JP2018164725A - 生体信号測定装置及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】脳波及び血中酸素飽和度を用いて生体の状態を測定可能な生体信号測定装置及びプログラムを提供する。【解決手段】血中酸素飽和度と脳波とを測定する生体信号測定装置1であって、経時的に得られた生体100の脳波を取得する脳波取得部と、経時的に得られた生体100の血中酸素飽和度を取得する飽和度取得部と、取得された脳波と取得された血中酸素飽和度とを時間的にリンクさせて紐づける生体情報管理部と、を備える。生体信号測定装置1は、血中酸素飽和度が所定の状態を示した時間を特定する時間特定部と、特定された時間に関連する予め定められた期間に取得された脳波を特定する脳波特定部と、をさらに備えるのが好ましい。【選択図】図1

Description

本発明は、生体信号測定装置及びプログラムに関する。
従来より、生体(人体)の脳波や、血中酸素飽和度を電気信号として取得して、生体の状態を測定することが行われている。脳波や、血中酸素飽和度を取得する装置として、額に貼り付けることにより取得可能な装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
米国特許公開第2016/0015281号公報
特許文献1には、脳波及び血中酸素飽和度を1つの生体センサで取得することが記載されている。しかしながら、脳波及び血中酸素飽和度が実際にどのように測定されるのかまで具体化されてはいなかった。
本発明は、脳波及び血中酸素飽和度を用いて生体の状態を測定可能な生体信号測定装置及びプログラムを提供することを目的とする。
本発明は、血中酸素飽和度と脳波とを測定する生体信号測定装置であって、経時的に得られた生体の脳波を取得する脳波取得部と、経時的に得られた前記生体の血中酸素飽和度を取得する飽和度取得部と、取得された脳波と取得された血中酸素飽和度とを時間的にリンクさせて紐づける生体情報管理部と、を備える生体信号測定装置に関する。
また、生体信号測定装置は、血中酸素飽和度が所定の状態を示した時間を特定する時間特定部と、特定された時間に関連する予め定められた期間に取得された脳波を特定する脳波特定部と、をさらに備えるのが好ましい。
また、前記時間特定部は、血中酸素飽和度のある因子(例えば、血中酸素飽和度、単位時間あたりの血中酸素飽和度の変化量、所定の血中酸素飽和度を低下した回数)が所定のしきい値よりも低下した値を示した状態を検出する検出部と、血中酸素飽和度が所定のしきい値よりも低下した値を示したことが検出された時間を取得する時間取得部と、を備えるのが好ましい。
また、生体信号測定装置は、特定された脳波の状況から前記生体の状態を測定する測定部をさらに備えるのが好ましい。
また、本発明は、血中酸素飽和度と脳波とを測定する生体信号測定装置としてコンピュータを機能させるプログラムであって、前記コンピュータを、経時的に得られた生体の脳波を取得する脳波取得部、経時的に得られた前記生体の血中酸素飽和度を取得する飽和度取得部、取得された脳波と取得された血中酸素飽和度とを時間的にリンクさせて紐づける生体情報管理部、として機能させるプログラムに関する。
本発明によれば、脳波及び血中酸素飽和度を用いて生体の状態を測定可能な生体信号測定装置及びプログラムを提供することができる。
本発明の各実施形態に係る生体信号測定装置を用いて脳波及び血中酸素飽和度を測定するシステムの全体構成図である。 第1実施形態の生体信号測定装置の構成を示すブロック図である。 第1実施形態の生体信号測定装置を用いた解析の流れを示すフローチャートである。 覚醒している生体から取得された脳波の波形の一例を示すグラフである。 睡眠中の生体から取得された脳波の波形の一例を示すグラフである。 生体から取得された血中酸素飽和度の一例を示すグラフである。 第2実施形態の生体信号測定装置の構成を示すブロック図である。 第3実施形態の生体信号測定装置の構成を示すブロック図である。 第3実施形態の生体信号測定装置を用いた測定の流れを示すフローチャートである。 変形例1の電極シートを示す平面図である。 図10のA−A線断面図である。 変形例1の電極シートの発光部を示す概略斜視図である。 変形例1の電極シートを生体に使用する際の概略斜視図である。 変形例2の電極シートの発光部を示す概略斜視図である。 変形例3の電極シートを示す平.面図である。 変形例4の電極シートの光信号取得部を形成する一過程を示す概略断面図である。 変形例4の電極シートの光信号取得部を形成する一過程を示す概略断面図である。 変形例4の電極シートの光信号取得部を形成する一過程を示す概略断面図である。 変形例4の電極シートを形成する一過程を示す概略断面図である。 変形例4の電極シートを形成する一過程を示す概略断面図である。 変形例4の電極シートを形成する一過程を示す概略断面図である。 変形例4の電極シートを形成する一過程を示す概略断面図である。 変形例4の電極シートを形成する一過程を示す概略断面図である。 変形例5の電極シートを形成する一過程を示す概略断面図である。 変形例5の電極シートを形成する一過程を示す概略断面図である。 変形例5態の電極シートを形成する一過程を示す概略断面図である。 発光部及び受光部の他の配置を示す概略平面図である。 生体信号を解析する他の流れを示すフローチャートである。
以下、本発明に係る生体信号測定装置及びプログラムの各実施形態について、図1〜図9を参照して説明する。
各実施形態に係る生体信号測定装置1及びプログラムは、生体の疾患を検証する装置及びプログラムである。本実施形態では、生体信号測定装置1及びプログラムについて、睡眠時無呼吸症候群を検証する装置及びプログラムを一例として説明する。各実施形態に係る生体信号測定装置1及びプログラムは、後述する一体型の電極シート200と共に用いられる。
睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠時に生体100(人体)の呼吸が停止する疾患であり、覚醒時に居眠りや集中力の低下を引き起こす要因となることが知られている。そして、睡眠時無呼吸症候群に罹患している患者は、睡眠時に呼吸が停止することにより、血中酸素飽和度が低下することが知られている。睡眠時無呼吸症候群となる要因としていくつかの種類があり、脳波を併せて測定することにより、要因(疾患名)の可能性まで測定できれば有用である。睡眠時無呼吸症候群に羅漢しているか否かは、例えば、睡眠中の単位時間あたり(1時間あたり)に血中酸素飽和度が低下する回数を計数することにより、その可能性が検証される。
次に、各実施形態において用いられる電極シート200について説明する。電極シート200は、睡眠時における生体100の脳波及び血中酸素飽和度を計測する。電極シート200は、図1に示すように、生体100(人体)の額に取り付けられて用いられる。電極シート200には、生体100の脳波に基づく電気信号(以下、単に「脳波」とする)を得る(取得する)電極220と、血中酸素飽和度(SPO2)に基づく光信号(以下、単に「血中酸素飽和度」とする)を得る(取得する)光学素子230とが形成されている。また、電極シート200は、電極220によって得られた脳波と、光学素子230によって得られた血中酸素飽和度とを無線で通信可能な通信部(図示せず)を備える。
なお、本実施形態において、「脳波を得る」、「血中酸素飽和度を得る」とは、脳波や血中酸素飽和度を生体100から計測することを意味する。本実施形態において、「脳波を取得する」、「血中酸素飽和度を取得する」とは、生体信号測定装置1が、脳波や血中酸素飽和度を電極シート200から得ることを意味する。また、「同時刻」とは、血中酸素飽和度の取得時刻が、生体100の状態を測定するのに影響を与えない程度の差で脳波の取得時刻に対してずれていることも含む概念である。
電極220は、生体100の額に接触することにより、生体100の脳波をリアルタイムで得る。これにより、電極220は、生体100の脳波を経時的に得ることができる。なお、電極220は、複数設けられ、生体100の額の異なる位置で脳波を取得する。
光学素子230は、生体100の額に光を照射して、反射した光に含まれる特定の波長の強度から血中酸素飽和度を得る。例えば、光学素子230は、反射した光に含まれる赤色波長の強度から血中酸素飽和度を取得する。これにより、光学素子230は、脳波が得られた時刻と同時刻に得られた生体100の血中酸素飽和度を得ることができる。
光学素子230は、1つの電極シート200に2以上又は3以上設けられることが好ましい。光学素子230が複数設けられることにより、額のように測定位置にばらつきが生じ得る人体部位で血中酸素濃度を取得する場合であっても、血管近傍で血中酸素飽和度を取得することができる可能性が顕著に向上する。そのため、より感度のよい血中酸素飽和度を取得することが可能になる。なお、本発明の発明者らは、額で得られた血中酸素飽和度と、指先で得られた血中酸素飽和度との間には、かなりの差異が生じることを見出した。そして、本発明の発明者らは、脳に近い部位で血中酸素飽和度を取得することにより、脳波に緊密に関連した生体情報を取得できることを見出した。
また、光学素子230は、発光素子(図示せず)を含む。発光素子(図示せず)は、LED(Light Emitting Diode)や有機電界発光素子であることが好ましい。特に、発光素子(図示せず)が有機電界発光素子であることにより、電極シート200の薄膜化が可能となり、測定における生体100へのストレスをさらに低減することが可能となる。これにより、再現性の良い通常生活を反映した生体情報の取得が可能となる。電極シート200の詳細な構成については、後述する。
[第1実施形態]
次に、第1実施形態に係る生体信号測定装置1及びプログラムについて、図1〜図6を参照して説明する。本実施形態に係る生体信号測定装置1は、生体100から取得した血中酸素飽和度に異常があるか否かを解析する装置である。また、生体信号測定装置1は、血中酸素飽和度に異常がある場合に、異常が発見された血中酸素飽和度にリンクする脳波を特定する装置である。
