JP2018155708A - 発熱装置用電極及び発熱装置並びに発熱方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】水素金属熱反応の進行によって、産業的に利用可能な程度に安定的かつ効率的に熱エネルギーを発生させるための発熱装置用電極及び発熱用装置並びに発熱方法を提供する。【解決手段】粒径が100nm〜1000nmの微粒子から成る反応体領域を有する金属基板と、金属基板の表面に形成された厚さが1nm〜10nmのPt層と、Pt層の表面に形成された厚さが1nm〜10nmのPd層と、Pd層の表面に形成された厚さが1nm〜5nmのNi層と、Ni層の表面に形成された厚さが1nm〜10nmの第二Pd層と、第二Pd層の表面に形成された厚さが1nm〜5nmの第二Pt層と、を有し、微粒子がPd、Ni、LaNi5、YNi5、MmNi5、TiFe、Mg、NiAl、LiAlから選択される少なくとも一つの組成を有すること、を特徴とする発熱装置用電極。【選択図】図1
Description
本発明は発熱装置用電極及び発熱装置並びに発熱方法に関し、より具体的には、極めて効率的に熱エネルギーを発生させることができる発熱装置用電極及び発熱装置並びに発熱方法に関する。
1989年に、電解によって誘起される重水素の水素金属熱反応に関する報告がなされて以来、当該水素金属熱反応についての実証試験が繰り返されているが、再現性が乏しく広く普及するまでには至っていない。
これに対し、水素金属熱反応を安定的かつ効率的に発現させ、反応エネルギーを有効活用する方法について盛んに検討されている。例えば、特許文献1(特開平6−249983号公報)においては、対抗する電極間にイオン伝導体を入れ、電流を流すことにより電気分解を行う電解装置を使い、イオン伝導体に重水素イオンを含み、負極材料として水素を内部に蓄えることができる材料を用いる水素金属熱反応法において、負極材料中のリチウム7の同位体存在比が93%を超えることを特徴とする水素金属熱反応法、が提案されている。
前記特許文献1に記載の水素金属熱反応法においては、重水素を使用する方法においてリチウム7の同位体比を自然存在比より高めることによって、核融合反応を効率よく進行させることができる、としている。
また、特許文献2(特開平5−203775号公報)においては、重水素を含む電解液に陽極と水素吸蔵金属からなる陰極とを含侵し、電流を通じて核融合反応を起こさせる水素金属熱反応装置において、前記陽極がほぼ平行に一定間隔で配置した2枚以上の陽極板で構成され、各陽極板間に水素吸蔵金属からなる薄い陰極板を所定の間隔を保って配置したことを特徴とする水素金属熱反応装置、が提案されている。
前記特許文献2に記載の水素金属熱反応装置においては、陰極板の放射線による損傷、陰極板内へのヘリウム原子の蓄積等が起こらないだけでなく、陰極板の異常加熱による損傷事故等の危険性がなく、安定に動作する作用を奏する、としている。
しかしながら、前記特許文献1及び前記特許文献2に記載の水素金属熱反応法及び水素金属熱反応装置においても、産業的に利用可能な程度に安定的かつ効率的な水素金属熱反応が得られているとは言い難い。
以上のような従来技術における問題点に鑑み、本発明の目的は、水素金属熱反応の進行によって、産業的に利用可能な程度に安定的かつ効率的に熱エネルギーを発生させるための発熱装置用電極及び発熱装置並びに発熱方法を提供することにある。
本発明者は上記目的を達成すべく、水素金属熱反応に用いる電極及び当該電極を用いた発熱用装置並びに発熱方法について鋭意検討を重ねた結果、水素金属熱反応を安定的かつ効率的に進行させるためには、電極をナノ化した水素活性金属を含む多層膜構造とすること等が極めて効果的であることを見出し、本発明に到達した。
即ち、本発明は、
粒径が100nm〜1000nmの微粒子から成る反応体領域を有する金属基板と、
前記金属基板の表面に形成された厚さが1nm〜10nmのPt層と、
前記Pt層の表面に形成された厚さが1nm〜10nmのPd層と、
前記Pd層の表面に形成された厚さが1nm〜5nmのNi層と、
前記Ni層の表面に形成された厚さが1nm〜10nmの第二Pd層と、
前記第二Pd層の表面に形成された厚さが1nm〜5nmの第二Pt層と、を有し、
前記微粒子がPd、Ni、LaNi5、YNi5、MmNi5、TiFe、Mg、NiAl、LiAlから選択される少なくとも一つの組成を有すること、
を特徴とする発熱装置用電極、を提供する。
粒径が100nm〜1000nmの微粒子から成る反応体領域を有する金属基板と、
