JP2018155411A - ストーカ式焼却炉 - Google Patents
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Abstract
【課題】火炎の影響を抑制し、燃焼炉内の被燃焼物等の状態を好適に判断することを目的とする。
【解決手段】ストーカ式焼却炉1は、廃棄物2を所定方向に移送しながら燃焼させて灰7を生成する。ストーカ式焼却炉1は、廃棄物2を燃焼する燃焼炉5と、燃焼炉5内に設置され、載置された廃棄物2を移送する火格子6と、廃棄物2の移送方向の下流側から廃棄物2または灰7を撮像するステレオカメラ15とを備える。また、制御装置は、ステレオカメラ15で撮像した撮像データ及びステレオカメラ15の設置位置に基づいて、廃棄物2が燃焼する燃焼領域と灰7との境界である燃え切り点13の位置を導出する。
【選択図】図2
【解決手段】ストーカ式焼却炉1は、廃棄物2を所定方向に移送しながら燃焼させて灰7を生成する。ストーカ式焼却炉1は、廃棄物2を燃焼する燃焼炉5と、燃焼炉5内に設置され、載置された廃棄物2を移送する火格子6と、廃棄物2の移送方向の下流側から廃棄物2または灰7を撮像するステレオカメラ15とを備える。また、制御装置は、ステレオカメラ15で撮像した撮像データ及びステレオカメラ15の設置位置に基づいて、廃棄物2が燃焼する燃焼領域と灰7との境界である燃え切り点13の位置を導出する。
【選択図】図2
Description
本発明は、ストーカ式焼却炉に関するものである。
廃棄物等の被燃焼物を焼却処理する焼却炉として、ストーカ式焼却炉が用いられている。ストーカ式焼却炉は、固定段と可動段とを交互に配置してなる火格子を備え、油圧装置により可動段を往復移動させることにより、火格子上で、ホッパから投入された被燃焼物の撹拌と移送を行いながら乾燥及び燃焼を行う。乾燥及び燃焼された被燃焼物は、灰となり、焼却炉内から排出される。このようなストーカ式焼却炉では、火格子上の被燃焼物や灰の状態を把握することが燃焼効率の向上等のために、重要である。ストーカ式焼却炉において、火格子上の被燃焼物等の状態を把握するものには、例えば、特許文献1や特許文献2がある。
特許文献1には、ストーカ焼却炉の焼却炉本体に設けられたレーザ計測装置からレーザ光をごみ層に照射し、ごみ層からの反射光を検出して、ごみ層の高さを求める装置が開示されている。
また、特許文献2には、ストーカ式焼却炉の上壁部に設けられて火格子上の上面をほぼ全域に亘って撮影し得る2台のカメラ装置を備え、各カメラ装置にて撮影された撮影画像を用いて火格子上のほぼ全域に亘ってごみ(被燃焼物)の体積分布状態を演算する装置が開示されている。また、カメラ装置には赤外線だけを通過し得る赤外線フィルターが取り付けられている。
しかしながら、特許文献1に開示された装置では、焼却炉内の火炎から発せられる光の影響により、反射光を検出するのが困難であり、被燃焼物の状態を正確に把握することができない可能性があった。
また、特許文献2に開示された装置では、カメラ装置がストーカ焼却炉の上壁部に設けられているので、カメラ装置と被燃焼物との間に火炎が位置しているので、被燃焼物を撮像する際に、火炎から発せられる光の影響が大きかった。また、カメラ装置に赤外線フィルターが取り付けられているが、赤外線フィルターだけでは焼却炉内の火炎から発せられる光の影響を排除しきれなかった。このような要因から、火炎の影響の大きい、火炎近傍の被燃焼物の状態を正確に把握することができない可能性があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、火炎の影響を抑制し、燃焼炉内の被燃焼物等の状態を好適に判断することができるストーカ式焼却炉を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のストーカ式焼却炉は以下の手段を採用する。
本発明の一態様に係るストーカ式焼却炉は、被燃焼物を所定方向に移送しながら燃焼させて灰を生成するストーカ式焼却炉であって、前記被燃焼物を燃焼する燃焼炉と、前記燃焼炉内に設置され、載置された前記被燃焼物を前記所定方向に移送する火格子と、前記被燃焼物の移送方向の下流側から前記被燃焼物または灰を撮像するステレオカメラと、前記ステレオカメラで撮像した撮像データ及び前記ステレオカメラの設置位置に基づいて、前記被燃焼物が燃焼する燃焼領域と前記灰との境界である燃え切り点の位置を導出する燃え切り点導出手段を備える。
本発明の一態様に係るストーカ式焼却炉は、被燃焼物を所定方向に移送しながら燃焼させて灰を生成するストーカ式焼却炉であって、前記被燃焼物を燃焼する燃焼炉と、前記燃焼炉内に設置され、載置された前記被燃焼物を前記所定方向に移送する火格子と、前記被燃焼物の移送方向の下流側から前記被燃焼物または灰を撮像するステレオカメラと、前記ステレオカメラで撮像した撮像データ及び前記ステレオカメラの設置位置に基づいて、前記被燃焼物が燃焼する燃焼領域と前記灰との境界である燃え切り点の位置を導出する燃え切り点導出手段を備える。
