JP2018157645A - モータユニット及びモータユニットの製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
実施例1におけるモータユニット及びモータユニットの製造方法は、駆動力伝達経路に搭載された変速機をベルト式無段変速機とするFFハイブリッド車両に適用したものである。以下、実施例1のモータユニット及びモータユニットの製造方法の構成を、「FFハイブリッド駆動系の構成」、「モータユニットの詳細構成」、「モータユニットの製造方法」に分けて説明する。なお、図1のモータ軸線CLが延びる方向をモータ軸方向Cとし、これに直交する方向を径方向Rとする。
図1は、実施例1のモータユニットを備えたFFハイブリッド駆動系の概略構成を示す。以下、図1に基づき、FFハイブリッド駆動系の構成を説明する。
図2は、実施例1のモータユニットの概略拡大図を示す。図3は、実施例1のモータユニットにおけるコイル端子と給電端子の接続を説明する説明図を示す。以下、図2と図3に基づき、モータユニットの詳細構成を説明する。
図4は、実施例1におけるモータユニットの製造方法のシール加工工程を示す。図5は、実施例1におけるモータユニットの製造方法の冷媒路形成工程とモータ組付工程を示す。図6は、実施例1におけるモータユニットの製造方法の第2端子台固定工程を示す。図7は、実施例1におけるモータユニットの製造方法の共締め固定工程を示す。図8は、実施例1におけるモータユニットの製造方法の端子カバー取付工程と閉塞カバー取付工程を示す。なお、組立工程は、冷媒路形成工程と、モータ組付工程と、第2端子台固定工程と、共締め固定工程と、端子カバー取付工程と、閉塞カバー取付工程と、を有する。以下、図4〜図8に基づいて、実施例1におけるモータユニットの製造方法を構成する各工程を説明する。
前記シール加工工程では、図4に示すように、モータハウジング31の外周側に形成される冷媒溝33a(モータハウジング31の外周部)の両端位置に2つのシール溝33dを加工する。シール溝33dは、加工ツール100により加工される。即ち、シール加工工程では、図4に示すように、冷媒路33の径方向R外側(外径方向)には、端子台34等が配置されていない。言い換えると、冷媒路33の径方向R外側には、加工ツール100がモータハウジング31にアクセスするためのアクセス空間110が確保される。このため、このアクセス空間110から、モータハウジング31に加工ツール100がアクセスすることができる。そして、図4に示すように、モータ軸線CLを中心にモータハウジング31を回転させて、加工ツール100によりモータハウジング31の外周面に2つのシール溝33dを加工形成する。なお、シール加工工程では、挿通孔3411や端子台開口孔3414やボルト取付孔3415等も加工形成する。
前記冷媒路形成工程では、図5に示すように、シール加工工程に続き、シール加工工程により加工した各シール溝33dにOリング33bを配置した後、冷媒路33(図6参照)を形成する。即ち、冷媒路形成工程では、図5に示すように、モータ軸方向Cから円筒状の冷媒路カバー33cにより冷媒溝33aとOリング33bとシール溝33dを覆って冷媒路33(図6参照)を形成する。また、冷媒路カバー33cを、モータハウジング31に組付固定する。これにより、Oリング33bは、冷媒路カバー33cの内周面とモータハウジング31の外周面で挟み込まれる(図6参照)。そして、冷媒路33が形成される(図6参照)。
前記モータ組付工程では、図5に示すように、冷媒路形成工程に続き、モータ軸方向Cからモータハウジング31にモータ/ジェネレータ7等を組み付ける。即ち、モータ組付工程では、図5に示すように、モータハウジング31にステータ72等を固定する。次に、図5に示すように、モータハウジング31にロータ71が一体に固定されたクラッチドラム5や変速機入力軸6等を組み付ける。次に、図5に示すように、モータハウジング31にモータカバー32等を組み付ける。
前記第2端子台固定工程では、図6に示すように、冷媒路形成工程に続き、第1端子台341に第2端子台342を固定する。即ち、第2端子台固定工程では、図6に示すように、端子台固定ボルト3422を、端子台固定孔3421とボルト取付孔3415へボルト締めする。
前記共締め固定工程では、図7に示すように、第2端子台固定工程に続き、冷媒路組立工程により冷媒路33を組み立てた後、第2端子台342にて、ステータ72からのコイル端子73bとモータユニット3外部の電力装置9からの給電端子85を共締め固定する。即ち、共締め固定工程では、図7に示すように、径方向通路3412から軸方向通路3413へリード線73aを配索し、第2端子台342の端子固定穴3423にコイル端子73bを配置する。次に、図7に示すように、第1端子台341に第1コネクタ81を固定する。この際、給電端子85は、図7に示すように、第1コネクタ81から端子台開口孔3414を介して第2端子台342に配置される。次に、端子固定ボルト3424を、図7に示すように、コイル端子締結孔73cと給電端子締結孔85aに挿通し、端子固定穴3423へボルト締めする。これにより、第2端子台342にて、コイル端子73bと給電端子85が共締め固定される。
