JP2018163650A - 著作物利用装置、著作物利用方法およびそのためのデータ構造 - Google Patents

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公大 中原
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Abstract

【課題】過去に成立した著作物を利用する。【解決手段】過去に成立した著作物を利用する著作物利用装置であって、前記著作物から抽出されるイベントを示すイベント情報と前記イベントに関連する場所における実際の位置の位置情報とを記憶するイベント記憶部と、前記イベントを追体験するための追体験情報を前記イベントと関連付けて記憶する追体験情報記憶部と、前記イベント情報を基準として関連する前記位置情報及び前記追体験情報の少なくとも一つの提供、又は前記位置情報を基準として関連する前記イベント情報及び前記追体験情報の少なくとも一つの提供、又は前記追体験情報を基準として関連する前記位置情報及び前記追体験情報の少なくとも一つの提供を行う情報提供部とを備えた著作物利用装置を提供する。【選択図】図1

Description

本発明は、処理装置、処理方法及び/またはそれらに利用される情報を提供する技術に関する。
映画やテレビで実際に撮影が行なわれた場所や、漫画、絵画、アニメーション等で描かれた場面に対応すると信じられている場所(以下、こうした場所を「聖地」という)等を訪れる行為が、「聖地巡礼」といった名称で呼ばれることがある。聖地には、実際にロケが行なわれた場所だけでなく、映画等と同じ景色が見られる場所や、原作者が構想を練った場所、あるいは映画等のエピソードに関連する場所など、多様な場所が含まれている。
こうした聖地巡礼を行ないたいとする要望に応えて、ウエブページ上で、聖地を案内することは、観光案内の1つとして従来から行なわれているが、近年では更に特定の場所に携帯電話などのカメラをかざすと、その場所の緯度・経度の情報から、その場所に関連付けられた映画のシーンを表示したり、カメラを通して携帯電話などの画面に表示されている風景に、その場所に関連付けられた映画やアニメーション等に登場するキャラクタを表示させるといった仮想現実的な情報の提供も行なわれている(例えば、下記特許文献1参照)。
特許第5172323公報
本発明は、適切に著作物に関する情報を提供する著作物利用装置、著作物利用方法およびそのためのデータ構造を提供することを課題とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様または適用例として実現することが可能である。
本発明の第1の態様は、過去に成立した著作物を利用する著作物利用装置である。この著作物利用装置は、前記著作物から抽出されるイベントを示すイベント情報と前記イベントに関連する場所における実際の位置の位置情報とを記憶するイベント記憶部と、前記イベントを追体験するための追体験情報を前記イベントと関連付けて記憶する追体験情報記憶部と、前記イベント情報を基準として関連する前記位置情報及び前記追体験情報の少なくとも一つの提供、又は前記位置情報を基準として関連する前記イベント情報及び前記追体験情報の少なくとも一つの提供、又は前記追体験情報を基準として関連する前記位置情報及び前記追体験情報の少なくとも一つの提供を行う情報提供部とを備える。
この著作物利用装置は、著作物から抽出されるイベントを示すイベント情報と各イベントに関連する場所における実際の位置の位置情報とが記憶され、前記イベントを追体験する追体験情報を、そのイベントと関連付けて記憶している。従って、この著作物利用装置は、その著作物から抽出されたイベント情報と実際の位置情報と追体験情報とのいずれかを基準として他の関連する前記情報を提供することができる。このため、著作物の利用者は、著作物の少なくとも一部を追体験する情報が享受できる。
本発明の第2の態様は、過去に成立した著作物を利用する著作物利用方法である。この方法は、前記著作物から抽出されるイベントを示すイベント情報と各イベントに関連する場所における実際の位置の位置情報とが記憶され、前記イベントを追体験する追体験情報を、そのイベントと関連付けて記憶し、イベント情報を基準として関連する前記位置情報及び前記追体験情報の少なくとも一つの提供、又は前記位置情報を基準として関連する前記イベント情報及び前記追体験情報の少なくとも一つの提供、又は前記追体験情報を基準として関連する前記位置情報及び前記追体験情報の少なくとも一つの提供をすることができる。従って、上述した著作物利用装置と同様に、著作物の利用者が、著作物の少なくとも一部を追体験する情報が享受できる。
本発明の第3の態様は、過去に成立した著作物を利用するためのデータを記録したデータ構造である。このデータ構造は、前記著作物から抽出されるイベントを示すイベント情報と各イベントに関連する場所における実際の位置の位置情報と、前記イベントを追体験する追体験情報をそのイベントに関連づけて、前記イベント情報を基準として関連する前記位置情報及び前記追体験情報の少なくとも一つの提供、又は前記位置情報を基準として関連する前記イベント情報及び前記追体験情報の少なくとも一つの提供、又は前記追体験情報を基準として関連する前記位置情報及び前記追体験情報の少なくとも一つの提供をするために、関連付けて、記録媒体に格納している。従って、このデータ構造を用いれば、イベントに関して、実際の位置の位置情報と追体験情報とを、関連付けて提供することができる。
実施形態の著作物利用装置の概略構成図。 著作物管理サーバがイベントデータベースとして管理する関連情報のフォーマットを示す説明図。 追体験情報処理部が行なう追体験情報登録処理を示すフローチャート。 登録された追体験情報の一例を示す説明図。 著作物管理サーバの慣例情報管理部が行なう第1実施形態としての著作物利用処理を示すフローチャート。 出力される追体験情報の一例を示す説明図。 第2実施形態としての著作物利用処理を示すフローチャート。 第3実施形態としての著作物利用処理を示すフローチャート。
A.著作物利用装置の構成:
実施形態の著作物利用装置20は、図1に示すように、著作物管理サーバ30、追体験情報管理サーバ40、スマートフォンなどの携帯端末100、これらを接続するインターネットなどのネットワーク25等を備える。携帯端末100は、GPSなどから位置情報を取得しネットワーク25を介して送信する機能や地図アプリによる経路探索や経路案内をする機能を備えていてもよい。ネットワーク25には、追体験情報を入力するための可搬型のコンピュータ51やカメラ機能付の携帯電話53も接続されている。ネットワーク25には、この他、天気予報などの気象情報や地図データ、あるいは道路渋滞情報などの情報を取得可能な外部サーバ60等も接続されている。外部サーバ60は、種々の情報を用意しているサーバの総称であり、実際には目的別にネットワーク25上に用意された多数・多種類のサーバを指している。従って、外部サーバ60の処理を行なう処理部61やデータベース63も、実際には、サーバ毎に設けられている。ここでは、これらを一括して、外部サーバ60として扱う。
著作物管理サーバ30は、内部に関連情報管理部31とイベント情報データベース33とを備える。関連情報管理部31は、ネットワーク25を介した外部とのやり取りやイベント情報データベース33へのデータの保存・読み出しなどを制御する。著作物管理サーバ30が行なう外部とのやり取りには、著作物に含まれるイベントに関する情報を保存しているイベント情報データベースに追体験情報を登録するための追体験情報管理サーバ40とのやり取りと、著作物利用のために携帯端末100との間で行なうやり取りとが含まれる。また、関連情報管理部31はイベント情報処理部34(図示せず)と位置情報処理部35(図示せず)とを備えている。イベント情報処理部34は、ネットワーク25を介して、コンピュータ51や携帯電話53とやり取りして、イベント情報データベースに保存しているイベント情報を、追体験情報処理部41または位置情報処理部35からの求めに応じて、あるいは携帯端末100からの直接の求めに応じて、出力する。また、位置情報処理部35は、ネットワーク25を介して、コンピュータ51や携帯電話53とやり取りして、イベント情報データベースに保存しているイベントに関連する場所における実際の位置の位置情報を、追体験情報処理部41またはイベント情報処理部34からの求めに応じて、あるいは携帯端末100からの直接の求めに応じて、出力する。また、著作物管理サーバ30には携帯端末100から受信した位置情報に基づいて経路を探索したり、探索した経路を案内する機能を備えていてもよい。
追体験情報管理サーバ40は、追体験情報処理部41と追体験情報データベース43とを備える。追体験情報処理部41は、ネットワーク25を介して、コンピュータ51や携帯電話53とやり取りして、追体験情報の登録を受け付けると共に、登録した追体験情報を関連情報管理部31におけるイベント情報処理部34または位置情報処理部35からの求めに応じて、あるいは携帯端末100からの直接の求めに応じて、出力する。なお、特許請求の範囲に記載された情報提供部は、発明を実施する形態におけるイベント情報処理部34、および/または位置情報処理部35、および/または追体験情報処理部41に対応している。
次に、著作物管理サーバ30においてイベント情報データベース33に保存されているデータ構造について説明する。図2は、イベント情報データベース33に登録された情報を模式的に示す説明図である。図示するように、イベント情報データベース33には、複数の著作物1、2、3・・・のイベントが登録されている。登録されているイベントは、少なくとも、イベント特定するユニークな番号、イベント名、シーン、場所、位置情報、関連項目、追体験リンクが含まれる。
「著作物」とは、動画、静止画、音声又は文章のうちの少なくとも1つにより表現される。「著作物」とは具体的には、映画、テレビドラマ、ラジオドラマ、絵画、アニメーション、漫画、小説、随筆、ドキュメンタリ、詩歌、短歌、俳句、演劇、音楽など種々のものを考えることができる。著作権法の保護の対象として第10条に挙げられたものはもとより、著作権法上の保護を受けないものも含んでよい。
「イベント」とは、著作物において表現された出来事,シーン,場面、著作物の撮影,作画,執筆,放送,放映,上映,出版,上演、および前記著作物の構想,着想,保留,完成する作業などを含む。一般に著作物は、これを鑑賞する者(以下、ユーザという)にとっては、多数の要素から成り立っている。こうした要素には、著作物それ自体はもとより、その著作物を成立させた種々の情報が含まれる。著作物のユーザにとっては、例えばアニメータが、どういう状況でその作品を構想したかとか、ある映画を撮影したカメラはどのメーカーのなんという機種であり、そのカメラが撮影に用いられたエピソードが何であるか、といったことも著作物に関連して、鑑賞したいとする対象たり得る。こうした著作物に関連して、ユーザが、味わいたいこと、知りたいこと、つまり、ユーザがその五感により、対象となっている著作物から感動や体験を導きたいと願うものを総称して「イベント」と呼び、ユーザがその五感により、対象となっている著作物から感動や体験を導きたいと願うものを、追体験と総称する。
こうしたイベントを特定するものが、イベント名である。イベント名は、特定の著作物1から取り出されたイベントに分かりやすい名称を付与したものである。著作物を鑑賞するユーザがそのイベントを想起しやすいように適切な名称が与えられている。もとより、著作物内の何をイベントとして取り出すかは、任意であり、著作権者の意図、映画等であれば興行主の意向、著作権管理団体の意向などにより、特定してもよい。あるいは著作物のファンなどの投票や登録などによって特定してもよい。図2に示した例では、ある著作物1の主人公Aが友だちと働くバイト先のレストラン、BとデートしたAが息を整えた印象的な場所、など場所をイベント名として取り上げているが、こうした場所に限らず、例えば、Aが友だち共にバイトすること、などのように、行為として捉えてもよいし、あるいはBとデートしたAが息を整える表情、のように登場人物の感情の表出などをイベント名としてもよい。
「シーン」は、こうしたイベントを想起させる画像や動画を意味する。著作物が映画やアニメーションなどの映像であれば、その中の特定の場面を静止画とした画像や数秒程度の動画などを、そのファイル名などを用いてシーンとして登録する。著作物が音楽、音声等であれば、シーンは、音楽のイントロ、イベントとして登録する歌詞を含む数秒の音声ファイル、CDのジャケットの画像等であり得る。著作物が小説などの文芸であれば、シーンは、その小説のページの画像であってもよいが、小説中に描かれたイベントのスケッチ、該当箇所の主人公などの言葉を声優が語る音声ファイルなどをシーンとして登録してもよい。
