JP2018157930A - アシスト装置 - Google Patents

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Toshiki Kumeno
俊貴 粂野
太田 浩充
Hiromitsu Ota
浩充 太田
孔孝 吉見
Yoshitaka Yoshimi
孔孝 吉見
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Abstract

【課題】対象者への装着が容易であり、よりシンプルな構成及びよりシンプルな制御にてアシスト対象身体部の動作をアシストすることができるとともに適切な補正を行ってアシストトルクの不足を抑制することができるアシスト装置を提供する。【解決手段】対象者の身体に装着される身体装着具と、アシスト対象身体部の動作を支援するアクチュエータユニットとを有し、アクチュエータユニットは、アシスト対象身体部に装着される出力リンク(57R)と、出力リンクを介してアシストトルクを発生するアクチュエータ(45R)と、対象者の自身の力による対象者トルクとアシストトルクとを合成した合成トルクを判定するトルク判定手段61Aと、合成トルクに対する補正量を求める補正手段61Bと、合成トルクと補正量とに基づいて回動角度を制御する回動角度制御手段61Cと、を有している。【選択図】図8

Description

本発明は、対象者のアシスト対象身体部の動作を支援するアシスト装置に関する。
例えば特許文献1には、対象者が、腰の屈伸で重量物を持ち上げる際や、通常の歩行の際に、腰に対する大腿部の動作をアシストする装着式動作補助装置が記載されている。装着式動作補助装置は、対象者の腰に装着される腰フレーム、背当て部、腹当て部、背当て部と腹当て部を結合する結合部材、大腿部に固定される大腿固定部、腰フレームに対して大腿固定部を駆動する駆動機構を備えている。さらに装着式動作補助装置は、対象者の皮膚に貼り付けられる生体信号検出センサ、生体信号検出センサから出力された生体信号に基づいて駆動機構を制御する制御部、を備えている。生体信号検出センサは、筋電位信号や神経伝達信号などの生体電位信号を皮膚から検出するために、微弱電位を検出するための電極を有している。そして生体信号検出センサは、対象者の腰の近傍における左右の大腿部の前側、腰の近傍における左右の大腿部の内側、左右の臀部、腰のやや上方の背中の左右等に、電極の周囲を覆う粘着シールにより、対象者の皮膚に貼り付けられる。
特開2013−173190号公報
特許文献1に記載の装着式動作補助装置では、多数の生体信号検出センサが必要であり、対象者の左右の大腿部前側、左右の大腿部内側、左右の臀部、左右の背中、という具合に非常に多くの個所に生体信号検出センサを貼り付けなければならない。従って、対象者が利用する際の装着時に、非常に手間がかかる。また生体信号検出センサを貼り付ける前に、貼り付ける位置、及び貼り付ける個数(計測個所の1個所に対して、近接させた3個のセンサを貼り付ける等)を決めるのにも手間がかかる。また、多数の生体信号検出センサのそれぞれからの微弱な生体信号からノイズを除去する処理、各生体信号検出センサからの生体信号に基づいて、どのような動作を行っているのか(重量物の持ち上げをしているのか歩行をしているのか等)推測してアシストする処理が、非常に複雑になる可能性がある。
また、特許文献1に記載の装着式動作補助装置では、例えば対象者が足元の重量物を持ち上げる動作をアシストする場合等、対象者のアシスト対象身体部の動作がゆっくりとした動作である場合では、どのような動作であるか推測する処理が遅れて、アシストトルクが不足する可能性がある。
本発明は、このような点に鑑みて創案されたものであり、対象者への装着が容易であり、よりシンプルな構成及びよりシンプルな制御にてアシスト対象身体部の動作をアシストすることができるとともに適切な補正を行ってアシストトルクの不足を抑制することができるアシスト装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明の第1の発明は、対象者のアシスト対象身体部の周囲を含む対象者の身体に装着される身体装着具と、前記身体装着具と前記アシスト対象身体部に装着されて、前記アシスト対象身体部の動作を支援するアクチュエータユニットと、を有するアシスト装置である。前記アクチュエータユニットは、前記アシスト対象身体部の関節回りに回動して前記アシスト対象身体部に装着される出力リンクと、前記出力リンクを介して前記アシスト対象身体部の回動をアシストするアシストトルクを発生する出力軸を有するアクチュエータと、対象者が前記アシスト対象身体部を自身の力で回動させることで前記出力リンクから入力された対象者トルクと、前記出力軸からの前記アシストトルクと、を合成した合成トルクを判定するトルク判定手段と、判定した前記合成トルクに対する補正量を求める補正手段と、前記トルク判定手段を用いて判定した前記合成トルクと、前記補正手段にて求めた前記補正量と、に基づいて前記出力軸の回動角度を制御する回動角度制御手段と、を有している、アシスト装置である。
次に、本発明の第2の発明は、上記第1の発明に係るアシスト装置であって、前記補正手段は、前記合成トルクに基づいて、鉛直方向に対する対象者の上半身の傾斜角度である姿勢角度を求め、求めた前記姿勢角度に基づいて前記補正量を求める、アシスト装置である。
次に、本発明の第3の発明は、上記第2の発明に係るアシスト装置であって、前記姿勢角度をθとした場合、前記補正手段は、予め設定された定数であるKを用いたKsinθを、前記補正量として求める、アシスト装置である。
次に、本発明の第4の発明は、上記第1の発明に係るアシスト装置であって、前記補正手段は、前記合成トルクの微分値に基づいて前記補正量を求める、アシスト装置である。