前記金属基板の表面に形成された厚さが1nm〜10nmのPt層と、
前記Pt層の表面に形成された厚さが1nm〜10nmのPd層と、
前記Pd層の表面に形成された厚さが1nm〜5nmのNi層と、
前記Ni層の表面に形成された厚さが1nm〜10nmの第二Pd層と、
前記第二Pd層の表面に形成された厚さが1nm〜5nmの第二Pt層と、を有し、
前記微粒子がPd、Ni、LaNi5、YNi5、MmNi5、TiFe、Mg、NiAl、LiAlから選択される少なくとも一つの組成を有すること、
を特徴とする発熱装置用電極、を提供する。
本発明の発熱装置用電極を用いた発熱方法においては、反応物質として水素を使用する。水素分子から解離した水素原子の一部が、粒径を100nm〜1000nmとナノ化した反応体(微粒子)内に取り込まれる。
反応体として用いる微粒子には、高温でも水素の溶解度が大きく、水素の移動度が大きな特性を有する材料を用いる必要があり、Pd、Ni、LaNi5、YNi5、MmNi5、TiFe、Mg、NiAl、LiAlから選択される少なくとも一つの組成を有している。
Pdは300℃を超えると水素が金属中から放出されるため、温度を大きく上昇させることができないが、水素に対して極めて活性である。一方で、Niは高温になるほど水素の溶解度が大きくなるため、高温での熱発生が容易になる。
また、LaNi5、YNi5、MmNi5、TiFeは水素吸蔵性を有している。なお、これらの材料に他の金属元素を添加し、材料特性を変化させたものを反応体として用いることもできる。
300℃以上の高温用反応体としては、Mg、NiAl、LiAl及びこれらの材料に第3金属を添加したものを使用することができる。
また、本発明は、
略円筒形の反応炉本体部と、
加熱部と、
陽極部と、
陰極部と、を有し、
前記加熱部は前記反応炉本体部の外周近傍に配置され、
前記陽極部は前記反応炉本体部の内側に、前記反応炉本体部の中心軸に沿って配置され、
前記陰極部は前記反応炉本体部の内壁に配置され、
前記陰極部は本発明の発熱装置用電極であること、
を特徴とする発熱装置、も提供する。
略円筒形の反応炉本体部と、
加熱部と、
陽極部と、
陰極部と、を有し、
前記加熱部は前記反応炉本体部の外周近傍に配置され、
前記陽極部は前記反応炉本体部の内側に、前記反応炉本体部の中心軸に沿って配置され、
前記陰極部は前記反応炉本体部の内壁に配置され、
前記陰極部は本発明の発熱装置用電極であること、
を特徴とする発熱装置、も提供する。
本発明の発熱装置においては、前記陽極部がパラジウム管の先端部に前記パラジウム管よりも細いパラジウム線を巻き付けた放電用部品であること、が好ましく、前記陽極部と前記陰極部との距離が20mm〜30mmであること、が好ましい。発熱装置をこれらの構成とすることで、水素金属熱反応を再現よく安定的に進行させることができる。
更に、本発明は、
本発明の発熱装置を用い、
前記発熱装置の内部を真空状態で加熱し、不純物ガスを除去する第一工程と、
前記発熱装置の内部に水素ガスを供給すると共に前記発熱装置の内部を略200℃とした後、前記水素ガスを排気することにより前記水素ガス以外の残留ガスを除去する第二工程と、
前記発熱装置の陽極部と陰極部に交流電圧を印加し、交流放電処理を行う第三工程と、
前記発熱装置の内部の前記水素ガスを重水素ガスに置換し、前記重水素ガスの圧力を10Pa〜100Paとする第四工程と、を有すること、
を特徴とする発熱方法、も提供する。
本発明の発熱装置を用い、
前記発熱装置の内部を真空状態で加熱し、不純物ガスを除去する第一工程と、
前記発熱装置の内部に水素ガスを供給すると共に前記発熱装置の内部を略200℃とした後、前記水素ガスを排気することにより前記水素ガス以外の残留ガスを除去する第二工程と、
前記発熱装置の陽極部と陰極部に交流電圧を印加し、交流放電処理を行う第三工程と、
前記発熱装置の内部の前記水素ガスを重水素ガスに置換し、前記重水素ガスの圧力を10Pa〜100Paとする第四工程と、を有すること、
を特徴とする発熱方法、も提供する。
上述の多層構造を有する発熱装置用電極を陰極部とする本発明の発熱装置を用いることで、反応物質である水素分子を水素原子イオン状態として、反応体であるナノ微粒子に導入することができる。その結果、ナノ微粒子内の自由電子によって水素原子核の斥力ポテンシャルが遮蔽され、水素原子核間のトンネル確率が増大することにより核反応が生じる。当該反応は水素、重水素間の核融合反応を誘起し、最終的にヘリウムを生成する反応となる。つまり、水素及び重水素とヘリウム原子との質量差をエネルギーとして得ることができる。
