JPH01293842A - 脳波の評価方法及びその装置 - Google Patents

脳波の評価方法及びその装置

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JPH01293842A
JPH01293842A JP63123857A JP12385788A JPH01293842A JP H01293842 A JPH01293842 A JP H01293842A JP 63123857 A JP63123857 A JP 63123857A JP 12385788 A JP12385788 A JP 12385788A JP H01293842 A JPH01293842 A JP H01293842A
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brain wave
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spectrum
brain
frequency
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JP63123857A
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Toshihiro Nishimura
西村 敏博
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Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kayaku Co Ltd
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  • Measurement And Recording Of Electrical Phenomena And Electrical Characteristics Of The Living Body (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は生体から得られる脳波の評価方法及びその評価
装置に関するもので、特に新生児の定常状態と睡眠時無
呼吸状態における脳波を評価することにより、新生児の
突然死症候群を事前に予測できる脳波の評価方法及びそ
の装置に関するものである。
[従来の技術〕 人は生まれてから死ぬまで呼吸運動を続けている。呼吸
運動なくしては、生物は生命を維持することはできない
。呼吸は、様々な条件により絶えず変化しており、種々
の異常の際に、呼吸が一様でなく正常呼吸と無呼吸が繰
り返し出現することがある。この周期性無呼吸の存在は
、チエイネ(Cheyne)が脳卒中患者で、ストーク
ス(Stokes)が心不全愚者において報告して以来
、チエイネ−ストークス(Cheyne−5tokes
)呼吸として広く知られており、多くの臨床的、実験的
研究が続けられている。
チエイネ−ストークス呼吸は、呼吸中枢が弱った状態で
あると言われており、高次中枢や自律神経が未発達な小
児では、睡眠中に起こることがある。また、この睡眠時
無呼吸によって、生後間もない乳児が生命の危険にさら
されているのも事実であり、1970年代初期から乳児
の突然死症候群の研究には、呼吸における異常の発見に
大きな焦点が当てられてきた。しかし、呼吸停止によっ
て子供が急死する確立が高< (1000人中3〜6人
)、乳児に無呼吸が将来現れるかを確実に予測できる方
法は、従来はあまり報告されていない。
呼吸中枢は橋から延髄にかけて存在し、ここから発せら
れるインパルスによって呼吸運動は調節されている。ま
た、自発呼吸を起こす運動ニューロンのリズム運動(律
動性インパルス発射)は、脳から神経インパルスに依存
している。このようなインパルスの状態を知る手段の一
つに脳波がある。
脳波は、脳の働きに応じて流れる活動電流によって、頭
の表面に現れる電圧を測定したものである。脳波のパタ
ーンは精神活動や意識の状態によって敏感に変わる。睡