次に、本発明の第5の発明は、上記第1の発明〜第4の発明のいずれか1つに係るアシスト装置であって、前記アクチュエータユニットは、通信手段を有しており、前記通信手段は、前記対象者トルクを含む対象者に関する情報である対象者情報と、前記アシストトルクを含む前記アクチュエータユニットの入出力に関する情報であるアシスト情報と、を前記アシスト装置とは別に用意された解析システムに送信し、前記解析システムから、前記解析システムによる解析結果を含む解析情報を受信し、前記アクチュエータユニットは、前記解析システムから受信した前記解析情報に基づいて、自身の動作を調整する、アシスト装置である。
第1の発明によれば、身体装着具と、アクチュエータユニットの出力リンクと、を対象者の身体に装着すればよく、多数の生体信号検出センサを必要としていないので、対象者への装着が容易である。また、アクチュエータユニットは、出力リンクと、アクチュエータと、トルク判定手段と、補正手段と、回動角度制御手段と、にてシンプルに構成されている。そして、合成トルクに対する補正量を求めることで、適切な補正を行ってアシストトルクの不足を抑制することができる。
第2の発明によれば、対象者の姿勢角度に基づいて補正量を求めることで、適切な補正量を求めることができる。
第3の発明によれば、具体的な補正量を、より簡単に求めることができる。
第4の発明によれば、合成トルクの微分値に基づいて補正量を求めることで、適切な補正量を求めることができる。
第5の発明によれば、アシスト装置とは別に解析システムを用意しておき、アシスト装置からの対象者情報とアシスト情報とを用いて、解析システムにてアシスト装置の動作等を解析する。そして解析システムからの解析情報に基づいて、アシスト装置は自身の動作を調整(アジャスト)する。従って、アシスト装置に高度な解析プログラム等を搭載する必要がなく、対象者に固有の最適な設定等を比較的容易に行うことができる。
アシスト装置の全体構成の例を説明する斜視図である。 図1に示すアシスト装置における身体装着具の外観の例を説明する斜視図である。 図1に示すアシスト装置におけるアクチュエータユニットの外観の例を説明する斜視図である。 アクチュエータユニットの内部構造の例を説明する分解斜視図である。 仮想回動軸線をとおるZY平面にてアシスト装置を切断した断面図であり、回動機構の構造、開き角度付与機構の構造、の例を説明する断面図である。 アシスト装置を装着した対象者が背筋を伸ばしている状態を説明する図である。 図6に示す状態から、対象者が前傾姿勢となり、仮想回動軸線回りにフレーム部及び上半身装着部が回動した状態を説明する図である。 制御装置の入出力を説明する図である。 制御装置の制御ブロック図である。 図9に示した制御ブロック図に基づいた処理手順を説明するフローチャートである。
以下、図1〜図7に基づいてアシスト装置1の全体構造について説明する。アシスト装置1は、例えば、対象者が荷物を持ち上げる際に腰部に対する大腿部の回動をアシストしたり、対象者が歩行する際に腰部に対する大腿部の回動をアシストしたりする装置である。なお、各図中のX軸、Y軸、Z軸は、互いに直交しており、アシスト装置を装着した対象者から見て、X軸方向は前方向、Y軸方向は左方向、Z軸方向は上方向、に対応している。
●●[アシスト装置1の全体構造(図1〜図7)]
図1に、アシスト装置1の全体の外観を示す。アシスト装置1は、身体装着具2(図2参照)と、アクチュエータユニット4R(図3参照)と、アクチュエータユニット4Lとを有している。身体装着具2は、対象者のアシスト対象身体部(本実施の形態の例では、大腿部)の周囲を含む身体に装着されるものである。アクチュエータユニット4R(4L)は、身体装着具2とアシスト対象身体部に装着されて、アシスト対象身体部の動作を支援(アシスト)する。以下、身体装着具2とアクチュエータユニット4Rを順に説明する。
●[身体装着具2の全体構成(図2)]
図2に示すように、身体装着具2は、対象者の腰回りに装着される腰装着部10と、対象者の上半身のいずれかの位置に装着される上半身装着部20と、腰装着部10と上半身装着部20とを接続するフレーム部30と、を有している。
腰装着部10は、対象者の右半身の腰回りに装着される右腰装着部11Rと、対象者の左半身の腰回りに装着される左腰装着部11Lとを有している。また腰装着部10は、対象者の腰回りに巻回される所定厚さの腰パッド部12Aと、腰パッド部12Aの外周に配置された腰布部12Bと、腰布部12Bの外周に配置された所定厚さの腰ベース部12Cと、にて3層で構成された腰当部12Dを有している。腰パッド部12Aは、例えば弾性部材で構成され、腰ベース部12Cは例えば樹脂等で構成されている。また右腰装着部11Rと、左腰装着部11Lは、対象者への着脱を容易にするために、長さを調整可能なベルト13Rに設けられたバックル13RBと、長さを調整可能なベルト13Lに設けられたバックル13LBと、を有している。
また、腰装着部10には、対象者に装着された場合に対象者の股関節の周囲において対象者の左右方向に延びるように仮想回動軸線15Yが設定されている。仮想回動軸線15Yと右腰装着部11Rとの交差位置には、仮想回動軸線15Yに沿って右方向に突出した回動軸部15Rが、腰ベース部12Cに固定されている(図5参照)。同様に、仮想回動軸線15Yと左腰装着部11Lとの交差位置には、仮想回動軸線15Yに沿って左方向に突出した回動軸部15Lが、腰ベース部12Cに固定されている。
上半身装着部20は、対象者の右半身の上半身のいずれかの位置に装着される右上半身装着部21Rと、対象者の左半身の上半身のいずれかの位置に装着される左上半身装着部21Lとを有している。右上半身装着部21Rは、右胸装着部26Rと、ベルト23R及びバックル23RBと、ベルト25Rと、右肩部ベルト24Rとを有している。同様に、左上半身装着部21Lは、左胸装着部26Lと、ベルト23L及びバックル23LBと、ベルト25Lと、左肩部ベルト24Lとを有している。右肩部ベルト24Rと左肩部ベルト24Lとベルト23R、23L、25R、25Lは、長さの調整が可能であり、バックル23RB、23LBは、対象者への上半身装着部20の着脱を容易にする。
