JP2018156063A - 表示装置及び機器 - Google Patents

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健翔 中村
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真人 草▲なぎ▼
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Keita Katagiri
敬太 片桐
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Abstract

【課題】あらゆる要素に起因する虚像の不具合を簡便に補正する。【解決手段】表示装置1はスクリーン13に中間像を形成する中間像形成部と、中間像を透過反射部材に向けて投射することにより虚像25を表示させる投射部と、虚像25に関する虚像情報を入力する入力部と、虚像情報に基づいて虚像25の不具合を補正するように中間像をスクリーン13内で回転させる補正部と、を備える。補正部は矩形状の中間像を形成する4辺のうち長手方向の2辺のみを回転させる。【選択図】図1

Description

本発明は、表示装置及び機器に関する。
車両等の移動体において運転者(観察者)が少ない視線移動で各種情報(車両情報、警告情報、ナビゲーション情報等)を認知できるアプリケーションとして、HUD(ヘッドアップディスプレイ)が利用されている。
例えば、車両のフロントガラスに表示される虚像の歪を低減する目的で、画像情報を歪める補正手段と、虚像の位置を変化させるために調整される少なくとも1つの調整要素と、調整要素の選択された調整に応じて補正手段の歪を決定する補正データを格納するメモリ装置とを備えた装置が開示されている(特許文献1)。
車両等の機器に搭載された表示装置が表示させる虚像の不具合は、あらゆる要素に起因して生じ得る。例えば、表示装置を製造する製造工程における誤差、表示装置を機器に組み付ける組付け工程における誤差、車両の運転者(観察者)の視点位置の誤差等に起因して、虚像に傾き、歪、水平角ずれ等の不具合が生じる場合がある。従って、虚像の不具合を補正しようとする場合、あらゆる要素の誤差に対応する必要がある。また、製造工程や組付け工程における誤差に対応しようとする場合、従来の方法によっては、作業負担の増大、装置の大型化、コストの増加等が問題となる。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、あらゆる要素に起因する虚像の不具合を簡便に補正できるようにすることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の一形態である表示装置は、スクリーンに中間像を形成する中間像形成部と、前記中間像を透過反射部材に向けて投射することにより虚像を表示させる投射部と、前記虚像に関する虚像情報を入力する入力部と、前記虚像情報に基づいて、前記虚像の不具合を補正するように前記中間像を前記スクリーン内で回転させる補正部と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、あらゆる要素に起因する虚像の不具合を簡便に補正することが可能となる。
図1は第1の実施形態に係る表示装置の概略的構成を例示する図である。 図2は第1の実施形態に係る表示装置のハードウェア構成を例示するブロック図である。 図3は第1の実施形態に係る光源部の具体的構成を例示する図である。 図4は第1の実施形態に係る走査ミラーの具体的構成を例示する図である。 図5は第1の実施形態に係るスクリーンの具体的構成を例示する図である。 図6は第1の実施形態に係る表示装置の機能的構成を例示するブロック図である。 図7は第1の実施形態に係る中間像と虚像との関係を例示する図である。 図8は第1の実施形態に係る虚像の傾き及び歪を例示する図である。 図9は第1の実施形態に係る虚像の傾き又は歪の算出法を説明するための図である。 図10は第1の実施形態の第1の例に係る傾き及び歪の補正方法を例示する図である。 図11は第1の実施形態に係る補正処理のアルゴリズムを例示するフローチャートである。 図12は第1の実施形態の第2の例に係る傾き及び歪の補正方法を例示する図である。 図13は第2の実施形態に係る虚像の水平角ずれを例示する図である。 図14は第2の実施形態に係る水平角ずれの補正方法を例示する図である。 図15は第2の実施形態に係る補正処理のアルゴリズムを例示するフローチャートである。 図16は第4の実施形態に係る補正処理の実施環境を例示する図である。 図17は第5の実施形態に係る補正処理の実施環境を例示する図である。
以下に添付図面を参照して、表示装置及び機器の実施形態を詳細に説明する。以下の実施形態によって本発明が限定されるものではなく、以下の実施形態における構成要素には当業者が容易に想到できるもの、実質的に同一のもの、及びいわゆる均等の範囲のものが含まれる。以下の実施形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換、変更、及び組み合わせを行うことができる。
(第1の実施形態)
図1は第1の実施形態に係る表示装置1の概略的構成を例示する図である。本実施形態に係る表示装置1は機器に搭載されるHUDである。機器は、例えば車両、航空機、船舶等の移動体、又は操縦シミュレーションシステム、ホームシアターシステム等の非移動体であり得る。以下では表示装置1の一例として、自動車に搭載されたHUDについて説明する。
表示装置1は光源部11、走査ミラー12、スクリーン13、及び凹面ミラー14を含む。