上記構成では、被燃焼物の移送方向の下流側から被燃焼物または灰を撮像したステレオカメラの撮像データに基づいて、燃え切り点の位置を導出している。よって、ステレオカメラで被燃焼物または灰を撮像する際に、ステレオカメラと撮像対象との間に、被燃焼物が燃焼する際に発生する火炎が位置しない。したがって、ステレオカメラの撮像データに対する、燃焼炉内の火炎の影響を抑制することができる。以上から、燃焼炉内の火炎の影響が抑制された撮像データに基づいて、燃え切り点の導出を行うことができる。
また、燃え切り点導出手段によって、燃え切り点の位置を導出している。これにより、燃え切り点(すなわち、燃焼領域の下流端)が、火格子上のどこに位置しているのかを導出することができる。したがって、例えば、適切な範囲に燃え切り点が位置していない場合には、被燃焼物の供給量や火格子による被燃焼物の移送速度等を調整することで、燃え切り点を適切な範囲に位置させることができる。
本発明の一態様に係るストーカ式焼却炉は、前記ステレオカメラが、前記被燃焼物が燃焼する際に発生する火炎の波長を除去する光学フィルタを有していてもよい。
上記構成では、ステレオカメラが、被燃焼物が燃焼する際に発生する火炎の波長を除去する光学フィルタを有しているので、ステレオカメラの撮像データに対する火炎の影響を抑制することができる。これにより、火炎の影響が抑制された状態で、燃焼領域を判断することができるので、より正確に燃焼領域を判断することができる。燃焼領域を正確に判断することができるので、より正確に、燃え切り点の位置を導出することができる。
被燃焼物が燃焼する際に発生する火炎の波長とは、例えば、被燃焼物が燃焼する際に発生する輝炎が発する光が主に属する波長範囲の波長である。
被燃焼物が燃焼する際に発生する火炎の波長とは、例えば、被燃焼物が燃焼する際に発生する輝炎が発する光が主に属する波長範囲の波長である。
本発明の一態様に係るストーカ式焼却炉は、前記燃え切り点導出手段が、前記撮像データのうち、輝度値が所定の閾値以上である領域を前記燃焼領域と判断してもよい。
上記構成では、撮像データのうち、輝度値が所定の閾値以上である領域を燃焼領域と判断している。これにより、火炎の影響を完全に排除できない場合であっても、火炎の影響が強く表れている所定の閾値以上の輝度値である領域を燃焼領域と判断することで、燃焼領域を好適に判断することができる。したがって、火炎の影響を完全に排除できない場合であっても、燃え切り点の位置を導出することができる。
本発明の一態様に係るストーカ式焼却炉は、前記ステレオカメラによって撮像された前記撮像データ及び前記火格子の高さに基づいて、前記被燃焼物または前記灰の積層高さを導出する積層高さ導出手段を備えていてもよい。
上記構成では、被燃焼物または灰の積層高さを導出することができる。被燃焼物または灰の積層高さとは、所定の位置における火格子の上面から、火格子上に堆積した被燃焼物または灰の頂点までの距離である。
本発明の一態様に係るストーカ式焼却炉は、被燃焼物を所定方向に移送しながら燃焼させて灰を生成するストーカ式焼却炉であって、前記被燃焼物を燃焼する燃焼炉と、前記燃焼炉内に設置され、載置された前記被燃焼物を前記所定方向に移送する火格子と、前記被燃焼物の移送方向の下流側から前記被燃焼物または灰を撮像するステレオカメラと、前記ステレオカメラによって撮像された撮像データ及び前記火格子の高さに基づいて、前記被燃焼物または前記灰の積層高さを算出する積層高さ導出手段を備えている。
上記構成では、燃焼炉内の火炎の影響が抑制された撮像データに基づいて、被燃焼物または灰の積層高さを導出することができる。
本発明の一態様に係るストーカ式焼却炉は、前記積層高さ導出手段が導出した前記被燃焼物または前記灰の積層高さに基づいて、前記被燃焼物または前記灰の積層高さが前記所定方向と直交する方向において略均一となるように、前記燃焼炉内への前記被燃焼物の供給量を調整する第1供給量調整手段を備えていてもよい。
上記構成では、第1供給量調整手段によって、被燃焼物または灰の積層高さが前記所定方向と直交する方向において略均一となるように調整している。したがって、火格子上の被燃焼物または灰の積層高さを前記所定方向と直交する方向において略均一とすることができる。
本発明の一態様に係るストーカ式焼却炉は、前記積層高さ導出手段が導出した前記被燃焼物または前記灰の積層高さに基づいて、前記被燃焼物または前記灰の積層高さが前記所定方向と直交する方向において略均一となるように、前記被燃焼物の移送速度を調整する第1移送速度調整手段を備えていてもよい。
上記構成では、第1移送速度調整手段によって、被燃焼物または灰の積層高さが前記所定方向と直交する方向において略均一となるように調整している。したがって、火格子上の被燃焼物または灰の積層高さを前記所定方向と直交する方向において略均一とすることができる。
本発明の一態様に係るストーカ式焼却炉は、前記積層高さ導出手段が導出した前記被燃焼物または前記灰の積層高さに基づいて、前記被燃焼物または前記灰の積層高さが所定の積層高さよりも高くなるように、前記被燃焼物の供給量を調整する第2供給量調整手段を備えていてもよい。