特に、本実施形態における生体信号測定装置1は、生体100の一回の睡眠の間に取得した脳波及び血中酸素飽和度を一旦記録する。生体信号測定装置1は、記録が終了した後(例えば、生体100が起床した後)に、記録された血中酸素飽和度を解析することにより、異常が発見された血中酸素飽和度にリンクする脳波を特定する装置である。
生体信号測定装置1は、例えば、PCやタブレット等の情報端末として構成される。この生体信号測定装置1は、電極シート200との間で無線を用いて通信可能に構成される。生体信号測定装置1は、脳波及び血中酸素飽和度を電極シート200からリアルタイムで取得する。
この生体信号測定装置1は、図2に示すように、生体情報データベース10と、生体情報取得部20と、睡眠検知部30と、時間特定部40と、脳波特定部50と、特定情報管理部60と、特定情報データベース70と、を備える。
生体情報データベース10は、例えば、ハードディスク等に記録されたデータベースとして実現される。生体情報データベース10は、例えば、電極シート200による脳波及び血中酸素飽和度の取得開始から、生体100の起床までの脳波及び血中酸素飽和度を生体情報として記録する。生体情報データベース10は、1以上の生体情報を記録する。
生体情報取得部20は、脳波取得部21と、飽和度取得部22と、生体情報管理部23と、を備える。
生体情報取得部20は、電極シート200から脳波及び血中酸素飽和度を生体情報として取得する。また、生体情報取得部20は、取得した生体情報を生体情報データベース10に記録する。さらには、解析時において、生体情報取得部20は、生体情報データベース10に記録されている生体情報を読み出す。
脳波取得部21は、例えば、バッファアンプやフィルタ等により実現される。脳波取得部21は、電極シート200(電極220)から脳波を取得し、処理した後、生体情報管理部23に出力する。具体的には、脳波取得部21は、経時的に得られた生体100の脳波を取得し、増幅やフィルタリング等の処理をした後、生体情報管理部23に出力する。また、解析時において、脳波取得部21は、生体情報管理部23によって生体情報データベース10から読み出された生体情報に含まれる脳波を睡眠検知部30及び脳波特定部50に出力する。
飽和度取得部22は、例えば、バッファアンプやフィルタ等により実現される。飽和度取得部22は、血中酸素飽和度を電極シート200(光学素子230)から取得し、処理した後、生体情報管理部23に出力する。具体的には、飽和度取得部22は、脳波が得られた時刻と同時刻に得られた生体100の血中酸素飽和度を取得し、増幅やフィルタリング等の処理をした後、生体情報管理部23に出力する。即ち、飽和度取得部22は、脳波と時間的にリンクする血中酸素飽和度を電極シート200から取得し、生体情報管理部23に出力する。また、解析時において、飽和度取得部22は、生体情報管理部23によって生体情報データベース10から読み出された生体情報に含まれる血中酸素飽和度を時間特定部40に出力する。
生体情報管理部23は、脳波取得部21及び飽和度取得部22によって取得された脳波及び血中酸素飽和度を紐づけて、生体情報を生成する。生体情報管理部23は、生成した生体情報を生体情報データベース10に記録する。解析時において、生体情報管理部23は、生体情報データベース10から解析に供される生体情報を読み出す。生体情報管理部23は、例えば、キーボードやマウス等の入力手段(図示せず)から入力された生体情報を特定する情報に基づいて、該当する生体情報を生体情報データベース10から読み出す。生体情報管理部23は、読み出した生体情報に含まれる脳波を脳波取得部21に出力する。また、生体情報管理部23は、読み出した生体情報に含まれる血中酸素飽和度を飽和度取得部22に出力する。
睡眠検知部30は、例えば、CPUが機能することにより実現される。脳波取得部21が出力した脳波を経時的に解析し、睡眠状態になったタイミングを検知する。睡眠検知部30は、例えば、睡眠状態を示す脳波を検出することにより、生体100が睡眠状態に入ったことを検知する。睡眠検知部30は、生体100が睡眠状態に入ったことを検知すると、検知信号を時間特定部40に出力する。また、睡眠検知部30は、脳波の解析を開始するタイミングで開始信号を時間特定部40に出力する。
時間特定部40は、例えば、CPUが機能することにより実現される。時間特定部40は、血中酸素飽和度が所定の状態を示したタイミングを特定する。この時間特定部40は、検出部41と、時間取得部42と、を備える。
検出部41は、睡眠検知部30から開始信号を受信すると、開始信号をトリガとして血中酸素飽和度の解析を開始する。検出部41は、飽和度取得部22が出力した血中酸素飽和度を睡眠検知部30による脳波の解析と経時的にリンクしつつ解析する。換言すると、検出部は、睡眠検知部30によって解析されている脳波の生体100からの取得(計測)タイミングと同タイミングで生体100から取得(計測)された血中酸素飽和度を経時的にリンクしながら解析する。例えば、検出部41は、血中酸素飽和度のある因子(例えば、血中酸素飽和度の絶対値、単位時間あたりの血中酸素飽和度の変化量、所定の血中酸素飽和度を低下した回数)が所定のしきい値よりも低下した値を示した状態を検出してもよい。
検出部41は、睡眠検知部30から検知信号を受信すると、検知信号をトリガとして血中酸素飽和度が所定の状態を示したか否かの検出を開始する。検出部41は、例えば、血中酸素飽和度が所定のしきい値よりも低下した値を示しているか否かの検出を開始する。
そして、検出部41は、血中酸素飽和度が所定の状態を示したことを検出すると、検出信号を時間取得部42に出力する。
時間取得部42は、検出部41から出力される検出信号が入力されると、検出信号が入力された時間を特定する。時間取得部42は、血中酸素飽和度について、所定の状態を示したことが検出部41により検出されたときに、検出された時間を特定する。例えば、時間の一例として時刻を用いる場合、時間取得部42は、所定のしきい値よりも低下した値を示したことが検出部41により検出されたときに、時刻を計時する計時部(図示せず)から現在の時刻を取得する。時間取得部42は、血中酸素飽和度が所定の状態を示した(所定のしきい値より低下した値を示した)時刻として、取得した時刻を特定された時刻とする。時間取得部42は、取得した時刻を特定された時刻として脳波特定部50に出力する。また、時間取得部42は、特定された時刻から所定時間経過後(例えば、特定された時間から1時間後)までの血中酸素飽和度を特定された血中酸素飽和度として特定情報管理部60に出力する。
脳波特定部50は、特定された時間に関連する予め定められた期間に得られた脳波を特定する。具体的には、脳波特定部50は、血中酸素飽和度の減少傾向が特定された時間では既に始まっていることから、特定された時間と減少開始時間とを含むような予め定められた期間に得られた脳波を特定する。例えば、脳波特定部50は、特定された時刻を含み、特定された時刻から所定時間前の時刻を含む期間に得られた脳波を特定する。より好ましくは、脳波特定部50は、睡眠時無呼吸症候群の診断に用いるため、所定時間前の時刻から所定時間後(例えば、所定時間前の時刻から1時間後)の間の脳波を特定する。脳波特定部50は、特定された脳波を特定情報管理部60に出力する。
特定情報管理部60は、脳波特定部50から出力された特定された脳波と、検出部41から出力された特定された血中酸素飽和度とを紐づけた特定情報を生成する。特定情報管理部60は、特定情報を特定情報データベース70に記録する。
特定情報データベース70は、例えば、ハードディスク等に記録されたデータベースとして実現される。特定情報データベース70は、特定情報管理部60によって生成された1又は複数の特定情報を記録する。
次に、図3を参照して、本実施形態の生体信号測定装置1及びプログラムによる処理の流れを説明する。
まず、図1に示すように、電極シート200が生体100の額に取り付けられる(ステップS1)。これにより、電極シート200は、生体信号測定装置1への生体100から計測された脳波及び血中酸素飽和度の送信を開始する。
脳波取得部21は、電極シート200から脳波を取得する(ステップS2)。また、飽和度取得部22は、電極シート200から血中酸素飽和度を取得する(ステップS3)。
脳波取得部21及び飽和度取得部22は、脳波及び血中酸素飽和度の取得が終了するまで脳波及び血中酸素飽和度の取得を続ける(ステップS4 NO)。例えば、脳波取得部21及び飽和度取得部22は、生体100が起床するまで脳波及び血中酸素飽和度の取得を続ける。脳波取得部21及び飽和度取得部22が脳波及び血中酸素飽和度の取得を終了すると(ステップS4 YES)、生体情報管理部23は、脳波取得部21によって得られた脳波と、飽和度取得部22によって得られた血中酸素飽和度とを取得タイミングを合わせた状態で紐づけて生体情報を生成する(ステップS5)。生体情報管理部23は、生成した生体情報を生体情報データベース10に記録する。
次に、睡眠検知部30、時間特定部40、及び脳波特定部50は、異常が検出された脳波及び血中酸素飽和度の特定を開始する(ステップS6 YES)。具体的には、生体情報管理部23は、生体情報データベース10に記録されている生体情報を読み出す。脳波取得部21は、生体情報に含まれる脳波を睡眠検知部30に出力する。飽和度取得部22は、生体情報に含まれる血中酸素飽和度を時間特定部40に出力する。なお、睡眠検知部30、時間特定部40、及び脳波特定部50が脳波及び血中酸素飽和度の特定を開始しない場合には、生体信号測定装置1による処理は終了する(ステップS6 NO)。例えば、生体信号取得装置1が、脳波及び血中酸素飽和度を記録した後、他の生体100の脳波及び血中酸素飽和度を記録するために解析を後回しにするような場合、生体信号測定装置1による処理は終了する。