右胸装着部26Rと左胸装着部26Lは、対象者の胸を覆うように装着される所定厚さのパッド部22A(例えば弾性部材)と、パッド部22Aの外周に配置された布部22Bと、にて2層で構成されている。なお、ベルト25Rにおける背面の側は背面フレーム部33に接続され、ベルト25Rの前面の側は右胸装着部26Rの背面の側に接続され、右胸装着部26Rの前面の側にはベルト23Rを介してバックル23RBが接続されている。同様に、ベルト25Lにおける背面の側は背面フレーム部33に接続され、ベルト25Lの前面の側は左胸装着部26Lの背面の側に接続され、左胸装着部26Lの前面の側にはベルト23Lを介してバックル23LBが接続されている。このように、ベルト25R、右胸装着部26R、ベルト23R(バックル23RB)、ベルト23L(バックル23LB)、左胸装着部26L、ベルト25L、の経路にて、対象者の右腋下から対象者の胸を経由して対象者の左腋下へと至る胸装着部(右胸装着部26R、左胸装着部26L)が構成されている。
右肩部ベルト24Rは、前面の側が、右胸装着部26Rの前面の上方に接続され、背面の側が、背面フレーム部33に接続されている。このように右肩部ベルト24Rは、アシスト装置1が対象者に装着された場合に、対象者の上半身の正面側(正面の右側)から対象者の肩(右肩)の上を経由して対象者の背面に至る。同様に、左肩部ベルト24Lは、前面の側が、左胸装着部26Lの前面の上方に接続され、背面の側が、背面フレーム部33に接続されている。このように左肩部ベルト24Lは、アシスト装置1が対象者に装着された場合に、対象者の上半身の正面側(正面の左側)から対象者の肩(左肩)の上を経由して対象者の背面に至る。なお、右肩部ベルト24Rにおける背面の側を背面フレーム部33の左側に接続し、左肩部ベルト24Lにおける背面の側を背面フレーム部33の右側に接続して、右肩部ベルト24Rと左肩部ベルト24Lが対象者の背面で交差するようにしてもよい。
フレーム部30は、左右連結フレーム部32と、ボックス32RB、32LBと、回動部32R、32Lと、パッド32RP、32LPと、ボックス31と、背面フレーム部33等を有している。左右連結フレーム部32は、右腰装着部11Rにおける仮想回動軸線15Yとの交差位置(すなわち、回動軸部15R)と、左腰装着部11Lにおける仮想回動軸線15Yとの交差位置(すなわち、回動軸部15L)と、を連結している。なお、図5、図1に示すように、左右連結フレーム部32は、ボックス32RBと回動部32Rを介して回動軸部15Rに接続されている。同様に、図1に示すように、左右連結フレーム部32は、ボックス32LBと回動部32Lを介して回動軸部15Lに接続されている。そして左右連結フレーム部32は、対象者の背面の側に配置されるように湾曲されており、フレーム部30に対して腰装着部10を位置決めしている。ボックス31には、例えばアクチュエータユニット4R、4Lの制御装置や電池等が収容されている。背面フレーム部33は、左右連結フレーム部32と、上半身装着部20と、を接続して対象者の背中側に配置され、上下方向の長さが調整可能とされている。
回動部32Rとパッド32RPは、仮想回動軸線15Y回りに回動可能となるように回動軸部15Rに取り付けられている(図5参照)。回動部32Rにおける回動軸部15Rとは反対の側には、ボックス32RBが設けられている。ボックス32RBの下方には、アクチュエータユニット4Rを保持するための保持部32RCが設けられている(図5参照)。ボックス32RBには、例えば、アシスト装置1の電源のON/OFFやアシスト倍率等の動作状態の指示を行うための複数の入力手段32RSを有している。なお、回動軸部15L、回動部32L、ボックス32LB等も同様であるので、これらの説明は省略する。以上に説明した構成により、フレーム部30及び上半身装着部20は、腰装着部10に対して、仮想回動軸線15Y回りに回動可能とされている。なお、腰装着部10に対して、フレーム部30(及び上半身装着部20)を仮想回動軸線15Y回りに回動可能に支持する回動機構の構造の詳細については後述する。
●[アクチュエータユニット4Rの外観と内部構造(図3、図4)]
図3は、図2に示すボックス32RBの下方に設けられた保持部32RCに接続される(右側用の)アクチュエータユニット4Rの外観を示している。なお、ボックス32LBの下方の保持部32LCに接続される(左側用の)アクチュエータユニット4L(図1参照)については、アクチュエータユニット4Rを左右対称としたものであるので、説明を省略する。
図3に示すように、アクチュエータユニット4Rは、トルク発生部40Rと、トルク伝達部50Rと、を有している。トルク発生部40Rは、アクチュエータベース部41Rと、カバー41RBと、を有している。なお、カバー41RBに収容されている各部材については後述する。
トルク伝達部50Rは、大腿アーム51Rと、大腿装着部52Rと、を有している。大腿アーム51Rは、図4に示すように、接続部56Rを介してアシストアーム57Rに接続されている。アシストアーム57Rは、アクチュエータユニット4Rが発生したアシストトルクと、対象者による大腿部の動作による対象者トルクと、が合成された合成トルクによって揺動する。接続部56Rは、図3に点線で示すように、アシストアーム57Rに対して、大腿アーム51Rが右方向に開くように回動可能となるように、大腿アーム51Rを支持している。なお、アシストアーム57Rは、出力リンクに相当している。
大腿装着部52Rは、図3に示すように、調整部52RAと、大腿ベース部52RBと、パッド部52RCと、ベルト52RD、52REと、バックル52RF、52RGと、を有している。調整部52RAは、対象者の大腿部の長さに応じて、アクチュエータベース部41Rから大腿装着部52Rまでの距離L1を調整可能である。大腿ベース部52RB及びパッド部52RCは、例えば弾性部材で構成されている。
次に、図4を用いて、カバー41RBに収容されている各部材について説明する。カバー41RB内には、軸部57RAを有するアシストアーム57R、減速機42R、渦巻バネ43R、従動プーリ44R、伝達ベルト45RB、駆動プーリ45RA、電動モータ45R(アクチュエータに相当)等が収容されている。なお、図示省略するが、アクチュエータベース部41Rに対するアシストアーム57Rの回動角度を検出するアーム回動角度検出手段(回動角度センサ等)が、カバー41RB内に設けられている。また電動モータ45Rには、モータ軸(出力軸に相当)の回転角度を検出可能なモータ回転角度検出手段45REが設けられている。モータ回転角度検出手段45REは、例えばエンコーダや角度センサであり、回転角度に応じた検出信号を制御装置61(図8参照)に出力する。