「場所」は、イベントが生じたとされる場所、イベントが出来事,シーン,場面である場合におけるそのイベントを俯瞰できると想定される場所、イベントに登場する人物の縁(ゆかり)の場所、イベントが作成される際に発想の基になった場所、イベントを想起させる建物などの構造物が存在する場所、イベントの痕跡が存在する場所、イベントの結果が成就すると想定される場所の少なくとも一つを含む。場所は、著作物が想像上の場所を描いていても、通常はこれに対応する実際の場所が想定しうる。イベント情報データベースに登録されている場所は、そうした現実の場所である。
「位置情報」は従って、著作物のイベントに照応する現実の場所を特定する情報である。位置情報は、本実施形態では、「緯度経度」として扱うが、住所表記や建物表記などで扱ってもよい。また、「位置情報」は、イベントに対する視点位置としてどの方向を向いているかといった方向情報を有してもよいし、高さ方向を示す高さ情報を有してもよい。方向情報は、東西南北の方位情報であってもよいし、例えはイベントに存在する対象に対して右左上下(斜めを含む)といった相対的な方向の情報であってもよい。高さ情報は、海抜などの標高情報であってもよいし、例えばイベントに存在する対象に対してどれだけ上または下かといった相対的な高さの情報であってもよい。位置情報は点・線・面でよい。
「関連項目」は、著作物から取り出したイベントにおいて、何らかの意味を持つものの総称である。特定したイベントに関連して、ユーザにとって興味の対象となりうるものであれば、どのような項目を取り上げてもよい。一つに限らず、複数の項目を登録してもよい。
「追体験リンク」は、後述する追体験情報へのリンクである。追体験情報は、その内容が多岐に亘る可能性があること、所定のタイミングで更新されうることから、追体験情報管理サーバ40において一括して管理している。この追体験情報管理サーバ40の追体験情報データベース43へのリンクをイベント情報データベース33に登録しておくことで、追体験情報の管理、特に更新を容易にしている。
「追体験情報」は、著作物から抽出されたイベントの少なくとも1つを、著作物において特定される場所に対応付けられた実際の位置に関連付けて追体験するための情報である。こうした情報は、実際の場所において実際に取得された情報であってもよいし、実際の場所から通信などを用いて遠隔的に取得される情報により構成されてもよい。「追体験情報」は、例えば、場所に対応した位置への進入ルートの情報、進入の可否,制限および支援の情報、場所に対応した位置での移動のルートの情報、移動の可否,制限および支援の情報、イベントに対応した行為をイベントに関連する場所に対応する位置で実施するための情報、イベントに対応した行為とそのイベントとの相関,類似度,対応付けに必要な情報のうちの少なくとも1つを含む。もとより、利用者が著作物を追体験する上で必要な情報であれば、どのような情報であっても差し支えない。こうした追体験情報は、例えばネットワーク上で募集し、あるいは利用者がこうした追体験情報が欲しいとリクエストして集めるようにしてもよい。
追体験情報に含まれるイベントに対応した行為をそのイベントに関連する場所に対応する位置で実施するための情報とは、著作物において当該イベントにかかわる人物の体験、服装、髪型、装用品、身なり、身分、人間関係、言語、セリフ、仕草、表情、小物、飲食物、乗り物、遊具、ゲーム、時刻、季節、気象情報、気象現象、天文現象のうちの少なくとも1つを含むものとしてもよい。
B.追体験情報の登録:
こうした追体験情報の登録処理について説明する。追体験情報の登録処理は、ネットワーク25を介して接続されたコンピュータ51や携帯電話53と、追体験情報管理サーバ40、著作物管理サーバ30が協働して行なう。図3に示したフローチャートは、コンピュータ51を主体として整理したものである。こうした追体験情報を登録自体は、追体験情報を登録する作業者が行なうが、その前提として、イベントの登録が既になされているものとする。イベントの登録は上述したように、著作者や興行主、あるいはその著作物のファンなどにより、事前に行なわれている。
図3に示した追体験情報登録処理が開始されると、まずコンピュータ51は、著作物を指定した上で著作物管理サーバ30にリクエストし、イベントを呼び出す(ステップS100)。著作物管理サーバ30は、イベント情報データベース33から該当する著作物について登録されている全イベントの情報をコンピュータ51に送信する。イベントの一覧を受け取ると、コンピュータ51は、その画面に、イベントの一覧表を表示する(ステップS110)。この一覧表は、図2の右端の追体験リンク以外の情報を含んでよい。
次に、追体験情報を追加しようとするイベントを選択する(ステップS120)。例えば、イベント一覧から、図2に表示された例として、イベント1−1を選択したとすると、図4に例示する登録画面が表示される。なお、右側の「追体験情報」の欄は、追体験が登録されまでは空欄となっている。登録しようとするものは、この画面を用いて、追体験情報を入力する処理を行なう(ステップS130)。追体験情報は、幾つでも登録できる。
登録者は、追体験情報を入力するために、追体験情報を取得できる場所に自ら足を運んでいる。つまり、この例では、映画の主人公Aが友人と共にバイトしたとされる作品中のレストランに対応する実際のレストランに足を運び、そこで情報を確認し、入力する。例えばレストランの営業時間や定休日、作品の中で話題になったパスタaの値段や、それが限定20食/日であること、映画でのカウンタが写るシーンが座席のどの辺から撮られたものか、Aがバイトした日のような突風が吹くのはいつ頃なのか、等を実際に調べ、これを入力する。入力した追体験情報は、ネットワーク25を介して追体験情報管理サーバ40に送られ、追体験情報データベース43に登録される。登録された追体験情報データベース43への追体験リンクは、著作物管理サーバ30に送信され、著作物管理サーバ30が管理するイベント情報データベース33に登録される(図2)。
