JP2018153755A - 粉砕処理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】液媒体として液化不活性ガスを用いた低温のスラリーを粉砕処理するシステムを実用規模で提供する。【解決手段】粉砕処理システム10は、メディア撹拌型の湿式粉砕機20と、粉砕処理後の前記スラリーを乾燥処理する乾燥機50と、湿式粉砕機20及び乾燥機50で気化した液媒体のガスを冷却凝縮して回収する凝縮器30とを備えている。また、処理物を湿式粉砕機20に投入する計量供給機60、及びスラリーを湿式粉砕機20の下部から上部に循環する循環ポンプ40を備えている。粉砕処理後のスラリーは、湿式粉砕機20と乾燥機50の間を循環することが可能であり、乾燥機50においてスラリーから固体粒子を沈降分離又は磁力分離することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、メディア撹拌型の湿式粉砕機を用いる粉砕処理システムに関し、特に、液媒体として液化不活性ガスを用いた低温のスラリーを処理する粉砕処理システムに関する。
液化不活性ガスを用いて処理物を低温下で粉砕処理することは従来から知られている。特許文献1には、固体粒子からなる処理物に液媒体として液化不活性ガスを混合して得られるスラリーを、メディア撹拌型の湿式粉砕機を用いて粉砕処理する微粉末の製造装置が記載されている。
すなわち、図2に示すように、この粉砕処理システム110は、処理槽121内に垂直な撹拌機122を備えるメディア撹拌型の湿式粉砕機120と、液体窒素供給装置180を備えている。
液体窒素供給装置180は、液体窒素容器181、ポンプ182及び制御装置183で構成されている。そして、気液分離器184、排気手段としてのリングブロワ185及びリリーフバルブ186を備えている。
メディア撹拌型の湿式粉砕機120は大きな撹拌動力を必要とし、粉砕処理に消費されたエネルギーは熱となって液体窒素を気化させることになる。発生する窒素ガスは、リングブロワ185及びリリーフバルブ186により系外に排気されている。
湿式粉砕機120内のスラリー濃度を一定に保持するためには、排気された窒素ガスと同量の液体窒素を補給する必要があり、液面制御によって、液体窒素供給装置180から液体窒素を補給するようになっている。
このように、粉砕処理システム110は、液体窒素を補給して、粉砕処理を所定の時間継続することができるが、窒素ガスは回収されずに使い捨てとなっている。
湿式粉砕機120の容量については記載されていないが、高々1リットル程度の小容量であると推定される。この程度の規模であれば、粉砕処理後のスラリーを粉砕メディアと分離して回収することは簡単である。また、スラリーを放置すれば液体窒素が自然に気化するので、乾燥装置を設ける必要もない。液体窒素は使い捨てることができる。そして、通常の室内において酸欠を起こす危険もなく、安全に処理を行うことができる。
しかしながら、湿式粉砕機120の容量が、例えば100リットルと大きくなった場合には、多くの解決すべき問題が存在することになる。
すなわち、粉砕処理後のスラリーを粉砕メディアと分離する手段、粉砕メディアに付着した固形粒子を洗浄・回収する手段、スラリーから液体窒素を気化させる乾燥手段、窒素を回収する手段などが必要である。また、作業員に酸欠などの危険がないように、安全な環境を確保するための手段も必要である。
特開2014−144410号公報
本発明の目的は、液媒体として液化不活性ガスを用いた低温のスラリーを処理する粉砕処理システムを、大型の規模で提供することにある。そして、医薬品の分野、セラミックの分野、金属・合金の分野などにおいて、経済的であり安全性の高い粉砕処理システムを提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明の粉砕処理システムは、固体粒子からなる処理物に
、液化不活性ガスからなる液媒体を混合し、得られる低温のスラリーを粉砕処理するシステムであって、前記粉砕処理を行うメディア撹拌型の湿式粉砕機と、粉砕処理後の前記スラリーを乾燥処理する乾燥機と、前記湿式粉砕機及び前記乾燥機で気化した前記液媒体を冷却凝縮して回収する凝縮器とを備えていることを特徴としている。
ここで、前記処理物を前記湿式粉砕機に投入するための計量供給機を備え、前記処理物が、前記液媒体のガス雰囲気において投入可能である構成とすることができる。