フロントガラス15は光束の一部を透過し残部を反射する機能(部分反射機能)を有する透過反射部材である。フロントガラス15は観察者(運転者)10に前方の景色及び虚像25を視認させる半透過鏡として機能する。虚像25は例えば車両情報(速度、走行距離等)、ナビゲーション情報(経路案内、交通情報等)、警告情報(衝突警報等)等を観察者10に提供する。虚像25はフロントガラス15の前方の景色と重畳するように表示されてもよい。なお、フロントガラス15と同じ機能(部分反射機能)を有する個別の透過反射部材としての半透過鏡(コンバイナ)を利用してもよい。
光源部11はレーザ光を照射する。光源部11は例えばR,G,Bの3色のレーザ光を合成したレーザ光を照射してもよい。光源部11から射出されたレーザ光は走査ミラー12の反射面に導かれる。
走査ミラー12はMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)等を利用してレーザ光の進行方向を変化させるデバイスである。走査ミラー12は例えば、直交する2軸に対して揺動する単一の微小なミラー、1軸に対して揺動又は回転する2つのミラーからなるミラー系等を利用して構成され得る。
走査ミラー12から射出したレーザ光はスクリーン13を走査し、スクリーン13に2次元像である中間像を形成する。スクリーン13はレーザ光を所定の発散角で発散させる機能を有し、例えばマイクロレンズアレイ等を利用して構成される。
上記のように、中間像を形成する中間像形成部は、図1に示す例においては、光源部11、走査ミラー12、及びスクリーン13を含んで構成される。
スクリーン13から射出した光は凹面ミラー14によりフロントガラス15に反射される。凹面ミラー14はフロントガラス15の湾曲形状による画像の傾き、歪、位置ずれ等を相殺するように設計及び配置されている。凹面ミラー14は所定の回転軸を中心として回転可能に設置されてもよい。これにより、スクリーン13から射出した光の反射方向を調整し、虚像25の表示位置を変化させることができる。このような構成により、スクリーン13に形成された中間像を構成する光は拡大されてフロントガラス15に向けて投射され、観察者10はフロントガラス15で反射された光により虚像25を視認することができるようになる。
上記のように、虚像25を表示する虚像表示部は、図1に示す例においては、上記凹面ミラー14及びフロントガラス15を含んで構成される。
図2は第1の実施形態に係る表示装置1のハードウェア構成を例示するブロック図である。本例の表示装置1はFPGA(Field-Programmable Gate Array)101、CPU(Central Processing Unit)102、ROM(Read Only Memory)103、RAM(Random Access Memory)104、I/F(Interface)105、バスライン106、LD(Laser Diode)109、LDドライバ110、MEMS111、MEMSコントローラ112、モータ113、及びモータドライバ114を含む。
LD109は光源部11の一部を構成する半導体発光素子である。LDドライバ110はLD109を駆動する駆動信号を生成する回路である。MEMS111は走査ミラー12の一部を構成し、ミラーを変位させるデバイスである。MEMSコントローラ112はMEMS111を駆動する駆動信号を生成する回路である。モータ113は凹面ミラー14の回転軸を回転させる電動機である。モータドライバ114はモータ113を駆動する駆動信号を生成する回路である。FPGA101は表示装置1の設計者による設定変更が可能な集積回路である。LDドライバ110、MEMSコントローラ112、及びモータドライバ114はFPGA101からの制御信号に応じて駆動信号を生成する。CPU102は表示装置1全体を制御するための処理を行う集積回路である。ROM103はCPU102を制御するプログラムを記憶する記憶装置である。RAM104はCPU102のワークエリアとして機能する記憶装置である。I/F105は外部装置と通信するためのインターフェースであり、例えば自動車のCAN(Controller Area Network)等に接続される。
図3は第1の実施形態に係る光源部11の具体的構成を例示する図である。本例の光源部11は光源素子301R,301G,301B、カップリングレンズ302R,302G,302B、アパーチャ303R,303G,303B、合成素子304,305,306、及びレンズ307を含む。3色(R,G,B)の光源素子301R,301G,301Bはそれぞれ単数又は複数の発光点を有するLDであり、互いに異なる波長λR,λG,λB(例えばλR=640nm,λG=530nm,λB=445nm)の光束を放射する。放射された各光束はそれぞれカップリングレンズ302R,302G,302Bによりカップリングされる。カップリングされた各光束はそれぞれアパーチャ303R,303G,303Bにより整形される。アパーチャ303R,303G,303Bは光束の発散角等の所定の条件に応じた形状(例えば円形、楕円形、長方形、正方形等)を有する。アパーチャ303R,303G,303Bにより整形された各光束は3つの合成素子304,305,306により合成される。合成素子304,305,306はプレート状又はプリズム状のダイクロイックミラーであり、波長に応じて光束を反射又は透過し、1つの光束に合成する。合成された光束はレンズ307を通り、走査ミラー12に導かれる。