眠時における脳波も同様で、眠りの深さや状態の変化に
応じて様々に変化したり、不規則な波を発生させたりす
る。これに従い脳波記録を臨床的に応用したり、睡眠の
研究に応用したりしている。
また、睡眠は神経性機序に基づき出現するので、心血管
系の神経性調節機序を研究するためにはよいモデルであ
ると報告されており、循環動物と脳機能との関連に関す
る研究も睡眠と平行して発展してきた。
−3= ここで、睡眠時無呼吸症候群とは、以下の3つの特徴を
有する場合である。
(1)7時間の夜間睡眠の間に少なくとも30回の無呼
吸が出現する。
(2)無呼吸はレム(REM)睡眠にもノンレム(no
nREM)睡眠にも出現する。
(3)無呼吸発作は連続して出現する傾向がみられる。
次に、睡眠時無呼吸症候群については、ガストート(G
astaut)により、以下の3つの型に分類されてい
る。
(1)中枢型:胸部や腹部の運動の消失とともに鼻孔や
口での換気の停止のあるもので、呼吸中枢の活動停止を
示す。
(2)閉塞型あるいは上気道型:胸部や腹部の換気努力
にもかかわらず、呼吸が停止したもので上気道の閉塞が
考えられる。
(3)混合型:中枢型、閉塞型の中間型で、無呼吸の初
めには胸部や腹部が静止しているにもかかわらず、その
後、換気努力が出現し、次第に増強する型をいう。
中枢型睡眠時無呼吸は無呼吸がほぼ一定の周期で繰り返
し出現することが多く、ノンレム睡眠期によくみられる
ことが特徴であるが、閉塞型1陣眠時無呼吸は無呼吸が
不定の周期で出現し、その特徴も一定しない。中枢型睡
眠時無呼吸は不眠を訴えることがある以外は、臨床症状
に乏しく医療機関を受診することが少ない。このため中
枢型睡眠時無呼吸に関する記載は少ない。最近、夜間型
不整脈患者12例中全例に中枢型睡眠時無呼吸を観察し
、無呼吸に一致して不整脈の頻度が増大することが観察
されている。
一方、閉塞型睡眠時無呼吸は多くの臨床症状を伴う。最
も重要な合併症は呼吸循環障害であるが、その他昼間の
傾眠、イビキ、頭痛、夜間睡眠の異常などが報告されて
いる。
中枢型睡眠時無呼吸の発現機序には、神経原説と循環障
害説の2説がある。神経原説は、脳幹に発振中枢、前脳
に発振中枢に対する抑制機構が存在し、睡眠により発振
中枢の興奮性の増大、あるいは抑制の増大が出現すると
するものであり、循環障害説は、循環障害により呼吸中
枢と化学的受容器との間のフィードバックループに遅れ
が生し、発振現象が起こるとするものである。このどち
らの影響であるか、もしくは両方による影響なのかは、
定説化されていない。
〔発明が解決しようとする課題〕
睡眠時無呼吸は新生児突然死症候群の原因の一つと思わ
れる。−見したところでは健康な乳児が子供用ヘンドで
死体となって発見されるというので、非常に関心を集め
ている。未熟児は正常児に比べて呼吸停止発作が多いが
、生後数カ月の正常児でも、呼吸停止発作が見られるこ
ともある。このような子供が象、死する確率は、発作が
見られない子供より高い。しかしながら、どの乳児に症
状が将来現れるかを確実に予測できる試験法はまだ知ら
れていない。また、この睡眠時無呼吸における、脳波の
特徴については明確に解析されていない。従来、新生児
の睡眠時無呼吸の発生については呼吸モニターなどによ
り監視を行っており、無呼吸発作が発生したときに始め
て知り、事前にその発生を予測することができなかった
。そこで、新生児の睡眠時無呼吸状態前後における脳幹
から得る脳波情報を解析することは、無呼吸発生機構を
解明する重要な手がかりの1つである。
本発明者は、新生児の睡眠時無呼吸前後における脳波ス
ペクトルにいて鋭意研究を行った結果、定常状態では規
則的なリズムを持ち、10Hz前後の周波数成分を持つ
ピークが現れるのに対して、睡眠時無呼吸状態ではほぼ
5Hz以上のスペクトルの波が発生しなくなり不規則に
なることを見出し、本発明に到達したものである。
すなわち、本発明は、睡眠時無呼吸前後における脳波ス
ペクトルを評価することで、例えば、新生児の定常状態
から睡眠時無呼吸状態になる直前を知り、突然死症候群
を事前に予測できる脳波の評価方法を提供することを目
的とする。