上記構成では、第2供給量調整手段によって、被燃焼物または灰の積層高さが所定の積層高さよりも高くなるように調整されている。これにより、被燃焼物が燃焼する際に発生する火炎の熱が火格子に伝わるのを、火格子上に積層している被燃焼物または灰が断熱材の役割を果たすことで抑制する。したがって、火炎の熱から火格子を保護することができる。
本発明の一態様に係るストーカ式焼却炉は、前記積層高さ導出手段が導出した前記被燃焼物または前記灰の積層高さに基づいて、前記被燃焼物または前記灰の積層高さが所定の積層高さよりも高くなるように、前記被燃焼物の移送速度を調整する第2移送速度調整手段を備えていてもよい。
上記構成では、第2移送速度調整手段によって、被燃焼物または灰の積層高さが所定の積層高さよりも高くなるように調整されている。これにより、被燃焼物が燃焼する際に発生する火炎の熱が火格子に伝わるのを、火格子上に積層している被燃焼物または灰が断熱材の役割を果たすことで抑制する。したがって、火炎による火格子の損傷を抑制することができる。
本発明によれば、燃焼炉内の被燃焼物等の状態を好適に判断することができる。
以下に、本発明に係るストーカ式焼却炉の一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1はストーカ式焼却炉1の概略図である。図1に示すように、本実施形態にかかるストーカ式焼却炉1は、ストーカ式焼却炉1内に廃棄物(被燃焼物)2を供給する投入ホッパ3と、ストーカ式焼却炉1内に供給された廃棄物2を定量的に燃焼炉5内に供給するフィーダ4と、廃棄物2を燃焼して灰を生成する燃焼炉5とを備える。燃焼炉5内には、フィーダ4により供給され、載置された廃棄物2を混合攪拌しつつ所定方向に移送しながら乾燥・燃焼させる金属製の火格子6と、廃棄物2が燃焼することで生成される灰7を排出する灰シュート8とが配置されている。ストーカ式焼却炉1は、さらに、火格子6に下方から一次空気を供給する一次空気供給装置11と、ストーカ式焼却炉1内に二次空気を供給する二次空気供給装置12とを備える。なお、図1中の符号10は、廃棄物2が燃焼する際に発生する火炎を示している。
図1はストーカ式焼却炉1の概略図である。図1に示すように、本実施形態にかかるストーカ式焼却炉1は、ストーカ式焼却炉1内に廃棄物(被燃焼物)2を供給する投入ホッパ3と、ストーカ式焼却炉1内に供給された廃棄物2を定量的に燃焼炉5内に供給するフィーダ4と、廃棄物2を燃焼して灰を生成する燃焼炉5とを備える。燃焼炉5内には、フィーダ4により供給され、載置された廃棄物2を混合攪拌しつつ所定方向に移送しながら乾燥・燃焼させる金属製の火格子6と、廃棄物2が燃焼することで生成される灰7を排出する灰シュート8とが配置されている。ストーカ式焼却炉1は、さらに、火格子6に下方から一次空気を供給する一次空気供給装置11と、ストーカ式焼却炉1内に二次空気を供給する二次空気供給装置12とを備える。なお、図1中の符号10は、廃棄物2が燃焼する際に発生する火炎を示している。
火格子6は、固定段(図示省略)と可動段(図示省略)とを交互に配置してなり、油圧装置(図示省略)により可動段を往復移動させることにより、火格子6上で、投入ホッパ3から投入された廃棄物2の移送を行う。また、火格子6は、全体として、廃棄物2の移送方向の下流側が低くなるように、水平面に対して所定角度θh(図3参照)を有するように傾斜している。
図2及び図3に示すように、ストーカ式焼却炉1は、ステレオカメラ15を備えている。ステレオカメラ15は、火格子6の廃棄物2の移送方向の下流端部6aから、さらに下流方向であって、燃焼炉の外に配置される。火格子6の下流端部6aとステレオカメラ15とは、所定距離L(図3参照)だけ離間して配置される。また、ステレオカメラ15の撮像部15aは、火格子6の下流端部6aの高さ位置よりも、所定高さhc(図3参照)だけ高い位置に配置され、水平面に対して所定角度θcを有する方向を撮像している。ステレオカメラ15は、廃棄物2の移送方向の下流側から、火格子6上の廃棄物2および灰7を撮像する。
ステレオカメラ15は、図2に示すように、右カメラ15R及び左カメラ15Lを有する。ステレオカメラ15は、右カメラ15R及び左カメラ15Lで同時に、ステレオカメラ15から所定距離(図3でいうz)離れた地点の廃棄物2および/または灰7を撮像することにより、撮像地点の奥行き方向の情報も記録することができる。奥行き方向とは、図2におけるZ軸方向である。
また、ステレオカメラ15には、光学フィルタ(図示省略)が取り付けられている。ステレオカメラ15は、光学フィルタを介して、火格子6上の廃棄物2または灰7等を撮像する。光学フィルタは、所定の波長範囲の光以外を除去し、所定の波長範囲の光のみを透過させるフィルタである。本実施形態に係る光学フィルタは、840nm〜860nmの波長範囲の光のみを透過させる。