また、当該反応は水素から直接ヘリウムを生じる反応ではなく、中間生成物の炭素及び窒素を生成し、それらの原子がまた触媒として機能し、最終的にヘリウムが生成されることになる。
活性化した反応体を真空中で加熱して、不純物ガスを除去した後、例えば、定格入力200W程度の電力を投入すると、低圧重水素ガス中での到達温度が略200℃となる。ここで、炉内全体が均一な温度となった後、重水素ガスを10Pa〜100Pa導入すると、過剰熱が発生する。
過剰熱の熱量は、ガス圧、反応体の重量、入力電力量によって決定することができる。また、過剰熱が発生すると反応体の温度は数百度以上上昇し、反応体中の水素量が減少する。その後、反応体中の水素量の減少に伴い、反応体の温度が低下するが、反応体の温度が低下すると、再び反応体中へ水素が導入されるため、再び過剰熱が発生する。この過程を繰り返すことで、反応体は一定温度となり安定する。
例えば、Pd反応体の発熱量は1〜10W/gであり、最高温度は345℃となる。また、Ni反応体の発熱量は10W/gであり、理論上の最高到達温度は1000℃以上となる。しかしながら、実際の最高到達温度は炉や各種部品の耐熱温度によって決まり、現実的には850℃程度となる。
本発明の溶接方法によれば、水素金属熱反応の進行によって、産業的に利用可能な程度に安定的かつ効率的に熱エネルギーを発生させるための発熱装置用電極及び発熱用装置並びに発熱方法を提供することができる。
以下、図面を参照しながら本発明の発熱装置用電極及び発熱装置並びに発熱方法の代表的な実施形態について詳細に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。なお、以下の説明では、同一または相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する場合がある。また、図面は、本発明を概念的に説明するためのものであるから、表された各構成要素の寸法やそれらの比は実際のものとは異なる場合もある。
(1)発熱装置用電極
(1−1)発熱装置用電極の構造
図1は、本発明の発熱装置の陰極に使用される、本発明の発熱装置用電極の概略断面図である。電極2は、金属基板4と、金属基板4の表面に形成されたPt層6と、Pt層6の表面に形成されたPd層8と、Pd層8の表面に形成されたNi層10と、Ni層10の表面に形成された第二Pd層12と、第二Pd層12の表面に形成された第二Pt層14と、を有している。
(1−1)発熱装置用電極の構造
図1は、本発明の発熱装置の陰極に使用される、本発明の発熱装置用電極の概略断面図である。電極2は、金属基板4と、金属基板4の表面に形成されたPt層6と、Pt層6の表面に形成されたPd層8と、Pd層8の表面に形成されたNi層10と、Ni層10の表面に形成された第二Pd層12と、第二Pd層12の表面に形成された第二Pt層14と、を有している。
金属基板4は粒径が100nm〜1000nmの微粒子から成る反応体領域を有している。水素分子から解離した水素原子の一部を、粒径を100nm〜1000nmとナノ化した反応体(微粒子)内に取り込むことで、水素を反応物質として利用することができる。なお、当該反応体領域を有していれば、金属基板4の材質は特に限定されないが、例えば、Ni基板等を用いることができる。
反応体として用いる微粒子には、高温でも水素の溶解度が大きく、水素の移動度が大きな特性を有する材料を用いる必要があり、Pd、Ni、LaNi5、YNi5、MmNi5、TiFe、Mg、NiAl、LiAlから選択される少なくとも一つの組成を有している。
Pdは300℃を超えると水素が金属中から放出されるため、温度を上げることができないが、水素に対して極めて活性である。一方で、Niは高温になるほど水素の溶解度が大きくなるため、高温での熱発生が容易になる。また、LaNi5、YNi5、MmNi5、TiFeは水素吸蔵性を有している。なお、これらの材料に他の金属元素を添加し、材料特性を変化させたものを反応体として用いることもできる。300℃以上の高温用反応体としては、Mg、NiAl、LiAl及びこれらの材料に第3金属を添加したものを使用することができる。
Pt層6の厚さは1nm〜10nmであり、Pd層8の厚さは1nm〜10nmであり、Ni層10の厚さは1nm〜5nmであり、第二Pd層12の厚さは1nm〜10nmであり、第二Pt層14の厚さは1nm〜5nmである。
(1−2)発熱装置用電極の製造方法