また、本発明は、脳波スペクトルを自動的に算出し、そ
の周波数成分を評価することで、例えば、新生児の睡眠
時無呼吸状態の直前を知ることができるとともに、その
報知が可能になる脳波の評価装置を提供することを目的
とする。
〔課題を解決する手段〕
本発明の脳波の評価方法は、生体から検出した脳波情報
からそのデータ数が重なり合うように重複分割を行い、
この重複分割した各区間の脳波波形データを高速フーリ
エ変換により周波数分析を行い、段階的にシフトさせた
脳波スペクトルを得、この脳波スペクトルの3Hz〜1
2Hzにおける周波数成分の増減を評価するように構成
される。
また、本発明の脳波の評価装置は、生体から脳波情報を
検出する脳波検出手段と、該脳波検出手段で検出された
脳波情報のデータ数が重なり合うように重複分割を行い
、この重複分割した各区間の脳波波形データを高速フー
リエ変換により周波数分析を行い、段階的にシフトさせ
た脳波スペクトルを得る演算手段と、この演算手段によ
り得た脳波スペクトルの311z〜12Hzにおける周
波数成分の増減を評価する手段とを備えるように構成さ
れる。
〔作用〕
本発明の評価方法は、脳波情報から高速フーリエ変換に
よる重複分割解析を行うことにより、脳波スペクトルを
得、この脳波スペクトルの311z〜1211zにおけ
る周波数成分を評価する。これにより、正常状態では、
3Hz〜1OHz前後の周波数成分を含んだピークが時
間の経過とともに、はぼ等しい間隔で現れる。一方、睡
眠時無呼吸前の脳波スペクトルは、31(z〜10Hz
前後の周波数成分が減少し始  。
め徐々に乱れが生じる。これは新生児の高次中枢や自律
神経系が未発達なために、橋および延髄における呼吸の
自律調節系が正確に働いていないことによる。また、睡
眠時無呼吸時の脳波スペクトルは、規則性を失いほぼ5
Hz以上の周波数成分のピークは発生しなくなり、周波
数が低く不規則になる。これは高次中枢と自律神経が未
発達だけでなく、無呼吸による循環器系の障害のために
循環器系の刺激伝導が正確に動作しないことや、呼吸中
枢と化学受容器の間のフィードバンクループに遅れが生
したことの相互の作用を受けていることによる。従って
、この脳波スペクトルの周波数成分の増減を評価するこ
とにより、睡眠時無呼吸状態の直前を知ることができ、
突然死症候群を事前に予測することができる。
また、本発明の評価装置は、上記方法を実施する装置で
あり、脳波スペクトルを分析し、その周波数成分が評価
される。これにより新生児の睡眠時無呼吸状態の直前に
報知などが可能になり、突然死症候群を事前に予測する
ことができる。
〔実施例〕
以下、本発明を図示の一実施例により具体的に説明する
第1図は本発明実施例の脳波の評価原理を示すブロック
図である。
同図において、1は生体であり、脳波情報が得られる情
報源として、例えば新生児である。2は脳波情報検出手
段であり、生体1から得られる脳波波形を電位の時間的
変化として検出するものである。3は演算手段であり、
脳波情報検出手段2から得られる脳波情報を取り込み脳
波スペクトルをマイクロコンピュータなどにより演算す
るものである。この演算手段3は、脳波情報を連続した
データとして記憶するとともに後述の分析結果を記憶す
る記憶手段4と、脳波情報を脳波スペクトルとして分析
する脳波スペクトル分析手段5とを有する。6は脳波ス
ペクトル分析結果から所定の周波数成分の増減を評価す
る評価手段である。
第2図は第1図に示す原理に基いた脳波の評価装置の構
成を示すブロック図である。
同図において、11は被検体である新生児、12は脳波
検出部、13は脳波検出部12で検出した脳波情報のア
ナログデータをデジタルデータに変換するA/D変換器
、14は大量のデータを記憶する20メガバイト程度の
記憶容量を持つハードディスクなどからなる記憶装置、
15は記憶装置14からのデータを読み出し所定のプロ
グラムに基き、後述の演算、処理を行うマイクロコンピ
ュータ、16はデイスフレイ、X−Yプロッター、プリ
ンタなどの出力装置である。なお、本実施例においては
、呼吸情報を検出する呼吸検出部17を設けて、脳波情
報の評価を補助している。