前記端子カバー取付工程では、図8に示すように、共締め固定工程に続き、共締め工程によりコイル端子73bと給電端子85を共締め固定した後、第1端子台341に端子カバー35を取り付ける。
前記閉塞カバー取付工程では、図8に示すように、端子カバー取付工程に続き、閉塞カバー352の閉塞シール溝352bに閉塞Oリング352aを配置した後、アクセスホール351に閉塞カバー352を嵌め込む。
実施例1のモータユニット及びモータユニットの製造方法における作用を、「モータユニットの特徴作用」と「モータユニットの製造方法の特徴作用」に分けて説明する。
例えば、従来、回転電機では、ステータとフレームはハウジングケース(モータハウジング)に収納されている。ハウジングケースの開口は端板に塞口されている。ステータがフレームの内部に保持されている。フレームの外周面にOリングが設けられている。Oリングは、フレームとハウジングケースとの間に加圧挟持されている。これにより、フレームとハウジングケースとの間に冷却水路(冷媒路)が形成されている。
実施例1のモータユニット3では、端子台34を、冷媒路33と径方向R外側での干渉を避けた位置であって、モータハウジング31の一部を外径側に拡張した第1端子台341により構成する。また、実施例1では、シール加工工程と、冷媒路形成工程と、共締め固定工程と、端子カバー取付工程と、を有する。まず、シール加工工程において、モータハウジング31の外周側に形成される冷媒溝33a(モータハウジング31の外周部)の両端位置にシール溝33dを加工する。次いで、シール加工工程により加工したシール溝33dにOリング33bを配置した後、冷媒路形成工程と、共締め固定工程と、端子カバー取付工程と、を有する組立工程を実行する。
実施例1におけるモータユニット及びモータユニットの製造方法にあっては、下記に列挙する効果が得られる。
このモータユニット3において、冷媒路33は、モータハウジング31の外周部(冷媒溝33a)と、シール部材(Oリング33b)と、筒状の冷媒路カバー33cと、により構成される。モータハウジング31の外周部(冷媒溝33a)は、モータハウジング31の外周側に形成される。シール部材(Oリング33b)は、モータハウジング31の外周部(冷媒溝33a)の両端位置をシールする。筒状の冷媒路カバー33cは、モータハウジング31の外周部(冷媒溝33a)とシール部材(Oリング33b)を覆う。
端子台34は、冷媒路33と外径方向(径方向R外側)での干渉を避けた位置であって、モータハウジング31の一部を外径側に拡張したハウジング拡張部位(第1端子台341)により構成される。
端子カバー35は、ハウジング拡張部位(第1端子台341)に取り付けられる。
このため、モータハウジング31に冷媒路33を有しつつ、モータハウジング31と端子台34を一体に構成することができる。
ステータ72からのリード線73aは、挿通孔3411に配索される。
コイル端子73bと給電端子85は、ボルト(端子固定ボルト3424)でハウジング拡張部位(第1端子台341)により構成される端子台34に共締め固定される。
このため、上記(1)の効果に加え、ステータ72からのリード線73aを、モータハウジング31の内部から外部へ取り出すことが可能となる。
このため、上記(1)〜(2)の効果に加え、メンテナンスのとき、閉塞カバー352を取り外すことにより、容易に端子台34へアクセスすることができる。
第2端子台342は、端子カバー35に覆われる。
コイル端子73bと給電端子85は、ボルト(端子固定ボルト3424)で第2端子台342に共締め固定される。
端子カバー35は、冷媒路カバー33cの外径側であって、冷媒路カバー33cと径方向に重なり合う位置に配置される。
このため、上記(1)〜(3)の効果に加え、第2端子台342と端子カバー35は、冷媒路カバー33cの外径側のアクセス空間110に配置されるので、端子台34全体の径方向Rのサイズを抑えることができる。
モータハウジング31は、ロータ71とステータ72を収容する。
冷媒路33は、モータハウジング31に有する。
端子台34には、ステータ72からのコイル端子73bと外部(電力装置9)からの給電端子85を取り付ける。
端子カバー35は、端子台34を覆う。
このモータユニットにおいて、端子台34を、冷媒路33と外径方向(径方向R外側)での干渉を避けた位置であって、モータハウジング31の一部を外径側に拡張したハウジング拡張部位(第1端子台341)により構成する。