図2は、発熱用装置(反応炉)の内壁に電極2を形成させる状況の一例を示す模式図である。略円筒形の反応炉本体20の内面に金属基板4となる金属薄板22が配置され、反応炉本体20の中心軸に沿って放電線(陽極)24が配置されている。なお、反応炉本体20の材質は、SUS304、SUS316、及び厚さ0.1mm程度のNi薄膜で被覆したアルミニウム又は鉄鋼とすることができる。また、金属薄板22としては、反応体金属の薄板、網、溶射膜及び電着膜等を用いることができる。
図2は、発熱用装置(反応炉)の内壁に電極2を形成させる状況の一例を示す模式図である。略円筒形の反応炉本体20の内面に金属基板4となる金属薄板22が配置され、反応炉本体20の中心軸に沿って放電線(陽極)24が配置されている。なお、反応炉本体20の材質は、SUS304、SUS316、及び厚さ0.1mm程度のNi薄膜で被覆したアルミニウム又は鉄鋼とすることができる。また、金属薄板22としては、反応体金属の薄板、網、溶射膜及び電着膜等を用いることができる。
反応炉本体20の直径は100mm〜150mm、長さは300mm〜500mmとすることが好ましい。反応炉本体20を当該大きさとすることで、活性化処理を容易に行うことができる。
放電線24の長さは反応炉本体20の全長よりも30mm短いものを使用することができる。放電線24の太さは2mm〜3mmとすることが好ましく、周囲の反応体(金属薄板22)との距離は20mm〜30mmとすることが好ましい。なお、放電線24の材質はPVD処理によって変えることができるが、例えば、Niを用いることができる。
電極2を形成させる工程の最初に、反応炉本体20内を10−2Paまで真空排気する。炭化水素が反応体の表面に付着すると水素活性を低下させるため、可能な限り除去することが目的である。
不純物除去過程を確認するために、放出ガスの質量分析を行うことが好ましい。排気過程において、最後までH2Oが残り、他には窒素ガスや酸素ガスが残留する。残留ガスの略70%はH2Oであり、これを完全に除去するために炉内を200℃まで加熱する。
ここで、反応体金属(金属薄板22)は、200℃以下に保つ必要がある。高温で加熱すると不純物ガスによって酸化膜や窒化膜が形成され、活性化処理が困難となる。加熱は不純物が十分に除去できた後に行うことが重要である。
次に、反応炉本体20内に重水素ガスを数百Pa導入し、重水素雰囲気中で、炉内壁と反応体金属(金属薄板22)を200℃まで加熱する。当該加熱の後、重水素ガスを50Paまで排気した後、重水素ガスを200Paまで供給する。この間、炉内温度は200℃に保持する。重水素ガスを排気及び供給する工程を5回程度繰り返すことで、反応炉本体20内や反応体金属(金属薄板22)から残留ガスを除去することができる(水素洗浄)。なお、重水素ガスの排気には、ターボ分子ポンプ等の排気速度の大きな真空排気機器を使用することが好ましい。
次に、反応炉本体20内のH2Oガス濃度を10Pa〜150Paとして、反応体金属(金属薄板22)表面の活性化処理を行う。ここで、活性化処理とは表面を十分に清浄にすること、及び反応体金属(金属薄板22)の表面に金属微粒子を生成することを意味している。
活性化処理は、放電線24と反応体金属(金属薄板22)との間に交流高電圧を加える工程にて達成することができる。図3は、当該放電処理(活性化処理)の状況の一例を示す模式図である。交流高圧電源から、50Hzの商用電圧電源を使用し、高圧トランスとバリアックを組み合わせて、1kV程度の交流を加える。なお、高圧交流電源を使用することがより好ましい。
反応炉本体20を上述の好適な形状及びサイズとした場合、水素ガス圧を100Pa程度にすると、放電線24と反応体金属(金属薄板22)との間に0.5kVの交流電圧を加えると、100mA以下の電流が流れることになる。
典型的な交流放電時(50Hzで600Vを印加した場合)の電圧と電流の変化を図4に示す。電流は中心電極がプラス電圧の場合に30mAが流れるが、逆にマイナス電圧では−500V以上で僅かに数mA程度流れるのみである。このように、放電電流の大部分は電子によって運ばれ、正イオンは速度が遅く電荷移動には寄与しない。
多くの電子はプラズマ部分に存在し、そこで電子と衝突し正イオンは再結合する。しかしながら、ガス圧力の制御によって、正イオンや電子を反応体金属の衝撃に使用することが可能となる。即ち、電極面積の制御が重要となる。なお、図2や図3の電極配置では、陰極と陽極の面積比は10〜100である。グロー放電では電圧が陰極付近に集中するため、陰極面積が大きいと電流が流れやすい。逆に、陰極面積が相対的に小さいと、電流は流れ難くなる。よって、陰極に金属粒子を蒸着するには、陽極面積を大きくするか、陽極温度を上げる必要がある。