図4は第1の実施形態に係る走査ミラー12の具体的構成を例示する図である。本例の走査ミラー12は半導体プロセスにより製造されるMEMSミラーであり、ミラー351、蛇行状梁部352、枠部材353、及び圧電部材354を含む。ミラー351は光源部11から射出されたレーザ光をスクリーン13側に反射する反射面を有する。ミラー351を挟んで一対の蛇行状梁部352が形成されている。蛇行状梁部352は複数の折り返し部を有し、折り返し部は交互に配置される第1の梁部352aと第2の梁部352bとから構成されている。蛇行状梁部352は枠部材353に支持されている。圧電部材354は隣接する第1の梁部352aと第2の梁部352bとを接続するように配置されている。圧電部材354は第1の梁部352aと第2の梁部352bとに異なる電圧を印加し、各梁部352a,352bに反りを発生させる。これにより、隣接する梁部352a,352bが異なる方向に撓む。撓みが累積されることにより、ミラー351は左右方向の軸を中心として垂直方向に回転する。このような構成により、垂直方向への光走査が低電圧で可能となる。上下方向の軸を中心とした水平方向の光走査はミラー351に接続されたトーションバー等を利用した共振により行われる。
図5は第1の実施形態に係るスクリーン13の具体的構成を例示する図である。本例のスクリーン13は六角形状を有する複数のマイクロレンズ371が隙間なく配列されたマイクロレンズアレイ構造を有している。スクリーン13は走査ミラー12から照射されたレーザ光を所定の発散角で発散させる。マイクロレンズ371の幅(対向する2辺間の距離)は200μm程度であり得る。マイクロレンズ371の形状を六角形とすることにより、複数のマイクロレンズ371を高密度で配列することができる。なお、マイクロレンズ371の形状は六角形に限られるものではなく、例えば四角形、三角形等であってもよい。また、本例においては複数のマイクロレンズ371が規則正しく配列された構造を例示しているが、マイクロレンズ371の配列はこれに限られるものではなく、例えば各マイクロレンズ371の中心を互いに偏心させ、不規則な配列としてもよい。このように偏心させた配列を採用する場合、各マイクロレンズ371は互いに異なる形状となる。
図6は第1の実施形態に係る表示装置1の機能的構成を例示するブロック図である。本例の表示装置1は車両情報入力部501、外部情報入力部502、虚像情報入力部503(入力部)、画像生成部504、及び画像表示部505を含む。画像表示部505は制御部511、補正部512、中間像形成部515、及び投射部516を含む。補正部512は記憶部513を含む。記憶部513は補正情報521を記憶する。中間像形成部515は光源部11及び走査ミラー12を含む。投射部516は凹面ミラー14を含む。
車両情報入力部501はCAN等から自動車の情報(速度、走行距離等の情報)を入力する機能部である。車両情報入力部501はI/F105、CPU102、ROM103に記憶されたプログラム等により構成される。
外部情報入力部502は外部ネットワークから自動車外部の情報(GPSからの位置情報、ナビゲーションシステムからの経路情報、交通情報等)を入力する機能部である。外部情報入力部502はI/F105、CPU102、ROM103に記憶されたプログラム等により構成される。
虚像情報入力部503は虚像25の表示状態を示す虚像情報を入力する機能部である。虚像情報は、虚像25の傾き、歪、水平角ずれ等の不具合に関する情報を含む。虚像情報の入力方法は特に限定されるべきものではない。例えば、表示装置1の製造工程において生成された情報が入力されてもよいし、表示装置1を機器(本実施形態では自動車)に組み付ける際の組付け工程において生成された情報が入力されてもよいし、表示装置1を使用する観察者10により行われた操作部への操作に基づいて生成された情報が入力されてもよい。虚像情報入力部503はI/F105、CPU102、ROM103に記憶されたプログラム等により構成される。
画像生成部504は車両情報入力部501及び外部情報入力部502により入力された情報に基づいて、虚像25及び中間像の構成を決定し、虚像25及び中間像を表示するための表示情報を生成する機能部である。画像生成部504はI/F105、CPU102、ROM103に記憶されたプログラム等により構成される。
画像表示部505は画像生成部504により生成された表示情報に基づいて、スクリーン13に中間像を形成し、中間像を構成した光をフロントガラス15に向けて投射して虚像25を表示させる機能部である。画像表示部505はCPU102、FPGA101、ROM103、RAM104、LD109、LDドライバ110、MEMS111、MEMSコントローラ112、モータ113、モータドライバ114等により構成される。画像形成部505は、光源部11及び走査ミラー12を含む中間像形成部515によりスクリーン13に中間像を形成し、中間像を構成した光を、凹面ミラー14を含む投射部516により透過反射部材(フロントガラス15等)に投射させることにより、観察者10に虚像25を視認させる。
画像表示部505は制御部511を含む。制御部511は中間像を形成するために、光源部11及び走査ミラー12の動作を制御する制御信号を生成する。また、制御部511は虚像25を所定の位置に表示するために、凹面ミラー14の動作を制御する制御信号を生成する。