なお、アクチュエータベース部41Rは、接続部41RC、回動軸支持孔41RA、モータ支持孔41RM等が設けられている。接続部41RCは、保持部32RC(図2参照)に対して、アクチュエータベース部41Rが回動軸線41RX回りに回動可能となるように、保持部32RCに接続される。回動軸支持孔41RAには軸受57RBが圧入され、軸受57RBには軸部57RAが圧入される。なお、軸受57RBから突出した軸部57RAの先端部には、抜け防止リング57RCが嵌め込まれる(図5参照)。これにより、アシストアーム57Rは、アクチュエータベース部41Rに対して、回動軸線40Y回りに回動可能に支持される。そしてアシストアーム57Rは、減速機42Rの第1入出力部42RAに接続され、第1入出力部42RAと一体となって回動する。また軸部57RAの先端には、アクチュエータベース部41Rに対するアシストアーム57Rの回動角度を検出する出力リンク回動角度検出手段57REが設けられている。出力リンク回動角度検出手段57REは、例えばエンコーダや角度センサであり、回動角度に応じた検出信号を制御装置61(図8参照)に出力する。なお、軸受57RB、軸部57RA、減速機42R、渦巻バネ43R、従動プーリ44Rは、回動軸線40Yに沿って同軸となるように配置されている。
減速機42Rは、減速比nが設定されており、第1入出力部42RAが回動角度θだけ回動された場合に、第2入出力部42RBを回動角度nθだけ回動させる。また減速機42Rは、第2入出力部42RBが回動角度nθだけ回動された場合に、第1入出力部42RAを回動角度θだけ回動させる。減速機42Rの第2入出力部42RBには、溝42RCが設けられており、当該溝42RCには、渦巻バネ43Rの内側端部43RCが嵌め込まれている。
渦巻バネ43Rは、電動モータ45Rから伝達されたアシストトルクを蓄えるとともに、対象者の大腿部の動作によってアシストアーム57Rと減速機42Rを経由して伝達された対象者トルクを蓄え、その結果として、アシストトルクと対象者トルクとを合成した合成トルクを蓄える。そして、渦巻バネ43Rに蓄えられた合成トルクは、減速機42Rとアシストアーム57Rを介して大腿アーム51Rを回動させる。渦巻バネ43Rは、バネ定数Ksを有し、中心側に内側端部43RC、外周側に外側端部43RAを有する渦巻き形状を有している。内側端部43RCは、減速機42Rの第2入出力部42RBに形成された溝42RCに嵌め込まれて支持されている。外側端部43RAは、従動プーリ44Rに設けられた伝達軸44RAが嵌め込まれ、当該伝達軸44RAにて支持されている。渦巻バネ43Rに蓄えられている合成トルクは、無負荷状態からの角度変化量とバネ定数に基づいて求められ、例えば、アシストアーム57Rの回動角度(図示省略したアーム回動角度検出手段にて求められる)と、電動モータ45Rのモータ軸の回転角度(図示省略したエンコーダにて求められる)と、渦巻バネ43Rのバネ定数Ksと、に基づいて求められる。そして求められた合成トルクから対象者トルクが抽出され、当該対象者トルクに応じたアシストトルクが電動モータから出力される。なお、上記の角度変化量の算出、合成トルクの算出、対象者トルクの抽出、アシストトルクの算出、電動モータへの制御信号の出力等は、ボックス31(またはボックス32RB、32LB)に収容されている制御装置によって行われる。
従動プーリ44Rは、回動軸線40Y回りに回動可能に支持され、外周縁部の近傍に、渦巻バネ43Rの側に突出する伝達軸44RAが設けられている。伝達軸44RAは、渦巻バネ43Rの外側端部43RAに嵌め込まれ、外側端部43RAの位置を回動軸線40Y回りに移動させる。従動プーリ44Rは、伝達ベルト45RBと駆動プーリ45RAを介して電動モータ45Rから回転駆動される。電動モータ45Rから回転駆動された従動プーリ44Rは、伝達軸44RAを介して渦巻バネ43Rにアシストトルクを蓄える。
●[回動機構の構造(図5)と動作(図6、図7)と、開き角度付与機構の構造(図5)]
次に図5に示す断面図を用いて、腰装着部10に対して、フレーム部30を仮想回動軸線15Y回りに回動可能に支持する回動機構の詳細について説明する。以下、図5を用いて、右腰装着部11Rに設けられた回動軸部15Rを含む回動機構の説明をするが、左腰装着部11L(図2参照)に設けられた回動軸部15L(図2参照)を含む回動機構も同様であるので、回動軸部15Lを含む回動機構については説明を省略する。
回動機構は、回動軸部15Rと、当該回動軸部15Rを嵌め込むために回動部32Rに設けられた孔部と、にて構成されている。回動軸部15Rは、右腰装着部11Rの腰ベース部12Cにおける仮想回動軸線15Yとの交差する位置に、仮想回動軸線15Yに沿って、右腰装着部11Rから外方に突出するように設けられている(固定されている)。そしてフレーム部30における回動部32Rの下方の孔部に、回動軸部15Rが軸受15RBを介して嵌め込まれている。なお軸受15RBから突出した回動軸部15Rの先端部には、抜け防止リング15RCが嵌め込まれている。なお、本実施の形態の説明では、回動軸部15Rを右腰装着部11Rに固定して回動部32Rに孔部を設けた例を説明したが、回動軸部15Rを回動部32Rに固定して右腰装着部11Rに孔部を設けるようにしてもよい。以上に説明した回動機構によって、図6及び図7に示すように、腰装着部10に対して、フレーム部30(フレーム部30及び上半身装着部20)は、対象者の動作に応じて、仮想回動軸線15Y回りに回動する。その結果、図6及び図7に示すように、例えば対象者の姿勢が直立姿勢から前傾姿勢に変化しても、腰装着部10は、対象者の腰の位置から上下にズレることがない。これにより、大腿アーム51Rを介してアシストトルクを効率よく伝達することができる。なお、図7に示す鉛直方向に対する対象者の上半身の傾斜角度を回動角度(実リンク角度θであり、この場合、姿勢角度に相当)とすると、当該回動角度は、出力リンク回動角度検出手段57RE(図4参照)にて検出することができる。