反応体金属(金属薄板22)に対する活性化処理(交流放電処理)の後、各種薄膜を積層形成させることで、電極2を得ることができる。なお、Pt層6、Pd層8、Ni層10、第二Pd層12、及び第二Pt層14を形成させる方法は大差がなく、主として放電線24が異なるのみであることから、以下ではPd層8を形成させる場合について詳述する。
活性化処理の後、反応炉本体20内部の水素ガスを数十Pa〜200Paとする。水素ガスのガス圧を当該範囲以外にした場合、放電を持続することが困難となる。水素ガスのガス圧を当該範囲に維持し、電子の衝突によって放電線24から放出された金属を反応炉本体20内壁に配置した反応体金属(金属薄板22)に蒸着処理する。
Pd層8を形成させる場合、放電線24にPd細線を用い、当該Pd細線をプラスにして600V〜800Vの直流電圧を加え、20mA程度の電流で1時間程度放電する。次に、Pd棒電極をプラスに、Pd細線電極を接地位置(マイナス)にして、600V〜800V、20mA〜30mAで60分程度放電する。この際、マイナス極からの電子によって、中心のPd細線が衝撃加熱され、Pd内部から水素ガスが放出される。水素ガスに電子が衝突し、イオン化して水素のプラズマ状態になり、当該プラズマ化イオンが中心のPd電極と反応体金属(金属薄板22)との間の電場によって、反応体金属(金属薄板22)側に向かい、反応体金属(金属薄板22)の表面に衝突する。当該過程において、反応体金属(金属薄板22)の表面にPd膜が形成される。
各種金属層の形成工程(蒸着処理)は上述の不純物除去工程とは異なり、直流の600V〜800Vで20mA〜30mAの電流を流す。形成させる金属層に応じて異なる電極を用いることで所望の金属層を形成させることができる。なお、電圧値、電流値及び処理時間等により金属原子の配列、微粒子の大きさ及び分布を調整することができる。
(2)発熱装置
本発明の発熱装置の概略断面図を図4に示す。発熱装置30は略円筒形の反応炉本体20、電極2及び放電線24を有しており、電極2を陰極、放電線24を陽極とするものである。
本発明の発熱装置の概略断面図を図4に示す。発熱装置30は略円筒形の反応炉本体20、電極2及び放電線24を有しており、電極2を陰極、放電線24を陽極とするものである。
電極2は上述の本発明の発熱装置用電極であり、適当な温度に昇温した反応炉本体2に重水素ガスを導入しつつ、電極2と放電線24との間に電圧を印加することで、過剰熱を発生させることができる。なお、発熱用装置30にはヒーター、温度計測装置(図示せず)及び真空排気系(図示せず)が付属している。
(3)発熱方法
本発明の発熱方法は、本発明の発熱装置用電極(電極2)を有する本発明の発熱装置(発熱装置30)を用いた発熱方法である。以下、発熱方法の具体例について詳述する。
本発明の発熱方法は、本発明の発熱装置用電極(電極2)を有する本発明の発熱装置(発熱装置30)を用いた発熱方法である。以下、発熱方法の具体例について詳述する。
電極2を真空中で加熱して、電極2の金属層生成過程で付着した不純物ガスを除去する。なお、定格入力が100Wの場合、低圧重水素ガス中での到達温度は100℃程度となり、到達温度を200℃とするためには200W程度が必要となる。
炉内の温度を200℃に昇温し、温度分布が均一になった状態で、重水素ガスを、50Pa導入する。電極2における反応体領域の活性化が十分であれば、当該状態において過剰熱の発生が開始される。
過剰熱量はガス圧、反応体の重量、入力W数等によって決定することができる。過剰熱が出ると反応体の温度は数百度以上に上昇する。反応体の温度が上がると、反応体中の水素量が減少し、発熱反応も減少して反応体温度が低下する。温度が低下すると、再び反応体中へ水素が導入される結果、再び過剰熱が発生する。当該過程を繰り返すことで、反応体は一定温度になり安定する。
電極2を多層構造とする理由は、反応物質の水素分子を水素原子イオン状態にして、金属ナノ粒子内に導入するためである。金属ナノ粒子内にイオン状態の水素原子を導入すると、金属ナノ粒子内の自由電子によって水素原子核の斥力ポテンシャルが遮蔽され、水素原子核間のトンネル確率が増大し、核反応が進行する。
当該核反応は中間生成物の炭素及び窒素の生成を経て、最終的にヘリウムを生成するものであり、推定反応機構は以下の通りである。
12C+1H→13N+γ+1.95MeV 1.3×107年
13N→13C+e++νe+1.37MeV 7分