画像表示部505は補正部512を更に含む。補正部512は虚像情報入力部503により入力された虚像情報に基づいて、虚像25の不具合を補正するための処理をおこなう。虚像25の不具合の種類は特に限定されるべきものではないが、例えば虚像25の傾き、歪、水平角ずれ(虚像25の重畳位置の左右方向のずれ)、鉛直角ずれ(虚像25の重畳位置の上下方向のずれ)等であり得る。補正部512は虚像25の不具合を補正するために、中間像をスクリーン13内で回転、移動等させるための処理を行う。補正部512による補正処理については後に詳述する。また、補正部512は補正情報521を記憶する記憶部513を含む。補正情報521とは、虚像情報入力部503により入力された虚像情報に基づいて生成され、中間像を回転、移動等させるために利用される情報である。補正情報521は、例えば、中間像形成部の制御内容(光源部11による発光タイミング、走査ミラー12の動作等)を通常の状態から変化させるための情報等であり得る。虚像25の不具合は表示装置1、機器、又は観察者10の個体差により変化するものであるから、補正情報521は表示装置1の使用状況に応じて変化する情報である。補正部512は記憶部513に記憶された補正情報521に基づいて、表示装置1の使用状況に応じた固有の補正処理を行う。
図7は第1の実施形態に係る中間像21と虚像25との関係を例示する図である。中間像21を形成するスクリーン13から射出された光が凹面ミラー14により反射され、ダッシュボードの上部に形成された開口部を通してフロントガラス15に照射されることにより、観察者10に虚像25が視認可能となる。凹面ミラー14は回転軸17を中心として回転可能に設置されている。凹面ミラー14が回転することにより、スクリーン13から射出された光の反射角度が変化し、虚像25の位置が上下方向に変化する。このように凹面ミラー14の角度を調整することにより、虚像25の鉛直角ずれを補正することができる。
本例に係る回転軸17はフロントガラス15の湾曲形状による虚像25の変化を相殺するように、X軸(自動車の左右方向の軸)又は虚像25の水平方向軸26に対して傾斜している。また、凹面ミラー14に投射される中間像21もX軸又は水平方向軸26に対して傾斜している。
図8は第1の実施形態に係る虚像25の傾き及び歪を例示する図である。図中左側には、理想的な状態601における中間像21及び虚像25が示されている。図中右側には、非理想的な状態602における中間像21及び虚像25が示されている。本例においては、理想的な状態601における虚像25は長方形をなしている。これに対し、非理想的な状態602における虚像25は、傾き又は歪が生じた状態にあり、長方形が上下方向及び左右方向に非対象に拡張又は縮小された形状をなしている。両状態601,602において中間像21の表示状態は一致している。このように、中間像21の表示状態を一定に保っても、虚像25が非理想的な状態602に示すような不具合のある状態となる場合がある。
虚像25が不具合のある状態となる要因としては様々なものが考えられるが、例えば、表示装置1の製造工程、表示装置1を機器(本実施形態では自動車)に組み付ける組付け工程、観察者10の視点位置等における誤差が考えられる。製造工程は、例えば、表示装置1を構成する少なくとも1つの構成要素の搬入、表示装置1の組み立て、組み立てられた表示装置1の検品、表示装置1の出荷等を含む工程である。組付け工程は、例えば、出荷された(検品済みの)表示装置1の搬入、搬入された表示装置1の機器への組み付け、機器に組付けられた状態での表示装置1の検品、機器の出荷等を含む工程である。
図9は第1の実施形態に係る虚像25の傾き又は歪の算出法を説明するための図である。ここでは、虚像25の長手方向の辺81,82の傾き及び歪について説明するが、短手方向の辺85,86についても同様の算出法が適用され得る。図中、Wxは虚像25の長手方向の幅であり、Wyは虚像25の短手方向の幅である。ΔW1yは虚像25の短手方向の辺85,86の上部の幅の変化量であり、ΔW2yは虚像25の短手方向の辺85,86の下部の幅の変化量である。
長手方向の上部の辺81の傾きをθ1、長手方向の下部の辺82の傾きをθ2とするとき、θ1=arctan(ΔW1y/Wx)、及びθ2=arctan(ΔW2y/Wx)と表すことができる。θ1及びθ2は、製造工程、組付け工程、視点位置等の条件に応じて、互いに異なる値となり得る。例えば、θ1及びθ2のうち大きい方の値、θ1及びθ2の平均値等を虚像25全体の傾きとして扱うことができる。
また、虚像25の上部の歪をD1、虚像25の下部の歪をD2とするとき、D1=(ΔW1y/Wy)×100、及びD2=(ΔW2y/Wy)×100と表すことができる。D1及びD2は、θ1及びθ2と同様に、製造工程、組付け工程、視点位置等の条件に応じて、互いに異なる値となり得る。例えば、D1及びD2のうち大きい方の値、D1及びD2の平均値等を虚像25全体の歪として扱うことができる。
なお、上記においては、虚像25の四隅における傾き及び歪について言及したが、これは虚像25の視認性を評価するためのポイントの例示であり、視認性を評価するためのポイントは上記例に限られるものではない。虚像25の視認性は上記以外のポイントから評価されてもよい。
図10は第1の実施形態の第1の例に係る傾き及び歪の補正方法を例示する図である。図中、点線は補正前の中間像21及び補正前の虚像25を示し、実線は補正後の中間像21及び補正後の虚像25を示している。補正前の虚像25には傾き及び歪が発生している。補正後の虚像25は理想的な長方形となっている。
本例においては、虚像25の傾き及び歪が小さくなるように中間像21を回転させる。本例においては、補正前の中間像21を、回転中心29を通り中間像21の面に対して垂直な軸を回転軸として矢印の方向に回転させ、補正後の中間像21の位置に変位させる。これにより、補正前の虚像25の傾き及び歪が補正され、補正後の虚像25又はこれに近い虚像25が視認されるようになる。
