定時間が経過するまでにRAMの初期化を示す情報を受信していない(ステップS202でNO)と判断した場合、払出制御部171は、実行する処理をこの処理の呼出元に戻す。
一方、RAMの初期化を示す情報を受信した(ステップS202でYES)と判断した場合、払出制御部171は、RAMの初期化の履歴を、電源断であっても情報を記憶しておくことが可能な不揮発性RAMに記憶させる(ステップS203)。これにより、主制御部161のRAMの初期化があったことを、事後的に確認することが可能となる。
次に、払出制御部171は、RAMの初期化を示す情報をCU3のCU制御部323に送信する(ステップS204)。CU制御部323は、RAMの初期化を示す情報の受信に基づいて、P台2の主制御部161のRAMの初期化の履歴を、CU制御部323のRAMに記憶させるようにしてもよい。これにより、主制御部161のRAMの初期化があったことを、事後的に確認することが可能となる。
また、CU制御部323は、RAMの初期化を示す情報の受信に基づいて、ホール用管理コンピュータ811やホールサーバなどの管理コンピュータに、RAMの初期化を示す情報を送信するようにしてもよい。これにより、管理コンピュータにおいて、当該P台2のRAMクリアスイッチ293を操作した記録が残っていないにも関わらず、RAMの初期化を示す情報を受信した場合に、不正の可能性があることを遊技場の係員に報知することができる。
払出制御部171は、CU3のCU制御部323からRAMの初期化を示す情報を受信が完了した旨の情報を受信したか否かの判断を、受信したと判断するまで繰返す(ステップS205)。受信が完了した旨を受信した(ステップS205でYES)と判断した場合、払出制御部171は、完了情報を主制御部161に送信する(ステップS206)。その後、払出制御部171は、実行する処理をこの処理の呼出元に戻す。
主制御部161は、払出制御部171から完了情報を受信したか否かの判断を、受信したと判断するまで繰返す(ステップS195)。完了情報を受信した(ステップS195でYES)と判断した場合、演出制御部151によるRAMの初期化の報知を継続する時間である所定秒(たとえば60秒)が経過したか否かの判断を、所定秒が経過したと判断するまで繰返す(ステップS196)。
所定秒が経過した(ステップS196でYES)と判断した場合、主制御部161は、初期化の報知の終了の指示を、演出制御部151に送信する(ステップS197)。この指示の受信に基づいて、演出制御部151は、可変表示装置278やスピーカ270で実行されているRAMの初期化の報知を終了する。その後、主制御部161は、実行する処理をこの処理の呼出元に戻す。
なお、図22で示した処理は図で示す順番で実行されることに限定されず、たとえば、ステップS194の処理を、ステップS191とステップS192の間に実行するようにしてもよい。
また、ステップS191で、RAMが初期化された状態であるか否かを判断するようにした。しかし、これに限定されず、ステップS191で、夜間監視装置53によって主制御基板16の交換などの不正や異常が発生したことが検知された状態であるか否かを判断するようにしてもよい。
また、前述した実施の形態においては、ステップS193およびステップS201において、認証が成功したことによって認証が終了したと判断するようにした。しかし、これに限定されず、認証の成否に関わらず終了したと判断するようにしてもよい。ステップS193およびステップS201の処理を含めないようにしてもよい。
なお、前述した図17から図21で示した夜間監視装置の構成および図22で示した主制御基板のCPUが搭載されたチップの交換防止機能は、前述した図4および図5で示したようなP台2とCU3とが3系統の第1接続配線331から第3接続配線333で接続された構成だけではなく、P台2とCU3とが1系統の接続配線で接続された構成にも適用することができる。
<エラー報知>
次に、本実施の形態に係る遊技システムにおいて報知されるエラーについてまとめて説明する。図23は、遊技システムにおいて報知可能なエラーの種類を説明するための図である。図23には、36種類のエラーが記載されており、それぞれのエラーの「優先度」、「エラーコード」、「エラー名称」、「エラー検知内容」、「報知手段」、「エラー解除方法」が記載されている。なお、P台2では、電源投入以降、数十ms周期でエラー確認を行っている。