本実施形態において、登録者は、追体験情報を入力するために、追体験情報を取得できる場所に自ら足を運んで情報を確認する手法を採用するが、追体験の取得はこれに限られない。例えば、登録者は、追体験情報を取得できる場所に電話やライブカメラ等の遠隔地の情報を通信などを利用して取得できる装置を設け、これを用いて情報を確認してもよいし、追体験情報を取得できる場所について衛星画像や投稿画像などを用いて情報を確認したり取得したりしてもよい。また、著作物の関係者への取材、一般人または著作物に関連するコミュニティの会員に対するアンケートや投稿情報などを用いて情報を確認してもよい。つまり、追体験情報は、実際の場所において取得された情報、あるいは実際の場所から取得された情報として取得し、記憶しておいてもよい。更に、追体験情報は、ネットワーク上に存在する各種情報などを集め、これから確認したり、取得したりしてもよい。実際の場所において確認されたり取得されたりしていない情報であっても、多数の情報を集めて検証しつつ追体験情報を構築すれば、適切な信頼性をもった追体験情報を用意することができる。これは他の実施形態においても同様である。
その後、追体験情報の入力がすべて終了したかを確認し、まだ入力できる追体験情報があれば、イベント一覧の表示(ステップS110)に戻って、上記の処理を繰り返す。こうして1つの著作物についてのイベントに関し、調査された追体験情報が入力され、元のイベントに紐付けされる。
追体験情報として、上記の例では、著作物である映画の1つのシーンを例にして説明したが、こうした追体験情報は、場所に対応した位置への進入ルートの情報などであってもよい。現地に行ってみないと、その場所まで本当に行けるかなどは分らないことが多い。人気のスポットになったために、入場規制が行なわれたり、有料化している場合なども多いからである。このためその場所への進入の可否,制限およびどのようにして入ったら良いかを支援する情報などは有用である。また、場所に対応した位置での移動のルートの情報、つまり公共交通機関の情報や抜け道、脇道など情報、主人公の通学路などの情報、あるいはその道での移動の可否,制限およびどのように移動したら良いかを支援する情報なども追体験を支える情報として有用である。また、シーンと現実の風景との類似度を示す情報なども追体験を支える情報として有用である。現実の風景では電線や木などの障害物があるが、シーンではそれらが削除されている場合があり、シーンと現実の風景との類似度が異なる場合があるからである。
更に、イベントに対応した行為をイベントに関連する場所に対応する位置で実施するための情報、例えば、著作物の中で花火を上げているイベントがあったとして、どこが打ち上げたら、著作物と同じように見えるか、とか、灯籠流しなどのイベントに対して、どこから灯籠を流しどこで回収するかといった情報なども、実際にやってみないと分らない、分りにくい情報であるため、有用である。イベントに対応した行為とそのイベントとの相関,類似度,対応付けに必要な情報なども追体験情報として用いられる。例えば、著作物の中で希少動物の肉を食べるイベントがあるとして、希少動物の肉などは手に入らない、あるいは手に入りにくいので、代替できるものとして何があり、どれがどの程度似ているのか、といった情報は、追体験を支える情報として利用できる。
こうした情報の中で、追体験情報に含まれるイベントに対応した行為をそのイベントに関連する場所に対応する位置で実施するための情報としては、著作物において当該イベントにかかわる人物の体験、服装、髪型、装用品、身なり、身分、人間関係、言語、セリフ、仕草、表情、小物、飲食物、乗り物、遊具、ゲーム、時刻、季節、気象情報、気象現象、天文現象のうちの少なくとも1つを含むものとすることができる。例えば著作物の中のある人物が過去に同じような体験をしているから、著作物の中のイベントに対して積極的または消極的であるといった場合が有り得る。そこで、追体験する利用者の側にこの情報を追体験情報として伝え、前に似たような体験をしたものとして、追体験を行なうよう導くのである。同様に、服装、髪型、装用品、身なり、身分、人間関係、言語、セリフ、仕草、表情、小物、飲食物、乗り物、遊具、ゲーム、時刻、季節、気象情報、気象現象、天文現象なども、追体験をより充実したものとするために、どのような意味を持ち、実際の追体験においてどの程度再現できるかなどを追体験情報として提供すること有用である。服装、髪型、装用品、身なり、身分、人間関係、言語、セリフ、仕草、表情などは、文化の影響を強く受けるので、同じものであっても、その意味するところは、著作物が成立した文化により異なる。従って、他の国から、別の国に来て、その国の著作物で描かれたイベントを追体験使用とする場合、こうした文化の違いによる解釈の違いなどを提供することは、利用者にとって大きな意義がある。また、満月の夜の出来事とか日食の日の出来事として描かれているイベントを追体験する場合、満月の夜や日食の日という天文現象を調べて、いつであれば近い追体験ができるかを提供することは重要である。この場合位置によって満月の日程、日食の有無や程度などは異なるので、位置情報と関連付けて追体験情報として予め登録しておくことができる。もとより、気象情報や気象現象などは、気象台などのサイトからその都度取得しても良いし、天文現象などは求め方を記憶しておき、毎回演算してもよい。
C.第1実施形態:
次に、こうした追体験情報が入力された著作物を利用する場合の処理について説明する。第1実施形態の処理は、位置情報処理部35および追体験情報処理部41としての情報提供部が、イベント情報を基準として関連する位置情報及び追体験情報の少なくとも一つの提供を行うものである。以下具体的に説明する。第1実施形態では、著作物の利用は、著作物とそのイベントを指定する形で行なわれる。この処理は、携帯端末100を中心とする処理として、図5に示したが、著作物管理サーバ30,追体験情報管理サーバ40,外部サーバ60等との協働により実現される。
まず携帯端末100のボタン105を操作して、著作物の利用アプリケーションを起動する。この利用アプリケーションが起動されると、まず携帯端末100は、著作物管理サーバ30に対して著作物管理サーバ30が管理している著作物のデータを要求する(ステップS200)。携帯端末100からの要求に対して、著作物管理サーバ30はそのイベント情報データベース33に登録していた著作物のデータを携帯端末100に送信する。送信を受けた携帯端末100は、これをディスプレイ110に一覧表示する(ステップS210)。携帯端末100の使用者は、この一覧表示の中から、所望の著作物を選択する(ステップS220)。