以上の脳波の評価装置において、新生児11である被検
体からは、脳波検出部12で脳波情報を検出すると同時
に、呼吸検出部17で呼吸情報を検出する。次に、脳波
情報はマイクロコンピュータ15で解析できるように、
A/D変換器13を用いてデジタルに変換され、記憶装
置14である20メガハードデイスクのランダムアクセ
スファイルの形式で取り込まれる。ランダムアクセスフ
ァイルにする利点は、データを大量に取り込むことがで
きるためである。ハードディスクに取り込んだデータは
、必要に応してマイクロコンピュータ15上に読み込み
脳波スペクトル分析などの演算が行われる。演算結果は
、必要に応じて記憶装置14に記憶される。
ここで脳波などの生体より得られる情報は、連続して非
常に長いデータを記憶する必要がある。
−12= 通常はデータをメインメモリ上に記憶させ、ディスクに
書き込む方法を用いる。しかし、長時間のデータ記録は
不可能である。そこで本実施例の装置では、A/D変換
を一定のサンプリング周波数で行いながら、並行してデ
ィスクへ書き込むDMA (Direct Memor
y Access)転送による方法が用いられている。
以下に具体的な方法について説明する。ディスクに連続
してデータを書き込む方法としては、−定の大きさのバ
ッファにデータを用意してからそのデータをまとめて書
き込む。一方、A/D変換は一定の周期で行い、一定の
割合でデータをためる。
そこで、ディスクにまとめて書き込むデータの長さの2
倍のバッファを用意する。そして、A/D変換とその結
果の転送は、ハードウェアでバッファの始めから終わり
まで何度でも繰り返し書き、半分が一杯になるとソフト
ウェアでA/D変換と並行しディスクに書き込む方法を
用いている。この方法では、データの取り込みを中断す
ることなく連続したデータをディスクが一杯になるまで
記録することかできる。ただし、ディスクのシークやヘ
ッドローF、回転待ち、バッファの半分が一杯になった
かどうかのチエツクなどの時間を含めた統合的なディス
ク書き込み速度が、A/D変換のサンプリング速度より
速くなければならないため、サンプリング周波数の最大
値が限定される。本実施例では、サンプリング周波数I
 KHzで行っている。
次に、バッファの半分が一杯になったかどうかのチエツ
ク方法を具体的に示す。本A/D変換器13においては
、バッファの半分をディスクに書き込んだ後、最後の1
ハイドを0に変えておき、そのハイドを読み出しチエツ
クしてO以外の値になっていれば、次のデータがそこま
で書き進んできたことになる。ただし、A/D変換の結
果はすべてのビットが0になり得るのでデジタル人力を
1つ選び、その入力端子には何もつながないでおく。こ
うするとピントの入力は1になるので、そのビットをチ
エツクして1になっていれば、次のデータが書き込まれ
たことになる。以上の方法を用いてDMA転送を可能と
している。
第3図は本発明実施例の脳波の評価手順を示すフローチ
ャートである。
同図において、まず、生体から脳波情報を検出しくステ
ップ5TI)、後に詳細に説明する高速フーリエ変換に
よる脳波の重複分割解析を行う(ステップ5T2)。次
に、上記重複分割解析結果より脳波スペクトルの周波数
成分の増減を評価する(ステップ5T3)。このとき、
生体の睡眠時無呼吸前後の状態を監視するため、呼吸情
報を検出しくステップ5T4)、脳波評価の補助を行う
次に、脳波の重複分割解析の方法について詳細に説明す
る。
(a)高速フーリエ変換 高速フーリエ変換(FFT)とは、離散的フーリエ変換
に属し、次に示す離散的フーリエ変換式、W″に−ex
ρ(−j2πnk/N)・・・・・・(1)を高速に求
めるアルゴリズムである。以下に、本実施例で用いた周
波数間引き型FFTについての説明をする。
マイコロコンピュータ上でフーリエ変換を行うためには
、サンプリングとデジタル化が必要となる。まず、サン
プリング操作については、データの必要な情報を失わな
いような、ナイキスト周波数になるサンプリング周波数
を選び、一定の周期τでアナログデータを代表させる操
作が必要である。