このモータユニットの製造方法は、シール加工工程と、冷媒路形成工程と、共締め固定工程と、端子カバー取付工程と、を有する。
シール加工工程は、モータハウジングの外周部(冷媒溝33a)の両端位置にシール溝33dを加工する。
冷媒路形成工程は、筒状の冷媒路カバー33cによりモータハウジング31の外周部(冷媒溝33a)とシール溝33dを覆って冷媒路33を形成する。
共締め固定工程は、端子台34にて、ステータ72からのコイル端子73bと外部(電力装置9)からの給電端子85を共締め固定する。
端子カバー取付工程は、ハウジング拡張部位(第1端子台341)に端子カバー35を取り付ける。
シール加工工程により加工したシール溝33dにシール部材(Oリング33b)を配置した後、冷媒路形成工程と、共締め固定工程と、端子カバー取付工程と、を有する組立工程を実行する。
このため、モータハウジング31に冷媒路33を有しつつ、モータハウジング31と端子台34を一体に構成して、シール溝33dの加工を行うことができる。
実施例2におけるにおけるモータユニット及びモータユニットの製造方法は、駆動力伝達経路に搭載された変速機をベルト式無段変速機とするFFハイブリッド車両に適用したものである。以下、実施例2のモータユニット及びモータユニットの製造方法の構成を、「モータユニットの詳細構成」、「モータユニットの製造方法」に分けて説明する。なお、「FFハイブリッド駆動系の構成」は、図9に示すように、エンジン1とベルト式無段変速機2の位置がモータユニット3を介して入れ替わる他は、実施例1と同様であるので、対応する構成に同一符号を付して説明を省略する。また、図9のモータ軸線CLが延びる方向をモータ軸方向Cとし、これに直交する方向を径方向Rとする。
図9は、実施例2のモータユニットを備えたFFハイブリッド駆動系の概略構成を示す。図10は、実施例2のモータユニットの概略拡大図を示す。以下、図9と図10に基づき、モータユニットの詳細構成を説明する。
図10に基づいて、実施例2のモータユニットの製造方法を構成する端子カバー取付工程と共締め固定工程を説明する。なお、実施例2では、端子カバー取付工程の後に、共締め固定工程を実行する。
前記端子カバー取付工程では、第2端子台固定工程に続き、冷媒路組立工程により冷媒路33を組み立てた後、第1端子台341に端子カバー35を取り付ける。
前記共締め固定工程では、端子カバー取付工程に続き、第2端子台342にて、冷媒路組立工程により冷媒路33を組み立てた後、ステータ72からのコイル端子73bとモータユニット3外部の電力装置9からの給電端子85を共締め固定する。即ち、共締め固定工程では、実施例1と同様に、径方向通路3412から軸方向通路3413へリード線73aを配索し、第2端子台342の端子固定穴3423にコイル端子73bを配置する。次に、端子カバー35に第1コネクタ81を固定する。この際、給電端子85は、第1コネクタ81から開口孔353を介して第2端子台342へ配置される。次に、端子固定ボルト3424を、アクセスホール351から端子カバー35の内部に入れる。次に、端子固定ボルト3424を、コイル端子締結孔73cと給電端子締結孔85aに挿通し、端子固定穴3423へボルト締めする。このボルト締めは、アクセスホール351を介して実行する。これにより、第2端子台342にて、コイル端子73bと給電端子85が共締め固定される。
実施例2のモータユニット及びモータユニットの製造方法における作用を、「モータユニットの特徴作用」と「モータユニットの製造方法の特徴作用」に分けて説明する。
実施例2の「モータユニットの特徴作用」は、実施例1のモータユニット3を、実施例2のモータユニット3に置き換えると、実施例1の「モータユニットの特徴作用」と同様の作用を示す。加えて、以下に、実施例2の「モータユニットの特徴作用」を説明する。
実施例2のモータユニット3では、端子台34を、冷媒路33と径方向R外側での干渉を避けた位置であって、モータハウジング31の一部を外径側に拡張した第1端子台341により構成する。また、実施例2では、シール加工工程と、冷媒路形成工程と、端子カバー取付工程と、共締め固定工程と、を有する。まず、シール加工工程において、モータハウジング31の外周側に形成される冷媒溝33a(モータハウジング31の外周部)の両端位置にシール溝33dを加工する。次いで、シール加工工程により加工したシール溝33dにOリング33bを配置した後、冷媒路形成工程と、端子カバー取付工程と、共締め固定工程と、を有する組立工程を実行する。即ち、実施例2では、実施例1と異なり、端子カバー取付工程が共締め固定工程の前に実行される。しかし、シール加工工程において、冷媒路33の径方向R外側(外径方向)には、加工ツール100がモータハウジング31にアクセスするためのアクセス空間110が確保される。従って、実施例2においても、実施例1と同様に、モータハウジング31に冷媒路33を有しつつ、モータハウジング31と端子台34を一体に構成して、シール溝33dの加工を行うことができる。