著作物が選択されると、続いてその著作物について登録されているイベントを呼び出す(ステップS230)。イベントは、イベント情報データベース33に登録されているので、引き続き、著作物管理サーバ30から選択された著作物について登録されている全イベントが送られる。携帯端末100は、ディスプレイ110にこのイベントの一覧を表示する(ステップS310)。イベントの一覧は、図2とほぼ同様である。なお、選択された著作物のイベントだけを表示してもよいが、図2に示したように、著作物1、2、3・・・などをタブの形で表示し、いつでもそのタブの著作物のイベント一覧に切換えられるようにしてもよい。ディスプレイ110に入りきらないイベントはスクロールすることで表示される。
使用者は、このイベント一覧から、自分が利用したいイベントを選択する(ステップS320)。そして、自分が、そのイベントに対応する実際の場所を訪問しようとしている予定日時を入力する(ステップS330)。イベントの選択と訪問予定日時を入力すると、携帯端末100は、外部サーバ60に問合せして、データベース63から気象情報などを取得する(ステップS340)。更に、追体験情報管理サーバ40にアクセスして追体験情報データベース43から追体験情報を取得する(ステップS350)。
なお、本実施形態において、使用者はイベントを選択する際、呼び出されたイベント一覧から自分が利用したいイベントを選択したが、別の態様としてもよい。例えば使用者によって著作物であるアニメが選択されると、著作物管理サーバ30はアニメ動画を再生し、イベントに対応するシーンの再生中に当該イベントを携帯端末100へ報知する態様としてもよい。このようにすればアニメを視聴しながらにして追体験をするためのイベントを選択できる。
その後、演算処理を行ない(ステップS360)、その結果としての利用情報を出力する処理を行なう(ステップS370)。この演算処理と結果の出力処理は、例えば次のようなものである。演算処理の結果をディスプレイ110に表示した例を、図6に示した。この例では、画面の上にイベント名やその説明、訪問予定日などを表示し、画面左側に、シーンとして登録された著作物(ここでは映画)の1シーンの静止画が表示されている。そして、画面右側に、登録されている追体験情報と外部サーバ60から取得した情報などを組合わせて、追体体験に必要な情報が表示される。図6の例では、
〈1〉レストラン△△は、その日は10時から営業しています。
〈2〉映画のシーンは、窓際2番目の席からカウンターを見た感じです。
〈3〉訪問予定の○月△日は、風速5m/sで突風が吹く可能性があり、バイト3日目の雰囲気になるでしょう。
〈4〉映画のシーンでAがお客にサーブするパスタは、お店の限定20食のパスタaです。お早めにどうぞ。
の4つの情報が表示されている。
これらは、イベントとして登録された情報と追体験として登録された情報(図4参照)と外部サーバ60から取得した気象情報とを組合わせたものである。まず〈1〉は、追体験情報1と訪問予定日とを組合わせ、訪問予定日が平日であることから、営業時間について知らせるものである。〈2〉は、追体験情報3から導かれたものであり、レストランに入った利用者が最初にする座席の選択をアドバイスするものである。〈3〉は、訪問予定日と外部サーバからの気象情報と追体験情報4を組合わせたものであり、著作物のイベントの雰囲気の味わえる可能性を示唆するものである。〈4〉は、追体験情報2を利用して、イベントに出てくるパスタaが20食限定であることを知らせるものである。
このように、追体験情報をそのまま表示するのではなく、利用者が入力した訪問予定日や外部サーバ60から取得した気象情報などの追体験の際の条件と組合わせて表示する。また、訪問予定日や気象情報などの条件によって追体験の想定される満足度を表示したり、利用者の年齢や嗜好などの属性を予め登録しておき、利用者の属性によって追体験情報をレコメンドして表示してもよい。また表示の順番は、利用者が行なうであろう行為の順序に沿って定めている。このため、その著作物のイベントを追体験しようとする利用者は、実際に現地に行って何をどのようにすれば良いのか、具体的に知ることができる。追体験を求めて現地に行ったが、例えばレストランが定休日だったり、営業外の時間だったりして、がっかりすることを回避できる。また、映画のシーンと似た見え方を愉しむことができる席を知り得るので、その席またはその席の近くに座ればよく、知らずに離れた席に座ってしまい、映画のシーンを追体験しにくいということを回避できる。更に、訪問する頃に同じような気象条件になっているかどうかも予見することができる。出力されるこれらの利用情報は、すべて、実際に現地を訪れて、コンピュータ51などから入力したものなので、現地に行かなければ知り得ない、あるいは知ることの困難な情報であり、これからイベントにかかわる場所を訪問しようとする利用者にとって極めて有用なものである。
ディスプレイ110に図6の情報を表示したあと、画面に表示された「終了ボタン」が押されれば(ステップS380)、携帯端末100は、著作権利用処理を終了する。他方、「一覧ボタン」(不図示)などが押されれば、ステップS310に戻って、イベントの一覧表示から上述した処理を繰り返す(ステップS380:「NO」)。なお、「一覧ボタン」に代えて、あるいは「一覧ボタン」と共に、「次ボタン」などをディスプレイ110に表示し、「次ボタン」をタップすると、イベント一覧の次のイベントの表示に切り替えるようにしてもよい。
また、ディスプレイ110には、「終了ボタン」の代わりに画面に表示された「経路案内ボタン」が押されれば、携帯端末100は現在位置からイベントの場所であるレストランまでの経路を案内してもよい。また、例えば携帯端末100の使用者が目的地であるレストランに到着した場合、携帯端末100はレストランにチェックインしたことを示す情報を著作権管理サーバ30へ配信することで、著作権管理サーバ30は携帯端末100へレストランのクーポンを配信してもよい。また著作権管理サーバ30は携帯端末100によるイベントの場所へチェックインした数を集計し、携帯端末100へクーポンの他、著作物への思い入れの強さを示す称号やランキングを携帯端末100へ提示してもよい。このような態様とすることで、携帯端末100の使用者にとっては追体験に対する動機が高まると共にイベントの場所にとっては集客が見込める。なお、本実施形態において経路探索および経路案内の処理は携帯端末100が行うものとしたが、著作物管理サーバ30又は外部サーバ60が地図アプリ機能を備えており、経路探索や経路案内等の処理を行っても良い。