(b)周波数間引き型FFT サンプリング値データ数Nの数値列g(ロ)が与えられ
たとする。まずg(n)を、前半の数列e(n)と後半
の数列h (n)とに分ける。
e (n) =g (n)     (0≦n≦N/2
−1) −−−(3)h(n)・g(n+N/2)  
 (0≦n≦N/2−1) −・−(4)このとき、g
(n)の離散的フーリエ変換GKは、次式で与えられる
・ ・ ・(6) また、(1)式より、 WNk/2=exp(−j rt k)=1(kが偶数
L−1(kが奇数)  ・・・(7)これにより、GK
の偶数番目のスペクトルをCr 2K。
奇数番目のスペクトルをG 2 K + 1とすると、
−2g(n)  ((e(n)−h(n)) Wn) 
W″”n・・・(9) となる。この式はN=8の場合、偶数スペクトルGo 
8 G21.Ga 、Gt、が(e(n)+h(n) 
)のN/2−4個のデータから構成される離散的フーリ
エ変換から求められることを示しており、同様に奇数ス
ペクトルG1、G3、G5、G7が(e(n)−h(n
))WnのN/2=4個のデータから構成される離散的
フーリエ変換から求められることを示している。
これにより、1〆2の計算量で離散的フーリエ変換を可
能にしている。また、N=2 Lの際には、N2回の乗
算を要するものが、2Nlog2N回の乗算ですむこと
になる。
(C)時間窓と周波数スペクトル デジタル処理では、無限に多くのサンプル値系列を扱う
ことができないため、波形のサンプリング時系列から、
その一部を切り取って計算することになる。FFTにお
いて、この切り出し区間がちょうど一周期もしくは、数
周期になっているのが理想であるが、FFTの場合2の
ベキ乗となるよう制約を受けるため、一致させることは
困難である。
よって切り出し区間の始めと終わりが、スペクトル特性
に影響を及ぼす。この影響を軽減させるため時間窓を通
したデータを解析する。時間窓は、切り取る区間を定め
るだけでなく、切り取った区間の両端に急激な変化が起
きないように、徐々に0にする。時間軸に沿った荷重関
数という作用も兼ね備えている。本実施例では、これら
の影響を軽減するために、時間窓としてパニング窓を使
用しFFTを行った。−周期の時間をTとすると、パニ
ング窓h(t)は次式で表される。
h(L)=0.5−0.5cos(2πt、/T)  
     ・・・(10)(d)脳波の重複分割解析の
方法 第4図は脳波の原波形を示す図である。同図に示すよう
に、横軸は時間(秒)、縦軸は脳波の検出電位(μ■)
を示し、データの数が25個(一区間のデータの数、2
56個)重なり合うように重複分割を行う。そして、こ
の重複分割された一区間の脳波波形を、上記パニング窓
を通して高速フーリエ変換を行い周波数分析する。サン
プリング周波数は、20Hzまでの脳波情報を知るため
に40Hzで行っている。また、第5図に示すように、
周波数分析された脳波を階段状にシフトさせて、3次元
的に比較検討しやすいようにしている。同図において、
横軸は周波数(Hz)、縦軸は周波数成分の強度(μV
)を示している。
次に、以上の評価方法及びその装置に基いた脳波の分析
結果について、新生児の呼吸の原波形と、その時間帯に
おける脳波を重複分割し、高速ツーリエ変換によって周
波数分析した結果により説明する。
第6図は定常状態の呼吸波形を示す図、第7図はその時
間帯における定常状態の脳波スペクトルを示す図である
。第6図において、定常状態の呼吸波形は多少の振幅の
変動はあるが、規則正しいリズムであることを示してい
る。このときの脳波スペクトルは、第7図に示す如く、
3Hz〜10Hz前後の周波数成分を含んだピークが時
間の経過とともに、はぼ等しい間隔で現れている。
第8図は睡眠時無呼吸5分前の呼吸波形を示す図、第9
図はその時間帯における睡眠時無呼吸5分前の脳波スペ
クトルを示す図である。第8図において、呼吸波形は、
規則正しかったリズムが徐々に乱れるようになり、振幅
がOすなわち無呼吸状態が現れ始めようとしている。こ
れに伴って脳波スペクトルも、第9図に示す如<、3H
z〜1OHz前後の周波数成分が減少し始め徐々に乱れ
が生じている。これは新生児の高次中枢や自律神経系が