例えば、番号29のエラーは、「優先度」が「8」、「エラーコード」が「F61」、「エラー名称」が「夜間裏機構部開放検知」、「エラー検知内容」が「電源OFF中に裏機構部開放を検知した」、「報知手段」が「遊技機枠(払出制御7セグ)、遊技機遊技盤(電飾点灯)」、「エラー解除方法」が「電源OFF/ON」である。ここで、遊技機枠(前枠5)で報知する場合、遊技者が視認できる遊技玉数表示器29などの表示装置(例えば、可変表示装置278など)に「エラーコード」を表示せず、前枠5の開放を行うなどして確認する必要がある払出制御基板17に設けた7セグメント式のLEDディスプレイに「エラーコード」を表示する。「夜間裏機構部開放検知」のエラー表示は、図21に示した裏面部材52aが夜間(電源OFF状態)に開放されたことを夜間監視装置53が検出したことによるエラー表示であるため遊技者に視認させる必要がなく店員が視認できればよい。逆に、当該エラー表示を遊技者に視認させないことで、遊技者が不審に思うことを防止できる。ただし、当該エラーについては、前枠5を開放しなくても店員にはエラーが発生していることを視認させるために、遊技盤26の電飾LEDを特定のパターンで点灯させている。また、「エラーコード」を表示するのではなく、エラーの情報を外部に出力してもよい。「エラー解除方法」は、電源を一旦OFFにして、ON状態にすることでエラー状態がリセットされる「電源OFF/ON」の方法である。
番号31のエラーは、「優先度」が「10」、「エラーコード」が「F72」、「エラー名称」が「遊技機遊技盤交換検知」、「エラー検知内容」が「電源OFF中に遊技機遊技盤または夜間監視装置交換を検知した」、「報知手段」が「遊技機枠(払出制御7セグ)、遊技機遊技盤(電飾点灯)」、「エラー解除方法」が「電源OFF/ON」である。「遊技機遊技盤交換検知」のエラー表示も、図20に示した夜間監視装置53の取外し、主制御基板16の交換などの不正を、電源OFF中に夜間監視装置53が検出したことによるエラー表示であるため遊技者に視認させる必要がない。また、「エラーコード」を表示するのではなく、エラーの情報を外部に出力してもよい。
番号32のエラーは、「優先度」が「11」、「エラーコード」が「F73」、「エラー名称」が「夜間監視装置電池残量不足検知」、「エラー検知内容」が「夜間監視装置の電池残量少(残10%)を検知した」、「報知手段」が「遊技機枠(払出制御7セグ)」、「エラー解除方法」が「電源OFF/ON」である。「夜間監視装置電池残量不足検知」のエラー表示も、内蔵電池172の蓄電残量が所定量以下になったことを、夜間監視装置53が検出したことによるエラー表示であるため遊技者に視認させる必要がない。さらに、当該エラー表示に対して店員が直ぐに対応を行う必要もないため、エラー報知として遊技盤26の電飾LEDも点灯させない。また、「エラーコード」を表示するのではなく、エラーの情報を外部に出力してもよい。
番号33のエラーは、「優先度」が「12」、「エラーコード」が「F74」、「エラー名称」が「夜間監視装置断線検知」、「エラー検知内容」が「夜間監視装置の断線を検知した」、「報知手段」が「遊技機枠(遊技球数等表示器、払出制御7セグ)、遊技機遊技盤(電飾点灯)、ユニット、情報出力2」、「エラー解除方法」が「電源OFF/ON」である。「夜間監視装置断線検知」は、夜間監視装置53と払出制御基板17との通信配線が断線したことによるエラー表示である。このエラー表示では、払出制御基板17に設けた7セグメント式のLEDディスプレイだけでなく、遊技玉数表示器29にも表示される。また、当該エラーの情報は、CU3に出力されるとともに、不正情報(情報出力2)としてホールコンなどの上位装置に出力される。なお、「夜間監視装置断線検知」のエラーは、払出制御基板17からの問い合わせに対して夜間監視装置53が所定時間内に応答しない場合に払出制御基板17によって検出される。つまり、払出制御基板17は、通信相手である夜間監視装置53からの応答が所定時間内にない場合、通信配線が断線したと判定する。払出制御基板17は、通信配線が断線したと判定した場合、「夜間監視装置断線検知」のエラーを報知する。