ストーカ式焼却炉1は、ステレオカメラ15の撮像データ等から、固体層9の高さ及び、ステレオカメラ15から廃棄物2が燃焼する燃焼領域と灰7との境界である燃え切り点13までの距離を導出する画像処理部(燃え切り点導出手段、積層高さ導出手段)と、画像処理部が処理した情報に基づいて燃焼炉5内への廃棄物2の供給量を調整する廃棄物供給量調整部(第1供給量調整手段、第2供給量調整手段)と、画像処理部が処理した情報に基づいて廃棄物2の移送速度を調整する廃棄物移送速度調整部(第1移送速度調整手段、第2移送速度調整手段)と、を有する制御装置(図示省略)を備えている。なお、固体層9とは、本実施形態では、火格子6上に積層する廃棄物2または灰7のことを意味する。
制御装置は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体等から構成されている。そして、各種機能を実現するための一連の処理は、一例として、プログラムの形式で記憶媒体等に記憶されており、このプログラムをCPUがRAM等に読み出して、情報の加工・演算処理を実行することにより、各種機能が実現される。なお、プログラムは、ROMやその他の記憶媒体に予めインストールしておく形態や、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶された状態で提供される形態、有線又は無線による通信手段を介して配信される形態等が適用されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等である。なお、記憶媒体には、火格子6の図面や設置情報等も記憶されている。
次に、画像処理部が実行する、火格子6上に積層した固体層9の高さ及びステレオカメラ15から燃え切り点13までの距離を導出する処理について、図4のフローチャート及び図5を用いて説明する。
まず、制御装置は、ステレオカメラ15からステレオカメラ15が撮像したステレオ画像(撮像データ)を取得するステレオ画像取得処理を行う(ステップS1)。次に、ステップS1で取得したステレオ画像の輝度値の情報を取得する輝度値情報取得処理を行う(ステップS2)。
次に、ステップS3では、ステップS2で取得した輝度値情報に基づいて、ステレオ画像の輝度値を判断する。そして、最大輝度値の9割以上の輝度値の範囲は、廃棄物2が燃焼する際に発生する火炎10により輝度値が飽和していると判断する。すなわち、最大輝度値の9割以上の輝度値の範囲は、廃棄物2が燃焼している燃焼領域であると判断し、最大輝度値の9割以下の輝度値の範囲内において、評価する画素Pl(xL,yL)及びPr(xR,yL)を選択する(ステップS3)。なお、ここでいう最大輝度値の9割以下の輝度値の範囲とは、例えば、255階調で輝度値を評価した場合、230階調以下の輝度値の範囲である。また、本実施形態で説明する燃焼領域と判断する輝度値の範囲は、一例であり、最大輝度値の9割以上であってもよく、9割以下であってもよい。すなわち、評価する画素Pl(xL,yL)及びPr(xR,yL)を選択する範囲も、最大輝度値の9割以下の範囲でなくてもよい。また、輝度値の評価は、255階調でなくてもよい。例えば、255階調以下であってもよく、255階調以上であってもよい。
ステップS3で、評価する画素Pl(xL,yL)及びPr(xR,yL)を選択したら、次に、2つの座標の相関を評価する(ステップS4)。2つの座標に相関がないと評価された場合には、ステップS3に戻る。2つの座標に相関があると評価された場合には、ステップS5に進む。
ステップS3で、評価する画素Pl(xL,yL)及びPr(xR,yL)を選択したら、次に、2つの座標の相関を評価する(ステップS4)。2つの座標に相関がないと評価された場合には、ステップS3に戻る。2つの座標に相関があると評価された場合には、ステップS5に進む。
ステップS5では、右カメラ15Rで撮像された画像及び左カメラ15Lで撮像された画像である2枚の画像から以下(1)から(3)の式にて選択した点の座標値であるP(x,y,z)を導出する。なお、xは、カメラを中心として目標対象物(もしくは、目標対象地点)の左右頂点座標を示し、yは、カメラを中心として目標対象物の上下方向頂点座標を示し、zは、カメラからの奥行きを示す。
z=B×f/(xL−xR)・・・(1)
x=xL×B/(xL−xR)・・・(2)
y=yL×B/(xL−xR)・・・(3)
但し、B:右カメラ15Rと左カメラ15Lとの間隔
f:右カメラ15R及び左カメラ15Lのカメラ焦点距離
xL−xR:視差
xL:左カメラで評価している水平座標
yL:左カメラで評価している垂直座標
である。
z=B×f/(xL−xR)・・・(1)
x=xL×B/(xL−xR)・・・(2)
y=yL×B/(xL−xR)・・・(3)
但し、B:右カメラ15Rと左カメラ15Lとの間隔
f:右カメラ15R及び左カメラ15Lのカメラ焦点距離
xL−xR:視差
xL:左カメラで評価している水平座標
yL:左カメラで評価している垂直座標
である。
次に、左カメラ15Lが撮像した画像を用いてPl点のテクスチャ情報(1)を導出する(ステップS6)。なお、テクスチャ情報とは、画像左下を(0,0)、右上を(1,1)として画像中の画素情報を規格化した座標である。次に、以下(4)の式を用いて、導出したPl点の奥行き位置でのカメラ視野範囲Aを導出する(ステップS7)。カメラ視野範囲Aを導出することで、分布評価したい位置(Pl点)のテクスチャ情報(1)を用いて、画像上のどの高さに相当するかが判断可能となる。