13C+1H→14N+γ+7.54MeV 2.7×106年
14N+1H→15O+γ+7.35MeV 3.2×108年
15O→15N+e++νe+1.86MeV 82秒
15N+1H→12C+4He+4.96MeV 1.12×105年
反応全体としては、
4p→4He+2e++3γ+2νe+25.1MeV
となる。
12C+1H→13N+γ+1.95MeV 1.3×107年
13N→13C+e++νe+1.37MeV 7分
13C+1H→14N+γ+7.54MeV 2.7×106年
14N+1H→15O+γ+7.35MeV 3.2×108年
15O→15N+e++νe+1.86MeV 82秒
15N+1H→12C+4He+4.96MeV 1.12×105年
反応全体としては、
4p→4He+2e++3γ+2νe+25.1MeV
となる。
炭素及び窒素を経由するCNOサイクルでは、1サイクル毎に約25MeVのエネルギーが生成される。当該反応は、太陽よりも大きな質量を有する恒星で生じている反応である。CNOサイクルの1サイクルが完結するまでの時間は約3.8×108年で、陽子‐陽子連鎖反応の時間尺度(約109年)よりも短い。このため、CNOサイクルを主なエネルギー源とする大質量星では、単位時間当たりのエネルギー生成率が小質量星よりも大きい。
また、CNOサイクルは温度に非常に敏感な反応であり、エネルギー生成率は温度の15乗に比例する。従って、温度が5%上昇すると、エネルギーの放出は108%増加することになる。なお、室温での反応速度を1とすると15℃の上昇で反応速度は約2倍になる。当該反応を使ったのが本発明の発熱方法である。即ち、外部の温度の変化よって容易にエネルギー生成を制御できる、安全かつ効率の良い発熱方法である。
本発明の発熱方法で生じるトンネル効果については、次の過程を推定することができる。
1.金属ナノ粒子中に水素が導入される。
2.金属ナノ粒子中の水素濃度が上昇し、金属ナノ粒子中の電子の遮蔽により水素原子核外の電気ポテンシャルが低下する。
3.核外電子は、自由電子となりナノ金属中に存在する。
4.核のクーロンポテンシャルが遮蔽され、水素原子の軌道半径が小さくなる。
5.水素原子間の核間距離が小さくなる。
6.核間距離が小さくなると、トンネル効果による水素原子核間の核融合反応確率が増加する。
7.核のポテンシャルが50%遮蔽されると、トンネル核融合反応確率は10桁増加する。
8.トンネル核反応が増加すると、観測可能な熱が発生する。
9.核反応でヘリウム等が生成する。
なお、自由電子の遮蔽効果を促進する添加元素は電子が離れやすい。当該添加元素としては、アルカリ、アルカリ土類原子(水素原子構造を持つ、Li、Na、K、Ca等)を挙げることができる。
1.金属ナノ粒子中に水素が導入される。
2.金属ナノ粒子中の水素濃度が上昇し、金属ナノ粒子中の電子の遮蔽により水素原子核外の電気ポテンシャルが低下する。
3.核外電子は、自由電子となりナノ金属中に存在する。
4.核のクーロンポテンシャルが遮蔽され、水素原子の軌道半径が小さくなる。
5.水素原子間の核間距離が小さくなる。
6.核間距離が小さくなると、トンネル効果による水素原子核間の核融合反応確率が増加する。
7.核のポテンシャルが50%遮蔽されると、トンネル核融合反応確率は10桁増加する。
8.トンネル核反応が増加すると、観測可能な熱が発生する。
9.核反応でヘリウム等が生成する。
なお、自由電子の遮蔽効果を促進する添加元素は電子が離れやすい。当該添加元素としては、アルカリ、アルカリ土類原子(水素原子構造を持つ、Li、Na、K、Ca等)を挙げることができる。
以上、本発明の代表的な実施形態について説明したが、本発明はこれらのみに限定されるものではなく、種々の設計変更が可能であり、それら設計変更は全て本発明の技術的範囲に含まれる。
図4に示す構造を有する発熱装置を用いて、本発明の発熱方法による発熱量の検証を行った。なお、反応体(金属微粒子)にはNiを用いた。反応炉本体は円筒形で、ICFフランジで各部品に接続している。実際に用いた発熱装置の反応炉本体の概観写真を図5に示す。反応炉本体には、ヒーター、放電電極、温度計測が付属している。なお、図5における炉の右部は覗き窓であり、コバールガラスの覗き窓が付いている。また、反応炉本体には真空排気系が付属している。
反応炉本体はSUS316製であり、容積は2000cm3、重量は16kgとした。また、周囲にはヒーターを巻き付けている。ヒーターは、ステンレス被覆で長さ200cm、500Wの容量で、650℃まで昇温することが可能である。炉内の電極は、太さ3mmのPd管の先端部50mmに、太さ1mm、長さ200mm(重量2.82g)のPd線を巻きつけた放電用部品とした。