図23に示したエラーを報知する報知手段は、エラーの種類によって遊技盤において音声出力したり電飾LEDを特定のパターンで点灯させたりすることでエラーの報知を行ってもよい。また、当該報知手段は、エラーの種類によってホールコンなどの上位装置に対して情報出力1、情報出力2を出力することでエラーを報知してもよい。「エラー解除方法」は「電源OFF/ON」以外に、電源を一旦OFFにして、ON状態にしてエラーをリセットせずとも自動的に復帰するの「自動復帰」方法や、解除スイッチを押下する「解除スイッチ」がある。
「自動復帰」は、報知手段がエラー報知を行なった後、一定時間経過すると自動的に処理がエラー状態から復帰するエラー解除方法である。「電源OFF/ON」は、文字通りP台2の電源を一旦OFFにして、ON状態にすることでエラー状態から復帰するエラー解除方法である。「解除スイッチ」は、例えば払出制御基板17に設けられたエラー解除スイッチ(図示せず)を押下することでエラー状態から復帰するエラー解除方法である。エラー解除スイッチを押下することで、払出制御基板17に記憶されている減算センサ等の異常フラグがリセットされて、エラー状態から復帰することができる。つまり、「解除スイッチ」によりエラー解除方法が必要なエラーは、何らかのデータが払出制御基板17に記憶されており、当該データのリセットが必要なエラーを主に対象としている。「電源OFF/ON」によりエラー解除方法が必要なエラーは、払出制御基板17に記憶されているデータだけでなく、主制御基板16等に記憶されているデータも含めてリセットが必要なエラーを主に対象としている。「自動復帰」は、データのリセットが必要のないエラーを主に対象としている。
また、夜間監視装置53が検出したことに伴うエラーには、エラーコード「F61」の「夜間裏機構部開放検知」のエラーと、エラーコード「F72」の「遊技機遊技盤交換検知」のエラーと、エラーコード「F73」の「夜間監視装置電池残量不足検知」のエラーとがあるが、同時に発生した場合は優先度の高い方のエラーを報知する。具体的に、図23に示すようにエラーコード「F61」の優先度は「8」で、エラーコード「F72」の優先度は「10」で、エラーコード「F73」の優先度は「11」であるので、優先度の高いエラーコード「F61」が払出制御基板17に設けた7セグメント式のLEDディスプレイに表示される。なお、複数のエラーを表示することができる表示装置であれば、優先度順に複数のエラーを表示してもよい。
また、主制御基板16のCPUが搭載されたチップの交換防止機能におけるエラーには、エラーコード「F80」の「RAM初期化検知」のエラーがある。
<スロットマシン>
前述した実施の形態においては、遊技機がP台2である場合について説明した。しかし、これに限定されず、遊技機がスロットマシン(S台ともいう)であってもよい。
<変形例や特徴点など>
次に、以上、説明した本実施の形態の変形例や特徴点などを列挙する。
(1) 本実施の形態では、加算通番と計数通番とはそれぞれ別のデータとして電文フォーマットに規定されているが、これらを要求通番として共通化してもよい。特に、遊技玉の加算と遊技玉の計数とは逆の処理であるため、両処理が同時に発生することは考えにくく、その観点からも両通番を共通化して電文データ量を削減することは可能である。
また、本実施の形態では、要求通番は、予め定めた上限値に達するまで、新たな要求が発生した場合には、先に更新済みの値を元にして通番更新が行なわれる。しかながら、このような制御に代えて、1つの要求に対応する処理がすべて終了した場合には、要求通番を予め定めた初期値に初期化するようにしてもよい。
また、加算通番や計数通番といった要求通番、さらには通常の通番は、1ずつカウントアップされるのではなく、P台2およびCU3の双方が記憶している所定の規則に従って更新(加算更新、減算更新、その他の演算式による更新)するものであってもよい。この場合、通番は、1,2,3といった“連続する番号”ではなく、A、B、Cなどといった概念で更新されるデータとなる。
(2) 本実施の形態では、カード度数を消費することによって、遊技点が加算される。あるいは、貯玉(貯メダル)を消費することによって、遊技点が加算される。つまり、カード度数あるいは貯玉から遊技点に変換される。一方、カード度数および貯玉から持点(計数玉、計数メダル)には変換されない。しかしながら、カード度数および貯玉から一旦、持点に変換されるようにしてもよい。