回転中心29は中間像21の中心であることが好ましい。これは、虚像25の中心位置と視点位置からの俯角とが変化しないように虚像25を回転させることにより、補正時に観察者10が感じる違和感やストレスを低減させることが可能となるからである。また、虚像25の回転面はスクリーン13に入射する光の進行方向に直交する面であることが好ましい。これは、中間像21の回転量を効率的に虚像25の回転に反映させるためである。また、表示装置1の備える各部品のばらつきを考慮すると、中間像21の回転範囲は±6.0deg程度であることが好ましい。このような回転範囲を確保することにより、製造工程、組付け工程、視点位置等の誤差により生じるほとんど全ての傾き及び歪に対処することが可能となる。
なお、回転中心29及び回転面は上記に限定されるものではない。例えば、回転中心29はスクリーン13の面内又は面外の任意の場所であってもよい。回転面はスクリーン13に入射する光の進行方向に対して直角以外の角度を成す面であってもよい。また、スクリーン13は平面に限定されるものではなく、曲面を含んでもよい。
中間像21を回転させる方法は大きく2種類に分けられる。1つめの方法は、中間像21を形成する物理的機構を回転させる方法である。例えば、中間像形成部を構成する光源部11、走査ミラー12、スクリーン13等のデバイスを機械的に回転させる方法である。しかしながら、このような方法によると、作業負荷の増大、装置の大型化、コストアップ等の問題が大きい。
2つめの方法は、スクリーン13内で中間像21のみを回転させる方法である。例えば、制御部511(図6参照)により光源部11の発光タイミング、走査ミラー12の動作等を制御することにより、中間像21のみを回転させることができる。このような方法によれば、作業負荷の増大、装置の大型化、コストアップ等を招くことなく、あらゆる要素(製造工程、組付け工程、視点位置等)に対応して傾き及び歪を簡便に補正することが可能となる。制御部511による制御は、例えば次のようなアルゴリズムに基づいて行われる。スクリーン13に形成される中間像21の全部又は一部について、画素を線形に移動させる多項式を基準位置からのずれ量に基づいて導出し、導出された多項式を用いて、画素を目標とする基準位置へ移動させる幾何学変換を行う。これにより、基準位置からずれた中間像21の全部又は一部を基準位置に回転させることができる。
図11は第1の実施形態に係る補正処理のアルゴリズムを例示するフローチャートである。制御部511は、まず、目標とする基準位置からの虚像25の傾き及び歪量を取得する(S1)。次に、制御部511は取得された傾き及び歪量に基づいて、スクリーン13に形成される中間像21を構成する画素の補正量を導出し、当該補正量を元に画素を線形に移動させる多項式を導出する(S2)。そして、制御部511は導出された多項式を用いて、光源部11による発光を制御することで、画素を基準位置へ移動させる幾何学変換を行う(S3)。なお、目的を達成できれば、本例に限ることはない。例えば、本例では、目標とする基準位置から虚像25の傾きや歪量を取得することとしたが、傾きや歪量がおおよそ経験則で定められる値であるとしても良い。
図12は第1の実施形態の第2の例に係る傾き及び歪の補正方法を例示する図である。本例に係る補正方法においては、中間像21を回転させる際に、長手方向の辺71,72のみを回転させる。このとき、短手方向の辺75,76は回転せずに平行移動する。回転中心29は、任意の場所にとって良い。このような補正方法であっても、虚像25の傾き及び歪を軽減させることができる。すなわち、短手方向の辺85,86に対して、長手方向の辺81,82が大きく補正され、虚像25の傾き及び歪が適切に補正されることとなる。このような補正方法によれば、図10に示す第1の例のように中間像21全体を回転させる場合よりも、スクリーン13の有効径を小さくすることができ、スクリーン13の小型化を図ることができる。なお、本例に係る補正方法は、第1の例に係る補正方法と同様のアルゴリズム(図11に例示したアルゴリズム)を利用して長手方向の辺71,72のみを回転させるための多項式を導出することにより行うことができる。
虚像25の傾き及び歪は、長手方向(X軸方向)の要素と短手方向(Y軸方向)の要素とに分解される。長手方向に関する傾きは、虚像25の長手方向の位置変化から算出され、短手方向を傾けた形で表現される。すなわち、図9から理解されるとおり、長手方向に関する傾きは、虚像25の長手方向の辺81,82上に短手方向(Y軸方向)に延びる線分を形成しようとした際の、短手方向軸(Y軸)からの傾き量から算出される。同様に、短手方向に関する傾きは、虚像25の短手方向の位置変化から算出され、長手方向を傾けた形で表現される。すなわち、図9から理解されるとおり、短手方向に関する傾きは、虚像25の短手方向の辺85,86上に長手方向(X軸方向)に延びる線分を形成しようとした際の、長手方向軸(X軸)からの傾き量から算出される。また、長手方向に関する歪は、虚像25の長手方向の位置変化から算出され、変化量を長手方向の画像幅で除した値をパーセンテージによって表現した値となる。同様に、短手方向に関する歪は、虚像25の短手方向の位置変化から算出され、変化量を短手方向の画像幅で除した値をパーセンテージによって表現した値となる。長手方向の傾き及び歪は虚像25内に表現される縦線に関する傾き及び歪を表現し、短手方向の傾き及び歪は虚像25内に表現される横線に関する傾き及び歪を表現する。