A=z×S/f・・・(4)
但し、z:評価対象とした点の奥行距離
S:カメラのイメージセンササイズ
f:レンズ焦点距離
である。
A=z×S/f・・・(4)
但し、z:評価対象とした点の奥行距離
S:カメラのイメージセンササイズ
f:レンズ焦点距離
である。
次に、ステレオカメラ15と火格子6との高さ関係及び傾斜関係を、記憶媒体に記憶した図面や設置情報等を元に評価し、対象となる奥行位置での火格子6の座標位置を画像上で予測しテクスチャ情報(2)として割付ける(ステップS8)。次に、ステップS6で導出したテクスチャ情報(1)とステップS8で割付けたテクスチャ情報(2)との差を導出し、この差を実距離に置き換え、固体層9の高さhz(図3参照)を導出する(ステップS9)。次に、他の座標について評価を行う必要があるかを判断する(ステップS10)。評価をする必要がある場合には、ステップS3に戻る。評価をする必要がない場合には、ステップS11に進む。
ステップS11では、導出した座標値のうち、最も奥行距離(Z軸上の距離)が長い座標値を水平位置(X軸上の位置)毎に抽出して、最も奥行距離が長い座標値に対応する位置を燃え切り点13と判断する。そして、水平位置毎のステレオカメラ15から燃え切り点13までの距離を導出する(ステップS11)。詳細には、導出した座標値は、最大輝度値の9割以下の輝度値の範囲内のものなので(ステップS3からステップS5参照)、廃棄物が移送されながら燃焼して灰7となることを考慮すると、最も奥行距離が長い座標値が、廃棄物2が燃焼する燃焼領域と、廃棄物2が燃焼することで生成される灰7との境界である燃え切り点13と判断することができる。したがって、ステレオカメラ15と、最も奥行距離が長い座標値との距離を導出することで、ステレオカメラ15から燃え切り点13までの距離zを導出することができる。ステップS11を実行すると本処理は終了する。なお、本実施形態では、テクスチャ情報を用いて固体層9の高さhzを導出したが、火格子端部から距離zにおけるカメラ光学中心高さhh(図3参照)と、観測距離zにおける火格子6本体の高さh1とを用いて、固体層9の高さhzを導出してもよい。
以上の処理によって、画像処理部は、火格子6上の固体層9の高さ(例えば、図3のhz)と、ステレオカメラ15から燃え切り点13までの距離(例えば、図3のz)を導出している。ステレオカメラ15から燃え切り点13までの距離を導出しているので、火格子6上のどの位置に燃え切り点13が位置するかを判断することができる。また、燃え切り点13よりも廃棄物2の移送方向の上流側は、廃棄物2が燃焼する燃焼領域であるので、燃え切り点13の位置が判断できることで、火格子6上の燃焼領域の下流端の位置を判断することができる。
廃棄物供給量調整部は、画像処理部の導出した、固体層9の高さhzや火格子6上の燃焼領域の下流端の位置(燃え切り点13の位置)に基づいて、投入ホッパ3に廃棄物2を投入する際に用いられるコンベア(図示省略)の速度や、フィーダ4の移動周期を調整することで、燃焼炉5内に供給される廃棄物2の供給量を調整する。
廃棄物移送速度調整部は、画像処理部の導出した、固体層9の高さや火格子6上の燃焼領域の下流端の位置(燃え切り点の位置)に基づいて、火格子6の動作速度や火格子6の動作周期を調整することで、火格子6上を廃棄物2の移送速度を調整する。
廃棄物移送速度調整部は、画像処理部の導出した、固体層9の高さや火格子6上の燃焼領域の下流端の位置(燃え切り点の位置)に基づいて、火格子6の動作速度や火格子6の動作周期を調整することで、火格子6上を廃棄物2の移送速度を調整する。
制御装置は、以下の制御モードを実行する。
〔燃焼領域調整モード〕
制御装置は、画像処理部が導出した燃焼領域の下流端のZ軸方向の位置(燃え切り点13のZ軸方向の位置)に基づいて、火格子6上で適切な範囲に燃焼領域の下流端が位置しているかを判断する。適切な範囲とは、例えば、廃棄物2を燃焼する際に発生する火炎が、燃焼炉5を構成する炉壁17(図1参照)と干渉しない範囲である。燃焼領域が適切な範囲に位置していない場合には、廃棄物供給量調整部または廃棄物移送速度調整部によって、燃焼炉5内に供給される廃棄物2の供給量または火格子6上を廃棄物2の移送速度を調整する。
〔燃焼領域調整モード〕
制御装置は、画像処理部が導出した燃焼領域の下流端のZ軸方向の位置(燃え切り点13のZ軸方向の位置)に基づいて、火格子6上で適切な範囲に燃焼領域の下流端が位置しているかを判断する。適切な範囲とは、例えば、廃棄物2を燃焼する際に発生する火炎が、燃焼炉5を構成する炉壁17(図1参照)と干渉しない範囲である。燃焼領域が適切な範囲に位置していない場合には、廃棄物供給量調整部または廃棄物移送速度調整部によって、燃焼炉5内に供給される廃棄物2の供給量または火格子6上を廃棄物2の移送速度を調整する。