(3) 本実施の形態では、計数操作によって、遊技点が持点に変換される。この場合の変換率は1:1である。しかしながら、変換される場合の変換率を1:1以外としてもよい。たとえば、遊技点100点を変換した場合、そのうちの3点を差し引いた97点が持点に変換されるようにしてもよい。または、持点に対して10割未満の所定割合を乗じて得られた数の遊技玉に変換されるようにしてもよい。
(4) 持点を特定可能に記録するための記録媒体は、スマートフォンなどの携帯端末を利用したものとしてもよい。この場合、CUに携帯端末と通信するための通信部を設けて、携帯端末を通信部にかざすことによって、携帯端末内に記憶されているIDをCUが認識し、後は本実施の形態に記載したような手順で遊技を可能とする。一方、遊技終了時には、再度、携帯端末を通信部にかざすことによって、遊技終了時の持点がIDを通じて遊技者の持点に加算されるようにする。
(5) 本実施の形態では、ループ状の電力線500aに接続された断線検知ICと、前面部材と接続するループ状の電力線500に接続された断線検知IC12Cとを別にして、夜間監視装置53の取外し、および主制御基板16の交換の不正検出と、裏面部材52aの開放検出とを区別して検出する構成を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、夜間監視装置53の取外し、および主制御基板16の交換の不正検出と、裏面部材52aの開放検出とを区別して検出する必要がなければ、裏面部材52aもループ状の電力線500に直列に接続してもよい。
(6) 本実施の形態では、エラーが同時に複数発生した場合は優先度の高い方のエラーを報知すると説明したが、優先度の低い方のエラーについては払出制御基板17に設けた7セグメント式のLEDディスプレイに表示せずに、ホールコンなどの上位装置に報知するのみでもよい。また、優先度の低い方のエラーについては、優先度の高い方のエラー報知が解除された場合に、払出制御基板17に設けた7セグメント式のLEDディスプレイに表示してもよい。
(7) 本実施の形態では、電池減検出IC12Bが電池減トリガ信号を、断線検知IC12Cが断線トリガ信号をそれぞれ払出制御基板17に出力すると説明したが、これに限定されるものではない。例えば、夜間監視装置53が、電池減検出IC12Bおよび断線検知IC12Cの出力に応じてフラグを設定し、当該フラグに基づき払出制御基板17が報知するエラーの種類と手段(遊技玉数表示器29や払出制御基板17に設けた7セグメント式のLEDディスプレイなど)を決定してもよい。
(8) 本実施の形態では、ループ状の電力線500の電圧値が、2.2Vより高く2.5V以下の場合、内蔵電池172の蓄電残量が所定量以下になったと一旦判定することで、2.2V以下なった場合に内蔵電池172の蓄電残量が所定量以下になったのか不正が発生したのかを区別することができると説明したが、ループ状の電力線500の電圧値が、2.5Vから2.2V以下へと徐々に変化することを検出可能にしておき、払出制御基板17は、当該変化を検出した場合は断線トリガ信号を受信しても不正が発生したと判定せずに「夜間監視装置電池残量不足検知」のエラー報知のまま維持してもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
2 パチンコ遊技機、3 カードユニット、16 主制御基板、17 払出制御基板、26 遊技盤、54,312 表示器、309 カード挿入/排出口、319 再プレイボタン、320 IR受光ユニット、321 貸出ボタン、322 返却ボタン、161 主制御部、171 払出制御部、172 内蔵電池、323 CU制御部、325 表示制御部。

Claims (1)

  1. 遊技用装置と通信可能な遊技機であって、
    遊技情報を送信するための第1情報伝送路と、
    遊技価値に関する情報を送信するための第2情報伝送路と、
    遊技価値に関する情報を受信するための第3情報伝送路とを介して前記遊技用装置と通信可能であり、
    前記遊技用装置からの認証に関する情報を前記第3情報伝送路を介して受信可能である、遊技機。
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