電極は本体から絶縁しており、電極極性を変えることができる。反応炉内壁面はNi網で覆っている。Ni網は500mm×500mmの大きさであり、線材は直径0.15mm、目のサイズは50mesh、重さは40gとした。当該Ni網2枚が炉内面の中央部に取り付けられている。Ni網はNiの板(厚さ0.5mm、幅5mm、長さ500mm)で押さえることで固定されており、炉内壁面と接触させて熱伝導を保つように取り付けられている。
反応炉と校正ヒーターは、アクリル製の断熱箱の内部に設置した。アクリル製の断熱箱は幅400mm、奥行き750mm、高さ700mmで、側面の底近くと上面に50mmの空気通過口が設けられている。また、上面の空気通過口の上には15V、10WのDCフアンが付いている。下空気通過口の中央と上空気通過口の中央におけるフアンの直下には、それぞれ3個の熱電対を設置した。DCファンは定電圧電源から一定電圧15.5V、一定電流0.42A、すなわち6.51Wの電力を供給した。この電圧電流データは、PCに連続的に集積した。DCファンの空気流量は株式会社Custom製のデジタル風速計CW−60で校正した。CW−60は熱電式風速計で、0.2−20m/sのレンジを持ち、分解能は0.1m/s、測定温度範囲は0〜50℃である。
図6に装置配置の概略図を示す。反応炉を右側、制御系、測定系、を左側に示している。左下から、入力電源、電力入力分析器(Yokogawa,PZ4000)、データロガー(Agilent,34970A)、データ集積用PCとなっている。炉圧力測定器はMKSバラトロンを使用した。炉温度6か所、電流、電圧、更に空気の入口及び出口の2箇所の温度データをロガーに集め、5秒毎にPCに集積した。
図7に炉の反応熱測定の概念図を示す。断熱箱に反応炉と校正用ヒーターを同じ位置に設置し、一定量の空気を炉下部通過口から流入させる。当該取り入れ口の温度を白金測温体で測定する。上部空気通過口にはDCファンがあり、開口部とファン下部にも白金測温体を取り付けている。ファン下部に白金測温体を取り付けた理由は、ファンから発生する熱の影響を熱電対が受けないようにするためである。
熱測定の計算は次の通りである。
電力入力Input powerは、
式で求められる。ここでΔWは時々の電力で、Δtはデータの集積時間間隔である。
熱出力Output powerは、
で求める。ここで V = 風速(m/s)、S = 空気出口断面積(m2):8.2×10−3、ρ = 空気密度(kg/m3):1.293kg/m3、Hc= 空気熱容:1.006kJ/kg/deg、V:風速測定器による風速であり、近似的に(3)式で実験的に求められる。
ここでAは定数で‐3.7、Bも定数で4、wも定数で1.375、更にWbはブロワー入力(watt)であり、dTは空気入口と出口の温度差:(Tout−Tin)で表される。
電力入力Input powerは、
熱出力Output powerは、
風量は、CW−60のセンサー部を図6の風の出口ホルダーにおけるファン直下で測定した。DCファンの入力と風速(中心部)の関係を実験的に求めた結果を図8に示す。図中の黒丸印が実測値であり、点線は近似式である。なお、近似式は(3)式と同一である。試験ではDCファンの入力データを集積したが、入力は常に一定入力4Wとした。
理論的に、空気流通量と空気温度差、及び空気熱容量から熱量を求めることができる。しかし、誤差などが考えられるために、校正用のヒーターを使い、入力を変化させて熱量の校正を行った。また、得られた校正値から空気出口での風量の値を校正した。校正結果を図9に示す。ヒーター入力を100Wとして、60ks間電力を供給し、出力が一定になった後、入力を切り、その後出力が0になるまでの熱量を求めた。入力は100(W)×60(ks)=6.22kJとなり、出力は5.84MJとなる。その結果、Out/In=0.938となり、熱の校正値の信頼性は極めて高い。
次に、反応炉に同じ電力100Wを、熱出力が一定になるまで供給して、校正データと比較した。この場合、図10に示すように、熱出力は安定せず、時間とともに増加している。71ksで入力を止めて出力計算をしたところ、入力エネルギー7.23MJに対して、出力エネルギーは14.16MJとなった。Out/In=1.96となり、入力の約2倍の熱出力が認められた。
同様にして入力を変化させて、校正試験と熱発生試験を行った。図11は40〜248W入力で出力が一定になった後、入力を切り、その後の熱出力を調べた校正試験の結果である。出力は入力と殆ど変わらないことが分かる。