次に、フレーム部30に対して、アクチュエータユニット4Rを左右方向に回動させる開き角度付与機構について説明する。以下、腰装着部10の右側に取り付けられるアクチュエータユニット4Rについて、開き角度付与機構の説明をするが、腰装着部10の左側に取り付けられるアクチュエータユニット4L(図1参照)の開き角度付与機構も同様であるので、アクチュエータユニット4Lの開き角度付与機構については説明を省略する。開き角度付与機構は、図5における保持部32RCと接続部41RCにて構成される第1開き角度付与機構と、図4における接続部56Rにて構成される第2開き角度付与機構と、が有る。
第1開き角度付与機構は、図5において、ボックス32RBの下方に設けられた保持部32RCと、アクチュエータユニット4Rのアクチュエータベース部41Rに設けられた接続部41RCと、にて構成されている。接続部41RCは、保持部32RCに対して、前後方向に延びる回動軸線41RX回りに回動可能に支持される。従って、腰装着部10に対して、アクチュエータユニット4Rは、回動軸線41RX回りに回動可能である。この回動によって、例えば対象者が大腿部を左右に開いた場合、図5における回動部32Rの長手方向と、アクチュエータベース部41Rの長手方向と、がなす角度である第1開き角度が変化する。つまり、第1開き角度付与機構は、腰装着部10に対して、アクチュエータユニット4Rの全体を、左右方向に開く(回動させる)機構(アクチュエータユニット4Lの全体を左右方向に開く(回動させる)機構)である。
第2開き角度付与機構は、図4において、アシストアーム57Rと大腿アーム51Rとを接続している接続部56Rにて構成されている。接続部56Rは、図3に示すように、アシストアーム57Rに対して、大腿アーム51Rが左右方向に回動可能となるように、大腿アーム51Rを接続している。この回動によって、例えば対象者が大腿部を左右に開いた場合、図4におけるアシストアーム57Rの長手方向と、大腿アーム51Rの長手方向と、がなす角度である第2開き角度が変化する。つまり、第2開き角度付与機構は、アシストアーム57Rに対して、大腿アーム51Rを左右方向に開く(回動させる)機構(左用のアシストアームに対して、当該左用の大腿アームを左右方向に開く(回動させる)機構)である。また、第1開き角度付与機構や、第2開き角度付与機構の開く度合(開く角度)は、調整可能であり、対象者の大腿部の股関節の外転、外旋(外側へ離れる)動作に加え、対象者の大腿部の股関節の内転、内旋(内側へ向かう)動作も行うことが可能である。これにより、対象者の動作の妨げにならないように、大腿アーム51Rが動作して、大腿部へのアシストトルクを効率良く伝達することができる。
開き角度付与機構は、上記の第1開き角度付与機構と、第2開き角度付与機構と、の双方を有していてもよいし、一方のみを有していてもよい。第1開き角度付与機構と第2開き角度付与機構とを有している場合では、上記の第1開き角度と第2開き角度との和が開き角度となる。
なお、保持部32RCに支持された接続部41RC及びアクチュエータベース部41Rが、図5に示すように回動部32Rと平行となる状態の場合(すなわち、上記の第1開き角度がゼロの場合)、アクチュエータユニット4Rの回動軸線40Yは、仮想回動軸線15Yと一致するように設定されている。従って、アクチュエータベース部41Rが回動部32Rと平行な状態の場合(第1開き角度がゼロの場合)、腰装着部10に対して、フレーム部30が仮想回動軸線15Y回りにどのように回動しても、仮想回動軸線15Yと回動軸線40Yは一致した状態が維持される(図6、図7参照)。なお、例えば対象者が、重量物を持ち上げるために、大腿部を左右に開いて踏ん張るような場合、大腿アーム51Rを含むアクチュエータユニット4R、4L(図1参照)が、回動軸線41RX、41LX(図1参照)回りに回動、あるいは接続部56Rによって大腿アームが左右に開くように回動、の少なくとも一方の回動が発生する。そして、左右に開いた大腿部に追従してアクチュエータユニットが左右に開く。従って、対象者が大腿部を左右に開いた状態でも、アシストトルクを大腿部に適切に伝達することができる。
●[制御装置61の入出力(図8)]
制御装置61は、図8に示すように、例えばボックス31内に収容されている。図8に示す例では、ボックス31内に、制御装置61、モータドライバ62、電源ユニット63等が収容されている。制御装置61は、例えばCPUや、記憶装置(制御プログラム等を格納)を有している。なお制御装置61は、後述するトルク判定手段61A(トルク判定部)、補正手段61B(補正部)、回動角度制御手段61C(回動角度制御部)等を有している。モータドライバ62は、制御装置61からの制御信号に基づいて、電動モータ45Rを駆動する駆動電流を出力する電子回路である。電源ユニット63は、例えばリチウム電池であり、制御装置61とモータドライバ62に電力を供給する。
制御装置61には、入力手段32RSからの入力信号と、モータ回転角度検出手段45REからの検出信号(電動モータ45Rの実モータ軸角度θaに応じた検出信号)と、出力リンク回動角度検出手段57REからの検出信号(アシストアーム57Rの実リンク角度θに応じた検出信号)等が入力されている。制御装置61は、入力された信号に基づいて、電動モータ45Rの回転角度を求め、求めた回転角度に応じた制御信号をモータドライバ62に出力する。入力手段32RSは、例えば、対象者から制御装置61の動作と停止を指示する電源スイッチや、対象者からのアシスト倍率α(0<α)の設定を行う調整ダイヤルや、対象者からの微分補正ゲインβ(0≦β)の設定を行う調整ダイヤル等である。アシスト倍率α、微分補正ゲインβは、アシストトルク出力、バネ定数、に基づいて決められ、大きなアシストトルクが必要な時は、大きな値(例えば、α>1)が設定される。