睡眠検知部30は、脳波の解析を開始する開始信号を時間特定部40及び脳波特定部50に出力する。また、睡眠検知部30は、脳波を解析して、生体100が睡眠状態に入ったことを検知する(ステップS7)。具体的には、睡眠検知部30は、睡眠状態にあると認められる脳波を検出することにより、生体100が睡眠状態に入ったことを検知する(ステップS7 YES)。睡眠検知部30は、例えば、図4に示す覚醒中の脳波から、図5に示す睡眠中の脳波に変化したことを検知することにより、生体100が睡眠状態に入ったことを検知する。即ち、睡眠検知部30は、脳波の振幅や周波数が所定の条件を満たしたことを検知して、生体100が睡眠状態に入ったことを検知する。例えば、睡眠検知部30は、振幅が所定の大きさを超えたことや、周波数が所定の周期よりも大きくなったことを検知して、生体100が睡眠状態に入ったことを検知する。ここで、図4及び図5の複数の脳波A〜Fのそれぞれは、生体100の額上の異なる位置で得られた脳波を示す。
一方、睡眠検知部30は、覚醒中の脳波を検知している間(ステップS7 NO)、睡眠中の脳波を検知するまで解析を継続する。睡眠検知部30は、生体100が睡眠状態に入ったことを検知すると、検知信号を検出部41に送る。
検出部41は、睡眠検知部30から開始信号を受信すると、開始信号をトリガとして血中酸素飽和度の解析を開始する。検出部41は、検知信号を睡眠検知部30から受けると、検知信号をトリガとして血中酸素飽和度が所定の状態を示したか否かの検出を開始する。検出部41は、血中酸素飽和度が所定の状態を示したときを検出する(ステップS8 YES)。本実施形態において、検出部41は、図6に示すように、血中酸素飽和度が所定のしきい値(本実施形態では、例えば95%(指先では3%減が1つの基準であり、図6を参照すると額では5%減に相当するため))を示したことを検出し、検出信号を時間取得部に出力する。
時間取得部42は、検出信号が入力されると、検出された時間を取得する(ステップS9)。時間取得部42は、取得した時間を特定された時間として、脳波特定部50に送る。また、時間取得部42は、特定された時間から所定時間経過後(例えば、特定された時間から1時間後)までの血中酸素飽和度を特定された血中酸素飽和度として特定する(ステップS10)。そして、時間取得部は、特定された血中酸素飽和度を特定情報管理部60に出力する。
脳波特定部50は、検出部41による脳波の解析と経時的にリンクして脳波取得部21が出力した脳波を解析する。即ち、脳波特定部50は、睡眠検知部30が出力した開始信号に基づいて、脳波の解析を開始する。また、脳波特定部50は、時間取得部により特定された時間に関連する予め定められた期間に得られた脳波を特定する。即ち、脳波特定部50は、時間取得部42によって特定された血中酸素飽和度と同じ期間の脳波を特定する。脳波特定部50は、特定された脳波を特定情報管理部60に出力する。
特定情報管理部60は、時間取得部42から出力された特定された血中酸素飽和度と、脳波特定部50から出力された特定された脳波とを紐づけて特定情報を生成する。特定情報管理部60は、生成した特定情報を特定情報データベース70に記録する(ステップS11)。
一方、検出部41は、血中酸素飽和度が所定の状態を示さない場合に、脳波及び血中酸素飽和度の検知を継続する(ステップS8 NO)。そして、検出部41は、取得された脳波及び血中酸素飽和度の解析が終了するまで検出を継続する(ステップS12 NO)。検出部41は、取得された脳波及び血中酸素飽和度の解析が終了すると、生体信号測定装置1による処理が終了する(ステップS12 YES)。
以上説明した第1実施形態の生体信号測定装置1及びプログラムによれば、以下のような効果を奏する。
(1)生体信号測定装置1を、経時的に得られた生体100の脳波を取得する脳波取得部21と、経時的に生体100の血中酸素飽和度を取得する飽和度取得部22と、取得された脳波と取得された血中酸素飽和度とを時間的にリンクさせて紐づける生体情報管理部23と、を含んで構成した。これにより、取得された脳波と、取得された血中酸素飽和度のうち、同じタイミングで取得された脳波及び血中酸素飽和度を容易に特定することができる。
(2)生体信号測定装置1をさらに、血中酸素飽和度が所定の状態を示した時間を特定する時間特定部40と、特定された時間に関連する予め定められた期間に取得された脳波を特定する脳波特定部50と、を含んで構成した。これにより、予め定められた期間の血中酸素飽和度及び脳波を容易に特定することができ、解析に用いられる脳波及び血中酸素飽和度を容易に特定することができる。
(3)時間特定部40を、血中酸素飽和度が所定のしきい値よりも低下した値を示した状態を検出する検出部41と、血中酸素飽和度が所定のしきい値よりも低下した値を示したことが検出された時間を取得する時間取得部42と、を含んで構成した。これにより、血中酸素飽和度が所定のしきい値よりも低下したときの時間を用いて、解析に供される脳波及び血中酸素飽和度を抽出することができる。したがって、解析に適した脳波及び血中酸素飽和度を特定することができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係る生体信号測定装置1及びプログラムについて、図7を参照して説明する。第2実施形態の説明にあたって、第1実施形態と同一構成要件については同一符号を付し、その説明を省略もしくは簡略化する。
第2実施形態に係る生体信号測定装置1は、生体100の額から脳波及び血中酸素飽和度を取得しながら、リアルタイムで脳波及び血中酸素飽和度を解析する点で第1実施形態と異なる。これに伴い、第2実施形態に係る生体信号測定装置1は、図7に示すように、生体情報管理部23及び生体情報データベース10を備えていない点で第1実施形態と異なる。第2実施形態に係る生体信号測定装置1においては、リアルタイムで脳波及び血中酸素飽和度を解析するため、第1実施形態のように脳波及び血中酸素飽和度を一旦生体情報データベース10に保存したり、生体情報管理部を介して読み出したりする必要がないためである。また、第2実施形態に係る生体信号測定装置1の動作及びプログラムは、図3のステップS5(生体情報データベース10に関連するステップ)及びステップS6(生体情報管理部23に関連するステップ)を備えていない点で第1実施形態と異なる。
以上説明した第2実施形態の生体信号測定装置1及びプログラムによれば、脳波及び血中酸素飽和度の取得とともに、解析に用いられる脳波及び血中酸素飽和度を特定することができる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態に係る生体信号測定装置1について、図8及び図9を参照して説明する。第3実施形態の説明にあたって、同一構成要件については同一符号を付し、その説明を省略もしくは簡略化する。
第3実施形態に係る生体信号測定装置1は、第1実施形態及び第2実施形態において特定された脳波及び血中酸素飽和度(特定情報データベース70から読み出された特定情報)から、生体100の状態を検証する装置である。本実施形態に係る生体信号測定装置1は、図8に示すように、要因名データベース80と、測定部90と、出力制御部110と、を備える。なお、本実施形態では、生体信号測定装置1が、第1実施形態において特定情報管理部60によって生成された特定情報を解析する例を説明する。
要因名データベース80は、例えば、ハードディスク等に記録されたデータベースとして実現される。要因名データベース80は、睡眠時無呼吸症候群や睡眠時無呼吸症候群に近い症状を引き起こす要因ごとに、計測される可能性のある脳波及び血中酸素飽和度を記録する。また、要因名データベース80は、該当する要因名(疾患名)を発現可能性のある脳波及び血中酸素飽和度ごとに記録する。
測定部90は、例えば、CPUが機能することにより実現される。測定部90は、脳波特定部50によって特定された脳波の状況から生体100の状態を測定する。具体的には、測定部90は、特定された脳波と、要因名データベース80に記録されている脳波とを対比する。測定部90は、対比の結果、類似又は合致する脳波が有る場合に、該当する脳波の要因名(疾患名)を要因名データベース80から取得する。
出力制御部110は、例えば、GPUやCPUが機能することにより実現される。出力制御部110は、測定部90によって取得された要因名(疾患名)を出力するように出力装置(図示せず)を制御する。例えば、出力制御部110は、測定部90によって取得された要因名(疾患名)を表示するように表示装置(図示せず)を制御する。
次に、本実施形態に係る生体信号測定装置1及びプログラムの動作について、図9を参照して説明する。
まず、測定部90は、特定情報データベース70から、測定に供される特定情報を読み出す(ステップS21)。
測定部90は、読み出された特定情報に含まれる特定された脳波又は特定された血中酸素飽和度と、要因名データベース80に記録されている脳波又は血中酸素飽和度とを対比する(ステップS22)。測定部90は、対比の結果、類似又は合致する脳波又は血中酸素飽和度が有る場合に(ステップS23 YES)、該当する脳波の要因名(疾患名)を要因名データベース80から取得して要因名(疾患名)を特定する(ステップS24)。一方、要因名(疾患名)が特定できない場合(ステップS23 NO)、測定部90は、要因名(疾患名)不明と特定する(ステップS25)。
出力制御部110は、特定された疾患名又は疾患名不明であることを出力装置に出力する。脳波及び血中酸素飽和度の測定を終了する場合(ステップS26 YES)、生体信号測定装置1は、測定を終了する(ステップS27)。一方、脳波及び血中酸素飽和度の測定を続ける場合(ステップS26 NO)、ステップS1に戻る。
以上説明した第3実施形態の生体信号測定装置1及びプログラムによれば、以下のような効果を奏する。
(4)生体信号測定装置1をさらに、特定された脳波又は血中酸素飽和度の状況から生体100の状態を測定する測定部90を含んで構成した。これにより、血中酸素飽和度が所定の状態を示した場合に、所定の状態を示した時刻に予め定められた期間の脳波の状況から生体100の状況を詳しく測定することができる。従って、脳波及び血中酸素飽和度を用いて具体的に生体100の状態を測定することができる。また、血中酸素飽和度が所定のしきい値よりも低下したときの時間を用いて、睡眠時無呼吸症候群に近い症状があるか否かの測定をすることができる。