これに対し、反応炉に種々の入力を行った場合の熱発生試験の結果を図12に示す。これらの試験は校正試験と異なる挙動を示しており、出力が時間と共に増加していることが分かる。一例として、200Wの入力を65ks行った結果、熱出力は380Wに達し、Out/In比は1.882となった。
同様にして、種々の条件で試験を行った。真空中で行った試験例と校正ヒーターを箱中に置いて行った試験、発熱試験の結果をまとめて図13に示す。横軸は入力電力であり、縦軸は測定発熱量から入力電気エネルギーを差し引いたものである。校正ヒーターの結果は入力が大きいと温度が上がり、放射損失が大きくなると、過剰熱量はマイナス側に振れていく。炉内に水素ガスが無い真空の場合、過剰熱量は極僅かである。これらに対し、過剰熱発生試験では、入力が大きい場合、炉体が加熱されて過剰熱量が大きくなることが分かる。
過剰エネルギーと炉体温度の関係を図14に示す。温度が高いほど過剰熱量が大きくなっている。例えば過剰エネルギーWexは、100℃の時に100W、200℃では315W、250℃では480Wに達している。加えて、室温付近でも10W〜20Wの過剰エネルギーが発生していることが確認できる。
図14の温度を絶対温度の逆数で表示すると、図15に示す関係が得られる。過剰エネルギーは1/Tr=0.001となり、即ち、700℃程度ではkWオーダーに達すると考えられる。また、炉体温度の指数関数的に過剰エネルギーが増えることが確認できる。図14の100〜523℃の直線部分から、反応活性化エネルギーを求めると、0.165eV/K/atomとなる。
2・・・電極、
4・・・金属基板、
6・・・Pt層、
8・・・Pd層、
10・・・Ni層、
12・・・第二Pd層、
14・・・第二Pt層、
20・・・反応炉本体、
22・・・金属薄板、
24・・・放電線、
30・・・発熱装置。
4・・・金属基板、
6・・・Pt層、
8・・・Pd層、
10・・・Ni層、
12・・・第二Pd層、
14・・・第二Pt層、
20・・・反応炉本体、
22・・・金属薄板、
24・・・放電線、
30・・・発熱装置。
Claims (7)
- 粒径が100nm〜1000nmの微粒子から成る反応体領域を有する金属基板と、
前記金属基板の表面に形成された厚さが1nm〜10nmのPt層と、
前記Pt層の表面に形成された厚さが1nm〜10nmのPd層と、
前記Pd層の表面に形成された厚さが1nm〜5nmのNi層と、
前記Ni層の表面に形成された厚さが1nm〜10nmの第二Pd層と、
前記第二Pd層の表面に形成された厚さが1nm〜5nmの第二Pt層と、を有し、
前記微粒子がPd、Ni、LaNi5、YNi5、MmNi5、TiFe、Mg、NiAl、LiAlから選択される少なくとも一つの組成を有すること、
を特徴とする発熱装置用電極。 - 前記金属基板がNi基板であること、
を特徴とする請求項1に記載の発熱装置用電極。 - 略円筒形の反応炉本体部と、
加熱部と、
陽極部と、
陰極部と、を有し、
前記加熱部は前記反応炉本体部の外周近傍に配置され、
前記陽極部は前記反応炉本体部の内側に、前記反応炉本体部の中心軸に沿って配置され、
前記陰極部は前記反応炉本体部の内壁に配置され、
前記陰極部は請求項1又は2に記載の発熱装置用電極であること、
を特徴とする発熱装置。 - 前記陽極部がパラジウム管の先端部に前記パラジウム管よりも細いパラジウム線を巻き付けた放電用部品であること、
を特徴とする請求項3に記載の発熱装置。 - 前記陽極部と前記陰極部との距離が20mm〜30mmであること、
を特徴とする請求項3又は4に記載の発熱装置。 - 請求項3又は4に記載の発熱装置を用い、
前記発熱装置の内部を真空状態で加熱し、不純物ガスを除去する第一工程と、
前記発熱装置の内部に水素ガスを供給すると共に前記発熱装置の内部を略200℃とした後、前記水素ガスを排気することにより前記水素ガス以外の残留ガスを除去する第二工程と、
前記発熱装置の陽極部と陰極部に交流電圧を印加し、交流放電処理を行う第三工程と、
前記発熱装置の内部の前記水素ガスを重水素ガスに置換し、前記重水素ガスの圧力を10Pa〜100Paとする第四工程と、を有すること、
を特徴とする発熱方法。 - 前記第二工程後における前記発熱装置の内部のH2Oガス濃度を10Pa〜150Paとすること、
を特徴とする請求項6に記載の発熱方法。
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