ここで、フロントガラス15は虚像25の傾き及び歪の発生要因として主要なものであると言える。なぜなら、表示装置1は光学技術製品であり、高い精度で加工された光学部品を用いて構成されるのに対し、フロントガラス15はそのような光学部品に比べて加工精度が低く、車体への実装時に位置ずれが生じる可能性が比較的大きいからである。そのため、フロントガラス15に起因する誤差は表示装置1自体に起因する誤差より大きくなりやすい。特に、フロントガラス15を車体に実装する際には、フロントガラス15の重量方向の倒れ成分の誤差が大きくなりやすい。また、フロントガラス15は湾曲した形状を有していることも誤差が生じやすい理由の一つである。これらの理由から、虚像25に発生する傾き及び歪は主に短手方向(Y軸方向)に関するものであり、長手方向(X軸方向)に関する傾き及び歪は比較的小さくなる。そのため、図12に示す第2の例のように、中間像21の長手方向の辺71,72のみを回転させる補正方法により、虚像25の傾き及び歪を実質的に十分補正することができる。このように短手方向の辺75,76を回転させない補正方法によれば、中間像21が形成されるスクリーン13の有効径を過度に大きくする必要がなくなり、装置の大型化を避けることができる。
上記のように、第1の実施形態によれば、中間像21を回転させることにより虚像25の傾き及び歪が補正される。これにより、例えば、表示装置1の製造工程において表示装置1の製造誤差を吸収するように補正を行うことが可能となる。また、表示装置1を自動車等の機器に組み付ける組付け工程において、表示装置1の組付け誤差(例えばフロントガラス15の湾曲形状の誤差、フロントガラス15の設置角度の誤差等)を吸収するように補正を行うことが可能となる。また、観察者10による表示装置1の使用時において、観察者10の視点位置の誤差を吸収するように補正を行うことが可能となる。これにより、作業負担の増大、装置の大型化、コストアップ等を招くことなく、あらゆる要素に起因する虚像の不具合を簡便に補正することが可能となる。
(第2の実施形態)
以下に、他の実施形態について説明する。図13は第2の実施形態に係る虚像25の水平角ずれを例示する図である。本実施形態に係る表示装置1は、このような虚像25の水平角ずれの補正を可能にするものである。図中左側には、理想的な状態651における中間像21及び虚像25が示されている。図中右側には、非理想的な状態652における中間像21及び虚像25が示されている。理想的な状態651においては、虚像25内の表示情報95が、フロントガラス15を通して視認される重畳対象物91に適切に重畳するように表示されている。一方、非理想的な状態652においては、表示情報95が重畳対象物91から水平角方向(Y軸方向)にずれ量Dだけずれた状態で表示されている。
製造工程、組付け工程、視点位置等が理想的な条件を満たすときには、状態651に示すように、虚像25内の所定の表示情報95は重畳対象物91に適切に重畳されて表示される。一方、製造工程、組付け工程、視点位置等に誤差が生じると、状態652に示すように、表示情報95が重畳対象物91から水平角方向にずれて表示される場合がある。
図14は第2の実施形態に係る水平角ずれの補正方法を例示する図である。図中、点線は補正前の中間像21及び補正前の虚像25を示し、実線は補正後の中間像21及び補正後の虚像25を示している。補正前の虚像25においては、表示情報95の位置が重畳対象物91の位置からずれ量Dだけずれている。補正後の虚像25においては、表示情報95の位置と重畳対象物91の位置とが一致している。
本実施形態においては、虚像25のずれ量Dが小さくなるように中間像21を移動させる。図14に示す例においては、補正前の中間像21を矢印の方向に平行移動させる。これに伴い、破線で示す補正前の虚像25が実線で示す補正後の(理想的な)虚像25に近づいていく。これにより、虚像25の水平角ずれは補正され、表示情報95は重畳対象物91に適切に重畳するように表示されるようになる。
中間像21の移動方向はスクリーン13(中間像21)の長手方向に沿った方向であることが好ましい。これは、虚像25を効率的に長手方向に移動させるためである。表示装置1の備える各部品のばらつきを考慮すると、中間像21の移動距離は±5.0mm程度であることが好ましい。このような移動範囲を確保することにより、実質的な誤差(製造工程、組付け工程、視点位置等の誤差)によるほとんどの水平角ずれに対処することが可能となる。なお、中間像21の移動方向は上記に限られるものではなく、長手方向成分を含む方向であればよい。また、スクリーン13は平面に限定されるものではなく、曲面を含んでもよい。
中間像21を移動させる方法としては、上述したように、中間像形成部を機械的に移動させる方法と、スクリーン13内で中間像21のみを移動させる方法とがある。中間像形成部を機械的に移動させる方法は作業負担の増大、装置の大型化、コストアップ等の問題が大きいため、スクリーン13内で中間像21のみを移動させる方法が採用されるべきである。
例えば、制御部511(図6参照)により光源部11による発光タイミング、走査ミラー12の動作等を制御することにより、スクリーン13内で中間像21のみを移動させることができる。制御部511による制御は、第1の実施形態と同様に、例えば下記のようなアルゴリズムに基づいて行われる。スクリーン13に形成される中間像21の全部又は一部について、画素を線形に移動させる多項式を基準位置からのずれ量に基づいて導出し、導出された多項式を用いて、画素を目標とする基準位置へ移動させる幾何学変換を行う。これにより、基準位置からずれた中間像21の全部又は一部を基準位置に移動させることができる。