また、著作権管理サーバ30は追体験情報をクイズ形式で携帯端末100へ配信してもよい。すなわち、携帯端末100がイベントの場所へ到着した際、著作権管理サーバ30は追体験情報に関する質問(例えば、「主人公が向いていた方向はどちらですか?」「主人公が座った座席はどこですか?」等)を配信する。携帯端末100の使用者は配信された質問に対する回答を著作権管理サーバ30へ送信する。回答はプルダウンによる選択としてもよいし、テキストを入力してもよいし、携帯端末100が撮影した画像を回答として配信してもよい。また、著作権管理サーバ30は例えば間違いを含んだ追体験情報を配信し、携帯端末100の使用者に間違いを探させる態様とすることで、追体験情報にゲーム性を持たせてもよい。
また、イベントは著作物の時系列で関連づいており、著作権管理サーバ30は著作物の主人公が辿った順番で複数のイベントを案内してもよい。例えば、携帯端末100の使用者が「主人公が恋に迷いながら歩いた道」というイベントを選択すると、著作権管理サーバ30は「主人公が恋に迷いながら歩いた道」に関連づいた複数のイベントの場所を時系列で辿る経路を探索して案内する。ディスプレイ110にはイベント間の案内経路が表示されるとともに、携帯端末100がイベントの場所に近づくと、著作権管理サーバ30はイベントに該当するシーンを携帯端末100へ送信してもよい。
以上説明した著作物利用処理によれば、著作物とイベントとを選択することにより、著作物に含まれるイベントを追体験情報と合わせて案内されるので、利用者にとって著作物が表現している世界を追体験することが容易となる。また、追体験は、できるだけ著作物が表現している状況に近い形で行ない得ることが望ましいが、そのための条件や望ましい場所、日時などの推奨を受けることができる。
D.第2実施形態:
次に、第2実施形態について説明する。第2実施形態の処理は、イベント情報処理部34および追体験情報処理部41としての情報提供部が、位置情報を基準として関連するイベント情報及び追体験情報の少なくとも一つの提供を行うものである。以下具体的に説明する。第2実施形態では、著作物の利用は、地図において場所を指定する形で行なわれる。この処理は、第1実施形態同様に、携帯端末100を中心とする処理として、図7に示したが、著作物管理サーバ30,追体験情報管理サーバ40,外部サーバ60等との協働により実現される。
まず携帯端末100のボタン105を操作して、著作物を地図から利用する利用アプリケーションを起動する。この利用アプリケーションは、第1実施形態で説明した利用アプリケーションとは別のアプリケーションでも良いし、同じアプリケーションの中から違う動作モードとして指定されるものであってもよい。あるいは地図ソフトにアドインとして追加されたソフトウェアとして実行されてもよい。
図7に示した処理を開始すると、携帯端末100は、まず訪問予定地または現在地を入力する処理を行なう(ステップS400)。現在地を入力するのは、既に訪問予定地に来ている場合である。携帯端末100は、入力された訪問予定地または現在地について、外部サーバ60の1つである地図データベース65を参照し、地図を取得・表示する(ステップS410)。続いて、表示した地図内に関係あるイベントをイベント情報データベース33から取得する(ステップS420)。地図内に関係あるイベントとは、地図が表示している緯度・経度の範囲内に、図2に示した「位置情報」が含まれているイベントである。携帯端末100は、表示されている地図の緯度・経度の範囲を計算し、この緯度・経度の範囲に入っているイベントを、著作物管理サーバ30に検索させ、イベント情報データベース33に登録されていたイベントを取得する。
また、著作権管理サーバ30はイベントの場所を所定領域で設定し、携帯端末100から受信した位置情報がこの所定領域内に含まれる場合に、携帯端末100へプッシュ型でイベントに関する情報やシーンの映像などを配信してもよい。
こうして得られたイベントの一覧をディスプレイ110に表示する(ステップS310)。ステップS310〜ステップS380の処理は大部分第1実施形態と同様なので、同じ処理には同じステップ番号を付した。それらのステップについての説明は省略または簡略なものに留める。
ステップS310では、イベントを一覧表示するが、このとき、一覧表示されるイベントは、著作物毎にまとめられたものではなく、位置情報によってまとめられ、場合によっては、著作物毎にまとめられ、現在地から近い順に、あるいは現在地から交通機関による経路に沿ってソートされた形態で表示される。もとより、ソートなどを行なわずに表示しても良い。その後、利用者によるイベントの選択(ステップS320)がなされると、訪問予定日時または現在日時の入力を行なう(ステップS335)。ステップS400で現在地が選択されて入れず、現在日時がデフォルトで入力される。利用者は、デフォルトで入力されている現在日時を訪問予定日時に書き直してもよい。
その後、気象情報等の取得(ステップS340)、追体験情報の取得(ステップS350)、演算処理(ステップS360)、利用情報出力処理(ステップS370)、終了か否かの判断(ステップS380)を行なう。
以上説明した第2実施形態では、利用者が特定の場所を訪れる場合や実際に訪れている場合を想定し、地図表示から著作物の選択やイベントを選択して、第1実施形態と同様に、追体験を愉しむことができる。旅先などで、この場所が過去の著作物の舞台になった土地であったことを、案内板などで知ることがあり、そうした場合に地図からイベントを取得できるので、追体験を容易に味わうことができる。追体験情報には、単に著作物の中で描かれたシーンや場所に対応する実際の場所などの情報だけでなく、そのシーンが撮影された撮影場所や、物語等の舞台になった地域を一望できる場所、著作者が著作物の着想を得たり構想を練ったりした場所や施設、あるいは映画やアニメーションに係わった俳優・声優・脚本家・カメラマンなどの関係者の縁の地なども登録されているので、こうしたマニアックな情報を取得して、その追体験情報を参考に、追体験を愉しむことができる。
E.第3実施形態:
次に、第3実施形態について説明する。第3実施形態の処理は、イベント情報処理部34および位置情報処理部35としての情報提供部が、追体験情報を基準として関連するイベント情報及び位置情報の少なくとも一つの提供を行うものである。以下具体的に説明する。第3実施形態では、著作物の利用は、追体験を指定する形で行なわれる。この処理は、第1,第2実施形態同様に、携帯端末100を中心とする処理として、図8に示したが、著作物管理サーバ30,追体験情報管理サーバ40,外部サーバ60等との協働により実現される。