詳細には、燃焼領域の下流端のZ軸方向の位置が、所定の範囲よりも廃棄物移送方向の上流側に位置している場合には、廃棄物供給量調整部によって廃棄物2の供給量を増加させ、廃棄物移送速度調整部によって廃棄物2の移送速度を速める。また、燃焼領域の下流端のZ軸方向の位置が、所定の範囲よりも廃棄物移送方向の下流側に位置している場合には、廃棄物供給量調整部によって廃棄物2の供給量を減少させ、廃棄物移送速度調整部によって廃棄物2の移送速度を遅くする。このような制御を行うことで、燃焼領域の下流端のZ軸方向の位置を、所定の範囲内に位置させることができる。
なお、当該制御は一例であって、これに限定されるものではない。
なお、当該制御は一例であって、これに限定されるものではない。
〔固体層高さ調整モード〕
制御装置は、画像処理部が導出した固体層9の高さに基づいて、所定のZ軸地点における、X軸上の位置毎の固体層9の高さが、適正固体層高さの範囲内であるか否かを判断する。適正固体層高さの範囲内ではないX軸上の位置が存在する場合には、廃棄物供給量調整部または廃棄物移送速度調整部によって、燃焼炉5内に供給される廃棄物2の供給量または火格子6上を廃棄物2の移送速度を調整することで、各位置での固体層9の高さが、適正固体層高さの範囲内にする。また、適正固体層高さの範囲内ではない位置が存在しない場合には、調整等は行わない。具体的には、図6に示すように、全てのX軸上の位置(水平分布)における固体層9の高さが適正固体層高さの範囲内である場合には、調整等は行わない。なお、図6では、所定のZ軸地点として、燃え切り点13直前(燃え切り点よりもわずかに、廃棄物2の移送方向の下流)の地点のX軸上の位置毎の固体層9の高さを導出している。なお、X軸は、廃棄物2が移送される方向と直交する方向に延びる軸である。
制御装置は、画像処理部が導出した固体層9の高さに基づいて、所定のZ軸地点における、X軸上の位置毎の固体層9の高さが、適正固体層高さの範囲内であるか否かを判断する。適正固体層高さの範囲内ではないX軸上の位置が存在する場合には、廃棄物供給量調整部または廃棄物移送速度調整部によって、燃焼炉5内に供給される廃棄物2の供給量または火格子6上を廃棄物2の移送速度を調整することで、各位置での固体層9の高さが、適正固体層高さの範囲内にする。また、適正固体層高さの範囲内ではない位置が存在しない場合には、調整等は行わない。具体的には、図6に示すように、全てのX軸上の位置(水平分布)における固体層9の高さが適正固体層高さの範囲内である場合には、調整等は行わない。なお、図6では、所定のZ軸地点として、燃え切り点13直前(燃え切り点よりもわずかに、廃棄物2の移送方向の下流)の地点のX軸上の位置毎の固体層9の高さを導出している。なお、X軸は、廃棄物2が移送される方向と直交する方向に延びる軸である。
当該モードを詳細に説明すると、固体層9の高さが、適正固体層高さの範囲の下限値よりも低いX軸上の位置が存在する場合には、廃棄物供給量調整部によって廃棄物2の供給量を増加させ、廃棄物移送速度調整部によって廃棄物2の移送速度を速める。固体層9の高さが、適正固体層高さの範囲の上限値よりも高いX軸上の位置が存在する場合には、廃棄物供給量調整部によって廃棄物2の供給量を減少させ、廃棄物移送速度調整部によって廃棄物2の移送速度を速める。このような制御を行うことで、各位置での固体層9の高さが、適正固体層高さの範囲内となるようにすることができる。
なお、当該制御は一例であって、これに限定されるものではない。例えば、適正固体層高さの範囲内にない位置が所定の割合以上存在した場合に、廃棄物供給量調整部または廃棄物移送速度調整部によって、燃焼炉5内に供給される廃棄物2の供給量または火格子6上を廃棄物2の移送速度を調整してもよい。
なお、当該制御は一例であって、これに限定されるものではない。例えば、適正固体層高さの範囲内にない位置が所定の割合以上存在した場合に、廃棄物供給量調整部または廃棄物移送速度調整部によって、燃焼炉5内に供給される廃棄物2の供給量または火格子6上を廃棄物2の移送速度を調整してもよい。
〔固体層高さ均一調整モード〕
制御装置は、画像処理部が導出した固体層9の高さに基づいて、所定のZ軸地点における、X軸上の位置毎の固体層9の高さのうち、最も高い固体層高さと、最も低い固体層高さとの差分が、適正な範囲内であるか否かを判断する。当該差分が、適正な範囲内ではない場合には、廃棄物供給量調整部または廃棄物移送速度調整部によって、燃焼炉5内に供給される廃棄物2の供給量または火格子6上を廃棄物2の移送速度を調整する。すなわち、固体層高さが略均一となるように調整を行う。適正な範囲とは、最も高い固体層高さと、最も低い固体層高さとの差分が、比較的小さくなる範囲である。具体的には、後述する燃焼炉5内の一酸化炭素濃度(CO)が抑制することができる範囲内である。
制御装置は、画像処理部が導出した固体層9の高さに基づいて、所定のZ軸地点における、X軸上の位置毎の固体層9の高さのうち、最も高い固体層高さと、最も低い固体層高さとの差分が、適正な範囲内であるか否かを判断する。当該差分が、適正な範囲内ではない場合には、廃棄物供給量調整部または廃棄物移送速度調整部によって、燃焼炉5内に供給される廃棄物2の供給量または火格子6上を廃棄物2の移送速度を調整する。すなわち、固体層高さが略均一となるように調整を行う。適正な範囲とは、最も高い固体層高さと、最も低い固体層高さとの差分が、比較的小さくなる範囲である。具体的には、後述する燃焼炉5内の一酸化炭素濃度(CO)が抑制することができる範囲内である。