●[制御ブロック(図9)と、制御装置61の処理手順(図10)]
次に、図10に示すフローチャートと図9に示す制御ブロックを用いて、制御装置61の処理手順について説明する。図10に示す処理は、所定時間間隔(例えば数[ms]間隔)に起動され、当該処理が起動されると制御装置61は、ステップSB100へと処理を進める。
[ステップSB100]
ステップSB100は、入力信号の処理である。ステップSB100にて制御装置61は、入力手段32RS(図5参照)からの入力信号に基づいて、今回のアシスト倍率αを決定して記憶し、今回の微分補正ゲインβを決定して記憶する。また、制御装置61は、前回の処理タイミング時に求めたアシストトルク指令値(トルク可変型)τa_ref_torq(t)を、前回のアシストトルク指令値(トルク可変型)τa_ref_torq(t−1)に記憶する(図9中のB26rtnに相当)。また制御装置61は、今回の処理タイミングにて検出したモータ軸角度を実モータ軸角度θa(t)に記憶する(図9中のB41fbに相当)。
また制御装置61は、前回の処理タイミング時に求めた実リンク角度θ(t)を、前回の実リンク角度θ(t−1)に記憶し、今回の処理タイミングにて検出した出力リンク(アシストアーム57R)の回動角度を実リンク角度θ(t)に記憶する。そして制御装置61は、以下のようにリンク角変位量Δθを求めて記憶する(図9中のB11outに相当)。
ブロックB10、B11は、ブロックB11から出力されるΔθを求めるための仮想的なブロックを示しており、前回の処理タイミング時の合成トルク(t)を、前回の合成トルク(t−1)に記憶する。また、ブロックB43から入力される今回の合成トルク(t)は、電動モータ45Rの実モータ軸角度θa(t)、出力リンク(アシストアーム57R)の実リンク角度θ(t)、渦巻バネ43Rのバネ定数Ks、減速機42Rの減速比、駆動プーリ45RAと従動プーリ44Rのプーリ比、等に基づいて求めることができる。そして、求めた今回の合成トルク(t)と、前回の合成トルク(t−1)と、対象者からの対象者トルクτと、実リンク角度θ等に基づいて、リンク角変位量Δθを求めることを示している。
なお、図9に示す制御ブロックにおけるブロックB11の出力B11outからブロックB27までの処理が、制御装置61による総アシストトルク指令値τa_ref(t)を求める処理である。また、総アシストトルク指令値τa_ref(t)は、図9に示すように、ブロックB21から出力されるアシストトルク指令値(姿勢角可変型)τa_ref_ang(t)と、ブロックB26から出力されるアシストトルク指令値(トルク可変型)τa_ref_torq(t)との和である(式1を参照)。
τa_ref(t)=τa_ref_torq(t)+τa_ref_ang(t) (式1)
[ステップSB21]
まず、アシストトルク指令値(姿勢角可変型)τa_ref_ang(t)を求める処理について説明する。アシストトルク指令値(姿勢角可変型)τa_ref_ang(t)を求める処理は、図10に示すステップSB21の処理であり、図9に示すブロックB21に相当している。ステップSB21にて制御装置61は、予め設定されている姿勢補正ゲインKに、実リンク角度θ(t)に基づいたsinθ(t)を乗算して、アシストトルク指令値(姿勢角可変型)τa_ref_ang(t)を求める(式2を参照)。なお、姿勢補正ゲインKは、例えば0〜10の範囲内の値(0≦K≦10)であり、要求アシスト量、当該処理の時間間隔(サンプリング時間)、出力リンク回動角度検出手段やモータ回転角度検出手段の検出分解能、対象者の身長や体重、等に応じて設定されるゲイン(定数)である。
τa_ref_ang(t)=K*sinθ(t) (式2)
[ステップSB22]
次に、アシストトルク指令値(トルク可変型)τa_ref_torq(t)を求める処理について説明する。アシストトルク指令値(トルク可変型)τa_ref_torq(t)を求める処理は、図10に示すステップSB22〜ステップSB26の処理であり、ステップSB22の処理は図9に示すブロックB22、B23に相当し、ステップSB24の処理は図9に示すブロックB24、B25に相当し、ステップSB26の処理は図9に示すブロックB26に相当している。ステップSB22にて制御装置61は、実リンク角度のリンク角変位量Δθとバネ定数Ks(Ksは、渦巻バネ43Rのバネ定数)に基づいて、バネトルク変化量Δτを求める(式3を参照)。そして制御装置61は、バネトルク変化量Δτに、アシスト倍率α(ステップSB100にて決定)を乗算し、要求バネトルク変化量α*Δτを求める。
Δτ=Ks*Δθ (式3)
[ステップSB24]
ステップSB24にて制御装置61は、バネトルク変化量Δτの微分値である(d/dt)Δτを求める。そして制御装置61は、バネトルク変化量の微分値(d/dt)Δτに、微分補正ゲインβ(ステップSB100にて決定)を乗算し、微分補正量である要求バネトルク微分量β*(d/dt)Δτを求める。
[ステップSB26]
ステップSB26にて制御装置61は、ステップSB100にて記憶されたτa_ref_torq(t−1)と、ステップSB22にて求めたα*Δτと、ステップSB24にて求めたβ*(d/dt)Δτと、の和を求めることで、アシストトルク指令値(トルク可変型)τa_ref_torq(t)を求める(式4を参照)。
τa_ref_torq(t)=τa_ref_torq(t−1)+α*Δτ+β*(d/dt)Δτ (式4)
[ステップSB27]
ステップSB27にて制御装置61は、ステップSB21にて求めたτa_ref_ang(t)と、ステップSB26にて求めたτa_ref_torq(t)と、の和を求めることで、総アシストトルク指令値τa_ref(t)を求める(式5を参照)。
τa_ref(t)=τa_ref_torq(t)+τa_ref_ang(t) (式5)
[ステップSB30]