まず携帯端末100のボタン105を操作して、著作物を追体験から利用する利用アプリケーションを起動する。この利用アプリケーションは、第1,第2実施形態で説明した利用アプリケーションとは別のアプリケーションでも良いし、同じアプリケーションの中から違う動作モードとして指定されるものであってもよい。あるいは、ブラウザソフトにアドインとして追加されたソフトウェアとして実行されてもよい。
図8に示した処理を開始すると、携帯端末100は、まず希望する追体験項目を入力する処理を行なう(ステップS500)。図8右欄に、入力する画面を例示した。ディスプレイ110に希望する追体験を入力するフィールド112と、希望地を入力するフィールド114とが表示される。利用者が、これらのフィールドを希望する追体験と希望地を入力すると、携帯端末100はこれを読み込む(ステップS510)、関係ある追体験を、追体験情報管理サーバ40に問い合わせて、検索・取得する(ステップS520)。例えば、利用者が希望する追体験として、「パスタを食べる」を入力し、希望地として現在地を入力したとすれば、追体験情報管理サーバ40は、追体験の中で「パスタを食べる」に関連するものを検索し、その追体験がリンクされているイベントを検索して、現在地から近いものを探索する。複数の追体験が見い出されれば、これを一覧表示する(ステップS525)。
この追体験の一覧の中から希望する追体験を選択すると(ステップS530)、その追体験に関連するイベントをイベント情報データベース33から取得する(ステップS535)。続いて、外部サーバ60にアクセスし、気象情報等の情報をデータベース63から取得する。その後、演算処理(ステップS560)、利用情報の出力処理(ステップS570)、終了か否かの判断(ステップS580)などを行なう。これらの処理は基本的には、第1,第2実施形態と同様であり、利用者は、体験したいとした追体験に関する情報を取得することができる。第3実施形態では、追体験を指定してイベントに至るので、第1,第2実施形態とは異なり、利用者の側に、イベントに対する明確にイメージや知識がない場合も考えられる。このため、利用情報を出力する際(ステップS570)、著作物のシーンや動画をディスプレイ110に大きく、あるいは長い時間表示するようにしてもよい。動画がなければ、複数の静止画を切換えて、あるいは同時に表示してもよい。
また、携帯端末100は、希望する追体験項目を入力する際に、追体験のレベルを入力してもよい。追体験のレベルには例えば1から5まで設定され、数値が高いほどよりイベントに同化した強い追体験情報が提示される。追体験のレベルを1と入力した場合、追体験情報としては例えばイベントにおける主人公の位置や視線方向などが提示される。一方、追体験のレベルを5とした場合、イベントにおける主人公の位置や視線方向だけでなく、例えば主人公の服装やアイテムなどと、その服装やアイテムが購入できる店舗が提示される。このようにすることで、使用者によって異なるレベルの追体験情報を提示できる。なお、携帯端末100へ追体験情報が配信された数に応じて、著作物管理サーバ30が携帯端末100のレベルを決定してもよい。
以上本発明の複数の実施形態について説明したが、本発明はこうした実施例に限定されるものではなく、著作物に含まれるイベントに対応する実際の場所で取得した情報である追体験情報を、イベントと組合わせて提供できれば足りる。提供の仕方は、上記実施形態に限らず、音声として提供したり、臭いや触覚的な情報として、あるいはこれらと視覚的や聴覚的情報と共に提供しても差し支えない。触覚的情報は、表面粗さや振動を制御可能なデバイスが提案されており、いわゆるハプティクス(触覚技術(英: haptic technology))を用いて実現することができる。こうした技術を用いることで、手触りなどの追体験を提供することも可能である。
また、提供する追体験情報は、著作物において行なわれたイベントに対応付けられた現実の場所で取得されたものだが、一人の登録者による追体験情報だけに依拠せず、複数の登録者による追体験情報を用いるものとても良い。この場合、同じ事項に対する追体験情報に異同がある場合、多数決よっても良いし、平均値としても良いし、あるいは複数の情報をランダムに選択して、演算処理に用いるものとしても良い。追体験情報として登録された情報にバラツキがあれば、毎回同じ追体験情報とならない場合もあるが、もともと著作物は現実とイコールの関係にあるわけではないので、こうした揺らぎを、利用者は、著作物と現実との照応関係のゆれとして楽しむことができる。例えば、アニメーション作品などでは、どこをモデルにしたかについて、複数の候補があげられる場合が多い。これはアニメーション作品が造形されるとき、複数の対象を部分的に取り込んで、作品世界が構築されることがあるからだと考えられる。こうした場合、1つの正解があって、そこに追体験情報が集積されるのではなく、複数の候補についてそれぞれ追体験情報が集積されて差し支えない。例えば、図2に示した例で、イベント番号1−1のレストランとして想定される場所が複数あった場合、それぞれについて追体験情報を集積すればよい。イベントから追体験情報を接近する利用者(第1実施形態)は、一覧表から好みのイベントを選択するし、地図から接近する利用者(第2実施形態)は、訪問予定地に対応したイベントを選択すればよい。追体験から接近する利用者も同様である。また、第1実施形態、第2実施形態及び第3実施形態の全ての処理を行っても良いし、いずれか2つの実施形態の処理を行うものでも良い。
こうした映画やアニメーションなどの著作物に関連した情報の提供は、映画やアニメーションなどのシーンやキャラクタと、現実世界の場所との関連を提供するに過ぎず、十分な情報提供とならないことがあった。上記で説明した実施形態では、これらの課題の少なくとも一部を解決するものである。また、以上の実施形態の全部又は一部に記載された態様は、著作物の利用情報を取得するための方法及びそれに利用可能なデータのデータ構造の提供、処理速度の向上、処理精度の向上、使い勝手の向上、データを利用した機能の向上又は適切な機能の提供その他の機能向上又は適切な機能の提供、データ及び/又はプログラムの容量の削減、装置及び/又はシステムの小型化等の適切なデータ、プログラム、記録媒体、装置及び/又はシステムの提供、並びにデータ、プログラム、装置又はシステムの制作・製造コストの削減、制作・製造の容易化、制作・製造時間の短縮等のデータ、プログラム、記録媒体、装置及び/又はシステムの制作・製造の適切化のいずれか一つの課題を解決する。
20…著作物利用装置