以上、本発明の生体信号測定装置及びプログラムの好ましい一実施形態につき説明したが、本発明は、上述の実施形態に制限されるものではなく、適宜変更が可能である。
例えば、上記実施形態において、血中酸素飽和度が示す所定の状態を、所定のしきい値よりも低下した値を示した状態として説明したがこれに限らない。例えば、血中酸素飽和度が示す所定の状態を、所定の傾き(所定の飽和度低下率(飽和度変化/時間))が検出された状態や、特定の波形が検出された状態等とすることも可能である。また、血中酸素飽和度が示す所定の状態を、所定の(血中酸素)飽和度低下率の一定時間(例えば1時間)内に起こる回数があるしきい値を超えた場合とすることも可能である。血中酸素飽和度が示す所定の状態を、血中酸素飽和度の低下が5%のしきい値よりも厳しいしきい値(例えば3%)を一定期間内に超える回数があるしきい値を超えた場合とすることも可能である。血中酸素飽和度が示す所定の状態を、スパイク的(突発的)な血中酸素飽和度の減少が所定回数起きた場合とすることも可能である。これにより、睡眠時無呼吸症候群を含め、多くの疾患を測定できる可能性を生体信号測定装置1にもたせることができる。
また、上記実施形態において、生体信号測定装置1は、脳波及び血中酸素飽和度を検出可能な一体型の電極シート200から脳波及び血中酸素飽和度を取得することとした。これに限らず、生体信号測定装置1は、ヘッドギアタイプの脳波検出器や、指に取り付ける血中酸素飽和度検出器等の別体として構成される装置から脳波及び血中酸素飽和度を取得してもよい。また、生体信号測定装置1は、これらの機器と無線を用いて通信可能であるとしたが、有線で接続されてもよい。さらには、生体信号測定装置1は、例えば、USBや磁気記録装置等の外部記録媒体に予め記録された脳波及び血中酸素飽和度(電極シート200によって外部記録媒体に記録された脳波及び血中酸素飽和度)を取得してもよい。なお、この場合には、生体信号測定装置1は、得られた時刻と共に記録された脳波及び血中酸素飽和度を取得するのがより好ましい。
指に取り付ける血中酸素飽和度検出器を用いて血中酸素飽和度を得る場合、図6に示すように、額(電極シート200)を用いて血中酸素飽和度を得る場合に比べ、血中酸素飽和度の低下までのタイムラグが大きくなる。従って、脳波特定部50は、血中酸素飽和度の取得部位によって異なる期間(例えば、額によって血中酸素飽和度を取得する場合よりも長い期間)を予め定められた期間として、この期間に計測された脳波を特定するのが好ましい。この場合、脳波特定部50が特定する脳波の期間が長くなり、測定部90によって測定すべき脳波の期間が長くなる。そこで、測定部90による測定の精度を上げるためには、脳波及び血中酸素飽和度がより近い位置(例えば、図1に示すように額の上下等)で取得されるのが好ましい。
また、上記実施形態において、飽和度取得部22は、電極シート200から血中酸素飽和度を取得するとしたが、これに制限されない。例えば、飽和度取得部22をCPU及び送受信デバイスにより実現して、飽和度取得部22が、光学素子230から得られた電気信号を取得して、血中酸素飽和度を計算するようにしてもよい。
また、第3実施形態に係る生体信号測定装置1は、第1実施形態又は第2実施形態に係る生体信号測定装置1とは別体として構成されていてもよい。例えば、第3実施形態に係る生体信号測定装置1と、第1実施形態又は第2実施形態に係る生体信号測定装置1とは、別体として、互いに通信可能に構成されていてもよい。また、第1実施形態から第3実施形態に係る生体信号測定装置1は、電極シート200の一構成とされてもよい。
また、上記実施形態において、「時間」とは、「時刻」に限定されず、所定の条件が検出されたタイミング等を含むことができる。要は、「時間」とは、同時刻に取得された脳波及び血中酸素飽和度を特定可能な要素であれば時刻に限定されない。
また、上記第3実施形態において、第1実施形態の特定情報管理部60によって生成された特定情報を解析する例を説明したが、これに制限されない。即ち、第3実施形態に係る生体信号測定装置1は、第2実施形態の特定情報管理部60によって生成された特定情報を解析してもよい。
本発明に係る生体信号測定装置により取得した脳波と、血中酸素飽和度とを用いて、睡眠状態を解析する方法も、本発明の一形態である。具体的には、本発明に係る生体信号測定装置により取得した脳波と、血中酸素飽和度とを用いて、睡眠中の単位時間当たりに血中酸素飽和度が低下する回数を算出したり、脳波や血中酸素濃度のグラフやバルクデータから特定のパターンが含まれるかを評価したりすることにより、睡眠状態を解析する方法も本発明の一形態である。同様に、本発明に係る生体信号測定装置により取得した脳波と、血中酸素飽和度とを用いて、覚醒状態を解析する方法もまた、本発明の一形態である。
[電極シート200の詳細]
[変形例1]
次に、上記実施形態に用いられる電極シート200の詳細構成を変形例1として説明する。
電極シート200は、図10〜図13に示すように、フレキシブル基板210と、生体信号取得部260と、標示部300と、グランド電極280と、を備える。電極シート200は、全体として略矩形形状に形成される。電極シート200は、生体(人体)100の額に合わせて貼付可能な大きさで形成されている。具体的には、電極シート200は、額のうち両目に近い位置において血中酸素飽和度のための信号を取得する。また、電極シート200は、その上方に位置する額において脳波を取得する。
フレキシブル基板210は、平面視矩形形状である。フレキシブル基板210の一辺は、面外方向に突出する形状をもつ。具体的には、フレキシブル基板210は、図10において直線Xの一方側で矩形形状に形成される生体信号取得領域210Aと、直線Xの他方側で面外方向に突出する領域によって矩形形状に形成される配線配置領域210Bと、をもつ。フレキシブル基板210は、配線配置領域210Bにおいて、外部の生体信号測定装置1や、無線により生体信号測定装置1に生体信号を送出する無線機器(図示せず)に接続可能になっている。配線配置領域210Bには、複数の配線271,271,・・・が配置される。このようなフレキシブル基板210は、基準層211と、接触層212と、を備える。なお、フレキシブル基板210に接続した無線機器(図示せず)及び電極シート200によって、電極シートモジュールが構成される。
基準層211は、生体信号取得領域210Aと、配線配置領域210Bとを合わせたフレキシブル基板210の領域全体に配置される。基準層211は、シート状に形成される。基準層211は、柔軟性及び伸縮性をもつ材料を用いて形成される。基準層211は、電極シート200を額に取り付けた際に、露出する面を形成する。
接触層212は、電極シート200を額に取り付けた際に、額に接触する面を形成する。接触層212は、基準層211と同様に、シート状に形成される。接触層212は、基準層211と同様に、柔軟性及び伸縮性をもつ材料を用いて形成される。また、接触層212は、基準層211に重ね合わせて形成される。特に、接触層212は、基準層211の形状と同じ形状及び大きさによって、基準層211の一方の面全体を覆うように形成される。そして、接触層212は、生体信号取得領域210Aのうち、直線Yで区切られた他方の領域に貫通孔213をもつ。具体的には、接触層212は、生体信号取得領域210Aのうち、直線Yで区切られた両目に近い位置に接触する領域に貫通孔213をもつ。本実施形態において、接触層212は、直線Yに沿って所定の間隔を開けて形成される4つの貫通孔213をもつ。なお、直線Yは、仮想的な直線である。
生体信号取得部260は、フレキシブル基板210上に配置され、生体100の生体信号を取得する。具体的には、生体信号取得部260は、2種類の生体信号を取得する。このような生体信号取得部260は、電気信号取得部222と、光信号取得部250と、を備える。
電気信号取得部222は、フレキシブル基板210の一面を直線Yで2分割した一方の領域(額の上方に接触する領域)に配置される。電気信号取得部222は、生体信号を電気的に取得可能となっている。このような電気信号取得部222は、複数の電極220,220,・・・と、複数の電極用配線221,221,・・・と、を備える。電気信号取得部222は、全体として、フレキシブル基板210の一面に印刷法を用いて形成される。本実施形態において、電気信号取得部222は、フレキシブル基板210の長辺に沿う直線Yで2分割された一方の領域に配置される。
複数の電極220,220,・・・は、フレキシブル基板210の面に沿って所定の方向に並べられる。本実施形態において、複数の電極220,220,・・・は、平面視矩形形状に形成された一辺(長辺)に沿って7つ並べられる。
また、複数の電極220,220,・・・は、フレキシブル基板210の一面を2分割して2つの領域を形成する直線Yと略平行に並べられる。そして、それぞれの電極220は、隣接する電極220に対して、並べられる方向に交差する方向に交互に位置をずらして配置される。これにより、直線状に複数の電極220,220,・・・を並べる場合に比べ、複数の電極220,220,・・・を電気信号取得部222の領域内の種々の位置に配置することができる。したがって、より精度の良い生体信号のデータの取得が可能となる。複数の電極220,220,・・・は、個人差のある生体信号の発信位置に関わらず、いずれかにおいて生体信号を取得することができる。
複数の電極用配線221,221,・・・は、複数の電極220の数に合わせて設けられる。複数の電極用配線221,221,・・・は、フレキシブル基板210の突出する辺からフレキシブル基板210上を伸びて、複数の電極220のそれぞれに接続されて設けられる。また、複数の電極用配線221,221,・・・は、配線配置領域210Bの配線271,271,・・・として、生体信号測定装置1へ接続可能になっている。