未発達なために、橋および延髄における呼吸の自2l− =20− 律調節系が正確に働いていないからである。
第10図は睡眠時無呼吸中の呼吸波形を示す図、第11
図はその時間帯における睡眠時無呼吸中の脳波スペクト
ルを示す図である。第10図において、呼吸波形は正常
呼吸と無呼吸が周期的に出現するチエイネ−ストークス
呼吸状態の場合を示している。このときの脳波スペクト
ルは、第11図に示す如く、規則性を失いほぼ5Hz以
上の周波数成分のピークは発生しなくなり、周波数が低
く不規則になっていることを示している。これは高次中
枢と自律神経が未発達だけでなく、無呼吸による循環器
系の障害のために、循環器系の刺激伝導が正確に動作し
ないことや、呼吸中枢と化学受容器の間のフィードバッ
クループに遅れが生じたことの相互の作用を受けている
と考えられる。
第12図は睡眠時無呼吸後の呼吸波形を示す図、第13
図はその時間帯における睡眠時無呼吸後の脳波スペクト
ルを示す図である。第12図において、呼吸波形は、睡
眠時無呼吸状態の回復過程を示している。このときの脳
波スペクトルは、第1=22− 3図に示す如く、乱れも徐々にではあるがおさまり、規
則性をもったスペクトルが現れ始めており、定常状態に
戻ろうとしていることを示している。
すなわち、上記実施例により、新生児の定常状態と睡眠
時無呼吸の前後での脳波の解析を行った結果、以下のこ
とが判明した。
(1)定常状態での脳波スペクトルは、生体のゆらぎの
規則的なリズムをもち、3Hz〜10 Hz前後の周波
数成分を含んだピークが現れる。
(2)睡眠時無呼吸直前(約5分前)になると脳波のス
ペクトルは、3Hz〜10Hz前後の周波数成分が減少
し規則性を失い始める。これは新生児の呼吸中枢が未発
達で、自律神経遠心路の調節が正常に働かないためであ
ると考えられる。
(3)睡眠時無呼吸状態では、脳波スペクルはほぼ5H
z以上の波は発生しなくなり不規則になる。
これは呼吸中枢活動が弱まり無呼吸による循環器障害が
加わって、循環器系の刺激伝導が動作しなくなったと考
えられる。睡眠時無呼吸後の脳波スペクトルは、徐々に
乱れもおさまり規則性をもったスペクトルが現れる。こ
れは呼吸の制御が正常に働き始めているためである。
従って、上記(1)及び(2)の現象を解析することに
より、新生児の突然死症候群の発生原因である中枢性睡
眠時無呼吸を脳波のゆらぎの解析から事前に予測するこ
とが可能になる。すなわち、本実施例においては、新生
児11から脳波検出部12により検出した脳波情報を、
A/D変換器13を介して記憶装置14に時間的に連続
したデータとして記憶し、そのデータをマイクロコンピ
ュータ15により、データ数が重なり合うように重複分
割を行い、こ゛の重複分割した各区間の脳波波形を高速
フーリエ変換により周波数分析を行い、段階的にシフト
させた脳波スペクトルを得る。この脳波スペクトルを実
時間で演算処理を行い、その3Hz〜12Hzにおける
周波数成分の増減を評価することにより睡眠時無呼吸前
の状態を検知することができる。この周波数成分の評価
は、脳波スペクトルの振幅が、例えば、0.05μV以
下であることを検出することによりできる。この検出を
自動的に解析する装置により睡眠時無呼吸が発生する数
分前に報知などが可能になる。
なお、本発明において、新生児だけでなく成人について
も適用が可能である。例えば、糖尿性自律神経障害を起
こした患者が、睡眠時無呼吸状態になり死亡する例が多
く報告されており、このような患者や他のあらゆる疾患
にも臨床的に応用できる。
また、上記実施例において、マイクロコンピュータによ
る演算は、新生児から検出する脳波情報を、少なくとも
高速フーリエ変換による脳波の重複分割解析を実時間で
行い評価するようにすればよく、このためのプログラム
などは、任意にできる。
さらに、上記実施例の装置において脳波スペクトルを自
動的に算出するとともに記憶し、所定の周波数成分が、
ある値より小さい値(例えば、振幅が0.05μV以下
)となったことを判定し、その結果に基いて睡眠時無呼
吸状態になる前に新生児に音、振動などを発したり、あ