25…ネットワーク
30…著作物管理サーバ
31…関連情報管理部
33…イベント情報データベース
40…追体験情報管理サーバ
41…追体験情報処理部
43…追体験情報データベース
51…コンピュータ
53…携帯電話
60…外部サーバ
61…処理部
63…データベース
65…地図データベース
100…携帯端末
105…ボタン
110…ディスプレイ
112…フィールド
114…フィールド

Claims (11)

  1. 過去に成立した著作物を利用する著作物利用装置であって、
    前記著作物から抽出されるイベントを示すイベント情報と前記イベントに関連する場所における実際の位置の位置情報とを記憶するイベント記憶部と、
    前記イベントを追体験するための追体験情報を前記イベントと関連付けて記憶する追体験情報記憶部と、
    前記イベント情報を基準として関連する前記位置情報及び前記追体験情報の少なくとも一つの提供、又は前記位置情報を基準として関連する前記イベント情報及び前記追体験情報の少なくとも一つの提供、又は前記追体験情報を基準として関連する前記位置情報及び前記追体験情報の少なくとも一つの提供を行う情報提供部と
    を備えた著作物利用装置
  2. 前記著作物は動画、静止画、音声又は文章のうちの少なくとも1つにより表現される請求項1に記載の著作物利用装置。
  3. 前記著作物は、映画、テレビドラマ、ラジオドラマ、絵画、アニメーション、漫画、小説、随筆、ドキュメンタリ、詩歌、短歌、俳句、演劇、音楽のうちの少なくとも1つである請求項1または請求項2記載の著作物利用装置。
  4. 前記イベントは、前記著作物において表現された出来事、シーン、場面、著作物の撮影、作画、執筆、放送、放映、上映、出版、上演、および前記著作物の構想、着想、保留、完成する作業のうちの少なくとも1つである請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の著作物利用装置。
  5. 前記イベントに関連する場所は、前記イベントが生じたとされる場所、前記イベントが出来事,シーン,場面である場合における当該イベントを俯瞰できると想定される場所、前記イベントに登場する人物の縁(ゆかり)の場所、イベントが作成される際に発想の基になった場所、イベントを想起させる建物などの構造物が存在する場所、イベントの痕跡が存在する場所、前記イベントの結果が成就すると想定される場所、のうちのとも1つである請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の著作物利用装置。
  6. 前記実際の位置は、前記イベントが生じたとされる場所に対応する位置、前記イベントが出来事,シーン,場面である場合における当該イベントを俯瞰できると想定される場所に対応する位置、前記イベントに登場する人物の縁(ゆかり)の場所に対応する位置、イベントが作成される際に発想の基になった場所に対応する位置、イベントを想起させる建物などの構造物が存在する場所に対応する位置、イベントの痕跡が存在する場所に対応する位置、前記イベントの結果が成就すると想定される場所に対応する位置の少なくともいずれか1つである請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の著作物利用装置。
  7. 前記追体験情報は、前記場所に対応した位置への進入ルートの情報、進入の可否,制限および支援の情報、前記場所に対応した位置での移動のルートの情報、移動の可否,制限および支援の情報、前記イベントに対応した行為を前記イベントに関連する場所に対応する位置で実施するための情報、前記イベントに対応した行為と当該イベントとの相関,類似度,対応付けに必要な情報のうちの少なくとも1つを含む請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の著作物利用装置。
  8. 前記イベントに対応した行為を前記イベントに関連する場所に対応する位置で実施するための情報は、前記著作物において当該イベントにかかわる人物の体験、服装、髪型、装用品、身なり、身分、人間関係、言語、セリフ、仕草、表情、小物、飲食物、乗り物、遊具、ゲーム、時刻、季節、気象情報、気象現象、天文現象のうちの少なくとも1つを含む請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の著作物利用装置。
  9. 前記位置情報を用いて前記イベントまでの経路案内を行う経路案内部を備える、請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の著作物利用装置。
  10. 過去に成立した著作物を利用する著作物利用方法であって、
    前記著作物から抽出されるイベントを示すイベント情報と前記イベントに関連する場所における実際の位置の位置情報とを記憶し、
    前記イベントを追体験するための追体験情報を前記イベントと関連付けて記憶し、
    前記イベント情報を基準として関連する前記位置情報及び前記追体験情報の少なくとも一つの提供、又は前記位置情報を基準として関連する前記イベント情報及び前記追体験情報の少なくとも一つの提供、又は前記追体験情報を基準として関連する前記位置情報及び前記追体験情報の少なくとも一つの提供をする、
    著作物利用方法。
  11. 過去に成立した著作物を利用するためのデータを記録したデータ構造であって、
    前記著作物から抽出されるイベントを示すイベント情報と前記イベントに関連する場所における実際の位置の位置情報と、
    前記イベントと関連付けて、前記イベントを追体験するための追体験情報とを含み、
    前記イベント情報を基準として関連する前記位置情報及び前記追体験情報の少なくとも一つの提供、又は前記位置情報を基準として関連する前記イベント情報及び前記追体験情報の少なくとも一つの提供、又は前記追体験情報を基準として関連する前記位置情報及び前記追体験情報の少なくとも一つの提供をするために用いられる、記録媒体に格納したデータ構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023272733A1 (zh) * 2021-07-02 2023-01-05 叶立三 著作物周边物品数值量分享方法、装置、设备和存储介质

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