以上のような電気信号取得部222によれば、複数の電極220,220,・・・が生体信号の測定位置に貼り付けられることで、脳波等の自発的に発信される生体信号を電気信号として取得することができる。複数の電極220は、取得した電気信号を、複数の電極用配線221,221,・・・を介して生体信号測定装置1等に送信することができる。
光信号取得部250は、電気信号取得部222と同じように、フレキシブル基板210の一面に配置される。そして、光信号取得部250は、フレキシブル基板210の一面を直線Yで2分割した他方の領域(額のうち両目に近い位置)に配置される。光信号取得部250は、生体100に対して光を照射することにより、照射した光に基づいて得られた信号を取得する。このような光信号取得部250は、複数の光学素子230,230,・・・と、保護層240と、を備える。本実施形態において、光信号取得部250は、それぞれの貫通孔213の内側面に囲われる領域に、1つの光学素子230と、1つの保護層240とを対として設けられている。また、本実施形態において、光信号取得部250は、フレキシブル基板210の長辺に沿う直線Yで2分割された他方の領域に配置される。
複数の光学素子230,230,・・・は、複数の電極220の配列方向と略同方向に並べられる。つまり、複数の光学素子230,230,・・・は、フレキシブル基板210の一面を2分割して2つの領域を形成する直線と略平行に並べられる。複数の光学素子230,230,・・・のそれぞれは、図10に示すように、発光部232と、受光部231と、を備える。複数の光学素子230,230,・・・のそれぞれは、フレキシブル基板210上に形成された配線(図示せず)に接続される。
発光部232は、例えばOLED(有機ELダイオード)、iOLED(逆有機ELダイオード)や一般的なLEDであり、生体100に対して所定波長の光を照射するために設けられる。本変形例において、発光部232は、OLEDである。発光部232は、複数の層を重ねて構成される。具体的には、発光部232は、図12に示すように、陽極291と、正孔注入層292と、正孔輸送層293と、発光層294と、電子注入層295と、陰極296と、を備える。そして、発光部232は、陽極291、正孔注入層292、正孔輸送層293、発光層294、電子注入層295、及び陰極296の順に積層される。発光部232は、陰極296から陽極291に向かう方向に沿って外部に光を照射する。
発光部232は、一例として、以下のように作製される。
[1]市販されている平均厚さ0.1mmのITO電極層付きPET(ポリエチレンテレフタラート)基板を用意した。この時、基板のITO電極(陽極291)は幅1mmにパターニングされているものを用いた。この基板をイソプロパノール中でそれぞれ10分間超音波洗浄した。この基板をイソプロパノール中から取り出し、窒素ブローにより乾燥させ、UVオゾン洗浄を20分間行った。
[2]この基板をスピンコーターにセットし、市販のポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン/スチレンスルホン酸)(PEDOT/PSS)の水分散液を滴下し、毎分1,800回転で60秒間回転させ、さらに125℃のホットプレートで10分間乾燥させて、陽極上にPEDOT/PSSからなる正孔注入層292を形成した。正孔注入層292の平均厚さは60nmであった。正孔注入層292の平均厚さは、触針式段差計により測定した。
[3]正孔注入層292まで形成した基板を真空蒸着装置の基板ホルダーに固定した。4,4’−ビス[9−ジカルバゾリル]−2,2’−ビフェニル(CBP)、イリジウムトリス(1−フェニルイソキノリン)(Ir(piq)3)、N,N’−ジ(1−ナフチル)−N,N’−ジフェニル−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン(α−NPD)をそれぞれアルミナルツボに入れて蒸着源にセットした。真空蒸着装置内を約1×10−5Paまで減圧し、α−NPDを60nm蒸着し、正孔輸送層293を成膜した。次に、CBPをホスト、Ir(piq)3をドーパントとして35nm共蒸着し、発光層294を成膜した。この時、ドープ濃度はIr(piq)3が発光層294全体に対して6重量%となるようにした。
[4]市販の日本触媒社製ポリエチレンイミンSP−200とトリフェニルホスフィンオキシドの混合エタノール溶液を作製した。この時、トリフェニルホスフィンオキシドの濃度は0.5%、ポリエチレンイミンオキシドの濃度は1%とした。上記工程[4]で作製した基板をスピンコーターにセットした。上記工程[3]で形成した発光層294の上にポリエチレンイミン−トリフェニルホスフィンオキシド混合エタノール溶液を滴下し、毎分2,000回転で30秒間回転させ、発光層294の上に電子注入層295を形成した。電子注入層295の平均厚さは10nmであった。電子注入層295の平均厚さは、触針式段差計により測定した。
[5]上記工程[4]で作製した基板を真空蒸着装置の基板ホルダーに固定した。アルミニウムワイヤー(Al)をアルミナルツボに入れて蒸着源にセットした。真空蒸着装置内を約1×10−4Paまで減圧し、電子注入層295の上にAl(陰極296)を平均厚さが100nmとなるように蒸着し、有機電界発光素子(1)を作製した。陰極296の平均厚さは、水晶振動子膜厚計により成膜時に測定した。なお、陰極296を蒸着する時、ステンレス製の蒸着マスクを用いて蒸着面が幅1mmの帯状になるようにした。即ち、作製した有機電界発光素子の発光面積は1mmとした。
受光部231は、例えばPD(フォトダイオード)やOPD(有機フォトダイオード)である。受光部231は、発光部232と一対に設けられる。受光部231は、発光部232によって照射された光の反射光を受光可能に構成される。本実施形態において、受光部231は、複数の光学素子230,230,・・・の並べられている方向と交差する方向に、受光部231に隣接するように配置される。受光部231は、例えば、8.9% Single−Stack Inverted Polymer Solar Cells with Electron−Rich Polymer Nanolayer−Modified Inorganic Electron−Collecting Buffer Layers(ADVANCED ENERGY MATERIALS,2014年1月7日公開)に記載された構成や作製方法で作製することができる。
保護層240は、図10及び図11に示すように、基準層211上に積層される柔軟性をもつ層である。保護層240は、接触層212よりヤング率の高い材料により形成される。保護層240は、光学素子230に接触しつつ、光学素子230を囲う。保護層240は、フレキシブル基板210と同様に伸縮性をもつ。本実施形態において、保護層240は、光信号取得部250が形成されたフレキシブル基板210の領域に合わせた大きさで形成される。このような保護層240は、硬質層241と、軟質層242と、を備える。保護層240は、発光部232の発光により照射される光の波長及び受光部231で受光可能な光の波長を透過する性質の材料で形成される。
硬質層241は、接触層212よりもヤング率の高い材料により形成される。硬質層241は、貫通孔213の径よりも小さい径で形成される。硬質層241は、光学素子230に接触する。そして、硬質層241は、複数の光学素子230,230,・・・のそれぞれを封止するように基準層211上に積層される。即ち、硬質層241は、発光部232及び受光部231を基準層211との間に封止するように形成される。
軟質層242は、硬質層241よりもヤング率の低い材料で形成される。軟質層242は、硬質層241に隣接する。つまり、軟質層242は、硬質層241及び接触層212の間の部分を充填するように配置される。また、軟質層242の露出する表面は、硬質層241の露出する表面と面一になるように積層される。
以上のような光信号取得部250によれば、生体100に取り付けられた際に、生体100の湾曲に沿って保護層240が湾曲する。このとき、ヤング率の低い軟質層242がより湾曲しやすく、ヤング率の高い硬質層241が湾曲しにくい。したがって、軟質層242がより湾曲したとしても、硬質層241が軟質層242よりも湾曲しないので、湾曲によるひずみが光学素子230に伝わることを抑制することができる。これにより、湾曲により光学素子230がダメージを受けることを抑制することができる。
そして、以上のような電気信号取得部222及び光信号取得部250によれば、複数の電極220,220,・・・及び複数の光学素子230,230,・・・が、フレキシブル基板210の同じ面(一面)に設けられるので、複数の電極220,220,・・・及び複数の光学素子230,230,・・・を同時に生体100に接触させることができる。これにより、電気的な生体信号と、光学的な生体信号との双方を同時に取得することができる。
標示部300は、電気信号取得部222及び光信号取得部250を生体100の計測位置に接触させるために、生体100の所定の位置に位置合わせ可能に設けられる。本実施形態において、標示部300は、図13に示すように、フレキシブル基板210の一面とは逆の面(生体100に電極シート200を貼付したときに露出する面、以下、露出面という)に設けられる。つまり、標示部300は、基準層211上に設けられる。例えば、標示部300は、鼻の筋に沿う方向に沿って位置合わせ可能なように、直線状の線としてフレキシブル基板210の一面とは逆の面に印刷等により設けられる。
グランド電極280(図13では図示省略)は、配線270を介して、配線配置領域210Bの配線271に接続される。グランド電極280は、生体100の耳等に接触して、生体100の基準電位を取得するために設けられる。グランド電極280は、配線270及び配線271を介して、生体信号測定装置1へ接続可能になっている。
以上のような電極シート200は、以下のように用いられる。