次に、モータ回転角度指令値θM_ref(t)を求める処理について説明する。モータ回転角度指令値θM_ref(t)を求める処理は、図10に示すステップSB30の処理であり、図9に示すブロックB30に相当している。ステップSB30にて制御装置61は、ステップSB27にて求めたτa_ref(t)に基づいて、モータ回転角度指令値θM_ref(t)を求める。なお、Ks:渦巻バネ43Rのバネ定数、θ:出力リンク(アシストアーム57R)の回動角度、na及びnb:減速機42Rにおける第1入出力部42Raをna回転させた場合に第2入出力部42Rbはnb回転する、とした場合、以下の(式6)が成立する。そして(式6)を整理して(式7)を得ることができる。
τa_ref=na*Ks*[na*θ−(θM_ref/nb)] (式6)
θM_ref=[(na*Ks*θ−τa_ref)*nb]/(na*Ks) (式7)
[ステップSB31]
ステップSB31の処理は、図9に示すブロックB31、ブロックB40に相当している。ステップSB31にて制御装置61は、ステップSB30にて求めたモータ回転角度指令値θM_refとなるように、電動モータ45Rをフィードバック制御する。なお、図9に示すブロックB41は電動モータ45Rに相当しており、ブロックB41から出力されてブロックB31へ入力されるB41fbは、電動モータ45Rにおける実モータ軸角度θa(t)に相当している。
そして、ブロックB41(電動モータ45R)のトルクは、ブロックB42(駆動プーリ45RA、伝達ベルト45RB、従動プーリ44R)を経由した総アシストトルクτとしてブロックB43に入力される。またブロックB43には、対象者自身から入力されたトルクである対象者トルクτも入力される。ブロックB43は渦巻バネ43Rに相当しており、電動モータ45Rから入力された総アシストトルクτと、対象者自身から入力された対象者トルクτと、を合成した合成トルクに応じた角度にて渦巻バネの周方向に伸縮され、合成トルクが蓄えられる。なお、合成トルクは、電動モータ45Rの実モータ軸角度θa(t)、出力リンク(アシストアーム57R)の実リンク角度θ(t)、渦巻バネ43Rのバネ定数Ks、減速機42Rの減速比、駆動プーリ45RAと従動プーリ44Rのプーリ比、に基づいて求めることができる。
そしてブロックB43(渦巻バネ)に蓄えられた合成トルクは、ブロックB50(減速機42Rとアシストアーム57R)からアシスト対象身体部(この場合、大腿部)へと伝達(出力)される。そしてブロックB50におけるアシストアーム57Rの回動角度が、実リンク角度θとなる。
図10におけるステップSB100において、合成トルクを求める処理は、対象者がアシスト対象身体部(この場合、大腿部または上半身)を自身の力で回動させることで出力リンク(アシストアーム57R)から入力された対象者トルクと、(電動モータの)出力軸からのアシストトルクと、を合成した合成トルクを判定するトルク判定手段61A(トルク判定部であり、図8参照)に相当する。
また、図8に示す補正手段61B(補正部)には、以下の2つの補正([姿勢補正]と[微分補正])が相当している。姿勢補正は、図10のステップSB21における、判定した合成トルクに対する(姿勢)補正量であるアシストトルク指令値(姿勢角可変型)τa_ref_angを求める手段である。微分補正は、図10のステップSB24における、判定した合成トルクに対する(微分)補正量である要求バネトルク微分量β*(d/dt)Δτを求める手段である。なお、本実施の形態では、(姿勢)補正量と(微分)補正量の双方を有する例を説明したが、少なくとも一方を有するようにしてもよい。
また、合成トルクと補正量に基づいて回動角度を制御する、図8に示す回動角度制御手段61C(回動角度制御部)には、図10のステップSB27〜SB31が相当している。
●[本願の効果]
以上、本実施の形態にて説明したアシスト装置1は、例えば、対象者が前傾姿勢をとりながら腰を落として足元の重量物を持ち上げる場合、ゆっくりと立ち上がる際に要求バネトルク微分量β*(d/dt)Δτによる(微分)補正量が有効に働く。また、前傾姿勢における前傾角度に応じてアシストトルク指令値(姿勢角可変型)τa_ref_angによる(姿勢)補正量が有効に働く。従って、適切な補正を行ってアシストトルクの不足を抑制することができる。
また、適切な構造を有する身体装着具2(図2参照)とすることで、対象者への装着が容易である。また、アクチュエータユニット4Rは、図4に示すようにシンプルな構造であり、対象者への生体信号検出センサの貼り付けも不要である。そしてアクチュエータユニット4Rの制御装置61による制御も、図9及び図10を用いて説明したように、シンプルな制御である。
本発明のアシスト装置の構造、構成、形状、外観等は、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更、追加、削除が可能である。例えば、制御装置の処理手順は、図10に示すフローチャートに限定されるものではない。また、本実施の形態の説明では、渦巻バネ43R(図4参照)を用いた例を説明したが、渦巻バネの代わりにトーションバネ(torsion barやtorsion bar spring)を用いてもよい。
本実施の形態にて説明したアシスト装置1では、ベルト等の接続と解放をバックルにて行う例を説明したが、バックルとは異なる部材にてベルト等の接続と解放を行うようにしてもよい。また、上半身装着部を、肩部ベルトと胸装着部の双方で構成することなく、一方のみで上半身装着部を構成するようにしてもよい。
本実施の形態にて説明したアシスト装置1は、身体装着具の左右にアクチュエータユニット4R、4Lを取り付けた例を説明したが、身体装着具の右側のみにアクチュエータユニット4Rを取り付けたアシスト装置としてもよいし、身体装着具の左側のみにアクチュエータユニット4Lを取り付けたアシスト装置としてもよい。