るいは看護婦、医師などに報知する装置を設けることも
できる。
〔発明の効果〕
以上詳細に説明したように、本発明の脳波の評価方法及
びその装置によれば、脳波を検討することで、例えば新
生児の定常状態から睡眠時無呼吸状態になる直前を知り
、突然死症候群を事前に予測できる。また、脳波を周波
散文ベクトルを自動的に算出することで、例えば新生児
の睡眠時無呼吸状態の直前を知ることができるとともに
、その報知が可能になる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明実施例の脳波の評価原理を示すブロック
図、 第2図は第1図に示す原理に基いた脳波の評価装置の構
成を示すブロック図、 第3図は本発明実施例の脳波の評価手順を示すフローチ
ャート、 第4図は脳波の原波形を示す図、 第5Mは周波数分析された脳波を段階状にシフトさせた
図、 第6図は本発明実施例の定常状態の呼吸波形を示す図、 第7図は第6図の時間帯における定常状態の脳波スペク
トルを示す図、 第8図は本発明実施例の睡眠時無呼吸5分前の呼吸波形
を示す図、 第9図は第8図の時間帯における睡眠時無呼吸5分前の
脳波スペクトルを示す図、 第10図は本発明実施例の睡眠時無呼吸中の呼吸波形を
示す図、 第11図は第10図の時間帯における睡眠時無呼吸中の
脳波スペクトルを示す図 第12図は本発明実施例の睡眠時無呼吸後の呼吸波形を
示す図、 第13図はその時間帯における睡眠時無呼吸後の脳波ス
ペクトルを示す図である。 図中、 1は生体、 2は脳波情報検出手段、 3は演算手段、 4は記憶手段、 5は脳波スペクトル分析手段、 6は評価手段、 11は新生児、 12は脳波検出部、 13はA/D変換器、 14は記憶装置、 15はマイクロコンピュータ、 16は出力装置、 17は呼吸検出部 を示す。 特許出願人   日本化薬株式会社 西村敏博 幡副臂 わ狂 田; 盟 淀 待 叫び覧 ?    −ツ    0 璋哩が 寸        〜        〇%m− 寸        N         O叫9曝 寸        へ       ○畷田ミ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)生体から検出した脳波情報からそのデータ数が重
    なり合うように重複分割を行い、この重複分割した各区
    間の脳波波形データを高速フーリエ変換により周波数分
    析を行い、段階的にシフトさせた脳波スペクトルを得、
    この脳波スペクトルの3Hz〜12Hzにおける周波数
    成分の増減を評価することを特徴とする脳波の評価方法
  2. (2)生体から脳波情報を検出する脳波検出手段と、 該脳波検出手段で検出された脳波情報の記憶手段と、 該記憶手段の脳波情報データ数が重なり合うように重複
    分割を行い、この重複分割した各区間の脳波波形を高速
    フーリエ変換により周波数分析を行い、段階的にシフト
    させた脳波スペクトルを得る分析手段と、 この分析手段により得た脳波スペクトルの3Hz〜12
    Hzにおける周波数成分の増減を評価する手段とを備え
    たことを特徴とする脳波の評価装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000056211A1 (en) * 1999-03-23 2000-09-28 Korea Research Institute Of Jungshin Science Real-time brain wave measuring apparatus using headband and brain wave transmission method
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WO2023095446A1 (ja) * 2021-11-25 2023-06-01 Cyberdyne株式会社 脳活動検出装置および脳活動検出方法

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