また、前記湿式粉砕機内にある前記スラリーを混合するために、循環ポンプを備えている構成とすることができる。
また、前記スラリーが、前記湿式粉砕機と前記乾燥機との間を循環できるように、循環手段を備えている構成とすることができる。
また、前記乾燥機が、前記スラリー中の前記固体粒子を分離する分離手段を備えている構成とすることができる。
そして、前記分離手段は、沈降分離又は磁力分離とすることができる。
また、前記液媒体がアルゴンであり、前記凝縮器で用いる冷却媒体がネオンである構成とすることができる。
本発明の粉砕処理システムは、湿式粉砕機における撹拌動力によって気化した液媒体、及び乾燥機においてスラリーの蒸発によって気化した液媒体を、凝縮器によって全て回収することができる。そして、粉砕後のスラリーを粉砕メディアと分離する手段や、分離後の粉砕メディアを洗浄する手段を備えることができる。
このため、粉砕処理を経済的に、安全に実施することができる。
処理物粒子の供給と製品粒子の排出は、共に液媒体のガス雰囲気で行うことができる。このため、系内における液媒体の純度は、気相においても液相においても低下させることはなく、バッチ処理を繰り返す運転を継続して行うことができる。
そして、空気との接触が嫌われる処理物であっても、不活性ガスの雰囲気において全て取り扱われ、問題なく粉砕処理を行うことができる。
したがって、本発明の粉砕処理システムは、大容量の実用規模で経済的に実施することが可能であり、医薬品、セラミック、及び金属・合金などの分野で幅広く使用することができる。
本発明の粉砕処理システムを示す概略流れ図である。 従来の粉砕処理システムを示す概略流れ図である。
図1は、本発明の一例である粉砕処理システム10を示す概略流れ図である。
粉砕処理システム10は、医薬品、セラミック、金属・合金などの分野において有効な粉砕処理を行うシステムであり、液媒体として液化不活性ガスを用いた低温のスラリーを処理するものである。
粉砕処理システム10は、粉砕処理を行うメディア撹拌型の湿式粉砕機20と、粉砕処理後のスラリーを乾燥処理する乾燥機50と、湿式粉砕機20及び乾燥機50で気化した液媒体を冷却凝縮し、液媒体(液状)として回収する凝縮器30とを備えている。
本明細書において「液化不活性ガス」とは、長周期表における第18族に属する元素及び窒素であるとする。具体的には、窒素、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン及びキセノンである。気化した液媒体を冷却凝縮するための冷却媒体として、より沸点の低い液化不活性ガスを使用することができる。
例えば、液媒体としてアルゴンを使用することが可能であり、凝縮器30で用いる冷却媒体としてネオンを使用することができる。
粉砕処理システム10では、液媒体及び冷却媒体が液状とガス状で取り扱われるので、必要に応じて「液媒体(液状)」、「液媒体(ガス状)」、「冷却媒体(液状)」又は「冷却媒体(ガス状)」と明確に区別する。
湿式粉砕機20は、処理槽21内に撹拌機22を備えて、粉砕メディア及びスラリーを撹拌することができる。粉砕メディアとともにスラリーを撹拌することにより、スラリー中の固体粒子が、粉砕メディアからの圧縮力や剪断力を受けて粉砕される。
粉砕処理で消費されたエネルギーは、熱となって液媒体を気化させ、液媒体(液状)を液媒体(ガス状)に変化させる。
気化した液媒体(ガス状)は、ライン70a及びライン70cを経由して、凝縮器30に導入される。
凝縮器30は、比較的大きな容器31の内部に、運転中は、液媒体のガス相及び液相が形成される。そして、ガス相となる部分に熱交換部35が設けられている。
湿式粉砕機20からの液媒体(ガス状)はガス相に導入され、熱交換部35により冷却されて凝縮する。凝縮した液媒体(液状)は液相に蓄えられる。
液媒体(ガス状)を冷却するために、熱交換部35には、冷凍設備からライン85により冷却媒体(液状)が供給されている。液媒体(ガス状)を冷却凝縮することによって、冷却媒体(液状)は気化されて冷却媒体(ガス状)となり、ライン86により冷凍設備に戻される。冷凍設備は、冷凍サイクルによって冷却媒体(ガス状)を冷却媒体(液状)とする設備である。
凝縮器30の液相に溜められた液媒体は、ライン70dを経由して、湿式粉砕機20に戻すことができる。ここで、湿式粉砕機20に液面計91を設けてスラリーの液面を測定するとともに、ライン70dに制御弁76を設けることが好ましい。これによって、湿式粉砕機20におけるスラリーの液面調節を自動的に行うことができる。スラリーの液面を一定とすることによって、スラリーの濃度を一定に保つことができる。