まず、電極シート200が生体100の測定位置に近づけられる。このとき、標示部300の設けられている面(基準層211の一方の面)は、露出する面とされる。そして、標示部300は、生体100の所定の位置(例えば、鼻の筋に沿う位置)に、位置合わせされる。標示部300が位置合わせされた状態で、電極シート200は、生体100に貼付される。
電極シート200が生体100に貼付されることにより、フレキシブル基板210及び保護層240は、生体100の湾曲に沿って湾曲する。例えば、電極シート200が生体100の額に貼付されることにより、フレキシブル基板210及び保護層240は、額の形状に沿って湾曲する。これにより、複数の電極220,220,・・・は、生体100に接触することにより、生体100から生体信号(電気信号)を取得可能になる。また、複数の光学素子230,230,・・・は、生体100に対して光を照射及び受光することが可能になり、生体100から生体信号(光信号)を取得可能になる。
具体的には、発光部232は、1つの光又は波長の異なる複数の光を血管に照射する。これにより、血液中のヘモグロビンは、光を吸収する。吸収されなかった光は、受光部231によって集光される。ヘモグロビンの光の吸収量は、酸化状態と還元状態とで異なることが知られている。したがって、受光した反射波の大きさから酸化ヘモグロビンの割合を計算することができる。これは、血中酸素飽和度(SpO2)と呼ばれている。
ここで、グランド電極280は、生体100の耳等に取り付けられて、生体100の基準電位を取得可能になる。これにより、電極シート200は、基準電位に対する生体信号を取得することができる。
以上説明した変形例1の電極シート200によれば、以下のような効果を奏する。
(v1)電極シート200は、シート状のフレキシブル基板210と、フレキシブル基板210上に配置され、生体100の生体信号を取得する生体信号取得部260と、を備える。そして、生体信号取得部260は、フレキシブル基板210に配置された生体信号を電気的に取得可能な電気信号取得部222と、フレキシブル基板210に配置され、生体100に対して光を照射することにより、照射した光に基づいて得られた生体信号を取得する複数の光信号取得部250と、を備える。これにより、生体100の凹凸に応じて湾曲する電極シート200を提供することができる。そして、電気信号取得部222により、脳波等を電気的な生体信号として取得しつつ、経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)等を光学的な生体信号として取得できる。このように、複数の生体信号を同時に取得可能な電極シート200を簡易な構造で提供することができる。
(v2)電気信号取得部222は、フレキシブル基板210の一面を直線Yで2分割した一方の領域に配置される。光信号取得部250は、他方の領域に配置される。これにより、電気信号取得部222及び光信号取得部250のそれぞれを、生体100の測定位置に位置合わせしやすくすることができる。
(v3)電気信号取得部222は、フレキシブル基板210の面に沿って所定の方向に並べられた複数の電極220,220,・・・を備える。また、光信号取得部250は、複数の電極220,220,・・・の配列方向と略同方向に並べられた複数の光学素子230,230,・・・を備える。これにより、生体100の測定位置に、所定方向に並べられた複数の電極220,220,・・・及び光学素子230,230,・・・が接触するので、生体信号をより確実に取得することができる。
(v4)複数の電極220,220,・・・は、フレキシブル基板210の一面を2分割して2つの領域を形成する直線Yと略平行に並べられる。これにより、電気信号取得部222及び光信号取得部250のそれぞれの領域の延びる方向が複数の電極220,220,・・・及び複数の光学素子230,230,・・・の並びに揃うので、生体100に対する両者の位置決めを容易にすることができる。
(v5)光信号取得部250は、フレキシブル基板210より硬い材料により形成され、光学素子230に接触しつつ光学素子230を囲う保護層240をさらに備える。これにより、フレキシブル基板210の湾曲に起因して、光学素子230に加えられるひずみを保護層240により軽減することができる。したがって、光学素子230をひずみから保護することができる。
(v6)保護層240は、光学素子230に接触する硬質層241と、硬質層241よりもヤング率の低い材料で形成され、硬質層241に隣接する軟質層242と、を備える。これにより、光学素子230に加えられるひずみを、硬質層241及び軟質層242によって軽減することができるので、光学素子230をよりひずみから保護することができる。
(v7)電極シート200は、電気信号取得部222及び光信号取得部250を生体100の測定位置に接触させるために、生体100の所定の位置に位置合わせ可能な標示部300をさらに備える。これにより、標示部300を生体100の所定の位置に位置合わせすることで、電気信号取得部222及び光信号取得部250を生体100の測定位置に接触させることができる。したがって、電極シート200の扱いをより容易にすることができる。また、生体信号を取得可能な位置により近い場所に電極220及び光学素子230を接触させることができるので、標示部300を設けない場合に比べ、電極220及び光学素子230の数を減らすことができ、電極シート200の製造コストを低下させることができる。
(v8)電極シートモジュールは、電極シート200と、フレキシブル基板210に接続され、生体信号取得部260で取得した生体信号を無線により送出可能な無線機器と、を備える。これにより、有線機器を使用して生体信号を送出する場合に比べて、簡易で自由度の高い生体信号の測定が可能となる。また、S/N(生体信号対雑音比)が改善し得る。
[変形例2]
次に、変形例2に係る電極シート200について、図14を参照して説明する。変形例2の説明にあたって、同一構成要件については同一符号を付し、その説明を省略もしくは簡略化する。
変形例2に係る電極シート200は、発光部232Aが、OLEDに代えて、iOLED(逆有機ELダイオード)である点で変形例1と異なる。
発光部232Aは、発光部232と同様に、複数の層を備える。また、発光部232Aは、図14に示すように、発光部232と同様に、陰極296と、電子注入性金属酸化物層295A1と、電子注入性有機バッファ層295A2と、発光層294と、正孔輸送層293と、正孔注入層292と、陽極291と、を備える。発光部232Aの各層は、発光部232とは逆の順に積層される。発光部232Aは、発光部232とは逆に、陽極291から陰極296に向かう方向に沿って外部に光を照射する。
次に、発光部232Aの作製方法が以下に説明される。なお、以下の作製方法において、バッファ層の平均厚さを触針式段差計(製品名「アルファステップIQ」、KLAテンコール社製)を用いて測定した。
[1]市販されている平均厚さ0.1mmのITO電極層付きPET基板を用意した。この時、基板のITO電極(陰極296)は幅1mmにパターニングされているものを用いた。この基板をイソプロパノール中でそれぞれ10分間超音波洗浄した。この基板をイソプロパノール中から取り出し、窒素ブローにより乾燥させ、UVオゾン洗浄を20分行った。
[2]この基板を、亜鉛金属ターゲットを持つミラトロンスパッタ装置の基板ホルダーに固定した。約1×10−4Paまで減圧した後、アルゴンと酸素を導入した状態でスパッタし、膜厚約2nmの酸化亜鉛層を作成した。この時にメタルマスクを併用して、電極取り出しのためITO電極の一部は酸化亜鉛が成膜されないようにした。
[3]酢酸マグネシウムの1%水−エタノール(体積比で1:3)混合溶液を作成した。工程[2]で作成した基板を、工程[1]と同様にして再度洗浄した。洗浄した酸化亜鉛薄膜付き基板をスピンコーターにセットした。この基板上に酢酸マグネシウム溶液を滴下し、毎分1300回転で60秒間回転させた。これを大気中、100℃にセットしたホットプレートで2時間焼成することにより、酸化亜鉛/酸化マグネシウム層(電子注入性金属酸化物層295A1)を形成した。
[4]市販の日本触媒社製ポリエチレンイミンSP−200のエタノール溶液を作製した。この時、ポリエチレンイミンの濃度は0.4%とした。上記工程[3]で作製した基板をスピンコーターにセットした。上記工程[3]で形成した層の上にポリエチレンイミンエタノール溶液を滴下し、毎分2,000回転で30秒間回転させ、電子注入性金属酸化物層295A1の上に電子注入性有機バッファ層295A2を形成した。電子注入性有機バッファ層295A2の平均厚さは10nmであった。電子注入性有機バッファ層295A2の平均厚さは、触針式段差計により測定した。
[5]工程[4]までで形成した基板を真空蒸着装置の基板ホルダーに固定した。4,4’−ビス[9−ジカルバゾリル]−2,2’−ビフェニル(CBP)、イリジウムトリス(1−フェニルイソキノリン)(Ir(piq)3)、N,N’−ジ(1−ナフチル)−N,N’−ジフェニル−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン(α−NPD)をそれぞれアルミナルツボに入れて蒸着源にセットした。真空蒸着装置内を約1×10−5Paまで減圧し、CBPをホスト、Ir(piq)3をドーパントとして35nm共蒸着し、発光層294を成膜した。この時、ドープ濃度はIr(piq)3が発光層294全体に対して6重量%となるようにした。次に、α−NPDを60nm蒸着し、正孔輸送層293を成膜した。次に、一度窒素パージした後、三酸化モリブデン、金をアルミナルツボに入れて蒸着源にセットした。真空蒸着装置内を約1×10−5Paまで減圧し、三酸化モリブデン(正孔注入層292)を膜厚10nmになるように蒸着した。次に、金(陽極291)を膜厚50nmになるように蒸着し、有機電界発光素子1を作製した。金を蒸着する時、ステンレス製の蒸着マスクを用いて蒸着面が幅1mmの帯状になるようにした。即ち、作製した有機電界発光素子の発光面積は、1mmとした。