本実施の形態にて説明したアシスト装置1は、アシスト倍率α、微分補正ゲインβを、入力手段32RSから指示する例を説明したが、制御装置61に(無線または有線で通信する)通信手段64(図8参照)を設け、スマートフォン等からの通信にてアシスト倍率α、微分補正ゲインβを設定できるようにしてもよい。また、制御装置61に(無線または有線で通信する)通信手段64(図8参照)を備え、制御装置61にて種々のデータを収集し、収集したデータを所定タイミング(常時、一定時間間隔、アシスト動作の終了後など)で解析システムに送信するようにしてもよい。例えば収集したデータには、対象者情報とアシスト情報とが有る。対象者情報は、例えば、対象者トルクや対象者の姿勢などを含み、対象者に関する情報である。アシスト情報は、例えば、アシストトルク、電動モータ(アクチュエータ)の回転角度(図8中の実モータ軸角度θa)、出力リンク回動角度(図8中の実リンク角度θ)、アシスト倍率α、微分補正ゲインβなどを含み、アクチュエータユニットの入出力に関する情報である。また解析システムは、アシスト装置とは別に用意されたシステムであり、例えば、ネットワーク(LAN)で接続する外部のパーソナルコンピュータ、サーバ、PLC(Programmable Logic Controller)、CNC(Computerized Numerical Control)装置などの組み込みシステムである。そして解析システムにて、アシスト装置1に固有(すなわち、対象者に固有)の最適な設定値(アシスト倍率α、微分補正ゲインβ等の最適な値)を解析(算出)させ、解析結果(算出した結果)である最適な設定値を含む解析情報を、アシスト装置1の制御装置61(通信手段64)に送信するようにしてもよい。解析システムで対象者の動作、アシスト力等を解析することで、作業の種類(繰り返しや、持ち上げ高さなど)や、対象者の能力を考慮した最適なアシストトルクを出力できる。そしてアクチュエータユニットは、解析システムから受信した解析情報(例えば、アシスト倍率α、微分補正ゲインβ)に基づいて、自身の動作を調整する(例えば、アシスト倍率α、微分補正ゲインβを、受信したアシスト倍率α、微分補正ゲインβに変更する)。
1 アシスト装置
2 身体装着具
4R、4L アクチュエータユニット
10 腰装着部
11L 左腰装着部
11R 右腰装着部
12A 腰パッド部
12B 腰布部
12C 腰ベース部
13R、13L ベルト
15R、15L 回動軸部
15Y 仮想回動軸線
20 上半身装着部
21L 左上半身装着部
21R 右上半身装着部
22A パッド部
22B 布部
23R、23L、25R、25L ベルト
24L 左肩部ベルト
24R 右肩部ベルト
26L 左胸装着部
26R 右胸装着部
30 フレーム部
31 ボックス
32 左右連結フレーム部
32R、32L 回動部
32RB、32LB ボックス
32RC、32LC 保持部
33 背面フレーム部
40R トルク発生部
40Y 回動軸線
41R アクチュエータベース部
41RB カバー
41RC 接続部
41RX、41LX 回動軸線
42R 減速機
43R 渦巻バネ
45R 電動モータ(アクチュエータ)
45RE モータ回転角度検出手段
50R トルク伝達部
51R 大腿アーム
52R 大腿装着部
56R 接続部
57R アシストアーム(出力リンク)
57RB 軸受
57RE 出力リンク回動角度検出手段
61 制御装置
61A トルク判定手段(トルク判定部)
61B 補正手段(補正部)
61C 回動角度制御手段(回動角度制御部)
62 モータドライバ
63 電源ユニット
64 通信手段
K 姿勢補正ゲイン
Ks バネ定数
α アシスト倍率
β 微分補正ゲイン
θa 実モータ軸角度
θ 実リンク角度(姿勢角度)

Claims (5)

  1. 対象者のアシスト対象身体部の周囲を含む対象者の身体に装着される身体装着具と、
    前記身体装着具と前記アシスト対象身体部に装着されて、前記アシスト対象身体部の動作を支援するアクチュエータユニットと、
    を有するアシスト装置であって、
    前記アクチュエータユニットは、
    前記アシスト対象身体部の関節回りに回動して前記アシスト対象身体部に装着される出力リンクと、
    前記出力リンクを介して前記アシスト対象身体部の回動をアシストするアシストトルクを発生する出力軸を有するアクチュエータと、
    対象者が前記アシスト対象身体部を自身の力で回動させることで前記出力リンクから入力された対象者トルクと、前記出力軸からの前記アシストトルクと、を合成した合成トルクを判定するトルク判定手段と、
    判定した前記合成トルクに対する補正量を求める補正手段と、
    前記トルク判定手段を用いて判定した前記合成トルクと、前記補正手段にて求めた前記補正量と、に基づいて前記出力軸の回動角度を制御する回動角度制御手段と、
    を有している、
    アシスト装置。
  2. 請求項1に記載のアシスト装置であって、
    前記補正手段は、前記合成トルクに基づいて、鉛直方向に対する対象者の上半身の傾斜角度である姿勢角度を求め、求めた前記姿勢角度に基づいて前記補正量を求める、
    アシスト装置。
  3. 請求項2に記載のアシスト装置であって、
    前記姿勢角度をθとした場合、
    前記補正手段は、予め設定された定数であるKを用いたKsinθを、前記補正量として求める、
    アシスト装置。
  4. 請求項1に記載のアシスト装置であって、
    前記補正手段は、前記合成トルクの微分値に基づいて前記補正量を求める、
    アシスト装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のアシスト装置であって、
    前記アクチュエータユニットは、通信手段を有しており、
    前記通信手段は、
    前記対象者トルクを含む対象者に関する情報である対象者情報と、
    前記アシストトルクを含む前記アクチュエータユニットの入出力に関する情報であるアシスト情報と、
    を前記アシスト装置とは別に用意された解析システムに送信し、
    前記解析システムから、前記解析システムによる解析結果を含む解析情報を受信し、
    前記アクチュエータユニットは、
    前記解析システムから受信した前記解析情報に基づいて、自身の動作を調整する、
    アシスト装置。
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