湿式粉砕機20は、下部に篩状のセパレータ23を備え、粉砕メディアを処理槽21内に残して、スラリーを抜き出すことができる。
また、粉砕処理システム10では循環ポンプ40を備えて、湿式粉砕機20の下部から上部にスラリーを循環することが可能であり、これによって湿式粉砕機20のスラリーを均一に混合することができる。
すなわち、開閉弁71を開、開閉弁72を開、開閉弁72を閉として、セパレータ23から循環ポンプ40、ライン40a、及びライン40bを経由してスラリーを循環させることにより、処理槽21の全体を均一な混合状態とすることができる。
粉砕処理を行う際に、スラリーの循環混合を併せて行うことにより、精度が高く、安定した粉砕処理を実施することができる。
湿式粉砕機20で粉砕処理されたスラリーは、次に乾燥機50によって乾燥処理され、最終的に固体粒子の製品とされる。
湿式粉砕機20から乾燥機50にスラリーを移送する手段として循環ポンプ40を使用することができる。すなわち、開閉弁71を開、開閉弁72を閉、開閉弁73を開とし、循環ポンプ40によって、湿式粉砕機20から、ライン40a、ライン40cを経由して乾燥機50に移送することができる。
乾燥機50は、スラリーを受け入れる際に、予め湿式粉砕機20と同じ温度、同じ圧力としておくことが好ましい。
乾燥機50においては、種々の加熱手段を用いることができる。例えば、処理槽51の周囲にジャケットを設けて、ジャケット内に乾燥空気を循環させるとともに、冷却された空気を加温する方法とすることができる。粉砕処理システム10は、処理槽51の外周部に電熱器52を設けて加熱する方法を採用している。
乾燥処理によって気化した液媒体(ガス状)は、ライン70b及びライン70cを経由して凝縮器30に導入され、熱交換部35で冷却凝縮されて液媒体(液状)として回収することができる。
乾燥機50には温度計93が設けられており、温度を監視することによって、乾燥処理の進行を確認することができる。
湿式粉砕機20から乾燥機50にスラリーを移送した後に、湿式粉砕機20内に留まる粉砕メディアに固体粒子が付着して残留することのないように、粉砕メディアを洗浄する必要がある。そして、全ての固体粒子が乾燥機50に移送されることが好ましい。
このため、通常は、湿式粉砕機20から乾燥機50にスラリーを移送した後に、凝縮器30から湿式粉砕機20に液媒体を受け入れて循環ポンプ40による循環混合を行って、粉砕メディアを洗浄する。洗浄によって得られる濃度の薄いスラリーは乾燥機50に移送する。必要ならば、洗浄と移送を繰り返し行う。しかし、移送したスラリーを全て乾燥機50で乾燥することになるので、気化させる液媒体の量が増加することになる。
処理物の種類によっては、処理槽51に分離手段を備えてスラリー中の固体粒子を分離することができる。この場合、湿式粉砕機20と乾燥機50との間にスラリーを循環させた状態で、湿式粉砕機20におけるメディアの洗浄とともに、処理槽51における分離を行うことが好ましい。循環手段としては、前述の循環ポンプ40を用いて形成することが好ましい。
粉砕処理システム10では、開閉弁71を開、開閉弁72を閉、開閉弁73を開、開閉弁74を開、開閉弁75を開として、循環ポンプ40からスラリーを、ライン40a及びライン40cに流すとともに処理槽51で溢流させ、ライン40dを経て湿式粉砕機20に戻る循環ラインを形成することができる。
スラリーから固体粒子を分離する分離手段としては、次の方法がある。
固体粒子からなる処理物が比重の大きな金属等であれば、乾燥機50を通過する際に、沈降分離によって循環するスラリーから分離することができる。すなわち、処理槽51の底部に処理物を沈降させて、循環するスラリーから分離する。
また、固体粒子からなる処理物が磁性体材料の場合には、乾燥機50を通過する際に、磁力分離によって循環するスラリーから分離することができる。すなわち、処理槽51の外部に電磁石53を設けて、これに通電することにより磁力分離することができる。
分離された固体粒子は、乾燥機50の処理槽51内に溜まって蓄積され、循環しているスラリーは、次第に濃度が低下する。そして、最終的には、湿式粉砕機20の処理槽21内にある粉砕メディアが全て洗浄され、固体粒子を残さない状態とすることができる。