以上説明した変形例2の電極シート200によれば、上記(v1)〜(v8)の効果に加え、以下のような効果を奏する。
(v9)発光部232AはiOLEDで構成される。これにより、発光部232Aは、OLEDで構成されるよりも高い大気安定性をもつことができ、安定した測定が実現できる。
[変形例3]
次に、変形例3に係る電極シート200について、図15を参照して説明する。変形例3の説明にあたって、同一構成要件については同一符号を付し、その説明を省略もしくは簡略化する。
変形例3に係る電極シート200は、図15に示すように、生体100に貼付される側の面に粘着層310を備える点で変形例1及び変形例2と異なる。
粘着層310は、生体100に貼付される側の面に露出して配置される。即ち、粘着層310は、生体信号を取得する生体100に接触可能に構成される。粘着層310は、生体100に接触することで、複数の電極220,220,・・・及び複数の光学素子230,230,・・・を生体100に固定する。粘着層310は、第1粘着層311と、第2粘着層312と、を備える。
第1粘着層311は、複数の電極220,220,・・・のそれぞれの露出面に重ねて配置される。第1粘着層311は、生体100と接触することで、生体信号を電極220へ伝達する。第1粘着層311は、例えば、アクリル系ゲル、ウレタン系ゲル、シリコーン系ゲル等のゲルを主剤とすることが好ましい。第1粘着層311には、生体信号を取得するために、塩化ナトリウム、塩化カリウム等の電解質塩を含む。具体的には、積水化成品株式会社製「テクノゲル HIT」「テクノゲル CR」「テクノゲル G」等が挙げられる。第1粘着層311を電極220上に配置する方法としては、ゲルを塗工、印刷する方法や、シート状のゲルを電極の形状に切り抜いたものを貼付する方法等が挙げられる。
第2粘着層312は、直線Yで区切られた他方の領域に配置される。具体的には、第2粘着層312は、直線Yで区切られた他方の領域の接触層212の露出面に重ねて配置される。第2粘着層312は、接触層212の露出面のみに配置され、光学素子230に重ならないことが好ましい。これにより、第2粘着層312が光学素子230から照射される光を遮らないので光信号を精度よく取得することが可能になる。また、より好適には、第2粘着層312は、接触層212の露出面の一部に配置される。これにより、第2粘着層312を生体100に貼付することによる蒸れを抑制することができ、光学素子及び生体100の間に汗等の異物が入り込むことを抑制できる。第2粘着層312には、例えばアクリル、ウレタン系、シリコーン系の生体貼付用両面テープ「No.9874」、「No.1522」、「No.1513」等を採用することができる。なお、第2粘着層312に加え、フレキシブル基板210の厚さ方向に貫かれた穴(図示せず)を設けることで、蒸れを抑制するようにしてもよい。また、第2粘着層312は、直線Yに沿って、間隔をあけて複数配置されてもよい。これにより、第2粘着層312が配置されていない部分を通気孔として、蒸れを抑制することができる。
以上説明した変形例3の電極シート200によれば、上記(v1)〜(v9)の効果に加え、以下のような効果を奏する。
(v10)電極シート200は、複数の電極220,220,・・・及び複数の光学素子230,230,・・・を生体100に固定する粘着層310をさらに備える。これにより、生体100に複数の電極220,220,・・・及び複数の光学素子230,230,・・・を固定することができ、生体信号を好適に取得できる。
(v11)粘着層310は、第1粘着層311と、第2粘着層312と、を備える。第2粘着層312は、光学素子230に重ならないように配置される。これにより、第2粘着層312が光学素子230から照射される光を遮らないので、生体信号を好適に取得することができる。
(v12)第2粘着層312は、接触層212の露出面の一部に配置される。第2粘着層312を生体100に貼付することによる蒸れを抑制することができ、光学素子230及び生体100の間に汗等の異物が入り込むことを抑制できる。従って、生体信号を好適に取得することができる。
[変形例4]
次に、変形例4に係る電極シート200について、図16〜図23を参照して説明する。変形例4の説明にあたって、同一構成要件については同一符号を付し、その説明を省略もしくは簡略化する。なお、図22及び図23では、光信号取得部250について、簡便のため、受光部231が省略して示されている。
変形例4に係る電極シート200は、フレキシブル基板210が基準層211によって形成され、接触層212を備えない点で変形例1〜変形例3と異なる。また、変形例4に係る電極シート200は、基準層211が第1基準層361と、第2基準層362と、を備える点で変形例1〜変形例3と異なる。また、変形例4に係る電極シート200は、被覆層243Cを備える点で変形例1〜変形例3と異なる。また、変形例4に係る電極シート200は、光信号取得部250に光学素子用配線351が形成される点や、接触層212に代えて被覆層243Cを備える点等で変形例1〜変形例3と異なる。そして、変形例4に係る電極シート200は、光信号取得部250が、基準層211の露出面上に配置される点等で変形例1〜変形例3と異なる。
第1基準層361は、例えば、ポリウレタンで形成される。第1基準層361は、直線Yで区切られた一方の領域に配置される。即ち、第1基準層361は、電気信号取得部222が配置される領域に配置される。第1基準層361の一方の面上には、複数の電極220,220,・・・が配置される。複数の電極220,220,・・・の表面には、第1粘着層311が配置される。また、第1基準層361の一方の面上には、光学素子用配線351の一部が配置される。
第2基準層362は、光透過性をもつ材料で形成される。第2基準層362は、第1基準層361と同様に、例えば、ポリウレタンで形成される。第2基準層362は、生体信号取得領域210Aの全体に渡り配置される。即ち、第2基準層362は、電気信号取得部222及び光信号取得部250が配置される領域に配置される。換言すると、第2基準層362は、第1基準層361と重なって配置される。また、第2基準層362の面のうち、第1基準層361に重なる一方の面上には、光学素子用配線351の他部が配置される。具体的には、第2基準層362の一方の面上には、光学素子用配線351の他部に接続された光学素子15が配置される。また、第2基準層362には、厚さ方向に貫通する複数の挿通孔370が形成される。そして、第2基準層362の他方の面上には、第2粘着層312が配置される。第1基準層361及び第2基準層362は、一部が重ねて配置される。
挿通孔370は、第2基準層362の面内方向において複数の電極220,220,・・・の配置位置に合わせて形成され、配置される。挿通孔370のそれぞれは、一方の面側の開口に挿入された電極220を他方の面側の開口から露出する。
光信号取得部250は、フレキシブル基板210の露出面上に配置される。光信号取得部250は、保護層240Cを備える。保護層240Cは、硬質層241Cと、軟質層242Cと、を備える。
硬質層241Cは、ドーム状に形成される。硬質層241Cは、発光部232及び受光部231のそれぞれを被覆するように配置される。即ち、硬質層241Cは、発光部232及び受光部231のそれぞれに重ねて配置される。
軟質層242Cは、ドーム状に形成される。軟質層242Cは、硬質層241Cを被覆するように配置される。即ち、軟質層242Cは、硬質層241Cに重ねて配置される。
被覆層243Cは、発光部232及び受光部231を一体化するように、発光部232及び受光部231のそれぞれを被覆する軟質層242Cに跨って被覆するように配置される。被覆層243Cは、軟質層242Cよりも軟質であることが望ましい。被覆層243Cは、例えば、ウレタンアクリレートを用いて形成される。被覆層243Cは、例えば、シート状に形成される。
光信号取得部250等は、以下のように作製される。
図16に示すように、例えばガラス製の支持板320の一面上に犠牲層330が形成される。さらに、犠牲層330の上には、PEN(ポリエチレンナフタレート)又はPET(ポリエチレンテレフタラート)の層340が形成される。PEN(又はPET)の層340の上には、発光部232及び受光部231が並べて形成される。なお、本実施形態において、発光部232及び受光部231は、10μmの厚さのPETで形成された密着層207により、外周面が被覆される。
次いで、図17に示すように、PEN(又はPET)層340のうち、発光部232及び受光部231とは重ならない部分がレーザにより剥離される。この際、図には示していないが、PEN(又はPET)層340上にある上部電極および下部電極の取り出しを犠牲層330上にくるように印刷により形成しておく。次いで、図18に示すように、発光部232及び受光部231を覆うように、ドーム状の硬質層241Cが形成される。また、硬質層241Cを覆うようにドーム状の軟質層242Cが形成される。そして、軟質層242Cを覆うように被覆層243Cが形成される。その後、支持板320が除去されることで、光信号取得部250等が形成される。
次に、作製した光信号取得部250等を用いた電極シート200の作製方法が以下に説明される。
図19に示すように、第1基準層361の一方の面上に、光学素子用配線351の一部と、複数の電極220とが印刷により形成される。また、第2基準層362の一方の面に、光学素子用配線351の他部が形成される。そして、第2基準層362の他方の面に、第2粘着層312が形成される。
次いで、図20に示すように、第1基準層361が、第2基準層362に重ね合わされる。具体的には、第1基準層361の一面が、第2基準層362の一面に対向した状態で重ね合わされる。また、第1基準層361の一面上に形成された電極220が、第2基準層362に形成された挿通孔370に位置合わせして挿入される。これにより、第1基準層361の一面上に形成された光学素子用配線351の一部が、第2基準層362の一面上に形成された光学素子用配線351の他部に重ね合わされる。即ち、光学素子用配線351は、第1基準層361と第2基準層362との間で厚さ方向に挟持される。そして、第1基準層361は、第2基準層362と熱圧着される。これにより、第1基準層361は、図21に示すように、第2基準層362と一体化される。