当該モードを詳細に説明すると、当該差分が、適正な範囲内ではない場合には、廃棄物供給量調整部によって廃棄物2の供給量を減少させ、廃棄物移送速度調整部によって廃棄物2の移送速度を速める。このような制御を行うことで、最も高い固体層高さと、最も低い固体層高さとの差分が、適正な範囲内となる。
なお、当該制御は一例であって、これに限定されるものではない。
なお、当該制御は一例であって、これに限定されるものではない。
本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
本実施形態では、ステレオカメラ15の撮像データに基づいて、画像処理部によって、燃え切り点13の位置及び固体層9の高さを導出している。したがって、燃え切り点13の位置及び固体層9の高さを定量的に遂次導出し、評価することができる。
また、廃棄物2の移送方向の下流側から廃棄物2または灰7を撮像したステレオカメラ15の撮像データに基づいて、燃え切り点13の位置及び固体層9の高さを導出している。よって、ステレオカメラ15で廃棄物2または灰7を撮像する際に、ステレオカメラ15と撮像対象(廃棄物2または灰7)との間に、廃棄物2が燃焼する際に発生する火炎10が位置しない。したがって、ステレオカメラ15の撮像データに対する、燃焼炉5内の火炎10の影響を抑制することができる。以上から、燃焼炉5内の火炎10の影響が抑制された撮像データに基づいて、燃え切り点13の位置及び固体層9の高さを導出することができる。
本実施形態では、ステレオカメラ15の撮像データに基づいて、画像処理部によって、燃え切り点13の位置及び固体層9の高さを導出している。したがって、燃え切り点13の位置及び固体層9の高さを定量的に遂次導出し、評価することができる。
また、廃棄物2の移送方向の下流側から廃棄物2または灰7を撮像したステレオカメラ15の撮像データに基づいて、燃え切り点13の位置及び固体層9の高さを導出している。よって、ステレオカメラ15で廃棄物2または灰7を撮像する際に、ステレオカメラ15と撮像対象(廃棄物2または灰7)との間に、廃棄物2が燃焼する際に発生する火炎10が位置しない。したがって、ステレオカメラ15の撮像データに対する、燃焼炉5内の火炎10の影響を抑制することができる。以上から、燃焼炉5内の火炎10の影響が抑制された撮像データに基づいて、燃え切り点13の位置及び固体層9の高さを導出することができる。
また、画像処理部によって、燃え切り点13(すなわち、燃焼領域の下流端)の、火格子6上の位置を導出することができる。また、燃焼領域調整モードによって、火格子6上の適切な範囲に燃焼領域の下流端が位置していない場合には、廃棄物2の供給量や火格子6による廃棄物2の移送速度を調整することで、燃焼領域の下流端を適切な範囲に位置させることができる。燃焼領域の下流端を適切な範囲に位置させることで、燃焼領域で発生する火炎10が所定の範囲に収まり、火炎10と燃焼炉5の炉壁17(図1参照)との距離を適切に保つことができる。したがって、火炎10の熱で燃焼炉5の炉壁17が損傷することを抑制することができる。また、燃焼領域の下流端を適切な範囲に位置させることで、燃焼し切っていない廃棄物2が灰シュート8から排出されることを防止することができる。
また、ステレオカメラ15が、840nm〜860nmの波長範囲の光のみを透過させる光学フィルタを有し、光学フィルタを介して、火格子6上の廃棄物2または灰7を撮像している。廃棄物2が燃焼する際に発生する輝炎が発する光が主に属する波長範囲は、500nm〜800nm及び900nm以上であるので、840nm〜860nmの波長範囲の光のみを透過させる光学フィルタを用いることで、ステレオカメラ15の撮像データに対する輝炎の影響を大幅に抑制することができる。これにより、輝炎の影響が抑制された状態で、燃焼領域を判断することができるので、より正確に燃え切り点13の位置及び固体層9の高さを判断することができる。
また、撮像データのうち、最大輝度値の9割以上の輝度値の範囲は、廃棄物2が燃焼する際に発生する火炎10により輝度値が飽和していると判断する。これにより、火炎10の影響を完全に排除できない場合であっても、火炎10の影響が強く表れている最大輝度値の9割以上の輝度値の範囲である領域を燃焼領域と判断することで、燃焼領域を好適に判断することができる。したがって、火炎10の影響を完全に排除できない場合であっても、燃え切り点13の位置及び固体層9の高さを導出することができる。
また、固体層高さ調整モードによって、所定のZ軸上の地点におけるX軸上の位置毎の固体層9の高さが、適正固体層高さの範囲内となるようにしている。これにより、固体層の高さが一定量以上に保つことができるので、固体層9が断熱材の役割を果たし、廃棄物2の燃焼の際に発生する火炎10の熱が金属製の火格子6に過剰に伝わることを防止することができる。したがって、火炎10による火格子6の損傷を抑制することができる。