このように、湿式粉砕機20と乾燥機50との間でスラリーを循環させて、固体粒子をスラリーから分離できる場合には、乾燥処理を行う前に、全ての固体粒子を乾燥機50に移送することが可能であり、一度の乾燥処理で製品の固体粒子を得ることができる。
次に、処理物の搬入と製品の搬出について説明する。
供給される処理物は、液媒体のガス雰囲気で湿式粉砕機20に投入され、製品も同様の雰囲気で排出されることが好ましい。
これによって、系内に空気が侵入することを防いで、系内における液媒体(ガス状)の純度低下を防ぐことができる。液媒体(ガス状)の純度が低下すると、凝縮器30などにおける処理条件が変化することになる。
また、処理物が、完全に不活性なガス雰囲気における処理を必要とする場合にも、これに対応することができる。
粉砕処理システム10では、固体粒子からなる処理物を湿式粉砕機20に供給する計量供給機60、固体粒子からなる製品を貯蔵する製品容器61、及び計量機62を備えている。そして、何れにおいても、処理物又は製品を、液媒体(ガス状)の雰囲気で、経済的に安全に取り扱うことができる。
粉砕処理システム10において、ライン80は、液媒体(液状)の供給ラインである。液媒体(液状)は、図示していない液用容器に貯蔵されて必要な個所に供給される。
ライン81は、液媒体(ガス状)の供給ラインである。液媒体(ガス状)は、図示していないガス用容器に貯蔵されて必要な個所に供給される。
ライン82は、液媒体(ガス状)の排気ラインであり、所定の場所で安全に排気されるようにしている。また、確実な不活性雰囲気の環境で処理物が取り扱われるように、要所において排気ラインの酸素濃度を検知できるようにしている。
ライン85は、凝縮器30の熱交換部35に冷却媒体(液状)を供給するラインである。冷却媒体(液状)は、図示していない冷凍設備から供給される。
ライン86は、凝縮器30の熱交換部35で気化した冷却媒体(ガス状)を冷凍設備に送るラインである。
すなわち、冷凍設備は、冷凍サイクルによって冷却媒体(ガス状)を冷却媒体(液状)とする設備であって、粉砕処理システム10を運転するときは、常に、冷却媒体(液状)を凝縮器30に供給できるようにしている。
以下に、粉砕処理システム10による粉砕処理方法について詳しく説明する。
粉砕処理システム10は、−100℃以下の低温で操作されるので、これらの機器及び配管には断熱材などによる厳重な保冷処置を行い、系内への熱の侵入を極力抑制するようにしている。
また、これらの機器及び配管は、事前に内部を清掃するとともに、水で洗浄した場合には乾燥状態に保持している。
なお、湿式粉砕機20は、内部にジルコニア・ビーズなどの粉砕メディアを充填して、運転に備えている。
粉砕処理システム10における粉砕処理は、最初に全系内を略密閉状態として、系内の空気を液媒体(ガス状)で置換する処理を行う。
すなわち、湿式粉砕機20、凝縮器30、循環ポンプ40、乾燥機50、計量供給機60、製品容器61の全てに、ライン81から液媒体(ガス状)を供給し、ライン82から液媒体(ガス状)を空気とともに排出する。
この置換処理は、最初に真空ポンプで内部の空気を排出し、その後に液媒体(ガス状)を供給して行うことが好ましい。
図示を省略しているが、これらの機器間を連通する配管についても、確実に置換処理が行われるようになっている。
そして、各所の排気ラインであるライン82において、酸素濃度を検知して、置換処理の進行状態を確認することができる。
粉砕処理システム10は、−100℃以下の温度で粉砕処理を行うものであり、系内を液媒体(ガス状)で置換した後に、全系内を運転温度まで冷却する。
系内の冷却は、凝縮器30の熱交換部35に、冷凍設備からライン85により冷却媒体(液状)を導入して、凝縮器30内の液媒体(ガス状)の冷却から始める。この冷却は、湿式粉砕機20の上部と凝縮器30の上部とが連通された状態で行い、必要ならばライン81から液媒体(ガス状)を供給する。
ある程度冷却が進んだ後に、湿式粉砕機20に、ライン80から液媒体(液状)を供給する。液媒体(液状)の導入により、最初は、全てが直ちに気化するので、少しずつ供給して圧力の変動を抑える。気化した液媒体(ガス状)は、ライン70a及びライン70cを経て凝縮器30に導入される。
最終的には、系内を所定の圧力及び温度に落ち着かせて、凝縮器30の液相及び湿式粉砕機20に所定量の液媒体(液状)を蓄える。湿式粉砕機20の液レベルは液面計91により、凝縮器30の液レベルは液面計92により、それぞれ確認することができる。