次いで、光信号取得部250の発光部232及び受光部231が、図22に示すように、第2基準層362の一方の面上に形成される他方の光学素子用配線351の上に位置合わせされる。そして、光信号取得部250及び被覆層243Cは、一体化された第1基準層361及び第2基準層362に重ね合わされる。その上で、光信号取得部250は、第1基準層361及び第2基準層362と熱圧着される。これにより、光信号取得部250は、図23に示すように、第1基準層361及び第2基準層362と一体化される。
以上説明した変形例4の電極シート200によれば、上記(v1)〜(v12)の効果に加え、以下のような効果を奏する。
(v13)光信号取得部250は、基準層211の露出する側の面上に配置される。これにより、光信号取得部250が生体100の汗等に影響を受けることがない。従って、電極シート200の安定性を高めることができる。
(v13)基準層211は、第1基準層361と、第2基準層362と、を備える。また、光学素子用配線351が、重ね合わされた第1基準層361及び第2基準層362の間に形成される。これにより、光学素子用配線351を容易に形成することができる。
[変形例5]
次に、変形例5に係る電極シート200について、図24〜図26を参照して説明する。変形例5の説明にあたって、同一構成要件については同一符号を付し、その説明を省略もしくは簡略化する。
変形例5に係る電極シート200は、光信号取得部250の上に光学素子用配線351及び電極220が形成される点で変形例4と異なる。
光学素子用配線351及び電極220は、図24及び図25に示すように、被覆層243Cの一方の面上に印刷により形成される。具体的には、光学素子用配線351は、発光部232及び受光部231に接続されるように、被覆層243Cの一方の面上に印刷により形成される。次いで、第1粘着層311は、図26に示すように、電極220の露出面上に印刷により形成される。また、第2基準層362は、被覆層243Cの一方の面上及び光学素子用配線351の面上に亘り、重ねて配置される。即ち、第2基準層362は、電極220の位置を除いて、被覆層243C及び光学素子用配線351に重ねて配置される。そして、第2基準層362の一方の面上には、第2粘着層312が配置される。
以上説明した変形例5の電極シート200によれば、上記(v14)の効果に加え、以下のような効果を奏する。
(v15)光学素子用配線351及び電極220は、光信号取得部19の被覆層243C上に形成される。これにより、光学素子用配線351及び電極220を容易に形成することができる。
以上、電極シート200の好ましい各変形例につき説明したが、上述の変形例に制限されるものではなく、適宜変更が可能である。
例えば、上記各変形例では、標示部300を鼻の筋に沿って形成される直線状の線としたが、これに限定されない。例えば、フレキシブル基板210の一面を2分割する直線Yを標示部300として含んでもよい。なお、フレキシブル基板210を透過性の高い材質とすることで電極220や光学素子230を標示部300とすることも考えられるが、フレキシブル基板210が伸縮性及び柔軟性をもつことから別途標示部300を設けることが好ましい。
また、上記各変形例において、複数の電極220,220,・・・及び複数の光学素子230,230,・・・は、所定の方向に揃えて並べられるとした。これに加え、複数の電極220,220,・・・のそれぞれと、複数の電極220,220,・・・のそれぞれとが、並べられる所定の方向に交差する方向に重なる位置に並べられてもよい。換言すると、複数の電極220,220,・・・のそれぞれと、複数の光学素子230,230,・・・のそれぞれとが、一対となるような配置に設けられていてもよい。これにより、電気的な生体信号と、光学的な生体信号をより近い位置で取得することができる可能性が高くなるので、生体信号の解析精度を高めることができる。なお、各変形例では、7つの電極220に対して、対応する7つの光学素子230を設けることが考えられるが、これに限定されない。例えば、2つの電極220に対して対応する1つの光学素子230を設けることや、3つの電極220に対して1つの光学素子230を設けること、逆に、1つの電極220に対して2つ又は3つの光学素子230を設けることが考えられる。したがって、電極220の数と光学素子230の数との比については適宜選択されてよい。
また、電気信号取得部222は、フレキシブル基板210上に1つだけ配置され、光信号取得部250は、フレキシブル基板210上に複数配置されてもよい。この場合、一対の発光部232及び受光部231が、フレキシブル基板210上に複数は位置されることになるため、少なくとも、光学的に取得された生体信号の解析精度が高まる。また、光信号取得部250は、フレキシブル基板上に、3つ以上配置することが好ましく、5つ以上配置することがより好ましく、8つ以上配置することが特に好ましい。
また、電気信号取得部222は、フレキシブル基板210の一面を直線Yで2分割した一方の領域に配置されるとした。また、光信号取得部250は、他方の領域に配置されるとした。しかし、これに限定されない。光信号取得部250は、一方の領域及び他方の領域のいずれにも配置されることも可能である。
また、上記各変形例において、軟質層242は1つのヤング率をもつとして説明されたが、これに限定されない。例えば、軟質層242は、ヤング率の異なる複数の層を重ねて形成されてもよい。このような軟質層242は、貫通孔213の内壁から硬質層241に近づくにつれて、ヤング率が高くなるよう(硬質グラデーション構造)に形成されているのが好ましい。
また、上記各変形例に係る電極シート200は、複数の光学素子230,230,・・・を設けられてもよい。そして、生体信号測定装置1は、複数の光学素子230,230,・・・から最も強い生体信号を出力する光学素子230がスキャンすることにより、生体信号の取得に最適な光学素子230を選択してもよい。
また、上記変形例に係る電極シート200の光信号取得部250は、1つの発光部232に対して1つの受光部231を備える。しかしながら、本発明は、上記実施形態に限定されない。具体的には、光信号取得部250は、図27に示すように、1つの発光部232に対して複数の受光部231を備えてもよい。例えば、光信号取得部250は、1つの発光部232に対して矩形に配置された4つの受光部231を備えてもよい。これにより、受光できる領域が広がるので、生体信号をより容易に取得することができる。
また、上記各変形例に係る電極シート200によって取得された生体信号は、生体信号測定装置1において、図28に示すような流れで解析される。
まず、電極シート200で取得された生体信号は、生体信号測定装置1に送信される。生体信号測定装置1には、生体信号が入力され、生体信号が表示される(ステップS31)。次いで、生体信号測定装置1は、パラメータチェックを実行する(ステップS32)。生体信号測定装置1は、パラメータチェックとして、例えば、入力時間範囲、振幅オプション選択、フィルタバンド幅選択等のパラメータチェックを実行する。
次いで、生体信号測定装置1は、生体信号からノイズを除去する(ステップS33)。生体信号測定装置1は、例えば、ソフトウェアベースの0.3〜5Hzバンドパスフィルタを用いて、光電脈波(PPG)信号をフィルタすることでノイズを除去する。次いで、生体信号測定装置1は、振幅のハイピーク及びローピークを検出する(ステップS34)。生体信号測定装置1は、検出したローピーク及びハイピークを表示する。
次いで、生体信号測定装置1は、平均振幅と心拍レートとを表示する(ステップS35)。次いで、生体信号測定装置1は、表示された生体信号の情報を記録する(ステップS36)。
1 生体信号測定装置
20 生体情報取得部
21 脳波取得部
22 飽和度取得部
23 生体情報管理部
30 睡眠検知部
40 時間特定部
41 検出部
42 時間取得部
50 脳波特定部
90 測定部
100 生体

Claims (5)

  1. 血中酸素飽和度と脳波とを測定する生体信号測定装置であって、
    経時的に得られた生体の脳波を取得する脳波取得部と、
    経時的に得られた前記生体の血中酸素飽和度を取得する飽和度取得部と、
    取得された脳波と取得された血中酸素飽和度とを時間的にリンクさせて紐づける生体情報管理部と、
    を備える生体信号測定装置。
  2. 血中酸素飽和度が所定の状態を示した時間を特定する時間特定部と、
    特定された時間に関連する予め定められた期間に取得された脳波を特定する脳波特定部と、
    をさらに備える請求項1に記載の生体信号測定装置。
    を備える生体信号測定装置。
  3. 前記時間特定部は、
    血中酸素飽和度が所定のしきい値よりも低下した値を示した状態を検出する検出部と、
    血中酸素飽和度が所定のしきい値よりも低下した値を示したことが検出された時間を取得する時間取得部と、
    を備える請求項2に記載の生体信号測定装置。
  4. 特定された脳波の状況から前記生体の状態を測定する測定部をさらに備える請求項1から3のいずれかに記載の生体信号測定装置。
  5. 血中酸素飽和度と脳波とを測定する生体信号測定装置としてコンピュータを機能させるプログラムであって、
    前記コンピュータを、
    経時的に得られた生体の脳波を取得する脳波取得部、
    経時的に得られた前記生体の血中酸素飽和度を取得する飽和度取得部、
    取得された脳波と取得された血中酸素飽和度とを時間的にリンクさせて紐づける生体情報管理部、
    として機能させるプログラム。
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