実施例2におけるモータユニット及びモータユニットの製造方法にあっては、実施例1での(1)〜(5)に記載した効果が得られる。また、実施例2におけるモータユニットにあっては、下記に列挙する効果が得られる。
給電端子85は、開口孔353から端子台34(第2端子台342)へ配置される。
このため、冷媒路33の径方向R外側のアクセス空間110を有効に活用することができる。
31 モータハウジング
32 モータカバー
33 冷媒路
33a 冷媒溝(モータハウジング31の外周部)
33b Oリング(シール部材)
33c 冷媒路カバー
33d シール溝
34 端子台
341 第1端子台(ハウジング拡張部位)
342 第2端子台
3411 挿通孔
3424 端子固定ボルト(ボルト)
35 端子カバー
351 アクセスホール
352 閉塞カバー
353 開口孔
7 モータ/ジェネレータ(モータ)
71 ロータ
72 ステータ
73 ステータコイル
73a リード線
73b コイル端子
8 コネクタ
85 給電端子
9 電力装置(外部、インバータとバッテリ)
91 ハーネス(給電線)
100 加工ツール
110 アクセス空間(スペース)
C モータ軸方向
CL モータ軸線
R 径方向
Claims (6)
- ロータとステータを収容するモータハウジングと、
前記モータハウジングに有する冷媒路と、
前記ステータからのコイル端子と外部からの給電端子を取り付ける端子台と、
前記端子台を覆う端子カバーと、を備えるモータユニットにおいて、
前記冷媒路は、前記モータハウジングの外周部と、前記外周部の両端位置をシールするシール部材と、前記外周部と前記シール部材を覆う筒状の冷媒路カバーと、により構成され、
前記端子台は、前記冷媒路と外径方向での干渉を避けた位置であって、前記モータハウジングの一部を外径側に拡張したハウジング拡張部位により構成され、
前記端子カバーは、前記ハウジング拡張部位に取り付けられる
ことを特徴とするモータユニット。 - 請求項1に記載されたモータユニットにおいて、
前記ハウジング拡張部位は、前記モータハウジングの内部から外部へ挿通する挿通孔を有し、
前記ステータからのリード線は、前記挿通孔に配索され、
前記コイル端子と前記給電端子は、ボルトで前記ハウジング拡張部位により構成される前記端子台に共締め固定される
ことを特徴とするモータユニット。 - 請求項1又は請求項2に記載されたモータユニットにおいて、
前記端子カバーは、前記冷媒路カバーと径方向に重なり合う位置であって、モータ軸方向に開口される開口孔を有し、
前記給電端子は、前記開口孔から前記端子台へ配置される
ことを特徴とするモータユニット。 - 請求項1から請求項3までの何れか一項に記載されたモータユニットにおいて、
前記端子カバーは、前記端子台にアクセスするアクセスホールと、前記アクセスホールを閉塞する閉塞カバーと、を有する
ことを特徴とするモータユニット。 - 請求項1から請求項4までの何れか一項に記載されたモータユニットにおいて、
前記ハウジング拡張部位を第1端子台とするとき、前記第1端子台とは別体に第2端子台が前記第1端子台に取り付けられ、
前記第2端子台は、前記端子カバーに覆われ、
前記コイル端子と前記給電端子は、ボルトで前記第2端子台に共締め固定され、
前記端子カバーは、前記冷媒路カバーの外径側であって、前記冷媒路カバーと径方向に重なり合う位置に配置される
ことを特徴とするモータユニット。 - ロータとステータを収容するモータハウジングと、
前記モータハウジングに有する冷媒路と、
前記ステータからのコイル端子と外部からの給電端子を取り付ける端子台と、
前記端子台を覆う端子カバーと、を備え、
前記端子台を、前記冷媒路と外径方向での干渉を避けた位置であって、前記モータハウジングの一部を外径側に拡張したハウジング拡張部位により構成するモータユニットにおいて、
前記モータハウジングの外周部の両端位置にシール溝を加工するシール加工工程と、
筒状の冷媒路カバーにより前記外周部と前記シール溝を覆って前記冷媒路を形成する冷媒路形成工程と、
前記端子台にて、前記コイル端子と前記給電端子を共締め固定する共締め固定工程と、
前記ハウジング拡張部位に前記端子カバーを取り付ける端子カバー取付工程と、を有し、
前記シール加工工程により加工した前記シール溝にシール部材を配置した後、前記冷媒路形成工程と、前記共締め固定工程と、前記端子カバー取付工程と、を有する組立工程を実行する
ことを特徴とするモータユニットの製造方法。
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