図15は第2の実施形態に係る補正処理のアルゴリズムを例示するフローチャートである。制御部511は、まず、目標とする基準位置からの虚像25の水平角ずれ量を取得する(S11)。次に、制御部511は取得された水平角ずれ量に基づいて、スクリーン13に形成される中間像21を構成する画素の補正量を導出し、当該補正量を元に画素を線形に移動させる多項式を導出する(S12)。そして、制御部511は導出された多項式を用いて、光源部11による発光を制御することで、画素を基準位置へ移動させる幾何学変換を行う(S13)。なお、目的を達成できれば、本例に限ることはない。例えば、本例では、目標とする基準位置から虚像25の水平角ずれ量を取得することとしたが、水平角ずれ量がおおよそ経験則で定められる値であるとしても良い。
また、上記のような中間像21の移動は虚像25内の特定の表示情報95のみに対して行われてもよい。例えば、虚像25内に存在する複数の表示情報95のうち、重畳対象物91に重畳する表示情報95のみを平行移動させてもよい。
上記のように、第2の実施形態によれば、中間像21を移動させることにより虚像25の水平角ずれが補正される。これにより、作業負担の増大、装置の大型化、コストアップ等を招くことなく、あらゆる要素に起因する虚像の不具合を簡便に補正することが可能となる。
(第3の実施形態)
本実施形態に係る表示装置は、第1の実施形態で述べた補正手段(虚像25の高さ調整、及び傾きや歪に関する不具合を補正する手段)及び第2の実施形態で述べた補正手段(虚像25の水平角ずれに関する不具合を補正する手段)を共に備えるものである。実際に表示装置1が自動車等に組み付けられた完成した製品が投影する虚像25には、傾きや歪、高さずれ、水平角ずれ等が複合して発生する。こうして発生した複数の要素が混合する不具合に対して、第1の実施形態で述べた補正手段のみ、又は第2の実施形態で述べた補正手段のみで対応することは難しい。そのため、先に述べた不具合成分の一部が残されてしまう場合がある。
そこで、第1の実施形態で述べた補正手段及び第2の実施形態で述べた補正手段を共に備えることで、不具合のより小さな表示装置1を提供することができる。
以下に、上記のような表示装置1を用いて虚像25の不具合を補正する補正処理が行われる環境を例示する。
(第4の実施形態)
図16は第4の実施形態に係る補正処理の実施環境を例示する図である。本実施形態は、表示装置1の製造又は組付けを行う施設701内で行われる補正処理を例示している。施設701には、表示装置1自体を製造する製造工程を行う工場、完成した表示装置1を自動車等の機器に組み付ける組付け工程を行う工場等が含まれる。本実施形態に係る補正処理は、例えば、表示装置1を製造した後(表示装置1の出荷前)に行われる検品時、出荷された(検品済みの)表示装置1を機器に組み付けた後(機器の出荷前)に行われる検品時等に実施され得るものである。
本例に係る施設701は虚像情報生成部531を備えている。虚像情報生成部531は、検査対象となる表示装置1が表示する虚像25を補正するために利用される虚像情報を生成する機能部である。虚像情報生成部531は、施設701に備えられ作業員等により操作される情報処理装置、撮像装置等を利用して構成され得る。生成された虚像情報は表示装置1の虚像情報入力部503に入力される。表示装置1の補正部512は入力された虚像情報に基づいて虚像25を補正するための処理を行う。
本実施形態に係る虚像情報生成部531は誤差情報取得部541及び操作情報取得部542を含む。誤差情報取得部541は検査対象となる虚像25と理想的な形状を有する理想虚像715との間の形状の差を示す誤差情報を取得する機能部である。誤差情報には、例えば、虚像25の傾き(θ1及びθ2のうち大きい方の値、θ1及びθ2の平均値等)、歪(D1及びD2のうち大きい方の値、θ1及びθ2の平均値等)、水平角ずれ(ずれ量D等)等が含まれてもよい。誤差情報の取得方法は特に限定されるべきものではないが、例えば検査対象となる表示装置1の虚像25を検査用のスクリーン711に表示させ、所定の情報処理装置を用いてスクリーン711上で虚像25と理想虚像715との間の形状の差を検出し、検出結果を数値化したデータを生成する方法等が考えられる。このような誤差情報の取得方法は、所定のプログラムにより制御される情報処理装置、撮像装置等を利用することにより自動化され得るものである。
操作情報取得部542は所定の情報処理装置721を用いて作業員が入力した情報を取得する機能部である。これにより、作業員が手入力した任意の情報(例えば、虚像25を目視することにより得られた情報等)を虚像情報として扱うことができる。補正部512はこのようにして得られた虚像情報に基づいて、虚像25の不具合を補正するように中間像21を回転させる。
上記本実施形態に係る補正処理によれば、表示装置1の検品時、表示装置1が組み付けられた機器の検品時等において、製造工程又は組付け工程の誤差による虚像25の不具合を補正することが可能となる。これにより、表示装置1又は機器(自動車等)に固有の誤差を吸収し、虚像25の画質を向上させることが可能となる。
(第5の実施形態)
図17は第5の実施形態に係る補正処理の実施環境を例示する図である。本実施形態に係る表示装置801は、図6に示す表示装置1の構成に加え、虚像情報生成部811を含んでいる。本実施形態は観察者10による表示装置801の使用時における補正処理を例示している。
本実施形態に係る虚像情報生成部811は誤差情報取得部821及び操作情報取得部822を含む。誤差情報取得部821は、図16に示す第4の実施形態に係る誤差情報取得部541と同様に、検査対象となる虚像25と理想虚像715との間の形状の差を示す誤差情報を取得する機能部である。本実施形態に係る誤差情報取得部821は、虚像25と理想虚像715との間の形状の差をフロントガラス15上で検出し、検出された情報を誤差情報として扱う。このような誤差情報の取得方法は、ROM103に記憶された所定のプログラムにより制御されるCPU102等の処理により自動化され得るものである。