安定した処理を行うためには、系内に空気が混入することのないように、大気圧以上の操作圧力とするが、なるべく低い圧力で運転できることが好ましい。
なお、液媒体の沸点と融点が比較的近い場合には、凝縮器30の熱交換部35で液媒体が凍結して冷却能力が低下する可能性があるので、これを避けるために、操作圧力を少し高めることが好ましい。
所定量の液媒体(液状)が貯溜したら、湿式粉砕機20の撹拌機22を駆動して処理槽21内の粉砕メディアを撹拌する。撹拌機22の回転数は、最初はゆっくりと回転させ、撹拌熱による気化の状況を確認しながら、徐々に回転を速くする。
そして、撹拌機22の回転数を粉砕処理における所定の回転数として、圧力及び温度を所定の状態に落ち着かせる。
次に、開閉弁71、72を開、開閉弁73、74、75を閉として、循環ポンプ40を駆動し、ライン40a及びライン40bを経由して液媒体を循環させ、液媒体による処理槽21内の循環混合を開始する。
この状態において、固体粒子からなる処理物を計量供給機60で所定量計量し、開閉弁66を経由して湿式粉砕機20に投入することによって、粉砕処理が開始される。
循環ポンプ40を用いる混合により処理槽21内が均一に混合されるとともに、撹拌機22によって粉砕メディアとスラリーが撹拌されるので、湿式粉砕機20では精度の高い粉砕処理を安定して行うことができる。
粉砕動力により気化した液媒体(ガス状)は、ライン70a及びライン70cを経由して凝縮器30に導入され、冷却凝縮されて液状で回収される。回収された液媒体(液状)は、ライン70dを経て湿式粉砕機20に供給される。
凝縮器30から湿式粉砕機20に供給される液媒体(液状)の流量は、液面計91からの指示によってライン70dに設けられた制御弁76を操作して調整される。
すなわち、制御弁76を使用して、湿式粉砕機20におけるスラリーの液面調整を行うことにより、気化した液媒体を凝縮器30から液状で回収することになるので、スラリー濃度を一定に保持することができる。
なお、液面計91は、液面の上限及び下限を検知するものでもよい。
粉砕処理を所定時間行った後は、撹拌機22は低速で回転を継続する。
乾燥機50は、スラリーを受け入れる際に、湿式粉砕機20と同じ温度、同じ圧力とするため、湿式粉砕機20と同様に、液媒体(液状)を用いて冷却するが、ペルチェ素子を利用した電気冷却を用いて予冷することができる。
すなわち、加熱・冷却がともに可能な電熱器52を使用することにより、乾燥機50の予冷及び加熱を行うことができる。
電熱器52で電気冷却による予冷を行った後に、乾燥機50は、凝縮器30から液媒体(液状)を受け入れて冷却される。
液媒体(液状)は、ライン70eの制御弁77を経由して受け入れ、乾燥機50で気化した液媒体(ガス状)は、ライン70b、70cを経て凝縮器30に戻される。
必要であれば、ライン80により液媒体(液状)を受け入れる。
乾燥機50へのスラリーの移送については、乾燥機50で磁力分離が行われる場合について説明する。
この場合、乾燥機50は、最終的に処理槽51が液媒体(液状)で満たされた状態となるまで、液媒体(液状)が供給される。
乾燥機50が液媒体(液状)で満たされたら、電磁石53に通電してスラリーを受け入れる準備が完了する。
ここで、循環ポンプ40による循環混合の流れを、乾燥機50に移送する流れに切り替える。すなわち、開閉弁72は閉とし、開閉弁71、73、74、75を開とする。
粉砕処理後のスラリーは、循環ポンプ40からライン40a及びライン40cを流れ、処理槽51で溢流し、ライン40dを経て湿式粉砕機20に戻るという循環流を形成して流れる。すなわち、粉砕処理後のスラリーが湿式粉砕機20と乾燥機50との間を循環することになる。
そして、スラリー中の固体粒子は、循環中に電磁石53によって分離されて処理槽51に蓄積され、処理槽21の粉砕メディアは洗浄されることになる。
湿式粉砕機20における粉砕メディアの洗浄が完了し、湿式粉砕機20から乾燥機50へ固体粒子の移送が完了したら、循環ポンプ40の循環流を、湿式粉砕機20の混合循環流に切り替える。すなわち、開閉弁73、74、75を閉とし、開閉弁72は開とする。
タイムスケジュールによって、撹拌機22及び循環ポンプ40を停止するか、そのまま運転を継続して処理物の受け入れ準備を開始する。