また、固体層高さ均一調整モードによって、所定のZ軸地点における、X軸上の位置毎の固体層9の高さのうち、最も高い固体層高さと、最も低い固体層高さとの差分が、適正な範囲内となるようにしている。図7に示すように、最も高い固体層高さと最も低い固体層高さとの差分が小さいと、燃焼炉5内で発生する一酸化炭素(CO)の濃度が低くなることが実証実験によって判明した。したがって、本実施形態では、燃焼炉内で発生する一酸化炭素の濃度を低減することができる。なお、図7における固体層分布とは、最も高い固体層高さと最も低い固体層高さとの差分を意味する。また、図7中の白色のひし形は、燃え切り点13直前の地点での差分を表し、黒色の四角は、燃え切り点13後流(燃え切り点13直前よりも、さらに廃棄物2の移送方向の下流側)の地点での差分を表している。どちらの地点においても、固体層分布が小さいと、燃焼炉5内で発生する一酸化炭素の濃度が低くなることがわかる。
また、図8は、最も高い固体層高さと最も低い固体層高さとの差分が小さい場合と、最も高い固体層高さと最も低い固体層高さとの差分が大きい場合とを例示している。白色四角で示したように、最も高い固体層高さと最も低い固体層高さとの差分が小さい場合には、燃焼炉5内で発生する一酸化炭素の濃度が低くなる。一方、黒色三角で示したように、最も高い固体層高さと最も低い固体層高さとの差分が大きい場合には、燃焼炉5内で発生する一酸化炭素の濃度が高くなる。
なお、本発明は、上記実施形態にかかる発明に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、適宜変形が可能である。例えば、制御装置が実行する3つのモードは、互いに組み合わせてもよい。
1 ストーカ式焼却炉
2 廃棄物(被燃焼物)
3 投入ホッパ
4 フィーダ
5 燃焼炉
6 火格子
7 灰
8 灰シュート
9 固体層
10 火炎
13 燃え切り点
15 ステレオカメラ
2 廃棄物(被燃焼物)
3 投入ホッパ
4 フィーダ
5 燃焼炉
6 火格子
7 灰
8 灰シュート
9 固体層
10 火炎
13 燃え切り点
15 ステレオカメラ
Claims (9)
- 被燃焼物を所定方向に移送しながら燃焼させて灰を生成するストーカ式焼却炉であって、
前記被燃焼物を燃焼する燃焼炉と、
前記燃焼炉内に設置され、載置された前記被燃焼物を前記所定方向に移送する火格子と、
前記被燃焼物の移送方向の下流側から前記被燃焼物または灰を撮像するステレオカメラと、
前記ステレオカメラで撮像した撮像データ及び前記ステレオカメラの設置位置に基づいて、前記被燃焼物が燃焼する燃焼領域と前記灰との境界である燃え切り点の位置を導出する燃え切り点導出手段と、
を備えるストーカ式焼却炉。 - 前記ステレオカメラは、前記被燃焼物が燃焼する際に発生する火炎の波長を除去する光学フィルタを有している請求項1に記載のストーカ式焼却炉。
- 前記燃え切り点導出手段は、前記撮像データのうち、輝度値が所定の閾値以上である領域を前記燃焼領域と判断する請求項2に記載のストーカ式焼却炉。
- 前記ステレオカメラによって撮像された前記撮像データ及び前記火格子の高さに基づいて、前記被燃焼物または前記灰の積層高さを導出する積層高さ導出手段を備えた請求項1から請求項3のいずれかに記載のストーカ式焼却炉。
- 被燃焼物を所定方向に移送しながら燃焼させて灰を生成するストーカ式焼却炉であって、
前記被燃焼物を燃焼する燃焼炉と、
前記燃焼炉内に設置され、載置された前記被燃焼物を前記所定方向に移送する火格子と、
前記被燃焼物の移送方向の下流側から前記被燃焼物または灰を撮像するステレオカメラと、
前記ステレオカメラによって撮像された撮像データ及び前記火格子の高さに基づいて、前記被燃焼物または前記灰の積層高さを導出する積層高さ導出手段と、
を備えたストーカ式焼却炉。 - 前記積層高さ導出手段が導出した前記被燃焼物または前記灰の積層高さに基づいて、前記被燃焼物または前記灰の積層高さが前記所定方向と直交する方向において略均一となるように、前記燃焼炉内への前記被燃焼物の供給量を調整する第1供給量調整手段を備えた請求項4または請求項5に記載のストーカ式焼却炉。
- 前記積層高さ導出手段が導出した前記被燃焼物または前記灰の積層高さに基づいて、前記被燃焼物または前記灰の積層高さが前記所定方向と直交する方向において略均一となるように、前記被燃焼物の移送速度を調整する第1移送速度調整手段を備えた請求項4から請求項6のいずれかに記載のストーカ式焼却炉。
- 前記積層高さ導出手段が導出した前記被燃焼物または前記灰の積層高さに基づいて、前記被燃焼物または前記灰の積層高さが所定の積層高さよりも高くなるように、前記被燃焼物の供給量を調整する第2供給量調整手段を備えた請求項4から請求項7のいずれかに記載のストーカ式焼却炉。
- 前記積層高さ導出手段が導出した前記被燃焼物または前記灰の積層高さに基づいて、前記被燃焼物または前記灰の積層高さが所定の積層高さよりも高くなるように、前記被燃焼物の移送速度を調整する第2移送速度調整手段を備えた請求項4から請求項8のいずれかに記載のストーカ式焼却炉。
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