本実施形態に係る操作情報取得部822は、機器に備えられた所定の操作ユニット(例えば自動車のハンドル61に備えられたスイッチ831等)を用いて観察者10が入力した情報を取得する機能部である。これにより、観察者10が手入力した任意の情報(例えば、虚像25の傾き、歪、又は水平角ずれの修正方向を示す操作情報等)を虚像情報として扱うことができる。補正部512はこのようにして得られた虚像情報に基づいて、虚像25の不具合を補正するように中間像21を回転させる。
上記本実施形態に係る補正処理によれば、表示装置801の使用時において、観察者10の視点位置等に起因する虚像25の不具合を補正することが可能となる。これにより、観察者10毎に異なる視点位置等の差を吸収し、虚像25の画質を向上させることが可能となる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、上記実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することを意図するものではない。この新規な実施形態はその他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更、及び組み合わせを行うことができる。この実施形態及びその変形は発明の範囲及び要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1,801 表示装置
10 観察者
11 光源部
12 走査ミラー
13 スクリーン
14 凹面ミラー
15 フロントガラス
17 回転軸
21 中間像
25 虚像
26 水平方向軸
29 回転中心
61 ハンドル
71,72 (長手方向の)辺
75,76 (短手方向の)辺
81,82 (長手方向の)辺
85,86 (短手方向の)辺
91 重畳対象物
95 表示情報
101 FPGA
102 CPU
103 ROM
104 RAM
105 I/F
106 バスライン
109 LD
110 LDドライバ
111 MEMS
112 MEMSコントローラ
113 モータ
114 モータドライバ
301R,301G,301B 光源素子
302R,302G,302B カップリングレンズ
303R,303G,303B アパーチャ
304,305,306 合成素子
307 レンズ
351 ミラー
352 蛇行状梁部
352a 第1の梁部
352b 第2の梁部
353 枠部材
354 圧電部材
371 マイクロレンズ
501 車両情報入力部
502 外部情報入力部
503 虚像情報入力部
504 画像生成部
505 画像表示部
511 制御部
512 補正部
513 記憶部
521 補正情報
531,811 虚像情報生成部
541,821 誤差情報取得部
542,822 操作情報取得部
601,651 (理想的な)状態
602,652 (非理想的な)状態
701 施設
711 スクリーン
715 理想虚像
721 情報処理装置
831 スイッチ
D ずれ量
D1,D2 歪
θ1,θ2 傾き
特開2016―172554号公報

Claims (9)

  1. スクリーンに中間像を形成する中間像形成部と、
    前記中間像を透過反射部材に向けて投射することにより虚像を表示させる投射部と、
    前記虚像に関する虚像情報を入力する入力部と、
    前記虚像情報に基づいて、前記虚像の不具合を補正するように前記中間像を前記スクリーン内で回転させる補正部と、
    を備える表示装置。
  2. 前記不具合は、前記虚像の傾き又は歪であり、
    前記補正部は、矩形状の前記中間像を形成する4辺のうち長手方向の2辺のみを回転させる、
    請求項1に記載の表示装置。
  3. 前記虚像は、前記透過反射部材を透過して視認される現実空間に重畳するように表示され、
    前記補正部は、前記虚像の重畳位置のずれを補正するように前記中間像を前記スクリーン内で移動させる、
    請求項1又は2に記載の表示装置。
  4. 前記補正部は、前記虚像の上下方向の重畳位置のずれを補正するように、前記スクリーンから射出した光を前記透過反射部材に反射させるミラーの角度を変化させる、
    請求項3に記載の表示装置。
  5. 前記虚像情報は、前記虚像の実際の形状と前記虚像の理想的な形状との誤差を含む、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の表示装置。
  6. 前記補正部は、前記虚像情報に基づいて生成された補正情報に基づいて前記中間像形成部の動作を制御する、
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の表示装置。
  7. 前記中間像形成部は、レーザ光を射出する光源部と、前記レーザ光を前記スクリーン上に走査させる走査部とを含み、
    前記補正部は、前記レーザ光が射出されるタイミングを制御する、
    請求項6に記載の表示装置。
  8. 前記虚像を観察する観察者により操作される操作部と、
    前記操作部になされた操作に基づいて前記虚像情報を生成する虚像情報生成部と、
    を更に備える請求項1〜7のいずれか1項に記載の表示装置。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の表示装置と、前記透過反射部材とを備えることを特徴とする機器。
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