乾燥処理によって気化した液媒体のガスは、乾燥機50からライン70b及び70cを経て凝縮器30に導入される。そして、熱交換部35により冷却凝縮されて液状となり、そのまま凝縮器30に貯められる。
乾燥処理の進行状態は、温度計93によって確認することができる。
乾燥処理の完了によって、粉砕処理システム10は、1回のバッチ処理を完了することになる。
湿式粉砕機20に固体粒子の処理物を供給するときも、乾燥機50から固体粒子の製品を排出するときも、液媒体(ガス状)によって完全な不活性雰囲気で行うことができる。
このため、粉砕処理システム10の系内は、完全な液媒体(ガス状)の雰囲気に維持することが可能であり、系内に空気が混入して雰囲気の純度が低下することもない。
したがって、処理物の供給から製品の排出に至るバッチ処理を、何回でも繰り返して行うことができる。
すなわち、同様なバッチ処理を繰り返して、長期間に亘って粉砕処理を継続することができる。
また、粉砕処理システム10は、夜間に、低温の状態で休止状態とすることができる。例えば、冷凍設備を運転状態としておくことにより、系内で気化した液媒体を凝縮器30で液化することができる。または、系内で気化した液媒体をガス状で保管し、翌日に凝縮する処理を行うこともできる。
乾燥後の製品は、開閉弁79、67を開とすることにより、乾燥機50から排出されて製品容器61に充填される。乾燥機50の底部は逆円錐状として、製品を重力で排出できることが好ましい。また、必要であれば、底部に振動機などを設けて排出性を良くすることもできる。
製品容器61は、開閉弁67、68を備える気密な構造として、不活性雰囲気における製品の保管及び搬送を可能とすることが好ましい。製品容器61の容量は、バッチ処理の1回分の処理量、又は複数回分の処理量とすることができる。
製品容器61に充填された製品は、計量機62によって計量する。このため、製品容器61に設けられた開閉弁67、68への接続ラインは、可撓性の良いホースなどとすることが好ましい。
以上、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は本発明に含まれる。
例えば、計量供給機60は必ずしも必須の構成機器ではなく、製品容器61と同様に、バルブを備えて内部を液媒体の不活性雰囲気とする処理物容器を用いることができる。
すなわち、この処理物容器を湿式粉砕機20にバルブを介して短管で接続し、短管内の空気を液媒体のガスで置換した後に、バルブを介して処理物を処理物容器から湿式粉砕機20へ供給することができる。
10: 粉砕処理システム
20: 湿式粉砕機
30: 凝縮器
40: 循環ポンプ
50: 乾燥機
60: 計量供給機

Claims (7)

  1. 固体粒子からなる処理物に、液化不活性ガスからなる液媒体を混合し、得られる低温のスラリーを粉砕処理するシステムであって、
    前記粉砕処理を行うメディア撹拌型の湿式粉砕機と、粉砕処理後の前記スラリーを乾燥処理する乾燥機と、前記湿式粉砕機及び前記乾燥機で気化した前記液媒体を冷却凝縮して回収する凝縮器とを備えていることを特徴とする粉砕処理システム。
  2. 前記処理物を前記湿式粉砕機に投入するための計量供給機を備え、前記処理物が、前記液媒体のガス雰囲気において投入可能であることを特徴とする請求項1に記載の粉砕処理システム。
  3. 前記湿式粉砕機内にある前記スラリーを混合するために、循環ポンプを備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の粉砕処理システム。
  4. 前記スラリーが、前記湿式粉砕機と前記乾燥機との間を循環できるように、循環手段を備えていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の粉砕処理システム。
  5. 前記乾燥機が、前記スラリー中の前記固体粒子を分離する分離手段を備えていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の粉砕処理システム。
  6. 前記分離手段が、沈降分離又は磁力分離であることを特徴とする請求項5に記載の粉砕処理システム。
  7. 前記液媒体がアルゴンであり、前記凝縮器で用いる冷却媒体がネオンであることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の粉砕処理システム。


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